音葉のテーマ(11)
梅木音葉「多分心のどこかでは探してたのかもしれません。私の日常を変えてくれる何かを」
そう言って音葉はふと切り出した。
音葉「そして貴方と出会って、もしかしたらこの人なら私の知らないメロディを教えてくれるかもとも思いました」
彼女はは笑いながらこう付け加える。
音葉「何か根拠があった訳じゃないですけどね」
音葉「オーディションに受かったり、ライブが成功した時は何時も貴方も笑ってくれましたね」
モバP「そりゃあ音葉の成功は自分の事のように嬉しいからな」
音葉「逆に私が何か失敗してしまった時は一緒に悲しんでくれたり、逆に励ましてくれたり」
モバP「音葉のプロデューサーとしては当然だな」
音葉「それが凄くうれしくて。この人とならどんな困難でも乗り越えていけるとも思えたんです」
音葉「何時からか、お休みの日に一緒に出掛けることも増えましたよね」
モバP「オーケストラのコンサートだったり、買い物なんかもよく行ったっけ」
音葉「そうなってからは本当に私の隣に貴方が居てくれることが増えましたね」
モバP「そうだな。音葉と一緒に過ごすことが当たり前になってきてたよな」
音葉「その当たり前が私にとって幸せなことだと気付いたんです」
音葉「それからは逆に、会えない日があると少し切なくなってしまうようになってしまい……」
モバP「それはすまないと思うが、まぁ他の担当アイドルもいるからなぁ」
音葉「でも考えてみると、本来それが普通の事ではあるんですよね」
モバP「会えない日があるってこと?」
音葉「そうです。誰かと1日会えないくらいで寂しくなるなんて、今まではありませんでしたよ」
モバP「確かに俺も無かったな」
音葉「ある意味『奇跡』だと思うんです」
モバP「奇跡?」
音葉「はい。この世界には何人もの、それこそ星の数ほど人がいるわけじゃないですか」
モバP「そうだな」
音葉「そんな膨大な中から貴方と出会えたこと。これを奇跡と言わずに何と言えば良いのでしょうか」
モバP「おいおい、随分と壮大な話になってきたな」
音葉「そして貴方との出会いは私を変えてくれました」
音葉「たった一人に対しての愛しさや切なさを知りました」
音葉「ずっと貴方に寄り添い、掴んだ手を放したくなくなりました」
音葉「常に貴方の事を想い、恋焦がれるようになりました」
音葉「この気持ちは誰にも負けません。ですから……」
モバP「待ってくれ。そこからは俺に言わせてくれ」
モバP「俺だって音葉には散々助けてもらったさ」
モバP「俺が失敗した時だって励ましてもらったり」
モバP「音葉が笑ってくれると、ありふれた日常でも輝いて見えたさ」
モバP「多分一人じゃ乗り越えられないことでも、音葉となら乗り越えられると思う」
モバP「俺もこの気持ちは誰にも負けないと思う」
モバP「ずっと手をつないでいこう」
モバP「二人で寄り添っていこう」
モバP「俺の全てで貴女を守ります」
モバP「俺と結婚してください」
音葉「……はい。よろこんで」
短いですがこれにて終了です。
分かる人にはソッコーでバレてると思いますが、ご存じ白石稔さんの「かおりんのテーマ」がもとになってます。
ほとんど歌詞をなぞっただけですが。
「お前がカラオケで最後に歌ったやつで(デレマスで)一本書け」との友人の無茶ぶりに何とか答えられました。
というか時間が無くて諦めた『マジンガーZ』じゃなくて本当に良かった……。
相手が音葉さんなのは俺の趣味です。
音葉さんとMAXコーヒーが流行る事を祈りつつ寝ます。
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