【ポケモンhgss】イブキ「ありがとう」 (17)

初投稿

短いです

口調崩壊、ゲームシステム無視
主人公の名前はゴールドです
年齢差……?そんなものは知らんな。

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【りゅうのあな】

ピチョン……ピチョン……

長老「……」

ゴールド「……」

ジョウト、カントー両地方を制覇したのち、ゴールドと彼のポケモン達は、度々りゅうのあなを訪れ、瞑想することが習慣となっていた

長老「……」カッ

長老 「……今日はここまでとしよう」

ゴールド「……はい」

ゴールド「もどれ!ハッサム!メガニウム!」

長老「ここのところは毎日のように来ておるのう」

ゴールド「……ここに来れば、じぶんを鎮めることができますから」

長老「にもかかわらず、最近のおぬしには、心の乱れがある……」

ゴールド「……っ」

長老「自分でも分かっておるようじゃな」

長老「ここで修練を積むのみが方法ではないぞ。一人で考え込んでみたり、だれかと話してみる時間も大切じゃ」

長老「またいつでも来なさい」

長老「わしはいつでもおぬしの力になる」

ゴールド「……ありがとうございました」ペコ

ゴールド「行こう、ヌオー。なみのり!」

ザバァ……

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【フスベジム】

ゴールド「いけっ!ハッサム!」

イブキ「いきなさい!キングドラ!」

これがもう1つ、否、ゴールドの本当の目的であった

イブキ「キングドラ!あくび!」

ゴールド「まもれ!ハッサム!」

フスベジムリーダー、イブキとのバトル
ではなく、彼女に会うことである。

ゴールド「ハッサム!バレットパンチだ!」

寡黙で、どこか人より大人びていて、並のベテラントレーナーを凌駕する圧倒的なポケモンバトルの才能、悩む人を助ける優しさ、果てには復活しかけたロケット団の暴走を止めるまでの勇気と行動力を持ち合わせた少年。
誰もが彼を頼り、誰もが彼に挑み、誰もが彼を讃えた。
しかし、彼が事を為せば為すほど、彼は孤高に、孤独になっていった。
隣に相棒のポケモン達がいても、
偶然知り合いと会うことがあっても、
時々母から電話がかかってきても、
その寂しさと息苦しさは拭い切れない。
一見すると完璧に見えたトレーナーは、一人で旅するには、あまりに子供であった。

イブキ「キングドラ、れいとうビームよ!」

しかしイブキは違った。
イブキは彼を疑った。
精強なトレーナーとしてでは無く、
弱きを助ける聖人としてでは無く、
悪の秘密結社を打ち倒した英雄としてでは無く、
ありのままに彼を見たイブキは、己の負けを信じられなかった。
それでも、イブキは曲がりなりにも彼を認め、応援した。
その時に貰ったわざマシンは、今でも大事に取っておいてある。

イブキ「……ッ!りゅうのいぶき!」

気づけば、いつもイブキのことを考えていた。
バトルの時に檄を飛ばす凛々しい顔。
頑張ったポケモン達を労う慈愛の顔。
強敵とのバトルでは、かならず「がんばって」の声を思い出す。
カントーを旅している時、用がなくてもときおりジョウトへ帰り、真っ先にフスベへと向かった。電話番号を教えて貰った時など、とびはねる程嬉しかった。
今だって、イブキの一挙一動を目で追っている。
彼にとって、ポケモンバトルは最早ただの口実でしかなかった。

イブキ「もうっ!……とどめよ!キングドラ!ハイドロポンプ!」

ゴールド「……」ポーッ
ゴールド「!」ハッ

ゴールド「あっ……」

イブキ「あなたのポケモンはみんな戦闘不能…」

イブキ「これで私が21勝17敗ね」

イブキ「でも、あなた、どうしたの?何だか、心ここにあらず、ってカンジよ」スタスタ

イブキ「顔も赤いし……熱でもあるのかしら?」オデココツン

ゴールド「!!!」カァーッ
ゴールド「ななな何してるんですか!!!」アトズサリ

イブキ「なによ。ゴーストポケモン見たような顔しちゃって。失礼よ!」

ゴールド「ご、ごめんなさい……」アトズサリ…
ゴールド「また来ます!そのうち電話します!」ピューン

イブキ「あ、ちょっと……」

彼はまだ、初恋に戸惑う子供であった。

イブキ「……もう!」

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【ニビシティ】

タケシ「ゴールドくんから尋ねてくるなんてめずらしい!」

タケシ「いったい、どういう風の吹き回しだ?」

ゴールド「実は、相談があって……」

タケシ「相談?」

ゴールド「タケシさんなら……その……恋愛事に詳しいと聞いて……」

タケシ「それは並行世界のおれだ」

ゴールド「?」

タケシ「つまりこっちのおれは詳しくない」

ゴールド「(こっちの……?)そうなんですか……」

タケシ「まあ、恋愛のエキスパートというわけじゃないが、経験も無くはない。話してみろよ」

ゴールド「実は……」




ゴールド「それでかくかくしかじか……」

タケシ「なるほど、まるまるうまうまと言うわけだ」

ゴールド「何か、アドバイスを頂けませんか?」

タケシ「うーん、」

タケシ「今おれに話したことを、そのまま言ってあげたらいいんじゃないかな?」

ゴールド「そのままって……」

タケシ「おれたちは、サーナイトでもスリープでもない」

タケシ「誰かにテレパシーで伝えたり、他人の頭の中を覗けたりはしない」

ゴールド「ナツメさんは覗けるらしいですけど」
タケシ「その話は置いておいてくれ」

タケシ「だから、君の想いの丈を、ことばで、からだで、全力で伝えてやればいい」

タケシ「そう、きみが今までじぶんのポケモン達にしてきたようにね」

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【フスベシティはずれの岩場】

イブキ「どうしたの?こんなところに呼びだして」

イブキ「言いたいことってなに?」

ゴールド「あの……」

イブキ「なに?」

ゴールド「その……」

イブキ「はっきりしなさい!用がないなら帰るわ!」

ゴールド「イブキさんのことが好きです」

イブキ「……え?」

ゴールド「イブキさんのことが……」

イブキ「き、聞こえたわ!!」

ゴールド「はじめて会った日のこと、覚えていますか?」

イブキ「お、覚えているわ……」

ゴールド「イブキさん、バトルでぼくに負けても、ぜんぜん、それを認めようとしなかったですよね」

イブキ「あれは、悪かったと思っているわ」

ゴールド「謝らなくてもいいんです、うれしかったんです」

ゴールド「旅をしてきた中で、イブキさんだけが、ぼくを疑ってくれたんです」

ゴールド「だからこそ、応援してくれた時は、本当にうれしかった」

ゴールド「チャンピオンに勝てたのも、イブキさんのおかげなんです」

ゴールド「イブキさんが『がんばって』って言ってくれたから、そのおかげで、頑張れたんです」

イブキ「……」

ゴールド「だから、今度は、ぼくがイブキさんを応援してあげたいんです」

ゴールド「だから、だからっ……」タタタタ ギュッ

ゴールド「ぼくの恋人になってもらえませんかっ!」

イブキ「……」

イブキ「……ほんとうに、いいの?」

ゴールド「?」

イブキ「じぶんの気持ちに素直になれないし」

ゴールド「知ってます」

イブキ「負けず嫌いで、大人げないところもあるわ」

ゴールド「そこも、イブキさんのいいところです」

イブキ「おじいさまの試練にだって合格できていないわ」

ゴールド「自分のポケモンに誰よりも優しくしていることも知っています」

イブキ「わたしの格好、みんな変だって言うのよ。それでもいいの?」

ゴールド「おかしな格好でも関係ないです」

ゴールド「むしろ大好きです」

イブキ「もう……!」ギュー

ゴールド「イ、イブキさん、くるしいです」

イブキ「あっ……ごめんなさい」

ゴールド「イブキさん……」

イブキ「イブキでいいわ」

ゴールド「じゃあ……イブキ……」

イブキ「ごめんなさい、年下のあなたにここまで言わせてしまって」

イブキ「わたしも、あなたのことが大好きよ」

ゴールド「……!!」

イブキ「ありがとう、そして、ごめんなさい。年下のあなたにここまで言わせてしまって」

ゴールド「いいんです」

イブキ「本当は、気づいていたのよ。あなたが毎日のようにやってくる理由に」

ゴールド「嫌じゃありませんでした……?」

イブキ「嫌だったら、バトルに応じたりなんかしないわ」

ゴールド「……うれしいです」

イブキ「わたしもよ」

イブキ「これからよろしくね、ゴールド」

ゴールド「……はい!」

二人は幸せな(ry

短いけれどこれで終わりです
ありがとうございました

イブキ、かわいいよね
ssもっと増えてくれ~

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