武内P「これは……私の抱き枕?」 (210)

・アニメ基準

・武内Pもの

・BAD END





武内P「これは……」

武内P(CPルームに入るとソファに抱き枕が置いてありました)

武内P(いったい誰の物だろうかと近づいてみると、カバーには私の姿が……)

武内P(羞恥に染まる顔を横に向け、ネクタイがほどけかかっている状態です)

武内P(驚きは――ありません。あまりの現実離れした光景に、まるで夢でも見ているかのような感覚です)


ポフッ


武内P(……この柔らかな感触。まごうことなき枕です)

武内P(こんな異常なモノは枕などという日常の物ではなく、理解の及ばない未知の物質であった方が受け入れやすかったかもしれませんが……)

武内P(ん……? 枕から甘い匂い……これは、女性用のシャンプー?)

武内P(持ち上げてみてわかりました。これには……裏がある)

武内P(心拍数が上がったことが、胸に手をあてたわけでもないのにわかります。私以外誰もいない部屋で、時計の針と心臓の音だけが鳴り響いていく)

武内P(決意したわけではなく、わなわなとふるえる手が勝手に少しずつ枕の裏をのぞかせる。この場の異様な空気がそうさせたのか、はたまた緊張に耐えかねた心臓が命じたのか)


クルッ


武内P(そこにはシャツのボタンを全てはずし、こちらに向けて両手を伸ばす私の姿が――――)

武内P「~~~~~ッ!!?」

武内P(……気がつけば枕をソファに投げ捨て、全身から汗を噴き出しながら片膝を着いていました)

武内P(枕の裏にあるものがおぞましいものであることは覚悟していました。しかしそこにあったものは私の想像の範疇を超えて余りあるもので――――)

武内P(呼吸が何とか落ち着きハンカチで首をぬぐっていると、ある疑問が今頃になってわいてきました)

武内P「いったい誰の物……それにこの商品レベルのつくり……誰が何の目的で……私への嫌がらせぐらいにしか意味はないでしょうに」


タッタッタッタッタッ


武内P「!?」

武内P(誰かが走ってくる!? もしかすると持ち主の方でしょうか。ここは隠れて様子を――)スゥ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1474714761

ガチャバターンッ!!


未央「ハッ……ハッ……ま、間に合った!?」

武内P(ま、まさか……)

未央「良かった~、ちゃんとあるし誰もいないし。プロデューサーに見つかったらって考えただけでも冷や冷やもんだったよ」

武内P(ありえない……本田さんがなぜ)

凛「ちょっと未央。廊下をあんなに勢いよく走ってどうしたの」

未央「げ、しぶりん」

凛「げってなに……未央、その枕は?」

未央「え、えっとその~」

武内P(渋谷さんもこられましたか。渋谷さんが本田さんに枕について詳しく訊いてくれるのなら助か――)

凛「Pグッズを事務所で楽しむときは個室でカギをかけるっていう決まりでしょ」ガチャ

武内P「」

未央「ごめんね。色々あってバタバタしちゃってさ。次からはちゃんと気をつけるから☆」

凛「しっかりしてよね。一人でもバレたら芋づる式になりかねないんだから」

未央「しぶりんは一人だけでも芋づる式って表現できるぐらい抱えてるけどね」

凛「それより早くそれ隠して。卯月が待ってるよ」

未央「アイアイサー!」


ギィー、ゴソゴソ、ギィー……ガチャ、バタン


武内P「……………………いったい、何が起きているのでしょうか」

※ ※ ※



武内P「双葉さん、お話があるのですがいいでしょうか?」

杏「えー、週休八日にするって? まいったなー、けどプロデューサーの命令じゃ仕方ないなー」

武内P「その……真面目な話なのですが」

杏「ん?」

杏(プロデューサーの顔が青ざめている。ここ最近の勤務時間は一時期と比べて落ち着いてるし、今朝顔を合わせた時は問題があるようには見えなかった。それにさっきから視線が一ヶ所に定まってなくて落ち着きが無い。っていうかドア閉めているのに背後気にしすぎ)この間0,2秒

杏(ハハーン。ということはつまり――)

杏「しょうがないなあ。話長くなりそ?」

武内P「……双葉さんがこれからする私の話に心当たりがなければ、すぐに終わる話です」

杏「じゃあ長くなるか。疲れそうだからちょっと待ってて。出すものがあるから」

武内P「……はい?」

杏「どっこいしょ」


つ 腕枕


武内P「」

杏「これね、本物みたいな弾力があって肘関節もちゃんと曲がるから、座りながらアゴ乗せたり、横に人が座っているみたいに体を預けられて便利なんだよ。こんな風に」ポフッ

武内P「か……肩から先だけの、枕ででですか。斬新? ですね?」

杏「そだね。でも杏は気に入ってるから、今みたいに長く座る時に愛用してるよ」

武内P「ちなみに……その腕のモデルは?」

杏「見覚えのある腕だと思わない?」

武内P「ええ……悲しいことに」

杏「誰がやらかしちゃったか知らないけど、Pグッズの存在を知ったんでしょ?」

武内P「はい。ただ、誰がどのようにしてPグッズという物を所有しているのかほとんど検討がつかないので、双葉さんにうかがうことにしました」

杏「そっかー。困ったときに真っ先に頼る相手に杏を選んだわけかー、ふふん♪」

武内P「その……双葉さん?」

杏「まあ正しい判断だと思うよ。全体を把握しきれているのは杏を含めて数人だし、杏以外のアイドルに訊いても……美波はうまくけむに巻くだろうし、一部のアイドルは下手に追い詰めたら――あ、うん。なんでもないから」

武内P(いったい何が起きえたのでしょう……)

杏「まあ本当に最初が杏でよかったよ。ねえ、プロデューサー」

杏「見なかったことにできない?」





双葉杏
http://i.zazen-inc.com/idol/l/2519a9de93e6cf2e5fee9e4cb9776afe.jpg

本田未央
http://image01.seesaawiki.jp/u/n/unkochan/d52e6543fceec9ab.jpg

武内P「……アイドルが強く男を匂わせる物を持つのは避けてもらいたいのです。もちろん全て禁止するつもりはありませんが……さすがに、私の抱き枕は」

杏「ああ、よりにもよって最初に見たのが抱き枕だったんだ。あれはけっこう上……上の方? だから? そこまで深刻じゃないよ?」

武内P「あれより上があるということですか……」ハァ

杏「ほら、プロデューサーの精神衛生上よくないからさ。考えるの止めようよ」

武内P「私が気になっているのはもう一つあります。それは誰がつくり、そしてどれだけアイドルの皆さんからお金を取っているかです」

杏「やっぱそっちにも考えがいくよねー。皆売れてきて財布に余裕があるから、買い手が限定されていて多売できないという点を差し引いても、けっこうぼったくってるよ」

杏「まあ出来がいいから皆文句言ってないけどさ。ちなみにこの腕枕は2万5千円だよ」

武内P「……やはり製造元にあたり、このような法外な値段を取るいかがわしいことは止めてもらわなければなりません。双葉さん、どのようにして腕枕を購入したのですか?」

杏「購入ルートを調べても無駄だよ。直接顔を合わせない方法で商品をやり取りして、連絡や振り込みは海外経由」

杏「調べるだけ無駄で危険かもしんないことやめて、アイドルのモチベが上がるならそれでいいやって軽く受け止めない?」

武内P(あれでなぜモチベーションが上がるのでしょうか。いえ、今はそのことよりも――――)

武内P「……双葉さん。貴方は誰が販売しているのかご存じなのでは?」

杏「杏が? 何で?」

武内P「先ほど貴方はご自分のことを『全体を把握しきれている数人のうちの一人』と言いました」

杏「別にー。ただ誰が何をどれだけ持っているか、ある程度知ってるって意味で言っただけだよ」

武内P「それは違います。双葉さんがこの怪しい商売の存在をいつ知ったかはわかりません。ですがこの商売の消費者になることで、仲間であるアイドルが弱みを握られることを懸念しなかったとは思えません」

杏「……」

武内P「表に出すことは嫌いますが、貴方は思慮深く、そして仲間想いです。貴方は販売ルートを調べ安全を確認済みです。違いますか?」

杏「違うに決まってるじゃん。杏が販売ルートを確認した理由は単に、もし悪質な商品を握らされた時は殴り込みに行こうと思っていただけだから」

武内P「そういうことにしておきましょう」フフッ

杏「あ、その顔なんなのさ! 腹立つなー、もう」

武内P「も、申し訳ありません」サスリサスリ

杏「まったく……けどねプロデューサー。杏は教える気はないよ。理由はさっき言った通り調べても無駄で危険だから」

武内P「しかし――」

杏「安全は確認したよ。『アイドル』にとっては安全だったよ」

武内P「それは……どういう意味でしょうか?」

杏「これ以上は教えらんないよ。下手に情報流してプロデューサーが危ない目にあったらたまったもんじゃないし」

杏「プロデューサーもここら辺で手を引こうよ。アイドルにとっては安全な事は杏が保障するから。そりゃあ勝手に自分を使ってあんな商売されたら気持ち悪いかもしんないけど、さわらぬ神にたたりなしだよ」

武内P(双葉さんがここまで言うとは……おそらく忠告に従うのが賢いのでしょう)

武内P(しかしこんな方法でアイドルの皆さんを食い物にすることなど、決して許すわけには……っ)

杏「……言っても無駄か」ハァ

武内P「忠告を無視してしまい、申し訳ありません」

杏「いいよ。杏は別に、プロデューサーの堅物なところ嫌いじゃないから」

杏「けど真相には近づけたくないから販売元もPグッズ所有者も教えないよ。まあPグッズの回収には応じてあげるけどね」

武内P「よろしいのですか……?」

杏「これを腕枕にしてお昼寝するの最高なんだけど……まあ仕方ないでしょ」

武内P「ご協力感謝します。2万5千円でしたね?」

杏「え、お金くれるの?」

武内P「はい。お金を出して購入した物を回収させてもらうのですから当然のことです」

杏「あー、うん。まあ別にこれは言ってもいいかな?」

武内P「?」

杏「Pグッズを持ってるアイドルは軽く20人以上いてね」

武内P「……はい?」

杏「杏は腕枕一個しか買ってないけど……凄い人はすげえ金額の物をたまらん量購入してるよ」

武内P「た、たとえば……?」

杏「プロデューサーが見た抱き枕は確か3~4万円だったと思うけど、値段だけでいうと中の上レベルだよ」

武内P「」

杏「回収するたびにお金払ってたら数百万……いやもっといくよ」

武内P「これは……いったいどうしたものでしょうか」

杏(ティンときた)

杏「あのさ、プロデューサー」

武内P「はい。何か良い案があるのですか?」

杏「杏はね、これに腕枕してもらいながらお昼寝するのが大のお気に入りなんだ。できればお金という形で代償をもらうより、同じぐらいの充足感を得たいよ」

武内P「なるほど……お金ではなく満足度という形で等しいモノを用意すると」

杏「そゆこと。で、杏は腕枕でお昼寝を気に入ってるわけだから――」チラー

武内P「……?」

武内P「………………!?」

杏「できれば毎日腕枕で寝たいけど、まあオリジナルの価値を考えると週に一度腕枕でお昼寝させてもらえれば……ね?」

武内P「そ、それはいくらなんでも……」

杏「ダメ?」

武内P「年頃の女性が……それもアイドルが男に腕枕をしてもらうというのは」

杏「そっかー……残念だなぁ」シュン

武内P「うっ」

杏「あ、そうだ! ひざだよひざ! ひざ枕ならいいでしょ!?」

武内P「ひざ……ですか? 確かに腕枕より問題はないでしょうが……」

杏「いいでしょ? 杏がプロデューサーにひざ枕してもらってても、仲の良い親子にしか見えないよ。問題なんか無いよね?」

武内P「し、しかし……」

杏「ひざ! ひーざー!」

武内P「……わかり、ました」

杏「本当!? やったやった♪ じゃあこれから週一でプロデューサーにひざ枕してもらえる代わりにこれあげるね」


つ 腕枕


武内P「ええ……ありがとうございます」

杏「ちなみにね、プロデューサー」

武内P「はい、なんでしょう」

杏「杏は最初っからひざ枕が目当てだったから」

武内P「…………え?」

杏「腕枕はいくらなんでも無理なことぐらいわかるよ。けどプロデューサーは杏が腕枕がダメで落ち込んだフリしたのを見て罪悪感を覚えたよね」

武内P「え、ええ。その通りです」

杏「二度も続けて断るなんてこと、優しいプロデューサーにできっこないからね。さっきの形にもっていかれた時点でプロデューサーの負けだよ」

杏「プロデューサーが打つべきだった手は、腕枕を拒否しつつ『プロデューサーの方から』代案を出す。とっさに考えがでないなら携帯が震えたフリでもしてその場を離れて、後日プロデューサーの方から話を切り出す。重要なことは主導権を握り続けること。プロデューサーってば押しに弱いから」

武内P「……なるほど」

杏「もし受けに回って逃げることもできないなら、徹底して話の趣旨をずらして『負けない戦い』をするように」

杏「気をつけてねプロデューサー。杏がさっき使ってたテクぐらい、Pグッズの所有者は息を吸うように自然とやってくるから」

武内P「双葉さん……本当に、ありがとうございます」

杏「……お礼を言うぐらいなら諦めてほしいんだけどなあ」

武内P「……申し訳ありません」

杏「ああ、もう。謝んなくていいから。ほら、行った行った」

武内P「ええ。それでは失礼します」


ガチャ、バタン


杏「なんだろうこの感覚……HFルートでライダーの協力無しで最終決戦に向かう士郎を見送るような……まったくもう!」

杏「杏は面倒なのは嫌いなのに」


ガチャ、バタン ペタペタペタ

今日はここまで
まあまあ長いので4回にわけて投稿予定です

>>70
デフォルトでついてくるんだよなぁ

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

※ ※ ※



スタスタ、スタスタ


武内P(こうやってPグッズである腕枕を私が持ち歩いているのを見れば、心当たりのある人間は動揺するはず)

まゆP(何やってんだアイツ……今度部長に有給取らせるように頼まねえと)

???「あ、CPのプロデューサーさんこんにちンンッ!?」

武内P(この声は……ッ!)

加蓮「ケホッ……ッ……むせっ」

武内P「北条さん、大丈夫ですか」サスリサスリ

加蓮「……!? う、うん。少し楽になってきたかな?」

武内P「そうですか。最近お体の具合は良いと聞いていたのですが……最近忙しくなったせいもあるのでしょう。気をつけて――」スゥ

加蓮「ケホッ……ンッ……」

武内P「北条さん!?」サスリサスリ

加蓮「あー……プロデューサーさんの手、おっきくて温かくて落ち着く……」

武内P「そ、そうですか。とりあえずいったん、あそこの椅子に座りましょうか」

加蓮「……うん」ギュッ

武内P「ほ、北条さん?」

加蓮「肩……貸してほしいかな?」

武内P「わ、わかりました」

加蓮「ありがとうプロデューサーさん。……うん、プロデューサーさんってばたくましいから体を思い切り寄せても安心できるよ」ムニュウ

武内P「……」

武内P(心頭を滅却すれば火もまた涼し、心頭を滅却すれば火もまた涼し。体調が悪い北条さんが私を信じて体を預けてくれているのです。邪な考えなど消してしまわなければ)

加蓮(表情が固まったかと思ったら今度はどこか遠くを見たりしちゃって。動揺してるのがバレバレでおかしいなあ。ホント、凛が羨ましい)


ギシッ


武内P「何か飲み物を持ってきましょうか」

加蓮「ううん。少し休めば大丈夫だよ。……でも、できればもう少し落ち着くまで、プロデューサーさんがそばにいてくれたら嬉しいな」

武内P「私でよければ」

加蓮「もう。プロデューサーさんがいいんだよ」

武内P「は、はあ」

加蓮「ふふ」





北条加蓮
http://s.eximg.jp/exnews/feed/Appget/Appget_News_161269_9.png

武内P「……実は北条さんにお聞きしたいことがあるので、このままここでお話をさせてもらってもいいでしょうか?」

加蓮「え、何かなー」

加蓮(この腕枕……誰から回収したものなんだろ? 腕枕だけ買うニッチなアイドル……杏ちゃん?)

武内P「この腕枕……Pグッズというものの一つらしいのですが」

加蓮(でも杏ちゃんならプロデューサーさんをいくらでもごまかせたはず。それなのに素直に渡した?)

武内P「聞くところによると、そのPグッズをアイドルの皆さんに法外な値段で売りつけている人たちがいるそうです」

加蓮(あ……最初に杏ちゃんのPグッズを回収しようとしたから応じたんだ。一番に味方になって好感度を上げる。やるなあ杏ちゃん)

武内P「アイドルの皆さんがこのような物を持つのはよくないことです」

加蓮(となると、ここで私がPグッズを渡さないのはまずいか。素直に協力してくれた杏ちゃんの後だとことさらイメージが悪い)

武内P「私はこのPグッズを回収しながら販売者を特定し、このような商売を止めさせ、可能な限り購入者に返金させようと思っています」

加蓮(ばれずにずっと隠し続ける手もあるけど、後になってばれるリスクを考えると……でもただで手放すのはやだなあ)

武内P「北条さんはPグッズを持っている人や販売者に心当たりはありませんか?」

加蓮(ただで? 杏ちゃんもただで手放した? ……ちょっと突いてみようかな)

武内P「……北条さん?」

加蓮「あ、ごめんなさい。最初はびっくりしたけどその腕枕、けっこういい出来だなって思って。いくらしたんだろ?」

武内P「なんでも、2万5千円もしたそうです」

加蓮「へえー、そんなに! これ持っていた人よく手放してくれたね? うまく返金できるかわからないのに」

武内P「え、ええ。まあ、そうですね」

加蓮(このぎこちない反応……ビンゴッ!!)

加蓮「ふう……あ、いつの間にか汗かいてた」

武内P「空調の効いた部屋でそれはいけませんね。ハンカチは持っていますか?」

加蓮「大丈夫だよ。汗を拭くには大きいけど、レッスン後のシャワーのためにバスタオルがあるから」


つ 武内P萌え萌えバスタオル


武内P「」

加蓮「このデザイン私気に入ってるんだ。ベッドの上の寝起きでまだ目がさめきってないプロデューサーさん。大人の色気たっぷりだよ」フキフキ

武内P「あの……その」

加蓮「ん、なあに?」フキフキ

武内P「北条さんも持って……いえ、その前にもう汗は拭き終わりましたね? その……目の前で私が写ったもので、体を拭くのはやめてほしいのですが……」

加蓮「あ、ごめんね。でも私、いっっっつもシャワーやお風呂の後、このバスタオルを体に巻いてるんだよ」

武内P「は……はい」

加蓮「そのバスタオルを回収したいんだよね?」

武内P「え、ええ」

加蓮「かぐの?」

武内P「……今、何と?」

加蓮「この私が使い込んだ萌え萌えバスタオルをかいじゃうの?」

武内P「……かぎません」

加蓮「夜、使う?」

武内P「使いませんっ!」

加蓮「わかってる、わかってるってば。顔真っ赤にしてうつむいちゃって。歳下のアイドルにこんなに振り回されたらダメだよ、ふふ」

武内P「そう思うのでしたら、心臓に悪い冗談はやめていただきたいのですが……」

加蓮「えー。だって私、CPの娘たちと違ってプロデューサーさんとお話できる機会少ないんだもん。ちょっとぐらいスキンシップが激しくてもいいでしょ?」

武内P(いったいどういう理屈なんでしょうか……?)

武内P「ンンッ……北条さんが持っているPグッズはバスタオルだけでしょうか?」

加蓮「そうだよ。凛とちがっ……あ、なんでもない、なんでもない。一枚7800円でお買い得だったんだ」

武内P「先ほども申しましたように、アイドルがそのような物を持つのはよくありません。回収に協力してもらえませんか?」

加蓮「……あのね、プロデューサーさん。私はこれ体を拭く以外にも使ってるの」

武内P「何にでしょうか?」

加蓮「私今でこそ体もだいぶよくなったけど、それでも時々寝込んだりするんだ」

武内P「……」

加蓮「お母さんや友達が看病してくれるけど、いつもいつもそばに誰かがいてくれるなんて無理でしょ。無理なんだけど……無性に寂しくなることもあって」

加蓮「そういう時に、枕元にこのバスタオルを置いておくと――担当でない私まで温かく見守ってくれているプロデューサーさんの姿があると、すごく落ち着くの」

加蓮「プロデューサーさんがバスタオルを回収する事情はわかるし協力するけど……ちょっぴり、寂しくなるかな」

武内P「北条さん……」

加蓮「だから、もしプロデューサーさんがよければ――」

武内P(待て、この流れは――)



杏『重要なことは主導権を握り続けること。プロデューサーってば押しに弱いから』



武内P「……ッ!」

加蓮「私が体調崩して寝込んでだら『そうですね。そのような時は渋谷さんや神谷さんとご一緒にお見舞いに行かせていただきます』……え?」

武内P「病は気からとも言います。気が沈んでいては回復も弱まるでしょう。私でよければ皆さんと一緒にうかがわせていただきます」

加蓮「あ……うん。とっても嬉しい……かな」

加蓮(あれれ? 確かにお見舞いの約束をとりつけようと思ってはいたけど、こういうほんわかしたのじゃなくてもっと甘々な内容――汗かいちゃった私の背中をプロデューサーさんが拭いてくれたり、アーンしてもらったりするつもりだったのに)

加蓮(……まあこれはこれでありだし、妥協点としては悪くないか)

加蓮(女の子の私室に入れてさえすればこっちのものだし、なんなら凛と奈緒と手を組んで――ふふ)

武内P(おかしい……うまく切り抜けたはずなのに、首の皮一枚つながったにすぎないような気が)

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

加蓮「それじゃあバスタオルは今日レッスン終わってから使うから、今度家にあるのと一緒に持ってくるね」

武内P「ご協力感謝します。……ところで、全部で何枚なのですか?」

加蓮「使用していたのが4枚。観賞用・保存用が1枚ずつだよ」

武内P(観賞? 保存?)

武内P「6枚も購入されていたということは5万近い金額ですね……可能な限り返金できるよう販売元と掛け合おうと思うのですが、販売元について何かご存じの点はありますか?」

加蓮「うーん。誰だったか海外経由だとか何とか言ってたけど、難しそうな話だったから聞き流しちゃった」

武内P「そうですか。では他にPグッズを持っている人について心当たりはありますか?」

加蓮「控え室とかで堂々と見せる娘もいれば、持っていること自体隠そうとしてる娘もいるよ。まあ私がハッキリわかってることは――」

加蓮「CPは全員持ってるよ」

武内P「…………………はい?」

加蓮「だから、CPの人たちは全員Pグッズ持ってるよ」

武内P「…………赤城さんや、城ヶ崎さんも……ですか?」

加蓮「うん。前にみりあちゃんが二頭身プロデューサー人形を抱えているの見たことあるから」

武内P「私が二頭身の……人形?」

加蓮「そうそう。けっこうデフォルメされてて、ぴにゃこら太みたいなぶさカワイイ感じだったよ」

武内P「なるほど。そういった物ならば特に問題は――」

加蓮「で、莉嘉ちゃんは萌えTシャツでレッスン受けてたし」

武内P「」

加蓮「蘭子ちゃんなら、禍々しき霊気を感じるって言いそうな……プロデューサーさん?」

武内P「……だ、大丈夫です。城ヶ崎さんは……独特の感性と、背伸びしたい年頃なんです。きっと……一時の気の迷いで、私とお姉さんが軽く注意さえすれば何の問題も……」

加蓮(実はお姉さんはPグッズ購入額ランキングトップ3なんだけど……うん、ここは黙っといてあげよう)

武内P「ご協力ありがとうございました。CPのアイドルたちは明日集まる機会があるのでその時に回収するとして、今日は引き続き腕枕を持ち歩いてPグッズ所有者を探したいと思います」

加蓮「私もそうだったけど、プロデューサーさんがPグッズ持ち歩いてるの見たらバレたって焦るから良い手だと思うよ。頑張ってね」

加蓮(無関係な人から怪しい目で見られるけど)

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

※ ※ ※



武内P(あれから警備の人に捕まること2回……まさか社内で捕まる日が来るとは思っていませんでした)

武内P(北条さん以外見つけていませんが、今日はこのぐらいで――)

幸子「考え込んでどうしたんですかプロデューサーさん? ハハーン? KBYDルームの近くまで来たものの、カワイイボクに会うのが今さらになって恥ずかしゲフンゲフンちょっと何持ってバレ嘘くぁwせdrftgyふじこlp」

武内P(北条さんと違ってわかりやすいですね……)

武内P「輿水さん、お話があるのですがよろしいでしょうか?」

幸子「ぼ、ボクに話があると!? ま、まあプロデューサーさんには昔お世話になりましたし、カワイイボクは寛大ですから普段なら忙しくても時間を割いてあげますが、今日は――」

友紀「幸子ちゃーん。鈴木のポスター貼りたいからこのタペストリーどかしていい?」

幸子「友紀さあああああああああんっ!?」


つ 武内P萌え萌えタペストリー


武内P(私が鏡の前でネクタイを締めている光景ですか……こういうのに慣れてきたのが少し悲しいような気が)

友紀「あ、CPのプロデューサーいたんだ。アッハッハッハッハ。ご、ごめんね幸子ちゃん」

幸子「ち、違いますからねプロデューサーさん! こ、これは……ほらアレですよ! 驚いたことにPグッズを買うアイドルが多いから、元担当として一つも買わないのは悪い気がしたんです! それだけです!」

友紀「え? でもちょっと前までKBYDルームの八割はキャッツ関係だったのに、今じゃ八割がPグッズで――」

幸子「何で言うんですか!? というかそのポスターキャッツの鈴木さんじゃなくて広島の鈴木さんじゃないですか!?」

友紀「チッチッチ。甘いね幸子ちゃん。よくこのポスターを見なよ」

幸子「はあ?」

武内P「……キャッツのユニフォームを着ているコラージュですね」

幸子「はあ!?」

友紀「ほら、広島はイキのいい若手が何人もいるのに、キャッツは今一つでしょ? 球界の盟主であるキャッツの不振は球界全体のマイナスだから、今年優勝して余裕のある広島はキャッツに鈴木を移籍させるべきそうすべき。だからあるべき姿を形にしてみたんだ♪」

幸子「何言ってるんですか……?」

友紀「野村も魅力的だけど、今キャッツが解決しなきゃならないのは貧打だからね! そういった意味だと菊池も捨てがた――」

幸子「何言ってるんですか……?」

友紀「さ、幸子ちゃん……?」

幸子「何言ってるんですか……?」

友紀「ええっと……もしかして、おこなの?」

幸子「そんな理由で……プロデューサーさんに、よりによってプロデューサーさんにバレてしまって……!」

幸子「う、うう――――」

幸子「うわああああああんっ!」





輿水幸子
http://deresute-japan.com/wp-content/uploads/2015/11/sachiko01.jpg

姫川友紀

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

ポカポカ、ポカポカ


友紀「ちょっ、幸子ちゃんごめんってば。痛い痛い痛いから」

武内P「こ、輿水さん。落ち着かれてください」

幸子「ゆきゅしゃんののバカビャカバカ! キャッツにゃんてCSで横浜にこてんぴゃんに負けちゃえ!」 

友紀「あーもう。あたしが悪かったって、ほら」ギュウ

幸子「なっ! なにしゅるんですか、グス」

友紀「よしよし、よしよし」

幸子「……ふん」

友紀「プロデューサードン引きしないであげてね。去年担当が代わったころ幸子ちゃん寂しくて様子がおかしくなったんだよ」

武内P「そう、だったのですか……?」

幸子「ぐすっ……」

友紀「プロデューサーは担当代わったころ色々あって大変だったからわからないだろうけどさ。この子ってば甘えん坊なのに強がりだし、そのうえ気も遣うから余裕が無かったプロデューサーに顔を出しに行くことすら我慢しちゃって」

幸子「ゆ、友紀さん。ちょっと……」

友紀「はーい、ここはお姉さんに任せて幸子ちゃんは黙ってようね?」ナデナデ

幸子「……任せてダメだったら、マダガスカルへのロケ代わってもらいますからね」

友紀「アハハハ。キャッツが日本一になる瞬間をこの目で見るためにも、失敗は許されないか」

友紀「ん、そういえばプロデューサー何それ? 変なの持ってるけど」

武内P「今私はPグッズを回収していまして、これはその一つです」

友紀「あー、なるほど。アイドルが持ってたら色々と問題があるもんね。じゃあ幸子ちゃんからも回収したいんだ」

武内P「はい。最終的には販売元に返品して返金を願いたいと考えていますが、今の段階では難しいと思われます」

友紀「プロデューサーの立場と考えはわかるけど……幸子ちゃん、寂しさを紛らわすためにたくさん買ってKBYDルームと自室に飾りまくってるんだよ。それがいきなり無くなったら幸子ちゃん悲しいだろうし、お金だって返金できなきゃシャレになんない金額だよ。いくらだと思う?」

武内P「そうですね……30万ほどでしょうか?」

友紀「全っ然! そんなもんじゃないから。タペストリーやポスターを壁のいたるところに貼りまくったうえに、Pグッズじゃないけどでっかいコレクションケース買って、そこにプロデューサーのフィギュアをずらっと並べてるんだから」

幸子「~~~~~っ///」

武内P「フィギュアというと……私の人形でしょうか?」

友紀「そうそう。スーツが着脱できたり水着姿、ホスト風なやつとか全種類を自宅とこっちに一つずつ買っちゃって。2~3万するのを36個買ったわけだね。そんでもって4~5千円するポスターやタペストリーをだいたい30枚ぐらいだから合計で……100万いっちゃうね」

武内P「」

幸子「あ……あうあう///」

友紀「いくらプロデューサーが正しいとはいっても、これだけのものを返金されないリスクがあるのにただで渡すわけにはいかないかなーって」

武内P「……それは重々承知しています。ですので、私ができることがあれば可能な限り協力したいと思っています」

友紀「なーんだ! さすが幸子ちゃんの元担当。話がわかるじゃん。じゃあ手始めに毎週幸子ちゃんと――」

幸子「ん」クイクイ

友紀「え、どったの? 今からちゃんとふっかけるから。福留ばりの銭闘で自費キャンプも辞さない覚悟だよ」

幸子「その――――――」ゴニョゴニョゴニョ

友紀「え!? それだけでいいの? それにプラスして担当を元に戻すとか、両親に会うとか、毎週金曜の夜はナイター観戦とかつけようよ」

幸子「///」

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

友紀「んー、まあ代理人は本人の願いを叶えるもんか」

武内P「あの……輿水さんは何と?」

友紀「えっとね。来年の11月25日は丸一日幸子ちゃんに尽くすこと。以上!」

武内P「……それだけ、ですか?」

友紀「これだけ……で、いいんだよね?」

幸子「///」コクコク

友紀「さあこの条件でどうプロデューサー? いっとくけどこっちは格安の条件出してるから、一切の譲歩は認めないよ! たとえ当日に常務から呼び出しくらっても幸子ちゃん最優先だから!」

武内P「……わかりました。その条件でよければお引き受けしましょう」

幸子「……ッッッ!!! ま、まあカワイイボクは優しいですから! 毎日ひいこら言って大変なプロデューサーさんに、ボクに一日中尽くせる権利をあげましょう♪」

友紀「良かったねー幸子ちゃん」

幸子「フフーン! 良かったのはボクじゃなくてプロデューサーさんの方ですよ。それではプロデューサーさん、ボクはカワイくPグッズをまとめなければならないので失礼します」

武内P「ええ、お願いします」

幸子「さあ行きますよ友紀さん」タッタッタ

友紀「ああもう、はしゃいじゃって。そうそうプロデューサー。幸子ちゃんはあれだけでいいって言ったけど、寂しがり屋の甘えん坊だから近くを寄った時は顔を出してね」

武内P「わかりました。……姫川さん、輿水さんをよろしくお願いします」

友紀「お願いされなくってもあんなにカワイくて面白い子、かわいがらなきゃ損でしょ! ちゃんと立派なキャッツファンに育てるから安心してねー」タッタッタ

武内P「別にキャッツファンには育てなくていいのですが……」

武内P(それにしても輿水さんはなぜあのような条件を出されたのでしょうか……?)

武内P(来年の11月25日……輿水さんは今14歳なので16歳になる日ですが……何か関係があるのでしょうか?)

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

実はこのSSは僕の7年間の遠距離恋愛がベースになっています。
もちろん、秒速5センチメートルと絡ませるためや特定を防ぐために、無理やり時系列や場所、内容はいじっています。
でも各キャラの言い回しなどは当時のをそのまま使っています。そしてこのSSに登場するキャラにも全てモデルがいます。
ちなみに男はSSの内容を盛り上げるためにモテる設定でしたが、僕は一度も告白されたことがありませんし、
告白したのも小学生の時からずっと好きだった幼馴染のモデルになっている女の子に中学の時に告白をしたのが唯一です。
そしてこれからもずっと死ぬまで好きでい続けたい子もその子です。
ちなみにイケメンのモデルの奴も本当にあんなくそ野郎で幼兄のモデルになった人にボコられました。

じゃあ何でこんなことを蛇足で書くかというと、『あの映画』だけが遠距離恋愛の結果じゃないということを知って欲しかったからです。
すごく上からな発言になってしまっていますが、『距離』に負けなかった『二人』が少なからず実在するんだってこと、
そしてその『距離』に勝つためには、このSSでもキーワードになっていますが、『想いをちゃんと伝え合うこと』、そして『大事な二人だけの約束を交わし、果たすこと』、
これが『距離』に勝つために大切なことなんじゃないかということを僕の実体験をもとにこのSSで皆さんに伝えたかったからなんです。

以上で蛇足は終了です。気分を害された方がいたら本当に申し訳ありません。
でもこれから、遠距離恋愛に挑もうとしている方、もしくはすでに途中の方、そして遠くに好きな人がいる方になんらかの考えるきっかけになればと思っています。
また、あの『秒速5センチメートル』という映画には僕自身とても考えさせられました。確かに僕もあの映画を見て凹みましたが、「あんな結果にならないためにも」と、遠距離恋愛に絶対に負けないという気持ちが逆に強くなったきっかけにもなりました。
そのおかげで僕は7年という年月を乗り越えて彼女と一緒になれました。なので、皆さんにもそういう風にあの映画を捉えてもらえれば、あの映画を見たことも決して無駄ではないと思えるのではないかと思います。

では長々と書いてしまいましたがこれで本当に本当に終わりです。ここまで読んで頂いて本当に本当にありがとうございました。

今日はここまで
初めてユッキ書きました。畜生とお姉さんが合わさり最強に見える。

明日は初めて文香とありすを登場させます。

>>75
うちの卯月さんは劇薬みたいなもので、書いてるこっちまで振り回されるからそんなにしょっちゅう書けません
何かもう、登場させるたびにパワーアップしてて正直怖い

新章は近々始めますが、それにあたって作者からお願いがあります。
といっても、単に「作品の連載中、読んでる人は随時コメントをして欲しい」という、それだけです。
連載が終わってから纏めて、とかではなくて、“連載中に”コメントが欲しいのです。

ここでもmixiのコミュニティでも再三言ってることですが、私はSSの作者として、
「SSとは読者とのインタラクションの中で作っていくものである」というポリシーを持っています。
つまり、読者からの声がなく、作者が淡々と書いて投下しているだけという状況では、全く意味がないということです。
それなら「書かない方がマシ」といっても大袈裟ではありません。

特にこの都道府県SSは、本来3年前に終わっている作品を、需要があると言われて新たに書き続けているものです。
投下しても1件2件しかコメントが付かないのでは、その「需要」があるのか否かさえ曖昧になります。

全ての読者にレスを求めるのは酷な事だと思いますが、出来る限り「ROM専」というのはやめて下さい。
少なくとも、一夜投下する度に10~20件くらいのレスは付いてほしいです。
この数字は、私の考える、SSが正常に連載の体裁を保てる最低限度のレス数です。

連載を続けるにあたり、そのことだけは、皆さんにお願いします。

新章は近々始めますが、それにあたって作者からお願いがあります。
といっても、単に「作品の連載中、読んでる人は随時コメントをして欲しい」という、それだけです。
連載が終わってから纏めて、とかではなくて、“連載中に”コメントが欲しいのです。

ここでもmixiのコミュニティでも再三言ってることですが、私はSSの作者として、
「SSとは読者とのインタラクションの中で作っていくものである」というポリシーを持っています。
つまり、読者からの声がなく、作者が淡々と書いて投下しているだけという状況では、全く意味がないということです。
それなら「書かない方がマシ」といっても大袈裟ではありません。

特にこの都道府県SSは、本来3年前に終わっている作品を、需要があると言われて新たに書き続けているものです。
投下しても1件2件しかコメントが付かないのでは、その「需要」があるのか否かさえ曖昧になります。

全ての読者にレスを求めるのは酷な事だと思いますが、出来る限り「ROM専」というのはやめて下さい。
少なくとも、一夜投下する度に10~20件くらいのレスは付いてほしいです。
この数字は、私の考える、SSが正常に連載の体裁を保てる最低限度のレス数です。

連載を続けるにあたり、そのことだけは、皆さんにお願いします。

新章は近々始めますが、それにあたって作者からお願いがあります。
といっても、単に「作品の連載中、読んでる人は随時コメントをして欲しい」という、それだけです。
連載が終わってから纏めて、とかではなくて、“連載中に”コメントが欲しいのです。

ここでもmixiのコミュニティでも再三言ってることですが、私はSSの作者として、
「SSとは読者とのインタラクションの中で作っていくものである」というポリシーを持っています。
つまり、読者からの声がなく、作者が淡々と書いて投下しているだけという状況では、全く意味がないということです。
それなら「書かない方がマシ」といっても大袈裟ではありません。

特にこの都道府県SSは、本来3年前に終わっている作品を、需要があると言われて新たに書き続けているものです。
投下しても1件2件しかコメントが付かないのでは、その「需要」があるのか否かさえ曖昧になります。

全ての読者にレスを求めるのは酷な事だと思いますが、出来る限り「ROM専」というのはやめて下さい。
少なくとも、一夜投下する度に10~20件くらいのレスは付いてほしいです。
この数字は、私の考える、SSが正常に連載の体裁を保てる最低限度のレス数です。

連載を続けるにあたり、そのことだけは、皆さんにお願いします。

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全ての読者にレスを求めるのは酷な事だと思いますが、出来る限り「ROM専」というのはやめて下さい。
少なくとも、一夜投下する度に10~20件くらいのレスは付いてほしいです。
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といっても、単に「作品の連載中、読んでる人は随時コメントをして欲しい」という、それだけです。
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全ての読者にレスを求めるのは酷な事だと思いますが、出来る限り「ROM専」というのはやめて下さい。
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はじめに、俺は目標を立てないとやる気がでない面倒な性格をしています
だから端から見れば、毎日書くと言う馬鹿げた目標を立てて頑張ってましたが
冷静に考えたら、あの目標は意味不明かつ馬鹿でしたね
その馬鹿げた目標に付き合わせてしまってすみませんでした

それから
まどか「ずっと側にいてほしいな」
では、途中から他のレスはほとんど見ないで書いてたので
後日>>1から見直してわかったんですが
正直あれは100%俺が悪いですね
すみませんでした、本当に申し訳ない

よって今度はまともな目標を立てます
今後は保守を必要としないSSを書くように心がけます
長くならない、1レス会話を長くする、でしゃばらない
このあたりも目標として今後は頑張っていこうと思います

あと、極力他のレスに反応するのはやめる…
と言うよりも、書き終わるまでは反応するのをやめようかと思います

意見などは此方に書いて貰えれば必ず反応します


最後に今までよりも良いSSを書けるようになりたいと思います

はじめに、俺は目標を立てないとやる気がでない面倒な性格をしています
だから端から見れば、毎日書くと言う馬鹿げた目標を立てて頑張ってましたが
冷静に考えたら、あの目標は意味不明かつ馬鹿でしたね
その馬鹿げた目標に付き合わせてしまってすみませんでした

それから
まどか「ずっと側にいてほしいな」
では、途中から他のレスはほとんど見ないで書いてたので
後日>>1から見直してわかったんですが
正直あれは100%俺が悪いですね
すみませんでした、本当に申し訳ない

よって今度はまともな目標を立てます
今後は保守を必要としないSSを書くように心がけます
長くならない、1レス会話を長くする、でしゃばらない
このあたりも目標として今後は頑張っていこうと思います

あと、極力他のレスに反応するのはやめる…
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最後に今までよりも良いSSを書けるようになりたいと思います

※ ※ ※



武内P(おや、あれは……)

文香「……」

武内P(熱心に本を読まれていますね。Pグッズを持っている人に心当たりが無いか訊きたいところですが……邪魔をするのは悪いですね)

武内P(それに話しかけても気づいてもらえるかどうか。聞いた話では、鷺沢さんは一度本を読み始めると周りの声が――)


ピピピッ、ピピピッ


『レッスンの時間です、がんばりましょう。レッスンの時間です、がんばりましょう――』


武内P「!!?」

武内P(今のは……私の声!?)

文香「ふう……」パタン

武内P(まさか、鷺沢さんの携帯から……?)

文香(このアプリ……やはりとても良いものです。どれだけ本の中に惹きこまれていても、そっと私を掬い上げてくれる。ありすちゃんに頼んでダウンロードしてもらって正解でした)

文香「……レッスンは大変だけど、プロデューサーさんに応援してもらえれば……えれば……」

武内P「」

文香「」

武内P「……広々とした、それでいて緻密に設計されたこの城は、シンデレラたちの願いと活力で幻想のように、そして生き物のように熱を持っていました」

文香「……しかしここは、今私と貴方がいるこの時この場所だけは時が凍ったかのように静かです」

武内P「静かさは趣きの良き友です。鷺沢さん……貴女の気品ある美しさがそうであるように」

文香「それでも……私も時には、熱を求めたいのです。焦がれるのです。凍てついたモノ全てを薙ぎ払う熱風を」

武内P「熱風は貴方の願いを叶えるかもしれません。ですが同時に、貴女を傷つけ血という名の熱まで奪いさらんとするのでは?」

文香「傷つくことは怖いです。でも……この凍てついた空間より恐れるものがあるのでしょうか?」

武内P「……」

文香「……」

武内P「……それでは率直に訊きますが――」

文香「ま、待ってください!///」

武内P「は、はい!」

文香「プロデューサーさんは……そう、誤解されています」

武内P「誤解……なるほど、私は誤解をしているのですね」

文香「そうです。その通りです。決して――」

文香「私はこのアプリ『おはようからお休みまで武内Pと一緒ボイス』をダウンロードしてからことあるごとに利用したりなどしていません。ささいな用事がある度にセットなどしていませんし、鳴る少し前に時間が来たと気づいてもプロデューサーさんの声を聞くためにジッと待ったりなどしていません。夜寝る時には一分ごとにタイマーをセットして『もう寝ませんと明日に響きますよ』という柔らかで落ち着きのある声を子守唄に眠りつくなんていう習慣もありません。『おはようございます、今日も一日がんばりましょう』という声がなければ起きられない体質になど一切なっていません」

武内P「は、はい」





鷺沢文香
http://i0.wp.com/xn--zck0ab2m.com/wp-content/uploads/2015/09/c01b3b478b8bc4e81e212e95476d9819.jpg

文香「いえ、でも……その」

武内P「何でしょうか?」

文香「お、オータムフェスの時は……ご迷惑をおかけしました。改めてお礼を言いたいと思っていたのですが、なかなか勇気が出なくて……」

武内P「そのことでしたか。困っているアイドルの手助けをするのは当然のことです。こうして今も元気にアイドル活動している姿を見せていただくだけで、私には十分です」

文香「……見て、いただけているのですか?」

武内P「もちろんです。まだ本番での緊張は見られますが、少しずつ場馴れしていくのが見てとれます。鷺沢さん本来の柔らかな人を惹きつける、いい笑顔が出てきて……鷺沢さん? どうされましたか?」

文香「い、いえ……なんでもありません///」

文香「その……プロデューサーさんはそうおっしゃってくださいますが、私はあの時のことを深く感謝しているんです。貴方のおかげでありすちゃんの晴れ舞台が無くならず……そして私もその隣に立つことができたんです」

文香「だからなのでしょう。プロデューサーさんの声なら、どんなに本にのめりこんでいても、必ず耳に届くんです。深く落ち着きのある、まだ不安だらけの私たちアイドルを導いてくれる声が」

武内P「そ、そう言われると嬉しいのですが……こそばゆいですね」

文香「……私がこのようなアプリを利用することに不快感を覚えられるでしょうが、どうか見逃していただけませんか?」

武内P「まさか、不快感など……」

武内P(アプリは外から見えるものではありませんし、鷺沢さんのモチベーションにもつながるのでしたら……)

武内P「では鷺沢さん。アプリの音声がクローネやCPの皆さん以外に聞かれないようにすると、約束していただけますか?」

文香「も、もちろんです……!」

武内P「それでしたら、私などの声でよければ活用してください」

文香「プロデューサーさん……っ!」


ハラリ


武内P「おや? 何か……本のシオリが落ちましたよ」ヒョイ

文香「……え?」

武内P「はい、どうぞ――――」


つ 武内駿輔 十九の夏(浴衣)


文香「」

武内P「」

文香「あ……いや……これは、その……あ、ああ――」

文香「し、失礼しますっ」タタタタタッ

武内P「鷺沢さん……っ!! 行かれてしまった……どうしたものでしょうか」

ありす「今はそっとしてあげてください」スッ

武内P「橘さん?」

ありす「はい、その通り。ありすではなく橘です」ムフー

武内P「いつから見ていたのですか?」

ありす「レッスンの時間になったので文香さんに声をかけようとしたら、お二人が詩で想いを語り合っていたいました」

武内P「それは……だいぶ最初の方からですね」





橘ありす

ありす「ところでCPのプロデューサーさん。話は変わりますが、文香さんは男の人にだまされやすいタイプだと思うんです」

武内P「……理由を聞かせてもらえますか?」

ありす「文香さんはこれまでほとんど恋愛経験がありません。その一方で恋愛ものの小説や映画により、恋への憧れは日に日に高まります」

武内P「……」

ありす「それに信じられないことですが、あれだけ教養があって美しいのに、文香さんは自分に自信が無いんです」

武内P「そうですね。確かに鷺沢さんはもっと自分に自信をもっていいでしょう」

ありす「まったくです。ただ今問題なのは、恋に憧れ、しかし恋愛についての知識が本や映画などの媒体がほとんどを占め、さらに自分に自信がない絶世の美女……蟻が花の蜜に敏感なように、ろくでもない男が寄ってたかるに違いありません」

武内P「鷺沢さんは初対面の人に警戒心が強く、アイドルの自覚もしっかりとある方ですが……橘さんのおっしゃることは一理あり、心配になってきますね」

ありす「な・の・で! 私が鷺沢さんに近づく男が悪い虫でないか見極めないとならないんです!」ロンパァ

武内P「……は、はい」ビクッ

ありす「プロデューサーさん。貴方は私だけでなく、まだ小学生のアイドルたちに対しても丁寧な口調で、さらに苗字で呼びますね?」

武内P「ええ。もっと打ち解けるべきかとは思いますが……」

ありす「私は『この人は私を一人前として認めてくれている』と感じましたし、言葉こそ硬いですがアイドルとそれなりに打ち解けているように見えましたよ」

武内P「本当ですか?」

ありす「はい。相手が年下であってもおざなりにせず丁寧に応対する。ちょっと生真面目すぎるところはありますが、オータムフェスで凛さんの進言を聞き入れて実行に移すなど機転がきかないわけではありません。人格面は上々です」

武内P「は、はあ……」

ありす「仕事面で言うと、私が尊敬して、私を抜擢してくださった美城常務と対立したのはいただけませんが……和解したそうですし、この前常務が貴方のことを褒めていたのでこれも良しとしましょう」

武内P「ありがとう……ございます?」

ありす「これはプライベートに関することなので質問に答えなくていいのですが……貯金はどれほどありますか?」

武内P(人に言うことではありませんが……ずいぶんと真剣な目をしていますし、橘さんは歳の割に分別もあります。私のことだから別にいいでしょう)

武内P「だいたいゴニョゴニョゴニョです」

ありす「えっ……!? プロデューサーさん、まだ30歳ぐらいですよね?」

武内P「残業代や休日出勤の手当など色々と出るのですが、特に使い道がないものでして」

ありす「お酒や煙草は?」

武内P「どちらも付き合いでたしなむ程度です」

ありす「なるほど……金遣い、健康ともに問題無し」

ありす「肝心の相性ですが、先ほどの様子を見るに大丈夫でしょう」

武内P(ひょっとすると、私が鷺沢さんに近づく悪い虫ではないかと警戒しているのでしょうか?)

武内P(私のような者を警戒するのは仕方ないですが、そもそも鷺沢さんが私を相手にするはずがないのですが。鷺沢さんの私への信用は、あくまで仕事における年上の男性に向けるものであって、それ以上でもそれ以下でもないのですから)

ありす「それと……先ほどから気になっていたんですが、プロデューサーさんが手に持ってる腕のようなものは?」

武内P「ああ、これですか。実は――――」

ありす「――――なるほど。まあ当然の対応ですね。ですが……」

武内P「先ほど鷺沢さんにも申しましたが、アプリは認めようと思います。ただこのシオリは回収させてもらわないと」

ありす「……プロデューサーさん。文香さんにとってシオリはとても重要なものです」

武内P「おっしゃるとおりだと思います。ですがこれが先ほどのように本からハラリと落ち、ファンの皆さんの目に触れる事態を考えると回収せざるをえません」

ありす「でしたら代わりに、プロデューサーさんがシオリを選んで文香さんにプレゼントしてあげてください」

武内P「なるほど……シオリを選ぶのは初めてですが、良い考えですね」

ありす「プロデューサーさんが文香さんのことを考えて選んでくれたのなら、文香さんもきっと喜んで回収に応じますよ」

武内P「ところで、鷺沢さんは他にPグッズを持っていないのでしょうか?」

ありす「アプリとシオリだけ……あ、誤解しないでくださいよ」

武内P「何を、でしょうか?」

ありす「聞くことろによると、何を考えているのか他のアイドル達の中にはPグッズに何十万も費やしている人もいるそうですね」

武内P「はい……不思議なことに」

ありす「私たちのファンの方の中には、アイドルに費やしたお金の多さが愛情の大きさだと考える人もいるらしいですね。こちらも商売ですからそういう行為はありがたいのですが、身を破滅させるほどのめり込む姿は申し訳なくなるので止めてほしいものですが……」ハア

ありす「話を戻しますと、文香さんがPグッズに使ったお金は合わせて4千円です。ですが、決して、この金額だけを見て、文香さんの想いが軽いなどと、夢にも思わないでください!」

武内P「は、はい」

ありす「文香さんは貞淑な方なんです。アプリやシオリを買うことですら、プロデューサーさんにバレたらはしたないと思われるのではないかと不安に思い、それでも勇気を出して買ったんです」

ありす「文香さんはこのように慎みのある方です。ですから……文香さんに好意を寄せられた男性がもしいるとしたら、その人から当然食事や本屋巡りを誘うべきだと思います。違いますか?」ジロ

武内P「そ、そうですね? 時代錯誤かもしれませんが、私は告白は男の役目だと思って……あの、橘さん。いったい何の話を私たちはしているのでしょうか?」

ありす「何の話か……ですって!!?」クールタチバナァ

武内P「……ッ!?」ビクッ

ありす「文香さんを泣かせたら私が許さないという話です! プロデューサーさんは今のところ及第点ですが、今後も精進するように!」

武内P「わ、わかりましたっ!」

ありす「……それでは失礼します。レッスンまで時間が無いので」タッタッタッタッ

武内P「……」

武内P「もう、今日は終わりにしましょうか……」

※ ※ ※



ボンバァーーー!!!


武内P「この声は……非常階段からですか」

武内P「もうPグッズを探す気力はありませんが……せっかくなので顔だけでも見ましょうか」


ガチャ


茜「バアアアァーーー!!! っと、プロデューサーじゃないですか!」

武内P「やはり日野さんだったのですね。声がしたので様子を……ん?」

武内P「背中に何をかついでいるのですか?」

茜「あ、これですか! 走る時間が足りない時に、短い時間で燃えられるように負荷をかけようと思って買ったんです!」


つ 武内Pラブドール


武内P「」

茜「重さは40キロほどあってですね! 今みたいに人がいない非常階段をおぶって走るようにしているんです!」

武内P「」

茜「あ、さわってみてください! ちょっとひんやりしていますけど、まるでプロデューサーのような感触があるんです!!!」

武内P「」

茜「こんなに高い物買ったのは生まれて初めてですけど、とっても満足しています♪」

武内P「あの……日野さん」

茜「どうしましたプロデューサー!? 顔が青ざめてますよ! 医務室までおぶりましょうか!?」

武内P「いえ……大丈夫です。そのラブドげふんげふん。……その人形はおいくらでしたか?」

茜「898,000円です!!!」

武内P「はちじゅっ……きゅっまん……」

茜「さらに! サイズを合わせたスーツセット! 私服セット! 寝間着セット! 諸々で5万円!」

武内P「き、着せ替えているのですか!?」

茜「はい……? 私の汗がついたりするので洗濯しないといけませんから」

武内P(何を当たり前なことを、などという顔をしないでほしいのですが……)





日野茜

武内P「その……これを誰か他の人に見られたりしましたか?」

茜「先着5名様の商品だったので、手に入れられなかった人には悪いのでなるべく見られないように気をつけています!」

武内P「そもそも6人以上欲しがる物ではないと思いますが……」

茜「そんなことありません! うっかり幸子ちゃんに見つかって、倍額出すから譲ってほしいと言われました!」

武内P「輿水さん……」ホロリ

茜「当然断りましたよ! たとえ10倍の金額を積まれたって譲る気なんてこれっぽっちもありません!」

武内P「その……実はですね、今Pグッズを――――――――」

茜「――――――――え?」

武内P「たいへんな金額を出されたものだとは承知しています。可能な限り返金できるように努力しますので、どうかご協力を」

茜「プロデューサー人形……手放さないと、いけないんですか……?」

武内P「はい。アイドルが持つにはあまりにもリスクが……」

茜「プロデューサー人形をかついで、階段を走れなくなるんですか……?」

武内P「申し訳ありませんが……」

茜「私服に着替えさせて椅子に座ってもらうことも……?」

武内P「え、ええ……?」

茜「寝間着に着替えさせて一緒に寝るのも……?」

武内P「ストップ」

茜「はい?」

武内P「ええっと……日野さんはこれを、トレーニングのために購入したのですよね?」

茜「はい、そうです!」

武内P「椅子に座らせるのはともかく……なぜ一緒に寝るのですか? クローゼットの中にでも入れればいいのでは」

茜「でもプロデューサーにそっくりな人形なんですよ? 私がベッドで寝ているのに、クローゼットで立ったままだなんてかわいそうじゃないですか!」

武内P「な、なるほど……?」

茜「人形と一緒に寝る……ちまたでは女子力が話題になっているそうですが、これは女子力高いですよね!?」

武内P「どちらかというと女子力が低い行為では……?」

茜「そんな!? 人形に頬ずりだってしているんですよ!」

武内P「頬ず……っ」

茜「分厚い胸板を枕にしたりも――あれ、どうしましたプロデューサー? 顔が赤いですよ? 熱ですか!?」

武内P「いえ、あの……これは」

茜「やっぱり医務室まで行きましょう! 私がかついで――」

武内P(ここは双葉さんのアドバイス通り、一時撤退を!)

武内P「仕事があるので失礼します! Pグッズの件は考えていてくださ――」クルッ

茜「逃がしませんっ! ボンバー!!!」

武内P「!?」


タタタタタタタッ、ギュオンッ、ズガガガガガガガ、アーッ!

今日はここまで
明日でラスト。真実は都のものだ!

※ ※ ※



武内P「酷い目にあいました……今度こそ終わりに……うん?」ボロボロ

都「ほら、うちのプロデューサーさんに目つきが悪くて体がおっきな人がいるじゃないですか。その人の写真とかが写ったグッズを見かけたことはありませんか?」

清掃のおばちゃん「へえ? そんなの見た覚えはないねえ」

都「そうでしたか……すみません、時間をとらせてしま――――むむっ!?」

武内P with 腕枕「安斎さん?」

都「その腕っぽいものこそは噂に聞くPグッズ! まさかCPのプロデューサーさん自身が犯人だったとは……この都の目をもってしても見抜けませんでした」

武内P「いえ、これはですね――」

都「見た目こそナラクニンジャソウルが宿っていたり、善悪相殺の武帝のようですが、何だかんだで良い人だと思っていたのに……ハッ!? まさかこれは、雨の日に捨て猫に優しくする不良理論を利用して?」

武内P「安斎さん? もしもし?」

都「その凶悪な見た目にも関わらず一度でも親切にされたら、この人は良い人に違いないと思い込む……なんと隙がなく恐ろしい手段!」

武内P「あ、もしよければこのゴミも一緒に入れていただけますか?」

清掃のおばちゃん「はいはい」

都「しかしここで名探偵都に出会ったのが運の尽き! 真実は都のものだ!」ビシッ

武内P「ああ、終わりましたか。ところで今Pグッズをこの通り回収中なのですが、安斎さんも調査中なのですか?」

都「回収……中?」ビシッ

清掃のおばちゃん「元気なのはいいけど、あんまり散らかさないでおくれよ」スタスタ

武内P「はい。いつもお疲れ様です」

都「……」

武内P「安斎さん?」

都「子どもが懐く人って良い人だと思います」

武内P「え、ええ」

都「なので、みりあちゃんが懐いているプロデューサーさんが良い人なのは確定的に明らか。疑ったことなど一度もありません」

武内P「……はい」

都「……」

武内P「……」

都「ごめんなさい」

武内P「いえ、誤解されるのは慣れていますので」





安斎都
http://i.zazen-inc.com/idol/l/4ee4d08e6743566a2417831a32247d1e.jpg

武内P「それにしても安斎さんがPグッズを調査しているとは驚きました。いったいどういう理由でしょうか?」

都「実は数時間ほど前に、差出人が誰かわからないアドレスからメールがありまして、内容は346のアイドルを対象にPグッズというものを売りつける悪徳商法の存在を知らせるものでした」

都「誰か何の目的で私に知らせたのか気になりましたが……それはPグッズの真相に近づければおのずとわかると考え、今こうして調査にあたっていたのです」

武内P「差出人不明のアドレスから……奇妙ですね」

武内P(その差出人の目的はいったい何でしょうか? 失礼ながら安斎さんが事件の真相に近づけるとは思えません。つまりこの事件を解明させることは目的ではない)

武内P(メールを受け取った彼女が起こすことは……場が騒がしくなる?)

武内P(何でしょう……何か、見落としがあるのでは――)


携帯<♪~♪~


都「むむっ! さっきと同じアドレスからメールが来ました!」

武内P「……ッ! 私にも見せていただけますか?」

都「もちろんです」


本日23:00 西棟の第三会議室で販売者たちが集まる模様。
警戒しているため大勢での捜査は薦められない。


武内P「これは……っ!?」

都「現場を抑えるチャンスです!」

武内P「……待ってください安斎さん。これは怪しい……罠なのでは?」

都「罠?」

武内P「はい。少数で来たところを待ち構えているのでは」

都「うーん。でもこの人が私に今回の事件を教えてくれたんですよ。私が邪魔になるなら最初から教えなければいいじゃないですか」

武内P「それは……確かに」

都「きっとこの人は無理矢理協力させられていたけど嫌気がさしたとか、もしくは偶然真相を知ったもののどうすればいいかわからず、この名探偵都に頼ることにしたんですよ!」

武内P「はあ」

武内P(これは止めても一人で行ってしまいそうですね……仕方がない、こうなれば)

都「でもプロデューサーさんの言うとおり怪しいので十分警戒するとして……プロデューサーさんも一緒に来てもらえますか?」

武内P「はい。ご一緒させてもらおうと思っていました」

都「16歳の私が一人で出歩いていい時間じゃありませんし、犯人に見つかってもプロデューサーさんのカラテがあれば大丈夫です!」

武内P「え?」

都「え?」

武内P「私は空手や武道などの経験はありませんが……」

都「そんな……てっきりカラテの使い手だとばかり」

都「ま、まあいざとなったら早苗さん直伝のバリツの腕前(週に一回30分を二ヶ月)を見せてあげます!」

武内P(いざという時は私が盾となり、安斎さんだけは傷つかないようにしなければ……!)





???「……」

※ ※ ※



都(ここが犯罪者たちのハウスですね!)

武内P(中の様子はわかりませんが、明かりはついていますね。この時間帯に会議室を使用するのはよほどの問題が起きた時のみのはず。私はそんな話は聞いていません)

都(いよいよもってクロですねこれは! 中の会話を聞くとしましょう)スチャッ

武内P(その聴診器のようなものは?)

都(晶葉ちゃんがくれたもので、これさえあればたとえ防音であっても中の会話が聞こえるそうです。片方どうぞ)

武内P(失礼します……確かに、聞こえ――)

都(シッ! 集中しますよ)



???A「目標の金額についに達したな」

???B「純利益500万……達成は難しいと思っていたが、短期間で、さらに目標額を大きく超えて達成できるなんてな」

???C「クハハハハハ。アイドルたちの欲望の大きさを見くびっていたわ」

???D「ハァハァ」



武内P(この会話は……間違いない!)



???A「この売上をもってついに我々はあの夢の計画に着手できる!」

???B「夢……そうだ! 叶うなんて夢のまた夢だと思っていたのに、あと一歩の距離まで来れたんだ俺たちは!」

???C「もはやこの胸の猛り、抑えることなどできぬ」

???D「クンカクンカ」



武内P(計画……!? Pグッズの販売で資金を得るのは手段に過ぎなかった? では本当の目的とは……?」



???A「既に設計図はここにある! 明日からアイドルのためではなく、我々のためだけに製造する――――」










CuPABC『動いてしゃべる武内Pラブドール!!!』

CuPD「んほおおおおおおおおおおお」ビクンビクン





武内P「」

都(ラブド……? ラブラドールレトリバー?)

CuPA「長かった……本当は俺たちだけのためにPグッズを作成したかった」

CuPB「でもラブドールや超高性能ラブドールの資金源のためには、小娘どもにPグッズを販売しなければならず……」

CuPC「武内は我らだけのアイドルであった……Pグッズを持つアイドルを見るたびに、臓腑をえぐられる忍耐の日々」

CuPD「悔しい……でも……」ビクンビクン

CuPA「動いてしゃべる武内Pラブドールは絶っっっ対販売なんかしない」

CuPB「まだ一体しか作る金がないから他のPグッズ販売は続けなきゃならんけど」

CuPC「その屈辱も、我らが一体ずつ武内を所有する日までのこと」

CuPD「クンカクンカ」

CuPD「クンカクンカ」










CuPD「武内君の匂いがするよぉ」ニタァ










武内P・都「!!?」

バンッ


CuPA「こんばんはー、こんな時間にどうしたんだい?」

武内P「あ、安斎さん逃げ――」

CuPB「あて身」ドスッ

都「きゅう」バタッ

武内P「なっ!? あ、貴方たちも仮にもプロデューサーでしょう! アイドルを傷つけるとは何事ですか!」

CuPC「何、少しすれば何事もなく目覚める。意識があるままこれから起きることを見る方がよほど残酷だ」

CuPD「ナマ武内君! ナマ武内君!」ペタペタ

武内P「ヒイィ!」

CuPA「都ちゃんは君を連れてくるのに役立った。無事に返すことを約束しよう」

武内P「……ッ!? 安斎さんにメールを送ったのは、Pグッズの回収を始めて邪魔となった私を呼び込むため……Pグッズ回収中の私と自然に出会わせ、出会った時を見計らってここに来るように二度目のメールを!?」

CuPB「その通り。君に直接コンタクトをとるのはさけたかった。興奮のあまり目が血走りバレていただろうし、メールを使っても君は怪しんでこなかっただろう」

武内P「なぜ……なぜこんなことを!?」

CuPC「これはうぬのためでもある」

武内P「な、何を言ってるのですか!?」

CuPD「き、君もプロデューサーなら身に覚えがあるはず」

CuPABC『担当アイドルが可愛すぎてプロデュースするのが辛い……』

武内P「……ッ!?」

CuPA「アイドルは恋愛禁止……まして、プロデューサーがアイドルに惚れるなどあってはならないこと」

CuPB「けどな。そもそも俺たちが魅力的だと思ったからスカウトしたわけで、そんなアイドルと二人三脚で苦楽を共にして恋心を抱かないことなどできるか!?」

CuPC「淫らな想いが芽生えるたびに心を押し殺し、それでも芽吹く淡い想いを踏みにじり続け、やがて心が虚無になっていく……」

CuPD「ちゃま……」

CuPA「誰かを愛したい、愛してもらいたい……」

CuPB「けど一番魅力的な女性がいつもそばにいて、その女性以外を愛そうにも愛せない」

CuPC「……そう、女性なら担当アイドル以外選びようがない。ならば枠を広げればよかろう」

CuPD「おお、俺たちが渇ききってすさんでいたころ、担当がアイドルを辞めて落ち込んでいる君を見かけたんだ。そして俺たちは――」

CuPA「落ち込む顔を見てゾクゾクした」

CuPB「腹筋の割れ目に舌を這わせたいと思った」

CuPC「我の剛剣を口にねじり込むと決めた」

CuPD「××な××を×の××××へ××に×××で、さんざん××××させたあげくムリヤリ凸凹×する夢を見た」

武内P「」

CuPA「君はまだ無意識にアイドルへの想いを殺している状態だ。しかし無意識ではあっても、それは君のストレスになる」

CuPB「いつか俺たちみたいに追い詰められて心がガランドウになる」

CuPC「ガランドウであった我らが心に熱を吹き込んだうぬに、同じ苦しみを味あわせるわけにはいかぬ」

CuPD「だ、だから、これからすることは君のため……フヒ」ペタペタ、サワサワ

武内P「~~~~~っっっ!!!」

CuPA「うおおっ! たまらん反応だ! カメラ持ってこいカメラ!」

CuPB「動いてしゃべる武内Pラブドールの設計はできあがっているけど……こ、これは練り直す必要があるのでは!?」

CuPC「ええいもう我慢できぬ! そこをどけ! 我の剛掌波を放つ時がきたのだ!」

CuPD「武内君ハアハア、武内君ハアハア。あの苦しみを味わう前に、君もホモになるんだよお!!」

武内P「あ、ああ――――――」ガクガク

武内P(双葉さんはこうなることを恐れて私を止めてくれたのですね……こんなことになるのなら、双葉さんの忠告を受け入れておけば……)

武内P「南無三……」







ダンッ


武内P「!?」

CUPABCD「!?」

常務「そこまでだ。全員動くな!」

CuPA「なっ……常務がなぜ!?」

CuPB「今日の警備員は熱くて固いモノ(♂)無しでは生きていけない体にした同志のはず!」

CuPC「知らせがないとはいったいどういうわけだ!」

シーザー「同志とやらなら今はお休み中だ」ザッ

CuPC「貴様……できるな!」

シーザー「むさ苦しいホモの相手なんざごめんだが、先生の頼みとあっては仕方ない」

CuPD「ひ、ひいいいいいぃ」だばだば

メッシーナ「波紋!」

CuPD「ひでぶっ!!」

ロギンズ「逃げられると思ったか」

武内P「じょ、常務……これはいったい?」

常務「社内で怪しい動きをしている者たちがいるという知らせがあってな。急なことだったので信頼できる身内を呼ぶことにした」

CuPA「馬鹿な……こうなることを一番恐れ内密に動いていたのに。いったい誰が貴方に知らせたのですか!?」

常務「内密? 17歳の少女に知られておきながら何を言う。これを機に無能を切れると思うと、彼女には感謝しなければならないな」

武内P「17歳……まさか!?」

常務「君も後で彼女に礼を言っておきたまえ。柄にもなく肩で息をしていたぞ」

武内P「双葉さん……」

シーザー「必殺ゥ~~~シャボンランチャー!!!」

CuPABC「ぬぎゃあああああああああああ!!!」

CuPA「あ、あと少しで……全てが叶うのに」ガクッ

CuPB「ようこそ……男の世界へ」ガクッ

CuPC「奈良づくし……したかった」ガクッ

メッシーナ「先生。部屋の奥に証拠の品が多数あります」

常務「よし。あまり人の目に触れても面倒だ。私の部屋に運び込め」

シーザー「せ、先生? こんな趣味の悪い物、先生の部屋に入れるなんて――」

常務「い・い・か・ら、一つ残さず私の部屋に運びなさい」

シーザー「は、はい!」

常務「傷一つつけないように、そっと運ぶように。む、この設計書は……けしからん、実にけしからん」ポッケナイナイ

ロギンズ(今ふところの中に……)

メッシーナ(シッ。気づかぬふりをするんだ)

武内P(……ところでこのイタリア人たちは何者なのでしょうか?)





こうして武内PのSAN値を削り、アイドルたちの財布を寂しくする代わりに癒しを与えた事件は解決――










――すればよかったんだけどねえ

※ ※ ※



――翌日


タタタタタッ


武内P「あれは……?」

杏「ハァ……ハァ……プロデューサー!」

武内P「双葉さん? 貴方が走るとはいったい何が……」

杏「え、えらいことに……」ゼェゼェ

武内P「えらいこと? あ、いえそれよりも。昨日の件についてお礼を言わせてくださ――」

杏「そ、それどころじゃないんだよ!」

武内P「……いったい何があったのですか?」

杏「ねえプロデューサー。貯金は今いくらある? 答えにくいと思うけど正直に答えて」

武内P「……わかりました。ゴニョゴニョゴニョほどです」

杏「――よし。杏のと合わせれば数年逃げられる」

武内P「逃げ?」

杏「お願いプロデューサー。こうしている間にもいつ何が起きるかわかんないから、何も聞かずに杏と北海道に逃げて」

武内P「な、何を……」

杏「杏が悪いんだ。杏が昨日ちゃんとプロデューサーを止めていれば……」

武内P「双葉さんはちゃんと私に危険だと忠告をくださりましたし、それに昨日の件は解決したではないですか」

杏「違う……違ったんだ。杏はもっと本気でプロデューサーを止めるべきだったんだ。面倒だけど状況をコントロールできる自信があって……プロデューサーに感謝されたくて、ひざ枕してもらいたくて、欲ばり過ぎちゃった」

杏「杏が……杏が欲ばったせいで……プロデューサーは、プロデューサーは……」

武内P(いつも冷静な双葉さんらしくない……何が起きているか自分はわかっているのに、それを周りに説明できていない……それだけのことが起こっている?)

武内P(たとえ冷静でないとしても、双葉さんの忠告は重い。……ですが、いきなり北海道までアイドルの皆さんへのケアも無しに逃げるのはあまりにも――)

杏「早く、早く行こうよプロデューサー」

武内P「双葉さん。貴方の忠告を無視するつもりなどありませんが、確証も無しに仕事を放っておいてどこかに行くなど許されることではありません」

杏「そんなっ……そんなこと言ってる場合じゃないんだよ!」

武内P「教えてください双葉さん。どこに行けば貴方をそこまで混乱させるものを見れるのかを」

杏「えっと……あれ? 今の時間なら……あ、頭の中がごちゃごちゃして」

杏「――CPルーム」

武内P「CPルームに……ですか?」

杏「うん。……多分、その目で見ないと信じられないんだろうね。だから外からこっそりのぞいて、事の大きさが分かったら西棟の第三会議室に来てちょうだい」

武内P「確かその部屋は……」

杏「うん、あの変態たちが使ってた部屋だよ。常務の身内が強すぎて使う間も無かったけど、あそこには逃走路もあったんだ。杏はそこでプロデューサーを待ってるから」

武内P「わかりました。それでは行ってきます」


タッタッタッタッタッ


杏「プロデューサー……」

※ ※ ※



武内P(さて、CPルームの前まで来ましたが……中から物音はしませんね)


カチャ


武内P(薄暗い……何か物がたくさん置かれているようですが、ひょっとするとアレが双葉さんを錯乱させてものなのでしょうか?)

凛「プロデューサー?」

武内P「……ッ!?」ビクッ

凛「ドアの前でどうしたの? 中に入れないんだけど」

武内P「す、すみません。少し……」

凛「変なプロデューサー。さ、中に入ろうよ」

武内P「いえ……私は中には」

凛「なんで? 入ろうよ」

武内P「用事が――」

凛「入 ろ う よ 」

武内P「!?」





渋谷さんの突然の剣幕に思わず一歩後ずさる。
開きかけていたドアは私の背中に押され音を立てて開く。
薄暗い空間を廊下の明かりが照らし、中のモノたちをさらけ出した――


「……ッ!!」


等身大の自分の人形。十数センチほどの自分の人形。タペストリーに、ポスターに写る自分の姿。

マグカップに、時計に、筆箱に、ファイルに、写真集に、Tシャツに、ジャージに、バッグに、カーテンに、CDに、水筒に、靴に、トランプに、ジグソーパズルに、財布に、手袋に、マフラーに、帽子に、クッションに、タオルに、ハンカチに、カレンダーに、手帳に、ブックカバーに――――

そこにあるモノ全てに私の姿が……!





武内P「」

凛「聞いたよプロデューサー。加蓮はバスタオルでお見舞い、幸子はたかが100万程度のグッズと引き換えにプロデューサーを一日独占」

凛「私には……何をしてくれるの?」





【Pグッズランキング3位 銭闘力250万5千 プリンセスブルー凛】

武内P(ふ、双葉さんが正しかった。渋谷さんの狙いはわかりませんが、尋常ではない気迫です。ほとぼりが冷めるまで、まずは何にしても逃げないと!)

凛「別にね、無茶なことを言うつもりはないんだよ。ただ私とプロデューサー、二人で進める予定を早めようかなって。プロデューサーの家のかgi――」

武内P「部長に呼ばれているので失礼します!!!」ダダダダダッ

凛「プロデューサー……? なんで……なんで私から逃げる……あ、プロデューサーが私から逃げるはずないか。うん、追いかけっこしたいんだ。男の人っていつまでたっても子どもなところがあるって本当だったんだ。大丈夫だよプロデューサー。ちょっと意外だったけどそんなプロデューサーも……悪くないかな。フフ、フフフフフフフ」


ダダダダダダダッ


武内P「会議室へ……双葉さんがいる会議室へ……これは!?」キキィッ

武内P「段ボールで道がふさがって……?」

美嘉「どうしたの、そんなに慌てて?」

武内P「城ヶ崎さん? いえ、その……すみません今急いでいまして、失礼しま――」ガシッ

美嘉「……」

武内P「じょ、城ヶ崎さん? 手を離していただけますか?」

美嘉「アタシのネット上でのあだ名……知ってるよね?」

武内P「え……その、姉ヶ崎……でしょうか?」

美嘉「カリスマギャルなのに未経験だって、笑ってる奴がいるらしいんだ。言わせておけばいいと思ったけど……アタシ気づいちゃったんだ」

武内P「何に……でしょうか?」

武内P(気のせいでしょうか……城ヶ崎さんの様子が、まるで先ほどの渋谷さんと同じような気が)

美嘉「アタシをカリスマギャル路線で売り始めたのはアンタ。つまりアンタはアタシが未経験のままカリスマギャルに仕立て上げた落ち度があって、これからするアタシのお願いを受け入れないといけない……ねえ、そうでしょ?」

武内P(まさかこの道をふさぐ段ボールの中には全てPグッズが――――!?)





【Pグッズランキング2位 銭闘力322万8千 処女ヶ崎美嘉】
http://blog-imgs-76.fc2.com/7/t/o/7toriaezu/f84e6d3c1d11b46d7efe8e53e1013eb4.jpg

武内P「い、急いでいるので失礼しま――――なっ!?」ダダダダダッ

美嘉「絶対に……離さないこの繋いだ手は」ダダダダダッ

武内P「手をつかんだまま並走……!?」

美嘉「ねえ、アタシをカリスマギャルにした責任をとってよ。もちろんアタシの初めてをもらうんだから、その後はお父さんとお母さんに挨拶してね。莉嘉もきっと喜ぶから。ふふふふふっ」

武内P「た、助け――」


パンッ


武内P・美嘉「!!?」ビクッ

楓「もう二人とも、廊下を走っちゃいけませんよ」お手てパンパン

武内P「高垣さん……よかった」ホッ

美嘉「くっ……」

楓「そういえばさっき凛ちゃんも勢いよく走ってましたね。プロデューサーが大人としてちゃんとお手本を示さないと」

武内P「その……これには理由が」

楓「言い訳なんて言っていいわけ?」

武内P「は、はあ」

楓「なーんちゃって。実は何があってるのか知ってるんです。凛ちゃんも美嘉ちゃんも思いつめた顔してますね」

武内P「……知っていたのですか。そういうわけですので、申し訳ありませんが城ヶ崎さんを――」

美嘉「ねえプロデューサー。楓さんって不思議な雰囲気を持つ人だけど、アタシと凛がここまで本気でアンタを追っているのにいつも通りなのってさ……なんだか不自然じゃない?」

武内P「え……?」

楓「……」

美嘉「楓さん、そこのドア開けてみてくれない? 何もないんだったら……見せられるよね」

楓「……ううん、美嘉ちゃん。何 か あ る か ら 見 せ る の 」


ガチャ


武内P「~~~~~っっっ」

美嘉「これが……トップアイドルの財力!?」





【Pグッズランキング1位 銭闘力500万 25歳児楓ちゃん】
http://imas.gamedbs.jp/cg/image_sp/card/l/2cc6e90536c27201a4042b1bc3aa7a4b.jpg

武内P(渋谷さんと城ヶ崎さん……お二人のPグッズを合わせたぐらいの量が部屋中に……!?)

楓「これだけの物と引き換えだと……週に一回ひざ枕、週に一回お食事、週に一回マルマルという形式だとキリが無いですし、仕事で忙しいプロデューサーさんを拘束しすぎですよね」

楓「そこで私気づいたんです。プロデューサーさんがこの書類に印鑑を押すだけで全てが解決するんです!」


つ 婚姻届


楓「印鑑でないと、いかん。ふふふ」

武内P「た、高垣さん……?」

楓「楓と呼んで……あ、ハニーでもいいですよ♪」

美嘉「そんなことならないから! コイツはアタシに責任とって、それからうちの両親に挨拶に行くんだから!」

楓「美嘉ちゃん……あんまり聞き分けが悪いと、結婚式に招待しませんよ」

児・処「……」バチバチバチバチッ

武内P(ふ、二人がにらみ合っている隙に……ですが右手は城ヶ崎さん、左手には高垣さんで逃げ場が――――かくなる上は!)


ガラッ


美嘉「えっ……窓から!?」

楓「窓からだなんて、まーどうしましょう」

楓「そこまでして逃げるだなんて……ふふふ、フフフフフフフフフフフフフフフ」


ドサッ


武内P「……ッ! 下が芝生で、助かりました。早く……早く、双葉さんの……ところへ」ヨロヨロ

武内P(思えば昨日も今日も、双葉さんの忠告を受け入れなかったために酷い目にあいました)

武内P(なんと馬鹿だったのでしょうか……そんな私を双葉さんはあそこまで心配し、自分のせいだと責任を感じていました)

武内P(早く双葉さんに会いたい……会って謝って、これからは忠告は全て受け入れるようにしましょう……)

武内P「そうです……彼女の言うとおり……北海道へ……北へ……北に……」





「ヤラッド……嬉しいです、プロデューサー」





武内P「」

「私から提案する前に実家に来てくれるなんて……プロデューサーはそこまで真剣に私のこと、考えてくれていたのですね」



茜『先着5名様の商品だったので』



武内P(気づくべきだった……あんなものを買ったアイドルが日野さんの他に四人もいたことを……追っ手は――――四人)バタンッ

アーニャ「ダブロ パジャーラヴァチ……祖国へようこそ」





【Pグッズランキング4位 銭闘力248万9千 殲滅の拳士アーニャ】
http://imas.gamedbs.jp/cg/image_sp/card/l/1434c2b1e8ac2b9526af0dbc0be53e53.jpg

※ ※ ※



――杏は待ち続けた。
何人もの大人たちが熱く論じる場所で、その小さな体を抱えながら一人で待ち続けた。
あの不器用で誤解されやすい、けれど優しくてそばにいてくれるとそれだけで温かな気持ちになれる大男を待ち続ける。

来てもおかしくない時間がたっても待ち続けた。
来なければおかしい時間がたっても待ち続けた。

待ち続ける間、時おりその小さな体は何かを怯えるように震えた。
待つ時間が長くなるにつれ、震える回数が多くなっていく。
それでも彼女は不安を押し殺し待ち続ける。

太陽は沈み空が燃えるように赤く染まる。
炎は消え空が暗闇に呑まれる。

ついに、シンデレラの魔法が解ける時間となった時――


「ごめんなさい……プロデューサー」





――杏は彼が助からぬ身となったことをついに認め、涙した。





~BAD END~

最後まで読んでいただきありがとうございました。

販売元からのあまりの圧力の強さに>>1以外書き込めない!orz機能を使おうかと何度か考えましたが、皆さんから感想をいただけないのは悲しいので、読みにくいとは思いましたが使用しませんでした。

それと千川さんを販売元と疑った人へ。千川さんはカネゴンと違って心が清らかな女性で、こんなことには関わりません(ガチャガチャ

今後の予定は
12月1日のちゃんみお誕生日SS
1月は正月ネタでしぶりん

時間に余裕があればシンフォギアかMTGに初チャレンジしようと思います。
シンフォギアは公式がぶっ飛びすぎている上に、書くうえで参考となるSSの数が少ないので骨が折れそう……

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年12月18日 (火) 05:39:43   ID: AkPaU_T-

まとめた奴無能過ぎるだろ

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