青葉「というわけで次の作品にいってみましょう！」

提督「『カルメン』並みかそれ以上に有名なオペラ作品と言えば？」

敷波「うーん……『椿姫』とか？」

提督「よーし。それでいこう」

敷波「まずヴィオレッタね」

提督「これは愛宕だな」

敷波「えっそうなるんだ」

提督「誰だと思った？」

敷波「そう言われると特に考えてなかったけど……あーでも確かに愛宕さんいいかも」

提督「だろ？自由さを演じている、って感じを表現できないと演じられない役だからな」

提督「で真面目にアルフレードに尽くすようになった愛宕ヴィオレッタを私がジョルジョ・ジェロモン役で会いに行って泣かせたい」

青葉「えっ！？」

敷波「司令官、そんなこと考えてたんだ……」

衣笠「もちろん、役の上でってことだよね？そういうのを演じてみたいってだけよね？？」

提督「もちろん。本気で泣かせたいとは思わないよ」

敷波（ほっ）

衣笠「よかったー」

青葉「そういう爆弾発言はちゃんと予告してくださいよ」

提督「善処するよ」

敷波（予告したらいいんだ……）

青葉「他は誰かいます？」

衣笠「如月ちゃんとかどうなの？」

提督「あー如月もありだねえ」

提督「あるいは高雄がやっても面白いかもしれない」

青葉「高雄もなんだ」

提督「真面目なキャラのほうがヴィオレッタには似合うのでね」

敷波「陸奥さんは？」

提督「陸奥も悪くないけど、ちょっと大人っぽすぎるかな」

敷波「うーん、それもそっか」

提督「次はアルフレードだ」

敷波「これは？」

提督「悩む。悩むけどー……長波とかならどうよ」

敷波「あー……ほんとだ、いけそう」

衣笠「なるほど長波ね」

提督「あるいはガリバルディあたりもいいと思うんだ」

敷波「それアブルッツィさんとデュエットするコースでしょ」

提督「ばれたか」

青葉「姉妹艦デュエット好きですね」

敷波「で、お父さんだね」

提督「そう。ジョルジョ・ジェロモン」

青葉「これを提督がやりたいんですね？」

提督「そうなんだよ。でも私は艦娘じゃないからアウトだな」

衣笠「艦娘なら誰が合うの？お父さんキャラってあんまりいなさそうだけど」

提督「お父さんって言うとあれだけど、やや古いタイプの紳士で、家のことを一番に考える人って言い換えればまだ当てはめられるかな」

青葉「ふむふむ」

敷波「誰だろ……加賀さんとか？」

提督「加賀もいいね。霧島も合うんじゃないか？」

敷波「あー。合いそうだね」

衣笠「『カルメン』の時に話に出た長門さんはどう？」

提督「長門は……いや、長門も合うな」

青葉「合うんだ」

敷波「あのお父さん意外と感情豊かな人だから、長門さんだと自然に演じられそうだよね」

提督「そうなんだよ。ヴィオレッタを説得するときの逡巡とか最後に謝る場面とかね」

青葉「最後に謝るということはハッピーエンドな感じですか？」

提督「ヴィオレッタから見ればそうなんじゃないかな」

敷波「そう言えなくもないけど強引すぎじゃ……」

衣笠「じゃあハッピーエンドじゃないんだ……？」

提督「そりゃヴィオレッタ亡くなりますから」

青葉「またそういう幕切れですか」

提督「オペラの名作は大体人が死んで終わります」

敷波「ひどい言いようだけどあんまり否定できない」

提督「演劇自体そういうところあるからな。『ロミオとジュリエット』なんて主要キャラ何人死ぬんだよって話だし」

提督「他にもまだまだいるけど有名キャラはこんなもんだろうな」

敷波「うん。これ以上いくと名前のあるキャラほぼ全員話さないといけなさそうだし」

青葉「次何にします？」

衣笠「人が死なない有名な作品はないの？」

提督「あるよ。次回は人が死なないのにしようか」