【ミリマス】真壁瑞希「島原の乱」 (20)
17日なのでシアター17歳組のSS
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真壁瑞希「おやみなさん、どうして更衣室の前でたむろを?」
高山紗代子「あ、瑞希ちゃん。実は更衣室に入れなくて……」
瑞希「入れない? 鍵はPが持っているはずですが」
白石紬「いえ、鍵は開いているのですが……」
島原エレナ「もー我慢できないヨ! ミヤを無事に返してほしければ、言うことを聞いてもらうヨ!」
瑞希「今の声は、島原さんですか」
横山奈緒「せや。エレナが更衣室に立てこもっとんのや。……美也を人質に取って」
宮尾美也「みなさん、私に構わずエレナさんを〜」
エレナ「入ってきたら、ミヤの顔に落書きしちゃうもん!」
紗代子「だ、ダメ! それだけはやめて……!」
奈緒「見損なったでエレナ! 人の心っちゅうもんがないんか!?」
紬「仲間の危機に何もできないなんて……私は、無力です」
瑞希「むむ、事態は切迫しているようです。一大事だぞ」
瑞希「島原さんはなぜ立てこもりを?」
紗代子「1ヶ月前の『Pさんハグ書類ぶちまけ事件』は知ってる?」
瑞希「島原さんに不意ハグされたPが持っていた書類をぶちまけた事件ですね」
紗代子「そう。エレナちゃんは『Pさんハグコーヒーぶちまけ事件』と『Pさんハグカップ麺ぶちまけ事件』も起こしてるから、琴葉さんにその都度注意されてたんだけど……」
奈緒「今回の件は流石に琴葉も見過ごせなかったらしくてな、エレナには3ヶ月のハグ禁止令が出たんや」
瑞希「なるほど。最近島原さんからハグされてないなと思っていましたが、そういうことでしたか」
紬「事件を起こしたことをいたく反省された島原さんは、それはもう必死に我慢されていたのですが……」
エレナ「ハグ! ハグ! ハグしたいヨー!」
紬「1ヶ月目にしてとうとう禁断症状が出てしまったのです。島原さん、おいたわしや……」
瑞希「つまり島原さんは、田中さんが発令したハグ禁止令の解除を要求するために立てこもっている、と」
瑞希「田中さんに連絡は?」
紗代子「まだしてないよ。琴葉さんが今のエレナちゃんの姿を見たら、心を追い詰めてしまったことを後悔しちゃうかもしれないから、呼ぶのは最後の手段にしたいんだ」
奈緒「ふたりの友情のために私らでどうにかしようとしてたんやけど、いい方法がなんも思いつかないんや」
瑞希「話はわかりました。田中さんが劇場に来る前に宮尾さんを救出し、島原さんを確保しましょう」
紬「真壁さん、何か妙案が?」
瑞希「はい。……瑞希にお任せ、だぞ」
奈緒「で、どないしたらええんや」
瑞希「籠城している相手には兵糧攻めと相場が決まっています」
紬「つまり、島原さんがお腹を空かせるのを待つということですか?」
瑞希「はい。更衣室に食べ物はありません。島原さんが軽食を持っている可能性はありますが、そうだとしても量には限りがあるはずです。食べ物を確保するためにドアを開けた瞬間、全員で取り押さえましょう」
紬「ですがその作戦には時間がかかってしまいます。田中さんが劇場に来るまでに間に合うとは限りません」
瑞希「…………」
紬「真壁さん?」
瑞希「立てこもっている相手には拡声器で説得と相場が決まっています」
紬「真壁さん?」
瑞希「というわけで横山さん、説得をお願いします。こちら拡声器です」
奈緒「任されたで! 刑事ドラマみたいな感じでええの?」
瑞希「はい。刑事ドラマみたいな感じでお願いします」
奈緒「えー、犯人に告ぐ! お前は包囲されている! 無駄な抵抗をやめ、直ちに人質を解放しなさい!」
美也「おお、刑事ドラマみたいな感じですな〜」
エレナ「そんな脅しはきかないヨ! ナオじゃ話にならないから、早くコトハを呼んでヨ!」
美也「刑事と過去に何かあったパターンですな〜」
奈緒「……なあ、エレナ。そんなことして何になんねん。それ以上、地元のオカンを泣かせるようなことしたらアカン。まだまだ人生これからやん」
美也「人情派ですな〜」
エレナ「ママン……」
奈緒「せや。大人しく捕まって、罪をさっぱり償う。それが地元のオカンにできるせめてもの親孝行やで」
エレナ「…………」
紗代子「あ、エレナちゃんが出てきた!」
奈緒「そうやエレナ。そのままゆっくりこっちに──」
エレナ「ママンとは今一緒に暮らしてるヨ!」
奈緒「ぐわあああああ!」
紗代子「ああ! 奈緒ちゃんが更衣室の中に引きずり込まれた!」
瑞希「……人質が1人増えてしまいました。しかも拡声器も奪われた以上、もう説得はできません。ピンチだぞ」
紬「拡声器なしでも声は届きますが……」
瑞希「ですがまだ作戦はあります。閉じこもっている相手にはどんちゃん騒ぎと相場が決まっています」
紬「天の岩戸ですね」
瑞希「はい。こちらの騒ぎを気にして出てきたところを全員で取り押さえましょう」
紗代子「結局最後は実力行使なんだね」
瑞希「では、楽しそうにどんちゃん騒ぎましょう。どうぞ」
紗代子「ど、どうぞって言われても……。急に楽しそうに騒ぐなんてできないよ」
紬「つまり、私たちといる時間は楽しくないとおっしゃりたいのですか?」
紗代子「違うよ! TPOの話だよ!」
瑞希「何かあればいいのですが、あいにく今はマジックもバトンも用意がありません」
紬「私も、三味線があれば1曲披露させていただくのですが……」
紗代子「私は……あれ? 私、人を楽しませるような特技がない……。はあ……ダメだなあ、私……」
紬「い、いえ、そんなことはありません高山さん」
瑞希「そうです。私はいつも高山さんの頑張る姿に元気をもらっていて……」
奈緒「お、トランプ持ってきとんのか。準備がええなあ」
エレナ「お菓子もあるから、コトハが来るまで遊ぼうヨ!」
美也「むふふ〜。負けませんよ〜」
紗代子「……あっち、楽しそうだね」
瑞希「高山さん、それはいけません」
紬「そうです。このままでは横山さんの二の舞です」
奈緒「じゃ、お菓子もらうで。どれにしようかなーっと。ポテチにゼリー、チョコとポップコーン……お、たい焼きもあるやん」
紗代子「私もそっちに入れて!」
紬「高山さん!?」
奈緒「すごいなあ。あんみつまで持ってきてるやん」
紬「今参ります!」
瑞希「白石さん!?」
瑞希「……私だけになってしまいました。ですが、まだ作戦はあります。立てこもっている相手には裏口から潜入と相場が決まっています」
瑞希「ダクトを通じて更衣室に入れるはずです。そこで島原さんを取り押さえ、みなさんを救出します」
美也「エレナさん、本当にこのまま琴葉さんを待つつもりですか〜?」
エレナ「……やっぱり、コトハに嫌われちゃうカナ?」
紗代子「嫌われはしないと思うけど、琴葉さん悲しむと思うよ」
エレナ「うう……。Pには迷惑かけちゃったし、危ないからって理由もわかるけど……やっぱりハグしたいヨ……みんなとハグできないのは辛いヨ……」
紬「島原さん……」
奈緒「エレナ、そんな悲しむ必要はないで。別にハグできひんくなったわけやないからな」
エレナ「でも、禁止令が……」
奈緒「エレナからは、やろ? 私らからする分には何も言われてへんし。な、紗代子?」
紗代子「……そうだね。ハグ禁止令はあくまでエレナちゃんに向けて発令されたから」
奈緒「というわけや、ぎゅーっ!」
エレナ「わわっ、ナオ!」
美也「では私も、ぎゅ〜」
奈緒「ほらほら、紗代子と紬も入ろうや」
紗代子「う、うん……」
紬「お、お邪魔いたします……」
エレナ「みんな……!」
美也「元気、出ましたか〜?」
エレナ「ウン! もう立てこもりなんてやめるヨ!」
奈緒「よしよし、その意気や。ハグ禁止令が終わるまでの辛抱やで」
エレナ「……でも、どうしても寂しくなったときはお願いしてもいい?」
みやなおさよつむ「もちろん(です)(ですよ〜)!」
エレナ「エヘヘ……みんな、ありがとう!」
瑞希「はぁ……はぁ……このネジを外せば……よいしょ、っと」
瑞希「さあ島原さん、大人しく捕まってください。今の私はスパイ瑞希、どんなミッションもポッシブルです」
瑞希「あれ? 誰もいない……」
おしまい
今日はとあるアイドルの誕生日ですが、彼女は17歳ではないので出ません
今の時期にダクトの中は大変だったろうに、瑞希....
乙です
>>2
真壁瑞希(17) Da/Fa
http://i.imgur.com/HUp8fv1.jpg
http://i.imgur.com/3pTyVVB.jpg
高山紗代子(17) Vo/Pr
http://i.imgur.com/G7aniLs.jpg
http://i.imgur.com/unLMNOX.png
白石紬(17) Fa
http://i.imgur.com/OKZL2RN.png
http://i.imgur.com/8jTfNea.png
島原エレナ(17) Da/An
http://i.imgur.com/XFxxOMN.png
http://i.imgur.com/OoQmYTf.png
横山奈緒(17) Da/Pr
http://i.imgur.com/p8MwLq9.jpg
http://i.imgur.com/jjao8Xw.jpg
>>3
宮尾美也(17) Da/An
http://i.imgur.com/7xTSP99.png
http://i.imgur.com/9sV555Z.png
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