光彦「博士、お願いがあるんですけど・・・。」
阿笠「どうしたのかね、光彦君。」
光彦「実は博士に、プログラミングを教えてほしいんです。」
阿笠「ほう、どうしてまた?」
光彦「今のうちから技術を勉強しておかないと、将来困るだろうと思って。」
光彦(本当は歩美ちゃんや灰原さんに尊敬されたいだけですけどねwww)
阿笠「なるほどな、まあ教えるのは構わんよ。」
光彦「ありがとうございます!」
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阿笠「それで、どんなシステムを組みたいのかね?」
光彦「いや、それは後で考えようと思っていて、とりあえず基本的なことを教えてください。」
阿笠「・・・・・・。」
光彦「・・・?」
阿笠「いいかね光彦君、プログラミングと言っても様々じゃ。」
光彦「はあ・・・。」
阿笠「例えばわしが作っておるメカ、プログラミング言語は何を使っていると思う?」
光彦「えっと・・・そもそもどんな言語があるんですか?」
阿笠「はあ・・・そこからか・・・。」
阿笠「君は他人からすべてを教わろうとしているのかね?」
光彦「えっ?」
阿笠「技術者というのは常に自発的に勉強していく姿勢でいなければならん。」
光彦「はい・・・。」
阿笠「まずは予習をして前提となる知識を身に着けるところから始めなさい。」
光彦「前提知識って何ですか?」
阿笠「ほれ、またじゃ。すぐ答えを求めようとする。」
光彦「あっ・・・。」
阿笠「まだ子供じゃから、みんな教えてくれるが、社会に出たら優しい人ばかりではないぞ?」
阿笠「問題にぶつかれば、自分で調べ、自分で考える。そこで初めて他人へ質問できるのじゃ。」
光彦「・・・・・・」
阿笠「分かったらほれ、さっさと出ていけ。わしは忙しいんじゃ。」
光彦「すみませんでした。」
阿笠「・・・・・・。」
光彦「出直してきます。」
阿笠「うむ。」
ガチャ
コナン「・・・博士。」
阿笠「何じゃ新一、盗み聞きか?」
コナン「そんなことはどうでもいい、何であんなこと言ったんだ?」
阿笠「・・・職業柄、同業者には厳しい目で見てしまうんじゃよ。」
コナン「相手は子供だぞ!せっかく興味を持ったのに、それを潰してんじゃねえよ!」
阿笠「・・・すまん。」
コナン「まあ光彦も出直すって言ってたし、また来るだろうから。」
コナン「その時はちゃんと相手してやれよ。」
阿笠「そうじゃな。」
歩美「どうしたの、コナン君?」
元太「早く来いよ!」
コナン「悪いな、今行くよ。」
阿笠「ほほほ、待たせたのお!」
阿笠「さて、どこまで進んでおるのかの?」
元太「今は歩美が成果発表しているところだよ。」
阿笠「ふむ、タイトルは・・・『汎用リアルタイムOSへの.NET Frameworkの適用・実用化』か。」
歩美「うん、博士が開発した汎用OS上で、.NET Frameworkが動作するようにしたの!」
元太「流石だな歩美!Microsoft Researchから採用したいって連絡が来たんだって?」
歩美「うん、でも学業を疎かにしたくないから、断っちゃった!」
コナン「真面目だなぁ、歩美は。」
阿笠「今まではC言語で開発してきたが、.NETで組めるなら開発がぐっと効率化できるわい!」
元太「.NETなら俺も開発に加われるな!」
哀「小嶋君はAI部分をメインに開発してきたからね。」
元太「ああ、PythonとC#なら分かるが、C言語はてんでダメだ。」
コナン「何言ってんだ、Pythonの発展で重要な部分を担ってたくせに。」
歩美「ホント、Pythonの処理速度向上に大きく貢献したプロフェッショナルって言われてるくせに!」
コナン「しかもC#の機械学習ライブラリ、実はお前が一枚も二枚も噛んでるんだろ?」
元太「よせよ、他人の評価や噂なんて興味ねえ。」
阿笠「いやぁ、みんな優秀じゃの!」
哀「おかげで研究が捗るわ。」
コナン「光彦が加われば、もっと捗るんじゃねえか?」
歩美「えっ、光彦君も来るの?」
コナン「ああ、さっき博士にプログラミングを教えてほしいって来てたんだ。」
元太「そうか、ついに光彦も参加か・・・。」
コナン「でも博士が追い返しちまったんだよな・・・。」
哀「まさか、あれをやったの?」
阿笠「まあの。」
元太「第一の関門だよな、あれは。」
歩美「あれを乗り越えられないと、到底やっていけないよ、この世界。」
元太「だよな。」
コナン「でも落ち込んでたよ、光彦。」
元太「明日学校で励ましてやるか。」
歩美「そうね!」
哀「久しぶりにみんなで外に出て遊びましょう!」
阿笠「ほほほ、子供は元気に遊ぶのが一番じゃ!」
~翌日、学校~
コナン「おい光彦、何してんだ?」
光彦「ああ、プログラミングの勉強ですよ。」
コナン(おっ、昨日あんなこと言われても勉強か。ここは何も知らないふりをして・・・。)
コナン「へえ、すげえな、プログラミングなんてできんのか!」
光彦「まっ、まあ、手に職をつけておかないと、将来困りますからね!」
コナン「プログラミングってどんなもんだ?見せてくれよ!」
光彦「仕方ないですね、特別に見せてあげますよ。」
int tesuto(int a,unsigned int b , int c) {
if ( a == b ){
c = 1;
return c;
}
}
# int tesuto(int a,unsigned int b , int c) {
# if ( a == b ){
# c = 1;
# return c;
# }
# }
int tesuto(int a,unsigned int b , int c) {
ㅤㅤif ( a == b ){
ㅤㅤㅤㅤc = 1;
ㅤㅤㅤㅤreturn c;
ㅤㅤ}
}
コナン「・・・・・・。」
光彦「どうですか?って言っても、コナン君には分かりませんかね?」
コナン(ツッコミどころはいくつかあるが・・・ここで叩くと光彦のやる気が無くなるし・・・。)
コナン「すっ、すげえな、何もわからねえや!」
光彦「そうですかぁ、すみませんね、僕のコード、一般人には分かりずらいんですかねぇ!」
コナン(それは可読性ゼロってことだろ・・・。)
コナン「そうだ、今日は探偵団のみんなで遊ぼうって話してたんだ、光彦も来るだろ?」
光彦「ごめんなさい、僕はまだ勉強を続けたいので、今回はパスします。」
コナン「そっ、そうか、じゃあまた機会があったら誘うよ!」
光彦「はい、誘っていただいたのに、すみません。」
コナン「ってことで、光彦は来ねえそうだ。」
元太「なんだよ、結局いつものメンバーかよ。」
歩美「ちょっと、それじゃあ光彦君が仲間外れになってるじゃない!」
元太「ホントだ、やべえ!」
哀「仕方ないわね、このメンバーで遊ぶ?」
歩美「う~ん、それなら開発進めた方がいいんじゃない?」
元太「俺もそう思う。」
コナン「じゃあ博士の家に行くか!」
歩美「うん!」
元太「プロジェクトの進捗率はどれぐらいだ、コナン?」
コナン「あ~、まだ2割弱かな。」
歩美「え~まだそれだけ~?」
元太「俺たちが参加した時は15%だろ、全然進んでねえじゃん。」
コナン「仕方ねえだろ、チームは小規模だし、日中は学校に行ってるんだから。」
哀「それに、研究のメインは私と博士と江戸川君、あなたたちには自身のやりたいことを追求してほしいの。」
歩美「哀ちゃん・・・。」
元太「なあ灰原・・・お前らの研究って・・・。」
コナン「元太!」
元太「うっ!」
コナン「そこから先は立ち入っちゃいけねえんだ。」
哀「あなたたちのためなの、悪く思わないで。」
元太「・・・分かったよ。」
歩美「ねえ、1つだけ教えて。私と元太君の研究は、哀ちゃんたちの研究の役に立ってるの?」
哀「ええ、もちろんよ。」
歩美「・・・そう、なら良かった。」
~阿笠邸~
コナン「さあ、今日も始めるか。」
元太「今日は俺の成果発表を聞いてくれ。」
阿笠「おっ、楽しみじゃな!」
灰原「また前みたいな、エッチなものじゃないでしょうね?」
歩美「確かグラビア写真をヌード写真に変換するプログラムだっけ?」
元太「おいおい、あれは資金稼ぎのためにやっただけで、今回はまともだよ。」
コナン(俺は結構気に入ってたけどな。)
元太「発表のタイトルは・・・『AIを用いた人体成長のシミュレーション』だ!」
哀「!?」
コナン「元太・・・!」
元太「開発したプログラムを用いて、特定の人間の体が今後どんな変化をしていくかシミュレーションできる。」
元太「細胞レベルで計算してるんだぜ!」
歩美「元太君すご~い!」
コナン「元太、お前!」
元太「どうした、コナン?」
コナン「立ち入っちゃならねえと言ったばかりだろうが!」
元太「何のことだかさっぱり分からねえな。」
哀(まずいわね、小嶋君が感づいている・・・。)
歩美「ねえ、早く聞かせて!」
元太「そう慌てるな。」
~そのころ、光彦は~
光彦「・・・・・・。」カタカタ
光彦「・・・・・・。」ターン!
光彦「ふぅ、これである程度の基礎は身に着けられましたかね。」
光彦「う~ん、肩が凝りますね。」
光彦「そうだ、気晴らしに探偵団のみんなと遊びましょう!」
光彦「まだ暗くないし、今からでも大丈夫でしょう。」
光彦「早速探偵団バッジで・・・。」
光彦「もしもしコナン君、聞こえますか?」
コナン『どうした、光彦?』
光彦「その、みんなで遊んでいるところに、混ぜてもらえもらえませんか?」
コナン『悪いな、みんな急用ができて帰っちまったんだ。』
光彦「そっ、そうなんですか、それは仕方ないですね。」
コナン「ああ、またな。」ピッ
光彦「それじゃあ、プログラミングの勉強の続きでもしましょうかね。」
光彦「C言語はマスターしましたし、次は何にしましょう。」
光彦「ネットで調べてみますか・・・。」
光彦「おっ、これ見てみますか、『今後必要になるプログラム言語』。」
光彦「ふむふむ、『単独でC++を学ぶ意味は無い』、そうなんですか!」
光彦「じゃあC言語を勉強しているだけではダメなんですね。」
光彦「Javaが上位の言語・・・へえ、上位・下位なんてものがあるんですね。」
光彦「よし、次に勉強するのはJavaにしましょう!」
~翌日、学校~
コナン「おはよう、光彦!」
光彦「おはようございます、コナン君。」
元太「よう、光彦!」
歩美「おはよう!」
光彦「おはようございます。そうだ、みなさんプログラミングって分かりますか?」
元太「えっ?」
歩美「えっと・・・。」
コナン「悪いが、光彦のやる気を削がないために、知らないふりをしてやってくれ。」ヒソヒソ
元太「おっ、おう。」ヒソヒソ
歩美「分かった。」ヒソヒソ
元太「プログラミングって何だ?美味いのか?」
光彦「いやですねぇ、食べ物じゃありませんよ。」
歩美「教えて教えて!」
光彦「例えばこのスマホ、何で動いていると思いますか?」
元太「Androidだろ?」
光彦「えっ?」
歩美「違うわよく見て、iOSよ。」
光彦「えっ?」
歩美「そのスマホ、iPhoneでしょ?」
光彦「まあ、はい、そうです。」
歩美「ほらね、やっぱり!」
元太「何だよ、ケースにXPERIKANって書いてるから、Androidだと思っちまったぜ。」
光彦「えっと、あの・・・。」
コナン「オホン!」
元太「って、昨日テレビでやってたんだ!」
歩美「iPhoneとそれ以外の見分け方ってやつね!あはは!」
光彦「・・・ああ、そういうことですか!すみません、昨日はテレビを見てなくって!」
元太「それで、何で動いてるんだ?」
光彦「プログラムですよ。電子機器を動かすための仕組みが、この小さな機械に埋め込まれているんです!」
歩美「へぇ、そうなんだ!光彦君って物知り!」
光彦「いやぁ、それほどでも!」
光彦「そして、プログラムを作成することをプログラミングって言うんです。」
元太「へぇ。」
光彦「僕は今、プログラミングの勉強をしているところなんですよ。」
歩美「そうなんだ、すごいね!」
光彦「僕の書いたコード、見ます?」
歩美「えっと・・・。」
光彦「特別に見せてあげますよ、特別に!」
元太「おう。」
光彦「昨日はC言語の勉強をしていたんですが、C言語は低級言語と言われるくらいで、初心者には丁度いいんです。」
元太(低級の意味知ってんのかよこいつ。」
光彦「えっ、なんですか?」
元太「何でもない。」
int sanpuru32 (int p, int* q, long r )
{
ㅤㅤq = p + r;
}
光彦「どうですか、分かりやすいように、簡単なものを選びました。」
元太「・・・・・・。」
歩美「・・・・・・。」
光彦「intっていうのは整数って意味で・・・、あっ、整数って分かりますか?」
歩美「うっ、うん、なんとなくね。」
光彦「それでこの米印は・・・おっと、米といっても、食べ物は関係ありませんよ、元太君?」
元太「分かってるよ。」
光彦「これはポインタ渡しというものです。別名、参照渡しとも言います。」
歩美(別名って・・・。)
元太(別物だろうが・・・。)
光彦「う~ん、これを説明するには、前提知識が必要ですからねぇ。」
歩美「何が必要なの?」
光彦「はぁ・・・。」
歩美「」イラッ
光彦「歩美ちゃん、すぐに答えを求めてはいけませんよ。」
歩美「えっ?」
光彦「まだ子供だからみんな教えてくれますけど、社会に出たら優しい人ばかりではないんです。」
光彦「自分で調べ、自分で考える。そこで初めて他人へ質問できるんですよ?」
歩美「分かったわ、歩美が悪かったわ、ごめんなさい。」
光彦「うんうん、素直な子は好きですよ。」アタマポンポン
歩美「」イライラッ
元太「それで光彦はC言語の勉強をしているって訳か!」
光彦「いえ、C言語はもうマスターしたので、次はJavaを勉強しようと思います。」
元太(何もマスターできてねえだろうが。」
歩美「じゃっ、じゃばって何?何でそれを勉強するの?」
光彦「『今後必要になるプログラム言語』って記事がありましてね、そこでJavaが必要だと書かれていたんです。」
光彦「しかも、JavaはC言語の上位なんですよ!」
元太(こいつ、何言ってんだ?)
歩美(上位・・・継承の話をしたいのかな?)
コナン「なっ、なあ光彦、光彦はプログラミングで何を作りたいんだ?」
光彦「僕は・・・科学者になりたいんです。」
コナン「へっ?」
光彦「僕たち探偵団は、博士が作ってくれたバッジや腕時計を使っています。」
光彦「言わば、博士は探偵団のライフラインなんです。」
光彦「でもそれでいいんでしょうか?博士に頼りっきりで!」
光彦「他人に頼らず、自分の力で探偵団を支えたい。博士がいなくても大丈夫なように!」
光彦「道具を自分たちで作れるようになれば、探偵団はもっと活躍できる、だから・・・。」
光彦「科学者になって、博士が作るようなすごいメカを作りたいんです!」
コナン「光彦・・・。」グスッ
元太「光彦、お前・・・。」グスッ
歩美「正直イラついてたけど、見直したわ!」
光彦「え?」
哀「ねえ、何の話?」
光彦「灰原さん、今、僕の夢を語っていたところなんです。」
灰原「あら、どんな夢?」
光彦「それはですね・・・。」
コナン「光彦・・・その話は博士の家でしようぜ!」
~阿笠邸~
光彦「・・・ということなんです。」
阿笠「そうか・・・そうか・・・。」グスッ
哀「そんなことを考えていたのね。」
阿笠「すまんのう、光彦君。この前は冷たくしてしまって。」グスッ
光彦「いいえ、博士の厳しい指導だと思っています!」
阿笠「指導・・・そうか・・・。」
コナン「光彦は博士の後継者ってわけだな。」
阿笠「うむ、ならばわしも後進の育成に力を注いでいくかの・・・。」
哀「ねえ、彼も私たちのチームに入れてあげたらいいんじゃない?」
元太「そうだな、いいかもしれねえ。」
歩美「まだまだ未熟だけど、将来有望だわ!」
コナン「心強いぜ!」
阿笠「これでますます研究が捗るのう!」
哀「ふふふ、決まりね。」
光彦「研究って何のことですか?」
コナン「ああ、俺たちはここでシステム開発をしているんだ。」
哀「部活みたいなものと思ってくれればいいわ。」
光彦「どんなものを開発してるんですか?」
阿笠「各々好きなことをやってもらってるが、1つは、わしのメカの機能向上じゃな。」
コナン「例えば俺と元太で、探偵団バッジに自動応答システムを搭載したんだ!」
元太「AI技術を使っててさ、嫌いな相手には自動で応答してくれるんだぜ!」
光彦「そんな先端技術を使ってるんですか!」
阿笠「とても助かっておるよ!何せこの年齢じゃと学べるものが限られておるのでな。」
光彦「そういえば、博士はプログラミング言語は何が使えるんですか?」
阿笠「わしはC言語だけじゃよ。」
光彦「え?」
阿笠「OSに近いところを触るのでな。」
光彦「Javaは使わないんですか?」
阿笠「使わんの。」
光彦「wwwwww」
阿笠「むっ、何がおかしいんじゃ!」
光彦「すみませんwwwでも、C言語だけしか知らないとかwww」
光彦「知ってますか?wwwJavaってC言語の上位互換なんですよwww」
阿笠「何を言っておる、上位・下位なんてものは存在せんわい!」
光彦「年寄りはこれだからwwwネットで調べればすぐに分かりますよwww」
阿笠「やっぱり光彦君をチームに入れるのはやめにせんか?」
元太「そうだな。こんな奴と一緒にやりたくねえ。」
歩美「歩美も。」
光彦「何言ってるんですかwww知っちゃったからには毎日来ますよwww」
コナン「くそっ!俺がもっと気を付けていれば!」
ジン「おい!ガキども!」
ウォッカ「失礼するぜ!」
コナン(ジン!ウォッカ!何故ここに!?)
哀(まさか、私たちの居場所がバレたの!?)
ジン「我々は優秀なプログラマを探している。」
ウォッカ「『AIを用いた人体成長のシミュレーション』って論文がネットで投稿されていてな、発信元を調べたらここに辿り着いたんだ。」
コナン(元太!てめえ!)
元太「いや、技術成果は共有すべきだろ?」
哀(あれは秘密にしといてって言ったのに!)
ウォッカ「大人しく付いてきてもらおうか、えっと・・・。」
ジン「ジジイ、論文を投稿したのはお前か?」
阿笠「ちっ、違う!わしはメカを作っているだけで、AIや人体のことなんぞさっぱり分からん!」
ジン「・・・ウォッカ、本当か?」
ウォッカ「確かに事前調査では、ジジイの発表物はすべてへんちくりんな機械です。」
ジン「では別の誰かということか。」
ジン「匿っている奴がいるんじゃないのか?」
阿笠「おらん、人違いじゃ、出ていけ!」
ジン「どうだかな。ウォッカ、この家をくまなく調べるぞ。」
ウォッカ「はい!」
哀(まずいわ・・・研究室が見られたら、正体がバレる・・・。)
コナン「待ってくれ!」
ジン「あ?」
コナン「実はこいつが、光彦が論文を投稿したんだ!」
光彦「・・・え・・・僕?」
元太「なんだって!?」
ウォッカ「ふざけんな!ただのガキじゃねえか!」
コナン「ガキじゃないさ・・・。」
ウォッカ「何!?」
コナン「灰原、試作品の薬を!」ヒソヒソ
哀(なるほど・・・そういうことね。)
コナン「光彦、この薬を飲め!」
光彦「えぇ!?」ゴクン
光彦「うっ!!!??」
シュウウウウ
歩美「光彦君の体が・・・。」
元太「でっかくなっていく・・・。」
哀(どうやら、一応成功のようね。)
光彦「あれ・・・体が大きく・・・。」
コナン「こうやって正体を偽っていたんだ!」
ジン「なるほどな、人体の成長だけでなく、その逆もできたのか。」
ウォッカ「こりゃデカい収穫だ!」
光彦「え・・・あの・・・。」
ジン「よし、こいつは連れていく。邪魔したな。」
コナン「畜生!光彦おおお!!!」
元太「光彦おおお!!!あばよおおお!!!」
ウォッカ「うるせえぞ、静かにしやがれ!」
コナン「これで邪魔者は消えたな。」
元太「やっぱりお前らの目的はあれか。」
歩美「子供が大人になる薬?」
哀「ええ、黙っててごめんなさい。」
歩美「謝らなくていいよ!私たちを危険に晒したくなかったんでしょ?」
コナン「今は光彦が犠牲になって済んでるが、すぐに嘘だってバレちまうぞ。」
哀「早急に次の手を考えないとね。」
コナン「・・・そうだ!」
阿笠「良い案が思いついたのか!」
コナン「ああ、歩美ちゃんのおかげでな!」
歩美「?」
~翌日~
ウォッカ「兄貴、MicrosoftからWindowsの緊急パッチを当てるよう、警告メールが来ています!」
ジン「よし、すぐに当てろ。」
ウォッカ「了解!」
光彦「だから!僕はC言語しか使ったことがないんです!」
ラム(こいつ・・・嘘をついているようには見えない。)
ラム(それに見た目の割に性格が幼すぎる・・・。)
ラム(まるで子供がそのまま大人になったような・・・。)
光彦「すいません、Windowsの緊急パッチを当てないといけないので、一旦この話は保留でお願いします。」
ラム(しかし言動は小学1年生とは思えない・・・。)
光彦「あれっ、何だかパソコンの様子がおかしいですね。」
コナン「よしっ、組織の居場所を突き止められた!」
哀「流石はMicrosoftね。」
元太「歩美がMicrosoftに協力する代わりにって言ったら、すぐに動いてくれたしな!」
コナン(実はFBIや公安が裏で動いてるんだけどな。)
コナン(まあ、歩美がMicrosoftと繋がりを持っていたのがきっかけだし、細かいことはいいか。)
ウォッカ「兄貴!警察が!」
ジン「落ち着け!一体どうなってる!?」
ウォッカ「どうやらWindowsのパッチを当てたパソコンがウイルスに感染したようで、組織の情報がダダ洩れです!」
ジン「クソがっ!」
その後、黒の組織の悪事が明るみになり、警察が一斉検挙。
外部に漏れたデータの中にAPTX4869の資料もあり、灰原は解毒剤を開発することができた。
俺は工藤新一に戻ってからも、探偵団の一員として開発を続け、大学卒業時に起業した。
会社は大成功し、探偵と経営を両立させるべく、毎日忙しく働いている。
あの時の光彦の犠牲があったから、俺たちは平和に暮らしていけるんだ。
光彦『他人に頼らず、自分の力で探偵団を支えたい。』
光彦、形は違うが、お前のおかげで探偵団は活躍できてるんだぜ。
~起業して10年後~
ジン「それじゃあ始めましょうか、新卒採用の面接。」
新一「ああ、そうだな。」
今日は採用面接、というのは形式だけで、あいつらの顔見せだ。
新一「あいつらのことは散々紹介しただろ?」
ジン「いや、大事なところでの立ち居振る舞いを見てみたいんですよ。」
阿笠「まったく、ジンは用心深いのう!」
哀「それでは、お入りください。」
シツレイシマス!
新一「!?」
歩美「プリンストン大学、吉田歩美です。」
元太「ケンブリッジ大学、小嶋元太です。」
光彦「円谷光彦です。」
新一(驚いたな、まさか光彦が来ているなんて。)
ジン「おいシェリー!どういうことだ!」ヒソヒソ
哀「えっ、社長が許可したって聞いたけど?」ヒソヒソ
新一「俺は何も知らねえぞ!」ヒソヒソ
阿笠「わしじゃよ。」ヒソヒソ
新一(とりあえず、適当に流して終わらせるか。)
哀「それでは自己PRをお願いします。」
歩美「組込みシステムの性能向上に取り組み、家庭向け高性能ロボットの開発を行いました。」
元太「人間の脳を分析し、AIを駆使して感情の再現に取り組みました。」
歩美・元太「そして力を合わせて・・・。」
歩美・元太「ドラえもんを作りました!!」
新一「はい、ありがとうございます。」
哀「では、円谷さん、お願いします。」
光彦「自己PRなんて要りません。」
阿笠「ふむ。」
光彦「私の書いたコードを見ていただければ、技術力が十分に伝わるかと。」
ジン「・・・・・・。」
新一(光彦だって、この10年で成長しているんだ。)
哀「社長、こちらが事前に提出された資料です。」
阿笠「わしにも見せてくれ。」
ジン「俺にも。」
新一「見せてもらうぜ光彦、お前の10年の成果をな!」ニヤリ
int kansuu4869 (int z, int z2, int x, int temp) {
ㅤㅤz = 0;
ㅤㅤif(z = 0)
ㅤㅤㅤㅤprintf("hello world!");
ㅤㅤㅤㅤreturn z2/x;
}
新一「帰れ!!」
光彦「えっ?」
おしまい
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