【艦これ】提督「深海棲艦を追い払いたい」 (43)

キャラ崩壊注意
糞SS注意



提督「くそ! あいつらめ!」

提督「戦っても戦っても、同じ場所に居座りやがって!」

提督「特に1-1-Aのあいつ!」

提督「サンドバッグにされることを分かっていながらやって来ているとしか思えないあいつ!」

提督「何なの!? 何であそこにそこまでご執心なの!? マゾなの!?」

提督「とにかく、だ!」

提督「人類の平和のためにも、やつらを海域から追い払わなければならぬ」

提督「しかし、やつらの帰省本能は凄まじい」

提督「もはや海域を焦土と化しても、やつらは戻ってくるだろう」

提督「一体どうすれば……」

「お困りのようね?!」

提督「そ、その声は――!」

ゴトランド「私よ!!」

提督「マイスウィート幼馴染ゴトランド!!」

ゴト「今日は悩めるあなたに、最高のアイデアを持ってきたわ!」

提督「FOOOO!! 幼い頃から冴え渡っていたお前の英知を俺は待っていたんだ!!」

ゴト「深海棲艦を追い払いたい、でもすぐ戻ってきちゃう……そんなことあるわよね?」

提督「あるあるー!」

提督「今まさにそうだぜ!」

ゴト「いっそ核廃棄物でもばら撒いてやろうか、でもそれは自分たちが困っちゃう……そんなことあるわよね?」

提督「あるあるー!」

提督「それをマジでやろうとして世界と深海棲艦たちから総スカンくらった国があるくらいだぜ!」

ゴト「そんな深海棲艦にお困りのあなた!」

ゴト「ゴトが素敵な解決策をお届けします」

提督「おいおい、そんな方法があるなら、すぐにでも取り掛かりたいくらいだぜ!」

ゴト「本日ご紹介しますのは、私たちの祖国であるスウェーデンが開発した、まったく新しい方法なの」

提督「いや俺の祖国は日本だけど?」

ゴト「新時代の深海棲艦除け、その名も――」




ゴト「糞肥料散布式撃退作戦よ!」



提督「おおー!」





ゴト「要はうんこばら撒きよ!!」



提督「おおおおおー!!」


ゴト「うんこばら撒きのやり方は簡単!」

ゴト「深海棲艦を寄せ付けたくない海域にうんこをばら撒くだけ!」

ゴト「うんこの臭いにより、深海棲艦をシャットアウト!」

ゴト「まかれたうんこはそのまま肥料となり、その海域の弱った生態系の活性化に大活躍!」

ゴト「美味しいお魚さんがたくさん獲れて、漁師さんたちもニッコリ!」

提督「すげー! 良いこと尽くめじゃないか!」

ゴト「どう? ゴトのアイデア、使えそう?」

提督「ああ! さすがマイスウィート幼馴染!」

ゴト「えへへー///」

提督「早速実行したいんだが、できるか?」

ゴト「もちろん! 大量の鶏糞を送ってもらったわ」

提督「おお! 行動が早いな!」

ゴト「だって昔、約束してくれたでしょ?」

ゴト「『将来は優秀な秘書艦のゴトと結婚する』って」

提督「そんなことは言ってない」

提督「よし! うんこで奴らに打ち勝つぞ!」

提督「うんこが世界を救うんだ!」

提督「早速作戦を実行する! 俺に続け!!」

ゴト「おー♪」



――――――――
――――

一か月後――
某海上――



タ級「うわああああああああああああああああ!!」ダダダダダ

レ級「来るなあああああああああああああああ!!」ダダダダダ

ヲ級「をををををををををををををををををををを!!」ダダダダダ

佐渡「あっち逃げたぞ!! 追えー!!」

朝霜「お前ら!! しっかり狙えよ!!」

大東「えーい!! うんこをくらえー!!」

隼鷹「ひゃっはー!! 美味しい刺身を養殖だー!!」

清霜「ほら! 摩耶さんももっと投げて!!」

摩耶「……お、おう……」カァァ///

レ級「くそっ! うんこ臭い海から逃れて、なんとか汚染されていない島を見つけたのに……!」

ヲ級「ここは地図にもない無人島……バレるなんてありえない……!」

タ級「くっ……よくここを嗅ぎ付けたわね……?」

朝霜「ふっふっふ……そんなの、簡単なことだぜ」

大東「うんこ臭くない海域を探してたら、偶然たどり着いただけさ!」

ヲ級「嗅いでも臭わない場所を嗅ぎ付けた、というわけか……!」

隼鷹「あたしは美味しそうなお刺身の匂いを嗅ぎ付けただけさ!」

摩耶「お魚を刺身って呼ぶなよ……」

大東「世界中の海にうんこを撒いてきたのに、まだ残党がいたなんて……!」

朝霜「観念しな! 生き残りはお前たちだけだ!」

佐渡「つまり、あいつらを退治すれば、すべてが終わるんだな?」

清霜「これで清霜も戦艦になれるね! うんこ撒き艦隊に参加して良かった!」

隼鷹「そして平和な海に、たくさんのつまみが……ふふふふ……」

摩耶「お、お前ら……その、もっと恥じらいってものをだな……!」カァァ///

タ級「そんな……嘘よ……!」

タ級「姫級や鬼級すら、もういないなんて……!」

大東「そりゃ、うんこは最強だからな!」

清霜「つまり戦艦ってことだよ!」

レ級「れ、レ級は……絶対に負けないぞ……!」

佐渡「それ本当か? なら試してみっか!」

朝霜「ボディはやばいよ、顔面やんな、顔面を」

ヲ級「や、やだ……うんこまみれになりたくない……!」

摩耶「……それは、これまで沈んでいったやつらに言うんだな」

隼鷹「最期の言葉はそれで良いか? 良いな? うん! それで良し!」

隼鷹「総員! 深海棲艦三名様に、うんこをたっぷり投げつけろー!」



ジリ……ジリ……



タ級「あ、あ……!」

レ級「ぐうぅっ……!」

ヲ級「ひいぃぃ……!」










「「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛……!!」」









――――――――
――――

半年後――
鎮守府――執務室――



提督「……あの作戦から、もう半年か」

提督「世界中の海に撒いたうんこの臭いに、深海棲艦が姿を現すことはなくなった」

提督「指示した身として効果はあると思っていたが……」

提督「まさかここまで効くとは思わなかった」

ゴト「撒いたうんこは餌となって、世界中の生態系回復に役立っているわ」

ゴト「これで漁場豊かな美しい秋と冬を楽しんでもらえるでしょう」

提督「いや日本には四季があるから」

ゴト「これで漁場豊かな美しい春と夏と秋と冬を楽しんでもらえるでしょう」

提督「ああ……その通りだ」

提督「これで世界は、平和を取り戻したのさ」

提督「万一に備え、号令があり次第鎮守府に集合するよう伝えた上で、艦娘たちは民間企業に就職した」

提督「復興には艦娘である彼女たちの力は必要不可欠だ」

提督「そんな彼女たちの統括する立場として俺は、この鎮守府の提督を務めている」

提督「深海棲艦たちが襲ってこない限り、この鎮守府で一生を過ごすだろう」

提督「いつ再開するか分からない戦争に備えるために……」

提督「そんな俺のもとにいたいなんて、ゴトは変わり者だな」

ゴト「ふふ……鎮守府の優秀な提督の隣には、素敵な艦娘がいるべきだと思わない?」

提督「なるほど、ゴトらしい発想だ」

ゴト「それにあなたから『ずっと君のそばにいたい』なんて告白されたもの」

ゴト「一緒にいてあげるのが当然でしょう?」フフフ

提督「……」

提督「ゴト……いや、ゴトランド」

ゴト「えっ」ビクッ

提督「お前は前から、俺との昔話を喋るが……」

提督「そのどれもが嘘っぱちだ」

ゴト「……そ、そんな!」

提督「俺には、お前の言っていたことを、どれも信じていない」

提督「勝手な思い出を作るのはやめてくれ」

ゴト「……嘘よ……!」

ゴト「ゴトは……ゴトはあなたの幼馴染よ……!」

ゴト「それに、あなたとの約束だって……忘れたことないのに……!」

ゴト「それなのに……ゴトが、嘘つきみたいな言い方……!」

ゴト「嘘じゃないわ……本当よ、本当なの……!」

ゴト「うう゛……ぐすっ……」シクシク

提督「いいや、大嘘だ」

提督「ゴトランド……お前に真実を突き付けてやる……!」

提督「俺は幼い頃に六年間在住していたスウェーデンでゴトと出会ったから幼馴染なだけで、祖国はがっつり日本だ」

提督「そもそも俺はゴトと結婚したいのであって、優秀だとか秘書艦だとかは一切関係ない」

提督「ゴトの認識は、ちょっとずつズレている」

ゴト「あら? そうだったかしら」アハハ...

提督「あと、俺の告白は『ずっと俺のそばにいろ』だぞ」

提督「『依頼』じゃなくて『命令』なんだ」

提督「ゴトがひそかに手綱を取ろうとしていることは、お見通しだからな?」

ゴト「ギクーッ! バレてたの!?」

提督「ゴトランド、お前は俺の妻だ」

提督「カッコカリじゃなく、正真正銘のケッコンのな」

提督「その証拠に……ホラ」グイッ

ゴト「きゃっ」

提督「腰を抱かれ無理やり引き寄せられても、まるで抵抗できないほどに俺にホの字だ」

提督「いくら俺を自分のペースに巻き込めないからって、小細工は褒められたものじゃないな」

提督「そうだろう?」キラーン

ゴト「はうっ♥」キューン///

ゴト「ご……ごめん、なさい……」ドキドキ///

ゴト「ゴトの言葉でアタフタするあなたの姿って、昔から可愛いから……」

ゴト「最近スキを見せてくれないし……久しぶりに見たくなって……つい……」

ゴト「どうしたら、許してもらえるのかしら……?」

ゴト「罰は受けるわ……でも、ゴト……あなたと離れたくないの……」

提督「ふんっ」

提督「離れたくないのなら、お望み通り近付いてやる」










提督「今夜、俺から一ミリも離れないように」

ゴト「……はい……♥!」キュゥゥーン♥!!








提督「いや~! 俺たちほど幸せな夫婦もいないな!」

ゴト「ええ、これもゴトが提督を愛していたおかげよ!」

提督「おいおい! 俺がゴトを愛していたことも忘れるんじゃない!」

ゴト「あ、本当だわ!」

「「HAHAHAHA」」

提督「……おっと、もう終わりの時間だ」

ゴト「お疲れ様」

ゴト「えいっ♪」ギュー

提督「おいおい、夜というにはまだ早いぞ?」

ゴト「Forlat、あなたとスキンシップしたくて仕方がなかったの」

提督「うん、それなら仕方ないな!」

提督「だから俺もスキンシップしちゃうぞー♪」ギュー

ゴト「うにゃー♥」ギュー

提督「それじゃ大淀、また明日な」スタスタ

ゴト「オーヨド、God Natt」スタスタ

大淀「はい、お気をつけて」ノ

バタンッ!

大淀「……」

大淀「……」









大淀「くそっ! やられたっ!」ガタッ

大淀「あのファッキンスウェディッシュ! わざと任務画面を開いたままにしやがって!」

大淀「独身淑女のこの私に、リア充ラブラブっぷりを見せつけてきやがった!」

大淀「嫌味か!! 嫌味か!? 嫌味だ!!」

大淀「この鎮守府に残ったのは毛先クルクル青だけじゃないんだぞ!」

大淀「大本営から派遣された身である先輩艦娘の私に! 行き遅れの現実を突き付けてきやがって!」

大淀「正直私の逆恨みのような気もするけれど私が悪意を感じ取ったからあれは純然たる悪意による行為なんですよ!!」

大淀「キィーッ!! 悔゛し゛い゛ーーッ!!」ダンダン!!

大淀「フゥーッ!! フゥーッ!! フゥゥーッ!!」

大淀「……」

大淀「ククク……ハハハ……」









大淀「アーッハッハッハッハ!!」

大淀「だが!! しかし!! バット!! イェット!!」

大淀「あのクソ幼馴染の鼻を明かす計画は、着々と進行しています!!」

大淀「世界中から深海棲艦の生き残りを集め、安全な場所に避難させているわ!!」

大淀「そして、あのシュールストレミング女が鎮守府でノンビリしているところを一斉に強襲させ、この鎮守府を崩壊させる!!」

大淀「突如現れた深海棲艦の軍勢に、過去・現在・未来を蹂躙される……さぞ辛いでしょうねえ!!」

大淀「この作戦を機に日本を掌握!! その後世界を支配!!」

大淀「その折に私を重要ポストに据えてもらう交渉は締結済み!!」

大淀「一切隙のない計略!! さすが私!! 艦隊司令部施設装備可能は伊達じゃない!!」

大淀「結婚の幸せを見せつけられた独身女の嫉妬の恐ろしさ……思い知らせてあげますよ……!!」

大淀「アハハハハハ!! ヒャハハハッ!! アーッハッハッハッハッハッハッハ……!!」









――――――――
――――




後日、突如襲い掛かってきた深海棲艦たち強襲部隊は、投げつけられた大量のうんこで沈黙した。



主導者である大淀は、艦娘たちの流れ弾が顔面に直撃、その野望は潰えた。



『うんこは世界の救世主』



その標語のもと、さらに絆を深めた提督とゴトランドは、今日も密なスキンシップを楽しんだという。









おわり

以上です、ありがとうございました。

参考ページ

公園に集まる市民、鶏糞の臭いで阻止 スウェーデンの市がユニークな対策
https://www.cnn.co.jp/fringe/35153232.html

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