姫菜「ちょっと! 結衣も優美子もそれ、私に対しての当てつけ!?」 (109)

 講義を終えてあとは帰るだけ。大学へ進学してアパートで一人暮らしを始め、何の柵もない俺はポテイトとコーラを貪りながらグータラ過ごしてやるぜ!
 いや、俺の場合はもちろんコーラではなくマッ缶だがな!
 とはいかないか。そもそも家事をやってくれるのが兄ではなく妹の小町だ。両親の不在が多い中、二人だけで暮らしてるようなものだがそんな過ごし方はさせないだろうし俺が甘えてもキモいだけだ。それ以前に外面も内面変わらない俺があのフードを被りながらそんな真似をしてもやはりキモいだけだ。
 それにしてもあの兄は社畜として働きながら掃除洗濯炊事、そして妹の世話を行う中々にすごい。まさに専業主夫としても活躍できる人物だ。
 そう考えるとやはり俺に専業主夫は無理なので近い将来はただの社畜になるしかないだろう。

「あっ、ヒッキー! こっちこっちー」

 高校時代からの付き合いである由比ヶ浜結衣が元気に手を振りながら俺を呼ぶ。それはちょっと目立つかなーって。
 普段はおバカなところもある由比ヶ浜だが奉仕部の三人で協力しながら勉学に励み無事、俺と同じ大学へ進学をした。
 その卒業時、由比ヶ浜に告白された。彼女の気持ちは十分わかる。総武高入学時に起きたあの出来事から数えると三年越しの想いもあるだろう。ましてや優しくて可愛い女の子だ。しかもスタイル抜群、ってそれは関係ないか。
 今更由比ヶ浜が罰ゲームや俺を引っ掛ける為に告白すると思えないしそれは流石に失礼すぎる。
 だがその告白は俺は受け入れなかった。俺自身、中学時代に告白して振られてバラされた事が尾を引いてるのだろうか、今一つ受け入れる気にはなれなかった。
 なので友達付き合いから始めないか、とこれまたヘタれな返答をしてしまうが由比ヶ浜としてはとっくに俺の事を友達のように思ってたので拍子抜け感じでむしろ怒られてしまった。それでもここから次の関係に発展していくかもしれないので友達付き合いを続けている。

「そう言えばさー、久しぶりにゆきのんからメール来たんだよ!」
「ほーん」

 雪ノ下はあのプロムでの出来事から更に色々あり、母親から認められて卒業時には再度海外へ留学した。将来はその経験を生かし、父親の仕事を継ぐのかもしれない。
 そして今の大学からの編入という形で陽乃さんも一緒に行ってしまった。
 確かあの母親の意向で陽乃さんは現在の大学に入ったはずだがあの姉妹と母親で決めた事らしい。
 ともかく雪ノ下家の人物とは高校卒業時に疎遠になるが俺達のような一般庶民がああまで関わったのが珍しい位だろう。

「どうだ? あの姉妹は仲良くやってるのか?」
「うん、ほら」

 由比ヶ浜は一つの画像を俺に見せる。そこには眩しいくらいの笑顔の陽乃さんと肩に手を回されてる事に若干鬱陶しく感じているようだが満更でもない表情で微笑んでる雪ノ下が写っていた。

「まだまだ俺達比企谷兄妹には敵わないな」
「そこで対抗するとかおかしいし! それにヒッキーはただのシスコンじゃん!」
「ばっか、シスコンなのはあの人も同じだぞ?」

 とは言っても陽乃さんの場合は性格や家庭の事情もあってどこかしら歪んでるかもしれない。
 そういえば結局、雪ノ下の連絡先は知らないままだったな。由比ヶ浜に聞くわけにはいかないが俺の方から何も聞かなくても由比ヶ浜が雪ノ下の近況は教えてくれるだろう。

「何してるんー」

 続いて三浦優美子がやって来た。彼女も同じ大学だ。
 三浦は少し前に失恋し、一緒にそのフォローをして欲しいと由比ヶ浜に頼まれたのだった。三浦から見れば俺なんぞは捻くれてる以前にキモいだけでリア充でもイケメンでもなく、大した存在ではなかった。
 だがその三浦と長々とした愚痴を聞かされたり俺へのダメ出し、パシリ程度な荷物持ちをされたりと総武高時代にはなかった一定の付き合いが出来た。
 ちなみに失恋の相手は由比ヶ浜ですら知らない。三浦が付き合って振られる相手となれば一人しかいないようなものだがそれすらも答えてくれないようだ。

「あ、優美子。ほら、これゆきのんと陽乃さん」
「ふーん」

 興味がなさそうにも雪ノ下と陽乃さんの画像を見るが三浦にとってあまりいい思い出はないだろう。
 勝ってるのはある一部分だけである。ましてや姉の方は勝ってる部分が同等かそれ以上、って関係ないな。ともかく陽乃さんは雪ノ下以上に面識がない。興味ないのは当然か。

「それでさー、今日はカラオケ行きたいんだけど」
「うん! いいよー」
「ヒキオ、あんたもだから」

 これで本日の行き先は決まりだ。何度か屁理屈を捏ねながら拒否した事があるが獄炎の女王様の前では無駄だった。
 その言い訳の一つとして海老名さんを誘えばいいのでは? と言ったりもしたが彼女は別の大学に進学してから三浦と由比ヶ浜とも疎遠になったそうだ。
 もっとも海老名さんの場合は大学内のサークルかなにかで同じ趣味で愚腐腐言ってる友人でも見つけて仲良くやっていそうな気もするが。


 そしてカラオケボックスにてノリノリで歌う由比ヶ浜も三浦もテンションが高い。俺はその盛り上げ役にすぎないがウェーイウェーイ、と騒ぐこともないのでその役もロクに勤まらないだろう。
 奉仕部に入部後はそうでもないが総武高入学時は運悪く事故に遭い、親友やグループの形成にも出遅れ、ボッチになってしまった。もっとも俺の場合、事故があってもなくてもボッチだろうが今更その事を悔やむつもりはない。
 だが、大学入学時に知り合いやそれ以上の縁がある三浦と由比ヶ浜がいるお陰で中々賑やかな日々を過ごしている。
 こんな状況を陽乃さんが見たら奉仕部の面子で雪ノ下から三浦に変わっただけ、と嘲笑されるかもしれない。
 仮に三浦が陽乃さんに噛みついたとしても勝てるビジョンが一切思い付かないし雪ノ下以上に打ちのめされるだろう。
 それでもこうして三人でいるのは楽しい。
 いずれはこの関係に終止符は打たれるだろうがそれまでの間はちょっとしたリア充気分を満喫したい。

「思ったんだけどさー、あんた達って付き合わないの?」

 と思いきや三浦がこの関係に楔を入れるような事を言ってきた。
 その意図はわからない。三浦はかつてのトップカーストグループにてその関係が好きだと言っていた。なのでこの関係を気に入らなければこんな事は言わないはずだ。

「えっ!? えーっと......あたしとヒッキーは付き合いの長い友達っていうか......あはは......」

 由比ヶ浜は苦笑いしながら言う。三浦は由比ヶ浜が俺に告白した事は知らないので答えとしては妥当だろう。

「ほら、ヒキオ。この結衣の胸見て何とも思わない?」
「ちょ、んっ、やめてよー」
「てか、結衣。また大きくなったん?」
「そ、そんなの知らないもん!」

 三浦は由比ヶ浜の胸に触れてくる。何とも思わないわけがない。万乳引力には逆らえないんだぞ! てか三浦も似たようなもんじゃね?
 いや、胸の大きい小さいは関係ないか。

「と、とにかくあたしとヒッキーは友達なの!」
「ふーん」
 
 由比ヶ浜は三浦の手を振り払うと冷めた返事をして俺の方に近づいてくる。てか近すぎじゃないっすか? そのまま俺の隣に座り、肩も寄せ、魅惑的な笑みを浮かべてくる。
 やばい、三浦の付けてる香水のせいか変な気分になってしまいそうだ。

「じゃあヒキオ、あーしと付き合おっか?」
「なっ!?」

 これまた驚愕な発言だ。由比ヶ浜も驚くが俺としては真に受けるつもりはない。
 俺と由比ヶ浜の仲に発破を掛けるというつもりだろうか、三浦と付き合いが出来たとはいえ、俺に好意を持つようには到底見えない。

「マ、マジ?」
「マジ」
「失恋の反動で」
「それはない。あんたとそいつで比べる事は絶対しない」
「俺ってキモいんだろ?」
「でもヒキオといると意外と楽しいんだよねー。まだダサいとこあるけどその辺はあーしがちゃんとコーディネートするし」
「そうやって貢がされそうな気が」
「今まで色んなとこ連れ回したけど一円でもせびった事あった?」

 三浦は俺の突っ込みに一つ一つキッパリと言い返す。確かに荷物持ちのような事はされたが全て三浦の買い物な為、その付き合いで俺が三浦にお金を出したことは一切なかった。
 そして反論する度に三浦が近づいてくる。あれ? なんか柔らかいものが当たってるような?

「ヒキオ......」

 そして目を閉じ、顔を近づけてくる。このままだとキスをされそうになるので突き飛ばしたり抵抗すればいいのだが......。

「ダ、ダメ!!」

 勿論そうはならなかった。由比ヶ浜がもう片方から俺の腕を抱き付き、三浦とのキスを阻止する。これはこれで安心するが三浦と同様な柔らかいものが強烈にめり込んでくる。
 ちょ、それヤバくないっすか?

「ちょっと結衣ー、あーしとヒキオの仲を邪魔しないでくんない?」
「そ、そんなんじゃないし! ていうかヒッキーも困ってるって言うか......」
「結衣はヒキオと友達じゃん。むしろ応援して欲しいんだけど」
「うぅー......」

 言葉に詰まる由比ヶ浜に対し、俺も擁護してやりたいがこの場合どうすればいいかわからない。てか見た目的にはこの状況は両手に花?

「やだ......」
「なんか言った? そういうはっきりしない態度がイラっとするって前に言わなかったっけ?」

 由比ヶ浜は呟くように声を絞り出す。と同時に抱きついてる腕にもより一層力がこもる。
 三浦も挑発するような発言だ。確か雪ノ下と一緒に昼食をとるとかで揉めた時にもこんな事を言った気がする。

「やだ! やっぱり友達とかやだ! ヒッキー! あたし、ヒッキーの事大好き! ヒッキーと付き合いたい!!」

 それは由比ヶ浜の心からの叫びだった。嬉しいには違いないがやっぱり照れてしまう。
 茶化すつもりはないがここが防音設備が整ってるカラオケボックスでなけば俺と三浦以外にも聞こえてしまい、由比ヶ浜自身も恥ずかしい思いをするのではないだろうか。

「うぅ......ぐすっ、二人ともごめん......な、泣いて同情誘うとかじゃないけど、ひくっ......でもあたし、ほんとにヒッキーの事が......」

 感情が爆発してしまい、由比ヶ浜はボロボロと涙を流してしまう。
 卑怯ともずるいとは思わない。由比ヶ浜の気持ちを知りながら俺が友達から始めないか、だなんて半端な事を言うからこうなるのだ。

「いいよ、ちゃんと結衣がヒキオを好きなのがあーしにも伝わったし」

 三浦は宥めるような口調で由比ヶ浜を諭す。こんな時に失礼だがキツい性格の三浦には中々そぐわないようにも見えるが優美子という名前からすると相応しい場面ではないだろうか。

「でもごめん、あーしもヒキオの事が好きなんだよね」
「ええっ!」

 と思いきや、由比ヶ浜に対抗するかのように三浦も俺のもう片方の腕に組み付く。
 ちょ......。両方から大きくて柔らかいものがむにゅって食い込んでるんですけど!

「こういう場合ってあたしの事応援するって場面じゃないかなーって」
「はぁ? そんなの知らないし」
「それに優美子、失恋して間もないし......」
「それも関係ないし。むしろ同じ失敗はしないつもりだから。ちなみにそいつとは手を繋ぎはしたけどキスもセックスもなかったから」
「セセ、セック......って優美子! なに言ってんの!?」
「まだお子ちゃまな結衣ちゃんに関係ない事だし」
「お子ちゃ......! そんな事ないもん! あたしこの中で一番年上だし!」

 二人は俺を挟みながら口論する。やはり三浦の方が優勢だ。
 てか、由比ヶ浜さんや。誕生月が早いからって年上ってのはちょっと残念だぞ。ついでに言えば俺は三浦の誕生日は知らないが今の話から六月以前ではない事が推察できる。
 それよりもまず、この争いを止めなくては。

「二人ともまずは俺を挟んで喧嘩はやめっ......」

 拘束されてるに等しい両腕を解こうとすると必然的にそのめり込んでるものが動いてしまう。思わず、二の腕を動かして服の上からとはいえ、柔らかいものを動かしてみる。

「すけべ」
「えっち」

 口論は止まるが三浦も由比ヶ浜も同時に言ってくる。ですよねー。
 仕方ねぇだろ。二人ともそんな大きなもの押し付けてくるんだから。

「でもヒキオならいいかな?」
「あ、あたしもヒッキーならいいしっ!」

 結局は二人とも再び、くっついてくる。
 そうやって押し付けてくると......いや、もう遅いのだが。

「ゆ、優美子......これって......」
「うん......」

 二人とも俺の股間に視線を移す。
 既にそこは目に見えてわかるように膨らんでしまってる。つまり勃起しまってるわけで衣服を着た状態のままではもの凄く窮屈だ。

「し、仕方ねぇだろ。お前らがそうやってくっついてくるから......」

 これでキモいとか言われたら流石に泣いちゃうよ?
 俺だって青少年だし片方からくっつかれるだけでもヤバいのに両方からなんだから。

「ううん? あたし達のせいでこうなっちゃってるんだよね?」
「むしろこれで反応しなかったらあーしらがショックだし」

 もちろん二人のせいです。三浦の場合は失恋したという相手がこんな形で迫っても反応はなかったのだろうか、俺の反応を嬉しそうに見える。

「ねぇ......ヒキオ、ぬいてあげよっか?」

 三浦は耳元で囁くように言ってくる。今の言葉でビクッと反応してしまったくらいなのでもちろん魅力的なお誘いだ。
 しかしここはカラオケボックスだ。個室なので音漏れの心配はしなくていいものの、性行為をする場所ではない。ドアも透けているので外から見えてしまう。
 逆にドアの外側から見えないような死角に移動してしまえば出来るのではないだろうか? ドリンク等の注文さえしなければ店員も来ない。あとは退出する時間を守ればいい。
 ってこんな事を考えるとか俺も乗り気だな。

「えっと、優美子。ここってえっちな事しちゃってもいい場所なんだっけ?」
「うん、ここは監視カメラもないしドアから見えないようすれば大丈夫」

 由比ヶ浜が三浦に問いただす。てか、お前もやる気なのかよ!? 二人ともビッチくさい会話のような気がするがそんな事言ったら怒られるだろうな。
 ともかく俺には知らない女子同士、というかギャル同士といってもいい二人の知識によるとカラオケボックス内で性行為というのはありえるそうだ。
 ヤルならラブホテルにでも行けよとも思ったがこちらの方が断然コスパが優れてるんだろうな。もしくはこういった場所で行為に及ぶスリルを楽しむのだろうか。

「詳しいな、由比ヶ浜」
「そそ、そんなんじゃないし! そういう事出来る場所があるって知ってるだけだって!」

 ちょっと突っ込んでみると由比ヶ浜は慌てて否定する。自分がこういう事をしてるとでも思ってるんだろうか。
 もちろん由比ヶ浜が経験済みとは思わないし、俺の事を好きだと言ってくれた後で実際にそうだとしたら嫌な気持ちになりそうだ。

「という事でヒキオ。場所移って」

 そんな中、三浦は俺に場所を移動するように促す。まだして欲しいとは言ってないんだがな。
 しかし俺のそこはまったく収まることなく膨らんだままなので否定しても説得力は皆無だろう。なので言われるがままドアから完全に死角になる側のソファーに移動する。普段とは違う状態なので歩き方が明らかに挙動不審だ。

「なぁ、由比ヶ浜。いいのか?」
「う、うん。あたしのせいでもあるし、ヒッキーのだったら......いいよ?」

 由比ヶ浜に確認の意味を込めて聞いてみる。ここで反対されたら三浦の方が立場が上だとしてもここで終わりになる可能性もあるからだ。もっとも、されたい方の期待が大きいので由比ヶ浜がいいよ、と言われて更に下半身が反応してしまう。
 そして三浦は俺のズボンに手をかける。その動きは意外とぎこちない。

「......っ」
「うわぁ......」

 トランクスまで下ろされ、個室内ではあるが二人の異性の前に下半身を晒してしまう。俺自身でも抑える事ができないそれは恐らく今までにない勢いでそそり立つ。
 三浦も由比ヶ浜も俺の股間を珍しい物や驚いたような表情で凝視してくる。

「ご、ごめん......ヒキオ」
「どうした?」

 突然、三浦が謝ってくる。なんだろうか? 
 ヒキオのそれ、キモッ。とか言われたり、あまり大したモノじゃなくてガッカリし、このまま何もせず終わってしまうのか。拒絶するような事を言い出すのかと思ってしまう。

「ほんとは口でするつもりなんだけど思ったより大きくてさ、手で扱くのでいい?」
「お、おう......」

 少し安心した。このままおあずけを食らって終わるよりは遥かにいい。スタイル抜群な美女二人が俺に密着したせいで大きくなってしまい、スッキリさせてくれるというのだ。俺も初めての事なので口で咥えくれようが手で扱いてくれようがどちらにしろ嬉しい。

「じゃあ、はじめるね」

 言うと俺の肉棒をそっと握ってくる。三浦の手は意外とひんやりしているがその感触がまた気持ちいい。
 そのまま竿の部分を上下に手を動かしてくる。やはりぎこちない動きではあるが自分以外の手で、しかも女子にされてると思うとそれだけで興奮する。

「優美子、あたしも触りたいな?」
「じゃあ結衣は下の方も揉んで」
「ここ?」

 手持ち無沙汰になった由比ヶ浜は三浦の指示のもと、俺の陰嚢を手で包み込んで優しく揉んでくる。自分でやった事がない感覚なのでこれもまた気持ちいい。

「ヒッキー、どうかな? 気持ちいい?」
「ああ、両方とも気持ちいいぞ」
「よかった、えへへ」
「なんかあーしがついみたいでムカつくんだけど」

 二人の行為に対し、本当に腰がぬけそうになりそうだ。
 しかし、そのつもりはないのだがおまけ扱いされた三浦は少々ご立腹なようで竿を握る力を強くなり、上下する動きも加速する。

「うっ......くっ......!」

 俺も対抗して三浦か由比ヶ浜の服の上でも主張している豊かな乳房に触れたりしたいと思った。同意を得られないまま触れても嫌がられる事は無いだろう。だがそれも出来ず、自分の手を握りしめ、快感に耐える。

「三浦......もうでる......!」
「いいよ、そのまま出しちゃいな」

 絶頂が近い事を訴えると三浦の手が鈴口を塞ぐような形になり、しかも動きが際限なく早くなる。俺はどこかにしがみ付けばいいのだが手は握り締めたままなので腰を引く。それでもソファーに深く座り込むだけで抵抗にはならなかった。

「んんっ、くぅぅぅぅぅぅぅぅっ!」

 我慢の限界を達すると肉棒から白濁液が三浦の手の平に勢いよくびゅくびゅくと溢れだす。手で包みこんではいるものの、完璧に密閉しているわけではないのでその分が漏れ出す。

「はぁ、はぁ......」
「うわぁ......ヒッキー、イッちゃったんだ」
「こんなに出るんだね。あーしの手が白いのでドロドロだし」

 俺は由比ヶ浜の返事に答える事も出来ず、息を切らしながら絶頂の余韻に浸る。三浦は手を皿のようにして精液を零れないようにして俺や由比ヶ浜に見せる。

「うぇ......やっぱり苦いし、これ......」
「優美子、あたしも舐めたい......うぅ......なんか変なにおいだね」

 放出した精液に顔を近づけたり舐めたりする。もちろん初めての事なので珍しそうではあるが二人とも苦虫を噛み潰したような表情をする。もちろん、無理にそんな事しなくていいのだが。
 そしてほとんど残った精液をティッシュで拭きとると三浦は決意を示すような表情をする。

「ヒ、ヒキオ、次は残さないから」
「あ、あたしも......!」

 いや無理してそんな事しなくてもいいからな?
 だが、またしてもらいたいという欲望もある。そして今の射精でもまだ収まらないのだが隠すように素早くそれをしまい込む。
 そして次回もこういった事をしてくれるという期待をしながらも時間が来たので俺達はカラオケ店から退出した。
 バレてないよな?

ここまで
スレタイが海老名さんの台詞の割には登場するのは後半
今月中にあと一回、来月以降に二回程の更新して終える予定です

 さて、講義も一通り終わったし帰るか。
 それにしても昨日はかなり刺激的な事をしたな。由比ヶ浜はともかく三浦も俺の事を好きという事でいいのだろうか?
 付き合おっか、と言いながらあんな事をしてくれて更に次もあるらしい。
 もちろん、お金を要求されたわけでもない。
 いや、ごめんなさい。ギャルっぽい見た目でもある二人はお金出してそういうサービスをしてくれるようなイメージはちょっとふぁけありました。それを口にしたら怒られるだろうし俺自身も口にするつもりはない。
 どちらにしろ二人とも俺の事を好きだとしたら選ばなければいけないな。
 先に思いつくのが俺をずっと好きでいてくれた由比ヶ浜だが三浦も本当に俺の事を好きだとしたらその気持ちに応えないといけない。それに相手は定かではないとはいえ失恋二連続、という事態も避けたい。プライドが高い三浦にとっては耐え難いだろう。
 だとしたらハーレム? 
 ってアホか。そんな事二人に言ったら思いっきり引っ叩かれる。
 他には俺が二人を、もしくは俺自身を貶めて嫌われる、という方法もあるが付き合いの長い由比ヶ浜に見抜かれる可能性が高い。そして心優しい由比ヶ浜は俺自身を貶めると悲しむかもしれない。あいつのそういった顔も見たくないのでやっぱりダメだな。
 どうしたものか......。

「ヒキオッ」
「ヒッキー」

 そんな悩みをよそに突然後ろから三浦と由比ヶ浜が俺の横に挟み込むように寄り添ってくる。何か悪い事でもして連行されているような図にも見える。逆に美女二人をはべらしてるようにも見えて男としては嬉しいのだが......。

「お、おい......ここ、まだ構内だぞ?」
「関係ないし」
「むしろこれであーしも結衣にも変なちょっかい出す奴も諦めるだろうし」

 二人とも目立つ容姿なので三浦が言ってる事は理解できる。大学という環境でコンパ、サークル等で言い寄ってくる男がいないはずがないだろう。
 特に由比ヶ浜は自分から断わるというのは得意ではないはずでそこに強気な三浦がいると心強いだろう。
 そういえば過去に三浦の名前を使って男の誘いを断わったりもしたな。
 逆にあの子紹介してよー、的な形で俺の周りが騒がしくなることもありえるが。

「お、俺で男避けになるなら仕方ないな」
「本当にそう思ってるなら引っ叩くから」
「まぁまぁ、ヒッキーは捻くれてるからねー」

 身体を寄せながらも三浦にガンをつけられるように睨まれ、脅されてしまった。確かにあんな事をしてくれた位だ。本気で俺を男避けのように考えてるならそれは怒られても仕方ないだろう。
 そんな由比ヶ浜は俺の捻くれた性格を理解しているので宥めてくれる。
 ちょっと悔しい気もするが本当に三浦に引っ叩かれずに済むのだから感謝しなければならない。

「それでさ、今日ヒッキーのとこ行っていい?」
「それともカラオケに行く?」

 どの部分とは言わないが思わず反応してしまう。昨日してくれた事やそれ以上をしてくれるであろう期待だ。寧ろ二人ともそういうつもりなのだろうか。
 三浦も別の場所に行くか聞いてくるがやはりこちらもカラオケ店に歌いに行くというよりそれ以外の事をしそうな予感すら感じられる。


 考えた結果、二人とも俺の住んでるアパートに来てしまった。高校卒業時に引っ越したワンルームで普通の住まいだ。しかも隣は空室でなのでこの環境においても人付き合いは殆どなくボッチな俺としては落ち着いて暮らしている。
 一人で生活するには快適だが三浦と由比ヶ浜が来て部屋内が少々窮屈に感じる。
 そもそも男の部屋に女子を、しかも二人連れ込むとか考えられなかったのだから。

「うっ......これ甘すぎない?」
「うーん、あたしはちょっと慣れたかな?」
「でもさー、あんましこういうのばっか飲んでると......って結衣ちょっとお腹でた?」
「なっ、そんな事ないもん!」

 三浦は由比ヶ浜のお腹を突きながらマッ缶を飲み、談笑する。訪れる客に対しての飲み物としてはいかがかなとは思うが普段、誰も訪れる事がなく、しかも俺の冷蔵庫内はこの飲み物で埋めつくしているので仕方がない。
 由比ヶ浜はハニトーといい甘い物がそれなりに好きなのだろうかおいしそうに飲んでくれてる。マッ缶の素晴らしさを分かってくれるとは八幡的にポイント高いぞ! ってなのポイントだよ。
 対して三浦はこんな甘いにも拘らず、苦い飲み物を飲んでいるような表情をする。まだ三浦にはこの素晴らしさを理解するには早かったか。かと言ってどう説明してもわかってくれなさそうだが。

「って事でヒキオ。あといいや、飲んで」

 飲み飽きたのか三浦はまだ中身が残っているであろうマッ缶を俺の方へ寄せる。
 つまりこれは間接キスということになるのだが。

「なに、ひょっとしてあーしが口つけたとか気にしてるわけ?」

 そんなに長い時間ではないのだが手をつけるのを躊躇う俺に三浦が聞いてくる。
 きっと、そんなの気にするとか超きもいんですけどー、とか言いそうな気がした。だって仕方ねぇだろ、俺はそういう勘違いはしないようにしてるんだから。
 もちろん昨日の事を抜きにして。

「わ、悪かったな。キモくて」
「ぷっ、そんな事言わないし。じゃあさ......」

 一瞬の隙を突かれるかのような形で三浦にキスをされてしまった。

「お、おい......んっ......!」
「んっ......言っとくけどこれ、初めてだから」

 うわー、そうだったのかー。
 強気な獄炎の女王様は経験豊富そうに見えるが俺なんかが初めてでいいのだろうか。
 流石に恥ずかしそうな表情だ。

「あー! 優美子! ずるい! じゃ、じゃあヒッキー! あたしもいいや、あと飲んで!」

 当然由比ヶ浜は憤慨するが三浦はものともしない。
 三浦と同様にまだ残っているであろうマッ缶を俺に渡す。勢いで受け取ってしまうが殆ど飲んでしまったのか、ほぼ空だった。
 いやそれなら全部飲んでしまえよ。

「てか結衣ー、その甘ったるい飲み物はいいからさ」
「あ、そうだね......ヒッキー......嫌なら言ってね?」

 すると由比ヶ浜は俺に顔を近づける。三浦と同様にキスをされるのだろう。嫌なら、とは言っているがそんな事はない。むしろこれが由比ヶ浜の気持ちなら今度こそきちんと受け入れなければならない。

「んちゅっ......んっ......えへへ......ありがと。すごくうれしい」

 俺が拒むとでも思ったのだろうか、キスをされたというのに唇を離すと感謝しながら由比ヶ浜は微笑む。俺の部屋に訪れたという事でこういう展開は予想していたのだが疑問に思う事はある。

「二人の気持ちは分かったつもりだ。だが今すぐどちらか選べとなると......」

 この期に及んで俺なんかを好きで、と言うと怒られたり引っ叩かれる可能性もある。
 自惚れでも罰ゲームでもなく三浦と由比ヶ浜は俺の事を好きなのだろう。
 だからこそ俺としても三浦か由比ヶ浜のどちらかを一方を受け入れ、一方を振るとしても真剣に考えなければならない。

「ううん? 選ばなくていいよ。それだとヒッキーが困っちゃうでしょ?」
「むしろこんな美女二人が好きでいるとか凄くない?」

 マジか!? 確かにすげぇよ! つまりはハーレムって事じゃねぇか!
 と......確かに凄いが逆に言えばどちらも選べない俺がクズ野郎って事にもなるのだが。

「だからさ、今日はあたしも優美子もそういうつもりで来たんだよ」
「カラオケ店かヒキオんとこって違いなだけだね。それにあーしら今日大丈夫な日だから」

 二人の言葉で下半身が思いっきり反応してしまう。しかも大丈夫な日と言われ、更にビクッっとなってしまった。
 要はこの間のカラオケ店での続き、もしくはそれ以上の事をするのだろう。
 そう考えてる内に二人とも服を脱ぎ出す。
 俺は止める事も出来ず、一枚脱ぐ毎にのどを鳴らすように見入る。

「うわぁ......」

 服を脱ぎ、下着姿になると思わず俺は声をもらしてしまう。
 もちろんその凄さ、スタイルの良さに対してだ。以前、千葉村にてこの二人の水着姿を見た事があり、肌の露出度はその時と大体同じだが興奮度は段違いだ。
 三浦は派手な赤色の下着だ。今もこのスタイルを維持する努力をしているのだろうか。まさに出るところは出て引っ込んでるところは引っ込んでおり、自信があるのか下着姿になっても恥ずかしそうな様子は見られない。
 一方由比ヶ浜はピンク色の下着だ。由比ヶ浜はスタイルを維持しているというよりむしろ天然だろう。あまり大差はないが三浦より胸が大きい。そして美人というより可愛いという顔立ちだ。そのギャップによる破壊力も凄まじい。

「あ、ヒッキー。おっぱいばかり見てるよ?」
「一応言っとくけど女ってそういう視線はすぐわかるから」

 ごめんなさい。万乳引力には逆らえないんです。と言い訳にしかならないだろうな。
 男の俺には理解しにくいが二人ともそういう視線にはうんざりしてるんだろうか。思わず俺は顔を反らす。

「あ、ごめんごめん、ヒッキーなら嫌じゃないよ? ほら......」
「そうだね、あーしらはそのつもりなんだし......んっ」

 二人とも俺の手を取り、自らの乳房に当ててくる。ブラジャー越しとはいえ、初めて女性の胸部に触れ、しかも人並み以上の大きさだ。思わず感動すらしてしまう。

「じゃあ、今度こそ口でしてあげるから脱がすね」

 一旦触れさすのをやめ、三浦は俺のズボンを脱がしていく。二人の初キス、魅力的すぎる下着姿、そして乳房にも触れた事もあっていつからか判らない間に勃起している。

「うわぁ......ヒッキー、前よりすごくない?」

 由比ヶ浜の言う通りで下半身に着けているものを丸ごと脱がされ、これからするであろう期待に満ちた肉棒は凶暴なくらいに反り返る。

「三浦? 無理しなくていいんだぞ?」
「む、無理じゃないし! あーしがやるっていったらやるし!」

 三浦も呆然とした表情をしてたので宥めるが語気を強めて言い返す。俺としては今回は口でしてくれるという期待と欲望もあるが無理はさせたくない。

「それじゃ、するよ。結衣?」
「うん」

 俺はベットに腰を掛け、足を半開きにする。その間に二人は顔を近づけて肉棒に舌先を這わす。
 今までされたことのない感触でしかもそれが二人がかりだ。思わず歯を食いしばる。もちろん苦痛に耐えるのではない。その逆だ。

「あ、優美子。これって」
「うん、我慢汁ってやつじゃない?」

 二人が舌で俺の肉竿をペロペロと愛撫していると鈴口から透明な液体が溢れ出す。

「あむっ、じゅる、じゅ......じゅるるるっ」
「あっ、それならあたしはこっち......はむっ」

 三浦は我慢汁が溢れる先端から口でぱっくりと咥え込む。同時に由比ヶ浜は陰嚢を口に含む。
 この前はそれぞれの部分を手してくれてそれでも十分すぎる程に気持ちよかったが今回は口内による愛撫だ。あまりの快感で腰が浮いてしまう。

「ちゅぷ、れりゅ、れろ、んっ、んっ、ちゅ、んちゅ......」
「んにゅ、んっ......んぐっ、んっ、んっ、んっ......」

 二人は息を合わせるかのようにそれぞれ、肉棒と陰嚢を攻め立ててくる。今回の為に練習してきたのだろうか、単に口に含んで動くだけでなく舌全体で嘗め回したりもするので非常に手際がいい。
 既に男性器本体は唾液か我慢汁か判別できないくらいに透明な粘液で染まりきっている。
 
「うっ......くっ......」

 自ら触れさせた位なのだから今度こそ俺から乳房を触ってもいいとは思うし嫌がられしないだろう。
 だが、やはり三浦と由比ヶ浜の口淫による気持ちよさに耐える事が優先してしまい、ベットにしがみ付く。

「はぁ......はぁ......三浦......もう出るっ......!」

 二人による行為の手際の良さか、以前より興奮しているのか定かではないが早い段階で限界が近づいてきた。既に精液が尿道を駆け上がってくる。
 それでも三浦も由比ヶ浜も口と舌の動きを止める事はない。

「ほんとにっ......! でるっ!」
「んんっ! んぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

 精液が思った以上の激しさで駆け上がり、快感のあまり腰が痺れてしまう。
 これが立ったままなら床にへたり込んでいただろう。 

「はぁ......はぁ......はぁ......」
「んぐっ......けほっ......ヒキオ......多すぎだし......」

 三浦は大量の放出した精液を幾分かは飲んだようだが残りはまだ口内に残し、苦しそうにしている。
 だが、絶頂に達して肩で息をしている俺は三浦に悪いと思っているが声を掛けられない。

「優美子、残った分あたしも」
「んっ......んぐっ......んっ......」

 未だに飲みきれずに苦しそうな三浦に近づき、口内に残っている精液を由比ヶ浜にキスをするかのように口移しをする。
 ちょっと百合ヶ浜さん、私がというものがありがながらどういう事かしら?
 まさにそんな風景だった。
 いや、そんな事は間違いなく口に出来ないが。

ここまで
今月中にあと一回更新します
スレタイに八幡って表記がない時は【俺ガイル】って入れればよかった......
という事でこのSSは
ヒッキーがあーしさん、ガハマさん、海老名さんとイチャエロする俺ガイルSSです

>>27
>>28
ちょっと修正


三浦も呆然とした表情をしてたので宥めるが語気を強めて言い返す。俺としては今回は口でしてくれるという期待と欲望もあるが無理はさせたくない。

「それじゃ、するよ。結衣?」
「うん」

 俺はベッドに腰を掛け、足を半開きにする。その間に二人は顔を近づけて肉棒に舌先を這わす。
 今までされたことのない感触でしかもそれが二人がかりだ。思わず歯を食いしばる。もちろん苦痛に耐えるのではない。その逆だ。

「あ、優美子。これって」
「うん、我慢汁ってやつじゃない?」

 二人が舌で俺の肉竿をペロペロと愛撫していると鈴口から透明な液体が溢れ出す。

「あむっ、じゅる、じゅ......じゅるるるっ」
「あっ、それならあたしはこっち......はむっ」

 三浦は我慢汁が溢れる先端から口でぱっくりと咥え込む。同時に由比ヶ浜は陰嚢を口に含む。
 この前はそれぞれの部分を手してくれてそれでも十分すぎる程に気持ちよかったが今回は口内による愛撫だ。あまりの快感で腰が浮いてしまう。

「ちゅぷ、れりゅ、れろ、んっ、んっ、ちゅ、んちゅ......」
「んにゅ、んっ......んぐっ、んっ、んっ、んっ......」

 二人は息を合わせるかのようにそれぞれ、肉棒と陰嚢を攻め立ててくる。今回の為に練習してきたのだろうか、単に口に含んで動くだけでなく舌全体で嘗め回したりもするので非常に手際がいい。
 既に男性器本体は唾液か我慢汁か判別できないくらいに透明な粘液で染まりきっている。
 
「うっ......くっ......」

 自ら触れさせた位なのだから今度こそ俺から乳房を触ってもいいとは思うし嫌がられしないだろう。
 だが、やはり三浦と由比ヶ浜の口淫による気持ちよさに耐える事が優先してしまい、シーツにしがみ付く。

「はぁ......はぁ......三浦......もう出るっ......!」

 二人による行為の手際の良さか、以前より興奮しているのか定かではないが早い段階で限界が近づいてきた。既に精液が尿道を駆け上がってくる。
 それでも三浦も由比ヶ浜も口と舌の動きを止める事はない。

「ほんとにっ......! でるっ!」
「んんっ! んぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!」

 精液が思った以上の激しさで駆け上がり、快感のあまり腰が痺れてしまう。
 これが立ったままなら床にへたり込んでいただろう。 

「はぁ......はぁ......はぁ......」
「んぐっ......けほっ......ヒキオ......多すぎだし......」

 三浦は大量の放出した精液を幾分かは飲んだようだが残りはまだ口内に残し、苦しそうにしている。
 だが、絶頂に達して肩で息をしている俺は三浦に悪いと思っているが声を掛けられない。

「優美子、残った分あたしも」
「んっ......んぐっ......んっ......」

 未だに飲みきれずに苦しそうな三浦に近づき、口内に残っている精液を由比ヶ浜にキスをするかのように口移しをする。
 ちょっと百合ヶ浜さん、私がというものがありがながらどういう事かしら?
 まさにそんな風景だった。
 いや、そんな事は間違いなく口に出来ないが。


「本当にいいんだな?」
「うん」

 いよいよ本番行為に入るのだが最初は由比ヶ浜だ。息の合った口淫とや順番といい、二人の中で色々と決まっているようだった。
 三浦はベッドから退き、由比ヶ浜が横たわる。そして俺は馬乗りのような形で覆いかぶさる。
 非常に扇情的な姿だがやはり視線が行くのが胸部だ。ブラジャーによる支えがあるかもしれないが二つの山が聳え立つようにも見える。

「結衣、せっかくだからヒキオに外させてみれば?」
「うん、そうだね。はい、背中にホックがあるから」

 どこに視線が向いているか容易にわかってしまうようだ。三浦が言うと、由比ヶ浜は上半身を軽く起こす。
 当然俺はブラジャーを外した事などはないのでこれからの為にも覚えておいた方がいいという事だろう。俺は由比ヶ浜に抱きつくように近づき、背中のホックがある部分に手を合わせる。

「がんばれー」

 由比ヶ浜は楽しそうに応援する。少し上から目線なのは悔しいがこのホックを外すにも中々戸惑う。今度は簡単に外せるように調べてみよう。
 片手で外す方法なんかもあるのかもしれない。
 手惑いながらもなんとかホックを外した。あとはブラジャー本体を取り外せば、きっと俺に限らず他の男にとっても憧れの象徴である由比ヶ浜の生乳を拝める。
 そう思うと取り外すだけなのだが物凄く緊張してしまう。

「あ......えへへ......」

 上半身を露にすると由比ヶ浜は再び横に倒れながら顔を赤くしながらも微笑む。
 ブラジャーという拘束がないにもかかわらず、垂れずに主張する二つの大きな乳房、そして中心部には薄桜色の乳頭。
 先端もぷっくりとしているのは由比ヶ浜も既に感じているからだろうか。

「どうかな、ヒッキー。変じゃない?」
「凄くエロい」
「......バカ」

 憎まれ口を叩くが全然嬉しそうだ。
 俺はこの乳房に触れていいかと聞くと由比ヶ浜は軽く首を縦に振り、その手を乗せる。

「んっ......はぁ......」

 揉むというよりはマッサージをするかのような手つきで動かすと由比ヶ浜は軽く声を漏らす。その乳肉は大して力を込めていないのに簡単に指が沈み込む。
 そのまま豊かな双丘の柔らかさを楽しむと手の平に硬いものを感じる。

「んぁぁ! そこは......! もう少し......ね?」

 二つの硬いものを摘んでみると由比ヶ浜は背筋を仰け反らせる。
 やはりここは敏感な部分なのだろう。いまいち強さの加減がわからない。

「あ......ヒッキーったら......」

 俺は指から口での愛撫に切り替える。つまり、唇でちゅうちゅうと音を立てるように吸ってみる。
 もう片方は手を完全に沈み込ませるように乗せて揉む。

「はぁ、はぁ......。うん、ヒッキーにおっぱいを触られるの気持ちいいよぉ......」

 どんな表情をしているか乳首を吸っている為、見えないが甘い声を漏らしているのがわかる。
 拙いはずであろう俺の愛撫は由比ヶ浜を大いに感じさせてるようだ。既に俺自身の肉棒もとっくに硬さと大きさを取り戻す。
 このまま乳房を吸ったり揉み続けたいが由比ヶ浜は下半身をもじもじさせる。
 一旦手や口を離し、由比ヶ浜の方を見ると軽く頷き、ショーツの方に目を移す。
 その中心部分は既にシミが出来ている。

「うぅー......」

 恥ずかしそうに手で隠そうとするが俺はその手を跳ね除け、同意を求めるように由比ヶ浜を見るが顔を背けられる。既に俺の下半身は晒しているし拒否される事はないだろう。
 これを合意と見て、俺はショーツをゆっくり下ろす。

「おぉ......」

 初めて見る女性器に対し、思わず感嘆の声を漏らす。見れば見るほど淫猥な秘裂。そこからショーツのシミの元となっている愛液が纏わりついている。

「なぁ、三浦。これっていいんだよな?」
「そこであーしに聞くのはおかしいし」

 先ほどから俺と由比ヶ浜の行為を監視しているのか分からないが無言で見ている三浦に質問するが突き返される。
 いや、あーしさんならこのまま本番行為に入っても大丈夫か聞いても分かるかなーって。

「そ、それじゃあ由比ヶ浜」
「うん......。いいよ。きて?」

 由比ヶ浜は同意して挿入しやすいように脚を開き、手で局部を広げる。するとそこから涎を垂らすかのように愛液が湧き出てくる。
 俺は自分の肉棒を握り、陰部に宛がう。

「あ、あのさ......ヒッキー」

 愛液の分泌が多く、意外と簡単に挿入するが肉棒の亀頭部分が何か抵抗する部分に当たると由比ヶ浜は突然俺に呼びかける。ここまで来てやっぱりやめ、と言わないと思うがどうしたのだろう。

「もう一回さ......名前、呼んで?」

 もう一回とはどういう事だろうか、当然三浦には聞けない。
 名前を呼べばいいだけなのでこの意味が分からないと本番行為が中止になるとは思わないが由比ヶ浜のお願いだ。記憶を辿り、俺自身で思い出してみるしかない。
 名前、名前......ああ、思い出した。
 こいつの誕生日だったか。あだ名を考え合って自分でゆいゆいとか呼んでたが結局一周して名前で呼ぶように言われたな。
 ちょっとした言い間違いで結衣、と呼んだ気がするがよくそんな事覚えてるな。

「結衣」
「えへへ......」

 たかが名前を呼んだくらい、と思ったが由比ヶ浜はすごく嬉しそうだ。それだけ俺に呼ばれるのがが好きなのだと思うと胸がいっぱいになる。
 そのまま由比ヶ浜と顔を合わせると頷いた。

「いつっ! くぅ......うぅ......うぅ......っ!」

 今まで誰の侵入を許した事のない由比ヶ浜の最奥を貫く。その破瓜の痛みに苦痛な表情で顔を歪め、涙もボロボロと流す。

「お、おい......」
「っ......あ、ううん? ち、ちがうの......」

 先日の告白かそれ以上に涙を流し、あまりに泣き止まない為、一旦抜いた方がいいかと心配になるが涙を拭いながら由比ヶ浜は首を横に振る。

「あたしもさ......やっぱりこういう事は好きな人としたいしさ......だからヒッキーが初めてで嬉しくてさ......えへへ......」

 今行っているのは快感を求めあう行為だがここまで言ってくれる由比ヶ浜に対して改めて俺も胸が熱くなる。

「あ、もうあんまし痛くなくなってきたから動いていいよ?」
「無理はするな?」
「ううん? せっかくだからヒッキーも気持ちよくなって?」

 こうしての由比ヶ浜の膣内に埋めているだけでも非常に気持ちいい。更に快感を求めたいがもちろん無理はさせたくない。そんな苦痛な表情で満ちていた由比ヶ浜が落ち着いて来たようなのでゆっくり動き始める。

「んっ、んっ......はぁ、はぁ......ヒッキー......」

 腰を動かし始めると由比ヶ浜は喘ぎ声を漏らすがまだどこかに苦痛が混じっているようにも聞こえる。
 俺は一旦腰の動きを止め、相変わらず主張の激しい乳房に手を伸ばしぐにぐにと揉んでみる。
 ここなら痛みは関係ないだろう。

「ふぁ......! ああんっ! おっぱいは......ああっ! ああぁぁん!」

 揉む度に膣内が狭まり俺の肉棒を締め付け、射精感を高めてくる。今度は大丈夫だろうと再度腰を振る。
 ついに由比ヶ浜も痛みは引き、快楽に満ちた表情になっていく。俺もこの射精感をあまり長い間、耐える事はできないので腰の動きを激しくする。
 
「はぁ......んうぅ! .っああっ! ああんっ! ヒッキー......きもちいいよぉ......!」

 子宮口にぶつける勢いで最奥を突き上げると更に嬌声をあげる。そんな由比ヶ浜に対し、俺も一層高ぶっていく。

「ヒッキー! あたしもうダメ! なんかきちゃう!」
「俺も、もう......出る!」
「うん! そのまま出しちゃっていいから!」

 互いに限界が近いのか由比ヶ浜は足を俺の腰に巻きつけ、手でしがみ付いてくる。俺も由比ヶ浜の手をがっちりと握り返し限界まで腰を打ちつける。

「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ......あああぁぁぁぁぁぁっっっ!」

 俺は絶頂に達し、腰を何度も痙攣させながら由比ヶ浜の膣内に大量の精を注ぎ込む。
 由比ヶ浜も放心したように呼吸を荒げていた。


 由比ヶ浜を床に移し、三浦は俺に跨ってくる。その由比ヶ浜は全裸のままで放心中だが夢見心地な表情なのでこのままにしても大丈夫だろう。
 むしろ俺は休ませてくれないの?

「ヒキオ、次はあーしだけどまだイケる?」

 俺がブラジャーの外し方を理解したと思ったのだろうか三浦は自ら外す。すると由比ヶ浜よりやや小さいものの、間違いなく一般的なサイズを上回る乳房が露になる。
 改めて見るとモデル体型とでも言うべきか、腰もほっそりとしていて相対的に胸が大きいと言えるかもしれない。

「ちょっとキツいかも......」

 俺としては女性との行為において二回の射精というのは初めてだ。なので行為よりはこの状態で三浦の裸体を眺めていたいと思う。

「じゃあこれでおっきくしてあげる」

 三浦は身体を屈め、俺の半勃ち状態の肉棒を自らの乳房を持ち上げて挟み込む。
 これはまた三浦や由比ヶ浜だから出来るであろう男にとって憧れの行為だ。
 そのままゆっくりと身体を前後させて乳房の柔らかな膨らみで俺の肉竿を扱き始める。

「はぁ......はぁ......あたしもすればよかったかな......」

 未だに息を切らしている由比ヶ浜は俺と三浦の行為を眺めながらこっそり呟いた。今度は由比ヶ浜にもしてもらうという事でそれは楽しみしよう。
 そんな中、三浦は豊かな膨らみを寄せ上げ強く挟み込む。
 竿で包んでくる乳房はとても温かい。更には潤滑油代わりとして唾液を垂らし、動きが滑らかにする。

「どう? ヒキオ?」
「ああ......気持ちいい」
「感謝しな? ヒキオの為に覚えてきた事なんだから」

 あの獄炎の女王様が俺の為にとは......。嬉しいがそれを通り越して何かの間違いじゃないかと疑ってしまう。当然それを口には出さないが。
 そしてその柔らかな膨らみは俺の肉棒に合わせ、ぐにぐにと形を歪めてくる。視覚的にも非常に刺激的だ。

「んっ......こんなんでいっか」

 元の大きさと硬さを取り戻すと三浦は乳房での扱きを止める。このまま続けて射精まで導いて欲しいとは思うが三浦と交わる事が目的でしているので仕方ないだろう。
 続いて三浦は残りの下着を脱いでしまう。両脇が紐状になっておりそこを引っ張ると簡単に取れてしまった。

「あ、あんまり見んなし......」

 全てを露にした三浦は流石に恥ずかしそうだが俺はこれから挿入するであろう三浦の陰裂に目が行ってしまう。
 大きさに違いのある乳房とは違い、女性器という事で由比ヶ浜とさして違いないかもしれない。それでも男にはない官能的な割れ目を見ているだけで更に興奮してしまう。
 しかもその部分を眺めているだけで愛液がどんどん溢れていくようにも見える。

「三浦も本当にするんだよな?」
「つーか、ここでやめるとかありえないし」

 愚問ではあるが一応聞いてみる。乳房に扱かれ性欲とその象徴も復活しているのだ。俺もここまでされてやめたくはない。だが三浦の意思が最優先だ。

「あーしもさ、ほんとにあんたの事が好きになって......くっ!」

 言いながら三浦は俺に肉棒を掴み、自分の秘口に亀頭を押し込む。そして体重をかける。
 途中にあるはずの抵抗も一気に突き破り、根元まで挿入してしまう。

「うっ......うっ......やばっ......これ......すっごく痛いし......」

 一気に貫けばいいと思ったのだろうか三浦は苦痛で身体を震わす。騎乗位なので結合部分、そして破瓜の証である血が流れているのも見えてしまい、より痛々しい。
 だが熱い膣内は俺を包み込み、三度目の射精も容易にしてしまう。

「だ、大丈夫か?」
「な、名前......」
「は?」
「結衣みたいに名前呼んで......」

 当然、由比ヶ浜の誕生日パーティーは三浦は参加してないので渾名や名前の事は知らないだろう。だから先程のやりとりを見て単に名前を呼んでやれば痛みが引くとでも思ってるのかもしれない。
 その出来事は例外としても女子の名前を呼ぶのは元々ヘタレな俺にとっては勇気がいる。
 だが意外と言えば失礼だが三浦も初めてで痛そうにしてるのだ。それが和らぐのなら呼んであげよう。

「ゆ、優美子」
「うんっ」

 名前を呼ぶと苦痛が治まったかのような笑顔になる。
 まじかよ!? 本当にそれだけで痛くなくなるのか? そう言ってしまいたい位だった。

「あーしが動くからさ、ヒキオはそのままでいいよ」

 あ、俺の名前はヒキオのままなのね。そんな突っ込みはさておいて三浦は腰を振り始める。

「んんっ......くっ......はぁ......はぁ......」

 やはりまだ痛いのだろうか、腰を動かす度に苦痛混じりの呻き声を上げる。そのままでいいよとは言われたが俺からも何かしてやりたい。

「えっ......ヒキオ......何もしなくていいって言ったし......んっ......」

 同じパターンになってしまうが乳房に手を伸ばし触れてみる。この部分に関しては由比ヶ浜と同様にあまり遠慮はせずに揉んでみる。

「あっ......はぁ、はぁ......それっ、なんかいいかもっ......!」

 玩具を扱うかのように乳房を弄り倒すと毎に三浦の腰の動きが加速していく。長い髪と三浦の象徴である縦ロールも無造作に揺れ、結合部からは愛液もどんどん漏れていく。

「えっ......ヒキオ?」

 既に痛みは完全に治まったのだろう。俺は三浦の臀部に指が食い込むように手を固定して、膣奥を目指して下から突き上げる。

「はぁっ......! ああっ! ヒキオ! それよすぎて! ああっ、あああっ!」

 髪のみならず乳房も激しく揺れ動く。三浦の快楽で喘いでいる表情といい全てが興奮の材料となり射精まで持たない。

「ヒキオ! あ、あーし、もうダメ! イっちゃう!」
「ああ! 俺も出る! このまま出すぞ!」

 三浦の締め付けも強くなる。これが最後になるであろう射精に向けて一番奥まで突き刺す。

「はぁぁ! はっ、はっ! あああああぁぁぁっっっ!」

 三度目にも関わらず大量の精を三浦の膣内に勢いよく放出する。あまりの多さに結合部からはその白濁液が漏れてくる。

「はぁ......はぁ......んっ、はぁ......はぁ......」

 三浦は全身から力が抜けたように倒れ込み身体を預ける。乳房が俺の胸板に潰れるかのように押し付けられ気持ちいい。
 俺は三浦が息を整うまでそっと抱きしめ、背中や髪を擦るように撫でる。


 行為を終え、三浦も由比ヶ浜も俺を挟んで横になる。元々一人用のベッドに三人、となると非常に窮屈なのだがやはり二人とも大きいアレが当たるので寧ろ心地よい。

「なぁ、二人ともこれからどうするんだ?」

 賢者タイムと言うべきか、冷静なって考えるとハーレムなんて状況は男にとっては羨ましいだろうがそうも行かない。最終的にはどちらか選ばないといけないのから。

「うーん、このままでいいよ?」
「むしろ心配なのは避妊とあーしらが居ながらヒキオが浮気する事とか?」

 二人とも中々とんでもない事を言ってくる。とりあえず思うのは浮気ってなんだよ。俺そんなに信用ないん? 美女二人に囲まれてるだけでお腹いっぱいだよ?

「まぁ、結衣が諦めたらヒキオはあーしのものになるし」
「なっ! そんな事ないもん! あたしは優美子よりずっと前からヒッキーの事が好きだし!」

 三浦が挑発気味に言うと由比ヶ浜がムキになる。あーしのものってなんか怖いな。文字通り女王様の下僕とかペット扱いにされるのだろうか。ある意味、俺には相応しいような気もするが。

「あっ......」
「ヒキオ......」

 このままだと争いが過熱しかねないので話題を反らす意味を兼ねて二人の肩を寄せる。
 すると三浦も由比ヶ浜も微笑みながら落ち着く。
 この関係がいつまで続くかわからないがせめてこの日を忘れないよう、意識が遠くなるまで抱き続けよう。

ここまで大体半分です
続きは来月以降になります


 あれから数日後、俺は街中を歩いている。ちょっとした気晴らしのつもりだがいつの間にか隣町まで来てしまった。大学生になって三人で遊ぶ事が増えた俺としてはこうして一人でぶらりと外出するのは久しぶりかもしれない。もちろん考える事といえば共に一線を超えてしまった三浦と由比ヶ浜との関係だ。この先どうなるか想像がつかないが俺に対して好意的だというのが理解出来たくらいだ。 それにしても三浦も由比ヶ浜もおっぱい大きいなぁ。またあの乳房を揉みしだき、挟んでもらったりして欲しい。
 っていかんいかん。外だっていうのにいやらしい想像ばかりしてしまう。だって仕方ねぇだろ。二人ともスタイルのいい美女なんだから。あっ、やばい。そんなシモな事ばかり考えてたら少し勃ってきた。外だっていうのに俺も変態だな......。よし、スタイル以外で考えよう。そもそも身体目当てで付き合うとかそんなのは嫌だ。

「ごめんごめん。遅くなっちゃった~」

 そんな悩みの中、突然一人の女性が後ろから俺の腕に組み付いて来た。中々の知性溢れる感がある美人さんだ。赤いフレームの眼鏡、おかっぱのような形で整っている髪型......と、よく見ると海老名さんだった。同じ県内にいるとはいえ彼女は総武高をしてから三浦と由比ヶ浜とすら疎遠だったのだ。当然俺も会うのは久しぶりだ。
 そして遅くなったとは言うがなんの事かさっぱり判らない。それを問いかけようとして海老名さんの顔を覗き込むと彼女も俺を見つめ返す。アイコンタクトしているわけではない。だが何かを訴えかけているように見えた。そう思って後ろをちらっと見ると一人の男がその場で呆然としている。
 要は男避けというわけか。海老名さんは腐女子という事を大っぴらにして避けているように思えたがそれで完全に回避できるわけではない。海老名さんに好意を持っている戸部なんかがまさにそれだ。

「遅いぞ。今日は姫菜の好きな作家さんのサイン会なんだろ?」
「いや~、あんまり楽しみで昨日寝つけなくてさ~」
「遠足前の小学生か」
「まぁまぁ。まだ時間的には余裕だよ」

 もちろんこの会話は出鱈目だ。それでもこんな適当な話題に対し、海老名さんは話を合わせくれる。こういった所は凄いと思う。意外と俺と海老名さんの相性はいいのではないだろうか。

「さ、いこ?」

 更に海老名さんの腕の力が強まり、その男との距離を離していく。


 そして完全に別の場所まで移動し、喫茶店に入った。

「ありがとうヒキタニくん。助かったよ~」
「......海老名さんだよな?」
「うん、そうだよ~。私の事忘れちゃった?」
「そんな事はないが」

 修学旅行の件が印象的という訳ではないがかつてのトップカーストグループの一員で今現在、俺と縁のある三浦と由比ヶ浜の友人だ。忘れるわけがない。

「それにしても久しぶりだね。元気?」
「まぁ、ぼちぼち」
「ひょっともう彼女とか居たりする? それならこうして二人でいる事は誤解だって私が責任を持って説明するから」
「俺が彼女いるように見えるのか」
「うん。あの二人のどちらかと」

 このどちらか、というのは雪ノ下か由比ヶ浜か聞いてるのだろう。外側からみるとやはり俺達、奉仕部員は三角関係のように見えるのか。

「あれっ、雪ノ下さんって海外に行ったんだっけ?」
「そうだ。俺も総武高を卒業してから会ってない」
「じゃあ、やっぱり結衣と?」

 どう答えればいいだろうか。確かに由比ヶ浜は俺を好きで俺自身もその気持ちに応え、身体を重ねた。それだけで見れば交際をしてるようにも見えるが問題なのは三浦とも同様の事をしたことだ。素直に二人とハーレムを満喫してます。っとバカ正直に言えるわけないよな。

「違うの? 結衣ってずっとヒキタニくんの事好きそうな感じだけどな~」
「どうしてそう思う?」

「だって結衣ったら教室で私達が話をしてる時もよくヒキタニくんの方を気にしてるし」

 そういうところまで見てるのか。おそらく海老名さんは俺が由比ヶ浜のペットであるサブレを庇った時の件は知らないはずだ。そうなると海老名さんの視点で純粋に由比ヶ浜が俺に好意的だと見えるのだろう。

「それにほら! 結衣って明るくて優しいし、可愛いくておっぱい大きいし!」
「いや、それを理由に付き合うとかしたくねぇよ」

 確かに由比ヶ浜はそういった意味では男としては魅力的な要素が満載だがそれ以前に俺に対しての想いもある。そこに向き合ってから交際をしたい。

「誰とも付き合ってないんなら......私はどうかな?」
「は?」
「難聴系の主人公は流行らない......と言いたいけどちゃんと伝えないとね。それでヒキタニくん達に迷惑を掛けたわけだし......さ」

 いやそんなつもりじゃないし、俺をそんなのと一緒にするな。とは言いたいが今の三浦と由比ヶ浜の関係はまさにそんな主人公みたいなものかもしれない。
 そして海老名さんは少し落ち込んだ表情になる。迷惑掛けたというのはまさにあの件だろう。もし海老名さんがきちんと伝えていればもっと違う結果もあったはずだがそれを言えば海老名さんが部室に来た時のメッセージの意味をすぐに理解出来ればよかった。もしくはその事を雪ノ下と由比ヶ浜に相談しなかった俺にも問題があった。どちらにしろあれから気まずくなった時期もあったが既に二人とも仲直りしたわけで今更それを蒸し返してもバカらしいだけだ。

「え、海老名さん。あの事ならもう終わってんだぞ?」
「ふふ、やっぱりヒキタニくんは優しいね」
「そんなんじゃない」
「という事で......こほん」

 海老名さんは一呼吸置く。流石にこの後に言いそうな事は予測できる。

「比企谷八幡くん、好きです。私と付き合ってくれませんか?」

 とうとう直接告白されてしまった。俺のフルネーム覚えてたのな、とは言えるような気分にはなれない。それだけ海老名さんも真剣なのだろう。周辺から歓声も聞こえる。むしろまわりに居る人をも引きつけて断りにくい雰囲気でも作るつもりだろうか。だとしたら中々えげつない。

「マ、マジか?」
「マジ。こんな腐ってる私だけど実はあの告白で密かにドキッと来ちゃってさ」
「あれはその場を収める為の......」
「うん、分かってる。そういうのを承知の上でヒキタニくんが好きになって付き合いたいなぁって」

 それが本当なら凄く罪作りな事をした気がする。趣味に関してはアレだが海老名さんも聡明な女性であの告白が本気でないというのはわかるはずだ。そんな海老名さんが万が一にも俺に惚れたとしたらその責任を取らなければならない。三浦と由比ヶ浜が親友か、それ以下の関係ならこのまま付き合う選択肢もあるかもしれないが。

「ほんと偶然だけどこうして久しぶりに出会ったのはいい機会だと思ってる......ダメ、かな?」

 海老名さんは真正面から俺を見つめる。思わず胸の鼓動も速くなる。この人も中々、というには失礼だが美人だよな。三浦と由比ヶ浜とは異なる魅力はあると思う。

「なにしてんの」
「ヒッキー?」

 お互い、見つめあって気づかなかったのか横を見ると三浦と由比ヶ浜が立ち尽くしている。これ、絶対ヤバい流れだ。

「よ、よお......どうしてここに?」
「別に? 結衣と買い物に行ってたまたま窓からあんた達を見かけただけ」
「それにしても姫菜、久しぶりだね?」

 どこまで聞いたか知らないがあーしさん、ご立腹である。そして周りからもざわめき声が聞こえる。俺、二股どころか三股野郎に思われてるんじゃね?

「う、うん結衣も優美子も久しぶり......はろはろ~......」

 由比ヶ浜が声をかけると海老名さんはいつもの挨拶をするが明らかにテンションが低く、この二人に後ろめたいものがあるように見える。

「と、とあえず場所移らないか?」

 とんでもない修羅場になるか俺が引っ叩かれか、もしくは海老名さんが言及されるにしろ、この場では宜しくない。せめて四人だけになる所にして欲しい。


 そして俺達は場所を移動してカラオケ店に来た。もちろん四人で歌ったり騒いだりするわけではない。俺と海老名さん二人で何をそてたのか、更に海老名さんが高校卒業後、三浦と由比ヶ浜と疎遠になったのかを言及する為だ。幸い、前者に関しては海老名さんが困ってる所に俺が助けたという事は分かってくれた。そして座る席も俺が中央で海老名さんが左側、三浦と由比ヶ浜が右側に隣り合って座ってる。まさに海老名さんを問い詰めるようにも見える。

「てかさー、海老名。別の大学になってもあーしも結衣も声掛けたのに返事しなかったじゃん? どういう事?」
「な、なんか理由あるんだよね?」

 厳しそうな口調の三浦に対し、由比ヶ浜は宥めるように問いただす。この会話を聞く限り、海老名さんは自分から二人との関係を絶とうとしたように見えた。

「うん、こういう場所で優美子と結衣と歌ったりしたよね。それはすごく楽しかった」

 総武高時代、トップカーストグループの女子同士でそれなりに三人で遊んだりはしゃいだりしたのだろう。それは俺にも想像できる。

「でもさ、その関係に甘えるわけにもいかないと思って別の大学にでは新しい関係を築こうと思ってさ」
「そんな......あたしは大学が別になっても三人で遊びたいって思ってるのに......」
「そうだし。大学が別だからって関係ないじゃん」

 これまた失礼だが由比ヶ浜はともかく三浦も優しいと思った。二人とも海老名さんの事は心配してたんだろうな。

「ありがとう。私も環境が変わって新しい仲間が出来るかなと思ったけどうまくいかなくてさ」

 先ほどの男もそうだろう。ああいうのを避けるにも苦労したんだろうな。三浦がいれば簡単に撃退しそうだが。
 あの趣味をオープンにして余計なものを避けるという手段はそうそう使えないということか。

「だから虫のいい話かもしれないけどこれを機会にもう一度三人で仲良く遊んだり一緒にできない......かな?」
「あたしはいいと思うけど......優美子......?」

 頭を下げる海老名さん。由比ヶ浜も同意はしてくれるが三浦は無言のままだ。ここで三浦がダメと言うような事になれば三人はバラバラだ。直接関係はないとはいえ、ここで仲違いするようであれば俺の出番かもしれない。いや、由比ヶ浜から頼まれるだろう。

「今度はあーしらをシカトしない?」
「うん......はい」
「毎回とは言わない。こうやってあーしと結衣と会ってくれる?」
「もちろん。乙女ロードにも一緒にいこ?」
「それはパス」

 三浦は海老名さんに問いただす。互いが真剣な表情だが最後がちょっと台無しだ。きっと過去に海老名さんの趣味に付き合わされそうになったんだろうか。

「それじゃあこれからもよろしく。姫菜」
「うん!」

 三浦が海老名さんを名前で呼ぶ。三浦はなぜか海老名さんだけ苗字で呼んでいたがこれを機にさらに仲良くやっていこう。と言う意味かもしれない。
 もっとややこしい事態になりそうな予感もしたがこれで元トップカーストの女子組が仲直りしたという事で一件落着となるだろう。
「よかった。えへへー」
「あんっ」
「ちょっと、結衣ー」

 由比ヶ浜は二人の腕に組み付く。三浦との付き合いに不満を持っているわけではないだろうが海老名さんが加わり、以前のような付き合いが出来る事になりそうで嬉しそうだ。

「ところでさ、私も聞きたいことがあるんだけど」
「うん、なに?」

 腕を離し、海老名さんは少し真面目な表情で三浦と由比ヶ浜の方を向いて疑問を投げかける。

「ヒキタニくんと二人ってどんな関係なの?」

 ......そうだよな。二人は俺を好きで告白され、更には身体まで重ねた。それを海老名さんは知らない。どうなるんだろうか?

「ん? どうしたの? 結衣はともかく優美子もヒキタニくんの仲良くなったの?」

 二人とも無言で顔を赤くして海老名さんから目を背ける。海老名さんは俺と由比ヶ浜は親友かそれ以上の関係に見えるだろうが三浦と一緒にいるのは珍しく思えるのだろう。

「さっきの喫茶店での会話をどこまで聞いてたかは知らないけど私、ヒキタニくんの事、本当に好きでさ」
「っ......!」
「うぅー」

 三浦も由比ヶ浜も気まずそうな表情をする。俺が海老名さんに奪われてしまうと思っているのだろうか。

「ごめん、海老名。あーし、ヒキオの事が好きで付き合ってるから。結衣は愛人みたいな?」
「あっずるい! あたしもヒッキーの事が好きだし! ていうか愛人とかそんなの決まってないし!」
「ええっ!? ヒキタニくん! 難聴どころかハーレム主人公じゃない!」

 意を決した三浦は俺の腕に組み付き、もう片方から由比ヶ浜も対抗するかのように腕を絡め、その様子を海老名さんは驚く。特に三浦が俺を好きという部分には信じられないだろう。
 そしてこの状況でハーレム主人公やラノベ主人公と言われても反論が出来ない。現にこの二人のどちらかを選べないので俺が否定しても全く説得力がないのだから。

「......私も......いいかな?」
「姫菜?」

 由比ヶ浜はあまり理解していないようだが要するにこのハーレムの一員に入れてという事だろう。つーか、この二人を選ぶとか選べないで悩んでるところにもう一人増えるのかよ!

「なんていうのかな。ヒキオハーレム? ヒッキーハーレム?」

 ダサいなそれ。海老名さんも加わると名称的にはトップカーストハーレムになるがそれはどうでもいいか。

「結衣、どうしよっか」
「あたし!? むしろあたしが聞きたいくらいだよ......」

 三浦が由比ヶ浜に意見を求める。立場的には三浦の方が上のような気がするがそれ程困ってるのだろう。

「優美子。以前私に男子を紹介しようとしたけどそういう男の子が気に入ってるのは私の外見だけでしょ?」
「うっ......」
「それと結衣。結衣の気持ちも分かるけど私、とべっちは普通に友達以上には見れないからね?」
「あっ......」

 先読みするかのように過去の出来事、つまり海老名さんを誰かとくっつけようとした事について語ると三浦も由比ヶ浜は気まずそうに顔を背ける。

「あっ、ごめんごめん。終わった事だからそれはどうでもいいの」

 海老名さんは軽い調子で謝る。この様子を見ると本当に気にしてないようだ。
 それにしてもどうでもいいのか......三浦を通じて海老名さんを紹介してもらおうとした名も知らない男子、そしてとべっち。もとい戸部。どうかこの状況は知りませんように。大和と大岡と仲良くやってくれ。

「なんかこれ以上増えるのは嫌だけど姫菜ならいいかな? 優美子?」
「そうだね。じゃあ改めてよろしく。姫菜」
「うん! ありがとう!」

 決まっちまったよ。ていうか一応拒否するつもりはないが俺の意思はどうなの? 三人とも先ほど仲直りした以上に笑顔だ。確かにハーレム要員が増えたと言えば聞こえはいいが最終的に誰を選ぶかという問題になったら更に悩むことになるだろう。

「で......ひょっとしてヒキタニくんの膨らんでるそこを鎮めるのは課題だったりする?」

 海老名さんは俺の下半身に目を向ける。三浦も由比ヶ浜も俺の腕に組み付いているので当然、当たるモノが当たったままなので反応してしまう。

「ヒキオ、もう大きくしてんの?」
「ヒッキーったらやらしー」
「お前らワザとだろ」

 二人も呆れたような口調だが本当にそうは思っていないようだ。その証拠に腕に組み付いている力も強まり、ますます密着してしまう。

「海老名さん。別に課題もなにもないからな?」
「口で......いいかな?」

 いや、マジでいいんだって! 反応したのは確かだが俺を好きと言ってくれた女性に対してその日の内に性的な行為を要求するつもりはない。ないのだが海老名さんは照れながら言う。
 しかし、そんな思いとは裏腹に海老名さんが照れながら口でしてくれると言った途端、ビクっと反応してしまった。俺、節操なさすぎだろ......。

「大丈夫! 私、初めてだけど十八禁のBL漫画や小説を見てイメージは掴んでるから!」

 それ、大丈夫なのか? 十八禁のBL漫画等がどういうのものかは知らないが男同士でしてると思うと俺としては少々気持ち悪い。

「結衣、ここってエロい事しても大丈夫なん?」
「そういや、お前はそういうのに詳しいんよな?」
「へえ~」
「詳しくないし! てか優美子の方が詳しいじゃん!」

 実際にしてもらうかはともかく、この場所は大丈夫なのか三浦が由比ヶ浜に聞いてみると海老名さんも加わり漫才みたいなやりとりになってしまった。ちょっと楽しい。
 しかし由比ヶ浜はムキになったわりには辺りを見渡す。監視カメラの有無やドアから見えるか、死角を探しているのだろう。

「うーん、あんまし長引かないならいいんじゃないかな?」

 由比ヶ浜がしてもいいとの許可が出た。ここで突っ込むとまた怒りそうなのでやめておく。実際に詳しいかはともかく行為は俺が初めてだったのだから。

「ほんとにするのか?」
「じゃあ、そのおっきくしてるのはどうすんの」
「トイレ行って抜く」
「あーしらというものがありながらそれはムカつくんだけど」
「それにトイレに行く間に怪しまれるかもしれないよ?」

 三浦に俺の提案を却下されてしまう。確かに一線を超えた相手が、しかもスタイルも抜群が美女が二人もいる前で頼みもせずに一人でするというのは本人にとっていい気分ではないだろう。しかも由比ヶ浜にすら突っ込まれてしまった。少し悔しいがその通りかもしれない。腰を引き気味に歩く事になりそれは流石に恥ずかしい。

「海老名さん、本当にいいのか?」
「うん、私もこういう事はそれなりに興味はあるし」
「じゃあ決まりだね。ヒッキー、席移るよ?」

 そう言うと由比ヶ浜と三浦は俺にくっつきながらドアの死角になるであろう席に移動する。まるで連行されてるみたいだ。
 俺を好きと言ってくれた海老名さんに本当にさせるつもりはないのだがその考えとは裏腹に股間は窮屈極まりなく、収まってくれないかと思っているが期待に満ち溢れている。
 由比ヶ浜と三浦を挟んで俺を中心に席に着くと海老名さんは俺のズボンを脱がそうとするが意外と手際が良い。これも十八禁BLの影響なのだろうか?

「うわぁ~、やっぱり実物はちがうね~」

 ズボンもトランクスも脱がされ、海老名さんの前に晒される肉棒。左右から服越しとはいえ、人並みを上回る乳房が当たり、その海老名さんが口で気持ちよくしてくれると言われ、その肉竿はガチガチに硬くなり、そそり立つ。
 以前、カラオケボックスで三浦と由比ヶ浜が俺に対し手淫をしてもらった時とは違い、一旦は驚くが好奇心溢れる表情でそのまま俺のものを握ってくる。海老名さんに握ってもらう感触が三浦や由比ヶ浜とはまた異なる感覚で気持ちいい。

「くっ......うっ......」

 海老名さんの手の動きが加速していく。自分でも更に硬くなり、先端から我慢汁も漏れ出す。三浦と由比ヶ浜は俺の腕に組み付き、乳房を押し付けながらその様子を眺めている。拘束しているわけでもないし力づくで振りほどけたりもできるがもちろん心地いいのでそんな事はしない。

「んあむっ......」

 このまま手の扱きでも十分に達しそうだがそして海老名さんが言ってた通り、俺の腰に手を当て、口で咥えてきた。根元まで飲み込むと唇で竿を挟んだまま首を動かしていく。

「ふっ......んじゅる......んっ、んっ......」

 肉棒と唇の間から卑猥そうに吸い上げる音が聞こえる。その運動も慣れてきたのか先端を柔らかい舌で舐めまわす。

「あっ......くっ......!」
「ヒッキー、気持ちよさそう」

 由比ヶ浜が言う通り本当に気持ちいい。二人の手で扱いたり口でしてもらったのが下手なわけではないがそれに匹敵するかもしれない。

「ちゅう......ぴちゃ......んちゅううっ......」

 肉竿を包んでくる口内は温かい。舌で舐めまわすだけではなく尿道口をほじくるように責め、口が塞がっている為か海老名さんの鼻息が荒くなり、それが微妙な刺激にもなる。

「海老名さん......もう出る......!」

 限界が近くなる。その旨をに伝え、腰や腕をもぞもぞと動かすが海老名さんは上目遣いで俺の方を見る。そのまま口淫を止めず、三浦と由比ヶ浜がまるで暴れる俺を抑えるように身体ごと押し付ける。

「んぐぅぅぅ!」

 海老名さんの口内に勢いよく白濁液を放出する。その瞬間、目を見開くが驚いているが射精の勢いが落ちても口を離さない。

「はぁ......はぁ......」
「てか、ヒキオ。あーしらがした時より早くない?」

 三浦の問いかけるが絶頂の余韻で俺は息を切らしているので返事は出来ない。無視するつもりはないがもちろん、どちらも気持ちよかったので優劣をつけるつもりもない。

「んく......んく......はぁ......こんなに多いんだね......んっ......」

 ようやく先端から漏れるものがなくなると海老名さんは口を離し喉を鳴らす。吐き出したり喉を詰まらせてないところを見ると全て飲み込んだようだ。初めてなのに申し訳がないような気がした。全て飲まなければいけないというのも十八禁BLの影響だろうか? 今度俺も一回読ん......いや、それは絶対ないな。

「海老名さん、大丈夫か?」
「んっ......うん、これで私もヒキオハーレムかヒッキーハーレムの仲間入りかな?」

 そんな不安とは裏腹に海老名さんは笑顔で問いかける。いやだからそんな名前ないからな? ともかく俺達は後片付けをする。

「じゃあ次は本番?」
「おお、そうだね~」

 三浦が海老名さんに聞く。次は海老名さんとこれ以上の行為をするわけだが同時に三浦と由比ヶ浜も相手をするという事になるかもしれない。その事に対する期待もあるが三人同時、というシチュエーションになるが、それを考え出すと下半身の膨らみが復活してしまうので頭を振り払う。
 って俺、大丈夫かな......。

ここまで
海老名さんの登場部分が長くなり、エロい部分が少ないですが
次回はその海老名さんの初めて、そしてこのスレタイの台詞があるやりとりがあるようなハーレムと続き、締めくくりとなります。

 カラオケボックスから出て、海老名さんは俺の住んでる所へ行こうとするがそれはやめさせておく。海老名さん自身はその気だが流石に久々に出会い、俺に好意があるとはいってもその日に口淫までして更には一線を超えるというのはいくらなんでもないと思い、一晩考えるように伝える。

「はろはろ~」
「おう、ってお前らも一緒っていうのはひょっとして俺が海老名さんに酷い事をしないかという監視か?」
「あはは......そんなんじゃないってば」
「むしろ、ちょっとぐらいならいいんじゃない?」

 翌日、そんな事を考えたか考えてないのか、海老名さんは陽気な挨拶と共にやって来た。
 三浦と由比ヶ浜も一緒だ。ちょっと捻くれたことを言ってしまうがもちろん海老名さんはこの場所を知らないので案内も兼ねているのだろう。
 本当にその気なのか、そのまま海老名さんは浴室を借り、シャワーを浴びる。

「おまたせ」

 しばらく三人で雑談をしてるとバスタオル一枚羽織ってる海老名さんが出てきた。あのタオル、俺も使ってるんだよな。ちょっと使おうか......って変態かよ。

「なぁ、海老名さん。本当にいいのか?」
「うん! 今日は私、大丈夫な日だから中出ししてもオッケーだよ!」
「いや、そういう事を聞いてるんじゃなく......んっ!」

 海老名さんに今一度確認しようとするがその先を続ける前に口づけされてしまった。
 最初に俺の身体に口をつけたのはあろう事か俺の下半身の逸物だった。順番としてはこちらを先にするべきだったという表れか、もしくは言葉はいらず、行動で示してという意味かもしれない。
 お互い見つめ合い、うなずくと俺達はベッドに腰を下ろす。三浦も由比ヶ浜も無言だ。これからする事を見守るという意味が含まれているように感じた。
 そして俺は海老名さんの唯一身体を隠しているバスタオルを取ってしまう。

「っ......」

 足は閉じているがそれ以上に恥ずかしいのか胸元を両手で隠してしまう。いや、これは三浦と由比ヶ浜に比べるとどうしても見劣りする故の羞恥かもしれない。

「うぅ~」

 俺は強引に腕をどかす。男女の差なのかもしれないが海老名さんは特に腕力があるわけでもないので容易にどける事ができた。どう取り繕っても大きいとは言えない。だが、小さいわけでもない程よい膨らみと丸みを帯び、中心部分は綺麗な薄桜色の乳房は俺をひどく興奮させる。

「綺麗なおっぱいだよな?」
「いい形してるんじゃない?」
「うん、姫菜のおっぱい柔らかそう」
「二人に言われても嬉しくないよ!」

 海老名さんの両手首を掴み三浦と由比ヶ浜の方に身体を向かせ、感想を求める。二人とも評価するがやはり海老名さんからすれば嫌味か皮肉に聞こえてしまうだろう。

「あんまり拗ねてると海老名さんのおっぱいを揉むだけで終わらせるぞ?」
「そんな......んっ! んぁぁぁぁ......」

 脇から手を通し、海老名さんの乳房を鷲掴みする。手に収まるそれは俺がぐにぐにと動かす度に面白いように形を変え、海老名さん自身も甘い声を漏らす。

「んちゅ......はむ......ちゅ......」

 海老名さんは俺の方の顔を向ける。口づけを求めているなので俺もその求めに応じ、唇を合わせる。先程とは違い、舌まで捩じ込んでくる。俺もその舌を絡ませ、海老名さんの口内に唾液を注ぎ込む。そのまま海老名さんの乳房を弄りながらキスを続ける。

「こっちも......」

 胸と口内の愛撫の最中、海老名さんは俺の下半身に触れる。そこは既に窮屈極まりない状態だ。俺はベッドに横になると海老名さんは跨る。気づいているのか、俺にお尻を向けている。つまり、その秘裂も丸見えだ。そして俺のズボンなどを脱がし、あっという間に硬くなっている肉棒を取り出す。

「んちゅ......じゅるっ......じゅ、れろ......」

 肉棒に生暖かい感触が襲う。先日と同様に口で気持ちよくしてくれるようだ。
 だが、一方的な前回とは違い今度は俺も気持ちよくしてあげたい。俺は海老名さんのお尻を掴み、その中心部分をじっくり見る。
 その部分は見ているだけでどんどん湿っていくのがわかる。海老名さんも感じているのだろう。俺もその淫裂に口をつけ舌を差し込む。

「ゆ、優美子......これってシ、シックス......なんだっけ?」
「うん、シックスナインってやつだね」

 俺達の行為を由比ヶ浜が小さな声で三浦に聞く。二人も初めて見るのだろう。だが特に気にする事はなく、俺と海老名さんは互いに性器をはしたない水音を立てながら愛撫し続ける。

「ヒキタニくん......もう......」

 海老名さんは愛撫を止める。俺も間もなく達してしまいそうではある為、丁度良かったかもしれない。このまま絶頂に至るというよりは互いの準備という意味では万全だ。

「きて? ヒキタニくん」

 海老名さんが横になり、俺が覆いかぶさる体勢になるがそこでちょっと気が沈む。由比ヶ浜にしろ三浦にしろ初めてだった。二人とも、特に由比ヶ浜は嬉しさもあるが苦痛極まりない表情で涙もぼろぼろ流した。俺が女性にそんな痛みを与える二度目だろうと三度目だろうと躊躇いが生じる。海老名さん自身も俺の事が好きでこうなるのを望んでるとはいえ、少し緊張しているようにも見えた。

「姫菜......いくぞ?」
「うん!」

 由比ヶ浜や三浦の時の事を思い出し、今度は自分から名前で呼んでみる。これが緊張を和らげる事に繋がるかは定かではないが海老名さんは嬉しそうに返事をする。

「んっ......! んっ......?」

 俺はその勢いを借り、海老名さんの膣口に肉棒を沈める。互いの愛撫によりスムーズに挿入できた。そしてやはり、途中に抵抗する物が亀頭にて感じる。確認の意味を込めて海老名さんと顔を合わせると首を縦にふる。そのまま抵抗する物を破り、一気に沈めてしまう。海老名さんは痛みに備え、歯を食いしばったがそれは最初だけなにかよくわからない、といった表情をする。

「ど、どうした?」
「ん~、思ったより痛くなくてさ」

 結合部を見ると血が滲んでおり、俺の下半身からは由比ヶ浜や三浦の時と同じような感触はした。その際、二人とも明らかに痛そうだったが海老名さんはなんでもないような表情をしている。

「きっとさ、それだけ私とヒキタニくんの相性がいいんだよ」
「そ、そうかもな」

 破瓜の痛みが少ないのは単に個人差で実際に相性がいいかはわからないが海老名さんはとびっきりな笑顔を向ける。そして横から強烈なプレッシャーを感じるが怖くてその方向を見る事が出来ない。

「ほら、ヒキタニくん。今は私だけを見て?」

 海老名さんは俺の頬を掴み自分の方に寄せ、見つ合う。そして恐らくは三浦にも由比ヶ浜にも聞こえないようなくらいに小さな声で「上手く付き合えるかも」と言った。
 これはあの時の言葉か。例の告白と返事は表向きではあったがこの言葉だけは真実なのだと感じた。

「それじゃあ、動くぞ?」
「うん、私の初めてを味わってね?」

 これまた可愛い台詞を言ってくる。少なくとも由比ヶ浜や三浦の時のように遠慮をする必要はないだろう。

「んふぅっ! ああぁぁんっ、あっ、あっ、あっ!」

 破瓜による痛みがなく、膣内は愛液で潤っているので最初から飛ばすように腰を動かす。海老名さんも動きに合わせ、快楽の混ざった声を上げる。そこに苦痛が混じっているようには到底思えない。

「うんっ! いいっ! いいよ! きもちいいっ......ああっ、ああっ、ああっ!」

 押し寄せる快楽の波に押されながらも海老名さんの膣壁を抉る。その度に繋がっている部分からは愛液が漏れ、激しい音も漏れ、ほど良い大きさの乳房も揺れ動く。

「海老名さんっ! すげぇ気持ちいい!」
「うれしいっ! 私も気持ちいい......んあぁぁ! ああぁぁ!」

 腰を激しく動かすとその動きに応じ膣壁が肉棒を搾りあげるように狭まり刺激してくる。そして動かせば動かすほど膣内は熱くなる。

「えびなさんっ......!」
「ヒキタニくん......!」

 名前を呼び合うだけではあるがお互いに限度が近い事を表わす。俺はこのまま膣内に出してしまう事になるが海老名さんも承知だろう。絶頂に向けて更に肉棒を出し入れする。

「うわっ......くっ!」
「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 凄まじい快感と共に限界を超え、海老名さんの膣内が搾り取るかのように締め付け、子宮口へと勢いよく射精する。

「はぁ......はぁ......海老名さん?」
「んっ......このままもう一回しよ?」

 射精を終え、肉棒を引き抜こうとすると海老名さんは脚を絡ませそれをさせなかった。更に手を伸ばしたので引っ張り身体を起こし、その勢いで俺が倒れ、騎乗位のような体勢になった。

「大丈夫なのか?」
「うん、今度は私が動くから」

 結合部を見ると破瓜による出血に射精により漏れ出した精液と海老名さんが感じた証である愛液が混じり、痛々しさはなく、より淫靡に見える。

「んっ......はぁ......はぁ......あぁ、あんっ! あぁぁ!」

 海老名さんは腰を振り始める。いかに痛みがなかったとはいえ初体験でぎこちないように思えたがそんな事を感じさせないくらいに円滑に動く。

「優美子......」
「これはあーしも見過ごせないかも。そうだ結衣......」
「えっ......うん......」

 俺達の情事を見ているであろう三浦と由比ヶ浜が何かを言ったような気がしたが俺には聞き取れなかった。どちらにしろ目の前の海老名さんに対して失礼なので行為に没頭したいと思う。どんな会話をしたかは二人に後で聞けばいいだろう。

「えっ、えっ、ああんっ! それっ......すごいっ!」

 対抗するかのように俺は海老名さんの臀部をがっちりと掴み、下から突き上げるように腰を動かす。すると俺に肉竿を包み込む膣壁もきゅうっと締め付け、二人の性器が密着する度に愛液が溢れ出す。

「やばっ......海老名さん......また出そうだっ!」
「うんっ! いいよっ! す、好きなときにだしても......!」

 一度出してからそんなに間もないのに再び射精感が訪れる。それでも腰の動きの激しさが衰えず、互いが快感を得るように突き上げる。

「くっ......うわっ!」
「ああっ! ああんっ! ああああぁぁぁぁぁぁ!」

 膣奥に亀頭を押し付け、思い切り射精をしてしまう。海老名さんも達したようで貪欲に白濁液を吸い上げるように締め付ける。

「はぁ......はぁ......はぁ......」
「はぁ、はぁ......えっ!? 優美子? 結衣?」

 海老名さんは俺の上に倒れこみ、互いに息を切らす。その余韻に浸るのを許してくれないのか、急に海老名さんが三浦と由比ヶ浜に抱きかかえられ床に下ろされる。
 そして既にショーツ一枚の三浦と由比ヶ浜は俺を威圧するかのように見る。気のせいか元々大きい乳房がさらに主張しているようにも感じた。

「怒ってる?」
「いや、別に?」

 三浦に問いただすが曖昧な回答だ。俺と海老名さんの行為になにかおかしかった所があるんだろうか?

「ただ、あたし達にしか出来ない事をしてあげよっかなーって」

 由比ヶ浜や三浦にしか出来ない事。それはつまり......。

ここまで
次でやっとスレタイ台詞な展開へ

 三浦と由比ヶ浜は左右から俺の下半身に近づくと俺は起き上がろうとしたが圧し掛かられて横になったままになる。
 そしてそれぞれの乳房で肉棒を挟みこむ。二度の射精で萎えかけているそれは四つの圧倒的な質量により、ほとんど視認できない。それは乳肉の間に埋没してしまったといっていい。

「こ、これは......?」
「あたし達のおっぱいで気持ちよくしたげる」
「なっ......!」

 俺が問いかけると由比ヶ浜と三浦は俺に笑みを浮かべてくる。海老名さんとの行為の最中に会話していた内容がこれなのだろう。その海老名さんもこの様子を見て驚いている。

「んしょ......あんっ......これ、優美子のおっぱいも当たるよぉ」

 由比ヶ浜が甘い声を漏らす。乳房を動かすとそれだけで向かい合う位置に存在する三浦の乳首で擦れるのだろう。その三浦も同様に感じているが海老名さんの方を見てニヤっとする。

「ちょっと! 結衣も優美子もそれ、私に対しての当てつけ!?」
「まぁね。あーしも結衣も初めては凄く痛かったのに、んっ......あんたはあまり痛くないから相性いいとかなんかムカつくし」

 確かに破瓜の瞬間、海老名さんはさほど痛さを感じなかったみたいだがそれが二人、特に三浦にとっては面白くないのだろう。そこで三浦か由比ヶ浜にしか出来ない事を、しかも二人がかりでして海老名さんに見せつけるということか。
 むしろ海老名さんからしてきた事とはいえ、初めてなのに二度も及んでしまった俺が責められるべきかもしれないがこの行為自体は嬉しいので口出ししない方がいいかもしれない。

「あ、おっきくなってきたね」
「熱くもなってきたし」

二人の乳房が密着している中心部分から容易に大きくなった肉棒の先端がひょこっと出てきた。三浦か由比ヶ浜かのどちらの乳房に挟まれるだけでも十分気持ちいいであろう行為だが二人同時、という状態がこれまでにない興奮を感じる。なによりその眺めが素晴らしくこの淫靡な光景を見ているだけでも射精してしまいそうだ。

「うぅ~......」

 海老名さんは痛みが無かったとはいえ、二度の交わりで疲れたのだろう。三浦と由比ヶ浜がしている事に対して激昂はしても身体を動かすような体力もないようだ。妨害をするでもなく、自分には出来ないこの行為を悔しそうに眺めている。
 そしてそんなことはお構い無しにと四つの豊満な乳房で肉棒を擦り続けるとその間から先走り汁が零れてきた。

「あむ......んちゅ......ちゅ、ちゅ......」
「優美子、あたしも舐めたい......ん、んちゅ......」

 三浦が漏れ出した透明な液体を舐め出すと由比ヶ浜も続く。二つの舌が亀頭や鈴口をほじるように這うと背筋にも刺激が走り、俺は呻き声が出そうになってしまう。漏れた液がなくなると四つの膨らみによる動きが再開する。舐め取った際の唾液が肉竿や乳房に伝わり、それが潤滑油の代わりとなって乳肉の動きがより滑らかになった。

「んっ......優美子......」
「結衣っ......んはぁ......」

 俺に快感をもたらす行為ではあるが由比ヶ浜も三浦も悩ましい声を漏らす。それぞれのぷっくりとした乳首の擦れ合いが続いて感じているのだろう。その二人の表情を見ていると余計に興奮してくる。
 さらにその先端が雁首に引っ掛かる感覚が肉棒に快感を与え、圧迫感も強くなり柔らかな乳房がいやらしく歪む。その質感によって強く擦られる摩擦感で三度目の絶頂が近くなってきた。

「えへへ......ヒッキーの感じてる顔......んっ、かわいいかも」

 由比ヶ浜は俺が感じている顔を見て微笑む。少し悔しいが実際に気持ちいいので仕方が無い。決して重いというわけではないが二人分の身体が俺の下半身押し付けられ、腰を微妙に動かす以外は何も出来ない状態だ。

「ヒキオ。イキたい?」
「ああ、た、頼む......もうダメだ......出させてくれ......」

 ここで捻くれたことを言っても仕方がない。俺は懇願するように言うと三浦も由比ヶ浜も柔肉を擦り付ける動きが激しくなる。すると精液が肉棒の先端まで上ってくる。もう止めることは出来ない。

「ぐっ......! あぁぁぁっっ......!」
「あんっ......」
「ひゃ......!」

 根元から先端まで四つの乳肉に扱かれて俺は堪らず、熱く滾った白濁液を噴き出した。三度目だというのに大量に放出したそれは二人の口元や乳房を白く染め上げていく。

「んっ......んちゅ......ゆい......あむっ......」
「ちゅるるっ......ゆみこ......れりゅ......んんっ......」

 俺は絶頂の余韻に浸る中、三浦と由比ヶ浜はそれぞれに付着した精液を舐めとる。やはり女同士で口づけをしているようにも見えるのでその様子が妙に艶っぽい。

「んっ......っと。ヒキオ、まだいける?」
「てかヒッキーのおっきいままだし」

 舐め終わると二人ともショーツを下ろす。自ら下着を脱ぐ様子を見ただけであるがそれだけで再び下半身が熱くなってきた。今の行為で感じたのだろうか、その下ろした先を見ると卑猥な割れ目から涎を垂らすかのように濡れている。

「それで......どうしよっか?」
「結衣が先でいいよ」
「ありがとー」

 三浦と由比ヶ浜で決め合ってるようだが俺には拒否する権利はないようだ。てか俺、身体持つかな......。

「じゃあ......いいよねヒッキー? あたしも我慢できなくてさ......んっ......あああぁぁぁぁ......」

 俺に跨り、由比ヶ浜は自ら肉棒を膣内に入れようとする。
 膣口に当て、体重を掛けていくとにゅるにゅるっ、と埋没していく。すると由比ヶ浜は蕩けるような声を漏らす。初めての時は三浦以上に痛がっていたので心配もしたがその必要はなさそうだ。
 肉棒を挿入しきると膣襞は動かしていないにも関わらず、射精を促すかのように絡みつく。
 そして由比ヶ浜はゆっくりと腰を上下させる。激しい動きではないものの、結合部をからは愛液が溢れてくる。

「んっ、はぁ、やぁ、あっ、あっ、あんっ、あんっ、ああっ!」

 動かすごとに喘ぎ声が激しくなっていくがその眺めも素晴らしい。三浦ともに責めていた乳房がゆさゆさ、と動く。俺は何もせず横になっているが勿体無いくらいだ。

「ヒキオ、あーしもお願い」

 由比ヶ浜が喘いでいるところにもっと刺激的な光景が眼前に迫った。三浦が俺に跨ってきたからだ。もちろん下着は先程脱いだので女性の淫らな陰部がはっきりと見える。
 お願いというのは手や口で愛撫すればいいのだろう。俺の肉棒も手や口による扱きで気持ちよくしてもらったのでする事自体に抵抗はないが特別上手なわけでも経験豊富でもないのでちゃんと出来るか少々不安だ。

「んっ......」

 これだけでも感じるのだろうか。三浦の臀部を掴むと悩ましい声を漏らす。乳房にも負けない柔らかさだ。そのまま顔を近づけ、愛液も垂れている中心部に口をつける。

「んっ! はぁぁぁぁ......ヒキオの舌......いやらしすぎだし......」

 お尻をがっちりと掴みながら三浦の陰唇に舌を入れ、上下するように動かす。愛撫というよりはとりあえず動かしている程度のものだが感じてくれてはいるようだ。舌を動かす度に愛液が垂れ落ち、俺の口元を汚す。

「結衣~。私も手伝うね?」
「あんっ、あんっ! えっ......姫菜?」
「わぁ~。やっぱり大きいし柔らかいね~。しかも結衣は可愛いからどんな男でもイチコロだよ?」
「やん、あっ、あん、や、やだ! 他の男の子なんて関係ないし! あたしはヒッキーが大好きだもん!」

 三浦が跨っている状態なので俺からはほぼ見えないが言葉から察するに海老名さんが由比ヶ浜の後ろに回りこみ、乳房を揉んでいるのだろう。その由比ヶ浜も他の男子との比較で俺の好意を口にすると膣内の締め付けがよりきつくなった気がする。

「んっ、はぁ、はぁ......ヒキオ......ヒキオ......!」

 由比ヶ浜も俺も共に気持ちよくなっている中、三浦の愛撫にも力を入れる。舌の動きも乱暴になってくるがその度に溢れる愛液は俺の口内のは収まらず、頬を伝わり、ベッドに零れ落ちる。
 それにしても俺は顔が塞がってるので見えないが凄い光景ではないのだろうか。なんせ俺を中心に全裸の、しかも美女三人が絡み合ってるのだから。

「あんっ、あんっ、あんっ! やっ! 姫菜っ! おっぱいばっかりっ!」
「いや~、やっぱりこんな大きいと羨ましくてさ~」

 海老名さんは由比ヶ浜の乳房を揉みつづけているようだ。その由比ヶ浜も感じながらも腰の動きは止まるどころか肉竿を締め付けながらますます激しくなり射精を促す。

「ヒ、ヒッキー! あたしもうダメ! ヒッキーと一緒にイキたい!」

 由比ヶ浜は限界が近いことを伝える。俺も同様に限度が近いが口が塞がっているので返答ができない。

「ヒキオ、んっ、続けて欲し......えっ!? はぁぁぁ! そ、そこはっ!」

 俺は一旦口を離す。舌による三浦の陰唇の愛撫をやめるが割れ目の部分に触れ、陰核を探し当てる。そして乳首と同じくらいに硬いそこを摘みあげる。俺も器用なわけでもないのでまずはどちらかに集中したい。

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっっっ!」

 三浦は一気に絶頂に達し、その証が俺の顔に降り注ぐ。三浦や由比ヶ浜に口や胸を使って気持ちよくしてもらったので俺も同じように気持ちよくさせられてちょっとした満足感ができた。

「由比ヶ浜っ! 俺もでるっ! くっ!!」
「うんっ! そのまま出しちゃっていいから! ああぁぁ! あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 由比ヶ浜が痙攣すると同時に子宮口を注ぎ込むと言わんばかりに精液を放出する。その多すぎる量は垂れ落ち、結合部周辺を白く染め上げる。

「はぁ、はぁ......ゆい......」
「あんっ......ゆみこ......はぁ......はぁ......」
「おっとっと」

 俺に跨ったまま、三浦は由比ヶ浜に寄りかかる。由比ヶ浜はそんな三浦を支えるように抱きしめる。由比ヶ浜を支えてる海老名さんは三浦が寄りかかった分、負荷がかかり少し驚いてるようだ。
 そしてつい、俺は突き出したような格好の三浦の臀部を眺める。愛撫により絶頂に至ったそこは中心から太股に至るまで広い範囲に垂れている。この様子を見ているとまたしても下半身が燃え上がるように熱くなる。

「ヒ、ヒッキー......? あんっ......」

 その様子を見て俺は再度興奮してしまうがそれを先に感じたの由比ヶ浜だ。その膣内で射精後に膨張しているのを身を持ってわかるのだろう。
 このまま由比ヶ浜ともう一度交わるのも良いが結合部から肉棒を引き抜く。

「えっ!? ヒキオ? えっ、えっ! あーし、イったばかりで......あああぁぁぁぁぁぁ!」

 俺は仰向けになっている状態から身体を起こし、三浦の背後から後ろからお尻を掴み、陰口に肉棒をあてがう。
 そのまま俺は三浦の膣内に肉棒を挿入する。淫らな蜜が溢れているそこはすんなりと収めてしまった。

「口だけじゃ悪いと思ってな」
「べ、べつにそんなこと言ってないし......あんっ、ああっ、ああぁぁぁ!」

 了解を得ないまま三浦の腰を掴み、自らの腰を振り始める。大量の愛液によりかなり円滑に動かすことができる。締め付けこそ強烈というわけではないがこれはこれでかなり気持ちいい。

「やっぱりやめた方がいいか? くっ......」
「あっ、あっ、あっ、いいっ! そのままつづけ......ああぁぁ! あんっ! あんっ!」

 一方的に俺からおっぱじめてしまったので確認の意味を込めて三浦に聞いてみるが拒否されることはなかった。もっともここで中断するというのは色々と至難ではあるが。

「あんっ、あんっ、ヒキオ! それもすごくいいしっ! もっとっ、ああっ! ああっ!」

 三浦の腰に当ててる手を乳房に移す。がっちりと掴み、揉むというよりは握り潰す動かすと更に淫液が漏れ出す。
 てか四度も射精してしまったのに俺も元気だな。自分でも気づかなかったが絶倫なんだろうか?

「三浦......気持ちよすぎて......!」
「あーしももうダメ! そのまま出していいからっ......もっと! ああっ!」

 それでも限界が来てしまう。流石にこれ以上は無理なので最後の力を振り絞るよう、腰を突き入れする。

「くっ......あっ......ああっ!」
「あああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 俺はもうこれ以上は出せない、感覚の元に三浦の膣内に射精する。三度目、四度目に匹敵する量だった。

「はぁ......はぁ......はぁ......」
「ヒキオ......す、すごすぎだし......」

 三浦からお褒めの言葉を頂いた。自画自賛するわけではないが確かに凄いかもしれない。どちらにしろ、俺も疲れたので横になりたい。

「ヒキタニくん。もうダメ?」
「ああ......もうスッカラカンだ」

 だが海老名さんが笑顔で俺に近づいてきた。この人も初めてだったのに元気があるな。仮にもう一度相手をして欲しいとしても無理な相談ではあるが。

「それなら......あむっ」
「ちょ......」

 海老名さんは陰嚢の部分を口で咥え、もごもごと動かす。まさにこれは気持ちよくするというよりは......。

「ほら、大きくなったよ!」

 思わず俺は言葉を失う。いやもういつになったら収まるんだよ俺の八幡は!

「ありがとー。姫菜ー」

 由比ヶ浜は感謝する相手とは裏腹に俺に覆いかぶさるように抱きつく。
 
「ちょっと結衣! 私が大きくしてあげたんだから次は私!」
「あんたはダメ。初めてなんだからあれでおしまい」
「ええ! ズルイよ!」

 同時に三浦も俺に近づく。海老名さんは除け者にされたみたいに見える。
 てか、まだ続くのかよ!? 
 俺、腹上死するのかな......?



 それでも無事に事を終えて俺達は横たわる。左右に三浦と由比ヶ浜。流石にベッドに四人並ぶというのは無理なので海老名さんは正面から膝を折り、対面する形となっている。部屋自体は雄と雌の体液と臭いで充満し、全裸の男と全裸で三人の女性という異様な光景ではあるがこの余韻も心地よく、今すぐ掃除などをする余裕などはまったく出てこなかった。
 総武高時代から直接仲がいいわけでもないがこの関係になって一番積極的な三浦。
 総武高入学時の事故から紆余曲折あったがずっと俺を好きでいてくれる由比ヶ浜。
 直接関わることが少なかったとはいえ、ある意味一番気が合いそうな海老名さん。
 この三人と肌を重ねあってしまったわけだがこの関係がずっと続くわけではないだろう。もちろん俺が選べばいいわけだが今更それは難しい。むしろ三人とも俺に愛想を尽かして振ってくれた方がいいとも思えてきた。

「ヒキタニくん、ひょっとしてなんか難しいこと考えてる?」

 表情に出てたのか海老名さんが聞いてくる。流石だとは思うがこの心情をそのまま言葉にしてもいいか不安にもなる。

「大丈夫! 優美子も結衣がいなくなっても私はずっとヒキタニくんのそばにいるよ!」
「なっ! あたしはずっとヒッキーのこと大好きだもん! いなくなるとかありえないし!」
「そうだし! あーしだってぽっと出のあんたに負けないくらいヒキオのこと好きだし!」

 海老名さんは笑顔で言ってきた。嬉しくはあるがむしろこれ三浦と由比ヶ浜を挑発するようにも見えて案の定、二人ともムキになる。

「まぁまぁ、わかってるって。優美子も結衣もこれからもよろしくね?」
「なんかうまく締めたみたいでムカつくし」

 少なくとも俺はともかくこの三人の友情が続くように仲良くやっていければいいとは思う。もっともその為に俺が出来ることがあるかは疑問だが。

「えへへ、でもさ、ずっとこうやって四人で仲良くしていければいいね!」

 もちろんずっとこのままの関係とはいかないだろう。今後についてどうするかについてこれといったアイデアも思いつかない。
 だが、笑顔で言ってくる由比ヶ浜を見てると何の根拠もないながらもなんとかなりそうな気がしてきた。俺達四人が協力して考えればこのまま一緒にいられる方法も見つかるかもしれない。
 いや、でも大丈夫かな......?


おわり

これにて終了です
トップカーストなハーレムでした
ここまで見てくれた方はありがとうございます

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom