まほ「抜き打ちテストだと?」 (92)
このSSは、前作
みほ「抜き打ちテスト?」
のセカンドシーズン(全国編)となります
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1487948524
キーン コーン カーン コーン
――チャイムの音が鳴り響く大洗某所 特別教室
亜美「ところで家元」
しほ「なんでしょう」
亜美「今回の抜き打ちテストにあたり、担任として教師の服を着てもらいましたが」
亜美「家元がそういう服装をしていると……なんていうか別の職業に見えますね」
しほ「そうでしょうか」
亜美「ちょっとコレ、言ってみてくれませんか」
しほ「はあ。では……」
しほ『借金を払っていた方は、払いすぎた利息が戻ってくることがあります』
しほ『にしずみ法律事務所では、過払い金の請求を行っています』
しほ『相談料は無料。まずはお電話を』
しほ『フリーダイヤル0120-2423-1111』
しほ『ゼロイチニイゼロ、にしずみいちばんまで』キリッ
亜美「おお~似合う~! デキる女性って感じですね!」パチパチパチ
しほ「フフフ……なんだか照れます。本物のデキる女性である蝶野一等陸尉にそんなことを言われたら」
亜美「もう家元ったらー! 」
アハハ キャッキャ ウフフ
まほ「…………」ムスー
小梅(隊長、すごい顔してる……)
エリカ(そりゃそうでしょ。親がはしゃいでるとこを目の当たりにしたら誰だって……)
カルパッチョ「……ここに集められた理由をそろそろお聞かせ願えませんか?」
アンチョビ「それも、大洗女子学園の制服を着るようにと通達があったんだが……」
カチューシャ「朝からこのカチューシャを呼びつけておいて! 何もないなんて言わせないわよ!」
ノンナ「でも、きょうお寝坊しましたよね」
ミッコ「ごちそうにありつけるとおもったんだけどな~」
ミカ「ぬか喜びは誰にでもあるさ。思い込みで一喜一憂するのも人間だから」ポロロン♪
アキ「そんなこと言って、いちばんお腹を空かせて楽しみにしてたのはミカでしょ」
ケイ「ホワイ? パーティじゃないの?」
ナオミ「たしかに祝勝会だと聞いたが……」
ダージリン「この、教室のようなセットはなんなのかしら?」
アッサム「データによると、大洗女子学園のそれと酷似していますが……」
しほ「よろしい。それでは説明しましょう」
しほ「私はここの教室の担任……」(カッ! カカッ! カッ!)
仁
レ
ず
ゐ
しほ「西住しほです」
まほ「お母様!?」
エリカ「フフッ ンフフ字が雑すぎ……」
亜美「そして副担任の……」(カッ! カカッ! カッ!)
5
よ
う
@
亜美「蝶野亜美よ!」
カチューシャ「もはや日本語に見えないわよ!」
ノンナ「文字化けしたのでしょうか」
クラーラ「手書きで文字化けを?」
ニーナ「逆に難しいべ」
しほ「では出席番号1番(五十音順)赤星小梅さん」
小梅「は、はいっ」
しほ「あなたたちは大洗女子学園へ短期転校の手続きを行い、大洗女子の生徒としてこのたびの大学選抜チーム戦を行いましたね」
小梅「はい、そうですが……」
亜美「その上で、ひとつ忘れていることがないかしら?」
小梅「?」
しほ「それは知性です」
小梅「知性!?」
亜美「転校するときには簡単な試験を行い、学力を確かめるのが当然!」
しほ「そこで、みなさんには本当に大洗女子学園の生徒にふさわしいのか、学力テストを受けてもらいます」
ザワザワ エエー!?
ミカ「……こ、こん」
しほ「『こんなことに意味があるとは思えない』『学校の勉強なんて社会に出て使わない』」
しほ「浅はかな考えの人間が必ず口にする、愚かなフレーズです」
ミカ「」
ミッコ「フフッ! ブフッ…フフフ…」プルプル
アキ「み、ミッコ笑い過ぎだよンフハッ ンフフ……」プルプル
しほ「みなさんが大洗のために、すなわち戦車の試合のために転校してきたことは間違いありませんし、それは正規の手続きを踏み、認められています」
しほ「ですが、あなたたちは高校生であり、本分は学業なのです。勉強をほったらかしにして、戦車の操縦さえ上手ければ良いという理屈は通りません」
亜美「そこで、いまからみんなには抜き打ちテストをやってもらうから!」
しほ「そして……この中から……」
しほ「『短期転校バカ』を決めます!」
全員『短期転校バカ!!???』
ザワザワ ガヤガヤ
絹代「あ、あのう……それでバカが決まったら、どうなってしまうのでしょう……?」
亜美「別に?」
しほ「特にありません」
福田「どういうことでありますかっ!?」
しほ「短期転校なのだから、もうすぐその期限が切れ、それぞれの学生として戻っていくことになるでしょう」
しほ「ですがその前に、大洗に転校してきた生徒で誰が一番バカなのかを決めておきます」
亜美「そうしないと、疑いが払拭できないのよ」
ダージリン「疑い?」
亜美「みんなの活躍が大洗を救ったこと。それはまぎれもない事実よね」
しほ「しかし、あれだけの生徒が一度に転校することができるということについて、わずかな疑問があったようです」
しほ「『なぜああも簡単に転校できたのか?』『ひょっとして大洗女子学園は、誰でも入れる学校なのではないか?』と」
亜美「そうなると文部科学省の役人が『バカでも入れるような学校はいらない』という方面から、再び廃校にする動きがあるかもしれないのです」
エリカ「ええ~っ……」
しほ「だからこそ、ここで見せつけてやりましょう。戦車道のみならず学業でも、短期転校に値する実力があることを」
全員『…………!』
亜美「みんな良い顔になったわ! それじゃ、気合いを入れるわよ!」
亜美「復唱してね!わたしたちはバカじゃない!」
全員『わたしたちはバカじゃない!』
亜美「大洗女子学園は廃校にさせない!」
全員『大洗女子学園は廃校にさせない!』
亜美「パンツじゃないから恥ずかしくない!」
全員『パンツじゃないから恥ずかしくない!』
エリカ「ってなんなのよ最後は!」
蝶野「それから黒板の上を見てね。学級目標が書いてあるから」
ダージリン「学級目標?」
1.私にできること
2.ひとつずつ叶えたい
3.夢に向かって一歩ずつ歩こう
カチューシャ「えっ 何? なんなのコレ」
しほ「ストライクウイッチーズ(1期)の主題歌です」
エリカ「いやいや関係ないじゃない!」
ケイ「まあ……まったくの無関係ってわけでもないけど。いとこ同士くらいの関係性じゃない?」
アリサ「そうかもしれませんが……」
まほ「2期でミーナがケツでネウロイを撃破した話は何度見ても笑ってしまうな」
エリカ「隊長!?」
ダージリン「へえ。あらためて見ると、良い歌詞ね」
オレンジペコ「ダージリン様まで……」
ローズヒップ「わたくしはブレイブウイッチーズも大好きですわ! 特にニパがお気に入りですのよ! あの声は他人の気がしませんわ!」
アッサム「落ち着きなさいローズヒップ」
ルクリリ「ていうかこの怒涛のウイッチ推しはなんなの!?」
亜美「それでは、例によってメンバーを紹介するわね」
――聖グロリアーナ女学院
ダージリン
アッサム
オレンジペコ
ルクリリ
ローズヒップ
紅茶の名前を戴(いただ)く才女たち!
学年トップのダージリンをはじめ、優秀な生徒が勢ぞろい!
ただ、やはりというべきか問題はローズヒップ。果たして彼女の運命は!?
――サンダース大付属高校
ケイ
ナオミ
アリサ
マンモス校サンダース戦車道チームの頂点に立つ3人!
正々堂々とした戦いで、トップをねらう!
戦車もテストも、両方デキる女を目指します!
――アンツィオ高校
アンチョビ(安斎千代美)
ペパロニ
カルパッチョ
ノリと勢いとパスタの国からやってきた!
劇場版での活躍はまさしくMVPモノだったが、簡単な割り算でずっこけていたぞ!
勉強のほうは大丈夫なのか!?
――プラウダ高校
カチューシャ
ノンナ
クラーラ
ニーナ
アリーナ
前年度の戦車道全国大会優勝校!
「小さな暴君」の名にふさわしく、強引ながらも優秀なカチューシャ!
それを支える副隊長と上級生に問題はない。だが1年生の2人は果たして隊長たちと肩を並べられるのか!?
――黒森峰女学園
西住まほ
逸見エリカ
赤星小梅
西住流のお膝元で、直轄の門下生も多く存在する黒森峰!
とくに西住まほは、実の母でもある家元の目の前で恥をかけないぞ!?
――知波単学園
西絹代
玉田ハル(おさげに白いリボンの子)
福田(小柄でメガネの子)
寺本(カメラを持ってる子)
細見(ヘンな髪型の子)
浜田(戦車帽の子)
名倉(前髪ぱっつんの、サイドに三つ編みの子)
池田(おでこが広く、玉田よりおさげのリボンが大きい子)
おそらく今回最大の問題児たち!
横文字がまったく通じない彼女たちだが、国語の成績はぶっちぎり!
不安定さが心配だが、はたしてどこまでやれるのか!?
――継続高校
ミカ
アキ
ミッコ
風に吹かれてどこまでも!
その実力はまったくの未知数!
だって学校に通ってるところを見たことがないから! 本当に大丈夫か!?
亜美「以上、総勢30名!」
しほ「基本的に隊長と副隊長だけですが、それでも多いですね」
亜美「実際には戦車の中に隊員がいるわけだから、この倍から3倍くらいの人数が大洗に駆けつけてくれたことになるわ。これは頼もしかったでしょうね~!」
しほ「プラウダ高校のクラーラさん」
クラーラ「はい」
しほ「あなたは日本語に堪能だそうですね。それに英語もバッチリ話せるとか」
亜美「期待してるわよ!」
クラーラ「ありがとうございます」
亜美「それからノンナさん」
ノンナ「はい」
亜美「私と顔が似てるわね!」
ノンナ「……はあ」
亜美「あ、それだけなんだけど」
ノンナ「!?」
クラーラ「劇場版でお風呂に入ってるとき、髪をまとめたノンナは確かに似ていました」
カチューシャ「何の話よ!」
亜美「サンダースの後輩たちも実力をじっくり見せてもらうから! 覚悟なさい!」
(※蝶野亜美はサンダース出身)
アリサ「は、はいっ!」
ケイ「望むところよ!」
ナオミ「……オーライ」
亜美「それじゃ、さっそく持ち物検査をはじめるわよ~」ゴソゴソ
ダージリン「わたくしのかばん……」
しほ「教科書に……筆記具に……」
しほ「おや、これは……映画のDVD?」
ダージリン「!?」
< 『 ダージリン急行 』(2007年 アメリカ) >
カチューシャ「アンタどんだけ自分が好きなのよ」
ダージリン「し、知りませんこんな映画……」
亜美「ちなみに、主人公たちがダージリン急行を降りてからのほうが長いからね? 列車の出番は意外とそうでもないわよ」
オレンジペコ「なんで内容を知ってるんですか……」
しほ「さて次は……」ゴソゴソ
福田「あっ、それは自分のかばんであります!」
しほ「ふむ……筆記用具のようですが……筆と硯(すずり)!?」
亜美「教科書もなんでこんなにくたびれているのかしら……?」
福田「はッ! それは、卒業生の方々からいただいたものであります! 新品をわざわざ買うのはぜいたくでありますゆえ!」
ケイ「オーマイガ……」
アリサ「いつの時代よ!」
亜美「……アラ? かばんの底の方に何か……」ゴソゴソ
< 板チョコ >
池田「福田キサマッ!」
細見「節制を是(ぜ)とする知波単の生徒でありながら貯古齢糖(ちよこれいとう)などというぜいたく品を隠し持っていたとは!」
寺本「これは上へ報告せねばなるまいぞ福田! 追って沙汰を待て!」パシャリ(撮影)
福田「ま、待ってください! 誤解であります! 自分はこのようなもの存じません!」
アリサ「つーか知波単学園いろいろおかしいでしょ!」
ナオミ「チョコくらい誰でも買えるだろ……物流どーなってるんだ」
ケイ「まるで鎖国だわ」
亜美「気を取り直してお次は~?」ゴソゴソ
しほ「おやこれは……かばんというより、楽器のケースですね」
アキ「ミカはこのカンテレ以外、あんまり物を持ってるイメージないね」
ミカ「長い旅に必要なのは大きな荷物じゃない。口ずさむことができるひとつの歌さ」
オレンジペコ「『たのしいムーミン一家』から、スナフキンの言葉ですね」
ダージリン「……なぜかしら、ミカさんが言うと違和感がないわね?」
ミカ「フフ……さあ? どうしてだろうね」
しほ「言っていることはもっともらしいですが、肝心の勉強道具は?」
ミカ「……」
亜美「筆記具のひとつくらいは持っておかないとテストにならないわよ」
ミカ「……」
ミカ「……アキ」
アキ「しょーがないなぁ……シャーペンと消しゴム、分けてあげる」
ミカ「……ミッコ、左いい?」
ミッコ「教科書もないのかよ! ……わかったよ見せてあげるからそんな目で見るな!」
エリカ「大丈夫なのアンタんとこの隊長」
――1時間後
しほ「自習時間を終了します。机の上は筆記具だけにしてください」
ザワザワ ガヤガヤ
しほ「では早速テスト用紙を配っていき……ん?」
まほ「……どうしました?」
しほ「まほ、あなた……意外と大洗の制服も似合うのね」
まほ「……そ、そうですか?」
しほ「ふだん家にいると、変な私服しか知らないから新鮮です」
まほ「ブッ!」
しほ「あの柄の服とスカートはどこに行けば売ってるのでしょう? 逆に気になります」
しほ「上下とも青空のような色で揃ってて、一時期話題になった『いまいち萌えない娘』のカラーリングを思い出しました」
まほ「」
しほ「まあ、それは冗談としてテスト用紙を配っていきます」
まほ「……い、いまその話関係ないじゃありませんか……」プルプル
エリカ(テスト直前にメンタルを揺さぶってきた……!?)
亜美「…………」(腕時計を見る)
亜美「それでは時間です。テストを開始してください」
バサッ
カリカリ… カリカリ…
1時間目:国語
日本語に堪能だというクラーラだが、独特の慣用表現には苦戦している模様!
その一方で自信たっぷりの知波単学園! 漢字の書き取りではどう美しく見えるかまでこだわっている!
その努力の方向性は果たして正しいのか!?
2時間目:英語
得意な生徒:ダージリン、オレンジペコ
余裕を見せる聖グロリアーナの面々!
そして予想どおり知波単学園は全滅の雰囲気がただよっているぞ!
唯一の希望は隊長の西絹代さん! 知波単魂を見せてみろ!
3時間目:理科
得意な生徒:アリサ(化学)、ノンナ(物理)、逸見エリカ(物理)
幅広い分野にわたる理科はもともと持ってる知識がかんじん!
理系が苦手な生徒が次々とふるいにかけられていく!
何人かはもうすでにギブアップ気味だが、誰がバカの称号を勝ち取るのか!?
4時間目:数学
得意な生徒:アッサム、ナオミ
公式、方程式、図形の証明から算数の文章問題まで、今までの経験が生かされる数学!
何より記憶力と頭の回転がものをいうが、アンツィオの3人は大丈夫か!?
ところで、ときどき鉛筆を転がしている音が聞こえるけどそれは誰!?
5時間目:社会
得意な生徒:西住まほ(歴史)
世界史、日本史に加えて現代社会と理科以上に幅広い知識を求められる!
また、学園艦にちなんでピンポイントな国の問題も出題!
自分の提携先に当たればラッキーだが、他の国だと難易度が上がっちゃうぞ!
キーン コーン カーン コーン
亜美「終~了~~! テストを回収するから筆記具を置いて全員そのまま動かないでね」
ミッコ「うあ~っ! 疲れた~~っ!!」
ペパロニ「こんなアタマ使ったの初めてだよマジで……」
絹代「英語の攻略には困難を極めましたが……私のできる限りを尽くしました!」
ワイワイ ガヤガヤ
しほ「それでは採点を行いますが、少々時間がかかるため皆さんにはこれを渡しておきます」
亜美「テスト後のちょっとした息抜きってことでね」
< 『 彩リエ 』 >
< 『 彩リエ2ndだよっ!! ~in Guam~ 』 >
< 『 彩リエ -Final- 』 >
エリカ「?」
ケイ「ホワッツ? これは?」
しほ「声優の田中理恵の写真集です」
まほ「!??」
小梅「3冊も写真集を!?」
ケイ「ワーオ……ラバー生地のライダースーツにマリリン・モンローのコスプレ……」
アリサ「やりたい放題だわ」
まほ「別にいいだろう……どっかの声優みたいに水着を逆さまに着てたわけじゃないんだから」
アリサ「!?」
アッサム「懐かしい話ですね……」
ダージリン「そもそも役者の人たちは変身願望が強いのだから、こういったものを出しても不思議じゃないわ」
ダージリン「それに、職業柄ちゃんとした制服を着るという機会も少ないから、なおさらね」
オレンジペコ「一理ありますが……」
ガチャ バタン
しほ「…………」スタスタ
亜美「…………」スタスタ
全員『……!』
しほ「すべての採点が終わりました」
亜美「それじゃ、いまから短期転校バカの生徒を発表します……といいたいとこだけど」
しほ「皆さんの答案を見ていると、これはひどいと言わざるを得ない解答に巡り遭いました」
亜美「戦車では隊長・副隊長クラスなのに、テストではアレな生徒を発見してしまったわ!」
しほ「したがって……それをイジって」クイクイ
亜美「イジって~」クイクイ
しほ・亜美『イジっていきます!!』クイクイクイ
ザワ…!?
まほ「その手つきはやめてください」
エリカ(真顔……)
絹代「い、イジるとは一体……?」
しほ「先生も、できることならこんなことをしたくありません」
亜美「だけど、そうさせてくれない生徒がいることが残念だわ。もちろん優秀な子も多いんだけど」
しほ「やむを得ませんね、蝶野先生」ニヤニヤ
亜美「ええ、そうですね。バカを見つけるためですから仕方ありません」ニヤニヤ
エリカ「笑みが邪悪!!」
1時間目:国語
< 問.次の四字熟語を書きなさい。『カンゼンチョウアク』 >
しほ「勧善懲悪ですね」
亜美「善いことをすすめ、悪いものをやっつけるということ。物語の王道はこうでなくっちゃね」
亜美「代表的な例を挙げるとするなら、水戸黄門がそれにあたるかしら」
ダージリン「こんな言葉を知っている?『ご隠居、ここの宿はずいぶんとサービスがいいですね』」
オレンジペコ「それは……助さんが言い放ったという伝説のミスですね」
アッサム「時代劇なのにサービスって言っちゃったんですか……」
しほ「ちなみに知波単学園は全員正解でした。素晴らしい」
オオー スゴーイ
福田「歌舞伎の題目に『勧善懲悪覗機関(かんぜんちょうあく のぞきからくり)』がありましたゆえ、この言葉が心に強く残っておりました!」
アリサ「えっ、観たの? 歌舞伎を? どこで!?」
絹代「はいっ! 音楽の授業で、月に1度の楽しみなんです。やはりよいものですねえ」
ケイ「どーいう学園生活を……ていうかホントに同じ高校生なの……?」
亜美「そんな中、ローズヒップさんの解答はこちら」
ローズヒップ「およ?」
< 『 完全超悪 』 >
アンチョビ「言葉のノリがもう完全に少年マンガの敵だな」
アハハ ワハハハ
カルパッチョ「セル完全体でしょうか」
ペパロニ「魔人ブウのほうかもしれないッスね」
アッサム「あなた! もうちょっとなんとかならなかったの!?」
ローズヒップ「だってコレしか出てこなかったんですもの……」
オレンジペコ「悪の字しか合っていませんね……」
< 問.次の四字熟語を書きなさい。『ジゴウジトク』 >
しほ「自業自得。自分で生み出したものの報いを自分自身が受けるということです」
しほ「テストの問題を間違えることでイジられるという、ここの構図そのものですね」
亜美「もとは仏教用語。同じ意味で『自業自縛』(じごうじばく)もあるわよ」
しほ「ではその報いを受けるのは誰でしょう? ペパロニさんです」
ペパロニ「えっ?」
しほ「ペパロニさんの自業自得はこちら」
< 『 次号地獄 』 >
亜美「ここからがほんとうの地獄だ……!」
しほ「いったい何が起こるのでしょう? 来週の週刊少年ジャンプが楽しみですね」
アハハ ワハハハ
アンチョビ「読みがなからもう違う! ちゃんと問題をよく見ないか!」
ペパロニ「で、でも『地獄』ってちゃんと漢字で書けたのはスゴくないッスか?」
カルパッチョ「そういう問題じゃないですよう……」
しほ「四字熟語、最後はこれです」
< 問.次の四字熟語を書きなさい。『 キンガシンネン 』 >
しほ「謹賀新年。意味はそのまま『あけましておめでとう』です」
亜美「ハガキに手書きどころか、年賀状を出す機会そのものがどんどん失われているから、この字を実際に書いた人は少ないかもね」
亜美「ナオミさん」
ナオミ「……?」
< 『 勤賀新年 』 >
亜美「惜しい!」
しほ「知識だけで覚えると、このようにあやふやになります」
ナオミ「むう……ミスった……」
亜美「謹の字は『勤』のほかにも『僅』などと間違えた答えがちらほらあったわ」
しほ「ですが、そんなレベルでないミスを犯した人がいました。ミカさんです」
ミカ「!」
< 『 金が信念 』 >
アキ「俗物だーーッ!!」
ミッコ「ていうか1コ漢字ですらないじゃん!」
アハハ ワハハハ
ニーナ「完全に拝金主義者の発想だべ」
クラーラ「世ン中ゼニやで~ということでしょうか?」
カチューシャ「どこで覚えたのよそんな日本語」
ミッコ「新年のあいさつがコレって……薄汚れた正月だなあ……」
アキ「ミカったら食い意地が張ってるだけじゃなくて、カネにも汚い女なんだね」
ミカ「……そ、そんなハッキリ言わないでおくれ……私だって傷つく……」プルプルプル
しほ「次です」
< 問.次のことわざを完成させなさい。『 可愛い子には( )をさせよ 』 >
しほ「『旅』をさせよ。子育ては箱入りで甘やかすよりも、手もとから離れさせて独立心を養うのがよいということです」
亜美「みんなが学園艦という特殊な環境にいるのも、そういう理念に基づいているからね」
しほ「ですが……ミカさんの解答はこちら」
ミカ「えっ?」
< 『 可愛い子には( 族 )をさせよ 』 >
亜美「総長を目指すのかしら?」
しほ「いくらなんでもここまでハードな人生はいりません」
アハハ ワハハハ
ミカ「……『たびをさせよ』とはわかっていたんだ」
ミカ「ただ、どっちの字か思い出せずに勘でいっただけさ。それが裏目に出たね」
ミッコ「え? ちゃんと覚えてないのっ!?」
アキ「カッコつけてるけどダサいよ!」
亜美「そんな中、戦車道らしい解答をした子がいました。ケイさんです」
ケイ「あたしっ?」
< 『 可愛い子には( 旗 )をさせよ 』 >
しほ「フラッグ車の担当でしょうか?」
亜美「まだまだ可愛いひよっこの後輩に重い責任の仕事をまかせる! リーダーとして勇気ある決断だわ」
亜美「でもサンダースの『まずはやらせてみる』というポジティブな気風、しっかりと受け継がれているようね!」
ケイ「イエース! とにかく信じてあげること! フェアに接すること! これが何より大事ってこと!」
亜美「ですがこれはテストです! バツ!!」
ケイ「オーウ! ノオーーウ!!」
アハハ ワハハハ
< 問.次のことわざを完成させなさい。『 釈迦に( ) 』 >
しほ「ことわざや格言のたぐいは彼女の得意分野でしょう。ダージリンさん」
ダージリン「はい、答えは釈迦に説法。自分より知識や技量が上の人に、わざわざものを教える愚かさをたとえた言葉です」
オレンジペコ「流石ですダージリン様」
亜美「わりと有名な言葉だけど、間違って覚えていないかしら? ローズヒップさん」
ローズヒップ「あら?」
< 『 釈迦に( 説教 ) 』 >
ルクリリ「お、惜しい……」
亜美「この間違いが多かったわ。もともと説教も仏教用語からきているから、混同しがちね」
アッサム「冷静になりなさい。もう少し落ち着きがあれば、答えられたハズよ」
ローズヒップ「申し訳ありません……」
しほ「ですが、こんなレベルではない間違いの子がいました。カチューシャさんです」
カチューシャ「ええっ!?」
< 『 釈迦に(ダメ出し) 』 >
ケイ「不遜!」
アリサ「どんだけ上から目線なのよ!」
アハハ ワハハハ
ノンナ「ですがカチューシャなら、言う資格があってもよいとおもいます」
クラーラ「ええ。偉大さならブッダにも負けていませんからね」
エリカ「いやいやカチューシャに甘すぎるでしょアンタたち」
< 問.次の十二支を表す漢字の読みを答えなさい >
< 子、巳、午、未、酉、亥 >
亜美「口に出して言うことはできても、こうやって抜粋されるとどうかしら?」
しほ「覚えていれば当然満点。ただし、この問題には落とし穴があります」
しほ「アリサさん」
アリサ「えっあたし?」
< ねずみ、へび、うま、ひつじ、とり、いのしし >
アリサ「間違っていないように見えるんですが……」
しほ「6問中、3問正解です」
アリサ「ええっ!! なんでですか!?」
亜美「十二支というのはあくまで方角や暦の上での言葉だから、必ずしも動物そのものの名前じゃないのよ」
亜美「ねずみは『ね』、へびは『み』、いのししは『い』と読むのが正解です」
アリサ「うう……そんなあ」ションボリ
ケイ「気にしないでアリサ! 次で取り返せばいいんだから」
亜美「……ただ、これはちょっとひどすぎるんじゃないナオミさん?」
ナオミ「?」
しほ「ナオミさんの答えはこちら」
< 子、巳、午、未、酉、亥 >
< こ、み、ご、み、にし、くにゅう >
ローズヒップ「くにゅうwwww」
ダージリン「くにゅうって何www」
クラーラ「そんな言葉ありませんよwww」
ルクリリ「ンフハッ! 外国人に突っ込まれてるwww」
アリサ「えっ 何……どういうこと?」
まほ「おそらく亥の文字の下側が『入』(にゅう)に見えたんだろう」
エリカ「いやいやそれでさえ間違ってますよ……」
赤星「それに『く』はどこからやってきたんですか……」
アハハ ワハハハ
ナオミ「///」プイッ
ナオミ「……そもそも私はペーパーテストがないから戦車道やろうとおもったのに、なんでこんなことに……」
< 問.次の古文を現代語訳しなさい。『月の興もおぼへず、くんじ臥しぬ』 >
亜美「ここは、西さんの解答を模範解答としましょう」
絹代「はいッ!」
< 『 月を見ても趣きを感じられず、ふさぎこんで寝てしまった 』 >
しほ「平安時代に成立した更級(さらしな)日記からの出題でした」
絹代「これは、作者が乳母であった女性のお見舞いに行ったときの話ですね」
絹代「なぜこんな気持ちになったのかというと、別れた後もその方のかわいそうな様子が脳裏に浮かんできて、悲しくなってしまったからなんです」
ヘエー スゴーイ
しほ「さすが知波単学園。国語の成績トップだけのことはあります」
福田「隊長の教養には脱帽であります!」
玉田「尊敬の念を禁じ得ません!」
亜美「その一方で……ナオミさんの答えはこちら」
ナオミ「えっ」
< 『 月の興もおぼへず、くんじ臥しぬ 』 >
< 『 月に興味のない臣民は、9時に死ぬ 』 >
ケイ「臣民www」
アリサ「臣民てwwwどーすればそうなるんですかwww」
カチューシャ「え……どういうコト? 臥の字を臣と人とに分けたってコトでいいの?」
ノンナ「前問もそうですが、ナオミさんは難しい漢字があったら分解して解釈するクセがあるのでしょうか?」
アリーナ「んでも結局わからなかったのか、臣民っていう自分の都合のいい言葉にすり替わってるべ」
ニーナ「んだな。なんの解決にもなってねえ」
アハハ ワハハハ
亜美「謎の決まりをサラッと書いてるけど、とんでもない独裁国家だからね?」
しほ「まず地球上には存在しない言葉です。月にある帝国の掟か何かでしょうか?」
エリカ「フフッ……だから9時が『くんじ』ってなまってるワケ?」
小梅「ムーンレイスの方言か何かでしょうかンフフッ……」
2時間目:英語
< 問.次の英語を訳しなさい。『 Do you know this proverb? 』 >
亜美「ちょっとしたお遊びで出題したわ」
しほ「この問題に関しては、適任者がいますね」
ダージリン(ウフフ……ではさっそくわたくしが……)ワクワク
しほ「それではオレンジペコさんお願いします」
オレンジペコ「はい」
ダージリン「!?」
オレンジペコ「ね~えペコぉ? くぉ~んな格言を知っているううっ??」ドヤアア
ダージリン「」
ローズヒップ「ぶっ! ウフフ……言い方に悪意がありませんこと?」
アッサム「ンフ……日頃のささやかな仕返しといったところでしょう」
アハハ ワハハハ
ダージリン「フ、フフフ……ペコ、おやりになるわね」プルプルプル
ケイ「顔が真っ赤じゃない」
亜美「ガルパンを知っている人なら、誰もが一度は声に出して言いたい日本語ね」
オレンジペコ「有名なセリフになりましたから、これ自体が格言といってもいいとおもいます」
しほ「そうですね。ですが……こんなに有名な言葉を大きく外した人がいます」
しほ「西さん」
絹代「あいたーっ! 心得違いでしたか!」
しほ「そんなレベルではありません。こちら」
< 『 このプリキュアはどうなのですか? 』 >
しほ「内容が気に食わないシリーズでもあるのでしょうか」
亜美「それぞれ思い入れがある人もいるから、安易に否定しちゃダメよ?」
アハハ ワハハハ
ダージリン「ねえ、まさかフレッシュプリキュアがおいやじゃないでしょうね?」ジロリ
絹代「い、いえ……申し訳ありません。答えに書いただけで、見たことがないのです」
エリカ「じゃあドキドキプリキュアも知らないの? 話にならないわ」
絹代「はあ……。あ、でも、登場人物は少しわかります」
絹代「たしか西住みほさんに似た声の子が変身したときの口上は『日だまりポカポカ! ジャイロゼッター!』でしたよね?」
まほ「違うぞ」
エリカ「どーいう間違い方よ」
< 問.次の英語を訳しなさい。『 Watch your step 』 >
亜美「直訳すれば『気をつけなさい、あなたの歩み』といったところかしら」
しほ「この言葉は、階段のあるところでしばしば見かけられます。安斎さん」
アンチョビ(安斎千代美)「はいっ」
< 『 足もとにご用心 』 >
しほ「素晴らしい。答えの書き方からして、こういう熟語があるということを理解していますね」
オオー パチパチパチ
カルパッチョ「ドゥーチェ流石です」
ペパロニ「すごいッスね~!」
アンチョビ「ふふん。ま、実力というやつだ」
亜美「だけど、同じアンツィオ生でもアレな解答をかました子がいたわ。ペパロニさん」
ペパロニ「えっ!?」
亜美「ペパロニさんのWatch your stepはこちら」
< 『 時計を踏んづけられた 』 >
アハハ ワハハハ
ダージリン「どーいう状況なのかしら」
カルパッチョ「ひどいことしますね……」
ケイ「間違いなくイジめられてるじゃない。大問題よ!」
アンチョビ「お前なあ! こんな残酷な文章がテストで出るワケないだろう!」
ペパロニ「いや~何でですかね~。つい無意識に頭の中から出てきたんですよね~」
アンチョビ「なお悪いわ!」
しほ「次です」
< 問.BGMとは何の略であるか答えなさい >
しほ「Back Ground Music。背景音楽と訳されます」
亜美「あえて説明するなら、場面や空間の雰囲気づくりのために流す音楽、というくらいの意味かしら」
亜美「各学校の生徒たちが大洗に駆けつけるときの『学園十色です!』は何度聴いても良いわね~!」
ペパロニ「フニクリ・フニクラは最高ッスよね!」
しほ「確かに。ですがテストの点と結びついていませんよペパロニさん」
ペパロニ「うえっ!?」
< 『 BAGOOON! GWAAAN! MOKUMOKU 』 >
アンチョビ「擬音!?」
カルパッチョ「演出という意味では、合ってるかもしれませんけど……」
アハハ ワハハハ
しほ「何かが爆発して、煙が発生していますね」
亜美「車がひっくり返るようなアクション映画ばかり見ていない? もっといろんな作品にふれてみてね」
ペパロニ「いやあ……ドゥーチェと違って、恋愛映画は苦手なんスよね……」
アンチョビ「うおいっ! サラリと人の趣味を……!」
ケイ「じゃあ、どんな映画が好きなワケ?」
ペパロニ「『ベートーベン』ッス」
(※そういう名前の犬が主人公の映画)
ケイ「アハハわかりやすい子! けどセンスは良いわね!」
ローズヒップ「ペパロニさんとは気が合いそうですわ!」
< 問.英語以外で、日本語として一般的に使われている外来語をひとつ書きなさい >
しほ「みなさんの学園艦の多くは、外国との提携がありますね」
亜美「そこで出題したサービス問題よ。それではカルパッチョさん」
カルパッチョ「はい」
< ピアノ(イタリア語) >
アンチョビ「音楽用語はだいたいそうだな」
亜美「これはあなたには簡単すぎたかしら。クラーラさん」
クラーラ「はい」
< セイウチ(ロシア語) >
カチューシャ「あ、あれロシア語だったの。へえ~」
ノンナ「知らなかったんですか?」
カチューシャ「……ゴホン! もちろん知ってたわよ!」
クラーラ「ロシア語で、トドという意味です」
ダージリン「こんな言葉を知っている?『氷のベッドで、おねんねしな』」
オレンジペコ「フロスト・キバトドスですね。ロックマンX4のボスです」
アッサム「……だけど、なぜトドと聞いて最初に出てきたのがソレなの?」
亜美「さて、気になるのは知波単だけど……」
しほ「西さんの解答を見てみましょう。こちら」
< バリカン(フランス語) >
ヘエー スゴーイ
絹代「バリカン・エ・マール商会の刈り込み用器具が輸入され、そのまま会社名が浸透したものです」
絹代「知波単学園では欠かせない散髪の道具ですね!」
ケイ「なぜ?」
絹代「根性の足りない者は、コレで頭を丸めるからです!」
ケイ「!!?」
ナオミ「いくらなんでも前時代すぎないか……!?」
ダージリン「こんな言葉を知っている?『髪なんか必要ねぇんだよ!』」
オレンジペコ「それは……存じ上げません。誰です!?」
しほ「まほ」
まほ「はい」
しほ「あなたも正解を書いていました。しかし……」
まほ「?」
しほ「子育ての方法を間違えたかしら……」
まほ「!?」
エリカ「!??」
亜美「西住さんの解答はこちら」
< タンポン(ドイツ語) >
ザワッ!?
まほ「女性しかいない教室です。何をためらうことがありましょう」
まほ「下品なことではありません。それに、ドイツ語が医療や健康に関する言葉に多く残っていることを示す良い例だと判断したためあえて書きました」
ケイ「ワオ……」
小梅「隊長……ド直球でいきましたね……隊長らしいともいえますが」
アリサ「いやでもだからって……テストの答案に書く? 普通」
亜美「正論ですが……正直、丸をつけるべきか家元と協議したわ」
しほ「……正々堂々とまっすぐぶつかっていく西住流にも、欠点めいたものがあるようですね」
しほ「英語はこれで終わりです……では気を取り直して、次の科目をイジっていきましょうか」
絹代(おや? 英語の科目には多少の不安があったのだが……意外と指摘されずに済んだ?)
絹代(……そうか、これはきっと、皆が努力したために良い成績だったんだな!)
絹代(今年の知波単学園は戦車も学業も飛躍の年だ! なんてすばらしいことだろう!)
3時間目:理科
< 問.裸子植物の特徴を答えなさい >
亜美「答えてもらいたいキーワードは2つ。ノンナさんわかるかしら?」
ノンナ「はい。『子房がなく、胚珠がむきだしになっていること』です」
しほ「満点です。では、この具体的な例を言えますか?」
ノンナ「たとえば松の木でしょうか。その証拠に松の実には子房が成長した果実にあたる部分がなく、むきだしの胚そのものを食用にします」
オオー パチパチパチ
ダージリン「見事だわ。おやりになるわね」
ノンナ「ただの暗記なら誰でもできます。プラウダは実学を是(ぜ)とする学校。実際の生活と結びつかない、無味乾燥なままの知識はいりません」
亜美「ハイレベルな答えを聞かせてもらったわ! 素晴らしい」
しほ「ですがその一方で、ミカさん」
ミカ「っ!」
しほ「あなたは裸子植物という言葉をそのまま解釈したようですね。こちら」
< 『 裸で子孫を残す植物 』 >
しほ「植物は皆そうです」
亜美「動物もね!」
アハハ ワハハハ
アキ「よく考えたらムーミンたちも全裸だよね」
ミッコ「そーだよな。ほかのやつは服を着ているのもいるけど、ムーミンママに至っては毎日が裸エプロンだ」
< 問.太古の時代から姿が変わらずに現代も生息している「生きた化石」と呼ばれる生き物の例を挙げなさい >
亜美「候補はたくさん。代表例を挙げるわ」
< シーラカンス、カブトガニ、オウムガイなど >
しほ「あと珍しい答えとしてはイチョウの木でしょうか。これも正解です」
亜美「クラーラさん!」
クラーラ「えっ は、はい」ビクッ
しほ「日本語に堪能なあなたにしては、らしくないミスをしましたね。こちら」
< シーチキンス >
ニーナ「これじゃツナ缶だべ」
アハハ ワハハハ
クラーラ「字がまぎらわしくて、間違えてしまいました」
カチューシャ「でも漢字の問題はちゃんとできてたじゃない。なんで?」
クラーラ「……カタカナは、大変です。カタカナは外国人からすると、日本人が思っているよりずっとずっと見分けがつかないものなんです」
(※実際本当です)
クラーラ「日本に来てMarilyn Mansonを『マリリン・マンソン』と書くと知ったときには驚きました。マソソソマソソソとしか見えなかったからです」
カチューシャ「へえ~。そういうものなのね」
クラーラ「ビックリしすぎて、私の目はくらーみ、頭はくらーらしました」
カチューシャ「粛清するわよ」
< 次の物質の化学式を書きなさい >
1.食塩 2.アンモニア 3.ダイヤモンド
しほ「クラーラさん、これは全問正解でしたね」
< 1.NaCl 2.NH3 3.C >
クラーラ「数学や物理化学などの記号は世界共通なので、楽でした」
亜美「お見事!」
オオー パチパチパチ
亜美「アンモニアの化学式は中学校で習うわよ。ちゃんと思い出せたかしらローズヒップさん?」
ローズヒップ「およ?」
< 1.NaCl 2.MH3 3.D >
しほ「モンスターハンターでしょうか」
亜美「サードのほう? それともトライ?」
ローズヒップ「あらら……ちゃんと書いたつもりなのですけど?」
アッサム「ちゃんと見直して確認なさい! とにかく落ち着いて!」
オレンジペコ「地味に3問目も違いますね……」
亜美「ダイヤモンドの正体は炭素の原子が高密度で結びついたもの。実態はえんぴつの芯と同じようなものよ」
しほ「食塩とアンモニアは基本、ダイヤはやや応用といったところでしょうか」
しほ「ですがその基本の式さえ間違えた人がいます。ペパロニさんです」
ペパロニ「ええっ!」
しほ「ペパロニさんの食塩の化学式はこちら」
< 1.Sio >
しほ「塩です」
亜美「そのまんま塩ね!」
しほ「ちなみに残りもすべて間違っていました。こちら」
< 1.食塩 2.アンモニア 3.ダイヤモンド >
< 1.Sio 2.Ami 3.Dio >
しほ「ジョジョの敵キャラが紛れ込んでいますね」
亜美「ってあたしもいるじゃない!!!」
アハハ ワハハハ
亜美「ちょっとこれは捨て置けないわよ!! このあたしから刺激臭がするって言いたいの!!?」
ペパロニ「い、いや……テキトーに書いただけッス……すんません……」
アンチョビ「もうちょっとなんとかならなかったのか……?」
ペパロニ「だって化学式とか意味わかんないッスよ~! 塩は塩だしダイヤはダイヤでしょ?」
カルパッチョ「開き直らないでくださいよう……」
4時間目:数学
< 問.大洗女子学園の生徒が32人、その他短期転校してきた他校の生徒を30人としたとき、大洗と他校の組み合わせは何組できるか答えなさい >
しほ「問題文は長いですが、計算は単純です」
亜美「大洗の生徒1人あたり30人の相手がいるわけだから、32×30=960組」
亜美「もっともこれは理論上の話だから、実際はもう少し吟味された数がカップリング候補になるわ」
カルパッチョ「私とたかちゃ……ゴホン。カエサルさんとの組み合わせなどが代表的ですね」
福田「大学選抜戦の縁で、アヒル殿とわが知波単との交流ネタも一般的になりつつあります!」
しほ「この数字からいえることは、まだまだカップリングのアイデアは尽きないということです」
亜美「それじゃ、ここでひとつ大洗と他校との変わった組み合わせを開拓してみましょうか」
しほ「まずひとつ目は『あけナオ』佐々木あけびさんとナオミさんの組み合わせです」
亜美「優秀な砲手であること、そして好きな食べ物の共通点が見られるわね」
佐々木あけびの好きな食べ物:ニューヨークステーキ
ナオミの好きな食べ物:ビーフステーキ
ケイ「こうしてみると、もっともっと仲良くなれそうね!」
ナオミ「彼女は強力な砲の戦車に乗るべきなのに、もったいない」
亜美「それから『あずロニ』を提案するわ。ウサギさんチームの澤梓さんとペパロニさんとのコンビね」
しほ「両方とも隊長に強く憧れているという共通点がありますね。それに、次の隊長候補と目されているところも」
亜美「性格は正反対だけど、でこぼこコンビの方がいい味を出すこともあるから、アリなんじゃない?」
ペパロニ「いや~学年も違うし……そもそもあたしが他校の連中とつるむイメージがわかないんスけど……?」
しほ「だからこそです。劇場版のラストではアンツィオ3人組の仲の良さが際立っていましたが、裏を返せばその枠の中におさまってしまっています」
亜美「あなたの出番はだいたいアンチョビさんとセットでしょう?」
ペパロニ「まあ、そうっちゃそうッス」
亜美「それにこういうときの発想は、ちょっとくらい飛躍しているほうがいいのよ」
しほ「最後のひとつは『柚子ヒップ』です」
オレンジペコ「柚子ヒップ!?」
ローズヒップ「柚子って誰ですの?」
ルクリリ「大洗の副会長だけど……でも何で?」
亜美「設定によると6人きょうだいの長女である小山柚子さんと、7人きょうだいの末っ子であるローズヒップさん。大家族という共通点でも、立場は正反対という組み合わせです。その化学反応を狙います」
アッサム「まったく想像がつきませんが……」
ローズヒップ「わたくしその方とお話ししたことありませんわよ?」
まほ「よくある話だ。私と安斎だって本来面識はなかったはずだが、なぜかカップリングの人気が出てきている」
アンチョビ「どこが出どころだったんだろうな~」
亜美「意外なところで、絡みのきっかけがつかめるということがわかったわね!」
しほ「それでは、次の科目にいきます」
ザワッ!?
エリカ「ええっ!!?」
小梅「テストと関係ないじゃないですかっ!!!」
5時間目:社会
< 問.平清盛は、武士として初めて( )となり、政治の実権を握った。 >
しほ「空欄部分を答えてもらいます。カルパッチョさん」
カルパッチョ「は、はいっ。『太政大臣』です」
亜美「正解! その後も清盛は娘を天皇家に嫁がせて後ろ盾も確保。平家の栄華をほしいままにしていったわ」
しほ「ここから武士の社会のはじまりや源平の争いのはじまりとなったことなど、日本の歴史上とても重要なできごとですね。ところがナオミさん」
ナオミ「えっ」
しほ「あなたはそんな歴史の流れを断ち切ろうとしました。こちら」
< 平清盛は、武士として初めて( 切腹 )となり、政治の実権を握った。 >
しほ「平家終了です」
ケイ「アッハハ! 記念すべきサムライのハラキリ第1号ってこと?」
アリサ「ていうか死んじゃう! 後ろの文章とつながってませんよ!」
ナオミ「しょうがないだろわからなかったんだ……たせい大臣なんて」
シーン…
ナオミ「……ん? アレ?」
しほ「この読みは『だじょう大臣』ですよ?」
亜美「そ~だじょ~! 太政大臣だじょ~~!!」
ナオミ「」
アハハ ワハハハ
ダージリン「ンフ…ちょっと蝶野さんフフッ煽りすぎ……」
< 問.1858年に井伊直弼とパリスとが結んだ条約を何というか? >
しほ「領事裁判権や関税自主権などにおいて、一方的で不平等な条約として習ったとおもいます」
亜美「日米和親条約と迷った人も多かったし、惜しい間違いが多くあったわ。逸見さんもそのひとりです」
エリカ「えっ」
< 『 日米通商修好条約 』 >
しほ「途中が逆です」
エリカ「あっ! うう……すみません……」
しほ「『しゅうこう・つうしょう』という響きがややこしく、覚えにくい単語ですね」
しほ「そのせいか、完全なフィーリングで覚えていた人がいました。ミカさんです」
ミカ「?」
< 『 日米修造友好条約 』 >
しほ「どーしてそこであきらめんだそこでーーっ!!」
亜美「頑張れ頑張れできるできる絶対できる頑張れもっとやれるって!!」
しほ「やれる気持ちの問題だ頑張れ頑張れそこだそこであきらめるな絶対に頑張れ積極的にポジティブに頑張る頑張る!!」
ミカ「」
アハハ ワハハハ
ケイ「どーいう条約なの?」
ダージリン「日米ともに修造さんと仲良くしないといけない決まりなのかしら」
オレンジペコ「国家と締結って修造さんスゴすぎです……」
亜美「次は現代社会からです」
< 問.イギリスの支配や民族闘争に抗議したガンジーが推し進めていたスローガンは何か >
亜美「これは、答えられなければいけない学校があるわね」
しほ「聖グロリアーナの皆さんの答えはこちら」
ダージリン:非暴力、不服従
アッサム:非暴力、不服従
オレンジペコ:非暴力、不服従
ローズヒップ:非暴力、不服従
しほ「完璧です」
オオー パチパチパチ
アッサム「誤解されがちですが、何もしない無抵抗主義という意味ではありませんよ」
ダージリン「ええ、そうね……ってアラ? ひとり足りないような……」
ルクリリ「……え? なんで……?」ガタガタガタ
アッサム「ルクリリあなた……!?」
亜美「ルクリリさん惜しい間違いでした。いいとこまで書けていたけど残念ね」
しほ「ですが言葉というのはひとつ間違うだけで意味が変わります。こちら」
< 『 非暴力は不服 』 >
亜美「力こそパワー!」
しほ「暴力のほうがよいと宣言しています。ガンジーの教えがまったくの無駄です」
ルクリリ「」
アハハ ワハハハ
ダージリン「あなたには少し特別な指導が必要かもね」
ルクリリ「そ、そんなぁ……」
ノンナ「いったいどのような指導を?」
カチューシャ「シベリア送りかなにか?」
ダージリン「いえ、うちの場合は、次の日からアニメーターの仕事を……」
ルクリリ『い、いやあぁ……アレはイヤァ……!!』ガタガタガタ
全員『!?』
まほ「……死ぬよりもつらいことって、世の中にはあるからな」
小梅「そ、そんなに……!?」ゾッ
エリカ「職業差別につながる発言は控えてください……」
< 問.高度経済成長期の日本において、冬に仕事がない東北の農村などでは東京への( )が増加した >
しほ「もうひとつ現代社会から。福田さん」
福田「は、はいっ! 『出稼ぎ』であります!」
亜美「正解! 似たような事情で働き口を見つけに外国人労働者も増えているから、いまやDEKASEGIとして国際的な言葉になりつつあるわね」
しほ「東北といえば、プラウダは青森の学園艦。そのあたりの事情はよく分かることでしょう」
しほ「ですがニーナさん」
ニーナ「うえっ!?」
しほ「それからアリーナさん」
アリーナ「ええっ!?」
しほ「なんとあなたたちは、まったく同じ答えで、まったく同じ間違いをしていました」
カチューシャ「どーいうことなのよ?」
しほ「2人の答えはこちら」
< 高度経済成長期の日本において、冬に仕事がない東北の農村などでは東京への( 夜遊び )が増加した >
ザワ…!?
カチューシャ「青森出身の2人まとめてこれって……」
ノンナ「東北の冬の実感がこもりすぎてます……それに家庭の事情が垣間見えますね」
ニーナ「東京までは行かねえけども、冬はとっちゃ(父親)が飲んで帰ってくる日が増えっぺ」
アリーナ「んだ。セミの小便みてえな香水のにおいがついたまま家さ帰ってくる日なんか最悪だあ」
クラーラ「オオ……経験に基づく説得力がすさまじいですね……」
亜美「……これはある意味正解といってよいのでは? 家元」
しほ「……そうですね。彼女たちに免じて、1点だけでもあげましょうか……」
< 問.1902年に締結された日英同盟の概略を答えなさい >
しほ「社会の問題では最難関でした」
亜美「しかし、完璧に答えてくれた人がいたわ! ダージリンさん」
ダージリン「はい」
< 『 日英のいずれか一方が他国と戦争した場合、他方は中立を守るが、2か国以上の国と交戦状態となった場合には参戦する義務を負う 』 >
亜美「さすが聖グロリアーナの学年トップ! パーフェクトベリーナイス!」
オオー パチパチパチ
亜美「第一次世界大戦に日本が参加したのも、この同盟に基づいたからね」
しほ「ちなみに日英同盟は改正を繰り返し、約20年続きました。改正の経緯や破棄された背景などは省略しますが、当時の国際情勢はとても複雑なものでした」
しほ「ところでナオミさん」
ナオミ「えっ」
しほ「あなたはいったいどういうつもりでこれを書いたのでしょう? こちら」
< 休日には戦争をしない >
全員『!?!?』
ケイ「ん……? どういうコト?」
ダージリン「日英の部分を……日曜日のことか何かと勘違いしたのかしら?」
ケイ「じゃあ平日ならオッケーなの!??」
しほ「戦争をしたいのか、したくないのかハッキリしてください」
ナオミ「」
アハハ ワハハハ
亜美「なかなかの問題発言ね~!」
< 問.安土桃山文化を代表するものを2つ挙げなさい >
しほ「まほ、解答する前にこの文化の特徴を言ってみなさい」
まほ「はい。『仏教の影響が薄まり、多彩な文化が花開いたこと』そして『雄大で豪華であること』です」
まほ「それぞれの特徴を持ったこの2つが代表的でしょう」
1:茶道
2:大阪城
亜美「パーフェクト!」
オオー パチパチパチ
エリカ「隊長……素敵です」
しほ「お茶という、ありふれたものに道を見出した千利休の功績は計り知れません」
亜美「いまでは外国人をもとりこにしているわね」
クラーラ「私も、お気に入りの湯呑茶碗を持っています」
しほ「素晴らしい。わび・さびという概念はとても奥深い美意識ですが、それが広まるのはよいことです」
しほ「ですが、ミカさん」
ミカ「は、はい……」
しほ「ミカさんの安土桃山文化はこちら」
1:安い土で作った茶わん
2:桃の山のような文化
エリカ「意味わかんない!」
アハハ ワハハハ
ケイ「え……? 何? 2番目がホントに意味わかんないんだけど??」
ノンナ「1番目は陶器としてまだギリギリ理解できるにしても、桃の山??」
亜美「どーいうつもりで書いたのか、説明してくれる?」
ミカ「……」
ミカ「…………」
ミカ「……フフッ桃の山てンフフンwww」
アキ「自分で書いておいて笑っちゃダメでしょ」
しほ「それでは、いよいよ短期転校バカを決定します」
亜美「その前に、成績優秀な上位者の発表を行うわ!」
しほ「第1位、聖グロリアーナ女学院からダージリンさん」
しほ「第2位、黒森峰女学園から西住まほさん」
しほ「第3位、プラウダ高校からノンナさん」
亜美「以下、平均点が80点以上だった生徒を挙げるわ」
4位:アンチョビ
5位:アッサム
6位:ケイ
7位:オレンジペコ
8位:クラーラ
亜美「点差はほとんどありません。さすが各学校の隊長たち、ハイレベル~!」
しほ「聖グロリアーナと、プラウダの優秀さが際立っていますね」
オオー スゴーイ
カチューシャ「よくやったわ2人とも。このカチューシャの側に立つにふさわしい実力を見せてくれたわね」
エリカ「でもアンタは入ってないじゃない」
カチューシャ「ムキーッ! うるっさいわねたまたまよ!」
亜美「まあこの順位自体はあまり気にしないでいいわよ。ほんとうに知りたいのは別のことだから」
しほ「そうです。今回の目的はバカを決めるということ」
しほ「その基準は単純な成績もさることながら、あまりに正解からかけ離れたバカ解答の質」
しほ「そして、これまでに間違いをイジられた回数の最も多かった者とします」
ザワッ!?
ペパロニ「えっ ええっ!?」
ローズヒップ「マジですの……!?」
ナオミ「…………」ダラダラダラ
ミカ「…………」ダラダラダラ
亜美「さあ~見直してみましょうか。え~っと……?」
1回:ケイ・アリサ・ルクリリ・逸見エリカ・西絹代・カチューシャ・クラーラ・ニーナ・アリーナ
3回:ローズヒップ
4回:ペパロニ
5回:ナオミ・ミカ
ペパロニ「ッぷは! 危ねーーッ! ギリギリセーフっす!!」
ダージリン「ローズヒップ、結構イジられているかとおもったけど意外とそうでもないわね」
アッサム「安心しました。曲がりなりにも紅茶の名を戴く者ですから。落ち着きがないだけで、頭はそれなりということがわかりましたね」
ケイ「ナオミ……これはさすがにダメでしょ……あとで反省会モノね」
ナオミ「えっ!?」
ケイ「副隊長がこんなザマでは、みんなに示しがつかないわ。罰としてアレをやらせるから」
ナオミ「そんなっ! ケイ勘弁してくれ!」
ノンナ「あのナオミさんが、ここまでイヤがるとは……」
カチューシャ「いったい何させるのよ」
ケイ「少女趣味全開のフリッフリでヒラッヒラなお洋服を着せる『キュアレモネードの刑』に処すわ」
ナオミ「」
アンチョビ「うわあ……」
カルパッチョ「でも、ちょっと見てみたいですね」
ミカ「恥ずかしがることはないさ。服装なんて、ただのうわべにすぎないのにね」
アキ「じゃあ、ミカもやる?」
ミカ「!?」
ミッコ「そーだな。さんざんひねくれた言い方で人を振り回してるくせに、意外とおバカってことがわかったもんな」
ミカ「え、ちょ、ちょっと……」
アキ「どっちがいい?」
・胸と足の露出がすごいコスチュームを着せる「怪盗天使ツインエンジェルの刑」
・子供服を無理やり着せてピッチピチのムッチムチになる「苺ましまろの刑」
ミカ「」
アキ「恨むんならイジられる答えを出しまくった自分の頭脳を恨むんだね」
しほ「ですが、ミカさんの場合は仕方ない部分があるでしょう」
アキ「?」
ミッコ「どーいう意味?」
亜美「そりゃあだって、あなたたちは学校に行けているかどうかが怪しいもの」
ミカ・アキ・ミッコ『!!???』
しほ「あなたたちは劇場版で継続高校から来たと宣言していますが、その後学校に通っているシーンはアンソロジーでもドラマCDでも描かれていません」
亜美「ほんとうに存在する学校なの? もしかして『kanon』の月宮あゆみたいに、ただの大きな木のことを学校と呼んでいるわけじゃないわよね?」
アリサ「例えがふるくない?」
ケイ「いいえ、そんなことはないとおもうわ。栞ルートのシナリオはいまみても泣けるもの」
ナオミ「ケイ、何の話?」
アキ「ありますよっ! ちゃんとありますからっ!」
ミッコ「たしかにキャンプとか野営ばっかりやってるイメージだけど、ふつうの学生だからっ!」
ミカ「……劇場版のラストで、小舟で帰ったのがよくなかったのかな」
ナオミ「……ところで、あたしたちはいったいどうなる?」
アリサ「まさかこのまま2人を同時優勝させるつもり?」
しほ「いいえ。今回は個人1人を突き詰めることにします」
亜美「というわけで、ここからは1対1のプレーオフ!」
しほ「短期転校バカの頂上決戦となります!」
ザワ…!? ザワ…!?
カチューシャ「アンタたちどんだけイジられる間違いが多いのよ」
ナオミ「」
ミカ「」
< 問.縄文時代から弥生時代に時代が進むとともに、人々の間で争いが増えた理由を答えなさい >
亜美「ここはノンナさんの答えを模範解答としましょう」
< 『 稲作によって得られた米や、そのための農地をめぐったため 』 >
ノンナ「米作りが広まったことで、豊かな土地が何より大事な財産になったということです」
ノンナ「これが領地という概念と結びつき、定住者の人数は増え、ムラからクニへと勢力が大きくなっていきます」
オオー パチパチパチ
しほ「ここでいう争いとは、他の場所を攻めて奪い合うという意味だけに限りません」
亜美「単純に人口が増えれば、その集落内でもいさかいは多くなるからね。土地や水の使い方でいまでも多くの法律があるのはそのためよ」
しほ「さて、この問題ではミカさんナオミさん両方ともステキな答えを書いていました」
亜美「バカの竜虎相打つ様をとくとご覧あれ! まずはミカさん」
ミカ「ちょっ……!」
< 『 猿から進化して、悪い知恵がついたため 』 >
しほ「縄文時代からもうバッチリ人間です!」
亜美「お米が伝わったのはだいたい紀元前300年から200年頃。ギリシアやローマに立派な文明もあるし、中国では秦の始皇帝がいる頃ね」
アハハ ワハハハ
ケイ「アッハハハ! こりゃ傑作だわ……って、ナオミもこのレベルってこと!?」
ナオミ「…………」
しほ「ナオミさんの答えも、やはりひどいものでした」
亜美「ふたりとも弥生時代をなんだとおもってるのかしら? こちら」
< 『 マンモスがいなくなったので、代わりに人間を襲った 』 >
亜美「ヒャッハーーー!!!」
しほ「もしこれが事実なら、日本はとうの昔に滅んでいます」
アハハ ワハハハ
アンチョビ「マンモスて……時代がおかしいだろ」
まほ「どちらにせよ、原始人のようなイメージなんだな」
ケイ「オーマイガ!! ナオミあなたちょっと……もっとこう……ないの!?」
アリサ「隊長の語彙が……」
ダージリン「ショックのあまり、言うべき言葉が見つからないのね」
しほ「両者とも共通する点は、弥生時代の人はバカだったという認識でしょう」
亜美「でも、果たしてほんとうにバカなのはどっちかしらね? 次に行くわよ」
< 問.日露戦争の停戦を仲介し、のちにノーベル平和賞を受賞した第26代アメリカ大統領は〇〇〇〇・ルーズベルトである >
しほ「さすがにフルネームは難しすぎるので、難易度をやさしくしました」
亜美「歴代でルーズベルト大統領は2人いるけど、空欄は4文字だからフランクリンの方ではなく『セオドア』が正解。簡単でしょ?」
しほ「名前をきちんと覚えていたら、の話ですが。……さてミカさんナオミさん」
ミカ「は、はい……」
ナオミ「はい……」
しほ「名前を何とか思い出そうとしている苦悩の形跡がみられました」
しほ「ですが結局うろ覚えであることを証明しただけの結果に終わっています。こちら」
ミカの答え:『 セアブラ・ルーズベルト 』
ナオミの答え:『 ドアノブ・ルーズベルト 』
エリカ「意味わかんない!!!」
アンチョビ「えらくこってりした名前だなオイ……」
ペパロニ「ラーメン二郎の愛好家ッスかね。必ずアブラマシマシで頼んでそうッス」
カルパッチョ「ドアノブさんは……そういうこだわりを持つマニアでしょうか?」
ローズヒップ「ドアノブのマニアなんているんですの?」
アッサム「最近は少なくなりましたが、手芸でドアノブの手作りカバーを作る主婦がいます。ああいった系統では?」
オレンジペコ「大統領にしては地味な趣味ですね」
アハハ ワハハハ
しほ「さあここまでどうだったでしょう。解答を比べましたが、どちらも甲乙つけがたし」
亜美「2対2のドロー。両者まったくの互角といったところかしら!」
しほ「ですが、この3本目で決着がつきました」
全員『!!!??』
< 問.江戸時代は農機具が発達したが、元禄時代に発明された千歯こきは何に使われたか答えなさい >
しほ「先に言っておきますが、2つ発表する解答のうち後者を答えた方をバカの頂点とします」
亜美「つまり、いまからイジる答えのほうが、バカをギリギリ回避したってことね!」
カルパッチョ「けど正直、もつれ込みすぎでは?」
アンチョビ「泥試合にもほどがあるだろ……」
亜美「それじゃあ覚悟を決めて頂戴! 泣いても笑ってもこれが最後!!」
しほ「こちら」
< 問.千歯こきは何に使われたか答えなさい >
< 『 捕らえた害虫や害鳥の歯を抜く 』 >
しほ「つかまえたならそれで駆除はおしまいでしょう」
亜美「どうせ殺すのにわざと放して、ものが食べられずじわじわ弱る様を見てるのかしら?」
ウワー ヒドーイ
ケイ「……これ、どっち?」
ナオミ「…………わ、私だ」
ケイ「バカモーン!! 生命をもてあそぶなんて最低よ!!」
ナオミ「」
アリサ「……え? ちょっと待ってこれよりひどい答えがあるの?」
ザワ… ザワ…
アキ「み、ミカ……!?」
ミッコ「どーいうこと……!??」
しほ「ちなみに千歯こきは『脱穀』の効率を大きく向上させた農機具です」
亜美「だけどミカさんは……効率の良さを別の方向にとらえたようね……あまりにバカすぎる方へ……」
しほ「こちら」
< 問.千歯こきは何に使われたか答えなさい >
< 『 一度に1000人射精させる 』 >
アキ「ウワアアアーーーーッ!!!!」
ミッコ「アウトオオオオオッッッ!!!!」
しほ「すさまじい効率ですね。……ですが」
亜美「絶対に想像したくないわね!! なんておぞましい光景なの!!」
ウワー! ヒエエー!
ケイ「セwwwセンバコキwwwwww」
アリサ「コキってそういうwwwバカじゃないのホントwwwwww」
クラーラ「コキ???」
ノンナ「……この日本語は無理に知る必要はありません」
しほ「テストで下ネタはご法度。もしも現実でやらかしたなら即、生活指導室へ連行です」
亜美「というわけで、継続高校のミカさんを短期転校バカの覇者とします!」
しほ「ミカさん、壇上へ」
ミカ「あ、ああ……あ゛あ゛あ゛……」プルプル゚プル
アキ「……かわいそうだけど、しょうがないよ」
ミッコ「うん……だってアホすぎるもんな……こきて……」
ミカ「……こ、こんなことに意味があるとはおもえない」
しほ「ほう? 先生たちに逆らうとはいい度胸です」
亜美「せっかくだし、本家西住流と陸上自衛隊式の生活指導(意味深)をダブルで課しましょうか?」
ミカ「ヒッ!……し、しかし……彼女たちの判断(?)を信じよう……」ガタガタガタ
アキ「あのときと同じ言葉なのに……」
ミッコ「とたんに情けない響きになったな」
亜美「ま、それは冗談として、これをどうぞ」スッ
ミカ「……これは?」
亜美「映画のDVDよ。いろいろ悩んだけど、さっきのケイさんの言葉が気に入ったからこれにしたわ」
ケイ「あたし?」
< 『 ばかもの 』(2010年 日本) >
ミカ「」
しほ「ちなみに主演俳優は成宮寛貴(なりみや ひろき)です」
亜美「現在となっては、ある意味貴重なキャスティングね。それではミカさん」
ミカ「……は、はい」
亜美「短期転校バカとして、ひと言お願いできる?」
しほ「そうですね。砲撃のときの、あのかけ声をお願いします」
ミカ「……トゥ、トゥータ」
しほ「もっと大きな声で!」
ミカ「トゥータ!!」
しほ「はい今のひと言で1000人の男が果てました」
ミカ「」チーン
アキ「あ、ミカが倒れた」
ミッコ「心が折れたってレベルじゃないな」
亜美「いや~みんなお疲れ様! どうだった?」
ペパロニ「チョー疲れたッス」
ローズヒップ「同感ですわ~……」
アンチョビ「いろんな意味でぐったりだよ……早くパスタが食べたい」
ミカ「」
ミッコ「おい…ミカ」ユサユサ
ミカ「」
アキ「ミカ、終わったよミカ……だから目を覚まして」ユサユサ
亜美「なんだかんだあったけど、短期転校バカが決まって良かったですね家元」
しほ「ええそうですね。これで無事に短期転校バカの」
しほ「個人の部が決定しましたね」
ザワッ!??
まほ「個人!?」
アンチョビ「まだあるのかっ!?」
ダージリン「どういう意味ですの!?」
しほ「みなさん、何かに気づきませんでしたか?」
全員『??』
しほ「横文字がまったくダメだという知波単学園が、英語の科目でイジられなかったことを」
絹代「なッ!? 成績が良かったからではないのですか!??」
しほ「逆です。あまりに珍解答が多すぎて、とても紹介しきれなかったからです」
ザワッ!?
亜美「というわけでここからはスーパー知波単タイム! イジりにイジり尽くすわよ~!!」
絹代「そ、そんなあっ!?」
< 問.次の英文を訳しなさい。『 Where there’s a will, there’s a way 』 >
しほ「意志あるところに道はある。リンカーンの言葉ですね」
亜美「時代とともにいろんな訳され方があるから『道は通ず』『道は開ける』などの言い回しでもオッケーよ」
しほ「西さん」
絹代「は、はいっ」ビクッ
しほ「英語に関してはいちばんマシなはずのあなたがコレでは、ほかの隊員はどうなるのか心配です。こちら」
< 『 ウィルさんがいれば、ウェイさんもいる 』 >
しほ「ふたりはいつも一緒なのでしょうか?」
亜美「誰なのよこのコンビ!」
アハハ ワハハハ
絹代「……で、ですが、英文はこのように読めなくもないと思いませんか……?」
ダージリン「あなたこの期に及んでよく言えるわね。いけしゃあしゃあと……」
ローズヒップ「行けシャア、シャア……? なぜガンダムが出てくるのですの?」
アッサム「口を閉じてなさいローズヒップ」
亜美「悪い知らせよ。この問題で、willをウィルさんと訳した人がもうひとりいます」
しほ「名倉さん」
名倉「えっ」ビクッ
しほ「しかし、その出来栄えは隊長の答えを大きく上回るものでした」
亜美「最初に見たときは、なんじゃコリャとおもったわね!」
名倉「そ、そんな……」プルプルプル
しほ「見てもらった方が早いでしょう。こちら」
< 『 Where there’s a will, there’s a way 』 >
< 『 ウィルさんが照れる。ワイも照れる 』 >
亜美「だから誰!?」
しほ「なぜ急に関西弁を?」
名倉「」
アハハ ワハハハ
エリカ「男同士で照れあってんじゃないわよ気色悪い。どーいう状況なの」
ケイ「オウ……これがウワサのBLってやつ?」
ダージリン「こんな言葉を知っている?『んん~、ホモはいいねえ』」
オレンジペコ「声優の、仙台エリですね」
小梅「!!?」
オレンジペコ「ちなみにこの言葉は、エヴァのカヲル君の『歌はいいねえ』のセリフを真似するように優しくつぶやくのがポイントです」
アッサム「わざわざカヲル君の真似でホモはいいねえとはまたガチ勢っぽいですね」
< 問.次の英文を訳しなさい。『 They are friends 』 >
しほ「『彼らは友達』です。ハッキリ言って初歩の初歩。いまどき小学生でも答えられます」
亜美「なのに、間違える人がいるのね……」
亜美「玉田さん!」
玉田「!?」ビクッ
しほ「玉田さんの答えはこちらです」
< 『 彼らはフライドチキンです 』 >
ケイ「ホワッツ!?」
エリカ「地球上に存在しない言葉!」
クラーラ「『彼ら』とは……?」
ノンナ「もとは人間だったという意味でしょうか……?」
カチューシャ「サラリと怖いこと言わないでよ! チキンが食べられなくなるでしょ!」
亜美「あなたホントに高校生?」
玉田「」
しほ「ですが、これをしのぐ珍回答に巡り合ってしまいました」
亜美「そうそうお目にかかれないシチュエーションだったわ」
しほ「福田さん!」
福田「は、はいっ!」
しほ「福田さんのThey are friendsはこちら」
< 『 税は不倫に使われる 』 >
エリカ「意味わかんない!」
まほ「これは……かなりのスキャンダルだな。公費を使いこむとは……」
小梅「普通に分析しないでください隊長……」
亜美「ブタ箱マッハの案件ね」
しほ「ワイドショーの話題はしばらくこれで持ちきりでしょう。国民の代表にあるまじき大問題です。あまつさえその使い道が……」
福田「うっ……! 申し訳ありません……辞任するしかありませんね……」
玉田「辞任しても、追及の手はやみそうにないぞ!」
寺本「どう責任を取るつもりなんだ!」
ワー! ワー!
ソウダ ソウダー!
福田「ならばいっそ、腹を切って詫びるしか……」
カチューシャ「何の話よ!」
しほ「言っておきますが、知波単学園はほぼ壊滅状態です。たとえばこれも」
< 問.次の英語を訳しなさい。『 Good morning 』 >
しほ「知波単は横文字に弱いと聞いて、英語の難易度はやや下げて出したつもりでいました」
亜美「だけど、そんなレベルじゃなかったわね」
しほ「細見さん」
細見「!?」
しほ「こんな簡単な言葉もわからないとは……」
細見「ち、ちょっと待ってください! 私は答えられているはずです!」
しほ「ほう?」
細見「『ぐっど』は良いという意味で、『もおにんぐ』は朝という意味ですよね!?」
しほ「単語それぞれの意味はそうですが、熟語としての意味をなさなければいけません」
絹代「どういう意味でありますか?」
亜美「直訳しすぎたということよ。それでは細見さんの答えはこちら」
< 『 よいあさ 』 >
しほ「ハア~~~♪ ヨイアサ~~~♪」
亜美「ア ヨイアサ~♪ ヨイアサ~♪」
しほ「祭りが始まっています」
細見「」
アハハ ワハハハ
しほ「もう一度言いますが、知波単の英語は全員だいたいこんな感じです」
亜美「他の科目はそれなりなのに、何故かしら?」
玉田「それが……自分でもいささか疑問なんですが……外国の文字をみると頭の奥がシクシクしてくるんです」
アリサ(そんごくうの頭の輪っかみたい……)
絹代「申し訳ありません! 英語の予習・復習は欠かさずやっておるのですが……」
ダージリン「どういうお勉強なさってるの?」
絹代「はいっ! 難しい英語は、漢字をあてて覚えるというものです」
(※ドラマCD第5弾参照)
絹代「太陽は燦々(さんさん)と照るから『燦』月は雲のない空に見えますゆえ『無雲』といった感じでしょうか」
アリサ「ま、まわりくどい……」
ケイ「絶対『燦』より『sun』のほうがカンタンだとおもうんだけど……」
亜美「ヤバいわよ~! まだまだ知波単のターンは終わらないから!」
ミカへの罰に
和服を着せてドヤ顔で「いっぺん、死んでみる?」といわせる「地獄少女の刑」と
ステッキとかぼちゃパンツをはかせて四字熟語を言わせる「ケロロ軍曹の刑」も追加で
相手の心を読ませる「スクールランブルの刑」もアリだな
< 問.次の英語を訳しなさい。『 No smoking 』 >
しほ「今更説明も要りませんが『禁煙』です」
亜美「直訳した子もいたわ。『たばこを吸ってはならない』もちろんこれも正解よ」
しほ「これほどありふれた言葉を間違えるなんて……」
しほ「寺本さん」
寺本「は、はいっ」ビクッ
しほ「先生はせいぜいsmokingを勘違いして『のろしを上げてはならない』くらいのミスかと予想していました」
小梅(それもじゅうぶんアレですけど……)
亜美「だけど、そんなレベルじゃなかったわね。正直のけぞったわ」
しほ「寺本さんの答えはこちら」
< 『 No smoking 』 >
< 『 横綱がいない 』 >
ダージリン「ブフォオ!」
アンチョビ「スwwwスモウキングwwwwwwww」
ノンナ「スモウキングってそういうwwwwwwww」
ケイ「オウwwwノウwww笑い死ぬwww」
カチューシャ「ウソでしょwww」
アハハ ワハハハ
しほ「ンフッ……横綱はたしかにフフン相撲の王様といっていいでしょうけどフフフ……」プルプル
亜美「何度見ても笑うわねムフ……採点してるときお腹がちぎれるかとおもったわンフフン……」プルプル
絹代「て……寺本ンフンこれはさすがにンフフ、ンムハハハwww」プルプルプル
寺本「」
福田「隊長ーー!」
玉田「隊長が壊れたーー!!」
小梅「全員玉砕……。横文字の苦手っぷりがここまでとは……」
エリカ「全国大会を思い出すわね。ウチの戦車を1両も撃破できずに全車全滅」
まほ「放送当時、海外のファンから『全車両を日本の戦車で揃えてティーガーに挑むとかここの学校はマゾだらけなのか?』とツッコミが入ったそうだ」(※本当です)
エリカ「ていうか知波単の連中はぜったい破滅願望あるでしょ」
亜美「突撃ばっかりの戦法が良くなかった引責で3年生の隊長が更迭(こうてつ)されて、2年生の西絹代さんが隊長になったのよね」
しほ「それで、西絹代さんは新隊長としてどのようなふるまいを見せたのでしょうか? ここで、劇場版での彼女の行動を振り返ってみましょう」
絹代「えっ」
・エキシビジョン戦で隊員たちの暴走突撃を「ま、いいか」で済ませる ←指揮官バカ
・いよしっ、吶喊(とっかん)! ←突撃バカ
・突撃はいつするんだろう……? ←突撃バカ
・アヒルさんチームの「こ・う・た・い!」を「と・つ・げ・き?」と判断 ←突撃バカ
・「パンツァー・フォー」が分からなかった ←横文字バカ
・大学選抜戦に駆けつけたとき、戦車を22輌参戦させておきながら数をミスって16輌を待機させる ←心得違いバカ
しほ「突撃関連だけでハットトリックです」
亜美「バカのハネ満といったところかしら!」
アハハ ワハハハ
ダージリン「最後は特にひどいわ。6輌だって伝えておいたのに」
アッサム「隊員たちもヒマだったでしょうね……」
しほ「隊長として最初の仕事がこの体たらくでは、とても賢いとはいえないでしょう」
しほ「ましてや短期転校しておきながら、何もやることがなかった生徒を出した責任は重大」
亜美「よって、西さん率いる知波単学園は、短期転校バカ団体優勝とします」
絹代「あ、ああ……」ガタガタガタ
短期転校バカ個人の部:ミカ(継続高校)
短期転校バカ団体の部:知波単学園
しほ「知波単の生徒たちは全員壇上へ」
知波単生『…………』トボトボ
亜美「聞けば知波単学園は『知恵の波を単身で渡ってゆけるように』という思いを込めた学校名だとか」
しほ「ですが全員がたった1つの科目で全滅ではとても乗り切れないでしょう。猛省すべきです」
絹代「み、みんな……すまない……私のせいで……」プルプルプル
玉田「そんなっ! ご自分を責めないでください隊長!」
福田「もとはといえば、われわれが横文字をよく知らぬゆえの結果!」
細見「これからは、英語の学習時間をもっと増やします!」
寺本「1日に30時間勉強します!」
亜美「ま、そう気を落とさないで。これを受け取って頂戴」スッ
絹代「?」
福田「なんでありますか?」
亜美「映画のDVDよ。ミカさんのものとは別のね」
玉田「おおっ! 映画でありますか!」
寺本「いったいどんな映画を……ん?」
< 『 突撃 』(1957年 アメリカ) >
亜美「あのスタンリー・キューブリック監督・主演作品。戦争映画の名作よ」
絹代「お、おおっ! まさか突撃の名を冠する映画があるとは!」
福田「皆で一緒に観賞して元気を出しましょう!」
玉田「名案だぞ福田!」
ワー ワー
しほ「ちなみにこの映画は、無能な上官が無茶な作戦で兵士を死なせまくる内容です」
絹代「」チーン
知波単生『』チーン
エリカ「あ、膝から崩れ落ちた」
まほ「完全にとどめを刺されたな」
おしまい
おまけ
――サンダース大付属高校 戦車道作戦会議室
アリサ「プッ……クフフ……」プルプル
ケイ「オウ……ムフフ……ンッフフ……」プルプル
ナオミ(ロリータ服)「……」
『た……隊長……副隊長にいったい何が……』プルプル
『大洗にパーティに行ってきて、帰ったらずっとこんな服を……』プルプル
ケイ「ヘ、ヘイあなたたち……」
『?』
ケイ「なにがあったか……ナオミにフフッ直接聞いてみたら?」
『イ、イエスマム……』
ナオミ(ロリータ服)「……」
『あ、あのう……ナオミ副隊長……』
ナオミ(ロリータ服)「くにゅう~~っ?♪」クルリ
『ブッ!!』
ケイ「ぶわっはっはっはっはっはっ!!!」
アリサ「うっひゃっひゃっひゃっっ!!!」
ブハハハ ゲラゲラ
ナオミ(ロリータ服)(…………いつか全員ファイアフライで砲撃してやる)プルプルプル
おまけ2
――継続高校 寄港先の海辺
アキ「ねえ、なにか釣れた?」
ミッコ「ええ~っと……小さいけど、アジがそこそこ釣れた。それからカサゴも」
アキ「あ、じゃあきょうの晩ごはんには間に合いそうだね」
ミッコ「そだな。んじゃそろそろ引き上げるか。お~いミカ戻るよ~」
ミカ(スクール水着)「……!!」プルプルプル
< 『 6-1 みか 』 >
アキ「うわあピッチピチのぱっつんぱっつんだね」
ミッコ「ていうかよく見つかったな。昔の服なんて」
ミカ(スクール水着)「……こ、こんな服装に意味があるとは思えない」プルプルプル
アキ「出た! 意味があるとは思えない発言!」
ミッコ「そんなこと言ってるからテストでおバカ扱いされるんだよ。あたしたちも赤っ恥かいたんだからな」
アキ「しっかり反省してもらうんだからね! コレだけで足りないんじゃ、その格好のままカンテレ演奏してもらうから。広場で」
ミカ(スクール水着)「広場で!?」
アキ「文句があるなら、ミッコの荷物持つの手伝うこと! いい?」
ミカ(スクール水着)「わ、わかったよ……。でもちょっとゆっくり歩いてくれないか……布がキツくてキツくて」
アキ「ふ~ん。それじゃあ、それを脱いだら楽になるってコト? ミカさえよければそれでもいいよ?」
ミカ「…………が、がんばる」ヨロヨロ
ミッコ(……アキ、意外と鬼畜……)
おまけ3
――抜き打ちテスト終了直後
しほ「まほ。あなたは好成績で安心しました」
まほ「お母様の言ったとおり、ただ戦車がうまく扱えれば良いというわけにはいきません。西住流は学業においても常に勝利を目指します」
しほ「よくぞ言いました。あの頃とは別人ですね」
まほ「?」
しほ「小さい頃のまほは意外と抜けているところがあって……ちょっと見なおせば気づくような簡単なミスをいくつもしていました」
エリカ「そうなんですか?」
小梅「意外ですね」
まほ「……そ、そうでしたか? 私はもう覚えていませんが……」
しほ「たとえばコレは、まほが小学校の頃のテストの答案です」スッ
まほ「!!?」
< 問.1582年に「本能寺の変」で明智光秀(あけち みつひで)にたおされた戦国武将はだれですか(ひらがなでもいいですよ) >
ケイ「小学校らしい、やさしい問題ね」
しほ「当然、答えは織田信長。ですがまほはこれを間違えました」
まほ「!?」
ダージリン「間違いようがなさそうな問題ですけど……」
カチューシャ「もしかして、『織田』の苗字を別の字で書いたとか?」
しほ「……それならまだわかります。ですが無理して書かなくてもたとえば『お田信長』でも正解となるよう問題に工夫が施されています」
まほ「……い、いったいどういう……?」
しほ「まほの答えはこちら」
< 『 のだ おぶなが 』 >
ダージリン「ブフォオ!!」(紅茶噴出)
エリカ「ウグゥwwwごwwwごめんなさい隊長wwwww」
ケイ「ウヒャアwwwだれよwwwwwww」
カチューシャ「ンフ……マホーシャにも、こういう時期があったのねウフフンwww」
絹代「こwww声に出して読むとまた破壊力がありますなwww」
アンチョビ「おwぶwなwがwwwダメだ力が抜けてウヒーwwwフヒフーwwwwww」
まほ「」
しほ「……こういう脱力的な響きの間違いをかますのは、なにかの血筋なのかしら……」
しほ「だからみほもテストであんな……ゴホン! なんでもありません」
まほ「えっ!? お母様、いま何と……」
しほ「……いえ、なんでもありません」
まほ「みほも!? みほも抜き打ちテストを受けたということですかっ!?」
しほ「……さて、これにてテスト終了です。みなさんお疲れ様でした。それでは解散」
まほ「みほに何が……お母様ーーっ!!」
ほんとにおしまい
以上です
初投稿からこれで10作目になりました
本スレや、ほかのいろんなところで見かける感想コメントがうれしいです。とても励みになります
過去作↓
みほ「プロ戦車道1日訓練?」
みほ「未公開シーン?」
みほ「笑ってはいけない西住流?」
みほ「笑ってはいけない西住流の未公開シーン?」
みほ「○んしゃ道?」
みほ「ガンシャ・ウォー!」
みほ「逆ドッキリ?」
みほ「愛里寿ちゃんスイッチ?」
みほ「抜き打ちテスト?」
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