これは造られた戦争。
本来の目的を大きく外れた物語。
外典では無く、偽書でなく、番外でなく、初版でもなく。
……そう、言うなれば遊戯、あるいは泡沫の暇つぶし。
ほんの戯れ、一夜の夢、そこで奔流するは嘘か誠か。童の戯れ、付き合ってくれるならばこれ幸い。
いつの間にか蕩けて消えて、記憶の中で薄ら笑って、堂々巡りのやり直し。
私は逃げ延びたい、私は救われたい、私は認められたい。────ああ、あさましくも生きていたい。
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// V
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・このスレはType-moon『Fate』シリーズの設定を利用した【完全な二次創作】です。
・サーヴァント等は前提として鯖鱒wikiを利用し、マスター、舞台はオリジナルを使用します。
・本スレは基本的にAA使用頻度が控えめです。
・作中内における設定の齟齬はひとえに >>1 の知識不足によるものです。そういった事態は発生しないように心がけますが、もし発生した場合はご容赦ください。
前スレ : 【二次創作聖杯戦争】Fate Pastime Game Re.2 - SSまとめ速報
(ttps://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1616944965/)
【22:40くらいから再開します】
1:バーサーカー
「私としてはバーサーカーを希望します」
「ふむ、判断の根拠は?」
「純粋に個別対応が可能だからです。こちらの目的はセイバー及び魔力炉、そう考えるとバーサーカーの宝具は十分メリットがあります」
「それはそうね、セイバーがどんな攻撃をしてくるにしろ、弱点がバレない限りは対抗できる」
「加えて、キャスターとバーサーカー陣営は正直言って、相性が悪いのでは? 能力以前に性格が」
これは前々から思っていたことですが、どうもフェイカーの我の強さと、星さんの我の強さは打ち消し合うレベルのベクトル違い。
私の論を推すようにフェイカーが反応し手を叩いています。
「その通りだ! ハッキリ言うとボクはバーサーカー陣営が嫌いでね! こんな状況じゃなければ組む気すらない!」
「オイオイ、アトデコマルノ、アンタダゼ」
「私は地脈さえ荒らさなければ気にしないのだけど」
「それをしないからこそのボクだ! そもそもボクはボクの作品を見せればそれでいいのだからね!」
相も変わらず演説ぶるフェイカーを置いておいて、アーチャーに向き直ります。
「納得しました。ではそれで動きましょう。私とキャスターは対ライダー、アサシンとバーサーカーは対セイバー」
「了解だ」
「時間は一時間後、ライダーの場所は把握していますので、アサシンとバーサーカーはセイバーの魔力炉へ」
「分かりました。使い魔を渡しておきますのでタイミングは連絡を」
連絡方法も交わし、あとは決戦の舞台に向かうまで。
……さて、わざわざ飛び込むのなんてガラではありませんが。ですが負けっぱなしではいられません。
そして、ええ、ええ、ええ、勝ちたいという理由はあります。久しぶりに私ではない、誰かのためにも。
「……ああ、悪くない。マスター」
「ええ、行きましょう、アサシン」
直下、5以上で他陣営行動スキップ。4以下で他陣営の暗躍描写
8:余裕こいてんな
【対ライダー陣営】
一本の矢がびょうと音を立て日に焼けた首元に飛んでくる。
頸動脈を突き破らんとするそれを事もなさげに片手で受け止め、その方向へライダーは目をやった。
「敵襲か?」
「さてな、気合のねえ矢だ、殺そうって気が薄すぎねえか? やっぱローマの兵ってのは生っちょろいな」
何処へ届くとも分からない呟き。制するように続けざまに矢が飛ぶ。
それを器用に避け、手に金貨を握り締め、擦り合わせる。黄金の煌きは一瞬で複数の兵となり、矢の方向へ鉛玉を。
「【崩落齎す蛮行繁栄】、そおら、数で勝てんのか!?」
一斉掃射、しかしライダーの感覚は敵意を未だに感じている。それも手の内。弾幕の厚みに差を付け、わざと逃げやすい方向へ誘導した。
そこに向かい準備されているのは同盟を結んだ中原の覇者、セイバーの砲門。
性格的なそれとは別に、お互いのやりたいことを察するという点では最高に近い味方だと改めてライダーは頷いた。
「やれ、セイバー」
「言われずとも。耳を塞いでおけよマスター、ライダー!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
硝煙の向こう、キャスターの宝具を盾に銃弾をすべて受けきったアーチャーは笑う。
「塩漬けのヴァンダルが、そちらの小賢しい策など犬の考えを聞くより分かるというもの」
「おいアーチャー! ふざけるなよ!? その宝具は防具じゃなく芸術品だ! それを盾に使おうなんざ」
「合成獣、黙らせていただいてもよろしくて?」
「ショウチ」
「グアッ! ローはダメだろローは! 執拗に脛を狙うな!」
地味な悲鳴をあげるフェイカーを横目に、アーチャーはタイミングを計る。
砲門から放たれる瞬間、それはすなわち魔力の消費を意味する。そのタイミングで攻撃を行えば……。
「あちらへ戻る可能性は高まるでしょうね」
そして、その目に光が。
「薙ぎ払え! 『司録星、司るは軍』!」
「『今ですわ』!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
アーチャーの声が届く。眼前の見えない建物へアサシンは拳を構え、バーサーカーは刀を振り上げる。
「アサシン」
「バーサーカー」
「「攻撃開始!」」
獣の一撃が、研ぎ澄まされた太刀の一閃が、その巨大な魔力炉へ叩き込まれる。
直下、セイバー反応
123:「『司中星、司るは霊廟』」
456:「げぇっ! 任せるぞライダー!」
789:「げぇっ! 令呪で一刻も早く!」
1:宝具で対処
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砲門から放たれた光が地を焼く。その瞬間、セイバーの表情が一瞬だけ曇ったのに虎道が気付いた。
「どうした!!! セイバー!!! 何か、気付いたのか!?」
「音量を落としてくれ。……いや、引っ掛かってはいたんだがどうにも頭痛が酷くてな、今ようやく気が付いた」
◆頭痛持ち:C-
慢性的な頭痛持ち。精神系スキルの成功率を著しく低下させる。
多芸多才の持主ではあるが、このスキルのために十全に効果を発揮する事は難しい。
「気付いた?」
「ああ、本命はこっちじゃなく隠しておいた廟の方だな。もう少し早く気づいてもよかった」
「むむむ! つまり銅雀殿を今攻撃されているということか!」
「そういうことだ」
「では、では、今すぐそちらへ向かい」
今にも走り出そうとする虎道の襟をセイバーが掴み引き留める。
「わざわざ敵の策にかかるな。まずはこちらを潰してからでいい」
「む? ならば銅雀殿の方は見捨てるのか?」
「いや、あそこにはまだ」
「私の愛馬がいるからな。さて、『司中星、司るは霊廟』。【霹靂車・爪黄飛電(いかずち、てんをさく)】!」
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攻撃と同時に魔術迷彩が溶けたのかその姿が現れました。三つの建物からなる巨大なそれは見上げるほど大きく。
「これは隠さなくてはいけませんね……」
威容、とでも言うべきその迫力に一瞬呼吸すら忘れそうになります。
そして、その一瞬、アサシンが私を掴み飛び上がると、そこに稲光の軌跡が。
「えっ……?」
気が付けば一つの建物の扉が開いています。おそらくはそこから現れたのでしょうが、一体いつの間に。
軌道を変えたそれは目にもとまらぬ速度でバーサーカーに当たり。
「─────ゥ」
あのバーサーカーが膝を付きました。その腕の中にはもがく光。
先日見た【霹靂車】とよく似ていますがその威容は比べ物になりません。直感します。これが、この異形の軍馬が。
「【霹靂車】のオリジナル───!?」
◆『霹靂車・爪黄飛電(いかずち、てんをさく)』
jI斗r‐‐r―――― 、______ jI斗-<三三≧s、
.。s≦ .,ノi |i ≧s、________,ン⌒i ̄ ‐- .,_ r‐‐ ., .。s≦ 才´i i| i| i| i} 〉
、 {i |i |i |i |i |「|「|「|「|i |i |i.ー- .,_ ‐- 、__ _r ≦⌒i\ ` 、≦L r‐‐=≦ j| i| i| i| i|,ノ´
个s。. {i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i} i ニ=r‐ ァ-- 、 .}「‘,斗f≦' ̄\√`ヾ'⌒\⌒´ ̄ ̄ ̄i}.i| i| ..<
≧s。辷^lL|i |i |i |i |i |i |i |i |i |i |i} | | ′ jL__,/ ゙, ,Y⌒ヽ ヽ ,人. ヽ .i}=≦
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二ニ=‐‐ --'----'--∨ ,ノ\ `´ / /\\ \ Ⅶ‐‐ ´
, ---i} ..<´\. ヽ ____{i / i}. \ \」
/ ,ノ斗*≦ーく \ ー‐‐=彡 、 、 \:. \_j}
′ ‘, ‘,∨ ∨ 「 ̄ ̄i、 个: . ,,.斗≦}
‘, ∨__j} ,廴___,ノ^\ 〕iト ‘,
{ ゙, i{. Ⅷノ /´ ̄ 、 ヽ > '
从 i{ i⌒ーァ゙ \ ‘, Ⅵ
、 i} / / ./´ ̄\ ‘, Ⅵ
Ⅵ j} ‘, .},イ .{ ヽ , Ⅵ
Ⅵ i} i } 人 ー'ー-‘, 、 Ⅵ
/i「Ⅵ ‘, i.′ 、 人 \ ___j}
/ ./辷i\ i}、____j{ \ \/ ン
{ {⌒i人 7´ ノ \ ヾ´
从 、 ヾー=彡 \ i⌒ 、
、‘, i} \」i:i:i:i:i\
‘,‘, .j} マi:i:i:i:i:i:ヽ
}iY⌒i{ マi:i:i:i:i:i:i}
宛城の戦いの際、名馬・絶影はその身を盾にし主である曹操を守りきった。
身体中に矢を受け、もはや二度と駆けることは出来ないと思われたが、欠損した身体を機械化し修復。
名を爪黄飛電と改め、曹操専用サイボーグ軍馬として蘇った。
霹靂車のフラッグシップモデルであり、電磁砲の搭載の他、自身に電磁加速を与えることでの驚異的な走力
電磁力による空中浮遊や、空気中の水分子をブースターのように展開しての飛行能力を備える。
専科百般スキルを組み合わせれば、電子機械に対する高度なクラッキングすらも可能。
直下、描写陣営
12345:対ライダー
67890:対セイバー
0:想定では対セイバーだったほう
バーサーカーの拘束を抜け、霹靂車が再度走り出します。
やはり、私の目では見えない……。視力を強化してもようやく残光が見える程度。
「速いな」
「ええ、通常の【霹靂車】とは比べ物にならないほど。それに、セイバーの来る気配もありませんし」
それが一番の問題なのです。セイバーはこの宝具でこちらを牽制している、となればアーチャーとフェイカーが危うい。
とにもかくにも時間をかけられない。しかし、この速度ではアーチャーらの方へ向かうのも困難。となると、方法としては……。
「やはりマスターが乗るしかないか」
「……そうなりますよね」
それしかないのです。私が上手く乗れ、それを御することができるならあるいは。
しかし相手は雷獣ならぬ雷馬。まずは捕まえることから……。
「では、行こう」
「ちょ、ちょっと!?」
「さて、救世主の威光を知らぬ獣よ! 同朋の手を持って汝を下さん! 【我ら軍勢、餓獣の群なり】!」
考える間もなく私を担いでアサシンが飛び出します。横目でバーサーカーが立ち上がったのも確認できました。
こうなれば仕方がありません。なるようにしかならないのです。だからせめて、どうなるにしろ。
「……急いで決着を! アサシン!」
直下、戦況
12:アサシンごと弾き飛ばされ
345:追いつけず
678:手傷を
9:捕獲!
9:捕獲!
雷をどう捕まえるか。速度は凄まじく早く、追って捉えるのは不可能とは言いませんが困難。
「アサシン、追いつけますか?」
「宝具を最大解放してようやく、といったところか」
「ならば狙うは」
星さんに目線を飛ばします。それだけで理解してくれたのか立ち上がったバーサーカーへ声を。
「バーサーカー! 悪いのだけど一回、死んでほしい!」
「──────ォゥ」
理不尽な指示、しかし何の迷いもなくバーサーカーはそれを受け、刀を回して霹靂車を挑発します。
それに乗ったのか、雷光は軋むような音をあげ。……これがあの馬の嘶きなのでしょうか。
「ギィィィィィィッ────────!!!」
一直線に、槍となって地面を砕き。次の瞬間、バーサーカーの腹には焼け焦げたような大穴が。
避けることすらせず、ど真ん中に受けた一撃。最初のそれとは違う全力のそれにバーサーカーの霊基が燃え堕ちます。
しかし。
「──────アアアァ!!!」
雷光によって焦げた臭いを残しながらもその手はしっかりと霹靂車の足を掴み。
アサシンであれば、十分その背に追いつけます。
「ありがとうございます! バーサーカー! アサシン!」
「ああ!」
フェイカーに作らせた鞍を取り付け、身体強化の魔術を再度かけなおし。一か八かでその背へ。
ええ、ええ、ええ、……感電しませんように!!!
直下、騎乗。5以上で成功 【マンモスライダー】+2 【敵宝具】-1
7:騎乗成功
【というわけで今夜はここまで、思ったよりすんなりいきましたね】
【次回はおそらく金曜日の同じくらいに。おつかれさまでした】
最近懐古してPastimeGame読み直してたらまさか復活してるとは、当時はお世話になりました。
めっちゃテンション上がるわ
【所用につき今夜はお休み。日曜日の20:00前後に来ます】
【>>19 ありがとうございます。そこまで言っていただけるとやっぱ嬉しいものがありますね】
【20:30くらいから再開します】
【再開】
アサシンの手を借り霹靂車の背に飛び乗ります。目もくらむような雷光、フェイカーお墨付きの鞍を使っても、おそらく少々の感電は免れません。
それが見えたとき、正直怯えました。私たちは常に負ける側、失敗する側。逃げ、虚勢を保つことしかできなかった一族です。
何故それなのに私はこうやってこんな危機に向かい合うのでしょうか。冷静になるとわけが分かりません。
逃げられるのなら逃げたいのです。諦めるのなら諦めたいのです。
……ええ、ええ、ええ、でも、託されたのだから、応えたいのです。しかし、それで傷ついたら、死んでしまったら、どうなるのか。
私に伝えられた願いは絶えるのでしょう。継がれてきた全ては消えるのでしょう。
ただ、こんな考えが生まれたのは全てが終わったあとなのです。その時の私は。
「どっせーーーーーぃい!!!」
何も考えるまでもなく、絶叫しながら飛び乗り、口を噛ませ、手綱を取ったのです。
全身に衝撃が走るのを感じながら、何も考えず必死に、この一瞬を掴むために。
脳裏に何かが流れた気がします。頭骨が笑い声をあげます。そして気付いたとき。私は。
「マスター、やったな」
「……へ?」
霹靂車の手綱を取り、落ち着けることに成功していたのです。
「や、やったんですね?」
「ああ、お前の成果だ。マスター」
「そう、ですか」
緊張が解け倒れそうになりましたがそうするわけにもいきません。まだセイバーは姿がなく。ならばそれはアーチャーらが二騎を相手にしているということ。
「向かうか、マスター」
「ええ、救出に!」
直下、セイバー反応
123:「げぇっ! 『司中星、司るは霊廟』!!!」
456:「げぇっ! 任せるぞライダー!」
789:「げぇっ! 令呪で一刻も早く!」
5:げぇっ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
戦線で指揮を取るセイバーの顔がひゅっと蒼褪める。
「は?」
「どうした!!! セイバー!!!」
「理解不能理解不能理解不能!!! 有り得るかそんなもん!!!」
「どうしたのだセイバー!!!」
頭を抱え唸るセイバー。それはけして虎道の大声だけではなく。
「誰がどうやってあの雷馬を! 絶影を乗りこなせるってんだ!」
「むむむ!?」
「だが実際取られたのはマジだぞ!? となればあそこを奪われるのはヤバいんだよ!」
「では、いよいよだな? いよいよお前が正面から戦うのだなセイバー!」
「ああもうこのバトルジャンキーが! 馬超かお前は!? アイツマジで嫌いなんだよ、合理的じゃないから!!!」
苛立ちを隠そうともせずセイバーはライダーの背に向け叫ぶ。
「すまんがライダー! こっちは色々と危機だ! 抜けるぞ!」
「しゃあねえか、まあ上手くやれよ」
どこか投げやりじみたライダーに言葉を返さずセイバーは隠していた霹靂車に乗り銅雀殿へ向かう。
後ろ姿へ一瞬目をやり、ライダーは呟いた。
「……合理ってのも難儀よな。なあ、アーチャー?」
直下、アーチャー側の戦況
123:割と絶体絶命
456:なんとか劣勢程度
789:結構頑張ってた
2:割と絶体絶命
向けた視線の先にはどれほどの破壊が与えられたのか、草の一本も生えないような荒れ地が残る。
その中でゆらりと一人揺らめく影は全身から血を流し、砕ける寸前の霊基で。
「ええ、そこは息が合うようですわね。ときには成さねばならないことを成すことが必要な時もあります」
「俺はそういった意味で言ったつもりはないがな」
「いいえ、あなたもそういった口の糞野郎ですわ。あなたは王、私は将であっただけ」
アーチャーは笑う、ライダーもまた笑う。
「テメエに恨みはねえがな。……いや、これはマジだぜべリサリウス。俺の子孫が負けたのはテメエが強かっただけの話だ」
「残念ながら私にとっては喜べる言葉ではありませんね、ガイセリック。ヴァンダルに褒められても仕方ありませんし」
「そういうとこがヤなんだよローマの成金共は」
「生憎私生まれは農家ですわ!」
ギリリと弓を引き絞り、ライダーにその先を向ける。目は誤ることはなく、狙いが逸れることはない。
◆千里眼:C
視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。
さらに高いランクでは、透視・過去視・未来視さえ可能とする。
この矢に立ち向かうなら、より強い力を! より強い破壊を!
「……まったく、ボクのことを忘れてるんじゃないのか?」
「フェイカーも消滅寸前なんですからぁ……! ここで前に出るべきではぁ……」
直下、描写陣営
12345:対ライダー
67890:対セイバー
3:対ライダー
【というわけで一旦中断。再開は22:30くらいで】
【22:35くらいから再開します】
【再開】
ギラギラと火が燃える。略奪の基本は根こそぎ奪うことだ。それは物資のみに非ず、退路を、尊厳を、何もかもを遍く蹂躙することだ。
少なくともライダー、ガイセリックはそうしてしか生きられなかった流浪の王である。
だから笑うのだ、目の前の自分が引き起こした悪夢を見て笑うのだ。
◆海賊の誉れ:A
西地中海一辺の海賊、掠奪者であり、相手を不利な状況へと追い込む暴虐を熟知している。
海賊独自の価値観から生じる特殊スキル。
低ランクの精神汚染、勇猛、戦闘続行などが複合されている。
「行くぜアーチャー、【崩落齎す蛮行繁栄】!」
破壊が形を結ぶ。生まれる形は散弾銃。四散する鉛が細身の体目掛け吹き荒ぶ。
直下、戦況
12:対ライダー同盟、不利
345:肉を切る
678:フェイカーの援護
9:常勝将軍に不足なし
6:フェイカーの援護
襲い掛かる鉛の牙を前に、アーチャーはニヤリと笑みを浮かべる。
笑みに潜むは隠し切れない将の性。一つ手を進め、相手の駒を落としたという確信と優越。
つまりは相手の予想を裏切ったという愉悦。
「キャスター!」
「チッ、ボクの動きを読んでいたな!?」
◆カリスマ:D
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
カリスマは稀有な才能で、一軍のリーダーとしては破格の人望である。
殺到する牙を防ぐは翠の燐光。キャスターの宝具から放たれた一部が的確に全ての牙を落とし、アーチャーが投矢を放つ。
吸い込まれるようにして銃口を砕いたそれを気にすることなく、新たな破壊の形を作り出す。
「おいおい、とっくに尻尾巻いて逃げたかと思ったぜ、キャスターよお」
「そうしたいのも山々だがボクはあくまでボクの作品を見せたいだけだ、どうだ、今の動きは。ここまでの美しい防御は見たことがないはずだ!」
「そうさな、確かにそれはそうかもしれねえ、アルテラの奴が持ってた剣にも負けねえだろうさ」
「……意外だな、君は芸術が分かるのか?」
フェイカーの言葉にライダーは心外だと言わんばかりの表情を浮かべ、手を広げる。
「当たり前だろ、真贋美醜、それを分からねえで奪うことはできねえ、壊すことはできねえ。ニセモンを壊したとて意味はねえ」
「……なるほど、確かにそれはそうだ。一流の泥棒は一流の目利きでもある。……見下し果てたぞヴァンダル!」
喋っている間に自分で何かの琴線に触れたのか、フェイカーの前に彼の宝具が立つ。
翠の深みはリュコが最初に見たときより深く、もはやそこに真贋のあわいはない。フェイカーの宝具は既に"完成"しているとさえも言えるだろう。
「やはりお前はボクの敵だ! やれ! 【深緑なるは叡智の織】! お前は勝手に合わせろアーチャー!」
直下、戦況
123:ライダー、宝具展開
456:マスター側の動き
789:スキル奪いまくったらそりゃ強い
7:スキルの暴力
エメラルドの大結晶がライダー目掛け燃える地平を突き進む。
変わる破壊は数となり、複数の軍靴が戦場を均す。
「は、常に戦争ってものは平穏を奪う! 刈り取れ兵士共!」
「だとしてもけしてこの輝きは衰えない! 煌めけエメラルド! お前の輝きで悪魔をも魅入らせてやれ!」
フェイカーの声に従ったのか、あるいはそうしたいと大結晶自体がそう願ったのか。
数多の軍勢を前にエメラルドは傷つかない。襲い来る銃弾を、銃剣をかわし、逆にその身体から耳障りな音を響かせ昏倒させていく。
◆心眼(偽):C
第六感による危険回避。
◆千里眼:C
視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。
さらに高いランクでは、透視・過去視・未来視さえ可能とする。
◆恐慌の声:C
人獣の絶叫。
聞く者の精神を弱らせる声を響かせ、対象に精神攻撃を行う。
蹂躙とまでは言えないが着実に、一歩一歩進めていく。
滴り落ちる雫のように、取り囲む黒き戦いの気配を翠の光が浄化するようにさえ見える。
「エメラルドは治癒に長けた宝石。多くの英雄がこれを求めた、さあ、ガイセリック、お前にもくれてやる。この輝きを! どう値を付ける!」
「……お前、売る気ねえだろ?」
「当然だ! 最高傑作だからな! 自慢するために持ってきた!」
しゃあしゃあと言い切るフェイカー。ライダーは皴の寄った目を細め。
直下、ライダー判断
123:令呪使用
456:宝具展開
789:令呪使用
2:逃走
「しゃあねえ、今回は逃げっか」
急に冷め。そう、言い切った。
「は?」
「何!?」
驚きの表情を浮かべたのはフェイカー。対照的に表情を固めたのはアーチャー。
盤上の相手が急に投了を申し出たに等しい状況。まだ策はある、まだ戦い方はあったはず。
怒りとも失望ともつかないその声にライダーは満面の笑みを返す。
「悪いな、昔はどうだったか知んねえが今の俺に守るもんはねえ、つまり、いつだって逃げられるしいつだって負けられんだよ」
「だとしても! この場で私はお前を!」
「冷静になれよローマ人。そういうの悪い癖だぜ? いつだって約束が守られると思ってる、秩序こそ正しいと思っている」
弓を引き絞るアーチャーに笑い続けながらライダーは手を振る。
その仕草がむしろアーチャーの怒りを増幅した。だが同時にどこか冴え冴えと理解した。
「……チッ、確かに戦況として言えば逃げるのは一つの手です。再度セイバーと組まれれば、私たちは二度とこんなチャンス掴めない」
「そういうこったな、これは戦略的撤退ってヤツだ」
「だからといって」
フェイカーとアーチャーの声が重なる。同時に大結晶は囲いを突破し、引き絞られた弓は放たれる。
「「逃がすと思うか!?」」
それらが眼前に迫ってなおライダーは不遜に笑う。
「別にこの場で殺し合う必要はねえんだ、あ~ばよ~!」
直下、ライダー令呪判定
12:令呪一画消費で銅雀殿へ
345:令呪一画消費
6789:令呪二画消費
8:令呪二画消費
【というわけでキリがいいので今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はおそらく火曜日の22:30くらいから】
【22:35くらいから再開しましょう】
【再開】
迫る危機をひらりとかわし、煙のようにライダーは消える。
残されたのは破壊された荒野と所在なさげに立つ二騎のみだった。
「……はぁ、とりあえず削れただけ良しとしますか」
「悠長だなアーチャー。お前は消滅するだろうに」
「……ええ、そういえば、そうでしたわね。ふふふ」
【ライダー戦を終了します】
直下、セイバーとアサシン陣営は
123:すれ違う
456:ぶつける
789:ぶつかる
2:すれ違う
雷光の如き霹靂車、その手綱を取り全身が裂けるかと思うような速度に身を任せ、辿り着いた私たちが見たのはその光景でした。
「あ、あれ!? ライダーは!? セイバーはどうしたんですか!?」
「どうしたもこうしたもあるか、ボクたちが勝って尻尾巻いて逃げ出した」
ボロボロのフェイカーがそれでも偉そうにそう言い。ではアーチャーは何処かと見渡すと背後に嫌な気配。
「邪気ッ!!!」
「いやん」
アサシンに命じノーモーションで迎撃。すると同様にボロボロになったアーチャーがそこに。
「手荒い歓迎ですわね。愛の現れですの?」
「元気で何よりです」
「……ええ、そうですわね、お互いに目的は達したようですが。……貴女はセイバーと遭遇していませんのね?」
「ということは」
アーチャーの表情が物語っています。おそらくセイバーは先ほどの宮殿へと向かい。
「すれ違った、ということですね」
「ええ、そうでしょう。となると危険なのは」
「……バーサーカーか」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
直下、バーサーカーどうしてたの【どういうものかは分かってるしね】+1
123:ジッとしてたよ
456:とりあえず宮殿への霊脈潰してたよ
789:宮殿潰してたよ
8:ボッカンボッカン
銅雀台とは曹操が魏王になるにあたって設営された三基の宮殿である。
そして知るものは少なかったが、これは曹操により作成された国防装置であり、それぞれの宮殿がそれぞれの役割を持つ。
天からの気を受ける司命星、財を蓄え軍を増強する司禄星、人の運命を示し魂を納める司中星。
北極星を守護する三台星になぞらえられたその景観は見るものを圧倒せしめ、他に比例するものは無いとも称された。
その宮殿が今。
___ ____
>'´ ヽ
/Vニニニニ{ ム
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7 1/ { !ノ 1 :| ',
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V iソ ,、 7; 77 7
}V、 ┃__y/ム ムレ7
ノ ^``ヽ┃¨´.イ ム |
{ ノi }`y ´ ム イ :{
从 i{ソ__y'´{ { i``` -マ、
「やっちゃえバーサーカー!」
「────────ァア!!!」
東夷の手によって粉砕されようとしていた。
「────ふざけるなアアアアアァァァァァッ!!!」
直下、破壊の程度
123:少なくとも馬は出てこれない
456:魔力炉としての役割半減
789:一基壊滅
2:霹靂車使用停止
怒号と共に重低音が響き、バーサーカーの前に小柄な影が突っ込んでくる。
それを受け止め、弾き飛ばすと同時に返す太刀を振るう。だがその切っ先に飛び乗りバーサーカーの巨躯を曲芸が如く駆けあがる。
女の身に変じたことによる柔軟さを万全に生かしているがそれだけではない。セイバーはやろうと思えば"なんでもできてしまう"性質だった。
◆専科百般:A
多方面に発揮される天性の才能。
戦術、剣術、武術、学術、医術、詐術、話術、他にも
料理や学芸全般の専業スキルについて、Cランク以上の習熟度を発揮する。
「南蛮の怪人に比べれば、東夷の小国何するものぞ!」
「───ァッ!」
「チッ! 足場が悪いか!」
小手を切りつけるもとっさの回転に防がれ、セイバーはひらりと着地する。
そこへ振り下ろされる倒木のような一撃も避け、周囲の状況を見回した。
「(……急いできたからかまだ被害は少ない。司中星が壊され霹靂車を出せんのは痛手だが、最悪の状況だけは防がれたか)……おい、マスター」
「何だ!!!」
「私が相対するこのデカブツ、真名は分かるか?」
「ふむ!!! 見るからに日本の武者だな! 他に何か分かったことは!?」
「走った感じが人の身体ではない。金属に近い感触だ。それと、私のスキルが察している。それなりに名の知れた家系の出身だ」
興奮した様子で巨大なバーサーカーの影を見て、そして虎道は応える。
直下、バーサーカーの真名に気付かれたか。5以上で気付かれず 【ここまでの情報】-2
3:気付かれた
「おそらくは関東の大怨霊、平将門!!!」
「大音量!? ……ああ、御霊か! なるほど、怪力乱神は語らん主義だが、それを聞けば弱点は分かりやすい」
笑みを浮かべることもなく、じぃっと冷めた目が一点へ注がれる。
「狙うはこめかみ、そこに辿り着けば私の勝ちというわけだ」
「だが!!! そう簡単にできるのか!?」
「方策はある。マスター、お前はなるべく相手のマスターを狙え、先ほどの動きからバーサーカーにはかばう癖がある」
たった一回の交錯でバーサーカーの致命を見抜かれ、叶星は僅かに眉を下げる。
その表情の機微すら手のうちに入れつつ、怜悧な思考が先を導いていく。それこそがセイバーの才である。
事実を検証し、当たり前のことを当たり前に積み重ね、そしてその上で圧倒する。
それができるのがセイバーであり、仕組みや規律よりも理を求める。それが"彼"の愛する才である。
◆唯才是挙・革新:B
時代の革新者たる英雄に与えられる特殊スキル「革新」。
セイバーの場合、更に唯才是挙の文言が追加される。
出自など関係なく、才能さえあれば良いという概念の変革。
血筋に由来する能力を持つ相手、高位存在からの祝福を与えられた英霊であればあるほど自らに有利な補正が与えられる。
逆に加護や血統に由来する能力を持たない英霊には何の効果もない。
それどころか自身の能力やスキルなどが弱体化する。
「さて、では勝たせてもらうぞ。不測の事態はあったが、理を詰みあげれば対処も不可能ではない」
「……バーサーカー、油断しちゃダメよ。いざというときは私を見捨てて」
「それができないからお前たちは負けるのだ。ではいざ……!」
直下、戦況
12:当然のように勝とう
345:「司録星、司るは軍」
67:マスター戦だ!
89:情は時に理を超える
【10分経過したのでこのレスで】
【そして中途ですが今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回は多分木曜日の同じくらいに。金曜日になるかも】
【今日はお休み、明日やります】
【22:40くらいから再開】
【再開】
6:マスター戦
セイバーがすっと刀を抜き、呼応するようにバーサーカーもその手に得物を構え、巨大なその影に叶星を招き入れる。
狙うと言われて差し出すバカはいないとでも言うように。だが、先に飛び込んだのはセイバーではなく。
「いよいよだ!!! ようやっと私の番だな! 私の名は尼慈女学院吹奏楽部部長、虎道遥香!!! 故あってこの戦争に馳せ参じた!」
◆バトルマニア
戦いある所に彼女あり、彼女いる所に争いあり。というか率先して乱入してくる。
寧ろ彼女が戦いの遠因となる事も多い。相当なトラブルメーカー体質。
呵々と笑う威風堂々としたその影は、一瞬の動揺を生み、その動揺へ彼女の声が刺さる。
「応ッ! 見せて魅せようこの音色ッ!!! 【私の虎吸 壱ノ型“霹靂爆散”】!」
周囲の酸素を使い果たして放たれるのは爆発する音声。
声が質量となり壁のように押し伏せる。英霊であれば一瞬足を止める程度かもしれないが、狙いは無論そこではない。
「さて、英雄であればこの程度耐えようが! 貴女はいかに!」
影に隠れた叶星。その音が迫りくる中で手を前に差し出し。
「ごめんね、私もそれくらいは頑張れるわ!」
迫りくる音の壁をただそれだけで断ち割った。
虎道は目を丸め。次の瞬間には牙を剥きだすように笑う。
「よもや! いやしかしこれはまた好敵手! 勝てぬとしても食らいつくが私の流儀! さて」
「そこまでだ、……チッ、少し策を修正する必要がありそうだな、お前、真人と同類か」
虎道を制し、セイバーがその前へ進む。
「さあ、どう呼ばれてるかは分からないけど、少なくともそう簡単には負けてあげないかな~」
「マスター、相手のマスター狙いは中断だ。サポートに回れ、正攻法で行く」
挑発する語尾に応えず、セイバーは剣を構え走り出した。
直下、戦況
123:妙に時間を稼ぐセイバー
45:拮抗
6789:援軍
2:時間稼ぎに徹する
対格差は圧倒的。象と蟻ほどもあるその差。
バーサーカーの振る刀の余波で体幹は揺れ、足は僅かにたたらを踏む。
「チッ、これだから女の身体は!」
「ハハハ!!! 鍛え方が足りないのではないか、セイバー!!! 【霹靂(ちょっと)爆散】!」
「ぬあっ……、礼は後でまとめて言う!」
虎道のサポートを受けながらときに跳び、ときに受け、致命的な一撃を避けるセイバー。
その動きは見る者が見れば気付くだろう。攻撃を仕掛けるようで動きにわずかな隙があり、そこを狙うよう意識を誘導する。
冷静な思考力を持つ相手ならその違和感に気付くだろうが、理性を失ったバーサーカーは馬鹿正直に食らいつく。
その結果生まれたのが異様な拮抗。どちらが傷つくこともなく、どちらが傷つけることもなく。
ただ時間だけが消費されている。そして、それに気づいたのは叶星。
「思ったより時間がかかってる? いや、違うか、時間が稼がれてるんだ。なら」
周囲へ意識を飛ばす。学園の内部であればその触角は何処へも届き。そして違和感を抓み上げた。
「……魔力炉が動いてる。そもそもセイバーの魔力源はおかしい。霊脈からだけであれだけの宝具を展開できるはずはない。となると、……! 空!」
叶星はとっさに星空を見上げる。天上に輝くは北極星、中華においては天皇を意味する紫微星。
そしてそれを守る星の名をセイバーは自らの宮殿に名付けている。霊脈から吸い上げた魔力はあくまでも補助に過ぎない。
「気付いたか。だが遅い。充填は完了している」
セイバーの刀が輝く。青く光るそれは目も眩むほどの星光。銀河の先の曳航。
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___ノリ : . : . : \{{ __________|!⌒x {r=彡′ :: }!.\\ ! 「【倚天剣・天柱(ぎおう、てんをつらぬく)】」
/. : ./: . : . : . : . : . }〃¨¨¨¨¨||! 逅x\ .: i! 卜 :.、/
. /-==!: . : . : . : . : . : //,,斗=ミ,,人 `¨´,》.、\_)> , ' ノリ | }} …‐-/ __/ _/
. . / . : . |: . : . : . : . : . . | {{|i:i:i:i:i||(◯)`^゙´ `¨´ /ノ | /′ / 7 =‐-
丶` |: . : . :\: . : . : . : . : ..``|i:i:i:i:i|| 亥冬 ,ィf'′ 从\ { /
|: . : . : . f=ミ、 : . : . : . : . |i:i:i:i:i|i : . :亥冬、_ 、 ´ (⌒ )ハ \、
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◆『倚天剣・天柱(ぎおう、てんをつらぬく)』
ランク:B~A+ 種別:対軍、対城宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:800人
三台と並ぶ国防兵器の一つ。通常の兵器を遥かに凌駕する威力と攻撃範囲を持つ。
稼働させるには大容量のエネルギーが必要となるため
三台に貯蔵された魔力を受信パネルである刀身に照射、再変換し、集束・加速させることで星光の斬撃として放つ。
直下、戦況
12:直撃
3456:回避判定
789:援軍により阻止
4:回避判定
叶星はその光を見て直感する。これはマズい。
思考は光速より早く進めたとして、あれは星の光、生半可な動きでは躱すことすらままならない。
こめかみの逸話を持ち出したのは完全にブラフ、これでこめかみなど関係なく霊基そのものを蒸発させる気だったに違いない。
【心眼】で避けられるようなものではない、あれはそんな行動すら無視して地ごと抉り取るに違いない。
それを許すわけにはいかないけど、けれど、何よりも今はバーサーカーだ。
放たれるまでのほんのコンマ数秒もない中で、叶星は結論を出す。
「令呪を使うわ。バーサーカー」
「────」
間に合うか、間に合わないか、どうあれどきっとバーサーカーは自分を守る。星の触覚として生まれ、多くに注いだその感情を注いでくれたのに。
そのひたむきな感情に、応えなくてはならない。与えられたものは返す、等価交換の法則であり、願いを叶えたいなら対価を差し出さねば。
直下、回避判定
1:間に合わず
23:令呪全てを使用
456:令呪二画を使用
789:令呪一画を使用
8:令呪一画で退避
「【逃げましょう、バーサーカー】」
「────」
真っ白な光が全てを溶かす中、寸前で令呪の流れが間に合ったのか、巨大な影は姿を消し。
山をも崩さん余波が、ただその直線状に巨大な裂け目を作り出した。
「……はぁ、頭が痛い。ここからまだ宮殿の修繕をせねば」
「む! それに関しては我が部員にやらせよう!!! しかしやはり凄いなセイバーは!!!」
「褒めるな、大したことじゃあない。バーサーカーの方も殆ど消耗させることはできなかったし手の内が割れた」
「確かにそれはそうか……!!!」
「……ライダーも信用はできんし、ここから宮殿を動かすことができん以上、守勢に回らねば。ああ、憂思難忘、いつも私は悪者の側なんだよなあ!」
ブツブツと言いながら頭を掻きむしるセイバー。その様子を微妙な顔で虎道は見つめるのだった。
「ふーむ……、私からすれば十分戦えていると思うのだがなあ」
直下、【倚天剣】の被害
123:学園と近い叶星の身体に重篤ダメージ
456:馨のトンネル使用不可に
789:ガス会社が怒られました
6:馨トンネル使用不可
「何ですかぁ今のぉ!!! 私の掘ったトンネルが八割方埋まったんですけどぉ!!!」
「お、おう。……珍しくキレてるが、どうしたんだコレ」
「ゴシュジン、ワリト、トンネルホルノニハ、ジシンアッタッポインダヨ」
直下、【五日目】終わるにあたってまだ話す時間くらいある? 成功以上であるよ。失敗でないよ
8:あるよ
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回は戦後処理+各メンツの処理。明日の20:00ごろ来れたらいいな。】
【TIPS:亀毛兎角】
「ふん、ボクを呼び出そうなんて物好きがいるとはね、しかもこんな美的感覚のびの字もないような田舎娘が」
「ぴぃぃ……」
「……ゥ」
「しかもその隣にいるそれは何だよ。喋ることもできないし、気持ち悪い生き物だなあ」
召喚されたその男、フェイカーは現れて早々自らのマスターへ暴言を振り撒いていた。
心底嫌そうに、己のマスターであるはずの馨とそれに付き従う、うさぎと名乗る合成獣に唾でも吐き掛けんかという勢いで。
「……ァァ!」
「威嚇するなよ、本当のことを言って何が悪い。正直は褒められるべき美徳だぜ?」
「あ、あうあぁ……」
「……調子狂うな、仕方がない、ボクから話のタネをやるから感謝しろ。マスター、君の願いは?」
フェイカーからの問いかけに馨はしばらく目をグルグルと回し、中途半端な愛想笑いを浮かべ。
「え、えへ……、えへへ……」
息が漏れるような声をあげるので精いっぱいだった。
あまりにも無様なその様子にフェイカーはようやく表情を正し、真顔で詰め寄る。
「……おい、まさかとは思うが、願いがないのか?」
「……は、はいぃ。小さいころに家族は全滅して、お兄ちゃんとも生き別れて、動物当番になるような私が、願いなんて持ってもぉ」
「アゥ!」
噛み付こうとするうさぎを片手でいなし、フェイカーは大げさにため息を。
「お前、お前なあ。じゃあなんでこんな殺し合いに参加したんだよ。それを言えばボクもだが、バカじゃないのか?」
「そう、かもしれません……、私、バカなのでぇ……、でも参加したら何かいいことがあるかもってぇ……」
「アゥア……ッ!!!」
「噛み付くな噛み付くな、ボクはシティボーイなんだぜ、狂犬病にでもなったらどうする」
劣等感、自己嫌悪、疎外感、人が感じる断絶の全てを味わってなお震えるしかできない哀れな小動物。
あまりにも惨めなその姿にフェイカーはただただ落胆した。……だが、ただ一つ救われるならば。
「まあ何だ、お前が嘘を吐けないのはよく分かった。さっきも言ったが正直は美徳だからな」
「ふぇ……」
「ボクはエメラルドを作り続けてきたからか、これでも嘘には敏感でね。お前はハッキリ言ってクズでどうしようもないが、信用はできる」
「ひ、酷くないですかぁ……!?」
「最高の誉め言葉として受け取れよ。ボクに信用されるってのはサンフランシスコに信用されると同意義だ」
あまりにも傲岸な物言いに、ようやく馨の表情からへつらいが消える。
だからといって好感度が変わるわけじゃあないな、美人でもないし。などと思いながらもフェイカーはその手にエメラルドを生み出した。
緑の輝きを一つ、馨へ手渡す。小さいが夜の明かりを反射する翠のそれは浮かんでいるようにすら見える。
「とりあえず願いがないってんならボクの戦いを手伝え。それをお前の願いにしろ」
「キャスターの願いを私の願いに……。ちょっとそれは……、呼んだ責任は取りますけどぉ……」
ハッキリとした拒絶にフェイカーの膝が折れる。
「ここまで言わせておいて断るか? ……まあいいか。とりあえずもう少しの間暇だから話でもしてろ」
「え、えっと……、何の話をしましょうか」
「さっき言ってたなんか可哀想な昔の話とかでいいよ。どうせ暇つぶしだ。あ、あとそこの気持ち悪いの、喋れるようにしてやるから少し待ってろ」
「ェア?」
仕方がないか、とフェイカーは嘯く。何が原因で奇跡が起こるかは分からない。
いつか自分の宝石が、どうしようもないミスのような偶然で生まれたように。どこかでこの偶然がエメラルドのように美しい何かに変わるかもしれない。
「そ、それで……、家族は全員捕まって標本になってぇ……、お兄ちゃんは私の代わりにぃ……、学校でも不器用だってイジメられてぇ……」
「ストップストップ、思ったより重くて夢に出そうだった」
【TIPSを終了します……】
【20:00前後に再開できそうです】
【再開】
突然響き渡る地が裂ける音。先ほどの宮殿の側から伸びる一条の光。
目も眩むほど美しく、全身が粟立つほど恐ろしい恐怖を孕んだそれが真っ直ぐに地面をへし割りました。
「は?」
「ソドムに落とされた炎もかくや、か」
おそらくあれはセイバーの宝具、ならばそれを放った相手は?
「バーサーカーですわね……」
「……無事、ですよね?」
「一瞬魔力の流れを見ましたからおそらく令呪で退避出来てはいるでしょう」
そうであればいいのですけど……。こちらへ襲撃をかけたとはいえ、巻き込んだ以上せめて無事であってくれればと。
「しかし、となるとセイバーにはあまりダメージを与えられなかったわけになるな。宝具を奪えたのは万歳だけど」
毛野原さんをあやしていたフェイカーが疲れたように戻ってきました。
確かに、この霹靂車、絶影を奪えたのはかなりの成果ですがバーサーカーが逃げたということはセイバーにはダメージを与えられなかったということ。
そして今から向かうには……。
「もう夜明けだな」
朝の光が端に見えてきました。これ以上の戦闘行為は基本的に禁止です。
そしてこの朝焼けが来たということは。……隣に立つアーチャーを見ます。
「アーチャー」
「はい」
「ここまでありがとうございました。貴女の協力がなければこのような戦いは出来なかったでしょう。その、性癖はどうかとは思いますが」
「……ええ、その」
「貴女と出会えてよかったと思います。本当ならば土塊さんにもこう言うべきでしたが。貴女方は、私の」
涙があふれてきます。生き残るためなら誰だって、何だって利用してやると言っていたのに。
まったく、私はダメです。どうしようもなく泣いてしまうのです。弱く、逃げるしかないから。だから、言います。
「私の───」
「えっと……、その、申し訳ありませんわ、リュコ様。マスターは」
突然、私の頭をぺしりと誰かが叩いてきました。一体誰かと振り返ると。
/―<><>― 、
/´ < 〈i〉 > ヽ
/ニ ´:/^ヽУ/\:i:ヽ/ニ\
/ニ/斗:i:iニニニYニニニリ:i:i:iヽニニ \
くニニく/:: 人:i:ヽニニ|ニニニ':i:i:人::/ ̄/
\ニニ> `ヽ ̄|ニニf:i:i:if ./ニニニ、
-=:: :: ::/ ̄ヽニУ:i:i:iニニi}:i/〈ニr´^\:: \
/:: :: :: ::/ ノ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\iニニニニ/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iヽ\\
:: :: // 爪:i:i:i:i/:i:i:i:i:i:i:i/:i/ムムく:i:i:i:i:i:i\:i:i:i:i:i:i:i:i|/ ヽ \
:: ::( ヽ\´:i:i:i:i:i:i:i:i:/:i/川川 |:i:i:i:i:i:i:i:iヽ:i:i:i/〕 ):: ::ヽ
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И/ .| ./ ∧ .| :i/\
「ギャーーーッ!? 新手のサーヴァント!?」
泡を吹きかける私をアサシンが支え、かばってくれます。これはサーヴァントに違いありません!
少なくとも首が無くて人が生きていれるわけがないのですから!!! アサシンに指示を出そうとした私に、首無し女が手を振って。
その手の動きはあの扉の向こうから見た。……え? ……は?
「まさか……、土塊さん!?」
頭がないからよく分かりませんが、おそらく頷いています。……どどど、どういうことでしょうかこれは!?
「西行法師をご存知ですか?」
「いえ……、浅学にて」
「平安時代の僧侶なのですけれど、彼はかつて人造人間……、ゴーレムと言いましたか、それを作ろうとしたのだそうです」
「……ちょっと待ってください、ここでその話題ということは」
「ええ、マスターはそれと同様の方法を用いて作られた人造人間。ゴーレムですわ」
……ハァッ!?
◆ 西行、高野の奥に於いて人を造る事
『撰集抄』において見られる西行法師の作った人造人間。和製ゴーレム。
人の骨から作られているが、不完全なため全身から常に砂が流れる体質になっている。
ゴーレムの性質を持つため、骨のどこかに刻まれた和歌を消さない限りは死ぬことがない。
ちょ、ちょっと待ってください!? ならアーチャー! 貴女は最初から。
「ええ、利用するために黙っていましたわ、おそらくその方が協力を受けやすいと思っていましたので」
「というより気付いてなかったのか? ここまでとは思わなかったがアーチャーが嘘を付いてるのは分かりやすかっただろう」
「……俺は気づいてなかった」
「私も聞いてませんでしたぁ!」
……すっかり騙されていました。いえ、騙してはいませんでしたね。よく考えれば一言もアーチャーは七瀬さんが死んだ、とは言っていませんでした。
ですが、ですがこれは! あまりにも! 酷くないでしょうか!?
「土塊さん!」
表情がないので分かりませんが少し申し訳なさそうな雰囲気があります。ですが今は気にせず言わせてもらいます。
「私は本気で貴女が死んだものと! だから怒っています! そしてよかった! 貴女が生きていて!」
この状況を生きていると言っていいのか疑問は残りますが。なんにせよ彼女は彼女のまま此処にいるのです。
それならばそれを喜んだ方がいいでしょう。いえ、いえ、いえ、私はもう、何が何だか分かっていません。
だからとりあえず駄々をこねる子供のように。わけの分からないことを喚きたてて。怒って、喜ぶことにしました。
直下、今後の方針。
123:一旦全員解散
456:バーサーカーの安否確認
789:↑+対剣騎継続
1:一旦解散
そして疲れ果てた私は。
「泥のように眠っている……」
「いえ、ここまでになるとは思っていませんでしたので……、悪いことをしましたわね」
「それにしても頭は治るのか?」
「頭蓋骨を手に入れれば治るらしいですわ」
アサシンの背におぶわれ、何もすることなく一日中眠っているのでした。
「目が覚めると夕方だったのですが!?」
「よく寝ることはいいことだと思うが」
直下、何をしますか? 【六日目・昼】
1:コミュ (対象:アーチャー/アサシン/フェイカー/馨/うさぎ)
2:情報収集
3:バーサーカーの安否確認
4:セイバー/ランサー/ライダーのマスター捜索
5:銅雀殿の調査(それなりに危険)
6:生徒会へ向かう
7:どこか特定の場所(自由記述)へ向かう
8:自由安価
3:バーサーカーの安否
……寝すぎて頭がいてえですね。
ですが先夜のこともあります。バーサーカーを探してせめて無事だけでも確認しないと。
「しかし場所が分からないんですよね……」
学校に伝わる伝説が彼女の正体ならそれを辿ればいいのでしょう。
先夜の話の通りなら毛野原さんなら場所を知っていたはずですが、セイバーの攻撃でトンネルもほとんど潰れてしまったということですし……。
「まずはそれをやった方がいいだろう」
「ですね、この学校に伝わる話を再現してみましょう」
確かあの時話に出たのは……。
直下
123:『100年に一度、薔薇園の薔薇が全て満開になったとき願い事を言うと叶う』
456:『誰にも見つからず真夜中の時計塔に辿り着けたものは切実な願いを叶えてもらえる』
789:『学院長室には秘密の部屋の入口があり、そこには万能の願望機が秘蔵されている』
5:時計塔の噂
……真夜中の時計塔、でしたね。
しかし今はまだとても真夜中と言えませんが。
「しかし噂が出ているということは何らかの入口があるということではないか?」
「それはそうですね。では一度行ってみましょうか」
真夜中、という条件があるのかもしれませんが、相手の正体が分かっている分調べやすいでしょう。
見つけることができればいいですが。……しかし、時計塔に入り口があるってゴシック小説みたいですね。
直下、時計塔では
123:何も発見できず
456:誰かいた
789:入口発見
3:発見できず
時計塔に上ってしばらく探してみましたが。
「なーんも見つからないです!」
「うーむ……、臭いもしないな」
「そういえばアサシン、獣のイメージは犬とか狼とかでしたが……」
「明確な種族がない未分化な獣の概念だな。相性がいいのは豚だが」
……やっぱりそうなんですか。しかし成果が無いということはやはり真夜中しかないのでyしょうかね。
【昼行動を終了します……】
直下、他陣営行動
12:剣
34:騎
5:贋
6:狂
78:槍
9:弓
4:ライダー
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はおそらく月曜日の22:30付近に】
【今夜はお休み。明日やります】
【22:40くらいから再開します】
【遅くなりましたが再開】
夕陽が焼けて皴の入った横顔を照らす。顎を擦りながら豪快にライダーが笑う。
「いやあ、手酷く負けたな。仕方ねえわ、アレ完璧にヴァンダル特攻乗ってるからな」
「正直言うとよ、勝てたんじゃねえの? まだ第二宝具も使ってねえだろ」
「それは相手も同じだ。推測が合ってればべリサリウスの奴も海戦に縁があるからな。俺と似たようなモンを持ってるだろうよ」
「だとしても……」
撫子は口ごもり、恐る恐るというように尋ねる。それを聞けば何か決定的に違ってしまうのを恐れるように。
「オッサン、なんでわざわざ二画も使わせた?」
逃走の際、ライダーは撫子に令呪を二画使用することを命じさせた。一画は逃走の補助だとしてもう一画の理由は分からない。
明確な指向性を持たせず、ただ使え、と言われたその魔力が何処へ向かったのか。
それを尋ねることはライダーを信用していないのではないか、本能的に誰に言い訳をするでもなくそう思った。
軽く返してくれればいい。そう願う撫子の予想を裏切り、しばらくの沈黙の後。
「マスター、お前、なんで吸血鬼なんかになってんだ?」
「……あ?」
予想もしていなかった質問に一瞬返答が遅れる。
「えっとだな、アタシの家はすげえんだよ。名家ってヤツだ。それがなんか治まり悪くなって暴れてたらそういう輩に捕まった」
「家飛び出した不良のガキなんざ消えてもしゃあねえとこはあるな、それで?」
「そのあとのことはよく覚えてねえんだよ。気付いたら三か月くらい経ってて、死ななくなってるのは知ってたけど」
「難儀よなあ、生まれてっもんは変えられんし、生きざまってのは生まれである程度決まるもんよ」
すっと傍に寄り、ライダーは撫子の頭をガシガシと撫でる。乱暴で筋張った手の感触。だがそこに撫子は害意を感じない。
「だからオッサンにできることってのはよお、後に続くガキどもをできる限り楽に生かしてやることだ」
「オッサン、いてえ、いてえぞクソオヤジ!」
「ビビんなよ、マスター。少なくとも俺はお前の味方だ。悪党の言うことなんざ信じられねえかもしれねえがな」
できる限り、そう表現するのだろう笑みを浮かべるライダー。撫でる手を強引に振り払い、脛を蹴る。
「……! クソガキ! オッサンがカッコよく決めてんだろうが!」
「金的狙わなかっただけ感謝しやがれ! それで説明したつもりかよ! 信じろって言うんなら説明しろっての!」
「チッ、口の減らねえ。しゃあねえな、あの一回分の魔力は……」
直下、どうしたんすか
123:宝具の強化
456:ちょっとした布石
789:契約の破壊
7:契約の破壊
「ちょっと面倒なもんを壊すための手段用に取りこんどいたんだよ」
「面倒なもんだあ?」
「おう、で、逃げるために使ったっつったら納得するだろ?」
「……ちょい待ち、納得させなきゃいけねえ相手なんだな? っつーことは」
ライダーの考えに思い至ったのか、撫子が口の端を耳まで引き上げた。
「いい性格してるよな、オッサン」
「中々冴えてるな、バカのくせしてよ」
再度ローキックを飛ばし、同じ手は食わんとライダーは跳び上がる。
「いつやるんだ?」
「最高のタイミングで。約束ってのは破るタイミングがある、それに先の戦い、アイツの方は殆ど消耗なしらしいしな」
「そうかよ、マスターはアッパラパーのくせして上手くやるんだな」
「何事も組み合わせだ、陸のバカが海では怪物になることもあらあ。で、腹の傷は大丈夫か?」
「上等、まだイケるぜ」
笑い返すライダーに対し、先ほどまでの不信感が消えていることに撫子は気づく。
これもライダーの手の内かもしれないが。その考えも片隅に置きつつ、少なくとも今は信用することにした。
頭に触れた手の感触だけは、一度も撫でられたことのない身としては、本物だと思っていたかったから。
【他陣営の行動を終了します……】
【六日目・夜(一ターン目)】
夜が来ましたね。
「まだ真夜中というほどではないな」
「バーサーカーの拠点に向かうのならもう少し遅くに動く必要がありそうですね」
フェイカーと七瀬さんの居場所は分かっていますし、再度接触してみましょうか?
しかし、セイバーもまた先夜の戦いですからあの宮殿の場所が割れていることは理解しているでしょう。
一気呵成に攻撃をかけるのも一つの考えですが……。ランサーやライダーの居場所は分かってませんし……。
直下、何をしますか? 【六日目・夜(一ターン目)】
1:コミュ (対象:アサシン)
2:偵察
3:偵察 (目標を同時指定 対象:ランサー/ライダー)
4:接触 (対象:フェイカー陣営/ランサー陣営)
5:襲撃 (対象:セイバー)
6:自由安価
1:アサシンとコミュ
「……マスター、少し話してもいいだろうか」
珍しい、アサシンから話しかけてくるとは。
「どうしました?」
「昨日の戦い、俺は正直活躍できなかった。だから考えを改めた」
「……えー、何を改めたのですか?」
「マスターに対する認識を。謝罪する、マスター」
……何を謝るのかが分かりませんが。
「結果だけを喋るのは悪い癖です、アサシン。何に対して謝罪しているのですか? それが分からなければ受け入れるも何もないでしょう」
「む。……そうだな、まず、俺は戦うためにこの戦争にいる。それは救世主の威光を示すためだ」
「それは以前にも聞きましたね。それが関係しているのですか?」
「ああ、だがマスターにはそれがない。マスターの望みはささやかだが大切なものだ」
なるほど、アサシンは私を巻き込んだ側だと思っているのでしょうか?
「それはお互い様でしょう、謝ることではありません」
「そうではなく……、そうだな、俺は、マスターを守るべきものだと思っていた。もう少し安全な戦い方もできるはずなのに、と」
「……まあ、それはそうですね。正直なところそれに気付いてたことに驚いていますが」
「む。……まあ、だから昨日の戦いで、マスターが前に出たとき俺は考えを改めた。これは俺たちの戦いだと。だからすまない、謝罪する」
ぽつぽつと、時間をかけて言葉を選んで説明するアサシン。その話は要領を得ないものですが。
おそらく、アサシンは私を守るものではなく共に戦うものだと認めてくれたということでしょう。
……正直な話、戦うのは好きではありません。アサシンクラスの特性から言えばもっと闇討ちや暗殺を行うべきなのでしょう。
生き残るために手段を選ぶべきではないのですから。
……しかし、私は確かにそれを命じませんでした。アサシンが望まなかったというのもあります。
ですが、それはやはり、あの戦いでアサシンが問いかけてくれたからなのでしょう。
────勝ちたくはないのかと。生き残って示すのではなく、示したうえで生き残るのではないかと。
ええ、ええ、ええ、私は逃げ延びたい、私は救われたい、私は認められたい、浅ましくも生き残りたい。
「やはり謝る必要はありません、アサシン」
「……謝罪を受け入れられないということだろうか、そうであるならば仕方がない」
「あ、いえ、そういうことではなくてですね。私もあなたを道具のように思っていたのです。ですからこれはお相子なのです」
「……そうか。共に右の頬をぶったというわけか」
微妙に違う気はしますが……。どう答えたものかと言葉を考えていると、アサシンが何やら首元を触り出しました。
しばらくまさぐっていたかと思うと、スッと取り出したのは小さな輪のようなもの。具体的には分かりませんがおそらく強力な魔力を持っていることが分かります。
「これは?」
「俺の宝具を拘束する救世主の祝福。あくまでこのような形に引き出しているだけで本来は形のないものだ」
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◆壊放されるべき黄金枷:A+
アサシンにもたらされた救世主の祝福。
その精神を確かなものとし、『我ら軍勢、餓獣の群なり』の制御を可能とさせる。
「これを破壊されると俺はおそらく獣に戻る。逆に言えば、最大解放時の獣のままになる」
「……それをわざわざ見せてくれるのですか?」
「マスターなら乗りこなせるだろう」
……これを何らかの方法で破壊すれば、アサシンはあの獣になり果てる。それはつまり真にレギオンになり果てる。
個のない獣の群れ。有象無象に支配された悪霊の形になり果てる。アサシンの願いの否定になる。
霹靂車、絶影を乗りこなした私を信用してくれている。その証なのでしょうけど。
「最悪の際の手段として覚えておきましょう。……使わないという保証ができずに申し訳ありません」
「了解した。よろしく頼む」
そこで言葉は途切れました。……相変わらず無口で話は下手糞ですが。
できるならこのよく分からない獣と共にこの聖杯戦争に勝利、……とはいかないまでも。
「残しましょう、共に」
「ああ」
【一ターン目を終了します……】
直下、他陣営行動
12:剣
3:騎
4:贋
5:狂
67:槍
89:弓
6:ランサー
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はおそらく木曜日の同じくらいに】
【22:35くらいから再開】
ついでに直下、ランサーは昨日の騒動を5以上で知ってる【大爆発】+2
【再開】
「つまんない~~~、マジでつまんない~~~、カチコミしに行こうよ~~~」
長い脚は規則正しく振り回され、メトロノームのようにリズムを刻む。
駄々をこねているような声だが、表情は固まっており、異教の面を思わせる。
「イライラしてるな」
「そりゃあねえ、一応ケルトの人間だし、戦ってなんぼなとこはあるんだよ」
「私の身体はそんなに調べ甲斐が無かったか?」
包帯を巻きながらナゼは棘のある言葉を飛ばす。チェンジリングによって得た異能。
それを改善するために魔術師であるランサーの協力を受けたはいいが、成果は芳しくなく。
「いや、面白いとは思った。でもそれを解くにはもっと高位のドルイドじゃなきゃダメだと思うニャー」
「なら結論は出たな。やっぱ私たちは聖杯を獲るしかないってことだ」
「そういうことだよね。その為にもアタシとしては戦いたいんだけど…………」
直下、ナゼ返答
123:仕方ない
456:条件付き
789:ダメー
8:知ってる
8:ダメー
「ダメー」
ランサーの甘えた声。それが届くかどうかという言葉尻を一瞬で切り捨てる。
「速い! なんでさー、アタシが戦えば戦うほど有利になるってのは知ってんでしょ?」
「それはそうだけどな、昨日の戦いも知ってるだろ?」
「知ってます知ってます、折角だからアタシも参加したかったー!」
蚊帳の外に置かれている境遇を理解しているのか、ランサーの足のリズムが速くなる。
「今こっちが踏み込んだら、どっちかの味方に付くわけだ。そうなるとお前の宝具の性質、バレるだろ?」
「バレてからが本番ではあるんだけど……、一里はあるかなあ」
ナゼの指摘も想定してはいたのだろう。それが故の仏頂面、いくらごねても有利不利は変わらないという判断か。
足のメトロノームがそこでぴたりと止まる。
「でもさあ、ほらさあ、アサシンにやられっぱなしジャン? 正直それは心残りなんだよね」
「ランサーの性質は理解しているつもりだ、だからダメと言うだけは言う」
包帯を巻き終え、ナゼが夜の先へ目をやる。ランサーの視線が一瞬ぶつかり、眼鏡の奥で細められた。
「そういう言い方はズルいと思うな~」
「知っててやってるさ。だからもう少しだけ機を待とう」
「仕方ないニャー」
足のリズムが再開する。退屈ではあるが、と言わんばかりのその動きに、ナゼは僅かに苦笑した。
【他陣営の描写を終了します……】
【六日目・夜(二ターン目)】
夜も更けました。昨夜のことが嘘のように全く動きのない静寂の夜です。
噂通りなら何かしらこれで叶星さんに接触できるかもしれませんが……。
1:コミュ (対象:アサシン)
2:偵察
3:偵察 (目標を同時指定 対象:ランサー/ライダー)
4:接触 (対象:フェイカー陣営/ランサー陣営/バーサーカー陣営(判定有))
5:襲撃 (対象:セイバー)
6:自由安価
【10分経ったので選びそうな選択肢からランダム】
直下
147:バーサーカーへ
258:アーチャーへ
369:セイバーの様子見
0:パルプンテ
3:セイバーの様子見
……やはりどう動いているのかは見ておきたいですね。
「アサシン、セイバーの宮殿、どの程度であれば見つからずに向かえます?」
「……昨日の今日、行ける限りは行くだけだな」
それはそうでしょうね、ですがここまで動きがないのも不穏。
「お願いできますか?」
「了解した」
アサシンが霊体化し、動く気配を感じます。
……何か情報を得られればいいのですが、ここまで順調に動いているセイバーです。
「この動きすら察知されているかもしれませんね……」
直下、アサシンの収穫
1:逆に捕捉される
23:いないが……
45:成果なし
6789:状況確認成功
0:特殊判定
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123:捕獲!
456:さっきのランサー描写は嘘だ
789:宮殿全壊しとる
1:捕獲!
直下、どっちが。偶数で貴女、奇数でアサシン
3:アサシン捕獲!
そしてしばらくして。
『マスター……』
『はい、どうしました? アサシン』
アサシンから飛んできた念話は。
『すまないが捕まってしまった』
『……は?』
……え、サーヴァントが捕まった? ほ? ……どうすりゃいいんですか!?
直下、捕まえたのは
123456:剣
789:騎
3:そりゃセイバーよね
とりあえず問答無用で消滅させられなかっただけ良しとするべきでしょうが。
『ど、どうやって捕まったんですか?』
『む、あの絶影を縛っていた縄をかけられたらしくな……、宝具を使おうとも思ったが、まずは話し合おうと言われ』
『……ッあー、それもそうだな、で納得しましたね?』
そうですね、もちろん戦って示すのも一つですが、一応対話を試みたって話ですもんね。
と、いうことはそれを仕掛けてきた相手は。
『相手はセイバーですね?』
『ああ』
『要求は?』
『とりあえず一度こちらへ一人で来てほしいとのことだ』
ッー……、完ッ璧に虎の口へ飛び込むようなものですよね?
しかしアサシンを人質に取られている以上、従わない場合、間違いなくアサシンを仕留めてくるでしょう。となれば選択肢は限られます。
一つ、アサシンに宝具を使わせ力任せで突破する。
一つ、残り一画の令呪を使用しこちらへ呼び出す。
一つ、誘いに乗りセイバーの元へ向かう。
宝具での突破は失敗した場合、間違いなく敗北でしょう。
令呪使用はリスクが少ないですが、これで残りは0になる。
セイバーの元へ向かえばおそらくは理不尽な要求を呑ませられる。
……これ、かなり厄介な状況ですね?
『返事は今夜中に、ということだ』
『妙に冷静ですね……』
23:50から00:00まで多数決、先に2票。集まらなかった場合は集まった分からランダム
1:宝具の発動で強行突破
2:令呪で回収
3:セイバーの元へ大人しく向かう
4:自由安価
1:宝具発動で強行突破
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした。次回、抜け出られるかセイバーの拠点】
【明日やれればやります。やれないときは月曜日まで順延】
【今日はやれそうにないので月曜日まで順延します】
【よく考えなくても月曜日ワクチン接種でした。万が一を考えお休みしておきます。体調で再開は未定】
【ようやく熱が下がったので生存のご連絡。土曜日の20時くらいに再開しますね】
【少し帰れそうにないので22:30からに変更します】
【これまでのあらすじ】
___
// ___\``~、、
/ /二二二二-_ \ \ 剣騎同盟と対抗連盟がぶつかり合い、互いに痛手を受けるも
/ /二  ̄ ̄ ヽ-|
/ ||| l| l | l| | | | 戦争の終結後、アーチャーのマスター、土塊七瀬の生存が判明
|||\| l|_l/ | l| | | | |
|||、从 |ハ /|/| | | | |
|||ミ==\|ー==彳| | | | |
||:. | | | ∧ \
\ \ ー ′ .イ / / / | それを受け、再度剣騎陣営に対抗しようとした貴女は
\ヽ>‐r< ≦イイ}/.! | |
| |´ /,| _/ 人 | | | アサシンとの関係を深めつつ、セイバー陣営の偵察に臨む
|__-</ニニ\__/:::::≧=- _|
/ |::::二r「「「 ̄\::::::::/ ≧=- __
〉 /:::-/ ̄ ̄ ̄/⌒ヽ::| ≧=- _
/ /:::::-|=赤牛=.{ }\ /} ̄ ̄ ̄\ \
/ {::::::ニハ_____乂__ノ `'|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
/ 八:::ニ{..{-└―――`ー―_|__________} しかし、アサシンから捕縛されたとの連絡を受け
/丶 ./ }::ニ{..{ニ_::::::::::::::::::::::::::| \
/ /⌒\ rく {..{ ̄\::::::::::::::::::::| | 宝具の発動による逃走を試みるが───?
/ /「 \)|  ̄ ̄ | ::::::::::::::::::| || |
/ ´ |、__つ\)\__/::::::::::::::::::::| || |
{___/ |::::::` ̄´:::::::::::::::::::::::::| || |
……しばらく考えましたが、どの方法もリスクがある。ならば必要なのは最悪の状況においてもどれほど相手に損害を与えられるかということ。
そのために必要なのは攻めの一手、逃げるために戦うのが私の本分。逃げるために立ち向かう矛盾こそが私の真骨頂。
なればこそ───!
『アサシン』
『命令を』
『見せつけなさい、その信仰を』
『……承知した。【我ら軍勢、餓獣の群なり】!』
直下、宝具使用判定
12:失敗の上、裁定判定
34:失敗
567:そのままバトル
89:逃走成功
0:特殊判定
慰 甘 プ 超 銀 私 | | 一 正 い 正 求 私
め っ デ 高 座 が | | 度 論 く 論 め は
の た. ィ 級 の 求 | | も が ら が て 初
言 る ン ス 一 め / | 存 人 で 人 い め
葉 ゥ グ イ. 等 て | | 在 を も を ま か
な い の | 地 い 〉 \__| し 救 あ キ せ ら
ん 仮 よ ツ に る / | ま っ り. レ ん 正
で 初. う 店 建 の | | せ た ま さ わ 論
す め な の つ は \ ______ | ん 例 す せ. ! ! な
わ の /⌒ / 、 | わ は が る ん
! ! /// -ニ二二二二二ニ-_\ \ |. ! ! 有 こ て
⌒\ / ̄ ̄ ̄ ̄\ / /./二二二二二二二二-_ | 史 と __
\/⌒ V / /二二二二二二二二二二- | 以 は /
/ / /二ニニ=――――=ニニ二-_ ⌒\ 来 /
/| / | | | | l| | | \ / ̄ ̄ ̄\ /
| | | | | | | l| | | |∨⌒ ヽ|
| | | |― 、 /| | | ,|―| | |
| | | |┘└ 、 / .| | lヽ/ハ l| | |
| | | |┐┌__\ | / /| / /| | |
| | | 丁'⌒う:fj::ぅミx ハ ィ:斥⌒\_| | |、
| | | 八 乂⌒ン ヾ\ / _):fjハ / | | | ゙、
| | | |\ ______ 乂_.ソ/ / / | \
ノ ヽ \ \  ̄ ̄ / / / \
123:暴走、アサシン
456:第三陣営乱入
789:逃走できたし手土産に宮殿ぶっ壊れる
4:乱入したのは
直下
1234:ライダー
56789:ランサー
5:ランサー
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
簀巻きにされたアサシンを前に、セイバーはただただその姿を見ている。
目には一切の敵意も、そして親愛の情もなく。ただ情報として捉えているように。
「さて、耶蘇の言う救世主の信徒だそうだが、この絶望的な状況をどう見る?」
「無論、突破する。俺はそうである」
「なるほど、蛮勇極まれりだな」
笑みを見せず、むしろ苛立たし気に歯を強く噛み合わせるセイバー。
「何故こちらに恭順の意を示さん? どう足掻こうと今の状況は絶望的だ、その先が悪くなるとて今を逃げるためにはそれが必要だと考えるだろう」
「……何故と言われても困るが」
「そうだろうとも、赤壁のときもそうだ、そこで大人しく負けていればより迅速に物事は進んだ、あの時の抵抗が戦乱を拡大させたと言って過言ではない」
ガシガシと小柄な足が地面を叩く。その様子をアサシンは眺め、ぽつりと呟いた。
「お前は、愛を知らないのだな」
「いいや、違うぞ。私は愛することが理に適うと思うなら愛するさ」
「そうか、ならばもはやかけられる言葉は少ないのだろう」
互いに理解し合うことは困難である。その結論に、リュコの声が響く。
『見せつけなさい、その信仰を』
『……承知した。【我ら軍勢、餓獣の群なり】!』
アサシンの身体が膨れ上がり、原初の獣が姿を見せる。
大きくため息を吐き、セイバーが手を挙げると同時に、宮殿から魔力弾が掃射される。
「ここから逃げる手段として可能性が高いのが宝具だ。しかし、お前の宝具は制限をかけているがゆえに発動に若干の隙が生じる」
霊基が全て砕けるまで、獣の匂いが完全に消えるまで。油断することなく掃射され。土を砕いたそれが薄くたなびく。
「まったく、まったく気に食わん。何が愛だ、何が情だ、そんなものが必要か、……それがあれば、私は中原に覇を唱えられたか?」
誰にかけるわけでもないその独白に。
「そういうこと考えちゃうのがダメなんじゃないかナ?」
「!?」
影が伸びた。ひゅっと詰まる息を抑え、剣を支点に飛び跳ねる。
先ほどまでセイバーが立っていた位置に突き刺さるのは影の槍。これはアサシンのものではない。
セイバーの前頭部がまたズキリと痛み出し、疼痛に苛立ちが連鎖していく。
「もーう嫌だ!!! 何でお前らいっつもいっつも!!! どいつもこいつも頭で物を考えない、理性で状況を整理しないぃ!!!」
先ほどまでの威容をかなぐり捨てるようにヒステリックな叫びが響く。
影の先、赤黒い槍を獣の前に構え現れたのは、貼り付くような衣装を纏った女戦士。
「生憎、それをしたうえで捨てきるのが戦士ってもんでね。じゃ、殺し合おっか!」
ランサーの槍が風を切って激しく振るわれた。
【戦闘を開始します……】
直下、戦況
12:まずは両陣営アサシンを
34:セイバーの見境ない砲射
567:セイバー苛立ちランサーへ
89:アサシン逃走判定
3:セイバーの砲射
影の槍がランサーを中心に湧き上がる。無数に枝分かれするそれはランサーの指で群れる獣と化した。
「ベルカナ!」
詠唱されるルーンと共に枝分かれしたそれはセイバーと、そしてアサシンを襲う。
「チッ! 無数に分かれる枝、悪いが私は比翼連理なんぞという俗信は信用せん性質でな!」
「ッ……、相変わらず無駄のない攻撃だ」
それぞれが間一髪でかわしたのを見届け、ランサーの舌はゆっくりと赤い唇の上を這う。
「ハハハ、追ってばっかってのもつまんないね、じゃあ次は!」
その言葉を言い切るより早く、影の槍を足場にランサーがセイバーとの距離を詰める。
突き出された槍を受け止めることはせず、ぐらりと体幹を崩すことによってその槍を辛くも逸らす。
「絶影があればまだ抵抗できたものを!」
「たらればはダメでしょう!」
逸らした先に向かうランサーの穂先。だが、その穂先は見据えたセイバーの瞳によりブレた。
何もない空を掠めた槍の先をセイバーが蹴り、影の槍から叩き墜とすと同時に槍に対処していたアサシンへ突き飛ばす。
「……ッ! 瞳術か、怪しい技を使うのはお互い様じゃないの!」
「たらればはなしだからな。どのようなことでも出来てこその王」
セイバーが左手を高く上げ、それに応えるように砲門が顔を。
「では、順当に。【司録星、司るは軍】。骨も残さず蒸発せよ!」
直下、戦況
12:全面的にダメージ
345:かわすも倚天剣のチャージを許す
67:ランサーが受け、宝具発動
89:アサシン逃走判定
0:特殊
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/:.: : ://.:.:.:/__/:./ /.:.:.// / ∨∨:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.: |:.:ヘ:i
.:.: : //.:.:.:/厂Ⅳ厶ミ.: : /〈 / __,,,,、メイ_i:.:.:.:.:.l.:.:.:.: : |!:.:.i:ト、
:.:. //| .:./.: : :.レハ`Y :./ヽヽー――-<>ァ<テミメミ|:.:.:.:.:.!:.:.:.:.:. |!.:.:i:l! \
.:.// :|:./Y⌒Y: : :} /:./ }!:::::::::::::::::::::::::/ /: : : しヘ ∨!:.ミメ、.:.:.:. ;.:.:.:|:|!
{ :〃 人 ..リ : : ;/〃 }!:/´ ̄ ̄`Y { i: : Y¨Y: :i Ⅵ: :.:} _}.:.:小:.:.|:|!
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``ミ=====彡´ \`ト、___彡イ|:.:.:.:.: /!|/ }:|!
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:. :.:.'、 /:./li| .:.:.:l |
:. :.:.:{ \ イ:./ i|l.:.:.:l八
: :.:.八 ⊂ニ=ー─=⊃ /:.:.:/ |!: :/
: :ハ:.ヘ\ イ!リ:.:.:/ 〃:/
123:ランサー、平然と宝具をアサシンへ
456:セイバー、頭痛によりあらぬ方向へ発射
789:貴女、絶影に乗って到着
9:雷馬に乗って推参
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
宝具の指令を出して後、一切アサシンからの念話が途絶えました。
あの生真面目なアサシンのこと、そうなったからには考えられるのは失敗し消滅したという最悪の結果。
しかし、パスは途切れていませんし、まだ令呪も手に残っています。
ならば、念話もできない状況……、戦闘が始まってしまった、という可能性が高いでしょう。
そうなってしまえば、私にできることはありません。ビクビクと勝利を願って祈るしかない。
────ええ、ええ、ええ、先夜までは。
「絶影、お出でなさい」
私の声に応え全身の毛が逆立つような感覚。雷馬、絶影がその姿を見せました。
先夜の戦闘後、背に乗っている間に簡易的な隷属の術式をかけておいたのです。
通常なら通らないはずですが、乗っている、という状況であれば私にできないことはない。
……よく考えればかなり増長していたとは思いますができたのでいいのです。
アサシンが最初にSOSを出した段階で乗ってもよかったのですが、相手は元の持ち主であるセイバー。
何が起こるか分かりませんし、確実に不興を買う。避けたかったのですがことこうなってしまっては仕方がありません。
「行きましょう、アサシンの救援に」
絶影が嘶き、雷速でもってその戦場に辿り着きました───。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
辿り着いてまず見たのはセイバーの砲門。そしてそれが向けられた先のアサシンと……、ランサー?
セイバーの砲門は既に魔力弾が充填されています。考えている暇はありません。
絶影の腹を蹴り、アサシンに手を伸ばし、しっかりと強化をかけたうえで掴みあげます。
「な」
混乱していますが無視です。さあ、あとは逃げるのみ。できるなら、絶影が何かしら反応しないことを願って!
直下、逃走結果【マンモスライダー】+1
12:絶影停止
345:セイバーおこも逃走成功
6:逃走成功……?
789:逃走成功
8:逃走成功
【というわけで今夜はここまで。特殊に始まり特殊に助けられましたね】
【次回はおそらく月曜日の同じくらい】
【月曜日の同じくらいにはなりましたが、再開があまりにも遅い時間になりそうなので、今夜はなんらかの幕間でお茶を濁します】
【なので、コンマや安価はないため、気の向いたときに見ていただければ幸いです】
【本筋再開は明日の20時くらいにできればいいな】
【TIPS:唯才是挙】
幼いころから、何かにずっと苛立っていた。
それは自分を馬鹿にする声だったり、才を持たないのに権力を持たない誰かだったり、何故か掠め取られる努力の結果だったり。
先に生まれたのだから偉い、生まれが違うのだから偉い。ああそうか、反吐が出る。
とにかく気に入らなかった、身の回りに蠢く全てが気に入らなかった。
孝だの忠だの仁だの義だの。言葉の綾に過ぎない、既得権益を維持するための妄想に過ぎない。
自分は流されて王と奉じられた人間だ。野心はあるがそれは人並みのそれを上回るものではなく、平穏な人生があればそれでいいはずなのだ。
だから私が人と違うならば、それはきっと頭蓋の中に溢れている、蟲が這いずり回るような疼痛によってである。
「─────酒に対して当に歌ふべし」
酒が頭を刺激したのか、また痛みがぶり返す。私を裏切るもの、私を誹るもの、私を崇めるもの。
全て嫌いだ、才がない羽虫の如き存在だ。耳元で騒がしく飛び、私の頭痛は激しさを増す。
幾つもの場面が頭痛の先端をかすめていく。袁紹との反董卓連合、血に塗れた徐州、官渡での死線。
どの場面を取っても自分が望んだ場面ではない。だが、そこで動かなければ理に合わない。
いやいやながら脚を動かし、剣を振るい、仕方なく民を虐殺した。苦しみはなかったが酷く疲れた。
そもそも私がやるべきことではないのだ、私は大国の陰で一人安穏と暮らす方が向いているのだ。
この頭痛さえ、怒りさえなければ。
「─────我に嘉賓有らば 瑟を鼓し笙を吹かん」
ズキズキと痛む。私を悪人だと誰かが嗤う。その影を踏み、喉元を刺して流れる血を地面に吸わす。
別にどうでもいいのだ。だがこのままにしては士気にかかわる。だから殺したのだ。例え忠臣であろうとも、必要なのだからしょうがない。
才あるものを得ることは難しく、私に理解者はついぞ現れなかった。必要もなかったが。
何もないと言いたければ言え、がらんどうだと噂すればいい。お前たちに必要なものなど、私は元より持ち合わせない。
最終的に私の中には痛みしかなかったのだ。痛みが走る路を理と呼び、それが私を動かしていたのだ。
痛みに浮かされ、馬鹿どもに怒りながら、仕方がなく動き回っていたのだ。
「────明明たること月の如し 何れの時にかとるべけんや」
……月の光をどう取ればいいのか。痛む頭でその答えが出せるわけもなく。
『何、杯の中の月を飲めばいいのだ』
そんな馬鹿な答えは出せるわけがなく、だがそれゆえにそれを言いのける男のことは嫌いではなかった。
自分とは違う、理など持ち合わせない馬鹿の類だと気付いていたが、才はあった。短い付き合いではその才が何かは見極められなかった。
『あるいはもう少しお前の背が高ければな』
人が気にしていることを臆面もなく笑う。その顔はもう既に思い出せない。
痛みの中で、どうしようもない虚しさの中で、もし自分が痛みに突き動かされていなければ。あのような笑い方ができていたのだろうか。
もしもなど考える必要はない、そうであったならばと願う意味はない。痛みが感傷を切り捨て、じくじくと痛む。
痛んだ目で月を見上げ手を伸ばす。だとしても、もし、もしも。
「もう少し背が高ければ」
あの月に手が届くことも、あったのかもしれない。この、痛みを忘れることも───。
【TIPSを終了します……】
【20:10くらいから再開します】
【再開】
絶影の目を隠し、セイバーの方向を見ないようにしてアサシンを馬上へ引き上げます。
雷光によりセイバーに視認できるのも一瞬、認識疎外の魔術をかけ、そのまま離脱。
体重は二倍になりましたが、流石幻獣種に連なる名馬。ものともせずのそのまま危険地域を離脱します。
幸いにもセイバーの姿は見えていなかったようでコンディションに問題はなし。
全速力で駆け、ようやく胸の動悸が収まったときを見計らうように絶影が歩を止めてくれました。
鬣を撫で、その働きに応えます。……なんとか、なりましたか。
「ああ、マスターか」
ようやくそこでアサシンが口を開きました。まったく、本当に。
「すまない、助かった」
「礼はいりません。私たちは戦友のようなものでしょう?」
「……そうだな。だが礼は言う。感謝する、マスター」
真面目な顔で頭を下げるアサシンに、思わず笑ってしまう私なのでした。
直下、逃走した後の戦況
123:ランサー撤退
456:戦闘続行
789:耐えきったうえでランサー宝具
【10分経過したのでこのレスで】
0:自分のコンマで出すとなんかより自演感のある特殊
i{_ - }} ______ {{
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〃
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// __ - / | / ハ|三三乂__ノ三| |{
// __ - / / / / // 三三三三三八 ||
く〈 __ - / / / / / //f{ | 三三三三三 ハ l{
>-====- / / / / / / 八 ‐=ニ三三三ニl{ l! /
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__ --/ .:/( |/ / // / _/ ̄ /三 |: : : : .
/ ニニニ{/ニニ\ / / __/ / / / '三三 |: : : : : .
,,ィニニニニニニニニニニニ { 〃 i| :{ / { /三三 |: : : : : :
rく〈ニニニニニニニニニニニニ ∨:ハ从 ∨ {三三三 j: : : : : :.
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| 、  ̄ ‐‐=i{ l | ○ | \ ───────/ ̄ ̄ ̄ ̄
/| \ i{ l | | \ /
/ | \ i{ l | | \ /
直下
123:おいついてきました
456:宝具激突
789:戦闘続行の余波で宮殿一つ崩壊
1:追いついてきた
共に笑いあう私たち。しかし次の瞬間、懐の頭骨がカタカタと音を立てました。
これは笑いではありません、完全な警報。危険を知らせるメッセージ。
アサシンも何かを察したのか、周囲に目を凝らし、そしてそれを見ます。
「嘘でしょう……!?」
あの速度で逃げ切ったというのに、一体、どうして!? いえ、どうやって!?
直下、来たのは
123:剣槍
456:槍
789:剣
0:特殊
, ,ィ´,/ |` /ヾ___ ‘:,{、 ,:' ,.:'_
{! ‘:..{|ヽ ! 〈 ー〈 ‘,゙:ミ:i{,イ〃_` ,
{、ヽー、冫、ソヘ_i| ‘:,i!)}!)}( `
{、 ヽミ=ヾ 〈ヽノマ/i} }!^;^;ヾー、__
` …,=´ニ´ ハ,=イ'/i! / |
,イル∠ニ¨´∨//ム i / /`::.、
`¨¨´/´ニ彡´.:' `¨ヾ、____ノ /.: ` :.、___,
{! ´イ /.,'〃,.:' ,:' , ,.:' ,:’/ル入_ ,.:'.::_  ̄`ーヾ=_‐'
{ハ/八小イ;イ/ ;'/ ,'イ炒ノイ`ヽ._/.::::: `ヽ ` :.、ヾ=_‐'
丿 {! jソ斗'//,'i{ヾ^ /i!厶'ノ从_ ` 、 ヽ ヽ ヾ=‐'
{∧ ヽ__ ..:' {!{‐=.;´彡´ `ヽ ‐` : 、 、........ \ \
.───´/,'∧ ^ 、 _ `ミ=:^´ ̄`/ ,.:' \ `¨¨`ヽ 〉
. .: ´..:::::::. /{!{´ ム. ¨¨`//´¨´ / ヽ ‘:. /
.: ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ/ :i! :. Ⅴミ== ´/ /,ー ´ ,.:' ¨゙ `ミ=:::、ニ、 . : ´
/ ...::. / ` ∨///;´ / ,.::::.:'´ / -‐ ¨´
/ ,. :'¨´' / :::..` :、 `¨,.:'´/ ..:..:::::::::..':.ィ´ ....:::::::.. _,. -‐ ¨´
..:ヾ:....._ .........:::.´ / {! ` ′/ `¨ヽ:i:::..´ ,.:' ̄
. ,.:':::::... ...::::::::Y |! `ヽ.::’ / }!:::.:. /
. /,.::'´ ....:::}!、 ヽ. {! {!._ ___ ,' :..:,:'
/,.::' ....::::::::厶ヾ、 ` ー─┼─:、/´¨¨ミ ,:' .:.:/
/ ...::. ,.: 'ヾ'入::::. {! /.:.:. : / ,:'.:.:_/
. /,.:'ー─== 、 ..::: . : ´ }//ヽ:::. ..:彡ヾ、弋;__ン ,.:'_.:´/
/ ,.:'...... ゙<. ∨ヽ.:.:. .:、 .,: ^ 、 ,.ィ´,ィ /
/ `¨ `  ̄ ̄¨¨/¨¨ヾ;イ¨ヽ_,イ::::::::::::::._,.:──:.、_/
. ヽ、_ ` 、::...........:..::::./ / /´ ̄ ̄ ̄ ̄.:ヽ \ ヽ:‐、__}
. ヽ¨`ヽ:. ..:::::/ / / ..::}!- 〉 ヽ \
123:剣槍騎
456:えっ、マスター?
789:エメラルドを届けに来たフェイカー
6:マスター
……いえ、よく見ればアレはサーヴァントではありません。
であれば何故私たちに向かっているのでしょう、こんな夜中に、この学園の中で。
「……アサシンのマスターだな?」
即座にアサシンが私の前に構えました。
私も十分に距離を取り、攻撃に備えます。少なくともこの場所は私含めて誰かの工房ではありません。
そうなると互いにイーブン……とまでは言いすぎですが、まだ戦える目はあります。アサシンもいますしね。
視覚を強化し相手の姿を見ます。一体なぜこのタイミングでマスターが接近してきたのか。そしてそれは誰なのか───。
直下、誰、誰なの
123:虎道(剣)
456:ナゼ(槍)
789:撫子(騎)
6:ナゼ
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回は木曜日の20:30くらいに来れればいいな、と】
【20:30くらいから再開しますね】
【再開】
徐々に距離が詰まり、姿がハッキリと像を結びます。
全身を包帯で覆ったミイラのようなその姿。アサシンが確か言っていました。ランサーのマスターは自らを傷つけ包帯を巻いていると。
「そう言うあなたはランサーのマスターですね?」
私の言葉にランサーのマスターは不敵に笑います。
「掴んでたか。私の名前はナゼ、ナゼ・ナノカ。初めてお目にかかる、コンティノアール家のご令嬢」
「むえっ」
こっちが先手を取ったつもりが相手の方が一枚上だったようです。既にこちらの情報を掴まれているとは。
……そしてよくもまあ、私のことをコンティノアールの令嬢とは。私自身がすっかり忘れていたことを思い出させてくれますね。
いつでも攻撃できるよう距離を取りつつ、相手の目的を探ります。
「それで? アサシンが何の用でしょうか?」
「ああ、それがだ」
直下、ナゼの用
123:マスター狙いじゃ
456:なんか貴女の魔術の話を掘り下げるタイム
789:剣に対抗できないか?
6:なんか掘り下げるタイム
敵意はないと言わんばかりに両手をあげ、ランサーのマスター、ナノカさんはひきつったように笑います。
「手元に軽威力の魔力弾、おそらくは投石をメインとしてる。で、アサシンを控えていつでも襲えるようにしている、だな?」
「……うむっ」
手口を一瞬で割られてしまいました。おそらくは魔眼か何かかと思うのですが……。
「いや何、私はチェンジリングの影響で僅かに妖精眼を持ち合わせていてな」
「チェンジリング!?」
「そこに驚くのかよ、私としてはアンタみたいな妙な魔術を使う輩がいると気づいて近づいたんだが」
いえ、チェンジリングと言えばあの妖精に由来するというまだまだ未知の領域、そんなものが目の前にいるとは!?
少々呆然としてしまいましたが、なんとか気を取り直し、強気を保ちます。
「そんなことのために私に接触したのですか?」
「ああ、あっちはランサーが楽しんでるみたいだから、ちょっかいかけても仕方ないしな」
「……え、本当に?」
アサシンも敵意を感じていないのか、攻撃の体勢を緩めています。
「本当だよ、私はこの体質を治すために戦争に参加してる。それを解く可能性があるなら色んな奴に持ちかけるさ」
言葉の通り、ナゼさんの包帯からは今もじくじくと血が流れています。
どういう魔術かは分かりませんがかなり身体に負担が大きいようです。
「心配してくれるなよ、それで、話を戻すがお前は魔術の原型に近い魔術の継承者、ってことらしいな?」
「……そう言われていますが実際のところは現在の魔術体系には分類できないというだけのこと、実際はそこまでのものでもありません」
「んー? そうなのか? 私からすれば……」
直下、その本質は
123:よく分からない
456:漠然と
789:明確に
1:分かんないけど何かあるってことは決定
私の身体を上から下まで舐めるように見つめ……、いえ、アーチャーのそれとは違いますが。
どちらかというと子供が虫を見るような、好奇の目線。……それもそれで嫌ですね。
「……うん、よく見ても分かんないわ」
「え、そんなオチですか!?」
「何というかな、隠されてるとか分からないとかじゃない、色んなものが混ざりまくって訳が分からなくなってる感じだ」
それはまあ、私の魔術は魔術体系が確立される前のそれですし。型に当てはめることを選ばなかった一族の魔術です。
もっとも、現生人類のそれと同じかすら分からないのですが。
「アンタの身体は普通なんだけど、その中にあるのは少しヤバいかもしれないなあ」
「……そんなに危ないものですか?」
「危ないというより猿に銃を持たせてるようなもんかな」
「猿!?」
馬鹿にされてませんかね!?
「銃で例えたけど、コンピューターかもしれないし電卓かもしれない、使いようはもちろんだけどそれを何として出すかだろうな」
……結局曖昧なままですね。私の魔術の性質は分かっているつもりですが、他人に指摘されるとやはり気味が悪いというか。
何にせよもっと話を深めるべきかと話を続けようとしていた時。逃げてきた方向から大きな音が響いてきました。
「お、決着ついたみたいだ。じゃあ、私も行くから」
「え、ちょっと、まだ話が」
「これはその時にならなきゃわからんと思うんだよな。でもその時になれば確実に分かる。何を出すべきか、何に使うべきか」
そう言いながらナノカさんは背を向けます。追おうと伸ばした手はぴしゃりとした言葉で止められました。
「私には役に立たなさそうだし。じゃあ、次会うときはそれなりに対応するからよろしくね」
私の魔術、絶滅したネアンデルタール人の叫び。魔術の形になるより早い力の塊。
それに向き合う必要など考えたこともなく、ただ淡々と残すことができれば、生き残ることができればと望んでいましたが。
「……私の力とは何なのでしょうか?」
今疑問に思うべきなのか、必要な謎なのか。その答えを出すこともできず、薄雲のような苛立ちを抱え。
懐の頭骨の感触だけを感じているのでした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
直下、戦況
12:セイバー勝利
345:セイバー有利
678:ランサー有利
9:ランサー勝利
4:セイバー有利
砲射が轟音を響かせる。降り注ぐ魔力の弾は容易に地面を抉り、勝機をすらも崩す。
中心地で影を駆使し直撃を免れんと動くランサー。その肢を、腹を、抉られた地面が散弾となり食らいつく。
「アッハッハ!!! ヤッバイねえこりゃあ! アルスターの投槍自慢でもこんな連発はできないしねえ!」
血を滴らせ、赤い軌跡が踊り、絵を描く。生臭くも洗練されたそれは、全てが終わったその場所で演者の影を中心に。
「生きていたか。……あぁ? アサシンは逃げたのか?」
「そうみたいねえ、わざわざ逃げた方法を教えはしないけどさ」
「……陣営の性格上ここで襲ってくることはあるまい、喜べよランサー、お前の好きな殺し合いだ」
「そっちは嫌いそうだね、セイバー」
「それはそうだろ、人を殺すには無駄な労力が大きく恨みを買う、リスクとリターンの割が合わん」
息も絶え絶えに、血に塗れたランサーを前にセイバーは剣を抜く。一歩、一歩、勝利を誇示するわけでもなく優位を確信するわけでもなく。
一つ一つ不安要素を潰すように近づき。そして心底嫌だというようにため息を吐いた。
「だが、お前は不確定要素だ。この後の動きを考えるに」
「殺してくれるのかにゃ?」
「ああ、殺すさ。非常に面倒だがな」
跳び上がり、剣が鋭い軌道を描く。ランサーがその口の端に笑みを浮かべた。
直下、結果
123456:セイバー勝利
789:ランサー勝利
9:ランサーの勝利
【というところで今夜はここまで、お疲れ様でした。よく勝ったな……】
【次回はおそらく日曜日の22:30くらいにできればいいかな……】
【今日はお休み、明日やります】
【22:30くらいから再開します】
【再開】
笑みとは本来、威嚇の表情である。セイバー自身も追い詰めた獣が笑むのを見たことがある。人もまた同様に。
そして、獣ならばいざ知らず、人がその笑みを見せたときは。
「ッ」
進めていた脚を即座に止め、直感的に飛び退く。そこには何も訪れない。
ならばただ、ランサーの微笑みがそれだけの力を持っていたか? セイバーの思考が進む。否、そうではない。
確かにその飛び退くまでの一瞬に何かが出ようとしたのだ、推測はそこまで届く。
────だが、そこまでだった。
「アァ?」
既に、遅かった。距離ではない、感覚ではない、ただ因があって果が実っただけのこと。
全身をどす黒い呪いが襲う。黒い槍は肌の表面を長虫のように這い、セイバーにその結果のみを知らせている。
「この槍を、抜かば死ね――──」
ランサーの声が届く。全身の毛穴に鉛を流されるような痛みが襲ってくる。激高することもできないほどの痛み。
激痛に霞む視界の中でランサーの向けた赤黒い槍が心臓のように隆起するのを見た。それは呪いの本質。
与えられたものを返す報復の槍。応報の呪い。
「ちょっと気付くのが遅かったね。君と結んだ呪(まじない)が、『指し報いる』は『私の槍』!」
真名解放と共に、セイバーの全身へ槍が殺到するような痛みが襲い掛かる。それはもはや痛みの形をすら取らない。
全身が膾のように切り刻まれる、血管を百足が這いまわる、頭蓋を割られそこへ酸を注ぎ込まれる。
まともに締めることのできないセイバーの口の端から涎の球が落ちる。震える脚は今にも膝を地面に付けそうで。
「ゲハッ、成程な。これはひどい痛みだ。話す間もなく殺すべきだったか」
「……耐えたか。流石三騎士、それなりに対魔力高いもんね。あとは何かスキルを選んだのかにゃ?」
「器用なのが取柄でな」
◆専科百般:A
多方面に発揮される天性の才能。
戦術、剣術、武術、学術、医術、詐術、話術、他にも
料理や学芸全般の専業スキルについて、Cランク以上の習熟度を発揮する。
立っているのがやっとという様子ながら、まだセイバーは剣を構える。
その様子に笑みを深めながら、ランサーは影の槍を自らの周囲に展開していく。
「……チィッ!?」
「戦場で足を止めたら、終わりだよね! もういっちょ! 私が殺す、私が返す、突き殺せ、憑き返せ、【憑き報う(ゲイ)───」
『撤退だ! 流石にこれ以上は耐えられん!』
「─── 死翔の槍 (ボルク)】!!!」
直下、セイバー逃走判定
12345:令呪一画
6789:令呪二画
3:令呪一画で撤退
降りしきる槍の雨がセイバーを消し飛ばす刹那。その姿は闇に掻き消える。
「おっと、逃げられたか」
髪をかき上げ、霊基の損傷を確認するように腕を振る。
並の人間ならば痛みと怠さで動けないだろうが、意にも介さず周囲の痕跡へ目をやり。
「中々楽しかったよね、ホントならもっと正面からヤりたいんだけど」
心底楽しそうに血と砂埃の中で一人、笑うのだった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「マジでなんだよぉ……、なんなんだよぉ……、ああいう脳味噌まで筋肉でできてるような奴がいっちばん嫌いなんだよぉ……」
「泣くなセイバー!!! 私も近くにいてやれずに悪かった!!! で、呪いの方はどうだ?」
「急に冷静になるな……。アレは典型的な返しの呪いだからな……、もう少し休めば治るだろうが……、問題は」
「銅雀殿、キツイよなあ……?」
直下、ランサーは宮殿を【どういうものかはわかるし】+1
123:マスターと協力で自分のものに
456:放置
789:ぶっ壊した
3:自分のものにしよった
銅雀殿にもたれかかっていたランサーの目が、背後からの気配に開かれた。
「おー、ランサー。勝ったみたいだな」
「まーね、で、マスターに相談なんだけどさ」
「何だよ」
嫌な予感がするなあ、という表情を隠しもしないナゼに対し、ランサーが悪戯っ子のような含み笑いで返す。
「この宝具、多分工房に近い感じで簡単に出し入れできないタイプっぽいんだよね」
「ああ、セイバーの銅雀殿な。見たところ損傷が激しいのは司中星に当たる部分だけだから全部壊しとくか?」
「いんやあ、それでねえ、もっと面白いこと考えたのさ。この宝具、奪えないかな?」
ランサーの言葉にナゼは目を皿のように丸め、すぐに考え始める。
「……工房に近いならその術式を解体して上手く潜り込めばできなくはない」
「そうそう、アタシの魔術とマスターの取り換え子としての特性を使えば、完全じゃないにしろ使うことはできるんじゃないかな」
「……それでランサーが純粋に強化されれば、私の願いが叶う算段もあるか?」
「保証はできないけど、純粋な魔力量があがればできることは増えるよねー」
瘡蓋塗れの肌を掻き、漏れ出た血膿をふき取りながら、ナゼは頷く。
「やってみるだけやってみるか。ただし、危険だと思ったらすぐに手は引くからな」
「そうこなくっちゃね。もちろん、マスターの安全は守るよ。失ったら元も子もないしね」
直下、どの程度制御権を手にしたか【流石に他人の宝具】+2
123:全権掌握
456:魔力弾とか撃てるくらい
789:ちょっと魔力量が増すくらい
6:魔力弾とか撃てるくらいには
【夜行動を終了します……】
直下、他陣営判定
12:騎
34:狂
56:弓
78:贋
9:スキップ
0:特殊判定
___ゝ: : : :`ー-/:`ヽ、
<: : : : : : /: : : : :,ィ: : : : :⌒:` .ー-- _
――‐': : : :/ {:/{/ {: : : : :}: : : :`ヽ<´
、 r=-、.\: : : : />‐.、 ∨}: : :}: : : : : : : : : :>
..\ 」し'ノノ_, ィ: :/ /:_: ァ: : `ー┐ }:/}∧: : :}: : : : :\
\_ノ ノノ }`ヽ :{ //{: : : : : :/}:/ ヽ }: ハ: : : : ‐=‐‐'´
ト、// 人 ` i / {: :{: : / / ___ヽ }/ ヘ∨: : :ト、}
{ ノ/、 ` // ∨∨ -┬‐‐ァ―..'; ∨: :\
`ー' `ヽ、_ノ/-‐ ´ .人 .ヘ {::::::::::::〉、 }: : :ーヽ
ヘ j / / `ヽ`ー--彡' }、 /: ト、:}
∨ヘ /\ ` .<_/ i /: : {
ヽ\.{ △`ヽ、 ノ ノ } /:{\{
`ヽ`ー- _ _ >‐ ´_ -<: : :ト、{
r≧rr-、‐‐ フ///77`ト、
ノ__ ハ∨ミニニニニ彡' }
{ニ7 Y`フくニフ 7===-、 {
{:::`く ̄::::::::::::::::::::::::, イノ
〉ァ- `ー----- ∠ -{
く./ { | | | 〉
┬..┼ ┴‐┼‐ }‐'´
{::::::} .{::::::}
{二] {ニ]
123:バーサーカーの暴走
456:ボクのエメラルドだぞ!
789:剣騎決裂
4:本来貴女にわたるはずだったエメラルドの行方
同刻。
「アーチャー、べリサリウス! お前、それは僕のエメラルドだぞ! 返せ!!!」
「あら、私、貴方に正当な対価は渡したと思うのですけれども」
「受け取ってないぞ!!!」
喧々囂々と顔を真っ赤にして怒っているのはフェイカー。先日壊された工房を再度作ろうとしていたところ、アーチャーの襲来を受けた形だ。
手の中に光る翠の煌きをひょいひょいとフェイカーの手が届かないように弄ぶアーチャー。赤色を通り越してどす黒くなってきたフェイカーを指一本で抑え込む。
「先日ライダーと戦ったとき、協力してあげたでしょうに」
「何!? それは一時的な協力体制だと」
「それはあくまでリュコ様とアサシンとのお話、あなたには何も申し出てはいないはずですわ?」
「詭弁だ! 同盟関係にある陣営が協力するならそれは同じだろうが!」
「そもそもリュコ様とは口約束でしたし?」
両手をぶんぶんと振るフェイカーをエメラルドの使い魔がそっと抑え込みアーチャーから距離を取る。
「あら、使い魔の方が賢いようですけど」
「お前まで裏切るのか!? ……クソっ、このままごねても話は水平線だな。……いいだろう、そのエメラルドはくれてやる。美しいだろ!」
「ええ、あなたの人間性は別に置いておくとして、このエメラルドは私が見たものの中で一番美しい。それは認めざるを得ませんわね」
「……その言葉に免じてやる。だが、それは本来アサシン陣営にくれてやるものだ。だから、値は上げさせてもらうぞ」
「そういうことでしたら仕方がありませんわね。リュコ様に迷惑をかけるのは本意ではありませんし。で、追加の料金は?」
直下、フェイカーの頼み事
123:土塊の身体に対する調査
456:???
789:トンネルの把握
3:ゴーレムの調査
「お前のマスターを調べさせろ」
簡潔に出された言葉にアーチャーの表情が固まる。応える言葉は先ほどまでのじゃれ合いが嘘のように無機質な軍人然とした言葉だった。
「お断りしますわ」
静かに漏れる怒りに気付いてか気づかないでか、フェイカーは一方的に話を続けていく。
「別に助平な意味じゃないぜ。サイギョーってのは千年も前の人間らしいじゃないか。はるか千年前に作られた土人形、気にしない方がおかしい」
「……どのような理由を並べ立てても返答は否です。キャスター、この意味がお分かり?」
「ああ、分かってるとも。だが生憎ボクは空気が読めなくってねえ、昔から業突く張りと呼ばれたもんさ」
明らかな怒りを前に冷たい汗をかきながらも、フェイカーは白々しく口を動かす。
「何も殺そうってんじゃない、どういう構造なのか、どういう理屈なのか知りたいだけだ、だから」
「口を縫い合わせられる覚悟はありますか、キャスター」
ずん、と顔の真横を投矢がすり抜けていく。頬に走った一筋の赤い線、あまりの怒気にそれ以上フェイカーは口を動かすことを諦めた。
「……私はマスターに仕えるためこの戦争に参加しています。その為ならばお前であろうと、リュコ様であろうと、喉を撃ち抜くことは厭いませんので」
黙りこくったフェイカーを残し、アーチャーは消える。完全に気配が消えたところでフェイカーは大きく息を吐き。
「結局代金を踏み倒されたか。……見てるのは分かってるぞ魔獣」
「……オイ、マジデアレ言ッテンノカ?」
直下、フェイカーは
123:マジで人の心がないので
456:興味半分違和感半分
789:一応善属性なんですよ
5:純粋に興味はあるがそれはそれとして
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はおそらく水曜日の同じくらいになるかと思います】
【22:35くらいから再開しますね】
【再開】
うさぎの言葉には純粋な疑問が漂っていた。これまでの付き合いでフェイカーの傍若無人ぶりは身に染みている。
しかしその一方で、一閃を踏み越えないことに関しては、今回の戦争の中でも信用できるのではないか。
それが多くの魔術師を見てきたうさぎの判断だった。
「半分は本気だな、千年も保つもの、それがあるなら調べてはおきたい。宝石づくりの参考になるかもしれんしな」
「ミソコナッタワー」
「フン、魔獣ごときの株が落ちたところで痛くも痒くもないね。で、もう半分だが、アーチャーのマスターからは砂が落ちていたな?」
ザラザラと身体から流れ続けていた砂を思い出しうさぎは頷く。
「おそらくアレは身体の崩壊だろう。つまり、彼女はこのままでは壊れる。アーチャーが僕に触らせたくなかったのはそれも理由だろうな」
「ソコマデ気付イテテ、アノ対応カヨ」
「ボクは完璧なものが好きでね。それを隠そうとするならそれなりの対応を取るのさ」
「詐欺師ガ?」
「誰が詐欺師だ。ボクは贋作者だ」
鼻を鳴らして仮の工房へと戻るフェイカー。その背中を追うことなくうさぎは静かに目を閉じる。
「完璧、ナア……」
「完璧? 何の話?」
「……アア、ゴ主人。タイシタ話ジャナイサ、フェイカーハヤッパ糞人間ダナッテダケノ」
【弓陣営と贋陣営の関係が悪化しました】
【他陣営の描写を終了します……】
【七日目】
そろそろ一週間が経ちますね。今日は休日ですし本来なら羽を伸ばし学内で時間を潰すのですが……。
「あのあと銅雀殿はどうなったのでしょうか」
「どちらかが決着を付けたのは確かだろうが……」
それを調べるべきかもしれませんし、ランサーのマスターも分かりました。
一方で七瀬さんのお見舞いには行けていませんし、バーサーカー陣営の状況も確認できていない。
止めを刺し切れなかったセイバーとライダーの動きも不穏ですし……。どう動くべきでしょうか!?
直下、何をしますか? 【七日目・昼】
1:コミュ (対象:アーチャー/アサシン/フェイカー/馨/うさぎ)
2:情報収集
3:バーサーカーの安否確認
4:セイバー/ライダーのマスター捜索
5:銅雀殿の調査(それなりに危険)
6:生徒会へ向かう
7:どこか特定の場所(自由記述)へ向かう
8:自由安価
3:再度バーサーカーの安否確認
しばらく考えましたが、やはり姿が見えないのはバーサーカー陣営です。
七瀬さんは頭が吹き飛んではいますが、無事であることは確認できましたしね。
「というわけでもう一度時計塔チャレンジです」
「何事も挑戦は大事だな」
「ええ、ではいざ行かん」
直下【二回目】+2
123:何も発見できず
456:誰かいた
789:学院長室の話を思い出した
6:誰、誰なの!
意気揚々と向かった時計塔には何者かの気配。
……? こんなタイミングでこの人気のない場所にいるのは、一体誰でしょうか?
直下
123:虎道
456:撫子
789:七瀬
9:首なし七瀬
薄暗がりからぬっと姿を見せたのは私と同じ制服で。そして首のない姿。
「ヒェッ……」
腰が抜けそうになってようやく気付いたのは、そういえば知人に首のない方がいたこと。
「つ、土塊さん……、ですね?」
何処で見ているのかは分かりませんが、コクコクと全身で頷いています。
なるほど、確かにその姿では表をうろつくことはできないでしょう。こういった人気のない場所に隠れるのが無難というもの。
しかし絵面がゴシックホラー小説です。……いや待て、七瀬さんがここにいるということは。
「アサシン!」
「承知した」
「あぁん」
やはり。影のように忍び寄っていたアーチャーをアサシンが抑え込みました。蛸のように悶えています。
「いけず! この火照った体をどう抑えろと言うんですの!」
「本当になんで、戦いが絡むとあんなにマトモなのに……」
「せめて柔肌に指一本でも! 痩せマッチョアサシンもまあまあタイプなのですけど! あ、そんなこと言ってたらこの締め付けられる息苦しさも癖に……」
「……マスター」
アサシンが救えないものを見るような目でアーチャーを見ています。とりあえずアサシンに見張らせる形でアーチャーの拘束を解きました。
七瀬さんの通訳も必要ですしね。……ですが、妙に今回は動きにキレがなかったように思えます。先ほどのアサシンの動きくらいならすり抜けてきそうな気もしますが。
「土塊さんは何故ここに?」
「おそらくそちらと同じですわ。バーサーカー陣営の状況を確認しに。特にバーサーカーのマスターはかなり特殊ですし」
それを言うなら七瀬さんも十分そちら側ですが、話の腰を折るのも何なので黙っておきます。
「そういうことなら一緒に行きましょう。といっても、昨日も試してみたのですが上手く入ることができず……」
「ふふふ、そこで私の宝具の出番ですわ。どんな障壁だろうとも潜入することなら私の本領、ドーンと、任せてくださいまし!」
ああ、そうでした。アーチャーの宝具は領地への潜入を可能にする宝具。
最初から頼っていれば昨日も時間を無駄にすることはなかったはずです。……頼るのは危険だと頭のどこかで無意識に判断していたのかもしれませんが。
直下、潜入の結果【共闘】+1
123:いないよ
456:いるけど面会謝絶
789:いるよ
6:面会謝絶
「【永遠の都の奪還(ロード・トゥ・ローマ)】!」
時計塔に隠されていた扉を難なくアーチャーが突破します。そのまま下に、下にと降りていき。
急に開かれた空間へ降り立ちました。学園の地下にこんな場所が……。この空間、少なくとも学園側が把握していないと使用することはできないでしょう。
その推論に七瀬さんが全身をぐねんと傾げました。……顔がないのであのつっけんどんな態度がなく、むしろ可愛さを覚えますね。
「順序が逆なのでは、とマスターは言っていますわね。学園に彼女がいたのではなく、彼女がいた場所に学園ができたのではないか、と」
「精霊の住む領域に学園を建てた、と? そんな危険な真似をしますか?」
「そこまでは分かりかねますが、この空間の魔力量はかなりのものですわ。もっとも、精霊に準ずる存在がカタチを保てるほどかと言われれば……」
アーチャーが口を閉じ、背嚢から弓矢を取り出しました。目がこれまでのものとは変わり、完全に戦闘モードへ移行しています。
その視線の先には禍々しく太刀を構えた鎧武者。静まり返っていますが私にも感じるほど"待って"います。
「バーサーカーです。敵意があるわけではありませんが」
「臭うな」
「ええ、これ以上進ませはしない、という意思を感じます。あと五歩も近づけば来るでしょう」
何故バーサーカーが?
「おそらくは彼女を守るためですわね。彼女が意識を取り戻していればバーサーカーを制止することもできるでしょうが」
「つまりはまだ意識を取り戻していない、ということですか?」
あの戦闘でそこまでの痛手を負っていたのでしょうか? もしそうであればもっと早くに急いで来れば……。
「タイミングばかりは仕方がない、とマスターが言っていますわ。今できることを整理いたしましょう」
「一つ、このまま戦う。二つ、退却する。三つ、交渉を試みる」
「バーサーカー相手に三つめは可能でしょうか?」
「そうですわね、これまでの行動からしてバーサーカーの行動原理は彼女の保護です。こちらが戦意を示さなければ共闘した相手ですし可能性はあるかもしれません」
どう動くかの判断はどうも私に任されているようです。……困りましたね、どうしましょうか?
22:40から直下
1:戦闘
2:撤退
3:交渉
4:自由安価
3:交渉
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回は金曜日の同じくらいに】
【今日はお休み、明日の20時くらいに再開します】
【20:00くらいに再開しますね】
【再開】
……甘いと言われるかもしれませんが、バーサーカー陣営とは一度戦った仲。
ここで顔も見ずに去るのは寝覚めが悪いと言うもの。……顔を見た結果戦うというならそれまでということで。
「話し合ってみましょう」
「了解だ」
「……マスターもそれでよろしくって? ……いえいえ、私はマスターの臣ですもの」
アーチャー陣営も納得の上の様です。さて、では話し合いですが。
「どのようにしましょうか?」
「とりあえず敵意が無いことを示すべきですわね。一旦武器はここに置いておきましょう」
「俺は体が武器なのだが」
「ならばアサシンはここで待機、戦闘能力のないマスターだけというわけにはいきませんので私が同行いたしますわ」
アサシンが少ししょんぼりしていますが仕方がありませんね。
私と土塊さん、アーチャーの三人でバーサーカーへ向かいます。
一歩、二歩、三歩、そして五歩目を踏み出すと同時に
「──────」
バーサーカーが動き出し、太刀を構えました。
一気に空気が重くなります。その瞬間襲い掛かってこないだけ、まだ私たちと会話する余地があるというわけでしょうか?
「バーサーカー」
……とも言いつつ、どう説得するべきですかね?
直下、説得結果
12:失敗、戦闘へ
3456:無言
789:成功
2:戦闘開始!
「バーサーカー、私たちに敵意はありません。あなたのマスターを傷つける気もありません。その無事だけは確認させてほしいのです」
言葉を選び、なるべくバーサーカーを刺激しないように語りかけます。
敵対する気はないということ、無事を確認したいということ、目的だけを明瞭にして。
「あなたも自らのマスターが弱っていることは自覚しているでしょう。ならば私たちはあなたに協力できるかもしれません」
「──────」
バーサーカーは黙ったまま動きません。……何かが足りないのか、そもそもやはり会話は不可能なのか。
これはもう強行突破か離脱か、その二択を選ぶしかないのでしょうか、と考えが至ったとき。
「──────桔梗」
「……ききょう?」
バーサーカーが初めて私たちの理解できる単語を発しました。桔梗、花の名前だということは知っています。
しかし何故それが? アーチャーや土塊さんの方向を見ます。アーチャーも困惑しているようですが、七瀬さんは……。
「桔梗あれども────」
「────! リュコ様! 交渉は決裂です! いいえ、最初から交渉の余地などなかった!」
アーチャーが叫び私と七瀬さんを横抱きに抱え、跳び下がります。先ほど首があったはずの場所へ切っ先が届いていました。
全身の毛穴が開いたような感覚。今目の前に死があったのです。逃避したくなる、アーチャーの意外に筋肉質な腕に意識が向いてしまうような。
「え、あれ、何故」
「マスターが言うにはバーサーカーは既に自分の愛人とマスターを同一視しています。それが故に狂化も深度を増し」
「会話は既に不可能というわけか。アーチャー、マスターを渡せ、とにかく逃げるべきだ」
「同意ですわね。ではリュコ様、しばし」
横から近づいてきたアサシンに私と土塊さんが渡され、アーチャーは背後から迫りくるバーサカー目掛け複合弓の弦を引きました。
「──────!!!」
「まったく、執念深い殿方は好かれませんことよ!」
直下、逃走判定。
12:アーチャー負傷、逃走停止
345:距離は離れず
678:もう少しで逃げ切れる
9:逃走成功
00:特殊判定
, -―= ー 、
, < > 、
/, --――-- 、 ハ \
/./::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::ヽ| ハ
/ ム ´ ` ヽ、| ヘ
f / ,イ リ |
| {、 | .i .ノル∠リイィ/ノ / .人
∨.ト、-ヾル'  ̄,ィェュ、ク厶イ i ハ 匕
ヽミィョァ` 込! ハ.ゝ、_jイ ゝ `ヽ、
ト、ノ∧ゞ’, ::::::::::::: ゝ トイ \ ト,}
`フ,イ∧::丶 λ ゝ、 .ト从ノ
/ イ {_ ヽ. ー- /イ / ト,ィノノ
ゞ.ト, jト'-、.ヽ _ , イ_ィチ不(イ´
,イて/ /¨>、<!ー=≠⌒レ!>乙てュ、
{乙て〈 ´ /, へ/:::|:::j:::::::::| ,ィチ乙て!
ト、_ λ ィ/:::::|:/:::::::λ乙て乙てム斗<{
j.:.:.:.`>! |::::::::|':::::::::::|ヘ{_ 厶<´.:.:.:.:.:.:.:ヘ
ト、;r<_.:| l :::::::! ::::::::::ト;ヘ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヘ
,/<_ フ'ト、_/ :::::: l :::::::::::!:l::ヘ=y=.:、イ`ヽ <´「
{ / . ̄λ ト.〈:::::::::::|::::::::::::|:j::: ヘ} し'::::} j ヘ
∧/ { ∨ ハ.__」__」ノT~゙ |:::::::ハ / ヘ
{ /! |::::::::::::::::::゚:::::::! .|:::::::::∨ / }
123:立ち上がった星叶(危機)
456:なんか新しい影が
789:立ち上がった星叶(覚醒)
【10分経過したのでこのレスで】
8:なんか覚醒した星叶
【というわけで今夜はここまで、次回は明日の22:30くらいになると思います。おつかれさまでした】
_
/: \
_ ノ::::::: ヽ、_
/´:::::::::::::::::::::: `ヽ 『えー、再開前にちょっとした謝罪とご報告』
i、:::::::::::::::::::::::: ____ i
i::::::::::::::::::::::: `i´
│:::::::::::::::::: │
│:::::::::::::: │
γ:―´│::::::::::: │`─ 、 『バーサーカーのマスター、【千叶星】なんですが』
〈::::::::::::::::::`ー――――――― ´ 〉
〈 /:::::::::::::/M\:::::::::::ヽ i │
/::ヽ \:::::::::) i (:::::::::// /\
/:::::::::::i `⌒ │ ⌒´ i::::: \ 『>>1 がたびたび表記ゆれを起こし、そしてよく考えてみると』
/:::::::::::::::i /⌒ヽヽ i⌒ヽ i::::::: \
/::::::::::::::::::ゝ \::::i i )::::ノ イ::::::::: \
〉::::::::::::::::::∧\ ∪ i ∪ / │〉::::::: \
/ ::::::::::i \ `ヽ _ヽ__ / ノ i::::::::::: /
/ ::::::iヾ、/´`y´`ー― ⌒y´ /i:::::::: \ 『【千・叶星】じゃなくて【千叶・星】では? という気がしてきました』
\ ::::i / ( ヽ/ i::::: /
/ ̄::::`ヽ_ i`ヾ ゝ i /::: / ̄\
/::::::::::::::::::::::::`ゝ ヽ_ i \ `iノ::: /::::::::::::::::::\
/:::::::::::::::::::::::::::/ │ `ヽ i:: く:::::::::::::::::::::::::::::\
/ / │ /´\丿 / \ \
,-‐、
,-‐、,く__ \
', >、` 、`、 \ 『なのでこれ以降は【千叶・星】の方向で書いていきます』
〉´ ヽ、 \ l /
,‐、_,-―'`‐、 / ̄,、_` 、 〈
/ 二=‐ `‐、_ ヽ`∨/' ̄ ̄
〈, ,  ̄``‐―、>‐‐‐, 『星だの星叶だの、たびたびの表記ゆれ、誠に申し訳ありませんでした』
/ ,‐' /´ //´ /
〈、二 ー´、 l '/ ,-‐'´l
l l  ̄7 l `‐、 l / /
,' l ヽ ,イl , ``‐-、__レ',-‐'´/
/ l レ' レ' l_,-' 、 / 〉 『再開は22:40分くらいに』
.,'_∠', l ``‐-、 ./ /
l` ,-'´ヽ l __ > ヽ
ヽ ', l ´ ,-‐'´/ ヽ
【遅れましたが再開】
矢の軌跡はこめかみを狙い、それを理解しているのでしょう、バーサーカーは的確にそれらをへし折ります。
しかし時間は稼げました。これまでの戦いからバーサーカーのスピードはそう速くありません。
アーチャーもそれを知ってか時折矢を飛ばしつつ、着実に距離を稼いでいきます。
アサシンに掴まれた私たちも同様に必死の間合いから離れたと思った次の瞬間、顔の横を恐ろしい速度で何かが通り抜けてゆきました。
その正体を見極めるよりもぎりりという音が理解させます。アーチャーと同じ、それは巨大な剛弓。
「この国では将のことを弓取りとも呼ぶとは知っていましたけれども」
全身で引き絞られたそれは、セイバーの魔力弾にも匹敵する威力。アーチャーの声に若干の焦りが生まれます。
そうです、そういえば私たちはバーサーカーが自ら追ってくる場面には遭遇していなかった。
私たちは、追われる獣側の気持ちを理解していなかったのです。
ぎりりと軋む音。鎧の向こうの目が私たちを焼き付けるように煌めいて。刹那。
「─────……」
ぴたりと動きを止め、弓を下ろしました。訝しがる私たちを他所に、バーサーカーは奥へ向かい、恭しく膝を付きます。
「ありがとう、そんな畏まらなくていいのよ。守ってくれたこと、嬉しいわ」
「───────」
月の光のような声。細く、澄んだその声。バーサーカーの影から千叶さんが姿を表しました。
バーサーカーの鎧をそっと撫で、そこでようやく私たちに気付いたのか満面の笑みを浮かべます。
「ごめんなさいね、可愛い生徒たち。私、完全復活だから!」
その声と共に、私も感じました。学園全体が彼女の言葉に共鳴するように、震えています。
恐れからなる震えではなく、生まれることによって起こる生物的な脈動。それがはっきり知覚されます。
「……なるほど、バーサーカーのマスター、貴女は妖精というだけではなく。この学園そのもの、聖杯とは貴女なのですね?」
「あれ、言ってなかったかしら?」
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/ ‰ 、、 \ \ \ \__,,.‐_,,..二.,_``丶、
| { `'ミx、、 \ \ \ __ア´ \ `丶、
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|八 \ ハ |\\__彡 И |i, \j \ \ \
| |\ \ |_」_,/ッ彼__ ノ | |i, :|ヽ,| / `. 、 \
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| | 人 |\/ ∧_|\‘,ノ\__|´「 / | :| |l::| /( ‘, : ’
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. / // / | /.:.:∧ ゚。\ |八| | |j /二 〈\\ __ | |_}h i∧
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///{____V⌒¨゚7.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ..:./| ′ / \廴_ノ).:.:.:.:.:ノ.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ .:. :. | |.:.|
/// \( / /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:∧┌─────────────────────────────────────────────────────┐
/ (_/⌒/ / /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::/:ノ │◆千年の誓約 .....│
/\ / / /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:│精霊種としての「空想具現化」能力の限定行使。 │
| ∨ ./ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:│千年の時を経て、ヒトに寄り添う誓い。 ....│
人 / \_/ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.│生命への干渉を除く、「人間が時間をかけて努力すれば実現できる」程度の願望を叶えることができる。 .│
/ / /\,|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:│ただし、精霊種として希薄な状態の彼女は行使可能な回数に限りがあり、過去の使用例を含めるとたった一度きりが限度。 │
./ \ / |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:│その一度きりを使い切ってしまったが最後、彼女は存在を維持できなくなり消滅する。 .│
| / \| :|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:└─────────────────────────────────────────────────────┘
\__/ | :|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:._.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:(い、.:.:.:爻\(⌒\__ノ.:.:.:.:.\| |/Xく⌒| /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
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「……まあ当然ながら言ってませんでしたね。ええ」
「マスター、驚くこともできないのだな」
それはもう。なんというか七瀬さんといい規格外のメンツが多すぎるんですよ。
しかし、彼女が聖杯と同様の役割を果たすとして、弱っていたのはおそらく地脈が傷つき、サーヴァントの現界に回すことができなかったからとしましょう。
「では何故、ことここに来て復活を?」
「私も驚いているのよ? でも多分一つはセイバーの工房に何かが組み込まれて地脈の回復につながったことでしょうね」
セイバーの。……これまでの動きでセイバーが方針を変えることは難しいでしょうし、ではやはりランサーの仕業?
推論しか出てきませんが彼女は今一つ、と言いました。ではもう一つは?
「もう一つはほとんど分かってるの。キャスターね」
…………??? …………キャスター? フェイカーのことですね? それが何故、"聖杯の復活に関与できる"のですか?
私が首をかしげている横で、アーチャーが頭を抱えていました。
「そう、そうだったのですわね……、いえ、気付くべきでしたわ。キャスターの知らない最後のスキル」
「え、え? どういうことですか? アーチャー」
「これはアサシンの方がよく知っているでしょう」
「俺が?」
突然話を向けられたアサシンが困惑しています。それを無視するようにアーチャーはポンポンと話を振っていきます。
「ええ、アサシン。最期の晩餐の聖杯の場面を諳んじられますか?」
「うむ? ……『これは、わたしの契約の血です。罪を赦すために多くの人のために流されるものです』か?」
「お見事。それが聖杯とされるものの一つですわね? そしてその場面で使われた聖杯には諸説ありますが一つ、こういうものがあります」
____
/’,____,/\
|` <_____> ´| 『はるか過去、天上界で大天使ミカエルの炎の剣が堕天使ルシファーの冠から叩き墜としたそれを用いて聖杯を作った』
| :| :| :| :| :|
| :| :| :| :| :|
| :| :|______| :| :| 『それは、"傷のない、巨大な【エメラルド】"である、と。……キャスターの作ったエメラルドは"一切の傷がない完璧なエメラルド"でしたわね?』
\/___',/
直下、フェイカー覚醒の理由
12345:攻め込まれてます
678:攻め込まれてます
9:何か勝手に気づきよった
7:攻め込まれてるけど、とりあえず犠牲は出ていない状況
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
同時刻……
「戦闘開始時刻と同時に攻撃されましたぁ!!!」
「ええい! 騒ぐなマスター! なんか今のボクなら何でもできそうというか、実は今気付いたんだが」
「な、何をですかぁ!?」
_
,r'"= ニ三`ヽ-=-、)'゙ヽ r、
////,r=三ミヾヽヾ} }'ヽ ノソッ
/,////,r'" == ミヾヽ 川 l l./ /"リッ 「多分だけどボクの【深緑なるは叡智の織】、聖杯に近いものになってる。ハハッ」
// /// ///,r三 ミヾ.l リ /ツ/ ノ/ノ ノ
l l/// /////,r = ミヾ ノノ/ /,r"'"")
. .f/// // / //,r`ヾ∨/,,.r''´/,r="ノ ,>、
ノ// // / /// / /ヾ''""ヾ'、'r''''''r='')).//ヽゝ、
.////〃 / /.l/-┬==‐- -┬==ニ |// .リ
//// / / ノ ,|._⊥-┴‐ { -┴‐┴- lリノ} ◆輝ける大王冠:B
. //// / /,ィl |./{ .l゙l | かつて天上に存在したという、世界でただ一つ、傷の無い完璧なエメラルド。
l 川 / / f{ {l゙|..ハ ' |,リ それはもっとも神に愛された天使の冠を飾っていたが、その天使ルシフェルは堕天し、ミカエルの剣に倒れた。
|川 〃/ハヽヾ|! 、―――――――――..l'ト|、 無疵のエメラルドは地上に落ち、人の手で加工されて杯となり、後にかの聖者の血を受けたという。
|.ll l / / ヾi`゙l .\:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.l l゙ト\
|ll l l / 'il l'.'、 ` 、:::::::::::::::::::::;:: ' ,|.l | ヽo
|l l l l l.l.l .、  ̄ ̄ ̄ / |.l.l ゙o
|l l l | | | | >  ̄ ´ ...|リ
| l l ll l.| ./ニニニ> イ .リ
l l l,リ _._/ニニ□ニ -ニニ├―-- ____
//./ . /ニニニニニ\ ニニニニ|\ニニニヽニニニ\
/.ノ
「冗談言ってないでとにかく逃げましょうよぉ!」
「テメー、マジデ空気読メヨナ」
二人そろってなかったことにした。
「いや、ホントだって! やっぱりボクだね! こんな完璧なエメラルドが作れていたとは!」
「ウルセーゾ! ナラトットトアノ敵ヲ倒セ!」
「チッ、日頃の行いか……、反省する気などないがいいだろう、このボクの最高傑作! その美しさを再度思い知るがいい!」
直下、攻め込んできたのは
123:槍
456:騎
789:剣
【10分経過したのでこのレスで】
1:ランサー
【というわけでかなり早いのですが今夜はここまで】
【次回は明日の同じくらいに】
おつ
…あと、千叶星は三文字で「ちとせ」の予定でした
パスタイムさんの読み方に任せようと思って訂正は今までしてませんでしたが
【>>237 それは予想外! 以後それで行きます。申し訳ない】
【22:40くらいから再開】
【再開】
降り注ぐは影。攻撃によって発生するものではなく、空から影が降ってくる。
「おいおいおい、ランサー。なんだってボクみたいな奴のとこへ?」
影の中心。消え去った陽光の残滓を受け微笑むは細身のシルエット。
「そりゃあまあ、分かるんだよね。そっちのそれが、とんでもないものに化けてるってのはさ」
「……なるほど? とりあえず褒められてはいるのだろう?」
「褒めるさ、どれほどの幸運か、どれほどの偶然か、万に一つの奇跡の残り香を手に掴んだのか、お前のそれは化物じみている」
軽薄なフェイカーの言葉にランサーも同じ軽さで答える。その目は鋭くキャスターの宝具を見て。
「試しに撃ち込んでみた感触、そろそろマズいものに成り果てかねないよ、それ。どうだろうキャスター、それ、譲らない?」
「ふむ、代金はいかほどで?」
「そちらのマスターの無事の保証」
「それはそれは」
ニコニコと指を折り、フェイカーが親指を下に向ける。
「願い下げだね」
「どうしてさ、贋作者」
「一つ、ランサー、お前は一度ボクのマスターの血に酔った。信用できないだろ? 一つ、マスターはいわばボクの所有物だ。死ねば使えない」
所有物扱いに憤慨する馨をしっしと手で払う。そしてフェイカーは最後に指を折った。
「一つ、お前は一回たりとも、ボクの宝石を美しいと言っていない」
同時に翠石の塊がフェイカーの傍らに姿を見せる。夕陽の最後の一片を受け、その光は夜を照らさんばかりに輝いている。
眩むようなその光。ランサーの影すら一瞬怯んだように縮こまり、表情の陰影が深まった。
「そっか、ならいつもの奴だね。殺し合おう、フェイカー。それでしか大切なものは守れないのだから!」
「ハッ、そっちのルールを押し付けるな野蛮人。ボクはボクのやりたいようにする。これまでも、これからも」
_r=ミ、r―.、___ ____
ノ⌒ヽ:リj : //}_:_:_;ノ三ミ /⊆⊇\
/⌒ソ:ァ〈:/ : /: :/ :=ミ_:_:_:\_ィ心、  ̄ _,心、
ー=ァ_:_;ノ:/-/ーlf⌒厂jハ: : : : \:_:_:_≧tに} 匸」にム
/:/ :}: :( j廴j{_{__j{ }'⌒:ー=ミ、:_;ノjンノ 八辷_jレ' }
(:〈 :ノ: ;ハ ` r‐茫ぅ` }: :ァ‐┐rト┬'⌒く У ,ィf{
ソ: ://_ └く) }│}:ミ{j厂j}ト、 ロ ,ィ几[「|
{:ハ( |ヽ-' /(_}}/: :{: ;ノi(【【【】 (【【【】 |ノ
乂:{ l 辷___一 / i {⌒ヽ:}_j(厂}ノ⌒八仄j「{
/} { ノ/ |\:l }(_)∨(| {: :l |(t,x个
(_)人ー―一 イ |: : \____ 寸廴 リ / 从
___}__/ ̄ ̄}l厂 ̄ ̄\/(_) ノ}ト、___,ィi´「}_ミ\__ ___
| {匚 ̄||l| {匚 ] { 从ノハ } j }}ノ人___jア ,ィf二/ \ 「ボク、キャロル・チャザムにとって大事なことは!」
/ ̄ ̄\ー< ̄∨ ̄\⌒i ` ̄ ̄|l|  ̄´ |_ \辷[__,ノ廴{ィiア´ xi仁ア ,ィ三「匚 ̄}
. / \l } │ } } l|\ l| / \___ _ノ} 込レ' ィfjレ'´ ̄ ̄ ̄\ 「作ったものが美しいか、作ったものが完璧であるか」
/ } | | | | l l| \____|l|____/ \\__ //ヲ' ,ィfレ'´ィ7匸三ミx }
/´ } | | | l l| (__) } | \ /ソ′イレ',ィf{ノ(_,ノ ̄ ̄`寸
. { _ノ } | / l| | | }'〈 ハi/ ムハ仄{ソ′ }
乂_ _,ノ ノ } リ / ハ V{i「 厶{ {厂{ {
}  ̄ ̄ ̄ { { i /__ __ / / i}_ ,j仁辷「八 {
. _ノ__/ \/ j | / \(__)______ / / 厂} く几厂「\ }j {_
. __[__ ̄ , / / { / ̄ ̄ 、_  ̄ ̄ ̄/ / ノ ∧ },ノ」,ノ}レ个j} {_ 「そしてそれで喜ぶ人間がいるかってことだけだからな!」
/ ___/、____/ / / / ___  ̄ ニ=‐- __/ / / {__ i廴{ノ},八 {_
. / ̄ ̄ // ̄ ̄\_____r‐< ̄\__〉 }_/__/___ノ ∧ 弋厂{厂}ハ {_ 「───だからとりあえず、逃げるぞマスター!!!」
/ _,ノ { ___/ '⌒} \\ }\ _ r‐く ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄___∧ 寸「__厂} {_
. / / ̄/ / | ̄ 入 \ ‐〉 \_}(__) =ー------=' 〉 \ ヽ / / /  ̄ ̄ ̄\__'⌒込人_,ノ二二{_
.j__ ィ{ / { | ___/〔_{__ノ_/\ \  ̄ ̄ ¨¨¨¨フ ′ ノ i{_l{/ // ̄ ̄ ̄\`辷{ノアァー<__{
/} |/ | | | │ | | |\_/______/ /__/ / ⌒ヽ_/ ̄ ̄ ̄ ̄ \\ 寸ノ } ̄ }
/ \_,ノ l l ,レ宍く | | / イ / / __/ \´ /
/ __,ノ│ { } | | __/ / 人 ____/ __} / /
_ < / ̄| |│ 人__ _人 | | _ `ー一'^´/ ∧ / //} / ̄ __>’ /
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直下、戦闘状況
12:銅雀殿の補助を受けたランサーは強い
345:ランサー、面で圧倒
678:スキル多面展開
9:逃走進行中
8:スキル多重展開
降り注ぐ影の槍の中、フェイカーは二人を抱えひた走る。それをかばうように槍を破壊して回るのは翠の光。
その中に溜め込まれた叡智を発散するように、槍の折れやすい場所を的確に突き、壊していく。
◆ヴァンダリズム:EX
芸術品・公共物・私有財産を含む、美しいものや尊ぶべきとされているものを破壊、または汚染する行為。
歴史的国家、発展した領土に対する侵攻、略奪、奴隷化、破壊などの事前工作・実行の手際を示す。
EXランクであるならば通常破壊不可能であるモノを破壊することすら可能となる
「ヴァンダリズムの力を使うなんて正直忌々しいが、腕のいい職人は使うものを選ばないものだ! コーボーも何とかって言うだろ!」
「実際には弘法大師は筆を選んでいたそうですがぁ」
「やかましい、今は逃げることに集中しろ」
埒が明かないと判断したか、槍を足場にランサー自身が空中からフェイカーの進路を阻む。
しかし、その鼻が一瞬動かされ、僅かに集中力がかき乱された。甘い鉄の匂い。即座に攻撃を予感し腕を組む。
そこへ叩きつけられる拳は固く、傷一つないと嘯くにも十分。それだけにとどまらず力も十分。ランサーの足が地面ごと後退する。
◆怪力:A
一時的に筋力を増幅させる。魔物、魔獣のみが持つ攻撃特性。
使用する事で筋力をワンランク向上させる。持続時間は“怪力”のランクによる。
「アサシンの怪力か! そしてさっきの匂いは」
ランサーが周囲に散らばったエメラルドの成り損ないを一つ踏み潰す。
付着していた僅かな血が酒精の如くランサーの思考を鈍らせた。肇の血、獣のそれと同じくした魅惑のエッセンス。
「なるほど、大量にデコイを作ってたか」
◆大量生産:C
道具作成スキルの亜種。宝石を核とする使い魔を無限に近い形で量産できる。
その分どこかの土地・どこかの魔術が犠牲になっているはずだが、当人はまったく意に介さない。
周囲に撒き散らされたそれが全てそうであるならば。ランサーは大きく息を吸い、眼前の大結晶、聖杯と化したそれへ狙いを定めた。
「ならまあ、酔いどれて踊るもまた一興。夜の蓋の下で、さてさて、私もまた飛び越えるとしましょうか!」
直下、戦況
12:心臓を狙う槍
34:スキル多重展開
567:完璧に足止め
89:逃走成功
4:多重展開返し
言葉通りにランサーは踊る。いや、"踊るように見える"。
槍を支点に艶めかしく動く影は蛇のようにも、あるいは獰猛な猪にも映る。瞬間、影が巨大な三叉の槍となり翠石の大結晶を呑み込んだ。
「習熟、【エンチャント】、習熟、【投影】、顕現、トライデント。そして」
動きを封じられた大結晶が抜け出そうとする間もなく、ランサーは指を鳴らす。
「習熟、【壊れた幻想】」
影の槍を一時的に他の宝具へと置換したうえでの壊れた幻想。
全てが一瞬、精緻な魔力操作によりようやく行えるその芸当。投げた針に糸を通すがごときその妙技。
そしてそれを成し遂げるのが、もう一人の影の女王、ランサー。
全てを崩さんばかりの膨大な魔力の渦、中心に放り込まれた大結晶はそう簡単に動くことはできないだろう。
「さてさて、これで砕けちゃったかな? どっちにしても、メインは本体だからね。じゃあ、追いますか!」
直下、戦況
1234:追いつかれた
56789:逃走成功
0:特殊判定
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直下
123:何で突然覚醒したの?
456:始点変化
789:間に合ったぜ!
7:間に合ったので
地面を蹴ろうとしたランサーが半歩足を逸らした。
「お見事」
声と同時に先ほどまで足があった場所へ一本の矢が突き刺さる。飛んできたことすら感じさせないが、機動力を奪う一射だったのは確か。
意識の外へやっていた声の方向へコキリと首を曲げる。半月を思わせる弓がそこにあった。
「アーチャーか、なんでフェイカーに味方してんのさ?」
「フェイカー、……贋作者、ですか。なるほど、あれにはお似合いですわね。理由と言っても簡単なことでして」
「簡単なこと?」
「いつだってそうですわ。惚れた弱み、というものですの。フェイカーもアサシンが確保していますのでここで退かれてはいかが?」
引き絞られた矢が自分の喉元を狙っている。返答如何では言葉にする前に放たれるだろう。
それは避けられるとして、これ以上深追いしたところでフェイカーとアサシンの二陣営を相手取る必要がある。
同時に、先ほど爆発に巻き込んだ大結晶もおそらく砕けてはいないだろう。
ならば。仕方なくランサーは両手をあげる。
「仕方ないか。ならさあ、どう? 今から一対一で」
「大変魅力的なお誘いですけれども、私、あまり貴女はタイプじゃありませんの」
「えー、心外だな。ワンコ君はメロメロで子供まで生んだんだよ、私」
「人の好みはとやかく言いませんが、どっちかというと貴女、ヴァンダルの野犬に近い匂いがしますので」
にべもなく突き返される誘いにランサーは口を尖らせた。
軽口の応酬ではあるが、互いの目線がそれぞれの筋肉の動き一片でも見過ごすまいと交わされていることは気付いている。
「はーあ、じゃあ仕方ないね。またいつかどっかでやろうよ、アーチャー」
「その時が来れば」
アーチャーの答えに頷いて、ランサーの姿が闇に溶ける。ふう、と息を吐き汗をぬぐう。
「さて、フェイカーに直接会えば殺してしまうかもしれませんし、あちらはリュコ様方に任せましょうか」
【昼行動を終了します……】
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はおそらく水曜日の同じくらいに】
【ハロウィン! ハロウィン! ハロウィン! 22:35くらいから再開します】
【再開】
【七日目・夜(一ターン目)】
「無事で何よりです、野々原さん、フェイカー」
バーサーカー陣営から示唆を受け、アーチャーの協力を得つつなんとか消滅するまでにフェイカーを確保することができました。
話によると襲撃してきたのはランサー、中々目ざとい上にどうもかなりパワーアップされているようです。
「しっかしなんでボクらを助ける? 言ってしまえばボクらは聖杯持ち、しかもボクがいなくたってそれは自律する。メリットはないように思うがね」
「正直だな」
「それはもう、正直は美徳だからね」
「助けた理由ですか。単純に同盟を組んでいますから」
「……ビジネスライク大いに結構。騙されやすい口だな?」
騙されやすいかどうかは分かりませんが、……上手く立ち回っていたなら今ここにはいないでしょうね。
直下、バーサーカー陣営は
1234:いない
5:アーチャーと
6789:いるよ
4:いない
「そ、そういえば、その、バーサーカー陣営は……?」
「追い払われてしまった」
「それだと勘違いさせますよ、アサシン。千叶星さんが復活したとはいえ、流石に万全ではなかったらしく、バーサーカーがまた守護体勢に入ったので……」
「ソレ以上話セネエッテコトカ」
野々原さんが心底ほっとした表情を浮かべました。確かにあの威容の前では安心できるものもできませんよね。
というわけで今はフェイカー陣営と私たちしかいないわけですが……。
直下、何をしますか? 【七日目・夜(一ターン目)】
1:コミュ (対象:アサシン/フェイカー陣営)
2:捜索/偵察 (目標を同時指定 対象:セイバー/ライダー)
3:接触 (対象:アーチャー陣営/バーサーカー陣営)
4:襲撃 (対象:ランサー)
5:自由安価
【10分経過したのでこのレスでいくつか選びそうな選択肢を】
147:フェイカー陣営とコミュ
258:ランサー陣営への攻撃提案
369:セイバー/ライダー陣営の捜索
2:ランサー陣営への攻撃提案
落ち着いたところで、一つ話を持ち掛けます。
というのもここに来るまでに考えていたことであり、千叶星さんから聞いたことでもあるんですが。
「ランサー陣営はかなり強化されていたということですが……」
「そうだな、純粋に出力も強化されていたし、以前に戦った時よりも遥かに威力が増している」
「やはりそうですか。バーサーカー陣営によると、おそらくセイバーの銅雀殿を奪ったのではないかということでして」
「……? 宝具でしたよね? 奪えるんですかぁ……!?」
分かりませんが、学園全体を掌握しているという千叶星さんの言うことですし。
それにおそらくフェイカーのスキルが突然覚醒したというのも……。
「その可能性はあるな、宝石ってのはその成り立ち故にどうしても地脈の影響を受けやすい。その性質が変わったことが何か切っ掛けになったってのは有り得る」
「なんにせよそれが起こった、というのは事実です。個人的にはセイバーとライダーがかなり戦力を削られた現状、大きな敵としては」
「ランサー陣営ッテコトカ。話ハ分カルナ」
そういうことです。となればランサーは速めに対抗しておきたいのですが……。
「俺たちだけで勝てるかどうか」
「そこですね。銅雀殿の魔力砲などを取り込んでいると仮定すると強敵には変わりありません。アーチャー陣営などと連携できればいいのですが……」
直下、アーチャー陣営は【フェイカーと険悪】-2【ドチャクソタイプ】+1
12345:今夜は協力なし
6789:協力可能
【ふむ、今夜は人がいないようなのでここまでにしておきましょう、ハロウィン始まりましたしね】
【次回は明日の同じくらいにこのコンマ判定から】
【22:30くらいから再開】
【再開】
2:ランサー陣営への攻撃提案
落ち着いたところで、一つ話を持ち掛けます。
というのもここに来るまでに考えていたことであり、千叶星さんから聞いたことでもあるんですが。
「ランサー陣営はかなり強化されていたということですが……」
「そうだな、純粋に出力も強化されていたし、以前に戦った時よりも遥かに威力が増している」
「やはりそうですか。バーサーカー陣営によると、おそらくセイバーの銅雀殿を奪ったのではないかということでして」
「……? 宝具でしたよね? 奪えるんですかぁ……!?」
分かりませんが、学園全体を掌握しているという千叶星さんの言うことですし。
それにおそらくフェイカーのスキルが突然覚醒したというのも……。
「その可能性はあるな、宝石ってのはその成り立ち故にどうしても地脈の影響を受けやすい。その性質が変わったことが何か切っ掛けになったってのは有り得る」
「なんにせよそれが起こった、というのは事実です。個人的にはセイバーとライダーがかなり戦力を削られた現状、大きな敵としては」
「ランサー陣営ッテコトカ。話ハ分カルナ」
そういうことです。となればランサーは速めに対抗しておきたいのですが……。
「俺たちだけで勝てるかどうか」
「そこですね。銅雀殿の魔力砲などを取り込んでいると仮定すると強敵には変わりありません。アーチャー陣営などと連携できればいいのですが……」
直下、アーチャー陣営は【フェイカーと険悪】-2【ドチャクソタイプ】+1
12345:今夜は協力なし
6789:協力可能
6:協力は可能
「できないのか?」
「フェイカー、あなた、アーチャーに何を言ったんですか?」
「あー……」
フェイカーが何かに思い当たったように口を閉じました。
詳しくは聞いていませんが、アーチャーはフェイカーと一悶着あったらしく、露骨に協力を渋っていました。
「不可能というわけではありません。必要があれば協力はしてくれるそうですが、フェイカーの顔も見たくない、とのこと」
「自業自得……、あぁ、耳は敏感なので捩じらないでくださいぃ~!」
「リボン結びにしてやる。……冗談はさておき、しょうがない、ボクが悪かったということにしよう。となると戦うとしてメインはボクの宝具とアサシンというわけだな?」
「セイバーとライダーは不可能だろう。バーサーカーも微妙なところだな」
これ以上の戦力増強は見込めませんよね。先ほどの動きから見るにランサーはかなり好戦的に仕掛けてきますし。
可能ならこちらから早めに動いて倒しておきたいところです。倒すのが敵わなくともせめてあの宮殿の破壊だけでも。
「正直嫌だがボクはそちらの同盟相手だ。ビジネスパートナーがやるってんならやるしかないだろうさ」
「言い方はアレですが、感謝します、フェイカー。では決行のタイミングは……」
直下、決行タイミング
123:このあとすぐ
456:明日の1ターン目
789:明日の2ターン目
4:一晩位猶予があります
早ければ早いほどいいに越したことはない、と思ったのですが意外な声が上がりました。
「ソレニ関シテハ、コッチニ決メサセテクレ」
「お、魔獣が口を開いた。珍しいこともあるもんだ。……足の甲を踏むな!」
「ゴ主人、フェイカーハカナリ疲弊シテルダロ」
魔獣の言葉に野々原さんは頷きます。一方のフェイカーは顔を逸らし、表情は見えません。
「確かにパスが少し弱まってますぅ……、戦えないほどじゃないんですけど、このまま行くのは危険かも……」
「トイウワケダ、少シ休マセロ」
言われてみれば突然宝具が聖杯として覚醒したのみならず、あれほどの戦闘を経たのです。疲労は当然でしょう。
万全を期すためにも、ここはしっかりと休息を取るべきですね。
「分かりました、明日の今でどうでしょうか?」
「ドウダ?」
「おそらく大丈夫だとは思います。このままの状況を保てる前提ですけど……」
「ではそれで行きましょう。フェイカーも異存はありませんね?」
「……まあ、ない。ない、が、……少々腹立たしいね。気を使われているようで自分が弱くなった気がする!」
それだけ元気なら十分な気もしないでもですが。使い魔を通じアーチャー陣営にもこれを伝えておきます。
さて、では私たちもしばし体を休めるとしましょう……。
【1ターン目を終了します……】
直下、他陣営描写
123:剣
45:槍
67:騎
89:狂
【10分経過したのでこのレスで】
1:セイバー
同刻。ガシガシと頭を抱え居室で一人引き籠る小さな影。
「もうダメだぁ~~~……ッ!!!、宮殿も絶影も盗られたし絶対ライダーの奴は私のこと裏切る気だし、いつもこんなんだよ私は~~~!!!」
「むむむ!!! 確かにかなりゆゆしき危機的状態だな!!! しかしセイバー! まだ負けたわけではない!」
「あー……、もう注意する気も起きん……、もういい、やっぱ私に聖杯なんぞ過ぎた願いだったんだぁ……、大人しく田舎で歌でも読んで生きていたい……」
すっかり気勢を失ったセイバーの慟哭、しかしそれをかき消す虎道の発破。
対消滅でも起こさんかという陰陽の混じりあった愁嘆場。延々と繰り返される弱音と愚痴に対しカウンターのような激励が行われ。
「そもそも袁紹の奴がマジで空気読めないんだよ……、アイツがいなけりゃ地元でそれなりに安穏な生活だったのにさぁ……」
「袁紹! 確かにあの場面で宦官の粛清を行ったのは危険だったろう! しかしそれがなくてはセイバーもまた活躍はできまい!!!」
「それを言うなら董卓の奴もさあ……、マジであれダメだ……、ホント……、擁護のしようがない……」
「然り! あの悪行はかなり引く! だがセイバーはそれを倒したのだろう!?」
「倒したのは呂布だよ。呂布と云やあさあ……」
直下、セイバーのやる気。1ほど復活、9ほど沈んだまま
5:普通程度には
「だからさぁ! 何であの時劉備の奴は付いてきてくれなかったのか、って話なんだよお!」
二人の話は数時間に及び、セイバーの顔色は完全とは言わないまでも復調して。
「ああ、確かに私も夢想する!!! しかしセイバー! ……その理由を聡明なあなたが気付いていないのか?」
「……ああ、よく分かってるよ。私にあの男は付いてこないさ。私が価値を感じないモノにあの男は価値を感じていた」
遠くを見るようにセイバーは漏れ出すような声で呟いた。
「それを理解することはできまいよ。私にとって愛も情も価値はない。だが最後まで私を邪魔したのはそういったものでできた無駄なものだった」
「無論! 私もそれを無駄だとは思えない! あなたの切り捨てたものは私をもまた支えていたからな!!!」
「……そうだろうとも、そうだろうとも、結局はそういうことだ」
「だが、それの足りないものが夢を見て悪いという理由はないのではないか!!! ……あなたにはそう、乱世の梟雄たる才があったのだから」
ようやく話す唇の止まったセイバー。それが次に開くまで、虎道はただ黙ってセイバーの小さな身体を支えるように見つめていた。
どれだけの時間が経ったかはお互いに分からない。しかし、セイバーは頭を痛め顔を顰める。
「頭痛が再発してきた……、急に黙るからだ」
「それはいけないな!!!」
爆発するような声が続き、耳を塞ぐセイバー。顔色はまだ悪いままだがようやく二足で立ち上がる。
「確かに、まだ打つ手は無尽にあるとも。それは覇道となる。お前の好まん手も使う。それでも付いてくるか?」
「勿論、何を躊躇う必要がある!!! 気に入らぬならその度に進言するまで!!! 才あるものの言葉を聞かぬならそれはあなたではあるまいよ!!!」
「……やっぱり音量をもう少し下げてくれ。……では行くか」
直下、セイバー行動
123:フェイカー襲撃
456:ライダーと合流
789:ランサー襲撃
4:ライダーと合流
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回は土曜日の20:00ごろにできれば】
【20:10分くらいから再開します】
【再開】
「で!? どうするのだ?」
「後顧の憂いを断ちたい。ライダーと合流する」
「裏切られた場合は?」
「……仕方あるまいよ。というか正直八割くらい裏切られてると思う」
肩を落とすセイバー。知ってか知らずか虎道がその背をバシバシと。
「落ち込むなセイバー! そもそも裏切る理由があるのか?」
「いや落ち込んではおらんがな、理由なあ、ライダーはかなり自分のマスターにご執心だ、そこがどうも食い違っている感じはある」
「……そこまで理解できているのか!」
「理解はできる、納得はできんがな。だがまだ私たちと組むメリットはある。そこを強調するのが必要だろうさ」
直下、セイバーとライダー
12345:まだ同盟
6789:決裂
【10分経過したのでこのレスで】
4:まだ同盟
「ん? ああ、同盟なあ。別に切ろうとは思ってねえ」
合流直後、同盟の話を持ち出したセイバーにライダーはあっけらかんと答える。
セイバーは表情を変えず、深く頷いた。
「感謝する」
「俺の裏切りを警戒するのは当然だわ。謝ることはねえだろ。それに、切れる方法がないだろうさ」
明らかに表情に嘘が滲み出た笑顔を浮かべるライダー。セイバーはそれにあくまで謝意を示す。
「疑ったわけではない。加えて同盟のために行った契約はかなり強固なものだからな。しかし、現状私がそちらの枷になっている。それへの感謝だ」
「いやいや、気にするなよ。俺たちは対等な関係だ、サシで行こうぜ」
手を差し出したライダーにセイバーもまた手を伸ばし、二つの手はしっかりと握られた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「絶対嘘だなアレ」
「やはりそうか!?」
「うむ、ライダーはあちらがいつでも裏切られるという手札をチラつかせたわけだ。……チッ、私が相手の顔色を見る羽目になるとはな」
苦虫をかみつぶしたような表情でグルグルと歩き回るセイバー。ライダーの表情を思い出したのかその皴は深みを増す。
「ある程度こちらが譲歩せねばならない状況は増えるだろう。……となると、こちらも何か手札が欲しい」
「手札、か……」
「考えられるのはライダーのマスターを確保する形だが……、諸刃の刃でもある」
「ライダーが執心しているのであれば虎の尾を踏むかもしれない、というわけだな」
「然り。……何にせよ行動を起こさなければこのまま磨り潰されるだけだ。それはお前の本意でもあるまい」
セイバーの言葉に虎道は笑顔で頷く。
「無論!!! 何も為せず死ぬより、何かの途上で死ぬ方が遥かにマシというもの!」
「いや、そこまでは言ってないが……、ならば、やれることはやっていこう」
【他陣営の行動描写を終了します……】
【夜行動(二ターン目)】
うさぎさんの進言により明日まで時間ができたわけですが、さて、どうしましょうか?
直下、何をしますか? 【七日目・夜(二ターン目)】
1:コミュ (対象:アサシン/フェイカー陣営)
2:捜索/偵察 (目標を同時指定 対象:セイバー/ライダー)
3:接触 (対象:アーチャー陣営/バーサーカー陣営)
4:自由安価
3:接触
……今のうちに協調できそうな陣営に働きかけてみましょうか。
考えられるのはアーチャーとバーサーカーですが、さて、どちらに会いに行きましょうか?
直下、どちらへ会いに行くか。(五分経過でランダム)
1:弓
2:狂
1:アーチャー
バーサーカーはまだ警戒状態かもしれませんし、消去法でアーチャーですね。
フェイカーとは会いたくないとのことですので私たちだけで接触する必要がありますが……。
「アサシン、私を守ってくださいね。……何を言っているのか自分でもよく分かりませんが」
「そうだな……」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「おや、リュコ様。相変わらずドチャクソタイプの顔ですわね」
「……割とマトモですね」
逆に言えば、こういうマトモな時は戦場モードなわけで。その理由はなんとなく察せられます。
「フェイカーは付いてきていません」
「……お気遣い感謝いたしますわ。少々揉めまして。今アレの顔を見ると射ち殺しかねませんの」
「……」
ここまでアーチャーを怒らせるとは、何をしたんでしょうかあの贋作者?
直下、アーチャーとの会話
1:フェイカーとの話を
2:ランサー戦の打ち合わせ
3:自由安価
2:ランサー戦の打ち合わせ
……今はそれに触れるべきではないでしょうかね。特に大きな戦いが控えていますし。
「では、明日のランサー戦ですが」
「私も将の一人です、ランサーの危険性は十分に理解できています。ここで仕留めるという案には賛成ですわ」
「ありがとうございます。私としてもここまで協力してもらってますしそれ以上は望みません」
私の言葉にアーチャーははぁ、と大きくため息を付きます。
「何か気に障ることを言いましたか?」
「いえ、その逆です。貴女はそういうところが本当に向いていないのですわね」
「向いていない? 戦いに、でしょうか」
「ええ、戦いというのは突き詰めれば自身の幸福のために行うものです。私の幸福の在り方は他者からすれば捻じれていますが、それには自覚的です」
アーチャーの目は私と、隠している頭骨を見抜いているようです。
「ですからどうか、いざというときは自分を信じてくださいまし。逃げることも、滅びることも、愚かであるためにはありません」
アーチャーはそう言い背中を向けました。もうこれ以上何も話すことはないというように。
そして何かを投げてよこしました。それは緑色に輝く宝石、エメラルド。
「貴女の持つべきものですわ。フェイカーから預かっていましたが、お返しします」
顔を上げたとき、アーチャーは既に姿を消していました。……押し付けられたような気がしないでもないですが。
……逃げること、滅びることは、愚かなためではない、ですか。……であれば、私の一族は、私の遠き遠き友人は、何のために滅びたのでしょう?
【アーチャーの協力が確約されました】
【夜行動を終了します……】
直下、他陣営描写
12:剣
345:槍
67:騎
89:狂
7:ライダー
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はワクチン二回目のため未定。復帰次第連絡します】
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./::::::ィ:::二¨フ:::::::::::::::::::::〉:::!
/:::::::::::/:::__:::\:::::::::::::::/::::::/
/::::::::::::::::::/:::::}_ヽノ:_:_:彡':::::::/l 『避難所でも連絡しましたが、一応こちらでも生存を報告』
,ハ:::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::/l 〉
____く::::::::::::::::::: イ\:_:_:_:_:_:_:_:_:_ イ:::ノ 「:\__
/ : : : / \:::::::::::/{:{ 、 ト、:::::| ∨ rヘ |: : l|: :\
./ : // ヽ:::::{ 从___,ハ  ̄ V _ 7;ハ : l| : : : V廴__
/ : : \¨>─イ}V´/: : : :{: : :\ー┐〈::::l_/ ∧/: : : : : \: : : :≧=ミ、
}: : : : : : : : : : : /: V: : : : : :ハ: : : : \_ノr‐ ィ ハ: : : : : : : \: : : : : : ト. 『皆さんも解熱剤と氷嚢のたぐいは準備しといてくださいね……』
.′: : : : : : : : : :.|: :!: : : : : : |: : : : : : ≧==彡、 / 〉: : : : : : /: : : : : : |: {_
| : : : : : : : : : : :/: : :| : : : : : : |: : : : : イ:⌒\ \.〈l: : : : :/: : : : : : : : :V:/\__
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| : : : : : : : : :/ヽ : :ハ: : : : : : レ': :.:/ : : : : : : : : .、./: : : : ̄\_: : : : : : : : | : : / : : : }: :/\
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.| : : : : : : :/!: : : V: : : : :│ : : : : :  ̄ ̄ ̄:∨:─…==彡: | : : : : : : : : :/: : : : : : : : : : : : :
く: : : : : :/: : : : : : / : : : /| : : : : : : : : : : : : /_i}: : : : : : : :/: : : : : : : : : { /: : : : : : : : : : :
.l: : : : : : : : : : : : /: : :/ 〉、: : : : : : : : : :〈: : :\:_:_: : : : : : : : : : : : : : :ハ、 : : : : : : : : \:
.|:/: : : : : : : : :/¨¨¨ V: : : : : : : : : : : }\: : : : : : : : : : : : : : : : : :/ \ : : : : : : : : : :
【一日働いたら普通に頭痛がぶり返してきたので今夜はお休みさせてください……】
【明日の20::00頃に再開します】
【20:00くらいから再開しますね】
【ぜんかいまでのかんたんなあらすじ】
――‐ _
/ ′\\ マ-_
/ | | |二_ なんやかんやとアサシン捕縛の危機的状況を乗り越えたリュコ
/ | l |
/ | |、! .|| しかしその過程でセイバーの銅雀殿がランサーに乗っ取られ脅威と化す
/ / | | '㍉Vレ′
/ / / | | | 〉
/ / / 八Nヽ! |`/
/ / / / /―く\ 「
/ / / |:\ \` 一方フェイカーは学園の聖杯たる千星叶との相乗効果により宝具の聖杯化が発生
/ / / / |:::::::\/-_
| ′ /⌒ヽ:::\-_ 弓暗贋、槍、剣騎という大まかなパワーバランスが小康状態に落ち着いた
| | | | / }:::::::\-_
| | | ′ |:::::::::::::「
| | | / ,::::::::::::::ノ
| | | | ./:::::::::::::::}
| | | | |:::::::::::::::::| それに危機感を覚えたセイバーはライダーとの関係性を見直そうと試みるのだった
| | | | |:::::::::::::::::|
| | | | |::::::::::::::::::
【再開】
「って感じだったわけだが、どう見る?」
「いや、聞かれても困んだけど」
セイバーとの密談を終え、ライダーが肩をもみながら撫子に問う。無精髭と日に焼けた肌が若干やつれているのは気のせいか。
「そう端から切り捨てるもんじゃねえよ、学ってのは後から付けてもいいもんだしな」
「ベンキョーなあ、考えとくけどさ。とりあえず今はオッサンに任せてんだろ」
「言うだけでも進歩か、じゃあ話を戻すが、しばらくセイバーと組んで置こうってのは本音だ」
「? どっかで裏切るつもりじゃなかったか?」
撫子にライダーは頷く。何かを握り潰すようなジェスチャーを見せてからひらひらと手を振る。
「だな、だが今じゃなくなった。まさかアレが奪われるってなあ、笑えちまうぜ。そうだな、教皇が反故にされたときの顔くらい笑えるな」
「宮殿か。でもそれはセイバーのモンだろ? それが無くなったってことはセイバーは弱くなったってことだし、組む理由も薄くなったんじゃね?」
「お、よく気付いたな、偉いぞ。飴ちゃんをやろう」
どこで手に入れたのかイチゴ飴を差し出してくるライダー。その手を撥ね退ける。
「ガキ扱いするなって!」
「悪い悪い、ちょっとしたミドルジョークだ。組む理由だが、まだセイバーには利用価値がある。アッチもそれを分かって使われてやる気になってんだろうよ」
「利用価値……、あのちっちゃいのは確かに強いけどな……」
しばらく考えていたようだが、ブルンと頭を振り、派手にベッドから飛び降りる。
「やっぱベンキョーは向いてねえわ」
「そうかよ、後になって分かるもんだわな」
「で、そのセイバー使って、次はどうするよ?」
直下、ライダー行動
123:襲撃
456:調査
789:静観
6:調査
「んまあ、とりあえず気になるのはいくつかあるわにゃ。そこへ切り込んでいく形になる」
「ってーのは、他の陣営を調べるってことだな?」
「その通りヨ。ランサーはもちろんだが、……どうも風向きが変わってきた、これはよく嗅いだ臭いでな、ドンパチが始まる予感だわ」
耳まで届かんばかりに上がる口の端。根っからの戦争屋であり、英霊として固定された本質は破壊の王。
自分の前にいる中年男が英雄、それも悪性のサーヴァントであることに改めて思い当たり撫子は苦笑いを浮かべる。
「なんでお前なんだろうな、って思うよ、アタシは」
「……んー、お前は知らんが俺は分かるような気はするが」
「あ? なら教えろよ」
「やだね~、ぷっぷ~、反抗期のガキに教えるいわれはありませ~ん」
瞬間的に沸騰した撫子をライダーが治めるのに一時間ほど要したのはまた別の話……。
直下、ライダーの調査する陣営
【十分経過したので、と思ったら選択肢入れてないですね! このレスでケジメ】
【ケジメ】+1
123:暗贋
456:狂
789:槍
7:ランサー
【他陣営行動を終了します……】
【七日目を終了します……】
【八日目・昼】
さて! ではこの夜にランサーを襲撃するわけですし、打てる手は打っておきましょう!
ランサーのマスターも顔は把握したことですし接触もできるでしょうしね!
「……マスター、無理をしていないか?」
「……多少」
先夜のアーチャーとの会話が少しまだ残っているかもしれませんね。
ランサーのマスターにも言われた私の魔術の特異性、ここまで逃げ延びてきた意味。
ずっと目を逸らしていたそれらに、向き合わなければいけないのでしょう、か?
1:コミュ (対象:アーチャー/アサシン/フェイカー/馨/うさぎ)
2:情報収集
3:セイバー/ライダーのマスター捜索
4:銅雀殿の調査(それなりに危険)
5:生徒会へ向かう
6:どこか特定の場所(自由記述)へ向かう
7:自由安価
【ふむ、今夜は人がいないようなのでここまで。次回は月曜日の遅くに、おつかれさまでした】
【22:35くらいから少し選択肢を狭めて再開しますね】
【再開:昼行動】
昼行動を選択してください、直下
1:セイバーorライダーのマスター捜索
2:ランサー陣営の調査
3:他陣営(ランダム)との接触
4:自由安価
2:ランサー陣営の調査
「念には念を入れるべきです。ランサーを調査してみませんか?」
「いいだろう」
それだけ言うと即座に霊体化しようとするアサシンを全力で引き止めます。
会話を省略しようとする癖はもう治らないものとして諦めましょう。
「アサシン! あなたはそう言って突っ込んで前回どうなりましたっけ!?」
「……確かにその通りだ」
捕まったことを思い出したのか、しょげた犬のような顔で戻ってきました。
「ランサーについてもう一度整理すると、影を操る魔術師であり、ゲイボルグを使用する。すなわちケルト神話に関連したサーヴァントでしょう」
「戦士でもある」
「ええ、魔術師だけではなく戦士としての側面も持ちますね。女性であることは曹操孟徳やべリサリウスが女性である以上あまり信用できる情報ではないでしょう」
「やはり直接調べに行くべきではないか?」
こちらの情報が少ないのは事実ですね。フェイカーとの戦いでも確証に至る発言はなかったようですし。
……真名はともかくとして、現在どの程度まで戦えるのかを調べるために使い魔の一つくらいは飛ばしてもいいのかもしれません。
直下、ランサー調査
12:梨の礫
345:仕方ないので使い魔飛ばす
67:話しているうちにヒント
89:セイバー出現
【10分経過したのでこのレスで】
7:ヒント
後は何か……、何かありませんかね?
「先夜のフェイカーはどうだ?」
「ああ、フェイカーとの戦闘での発言ですか」
フェイカーとアーチャーは遭遇し、会話を交わしていましたしね。何か気になる発言はありましたっけ?
「子を成したということだが」
「……アーチャーが言っていましたね。ランサーは、"ワンコ君はメロメロで子供まで生んだんだ"そうですが」
ワンコ君。思い出せばフェイカーも以前の戦いで似たようなことを言われたとか。
私も聞いた記憶はありますね。……キーワードなのは確実ですが、そのワンコというのは容姿や性格のことを指すのでしょうか? もしくは……。
「名前ではないか?」
「名前?」
「そのままワンコ、つまりは犬を名前に持つ人物。異教の物語には生憎詳しくはないが……」
「犬を名前に持つなんてそんな」
……!? いえ、います。歴史や神話には到底疎い私でも思いつくような大英雄が。
「……クランの猛犬。その名前を持つ大英雄がいます」
「それは?」
「クー・フーリン。魔槍ゲイボルグを持ち、アルスターを駆けた大英雄……! もし仮にランサーの言うワンコ君が彼だとするなら」
それとの間に子を産んだ女性ということになるわけで……。
直下、コンマが5以上の場合真名看破。正解を記載した場合でも看破可能
8:真名看破
頼りない記憶を絞り出し、その名前を導きます。
「えーっと、確かその息子の名はコンラ。そして、スカサハと同じ影の女王。その名は……」
「────そうです、オイフェ。影の国の女王、美女を意味するその名は、オイフェ!」
【ランサーの真名が判明しました……】
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
≪クラス≫:ランサー
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┓
【真名】:オイフェ 【属性】:混沌・善
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━┳━━━━━━━┓
【筋力】:B 【耐久】:C 【敏捷】:A 【魔力】:C 【幸運】:B 【宝具】:B
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AA:真希波・マリ・イラストリアス(新世紀エヴァンゲリオン)
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【クラススキル】
◆対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師ではランサーを傷つけられない。
◆騎乗:C
騎乗の才能。
大抵の乗り物、動物なら人並み以上に乗りこなせる。
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
【保有スキル】
◆魔除けの智慧:A+
魔境の女王と渡り合うための知恵。
相手の能力を見抜き、英雄独自のものを除く多くのスキルを
B~Aランクの習熟度で使い分ける能力。
ランサーの真名がオイフェであるということは、そこから逆に考えて……。
「……あまり何をしたというのが思いつきませんね?」
「俺に聞かれても……」
とりあえず図書室で逸話でも漁ってみましょうか。何かしらあればいいのですが。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「敗因は自分の大切な馬車が落ちたと騙された隙に組み敷かれた、と」
それは再現できないにしろ、何かしら大切なものに執着する部分があるということかもしれませんね。
現在ランサーが大切にするものとして考えられるのは、第一にマスターですが。
「……人質に取るというのは、あまり喜ばれた戦法ではないですよね」
アーチャーやフェイカーは平気かもしれませんが、少なくともアサシンはいい顔をしないでしょう。
となると、次に可能性が高そうなのは現在自分のものにしている宮殿でしょうか。宮殿を破壊したとタイミングよく嘘を吐けば……。
「隙を付けるかもしれません。……これは攻略へ一歩近づいたのでは!?」
思わず大きな声をあげてしまい、周囲からの目が。……はい、静かにします。
【昼行動を終了します……】
直下、他陣営描写
12:騎
3:槍
4:剣
56:狂
78:弓
9:贋
8:弓
アーチャーが時計塔の空き教室の扉を開く。顔のない女、土塊が一人、窓の外へ目をやっていた。
「お加減いかがですか? マスター」
『悪くはないわよ、そっちの首尾は?』
「私は常勝将軍ですのよ? そう無様に負けることはありません。……と、言いつつ自分でも微妙な立場だとは思っていますわ」
はぁ、とため息を吐きながら椅子に座り足を組むアーチャー。土塊が正面をアーチャーへ向ける。
「アサシン陣営とは口約束での協力、フェイカー陣営は殆ど断交。このまま与していても彼等では少々心もとない」
『それはそうね』
「それに何より、マスターの顔を取り戻せていません」
『気にしなくていいわよ、少し難しいけど頭の骨があればなんとかなるし』
ざらりと崩れる音がアーチャーの耳に届く。もう時間は少ない。焦りが胸の内にあるのを感じていた。
アーチャーの願いはただ一つ、この生こそ自らの主に仕え、将として戦うこと。
かつて皇帝に冷遇されたことを非難するつもりはない。しかし、自分の生涯に不満がないかと言えば嘘になる。
自分を救うためだというのは理解している。その為に主を利用しているのだとも。
しかし、それ以上にその数奇な生涯に敬意を覚えていた。ままならぬままに生まれ、ままならないまま消えていく。
それに抗い、千に近い年月を怪物として生き続けてきた自らの主に、これ以上の不幸を与えてなるものか。
だからどんな手段を取ろうと、どんな方法を取ろうと、……例え、好意を持った相手を傷つけることになろうと。
「いいえ、これ以上私はマスターを傷つけさせませんわ。常勝将軍の名に誓い」
直下、とりあえずは
123:???
456:暗贋以外にも布石を
789:ランサー討伐に注力
5:ランサー討伐には協力しつつ、他陣営にも布石を打つ
【というわけで今夜はここまで、お疲れ様でした】
【次回はおそらく木曜日の同じくらいに】
【本日まだ帰れてないのでお休み。明日やります】
【22:40くらいには再開します】
【再開】
そう言い切ったアーチャーに土塊は腕を組む。顔のないジェスチャーだが念話を飛ばすまでもなくその意図は通じる。
「心配なさらないでくださいまし。私に任せろ、と言い切らせてくださいませ」
『……』
胸を張ったその姿に何か返そうとしたものの、結局腕を解く。
アーチャーは頷き、彼女を残して部屋を出る。夕陽が落ちる。赤い光に照らされたその横顔は、鉄のように硬質だった。
【他陣営の行動描写を終了します……】
【八日目・夜(一ターン目)】
「さて、準備はいいですか?」
「ああ、バッチリもバッチリ、なんならこれから年末のウォール街でも繰り出そうかって気分だ」
フェイカーが本心かどうか分からない態度で気炎を上げます。
「では計画、というほどではありませんが。アサシンとフェイカーで襲撃、アーチャーには伏兵として待機してもらっています」
「三対一ですし、かなりこちらには目がありますよ、ね……?」
毛野原さんが震えながら聞いてきます。これが武者震いだといいのですが、おそらくは違うでしょう。
「単純に考えればそうなるだろうさ。だが一つ不安なのはランサーの宝具がまだ分からん」
「ソウダナ、隠シ玉ガアリソウダ」
「確かにそれはあります、ですがランサーも自らの拠点である宮殿を破壊するような真似はしないでしょう」
私たちは相手の領域で戦闘します。そう、ですから数で攻めることができれば、相手に広範囲の攻撃をさせることはなく、かなり勝率は上がるでしょう。
見回し、不安は残るといった表情を浮かべているものの、全員が頷きました。
「行くか」
「ええ、行きましょう」
この戦争もそろそろ佳境。ここで一つ、何かを成したということを見せつけてやりましょう!
直下、不穏な要素
123:あり
4567:なし
89:布石
1:あり
アサシンの背に乗ったとき、頭骨が妙な振動を。……何か、いやな予感がしますね?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
セイバーの有していた銅雀殿は紫微星(北極星)を守護する三台星に擬えて作られている。
一つ、リュコが現在所有する絶影の厩でもある司中星。これは現在破壊されその機能を成さない。
一つ、宮殿を迎撃・防衛する司録星。セイバーの砲弾はここから放たれたものであり、現在はランサーの制御化である。
そして一つ、人の天命を司り、その生殺与奪の権を握る星の名を与えられた司命星。
かつて理を重んじる奸雄が控えたその場所に佇むは魔境の女王。鍛えられた身体と卓越した魔術を有する彼女は近づくそれを感じていた。
「習熟、【千里眼】。──へぇ、来たねェ。自分から突っ込んでくるとは」
「どう動く? 今ならここに来るまでに砲撃は可能だが」
「そうだね、一応私も女王だし、それくらいの洗礼はしておこうか!」
その背後に影の砲塔が生まれ、静かに黯を充填していく。すうと息を吐きながら軋むように歯を引き絞り狙いを付ける。
眼光がまっすぐに迫る。それは向けられた側が思わず死を感じさせるほどの黒々とした影の砲。
「さあ、始めよっか! 【司録星、司るは軍/死棘の影(てんのさんせい、つかさどるはほうふく)】!」
魔力が影の形となり、報復を司る影の槍が、砲弾の如き速度で勇士を噛み切らんと降り注ぐ。
この砲音をもって、今宵の戦闘が幕を開けた。
直下、戦況
12:被弾
3456:回避
789:問題なく到達
2:被弾!
「ムリです!!!」
「ちょっとムリだろアレは!?」
アサシンの背で私とフォーリナーが叫びました。
何が起こったかというと、影の槍が砲弾並みの速度で襲い掛かって来たため。
γ ⌒ ヽ
/ V^゚⌒ヽ
γ ヽ γ⌒ヽr 、 ) プシュー…
jI斗-- .,_ ( t ノ jI斗------ 、__
jI斗ァ´ ≫''⌒ て 厂 rっ*≦ー‐=ミ ;⌒フ
.人 j{ `O´ ァ' }≧s。. (_ ノ (_) O) //
ヽ{ i (O O 7´ ̄ _}≧s。 } こー'゚ ,ノヽ、__/´
. 个: . {iO 乂 Y´ i}'⌒ 、 r≦三≧ュ、 .ゝ一’ ̄`ヽ ..< ,才´
. ≧乂 γ≧s、才゙ γ⌒i´ ノ ̄乂 i. \ ,ノ'Y⌒ , .< ..<
≧s。. {i i} i { i{¨´ }i,ノ ヽ {i 乂_,ノノ..<
≧s。. ー‐ 、 人 从 从 }__r‐‐‐‐' ,,.斗*≦
/ ≧=--'ー'7 ∧ ∧ マ, ,必ー‐‐=≦ \
/ ゙ i{/ .、i/ }i八 \ ,. ---=ミ ヽ
' , 从 i ,从 、 ヾ ヾi
/ / ∧ /:i\ / (______\ ∨ ,0ー'、
,イ / / / .v゙ :i 'y'___,ノ ̄ ̄ \乂__/ ヽ
{i⌒ .、 / / ./ \ :i /´ ̄ ー{i\ ___j}\
乂 i}' 才{/ `´ 从 Y´ ̄ ̄ _、
`ァ'≦i:i:,‘ \{i v'´i:i:i:\
/i:i:i:i:i,‘ ≧s。.人i:i:i:i:i:i:i:\
.'i:i:i:i:i/ \i:i:i:i:i:i:i:ヽ
{:i:i:i:i:' ヽi:i:i:i:i:i:ム
`¨¨´ マi:i:i:i:i:i}
「……すいません、絶影」
万が一のときのために用意していた絶影が負傷しリタイアするという事態に……。
毛野原さんとうさぎには一旦離脱してもらい、私とフェイカーがアサシンに乗ってまだ侵攻を続けている状態です。
……しかし、電光の速度を持つ絶影が躱し切れないとは。やはり概念的なものであり、それが強められていると判断すべきなのでしょう。
「そろそろだ」
アサシンの言葉とほぼ同時、周囲の空気が変わったのが分かります。念のためフェイカーの作ったクズ鉱石をバラまいておきましょう。
しかしこの感覚。セイバーの有していた時よりもしっかりとした違和感。あまり経験のない私でも分かります。
「工房へ入ったようだな」
「ええ」
神代の魔術師の領域。まだ完全なものとは言えませんがひしひしと感じます。
「……先ほどのは小手調べ、とでも言わんばかりですね」
気を引き締めなおします。そして同時に見えてきました。────宮殿の威容が。
直下、戦況
123:宝具開帳
456:正面衝突
789:宝具開帳
【十分経過したのでこのレスで判定】
5:正面衝突
しかし、そこからは先ほどの影の槍が襲い掛かることはなく。
恐ろしいほどあっさりと、恐ろしいほど静かに、私たちは彼女の前に立っていました。
「やはは、来たね」
「……さて、どういった目的かな? 何故ボクたちをここまで招き入れた?」
フェイカーの疑問ももっともです。ランサーにとってはここまで来るまでに倒したいのが当たり前。
なのに何故引き入れたのか、罠があってもおかしくない、私たちがそう考えるのも当然でしょう。
しかしランサーはあっけらかんと返したのです。
「理由はカンタン、私は君たちを試し、君たちは被害を出しつつもここまで到達した。そんな勇士にはしっかり答えなくちゃね!」
……驚きはしましたが納得も同時に。ランサーは最初からそういう性格でした。
わざわざ再戦を希望したり、正面から待ち構えていたり。戦いを純粋に楽しんでいる。
その感情を理解はできません。しかし、ランサーがそういう性格なのだとは理解しました。ならば答えましょう。
「アサシン、いきましょう。フェイカー、あなたは」
「……はぁ、ここまで来たしな。蛇の尾を踏んだなら頭まで踏むべきだ。そうすれば噛まれない」
正々堂々、正面から戦力差で倒す。呼び入れたのはそちらです、卑怯とは言わせません。
「では、勝たせてもらいましょう。ランサー、ここで終わりです」
「うんうん、いい顔だ。殺し合うには」
ぞわりと全身の毛が逆立ちます。頭が締め付けられるような違和感を覚えます。
獣に睨まれるような恐怖、ここまでの数的優位を持ってなお迫る本能的な逃避衝動。
「いい夜だね!」
しかし、ランサー、影の女王、オイフェ。ここで決着を付けましょう……!
直下、戦況
12:宝具展開
3:周囲の被害を顧みない砲撃
45:拮抗
678:数量差
9:アーチャーの援護
7:数量差に付き有利
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回は明日の20:00くらいにできればと】
【20:00くらいから始めますね】
【再開】
影の槍が無尽に私たちの周りを包んでいきます。
巨大なその影は私たちを叩き潰さんと立ち上がる巨人の如く。この槍に以前アサシンは翻弄されました。
しかし、今回は。
「これで三回目だが、ようやく気付いた。この槍は影であることが本質じゃあないな?」
翠の影が私たちの前に立ちます。その輝きに巨大な影は僅かに震え、着弾点をずらします。
巨大なエメラルドの結晶が照らし、私たちを包んで。
「この影の本質は報復だ。自分に危害を与えたものへ返す呪いだな?」
「ふーん、よく気づいたね」
「ボクは宝石商だぜ? キズに目ざとく気づくのは仕事の一環だ。そしてエメラルドは古来より治癒の意味を持つ」
翠の光が照らすのは私達だけではありません。ランサーもまた照らされ。
「……あー、そういうこと。私がそっちにやられた"キズ"を治してるってわけ」
「そういうことだ! そしてこうやってボクがベラベラと話しているうちに、だ!」
フェイカーがポーズを決め、ランサーが意を得たと背後に槍を振るいます。
かすめる赫黯の槍をものともせず、獣の掌底が叩き込まれました。細身の体が浮きあがり、口元から血が伝います。
「ッ、相変わらず効くねえ! 習熟、【怪」
「おっと、忘れてくれるなよ、ここにエメラルドは輝いている」
即座に差し込まれかけた蹴りをエメラルドの大結晶が防ぎます。
鈍い音ですが大結晶が傷ついた様子はなく、むしろランサーの顔に苦渋が浮かびました。
「固ァッ!?」
飛び退き距離を取るランサー、それを追ってアサシンが走ります。
やはり広範囲の攻撃は使ってこない。この機を逃すわけには行きません。
「やってしまえ、アサシン!」
直下、戦況
12:宝具開帳
34:令呪使用
567:アーチャーの伏撃
89:クリティカル
4:令呪使用
アサシンの牙が、爪が、その喉元を裂かんと殺到します。
そう、あと一歩で私たちの勝利が確定する。
これから いやなことが おこる
その一瞬。全身に嫌な予感が走り、同時に頭骨が嫌な震え方をしました。
「令呪を以って命ず。【宝具を最大限解放せよ! ランサー!】」
「おっとここで! オーケイ、決めちゃおうか! 君と結んだ呪が、【『指し報いる』は『私の槍(ゲイ・アイフェ)』】! 抜けば死ね――!」
◆『指し報いる私の槍(ゲイ・アイフェ)』
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圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭 ィ幺圭圭圭イ
ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:2~4 最大捕捉:1人
ゲイ・ボルクのもうひとつのオリジナル。
スカサハの持つもののような一段古いタイプで、ランサー・オイフェによる真名解放は因果応報の性質を持つ。
相手に与えられた損害、害意から呪いを溜め込み、解放することで因果に報いようと相手に呪いが殺到する。
対抗するには呪いを上回る対魔力、呪いに耐えるには魔力の高さも重要となる。
真名を解放しただけ。それだけにもかかわらず、全身を刺されたような熱が走ります。
痛い、痛い、痛い───。激痛に思わず叫びそうになり、唇を血が出んほどに噛み締めます。
主である私がそれだけなら。アサシンの方を見ると蒼白い顔を浮かべ、口の端から血の泡が噴き出しています。
どす黒い恩讐の槍。与えた痛みを返す応報の呪い。ええ、ええ、ええ、そう考えればもっともランサーにダメージを与えているのは我々であり。
「アハハ、君が与えた痛みだ。それを返すのが私だ。スカサハとは違ってこういうのが得意でね」
若干震えを見せるアサシンを蹴り飛ばし、ランサーは槍を再度構え。笑います。
「卑怯とは言っちゃヤダよ?」
「言うものか、これもまた伝道へ至る路。そもそも多対一をそちらは卑怯とは呼ばなかった。十分だとも」
「にゃはは、うん、いいね、やっぱりいい敵だよ。じゃあ、アサシン。ホントのホントに」
交錯します。魔力量、ダメージを考えるならばほぼ互角。あとは。
「何でそんなクソ真面目にやるんだか!? これだから脳筋は!」
フェイカーもダメージを受けているはずですが、それを押してアサシンへ宝具を向かわせてくれます。
そう、あとはこちらの量が勝つか。それを信頼と呼ぶのなら、友情と呼ぶのなら、それもまた。
直下、戦況
1234:敗北(エメラルド使用で仕切り直し)
56789:勝利
5:勝利!
【というわけでいったん中断、続き22:30くらいにやります】
【22:40くらいから再開しますね】
【再開】
とどのつまり、私の人生というのは喪ってばかりのものだった。
領主としての矜持、私を孕ませたワンコ君、大切な息子。その全てがまあどれもこんなになるかとばかりに悲劇的に喪われた。
だというのに私は悲劇のヒロインになることはできず、ただ魔境にて今日も待つのみ。
後悔はないが執着は残る。いつまで経っても惨めったらしく槍を見つめため息を吐く。
それがまあ、なんということだろうか。どんな奇跡の糸を縒り合わせたのだろうか。
サーヴァントという私の惨めな側面だけを抽出して、この戦争にて槍を振るうことになった。
マスターもまた因果な呪いに侵され、妖精の遊びに巻き込まれ、同情せざるを得ない人物で。
そんな子を守りながらただひたすらに槍を振るうというのは。───端的に言って楽しかった。
ワンコ君と出会う前のような。コンラと過ごした日々のような。遠い昔でありながら今でも思い出される木漏れ日のような。
ずっと続くなどとは思っちゃいない、いつだって終わりは来るもので、そしてそれを惨めに笑って受け入れるのが私というものだ。
アサシンとの戦いは楽しかった。魔猪にも劣らぬ怪物じみた突進。それを受ける腕が喜んでいた。
フェイカーとの戦いは少々つまらなかった。口先や目先の輝きだけで誤魔化そうというやり口はあまり好きじゃない。
バーサーカーとの戦いは悪くなかった。あれほどの技量、狂っていなければもっと冴えていただろう。
セイバーとの戦いは心地よかった。あの男もきっと私に似て、終わったことを思い返して惜しむタイプだろう。
総じて、この戦争は悪くなかった。いや、良かったとすら言えるだろう! だから、悔いはないのだけれど。
今交錯したアサシンの爪が眼前に迫るこの一瞬まで後悔はないのだけれど。
「ランサー! 貴女のマスターを捕縛しましたわ!」
そんなことはない、少なくともマスターが襲われることはない。確信していた。
でもまあ、言い訳をいうなら私はそういうものなんだ。どうしても大切なものがあると気付いたら、それを手放せなくて。
そして私は意識を一瞬逸らしてしまう。かつてワンコ君にやられたのと同じ方法で。
十分すぎる。なるべくやめようと思ってた悪い癖。もし後悔があるとするならこの一瞬だけ。
「【我ら軍勢、餓獣の群なり】!!!」
喰い破られる感覚がある。温かいものがぼたぼたと零れていくのが分かる。
ちょっと調子に乗りすぎた。ここまで連れてくることはなかったんだよね、反省反省。
槍を振るい、その先に何もないのを見届けて。せめて笑ってやろう。
「御見事! いやあ、負けた負けた! ごめんね、マスター!」
ほんの影法師のような私だけど。今回も上手くいかなかった私だけど。それはそういうものだししょうがないので。
「じゃあ、後は頑張ってね!」
_ -.:.:.:.:.:.:.:.:.:.- .
. -‐ァ'´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.囗 ロ 。
/ /.:.:.:.:.:.:.:. : : : : : : : :/: : :ロ [] ロ 。
/ /.:.:.:./.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:./.:./.:/ロ ロ ロ ロ
/.:.:.:.:イ.:.:.:.:/.: //// .:/V/ :.囗ロ [] [] ロ
,' .:.:/ /.:.:.:.://// イ.:.:/ / [] ロ 囗 [] ロ
i.:「ヽ/.:.:.:.://> 、 // // :.:□ □ [] ロ 【ランサー、消滅。残り6騎】
|.:.}> :.:.:.:./<テ赱メ`\.......,ィ⌒メ/|.:.:.囗 [] ロ []
イ.:/.:/:/′ `¨¨´ { \V゚ソ' 片7:.囗 ┌┐[] ロ ロ
/ /:∧/:/じ , 〉 `¨¨´/:.|: / 囗└┘ [] ロ
/ /:/:.:.:/|ヘ.ハ 、__ // :.:|/ 囗 ロ ロ
//'|:. / :|.:.:.八 ` ー イ:.:. / □ [] ロ 。
/'′|:/ |.:.:.:.:.:|ヽ //.:.厶、、__囗ロ 。
/ |′イ才⌒|_\ //:./.:/:.:.:.:.:.:.:.:.\ロ ロ
___ ...... -- --――=彡.:.:.∧ _jー─- ヽ-=彡イ{ /-气>´ ̄>-┌┐ 。
________ ...... . : : : :.:.:.:.:/ }三三\Y/才彡ヘ/_/´: : : : : :{ー └┘ロ
_____________. .:.://___丿 }ノ/: : jノ:/ /人__...ノ/ ヽ: : ー==彡 \
_____________彡 .:.:.:/ //: : : : /:(: : :{ ........ イ { ``ミメ................>./: : . .
/ ̄ ̄ ̄ /.:.:.:/ /才⌒ヽ , -=、 ヽ: : : : : : :\厂`ヽ / /: : : : : : :/: : . .
/⌒ヽ /. : .:.://Y⌒Y} } /人....丿 ./: : : : : /⌒ヽ j:|\ ,{ : : : : :/: : . .
\ . : : :.:.:.:イ.:.:/// 人....リ / !`ー=彡 ./´ ̄ ̄ ̄` 、 ヽj }:\圦:○/: : . .
ー=彡.:.:.//.:./⌒ヽ _....彡′人 .....彡/ \j⌒} }`ヽ/: : . .
直下、不穏判定
123:漁夫の利
456:暴走(宮殿)
789:暴走(狂)
【10分経過したのでこのレスで】
8:バーサーカーの暴走
ランサーの霊体が霧散していきます。……勝利、ということでいいのですよね?
どことない虚脱感に襲われ、いまいち現実感のない私たちに拍手の音が聞こえます。
「いやあ、まさかランサー倒しちゃうとは」
現れたのは包帯塗れの姿、ランサーのマスターです。満身創痍のアサシンが鋭い目を向けると彼女は両手をあげます。
「そんな怖い顔するなよ。今からどうこうしようって気はない、私を利用した手も見事だった」
「卑怯とは言いませんか?」
「言ってほしければ言うけど。……私自身もランサーにそこまで大切にされてるとは思ってなかったしね、コミュニケーションが足りなかった」
肩を落とす彼女の姿は本心からのようなので、アサシンに目で指示を送ります。
頷き、戦闘態勢を解くアサシンに気付いたのか、彼女は顔を上げました。
「何にせよランサーは負けて、私の願いもおじゃんだ。そしてもう一つ問題が発生した」
「問題?」
答えを言うより早く、彼女の包帯に血と膿が滲みだします。
「ちょ、ちょっと!?」
「気にしないでくれ、私の体質でね。でも流石にランサーの補助抜きでは限界が来てる」
「限界?」
嫌な予感が背中を伝います。ええ、ええ、ええ、戦闘に出る前、戦っていた間、ずっと感じていたいやな予感。
その予感に行き当たるより早く、フェイカーが声を発しました。
「……おいおいおい、ちょっと、マズいかもしれないぞ?」
何がマズいのか、冷や汗をダラダラと流すフェイカー。答えを示すより早く、野々原さんがうさぎと一緒に飛び出してきました。
「大変です! 地下の霊脈に過剰な魔力が流され、その、なんていうか……!」
「暴発直前ってことだろ? おい、ランサーのマスター! お前ら一体、何をした!?」
「何もしてないと言えば嘘になる。でも悪いのは私たちじゃなく、このセイバーの宝具だよ」
指し示す先にあったのはまだ壊されていないセイバーの宮殿。……今更思い出しました。この宮殿は。
「魔力炉……」
◆『三台星・銅雀殿(てんのさんせい、ちのさんたい)』
ランク:B 種別:城塞宝具 レンジ:1-60 最大捕捉:300人
高さ10丈(33.3m)、3基の宮殿から構成される巨大国防装置。
帝王の星である紫微星(北極星)を守護する三台星に擬えて作られており
それぞれが対応する星に由来する効果を発揮する。
1.『司命星、司るは天意』
エネルギー受信装置。天から降り注ぐ三台星の光を魔力に変換し貯蔵する。
貯蔵した魔力は曹操の現界維持の他、霹靂車の召喚・維持などにも使用される。
「そう、その魔力を今はセイバーから離してランサーの手に渡してたんだけど、ランサーが消滅したろ?」
「……あー、畜生、滅茶苦茶嫌だけど気付いたぞ? その魔力の行き先が無くなって、アースみたいに地面に流れ込んだな?」
「えっと、そうなるとどうなります?」
霊脈にこの宮殿が溜め込んだ大量の魔力が流れ込んだとして。……その場合、本来なら大気や大地のマナに拡散されるだけでは?
そう思っていましたが、私より先にアサシンが表情を歪めました。
「バーサーカーか」
「そうだな」
「?」
まだ理解が追い付きません。バーサーカー? 平将門が何故ここで? 千星叶さんが何か……。
そこで気づきました。この学園全体を千星叶さんはカバーしている。そもそもセイバーと戦ったり、フェイカーを嫌うのもそこに干渉してくるから。
ならば、その霊脈に大量の魔力が流されたら? 彼女のカバーしきれないほどのそれが流されたら?
嫌な予感が現実味を帯びてきます。そしてそれは。
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|:/ ̄ ̄ ̄¨/ Λ::::::::|:::::::: 厂:::::/::::::/::/~ ニ{
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/¨¨|::::::/斗―‐ヘ_\___\ニニニ\..,,__
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\ / / /,___ \ニΛ \ 八 〈^\しノ
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\ / \/ ̄ 厂\_Λ \_,〉::::>ー彡
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| ./ Λ /:::::::::〉 .Λ //| ∨ ニ\___Λ,__ ゚.
|/ / /⌒)¨)// \ ///|_/ \ニニニ\ \ ゚.
{ / 乂彡イ/ // .\ニニニ) ) }
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学園全体に響き渡るような大音声で、事実に変わったのだと、否が応にも理解させてきたのでした。
「……しかしここまでの量だとは思ってなかったんだが。誰か内部に細工、……もしくは制御装置を破壊したのか?」
直下、先にバーサーカーと対峙したのは
1234:アサシン&フェイカー
56789:セイバー&ライダー
2:自陣営
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ランサー戦を終えた疲れも癒えぬまま、とりあえず状況確認だけでもと急ぎ向かいましたが。
≪Aaaaaaaaaaaa────────────────!!!≫
時計塔から現れた鎧武者の影は。
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/: : : :/ ,,チ彡ヘ} | .{ ̄マ ̄マ ≫ ≪
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.ノi ミ {, }ノ / ノ-、 {
マム{ ヽ .マ、____≧彡三ュ、/ ̄/
_ ,,、 {ぐッツ,,ィ;;_;;ン───二二二ム;.;/ ,,ア三三三三ア /: : : :.|
ソジシゝバご=ヒァユ, ,;;;ュ ,、,、,-、 ,,,';;;;,`,、三三三三 {: : : : : :.l
iニヾンビヲr;;ァィ'';;;レ';;;;;,;;;;`ンハしヒンy'"ミ;ンY=チラ三三三三三三三}ェ.|
>Evトr'ン''をよッ;; };;;ノノ,ヘ;;;;トノ,,,;;;;;ンz;;;;;,;,,;;;;ヒ ;;;'",,三ア ヽ三三三ア三.l
ミ{<,,,;;;ヾ、;ニ=iiンッ、ソ r'/,イi;i;i;;i;i;;}ソr_;;ェ_ ノ;;、-;;;、三ムチ三三ア三ア .{-─''"ヽ
、ン_;;,,,((,,,;;,;;;メヾヽ入V ,( )i|ラノンノ ̄)イ;';','ヾマベ ,,, ...,,,: : /: : : ト、 ヽ
ニー==- ヾ冫''ィっr''=ヽノ`ーi|ン/テ '';,,ノノ_ノ_ソ;;ヽ';';'ノ';''ニ-'-' ,,,-ー、 _,,--ュヽ
ナ」=、ノ /ー-;;、二''ー''ニヽ、ヽニ=ノノニ= 'ノ;イTンラフー' , -'",-'ー'",, ,,;;,,::`;;;; 1{ ....;;; `ヽ_,,
/ r' ,;`フ :i:i:iiiii| ;iヽー-==-、====,ニノ",,,,_r''" ,,,r;i;i;i;iii,i,i>>irーサァ;i;ii;ii;i;;;;i;i;i;i;{
/ ,/ ,,,';', ノ.: : : ;;;iiiァl ーii} `ー、_ (⌒,,ケ,,,;イi;i;ii;;;iii;i;;( {;;;) }i'ri;ii;;i;i;ィi_r;i;ノニ
-'- ''--、,,____/ : : : //: : :{iiiノ ヽ;;===ニニニ=、---ヽrヽ;ノノ'}=;;;)rノ,,:::;;;ii
. . . : : :::ノ'': : ::ii/ ,,,-,,,,_ ;,, _""":::-;;;.... ;;;;;;;,,,ヽ;;ニニ};;ノノ;;:::..:::;;
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__,,,/ 、`ー;;ir' '';;、_;;;;;;,,;`ー-=ニ---,ノ i|"" ノ ノ _,| ,,,;;;iレ'::.;r'⌒""
}:.:/ : : :::;;;ii| ,,::::"-'' ̄''ー=ニー=;;;;;;;;iiヽi<l;;ii|, |;;;;;;;;;;;/
 ̄i: : : : : :::::;;;ii| ""  ̄ ̄ ヽ、;;;;;;;"~;|;;;;;;;;;i| /
勿論最初からかなりの巨躯でしたが、今は木々の向こうから頭が突き出して見えます。
控えめに言っても建物の三階建て相当。5~6mはあっておかしくありません。
魔力が回されるだけで普通こうなりますか!? 何か意見は! アサシン!
「リヴァイアサンだな」
「フェイカー! 意見は!?」
「ボクか!? 知らんよ! そういうことはマスターの方がいいだろ!」
「ふえっ!? お、おそらく魔力が過剰に回されたことで鉄身伝説や怨霊としての側面が強くなった結果じゃないかと……。大きいものは強くて悪いというのは分かりやすいですし」
なるほど、思ったよりも分かりやすい意見です。なんにせよ暴走している状態なのでしょう、闇雲に剣を振り回し木々をへし倒しています。
幸い学園のある方向からは離れていますが、このまま放置するわけにはいかないでしょう。
「向かうか?」
「このまま放っておくわけにもいかないでしょう?」
「いやいやいや、ボクは反対だね、何かメリットがあるならまだしもさ!」
メリット……、そうです、この戦争にも監督役がいるはず。それに掛け合えば何かしらがある可能性もあるでしょう!
「で、ですけどぉ。この戦争、本当に監督役なんていましたっけぇ……」
「? 何を馬鹿なことを! その為に生徒会室があるわけで……。あれ?」
そういえば、監督役や運営している人物の姿を見たことがないような気が。
……それを言うならそもそも私たちはどうやってこの戦争のことを知り、参加していたのでしたっけ?
直下、監督役は
123:(少なくとも記憶の中には)いないよ
456:千叶星が掛け持ちしてたよ
789:影が滅茶苦茶薄いだけでいるよ
4:掛け持ちしてました
/ / ,r <¨>- 、 `マ
/ / /=二=-=二=マ 寸
/ ′ /`⌒⌒⌒⌒⌒寸 寸 「本当は学園の誰かにやってもらおうと思ってたんだけどね」
.′ / ′ lv、 寸 寸
7 / / / / | | } l ハ } 「学園長は御年だし、私も多分最後だから監督役で参加者とかいいかも! って」
7 .′ .′/ 7 l} ! ! ! } !
{ /7 7 1 | / | 1/ハ | | 「張り切っちゃったのよね」
| ./ ′ { }- {-/{ 1 :| - ⌒{ ! }、
| //} 1 ,ィf笊ミxi { }ィf笊ミx′ | }
| ,7/八 { i 杙 }ソ }ヘl ( 乂 ノ ,イ 人 l
| // ', 寸 | | `⌒ , , { / .′ }1 「バレちゃダメだから少し記憶を消させてもらって」
'/,{ ', ヽム ` ,イ 7 1}
{ l1'/ l ', メ.\ 、_......, 八7 7/ 「マスターの子たちも面白い子たちをあちこちから集めたんだけど」
'/ ',i ,ノ '/ `メ、 `¨¨ ,.イ / } 7/
`ヽ ノ '/ 八` `>s .__ . イ /l/ ハノ/ 「ちょっと面白い子たち過ぎちゃったのかな、って感じ」
{。s<} 、 } { { ハ1 i/ { `ヽ
。s<ニニニ| ヘ マ 从-=´',ニ`⌒i !`¨マ 「手のかかる子ほどかわいいのだけれど」
.s<ニマニニニ{ l ヘ } iγ⌒ハ '/ニニ} 1ニlニ}
γ´ニニニニ寸ニニ! ノ } 、l::::::::lノ '/ニニ| 1ニ|ニl
|ニニニニニ寸ニニ| |ニ`ミ¨¨´ '/ニニ} |ニ,ノニ}
lⅥニニニニニ}ニン ,ノニニ>s '/ニニヽ ヽ-ニノ
【再開はおそらく月曜日の同じくらいかと】
【22:40くらいから再開しますね】
【再開】
……思い出せないということは何かしら記憶への干渉が済んでいるということ。
つまりこれ以上考えても仕様が無いということになります。
「とにかくどうするかだ」
アサシンも同意見の様子。現在のバーサーカーはまさしく狂戦士、説得は不可能でしょう。
ならば倒すしかないのですが、それをするには我々は現在疲労困憊。ハッキリ言って。
「正面衝突とかは絶対無理だぜ! さっきのランサー戦でボクはともかくアサシンはかなり消耗してるだろ!」
そう、ランサーの呪いをマトモに受けたアサシンではこのバーサーカーを止めることは困難。
ではどうするか? 考えられることは。
「一旦退くべきだと思うが? 今ボクらに打てる手はない。態勢を立て直すのが必要だろう」
「その間にどれほどの被害が出る? 気を引き付けよう」
「気を引き付けてどうするんですかぁ! どちらかが気を引き付けて、どちらかがマスターの方を止めるなら分かりますけどぉ!」
「……む、そう言ったつもりだったが」
「言ってなかったですね」
フェイカーは一旦退き、被害を見逃して態勢を立て直す。アサシンはマスターである千星叶さんの方を止める。
双方とも一長一短の案です。他に可能性があるなら他陣営の協力。アーチャーはもちろんですがライダーやセイバーもこの状況を放っておくことはないでしょう。
「他陣営の協力ゥ? ……確かに共通の敵ではあるが、あのライダーとセイバーが力を貸すかね?」
「ソモソモ方法ハ?」
「それに関しては私の咆哮を用います。ある程度の単語なら周囲へ拡散ができるでしょう」
ただ、最大出力となると少し喉を痛めるので連発は不可能ですが……。そしてもう一つ問題が。
「気付かれ標的にされるだろうな」
「そうですね、バーサーカーはまだ私たちには気づいていない。ですが声を出せばその段階で標的はこちらになるでしょう」
「つまり、フェイカーやアサシンの案は難しくなるってことですねぇ?」
そういうことになります。とにかく時間が惜しい。どれでも構わないので行動に移さなくては……!
22:50まで多数決。先に二票。時間までに集まらなかった場合はランダム
1:一旦退避
2:千叶星の捜索(一陣営はバーサーカーの相手)
3:救援要請
3:救援要請
考えている間にまた劈くような絶叫が。
≪Aaaaaaaaaaaa────────────────!!!≫
痛みすら覚えそうな空気の振動。へし折られた木々が中空を飛んでいます。
これで他の生徒に気付かれていないというのはどういう理屈なのでしょうか?
「アッハッハ、見ろよアレ、木がなんか蝋細工みたいに折れてら。笑うしかないね」
「ツイニ頭ガオカシクナッタカ……」
「最初からおかしかった気がしますけどぉ……」
とにかく考えている暇はないということです。アサシンにアイコンタクトを取り、フェイカー陣営を無理やり抱え込みます。
「何処へ」
「とにかく周囲へ被害の及ばない場所へ!」
「了解した!」
「……あ、待て待てお前たち!? ボクらの意見全部無視してぇぇぇぇぇぇ」
フェイカーの声が風に乗り背後へ飛んでいきます。万が一こちらのみにターゲットを絞られても大丈夫なよう、周囲に建物のない地点へ。
そして息を思い切り吸い込み、肺を膨らませます。これは原初の叫び、人が歌を知る前の雄叫び。
全身に形容しがたい感覚がぞわぞわと走り。頭の中が一瞬真っ白になって、はじけ飛びそうな熱を喉から放ちます。
≪全陣営、協力されたし────────────────!!!≫
直下、反応陣営【戦争続行のため】+1
12:反応なし
34:アーチャー
56:アーチャー&セイバー
78:アーチャー&ライダー
9:全陣営
5:アーチャー&セイバー
喉に熱と痛みが走ります。少なくとも今夜中は話すことができそうにないですね……。
そして案の定、あの声にバーサーカーがこちらを振り向き、目が合いました。
「おいおいおいおいおいおいおい! もう一つオマケしてやるよ、おい! 気付かれたぞアサシン陣営!」
「そうだな」
フェイカーの悶えるようなリアクションにアサシンがそっけなく返します。フェイカーがなおも言葉を続けようとするのをよそに。
「だが、気付いたのはバーサーカーだけじゃない」
鼻を鳴らし、アサシンが牙を出して僅かに笑います。……何故か私にも感じられます。少なくとも二騎、近づいてくる。
……? いや、二騎どころじゃないですね? アレ? なんか大量に来てません? 人の気配。
/ 丶 l
/、 \ l ', /  ̄ 丶
l \\ - _ / 、 l ', / -- 、 ', /
l l ー _ - _ / _ -\ ', l ', / / .l l /
l l - _  ̄ ー‐/ _ ‐ ∨ l⌒丶 / / l l ./
∧ l \、  ̄ ̄ /_ ‐ ≦  ̄ヽ‐ ∨. l/丶 ∨ l l l l/
∧ ',ー-\ー- _ /// {てr :.ハ l|‐ ∨ lー l l l l /
∧ ', 、ニ ー-ニ丶 l ∨ ー.:.:.} / l l / l l l / / 「集結せよ!!! 尼慈女学院私設吹奏楽部!!!」
丶 ',ー{l {_ノ:.:ハ ', 丶 __ソ/ l lr‐ ' / .l l / ̄ ̄/
ー', ', マ ーソ|i} ` --─ ''' / / _ ノ l l l ./ /
∧丶 ゝ ニソ l 、 __ ノ /_ l ノ l. / /
∧ ー''´ ノ ` {三三{_{_{二二二二二 イ / /
{、 _ノ .∧ 丶 ∨`l l / ̄ ̄/
乂 ノ 、 _ -‐  ̄/ / ∨.l lー-- / / \__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__/
 ̄ / \ 丶 __ ‐ / l l l ./ / ≫ ≪
/ > _ イ / .l l / / / ≪ イエッサー! 我らが虎道部長! ≫
/ / > _ _ < / l / / / ≫ ≪
/ / 丶 丶/ l ≧≦ \ / / / / / / /⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒\
/ / / ー/ l 丶-- ≦ / / / / /
現れたのは手に楽器を持った数人の生徒。
そして困惑する私たちを他所に、軽快なリズムで演奏を始めたのです。
◆尼慈女学院私設吹奏楽部長
___
∨//,`ゞt.___ _
, -ァ 、 .∨,ィ/////////777777777ヽ ,≦ ハ
/ ノノ_ Y! Ⅵ'///////////////////ハ yq' t. _ _ . ィ,i _ _ _
.ゝKー'r'リ .l|////////////////////リ Yト.-'f=盆'⊇)ァ≦_ {j!. γ´λ、 /' _,_(q{_,
,ィニ水、 __ji!∨////////////////_'.イ. < ヽ_7ィク’7 ̄ `;',,,_ .(_rv' ,!} /' γ,㍉_こ非こ_
.i^ 、_V.i!__.j生圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭|. - r 'T_/. γλ ㍉ . _゚介r'r=/'=,みmr_ァq' l. p.}f_j、 ~
}`ー-.}圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭|. } I { }1 Y7リ 〈 ;ー`ヮfァ⌒´ ,.≧≦._川ヽj
ノ_/、>_ー_¬=r------r ---─――一r==r┘.<_/ヽ_ゝ. ゙''㌃ァ''__ ヤ´7_1_| ノ_ヽiγ´ .ll!`ヽ
r`-_-__ァ ./ }i「 ̄||7 ̄ .TT | Π| rアタK ヽ.}i .)― {I{ .r,tttj===========ァ
r≧≦>'.∧ |il /i .li| } .!| !. ,.<タV7 ゝ1| ( ,オ_,! ノ_.ハ! ,:Ⅲ、 i´
| | ̄| |_ハ_ッ-|i|_./'|| .li| | .|’/ `'.ゝj、 .ノI{ ハ \|| .i^r'_J,! _j!冊i_ し
Ll Ll、_〉ゝィt.j-' .tj tj <- .j_,-、 ( .,<「 }_/|. / i ト 、 ヽ } { { { :瓜 リ
‘ー'` - ' )_)| } {l | || ん_ト.ィjr-tぇ-' r_クl」ゞ. ー .ir -_<
‘ー'┘.T_j_|.┘ '´ `´
部長という肩書きと、当人のアグレッシブな気質も相まって学園を取り締まる組織にある程度の口出しが可能。
あくまでも口出しだけであり、それが承認されるかはまた別の問題。
……楽器そのものはそこまでではないですが、技量はそこそこ。
学生レベルのコンクールなら都道府県くらいは行けるのではないでしょうか。
ただ問題としては。
『これ、何の意味が?』
バーサーカーの襲撃に対抗できるよう呼んだはずですが、何かどこかで手違いがありましたか? アレ?
と、困惑する私たちの前に小さな姿が。苦虫を噛み潰したような顔で頭を抱えているのは。
「セイバーか」
「何の意味が? と考えていることは言わんでも分かる。とりあえず音楽に治癒の魔術を乗せ、若干狂化の抑制を行ってるとしてくれ」
◆専科百般:A
多方面に発揮される天性の才能。
戦術、剣術、武術、学術、医術、詐術、話術、他にも
料理や学芸全般の専業スキルについて、Cランク以上の習熟度を発揮する。
「ああ、道理でボクのエメラルドも共振してるわけだ。一種の治癒結界のようなものができてるってことになるんだな?」
「そう考えてくれればいい。もっとも、これをするためにはマスター一人で十分だからわざわざ……、わざわざ……、こんなことをする必要は……」
「無いとは言わせんぞセイバー!!! これは私の気分を盛り上げるため! 感応の魔術原理的には間違っていまい!!!」
確かに身体が少し楽になっています。アサシンも同様で効果はあるのでしょう。これでランサー戦のダメージはかなり癒せたと考えてもいいかもしれません。
……とりあえずセイバーがまた頭を抱えたのは置いておくとして。背後に淫らな気配! 飛び退くと心外そうな顔をしたアーチャーがやはりそこには。
「流石にこの状況では襲いませんわよ、リュコ様」
「すまない、マスターは現在喋られない」
「…………ええ、襲いませんわよ。私はどちらかというと襲うよりも襲われて奪われる方がこう、胎の奥がジュンッと」
嫌な話でしたね。
「冗談はさておき、セイバー陣営を連れてきたのは私です。この状況、動かない方が危険だろうと諭しまして」
「事実だからな。この状況においては協力することが理だ。……もっとも、ライダーは動かんようだが」
「ヴァンダル人に協力など求める方が無駄ですわ。そしてセイバー、私は貴方を許したわけではありませんので」
「? 許す? ……ああ、お前のマスターか。そもそもそんな価値基準で話をする気などないから安心しろ」
バチバチと火花を散らす二騎へとりあえずアサシンが割り込みます。
「協力するのだな?」
「仕方あるまい」
「ええ、勿論」
「じゃあとりあえず、演奏はここまでにして、来るぞ!」
フェイカーが叫ぶと同時、目の前の木々がなぎ倒され巨大な鎧武者が姿を見せました。演奏していた生徒たちは毛野原さんがトンネルへ引き込んだ様子。
近くに来ると分かるその巨大さ。首が痛くなるほどの高くから振り下ろされる黒鉄の煌き。
≪Aaaaaaaaaaaa────────────────!!!≫
全身が震える裂帛の雄叫び。何が見えているのかすら分からない動き回る死の擬人化。
その腕をすり抜け、三騎の影が跳び、視線が一瞬で交錯します。
「弱点はこめかみ! 一騎でも構いませんわ、そこへたどり着き射抜けばそれでよし!」
「チッ、こういう芸当は私みたいなタイプのやる仕事ではない!」
「いざ上らん。天上への階へ!」
直下、戦況
12:デカいのは強い
345:攪乱に終始
678:フェイカーはどこいった
9:こめかみ到達
2:デカいのは強いの
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回は多分水曜の同じくらいに】
【22:40くらいから再開しますね】
【再開】
凡その戦いにあって三対一とは正面衝突の場合、余程の力量差があっても圧倒的に不利である。
三つの違う思考体系を持つ敵がそれぞれのタイミングで仕掛けてくる。力量と技量、そして十全な鍛錬を経たとしても突破は困難。
ではそれが覆されるときはどういったときか。単純な真理、"蟻が戦象に勝てるか"。
≪Aaaaaaaaaaaa────────────────!!!≫
飛行機のジェット音にも負けず劣らずの咆哮。その風圧だけで若干身が竦み、そこへ振り落ちる鋼の塊。
技や武錬等は存在しないが、数メートルに渡って振り回される死が数秒ごとに現れる。
ただ単純に範囲は広く、ただ純粋に威力が高い。鉄身の大怨霊、周囲には瘴気が漏れ出しているのか矢の軌道さえ乱れる。
「遠方からの狙撃は困難ですわ! 何とか動きを止めていただければ可能かもしれませんけど……!」
「千里眼持ちでそれか」
吹き荒ぶ霹靂神。近づくことすら躊躇われる山颪。ただ近づく、それができない。
「セイバー! 宝具は使えませんの!?」
「倚天剣のことか!? 魔力の充填が足りなすぎる! せめて司命星が動いていればいいが今は」
バーサーカーの横薙ぎがセイバーの位置を通過する。とっさに跳び上がったその靴先をかすめ、地面を抉る。
「不可能だ! そもそも倚天剣で吹き飛ばしてもヤツは蘇るぞ!」
「やはりこめかみを貫く必要がありますか……」
「セイバーは当てにできん。……せめて近づくことができれば」
直下、戦況
12:デカいのはとても強い
3456:拮抗
789:視点変更
2:おっと猛攻
攻め手がない、徐々に三騎の認識に焦りが混じる。
近づこうと振り払われる、まとまろうと分断される、協力しようと崩される。
手を尽くしてなお、距離は縮まらないまま時間だけが経過する。
これが歴戦の戦友であればあるいは連携も可能だったかもしれない。
しかしここに集まったのは呉越同舟、極端に言えば烏合の衆。
けして反目を表に出すわけではない。だが、若干の不和が、抑圧していた悪感情がここにきて齟齬をきたす。
セイバーの傲慢、アーチャーの高圧、アサシンの寡黙。ときにより強みになるはずのそれらがここに至って連携を狂わせる。
アーチャーによる援護に若干のラグが入り、セイバーの一歩が逸れる。アサシンの専行によりアーチャーの射線が崩される。
そしてその一瞬のミスをバーサーカーはまごうことなく巨大な質量で踏み潰す。
狂い、暴走しようと、技量が失われようとも獣が喉笛を食らう術を知るように弱点を的確に狙ってくる。
「チッ、一歩が進まん! 諸葛亮の遁甲式でもあるまいに」
「技量などないにも拘わらずこれとは恐るべきですわね、嵐に身一つで立ち向かうような印象ですわ」
「喋っている暇があるのか!」
いずれ致命的な齟齬を来す。ギシギシと軋む歯車を幻視させるようなやり取りにまた鉄の雨が降り注ぐ。
直下、戦況
123:瓦解
456:リソース消費
789:援護
3:瓦解
崩壊はあっけなく訪れた、何処に起点があったかは分からない。
進もうとして押しのけられ、それの繰り返し。サーヴァントに疲弊はない、だがしかし、単調な作業は思考を鈍化させる。
「!?」
だから一瞬攻撃が通り。
「行けるか!?」
意識に隙が入り。
「行けますわ!」
気が緩み。
「いや───」
『……ダメです!!!』
次の瞬間。
≪Aaaaaaaaaaaa────────────────!!!≫
◆戦闘続行:A+
往生際が悪い。死んだ後にも首が叫び続け空を飛んだという。
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けてもしばらく生き延びる。
傷をものともせず、死すらも気にかけず、ただひたすらに力を振るうが大怨霊。
坂東一帯を手中にし、恨みはその骨髄にまで染み渡り、生ける躯と化してなお一を以て万を貫くがその本性。
勝利の気配に一瞬勇んだそれらへ、振り下ろされる鉄塊。
◆『日本刀真打』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:3人
バーサーカーが作らせた反りを持った一番最初の日本刀。
現在伝わる日本刀の原典に当たるもので強い神秘を持つ。
その切れ味はBランク以下の防御宝具をたやすく切り裂く程である。
横薙ぎに両断されるかと思われたそこへ、歯の打ち鳴らされる音が響く。
リュコの持つ頭骨が笑っている。その意図を知らずとも彼女は今やるべきことをやるのみ。
人間は他の動物に比べ足も遅く、牙も爪もない。地上に降りたサルに、樹上での俊敏さは見る影もない。
しかしそれらを補って余りある利点は優れた毒物への耐性、長期間行動を行える持久力。そして。
『放てエメラルド───!!!』
投擲の精度である。理外の筋力で行われた投擲は寸分たがわず死線へ到着する。
アーチャーより返却されたのはフェイカーの作成したエメラルド。その煌きが刀に当たって弾け、翠の光を拡散する。
それにより一瞬バーサーカーの狂化が減退する。思考が分化し躊躇いが生まれる。
僅かな一瞬、その機を掴みアサシンがセイバーとアーチャーを抱え死の線を飛び退いた。
『アサシン!』
「お、おう」
『ちゃんと喋りなさいな!!!』
【霊装:【エメラルド】を消費しました】
直下、視点変更
123:ライダー出現
456:銅雀殿へ
789:マスター捜索
6:銅雀殿へ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
バーサーカーによる蹂躙が行われていた同時刻。ランサーの消えた銅雀殿へ近づく影。
「オイコラ、マジデ逃ゲルカヨ」
「今からでもいいからあっちを助けに行きましょうよぉ……」
「やーかましいぞ。ボクにはボクの都合がある、というか逃げてるわけじゃない」
半分涙目の馨をしっしと手で払いながらフェイカーは背後の喧騒に耳を塞ぐ。
「そもそもボクみたいなただの商人が、あんなのに立ち向かえるはずがないだろ」
「ダトシテモ宝具ハ戦エルンジャネエノ?」
「もっともだな、だがボクの勘が正しければ、ある程度身を護る方法はあってほしいんだよ」
銅雀殿、その中でも魔力貯蔵庫である司命星へ行き着き、その外壁を叩く。
「発想の貧困なマスターと魔獣に説明してやるが、そもそもバーサーカーが暴走している原因はこれだ」
「……確かにそれはそうですね。……! つまりこれを壊すってことですかぁ!」
「最終的にはそれができればいい。そのために捕虜を連れてきた」
パチンと指を鳴らすと大結晶の前面が開き、内部から拘束されたランサーのマスター、ナゼが転がり出てくる。
おっとっととよろめきながら肩をすくめ、フェイカーへ冷たい視線を送るナゼ。
「酷い奴だな、私は見ての通り怪我してるってのに」
「それはすまないな、レディ。だがこの宝具を現状で一番理解してるのは君だと思ったのでね」
「ごもっとも、だからって別に拘束しなくてもいいのに」
「念には念をだ。そして話を戻すが、君はここから移動する前にこう言ったな?」
『誰か内部に細工、……もしくは制御装置を破壊したのか?』
「ああ、言った。明らかに挙動がおかしいからな。まあ、私とランサーが失敗した可能性はあるが」
「それは本心からそう思ってるのか?」
「いいや、妖精は嘘つきなんで真似をした。私はともかくランサーは信用に値する魔術師だ」
「オーライ、十分だ。では、この宝具、内部機構を見ることは可能か? 破壊、もしくは停止させるつもりだが。……その前に確認したいことがある」
フェイカーの言葉に何かを感じ取ったのか、ナゼは笑みを止め、静かに頷いた。
「構わない、入口は地下でね、そこのウサギさんに力を貸してもらえればすぐだ」
「ウサギ……、マスター、お呼びだぞ。虜囚のように穴を掘れ」
「私だけじゃないでしょぅ!? もぅ、掘りますけどぉ……」
馨とうさぎの協力を得て、フェイカーらは内部へ踏み込んだ。そこには。
直下
12:ライダー
345:突き立った矢
6789:的確に破壊された痕跡
77:クリティカル!
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∧.|//////`゛¨ '' ‐- ...,, _
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乂/////八////////////,.へ////ミh、
厶イ/////////////////,{////^Y///_///≧s。._
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//./⌒Y/ / ,.-=- 、 Ⅵ{.: .,:::: //// //フ////∧
{// } }// ´ , -ニミ㍉x_/ /..:: 厶イ///ハ///}// }
∥ ...::! 寸 ′,ィf ) ! ..:::´ ,、__ }//_/_/}//////
八 .::( ,.、 {炒′ '´竺ミx′⌒ヾ////./
斗匕/∧ / ゙'ー'...::: ,: ;.γ:、.V ,'////
///////}}Y / ミ ;: ; 炒 ′ Y///八
./从从//// .{{.| ′ | | ゙'ー'゙/ .八////∧
//三∨..:Θ! ⌒ア / / ヾ/}// }
三≧s。._/三三∨.::八 ‘''+.,, / / _ノ//./
三三 ./三三三∨ ∧ \_ ‘'ヽ ,.:' {///r彳
三三 {三三三三∨ \ ::::¨´ ,:' _)/)
三三 ∨三三三 ∨ :::\ / ‐=≦彡′
三三三.∨三三三 \ :::ミh、 /
三三三三 \三./ .\ヽ_ ,r≦三7
三三三三三 \ \ /ニ/ニ/ ̄//\
三三三三三三 \..`..´ニ/ニ/_//三 \
三三三三三三三 ≧=‐---‐=≦三三三≧s。.__
三三三三三三三三三γ^ヽ三三三三三三三}三三\
三三三三三三三三三乂_ソ三三三三三三三}三三三∧
直下
123:普通に壊れてただけだし、なんか千星叶がいる
456:ここでマスターの過去を回収
789:頭部復活
1:色々と回収するタイミングはあるんですけどね!
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はおそらく金曜日の同じくらいに】
【申し訳ない、所用により本日お休み。明日の20時くらいからやります】
【20:00くらいから再開します】
【再開】
広く、冷たさと湿り気を孕んだ暗室。
その中央に目を閉じ、床に倒れ込んだ千叶星の姿があった。
「……えーっと」
「申し開きをしろよ」
「ちょっと待って、少なくともこの妖精もどきについてはマジで知らないから。あー、でもこれがここにいるってことは」
ブツブツと呟くナゼが周囲を見回すとその眼球が朱く滲む。血の涙を拭き取りながらナゼはがっくりと肩を落とした。
「だ、大丈夫ですかぁ?」
「心配しなくていいよ。で、結論だが、普通に壊れてる」
「ア?」
「軽く全体を調べてみたけど、彼女が侵入したことによって全体がオーバーヒートしてるイメージかな? 異常な電圧がかかって抵抗が吹っ飛んだ状態に近い」
「ほーん、しかしどうやって侵入したかなんだが……。おい、マスター、申し開きは?」
フェイカーの冷たい視線に野々原は背後を振り向き、それが自分へ向けられていると気付くと首を捻った。
「?」
「状況を整理しよう。この機構は地下にあった、ほとんどのメンツは入口を知らない、セイバーはそもそも敵対していたであろう彼女を連れてくるはずがない」
「はい、そうですけどぉ……」
「そうなると考えられるのは、お前が以前作って忘れてたトンネルを発見して潜り込まれたという結論だ」
フェイカーがズバッと指を差し、野々原が露骨にうろたえ始める。
「いぇぇぁ!? で、でもそれもし本当だとしても別に糾弾されるいわれは」
「お前の頭がこの惨事を引き起こしたのだ! これはもう連邦議会にかけるしかないな! 身体を半分に切ってもう半分を鶏とくっつけてもらえ!」
「冤罪ですぅ~~!」
ぽろぽろと涙を流しびぃびぃと声をあげる野々原。見かねたのかうさぎとナゼが助け舟を出す。
「オ前、カラカウノモイイカゲンニシロヨ」
「痛ッ!? 脛は止めろ! 脛は! 何で執拗にローキックを!」
「普通に冤罪だと思うから安心しろ、キャスターのマスター。見たところトンネルが繋がってる気配はないし、そもそもキャスターの顔が半笑いだ」
「そ、それはそれでひどいですぅ~~。うさぎさん、もっとやってください」
「無論」
ゲシゲシと繰り返されるローキック。宝具である大結晶も自業自得と言わんばかりに守ることをせず。
数分後、膝を抱えて座り込むフェイカーの目には涙。
「ちょっとふざけただけだろ……、青痣になるぞ……」
「普通にやりすぎですよねぇ……」
「キャスターは報いを受けたとしてだ、ここからどうする気だ? 彼女はいわば聖杯の器、簡単に殺すことはできないが……」
直下
123:呼ばれて飛び出て
456:とりあえず運ぼう
789:ぶっ壊してから運ぼう
【10分経過したのでこのレスで】
4:とりあえず移動させよう
「ン、トリアエズ移動サセルカ?」
「賛成ですぅ……、バーサーカーのこと以前に、ここで倒れてると多分身体に悪いですしぃ……」
「精霊種にそういう概念があるのかは疑問だけど、ここから動かすってのは賛成だ」
「へっ、反対してもどうせ多数決で負けるしボクも賛成だよ! よってたかってボクを悪者みたいに……」
「悪者なのは事実ですよぉ?」
へそを曲げたフェイカーをよそに三人で気絶した千叶星を宮殿の外へ運び出す。
有機的な匂いが鼻に満ちる。一旦宮殿から外れた安全な場所へ千星叶を寝かすと、背後の轟音が再び耳に響く。
「気付けをしてみるか。彼女の意識が戻ればバーサーカーがもう少しマシになるかもしれないしな」
「分かりましたぁ、えっと、気付けのための薬草は……」
直下、気付けの結果
123:暴走
456:そのまま
789:復活
2:暴走
千叶星の目がゆっくりと開かれる。安堵の笑みを浮かべた野々原に対し、他の三人は即座にその肩を掴み飛び退いた。
ゆらりと立ち上がった千叶星はにこりと妖艶な笑みを浮かべ、そして踊るように、周囲の草木を吹き飛ばした。
「えっ……」
「ダメだな、多分注ぎ込まれた魔力で暴走してる。タガが外れて、そうだな、子供が太陽を玩具にしているようなものだ」
「おいおいおいおいおいおいおい! 太陽を焼かれれば目を焼かれる、子供でも分かる当然の道理だぜ!?」
狼狽するフェイカーに、いや、正確にはその宝具へ千叶星は笑いかける。
視線に気づいたのかフェイカーの顔にじっとりと汗が滲む。
「なあ、気のせいかあのレディ、ボクのエメラルドを見てないか?」
「み、見てますねぇ」
「おそらくはそれの気配が近いからだろうな。同じ聖杯同士の因縁ってやつだ」
「確かにボクのエメラルドは見惚れるほど美しいぜ? だが、流石に太陽の前じゃ溶けちまう。逃げよう」
即座に逃走態勢へ移行したフェイカーの背中に震えた声が。
「ほ、本当に逃げちゃいますかぁ?」
「逃げるよ! ……というか、お前がそれを言うか? 臆病なマスター!」
「わ、私も逃げたいんですけどぉ……、腰が、抜けちゃって……」
暴威を直接見たためか、その脚はぷるぷると震え、動きそうにない。うさぎが慌てて手を引くもその脚は縺れ。
転び、へたり込んだ野々原の脚は草で切ったのか血が滲み。
「チッ……、フェイカー、知ッテノトオリ、ゴ主人ノ血ハ!」
「分かってるさ!」
野々原の血はカイウサギのそれに近い。故にその匂いは捕食者の本能を刺激する。
この場合においてより本能的な状態に置かれている千叶星の目がそれへ向けられるのは火を見るより明らかで。
震える彼女へ笑みが向けられる。次の瞬間、吹き荒ぶ疾風を野々原は頬に感じ、覚悟を決めて目を瞑る。
死んでしまうのだ、魔術の材料にされた一族と同じ。愚図な自分が今まで生き残ってきた理由などなかったのだ。
フェイカーのことは好きではないが、自分の死に巻き込まれるのは申し訳ない。うさぎも世話係の自分がいなくなったらどうなるのだろう。
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいぃ……。
そんな考えが刹那のうちにグルグルと浮かび。この戦争最初に見たエメラルドの光だけを思い出した。
翠の光、癒しの光、願いを叶える瑕無き光。今まで生きてきた中で、一番美しいヒカリ。
「畜生! まったく甘い奴だよボクは!」
激しい衝突音。野々原を守るように覆うのはエメラルドの大結晶。
「ふぇ」
「上手くやれ、マスター! 時間は稼ぐ!」
「上手くって」
「やれることをやれ! いいか! この代金は高くつくぜ! 一生タダ働きだ! そうだな、ショーウィンドウ磨きくらいならやらせてやる!」
背後へ放り投げ、汗を吹きながらフェイカーは千叶星に向かい合う。
向き合うだけで膝を突きたくなるような重圧。熱に浮かされるような恐怖。そしてフェイカーは鼻を鳴らし胸を張る。
「ボクの宝石は美しいからな!」
直下、戦況
1234:圧倒
567:何とか食らいつく
89:マスター奮闘
3:圧倒される
技はない、一撃が地盤に罅を生み、一振りが木々をなぎ倒す。
それだけを静かに、まるでバレエを踊るように優美に行っていく。
本来は自身の魔力不足もありセーブしていた力が、本来のそれのまま叩きつけられる。
だというのにその動きは心を奪われるように可憐。見惚れているうちに磨り潰されるならばそれも一つ幸せか。
だが難儀なことにフェイカーの信ずる美しさは、最優の美は自らが生み出した宝玉である。
「確かに美しい! ゼンの美にも通じるだろうさ! だがまだまだボクの宝石には劣る! なのになんでこんなに強い!?」
ぎゃあぎゃあと喚くが一瞬一瞬のうちに死線をくぐる。これが大結晶だけならばまだ戦えたかもしれないが、フェイカーは自らを守らなくてはならない。
単純な実力差のみならずこういった状況の差が、圧倒的な戦況の差を発生させていた。
「ええい! 本当に死ぬぞ!? 早くしろマスター!」
直下、戦況
1234:圧倒
567:リミッターぶっちぎりにつき
89:マスター奮闘
【十分経過したのでこのレスで】
【そして今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はおそらく月曜日の22:30くらいから】
【22:30くらいから再開しますね】
【再開】
数えることに意味などないとでも言わんばかりの死線。それを全て寸でのところで切り抜けフェイカーは時間を稼ぐ。
(完璧な大結晶だけならともかく、ハッキリ言ってボクがいる以上負けは必死! かといってボクとしても消えてやる義理はない!)
ならばどうするか。答えは既に出ている。時間を稼ぐ、その一手。
荒ぶ疾風を、蕩けるような殺意を翠の光で何とか受け流し、掴み切り、膝が折れそうな重圧の中で思考だけがクリアになっていく。
(現在の状況は彼のレディに魔力が大量に流し込まれているが故、ならばその魔力供給を完全に断てばいい。……いいはずだ!)
冷静になるのは思考だけ、英雄でなければ軍人でもないフェイカーにとってこの異常事態は自らの足の重さを嘆くのみ。
完全な致命傷を結晶で覆い、僅かなダメージはあえて受ける。既に血が滴らない場所はない。
(それができるのは忌々しいがあの鼻水垂れのマスターとランサーのマスターのみ! そうでなけりゃボクがこんなブルーカラーの真似をしてやるものか!)
フェイカーには覚悟も決意もない。できるなら全てを投げ捨て逃げ出したい。
だが彼には執着がある。自らの作り出したものが何よりも美しいという驕りがある。だから彼は逃げられない。
目の前に降りかかる、血と死の匂いを纏う清洌なる無垢。歪ながらも調和した処女。それよりもなお、この輝きが美しいと言わざるを得ない。
幾合打ち合ったか、時間の感覚すら曖昧になるほどの緊張の中で、フェイカーの目には翠の光だけが映る。
「【深緑なるは叡智の織(シンセティック・グローリア)】!」
輝く大結晶が処女の拳とぶつかり合い、次の瞬間、処女の拳が爆ぜる。
細かな破片となって砕け散ったそれは月の光を一瞬反射すると消滅した。
驚きの声をあげる間もなく次の死線が迫りくる。混乱する頭でフェイカーはそれを防ぎ、次に。
(なるほど、ただの精霊種であれば力を振るうだけでいいのだろう。しかし、かのレディは受肉した精霊。つまりその体にこの力が耐えきれないのだな)
ようやく一筋の勝機かとフェイカーは思考する。しかしその思考が結論に達するより早く、網のような密度で攻撃が放たれる。
自らの崩壊を感じたのか、それともただの偶然か、壊れる身体をものともせず、痛みの叫びをあげることなく、見ようによれば木漏れ日の中で微笑むように。
一撃一撃が精度、速度、威力を増す。大結晶から軋むような音が聞こえ始める。
(マズいマズいマズい! おそらくもう数分も耐えられん! 彼女が砕け散るか、ボクが砕け散るか! このままではもはやその二者択一だぞ!?)
フェイカーは叫びを上げる間もない。故にその声は誰にも届かない。だが、もし届くとするならば───。
直下、結果
1234:敗北
5:相打ち
6789:勝利
2:敗北
───言葉は届かなかった。
よく回る舌と唇、それはこの戦いにおいて何ら意味をなさなかった。
何かが砕けるような感触で、フェイカーは敗北を確信した。ほんの数秒防御が間に合わなかった、ほんの半歩足を引くのが遅れた。
「ああ、畜生。ガラじゃないんだ」
自分の腹に空いた孔は実感が薄く、遠い国の戦争映画を見ているようだった。
慌てるように、労わるように、大結晶がその穴へ手をかざす。痛みは熱としてしか感じられないが、消えることだけは分かる。
フェイカーは崩れるように振り向き、血の一滴すら汚れていないそのシルエットを睨む。
「まったくもって忌々しいが認めてやるよ。美しい、お前は美しいぞ、地球の触覚」
目を離すと消えてしまいそうなほど幽かなそれは笑う。死を喜ぶのでも嘲るのでもない。
何の文脈も発生しない美しい笑顔だけが月光に照らされている。意味はない、なのにこれほど美しい。
それを認めることはすなわちフェイカーの敗北であった。
フェイカー フェイカー
───だから、欺く者は中指を立てる。自分の本心すらも欺く。いや、違う、贋作者には本心など必要ない。
その口腔にはよく回る舌のみ、手には翠の煌きのみ、思考は完全たる美のみ。比較のしようがない、美しいと認めようが、彼の求めるものはそれではない。
「だがな、ボクの宝石の方がもっと美しい! そしてボクにはその事実と」
消滅を決定的なものにしようとしてか、最期の慈悲か、意味のないそれが向かってくる。
もはや防ぐ必要はない。全身が砕けるとき、最後に舌だけが回っていろ。だからフェイカーは大結晶に命ずる。翠の光よ降り注げ。
「それを美しいと喜ぶバカがいればそれで十分! では店じまいだ! 後は頼むぞ、ボクの愛しきエメラルド! そして無知蒙昧なお客様共!」
囗 ロ 。
|ヽミx ≧====' `ロ [] ロ 。
{ー , _ ロ ロ ロ ロ
ト---' / _,. ----=ミ ヽ、囗ロ [] [] ロ
`ーy >' \ Y [] ロ 囗 [] ロ
7 t---≦ // `ヽ / □ □ [] ロ
| ト-=ニニイ { /ヾ¬、_,厶囗 [] ロ []
| _彡' ,ィフー<i ! ハ [] ロ [] 。 。
| `ー< チ __ ヾ{ / / 囗 ┌┐[] ロ ロ
| /i { / __≧x__ , 厶イ 囗└┘ [] ロ
|.{{_rY V <弋ッ=ミー-' j.. -==' '囗 ロ ロ 【フェイカー、消滅。残り五騎】
j ハゞヘ  ̄ ,イtッ=y,イ □ [] ロ 。
/y .ト、 ! |  ̄ './´ 囗ロ 。 ´
/ '7 /{ { { /´ { ヘロ ロ
/ / .' ¢ .ヘ ー- _ ´ '´ / V /7┌┐ 。
{ ,i ∧ト、 i:::\ 一 ¨´ .イ .r‐'´7 { └┘ロ
Ⅵj: : >xミ、 ', :::\ / { √| | 囗ロ
r≦{: : : : : : : : ≧x ≧=< __ .i | .', 、
j--ミ:.\ : : : : : : :T=x._==:7 ,/ `ーi ! ', V
,.イ: : : : : : :`:< : : : { }: /:/ Y r-、 ヘ ', { ヽ
/: : : : : : : : : : : : :.` <ー:': :{: ト、 ,.-} ノ 〉 i |
/: : :_:_: :--ミ: : : : : : : : : : : : :  ̄´:r=ミL....._ ヽ_j ', !
〃>':´ : : : : : : ヘ: : : : : : : : : : : : : : : ゝ ':、 \ ',
{'´: : : : : : : : : : : : ヽ: : : : ヘ: : : : : : : : : : : :.ヘ 弋_ ト、
./: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : : : \: : : : : : : : : : ∧ {:≧x⌒ヽ {:::::ヽ
直下、銅雀殿の結末
12:あまり影響なし
3456:千叶星、行動停止
789:時間稼ぎに意味は有った
1:あまり影響なし
「フェイカーガ消エタ。泣イテヤルカ? ゴ主人」
「……いえ、私は、私のやれることを。次は何処を掘ればいいですか!」
「ちょい待ち、……思ってたよりプロテクト固いな、そりゃそうなんだけど、物理的にぶっ壊すには対城宝具くらいは必要だし、……あっちの援護まではムリか?」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
呆けたようなアサシンを叱咤します。
『連携が足りません! 人とはコミュニケーションを取るものでしょう!』
「だが」
『だがもガザもありません!』
バーサーカーは獲物を逃がしたことを怒る様子もなく停止しています。
おそらくエメラルドの影響でしょうが、ほんの一瞬でしょう。なので素早く私が言えた口ではないことを言います。
喉の痛みはありますが、直接、この声で絞り出します。
「勝ってください、アサシン!」
「……ああ」
それだけ、ただそれだけを頼みました。全身泥にまみれたアーチャーとセイバーの方向へアサシンが向かいます。
背後から勇ましい行進曲が聞こえ始めました。あの連中、まだ逃げていなかったのですか。
「音楽とは人間の言葉の源流ともいう!!! ならばこそ奮い立てセイバー!!!」
「奮い立てて勝てれば策はいらん。だが連携が取れていなかったのは事実。……アーチャー、お前が指揮を取れ」
「……おや、殊勝な」
「お前の方が適任だ。先ほどは多対一ではなく一対一を三つ同時に展開していたのが問題だろう。だから指揮系統を統一する。異存はあるまい」
セイバーの言葉には険がありますが、理屈はその通り。アーチャーも言われるまでもないという様子で頷きました。
「その案で構いません。セイバー、アサシン、私の指示で動きなさい」
◆軍略:A
一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。
◆常勝将軍:A+
彼の戦術家としての能力は古代最高の戦術家ハンニバルにも勝るとも劣らない。
いかに過酷な戦況であっても、寡兵をもって常に勝利を収める。
心眼(真)、戦闘続行を兼ね備える特殊スキル。
◆カリスマ:D
軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
カリスマは稀有な才能で、一軍のリーダーとしては破格の人望である。
アサシンが一も二もなく頷き拳を合わせ鳴らします。セイバーはその確認の手間が無駄だと言わんばかりにバーサーカーの巨体へ剣を向け。
そして、天を突くような大鎧がザラりとすり合わせうような音を。
「……動き始めましたか。では、大まかにだけ、アサシンは陽動、決めるのはセイバー、それでいいですわね?」
「ああ、俺はおそらく向いている」
「フン、精々うまく使え。神相手に私のスキルが動くかどうかは分からんがな」
◆唯才是挙・革新:B
時代の革新者たる英雄に与えられる特殊スキル「革新」。
セイバーの場合、更に唯才是挙の文言が追加される。
出自など関係なく、才能さえあれば良いという概念の変革。
血筋に由来する能力を持つ相手、高位存在からの祝福を与えられた英霊であればあるほど自らに有利な補正が与えられる。
逆に加護や血統に由来する能力を持たない英霊には何の効果もない。それどころか自身の能力やスキルなどが弱体化する。
掛け声をあげることなく三つの影は同時に飛び出し、再度神を殺さんと舞い踊り。
この手にはもう宝石は握られていません。どうなろうともう次のやり直しは効きません。
ええ、ええ、ええ、ですから願います。勇壮な音楽を背に。勝つのだと。生き延びるのだと。
直下、戦況
12:デカいのはやっぱり強い
3456:拮抗
789:こめかみ到達
【十分経過したのでこのレスで】
【そして今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はおそらく明日の同じくらいに】
【申し訳ない、本日お休み。明日やりますね】
【22:30くらいから始めますね】
【再開】
4:拮抗
そう意気込んだはいいのですが……。
「セイバー! アサシン! 先行しすぎですわ! もう少しタイミングを計って!」
「むぅ!」
「指令が遅いのだ!」
先ほどと殆ど状況は変わらず、バーサーカーの猛攻をしのぐに留まっています。
このままでは、と焦る気持ちが腹の奥に湧き始めます。先ほどと同じ状況に陥れば、私に打つ手はありません。
じれる私の肩に手が。見るとそれはセイバーのマスター。私を見てにこりと笑うと。
「何も臆することはあるまいリュコ・コンティノアール!!!」
鼓膜が!? 何でこんな至近距離でその大音量を!?
耳を思わず抑える私に気付いてか気づかないでか、僅かに音量を下げセイバーのマスターは笑います。
「先ほどは連携が取れていないが故の停滞! しかし今回はゆらぎ、あわいを掴もうとしての拮抗! 故に問題はないと考える!」
『こっちは喋れないことをいいことに一方的に喋らないでくれますか!?』
しかし、セイバーのマスターが言うことも分かります。今はまだ様子見、その証拠に先ほどより危なげがありません。
ひとえにアーチャーの指揮が優れていること、残り二騎が兵として文句を言いつつも従事していることがあるでしょう。
……もし、何か一つでも状況が変われば、おそらくは一気に盤面は動く。そんな予感がありました。
直下、戦況
12:まだまだ
345:あと一歩
6789:宝具展開
6:宝具展開
その状況は素人でもある私でも分かります。
バーサーカーが三騎を相手取れるのは単純なことで、動き続けているからです。
通常の生命なら発生するだろう疲労、休息を狂化と魔力の継続的補給により無視できる。
狂戦士たるそれはもはやそういう機構と呼ぶべきなのでしょう。
ですから一瞬、一瞬でいいのです。一瞬でも動きが止まれば、きっと二つの牙はその喉元へ食い込むはずです。
そしてそんな考えはとうの昔に常勝将軍の名を持つ彼女には分かっているようでした。
「おいアーチャー、お前が隠し玉を抱えているのは知っているぞ」
セイバーが黒鉄の風を間髪避けながら、背後の彼女へ声を飛ばします。
矢を放ちつつ檄を飛ばしていた彼女の唇が止まり、鋭く全てを、バーサーカーやセイバーだけでなく、この世界にあるすべてを見据えんとするように目だけが光ります。
そしてその柔らかな唇はふぅ、と艶めかしく吐息を漏らし。
「……マスターの負担になることは避けたかったのですが。セイバー、私を乗らせましたわね?」
「そうでなければ勝てん」
「アサシン、セイバー、三つ数えた後に胸元へ飛び込みなさい」
「了解した」
「そのあとはそちらの力を信じます。応えなさい、今お前たちはローマの兵であり私の兵である。ならば私の名に瑕を付けることは許しませんわ」
カウントが凛と響きます。
「三」
魔力の流れが変わります。アーチャーが弓を引き絞り空を見据えます。
「二」
それを感じ取ったのか、バーサーカーは先ほどの倍ほどにも見える速度で剣を振り。
「一!」
しかし、セイバーとアサシンは恐れることなくその胸元へ。
「汝、我が常勝たる由縁を示せ! 【栄光のローマの為に(グローリー・トゥ・ローマ)】!!!」
次の瞬間、アーチャーの背後に出現した大船団から放たれる投石が、そして軍船そのものが大鎧の大怨霊に降り注ぎました。
◆ 栄光のローマの為に(グローリー・トゥ・ローマ)
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ランク:A+ 種別:対軍宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:500人
第二次ローマ攻防戦で使用した巨大な衝角を備えた大量の軍船を召喚して敵にぶつける特攻戦法。
艦載投石機と艦首衝角による2回のダメージ判定がある。
直下、戦況
1:暴威でもって暴威を制す
234:あと一歩!
56789:こめかみに到達
1:なんでや
降り注ぐ船団の雨。傍から見てもこの中で肉塊にならず生きていれるなら天に感謝するだろうというその光景の中。
後ろ姿の彼女に初めて私は恐れを覚えました。操を狙われていた時とは違う全身が震えるような陽性の恐怖。
私もああなりたい、ああなるべきだ、そう思わせる天性の将たるものの才能。
しかし、その背がぶるりと揺れました。同時に私の背を超え、何かが風のように瓦礫の雨の中を潜り抜け。
「なっ!?」
「嘘だろぉ!?」
アサシンとセイバーの声が砂煙の向こうから響いたと思うと、同時に砂煙からこちらへと。
アーチャーの表情がそこでようやく困惑を見せました。
「何がありましたの、報告を」
「報告するまでもない! 道理だ、当然のことだ! 繋がったサーヴァントがそうなら想定しておくべきだった!」
「千叶星さん……!」
砂煙の先、バーサーカーの肩へ花のように取りつく姿は月光を浴びこの世のものとは思えない。
笑っている、それだけのことしか分からない。見たくないのに目を離せない。唇は動かず、私の横に立つセイバーのマスターも呆然としたようにそれだけを見ています。
「これが精霊というものか」
「ああ、そうだ。これが本来のそれだ」
言葉と知識では理解できました。しかし、実際に見たそれは到底そのテクスチャで理解できるものではありません。
あれほどの土煙の中で一切汚れていないその姿。靡いた金髪、鎧武者に摺り寄せるその腕は完成した芸術のように。
唇が、蕾のように。いえ、星の奥底からあふれたマグマのように。
≪Aaaaaaaaaaaa────────────────!!!≫
バーサーカーの絶叫と共鳴して、一瞬視界が途切れます。ええ、ええ、ええ、私は、私たちは、勝てるのですか?
本当に?
直下、戦況
12:吹き荒ぶは星の意思
345:潜伏したはこれが為
6789:間に合った!
6:輝くは翠の光
歯を食いしばる、膝を付く、呆然と見つめる、武器を震える手で持つ。
それぞれがそれぞれの行動を取りながら、それでもその場の全員が心のどこかで確信していました。
『"これ"には勝てない』
バーサーカーが嵐ならば彼女のそれは眼前に迫る火砕流。逃げることすら敵わず許されるのは祈ることくらい。
命乞いすら意味はない。思わず手を合わせ、天を仰ぎ見ます。ですが、私の抱えた頭骨が激しく震えました。
まるで首を振るように。その行動を、Noと叫ぶように。
脳裏に、経験のない記憶が蘇ります。眼前に迫る自然の猛威を前に、私たちとよく似た誰かは祈ることをせず、震えながらそれを見据えていました。
ネアンデルタール人が絶滅した理由を両親から聞いた記憶があります。複数の説がありますが、その中でも火山の活性化はその一つだろうと。
であればこの頭骨の持ち主は、私たちが代々受け継いできたこの頭骨は。祈ることをしなかったのでしょうか。
祈り、逃げることをせずに、迫るその終わりを両の目で見据えていたというのでしょうか。
愚かです、逃げるべきです、生き残ることを選ぶべきです。ならば何故。その答えはこの戦争の中で朧げに掴みました。掴んでしまいました。
「マスター、祈ることは無意味ではない」
『アサシン』
あの視界を共有したのでしょうか、アサシンの念話が飛んできます。
「だが、全ての行動は祈りに通ずる。手を合わせ拝する必要はない、それをする必要がないほど強く立てるのならば」
『ならば私は』
「その域には遠い。ならば俺が戦うように、マスター。貴女は示すがいい」
アサシンと同時に立ち上がります。毅然とそれを見つめます。
───ええ、ええ、ええ、私は生き残りたい、私は逃げ延びたい、私は示したい。
『勝ちましょう、アサシン!』
「貴女と御子の名の下に」
私たちが立ち上がった瞬間。周囲に翠の光が降り注ぎました。この光は。
『間に合いました! 銅雀殿の解体成功です!』
光と共に声が響きます。見上げるとそこには翠の大結晶。傷や痛みを癒す慈愛の光。
セイバーが、アーチャーがゆっくりと立ち上がり逆にバーサーカーの身体が傾ぎます。そして千星叶さんの目も何処か眠たげに。
「まさか私の宮殿を!?」
「はあ、よくやりましたわね。フェイカーの仕業ですか?」
『ふぇ、フェイカーは……、消滅しました』
突然の報告に言葉を無くします。敗北した相手は間違いなく彼女。どこからかいなくなっていたと思っていましたが、気づかないうちにそんなことを。
あの殺しても死なないような男が敗北し、しかしおそらく毛野原さんは何かを見たのでしょう。その言葉に力があります。
『それはともかく! 銅雀殿の機能が停止したのでこれ以上の魔力は送られません! お願いします!』
大結晶の全身に罅が入っているのが見て分かります。
本体のフェイカーが消滅してなお姿を保てているのはそのスキルの影響でしょう。
これが正真正銘最後のチャンスです。全員が構え、その時が来ます。
バーサーカーの叫びがその瞬間を知らせます。あと一歩、あと一歩、それを積み重ね、私はあまりにも間抜けになりました。
ですので何度だって願いましょう、何度だって叫びましょう。
「アサシン!」
「了解した!」
直下、最終結果
123:敗北
456789:勝利
2:コンマが回ってねえ
【というわけで今回初めてのコンテニューポイントです】
【今夜は一旦ここまでですが、次回再開時にこの後の展開、もしくはコンテ候補を提示するのでそれで決をとりますね】
【次回はおそらく金曜日の同じくらいに。難しければ土曜日の20時くらいに。おつかれさまでした】
【22:35くらいからやりますね】
【再開】
【というわけで、一旦コンティニューするかどうか含めて選択です。選択肢は以下の三つ】
1:このまま続行。敗北は確定だが、令呪を消費してシナリオ続行
2:このまま続行。令呪を消費せず、他陣営の行動に賭ける(3割程度で失敗)
3:コンティニュー。再開箇所は>>402 で判定も変化(コンテ回数消費。残り1回に)
22:45まで多数決。先に二票。集まらなかった場合はランダム
【ここまで】
3:コンティニュー
【コンテ回数2?1】
直下、戦況
12:もう一波乱加えていこう
345:膝を付くも終わりではなく
6789:投射、星の光
77:クリティカル
, イ
.≠ .,::!
/ ,イ::!
,イ三i , 、
,イ三ニ{ .Vi!,
,イ三三キ Vi!,
三三三キ Vi},
三三三:キ , く i Vi},
三:三:三キ ,ィ ゚ | Vi}, /}
三三三三 >´ i! .Vi}, / .|
>守>< i|! f´゛ー-Vi}, / |
ヽ i!| }! Vi},`ー=== ___ / .!
: : i!{ i!. Vi},  ̄  ̄ ̄二二 、 / |
!i i!. Vi}, ヽ / .|
.、 i! i! .Vi}, _ \ __/ j
\ .ト=-i! .Vi}, 〃 ヽ、 〃/ ./
i{三i! Vi}, / -、 \ / / ./
\ {i三i! .Vi}, ./ ヾ, ヽ /〃 /
\ .i仁}! f。}.Vi}, ,{Ω_ 〉 \ 〃′ . /
ヾ Ⅵi! i :| Vi}, /. ̄´ 、 人 〉゙, / ,
、 .Ⅴ ヽ,>.Vi}, .{=--二ー、 }、__ ノ 〉
..\ ∧ |i! 〉,〉Vi},f´ ̄{:}ミ、ミ 〉`< ノ、 /
\ ∧ .i!i }/,.イ |_|_ ヾ、} ゞ-,-=´^.}、 ./
\ .∧ |i!>≧≦!/ .{ / ̄ ̄ ヽ.{ { ,ィ-、´.|
_ \ \∧ / ////, ,{i'ヽ ) /ゝ--‐ ´
‐=- __ \ .: ヘ\ , // ' /_ .{::ト、_ニニニミ;} /./
` 二‐ _ ; -‐-、 { /' , { / ヘ \i/赱ゝ―リ-'ノ. /'´
` - 、 ./ iヽ,ソ'/i!i:|{ /ヽ `ー=´彡 ノ /′
, .|金,ヾi!i!i、〃_ノ \ _ -=彡ノ ./
/ |:}三ト、゙、ー f 二、ヾ、 ζ_/ .ノ
/ ;ソ三三∨ | \ }-ノ=-=< _
/ ./三三:三∨ {、_ V三三三三ニ}
/ ::/<三三:三∨}!´ ̄ ノ, V三三三三ニ 、
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/ .:/ }三:三三∨. ∨三三三三三ニ- 、
ヽ:::;;::: 、 /. .∨孑~三∨. ∨三三三三三三ニ=、
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f′ ,`.lX´ }三, ∨キ:三三三三三ニ-.}
,戔、'=---ア !三ニ, ∨三三三三三三ニ′
,戔し'-' ;/´ ヾ==;;∨_ - 彡ニ三三三三=- ´
-‐-=、´\/´ ヽ〉 ∨二ニー´f,
===、、 `ーゝ、 : / ヘ 〉=
f_ニ」j.'コlj、 , .,} } ヘ_ ‐´ヘ、
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i、, 、, 、, |′
ゝヽ-ゝ、」
123:いいとこだけ
456:「行くぞセイバー!」
789:げんしのちから
5:セイバー、令呪消費して宝具発動
歯を食いしばる、膝を付く、呆然と見つめる、武器を震える手で持つ。
それぞれがそれぞれの行動を取りながら、それでもその場の全員が心のどこかで確信していました。
『"これ"には勝てない』
バーサーカーが嵐ならば彼女のそれは眼前に迫る火砕流。逃げることすら敵わず許されるのは祈ることくらい。
命乞いすら意味はない。思わず手を合わせ、天を仰ぎ見ます。ですが、私の抱えた頭骨が激しく震えました。
まるで首を振るように。その行動を、Noと叫ぶように。
脳裏に、経験のない記憶が蘇ります。眼前に迫る自然の猛威を前に、私たちとよく似た誰かは祈ることをせず、震えながらそれを見据えていました。
ネアンデルタール人が絶滅した理由を両親から聞いた記憶があります。複数の説がありますが、その中でも火山の活性化はその一つだろうと。
であればこの頭骨の持ち主は、私たちが代々受け継いできたこの頭骨は。祈ることをしなかったのでしょうか。
祈り、逃げることをせずに、迫るその終わりを両の目で見据えていたというのでしょうか。
愚かです、逃げるべきです、生き残ることを選ぶべきです。ならば何故。その答えはこの戦争の中で朧げに掴みました。掴んでしまいました。
「マスター、祈ることは無意味ではない」
『アサシン』
あの視界を共有したのでしょうか、アサシンの念話が飛んできます。
「だが、全ての行動は祈りに通ずる。手を合わせ拝する必要はない、それをする必要がないほど強く立てるのならば」
『ならば私は』
「その域には遠い。ならば俺が戦うように、マスター。貴女は示すがいい」
アサシンと同時に立ち上がります。毅然とそれを見つめます。
───ええ、ええ、ええ、私は生き残りたい、私は逃げ延びたい、私は示したい。
『勝ちましょう、アサシン!』
「貴女と御子の名の下に」
私たちが立ち上がった瞬間。
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「うおおおおおおおおおッ!!!」
背後で耳を劈くような声が響き、同時に勇ましいを通り越して激しい演奏が響きました。
もはや演奏とも言えない音の集合体。その正体は言われなくても分かります。振り返るとセイバーのマスターが叫んでいます。涙すら流して。
「セイバー!!! 私は今、猛烈に燃えている!!!」
おそらくセイバーまで聞こえたのでしょう。恐ろしい勢いで振り返り、セイバーが負けじと叫んでいます。
「待て!? お前、やることは分かったがこの場で」
「ここで出さずにいつ出す!? 出し惜しみをして勝てる敵か!?」
「しかしそれでは他の陣営に利することになる! ここで勝ち残っても後の戦いが困難に」
「それでいいのか!? 問おう、セイバー!!! お前は何をしたい!!! 目の前の敵を思う存分吹き飛ばしたくはないか!?」
鼓膜が破けるほどの叫び。それにセイバーは頭を抱え答えます。
「いや、合理的に考えてここは大人しく逃走を」
「令呪を使って命ず! 『【倚天剣】を使用せよセイバー』!!!」
「お前なあ!!! 話を」
反論の間はないまま、セイバーの剣に令呪で無理やりこじ開けたのだろうパスを通じた星の光が充填され。
「聞けええええええぇぇぇぇっ!!!」
眩いばかりの光が夜空を二つに割りました。
その光がバーサーカーを包み。雄叫びすらも一瞬で掻き消えます。
直下、バーサーカーの結果
1234:令呪で耐えるも行動低下極
56789:消滅
5:消滅
目の前に光が見える。骨髄に充満する怒りと苦悶の中で、その光は否応なしに救いを思わせる。
狂気に満ちたこの鎧の中で、幾度か死んだ己の影武者らもまたざわめく。次は誰が死ぬのか、次は誰が死ぬべきか。
己の中身は煮えたぎった泥のように酷い悪臭を放っている。もう何も掴むことはできず、故に狂うしかない。
この戦に挑んだ理由などは呼ばれた瞬間に鎧の中のずぐずぐとした物に貪られつくした。
だからもう己が何者であろうともただこの「怨」の一文字の元、力を振るうのみであった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
しかし、己を呼んだのは光とも呼べないほどの小さな花。
踏み潰されれば二度と咲かないにもかかわらず、己に摘まれることを厭わず首を差し出すような女。
『あら、怖い人。でも殺すのだけは少し待ってね、私はまだ、もう少しだけあの子たちの為に』
────そうか、ならば己は、俺はお前の盾になってやろう。踏み躙られるだけの花の盾になってやろう。
『いいのかしら? 貴方にも願いがあるのに』
────俺に願いはない。俺の中にあるのは「怨」の一文字。腐り果てた屍の滓に過ぎぬ。
このひとたびの逢瀬、夢幻の境、お前の願いを叶えるそれまでの間。この屍で役に立つのであれば。桔梗よ。
『うふふ、ありがとう、バーサーカー。でも私は桔梗じゃないわ。私の名前は』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
己の肩に何かがある。温かさを感じる。
肉にしか持てない官能的な温度。己の鎧を掴み、静かに己と共に迫りくる救いを眺めている。
肩にあるこれは強いのだろう。己が消えようともこの温かさは残るのだろう。
そして例え己は消えようと、まだ影は残っている。あの場所さえ撃ち抜かれなければ己は。
だが分かるのだ、己がこうして剣を振るう限り、この温かみは願いを叶えられない。
己がこうやってある限り、この女は微笑みこそすれ喜ぶことはできない。
愚かな女である。桔梗よりも長く永久に咲き誇るような花でありながら、どうしてこれほどまでに愚かなのだ。
誰かの為に身を捧げ、誰かの願いを叶えるために自らを切り。自らの願いは既に叶えられたというように。
桔梗、桔梗よ。お前の願いは何だった、お前は愚かが故に俺の弱点を喋ってしまったか。それとも俺に抱かれるのが、守られるのが、愛されるのが好めなかったか。
────問うても意味のないことよ。既に終わったこと、前も、後も、今も。
そう、俺のやることはお前のため、お前が愚かにも咲き誇る時間を長く保つため。
願わくば、この山に桔梗あれども花咲くな。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
『私の名前は千叶星、ち、と、せ』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
星の光から星の名を持つ女をかばう。影武者がかばおうとするのを押し留め、この熱の中で抱きしめた温かさだけを抱え消える。
俺があることがお前を苦しめるのであれば今ここで消えるのみ。
さらばだ、桔梗によく似た賢しい女。そして桔梗よりもより愚かな愛しきお前。
─────千叶星よ。
「……バーサーカー?」
,.ィ
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/.i ./ ./ >─>= 二≡= -囗 [] ロ []
/.i / / ,,ェィア" / ̄ r'' ̄[] ロ [] 。 。
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/ / ,, _≦//\─/ ヽ ヽ 囗└┘ [] ロ
i ./ ,, -≦" <_ノ彡> .ト、 .ヽ .} 囗 ロ ロ
{,/──‐ャ─'‐─ァ''" ,,≦>| .| ノ□ [] ロ 。
.ノi ミ {, }ノ / ノ-、 囗ロ 。 【バーサーカー、消滅。残り四騎】
マム{ ヽ .マ、____≧彡三ュ、/ ̄ ロ ロ
`} ヽ⊥} ,, <三三三─ア .l ┌┐ 。
,───────二二二ム__/ ,,ア三三三三ア / .| └┘ロ
/ / ィェェェェ/ // ,, チ三三三三三 { .l 囗ロ
/ / l;;;l ./ ./ミ/ }三三三三三三三三三三}ェ.|
/ ./ l;;;;} /ノ三三三三三三三三ア ヽ三三三ア三.l
/ / l;;;;;,,チ三三三三三三三三三三ムチ三三ア三ア .{-─''"ヽ
{ / ,, チ三三三三三三三チ≡マ三三三三/ / ト、 ヽ ,, ェ≦ア───
.l ,,イ三三三三三三三三三三{ / ̄}.}三三/ { } ` ̄ ̄ ヽ ,,ェ≦彡ア
\ィ三三三三三三三ア ̄__二二二 }.}三三 ヽ l } `─≦彡 ,, -< ̄ ̄ム
マ { ノノ三三三 {二二≧、 { ,, -< ム
ィェ ィェェェェェェェェェェマヘ、___,,≦三三三三三≧ュ 〉─< / ̄ ̄マ
マlム マ三三三三三マ三三三三三三三三三三三三三 { ,, >イ
マlム マ三三三三三三マ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三 { ,,> ''" マ
直下、この後
123:もう一波乱
456789:戦後処理
9:戦後処理へ
【というわけで今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回はおそらく月曜日の20時くらいに】
【今夜はお休み。明日やります】
【22:30くらいから再開しますね】
【再開】
セイバーの宝具、それによって大地ごとバーサーカーは消滅しました。
宝具による復活、スキルによる戦闘続行は警戒されたものの何故か起こることはなく、これでランサー、バーサーカーが消滅することとなりました。
……いえ、それだけではなかったのですが。
「そうか、フェイカーが」
野々原さんからの報告で判明したこと。
フェイカー、あの殺しても死ななさそうだった男が、バーサーカー戦以前に千叶星さんとの戦いで消滅していたことが分かったのです。
つまりこれでランサー、バーサーカー、フェイカーの三騎が消滅。残るは。
「ここにいる三陣営とライダーか」
「あの男、姑息にも隠れて絶対ろくなことを企んでいませんわ」
確かに。どこかで茶々を入れてくるかと思っていたライダー陣営に動きがありません。
同盟関係のセイバーは同盟を理由にそれを話すことはしませんし。
とにもかくにもバーサーカーの消滅により、この共戦状態は解除されることになります。しばらく今後の話し合いをしようとしたところで、アサシンが手を挙げました。
「今回は聖杯が二つあるような状態だが、どちらが本当の聖杯となるのだ?」
「……あ」
……フェイカーの大結晶と千叶星さん。どちらも小聖杯としての機能を有しているとして、それは確かに確かな疑問です。
どちらに英霊の魂がより分けられるかということですが。……気絶している張本人の千叶星さんへ全員の目が向けられ。
この中で一番魔術に素養があるセイバーがやれやれと彼女の身体を調べ始めました。
直下、聖杯は
1234:分からない
56789:どちらかに集中
2:分かんねえ
「結論だが、分からん」
「あら、しれていますわね」
「私は専門家じゃないからな。これが荀彧でもいれば話は変わるかもしれんが」
アーチャーの煽りを蚊ほども気にせずセイバーがさらりと言ってのけます。
しかし困りました。フェイカーの大結晶はまだ残存しているでしょうし、千叶星さんも目覚めていません。
その二つの不確定要素を放置するのも不安ですし、そもそも千叶星さんをこのまま置いておくのも……。
「危険ですわね。……では一旦彼女らに任せては?」
「彼女ら? ……ああ、敗退したランサーとフェイカーのマスターか。……マスター、お前は顔が広いから人となりが分かるだろう。どうだ?」
「ふむ、ナゼは基本的に中立中庸を地で行く女だな、努力家だ! 野々原は容量は悪く、トロくさく、自己評価が余りにも低いが真面目さは買ってもいいと思うぞ!」
野々原さんとランサーのマスターですか。
サーヴァントでなければ聖杯に触れられないというのもありますし、いま彼女たちはセイバーの宝具内にいるわけで、小規模な危険ならば防衛可能でしょう。
「気絶した人間を放置するのはよくないな」
「ではとりあえずどちらかが確定するまでは彼女たちの元に運ぶと致しましょう」
「私としては弓兵、お前の宝具が少々気がかりだが」
「この状況で聖杯の器を掴んだところでどうしようもないのではありませんか?」
「そうだな!!! セイバー!!! 慎重なのはあなたの美徳だが、この場は信用も武器になると思うぞ!」
全員が耳を抑え、不承不承といった様子でセイバーが頷くのを見届けました。
直下、あと話すこと
12:なし
3456:休戦期間設けましょう
789:↑+フェイカーの宝石探しについて
【10分経過したのでこのレスで】
0:特殊判定
/ / / / :! \. \
. / / /:| / :| \ \. \
. / / / | / :| \ \ \. \
ー=彡 / / / / | |l \ | \
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メ{ / | ヽ、 / }} `ミ三彡" :/ン / ,// ! !
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123:そういや銅雀殿の中にいた件ですけど
456:あ! やせいのだいけっしょうだ!
789:セイバーから提案
9:セイバーから提案
頭を抱え、忌々し気に自分のマスターを見上げるセイバー。
傍から見ると姉妹のようで少しだけ微笑んでしまいます。しかし、一瞬で冷え切ったセイバーの目が私の前を通過し。
「では、次だが私から提案がある。マスター」
「ああ、頼まれていたことだな」
セイバーのマスターが指をパチンと鳴らすと、またもや音楽が流れだします。
ですがそれはこれまでの勇ましさとは真逆の静かなセレナーデ。何事かと眉を顰めるアーチャーにセイバーが手をかざします。
「消音の魔術だ。私とマスターの術を音楽で増強している。一定の波に真逆の波を当てると打ち消される要領だとでも考えてくれ」
「つまり、この場での話し合いは誰にも聞かれるべきではない、と、そういうわけですわね?」
「答えるまでもない。本来はお前だけに持ち掛けようかと考えていたが、感情的にお前は了承しないだろう。だからアサシンも巻き込むことにした」
……この場の話はここにいる三陣営だけにしか聞こえない。となると聞かれたくない相手というのは。
「ライダーを倒すのか?」
「獣ごときが頭の回る。奴は同盟相手だが私が弱体した隙を狙い、同盟の契約を破壊する気だ」
契約破棄、それは相応のペナルティを受けるはずですが。その疑問にアーチャーだけは何かを理解したとでもいうような笑みを浮かべています。
「なるほど、それであればライダーにはお手のものでしょう。なにせあの畜生は我らが肯定との約定を破りローマに侵攻した逸話を持ちますもの」
「そう、自身にそういった伝承がある以上契約の横紙破りは他のサーヴァントよりも容易だろう。加えて、ヤツはおそらく令呪の魔力を一画それに当てている」
「保険というわけですわね。ええ、ええ、そうでしょう。そういった姑息な手段にかけてはアレの右に出るものはいませんわ」
ライダーの悪辣な笑みを思い出し、全身がブルリと震えます。しかしそれに気づいてなお怯えを一切見せないセイバーもまた、私にとっては恐ろしく見えます。
「これを掴んで動かなかった理由だが、ヤツの性格からして、万全の状況でこの切り札を使う気だろう」
「それは?」
「今この状況でしょうね。セイバーは現在宝具を使用できず、バーサーカーとの戦いで疲弊している。私が狼であるならば今このタイミングを逃しませんわ」
「もっとも、私が気づいていることなど相手も承知だろう。事実、このバーサーカー戦でも顔を見せてはこなかった」
相手の意図を知ってなお、仕掛けてこない、となれば。
「その策を周到に用意している、ということでしょうね。理解しましたわ、相手がどれほどの策を取ろうとも対抗できるように私を引き込みたかった、と」
「話が速い相手は楽でいい。どうだ? 遺恨はもうしばらく留め置いて、ライダーとの戦闘に協力は可能か?」
「……私は、……そうですわね、リュコ様」
突然話を振られ慌てます。アーチャーが落ち着かせるような目を。逆にセイバーは凍り付きそうなくらい冷たい目を。
「少々不本意ですが、私はアサシン陣営の判断によって与そうかと考えますわ」
「何故だ?」
「本来であれば参加する方が理でしょう。ですが、仮にもセイバーは仇、くわえて合理の名の下であれば容易に裏切りかねません。そうなった場合、協力できる陣営は欲しい」
なるほど、もしどこかでセイバーが裏切ったときの保険。ここまで共闘の経験が多かったアサシンなら、ということですね。
「ではこちらからも、次の夜虎の刻付近にライダーとの会合を行う。伸ばしに伸ばしてそこだ。仕掛けてくるならここだろう」
「それ以前に襲撃してくる可能性は?」
「ありはするだろうが、可能性は低い。何故ならばライダーのマスターはまだ万全ではない。貴様が腹に穴を空けたからな」
……そういえば、以前の戦いでアサシンがライダーのマスターを負傷させていましたね。
「ライダーはマスターに対し少々情を持っている。故に能動的な行動は避けると判断した。理解したか?」
「ああ。では次の夜にはライダーとの戦闘を覚悟せねばならんということだな」
「少なくとも会合の場にはいてほしい」
……整理すると、こういうことでしょうか?
・提案をのめばライダーに対し、三対一の状況で持ち込める可能性が高くなる。
・ただし、ライダーとの戦闘可能性は高くなる。
・ライダーとの接触は次の夜行動。
「俺もマスターの意見に従うのみだ」
アサシンが私に頷きます。この判断が私に掛かっている。これは中々のことではありませんか……?
セイバーの提案に乗るか、23:45まで多数決。先に二票。集まらなかった場合はランダム
1:乗る
2:乗らない
1:セイバーの提案に乗る
……メリットはあるように思えます。そしていざセイバーが裏切ったとしてもアーチャーはこちらへ与してくれる可能性が高い。
ならばライダーという明確な敵を相手にするという共同戦線はアリでしょう。
『アサシン、私は乗ろうかと思います』
「ではマスターの命ずるように。アサシン陣営はその提案に乗った」
アサシンの言葉にセイバーが手を組み合わせて拝します。
「感謝する。ではお前もだな、アーチャー」
「……そうですわね。リュコ様一人に選択を託したわけですし、異存はありませんわ」
「めでたい!!!」
アーチャーが頷くのと同時、周囲の音楽がファンファーレに変化しました。
華やかできらびやかなこれ……、消音の魔術は継続中でしょうね!?
「ではこれより対ライダー戦線を発効する。こちらで作った使い魔を渡しておこう。秘匿回線のようなものだと思っておいてくれ」
セイバーに使い魔を渡され、その場は解散となりました。……次の目標はライダー。蹂躙王、ガイセリック。
【夜行動を終了します……】
直下、他陣営の行動
123:騎
45:宝
6789:スキップ
いいすか?
【>>440 前は多数決ですし、人も多くないので】
4:大結晶夜を往く
【というわけで今夜はここまで、お疲れ様でした】
【次回は木曜日の同じくらいに】
【申し訳ない、まだ帰れていないので今夜はお休み。明日やります】
【22:40くらいから再開しますね】
【再開】
大結晶は夜を進む。意思はなくとも志向がある。
本来サーヴァントから離れた使い魔などその崩壊とともに消滅していてもおかしくはない。
何故これがまだ動いているのか、単純に聖杯としての機能はもちろんながら、身に付けた【単独行動】スキルの影響もあるだろう。
そしてもしそれを、理由の付かない遺志という陳腐な概念に基づいて説明するならば、自らの持ち主の最期の一言によるだろう。
自らが何をしようとしているのかも分からず、何処へ向かおうとしているのかも知らず、ただ大結晶は夜を往く。
月光を攪拌し、涙のように周囲へ飛び散らしながら。ただひたすらに夜を往く。
直下、大結晶の旅
123:悪いヴァンダル人に捕まる
456:まだ続く
789:うさぎに追いかけられる
4:誰に捕まることもなく
そしてその旅は続く。自らの意味も分からないまま、教えられることもないまま。
かつて大天使からこぼれ落ちたとも言われるその瑕無き大結晶。
実物よりも完璧なその模倣がこの戦争において何か夢を見ることはあるのだろうか。
もし、あるとするならばその夢は。
『ふん、決まっているだろう! ボクの宝石は────』
ああ、朝焼けの灯が翠に反射していく。
【他陣営の描写を終了します……】
【夜行動を終了します】
【九日目・昼】
……セイバーのマスター、虎道遥香。あの噂に聞いた問題児集団である吹奏楽部の部長だったとは。
いえ、顔を覚えていなかった私も悪いのですが、正直関わり合いになりたくない人であったのも確かで。
「おお!!! アサシンのま」
偶然廊下で出会ったが最後、そんなことを大声で叫び出したので、とっさに口をふさぎ女子トイレへ連行します。
「おお! 乱暴は良くないと思うが!?」
「だまらっしゃい! 貴女はホントに声が大きすぎます!」
「そ、そうか。同じことをセイバーにも言われてなあ。しかしこれは私の特技でもあるから仕方のないことではある」
心なしか弱まる語尾に、悪意はないのだろうと理解はします。
しかし悪意がなくとも行っていることは暴挙に他なりません。……、まったく、セイバーもこれでは大変でしょうね。
直下、昼行動
1:コミュ(セイバー陣営)
2:コミュ(アーチャー陣営)
3:コミュ(敗退マスターチーム)
4:大結晶捜索
5:ライダー調査
6:自由安価
5:ライダー調査
……なんとか彼女を撒き、校舎裏です。
「アサシン」
「いいのか、マスター」
先夜のアレコレで痛めた喉のことを心配してくれているようですね。お構いなく、ほとんど最高の状態まで戻しています。
「ではこの日中にやっておきたいことですが」
「ああ、決まっているな」
無論やるべきはライダーの調査。セイバーは数で押せると思っている……、かどうかは分かりませんが、私としても手は打っておきたいのです。
そのため、ライダーの現状をしっかりと見たうえでセイバーの策に乗るだけの陣営ではないという状況に置いておきたい。
……ただ、その為に思いついたのがアサシンの利用だけ、というのは正直自分の無力さを感じないでもないですが。
「心配することはない。では動こう」
直下、アサシンの調査結果
123:なにもなし
456:マスターの状況把握
789:不穏フラグ回収
4:マスターの状況把握
アサシンの諜報により、ようやくマスターの正体が分かりました。
「マスターは二之宮 撫子。あまり学園で見かけないとは思っていましたが、懲罰室の常連でしたか……」
学園内には目に余る行為を働いた生徒が懲罰の名の下に謹慎される部屋がいくつかあります。
その部屋の常連という人間ですから性質は推して図るべしといったところでしょう。
そしてそれ以上に問題なのは、彼女の体質です。前回アサシンにより腹を貫通する一撃を受けたにもかかわらず。
「殆ど全快、七瀬さんと同じくマトモな人間とは呼べないでしょうね」
「土人形、獣人、妖精の子、受肉妖精……、少ないのではないか?」
「……そうかもしれませんが」
そうなると私の方がイレギュラーになるので考えるのを止めます。そして何よりも気になるのは彼女の機動力。
「マスターでは無理だろう」
「……そうでしょうね」
並の人間ではおそらく相手にならないでしょう、その膂力。ライダーの策の一つに組み入れられていてもおかしくはありません。
おそらくはその体質に由来するものでしょうが……。
「しかし、長続きはしない。……そうならば私にも対抗策はあります」
◆沸血霧
死徒として持つ人間を越えた身体機能を無理矢理引き出す。
その身の生命を使用した強化である為、多大な負担で肉体が劣化していく。
本人曰く「血が沸騰して霧になってるみてーだぜ」
「知っていると知らないとでは対抗の仕様が違います。もし攻撃されても対処は可能でしょう」
「了解した。意識の段階を変えておこう」
【マスター戦発生時に補正がかかるようになりました】
……さて、これで準備は出来たでしょうか? いくらやってもこれは不安になるもの。
特にこういった大一番のとき、私は往々にして失敗してきましたし。
少しブルーになった心情が顔色にも出ていたのでしょうか、アサシンが何故か力こぶを見せてきました。
「大丈夫だ、貴女は強い、そして俺も強い」
「……ふ、ふふっ。ええ、そうですね、アサシン」
思わず吹き出します。そうです、そしてたとえ強くなくとも。
目の前に迫る恐怖から目を背けないことくらいは私にだってできるのでしょうから。
【昼行動を終了します……】
直下、他陣営行動
12:騎
34:弓
56:剣
789:スキップ
9:スキップ
【昼行動を終了します……】
【九日目・夜】
……何事もなく夜が来ました。
セイバーとライダーの会合まで時間はもう間もなく。
「マスター、来たようだ」
アサシンの指す先にはアーチャーと七瀬さんの姿。
今回は流石にプライベートモードではないのか、七瀬さんの手を取るその姿は凛々しさすら覚えます。
「お待たせしましたわ、リュコ様、アサシン。マスターの支度に手間取り申し訳ありません」
「いえ、謝ることではありません。土塊さんも大丈夫でしたか?」
私の問いに七瀬さんはおそらく頷き返しました。……しかし、その体から流れ出る砂の量は多くなっているように思えます。
こっそりとアーチャーに視線を送ると、物憂げに目を潜めました。先夜の戦いで消耗させてしまった、というのは事実なのでしょう。
ならばこそ、これ以上アーチャーに負担させることなく終わらせねば、と胸の中で誓いました。
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アサシンは【気配遮断】を、アーチャーは遠方からの【千里眼】でセイバーとライダーの会合を密かに臨みます。
……さて、どのように進むか、それが問題ではありますが、もしライダーが動くことがあればセイバーの合図で我々は襲い掛かる手筈です。
緊張で手に汗が滲みます。どのような形であろうと、この会合が大きく場を転換させることになるのでしょう。
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「いやいやセイバー、先夜はマジで悪かったな」
「気にするな。マスターが負傷しているのは重々承知だ、無理をさせることもあるまい」
和気藹々と笑いあう二陣営。だがその目は常に相手の一挙一投足に向けられ、警戒を怠ることはない。
どちらが先手を仕掛けるか、"どちらがその牙を剥くか"、もはやこの二陣営の状況はその一言に集積されていると言っても過言ではない。
口火を切ったのはライダー。皴の多い指を機敏な動きでセイバーに向ける。
「で、セイバー。聞いたぜ? 先夜の戦いで令呪を使ったってなあ。いやあ、お互いじゃじゃ馬なマスターを持つと大変だ」
「ははは、私のマスターは才能があるからな。あの程度の狼藉は許してこそ将というもの。それに比べライダー、少々情をかけすぎではないか?」
「そりゃあなあ、俺はああいう跳ねっ返りを見ると息子や孫を思いだしちまうのさ。笑えるだろ?」
しみじみとした様子で目を伏せるライダー。一方でセイバーはその反応を噛んで含めるように舌を動かしながら次の探りを入れる。
「で、ライダー。呼びたてた理由はなんだ? そろそろ打って出るか?」
「ああ、頃合だと思うぜ。いい感じに全陣営が消耗している。そこをかっさらうのが俺たちの流儀、アンタもそうだろ? 乱世の梟雄」
「その呼び名は好きではないがな。確かに機は熟していると言えるだろう。月明らかに星稀に、このような夜は向いている」
「だろう? で、その相手なんだがな?」
直下、ライダーの標的
1234:アサシン
56789:セイバー
6:ライダー、離反
【というわけで今夜はここまで、お疲れ様でした】
【次回はおそらく日曜日の同じくらいに】
【遅くなりました、そろそろやります】
【再開】
さて、戦争というものが外交の一種であることは間違いないが、それは多くの場合変化の節目に訪れる。
例えば異民族が攻め込んでくる。この場合考えられる要因としては異民族側の技術革新、あるいは異民族の居住区においてなんらかの天災があったか、その逆か。
それらが理由ならば常とは変わったことが起こっているはずだ。雨量の増加、浮塵子の発生、他の異民族の侵攻……。
それらの匂いが戦の前には存在する。新たな変化が流れ込むとき、そこには多くの場合血が流れる。
セイバーが感じたのもまた、その匂いだった。汗腺が広がる、変化の匂い。
ライダーが軽口のように動かした唇、その動きでセイバーはライダーの裏切りを察知する。
飛び退き、剣を振るう。見ることもなかったその先から血が溢れ、固い感触が腕に伝わる。
軽くふるって血を払い、改めて交渉のテーブルに腰掛ける。既に対談の場ではない。目の前にいる笑うそれは敵であり。
「さて、話の続きを聞きたいのだが。一体誰が、お前の標的だ?」
「つれねえなあ、ここまで仲良くやってたじゃねえか。情ってもんがねえのかよ?」
「ない」
「だろうな」
「だがお前を信頼はしている」
予想していなかったのか、ライダーの顔に僅かな疑問符が。対するセイバーは表情を変えることもなくただ事実を述べるとでも言わんばかりに。
「お前がここで策を打たないような相手ではあるまいとな。さあ、お前の策を見せてみろ蹂躙王ガイセリック」
直下、ライダーの策は
123:まあ、そういうこと
456:密かに巨大戦艦
789:今は出てこない
4:せんかーん
淡々としたその言葉にライダーの口の端が鎌のように上がる。
目には狂気が宿り、その手の中で何かが燃え、消し炭となって夜の風に消える。
「そこまで言われちゃあやらねえわけにはいかねえだろ! 乗せ方を知ってるじゃねえか、セイバー!」
「契約の消滅を確認、今からお前の首を取る」
両者の間に辛うじて結ばれていた同盟が破壊されたことを察し、何かを行う前にその懐へ飛び込もうとするセイバー。
だがそれより早く、ライダーの胸元から閃光が炸裂する。
「なっ……!?」
「閃光手榴弾って奴よ。何で海賊が片目を隠してるかなんて説明するまでもないわなあ! お披露目といこう! 【崩落齎す蛮行繁栄】!」
ライダーの宝具発動を許したことを理解したのだろう、セイバーは事前の指示を出す。
すなわち、"全陣営でもってライダーを討伐せよ"と。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
セイバーの合図と同時にアサシン、アーチャーがライダーに向かいます。しかし、突如襲った振動に足が取られ、その攻撃は当たらず。
「おうおう、寄り集まって。いいじゃねえか、俺はそこまでに足る相手ってことだわな」
「この揺れは……」
「ああ、知ってるのはお前だけか、アーチャー。いや、セイバーも聞いたところじゃいい思い出はないわな?」
足元から突き出してきたのは巨大な木造船、おそらくはライダーの駆った戦艦の一つ。
「……ああ、非常に嫌な記憶を思い出した」
「残念ですけれどセイバー。ヴァンダル艦隊の得意技はおそらく貴女の思い出と一致しますわ」
「つまりは」
「火責めだ!」
いち早く火薬の匂いを察したのでしょう、アサシンが叫び、最初の爆撃を辛くも全陣営が躱しました。
「よく避けたじゃねえか。そうとも、この船は火薬と油で満載、そしてその場所を知るのは俺だけさ」
ライダーが足を踏み鳴らすと火柱が上がります。何処から襲ってくるのか分からない熱の中で、三陣営とライダーの視線がぶつかりました。
「さて、俺を倒せるか? 乱世の梟雄、常勝将軍、混沌の獣!!!」
直下、戦況
12:燃えるし爆発するし
34:それぞれに戦いづらい理由
567:数で押し切る
89:連携は掴めてきている
3:戦いづらい環境で
燃え盛る戦場。しかしここはあくまで陸、ライダーの宝具といえど万能ではありません。
それに先夜のバーサーカーとの戦闘で幸か不幸か揃った三陣営は連携を取れている。
───そう、思っていたのですが。
「……チッ!」
まずセイバー、明らかに動きに精彩を欠いています。いえ、正確には一連の動きの中に妙な間が挟まる、硬直している時間がある。
「おうおう、どうしたよセイバァー! 頭でも痛いような顔して、煙の吸いすぎじゃねえか? っとぉ!」
ライダーがセイバーの足元を指差します。爆炎の兆行かと横に跳んだセイバーへ沿うように銃弾が。
咄嗟に体をかわすもまた先述の間が挟まり、掠めた銃弾が一筋の赤い線に。
「言う気はなかったが当然トラップも仕掛けてる、それにしてもセイバぁー、こんなブラフに引っ掛かるかよ?」
「……なるほどな、お前と長く付き合いすぎたというわけだ」
「もうそこまで思い至ったか、流石」
ライダーはどこから出したのか、リボルバーでリズムを取り、まるで散歩でもするような足取りで燃える甲板を自由に動き回ります。
「俺は精神汚染を複合スキルとして持っている。そんな俺と頭痛持ちのお前が一緒にいればろくなことはねえわなあ」
◆海賊の誉れ:A
西地中海一辺の海賊、掠奪者であり、相手を不利な状況へと追い込む暴虐を熟知している。
海賊独自の価値観から生じる特殊スキル。
低ランクの精神汚染、勇猛、戦闘続行などが複合されている。
「最初から裏切る気であったことは考慮の上だ。お前を責める気はない」
「あっそ、じゃあついでに消えてくれや」
セイバーが頭痛で止まる一瞬、その軌道を予想していたように銃口は急所へ向けられ。
ですがそこへ投矢が飛び込みます。射程距離から離れたセイバーの追撃を爆発で退け、ライダーは矢の方向へ。
「アーチャー、ちょっと芸がねえんじゃねえの?」
「お生憎、お前のような畜生に見せる芸など持ち合わせていませんわ。いえ、むしろお前が芸を見せなさい、逃げ惑う犬のように」
ライダーの挑発にも動じず、アーチャーが弓を連射します。
ですがそれはまたライダーの背後から吹き荒ぶ爆炎で軌道を変えられ、まるでライダーを避けるように一つの傷もつけられません。
肩の煤を払い、ライダーは苦々しさを顔全面に広げたアーチャーへ笑います。
「どうだ? 中々悪くない芸だろ? ちょっと木戸銭に色を付けてくれよ」
「戯言を」
「戯言はこっちだぜアーチャー。何だその生ぬるい攻撃はよお、お前が宝具を使えばこんなちんけな甲板一発で吹き飛ばせるだろぉ?」
図星を突かれたのかアーチャーの表情がまたもや曇りました。
確かに、アーチャーの宝具を使えばこの状況を突破できるかもしれません。
しかし、彼女のマスターは現在魔力を消耗させたくはない状況。おそらくライダーはそれもすべて知っている。
だから、アサシンも同様に。
「鼻が……、鼻が……、痛い……」
「煙の一部に唐辛子混ぜといた」
こんな古典的な手で!
しかし宝具を使えばそれだけ嗅覚も上昇し、戦いづらくなるというのは地味ですが痛い手です。
おそらくは私たち三陣営のどれかが、いえ、全員が今のように襲い掛かっても対応できるように、最初から手を打っていたのでしょう。
頭が切れるというだけでは、表現できません。まるで全てライダーの手の上で踊っているような。
そんな、恐ろしさすら、その表情の前には思わせられるのです。
直下
12:まだまだ冴えるライダーの一手
345:マスター戦
67:数で拮抗
89:援軍
3:マスター戦
そして、おそらくこれもライダーの策。
ライダーとアサシンたちの戦闘に目をやっていた私たちの前に、彼女が現れました。
手入れのされていないおそらくはブリーチによる金髪。朱く夜に軌道を描く虹彩。品性を僅かに残した粗野な表情。
ライダーのマスターが正面から堂々と、姿を見せたのです。
「よう、知った顔じゃねえけど」
「……それはもちろん、私は貴女とかかわれるほど忙しくありませんでしたし。土塊さんはご覧の通り顔がありません」
背後でざらりと砂の流れる音が聞こえます。彼女に無理をさせるわけにはいきません。
「ムカつく言い方だがまあいい。名乗らせてもらうぜ、二之宮撫子。アンタは?」
「リュコ・コンティノアール。私たちを人質に取ろうと?」
「ンなダセえ真似はしねえよ。オッサンにも好きにやれって言われてるしな」
「それもライダーの策では?」
「それならそれでいい。オッサンのやることだ、間違うかもしれねえが納得はするさ」
動揺を誘うため、揺さぶりをかけますが、相手は一向に動じる様子はありません。
思ったよりもこの主従の繋がりは深いようです。元々あまり良くない頭ですしこれ以上の舌戦は止めておきましょう。
そうなるとこの場でできることは限られています。彼女は拳を打ちならしていますし、避けることは困難でしょう。
「恨みはねえが、ぶっ飛ばさせてもらうぜ。同じ学校のよしみだ、その綺麗な面は避けてやるよ」
「そんな態度で私に勝てるとでも? コンティノアール家の名において、この戦い、生き延びさせてもらいます」
ならばあとは戦うのみ。勝とうとは思いません。ただひたすら、私は生き延びようと向かい続けるのみです。
【というわけで少し短いですが今夜はここまで、次回マスター戦より】
【次回はおそらく火曜日の同じくらいに】
【今夜はお休み、明日やります】
【22:30くらいに再開しますね】
【再開】
対峙するのは吸血種。その中でも人語を解し、人と同じ挙動をするならば、舐めてかかれる相手ではありません。
可能な限りの身体強化をかけ、出来得る限りの魔力を定義し、できることをやるしかありません。
「じゃあ、行くぜ! タイマンだオラぁっ!」
愚直! しかし速い! 絶影にははるかに劣りますが人の域を超えているのは確か!
全身から噴き出る蒸気が白いゴーストのような軌道を描いて迫ります。さあ、目を背けるな、歯を食いしばれ。
「ここはもう、逃げられませんので!」
直下、戦況【補正】+1
123:不利
456:拮抗
789:有利
9:有利
速度でも威力でも私は到底敵いません。
そもそも相手は喧嘩慣れした不良生徒、経験に敵うものは多くない。
「オラアッ!」
躊躇いなくガードを突き抜けた拳が腹に突き刺さります。横隔膜がせり上がり、吐き気に襲われます。
ふらつく足を踏ん張り、相手の目を睨みつけます。
勝てないのです、逃げられないのです、ならば私は、ひたすらに耐える。
慣れているのです、私たちはずっと追いやられていたのです。ですから。
一撃、二撃、砲丸が撃ち込まれるような速度で、私の身体を痛みが襲います。
勝ちたいのです、逃げたいのです、そしてそれよりも何よりも、生き延びたいのです。
絶望の冬を超え、吹き上げる火焔の中に消えた、旧き友よ。笑ってください。
秩序なき魔術体系、混沌から引き出す無尽蔵の魔力、本来であれば抑えなければ身体が曖昧になってしまうようなそれを、痛みでもって峻別します。
この痛みが私の境界、どれほど引き出そうとも、生き延びる限りここで私の形を示す。
「ハァ、ハァ、案外、タフじゃねえか!」
「ええ、これが私の戦い方ですので!」
私はここにある。砕け散るまで相手してあげる。さあ、呑み込まれませんように!
直下、戦況【補正】+1
12:引き絞る一撃
345:拮抗
678:スタミナ消費
9:スタミナ切れ
3:拮抗
とはいっても、魔力を引き出せるとはいえ、私の魔術回路は有限。
そして現状はハッキリ言って無茶をしている状況です。
そして気を抜けばどこかへ意識を持っていかれそうになる。
この戦法が通じているのは彼女が愚直に私個人との対戦に絞ってくれているから。
背後の七瀬さんを攻撃すれば私もまた動きを変えざるをえず、戦況は大きく変わるでしょう。
ですが、彼女は自らの宣言した言葉にこだわった。それをバカと思う人もいるでしょう。
「しぶといんだよ! 美人な顔が見せられなくなんぞ!?」
「なら貴女も私以外に攻撃すればいいのでは!?」
「アァッ? 一度タイマンだってブッコんだんだ! それを通さねえで勝って楽しいかよ!?」
私も思います、バカだと。どのような手を使っても勝てばいいのだと。
……ええ、ええ、ええ、でもそれでは。それでは、きっとダメなのです。
応えましょう、この身が砕けるまで。コンティノアールの意味は龍、そしてもう一つ。
「確かに楽しくはないですね。では"続けましょう"、どちらかが砕けるまで」
「……乗ったァッ!!!」
直下、戦闘結果【補正】+1
123:砕け散る
456789:スタミナ切れ
0:特殊判定
,. -‐‐─ 、
,. '" ヽ
, --< ‐- 、 \ ∧
//⌒ヽ\‐- ∨ `丶:', ∧
γ´ ,. ----、 ', \ ∨ \ ∧
// `'<:::::::\、 ∨ ヽ ',
/ ! `'<i `丶 ∨ ∧ ',
f ', /! | へ V ∧:::',
{ Ⅳ⌒'メ | 、j/ ', V ∧ |
ト、 {、 〈__,ノ \ l | ハ ∧! , ⌒\
∨\!(\ , -、ヾ ノ / V ∧ / ヽ
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弋 / \ノ,.--、/二二!、 V ⌒\ 乂_/ ', '
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123:なんかサーヴァントの方であったみたいよ
456:相打ち
789:ユウジョウ!
【10分経過したのでこのレスで】
5:相打ち
どれほどの時間が経過したでしょう。いえ、おそらくは10分も経っていないはずです。
降り注ぐ殴打、蹴撃。足は震え、何度立っていられないと思ったでしょう。そんな私を支えているのは意地でも誇りでもありませんでした。
ただこの一瞬、この一秒を立っていたい。そんな願いでした。
二之宮さんの目が赤く染まって軌跡を描いています。沸騰するような音と共に噴き出す蒸気は彼女も限界が近いのでしょう。
互いにバカみたいな我慢比べ勝ち負けや攻防を超越した互いの存在領域の食らい合い。
どちらも既に言葉を返すことなく、一撃、一撃、一撃。
視界が遠くに跳びます。あの光景に。アナタは消えていない。私はここにいる。私は消えていられない。
続けましょう、数えきれない痛みを受けて、私は私を証明する────。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
どしゃりと膝を先に着いたのはどちらか。それを証明する術はない。
双方が同時に倒れ、目を見開き、そして同時に意識を失った。互いに困憊し、消耗しきった結果。
しかし満足気に。二人の顔を赤々と炎が照らして。
【リュコ・コンティノアール、二之宮撫子気絶。これによりアサシン、ライダーは令呪の使用できず】
【現状の令呪:弓/一画 騎/一画 暗/一画】
直下、サーヴァント側の戦況
1234:ライダー、奥の手
5:盤面崩壊
6789:ライダーの計画崩れ
【人もいないようなので今夜はここまで、おつかれさまでした】
【次回は安価の続きから。おそらく少し跳んで土曜日の20時頃になるかと】
【急な来客があり、再開を22:30からに変更します】
【22:30くらいから始めますね】
【再開】
>>478 から
直下、サーヴァント側の戦況
1234:ライダー、奥の手
5:盤面崩壊
6789:ライダーの計画崩れ
4:ライダーの奥の手
燃え盛る炎の上、三者三様に攻めあぐね、決定打は与えられない。
だがしかし、それも策略を以て多対一という状況を五分に引き戻したという程度。
ライダーの身体には避け損ねた刀傷、矢傷が残り、既に爆薬も殆ど使い果たした満身創痍。
だがライダーは笑う。危機的状況にあってこそ笑える狂気、それこそが人を惹く器であり、将としての才覚ともいえる。
「ライダー、そろそろ限界ではないか?」
「ああ、限界だなセイバー。だからって下れば許してくれるのかい? これは国同士の戦争じゃあねえ、個人の殺し合いなんだが」
「無論、許す許さぬという話ではありませんわ。こうやって互いの願いを賭ける以上、敗北はそれすなわち消滅を指しますもの」
セイバーとアーチャーもそれに応と答える。頬に差す赤は興奮の象徴でもあるだろう。
「……俺は勝ち負けには興味はないが、しかしお前ほどの強敵を倒すとなれば、この威光も示されるだろう」
「チェッ、一騎くらいは除名嘆願してくれるかと思ったが。ま、端から助かろうとは思ってねえよ」
嘆息し、皴の多いその顔に一瞬影が差す。だがそれは敗北を悟った愁嘆ではない。
それは最後の、狂気の発露。
「ヤりたかなかったが仕方がねえ、悪いがマスター、テメエの願いを俺は最悪の形で叶えることになりそうだ!」
直後、学園の各地で火柱が上がる。いつどこで仕込んでいたのだろうか、価値あるものが爆炎と共に崩れていく。
ソドムの街に火柱が落ちる、ローマに侵略の軍靴が迫る。そして、奪いつくした時、ヴァンダルは何よりも強くなる。
「ガイセリック───!!!」
「さあて、マスター。テメエの願いは普通の人間に戻ることだ。ならこんな場所にいちゃいけねえ、こんなモンに閉じ込められちゃあいけねえ」
「バーサーカーの襲撃時に動かなかったのは、このためか、ライダー。アレが学園を守るものと知っていたから、それが壊れるまで」
アーチャーの叫びも、セイバーの分析も聞こえない。今はただ、破壊するものとして、蹂躙するものとして十全に動く。
「親心だぜ、マスター。いつか子供ってのは手を離れるもんだ。それが早いか遅いかだけのこと。出来ることといえば準備を───ッ」
ライダーに最後まで言わせることなく、アサシンがその喉笛へ向かう。
寸前でかわし、喉に一条の血を滴らせたライダーへアサシンは拳を、牙を向ける。
「御託は聞き飽きた。如何なる理由があろうと悪鬼非道の所業。これは炎の柱に非ず、最後の審判に非ず、人の罪過である」
「……ま、それはそうだ。俺はなんせ悪名高きガイセリック!」
「ならばその悪名を、御子の名を持って倒さん!」
暴力に対し、如何なる理屈よりも即座に、如実に語ることができるのはまた暴力。
アサシンの攻撃に、言葉を発することなく残る二陣営も武器を取る。そしてライダーは、今奪った全てを力に変える。
「略奪え、蹂躙え、凌辱え、それこそが我らの名、それこそが我らの業。土地の断片、誇りの一片、その全てを奪い去れ」
「【万象奪い去る侵略の災(アルプ・トラウム・アラン)】!」
直下、戦況
1234:宝具の圧倒
567:アーチャー、対抗の令呪
89:力押しならば
2:炎燃え盛り
炎が舌のように周囲を舐めつくす。
以前披露したものとは比べ物にならないほどの兵士の群れ、略奪の意思。
その魂の一片も遺さんと迫りくる阿修羅の群れ、群れ、群れ。
たかが影法師に過ぎぬその身は、吹けば飛ばされるような光と成り果て、徐々に、徐々にそのときが近づいてくる。
「チッ!!! 分かっていると思うが近づかせるな! 接敵した段階でこいつらは概念的爆弾と成り果てる!」
「分かってはいます、分かってはいますが! 流石にこの数は!」
全力をもって迫りくる敵を打ち倒し、突き倒す。しかし焼け石に水、蟻の一噛み。
兵のどれもが狂戦士の如く歩みを止めず、練り上げられた技量を以て破壊を遂行する。
「さあ、どうだどうだ!? 押し潰されろ、踏み潰されろ、奪い去られろ!」
愉快そうに嗤うライダーへ手の一本も届かない。既に趨勢は決まった。もし、これがひっくり返るとするならば。
(チッ、宝具にはこの霊基が壊れるのを覚悟する必要がある)
(……マスターにこれ以上令呪を使わせるわけには!)
(……ああ、それが今このときならば)
犠牲は、避けられないだろう。
直下、結果
12345:敗北
67:何らかの犠牲を伴い勝利
89:勝利
【10分経過したのでこのレスで】
6:何らかの犠牲を払い勝利
直下、犠牲って
123:アサシン
456:アーチャー
789:セイバー
8:セイバー
迫りくる火の勢いに、セイバーは赤壁の戦いを思い出していた。
あの時も同様に、燃える船の上で敗北を噛み締めたものだった。
アレさえなければ天下は少なくとも魏のものであり、自分は王の臣としてそれ以上の戦に出ることは。
(……避けられなかっただろうが、少しはマシになってたはずだ。虫歯も治っていたかもしれん!)
複数の案が頭に浮かぶ。アーチャーが宝具を使えば逃走は不可能かもしれんが、突破くらいはできるだろう。
しかし、アーチャーはマスターを第一に見ている。まこと情と言うものは面倒だ。アサシンにはそもそも期待はしていない。
そうなれば動けるのは自分だけだが、到底突破する方法は思いつかない。
頭痛が酷くなる。令呪のブーストがない以上、ここを突破することは困難だ。
宝具を使うならば自らを構成している魔力を削るよりほかになく、それは即ち消滅をすら意味する。
(詰みだな。準備を怠った)
これはもう、ライダーの勝利だ。できることはせめて他に累が及ばないように動くことくらい。
アサシンのマスターやアーチャーのマスターなどはどうでもいいが、マスターに関しては才のある人間、ここで死んでもらえば世界への損失になる。
せめてその方向へ火花が飛ばんよう、上手く距離を置いて燃え堕ちるよりほかには。
『聞こえるかセイバー!!!』
『は?』
念話が飛んできた。私の負けを感じ、最期の別れでも告げようという魂胆か? ならばせめて最後に恨みごとの一つも吐こうかと困惑を隠し、極めて冷静に対応する。
『聞こえている。状況は見ての通り』
『詰みだな! そこから抜け出すことは不可能だろう!!! これに関しては私があの時宝具の使用を命じたのも原因!!! 陳謝する!!!』
全て言われてしまった。もう話すことはないと半分絶句する中で。
『なのでこれは私のわがままな願いになるのだが!!!』
『……非常に嫌な予感がするが』
『ああ、非常に嫌な思いをさせるが! ライダーを倒してくれ!』
どうやって、どのように、そんな疑問はない。この身に出来る方法は一つだけ。
『死ねというか』
『ああ、貴女に出会って私は情だけではどうにもならんということを知った! だからココでは理を説く! このままでは学園の危機だ、一刻も早くライダーを倒すべきだ!』
『それは分かるが……』
『続きがある! 学園が潰れると私はどうなる!? 私はまだ歴史の浅い一門! 才能はともかく家柄では到底名を成せまい! しかし、この学園であれば!』
セイバーの眉がピクリと動く。才能のあるものが、ただ旧来の態勢により否定される。それはセイバーの嫌うことである。
なるほど、バカだとは思っていたが案外自分のやり口を見ているものだとセイバーはガラにも無くほくそ笑む。
『そしてそれ以上に! ……いや、これは理ではないのだが!』
ガンガンと響く声が、今この状況に限っては頭痛を導かない。
『貴女が倒したのだと、胸を張って言わせてほしいのだ、セイバー。私の呼んだ貴女が、救ったのだと』
静かに、とても静かに自らのマスターは頼む。理ではなく情に訴えて。
一蹴することはできる。だが、もしこの才ある女の胸に私の記憶が残るなら、それは十分に後の利になる。
『……穴の多い理論だ。もし次があれば、その首、覚悟しておけ』
『……うむ! 二度とは言わん!!! では、頼めるか、セイバー!』
頷く。全身の魔力を使い、倚天剣に充填する。そんな自分の方をアーチャーとアサシンが驚いたように見ている。
お前たちを守るわけではない、これは理に沿って行うこと。いずれ、私の理が認められる日が来るはずである。
「宝具展開───」
これはその道を指し示す光の曳航である───。
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___ノリ : . : . : \{{ __________|!⌒x {r=彡′ :: }!.\\ ! 「【倚天剣・天柱(ぎおう、てんをつらぬく)】」
/. : ./: . : . : . : . : . }〃¨¨¨¨¨||! 逅x\ .: i! 卜 :.、/
. /-==!: . : . : . : . : . : //,,斗=ミ,,人 `¨´,》.、\_)> , ' ノリ | }} …‐-/ __/ _/
. . / . : . |: . : . : . : . : . . | {{|i:i:i:i:i||(◯)`^゙´ `¨´ /ノ | /′ / 7 =‐-
丶` |: . : . :\: . : . : . : . : ..``|i:i:i:i:i|| 亥冬 ,ィf'′ 从\ { /
|: . : . : . f=ミ、 : . : . : . : . |i:i:i:i:i|i : . :亥冬、_ 、 ´ (⌒ )ハ \、
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直下、セイバーは
12:なんとか
3456789:消滅
【というわけで今夜はここまで、次回はこの判定から。おつかれさまでした】
【次はおそらく月曜の同じくらい。もしかしたらそこで終わるかもですね】
【22:35くらいから再開しますね】
【再開】
>>494 から
直下、セイバーは
12:なんとか
3456789:消滅
9:消滅
迫る光に、海上の星を思い出す。
たった一人、追い立てられるように一族の長として地を駆け、海を渡り、そしてようやく腰を落ち着けると死んでしまった。
その人生に悔いはない。悔いがあるとするならばまあ、己の子孫のことだろう。
結局、ヴァンダルという国は短かった。自分の時代が終わったとともに衰え、滅びる国だった。
それはそれで仕方がない。しかし、どこかで教えを与えることがあれば、もっと深く子らに関わっていれば。そんな後悔がないこともない。
だからまあ、今回はそれと同じ年頃の、バカなことやるガキのため、それなりに励んでやろうとも思っていたのだが。
「まあ、悪の栄えたためしはねえ、かぁ」
とどのつまりそういうことなのだろう。そういうことにしておこう。光に手を差し出す。
「だが、……ただでは消えねえぞ! 最後までその喉笛食らいつかんと奔るがヴァンダル!」
炎、衝撃、人の想像しうる破壊の災厄を以て、その星光に立ち向かわんとして───────。
直下、ライダーは
12:僅かに
3456789:消滅
5:ライダー消滅
────甲斐なく、その手は光に溶けていく。
「あー、やっぱダメか。マスターが意識保ってたら令呪は使えるんだろうが……」
霊基が溶解していく。その中で穏やかに思考を継続する。
「まあ、しゃあねえわな。こうなったらこうなんだろ。しかし、何もしてやれんかったなあ、せめて籠ごとぶっ壊そうともしたが」
全身が溶けて消える刹那。蹂躙王、ガイセリックは。
「……あばよマスター、なあに、テメエならうまくやるさ。赤の他人に言えるのはこんな無責任な言葉だけで」
僅かに微笑んだ。
「あとは親の仕事だろ」
囗 ロ 。
,.. -―- ,._ ロ [] ロ 。
,.'"〃 / _-‐=` .、 /´ ロ ロ ロ ロ
/ .' i.{ '//-‐ ̄=.._-、 '´ 囗ロ [] [] ロ
,. ,,'〃{ ,.ゝ'"{、ヾ、-_,.‐-_'"¬-、 _,.._ ノ[] ロ 囗 [] ロ
(... -‐'"/ ゝ' {! ! ヽ ,.}li"-=_., ヽ 、i- ヽ、,.-= .、 ,/ ´_,.□ □ [] ロ_,._,.-''" _,)
,'i( /{ i、{!、 ヽ,/_,.」!| /,l 、' }ヽ、二 ̄_,.>'"_,. '"-‐囗 [] ロ []-=‐ 、
/ > { ヽ- 、/,'"、 、ッ゙、_'ノ ! '/\、-、...___ ̄ニ==ニ[] ロ [] 。 。
{/ '/, 〉; iヾ}!i ー‐ ;!j 、ヾ、`ー=、 ''"´、-‐<囗 ┌┐[] ロ ロ
i;ノ,イi ' '; |!.i l.! , __,._-;、 ,/ ゙ 、 \`丶\、ヾ\ヽ`ヽ. 囗└┘ [] ロ / } ヽ
/";'イ! l .ll .! l!`´ 、== '"、ゞ' / .l\ヾ、、\`ヽ丶、._ヽ ヽ、 囗 ロ ロ ' ′
/;'.イ !l{ ヽ.!l ! | ! i ヾ、ヾ゛ ,/ ,!. ヽ`ヽ \. \`.丶、□ [] ロ 。
. /;' / '.'{ ! ヽ.!.!l .! l ,! ; /〉、 ,' /,} ! \ヾ、 \、 ヽ\\!.囗ロ 。 ヽ 【ライダー、消滅。残り三騎】
. 〃、 _ i :!、ヾ、゙}l.! ! ,!,:// /'! ; ,. , 〃,' l ヽ \、 ヽ 、` ヾ、\ロ ロ ,ノ ,. ,'"-―=‐-、
. !{! _,. l ゙.、`ー-.! ! ;〃 / / l.! /〃_/ .! . \ ヾ、゙丶 ゙、` ┌┐ 。'" -=ニ'"---_ - ..__
`ー 丶ー==;!.{ノ′/../` ヾ,,_._,./-‐,' .,! .l \; ゙i \ 丶 └┘ロ==ー _ニニ - ̄、¬、ヽ`ヽ
`ー/ `" ./ ./ //l!l.!´ ./ / ; \、ヾ、 ヾ囗ロー=、´ ̄`ヽ ̄ `ヽゞ; ) ノソ
, ' / /./ ` !!l_! ./ / , ヽ 、\) ヽ ヾ、 ′ ' ノ" ´
/l / ././' / ,;' ./ ヽ ヾ丶\-‐' ) ‐'"
. / .l / /./;' ' ,;;/ ./ i ゙. \` `ー-´ .._
/ {./,.' /./;;'ー ´ ` 、 /;/ ./ l ,. `ヽ } ヾ、丶 、 ヽ´ `ー- 、
,.' .l{/ /./;;;' , /;;;;/ / l ,.' ゙ ノ,ノ ヽヾ 、\ー=-_-ゝ, `ヽ
. / l ./ /./;;;;;' ! ./;;;;;;/ / i / l'"ノ ,リ } ゙!) ))ヽ  ̄
. / l/ /./;;;;;;;{ ,゙ /;;;;;;;;;/ ../ l / l''"-'"´ ノ゙/〃 ゙;
/ /./ ,';;;;;;;;;;;、 ./;;;;;;;;;;;/ ./ / l / l ` ー′ }!
. ,' ,' ; ;;;;;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;;/ , ' ./ l / | _ノ'′
. .'/ _ ,..._{ ! ;;;;;;;;;;;/;;;;;;;;;;;;/ ./ _,. , ' _ .l. 、 l、
/'/'/⌒ー=.{;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/ /-‐''" /_,.-‐'" .! ,!. ヽ l.゙、
,.' ",/ ` ー-;: '" ,.-'"_,.. -‐ ´ ./ / ヽ l 、
./ / / ./ ./ / ' / \ .! 、
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星の煌きが消えたそこに、立っている者はいない。
倒れ伏し、燃える炎の中で天上を見上げる小柄な影。
「クソっ、クソっ、クソっ、いつもこうだ! いつも私は手が届かん!」
悪態をつき拳で地面を叩く。もう消えかけている霊基の最後まで考えることを止められないが故。
「もう少し背が伸びれば、もう少し運が良ければ、もう少し、もう少し、もう少し────」
そこで口を止め、目を閉じる。
何が足りないのかなど言われなくても分かっている。だが、それは必要のないものだったというだけだ。
「もう少し────」
『セイバー! まだいるか! いるならばこの声を!』
風をも震えさせる大音響が脳を攪拌する。最期くらい綺麗に消えさせてはくれんものか。
『貴女と出会えてよかった!!! 感謝する!!!』
ああ、五月蠅い、五月蠅い、非常に五月蠅い。
『ありがとう!!!』
もう少し───。
「静かに喋れんのか、馬鹿めが」
囗 ロ 。
_........-=.:.:.:.:.:.:=-....ロ [] ロ 。
_ -ニ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ロ ロ ロ ロ
/.:.:.:.:.:.:.:_.:.:.:-=====-.:.:.:_:.:.:.囗ロ [] [] ロ
/_ -ニニニニニニニニニニニ[] ロ 囗 [] ロ
. //.:.:-=ニニニニニニニニニニニニ□ □ [] ロ
〈-=ニニニニニニニニニニニニニニ囗 [] ロ []
\-=ニニニニニニニ◎ニニ=-。s≦i:i:i:[] ロ [] 。 。
. ` .、-=ニニニニニ=- 。s≦i:i:i:i:i:i:i:i:囗 ┌┐[] ロ ロ
. /Vi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ニ=-=ニ圭圭囗└┘ [] ロ
/ /Ⅵ圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭圭./|囗 ロ ロ
. / / /≪圭圭圭圭圭圭圭圭圭≫イ□ [] ロ 。
_,ノィ /| ; ` ≪圭圭圭圭圭圭I斗==ァj .|囗ロ 。
/.//| |../jI斗==ミ、.\ 〈´乂゚ソ´ .j .| .|ロ ロv
/ (/ .| |/ .ゝ 乂゚ソ \(\. \~~~ /ィ | .|┌┐ 。
〈〈/ ∧v ∨/\ ~~~ ; ^⌒) / |イ.イ└┘ロy
У/⌒ヽ.乂ゝ ≧=-__ ィ ⌒7 // !囗ロ
乂( | |⌒>=x、 ヽニニニ ^´/(.イ/イ. |( 【セイバー、消滅。残り二騎】
) ><. . . . . .≧s。 イ.:.:. /イ/| !〕iト
_,,rく. . . . . . . . . ⌒マ.:う爪.:.:.:.:.: イ :リ.:| |=-i:i:i:i:〕iト
r==く. . \ヽ. . . . . . . .イ .}.:.:.:.:||.:.:./.:.:.:}!i:i:| |i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iハ
ノi:i:i:i:i:i\....\. ._. .<__,ノヽ.:.:.||.:.: //}!i:i:| |i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i∧
/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\. ..Y Vi:i:i{{.:.:.:.:.:.:.╋ .:.:.:.:.:.: }!i:i/ /i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i:i:∧
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/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i://i:∧ V{{ .:.:.: 乂__ノ.:.:.:.:.:.:.〈 〈〔\//〕/ :i:i:i:i:i:i:i:i:i}!
/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:/i:i:i/i:i:〉 〉{.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{{ 〉ノ〔\v/〕 :i:i:i:i:i:i:i:i ∧
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123:出現しないうえに
456:出現せず
789:出現
3:出現しないうえにラスボス戦だ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
意識を取り戻したのは、ライダーとセイバーが消滅した後。
最後はセイバーの特攻で勝利したということですが、正直記憶はありませんし……。
「あのセイバーが!? というのは分かる!!! 私でもちょっとビックリしてるからな!!!」
若干目尻に涙の残った虎道さんがそう言ってるのだから、そうなのでしょう。
しかし、そうなると。残る問題は───。
「残ったのは私とアサシン。つまりは私たちが雌雄を決する必要があるというわけですわ」
そういうことになるのです。ここまで共に戦ってくれたアーチャー陣営が最後の相手になるとは。
なんだか奇妙な縁を感じます。そして、僅かながら後ろ髪を引かれるような思いも。
そんな私の逡巡に気づいたのか、アーチャーがふいっと笑いました。
「気になさる必要はありません。今だから話しますが、私はセイバー、ライダー共に通じていましたし」
「……えっ?」
見ると七瀬さんも驚いた様子を見せています。つまりアーチャーは独断で動いていたということで。
「もっとも、両陣営ともに警戒されましたが。当然と言えば当然ですわね。ですから気に病む必要はありませんわ」
「……そうか。裏切りは重い罪だ」
「分かっておりますとも。これで私と戦うには十分でしょう?」
……前までの私ならばまだ迷っていたでしょう。ですが、今の私には示さねばならないものがあります。
「ええ、もちろん、勝負を付けましょう、アーチャー」
「……ふふふ、さらに私好みの表情ですわね。その前に、五騎の魂が集められたのです、そろそろ聖杯がその形を見せていてもおかしくはないころ」
聖杯の具現化。実際には小聖杯というものであるそうですが、確かにそれは有り得ます。
そういえば思い出しましたが、今回の戦争には聖杯となる候補が二つあります。そのどちらがそれなのかは結局……。
『それなんだけれど……、どうも私じゃないみたい』
そこに、声が響きました。この声は千叶星さん、彼女が聖杯ではないということは残るは。
「フェイカーの宝具、瑕無きエメラルドの大結晶」
まずはそれを探す必要があるということでしょう。こちらとしても休戦の理由ができて安心しました。
強張る全身を解こうとしたそのとき、アサシンが何処かに耳を澄ませ、その目を見開きます。
「……マスター、探す必要はないようだ」
「え?」
そして、上を指差しました。……上?
アサシンの指につられ、全員が見上げます。夜の帳の中、何かが浮かんでいます。
\ \ \\__ <>
ゝ-、 } ヽ´o ヽ<> ´ _
∧ ∨ }/ヽ、 / / O マ /
.∧ ∨ }_/\ ./{ ○ ○ } / /⌒
∧ ∨ \/\ !∧o o // 」ヽ / /
.∧ ∨_ \/\ ノ ー― / <二>´ / /
イ⌒ヽ-- ┘ / ̄ ̄/- \_ ノ ̄|<ニ> / / ./
{__\\} ∨ >- -―- 、__ ヽ \ _ / / / ./
{ ヽ  ̄/∧ ∨ >- / }:\ノ⌒ } <}_\ \ ヽ\ / / /
.〉 ,」 { ∧/ノ─── --───丶//}/:::::::::::::::::〈/:::::} }、 -< ∧ V / {___ノ
} .ヽ___ノ ./ -< ̄ ´ .//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}v⌒ー- _ -< / | レ´
} ノ ̄ / {:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}! >- -<_/ } 「Aaaaaaaaaaaaaaaaaaa…………」
∧ / 」 {::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::」! >- /!
∧ 「 ̄ / }:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: // ̄ヽ  ̄ ̄ ヽ /
, | | ム::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/´ ∨ / ー ´
, | ノ ムヽ}ヽ::::┌┐:::::::::::: /、 ∨ / /
, マ / / ̄ /\ |__/ !__{ヽ^./  ̄ \ .\ / /
, マ } .∠=======}≧=----=≦ノ \ \ .\ ./ /
, マ _ィ二ニフ /==-  ̄ ̄/ { <ニ> \ .\ ノ /
、 \  ̄/ / } { <ニ>---、.ヽ .\ / ′
\ \ / ./ / .∨ -==.\ .\ \ / /
\ 丶 ノ ./ / \  ̄ ヽ  ̄ ./
\ \__/ / / ヽ \ /
\ / { \ 丶 ./
翼を生やした異形、純白の中にあるのは翠の輝き。その色を見て、否が応にも理解させます。
「……アレが、フェイカーの宝具?」
「いや、多くの魂を得てアレは得たのだろう」
「何を、何を得たというのです」
「───明けの明星よ、あなたは天から落ちてしまった。もろもろの国を倒した者よ、あなたは切られて地に倒れてしまった」
滔々と語るアサシンの言葉に反応したのはアーチャーでした。
「それが指す意味、そもそもが瑕無き大結晶……! ならば、その結晶を元に歪な天使としての姿を再現していると!?」
「おそらくは。ならば俺たちは再びそれを墜とさねばならないのか」
「アサシン! 説明を!」
「アレは自らの形を求め、その形を得た。明けの明星を名に持つ堕天使の形を。ならばその名を以て呼ばねばならない。その名は」
. _____________
.. ─────────────`ヽ
.. 三三三三三ニ、 \
. 丶\ マニニヽzヽ
丶\ 刈 〉
丶ヽ ー=〈闔〉/
ヾ`ミ、____ 二/
______ `¨ 二二圭|_イ〉
. /,-- ヽル厶77ー===========ニニi三{
///´ i |イリ,厶/イ/,込 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヾ!ヽ
. ヘ´ゝ {ルイ///イミ三イ`ゞ,、 ヽ \
. ヽ`ノ |ル' i/´ ミ三乂゙´ノミヽ、. 丶 \ 「ルシファー」
/ `¨¨¨´イ/;.リミx、 \
,’ / ‘,< ミ、 丶 _
. ;:. ‘, `¨`===========ミj
... i:.ヽ、 ー‐- 、 ヽ___‘, ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
\ ヽ. ____`ヾミゞ
. /:iヽ ヽ、 `ヾミ;'_____
. / l  ̄ > 、 __ j///// ̄ ̄`ヽ、
/ .l  ̄/i´>ー‐;─── ';丶
... / l / .l / :i / ,’
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【というわけで今夜はここまで。おつかれさまでした。次回、(おそらく)最終決戦】
【次回はおそらく木曜日の同じくらいに】
【申し訳ない、今夜はお休み。明日の20:00付近にやります】
【20:05くらいから再開しますね】
【再開】
ワタシは一体何なのだろう。ワタシは何者なのだろう。
考えることすらゆるやかな渦の中で微睡んでいるようで。
だがワタシは望まれたのだ、ワタシは美しいものであると。
しかしそれならばカタチがなくてはならない。ワタシを作りたもうた者に与えられたカタチでは足りぬ。
ワタシはワタシを再現する。ワタシが零れ落ちる前に、あの明けの明星を目にし、ワタシはそのカタチを選ぶ。
神様にも叛逆したというその堕天使の名を、ワタシは再現する。
もっとも美しいのはワタシだ、もっとも完璧なのはワタシだ。
そうあれかしと定められたのだから。ワタシは、そうでなくてはならない。そうであろう、造物主よ───。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「ルシファー?」
とんでもないビッグネームです。しかし、エメラルドの輝きはともかく、あの姿はその名にはまだ。
「無論、それを模したものに過ぎないとは思いますわ。記憶の底からあの形を引き出しただけ。ですが」
「聖杯と化している以上、ただの模造品であると判断するべきではないだろう」
壊れたラジオから鳴り響く讃美歌のように、大結晶は軋んだ声をがなり立てます。
何にせよ、アレを墜とさねば私たちの手に聖杯が転がり込んでくることはない。ならば。
「まだ行けますか? アサシン」
「無論、俺としても挑むべき相手だ」
連戦だというのに、むしろアサシンの表情は晴れ晴れとしています。
流石にこれは真似できませんが……。上空を見つめ、私も笑います。
「ではお願いしましょう。これよりは天使を撃ち落とすことを命じます、アサシン」
「承知した。それはすなわち証明である」
「……では私も、上手く回せばこれで終わらせることができるかもしれませんもの」
浮かぶ天使目掛けアサシンとアーチャーが構えます。
これが最後の戦いになる。そんな予感だけが朝焼けの近い夜空に浮かんでいました。
直下、戦況
123:上空からの一方的な
45:連戦の弊害
67:一跳びに縋り付く獣
89:天使は再び落ちる
6:足に縋り付く獣
地上の二騎を捕捉したのか、上空の大結晶の光が増し、次の瞬間光線が放たれます。
セイバーのそれとも似た翠の光、しかしそれは地上を抉りました。魔力砲というよりはその面もある熱線。
着弾点は溶かされ、一撃を食らうだけで人間なら炭化してしまうでしょう。
「目測はまだ正確ではないが……」
「あの距離から矢鱈に放たれるだけでも十分脅威ですわね」
「そうなると、第一目標としては」
アサシンとアーチャーが頷きました。
「アレを引きずり落とすこと、ですわね」
簡単といわんばかりですが上空、おそらくは100m以上離れているそこまで、辿り着く方法はあるのか、それが問題です。
ですがアーチャーもアサシンも気にかける様子はありません。
「アーチャー、俺を撃ち出せるか?」
「……宝具の限定使用で可能です。しかし、半分程度の距離までにはなりますが」
「そうか、ではあとは俺に与えられた試練というわけだ」
簡単に言いのけ、アーチャーは巨大な弩を召喚しました。その弩に番えられるのはアサシン。
既に大結晶は次の一撃の充填を始めています。さながら人間大砲、無茶と無謀を合わせたようなそれに。
「私も協力しましょう、絶影!」
セイバーの宝具、絶影を呼び寄せ弩に組み合わせます。雷光の速度での射出であれば成功率はさらに上がるはず。
……もっとも、これにより本体のいなくなった絶影はおそらく消えるでしょう。ここまでよく戦っていただきました。
「絶影、よろしくお願いします」
不平を述べることもなく、絶影はただ一つ唸ると目を閉じました。私も頷きます。
「では、行きますわよ」
「ええ、頼みました。アサシン」
「了解だ」
引き絞られた弩の緊張が、一瞬にして切れる。同時に絶影の雷光が弾け、爆発的な速度で上空へアサシンが射出されました。
絶影の姿がその名の如く、影すら残さずに消え、吹き荒ぶ砂煙の中、私は上空の天使に向かう光の筋を見つめます。
原初の獣を身に宿し、ひたすらに救世主の威光を示さんと戦った一途さを、見ます。
さながら多段ロケットのような速度で、最後に一度アサシンが弩を足場に跳ね、大結晶の足元へ。
「食らいついたぞ、大天使にして大罪人! サタンにしてルシファーよ!!!」
直下、戦況
12:高度は下がったが振り落とされる
3456:傷つけ、アーチャーの届く場所まで
789:天使を落とす
6:獣は縦横無尽に
自らにまとわりつく獣。それを振り払おうと大結晶は複数の腕を生やし引きはがさんとかかる。
腕からは翠の光線を、あるいは鋭い翠石の槍を。本来守るものであるはずのそれを攻めへと転じ、蔓延る寄生虫を焼き殺さんと振るう。
しかし、縋り付くのはただの獣ではない。混沌の獣の因子を持ち、全ての獣へ別れるまでの原初の怪物。
人の叡智により狩られるそれであったかもしれないが、しかし、未だ大結晶はヒトとしての形を成さず。
豚に、猿に、鳥に、形を変えながらそれは迫る、襲い掛かる。
─────怖い。大結晶の思考に僅かなそれが飛来する。
自らを壊さんとするモノ。大結晶はその美しさ故、そういったものに出会うことはほとんどなかった。
あったとしても誰かが守ってくれた。そういうものだと考えていた。
だからこそ、自分の中心に迫ってくる獣性の怪物に、大結晶は初めて恐怖の色を知る。
「どうした」
声が聞こえる。遮二無二、ひたすらにそれを叩き潰さんと腕を振るう。
だが声は止まらない、全身を奔る悍ましい蠢きは治まることがない。
「輝きがくすんでいるぞ」
そしてそれが、大結晶の前で嗤う。いや、違う、獣の本能に任せた威嚇の笑みではない。
その笑みは清廉で、ひたすらに透き通っていて。思わず、手を振るい、叩き落とす。
小さな体が宙に舞い、落下していく。その先にある地表を見て大結晶は気づく。
ワタシは、知らない内に落ちていた。いや、この獣を払おうとした段階で、ワタシは落ちざるをえなかった。
ようやく気付いたそれ。獣に手を伸ばそうとして、先に、小さな影を見る。
「射程距離ですわ。悪魔をも堕として見せましょう」
悪魔ではない、ワタシは何よりも美しく、何よりも素晴らしく、そうあれと願われたもので。
ならばなぜ、ここまで落ちているのだろうか───? その疑問に、手放した獣と交差するように、自らの胸元へ、一条の矢が。
直下、戦況
12:まだだ、まだ
345:防ぐも、咆哮で動きは抑えられ
6789:勝利!
6:勝利!
直下、聖杯堕としちゃったけど
123:願いは……
456789:魔力は問題なさそう
【10分経過したのでこのレスで】
【そして一旦中断、続きは22:30くらいから。といってもエピローグに近い形になりそうですが】
【22:40くらいから再開します】
【再開】
矢が、自らの核に刺さるのが分かる。だがそれがなんだというのだ。ワタシは瑕無き大結晶。
それは揺ぎ無き真実であり、この一射で傷つくことなどは有り得ない。
──────ああ、その言葉を、ワタシは信じることができない。
ワタシの無窮をワタシ自身が疑ってしまっている。造物主のひたむきな狂気は幼児のワタシには持ち合わせていない。
獣よ、獣よ、何故落ちるのだ。ワタシは何故砕けるのだ。お前がきっと答えを知っている。
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\ l l l く
手を伸ばす、その手が端から崩れていくのも気にはならない。
ワタシは美しいのに、何故ここまで醜く儚い。ワタシはあの明けの明星の名を得たのに。
──────どうしてこんなにもくすんでしまったのだ?
砕ける、砕ける、砕け散っていく。落ちていく獣に手は届かず、それより先に崩れたからだが転回し、反転し、落下して。
世界が煌めいている。翠の光が攪拌して、ワタシの意識が消えていく。
獣の背から光が見える。朝焼けの訪れ、そしてその夜に残るのは明けの明星。
また、その冠から、ワタシは、墜ちる。悲しくなって、寂しくなって、最後の一片となって。
──────そして、何かに握られる。
「あなたは全きものの典型であった。知恵に満ち、美の極みであった」
それは、ワタシへの。
【輝ける大結晶、崩壊。これにより聖杯の機能は散逸する】
落下してきたアサシンへ駆け寄ります。
高度は大分下がったとはいえ、おおよそ五階建てに近い場所からの落下、傷つかないはずはないでしょう。
しかし、アサシンはよろりと立ち上がり、身体に付いた砂を払っています。
「アサシン!」
「無事だ」
「見れば分かります! 何故かという説明を求めます!」
「む、……おそらくはこれを握っていたからだろうな」
天上から降り注ぐ翠の破片。あれほどフェイカーが誇ったそれは今、朝焼けに照らされ、翠の光を撒きながら消えていきます。
アサシンの手に握りしめられているのはそれの一番大きな結晶。脈動するように震えているのは、まだ少し残留しているからでしょう。
とにもかくにも、これでようやく聖杯は戻ったのです。……あれ? 聖杯は、戻っ、た?
嫌な予感がします。振り向くとアーチャーが肩をあげ。
「聖杯、壊してしまいましたわね」
や、やっぱり、そうですよね!? つまり、これは。
「これで終わり、か?」
「ええ、私たちを現界させている魔力が霧散する以上、戦争は続けられません。そうですわね?」
アーチャーが問いを飛ばした方向から、人影が三つ。ナゼさんと毛野原さん、そして千叶星さん。
「ええ、そうね。私一人だけじゃ厳しいわ」
「そもそもこの精霊種の能力は自分のリソースを削る必要があるからな。それの補助として聖杯戦争の術式を使ってるカタチだから」
「これ以前の戦いなら私一人が消えることで、できたかもしれないけど……。今回はもう限界近いの」
ならばやはりこれで……。突然の幕切れに困惑する私を置いていくように、アーチャーの嘆息交じりの声が。
「……マスターの願いは叶いませんのね。ではせめて、彼女の崩壊を防ぐことはできませんか?」
「まだ霧散していない魔力、すなわちアサシンの持っている宝石を使えばなんとかなるかもしれないけど……」
アーチャーの目がアサシンの手に注がれます。
「で、でも、それはリュコさんにも使うことができるはずです! アーチャーの願いが叶うなら、彼女の家の復興も」
毛野原さんが私をかばうように震えた声をあげます。そう、これを使えばそれなりの資金、もしくは地盤を手に入れることはできるでしょう。
それが家の再興に繋がるかは私次第ですが、やってみる価値はあるかもしれません。
「リュコ様、恥を忍んでこのべリサリウス、譲っていただきたい」
「……マスター、意のままに」
……時間はありません。少なくとも太陽が完全に顔を出すころには、この奇跡は起こせない。ならば、私の決断は。
23:15までエメラルドを渡すか多数決。先に二票、集まらなかった場合はランダム
1:渡す (そのままエピローグ)
2:渡さない (アーチャーと一回のみコンテ不可の戦闘判定
【ここまで】
1:渡す
【というわけで以降はエピローグになりますね。なので今夜はここまで、おつかれさまでした】
【明日中にエピローグと、各陣営及び総括のレビューを出せたら、という感じで行きましょう】
【再開、安価とかはないのでお気軽にどうぞ】
1:渡す
奇跡が一度しか手に入らないというのであれば。私は。
「アサシン、一つだけ質問を。あなたは奇跡があるとして、それに手を伸ばしますか?」
「そもそもの解釈が違う。奇跡とは主や聖霊が我々の信仰心を呼び覚ますため、救いを与えるために起こすもの。であれば俺に奇跡などは必要ない」
「なるほど。では現在の状況は?」
「これは奇跡にあらず。俺は信仰の為にここに立ち、俺、ひいては俺に対する奇跡を示す手段として戦いがあると解釈する」
「分かりました。では私にも奇跡は必要ない」
うんと頷き、アサシンも無言で握った宝石をアーチャーに託します。
アーチャーは深く頭を下げ、その宝石を持って七瀬さんの方へ。きっとこれで彼女の崩壊は少なくとも防がれるでしょう。
朝焼けが夜空の端から赤く広がっていき、翠の粒子は煌めいて落ちていきます。
そしてその中で、アサシンの姿もまた、ゆっくりと溶けるように薄らいでいきます。
「ごめんなさい、アサシン。あなたは戦いたかったのではないですか?」
「ああ、だが十分だろう。アーチャーと戦えなかったのは残念だが」
「……そうか、フェイカーの大結晶を含めればアーチャー以外とは全員戦ったのですね」
よくもまあ、それで生き残ったものです。私も、貴方も。
運が良かったと言えばそれまでですが、やはりその立ち方が、生き方が、何か作用したのかもしれませんね。
「こちらからも感謝を、マスター」
「いえ、それこそ私のセリフです。貴方がここまで愚直だったからこそ、私は戦うことを選べた」
「……ずっと思っていたのだが、貴女は美しいぞ、マスター。それは外見だけではない、その在り方から来るものだ」
穏やかに、アサシンが微笑んでいます。そんな笑い方は初めて見ました。ずっとそんな笑い方であれば、きっと生前ももう少し上手く布教できたでしょうに。
光が私の背後から差してきます。髪が一陣の風に巻上げられたなびきます。頭骨が笑うように、いえ、歌うようにカタカタと音を立てます。
私の前でアサシンはしっかりと立ち、朝の訪れを私越しに見つめています。ゆっくりと伸びた手を、しっかりと握ります。
「どうか、その在り方を忘れずに」
「ええ、貴方も、ちゃんと話すべきことは話すように」
「……善処しよう。では」
握った手の感触が曖昧になっていきます。思わず目の端が熱くなってきます。
ですが、涙は流しません。別れは訪れる、終わりは訪れる。それから逃げることなど出来はしない。
私はここで生きている。浅ましくも生き延びて、ここにいると、彼に最後まで示すのです。
「ええ、さようなら。レギオン」
\ __
i ィ´ ミ
|_______/ =且= ` <_ __________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄く 盆 ー 、__ } ̄ ̄ ̄ ̄`マ//////////≧x、
}ィ777i!≡≡彡 ̄`ヽイ ∨///////////≧x、
〈_ィ升ゞ=≡≡≡≡=《 ∨/////////////.∧
/´¨ ,ィ升从リミ! |///////////////∧
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/////> 、 ヾ\ イ///////¨V///i `¨´ jノi|ェュ、 |/////////////////∧
. ,イ//////////> 、 ヽ\. ` ̄ヽヘ从 //!___,ィ´i ̄ ̄i} |//////////////////∧
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.///////////! |i \ < ̄,' 〃 ///// マ≧ミ=ー、ミ、.`V ///////////////////!
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∨/////////≧、_ |iァ i ,イ/// ! i 〉 i,Vム ', ヽ ヽマ.////////////////i|
.. ∨.//////////.7 |i ` 、 / {://///∧ヘ /、 〃 ∨i!叱', ':,ム∨///////////////i|
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∨////////∧ `ヽ. / ,., ∨`/ i/ 厶´マ\ | ∨/////////////.i|
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`マ./////∧ / '、_, く_ ,ィ≦´777777///∧. i/////////////i|
. `マ.///∧ / ∨///////////////∧ i/////////////i|
【というわけでエピローグの前に全陣営の総評に移ります】
【ランサー陣営】
【名前】ナゼ・ナノカ
【属性】秩序・悪
【体】1:自ら拘束している
【知】9:天才ですから
【心】8:メンタルばっちり
【質】9:ロード級では
【家】1:一般!?
【運】9:豪運
__ { | { \ 、
八__,ノ.、 丶 八 丶 ヽ\ ヽ }
∨^∧\{::::\{\:::\ } }ヽ ト、 、 }/|
∨^∧:: ヽ:::::::\::\::\ノ ,ノ:::} !:::}ハ /::/
{ r仁 ∨^_,〉 ̄_,ノ<  ̄` <⌒' く/::/::::}/::/:}
丶`二ニ弌 ¨〈仁 二>、 \ ヽ ヽ::::/:::/:/
\  ̄`ア::〉,_∨//:::/〃:ヽ 丶 \, ∨::/:/
` ー=≠イ::/ ///厶イ:/i|ヘ::∧ ∨\Ⅵ〈、
'⌒7}/.//, / ̄i/ 工..Ⅵ:', / |/|:::::',! } ヽ
/,ノ|/// /_ ̄`/<巧 从::Ⅵ/|::ハ:::乂
-‐ ´//::l// ∧  ̄` <`丶 〉| イ{::人辷≧=ァ
//〃Ⅵ /r― 、 ∨i∨ | :lハ::lトミー=≠
. / /′ ∨ `こ ^ヽ |/// }::|八ー=彡
「`iト { ∧ イ / ノ介トミー
V∧ > 、 / 介ー==≦ -< >ァi´:ハ| |八
_,∠..._:V∧ ∧ /^|-―< 丶\//l/ l|/ | | \
, ´ `\l\ { ヽ. ノ `ヽ / l/{ { | l|
. ′ .\\| ̄ ̄\ .{ハ|八
| . . . : : : :><,__\ 乂
人 . : : : : : : :, < / |` <  ̄ ̄ ̄ 二ニ==- ミ
_,>-=ニ二..{ / :| ` ー<: : : :/ , 丶
{ \_____! ∨ // / ハ
` <⌒ 、 \::.{ ' / |
` ー\ \ . : : : }――< ,′
丶 \: : : : : : : : .: .: .:厶==ミ \ /
> 丶 丶: :_:_:_ : : . イ/ 丶 \/
≧…―-- 、 丶:::::::::::::::/ /ヘ. /
\ \::::: / /::::::∨
【スキル】
◆ 身体改悪
悪魔の使役や呪術の行使に限らず、古今東西の霊的な素質を持つ人間は欠損や先天的な不倶を抱えていることが多い。
それを応用し、対価を払うことで呪術を行使する方法が、自らの体を拘束することにより前払いに近い形で利用されている。
あえて身体を傷つける、拘束することで魔術的な要素を付与し、ただでさえ高い自らの資質にバフをかけている。
正確には、自らの体が壊れる前に先に壊している、という形であり因果は逆である。
◆ 努力家
常に研鑽を惜しまぬ努力家。高い才能に加え惜しまない努力で何処までも高みに向かおうとしている。
それは人と少しずれた自分への防衛本能であり、自らに与えられた瑕の払拭でもある。
◆ チェンジリング
かつて彼女は妖精に攫われた。妖精から気まぐれに与えられたものは人の身に余りある力。
先史の魔術師にも匹敵する能力を有するが、彼女の場合自らを拘束する、自傷することをトリガーにすることで抑え込んでいる。
【来歴】
一般的な家系に生まれ、育った少女。ただし、若年時に妖精に攫われ、その異常な資質を強化された過去を持つ。
自らの体が与えられた力の前に崩壊することを理解し、先に壊すことで、「先天的な不具者が魔術の素養を持つ」という類型に当てはめ防いでいる。
その特性故に一般的な社会には馴染めなかったが、持ち前のがむしゃらさと強いメンタルでなんとか持ちこたえ
尼慈女学院に入学し、戦争に参加することで自らの異常性を払拭しようと試みている。
来歴からか、迫害されたり不慮の不幸に遭遇した相手には強い仲間意識を持つ傾向にある。
【聖杯への願い】
自分から魔術の素養を失くしてしまいたい
【ランサー:オイフェ】
___ -=ニ二 ̄`ヽ
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,,<:.:.:.:>才 ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ___.二ニ=ラ / l
.ィT.:.:.:.:>:.:":.:.:.\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`Y____ 二/入 `Y!
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/. : ∠=ミ:.、:\:.:.:.:.:.:.:.:.:. !_二ニ=: :`ヽ :j i | :| :!
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{:.:ヽ:ヽ:\:_)ノ : /∠j:|: : :!L人戈リ / ヽ |:.|:Y{ :j ′
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Lノ 八:_/ゞ{、しイ: : 小 ィ //|:.:.:.: ∨ \.,′
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{:.:.j/) __ γ⌒ヽ,≦|!| : : ∨:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:{_:.:.:.:.:.:.:`ー=ミ : : : ',, 【 ttps://w.atwiki.jp/ssfate/pages/1386.html】
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【ランサー陣営、感想】
マスターは今回、主人公を除いて唯一の作成メンツ。
出現が一番遅かったのもあり、少し影は薄くなっちゃいましたね。
あと、やってる間にアヴァロン・ル・フェが始まり、色々と妖精しんじつが公開されたので、>>1 の中で混乱が起きたのは申し訳ない。
ランサーは最初の脱落者になってしまいましたが、もっと上手く回せたよね! って感じがヒシヒシとあり、今回の反省点の一つです。
特にランサーのスキルをちゃんと使ってあげられなかったことが心残りではあります。
シンプルなステータス、スキル、宝具構成で、来歴等も分かりやすく使いやすいデータだとは思います。
陣営としては和気藹々と殺伐なことができる陣営なので、やはりもっと描写できればと思いましたね。
特に最終盤、マスターだけで動いていた時かなり便利に使えたのでなおさらです。
今思えば、再戦時にスキルを使わせて話を展開すべきだったのでしょうね。
【フェイカー陣営】
【名前】毛野原 馨 (ものはら かおる)
【属性】中立・中庸
【体】4:普通に戦ったら弱い
【知】2:箱入り娘
【心】2:不安定・自立心弱い
【質】4:魔力量は微妙
【家】3:無名・没落
【運】2:最悪ではない
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/ /llii::. `, /´ .::iill\ \
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く __/´ //'| _// / ', `,. .\\ミ ...|\、 \、__ 〉
``'ー''"| / | .从、_//〉/ | `, `, `, ミ>xr从 |゙\ |`''''ー'''´
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`'くxノノ .{ \: : `、',`: :`'':::;;;:ァ'´: :´/,,/ ,,'゙}´ \...y´
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八 \: : : : : : : : : : : / 八
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全身白い毛皮に覆われた獣人のような少女。
【スキル】
◆獣性魔術
先祖代々受け継がれる、一人一人固有の獣性を発揮し肉体を一時的に改変する魔術。
彼女はカイウサギ(アナウサギ)の獣性を持ち、聴覚に優れ、素手で自己が潜り進める程度の穴掘りができる。
力は弱くて持久力もなく、またノウサギでないので走力も40km/hくらいが限界。
彼女は行使の制御ができておらず、人間の姿になるのは完全な魔力切れに陥ったときのみ。
戦闘力のない動物のため低コストで、魔力量が控えめの彼女が常時維持しても魔力には余力がある。
◆無秩序なトンネル
時間を余しているときに手持ち部沙汰な彼女は、たびたび学園内の土のところどころに穴を掘り道を作っている。
いくらかは他の学生たちにも知られて抜け道や近道として使われている。
彼女もある程度は場所や経路を憶えているが、
目的を以って作ったわけではないし崩れることもあるのですべてを把握はできていない。
◆肉用種
カイウサギの獣性を長く発揮し続けたことの影響による身体の肉質の改良。
彼女の身体は高級な食肉のような性質を持つ。
怪我を負った際の傷口から見える肉やその香りから、また検査で身体を観たりした時にその良質さが伺える。
火傷ともなればその焼けた傷口の匂いは彼女を食し味わいたいと冒涜的な感情を抱かせ、
倫理観を捨て人肉食をしても構わないとまで思ってしまいそうな負の魅力に溢れる。
肉体には魔力成分が含まれてるので滋養もあるはず。
【来歴】
刻印とか研究とかいう概念も持たないはぐれ田舎魔術師の出。
祖先はさまざまな自然の動物を神聖視し深く関わってきたといい、
その子孫は生まれつき遺伝としてそれぞれ固有の動物を体現する獣性魔術の使い手として生まれる。
大昔の祖先はその力を人々のために役立ててきたが、
近年の代では魔術を人前で使わず一般社会で生活していた。
彼女は生まれつき魔術回路に変異があり、獣性魔術の行使のコントロールが致命的に苦手であった。
戦闘力もなく燃費の少ない動物であったことが幸いし命の危機とはならなかったが。
そのためほぼ家より出されず育ってきた。
彼女はその獣性のせいか育ちのせいか従順性・許容性が強く出て、
現状をできる限り受け入れ反発しないように適応してしまう性格を持つ。他人には強要しない。
一族はその特殊な出自より研究対象として魔術師から目をつけられて、襲撃され誘拐の憂き目に遭う。
家族は獣性魔術をを無理やりに発現されたまま、皆物言わぬ標本とされていく。
残った兄と共に必死に逃げて、みんな終わるなら仕方ないと運命を受け入れそうになる。
しかし最後の最後、兄がお前だけでも遠くへ逃げろと必死に逃がしてくれた気持ちは尊重しなければと、
生き別れになったのち紆余曲折あり学院へ保護されるに至っている。
特殊ではあるが特に秀でた能力も向上心も持たないため学校では見下されている。
獣臭いと貶されることもある。ウサギの特性により壁越しや遠くの悪口陰口まで全部耳に入ってくる。
生き別れの兄がどうなっているのかはわからない。
でも兄なんてとっくに死んでるだろうと何度も言われてきたので、
死んでいるものだと完全に思うようになった。
優しい学生は魔術の研究を勧めてきたり、手伝おうと声を掛けたりもするが、彼女はそれを無下にしてしまう。
この学院にいるなら研究者であるべきだとは思っているが、そもそも魔術研究の仕方すらわからないのだ。
それにより更に周りから良い印象を持たれなくなっていく。魔術師としての名誉など夢のまた夢だ。
彼女が本当に手に入れたいもの、手に入れるべきものは何なのだろうか?存在するのだろうか?
生き辛さに押し潰されそうになりながらも受け入れて、彼女は日々を生きている。
入学当初は獣性魔術を切ったら兄が自分を分からなくなるのではと思い行使の制御を覚えようとはしなかったが、
今ではもういない兄との思い出であり共通点だからとしてやはり制御したいとは思ってない。
というか人間の姿に戻ってしまうと、あまりに慣れてないこともあって困惑し錯乱する。
【聖杯への願い】
確固たる自分自身の意思を持たない彼女は、現状を受け入れていて自分自身の願いと言えるだけの願いがない。
サーヴァントや他関係者等、関わった他人のために聖杯戦争を頑張ってみてもいいかという程度の意思はある。
その中で影響を受け、願いを持つこともあるかもしれない。
【特記事項】
魔術の研究者としてよりは、研究素材として見込まれて入学することになった可能性もあるかも。
人間の食べられない草も食べて生きていけるので、自然環境で生きるのには便利。
詳しく触れてない設定や他応募キャラと矛盾する所は、進行の流れで付け足したり別解釈したりしていいです。
別に幸せにしてあげなくてもよいし、あげてもよい。
【名前】うさぎ
【属性】秩序・狂
【体】7
【知】1
【心】1
【質】7
【家】0
【運】1
,. -  ̄  ̄ - 、
_ / ヽ
< _>、 / ト、 ヽ
) ;_ >、└.i ハ | ヽ ヽ ヽ
>'´ / ヘ | | ヽ、| ヽ i ト, i
/ i i | ̄ ヽ / レ
i `ー-'´| レ' ,ィTヽ V
| | ゝ、 | i |f;;;j| i
| | f ヽ! {弋_ノ ' /
| | |\_`ーヽ ┌― , ' |
', ヽ \ > -`ァ _, イ |
', ト、ヽ \,―-'―- '┐ .! /
ヽ | `ー-/`ヽ、__/ ) .レ
/ , ―、 | ヽ
./ / \ ハ ヽ\
/ 、 \ )、 )
/ \ \ ヽ |
/ \ \`-ノ
/ \ \
【スキル】
◆ 加工生体
魔術的な実験や、儀式の生け贄にするために作られた人工生命。
人であることを維持できる範囲でかなり広範に手を加えられている。
無茶な扱いをしても壊れず、少ない食料でも長期間生存でき、広域な魔術に適性を示す。
◆ 命令遵守
一度言われた命令を守るために、自分の命を使い捨てることに躊躇いが無い。
自分は魔術の礎となるべく生まれた。儀式を完成させるために死ぬ。
魂に刻まれた呪いは絶対であり、その在り方は変えられない。
【来歴】
学園で養殖されている"うさぎ"のうちの一匹。
各クラスから一人ずつ任命される「いきもの係」に育てられている。
自然の嬰児たるホムンクルスとは異なり、「人」としての属性を保存した実験動物。
生育が早く、繁殖力に長け、さまざまな魔術の贄として利用できる。
長年かけて品種改良を繰り返され、魔術回路の増築実験などを経て強化されている。
単純に身体スペックで言えば半端な生徒よりも上と言ってもいいが、意志や感情はほとんど存在せず、他人の言葉に従うことしかできない。
【聖杯への願い】
鯖の願いを叶える
【フェイカー:キャロル・チャザム】
}\ ノ/
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`ーァ=ニ/:___/: : : } : : 人:.:{\ li |:./|:.:r``⌒}: : : : :.}: :,i(
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レl{: : : : : : : : : : :/ ´⌒迯リ㍉)/ {迯歹.}} `ヽ、,: : : :`ヽ、
人: : : : : : : : : :{ `¨冖'''``: ㍉¨⌒} ヾ: : : : :`、
|: : r‐<: : : { / ヽ }lヽ¦ }l|: : : : :} 【 ttps://w.atwiki.jp/ssfate/pages/1167.html】
|: : { {^ヽヽ:.:{ { く/__/ | }リ: : : :.ノ
∧从‘, {_r}\! , `¨ .! /: : :./
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. /イ } : /: /}∧|. 」I斗=ニニニニニニニニニニ= - = - = - = - =/-=ニニニニ二ニニニニニ\
从八{. }。s≦}「ニニニニニニニニニニ/= - = - = -=-=-./-===ニニニニニニニニニ=
l{ニニニ)V=「 ̄ 'i,ニニニニニニ/=-=-=-=-=-=-=-./-=====ニニニニニニニニニニ
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ニニ≧s。,_ _。s≦ニ∨}ニ){ニニニニニニニニニニニニニニニニj{= -= -= -ニニニニニニニニニ=
【フェイカー陣営、感想】
マスターはマスコット、もしくはヒロイン、被保護者枠として考えていたのですが、サーヴァントの面の皮が厚すぎました。
今回の募集鱒はわりと過去を抱えてるメンツも多く、彼女は特にそれがしっかりと構築されていましたね。
なので、どこかで触れられたのですが、彼女に強くかかわっていれば、彼女の願いにかかわる形で話が進んでいたことでしょう。
補佐マスターとして設定したうさぎは、うさぎ繋がりというのもありましたが、両者ともに一人だけだとかなり不安定な陣営だったので。
毛野原が天然、フェイカーがボケ、うさぎがツッコミという形でそれなりに上手く回っていたのではと思います。
話の流れ次第では、というか初期の想定では8割方うさぎは死ぬ予定でしたが、何とか生き残りましたね。
フェイカーは言うまでもなく掻きまわし役。いい空気を最初から最後まで吸って消えていきました。
なんとなく想像は付くでしょうが、一番書きやすかったです。また、設定も十分に利用させてもらったので言うことはないかなと。
本来この陣営はこういう形で動く予定はありませんでした。
毛野原にはもうちょっと悲壮さに寄り添えるサーヴァントを、と考えていましたし、もっと兄のことを深堀りしようと思っていました。
なので、フェイカーが登場した際の男性出現判定は、実は彼女の兄関連の話にしようと思っていたのですが、まあ、そこでアブドゥルが選ばれたのが運の尽きでしたね。
特殊判定からの連想ゲーム的にアブドゥルAAで霊装作る→そういや花京院AAがどっかで紹介されてたからこれでいっか。となったのが原因です。どうしてくれよう。
【バーサーカー陣営】
【名前】 千叶星
【属性】 秩序・中庸
【体】1
【知】7
【心】3
【質】0
【家】0
【運】3
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【スキル】
◆受肉精霊(不完全)
星の触覚たる古い精霊種の生き残り。
自然界とマナを共有できる精霊種であるため、魔力を自らの体内に蓄えるのではなく、外界から無尽蔵に汲み上げることが可能。
ただし、汲み上げた魔力リソースを学園の保護に使っているため、肉体を維持しきれず半霊体のような状態になっている。
真祖に連なる存在のため吸血行動も行えるが、望んで人の血を吸うことはしない。
◆千年の誓約
精霊種としての「空想具現化」能力の限定行使。
千年の時を経て、ヒトに寄り添う誓い。
生命への干渉を除く、「人間が時間をかけて努力すれば実現できる」程度の願望を叶えることができる。
ただし、精霊種として希薄な状態の彼女は行使可能な回数に限りがあり、過去の使用例を含めるとたった一度きりが限度。
その一度きりを使い切ってしまったが最後、彼女は存在を維持できなくなり消滅する。
【来歴】
尼慈女学園七不思議の一つ。生徒の間でまことしやかに囁かれる噂の類であり、時代を超えて様々なバリエーションをとるが、
「100年に一度、薔薇園の薔薇が全て満開になったとき願い事を言うと叶う」
「誰にも見つからず真夜中の時計塔に辿り着けたものは切実な願いを叶えてもらえる」
「学院長室には秘密の部屋の入口があり、そこには万能の願望機が秘蔵されている」
……などなど、「特定の周期、または条件で願いを叶えてくれる」ことが共通項。
無論、魔術を学ぶ深奥の学び舎といえど、そのような曖昧模糊な噂を信じるものなどほんのひと握りであり。
噂は噂、都市伝説に過ぎないと看做されてきた。
だが、学園の歴史の中に確かに「それ」は存在する。
構内を歩いていれば、時折ふと妖精じみた雰囲気の金髪の少女とすれ違うことがある。
それは振り向くと雑踏に紛れており、追っても影すら見つかることはない。
誰かの使い魔か、姿隠しの術式でも使ったのだろう、と殆どの生徒は自分を納得させる。
それが噂の本体であることを、知ることのないままに。
学園の妖精……「千叶星」と呼ばれるその少女は、学園の成立初期からそこに住み着く受肉精霊だ。
元はといえばとある原因で消滅寸前だったところを初代の学院長に保護された存在であり、
現代ではマナ濃度などの要因でその肉体を維持できないが、学園の結界の中でだけ生存することができた。
長い時間を経て学園と彼女は共に深く結びつく存在となっており、歴代学院長は彼女と契約を結び、学園と生徒の守護を彼女に依頼する。
最初は生き残るための仮の住まいとして学園を選んだ彼女だったが、今では愛着も深く、望んで生徒たちを保護しようとしている。
生徒たちからほんの少しずつマナを吸収して蓄える彼女だが、百年程度のスパンでその魔力と自らの能力を用い、ささやかで切実な願いを叶えることがある。
自分の身を切り崩し分け与えるような行為だが、そこに躊躇いはない。
それは長い年月を学園で過ごす居候の恩返しであり、我が子を祝福する母の愛なのだ。
【聖杯への願い】
次の千年を超えても、彼女たちが強く生きていけますように。……そして、できればそこに自分も立ち会えますように。
願いを叶える存在ではあるけれど、願いたいことはある。
【特記事項】
普段は人間に擬態し、誰でもない生徒の一人として生活している。「いつの間にか一人増えている」系の怪談に近い。
そういった現象が見逃されるのも、魔術が当たり前に存在する学園という土壌ならではだろうか。
保有魔力や行使できる魔術の最大規模は大きいが、戦闘にはあまり向かない。
本人からして生徒を傷つけたくはないと思っており、戦い自体にわりと消極的。
とはいえ、学園を脅かすような存在には容赦しない。
【バーサーカー:平将門】
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|:/ ̄ ̄ ̄¨/ Λ::::::::|:::::::: 厂:::::/::::::/::/~ ニ{ 【 ttps://w.atwiki.jp/ssfate/pages/677.html】
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{ / 乂彡イ/ // .\ニニニ) ) }
【バーサーカー陣営、感想】
まずマスターに関しては名前を勘違いして申し訳ない。ちゃんと確認しておくべきでした。
また、設定も少し変更し、イリヤやアイリなどの小聖杯枠に近い形になりました。なのでよく考えれば聖杯の枠を取り合う必要はなかったのですが、>>1のミスです。ご容赦を。
キャラクターとしてはふわふわしつつ、怪しい雰囲気は出ていたかなとは思います。
ただその言動に終始させてしまったため、メインにはあまり活躍できず、バーサーカーとの関係がメインになってしまったのはもう少しやりようがあったかな、と。
バーサーカーは会話不能枠。その為、マスターとの組み合わせでキャラクターは出せたかなと。
データ上は愚かな女性に反応、ということでしたが、恩義の為に自分の身を投げ捨てられる存在はその琴線に触れるか、ということで。
大怪獣枠になってしまったのは少し反省ですね、もっと守護者としての雰囲気を出せれば良かったかもしれません。
陣営としての組み合い、というか主従関係ではおそらく今次一番強い陣営ですね。
分かると思いますが、冬木のバーサーカーとイリヤであり、項羽と虞美人であるやっちゃえバーサーカーをイメージしていました。
バーサーカーの不死性でもう少し粘れたかもしれませんが、性格や物語の進行も考え、消滅はあのタイミングに。
もっと千叶星を深く掘り下げられれば、面白く動かせただろうな、という申し訳なさがあります。
【セイバー陣営】
【名前】虎道 遥華(こどう はるか)
【属性】混沌・善
【体】7:一般アスリートクラス
【知】7:座学は得意
【心】7:強めのメンタル
【質】4:平々凡々
【家】3:歴史の浅い家系
【運】5:人並み
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/ _ -── \ / / `ヽ \、
/ l `ヽ ヘ ./`ヽ /
/ 、_ --──/_-、', ヘ. /
/ / `ー──‐ //=ミ ', l l ヘ/
l l_ / て心 ', l - 、 ヘ
∧ l _≧ 、 、乂ツノ l /- } ヘ
∧ ',{l んハ ´ ̄ 、 _ノ / } / ヘ
丶',、乂ツノ、 ー ' /ー 丶
∧  ̄ _ ‐ ´ / l \
l、_ノ 、 ´ - イ∨ l l \
乂_ ノ丶 / ∨l l_ __ \
/ ≧ _ < } l l  ̄/_ / \
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/ // .l l ー - _ / .l/_ ノ 丶
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/ / /// l l_ノ', / l l\:::::\
γ´ ̄ `ヽ /// ヽ l l ', / l l \:::::\
【スキル】
◆尼慈女学院私設吹奏楽部長
彼女の率いる私兵集団……ではなく、一応は正規の部活として認可されている部活動。
部長という肩書きと、当人のアグレッシブな気質も相まって学園を取り締まる組織にある程度の口出しが可能。
あくまでも口出しだけであり、それが承認されるかはまた別の問題。
◆私の虎吸 壱ノ型“霹靂爆散”
独特な構えと魔改造管楽器による『虎吸』の波動。
周囲の酸素という酸素を、筋肉という筋肉に全て集中させて放つ音は、振動による破壊も巻き起こす。相手の鼓膜は死ぬ。
改造管楽器は鈍器のように振り回す事も多い。寧ろこっちの方が危険度は高い。
当人曰く、魔術の理論を武道に取り入れた呼吸方らしいが実態は彼女しかわからない。
ちなみに弐ノ型以降は考案中。
◆バトルマニア
戦いある所に彼女あり、彼女いる所に争いあり。というか率先して乱入してくる。
寧ろ彼女が戦いの遠因となる事も多い。相当なトラブルメーカー体質。
【来歴】
質実剛健、威風堂々、弱肉強食をモットーとする女学院きっての暴れん坊。高等部二年。
破天荒かつ予測不能な言動から、ほとんどの生徒達からは半ば台風の様な避けられない面倒事扱いされている。
勝手に部活を作ったりとやりたい放題な彼女だが生徒会。ひいては学園の管理者からはその強引な性格が少女達の競争に役立つと判断。
ある意味……かなり曲解した形だが、尼慈女学院の校風を体現しているかもしれない風雲児。
元々、虎道家はほんの数世紀前に魔術の道を学び出した駆け出しの一族だった。
彼女もまた魔術の秘奥を学びに女学院の門を叩いた者だが、周囲の圧倒的な才能にうちひしがれ、壁に突き当たっていた。
素質や家柄の壁は、思っていたよりも高い。同じ様に学んでいても追い付かない……。そんな彼女が辿り着いたのが呼吸法。
かつて古武術を継承していた虎道家に伝わる呼吸は、彼女が他の生徒に食らい付けるだけの力を産み出した。
しかし、食らい付けるだけでは意味が無い。この力を示す、とっておきの舞台が必要だ。
そこで考えたのは聖杯戦争。頂点に立つにはうってつけの晴れ舞台じゃないか。
万一敗退しようがそれはそれ。自分の実力が不足していただけ。彼女は自らの誇りと威信を駆けて、魔術の戦場に身を投じた。
【聖杯への願い】
我が吹奏楽部の発展!栄光!その為に部活の名を挙げ、部員を集めて鍛え上げる!
部活としての箔が欲しいだけなので、聖杯の願い自体は組んだ相手に渡してもいいかと考えている。
……当然ッ!私に勝てればなッ!
【特記事項】
・尼慈女学院吹奏楽部
虎道が力業でかき集めた即席の部活。彼女の担当楽器はチューバ。
現状ではまあまあ上手い程度の実力だが、夢はでっかく全国区常連の強豪チーム。
ほとんどのメンバーはやる気が無いが、彼女の制裁に怯えて半ば泣きながら練習する光景が時折見られる。
……彼女達が死に物狂いで奏でている音色が生徒の癒しとして楽しまれている事を知るのはまた別の話。
【セイバー:曹操孟徳】
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ノ'" ィi:i:ア/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:7 Y  ̄ !
【セイバー陣営、感想】
マスターに関してはセイバーを引っ張り、巻き込ませる役として逆指名に近い形で組んでもらいました。
当初の目的通り、ドンドンセイバーを引っ張ってもらい、陣営全体を動かせるアシストをしてもらえたかと思います。
ただ、マスター自身の内面や、キャラクター性の表現は弱くなってしまったと感じているので、少しバランス調整を失敗してしまったかな、と。
もっと吹奏楽に触れることもできましたし、情熱一辺倒ではないとこも出せたのではないかと思いますね。
セイバーはまあ、データを見てもらえば分かる通り、データの熱がえげつない。
その為、全てに触れることは困難だろうと考え、女体化の理由とかは置いておいて、"合理主義者でツッコミ体質"という側面をメインにしました。
それもあってか、他の陣営に宝具を奪われたり恨まれたり、マスターに振り回されたりと散々でしたが、キャラクターとしての活躍はできたのではと思います。
セイバーは開始前から使おうと考えていたデータで、マスターはそれに合わせ募集した中から選んだ形です。
そのため、イメージしていた動きとはかなり近く書け、筆の乗りやすい陣営ではありました。
しかし、その分やはりと言うべきかセイバーへの切り込みに比重が傾き、少々マスター側がテンプレートで収まってしまった感はありますね。
貴女が昼間の探索でもっとかかわることもできたので、これは今後の反省にできるかと考えています。
【ライダー陣営】
【名前】 二之宮 撫子
【属性】 中立・悪
【体】 7
【知】 2
【心】 0
【質】 4
【家】 8
【運】 2
. │/ | \ / / \//////\\ \
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. / / }__ / / / / /| | ヽ::\ | }\
. / / / \ / | / 弋/ V \ |:::::::ヽ | ∨ヽ
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. { __/ / /___ | | / j 芯ミ\{ V{__ 斗‐:::::::::N |::::ヽ V/∧
! / / / | l∧ ∨}_, ヒソ } 〕工ヱ[ |:::::::| | |\:::} V/∧
. l / / l |:::∧ハX^ ̄ ノ込リ }| |::::::| |ヽ| `| V/∧
l / { / l ∨::::{ V r―‐ ' ー 个ト{ |:::::| | | \ |//∧
. l | { | |:::::::::::\\_ ) / ̄{ |::;ハ| ノ \ |///|\
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. ヽ j/ / | /://└‐、\/\_____________/ / /___//
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\___ - | \_/ /:/ \ / /
| |::| 〉 __/ /
| |::| ∧  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
. | |::| /\\
【スキル】
◆動く屍
非常にタフ。頭を強打しようが、腸がはみ出ようが平気で行動する。
肉体の頑強さと、苦痛を意に介さぬ異常な精神性。
◆特攻
思い立ったら即行動。言葉や思考より先に手と足が出る。
有利不利、身の危険や保身だとかを気にせずに行動を起こす。
◆沸血霧
死徒として持つ人間を越えた身体機能を無理矢理引き出す。
その身の生命を使用した強化である為、多大な負担で肉体が劣化していく。
本人曰く「血が沸騰して霧になってるみてーだぜ」
【来歴】
不良。元は名家のお嬢様だったのだが、激しすぎる反抗期を経て不良の特攻隊長と化した。
深夜徘徊、無断外泊当たり前で、数日帰らないことも良くあり、家出の最長は三ヶ月。
さすがに事件に巻き込まれたのかと心配され捜索願も出されたが、特に怪我もなくケロッと帰ってきた。
しかし、それが遂に親の怒りに触れ、矯正のために尼慈女学院へとぶち込まれた。
教育により元のお嬢様に戻る……事はなく、人里離れようが不良は不良のままであった。
三ヶ月の家出の間に、彼女は一度死んでいる。今現在も死んだままだといってもいい。
魔術師にとって死徒化の実験体として人の道からはみ出た不良というのは絶好の獲物であった。
彼女もその例に漏れず、浚われて実験体にされて死亡した。
後は数年の時間をかけて食屍鬼から吸血鬼へとなるのを待つ必要があった――
わずか二ヶ月で食屍鬼へと化して暴走した彼女に殴り殺されて実験はあえなく終了となった。
彼女はあとの一ヶ月で吸血鬼へと至り、意識を取り戻して普通に帰宅した。
脳が溶けてぼーっとしていた為、彼女は自分が三ヶ月何をしていたか覚えていない。
【聖杯への願い】
普通の人間に戻る。
けど、別に人じゃなくてもそんなに不便でもないからそこまで全力ではない。
【特記事項】
自分が人じゃなくなってるのに聖杯戦争でサーヴァントに指摘されるまで気付かない。
【ライダー:ガイセリック】
___
_-=二三ミx、 _、<三三三三ミx、
/⌒>=三三ミx、 /三三ミ三三三三ミx、
. _ \三三\ /三三彡/^77≠ニハ/ \\
_/三三\ \三三=彡三三三7 /// /乂} \
//⌒>=三三三三三三彡У~゙彡′ー-ミ / _,,彡|l! }
. /三三三三三三三三ノ八丶^~「三三|'゛ /rャ笂,|{___
乂―三三三三三三三三三彡へ_,,乂三ソ {〉`¨¨|廴_
ー=二三彡⌒三三三三三彡Λ从´ _ __ }/〉 八{ ̄
/三三三三三三彡ノ / ノ∨ハ广爻zzzz爻7 _))
\ ( ̄ ̄¨ニ彡八ニ\从从从/三三三=-__ 【 ttps://w.atwiki.jp/ssfate/pages/956.html】
. \ \ \  ̄ ̄)/ _} /三勹广}八三三三三=-__
\ \ {{  ̄ \_____ ノ \三三「⌒\三
\ \ } \____ \,,, ̄) ___)\三| ___}ニ}
⌒\__} \ } / \ \双  ̄ }}  ̄ ̄
{ \ / , \ \ //
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⌒>ミ、 \ // /''"゛ ̄ \ }__x<二二二二\
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\{/ ⌒__ 八 | 〉 ∨ 二二二二/二二二}
__ ∨ {  ̄ ――---- \/ /二二二 /二二二二j
二三三\ } 乂__ //ニニ}⌒/二二二二/
【ライダー陣営、感想】
マスターは典型的な暴走特急不良娘ですね。過去や身体面の話もあり、かかわることができればもっと面白い動きもできたのかもしれません。
個人的にはせっかくセイバーと同盟を組んでいたのですから虎道ともっとかかわらせれば良かったな、と。
キャラクター性も近いので、おそらく面白い掛け合いが出来ていた気がします。利用し合う関係ではありましたが、少し失敗でしたね。
ライダーはまあ、言うことはないでしょう。数年越しの宿題を果たした気分です。
前回は味方ですが、今回はラスボスの一人として暴れ回ってもらいました。
マスターとの関係性で分かる通り、そういう路線に持っていきたかった、という>>1 に引っ張られたかな、という部分はありますね。
陣営としては疑似親子のイメージで書いていました。もっとも、描写が主にセイバーとのギスギス、それが終わるとラスボスムーブになったので、もっと書けたかもしれません。
特にマスターの境遇はかかわることができれば、物語としての展開はかなり変わったモノになっただろうと思うだけもったいない! と終わった今では思います。
また、最初はガイセリックを使用する予定はなく、周囲の状況からここで一つ宿題を果たしてもいいか、という判断で出現しました。
そのため、あとになってアーチャーとの因縁が発生したので色々と見直しを余儀なくされた陣営でもあります。プロットはちゃんと考えようね!
【アーチャー陣営】
【名前】土塊 七瀬 (ツチクレ ナナセ)
【属性】秩序・中庸
【体】8
【知】7
【心】5
【質】5
【家】0
【運】2
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´ ´ ヽ:: ::\ 斗 | | /^ヽ/V/ハ´ ヽ :: :: |
ノ ( :: :: 7 \ ノ , | ´―ト´ \\ \ |:: ::|
==一 / __ ./ \ Υ_/ ,  ̄ト ヽ-ヽ 、 |:: ::|
、____, /くくくくく\、 \ f´ | 「 マム ,:: ::,
 ̄ ̄ ̄ ̄ /くくくくくくくく/\〕r≧=======〕| | | マム ヽ /::/
./くくくくくくくくく/ /くく|  ̄ ̄ | 、 / ∧ | | | -=≦_/
´くくくくくくくくくく/ /くくく |くくく .∧ .ノ ノ
代理AA:七瀬かりん(虚構推理)
【スキル】
◆ 美化委員長
学園内の美化を司る役職。
土塊の場合は体質上勝手に発生する砂を掃除しているうちに他人の粗が気になるようになり、掃除をしまくっていたら推薦された。
本人もまんざらでないので鬼の美化委員長として学園で名を馳せている。
◆ 西行、高野の奥に於いて人を造る事
『撰集抄』において見られる西行法師の作った人造人間。和製ゴーレム。
人の骨から作られているが、不完全なため全身から常に砂が流れる体質になっている。
ゴーレムの性質を持つため、骨のどこかに刻まれた和歌を消さない限りは死ぬことがない。
◆ 希死念慮
漠然と抱えている死への渇望。
長きにわたる生を過ごしているため、思考しない程度の希死念慮を抱いている。
その為か、危機的状況に対する反応が僅かに遅れる傾向にある。
【来歴】
学園にその名を響かせる鬼の美化委員長。誰に対してもつっけんどんで不愛想な態度を隠そうとしないクールビューティー。
なぜか行く先行く先に砂が落ちているとの噂があるが、美化委員長という職責上、噂話に留まっている。
その正体は1000年近い昔、西行法師により生み出された人造人間。
骨を使用して反魂の法でもって生み出され、投げ捨てられた不完全な人間。
生まれてから数百年は怪物として山野を彷徨するに留まっていたが、徐々に人間としての形を得て、ここ100年ほどでようやく人の形を得た。
ただし、不完全に変わりはなく、全身から常に砂が流れ、油断すると崩壊しかねない。その為、身分を偽り自分を完全なものにするために聖杯戦争に挑むことになった。
【聖杯への願い】
自らの身体を完全なものにする
【アーチャー:べリサリウス】
、 __ x‐=‐ 、
= 、 |∧ / `´ \
\ \.|ニハ / . ─── 、\ ヽ
\_ヽ二| / / /: : : : : : : : : : : : : : ', ヽ
 ̄∨ヽ / //: : > ´ ̄ ̄ ` <: | ハ
∨//〇 . |: : :/ | |
∨─、/ > . | |/ Ⅳ | /l/ ∠∨| / |
', ` <///> | |、 ヽ\{ 、\ lV 才´ _ | / 八
', ` <///>| ∧ ヽ{ __` ヽ{ rf爪_)ヽ|/ソ \_ ノ
', ` <∨ ミ 〃んハ 辷 ソ | | | \イ
', ゝ三 辷ソ | l ゝ─イ `ヽ
', .人 |∧ l |∧ ヽ/ `ヽ\
', .ゝ二 // ∧ __ / \ ヽ | |/
', / ゝ‐イ 、  ̄ イ } / | | ∧/
', / / .| > . / | リ | /从|
', | | | .|/ | | | |≧ イ=、f ̄|、|/从// 【 ttps://w.atwiki.jp/ssfate/pages/562.html】
',. \{∨ヽ/\/ヽ从/f ̄fヽ-| | | ./
. ', マヽ |\|\∧∧∧ .〉イ7─/⌒|二二l__
', \\ | | | | |/ / / .| ,ィ丶__r=r─r 、
', |> 、\ヽ> ´ ̄/ .| ./ /_r─、_ / | ___/
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', /.三三三 .|:.:./ / |三三三三三三三三ニ=‐"|
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r=/ /0ゝ'.:.:.:/>'.∧三|__/〇三/. : .| | \ !
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【アーチャー陣営、感想】
マスターは色々と過去を抱えているマスターの一人ですね。
西行の作った人造人間、という設定だったのでどうなるかなーと、思ってましたが、上手くセイバーに攻撃されたりと、設定が上手く使えた印象です。
あと、最初になんか砂を使って使い魔作ってましたが、あとでデータ見直すとそんなことは一行も書いてませんでした。反省します。
アーチャーは、まあ、何でこうなったのかな? と。データ的にどっかで判定をしようとは思ってましたが、特殊で引くかあ、といったところです。
そのおかげで終始味方として協力してもらいましたし、ライダーやセイバーの間に因縁ができたのも使いやすかったです。
おそらくAAの関係で女性になったんだろうなあ、というデータではありますが
そのおかげで同性愛者のドMかつNTR趣味という確かにこいつ将軍に置いとくのはヤベえなという説得力が増してるので面白いですね。
陣営としては初手特殊でド級の好意を持ってもらったこともあり、味方として頼れる陣営になったのではと思います。
一応、途中でも言っていたように裏切りフラグをいくつか立てて、特殊や不利状況では裏切る可能性もあったのですが、一つもそれを引かなかったので良かったな、と。
鱒鯖の関係も良好ですし、最終的に自陣営の悪友的存在としてちゃんと活躍してもらえたのでは、と思います。
【アサシン陣営】
【名前】リュコ・コンティノアール
【属性】秩序・悪
【体】2:虚弱
【知】5:平々凡々
【心】4:ちょっとメンタル弱め
【質】3:あまり優れていない
【家】0:伝承保菌者
【運】9:豪運
/ ̄` ̄ ̄\
/ ./-=ニニニ-_ \
/ / ̄ | | ヽ
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| | lィぅxハ /ぅ=x | |
八 、〈 Vツ Vツ 〉 /|
∧ ヽ> ' ∠/./ .|
| _ -ニ-_:. `__´ ィ ム'
_ -ニニ◎ニニ_' ノ }、_| \
_ -ニニニ◎>ォ◎ニ_>く_/|:::::ト _ \
_ -ニニニニニ◎/ ´'うニニ-_:} /::::::| ∨ |
-ニニニニニ(::::)/\__/ニニニ>V:::::::::| V |
-ニニニ>''" ノニニニニ-/::|:::::|::::::::::| ∨|
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【スキル】
【伝承保菌者】
ゴッズホルダー。神代よりさらに過去、人が知性を得るに至った原人の遺産及び混沌とした魔術体系を断片的に引き継いだ一族の出。
魔術体系として成立する以前の曖昧模糊とした技術であり、殆ど化石に近い原人の頭骨を宝具に近い形で使用可能。
主にマナを強制的に引き出すことによる肉体の単純強化、原始的恐怖を呼び覚ます雄叫び、遺伝子を利用した複製兵の作成などを使用可能。
【マンモスライダー】
上記の宝具の応用であるマンモス乗りの力。
もっとも、マンモスは現在絶滅しているため、近い質量の重機なら使用方法を知らずとも殆ど完璧に乗りこなせる。
これは仮定の話だが、存在すれば幻獣種をある程度乗りこなすことが可能と推測される。
【絶世の美女】
十人いれば九人が振り向き、一人が恋する絶世のスペイン美女。
非常に勝気ではあるが、それもまた魅力と評判。
【来歴】
現生人類と僅かにズレた過去の人類種、ネアンデルタール人の叡智を伝承保菌という形で引き継いできた一族の末裔。
一族というが、勢力争いに敗北したこともあり、実際のところは彼女ただ一人が残っている状態である。
そのため、家の存続も賭け、聖杯戦争が行われる女学校に潜入することになった。
所持する遺物の影響を強く受けているためか、非常に勝ち気で弱みを取り繕うとする部分がある。
また、絶滅したネアンデルタール人に自分を重ね合わせている部分もあり
家の復興だけではなく、ネアンデルタール人の持っていた魔術体系の完成を望んでいる。
【聖杯への願い】
家の復興、うまくいけば魔術体系の確立
【アサシン:レギオン】
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i ィ´ ミ
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄く 盆 ー 、__ } ̄ ̄ ̄ ̄`マ//////////≧x、
}ィ777i!≡≡彡 ̄`ヽイ ∨///////////≧x、
〈_ィ升ゞ=≡≡≡≡=《 ∨/////////////.∧
/´¨ ,ィ升从リミ! |///////////////∧ 【 ttps://w.atwiki.jp/ssfate/pages/1233.html】
. ,、─────────── 、 /, ===ニ千公 仗ツリj!ソ} |////////////////∧
/////> 、 ヾ\ イ///////¨V///i `¨´ jノi|ェュ、 |/////////////////∧
. ,イ//////////> 、 ヽ\. ` ̄ヽヘ从 //!___,ィ´i ̄ ̄i} |//////////////////∧
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.///////////| i! /ヽ \ i ,,,-'''" ̄ __ \ _>_辷ーマ,/////////////////////∧
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.///////////! |i \ < ̄,' 〃 ///// マ≧ミ=ー、ミ、.`V ///////////////////!
.∨////////∧. |i ` 〉/ ` ,イ//// i!y´ `Vム \`ー-\∨//////////////////|
∨/////////≧、_ |iァ i ,イ/// ! i 〉 i,Vム ', ヽ ヽマ.////////////////i|
.. ∨.//////////.7 |i ` 、 / {://///∧ヘ /、 〃 ∨i!叱', ':,ム∨///////////////i|
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∨////////∧ `ヽ. / ,., ∨`/ i/ 厶´マ\ | ∨/////////////.i|
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【アサシン陣営、感想】
今回の主人公。前回のチンピラと違い、ちゃんとした魔術師ではあるものの、性格的に困惑することが多くなってしまった印象ですね。
願いや来歴から優柔不断な発言が多く、どっちつかずの発言も多かったので少しストレスの多い主人公だったかもなあ、という反省がありますね。
その分、コミュ障気味であるものの芯のあるアサシンとは相性が良かったのかもしれません。
あと、マンモスライダーがぶっ壊れスキルでしたね。
アサシンに関してはシンプルにコミュ障の強メンタルかつ若干の戦闘狂という、割とシンプルな造形ですね。
悩むことの多い貴女に対して真っ直ぐぶつかってくれるので、話は進めやすくなった気がします。
最初の登場時に真名を明かすかどうかは悩みましたが、こういった性格上明かす方が自然だろうなと思い、表明させました。
あの名乗りカッコいいですしねえ。
陣営としてはお互いがお互いに何かを見ていく、という形で動けたのではないかと思えます。
結果として頼れる戦友という関係に落ち着き、互いを尊重できる関係になったのは落としどころとしては良しですね。
最終的にはアサシンのスキルを破壊して、獣に戻すというルートもありましたが、そこに乗らなかったので安心したようなそっちでも面白かったような……。
【全体総評】
前回が漢塗れだったのもあり、今回は女性多めにしようと女学園にしましたが、もっと学園っぽくすればよかった! というのが第一の反省ですね。
その為にはやはり昼行動をもっとコミュニティのものだと割り切った方がよかったでしょうね。
また、折角学園なのだから特殊教室などを舞台にしたり、学園全体を巻き込むようなサーヴァントを用意すればよかったかもしれません。
加えて教職員の影が異様に薄かったのも問題でしょうか。判定によれば学園長とか出てくる可能性はあったのですが、アブドゥルに取られたり……。
それ以外には、思ったより各キャラクターの設定が噛み合ったな、という印象はあります。
今回最初から決まっていたサーヴァントは剣槍弓の三騎士だったため、フェイカーがやはり予想外の動きをしたのも面白かったですね。
もし次回同じような場面でやることがあればそこら辺の調整ができればと思います。
【エピローグ】
桜の花が風に吹かれ、散っています。
この国ではこの花は出会いと別れの意味を持つ特別な花なのだそうです。
ええ、ええ、ええ、私はその花に吹かれ、この尼慈を卒業することになりました。
あの聖杯戦争は私たちの記憶の中に残るだけで、覚えている生徒はいませんでした。
おそらくは千叶星さんが何かしたのでしょうね。
ああ、あの戦争に参加した皆さんですが……。
ナゼさんは戦争が終わったあと、最初からそこにいなかったように姿を消しました。
ただ、千叶星さんによると、どうやらセイバーの宝具や諸々の後始末を手伝っていたようですから、またふらっと現れるかもしれません。
毛野原さんとうさぎは戦争の前から変わらず、どことなくいないものとして扱われながら学園生活を送っていたようです。
もっとも、たまに私や七瀬さんが話しかけに行ったり、吹奏楽部に巻き込まれたりしながら、にこにこと笑っていることも多くなったように思えます。
卒業後は先生の許可を得てうさぎさんと一緒にお兄さんを探しに行くのだとか。そういえばこの前エメラルドを持っていたように思えますが……。気のせいでしょう。
千叶星さんは戦争後、しばらく私たちや学園のアフターケアを行った後、ぷっつりと姿を見せなくなりました。
といっても、今回は大結晶が負担と治癒を行ってくれたため、そこまでの負担はなく、もう少し学園を見られると笑っていたので心配は無用でしょう。
見なくなった後も噂話は聞こえてきますし、私もふとしたときに視線や気配を感じることがあります。彼女はそれでいいのでしょう。
虎道さんは相変わらず、突発的に演奏会を始めたり、学園執行部と紛争を繰り広げたり、好きにやっているようです。
しかし、部員からはどこか落ち着きが出てきたとか。確かに卒業式の演奏からは以前より調和が取れているように思えました。
そう言いつつ、演奏が終わると同時に送辞へあの大声で乗り込んできたので、根は変わらないのでしょう。
二之宮さんはあのあと妙に懐かれ、ちょくちょくお茶をしたりするようになりました。
その中で家族の話などをすることになり、いまはゆっくりと関係を改善しているところのようです。体質に関してはまだもう少し秘密にするそうですが……。
七瀬さんはアーチャーの協力もあって、なんとか頭部を取り返し、結局何も変わらないと言いながら美化委員を続けていました。
卒業後は、再度放浪の旅に出るそうで、折角なら私の帰郷に同行しないかと誘ってみましたが、また今度、と断られてしまいました。
ですが、その今度はきっと近いのではないかと。彼女のくれた砂絵を胸に思います。あの時振ってくれた手を思い出して。
……ええ、そして私ですが。
「登記に権利書に保証書に旅券に……、オンギャッ、必要書類が多い……」
あのあと、なんとか資金を集め、まず手始めに生まれ育った土地を、なんとかほんの少しですが買い戻しました。
これを地盤に、我が家の復興を果たさんと野望を燃やしています。
ただ、私一人ではできません。地道にやっていくまで。私がそこにいると示し続ければ、きっと味方も増えていきます。
一人なら立ち向かうしかなかった火砕流にだって、誰かとならば立ち向かえるかもしれません。
それはこの学園で出会った誰かでも、この先に出会う誰かかもしれません。
ええ、ええ、ええ、私はここにいます。ここで私を示しています。共に生きましょう。
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| | NヽN∨、 | | | ',
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∧ 丶、_ノ / / rl⌒⌒}, ',
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/ ̄::/ \ /| .| ヽ | |
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/ /:::::: |\_>芥<_/ / , .| |
/ /:::::::::::'、/:::/|:::V { / \ \_/
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/ 八:::::::::::/::::/:::::|::∧ ノ / .| | |
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頭骨がカタカタと、春風に揺られ笑っていました。
【GOOD END 私たちは大勢であることでここに示す】
ルシファー降臨の流れは想定済みでしたか?
お疲れ様でした
面白かったです
,,-‐'´ ̄ヽ
/ `‐、
/ ヽ 「というわけで、今次はこれで終了」
/ ,-‐‐'´ ̄ ̄``‐-、l
l / ヽ
l´ _,-――――――-、
l,-‐'´,-‐'´, ̄ .、  ̄ ̄`l ヽ
/ ,-'´ .... `` ´ く::::、 l、__/ 「で、次ですが、避難所でも言ったように記憶喪失やろうかなーと思ってます」
く l く::/ ,‐、 ,::::.、`` l l
 ̄l ___l::::::l l:::::::l,‐. l/
入 l:::::::´、 iii i‐:::::/ l_
/ l `´\::::::::::::::/`' / \
/ lヽ く::::::::::::::::ヽ/ l \ 「何処でやるかとかは未定ですが、来週の土日くらいに始めましょう」
/ く `‐-、 !::´ ̄!´/ l \_
/ l 、`二二二、 /、
,‐、,-l、 l`――、_ l ヽ .l /
,-‐'´``‐-、 ヽ\__l l/ /
、‐‐-、\\ l V / _ 「詳細は避難所で公開することになると思います」
ヽ \ l ヽ -‐'´
人 \ l ヽ
//\ \ ヽ
// \_ \ / /
// ``‐-、 ヽ / / 「ではおつかれさまでした、ここまでのお付き合い感謝します」
// ``‐- l / /
お疲れー!あんまり参加できなかったけど、ずっと見てたよ!
7<二二二>
/: : : : : : : : : : : ヽ
∧三三三三三>k
_∠>i´//i ̄``‐-、二ヽ、_ ,、 「>>560-561、>>563 ありがとうございます。嬉しいものですね」
`ヽl' '、//>、_////>,ー/
.l iヽ'////////∨/_´
, '7l `</∨ーi/〉´ ,iヽ` ヽ、
/: : : /_ヽ ヽ/l l/〈 ∧,∧: : : `ヽ、
/: : : : /,': : : lヽ `' ' ´/: : : ム: : : : : : i
l: : : : : /,': : : : l ヽ、_∠/: : : : : ム: : : : : .l 「>>559 いいえまったく。だから掻きまわしてきやがるフェイカー、と思っていました」
l: : : : ./,': : : : : マ/////∨: : : : : : ム: : : : : l
l: : : : i,': /7: : : マ///∨: : : : : : : i : : : : :/
ム: : : l/ : ./,': : : : \/: : : i´ヽ、: : : l: : /
ム: : : : : : l : ,-‐'´` ,―、: : l: : : ヽ、_l: : /
ム : : : : : '´/>―'´: : : `ー': : : : /: / 「では今度こそおつかれさまでした」
ム: : : : : ,‐、: : : : : : : : ,‐‐, / ,-‐'´ _
\_ _: : : : : : : : : : : : : : ' / , -‐'´ 7
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;;;;;;;;;;;;;7 二_/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
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アーチャーのデータが未公開のままになってますが。
【>>565 うわっ、ホントですね。修正しておきました】
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