穂乃果「あ~…別に良いんだよ」
海未「へ?」
穂乃果「これ見えても良い奴だから」
海未「そんな訳ないでしょう。そんな姿でランニングなんて…」
穂乃果「別に問題ないってば」
海未「問題しかありません!!!」
穂乃果「声でか…声でかいって…」
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海未「でかくもなります」
穂乃果「いや…え?何がいけないのさ!?」
海未「何って…そんな見えてますから。穂乃果は少し無防備過ぎます」
穂乃果「え~…そんな事ないと思うんだけどなぁ」
海未「ありますよ。あなたが気が付かないだけで周りの人達があなたをどんな風に見てるか…」
穂乃果「え?何々?それって穂乃果が魅力的って言いたいの?いや~照れるなぁ」
海未「そうとは言っていません」
穂乃果「なっ…否定が早過ぎるよ…」
海未「とにかく…そんな姿でランニングしてはいけません」
穂乃果「だからぁ…ん~…なんで伝わらないかなぁ…スポブラの紐が見えてるだけで…海未ちゃんの堅物…」ブツブツ
海未「何ですか?」
穂乃果「いえ…何でも」
海未「さあ、分かったら直して来なさい」
穂乃果「え~直すって言ってもさぁ。どうやったってこの服装じゃ見えちゃうもん」
海未「ジャージを羽織ればいいじゃないですか」
穂乃果「やだよ。暑いもん。走るんだよ?それともランニングやめる?」
海未「あなたが自分から言い出したのでしょう?体重落としたいからランニングに付き合ってくれと」
穂乃果「まあそうだけど」
海未「さあ。早くジャージを着て来なさい」
穂乃果「いいよ別に。面倒くさい」
海未「あなたと言う人は…面倒くさいからってそんな格好で…見られますよ?」
穂乃果「だから別に見えてもいいのに…」
海未「いい訳ありますか!!!!恥ずかしい」
穂乃果「ほんと大袈裟だなぁ」
海未「女子高に通ってるから感覚が麻痺してるのかもしれませんが外には男性もいるんですよ?」
穂乃果「まあ…じゃあ、サービスって事で?」
海未「迷惑ですよ!」
穂乃果「どう言う事さ!!!仮にもピチピチの女子高生だよ?」
海未「目のやり場に困るでしょう!!!」
穂乃果「だからそんなの気にしてるのは海未ちゃんだけなんだってば」
海未「さっき自分でサービスがどうとか言ったじゃないですか!!!」
穂乃果「それは面倒くさいから海未ちゃんの話に合わせただけだよ!!!別に全然サービスでもなんでもないからね?だって見えていい奴だから!!!」
海未「そんな訳ないでしょう!!!!」
穂乃果「何?また同じやり取りするの?」
希「二人共…こんな校門の前で大声出してなにしてるん?」
海未「希!?あなたこそ…練習は?」
希「着替えを忘れてしまったから取りに帰るって連絡したやろ。見てない?」
海未「そうなんですか?」
希「うん。で?二人は?」
穂乃果「聞いてよ、希ちゃん。海未ちゃんが穂乃果の服装を見てこんな格好でランニングするなって言うんだよ」
希「……ふ~ん」
穂乃果「どう思う?」
希「どう思うって……」
海未「だらしないでしょ?」
希「まあ…それはいつもの事やけど…」
穂乃果「え?」
海未「こんな姿で走ってて男性に見られたら…」
穂乃果「別に何とも思わないよね?」
希「いや…どうかな?ピーとかには刺激が強いんじゃない?」
穂乃果「なっ!?」カァァァァ
海未「……」カァァァァ
希「え?」
海未「なっ、なっ、なっ」
穂乃果「希ちゃん…それは…女の子がそんな単語を口にするのは…」
海未「本当です。どこの誰が聞いてるかも分からないのに…」
希「いや…まだ校内だし…」
海未「数歩歩いたらもう校外です!」
希「それを言ったら穂乃果ちゃんに注意するの遅くない?外から見えてると思うけど」
海未「仕方ないでしょう!校門の前に集合だったんですから!」
希「普通校門の前って…内じゃなくて外やない?」
海未「そんなのはどうだっていいんです!!!」
希「え~…」
海未「はあ…希はセクハラが多いとはまさか…ど、ど、ど…」
穂乃果「いいよ海未ちゃん!そんな無理に口にしなくて!って言うか口にする必要ないから!何?言いたいの?」
海未「そんな訳ないでしょう?」
希「ウチは海未ちゃんの口から聞いて見たいなぁ~」
穂乃果「希ちゃん!!!!女の子なんだから!!!少しは自覚してよ!!!!」
海未「それはあなたもです!!!!!」
穂乃果「ええっ!?まさかの!?」
海未「まさかも何もあなたの話をしてたんでしょう?」
穂乃果「いや…そうだけど…今は希ちゃんじゃないの?」
海未「希の件は一旦保留です」
穂乃果「えぇ…希ちゃん…助けて…」
希「いや…助けたら今度ウチがピンチなんやろ?」
穂乃果「まあ…そうなんだけど…」
希「そうやろ?」
穂乃果「そんなぁ」
海未「残念でしたね、穂乃果。さあ、観念して着替えてきなさい」
穂乃果「やだ~」
海未「何故そんなに頑ななんですか!!!」
穂乃果「こっちの台詞だよ!」
希「ウチは凄いくだらない事に巻き込まれたなぁ」
穂乃果「くぅ~」
希「もう穂乃果ちゃんも観念していつものシャツに着替えて来ればええやん。それですむ話なんやろ?」
穂乃果「今日は持ってきてないの」
海未「でもジャージはあるんでしょ?」
穂乃果「だから暑いじゃん!ジャージ着たらさ!」
海未「そんな格好で走るよりはマシでしょう?」
穂乃果「鬼ぃ!海未ちゃんの鬼ぃ!青鬼ぃ!」
海未「はあ?」
希「赤鬼の為にあえて自分は悪者を演じて…まさに海未ちゃんにピッタリやな。いつも穂乃果ちゃんの為に心を鬼にしてるもんなぁ」
穂乃果「違う。今はそんな褒める感じで言ったんじゃないから!いつも感謝してるけど今のは違うから!悪口って言ったらあれだけど…悪口じゃないよ?」
海未「何を言ってるんですか、あなたは…」
希「なあ?ウチもう帰っていい?」
穂乃果「ダメだよ。穂乃果を助けてから帰って」
希「え~。はあ…」
穂乃果「って言うかさあ、絵里ちゃんとかだってたま~にシャツの襟元から紐見えてたりするじゃん。海未ちゃん何も言わないじゃん」
海未「だってあれはそう言う物でしょ?」
穂乃果「穂乃果のもそう言うものだってば!!!」
海未「違います!!!!」
穂乃果「なんで?なんでそうなるの?」
海未「何でも何も…」
穂乃果「も~意味わかんない」
海未「それはこっちの台詞です」
希「一番言いたいのはウチやけどな。全く関係ないんやから」
穂乃果「関係あるよ!μ'sの事だから」
海未「そうです!」
希「そう言う時ばかり結託して。実は似た者同士やろ?」
海未「私と穂乃果が?」
穂乃果「初めて言われたよ」
希「いや…結構似た者同士やと思うよ?一見正反対に見えるけどな。根底の方で似てるんよ。どっちも頑固やし」
穂乃果「…まあそれは置いておいて」
海未「そうですね。今は置いておきましょう」
希「ほらな」
海未「とにかく着替えて着なさい!」
穂乃果「やだよ~」
希「なあ?そんな事してると練習終わっちゃうよ?ウチ等サボりになっちゃうけど…。どっちかが折れたら?って言うか穂乃果ちゃんがもう折れたら?」
穂乃果「な、何で穂乃果が?」
海未「それは穂乃果が間違ってるからでしょ」
穂乃果「違う。海未ちゃんが頑固だからだ。う~サラバ」
海未「あっ!待ちなさい」
穂乃果「付き合ってられないよぉ~。も~校外に出ちゃったもんね~」
海未「くっ、油断した」
穂乃果「へへ~ん」
男子高校生A「あの~」
穂乃果「へ?」
男子高校生A「μ'sの高坂穂乃果さんですよね?」
穂乃果「あっ、はい。μ'sの高坂穂乃果ですけど…」
男子高校生A「あの…俺たちμ'sのファンで。握手して貰っていいですか?」
男子高校生B「あっ、僕も」
穂乃果「あっ、はい」
男子高校生A「応援してます」ギュ
男子高校生B「頑張って下さい」ギュ
穂乃果「はい!ありがとうございます」
海未「穂乃果!待ちなさい!って…」
希「穂乃果ちゃんと…」
穂乃果「私達のファンなんだって」
希「あ~…そうなんや」
男子高校生A「はい」
男子高校生B「応援してます」
希「ありがとう!!」
海未「あ、ありがとう…ございます…」
希「海未ちゃん…目を見て言ったら?」
男子高校生A「じゃあ、ラブライブ頑張って下さい」
男子高校生B「ありがとうございました」
穂乃果「バイバイ~」
男子高校生A「いや~良かったなぁ。まさか本人達と会えるなんてラッキーだな」
男子高校生B「そうだな。にしてもさあ…リーダーの穂乃果ちゃん…」
男子高校生A「ブラの紐見えてたよな?」
男子高校生B「なっ!気がついてないのかね?」
男子高校生A「あれが絢瀬絵里ならラッキーなんだけどな」
穂乃果「え?……あれ?え?あれっ!?…スポブラじゃない!!!」
海未「だから言ってるじゃないですか…」
穂乃果「いや…嘘…」
希「穂乃果ちゃん気がついてなかったん?」
穂乃果「ずっとブラジャーの紐見えたままだったの?」
海未「だから着替えろと何度も…」
穂乃果「もっと強く言ってよ!」
海未「言ってるじゃないですか!!!」
希「確認しなかったんや。取り敢えず戻った方がええんやない?」
穂乃果「確かに。って言うか…あの人達なんであんな反応なの?普通もっと何かあっても良くない?ファンなんでしょ?ブラ紐見えてさ…少しは喜んでも良くない?」
希「うん。取り敢えず戻ってからでええんやない?その話は」
海未「そうです。くだらない事言ってないで…」
穂乃果「くだらないくないよ。何?男子高校生ってブラ紐に興味ないの?それとも穂乃果に興味がないの?ファンなのに?そう言えば絵里ちゃんだったら良かったとか言ってたもんね!」
希「聞こえるとは思わなかったんやない?」
穂乃果「余計傷つくよ!」ダッ
海未「ちょ、穂乃果?どこに行くんですか?」
穂乃果「感想を聞きに行くんだよ!穂乃果のブラ紐を見た反応を」
海未「はあ?」
穂乃果「だって悔しいじゃん。ブラ紐見られてさ…それなのにあの反応。絵里ちゃんの方が良かったって。プライドをズタボロにされてさ…」
海未「はあ…もはや言葉が出ません」
希「ウチ二文字が喉まで出かかってる」
穂乃果「ちゃんと見てもらってそれでもあの反応ならもう諦めるよ」
希「何を諦めるん?」
穂乃果「諦めて…そんでもって自慢してやる。穂乃果は絵里ちゃんのブラジャー見た事あるし何なら裸だって見た事あるんだって!隅から隅まで見たって自慢してやるぅ~。こっちは絵里ちゃんのホクロの位置まで知ってるんだからな~って!」
海未「何をバカな事を言ってるんですか!!!訴えられますよ!!!」
希「そんな事したらあの子ら夜眠れなくなってしまうやん」
穂乃果「じゃあどうすれば良いのさ?」
海未「取り敢えず着替えに戻ればいいんじゃないですか?」
絵里「くしゅん。くしゅん…誰か噂してるのかしら…」
真姫「何?風邪?」
にこ「そんな薄着してるから風邪引くのよ」
絵里「さっきまで暑かったのに…」
にこ「夕方になるにつれて冷えるからね、この時期は。今朝の天気予報でも言ってたじゃない。見てないの?」
絵里「今日は珍しく寝坊しちゃって…朝ドタバタしてて」
真姫「まるで穂乃果みたいね」
穂乃果「くしゅん。はあ…寒い…冷えてきた…」
希「風邪引かないようにな…」
海未「バカにつける薬はありませんからね。気をつけて下さい」
完
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