陣内「いやー、つい買うてもうたわー。ゆるゆりのごらく部の一員になった気分になれるCD!」
陣内「アレやろなぁ、ごらく部のみんなが色々話しかけてくれて」
陣内「まるで、ホンマに部員になったような気分にしてくれるんやろなぁ~」
陣内「よしさっそくCDプレイヤーに入れて、ヘッドホンして聞いてみよ」カチ
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CD『ガラガラ・・・』
京子『お、よー。遅かったじゃーん。何してたのさー』
陣内「おー、歳納京子ちゃんの声やー。かわええなぁ~」
結衣『ほら、座って座って。待ってたんだよ?』
陣内「これは船見結衣ちゃんの声やな。癒されるわぁ~」
ちなつ『あっ、じゃあお茶入れて来ますね。愛情たっぷり込めちゃいますから』
陣内「これは、吉川ちなつちゃんやぁ~。はぁ、かわええわぁー」
あかり『ねぇねぇ、今日は何して遊ぼっか?』
陣内「あー、あかりちゃんの声やぁ~。ほんわかするわぁ~」
京子『よーし、じゃあ今日は・・・』
陣内「おっ、何や何や。今日は何をやるんや?」
京子『指の間を、エンピツで素早くトントンするゲームをやろう!』
陣内「は?え?何それ?いやあるけどそういう遊び」
陣内「え?女子中学生らしく、ここはトランプとかウノとかやないの?」
あかり『わぁー、面白そう!』
ちなつ『私、大好きなんですそれ!』
結衣『よーし、京子には負けないからな』
陣内「ちょっとキミら、何でそんなに乗り気なん」
京子『用意はいい?』
結衣『いいよ』
ちなつ『ええ、いいですよ』
あかり『はーい』
陣内「危ないなぁ。怪我とかしないか心配や」
京子『じゃあ・・・』
京子『よーい、スタート!』
CD『『『『『トントントントン・・・』』』』』
陣内「音うっさいなぁ!耳痛なるわ」
CD『『『『『トントントント・・・』』』』』
CD『ドグシュゥッ!』
結衣『ウギャアーーーーーッ!』
陣内「結衣ちゃーん!ほら言わんこっちゃない、結衣ちゃーん!」
陣内「えっぐ!音えっぐ!大丈夫かー?」
ちなつ『結衣センパイ、指大丈夫ですか?』
結衣『イタタ・・・ああ、大丈夫だよ』
ちなつ『血が出てるじゃありませんか!・・・はぷっ』
結衣『えっ?ち、ちなつちゃん?』
陣内「お?これは?」
ちなつ『ひをほめるひは、ほうふるのふぁいひはんれふ』
結衣『い、いやぁ、ちょっとテレるなぁ、あはは』
ちなつ『ん・・・ちゅ・・・むちゅ・・・れろ・・・』
陣内「おお、ちなつちゃんが結衣ちゃんの指を舐めてあげてるんやな?」
陣内「ええわぁ~、目に浮かぶわぁ~」
陣内「・・・所で、他は何しとるんや」
CD『『『トントントン・・・』』』
陣内「一心不乱にやり続けとるー!」
陣内「友達がケガしとるんやから、ちっとは手を止めて心配してあげやー!」
CD『『『トントント・・・』』』
CD『ドグシュゥッ!』
陣内「うわっ、何回聞いてもえっぐい音やなぁ。今度は何や」
京子『あ、だ、大丈夫?』
あかり『大変、血が出てるよぉ!』
陣内「お?この展開はもしかして?」
陣内「オレか?オレの番なのか?」
京子『早く血を止めなきゃー!』
あかり『大丈夫?あかりに見せて?』
陣内「これやこれ、やっぱこう来なきゃな」
あかり『じゃ、じゃあちょっとガマンしてね・・・』
あかり『はむっ』
あかり『ん・・・ちゅ・・・』
陣内「ほぉー!まるであかりちゃんが指舐めてくれとるみたいやー」
あかり『・・・ぺろ・・・ん・・・』
陣内「いやー、最高や。ホンマこのCD買うて良かったなぁー」
あかり『・・・ふぅ』
陣内「ん?どうしたんやあかりちゃん」
あかり『あー、チュッパチャプスおいしいよぉ』
陣内「何でやねーん!」
陣内「人がケガしとんのに、何で目の前でチュッパチャプス舐めんねん!」
陣内「どういうスチュエーションなんやこれ」
ちなつ『血を止めるには、これが1番だよねー』
陣内「んなワケあるか!そんでお前もチュッパチャプス舐めとったんかい!」
京子『あれー?顔が真っ赤だぞー?』
陣内「どこに真っ赤になる要素があるんや!むしろ怒りで真っ赤やわ」
京子『けど、血は止まったねー。良かった良かった』
陣内「なんで止まるんやホンマに。どうなってんのや」
あかり『やっぱり、この遊びは危ないよぉ』
ちなつ『そうですよ。違うのやりましょうよ』
結衣『そうだ。その通りだよまったく』
陣内「キミら、さっきノリノリだったやん」
京子『んー、じゃあそうだなー・・・』
京子『次は、トランプだー』
陣内「ほっ・・・。やーっと女子中学生らしい雰囲気になった」
京子『そんで、負けた人は住んでる家の権利書没収ねー』
陣内「ちょっとアカンやろ!全然中学生らしない!」
陣内「負けた子、住むところ無くなってしまうやろ!リアルホームレス中学生や!」
あかり『わぁー、それやろうよ!』
ちなつ『負けませんよー!』
結衣『よーし、みんなの家の権利書もらっちゃうぞー』
陣内「いやホンマ、どうなってんのこの子ら・・・」
京子『じゃー、ポーカーで勝負ねー。カード配るよー』
あかり『うう、いい手が来ますように』
ちなつ『よーし、負けないんだから!』
結衣『占いによれば今日はラッキーデイだから、私が勝つ!』
陣内「自分の住む家がかかってるっちゅーのに、のん気やなぁこの子ら」
京子『お?しめしめ』
あかり『ええー?あかり、勝てるかなぁ』
ちなつ『この手は・・・ふふふ、この勝負もらいました』
結衣『おっ、これは来たかな?』
陣内「ほお、みんな揃ったみたいやな」
京子『じゃ、みんなで、せーの!』
京子『エースのファイブカード!』
あかり『あ、あかりも!』
ちなつ『私も!』
結衣『なんだ。私もだ』
陣内「ちょっと待てぇー!」
陣内「イカサマや!絶対イカサマやろこれ!」
陣内「エースの枚数、おかしな事になっとる!」
京子『残念、負けちゃったね?』
あかり『えっと、ドンマイだよ』
ちなつ『まぁ、勝負は時の運ですからね』
結衣『たまたま、私たちがツイてただけだよ』
陣内「・・・なんか、オレが一人負けした空気になっとるけど。絶対イカサマやんこれ」
京子『じゃあ、約束通り家の権利書貰うよー。今、業者に電話するから』ピピピ
陣内「業者って・・・。ホンマに中学生のやる事か?」
陣内「あー、家取られてまうわー。どーすんやコレ」
結衣『あのさ』
陣内「ん?何や」
結衣『住む家、無くなっちゃったね』
陣内「そうや。たった今キミらがイカサマ使って取り上げたな」
結衣『じゃあさ・・・良かったら』
陣内「ん?」
結衣『この、ごらく部の部室に住まない?』
陣内「は?・・・えっ何、どういう展開なんこれ」
陣内「住む?ごらく部の部室に?」
結衣『あ、い、いや会いたい時にすぐ会えるからここにずっと居て欲しいとかさ』
陣内「ほぉ」
結衣『そう仕向けるため、イカサマのトランプ勝負で家を騙し取ったとかさ』
結衣『そういうんじゃないから。変な誤解はやめてよ』
陣内「犯行をゲロりおったでー」
陣内「なーんかツンデレっぽく言って可愛くしようとしとるけど。モロ犯罪やでー」
あかり『わぁ、あかりも賛成!いつでも会えるなんて、嬉しいよぉ』
ちなつ『わ、私も嬉しいです。ちょっとだけですけれど』
京子『じゃあ、それで決定ねー?いやぁ、これは楽しくなるぞー』
陣内「みんな・・・」
陣内「根は、純粋なええ子達なんやな・・・。・・・やり方がちょっとアレなだけで」
京子『じゃあさ、記念に今度さ』
陣内「ん?」
京子『パーッと、熱海にでも行こうぜ-!』
京子『お金は、ぜーんぶ私が出しちゃおー』
あかり『京子ちゃん、スゴーいお金持ちー』
陣内「こらー、それオレの家売った金ー!」
陣内「豪遊する気満々やないか!ぜんぜん純粋ちゃうわ」
陣内「しかも熱海て。何やその変に生々しいチョイス」
ちなつ『全く、ちょうどいい所にカモがいたもんですね』
結衣『ああ。チョロいもんだね』
陣内「漏れ出しとる漏れ出しとるー」
陣内「キミらの黒い本音がだだ漏れやでー」
京子『じゃあ自分んちを引き払って、部室に住んでくれるという事で』
京子『お礼をしなくちゃねー』
陣内「何がお礼や。今さら白々しいなぁ」
京子『じゃさ、目、つぶって?』
陣内「お?何や何や」
あかり『あー、京子ちゃんだけずるーい、あかりもー』
ちなつ『あ、私もやるんですから!』
結衣『じゃあ、みんなで一斉にしようか』
陣内「これはもしや・・・。来たで来たで、待望の展開が!」
京子『じゃーいくよ。せーの』
京子『チュ・・・んチュ・・・』
あかり『チュ・・・んー・・・』
ちなつ『んん・・・チュ・・・』
結衣『チュ・・・チュッ・・・』
陣内「っひょー、これやこれ!これを求めてたんや」
陣内「アレやんなー、これはみんなでオレにキスしてくれてるんやなー。
そうや絶対そうや。それ以外に考えられへん」
陣内「いやー、それにしても散々な内容のCDやったけれど」
陣内「最後の最後、これで全て報われ・・・」
全員『『『・・・ふー』』』
陣内「ん?」
全員『『『あー、チュッパチャプスはおいしいなー』』』
陣内「やっぱりかーい!」
終わり
以上で終了です
読んでくれた方、コメくれた方ありがとうございました
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