【とある街角】
ワイワイガヤガヤ
グラン「ええと、頼んでた武器は取りに行ったし、食料もしっかり買い足したし…」
グラン「…うん、OK!たまには一人で買い出しってのも悪くないかな?」
グラン「さて、多少自由に使えるお金もあるし、欲しかった靴でも買いに…」
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???「…うぷぷぷ~!そこのお方…どうやら、お一人のようですね~?」スッ…
グラン「…?その声はシェロカルテさん…」クルッ
グラン「…!?」
黒ずくめのハーヴィン「…誰でしょうか~、そのシェロカルテさんって人は~?私はただの、怪しい行商人ですよ~?」ゴゴゴ
グラン「…シ、シェロカルテさん…あなた、ヤバい商売に手、出してないですよね…?」
シェロカルテ?「うぷぷ~!それはどうでしょうか~?」ゴゴゴ
グラン(…か…関わりたくない…!!)
シェロカルテ?「…そんなことより~…私が今日ここにいるのは、団長さんにこんな『本』を紹介したかったからなんです~」スッ
グラン「…えーと、魔法書か何かかな?どれどれ…」
シェロカルテ?「あまり大きな声では言えないのですが~、お年頃の男性の方ならば、全員が欲しがる商品なのではないかと思います~」ニヤッ
グラン「っ!?こっ…これは…っ…!」カアアアッ
シェロカルテ?「…全空屈指の人気を誇る成人向け雑誌、『月刊メスドラフ』…秋の限定大増刊号です~」ゴゴゴ
グラン「え、えええええっ!?」
シェロカルテ?「…おや~?お気に召しませんでしたか~?」
グラン「……っ、い、いや……僕には、これは
……まだ15歳だし……」タジタジ
シェロカルテ?「何をおっしゃってるんですか~?15歳なんて一番、こんな本が必要な時期じゃありませんか~」ニヤニヤ
グラン「い、いや…それに、僕一応、団長な訳だし…」シドロモドロ
シェロカルテ?「うぷぷぷ~!団長である前に、一人の男性なんじゃないですか~?」
グラン「あ、う…その…でも…」
シェロカルテ?(うーん…もう少し押しが必要かもしれませんね~)
シェロカルテ?「…団長さん、この本を貴方にオススメするのは、貴方のためでもあるんです~。」
グラン「…?」
シェロカルテ?「健全に異性へ関心を持つためには、正しい知識が必要です~…逆に言うと、そういった知識を得ずに大人になることは、とっても危険なことなんですよ~?」
グラン「…っ…い、いや…でも…」ゴニョゴニョ
シェロカルテ?「だから、これは言うなれば必要悪といいますか~、年頃の男の子が間違いを犯さないために、必要なものだと思うんです~」
グラン「…」ゴクリ
シェロカルテ?「…とはいえ、団長さんがそこまで言うなら無理強いはしません~。またいつか、ご縁があったときにでも…」クルッ
グラン「…っ、ま、待って…っ!」
シェロカルテ?「…あれ~、どうしましたか~?」ニヤァ
グラン「その本……やっぱり…ます……」ゴニョゴニョ
シェロカルテ?「…すみません、よく聞き取れませんでした~、もう一度お願いします~!」
グラン「…その本…か…買い……ます……!」カアアアッ
シェロカルテ?「…うぷぷぶ~!まいどあり~!!」
ーーーーーーーーーーーーー
グラン「……」ドッドッドッ
エロ本「」ゴゴゴ
グラン(か…買ってしまった…完全に乗せられた…!!)
グラン「僕、一応団長なのに…。元からあるとは思ってないけど、もしこれが見つかったりなんてしたら…団長としての威厳が…」
グラン「それにかなりの値段したから、欲しかった靴も買えなかったし…」
グラン「……で、でも……」チラッ
グラン(…せっかく…せっかく買ったんだから…。
グラン(見るくらいなら、いいよね…)ソワソワ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
グラン「……」ドッドッ
グラン「………」ペラッ
グラン「……う、うわぁ…」ドッドッ
グラン(ドラフの女の人の身体って…こんな風になってるのか…!)
グラン「…つ、次のページ…」
ガチャッ
ナルメア「団長ちゃん!頼まれてたお洋服のお裁縫、終わったよ!」バ-ン!!
グラン「だああああああああっ!?!???」ズサササササ
ナルメア「ひゃうっ!?」ビクウッ
グラン「ナ、ナルメア!!入る前にノックくらいしてよ!!」バクバク
ナルメア「えっ、そ、その…ごめんね…?」オドオド
ナルメア「…?あれ、団長ちゃん、なあに、その本…?」スッ
グラン「っ!!ダ、ダメだっ、ダメッッ!!」シュババ
ナルメア「ど…どうしたの?急に慌てて…熱でもあったりしない?大丈夫?」ズイッ
グラン「…ひあっ!?」ドキィ!!
ナルメア「…?」
グラン(今まで意識してなかったけど…ナルメアって近くに来るとスッゴイ…いい匂い…)
グラン(…きっとナルメアも…あの本みたいな…)ドッドッ
ナルメア「…だ、団長ちゃん!?鼻血、鼻血出てるよ!?」
グラン「…はっ!?」タラ-
ナルメア「それに顔もすっごく赤い…!団長ちゃん、もしかして風邪なんじゃ…」オロオロ
グラン「!い、いや、大丈夫!元気だから、ほら!」ブンブン
ナルメア「で、でも、今日は横になってた方がいいよ?お姉さんが看病してあげよっか?」
グラン「だ、ダメだって!ほら、はやく出てって!」グイグイ
ナルメア「えっ、ちょっ、押さないでっ…!」ヨロヨロ
グラン「洋服直してくれてありがとう!僕は元気だから大丈夫!それじゃ!」バタン
ナルメア「…あ…」ポツ-ン
グラン「はあっはあっ…あ…危なかった…僕の男としての人生が終わるところだった…」
グラン「…この本は危険だ…どこかに隠しておかないと…」キョロキョロ
グラン「…そうだな、ベッドの下あたりにでも隠しておけば安全かな…?」ゴソゴソ
グラン(…よ、読むのは夜中だけにしよう…)
~1週間後~
フォルテ「だああああっ!!」ガキン!!
グラン「ぐうっ!!」ズササ
フォルテ「さあどうした!!貴様の力はそんなものじゃないだろう!私に本気を…見せてみろォっ!!」ギリギリ
グラン「…っ!!」キッ
グラン「ここだあっ!!」ブォン
フォルテ「むっ!?」ヨロッ
フォルテ(ほう…!鍔迫り合いの力をそらして、逆に私の体勢を崩したか…!)
グラン「スキあり!だりゃあああっ!!」ババッ
フォルテ「良い、良いぞ貴様!!それでこそ、私も育てがいがあると言うものだ!!はああああっ!!」ブォン
フワアッ
グラン「!?!?」
グラン(い、今…フォルテさんのスカートの中が、確かに…!!)
わるいグラン(…よぉ、エロガキ…お前、得したな…?)ゴゴゴ
いいグラン(や、やめろ!!僕にそんなつもりは…!)
フォルテ「やあああっ!!」バキイ!!
グラン「ブフォッ!?!?」ドゴォン!!
グラン「…あ、あが…」ピクピク
フォルテ「……?何だ…今の攻撃に当たるなんて、貴様らしくもないじゃないか…」
グラン「あ、あはは…ごめん…」ヨロヨロ
フォルテ「体の調子でも悪いのか?休息も鍛錬の内だ、今日はここまでにして体を休めても…」
グラン「い、いや、大丈夫!それより稽古を続けよう、フォルテさん!」
フォルテ「…うむぅ…」ムス-
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ハレゼナ「団長ゥ!!見てくれヨォ、キルデスソーがまた、パワーアップしたんだぜェ!!」
グラン「うおお、すごい…!全体の重さは軽くなってるのに、破壊力は格段に向上されてる!!」ギュオンギュオン
ハレゼナ「だろお!?それに何より…前よりずーっと、メカメカしくなってるんだぜェ!!」ウケケケ
グラン「あ、あはは…それは良かった…!」
ハレゼナ「よーーし!!それじゃあさっそくこいつをもって、魔物の討伐にいこうぜェ!!」ダッ
グラン「!ハレゼナ、そこの廊下ワックス塗りたてだから…!!」
ハレゼナ「あぁ!?なんて言った…ひゃうっ!?」ツル-ン
グラン「危ないっ!!」ダッ
ドシャアッ!!
グラン「ふぅ…危なかった…」ギュウッ
ハレゼナ「あ…ありがと、団長…」ドキドキ
グラン「いや、大丈夫。気にせずに…」
ムニュッ
グラン「!?」
ハレゼナ「……?」ムニュムニュ
グラン(…こ、この柔らかくて大きくて、弾力のある感触は…間違いなくハレゼナの…!!)
わるいグラン(おい…行け、イっちまえ…!!これは不可抗力、そうだろ…)ゴゴゴ
いいグラン(ダメだ、ダメだぞ僕!!団員をそんな目で見る訳には…!!)
グラン「う、うおあああっ!!」パッ!!
ハレゼナ「…ぁぇっ…?」フッ
ハレゼナ(…い、今、団長…ボクに触るのを少し、避けてたような…?)
グラン(あ、危なかった…!あのまま抱き合ってたんじゃ、何しでかすかわかったもんじゃない…!)
ハレゼナ「だ、団長…ボク、今、何か…」
グラン「さ、さて!!じゃあ、魔物討伐行くとしようかなあっ!」ツカツカ
ハレゼナ「…ぅ、お、おい!待てよォ!!」ダッ
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ゴゴゴゴゴ…
ナルメア「えーと…それで、話って…?」
ハレゼナ「…?」チョコン
フォルテ「ああ…今日二人に集まってもらったのは他でもない…そう、最近の団長についての話だ!」
ナルメア・ハレゼナ「!!」ピクン
フォルテ「最初はただの偶然か、と思っていたが…。最近の団長の行動、それも我々女性ドラフに対するそれは、明らかにおかしい!おそらく二人にも何か、思い当たる節があるのではないか?」ビシィ
ナルメア「…私も…何だか前にはなかった壁が、団長ちゃんとの間にできたような気がするかな…」ショボン
ハレゼナ「…うう…団長、ボクのこと、嫌いになったのかあ…?」ウルッ
フォルテ「…やはり、そうか…どうやら、私の勘違いというわけでもなさそうだ。」
フォルテ「…ならば、私達は何としても、この原因を突き止める必要がある!!奴の成長の邪魔をするものがあるなら、早急に排除せねばならん!!」ドン!!
フォルテ「…しかし、私にはいまいちこれといった良い解決策が思いつかない…。二人に何か、良い考えはないだろうか?」
ナルメア「あっ!はいはーい!!お姉さんね、そのことですっごく良い考えがあるんだ!!」ピョンピョン
フォルテ「む、そうか!ぜひ内容を聞かせてくれ」
ハレゼナ「っ!ボ、ボクも!!ボクも協力する!…団長とも…早くなかよし、したいし…!」
ナルメア「うん、わかった!それじゃあ二人とも、耳を貸して…?」
ナルメア「作戦は、こう…まず、団長ちゃんが帰って来る前に、私たちが…」ゴニョゴニョ
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【グランの部屋】
ガチャン
グラン「…う~ん!今日の依頼、きつかったなあ…」ノビ-
グラン(…今日の依頼が成功したのも、皆のおかげだ。きっと僕一人じゃあ、何もできなかっただろうな)
グラン「もっと僕も強くなって、皆を助けられるようにならないと…」
ベッド「」モゾモゾ
グラン「…ん?」
グラン(今、僕のベッドの中で、何か動いたような…?)
グラン「…ビィが昼寝でもしてるのかな?まったくもう…」テクテク
グラン「ちょっと、ビィ!僕のベッドじゃなくて自分のベッドで寝てって、いつも言って…」バサア
ナルメア「…すぅ…すぅ…」
グラン「!?!?!?」ビクウッ!!
グラン「ナ、ナルメアが…僕のベッドに…!?」
ナルメア「…んぅ…あっ、団長ちゃん…ごめんね、待ってるうちに寝ちゃってた…」ムクッ
グラン「い、いや、そもそも勝手に人の部屋に入って、べッドの上で待ってるって何!?」
ナルメア「…その、ね、団長ちゃん…こっち、来てほしいな…」ガシッ
グラン「はっ!?ち、ちょっ、引っ張らないで…うわああっ!!」ヨロッ
ドサッ!!
ナルメア「ふふ…つかまえた…」ギュウッ
グラン「あ…う、あ…!!」
グラン(な、ナルメアの…大人の女の人のいい匂いが、鼻の中を突き抜けてくる…!!)
グラン(それに、こんなに密着してると…ナルメアの色んな所が、体に…当たって…!)
ナルメア「…あのね、団長ちゃん」ボソッ
グラン「い、いいっ!?」ビクゥ
ナルメア「私ね、思ってたんだ…。何だか最近団長ちゃん…変わっちゃったなあって…」ボソボソ
グラン(か…変わった!?僕の!?どこが!?)
ナルメア「…でも、団長ちゃんも辛かったんだよね?まだ15歳なのに団長になって、色んな責任も背負わなきゃいけなくって…」
ナルメア「だからね…?今日は辛いこと全部忘れて…」
バタン!!
フォルテ「…っ…!!」カアアアッ!!!
ハレゼナ「だ…団長ぅ…」
ナルメア「お姉さん達に、甘えてほしいなあ、って…」
グラン「な…あっ…!?」
グラン(いっ…一体、何が起こってるんだ!?僕に変わったところなんて、何も…!!)
フォルテ「…な、なあ、団長。」スッ
グラン「ひ、ひゃい!?」ビクゥ
フォルテ「…わ、私は正直、人に甘えられたりだとか、そういったことに慣れてはいない…」
グラン(!?あ、あの厳格なフォルテさんが…こんなにしおらしく…!!)
フォルテ「…だが、貴様はまだ、15歳だ。自分の思いを素直に吐き出せる、母親のような存在もまだ、必要なのだろう。」スッ
フォルテ「…だから、貴様が…わ、私に甘えることで、気が晴れるというなら…!」カアアアッ
フォルテ「…私も…出来る限りで全力を尽くそう…っ…///」ナデナデ
グラン「!!!!!!」ビクッ!!
グラン(フ、フォルテさんが…僕の頭を、な、撫で…て…!)
ハレゼナ「ボ、ボクも…!ボクも団長に、元気になってほし、い…!」ドサッ!!
グラン「っ!?は、ハレゼナ…!!」
ハレゼナ「…団長は、ボクの初めての、あんぜんな仲間だから…!その団長が困ってるなら、今度はボクが団長をあんぜんにする番だから…!!」ムニョン
グラン(っ!?ダ、ダメだ!!ハレゼナのその服装で、胸を押し付けられたら…!)
ハレゼナ「だから…ボク、団長のためならなんでも、する…!団長に早く元気になってもらって…」ギュウウ
グラン(あっ…熱い…!!ハレゼナの肌が…暴力的な大きさの、胸が、熱い…!!)
ハレゼナ「ぐずっ…また一緒に…なかよし、したい…っ!!」ヒクッ
グラン(う、うおああああああっ!!!!!)
わるいグラン「もう…もう我慢ならねえ!!こんなもん100中100でGOだろうが!!!!何を手をこまねいてやがる…行け、行け、行けッ!!!
いいグラン「お、落ち着け、僕!!僕はまだ、15歳で、団長で…」
わるいグラン「うるせえ!!!!!!死ね!!!!!」バキィ!!!
いいグラン「グボオアッ!?!」メキョ
わるいグラン「いいか、僕!!!後悔しない方を、選べ!!お前がもし今引き下がったら、絶対に将来後悔する!!」ドドドド
わるいグラン「団長だから何だ、15歳だから何だ!!」
わるいグラン「ここで行かなかったら、それ以前に…『男』じゃねえッッ!!!」ドン!!!!
グラン「」プツン
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