輿水幸子「カワイイボクと」佐藤ひな「神様なのじゃ!」 (33)

幸子「こんにちは!カワイイボクは輿水幸子です!」

幸子「やっと事務所から夏休みをもらったので実家でのんびりしています!」



幸子「…いや、するはずだったんですけど…」






小梅「えへへ」

輝子「フヒ…」

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幸子「何でお2人がついてくてるんですか!?」

幸子「実家に帰らなくていいんですか!?」


小梅「今年の夏休みは…幸子ちゃんと過ごそうと思って…」

輝子「フヒ…だめか…?」


幸子「ま、まぁそこまで言うんならいいですけど…」

小梅「…で、これからどこへ行くの…かな…」

幸子「こうやって目的もなくブラブラするのも帰省の醍醐味というものですよ」

輝子「フヒ…日差しが眩しいぜ…」



ワイワイガヤガヤ



幸子「おや?あの辺が騒がしいですね…」

ひな「わしを呼んだか?」

陽太「だから口調変えてってば!」



幸子「どうやら何かの撮影をしているようですね」

小梅「な、何のドラマかな…」

輝子「いや、アマチュアじゃないか?皆動きが素人だぞ」



空「カーット!」


幸子「おや?あれは…」

幸子「空ちゃんじゃないですか!?」

空「え?」


陽太「ん?」

ひな「なんじゃ?監督の方でトラブルかの?」



空「ゴメン、ちょっと中断するし」



タタタ…



小梅「あ、こっちに来たよ」



空「えっと…」

幸子「お久しぶりですね、小学校の頃一度だけ同じクラスになった輿水幸子です!」

空「幸子…あ!あーーーーー!!!」

幸子「やっと思い出してくれましたか」

空「うっかりの幸子ちゃんだし!」

幸子「」


輝子「フヒ…」

小梅「うっかり…」

空「うっかり上履きのまま家に帰ったり…」

幸子「あわわわわわわ…それはいいんですよ!」

小梅「うふふ…」

輝子「今と大して変わってない、な…」

幸子「いやいやそんなことはないですよ!」

空「それで…この子達は?」

幸子「ああ、まだ紹介してませんでしたね」


幸子「実はボク今アイドルをやってましてね」

空「えっ…」

幸子「といってもまだまだ駆け出しなんですけどね」

幸子「それで、ボクとよく一緒に仕事をしている白坂小梅さんと星輝子さんです!」


小梅「よろしく…」

輝子「フヒ…よろしくな」

空「よ、よろしくだし…」


空(この2人雰囲気が独特だし…)

ひな「何か盛り上がっとるのう」

陽太「そうだね…」

伊座並「あの子達、アイドルのカワイイボクと142'Sだわ」

阿修羅「マジで!?サインもらっちゃおうかな~?」

天願「何よ、私にはサインねだらなかったくせに…」

神宮司「まぁまぁ…」

幸子「それで、空ちゃんは今なにしてるんですか?」

空「今私の書いた映画撮ってるし」

幸子「それは凄いですね…」



タタタ…


ひな「おーい!まだ始めんのか?」

小梅「ちびっこのシスターが来るよ…」

輝子「フヒ…クラリスさんの知り合いか?」

空「あの子、ヒロインのひなちゃんだし」

幸子「へぇ、あの子が…じゃあ主役は?」

空「ウチの兄貴だし」

幸子「そうですか…あの人ですか?」チラ



陽太「ど、ども…」ペコ


幸子(それってロリコ…いや深くは考えないようにしましょう)

ひな「ほう、お主ら空ちゃんの友達か」

幸子「まぁ、今は帰省しているのでいずれ東京には帰りますが…」

ひな「じゃあしばらくはいるんじゃな、どうじゃ、お主らも映画に出んか?」

幸子「いやいやそれは遠慮します」

小梅「私達は一応プロ…だからね」

輝子「アマチュアの映画撮影に出るのは…な」

幸子「ですが、ここで会ったのも何かの縁です」

幸子「演技指導なら任せてください!」

空「それは助かるし!」

ひな「わしの素の演技が気に食わんのか?」

陽太「そりゃそうでしょ」


輝子「フヒ…」

小梅「何かすごいことになってきた…ね」

輝子「フヒ…ここは明るさなんていらないんじゃないか?」

阿修羅「そ、そうか…?」

輝子「ああ、ここはもっとジメジメした感じでいこう」




伊座並「ここの映像ノイズが入ってるんだけど…」

小梅「うん、あの子がエキストラを呼んでくれたんだ…」

天願「エキストラって誰もいないじゃない」

小梅「いるよ…みんなの後ろに」



ゾワワワワワワ…



空「ひっ…」

幸子「ここはもっと可愛さを出すポーズで!」ビシッ

ひな「こ、こうか?」

幸子「そうです!中々センスいいですね!」

ひな「わしは全知の神じゃぞ?このくらい造作もない」

陽太「はいはいそうですね」

幸子「全知の神…?」

ひな「うむ、わしにわからぬことはない。例えば…」


ひな「そろそろ雨が降るな」

幸子「えっ…」




ザアアアアアアアアアアア




幸子「ホントに降った…」

空「早く撤収するし!」


幸子(芳乃さんみたいですねこの子は…)

小梅「ふああ…」

輝子「フヒ…あまり濡れなくてよかったな」

幸子「それにしてもあの子は一体…」



ひな「…!」

陽太「ひな?」





ひな「いかん、判子が押された」

陽太「え…?」

ひな「世界が終わるのは、わしだけであったか…」

陽太「何を…」

幸子「あ、あれは…」









黒服「その子を渡して貰おうか…」


小梅「うわぁ…」

輝子「わかりやすい展開だな」

ひな「仕方ない、これも人類の選択…」


幸子「渡せなんて言われて!」

輝子「ヒャーーーーーーーーーーーーッハハハハハハハハァ!!!!!!」

小梅「渡せるわけ…ないよね」チラ


あの子「・・・・・」ゴゴゴ


小梅「あの子が怒ってる…」

ゾワワワワワワ・・・

黒服A「うわっ!悪寒が!」ガタガタ

黒服B「体が動かねぇ!」


小梅「金縛りって奴…だよ」



黒服C「ぐわあああああああああああああああああ!!!!!」ニョキ

黒服D「体からキノコが生えてきたぁ!」ニョキ


輝子「いいぞおおおおおおおおおおお!!!!もっともっとトモダチを増やせえええええええええええええ!!!!!!」

黒服E「く、くそっ!」

黒服F「お前らただで済むと思うなよ!」



タタタ…



幸子「フフン、口ほどにもないですね」

小梅「幸子ちゃん何もやってないよね?」

輝子「フヒ…そうだな…」

ひな「お主ら、どうして…」

幸子「簡単なことです、世の中なんて思い通りにならないということです」


幸子「だからひなさんの世界も終わらせませんよ」


陽太「ひな、これって…」

幸子「話してくれますね、ひなさん」


ひな「・・・・・」

ひな「じいじはわし病気のためにやっただけじゃ、それだけじゃったのに…」

陽太「そんな…」


小梅「わかった今の?」

輝子「サッパリだな」

幸子「これは晶葉さんじゃないとわかりませんね」

ひな「じゃがこんなのは一時しのぎのすぎん、追っ手なんてまた…」

幸子「それはお任せください」

ひな「え?」

幸子「この世に神はいないかもしれませんが…」


幸子「魔法使いとシンデレラはいるんですよ」ピポパ



幸子「あ、プロデューサーさんですか?今から言うメンバーを集めてください」

幸子(それからは大変でした)

幸子(泉さんの追跡プログラムでひなさんを探していた鈴木という少年に行きつき、早苗さんが保護)

幸子(保護者のCEOから上の正体を突き止め…)

幸子(ある人はまゆさんに拘束されてよがり狂わされ…)

幸子(ある人は時子さんの責めに屈しました)

幸子(そして全員に志希さんが作った薬で記憶を消してひなさんのことを忘れさせました)

幸子(もちろんひなさんは晶葉さんにハッキング不可能なように改良してもらいました)

幸子(そして、ボクはプロデューサーさんと共にひなさんを皆さんの元に返しました)

ひな「陽太!」

陽太「ひな!」


ギュッ



幸子「うう、よかったですね」ポロポロ

P「何だ幸子泣いてるのか?」

幸子「ゴミが目に入っただけです!」

空「幸子ちゃん本当にありがとだし!」

阿修羅「それにしてもお前ら本当にアイドルかよ…」


幸子「アイドルですよ?ちょっと個性的なね」


伊座並「そういうレベルじゃないような…」

P「しかしあのひなって子、なかなかの原石かもしれんな」

幸子「ぷ、プロデューサーさんまさか…」

P「君、アイドルに興味ない?」

幸子(やっぱり…)

ひな「ふむ、世界は終わらなくなったし、アイドルになるのも悪くないかもしれんの」

陽太「ええ…」

P「そうか?丁度君のような小さい子ばかりの部署もあるんだ!」

幸子「やめた方がいいですよ、幼稚園児服とか着せられますから」

ひな「むう、そうじゃな…」

陽太「それにひなそんなに歌うまくな…」

ひな「何じゃとー!」ゲシゲシ

陽太「ちょ、ちょっとやめてよ…」

幸子「ふふっ…」



幸子「お2人共これからもお幸せに…」




~おわり~

これで終わりです


ショートひなも幸子みたいでカワイイよね

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