提督「コミュ障すぎて辛い」 (25)

提督(……………)カリカリ

提督「ふぅ…」チラッ

チッチッチ

提督(そろそろ遠征艦隊が帰ってくる時間だ……いやだなあ…)

提督(いや、嫌ではないんだ。ただ女の子を目の前にすると何を話していいのかが…)

コンコン

提督(ヒッ……き、来た…)ドキドキ

ガチャ

雷「艦隊が帰投したわ!司令官」

暁「ちょっと雷!旗艦は暁なんだから!」

電「け、喧嘩はやめるのですっ」

響「ハラショー」

提督「あ………お、おつかれさま」ボソボソ

暁「ちゃーんと成功したんだから!褒めてもいいのよ!」エッヘン

提督「そ、そうだね…えっと…ありがとう……あはは…」

雷「じゃあ私達戻るわね司令官!」

提督「あ……待って。これ……えっと…みんなで食べてきて…」スッ

電「これ間宮さんのところの……いいのですか?」

提督「う、うん…」

雷「やった!ありがと司令官」

電「ありがとうなのです!」

暁「ありがと…お礼はちゃんと言えるし」

響「Спасибо」

提督「あはは……」

提督(いつもこうして物でしか感謝を伝えられない……自分が嫌になってくる…)

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提督(…………)カリカリ

ペラ

提督(……ん?)

提督(あれ……この書類なんだっけ)

提督(………思い出せない)

提督(……………)

提督(………仕方ない、大淀さんに聞くか……嫌だけど)

プルルルル プルルルル

大淀『はい、大淀です』

提督「あ……もしもし提督です……急にすみません。ちょっと書類でわからないところが…」

大淀『どんな書類ですか?』

提督「えっと……後段作戦の5枚目のやつなんだけど…A4の両面印刷の」

大淀『ああ、これはですね……』

ーーー
ーー


大淀『……って感じです』

提督「ありがとう……助かるよ」

大淀『いえいえ。それよりやっぱり秘書艦を置く気はないんですか?私でよければやりますけど…』

提督「……みんなにそこまで迷惑かけられないし…」

大淀『電話でいちいち対応するのも大変なんですよ?』

提督「う……すみません」

大淀『冗談ですよ。また分からないことあったらいつでも聞いてくださいね』

提督「う、うん……」

大淀『それでは』

ツー ツー

提督「…………」

提督(そりゃ電話で対応より実際に面と向かって話した方が向こうは楽だよな……)

提督(でも電話じゃないとろくに会話もできないしな…)

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