男「もうそういうのいいから」許嫁「え?」 (100)

日曜、朝

男父「もうすぐ着くって連絡きたぞー」

男母「ほんと?急がないと」

男「ふぁ~……ねむ」

男母「あんた今起きたの? 早く顔洗って着替えてきなさい」

男「はーい」トコトコ

男(なんで縁談なんか……いつの時代だよ)パシャパシャ

男(だいたい、まだ結婚できる年齢じゃないじゃないか)フキフキ

男(まあいいか……このままだと結婚することもなかっただろうしなあ)ヌギヌギ

男(俺の結婚くらいで守られるものがあるんなら別にいいか)ガバッピシッ

男父「駅まで迎えに行って来るわ」

男母「え、もうそんな近くに? おとこー?」

男「はいはい、ちょうど終わりました」

男母「髪ぼさぼさじゃない、それに服もよれよれだし……制服にしときなさい。髪は……もうしょうがないわ」

男「りょーかい」

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15分ほど後

ピンポ-ン

男母「おとこー」

男「はーい」ガチャガチャ

許嫁父「こんにちは、今日はよろしくね」

男「あっ、はい」

許嫁「よろしくお願いします」ペコ

男「あっ、はい。よろしくお願いしま……」

男「…………」

男「……っ」

許嫁「どうされました?」

男「いやっ……あ…………」

男父「ははっ、許嫁さんに見惚れてしまったのでしょうな!」

男「…………」ギロッ

男父「っていうのは置いといて、さあ上がってください」

許嫁父「そうしようかね」

許嫁母「お邪魔しまーす」

許嫁「お、お邪魔します」

許嫁父「失礼します」ガラッ

許嫁母、許嫁「失礼します」

男母「いらっしゃい。さあ、座って座って」

男「ちょっと親父、許嫁が来るなんて聞いてないんだけど」コソッ

男父「あ?名前なんて言っても分からないだろ……ってあれ?なんでお前名前知ってるんだ?」コソコソ

男「あ、いやっ……あー、なんでもない。とにかくこの事は黙っておいてくれ」コソッ

男父「ああ?うんわかった」

許嫁「初めまして。**高校2年の許嫁です」

男「初めまして。××高校2年の男です」

男父「ん、はじめまして?……イテッ」

男「…………」ギロ

許嫁父「どうされました?」

男父「い、いえ。許嫁さん、許嫁母さん初めまして、男の父です」

許嫁父「許嫁の父のーーー

男(それからは当たり障りのない話をして30分程が経った)

男(趣味とか、部活をしてるかとか、休日はどう過ごすかだとか当たり障りのない話だ)

男(二人の相性を探るためなのだろう)

男母「いやー、こんな可愛い子くて礼儀正しい子と息子が結婚するなんて」

男父「男には勿体ないくらいだな」

許嫁「いえそんなことないです。男さんこそ私には勿体ないくらい素敵だと……」カアァァァ

男「…………」

男母「ほら、男もなんか言いなさいよ」

男「え、ああ……許嫁さんは素敵です」

許嫁「…………」

男(まあ驚いたことは、もう将来的に結婚することがほぼ確定していることだ)

男(この顔合わせが意味があったのかと思うくらい、俺とそして許嫁の意思とかは関係ないみたいだ)

男(まあ、俺はどうでもいいんだが、許嫁には少しかわいそうだ)

許嫁母「じゃあ、そろそろ」

男父「そうですね」

男母「後は若い二人で」

許嫁父「話して来なさいな」

男「…………」

許嫁「…………」

男母「ほらっ」

男「あ、じゃあ俺の部屋に来ます?」

許嫁「…………」チラッ

許嫁父「そうだな。昼食にする頃に呼びに行くよ」

許嫁「……いっ、行きたい……です」

男「じゃあ、付いてきてー」

許嫁「はい」トコトコ

男の部屋

許嫁「しつれいしまーす」

男「どーぞ」

許嫁「綺麗ですね」キョロキョロ

男「うん、まあ」

男(このために片付けたし)

許嫁「…………」

男「…………」

許嫁「…………」

男「…………」

許嫁「あっ、あの」

男「ん?」

許嫁「男さんは、この話……結婚相手が決まったって聞いた時どう思いましたか?」

男「うーん、俺は『そうなんだあ』って思っただけだな。親父のためになるならまあいいかな、と」

許嫁「…………」

男「相手の人が気になったし、その人には気の毒だろうなと思ったけど」

許嫁「ほんとですよっ!」ボソッ

男「ん?何か言った?」

許嫁「私だって……私だって恋の一つや二つしてみたかったんですよ。それなのに……それなのになんでこんな冴えない男の子と結婚しなきゃいけないんですか!どうせ勝手に結婚させられるならもっとイケメンで優しくて背が高い人が良かった!って言ったんです」

許嫁「勘違いしないでくださいね。両親を困らせたくないだけですから。あなたもそうでしょう?」

許嫁「だから二人きりの時に変なこととかしないでくださいね!てか話しかけないでください」

男(うっ…………あぁ……まずい…………)

男「…………」クラ

許嫁「あっ、ごめん。話しかけないでは言い過ぎた」

男「…………」

許嫁「男さんは悪くないのに、八つ当たりしちゃって…………」

許嫁「うん、みんな悪くないんだ。悪いのはわがままな私」

男(悪いのは巻き込んだ大人たちだがな)

許嫁「ごめんなさい、男さん」チラッ

男「…………っ…………ああ、うん」

男(はぁ……俺にもまだこんな気持ち残ってたんだな)

男「幸いにも、たまの休日に会うくらいだからな。数年もしないうちに今の状況が変わるということもあるわけだし」

許嫁「そ、そうですね」

男「親たちにさえばれなきゃいいんだからな。別に恋人くらい作ってもいいぞ」

許嫁「男さんはそれでもいいんですか?このままいくこともあるでしょうし、そうすると浮気に……」

男「結婚することになったらその時考えるべ」

男「それまでは付き合ってるわけでもなんでもない。だから浮気じゃない。オーケー?」

許嫁「おーけー」

男「じゃあ気にせずくつろいでくれ。恋人同士でないにせよ、許嫁同士ではある。仲が悪くなるのはあまり良くないからな」

許嫁「ふふっ、そうですね。あなたが許嫁で良かったかもしれません」

男「ああ、でも許嫁が居ないのが一番ベストだがな?」

許嫁「…………」ペラ

男「…………」ペラペラ

男(普段はあまり本を読まないが、こうして積んであった本を消化するのもいいな)

許嫁「…………」ペラ

男「…………」ペラペラ

男母「おとこー!そろそろ」

男「はーい」

男「行くか」

許嫁「うん」



男「…………」ガチャ

男「寝るか」ボフッ

男「でもまさかな……あいつが許嫁とはな」

男「はぁ……まあいいや、寝よ寝よ」

HRが終わると俺はすぐに教室を飛び出し、階段を駆け上がった。

先に着いておきたかったからだ。

4階から屋上へと続く階段を上がり、屋上へ入ることのできる扉の前まで来る。

いつも通りその扉は閉まっているわけだが、今日は屋上に用があるわけではない。

行き止まりで誰もよりつかない場所というのを求めていた。

案の定、彼女はまだきていなかった。

ふぅ、と大きく息を吐いて呼吸を整える。

俺が着いてから彼女が来るまでは10分程だったろうか。

しかし、まるで1時間くらい待っていたかのように感じられた。

ここに来た直後の熱は冷め、冷静さを取り戻していた。

コツコツ、という音がだんだん大きく聞こえてくる。

その軽やかなリズムに耳を澄ましていると、ひょこっと踊り場に顔を出した彼女が見えた。

黒く綺麗に光ったローファーからすらりとした足が伸び、深い紺色のスカートは膝上ほどまでかかっているだろうか。

踊り場の窓から傾いた太陽の光が差し込み、彼女の表情はよく見えないが、髪に透けて金色に輝いていた。

「突然呼び出してごめんなさい」

思いの外冷静だった。

トリップミスりました

「あなたのことがずっと前から好きだったんです。付き合ってください!」

淀みなく口から出たことに一先ず安堵していた。

ぎゅっと目を瞑り、顔を伏せたが、階段の下にいる彼女には俺の表情が丸見えだったかもしれない。

俺が彼女の返答を期待して顔を上げると、彼女は笑みを見せる。

「お気持ちありがとうございます。嬉しいです」

「でも、ごめんなさい。私はまだ誰と付き合うこともできないの」

「だってこと恋がどういうものかまだ分かってないから」

その時、俺には何の感情も湧かなかった。

ただただ綺麗に告白して、綺麗にふられたな、と。

清々しかったのかもしれない。

自然と涙が溢れた。

しかし、何故だか分からない。

この結果が俺にとって最良かのように俺には感じられた。

「あ、あの。これ良かったら」

彼女は桜の刺繍が入ったハンカチを差し出した。

彼女の手に触れて、胸が高鳴る自分にまた悲しくなった。

だか、すべすべとしたハンカチの感触に落ち着きを取り戻した。

「じゃあ、これで。それはいつ返してもらってもいいですし、なんなら貰っていただいてもいいので」

俺は小走りで帰っていく彼女の姿をただただ無言で見送った。

たった数十秒間の出来事であったが俺はこの不思議な感覚にずっと浸っていたいような気分だった。

少し寂しいけど、心の中では晴れやかな。

悲しい小説を読んだ後のような気分。

男「…………はぁ」パチッ

男「あさ、か」

男(昔の夢を見てしまった。思い出してしまった。許嫁と会った時に頭をよぎったことではあったが)

登校中

「2番線、ドアが閉まります。ご注意ください」

プシュ----ウゥゥゥ

ティロンティロンティロン

「うおああああ!」

「ふぅ、間に合った」

「おっ、よう男」

男「…………」

「おっ、おい?」

周りの人「…………」ジロ

車掌「えー、駆け込み乗車は危ないですからお止めください」

「…………」ペコペコ

「悪かった、悪かったから男」

男「……おう、なんだ友」

友「さすがに今のはまずかった。お前と一緒に登校したいばかりに」

友「お前に早く会いたかったんだ……」

周りの人「…………」ヒソヒソ

男「…………」

友「…………」

男「…………」

友「こめん。ごめんって」

男(電車から降りたら口をきいてやった)

友「にしてもお前に許嫁が出来るとはなあ。どんな奴だったんだ?」

男「うーん」

友「お前のこともやっぱし気になってたしな。結婚するかは別にしてもちょっくら付き合ってみるぐらい面白いんじゃね?」

男「俺もな、どうせこのままだったら結婚相手が決まってるのも悪くないと思っていたよ」

友「思っていた……?」

男「ああ」

友「もしかして、そんなやばい奴だったの?」

男「いや、いい子だとは思う」

友「じゃあ……」

男「友もそのうち分かると思う」

友「なんだよそれ」

男「あっ、おーいクラスメイトA!」

A「おう、おはよ」

男「昨日テレビ何見た?」タッタッ

友「おっ、おい」

友(お前テレビ見ねーだろーよ)

友「ちょ、待てよー!」

友(まあいいか。そのうちで)

男(そして、日曜日になった。学校でも特に大したことも起きなかった。いつも通りの平日というわけだ)

男(日曜日ということは、あれだ。許嫁と会わなくてはいけない日だ)

許嫁「お邪魔します」ガラッ

男母「あらー、許嫁ちゃんいらっしゃい」

男父「おはようっ!」

許嫁「おはようこざいます」

男「おはよー」スタスタ

男母「あら、あんたがそんな格好してるなんて珍しいじゃない」

男「じゃあ、行くか」

男母「あらー、あらあら?」ニヤニヤ

男父「あれもう行くのかい?もう少し居てくれても」

男母「お と う さ ん ?」

男父「ああ、いやなんでもないんだ。はははっ、行ってらっしゃい」フリフリ

男「ああ、行ってきます」

許嫁「お邪魔しました」

男(そんな簡単じゃないんだよ。ちょっと一緒に居たくらいで好きになるほど簡単じゃないんだよ、母さん)

男「…………」スタスタ

許嫁「…………」トコトコ

男「…………」スタスタ

許嫁「…………」トコトコ

男「…………」スタスタ

許嫁「……ぁ……あの……」

男「…………」スタスタ

許嫁「…………」タッタッタッ

男「あれ、どうかしたか?」

許嫁「ううん、なんでもないです」

男「そうか」

許嫁「…………」

男「着いたぞ。ここだ」

許嫁「おお……」

男「ここは広いし蔵書の数も多い。しかしそれだけじゃないぞ。市外の人でも利用しやすいんだ」

許嫁「こんなところがあったなんて」

男「それにむこうの図書館だと……」

許嫁「お父様たちにばれてしまうかもしれませんしね」

男「ああ、ばれても何も言われないとは思うが」

許嫁「若い二人がこんなところで何してるんだって話しですね」クスクス

男「そうだな……」

許嫁「すごっ。すごいよここ」コソコソ

男「ふふっ。そうだろうそうだろう」

男(この図書館がすごいだけなのに、まるで自分が褒められているようだ)

男(なんか嬉しいぞ)

男「じゃあ12時にここで待ち合わせしよう」

許嫁「はい」

男「よし、じゃあ」

許嫁「うん、また」

男「さてと……」

男(俺は専ら小説しか読まんのだよなあ)

男(本棚にもそれしかないし)

男(先週は何も言わず黙々と読んでいたから、図書館っていうのも気をつかわずいいと思ったんだが)

男(許嫁はどう思ってるのだろうか)

男「ふう……こんなものでいいか」

男「やっぱり30pくらいずつの短編集が手軽に読めていいよなあ」

男(普段は本は借りないのだが)

男(返すのめんどいし、買って読んだ本が溜まっていくほうが達成感があるからな)

男(許嫁と関わるかぎり、ここにもまたきそうだしなあ。借りていくか)

男「よう」フリフリ

許嫁「あ、借りてきたんですね」

男「ああ、許嫁さんは?」

許嫁「私は借り方がよく分からなくて……」

男「あ、そうか。じゃあ飯食ったらまた来るか?」

許嫁「うん」コクッ

カフェ 絆の窓

許嫁「ここって?」

男「ああ、図書館の施設内にありながら、安価でコーヒーなどを飲み一息つける。しかも、ナポリタンやサンドイッチなどで手軽に食事も出来るという万能施設だ」

許嫁「安い、コーヒーが100円!」

許嫁「ナポリタンが300円!」

男「ああ、安価だからな」

男(その訳はハンディキャップのある人が働いているからだ。図書館で一息つきたい人のためにも、彼らの雇用のためにも役立つ。ふふっ、素晴らしい施設だな)

許嫁「ああじゃあ私はこれ>>23を」

男「ああ、安価だからな」

男「じゃあ俺はこれ>>24を」

複数可、口に入るもののみ

くそ、安価ミスった。

>>23>>24

分かると思うけど

安価はほとんど使わないと思います。

あー、ごめん。>>25>>26

ナポリタン

いなごの佃煮

「お待たせしゃっしたー」

「こちらナポリタンになります」コトッ

「こちらはいなごの佃煮」コトッ

男「じゃあ」

男、許嫁「いただきます」

許嫁「こ、これは……モチっとしてペシャっとしてる……」

男「…………」

許嫁「にも関わらず、このゴロっとした不揃いのキャベツやピーマン、やけに濃いケッチャップの味が家で出てくるあの味を思い出させてくれる」

許嫁「いや、家でもこういうナポリタンは出てきたことないけど、こんなの初めて食べたけどなんか懐かしい!」

許嫁「…………」パクパクパクパク

男「じゃあ俺も」ヒョイ

パクッ  ゴリュ  グニュ  ムシャムシャ

男「高タンパクで米に合う。食料がない時も飢えをしのぐ手段になる。まさに最高の食材だよな。イナゴは」

男「白米がなかったのは残念だったが。イナゴだけで食事が完結するのも素晴らしい」

男「母さんから、昼飯代を貰って、10匹200円のイナゴで済ませてたりしてたっけ」

許嫁「お、美味しいんですかそれ?」

男「ああ」

男「あ、もしかして……欲しいのか」

男「いやー、あげたいんだよ。あげたいのは山々なんだけど、もうお腹がイナゴ10匹のおなかになっちゃってね」

許嫁「そうですよね」

男「でも、許嫁さんがそこまで欲しがるならあげないわけにはいかないよなあ」ヒョイ

許嫁「いや、やめ……」

男「 ほらほら、口開けないと食べられないよ」グリグリ

許嫁「ん…………」キュッ

男「目を閉じて、口を開けるんだ。すぐ終わるから」グリグリ

許嫁(いなごの佃煮を話をする男さんは人格が変わったみたいだ)

許嫁(う、唇に生々しい感触がする……)

許嫁「わ、分かりました。食べますか……むぐっ」

ゴリュ グニュ ゴクッ

許嫁(うう……喉になんか引っかかってる……)

許嫁「…………」グスッ

男「……あ、ああ。ごめん。許嫁さん、大丈夫?」

男「俺、いなごのことになるとどうも意識が無くなってしまうんだ……」

許嫁「…………」シクシク

男「……っ」

男(俺が何かに芽生えそうになった瞬間であった)

男「……ごちそうさまでした」

許嫁「……でした」

男「借りに行くかー」

許嫁「…………」コクッ



男「じゃあ、ここで待ってるから」

男「別に何分かかってもいいからなー」

許嫁「うん」スタスタ

許嫁「お待たせー」トコトコ

許嫁「よいしょっ」

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男「お、おう。意外なジャンルだったな」

許嫁「こういう実用的な本じゃないと時間を無駄にしてる気がして……」

男「まあその気持ちも分からないではないが」

許嫁「今回は株なんだ!」

男「あそこに置いてある紙に個人情報書いて、そこの窓口にいけばいいから」

男自宅 15時前

男「ただいまー」ガチャ

許嫁「お邪魔しまーす」

男母「あれ?男、早かったのね」

男「そうか?」

男父「おお~!!男、許嫁さん、おかえり!」

男母「どこに行ってきたの?」

男「ええ、ああ……」

許嫁「お、お買い物に!」

男「はっはっは。許嫁さんがどうしても俺と行きたいって言ったからなあ?」

許嫁「え、えと……そうですね」カアァァァア

男(まあ、図書館に行ったって言ってもいいわけだが。若い二人がーーなんて言われてもなあ)クスクス

男母「あらあら。まだ時間も早いし是非お茶でも飲んでって」

許嫁「はい。ありがとうございます」

男父「…………」ウズウズ

許嫁「なんであんなことしたの」ギロ

男(お、おう。調子乗らないで、と言わんばかりの眼光だ)

男(少し仲良くなったかと思ったが、たまにこうなるんだよな。闇許嫁とでも名付けておこう)

男「いなごの件は悪かったって」

闇許嫁「そっちじゃないから」

男(ああ、さっきの発言の方ね)

男「調子乗っちゃって」ゆりやん風

闇許嫁「ふっ、ふふっ。あなたってそんなことするキャラなの?」ゲシッゲシッ

男(笑ってる闇許嫁に小突かれる。どういう状況なんだこれ?)

許嫁「…………」

男「…………」

男母「…………」ジョロロロロロロロ

男(母さんがこちらに耳を澄ませている気がする)

男(先週は本を読み、今週も本を読み、本の話をしたをしただけだ。取り繕うにも難しい話だぞ)

男(ちなみに父さんは部屋に入れられた。母さんによって)

男「そうか、父さんを!」

許嫁「…………」ビクッ

男父「…………」

男父「…………」

男父「…………」

男父「…………」シクシク

男「親父!」ガチャ

男父「おとこ!」

男(父さんと許嫁を仲良くさせられるし、沈黙も防げる。まさに一石二鳥だ)

男父「それで、どうなったと思う?」

許嫁「えぇー?」

許嫁「うーん」

男父「そしたら、なんとーーー」

男(父は酔っ払ったらよくする自慢話をしている)

男母「…………」ジッ

男(母さんがこっちを見ているような、いや睨んでいるような気もするが気にしない。俺は父と許嫁を仲良くさせようとしているんだからな。なんて素晴らしい心掛けだろう)

許嫁「じゃあ、そろそろ行かないと」

男「もう17時か」

男母「あら、夕飯食べていけばいいのに」

許嫁「えと……」チラッ

男「遅くなると、親も心配するだろ」

男母「じゃあ、男ーー」

男「ああ、送っていくから」

男母「ふーん」

男「なんだよ」

男父「ええ!?もう行くのかい」

男(おおっと。父親に寝返られてしまったな)

男「わかったわかった。続きは後で聞くから」

男父「おとこぉ!」

男「じゃあ、行ってきます」

許嫁「お邪魔しました」

男「ごめんな、親父が」スタスタ

許嫁「いいですよ。なんだかんだ助かりましたから」スタスタ

男「そうだよな。結局俺たちって、お互いのこと何も知らないんだよな」

許嫁「そのうち、分かると思いますよ?」

男「そうだな。いやでも分かるんだろうな」

許嫁「ふふっ」



許嫁「じゃあ、また来週」

男「ああ、またな」

男(俺はこのままでいいのだろうか)

男(何も考えず学校に行って帰るという日々でいいのだろうか)

男(時間が経つのは意外と早いもんだ。何もしなくてもあっという間に過ぎていく)

月曜

友「なあなあ」

男「どうした」

友「なんかお前、今日元気だよな。目が死んでないぞ」

友「ひょっとして、例の許嫁の人となんかあったろ」

男「あ?いや何もないよ」

友「あぁ?教えてくれたっていいだろー。お前のためを思って月曜にしか話題出してないんだぜ?」

友「あ、もしかして本当にそれ以外のことか?」

男(あーなって……こうなって……)

友「聞いちゃいねえ……」

友「おーい、男」トントン

男「うおっ。なんだよ」

友「だから何があったんだって!」

男「何もないから」

男(恥ずかしくて誰にも言えねーよ)

月曜 放課後

男「ただいまー」

シ-ン

男「よし、誰もいないか」

すみません。
>>41>>42ミスです。
順番を間違えてしまったため、正しい順番で貼るので、>>41>>42は無いものとして考えてください。


「でさぁー」

「えー、ありえなくない。ださっ」

クスクス

クスクス

クスクス

友「お、おうおうおう?どうしたんだ俺の男よぉ!」

男「あぁ?」ギロ

友「ああ、やけに元気だな」

友「いや、何も言わなくていいんだ俺は全て分かってる」カミファサッ

男「…………」

友「まあ、そのあれだ。次頑張ればいい。それだけだ」

「身の程知らずにもほどがあるよ」クスクス

「まあ、しょうがないよ。可愛いからねー」フフッ

「でもかわいそうだね。可愛いのも困りものだ」クスクス

男「…………」

友「周りが言ってるだけだろ、気にするな」

男「…………」

友「本人は何も言ってないんだろ?」

男「どうだろうな」

友「お前が好きになった奴ってのはそんなものだったのか」

男「……ああ、そうだよな」

友「そうだ、周りなんて関係ねえ。自分と相手さえ良ければいいんだ」

男「お前は少し周りを気にしろな」

友「お前が気にしすぎなんだよ」

男「俺はしばらくはいいや、こういうの」

友「はぁ、お前まだ一人目だろ?」

友「まあ初めて好きになった相手に告白出来たっつーのは良いことだがな」

男「いや、なんか綺麗に終わった気がするんだよ」

友「ふーん?」

友「ま、俺にはよく分からないが、頑張れよ?」

男「ああ」

男(一人だけでも良い友達がいれば)

男(なんでも話せる友達がいるなら、それはどんなに素敵なことなのだろう)

男「…………はぁ」パチッ

男「あさ、か」

男(また、か。許嫁と会うたびに昔のことを思い出してしまう)

月曜

友「なあなあ」

男「どうした」

友「なんかお前、今日元気だよな。目が死んでないぞ」

友「ひょっとして、例の許嫁の人となんかあったろ」

男「あ?いや何もないよ」

友「あぁ?教えてくれたっていいだろー。お前のためを思って月曜にしか話題出してないんだぜ?」

友「あ、もしかして本当にそれ以外のことか?」

男(あーなって……こうなって……)

友「聞いちゃいねえ……」

友「おーい、男」トントン

男「うおっ。なんだよ」

友「だから何があったんだって!」

男「何もないから」

男(恥ずかしくて誰にも言えねーよ)

月曜 放課後

男「ただいまー」

シ-ン

男「よし、誰もいないか」

自室

男「パソコンなんてしばらく出してないな」ポチッ

男「…………」カチッカチッ

男「…………」カタカタカタカタ

火曜 自室

男「…………」カタカタカタカタ

そして、水曜、木曜、金曜日と男はパソコンに向かい続けた。

続きは今日の夜以降で。おやすみ

日曜

男「待った?」タッタッ

許嫁「いえ、さっき着いたところです」

男「じゃあ行こうか」

男(先週は家から出発して、家に帰ってくるという不覚を犯した。しかし、家の外で集合して、家の外で解散する。これで完璧だ!)

許嫁「今日も図書館なんですよね」

男「ああ」

男(幸いにもあった初日に連絡先は交換できた。これで親たちが居ない場所でも簡単に連絡が取れるというわけだ)

許嫁「…………」トコトコ

男「…………」スタスタ

許嫁「…………」トコトコ

男「…………」スタスタ

許嫁「…………」トコトコ

男(いや、待てよ。図書館にデートに連れていくとかどんだけ貧乏彼氏なんだよ。え、これってまずいんじゃない?)

男(いや、彼氏じゃないけど)

男(結婚相手がケチとかの方が救いなさそー)

男「ねえ、図書館で本当に良かった?」

許嫁「ええ、構いませんよ?」

男「う……まあ、決めてたし、今回はそれでいいか」

図書館 入口

男「じゃあ、12時にここで待ち合わせね」

許嫁「はい」

男(待てよ、入口で二人で別れるって意味あるのか。気が楽ではあるが、許嫁のことを知ることはできない)

男(難しいな。先週みたいに沈黙が続くといかん)

12時

男「よう」

許嫁「どうも」

男「飯食いに行くかー。ここには戻ってこないかもしれないけど大丈夫か?」

許嫁「え?はい大丈夫ですよ」

許嫁「前の行ったとこに行くんですか?」

男「いや、今日は別のとこがいいなと思って。イナゴは買っちまったし」

男「どこか行きたいとこあるか?」

許嫁「ああ、じゃあ>>58に行きたいです」

とりあえずここまで。

構成はある程度決まってるので、安価は本編の流れに関係ないところだけになります。
ご了承ください。

あと、私のコメントまたは本編と安価が重なった場合常に安価は一つ下に繰り下がります。

ラーメン屋

どうでもいい安価ならなくてもよくね?

構成的に昼食のシーン欲しかったけども、具体的なの思いつかなかったから安価にしてしまったわ。

気をつけます。

あと、批判的な意見はかなり嬉しいです。

許嫁「ラーメン屋に行きたいです」

男「ラーメン屋?」

許嫁「外でラーメン食べたことないので!」

男「うーん、そうか……」

許嫁「外のラーメンって違うんですよね!」

男「まあ、そうだな。家と外のはだいぶ違うが……この辺にあったかな」

許嫁「あれ?普段行かないんですか?」

男「わざわざラーメン屋まで足をのばすことはないな」

許嫁「へー。男の子って外食するなら絶対ラーメン屋に行く生き物なんじゃ……」

男「なんだそりゃ」

「いらっしゃい!」

「「「いらっしゃい!!!」」」

許嫁「…………」ビクッ

男「ここで食券を買うんだ」

男「俺は魚介だなー」ポチ

男「大盛りかー、いややめたほうがいいな。大盛り食べられるような気がして頼んだらきつくなる」ボソボソ

許嫁「えーと、じゃあ私は醤油で」

男「はいはい、いや待て醤油は……」

許嫁「どうしたんですか。ほら、おすすめって書いてありますし。初めて来たらこれを食べるのが礼儀なのでは?」

男「うん、まあそうだな?醤油にするか」ポチ

「いらっしゃい!」

「「「いらっしゃい!!!」」」

許嫁「…………」ビクッ

男「ここで食券を買うんだ」

男「俺は魚介だなー」ポチ

男「大盛りかー、いややめたほうがいいな。大盛り食べられるような気がして頼んだらきつくなる」ボソボソ

許嫁「えーと、じゃあ私は醤油で」

男「はいはい、いや待て醤油は……」

許嫁「どうしたんですか。ほら、おすすめって書いてありますし。初めて来たらこれを食べるのが礼儀なのでは?」

男「うん、まあそうだな?醤油にするか」ポチ


「油の量はどうなさいますか?」

許嫁「普通でーー」

男「いや待て」

許嫁「まずは普通を頼むのが礼儀なのでは?店側が適切と思う量を出してるわけですし」

男「まあたしかに」

許嫁「普通でお願いします」

「普通でよろしいですか?」チラ

男「…………」コクッ

「お待たせしましたー」

「こちら魚介醤油に」コトッ

男「どうも」

「こちら醤油ラーメンになります」コトツ

許嫁「ありがとうございます」

許嫁「わ、雪みたい」

男「見た目はな。見た目はそうなんだが……」

許嫁「?」

男、許嫁「いただきます」

許嫁「…………」ズ-

許嫁「ん……これは……」

許嫁「美味しい」

許嫁「脂っこいけど、普段食べないからこそ、なかなか……」ズズ-

男(まずは第一関門を突破したわけだが……)

許嫁「…………」ズズ-

男「…………」ズズ-

許嫁「…………」

男「…………」ズズ-

許嫁「そっちはどんな味ですか?」

男「煮干しが効いてて美味いぞ」

許嫁「…………」チュルチュル

男「…………」ズズ-

許嫁「…………」

男(そう。最初は美味いんだこれが。しかし、すぐ飽きる。1回食べたら1ヶ月はいいかと思ってしまうんだよな。ここの醤油ラーメンは)

男「そういう時はこれを使うんだ」

許嫁「豆板醤?」

男「ああ。ラーメンの味変えには最適な調味料だ。まあ、好き嫌いはあると思うから、少しにしておいたほうがいいぞ」

許嫁「じゃあ、ちょっと」ポト

許嫁「…………」ジュル

許嫁「ん…マイルドになってる」

許嫁「食べやすくなって、味も変わって、一石二鳥ですね」

許嫁「へー。ラーメンって面白い」

男「まさかそんな捉え方をするとは思わなかったが」

許嫁「また、来たいですね」

男「ああ。そうやって耐性が出来ていくんだろうな」

男「俺は醤油食べたらしばらくはいいやと思ってしまうがな」

許嫁「それは、あれですよ」

男「ん?」

許嫁「一人で来てるからですよ。一人で食べるのしんどいって思うと辛いじゃないですか。でも話し相手が居るとそうは思わないんですよ。だから……」

男「二人でまた来れるといいな」

許嫁「来れるじゃなくて来るんです」

男「俺たちってさ、家族は家族でも兄弟なら良かったよな」

許嫁「ふふっ、そうですね」

男「ああ。家族つっても兄弟と夫婦とか真逆の関係だがな」

許嫁「私はまだ恋とかよく分かりませんね。友情から進化するんでしょ?」

男「それが多いかもしれんが、俺は許嫁さんと友情を育む必要があるわけだな?」

許嫁「んー、でも恋に発展しなくとも問題ないんじゃないですか?」

男「子供作るとかにならなければな」

許嫁「え、ちょっとそれは流石に引きますよ……」

男「俺は真面目に話をしてるんだ」

許嫁「あのー。私が何を言いたいか理解できてます?」

男「?」

許嫁「つまり、歩み寄ろうってことですよ。もっとお互いのことを知らないと。私達は戦友ですよ?」

>>60
批判というか読んでて気になる点は早めに批評的なコメントした方がいい?
邪魔なら完結後とかきりのいいとこで書き込むけど

>>69どちらでもいいですよ。


月曜

男「…………」カタカタカタカタ


火曜

男「…………」カタカタカタカタ


水曜

男「…………」カタカタカタカタ

男「こんなもんか」

印刷機「ウィーン。シュッシュッシュッシュッ。ジー」


木曜

男「…………」シュッシュッ

男「…………」カキカキ

男「やっぱり紙にしてみると分かりやすいな」


男「あ、そうだった」

男「『今週末はどこか行きたいところありますか』っと」

男「そろそろ図書館は脱したほうがいいだろうしな」

批判っていうのはcriticizeに近い意味なので悪い意味を意図したわけではないです。

たてこんでるのでここまでです、すみません。

>>69の批評にーちゃんです
とりあえず目についたとこを

1、 まず雰囲気的にはシリアスにしたいん……だよね?
>>1が書きたいストーリーの内容や雰囲気と表現がずれてるというか、解離してるように思える
既に何度も出てるけど、無駄な安価や寒いギャグはやめよう
正直、いなごとかの時点で切りたくなった

2、 時系列というか、場面転換が物凄くわかりにくい
特に回想と現在のシーンくらいは最低限区別できるようにするべき
~~~~~~~~とかーーーーーーーーとかで分けるなり、改行とかで処理するなり、色々やりようはあるはず

3、 キャラの性格や態度、特に許嫁のキャラがぶれすぎ
男の両親に見せるための「許嫁としての演技」をしてるのか、男に対して実は最初から好意を抱いてるツンデレキャラなのかはわからんし、それがストーリーの根幹にに関わるなら深くは聞けないが
どちらにしても、

>許嫁「いえそんなことないです。男さんこそ私には勿体ないくらい素敵だと……」カアァァァ

の書き方からは既に好意を抱いてるようにしか見えないので、その後の描写や台詞との違和感が半端ない
もし実際好意を抱いてるのだとしても、この段階、この場面なら、カアァァァじゃなくニコニコとかで、単に愛想いい態度くらいの描写にとどめておいた方が、展開的に良かったのでは?

4、 いろいろ雑
例えばラーメン屋の描写ひとつとっても、「豆板醤ベースの辛味噌」とかならばともかく、豆板醤をそのまま卓上調味料に置いてる店なんて、まずあり得ない
「雪みたい」という台詞から、たぶん背脂チヤッチヤ系のラーメンなんだろうなと判断はしたが、だったら最初から「オススメは『背脂たっぷり醤油ラーメン』」とか書いとけば良かったんじゃないだろうか
食い物描写は甘くみない方がいい
雑な描写をすると、あっという間に知ったか扱いされてツッコミ&批判の嵐が吹き荒れるぞ

ほかにも今回の更新部分でも、男がなにやってるのか分かりにくい
「そろそろ図書館は脱したほうがいいだろうしな」とか台詞回しにも違和感がある
ほんとにこの描写が必要か? もっとシンプルでわかりやすい表現はできないか? などと、自分に問いかけながら一度だけ投下前に読み返してみるといい

長文すまん
いろいろ挙げたが、結局は本人が楽しんで書けるのが一番
変に悩みすぎず、まずは何とか完結まで頑張って書き上げて欲しい

がんばる。

ちなみに俺がよく行くところは2つとも卓上に豆板醤が置いてあるんだ。あと商品名が醤油ラーメンなんだ。
表現が甘いのは申し訳ない。

日曜

男「おう、待った?」

許嫁「いえ、今来たところですよ」

男(許嫁は一体どのくらい前からいたのだろうか。まだ30分前だ)

許嫁「じゃあ、行きましょうか」

男(因みにどこに行くかは知らされていない)

男「ここは……」

男(ショッピングモールというやつだ。色んな店が一箇所に集まっている)

許嫁「ちょっと欲しいものがあって」

男「財布だけ持って来てね。という言葉が恐ろしか感じる……」

許嫁「ふふっ。おごらせたりはしませんよー。まあでも、お金は必要になるかも?」

男「なんだその笑みは」

恐ろしか感じる→恐ろしく感じる

男「欲しいものは服だったようだ」

許嫁「さあ、まずはここからです!」

男「店名が読めないぞ……」

許嫁「うーん」

許嫁「どっちが良い!?」

男「こっちかな」

許嫁「よしじゃあこれだ!」

許嫁「そして、次はここ!」

許嫁「どっちが良い!?」

男「うーん、こっち」

許嫁「よし、どっちも買おう」

男「なんで聞いたんだ」

許嫁「さらに、その次はここ!」

許嫁「どれが良いかなー」

男「うーん、分からん」

許嫁「真剣に考えてる?」

男「いや考えてない」

男「というように、かなり連れ回されました」

許嫁「えー?他の子のほうがもっとすごいけどけね」

許嫁「10軒ちょっとまわってから、あっちの方が安いとかで何軒かに戻って、あーやっぱり思ったより微妙だったとかで結局一着も買わないとかなんだから」

男「それはそれは……」

許嫁「そろそろお腹空いたりしてない?」

男「確かに。買い物って意外と疲れるよなー」

許嫁「立ちっぱだもんね」

許嫁「あっ、フードコートだって」

男「お、いいねえ。うどんにしようかな」

許嫁「あ、わたしも」

男「優しい味のがいいよなー」

許嫁「わかる」

昼食後

許嫁「じゃあ、行きましょうか、男さん」

許嫁「次からは男さんの服を見に行きましょう」

許嫁「これとこれ着てきてー」

男「ああ」

男(思えば、一人で服を買いに来たことはなかったかもしれない。何が良いのか分からないぞ)

男「どう?」

許嫁「んー、まあまあじゃない」

男「そう言われると良さそうな気がしてくるぞ」

許嫁「気に入ったら買えば良いから」

男「じゃあそっち着てみる」

許嫁「うんうん」

許嫁「結局どっちも買ったんだね」

許嫁「でも、まだ終わらないよ」

許嫁「次はあそこだ!」

帰途

許嫁「まさかこんなに買うとは」

男(許嫁が「良いんじゃない?」って言ったの全て買ってしまった……)

男「何回も来たくないし良いだろ?」

許嫁「そうだね」

許嫁「あ、そうだ。連絡先交換しようよ」

男「うん?もうしてなかったっけ?」

許嫁「あっ、あー。そうじゃなくてラ○ンのほう。メールじゃ気づかないから」

男「ラ○ンやってないんだが」

許嫁「え、普段どうやって連絡……」

男「…………」

許嫁「あー、いやっ、なんでもない!よし。じゃあ今入れちゃおう」

男「パケ代かかるから家でやるわ」

許嫁「…………」

>>94

帰途(電車内)

許嫁「あ、そうだ。連絡先交換しようよ」

男「うん?もうしてなかったっけ?」

許嫁「あっ、あー。そうじゃなくてラ○ンのほう。メールじゃ気づかないから」

男「ラ○ンやってないんだが」

許嫁「え、普段どうやって連絡……」

男「…………」

許嫁「あー、いやっ、なんでもない!よし。じゃあ今入れちゃおう」

男「パケ代かかるから家でやるわ」

許嫁「…………」

許嫁「あ、降りなきゃ……」

男「じゃあな」

許嫁「…………」

男「どうした?」

許嫁「…………」グイ

男「おい」

ホーム

許嫁「ごめんね、男さん」

許嫁「一つだけ言いたかったことがあって……」

許嫁「前さ、許嫁になるならイケメンが良かったーとか私言ってたじゃないですか」

許嫁「でも、今は、男さんと許嫁になっても悪くなかったかな……と」

許嫁「だから、失礼なこと言っちゃってごめんなさい」

許嫁「うん。そうだ。今の気持ちが大事なんだ」ボソッ

男「ん?」

許嫁「だから、今からまたゼロからよろしくね」

男「俺自身あまり理解できてないんだけど、許嫁がすっきりしたならいいや。まあひとまずよろしく?」

許嫁「うん、よろしく!」

許嫁「だから……敬語ももうやめるから。仲良くしてくださいっ……」

男「今日の途中から敬語無くなってたの気づかなかった?」

許嫁「え……男くんって意外と鋭いんだね」

男「意外は失礼だけどな」

男「たまに敬語に戻ってて面白かった」

許嫁「ふふっ」

許嫁「じゃ、じゃあね!」

許嫁「付き合ってくれてありがとう」

男「ああ、またな」

許嫁「絶対ラ○ン入れてよ」

男「わかったわかった」

そうして、電車の扉が閉まった。

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