めぐねえにもし主人公補正があったら――というお話。
その他にも色々ついてますけど
3スレ目――の途中で自主的な移転でございま
注意
R-18、ふたなり要素(めぐねえのみ)あり、オリキャラ要素あり、オリジナル展開主体、キャラ崩壊
【33 クリティカル! 発見されず 二回予定だった判定を一回に】
リーダー「――よし。順調だな」
誰にも発見されず、すんなり目的地近くの階段に到着。
確かここは拠点がある五階の階段からは行けない、地下一階と一階、二階のいる繋がっている階段だったような。
確かにここならば薬局に近い。階段を降りて目的地に入って安全を確保。後は侵入口を塞いでおけばなんとかなる。
いい作戦だ。階段から薬局までの道、薬局に奴らが手に負えない数いなければだけど。
綾華「ここからは戦いは避けられなそうだね」
リーダー「ああ。狭い道だからこの人数でも通り抜けるのは辛いだろうな」
男1「やるしかない、ってことだな」
男性陣が手にしている武器へ視線をちらっと落とす。
さて、階段の下はどれだけ奴らがいるのか分からない。戦闘は避けられないだろうけど、やり方はいくつかあるはずだ。
綾華「……」
1・自分の武器を囮に
2・正面突破
3・できるだけ通り抜ける
↓1
【1 正解選択肢 ファンブル!】
綾華「私が、武器を囮にするから――」
リーダー「陽動だな。分かった」
リーダーはあっさりと私の提案を受け入れてくれた。
まだ敵の姿が見えない内の作戦会議だけれど、果たしてどう作用するか。
先頭を行くリーダーについていき、二番手を行く私。階段を降りて、一階が見えてきた――
『……』
――瞬間、奴らの姿が視界にくっきり映る。
昼間。でも店内の明かりはなく薄暗い。そこでうごめく、人ではないもの。
かれらは不気味な呻き声で、どこでもない方向を見ていた。
数は、二。一人は階段の途中で倒れており、もう一人は階段のすぐ下、薬局の前で立っている。
綾華「っ!」
さっきまで遠目に見ていたはずなのに、思わず悲鳴が出そうになった。
私は知っていた。なのに忘れていた。
あいつらは容赦なく他者の命を奪うということを。
綾華「っ!」
戦わないと。守らないと。みんなが危険にさらされる。
まだバレてもいないのに私は焦り、手にしていた包丁をぶん投げる。
くるくると勢いよく回転する包丁は一階の床にバウンドし、ちょうど薬局のドア前に。
思ったより音が立ってしまった。
リーダー「――っ、まずい。薬局に急ぐぞ」
綾華「え? あっ」
何をしたのか。自分のことでぽかんとしている私の手を握り、リーダーは走りだす。
階段に倒れている敵の頭を殴り、乱暴に踏みつけるように前へ。薬局へと真っ直ぐ向かう。
リーダー「綾華、武器」
短い指示。何を言っているのかは分かったけど、この状況でそれをするには難易度が高い。
でも、やらないと。武器がないと――
綾華「ぶ、武器――」
リーダーに手を離してもらい、落ちている武器を拾おうと身体を屈める。
男2「危ない!」
が、そればかりに気をとられてしまった。
薬局の前にいた一人。それに気をつけていなかった。
立っているだけだったかれが、私の方を向く。
綾華「……!」
感情を感じさせない目。文字では表せない歪な声を上げ、奴が手をのばす。
包丁を手に、私は動けずにいた。
リーダー「綾華!」
手が私を掴み、顔が近づこうとしていたその時。リーダーの鉄パイプがそいつの頭を殴打した。
私を掴んでいた手が離れる。殴打の衝撃で無理矢理だったからだろう。爪と擦れて二の腕に痛みが走った。
綾華「いっ、つ……」
リーダー「悪い。行くぞ」
痛い、けれど止まるわけにはいかない。
横をちらっと見たけど、包丁の音につられて奴らが何体かこっちに来ていた。
この結果は私が招いたこと。せめてこれ以上迷惑をかけないように薬局へ入らないと。
藤田 綾華
体力 120 → 90
綾華「……みんな、無事?」
薬局に入り、一段落。
とりえあず物陰に隠れ、周囲を確認。
どうやら一人も欠けずにここへ到着できたようだ。
リーダー「怪我は……なさそうだな」
私以外の怪我人もいないようだ。
リーダーは私の怪我を目視し、ホッと息を吐く。
リーダー「大丈夫そうだな。――悪かった。いきなり綾華に任せるのは酷だったな」
綾華「あ、いや、そんな……ことは」
リーダー「……ま、怪我する人が少なくてよかった。」
そう言って、リーダーは物陰から顔を出して薬局の様子を窺う。
中に敵影はなし。薬局のドアを閉じた音に反応した奴らもいなそうだ。
リーダー「――よし。ドアを塞いで、隠れている奴らに気をつけて探索してくれ」
頷く。簡易的なバリケードを作り始める人、周囲の安全を確保する人、それから、目的の物を探す人――私。
それぞれの役割に分かれ、薬局での探索が開始された。
綾華(責められたりはしない……んだね)
いい人達だけど、いい人すぎて心配になる。
↓1 賢さ40で判定 40以下で――
【今日はここまでで】
【03 判定成功】
綾華「……」
リーダー「どうした?」
綾華「あ、いや――なにか音が」
リーダー「音?」
綾華「カチャカチャというか、小さいのだけれど」
みんなが行動を開始してからちょっと。私はふと頭に引っかかる違和感に、動けずにいた。
足音のような――よく分からないけど、微かにそんな音がしたような。
ちょうど、私が怪我を負って薬局に入る辺りだ。
男3「なにもいなそうだ。安心していいぞー」
リーダー「とりあえず、問題はなさそうだけどな」
綾華「うーん……でも聞こえたんだよね」
首を傾げながら私はその音が聞こえたと思う場所へ向かう。
安全を確保した後だから多分大丈夫だろう。と分かってはいるけれど、緊張してしまう。
私が覗き込もうとしているカウンターの向こうから、奴らが飛び出してきたら――
綾華「……あ」
ひょこっと顔を出す。
カウンターの向こう。そこにいたのは一匹の犬。赤の首輪をつけた茶色の小型犬だ。
綾華「太郎丸……? なんでここに?」
その子の名前は太郎丸。
私達の拠点で一緒に暮らしているワンコだ。
綾華「もしかしてついてきちゃった?」
一応怪我の類いを確認。様子もおかしくはない。
手招き。すると素直に従い、床に落ちている物を踏み台にカウンターの上に登る。
綾華「怪我はない……ね。良かった」
頭を撫でる。
気持ち良さそうに目を細める彼を見ていると、心がとても安らぐのを感じた。
ああ、可愛い……。
リーダー「綾華、なにか――太郎丸っ?」
綾華「ついて来てたみたい。気づけて良かった」
リーダー「だな……誰も気づけてなかったし」
自分の聖徳太子的な才能に感謝だ。
太郎丸を抱え、私は改めて医療品を探そうと――
綾華「!?」
した刹那、薬局のドアが大きな音を立てた。
何かがぶつかったらしい音。衝撃でドア前に立てたバリケードがちょっとだけ歪む。
リーダー「おい、バリケード大丈夫なのか?」
男1「大丈夫な筈だけど。外の奴らも、近かったのは倒したから」
ということは横から近づいてきてた奴らがぶつかってきたということか。
それなら、大した心配もなさそうだ。こっちを見失うのも早いだろう。バリケードもあるし。絶対大丈夫だ。
???「あ、開いた!」ガチャ
ドアが外開きじゃなければ。
用心してドアを見つめる私達の前で、あっさりと開かれてしまうドア。
ちょうど薬局へ入る私たちにみたいに慌てた様子で、バリケードを崩し中へ入ってくるその人物は、
卯奈「た、たた助けべうっ!?」ステーン
美紀「――あ」
圭「太郎ま――あっ。み、みんなお揃いでっ」
拠点の女性陣、三人だった。
ずっこける卯奈さん、その後に彼女の後ろから入ってくる二人。
彼女らは私と男性陣らを見て、状況を理解したのだろう。ばつが悪そうな顔をして、視線を泳がせた。
綾華「……あ、あはは」
まさか、三人で来るなんて。
圭ちゃんはともかく、真面目な美紀ちゃんに臆病な卯奈さんの二人が――。
太郎丸。罪なわんちゃん。
リーダー「――って、面白可笑しい状況じゃないからな」
圭「ご、ごめんなさい……」
美紀「すみません。本当は止めるべきなのに……」
卯奈「ごめんなさい」
当然説教される三人であった。
太郎丸を追ってこっそり出てきたという三人だけど、一歩間違えば全滅しかねない危ない選択であることは言うまでもなく。
まぁ怒られるよね……。納得である。
綾華「リーダー。それくらいにしてあげて、手伝ってもらうのはどう?」
でも私が彼女らの立場にあったら多分、太郎丸を追っているだろう。
だからそれほど強くは言えず、私は提案する。幸い、道中はそれなりに安全なのだ。ちょっと人数が増えても通り抜けるくらいはできるはず。
今はできるだけ時間を短縮させて、さっさと帰るのが得策だろう。説教は拠点で。
リーダー「……そうだな。今後こういうことは止めてくれよ?」
圭「は、はい……」ションボリ
美紀「……。えっと、綾華さん。何を手伝えばいいですか?」
卯奈「無茶するんじゃなかった……うう」ガッシリ
綾華「とりあえず卯奈さんを離してくれると……」
男性が苦手な卯奈さんは私にがっちり掴まりっぱなし。
彼女を引き離そうと美紀ちゃんが精一杯引っ張り、太郎丸が苦しそうにして、圭ちゃんはリーダーさんに怒られてしょんぼり。
明らかに危機的な状況で繰り広げられる光景ではなく。
綾華(これ大丈夫なのかな……)
このまま無事に帰れるといいんだけど……どうなるやら。
【美紀、圭、卯奈が合流しました】
【桐芽 卯奈】
体力 90/90
耐性 90/90
精神 50/50
力 20
速さ 50
賢さ 30
技術 20
『スキル』
強い五感 暗い状況、音関連の判定でプラスの補正がかかる
弱気 死亡、感染の危機がある判定、男性が関連した判定でマイナス補正
『持ち物』
装備品:なし
スマホ、ペン、サイフ
【直樹 美紀】
体力 100/100
耐性 100/100
精神 100/100
力 30
速さ 30
賢さ 50
技術 50
『スキル』
広い知識 道具使用の判定でプラス補正
『持ち物』
装備品:なし
スマホ、本、携帯食糧
【祠堂 圭 & 太郎丸】
体力 200/200
耐性 150/150
精神 120/120
力 30
速さ 40
賢さ 20
技術 30
『スキル』
仲良し このキャラのみの攻撃判定、自由探索などの効果が二倍。ダメージ判定が二倍。クリティカル効果二倍。ファンブル効果二倍。
嗅覚 このキャラが探索のパーティーに参加した際クリティカル判定時、自由探索の『99』、『00』のコンマの効果が同時に発動する。
『持ち物』
装備品:なし
音楽プレーヤー、スマホ
【と、キャラのステータスを貼ったところで今回は落ちです】
乙ついでに
桐芽 卯奈(きりめ、うな) 24歳
【容姿】
148cm Bカップ 色白
焦げ茶色の肩甲骨辺りまでの長さのポニーテール
前髪にヘアピン(青)をしている
噛まれないようにコートを着て手袋をしている
【得意、長所】
逃げ足が速い、夜目がきく、耳が良い
【苦手、短所】
非力、不器用、ヘタレ、男性
【設定】
セクハラ上司にビンタをして仕事を辞めた後半年ほどニートをしていた。
性格は人に優しくやや無口で物静かな性格。人の話をよく聞く為、よく相談を受ける。
両親は離婚し、同居していた父は20歳を待たず他界した。高3の妹がいる
パンデミック発生の時はモール内の服屋で就活の為面接をしていた。騒ぎが起きた時、その場で待つよう指示され取り残される。
外の様子を見てしばらくは部屋の中で震えていたが、食料と水を求めてショッピングモールの探索を始める。
【暗闇だと常時発動で、低めのステータスの代わりに補正がかかる場面が多めです。
モールでは昼、日当たりがいい場所以外では補正がかかります】
【オリキャラは合流前に死亡したりするのはない――方向性のつもりだったのですが、もしかしたら前は違うこと言ってるかも。
一応、モブキャラは容赦なく死んだりしますが、オリキャラについては合流前で死んだりしません。死んだらゲームオーバーなので】
綾華「これくらいでいいかな……」
リュックに必要と思われる物をつめて背負う。
これで誰かが怪我や病気をしても、軽いものなら対処できるだろう。
卯奈「……終わった?」
綾華「うん。ちょっと余計に取っておいたから、しばらく大丈夫だと思う」
美紀「じゃあ今日の目的は果たせましたね」
リーダー「よし、なら長居は無用だ。人数が多いし帰るか」
リーダーの指示にみんなが頷く。
男性陣に加えて女の子四人。確かにこれは人が多すぎる。
圭「――えっと、どうします? 私達、結構派手に音を立てちゃったけど……」
卯奈「うっ」ギクッ
リーダー「それでも来た道を戻るしかない、かな。俺たちを先頭に、君達は後をついてきてくれ」
綾華「うん。それしかないよね」
頼りっきりになってしまうけど、男の人に頼るしかない。
私も彼女達もまともな武器を持っていないから。
リーダー「よいしょ……っと」
拠点へ戻ることに決め、メンバー全員で薬局の入り口近くに集結。
ドアを塞ぐバリケードをどかし、リーダーがまず顔を出す。
とりあえず音とか声は聞こえないけど、奴らは人間じゃない。その場に何時間も突っ立ってることだってあるだろう。油断はできない。
圭「ど、どうですか?」
圭ちゃん、心配そうな顔してる。
リーダー「大丈夫だな。時間が経ったから帰ったみたいだ」
卯奈「良かったぁ……」
美紀「圭、太郎丸しっかり抱いててね」
圭「大丈夫、多分逃げないから」
太郎丸「……」ハッハッ
リーダー「行くぞ。離れずについてきてくれ」
みんなが頷く。
……また奴らの中を歩いていくことになる。
ちょっとでも何かを間違えれば死んでしまう、危険な場所を。
綾華「……」
沈みそうな自分の頬を叩き、私は自分の手に触れた。
私の夢はもう叶いそうにない。でも、できることはある。
綾華(そうだよね……)
だから考える必要はない。
あいつらは敵で、今はみんなを守ることだけを考えればいい。
自分のことなんて、何も考えないでいい。
↓1 コンマで判定 40以上で敵と遭遇
『71 遭遇』
リーダー「……」
素早い動きで移動していく一同。
その後ろを不安そうな様子の女性陣が行く。私は最後尾。
危険がないか確認し、何かあればみんなへ小声で指示を出す。
その方法で拠点までの道、半分くらいまで進んだのだけれど――
綾華「っ! みんな!」
ついに奴らとの戦闘を避けれられない状況と出くわしてしまった。
私達が進む道。その横にある道から敵が一体飛び出してくる。
思ったよりも速い。小走り程度の速度でちょうど女の子達の中へ向かっていく。
注意をうながすけど、まずこのままだと襲われてしまうだろう。
綾華「……!」
何か、しなければ。
女の子が怪我を負うなんて見過ごせない。
でも何をすれば……。
1・逃げるように命令
2・転倒を狙う
3・指示を出す(対象:美紀、圭、卯奈、綾華)
↓2
【落ちます。書きながら色々してたので、遅くなってすみません】
【安価はここから↓2で】
【安価下ですね 1番で】
『1 逃げるよう指示を出す コンマ:49』
『「卯奈 速さ 50」 「美紀 速さ 30」 「圭 速さ 40」
「平均 40 結果:良(補正あり)」』
綾華「逃げて!」
逃げれば多分、男の人が助けてくれる。
今ここで立ち向かうのは危険すぎるだろう。
私はできるだけ声のボリュームを抑え、指示を出す。ひとまず逃げるように、と。
卯奈「!」
初めに動き出したのは卯奈さん。怯えた表情で彼女は奴から距離をとり、警戒する。周囲の確認も怠らない。
怯えているように見えて動きは冷静だ。
圭「っ、美紀――」
美紀「……!」
が、高校生の女の子二人はそうもスムーズに動けないようだ。
怯えているのか、動けずにいる美紀ちゃん。そして圭ちゃん。私もすぐ向かおうと思うけど、間に合わない。
血で肉で、汚れた奴の手が迫る。目の前で女の子が傷つく。あの日のことを思い返しながら、私は手を伸ばした。
けれどそれが届くことはなく。
卯奈「や、やめてぇ!」
後悔に焦り、頭が真っ白になる。
私が間に合う頃には、あの子たちはどうなるのか。
焦りが頭を支配しようとしていたその瞬間、意外な人物が動き出した。
目を閉じた卯奈さん。彼女は手にした……石の塊? みたいなもので殴りかかろうとする。
次の瞬間、卯奈さんに殴りつけられた奴は静かに床へ倒れた。
卯奈「……はぁ、はぁ。だ、大丈夫?」
返り血で点々と服を汚した卯奈さん。
敵を殴り飛ばした――多分、マネキンの台座を置き、今にも死にそうな弱々しい声で二人へ問いかける。
美紀「っ……助かりました」
圭「――ぁ。駄目だね……全然動けなかった」
綾華「卯奈さん、ありがとう。あれは私も間に合わなかったから」
卯奈「う、うん……。どうも」ゼエハア
三人からお礼を言われ、卯奈さんはほんのりと赤くなる。息苦しさからかもしれないけど。
リーダー「すまない、みんな怪我はないか?」
綾華「うん大丈夫。脇道をもうちょっと警戒お願い」
リーダー「ああ。気をつける」
戻ってきたリーダーさんへお願いをし、一行は移動を再開する。
……卯奈さんに倒させてしまった。優しくて、ちょっと臆病な彼女に。戦いなんて縁がないような人に。
――気をつけなくては。
↓1 コンマ50以上で敵と遭遇
【30 戦闘回避】
リーダー「……無事、帰ってこれたな」
綾華「――はぁ。安心した」
慎重に移動をして、拠点のある五階へ。
なんとか私たちは避難所に帰ってきた。
卯奈「……やっと、ゆっくりできる」ハァ
美紀「すみませんでした。軽はずみなことして」
圭「ごめんなさい」
リーダー「ああ。今度から太郎丸は繋いでおくか、目を離さないようにしておかないとな」
男1「だねー。華やかなのはいいけど」
男2「ひやひやするからな」
苦笑する男性陣に頭を下げ、並んで歩いて行く美紀ちゃん圭ちゃん。
卯奈さんもまた私たちに会釈すると自分の部屋があるスペースへと向かっていった。
三人とも大丈夫そうだ。ホッと安心。
女性1「あ、お帰りなさい。どうだった?」
リーダー「乱入者があったけど問題ないよ。薬は手に入った。あと、お菓子と栄養食品」
女性2「またおまけ持ってきたの?」
拠点で待っていたメンバーと楽しげに会話をするリーダー達。
私も混ざろうかと見ていたけれど、どうもそんな気にはなれなかった。
楽しい平和な風景。でも、そのすぐ外では危険な世界が広がっていて。
綾華「……」
すっかり忘れていたけれど、私達がいる場所はそうなのだ。
リーダー「綾華」
ぼんやりしていると、リーダーから声がかかる。
いつの間にか私の横に立っていたリーダー。彼は私の肩に手を置き、ぐいっと引っ張る。
綾華「っと、どうしたの?」
リーダー「ちょっと話を。大切な、な」
はぁ、と空返事。
私がきちんと返事する前に強引に連行されてしまった。
連れてかれた先は食堂。誰もいないその場所の隅っこで、ちょっと近めに向き合い――内緒話?
苦い顔をして、彼は話を切り出した。
リーダー「実は……ちょっと問題がな」
綾華「問題?」
リーダー「ああ。食糧が少なくなってきた」
食糧。それがなくなりかけてきた。
その言葉に現実味はないが、意味を理解することはできた。
リーダー「近いうちに倉庫か、食品の売り場に行こうと計画してるが――その時は今回みたいなことがないようにしてほしい」
綾華「見張りってこと?」
リーダー「平たく言えばそうだな。遠征の男以外避難所から出ないように気をつけてくれればいい」
綾華「――うん。それくらいなら喜んで」
むしろ今まで見ていなかったことがおかしいくらいで、断る理由もない。
危険な遠征になるというなら尚更。
綾華「けど、大丈夫? 一階はちらっと寄ったけど、それでも数が多かった」
リーダー「どうなるか……はっきりとは分からない。危ないのは確かだろう」
リーダー「けど行かないわけにもいかない」
リーダー「生活環境はマシとはいえ、まだまだ事件の前と劣るからな。その上食べ物も不十分だとどうなるか」
綾華「……そうだね。今まで仲良くしてきたからこそ、そういうのは」
頷くリーダー。
これまでの生活は危険の上に危ういバランスで成り立っていたもの。
何かが欠けたらどうなるのか。食糧ともなれば命がかかわってくる。重大な問題だろう。
リーダー「……もっとまともに生活できる場所を探すのも考える必要があるのかもしれないな」
綾華「そんな場所あるのかな? 電気は確実にどこも止まってると思うけど」
リーダー「分からない。けど、どこかにそんな場所があるなら――」
リーダーの言葉がそこで途切れる。
沈黙。どうしたのだろうかと、私は彼の顔を見た。
綾華「……!」
リーダー「……っと。とにかく、よろしく。じゃあ」
私と目が合い、取り繕うように言って彼は話を切り上げた。
そしてにっこりと笑い食堂を出て行く。まずいものを見られたような、そんな態度で。
綾華「……」
食糧の問題に、リーダーの不穏な言葉。
嫌な予感しかしなかった。
綾華「ここよりもっといい場所があったら」
あったら、彼は、みんなはどうするのだろうか。
約10日間。トラブルもなく平和に過ごしてきたつけが、ついに回ってきたのかもしれない。
綾華「……」
どうすればいいのだろうか。私にできることは何があるのだろうか。
危機を理解し、いざ行動に移そうと考えたとき、私は私のいる場所の狭さを思い知った。
ここにいては何もできない。
けれど外へ出る力はなく、変化が訪れるのをただ待つのみ。
――そうして、また流されるのだろう。
全てがなくなった、あの日みたいに。
【視点変更:佐倉慈】
慈「こんなものかしら……」
自分の荷物をまとめ、窓の近くに置いておく。
ハシゴをかけておいた空き教室。そこには誰もおらず、みんなが用意した荷物がきちんと並べられて置かれている。
時刻は――昼程度か。もう少しで出発できるだろう。
出発に備えて、荷物の確認をしようと私はしゃがみ込む。
天子「慈さん」
その隣に座り、ひょっこりと顔を覗き込む女性が一人。栗宮さんだ。
慈「栗宮さん。どうしたの?」
天子「お留守番なので、ちょこっと忠告を」
忠告? 首を傾げる私へ、栗宮さんは目を鋭く、真面目な顔で言う。
天子「まず一つ。無闇やたらに部員を増やさないこと、です」
慈「まぁそれは……わかってるけど」
天子「そうですよね。では追加で。男性は怪我の治療と食糧を分ける程度の親切でやめといてください」
慈「……どうして?」
簡単に言えば、危険な場所にいる人を性別によって区別しろということ。
そんなことをしろと理由もなくあっさり言う人ではない――と思いたいけど、言いそう。
というか、理由があっても言ったらいけないことなんだけど、この人理由があればストレートにそれを言いそうだし。
天子「厄介事しかないからです。女性だらけで皆さん容姿もよくて、現在は良好な仲です」
慈(私は単純に女性とカウントしていいのか……)
天子「けれどそこに男性が入ると――まぁ、言わずもがな」
慈(実際こじれはじめてるからなんとも言えない……)
天子「慈さん? 聞いていますか?」
慈「え、ええ。――そうよね。トラブルを避けるためにも、仲間として暮らす人は慎重に決めないと」
天子「はい。治療と食糧だけでも充分人助けになりますし」
慈「うんうん。そうよね」
どの口が言うのか、と自分でツッコミしなくてはならないのが私の辛いところ。
でも確かに男性が仲間になって今の暮らしをするのは……よくないだろう。まず動き難くなるだろうし、後々問題になる可能性が高い。その人のためにも勧誘はやめておくべきだ。喜んで男性は来たがるかもしれないけど。
慈(この矛盾した存在……)
まだ男性と出くわすと決まったわけではないのにすごく申し訳ない。
遠足中男の人に会わないことを願うばかりだ。
↓2 会話イベント 誰と会話する? (対象:由紀、胡桃、悠里、天子、智夏、イリス、鈴美、桜)
(由紀、胡桃、悠里、桜はコンマ末尾が8、9、0で特別なイベント発生)
【今日はここまで】
桜さんで末尾が9
特別イベントでござい
もう遅かれ早かれ全員R-18的なシーンはあるので、書いていいかの選択肢は飛ばして書いちゃいます。
いつものように書き終えたら一気に更新いたします。なにか希望があれば、無理なもの以外は混ぜたりできますので、気が向いたら書き込んでくださると嬉しいっす
栗宮さんと別れ、なんとなく私は廊下を歩いていた。これから遠出することになるからかもしれない。学校が恋しかったりして。
慈「今のうちにしっかり見ておこうかしら」
汚れていたりするけど、掃除をしている効果もあり、血の汚れはまったくなくなった。この調子でどんどん活動範囲を広げられれば……。
慈「……あ」
ポジティブに考えていると、ふと教室の中に誰かいるのが見えた。空き教室の中、桜ちゃんが一人で佇んでいる。
……どうしたのだろう?
慈「桜ちゃん」
思わず気になって、教室の中に。驚かせないようにドアは音を立てるように閉め、声をかける。
桜「……はっ!? 慈さん!」
……結局びっくりさせてしまったみたいだ。勢いよくこちらへ振り向いた彼女は、ぱぁっと明るい表情で微笑む。
桜「どうしました? もしかしてご心配をかけたり……」
慈「ええ、まぁ心配といえばそうね。ぼんやりしていたから」
桜「あ……少し黄昏ていただけですわ。大丈夫です」
慈「そう? それならいいけど。無理は禁物よ?」
桜「は、はい……」
微笑んで言うと、彼女は赤面しながら頷く。……やっぱり好感度が高い。好意を対面していてひしひしと感じてしまう。照れ臭いというか。
桜「では少し……甘えてもいいでしょうか?」
慈「? ええ」
もじもじとして可愛らしく問いかける桜ちゃん。生徒の頼みを断る気もなく、私は気軽に頷いた。
桜「ありがとうございます、慈さん。では……」
おずおずと近づいてきた桜ちゃんが、私のことをぎゅっと抱き締める。
私と同じくらいの身長の彼女。ふわっといい香りがし、抱き締められると胸と胸が合わさった。
桜ちゃんはそのまま甘えるみたいに私の首筋に顔を埋めてゆっくり頬擦り。
髪の感触がちょっとくすぐったい。
慈「あ、桜ちゃ……」
彼女の豊かな胸が当てられ、すぐ近くに彼女の身体が。そんな気はなかったのに、私の身体はすぐに反応してしまいそうになる。
桜「……あら?」
いや、もう反応してた。
――悠里ちゃん胡桃ちゃん由紀ちゃんとしてから、どうも女の子を意識して仕方がない。
桜ちゃんにそんなつもりはない筈なのに、私のそれは固さを主張してしまっていた。
密着した状態で彼女に気づかれないわけがなく……桜ちゃんはきょとんとした顔で首を傾げた。
桜「慈さん、なにか持ち歩いて……」サワッ
慈「っ」ビクッ
おもむろに脚を動かした彼女。擦れる刺激に私は思わず反応してしまう。
身体の動きに連動したそれの反応に、桜ちゃんは大体察しがついてしまったのだろう。目を丸くさせ、ぱちくりと何度もまばたき。
桜「あ、あー……と……慈さん? これはまさか」
こうなっては隠すこともできない。正直に話すしかないだろう。
ごくっと唾をのみ、私は口を開いた。
慈「じ、実は私、下半身は女性と男性どちらもあって……生まれつき普通の人と違って変わってるの」
桜「……そ、そうですの……」
理解が及ばないのだろう。小さな声で言って、桜ちゃんは私のことを見つめる。……すごく気まずい。私のことを慕ってくれている彼女にこのこれがバレるだなんて。
思わず私は目を逸らして、彼女から離れようとする。
桜「……慈さん」
が、それは叶わなかった。
がっちりと私のことを抱き締めた彼女。気味悪がって離したりすることはせず、見れば彼女は笑みを浮かべていた。
桜「驚きましたけど……とても素敵なことですわ。よかったら……私にさせてもらえませんか?」
慈「さ、させるって……何を」
桜「性処理をです。慈さんは良き教師。慈さんにはいつものようにいていただきたいですし……女性に勃起させるのはいかがなものかと」
慈「う。そ、そうよね……」
性処理とか勃起とか強調して言ってるような……ひょっとして誘ってる?
い、いけない。頭がくらくらしてくる。
桜「ですから慈さん、私のことを必要としてくれませんか?」
なんだか妙に桜ちゃんの言動がおかしなように感じられるのだけど……なんでだろう? 良き教師だとか、私のことを必要とだとか、ちらほらと引っ掛かる言葉が。
そしてなによりも、桜ちゃんの私の体質を知った時の反応。驚きこそはしたけど、怯えたり気味悪がったり拒絶したり、そんな様子が欠片もない。
桜「戸惑ってる慈さん、かわいいです……」
……。割と単純な理由なのかもしれない。
桜「さ、慈さん。どうしてほしいですか?」
慈「ぅ、あ……」
耳元で囁かれ、脚で弱めの刺激を与えられる。ぐらつきかけていた理性が揺らぎ、けれど私はなんとか抵抗しようと彼女の腕を下にくぐり、逃れようとする。
が、よく働かない頭でそんなことができるわけがなく。どてっと尻餅をついてしまい、彼女に大きくなったそれの形を見せてしまう。
床に尻餅をつき開脚した体勢。股間には下着をはみ出て服の下から勃起を主張する、男性器の形が浮き出ている。
慈「あっ……! え、えっと桜ちゃん――」
桜「慈さんのもの、大きい……ですわね」
慌てて隠そうとするも、桜ちゃんはそれよりも早く靴を脱いで、足で私のものを軽く踏みつけた。
黒いタイツに包まれた綺麗な形の脚。かすかに見える肌色がいやらしく、思わずみとれてしまう。
なによりこの体勢……スカートの中が見えてはしまいそうだ。胸もすごいけど、女性的な柔らかそうな太もも、その間が気になり目が離せない。
桜「また大きく……なりました?」
慈「ひぅっ……」
不思議そうに言い、桜ちゃんが足を動かす。親指でつぅっと筋を撫で、上下させる。指とは全然違う未知の感覚に身体が震える。
多分また私は気持ち良さそうな顔をしていたのだろう。桜ちゃんがにっこりと笑って足でスカートを捲り、そして器用に私の下着をおろしてしまう。
私の秘密が、大きくなった男性器が桜ちゃんの前に露となった。
桜「あら……本当に男性のものが」
桜ちゃんはそれをまじまじと見つめ、そして足の親指と人差し指の間でゆるく挟むようにして上下に動かす。
弱めの刺激。彼女が足を動かす度にチラチラと白い下着が見えている。
先生としてすぐにやめさせるべきなのに、私はこの淫靡な光景に夢中だった。
桜「慈さん。ここばかり見てますわね……」
固さを増していく私のもの。それをゆっくり擦りながら桜ちゃんが自分でスカートを捲り上げる。
黒タイツに包まれた下半身。その下にある肌、そして下着がうっすらと見えた。はっきり見えていないのに、私は何故かひどく興奮してしまう。
自ら誘うような桜ちゃん。彼女の綺麗な足に男性器をしごかれ、前には彼女の薄い布越しに見える下着が。
お預けされているような状態に限りなく近く、弱い刺激に段々と高まっていく。
桜「慈さん。なにがしたいですか?」
優しく問いかける彼女。私が言葉につまると、彼女は笑みを深めて足の動きを早める。
慈「うぁっ、はぁ……」
桜「言ってください。ほら」
先走りで湿り気を増し、快楽も強まる。このままだと足でイかされてしまうのに、私は彼女の下着から目が離せなかった。
答える余裕もなく、どんどんと絶頂が近づく。
自分の息づかいが激しくなるのを感じつつ、私は本能のまま腰を浮かせ喘ぐ。
慈「あっ、ん――ぁ、出ちゃ――イクっ」
そのまま射精……という寸前で桜ちゃんの足が離れた。
慈「ぁ……さ、桜ちゃん、なんで……」
桜「……慈さん。私と、何をしたいですの?」
慈「う……」
笑顔のまま問いかける桜ちゃん。私の反応を楽しむように彼女は指先で裏筋を撫でる。
辱しめられているのに、嫌な気はせずむしろ興奮してしまう自分がいた。
何を……と、考えるまでもなく私の視線は彼女のある身体の箇所から外せなくなっている。
タイツ越しに見える下着。その下にある……。
慈「……桜ちゃんと、したい」
桜「何を、です?」
そ、そこまで言わせるの……!?
顔が真っ赤になるのを感じながら、私は震える声で言った。
慈「セ、セックス……を」
桜「……ふふ。私とですね?」
ああ、すごい楽しそう……。恥ずかしいけど、それ以上に期待で胸が高鳴る。尻餅をついている私の脚を伸ばし、腰を徐々に下ろしていく桜ちゃん。私の太ももに股がるように脚を開き、あられもない体勢に。
桜「慈さんの頼みなら……」
見せつけるように桜ちゃんは私を見つめ、タイツを破る。そして露になった下着をずらし……濡れた割れ目を見せる。
ひくひくと物欲しそうに震えるそこはとてもいやらしく、タイツ、下着から僅かにさらされた肌色は我を忘れてしまうほど美しい。
桜「その……しましょう」
そこで言い淀む辺り、年齢相応だなぁ……なんて。
微笑ましく思う私は、直後男性器に手を添えられ声を出してしまう。
時間が経ったとはいえ、蓄積された快楽のせいですぐにイッてしまいそうだ。細く冷ためな指の感触。それに意識を集中させていると、男性器の先端が温かな感触に包まれた。
慈「んぁっ……!」
桜「出すのは我慢、してくださいね……っ」
つぷっと、入り込んだ先端により愛液が結合部からもれる。私の肩に手を置き、間近で見つめ合う桜ちゃん。痛そうな様子は今のところなく、私の反応が興味深いのか目を逸らす様子はない。
初めて……なのだろうか。桜ちゃんの中はまだ先端だけなのだけれどきつく締め付け、愛液が滴ってくる。
慈「ふぁ、ぁ……これ、無理かも……」
桜「もう少し、ですから――」
桜ちゃんがぐっと腰を下に。多分、膜を破った感触。一気に私のものが中に入り、奥に当たり止まる。
瞬間的に大きな快感が走り、一瞬頭が真っ白になる。桜ちゃんの中は入り口が狭く、中は優しく吸い付くように刺激してくる。温かくて充分すぎるほどに濡れた秘部。動くとすごいことになりそうだ。
桜「――っ!? あぁっ!」
慈「ん、ぁ……ぁ」
中に入れきった桜ちゃんが体を震わせ、私に寄りかかる。ちょうど彼女の胸が顔に当てられ、何とも言えない感触が。
桜「……ぁ、これ……」
若干焦れったく思うと同時に、桜ちゃんが腰を動きはじめる。上に下に。感覚を確かめるようにゆっくり動くと、彼女の秘部の入り口にしごかれ、愛液と膣壁が絡みつくように男性器を愛撫する。
慈「っ、あ! んん、ぅっ」
ぺニスから伝わる快楽。頭がふわふわとして心地よく、でもちょっと苦しくて……病みつきになりそうだ。
桜「気持ち、いいです……っ、んぁ」
うっとりとした声音で言い、私の顔に胸を押し付けるように抱き締める桜ちゃん。動きは段々と早くなり、彼女の喘ぎ声に混ざり蜜の音が聞こえるようになる。
私のものが溶けてしまうのでは、と錯覚してしまう熱と快感。顔には柔らかさと桜ちゃんの香り。
絶頂近かった状態でここまで耐えられただけ驚きだろう。
慈「ん、う……んぁ――っ!」
呼吸も若干ままならない状態。けれど考えられるのは彼女の中に出すことだけ。
我慢が限界になった私は入れられたまま達してしまい、白濁を中へ。自分でも分かるほど勢いよく中へ注いでしまう。
同時に桜ちゃんの中がきつく締まり、私の頭に回していた手に力がかかる。射精されてイッた――のかしら?
桜「ぁ、私の、中に……はぁ、ん」
どうやらそうみたいだ。一度二度、びゅくっと射精する度に彼女は甘い声をもらし、体を震わせる。
そして体から力を抜けさせた彼女は、幸せそうな恍惚とした表情で私へ寄りかかった。
慈「……ふぅ」
射精を終え、彼女を支えながらホッと一息。よかった……バレたけど大丈夫そうだ。
慈「……にしても」
まさか発覚からこうなる……のは、もう何回かしてきたわね。今回も助かったけど、本当に気を付けないと。桜ちゃんは私を慕ってくれてたからよかったけど、普通そうはいかないのだ。
そう、こんな風に行為に至るなんて……。
慈「……」
いけない。思い出してまたムラムラしてきた。入れたままだったせいもあるわよね……。
……もう一回くらいいいだろう。
桜ちゃんだって私を辱しめて好き勝手していたのだ。私だって。
それにそろそろ、女の子に攻められっぱなしっていうのも……気持ちいいけど恥ずかしいし。
慈(よし……)
決心。未だ放心している彼女の腰を掴み、私は一度男性器を中から抜き取る。どぷっと愛液と精液、血が混ざったものが桜ちゃんの割れ目から溢れた。
慈「…… 」
彼女を自分のものにし、汚した証。それを見た瞬間、私のそれは完全に大きさを取り戻した。
慈「……後ろから、してみようかしら」
かすかに反応した桜ちゃんを持ち上げ、一応外から見えないようにドアの下辺りへ移動。ぼんやりしている彼女をうつ伏せに寝かせ、それから膝で立たせる。四つん這いの格好ができあがった。
桜「……あれ? 慈さん?」
と、ここで夢見心地だった桜ちゃんが我に帰った。後ろで膝立ちになっている私を見つめ、彼女は戸惑うような期待するよう目を向けてくる。
自分が何をされるかはわかっているらしい。
慈「今度は私が気持ちよくしてあげる――っ」
準備はしなくてもいいだろう。彼女が我に帰ったのを見計らい、私は後ろから彼女の秘部へ挿入。愛液と精液がいやらしい音を立てて押し出される。
桜「ひぁっ……!?」
驚いたように口をぱくぱくさせて、背筋を震わせる桜ちゃん。挿入の勢いで軽くイッてしまっただろうか。中がぴくぴくと痙攣している。
慈「激しく、するわね……!」
でも遠慮はしない。挿入と同時に襲ってくる射精しそうな感覚に耐えながら、私は腰を動かす。パンパンと桜ちゃんと私がぶつかり合い、音を立てる。
桜「ああっ、慈さ――んぅっ! ぁ、激し――」
答える余裕もなさそうな彼女に笑みを浮かべ、私は彼女の背中に身体を倒し、重ねる。そして服の上から彼女の胸を強めに揉んだ。 本来は弱いはずの刺激だけれど、発情しきった身体には充分な快感のようで、桜ちゃんの反応が一際強くなる。
さっきまで私の上にいた彼女を後ろから、滅茶苦茶に犯している。その感覚が私の興奮を誘う。
慈「はぁっ、ぁ……ん。どう? 気持ちいいかしら?」
桜「は、はぁ……っ、は、い……っ! あぁっ」
意地悪のつもりで問いかけたのだけど、桜ちゃんは嬉しそうに答えてしまう。……この子、こういうのも好きなのかしら。
彼女を困らせたい私は、なんとなく彼女の胸から手を離し身体を起こすと、彼女の尻を叩いた。
桜「ひぅっ!?」
タイツとスカートがあるからそれほど痛くはないだろう。でも彼女は反応を示し、中をきつくさせる。声も驚いてはいるものの甘ったるい。
……まさかね。
慈「こういうのが、いいの……っ?」
二度目と、三度目。その時点でもう既に声は完全に喘ぎに。快感を感じてるようだ。
桜「そんな、あん、ことは――ひんっ!」
でも認めようとはしない。
叩かれて気持ちよくなることを認めるのは恥ずかしいのだろう。
でも、そう彼女が思ってるからこそもっといじめたくなる。
慈「そう。……なら、素直になるまでいっぱいしてあげる」
桜「え? なにを――あっ」
一度動きを止め、中から私のものを抜く。抵抗しない彼女を抱き上げると、ドアの横に立たせて、今度は立った姿勢で後ろから。
慈「っう……」
腰を掴み、再度挿入。休みは与えずすぐに腰を動かす。粘着質な水音。パン、パンと規則正しく音が響き、愛液が男性器を伝わり太ももに滴る。
桜「あっ、あっ、ぁ……やっ、ぁ」
慈「ほら、どんどん溢れてきてる。そんなに感じてるのかしら?」
慈「桜ちゃん、答え――」
『いやー、やっぱり色々あるもんだね』
答えて。そう言おうとした直後聞こえてきた声に、私と桜ちゃんは自然に硬直した。
恐る恐るドアからチラッと廊下の様子を窺えば、ちょっと遠くに智夏ちゃんとイリスちゃんの姿が。どうやら教室を見て回っているらしい。
慈「……桜ちゃん」
桜「……は、はい? あ、お二人が……」
桜ちゃんにも慎重に窓から覗かせる。彼女が二人の姿を確認した。その直後、私は腰を引き思い切り突いた。
桜「――ひゃぅっ!?」
驚きと快感に声を上げる桜ちゃん。そんな彼女の口に指を入れ、舌と絡めつつ再びドアの横へ移動。
隠れた状態で腰を動かす。
慈「声、出したらバレちゃうわよ?」
桜「ん、ぁ……あっ、ひっ、ぅ」
口から指を離し、彼女を壁に押し付けるようにして奥を突く。
私の身体はもうおさまりがつかない。……こうなっては見つかってしまったら見つかってしまった時だ。後で考えるとしよう。
慈「あら、締め付けが強くなったわね。見られた方が嬉しい……っ?」
桜「そ、んなこと――な……っ、あ」
『イリスー。そっちになんかあった?』
『……ない。ほかのところにいこう』
桜「……っ!」
声が近づいてくる。
あと少しでこの教室に入ってきてしまうだろう。そう分かっているけれど止められない。単に我慢できないのもあるけど、二人に見つかるのではと焦り、声を出すまいとする桜ちゃんが可愛らしかった。
慈「……っ、出すわよ桜ちゃん」
桜「っ、あぁ……! ん、うぅっ!」
奥を突き上げ、そのまま中へ。二度目でも衰えない勢いで、智夏ちゃん達が壁のすぐ向こうにいる状態で桜ちゃんへ射精する。
桜ちゃんもまた射精で絶頂に達してしまったようで、口を押さえ声を最小限にし、精を受け入れる。
ぎゅっと締まる中へ溢れるほどの白濁を注ぎ、やっと射精が終わると桜ちゃんはへなへなと前のめりに倒れた。
お尻を、白濁が溢れる秘部を突き出し、あまりに無防備な姿を晒す桜ちゃん。恍惚とした表情で、荒い呼吸を繰り返し――智夏ちゃんとイリスちゃんのことなど絶頂の快楽で頭から飛んでいってしまったようだ。
慈「……」
私も射精前はそうだった。
でも絶頂の後、私はいつものようにふと冷静になり……すごく馬鹿なことをしたと思った。
これで二人にバレたらどうなることか。内部崩壊は逃れられないだろう。
ああ、生活部がこんな終わり方を……。
『……あ。そういえば武器の手入れ忘れてた』
『もぞうとう、ていれはだいじ』
『うん。お出かけだしおめかししなくちゃ。さ、戻ろう?』
ドアに手までかけて、あっさり戻っていく声と足音。なにが起こったのか理解するまで5秒ほどかかった。
慈(……た、助かったぁ)
はっちゃけてやけになって……今までで一番危ないことをしてきたのでは。悠里ちゃんに話したらまず怒られるわね。うん。
慈「……これ、桜ちゃん目覚めたら……」
どんなリアクションをするのだろうか。と、考えはじめた頭を横に振り、私は後始末をはじめた。
どうなるのか考えるのは、怖すぎる。
【今日はここまで】
【結構な長さになりましたが単語で作文作る感覚で中々楽しかったです。では次回は桜の会話のイベントから開始です】
慈「……」
桜「……あの、その」
行為の後。後始末をなんとかバレずに終えて、あの教室。
桜ちゃんは申し訳無さそうに頭を下げた。
桜「すみません! 我慢ができなくて!」
なんだか行為の後に女性側がそう言うと不思議に感じてしまう。
が、まぁ私からしたことではないので桜ちゃんの我慢がきかなかったのは事実なのだろう。
私も私で彼女の誘惑に乗ってはいたのだけれど。
慈「いいのよ、気にしなくて。私はその、気にしてないし……初めてってわけでもないから」
桜「え、そう――ですの? 一体誰と」
慈「……あ」
しまった、うっかり口を滑らせてしまった。
うーん、でも桜ちゃんの初めてをとっておいて隠すことなんてできないし……。
慈「その……」
こうなっては仕方ない。
他の人には内緒にということで、話しておこう。
慈「かくかくしかじかで……」
桜「え!? 由紀ちゃんにまで!?」
やっぱりそこは驚かれるのね。あと、『まで』って。
桜「そ、そうですか……慈さん、あまり節操がないですわね」
慈「否定できません……」
本当にもうそこは申し訳ないというか。
でもそこまでモテるとも思ってなかったから、こう勢いというか、やったれみたいな思いも――って最低なこと考えてるわ。
桜「――分かりました。慈さんは優しいですから、そういったこともあるでしょう」
桜「ですから、私も――慈さんが辛い時はお手伝いさせてもらえますか?」
慈「それってつまり、そういうことよね?」
桜「……」コクリ
怒られないばかりか、今後もああいうことに付き合ってくれるなんて……。
美味しい話すぎてどう反応したらいいのか。
1・それじゃあ早速、いただきます
2・ひどい目に遭ったのにいいの?
3・桜ちゃん楽しそうだったしね……
4・ありがとう
↓1 一つ選択(桜の状態に変化が現れます)
【4 ありがとう 変化なし】
慈「……ありがとう」
きっと桜ちゃんも私のことを想ってそんなことを言ってくれているのだろう。
他のみんなもそうだったから。
桜「いえ、お礼なんて。気にしないでどんどんと頼ってください」
慈「え、ええ」
悠里ちゃんも胡桃ちゃんもそんなスタンスだけど、いいのかしら……なんて思ってしまう。
――なにはともあれ、彼女がああ言うのだからあんまり気に病むのはやめておこう。頼るのは最低限にしたいけど……性欲は立派な欲求の一つ。
桜ちゃんに頼る場面もあるだろう。
今日のところはすぐお出かけの準備をしないと。結構時間を使ってしまったから。
【桜の好感度が5上がりました】
【ですね。1だと淫乱 2だとM 3でS ただ一回ではならず、二回ほど選ばないと変化はいたしません】
それから、一時間ほど経って。
由紀「よーし、じゃあみんな、遠足の準備できた?」
智夏「おーできてるよ! バッチリ!」
私たちはハシゴをかけた教室に集まっていた。
初めての大規模なお出かけ。不安は当然あるが、由紀ちゃんと智夏ちゃん。二人の明るいムードのお陰でみんなの表情は明るい。
鈴美「テンション高めね……胡桃さん、運転は大丈夫そう?」
胡桃「まぁ多分なんとかなるだろ。交通ルールとかないし、壊したりぶつけたりしなけりゃいいんだし」
桜「アバウトですわね」
悠里「いざとなればめぐねえと車を交換するのも考えた方がいいかもしれないわね」
……大丈夫そうだ。むしろ一番緊張しているのは私だろう。
大人一人でみんなを守りながらモールを目指す……今でもできるか不安だ。
イリス「……めぐねえ、へいき?」
天子「あんまり大丈夫そうじゃないですねぇ。いつも不安そうですけど」
慈「あはは……分かる? あまり自信がなくて」
二人にもそれは分かってしまうらしい。
みんなからちょっと離れた位置。そこでみんなを見ていたのだけど、横から聞こえてきた声に苦笑。彼女らの方へ身体を向ける。
慈「街、いろんなことがあるのよね……多分」
天子「当然です。ほぼ学校にいてこのメンバーですよ? 街にはどんなことがあるのか……想像すらつかないレベルです」
慈「そうよね。そんな中を進んでいくのよね……」
イリス「……へいき。みんながいる」
天子「……ですね」
弱音を吐く私へ、二人は優しい目を向ける。
みんながいる。確かにそうだ。私は私だけでみんなを守るわけではない。
みんながみんなを守る。私達ならそれができるはずなのだ。だからここまで生き残ってきた。
慈「……そうよね」
不安と緊張は消えないけど、それは信じてもいい筈だ。
天子「では、お留守番役として――」コホン
天子「行ってらっしゃい、皆さん。帰ってくるのを楽しみに待っています」
――だから必ずみんなで帰ってこよう。
いってきます。栗宮さんにそう告げ、私たちはハシゴを降りた。
智夏「あ、うちはめぐねえの車だっけ?」
桜「ええ。早く乗りましょう」
由紀「あ、私もめぐねえの方に――」
胡桃「ゆきっ、ゆきはあたしの方だろ」
由紀「えー、なんかくるみちゃんスピンさせそう」
胡桃「しないから! あのサイズで回転したらえらいことになるから!」
イリス「……」コソコソ
鈴美「スピンは多分しないから、佐倉先生のところに逃げ込もうとするのはやめなさい」ガシッ
悠里「こらみんな! 早く移動して!」
ワーワーキャーキャー
慈(大丈夫かしらこれ……)
折角いい雰囲気で教室から旅立ったのに、これである。
車の中で待機しつつ、奴らの接近を警戒。まだ大丈夫そうだけど、囲まれると出発の時車にダメージを負うことになるし――できだけ早くしてもらいたいなぁなんて。
智夏「ふぅ。めぐねえ、あっちは準備オーケーだって」
桜「出発にも一苦労ですわね……」
2人が車内へ。ばたんとドアが閉まる。
それからすぐに、後ろの車のエンジンがかかった。横をちらりと見れば、高級車の助手席に座る由紀ちゃんからサムズアップが。
出発の準備はできたらしい。私も親指を立て返し、ウインク。
慈「――よし、と」
差し込んだ鍵を回して、こちらも準備完了。
寄ってきた奴らをできるだけ避け、校門を出る。胡桃ちゃんの運転する車も無事、校門を出られたようだ。
慈「……感慨深いわね。前も車で出たけれど――今回はほぼ全員で」
智夏「だねー。でもこれからはそれも慣れてくるんじゃないかな? 人助けしたり、生き残ろうとするならさ」
慈「そうね。学校だけの生活は、いつまでもできるものじゃないし」
桜「自然と、ゆっくりと。危険な場所に突き進むわけでもありませんから」
慈「……ええ」
そうね。焦る必要はない。恐怖も緊張も必要なもの。
できることをすればいいのだ。
慈(励まされてばかりよね……)
本当、どっちが先生なんだか。
↓2 コンマ判定 末尾の数だけ進行 0は10とする
一回の判定で一日の3分の1の時間が経過 目的地まで20 (5、6でイベント 10まで進行でイベント)
【4進行 0/3 → 1/3】
慈「やっぱり通れない道が多いわね」
桜「当時はすごいパニックだったみたいですわね」
智夏「あー、うん。みたいだね。私が起きた時もすごかったから」
慈「そういえば智夏ちゃんは街からここに来たのよね……」
智夏「だよ。頑張ったんだから」
慈「……ええ。そうね」
いつか話を聞いてみたいけど――色々ありそうだから気軽には聞けないわよね。
↓2 コンマ判定 末尾の数だけ進行 0は10とする
一回の判定で一日の3分の1の時間が経過 目的地まで16 (1、2でイベント 10まで進行でイベント)
【9進行 目的地まで7 1/3 → 2/3 残り10まで進行したためイベント】
慈「結構進んだわね」
お昼ごろから出発して、今は夕方ほどだろうか。
薄暗くなりはじめた外を眺め、私は慎重に運転をしていた。
桜「行き止まりをあまり引かなかったおかげでしょうか」
智夏「順調だよねー。眠くなってくるくらい」フワァ
慈「一応周りを警戒しておいてね、智夏ちゃん?」
智夏「はいはい――ん?」
欠伸をもらす口の前に手をやり、横の窓を見る智夏ちゃん。
すると彼女は何かを見つけたのか、首を傾げた。
桜「智夏さん? なにか見つけ――慈さん、止まってください」
慈「え? ええ。分かったわ」
よっぽど珍しいものでも見つけたのか、桜ちゃんもそっちを見るとすぐ私へ指示を出す。
どうしたというのだろうか。慎重にブレーキを何度か踏んでから、時間を置いて停車。胡桃ちゃんの車もしっかり距離を置いて止まる。
慈「それで、何を……」
見つけたのか。と、桜ちゃんと同じような疑問を投げかけようとして台詞を途中で止める私。
見れば智夏ちゃんが武器である模造刀を手にしていた。
奴らを見つけただけなら止まる必要はない。そして、車内から出る素振りがないということは――
???『やぁ、こんばんは』
誰か、人間を見つけたということ。
ごくりと唾をのみ、私も彼女らの視線の先へ、顔を向ける。
そこに一人、不思議な雰囲気の女性が立っていた。この人数に物怖じした様子はなく、優雅な動作で会釈をする彼女。
きらびやかな、芝居がかった仕草を見て智夏ちゃんは呟く。
智夏「うわぁ……うさんくさい」
確かに。
【一旦、になるか分かりませんが落ちます】
【戻れたら、今日の夜も更新……したいなぁと】
???『少し話をさせてもらっていいかい?』
車と外。こちらに近づいてはきたものの距離を保ち、彼女は唖然とする私達を気にせず彼女は会話をしようとする。
智夏「……めぐねえ、どする?」
慈「どうするって言われても……どうしよう」
桜「それほど怪しくはないのですけれど……こんな場所で声をかけられると警戒せざるを得ませんね」
慈「……私が決めるしかなさそうね」
誰かの知り合いというわけでもなさそうだ。
後ろの車の子たちも様子見しているみたいだし――私が対応しなくては。
1・自分が車から出て対応
2・このまま会話
3・車に招く
↓1
【2 このまま会話】
慈「このまま、話を聞いてみましょう」
智夏「まぁ妥当だね。じゃ、めぐねえ」
桜「お願いします」
慈「そうなるわよね……」
私が話をするのは変わらないらしい。
苦笑しながら運転席から助手席へ。運転席には桜ちゃんを座らせて、私はなんて答えようか思考をはじめる。
……さて、どうしようかしら?
↓1 謎の女性の初期好感度判定 コンマで判定 01~99まででクリティカルファンブル要素なし。00は100
【そういえばみーくんの好感度判定をしないようなことを前に言いましたがすることにしました。なんとなく】
【59 ???『底抜けに人が良さそうな女性だ』】
慈「ど、どうも……」
初対面。できるだけ人当たり良いように笑顔を浮かべ、私は助手席の窓から返事をする。
???『……』
じーっと私の顔を見つめる女性。
……いや、男性、かしら? 声でなんとなく女性かと思ったけれど中性的で凛とした顔立ちは――ああ、なんか見てると性別がますます分からなくなる。
でも胸は膨らんでるし、多分女性よね。
何を考えているのだろうか。不安になりながら女性の言葉を待つ私。
やがて女性はシンプルにこう問いかけた。
???『リーダー、か。頼られているのを見ると年齢は一番高そうだ。年長者にはとても見えないが』
慈「な!?」
何を言うかと思ったらいきなりそれ。
この中では私が圧倒的に年長者だというのに。嬉しいは嬉しいけど喜べない。
智夏「めぐねえ子供っぽいからねー」
慈「智夏ちゃん、静かに」
桜「ですけど色っぽい時も――」ポッ
慈「桜ちゃんも」
???『ははは、分かりやすい人だ。それにわざわざ止まるところを見ると、見捨てるという考えもなさそうだ』
慈「――何の用ですか?」
からかっていたのだろう。笑う彼女へ、私は本題を切り出す。
彼女が困っていて、尚且つ危険がない人なら仲間に誘うのもあり。でも今は様子を見なくては。
もし彼女が危険な人ならすぐに逃げないといけないから。
慈「智夏ちゃん、桜ちゃん、囮の可能性もあるから、周りに注意して。後ろの車にも指示を」
智夏「はいはいっ、それくらいなら任せて」
だから警戒は絶えずしておかないと。
???『本人を目の前に囮とはな』
聞こえてしまっていたか。
けれど女性は全然不快そうな顔をせず、不敵な笑みを浮かべポケットに手を突っ込む。
???『安心してくれ。君らをどうこうするつもりはない』
???『その証拠に……ほら』
そして手に何かを握り、車の方へ放り投げた。
カチャカチャと音を立てて転がるそれ。黒く、どこかで見たことのあるそれは――
慈(銃!?)
拳銃だった。
本物かは分からない。この状況から考えるに、偽者である可能性が高いだろう。
???『私が持っている武器はそれで全部だ。不安なら私の荷物を確認してくれ。後はそうだな……それでも安心できないならストリップショーでもいかがかな? 自慢ではないが、身体には自信がある』
智夏「ド変態がいるけど、どうする?」
桜「……なんだか拍子抜けしてしまいますわ」
慈「……どう対応したらいいか分からなくなってくるわ」
車内の全員、頭抱え。
もっとわかりやすく敵なら敵で、味方なら味方ならきっちり判断できるのに。
慈「……しょうがないわ。車外は危ないから拘束して車内に来てもらうわ。私と智夏ちゃんで向かうから、何かあったら――」
桜「攻撃、でいいですわね」
慈「ええ。被害が広がる前に総攻撃で」
???『はっはっは。大丈夫だから早く拘束してくれ』リョウウデサシダシー
智夏「武器の有無関係なくこの人危なくない?」
慈「……とにかく、油断しないでいくわよ」
出発前の緊張から、初めて遭遇した人がこれ。
すごくずっこけたくなるけれど、なにがあるか分からないし気をつけないと。
???「お、紐はきつめにしておいた方がいいぞ。血流が止まらない程度にな」
???「いやぁ、中学生、か? まさかそんな年頃の少女に縛られるとは感慨深い」
気をつけ……ないと。
【今日はここまで。短めですみません】
【気づかなかったです……では900プラスして3000で】
で、拘束して車内。
女性は助手席に座らせて、後部座席の智夏ちゃん、桜ちゃんには彼女の荷物を確認してもらう。
そして私は……。
慈「本物よね……」
ずっしりと重い銃を手に、女性から話を聞くことに。
リボルバー、というやつだろうか。日本で入手法は限られているし、ひょっとしたら警察から手を入れたのかもしれない。
慈「これはどこから?」
???「警察からだ。拝借させてもらった」
慈「そうよね……危ないからしまっておくわね」
???「返すような口ぶり……第一印象よりだいぶお人好しだな」
慈「うっ……」
そういえばそうよね。返す必要なんてないのに。
???「さて、では安心してもらえたようだから本題にいこうか」
慈「本題……そうね。なんでわざわざ声をかけたの?」
???「いやなに、どこかに移動しているようだったからな。ついでに乗せてもらおうと思っただけだ」
智夏「ヒッチハイクってこと?」
???「その通り。モールの近くまで行くのなら、ぜひ乗せていってほしい」
桜「モールって……」
???「おや、私は運がいいみたいだ。もしやモールに向かう途中だったかな?」
桜ちゃんの反応――いや、多分私と智夏ちゃんでもバレてしまっただろう。
今までもそうだったから、彼女には隠し事なんでできなそうだ。
私は彼女に素直に頷いた。
???「では私も同行させてほしい。銃は……返してほしいが、目的地まで預かってくれても構わない。報酬も支払おう。情報でも物資でも。独り身は余裕があるからな」
ぺらぺらと話す彼女。縛られて武器まで取られているのにも係わらずこの堂々とした態度。
交渉――いや取引できる状況だと思っているのか。
慈「え、ええ。危ないことしないならいいけれど」
???「そうか、よかっ――」
智夏「すとーっぷっ!」
桜「すとっぷすとっぷ!」
取引成立、というところで二人が止めにかかる。
珍しく桜ちゃんも取り乱した様子で。
慈「どうしたの?」
智夏「どうしたのじゃなくてさ。めぐねえ、わかってる? この人さっき会ったんだよ? 送ってほしい、お礼はする、よし信頼しよう。とか単純過ぎない?」
桜「そうですわ。裏切られたどうするつもりですか?」
慈「……。そうね」
ぐうの音も出ない正論である。
???「チィッ。あと少しのところだったのだが」
智夏「ややこしくなるから喋らないで」
???「はい」
桜「色々おかしすぎですわ……」
どこからつっこめばいいか、という感じか。額に手を当てる智夏ちゃんに桜ちゃん。
慈「でも、放っておくわけには行かないわよね? 大丈夫よ。一人でなにかやらかして逃げるのは危険すぎるし、もし他に仲間がいて待機させておくとしてもどこに向かうか分からない車に乗り込むのはリスクが高すぎる。って、あれこれ考えるとキリがないわよね」
慈「だからもう、信じるしかない。大丈夫よ。こっちはこれだけの人数がいるんだから、下手なことはできないはずだから」
多分、こうして大人数で移動できる事自体有り得ないことだろう。だから悪さをする人がいたとしても単独犯が多いはず。
数で勝り、かつこちらには武器も移動手段もある。
何かされる前に叩くこともできる。何かされてから止めることもできる。
もっとも、捨て身になられて一人の命を狙われたりしたら危険なのだけれど。
智夏「うぅん……よく分からなくなってきた」
桜「結局のところ信じるか信じないかという話ですわね……」
慈「そうね。私は信じたいから、だからこの人を同行させてもいいかしら?」
智夏「……分かった。じゃあ今回はめぐねえにのってあげる。解くよ?」
桜「今までも信じてきたわけですし、大丈夫ですわよね、きっと」
二人とも、私の決断についてきてくれるようだ。女性の手を縛っているものを外し、開放してくれる。
???「驚いたな……開放するか。私を」
慈「多分後ろの車の子達は怒るだろうけど……信じないとはじまらないでしょ?」
悪いこともいいことも全て。
終わるだけなんて何の意味もないから。
???「……そうだな。では有り難くその善意に甘えるとしよう」
拘束が解け、腕を伸ばす彼女。
爽やかな笑顔でこちらを向くと、きらきらとした綺麗な仕草で髪をかきあげる。
な、なんだろうこのかっこいい女性オーラ。どきどきしてしまう。
加代子「鷲島加代子。短い間だが、よろしく頼む」
慈「え、ええ……」ドギマギ
桜「慈さん?」
智夏「うわぁ、今までいなかったタイプだ」
慈「……っと。それじゃあ車を出すわね。胡桃ちゃん達にも合図出して。休める場所に行ってから彼女のことは紹介するから」
智夏「おーけーおーけー。あ、りーさんすごい心配そう」
慈「あはは……しょうがないわよね」
加代子「お人好しなリーダーだと気苦労が絶えないだろうな」
智夏「だよねー。まったくもう」
桜「でも、信じた方がいいのは同意です」
加代子「……中々心配になるメンバーだな」
さっき会ったばかりの人を加えて、なごやかな雰囲気を醸し出す私達。
鷲島さんは流石に呆れた様子で、ため息を吐く。
加代子「まだ、希望はあるか」
けれど小さく呟くその横顔には笑みが見えて――私はちょっと安心した。
なんだかんだと、彼女もまた私達の仲間なのだろう。
慈「さ、出発よ」
奴らが来ない内に出発するとしよう。目的地までまだ距離はあるのだ。
私は鍵をひねり、エンジンをかけた。
↓2 コンマ判定 末尾の数だけ進行 0は10とする
一回の判定で一日の3分の1の時間が経過 目的地まで7
【5で目的地まで2 一日経過】
【夜イベントとなります。 ↓1、2 で会話相手選択。つまり二回イベントが起こります。被った場合は安価↓で
対象は仲間と鷲島さん。由紀、胡桃、悠里、桜は末尾8、9で件のイベント。
クリティカル、ファンブルでそれとは別に追加イベント】
【ということで、今日は落ちま】
すみません。
思ったよりも忙しくて、中々更新できず……。同じような設定でSSが建てられないかなぁ、と思うばかりで。早く寝なければいい話なのですが……まぁ、難しいことで
【高級そうなハンカチは持ってますね。書き忘れです】
【あと、遅れて申し訳ないです】
【会話イベントは胡桃と智夏】
智夏「めぐねえ、あそことかいいんじゃない? 休むのに」
もう夜が近づいてきた頃。
そろそろ休む場所を考えはじめたちょうどいいタイミングで、智夏ちゃんがある場所を指差した。
慈「あそこ?」
桜「大きい家ですわね。綺麗で、人がいなそうな」
加代子「ふむ、いい場所だ。人が暴れた形跡もない。荒らされた形跡もな」
慈「そんな家が? ならそこにしましょうか」
少し怪しいというか、不自然というか。
でもそんな場所があるなら有り難い。
後ろの車に指示を出すよう依頼。速度を落とすと、家の敷地へと入る。
胡桃ちゃん達の車は入り口前で停車かしら。鍵はこっちが持ってるから奪われる心配もないし。
慈「……慎重に、確保しましょう」
でも油断はしないようにしよう。
家に何がいるのかは分からないから。
家は問題なく確保。
敵もなく、とりあえずは問題なく休む場所をとれた。
慈「……ふぅ」
お風呂場で軽く水浴び。
身体を拭いて終わり。普段のシャワーと比べるとかなり質素だけど贅沢は言えまい。
慈「今日はみんなと寝るのよね……気をつけないと」ハァ
加代子「何にだ?」
慈「ひい!?」ビクーン
慈「あ、わ、鷲島さん。今は私の番なんだけど……」
加代子「知っている。私の番は過ぎているだろう? 慈くん、君と話しにきた」
慈「は、はぁ……」
こっち下着姿なんだけど……着替え、てもいいのかしら。
加代子「これは忠告だが、誰かと会った時は気をつけた方がいい」
慈「忠告?」
加代子「ああ。君達は見た目が整いすぎている」
慈「それって……」
加代子「美少女揃いだとかそういう意味ではないぞ」
慈「え、ええ」
慈(違うのね……)
【ちょっと酔いすぎて、書いていたものを削除してしまったみたいです】
【今回はここまで。明日か明後日までには続きを書くようにします。申し訳ない】
宣言から時間が経過しすぎて申し訳ないです。
週末の休みには是非更新を……と思ってますがどうなるかはまだ。
ということで、遅れるお詫びにという口実でR-18イベをちょこちょこ書こうかと。
↓1から3の辺りで、キャラやプレイ内容とかいつものようにとれるものを採用していきます。キャラはゆき、くるみ、りーさん、桜からで複数人オーケーです。確保した家内で、夜というのが今決定しているシチュです
【残業残業とご飯食べて寝落ちて早朝に起きて、というのを繰り返してえらい期間空いてしまいました】
【小説もSSも書けないという。R-18なシーンは一応書けましたので、ちょこちょこと更新できれば】
慈「……」
股間を何気なくタオルで隠しながら、私は考える。
見た目が整いすぎている。言葉の意味は分かる。でもそれが何を意味するのかが分からなかった。
加代子「分かっていなそうだな」
慈「ええ。見た目が整ってるのは、当然だと思うけれど。私たちは――」
お湯やシャンプーを使って、拠点があって、探索時や精神的な面を除けば殆ど日常と同じような生活を送っているから。
そう頭に浮かんだ瞬間、私は台詞を途切れさせる。
――それって、
慈「……恵まれすぎてるってことね?」
加代子「ああ」コクリ
気が付かなかった。――っていうか考えもしなかった。でも言われてみればそうだ。
私達の環境を、恵まれていない、必死でサバイバルしている人たちから見たらどう思うだろうか。
か弱い女性達が明るく、健康に清潔に生きていける環境。ぬるま湯にもほどがある。
慈「確かにそうね」
加代子「君達も人間は敵に回したくないだろう。気をつけることだ」
加代子「――私の言葉にわかりやすく素直に反応する点もな」
慈「? ――あっ!」
首を傾げ、意味に気づいて声を上げる。
しまった。つい自分たちが恵まれた環境にいることを暴露してしまった。見た目が整っているって言われただけなのに。
加代子「戦おうと決意した人間と、生きるため助けを求める人間は根本が違う。リーダーがしっかりしなければすぐグループは崩壊するぞ」
出会った当初と変わらぬ冷静な声で彼女は忠告する。
グループの崩壊。それは即ち、彼女達の命が危機にさらされるということ。私は彼女達の命を預かっている。
私の選択で、彼女達にどれほどの影響を与えてしまうのか。脳裏に由紀ちゃんの笑顔が浮かぶ。
慈「――ええ。色々頼りないかもしれないけど、それは分かっているわ」
もう私は選択してきた。後悔はないなんて断言できない。
でも、彼女達を仲間を守る。これだけは揺るがない。揺らいじゃいけない。
加代子「そうか。ならいいんだ」
加代子「私もお人好しは嫌いではないからな。頑張ってくれ」
ふっとキザに笑い、彼女は部屋から出ていく。
お人好し具合で言ったら鷲島さんも中々だと思うんだけど……。
慈「ふぅ……」
誰もいないことを確認。ほっと息を吐く。身体のことは隠せたみたいで良かった。
慈「人と……ね」
奴らにはない知能。それは分かり合うためのものだったり、争ったり騙し合ったりするためのもので、手放しにいいものだとは言えない。
でもそれも気の持ち様。私が人を信じないと何も始まらない。
私は誰も殺めないし、仲間達にも手を汚させない。
一歩黒へ踏み出せば二度と人間は元に戻れない。
――気をつけなくては。
【チュートリアル】
仲間が死ぬとゲームオーバーですが、他者を殺してもやり直しになります。
襲ってきた人間の命を奪ってしまわぬよう加減には注意しましょう。
水浴びも終わって。
智夏「はー……広い場所でのびのび……いいねぇ」
イリス「……リラックス」
確保した家の居間で私たちは寝る準備を整えていた。
布団を集めて敷き詰めて、ちょっと狭いけど寝ることはできるだろう。
慈「……」
けど私は気が気でなかった。
悠里「食糧は問題なし。胡桃、水は大丈夫そう?」
悠里ちゃん。制服の上着を脱いでスカート脱いで白シャツ一枚。
胡桃「全然。まだまだ余裕だな」
胡桃ちゃん。同じく上着を脱ぎ、下はショートパンツ。ツインテールをほどいてロングに。
桜「由紀さん、気持ちいいですか?」ナデナデ
由紀「あー、すごい落ち着くよ……」
桜ちゃん。シャツ一枚。
彼女に撫でられてる由紀ちゃんはまぁ、いつも通りな感じ。かわいい。
ここまで説明すれば分かるだろう。こんな格好の女の子と寝床を共にしたらどうなるのか。
いつも避けていたから……こういう状況だと辛い。
智夏「めぐねえテンション低いね? どしたん?」ズイッ
慈「え? ちょっと、ね」
むしろテンション高い――げふん。
イリス「みしらないばしょ……みとうのち」ズズイッ
加代子「気を張っているのだろう。それではもたないぞ」ズズズイッ
そしてなんで私の周りに……。
慈「大丈夫よ、そんな心配しなくても。寝れば治るから」
鈴美「先生も疲れて当然ってことよ。あんまりみんなで囲まないの」
智夏「ちぇー」
制服をきちっと着た鈴美ちゃんに言われ三人が離れる。
鈴美ちゃん、ありがとう……目にも優しくて有り難いです。
胡桃「……にしても、さ」
食糧類をバッグにしまいながら、胡桃ちゃんが口を開く。
ちらっと目線を鷲島さんへ向ける。
胡桃「驚いたな。まさか人を拾うなんて」
加代子「私も拾われるとは思ってなかったさ」
胡桃「本当か? 待ち伏せしてたんじゃないか?」
加代子「今回みたいなケースは待てるものじゃない――というのは理由にならないか」
智夏「おっとー……?」
若干棘のある言葉に冷静に返す彼女。
重苦しくなる空気に智夏ちゃんが反応した。
智夏「胡桃、怪しんでるの? 銃捨てて縛りたがられる人を?」
鈴美「その表現だと余計怪しむわよ」
悠里「……そうね。怪しまれて当然だと思うわ」
智夏「変態だから?」
イリス「智夏、ハウス」
智夏「はいはいワンワンっと」
桜「あはは……」
悠里「コホン。鷲島さん。モールに行きたいって聞きましたけど、その理由は?」
咳払い。真面目モードに戻った場で悠里ちゃんが問う。
モールに行きたがる理由。……確かに気になる。
加代子「ああ、言ってなかったな。悪かった」
微笑し、鷲島さんは脚を組み直す。
なんだろうこの映画の女優さんとか俳優さん見てるような気分は。ドキドキしてしまう。
加代子「私の目的はモールにある店だ」
胡桃「店? 漁るってことか?」
由紀「漁る?」
桜「あ、由紀さん。台所に飲み物あるか見に行きません?」
由紀「! 見る見る! ジュースあるかも!」ピューッ
素早く立ち上がり走っていく由紀ちゃん。
桜ちゃんも彼女を追って一度会釈してから台所へ向かった。
……歳下の子に気を遣わせちゃったわね。
加代子「閉じた店だけではないということだ。この状況下でも営業している店もある」
鈴美「……信じられないわね」
智夏「お店なんてやってたら襲ってくださいって言ってるようなものだよね?」
加代子「あぁ、そうだ。だがその店にはかれらも敵も排除する武力がある」
武力……。それもお店をやってけるくらいの。
慈「……武器、銃かしら?」
加代子「うむ。まぁ銃は壊れたらしいが、修理や材料や電力さえあれば銃を作ることもできるらしい。勿論修理もお手の物だ」
イリス「……すごい」
胡桃「犯罪じゃないか? それ」
鈴美「おかしな人もいるものね……」
加代子「そんな話を聞いて噂を確かめに行こうと思ってね。それに銃が壊れても、何かしら武器があるかもしれない」
慈「色々あるのね、街にも……」
悠里「モールに危険な要素が増えたわね」ハァ
加代子「ふっ、世の中予想つかないことばかりだ」
肩を竦めて笑ってみせる彼女。
胡桃ちゃんはあんまり納得してなさそうな顔をしていたけれどとりあえずの追求は止めたようだ。
加代子「……さて。今度は私の番だ」
代わりに鷲島さんが質問をはじめるみたいだけど……。
【条件未達成。未加入の仲間キャラの情報についての話題になります】
【ということで、今日はここまでで】
【ちなみに誘導して殺したり、殺そうと悪意を持って何かしたり、めぐねえの選択が人の死に係ると大抵駄目です】
加代子「君たちは敵……かれらについてどこまで知っているか?」
てっきり仲間の誰かのことや街のことだと思っていたけれど、話題は意外にも敵――ゾンビと呼ばれるであろう奴らについてだった。
私たちが言葉も通じない何かを詳しく知ることなんてできる筈もなく。みんな答える様子はない。
慈「ごめんなさい。奴らについては殆ど何も。光や音、視界と聴覚とかが生きてて知能が極端に低いのは分かるけど……それだけ」
加代子「そうか……学校ならあるいはと思ったが」
悠里「……学校が拠点だって知っていたんですね」
加代子「鈴美くんが先生と言っていたからな。それに学校ならば君達の環境の優遇さは察しがつく」
イリス「……!」
胡桃「……なにか知ってるんだな?」
加代子「ふふ、どうだろう。……」
チラッと彼女の視線が私へ向く。彼女は私へ近づくと耳打ちし、
加代子「秘密にしているならば私も黙っておこう。……マニュアルのことは」
何故そのことを。驚きに目を見開き、離れた彼女へと振り向く。
加代子「だが、かれらについてもっと知っていた方がいい。君達の仲間にも係ることだ」
慈「……」
知る。知らないといけないのだろうか。
マニュアルにも分からないこと点がいくつかあった。栗宮さんが専門外だと話すようなところも。
……正直怖い。今分かっている情報でも絶望的なのだ。
それが、まだ知らない私たちに係る情報があるならば――知りたいと思う人間はどれほどいるのか。
でも、怖がっている場合じゃない。みんなを守るためにも知れないと。
慈「……」
だけど……何かが引っかかる。彼女の言い方だと私たちの中にもう影響されてる仲間がいるような感じよね。
奴らに係ることが私たちにも? 感染のことは多分ないとして、他にも何か?
加代子「さて。では何も知らない君達にこの周囲の情報を教えよう」
智夏「おっ、本当に? すごく怪しいけれど」
加代子「正確な情報だ。モールへの移動の礼と思ってくれ」
加代子「まず一つ。なんでも、凶暴な少女が時折かれらを襲ったりしているらしい」
……せ、正確な情報なのよね。いきなり意味が分からない。考え込んでいた私は彼女の発した言葉に顔を上げる。
鷲島さんはいつもの表情。嘘を言っているか分からない。
加代子「その少女はなんでも、幼い金髪のゴスロリを着たファンタジーチックな用紙をしているようだ」
胡桃「ちょっと待った。普通信じられない話だぞ、それ」
加代子「しかしそうなのだから仕方ない。実際見れば理解できるだろう」
加代子「場所は……あの辺りか。移動しているかもしれないから注意しておいた方がいい」
言って、おおまかな位置を伝えてくれる彼女。
小さくて洋風な女の子が奴らを……あんまり係わりたくない話だけど、本当ならそんな小さな子を放って置くわけにはいかないだろう。
それにもし仲間にできたら戦力にもなってくれる筈。
情報を確かめに行くのもいいかもしれない。
【イベント『洋風少女の噂』が発生しました。
内容:『小さな女の子が奴らと戦っている……らしい。真相を確かめるために行くべき、なのだろうか』
加代子「さて……では慈くん。私に質問はないか?」
慈「街のこと……よね」
いくつもあるけど1つ、今すぐにでも知りたいことがある。私的なことなのだけれど。
一応みんなへ確認。私の好きにしていいらしい。それならば。
慈「産婦人科と……小児科だったかしら。知り合いが病院で働いているんだけど、何か知ってる?」
加代子「病院か……そうだな。はっきりと分からないが、おそらく事件当日に病院にいた従業員らは外に出ていないな」
加代子「ちらっと見た限り、中から閉じているようだった」
中から……なにかあったのだろうか。
慈「じゃあ……駐車場にバイクはあった?」
加代子「……あったな。あれは印象に残っている」
慈「……そう」
となると……あの子は病院の中にいる。生きていればの話だけれど。
……余裕があったら探索しておきたいわね。覚えて置かないと。
【イベント『閉じた病院』が発生しました。
内容:『知り合いが病院にいるらしい。安否は分からないが、病院の探索は決して無駄にならないだろう』】
【申し訳ないです。趣味にプライベートにと重なって、中々更新が……R-18的なイベントから更新していきます】
加代子「さて……では、そろそろ休むとしようか」
胡桃「あんたが決めることじゃないけどな。……めぐねえ」
慈「あはは……それじゃあ休みましょう。明日も移動するし、休めるときには休まないと」
鈴美「そうね。戸締まりはしてるから、安心して眠りましょ」
智夏「だねだね。せめてこんな時くらいはゆっくりしたいし」
イリス「智夏、となりに……」
桜「お話終わりました?」
由紀「ジュースいっぱいあったよ。みんなで飲もう!」
悠里「……のんびりしてるわよねぇ」
胡桃「今更なのかな。めぐねえがあんなだし」
慈「あ、あんなって。大丈夫よ、鷲島さんなら。胡桃ちゃんも悠里ちゃんも分かるでしょ?」
加代子「そうだぞ。さ、慈くん、一緒に寝ようか?」ススッ
慈「え? ええー。ちょっと困り――」テレテレ
悠里「ええ、そうね」ゴゴゴゴ
胡桃「よく分かるな」ゴゴゴゴ
桜「……」ゴゴゴゴ
由紀「めぐねえ、どうかしたの?」
慈「怖いから! わ、私はみんなから離れて寝るから安心して! 由紀ちゃんは悠里ちゃん辺りと一緒に……」
加代子「はは、好かれているなリーダーよ」
慈「楽しんでるわよね、あなた」
一ヶ月経つか経たないかの期間なのにこの女性関係……私、これからがすごく不安……。
あれやこれやと騒ぎつつ、初めての街での夜が更けていく。これからこういった外泊も増えていくのだろうか。
身体が揺さぶられる。
「めぐねえ、起きて?」
はっきりとしない意識の中、不意に私を私を呼ぶ声が聞こえた。
どうしたのだろう? まさかもう朝だとか、そんなわけはないわよね……そう思いたい。
慈「ううん……」
目を開く。
すると私の顔を覗きこむ二人の人物――胡桃ちゃんと悠里ちゃんの姿、そして天井の照明の明かりが目に入る。
何故電気が通っているのか、何故二人とも裸なのか。どういうわけか私は大して気にはならなかった。
慈「どうしたの? 二人とも」
胡桃「見て分かるだろ? めぐねえ」
悠里「しましょう? 準備はしてあるから……ね?」
二人が私の身体を起こし、抱きついてくる。そこで私も裸なのだと気づく。
触れる素肌と素肌。両腕に感じる柔らかさ。私の首筋に顔を埋め、ねだる彼女らの欲情しきった表情には見覚えがあった。
胡桃「めぐねえ……まずあたしに頂戴?」
胡桃ちゃんの手が私のものを触れる。既に固くなっていたそれの裏筋を指先で撫で、私の頬に口づけすると彼女は床に寝る。
胡桃「気持ちよくして?」
恥じらいながら、けれど欲張りに、脚を自ら広げて秘部を見せる彼女。ほどよく引き締まった身体に大きめな胸。割れ目からは蜜が溢れ照明にてらてらと光っている。
慈「っ……胡桃ちゃん」
我慢できるはずもなく、私は彼女へ覆い被さりすぐさま挿入してしまう。
胡桃「あっ、はぁ! ぅ、あ――おちんちん、大きいの、入ってくる――っ!」
強く締め付けてくる中を、こじ開けるように奥へ。愛液が絡み、中と擦れすぐ射精してしまいそうな快楽が走る。
胡桃ちゃんはどうやら、入れただけで軽く達してしまっているらしい。大きな声で喘ぎ、卑猥な単語を恥ずかしげもなく口にし、身体を震わせる。
少し休憩させてあげたいけど、入れてジッとしているのは無理だ。彼女のいやらしい姿を見て、理性はこれっぽっちもない。
彼女の身体を抱き胸を合わせ、上から押し付けるように腰を動かす。
慈「はぁ……ぁ、んっ、気持ちいいわ、胡桃ちゃん」
ペースなど考えず本能のままがむしゃらに、彼女の中を掻き回す。次々溢れる蜜が押し出され、男性器と絡み音を立てる。
胡桃「んあっ! ふぁ、ぁ――っ、あひ、んぅ!」
腰を引き、奥を突く。胡桃ちゃんは我を忘れたかのように喘ぎ、成す術もなく……いや、そんな発想もないのかもしれない。上から私に組伏せられ、受け止めきれない快楽に溺れるのみ。
うっとりとした表情を私に向け、胡桃ちゃんは無抵抗にしている。まともに意識があるかどうかも疑わしい。
慈「はぁっ、ぁ……胡桃ちゃん、ふぁっ」
そんな彼女に私は罪悪感と共に高揚を感じてしまっていた。私を慕う生徒を生徒の前で犯し、乱れさせて快楽を貪る。
非現実的で淫靡な状況に身体が言うことを聞かない。
慈「ごめんなさい――っ! 胡桃ちゃんの、ここ、気持ち――よくて、ぁ」
胡桃「んぅっ、ぁ、めぐねえ――いいから、もっと激しく――!」
胡桃ちゃんが言い、自ら唇を重ね舌を入れてくる。脚はしっかりと私の腰を固定し、私と胡桃ちゃんは身体を密着させ互いを求めた。
慈「んぁ……っ、ぅん、ちゅ」
胡桃「じゅる、んん……ふぁ」
身体全体を包み込むような心地よい感触。熱く、溶け合うような唇と男性器。熱にうなされるように快楽で遠退く意識の中に、近づく絶頂を感じ――
慈「んんっ、ぁ――んぅ!」
胡桃「――――っ!」
気づくと私は彼女の中へ射精していた。上り詰めた絶頂の感覚に頭はクリアに、直後快感に支配される。
欲望のままに、絶頂で達したままの中へ白濁を注ぎ、繋がった唇の間から声をもらす。
何度経験してもこの瞬間を飽きることはないだろう。
慈「はぁ、はぁ……」
ぼんやりと笑みのようなものを浮かべて、床へぐったりと倒れこむ胡桃ちゃん。自然と唇が離れ、彼女の口の端へ唾液が垂れる。
すごくそそられる眺めだけど、休ませないといけないわよね。
そう思い、腰を引こうとしたその時、何かに止められた。
悠里「まだよ? めぐねえ」
悠里ちゃんだ。静観していたであろう彼女が、私の後ろへ。腰を持ち、押さえている。
振り向いた私へ彼女はクスッと笑い、身体をこちらへと倒してきた。大きな胸が私の背中へ押し付けられる。
彼女はその突起を擦り付けるように微かに動きながら、私の耳元で囁く。
悠里「私の時はもっとしたでしょ? くるみにも同じくらいしてあげないと」
慈「――え? なにを――ひゃっ!?」
思わず腰が引けてしまう快感。悠里ちゃんが私の腰を動かし、ゆるく胡桃ちゃんの中へピストンさせる。
イッたばかりの彼女の中はとてもキツくて、私のものを離さないようにしているみたいに吸い付いてくる。
慈「悠里、ちゃん……ぁ」
悠里「めぐねえまだできそうだし……気持ちいいわよね? ほら、くるみも」
胡桃ちゃんも……。
段々とまた思考ができなくなってしまっているのを自分でも感じた。
けれど悠里ちゃんの誘惑に、目の前で身体を震わせ無防備な姿を晒す胡桃ちゃんに私の本能が刺激されるのは必然で。
慈「もう一回、だけ――」
胡桃「ん、ううぅっ!?」
悠里ちゃんに腰を引かれ、私は彼女に押される前に勢いよく奥を突いた。
彼女の膣中を精液を押し出す私のもの。放心していた胡桃ちゃんは悲鳴のような声を上げて、身体を跳ねさせた。
慈「はぁ、っ――ん、うぁっ」
達したばかりで敏感になっている男性器から伝わる、苦しいほどの快楽。だらしなく喘ぎながら私は本能のまま腰を動かし、胡桃ちゃんを犯す。
胡桃「あぁっ! あっ、おかしく――ん、ひぃ!」
彼女はそれを喜んで受け入れているようだった。大きく身体を震わせて、色に狂った笑顔のような表情を見せる。
これだけ彼女を汚しているのに、私の中でまだ満足する気配はまったくない。
慈「もっと、もっと……んっ、うっ」
胡桃「あっ、あ……! また、出――っ!」
二度目の中出し。快感に頭を支配され自分でも気づかない内に達してしまった。
奥へ白濁を注ぎ、擦りつけるように腰を微かに動かす。
慈「っ……う、んぁ……」
締まりっぱなしの中に搾られ、残っていた精液が一度二度ビュッと胡桃ちゃんの中へ。
胡桃「めぐねえ……いっぱい――」
全て出しきるのとほぼ同時に胡桃ちゃんはうっとりとした声で呟き、目を閉じてしまった。
気を失った……のかしら? 頭がうまく働かない。
悠里「ふふ、二人とも気持ちよさそう」
慈「悠里、ちゃん……」
休みなく射精をし、私も疲れてしまったみたいだ。耳元から聞こえた悠里ちゃんの声に振り向こうとし、思わず寄りかかってしまう。
胡桃ちゃんの中からモノが抜け、白濁と蜜で汚れたそれが露になる。栓になっていたものが抜けたからだろう、胡桃ちゃんの中からドロッと精液が溢れ出た。
悠里「あんなに出して、妊娠したらどうするの?」
私よりもボリュームのある胸で私の背中を受けとめ、悠里ちゃんが微笑む。
悠里ちゃんの香りに混ざり、精液と愛液の淫靡なにおいが鼻に。また頭がぼんやりしてくるのを私は他人事のように感じた。
悠里「めぐねえ?」
慈「んっ――ぁ!」
悠里ちゃんの腕の中でぼんやりしていると、不意に快感が与えられる。見れば悠里ちゃんが私の肉棒を掴んでゆるく扱いていた。
悠里「妊娠って言ったらまた固くなった? めぐねえって先生なのよね?」
慈「そ、うだけど――っ、ん」
ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てて擦られるペニス。手で擦られる、それだけで快感が押し寄せ思わず腰が浮いてしまう。
悠里「このままだとみんなが危ないわね……もっと搾りとってあげる」
慈「ふあっ!? ちょ、悠里ちゃ――んあっ!」
耳元で囁かれる魅力的な言葉。何をされるのかとドキドキしていると、耳を舐められ胸を鷲掴みにされてしまう。
悠里「ん、ちゅ……」
吐息と水音、くすぐったいような感覚に胸と男性器に与えられる刺激。逃げようもなく体へ走る快楽にされるがまま。
慈「くっ、あ――ひぅっ」
男性器を擦られ、胸を少し乱暴に揉まれ段々と高まっていく。自分で動いているときも声は出ているのだが、こうして攻められていると自分の喘ぎ声を嫌にでも意識してしまう。
戸惑っていたはずなのに今はうっとりとした声で、自分の我慢の弱さに羞恥心が煽られる。
でも、悠里ちゃんに身体を押さえられて、じっくり愛撫されるのは頭が真っ白になりそうなくらい気持ちよくて――絶頂が近くなった私は身体を後ろへ。悠里ちゃんに寄りかかり、無意識に腰を突き出す。
悠里「そろそろ? ほら、めぐねえ……イッちゃって?」
慈「悠里、ちゃ――ん、ぁ!」
まるで悠里ちゃんの言葉を待っていたかのように絶頂し、高まりきった快感が解放される。
勢いよく出た精子はくるみちゃんの身体を白く汚し、私の思考は完全に停止する。
気持ちいい。思うことはそれだけ。それまで感じていた羞恥心は下半身の快楽に塗り潰される。
慈「ぁ、ふぁ……っ、ん」
悠里「いっぱい……くるみがめぐねえの精液でベタベタよ?」
囁きながら男性器を尚も擦る悠里ちゃん。脱力した私は彼女に寄りかかり、残りの白濁を出す度に小さく震える。
悠里「ふふ、めぐねえ……」
射精がおさまると悠里ちゃんは私へ口づけをかわす。
頭がうまく働かない私の口へ舌を入れ、ねっとりと口内を舐めまわす。脳内に直接響くような粘着質な水音に色っぽい悠里ちゃんの吐息。
ゆっくり脳が蕩けるみたいな感覚。加えて、再度与えられるペニスへの刺激。
慈「んむっ、ん……ふぁ、ぁ――んんっ」
絶頂の余韻が冷めない内に私はまたあっさりと達してしまう。完全に悠里ちゃんへ体重を預け、ビクビクと跳ねる身体を押さえられキスを続けられる。
悠里ちゃんの手が、胡桃ちゃんの身体が精液で汚れても射精はおさまらず、意識がかすむほどに強烈な快楽が波となり、高まる度に放たれる。
射精が終わっても高まりは鎮まらず、絶えず与えられる刺激に限界近くで常に維持されるような感覚。
慈「ぁ、あ……っ、んぅ」
何かを考えるような余裕はない。私は身体を震わせ、与えられる刺激に喘ぐばかり。
主導権は私になく、ただ弄ばれるのみ。ふと気がつくと、白濁に濡れた胡桃ちゃんがいつの間にか悠里ちゃんに寄りかかる私の脚の上へ跨がるように座っていた。
胡桃「はぁ……めぐねえ、すごくいやらしい顔してる」
欲情しきった女の表情。舌なめずりをし彼女は私へとゆっくりと身体を倒す。悠里ちゃんに胡桃ちゃん。その間に挟まれ、再び感じた挿入感に、私は――
【と、いうわけで書き留め投下完了です。これからステの整理して、今日か来週か、更新したいなぁと】
【で、↓1コンマ判定です。末尾が8、9、0で追加のイベント。0、ゾロ目になると豪華に。コンマ判定安価と同時に胡桃、由紀、悠里、桜から一人指名をお願いします】
思ったより手間がかかりました。遅れて申し訳ないです。
更新できれば平日もしたい……願望ですが
【佐倉 慈】
体力 100/100
耐性 100/100
精神 110/110
力 44
速さ 20
賢さ 40
技術 55
『スキル』
良回復 一日のはじまりに体力を10回復
『持ち物』
装備品:木刀(力+10 技術+5)
鉄杭(力+5)スマホ、車のキー、薬草ジュース(単体ステータス値を50回復)、携帯医療キット(全ステ70回復)
【丈槍 由紀】
体力 80/80
耐性 100/100
精神 5/5
力 20
速さ 60
賢さ 10
技術 40
『スキル』
庇う 味方が死亡するダメージを受けそうな時、自分がそのダメージを受ける
不認識 人間、かれらへの一切の攻撃行為を行うことができない
『持ち物』
装備品:なし
ホイッスル
【恵飛須沢 胡桃】
体力 120/120
耐性 90/100
精神 80/80
力 60
速さ 60
賢さ 20
技術 20
『スキル』
シャベル愛好家 シャベルが関わるあらゆる判定にプラス補正。装備がシャベルに限定
『持ち物』
装備品:シャベル(力+10)
【若狭 悠里】
体力 90/90
耐性 80/80
精神 70/70
力 20
速さ 20
賢さ 60
技術 60
『スキル』
園芸の知識 一日最後の判定のコンマが3、5の時資源に+300
『持ち物』
装備品:なし
【栗宮 天子】
体力 70/70
耐性 80/80
精神 130/130
力 30
速さ 10
賢さ 60
技術 70
『スキル』
医術の心得 一日の終り、体力が一番すくないキャラを体力の1/3回復
『持ち物』
装備品:モップ(力+5)
救急箱
【須戸部 智夏】
体力 60/60
耐性 120/120
精神 100/100
力 55
速さ 60
賢さ 20
技術 65
『スキル』
隠密行動 隠密行動をとるコンマ判定の際、プラス補正
病気がち 精神が半分以下になると各ステがマイナス10(体力、耐性、精神をのぞく)
『持ち物』
装備品:模造刀(力+15 速さ+10 技術+5)
鉄パイプ(力+10)、ライト、常備薬、ロープ、家族の写真、スマホ 、短い木刀(力+8)
【エバンス・イリシスシア】
体力 60/60
耐性 70/70
精神 90/90
力 20
速さ 20
賢さ 60
技術 50
『スキル』
料理上手 夜食コマンドの際、追加で資源300を消費することで、判定にプラス20の追加効果
使用するとめぐねえ、選んだ一人、そしてイリシスシアにも夜食効果が適用される。
占い コンマ判定の安価の際、その数が奇数だった時、次の選択肢にヒントが表示される。
『持ち物』
装備品:なし
タロットカード、食糧
【北条 鈴美】
体力 80/80
耐性 60/60
精神 100/100
力 30
速さ 20
賢さ 60
技術 30
『スキル』
集中力 探索パーティー参加時全員のファンブル効果を無効 。精神ダメージがある判定の際、奇数だとダメージ無効
収集家 探索のパーティーに参加時発動。判定がクリティカルの際、教材かスキル本を入手
『持ち物』
装備品:なし
スペアの眼鏡、猫のボールペン、ブックマーク
【赤井 桜】
体力 90/90
耐性 60/60
精神 110/110
力 30
速さ 30
賢さ 40
技術 50
『スキル』
揺れない心 精神が0になった際のマイナス効果を無効
必中 敵に発見されていない状態での射撃、投擲の判定にプラス補正。精神消費増大
『持ち物』
装備品:なし
弓と矢(現在6本)など弓道道具、ソーイングセット、水筒、竹刀(力+10)
【共通ステータス】
『資源』 2700(前スレの入手分を追加し今回の消費量-生産を計算)
『消費量』 900
『生産』 600
【好感度一覧】
由紀 55 「仲良くなれたかな」
胡桃 51 「笑顔がかわいいな」
悠里 55 「色々見てて不安……」
天子 46 「さぁ、一緒に頑張りますか」
智夏 37 「まだよく分かんないかな」
イリス 34 「悪い人、じゃない」
鈴美 23 「人は見かけによらない……」
桜 91 「慈さんはやはり理想の先生ですわ」 状態・依存
『学園生活部 外部の人間』
【藤田 綾華】
体力 120/120
耐性 150/150
精神 90/90
力 25
速さ 20
賢さ 40
技術 20
好感度:?
『スキル』
癒やしオーラ 一日の終わりに一番耐性が少ない仲間の耐性を最大値の4分の1回復
『持ち物』
装備品:包丁(力+5)
スマホ、携帯食糧、水、懐中電灯
【桐芽 卯奈】
体力 90/90
耐性 90/90
精神 50/50
力 20
速さ 50
賢さ 30
技術 20
好感度:?
『スキル』
強い五感 暗い状況、音関連の判定でプラスの補正がかかる
弱気 死亡、感染の危機がある判定、男性が関連した判定でマイナス補正
『持ち物』
装備品:なし
スマホ、ペン、サイフ
【直樹 美紀】
体力 100/100
耐性 100/100
精神 100/100
力 30
速さ 30
賢さ 50
技術 50
好感度:?(前スレで判定しないようなことを言ったような気がしますが、パーティー加入時判定することにします)
『スキル』
広い知識 道具使用の判定でプラス補正
『持ち物』
装備品:なし
スマホ、本、携帯食糧
【祠堂 圭 & 太郎丸】
体力 200/200
耐性 150/150
精神 120/120
力 30
速さ 40
賢さ 20
技術 30
好感度:?(美紀に同じく)
『スキル』
仲良し このキャラのみの攻撃判定、自由探索などの効果が二倍。ダメージ判定が二倍。クリティカル効果二倍。ファンブル効果二倍。
嗅覚 このキャラが探索のパーティーに参加した際クリティカル判定時、自由探索の『99』、『00』のコンマの効果が同時に発動する。この効果は二倍にならない。
『持ち物』
装備品:なし
音楽プレーヤー、スマホ
【鷲島加代子】
体力 90/90
耐性 120/120
精神 120/120
力 30
速さ 40
賢さ 50
技術 50
好感度:59 「底抜けに人が好さそうな女性だ」
『スキル』
不思議な雰囲気 探索のパーティー参加時に精神ダメージを5軽減
万能さん ヘリ、船、車、交渉、外国語――色々なことにプラス補正
13日目。
慈「も、もう限界――」
悠里ちゃんに胡桃ちゃん。二人で私のことを求め、攻め、絡み合い、めくるめく快楽の世界――夢みたいなことが私の前で繰り広げられ、私は何度目か分からない射精を終え、下半身に違和感を覚える。
慈「あれ?」
そこから目が覚めるまでは早かった。上半身を起こして悠里ちゃん胡桃ちゃんに抱きしめられていた身体はやけに軽く、部屋は暗め。何があったのだろうかと数秒間考えて、下半身の感触に全てを理解する。
そうだ。私はあれからみんなで部屋で眠って、女の子のにおいと無防備なみんなの姿にドキドキして眠気が限界になるまで寝られなくて――あんな夢を見たんだろう。
慈「こんな状況で私は……」
いやまぁこんな状況だからあんな夢を見るんだろうけど。
ため息を吐いて、隣を見る。右には桜ちゃん。幸せそうな寝顔で、私の腕を胸の間に挟んで抱きつき眠っている。
左には悠里ちゃん。体勢は桜ちゃんと同じく。
二人ともお胸が凶悪で、寝る時だからか薄着でセクシーでよくこんな状況で眠れたものだと感心してしまう。
慈「起きたらごめんね……」
ちょっと強引に腕を抜き、ゆっくりと布団から出ていく。
……やっぱり女の子だらけの部屋で寝るのは駄目よね。私の理性が弱いから。うん。
とにかく今は……。
慈「……」コソコソ
みんなにバレないようお風呂場へ向かうしかない。身体の反応はおさまってるし、ちゃちゃっとやって終わりだ。
慈「はぁ……実体験すると夢もすごくなって大変ね」
ため息。身体にくる感覚がリアルじみてきて怖い。すごい寝言を言ってたりしないかしら。
なんとかこっそり抜け出してお風呂場へ。
こそこそと替えの下着に着替えて、元の下着を洗う。
慈「水も有限だから節約もしないと……」
加代子「おはよう慈くん」ガチャ
慈「……」ガッターン!
加代子「無言ですごい慌て様だ」
慈「え、えっと……今、下着を洗濯してて」
加代子「ああ、それはすまなかった。ノックしておけばよかったな」
ぺこっと頭を下げる鷲島さん。多分ノックされても驚くだろうけどそれは言わないでおく。
慈「それで、どうしたの?」
加代子「昨晩……だが、聞き忘れたことがあったんだ」
慈「? ええ。お世話になってるし、別にいいわよ」
なんだろう。彼女に微妙な違和感が。歯切れが悪いような気が。
振る舞いは昨日と同じく華麗。きらきらとした綺麗な仕草で、ちょっとだけ悩むような素振りを見せている。
加代子「そうか。なら、聞いておこう。……あの金髪の女の子、どこで会った?」
決心するかのように小さく息を吐き、鷲島さんが問いかけた。
金髪の女の子っていうと、イリスちゃん? なんでイリスちゃんのことを訊くのだろうか。
慈「街でもう一人の――サイドテールの女の子といたから、合流しただけだけど」
加代子「……ふむ。ならいいんだ。変なことを聞いてすまなかった」
慈「え? それだけでいいの?」
と私が質問を投げかけたときには既に鷲島さんがドアから出ていった後だった。
は、早い……。
慈「なんだったのかしら……」
イリスちゃんのお知り合い? でもイリスちゃん、鷲島さんを見ても何も言わなかったし……分からないことばっかり。
慈「あ、そうだ。乾かしておかないと」
でも今は移動中だからあんまり深く考えないでいよう。虚しいけど……やることもあるし。
慈「自制よね、自制……はぁ」
【短いですが今日はここまで】
朝。みんなの支度が終わってから、私たちは車へ。ショッピングモールを目指し移動を開始した。
加代子「それにしても大規模だ。にぎやかでいいことだな」
胡桃「はぁ……慣れないなぁ、前にこの人いると」
桜「まぁこうなっては仕方ありません。旅は道連れ世は情けと言いますし」
慈「胡桃ちゃんごめんね?」
胡桃「や、めぐねえは悪くないよ」
加代子「そうだ。自分の判断を誇るといい」
胡桃「こうやってさも当たり前みたいに溶け込んでるこの人が悪いから」
慈「あはは……」
確かに昨日出会ったばかりとは思えないくらい違和感がないけど。
悪い人ではないわよね。モールに送るだけっていうのが心配になっちゃうくらい。
……って、人のこと心配してる場合じゃないわね。今は集中しないと。
↓2 コンマ判定 末尾の数だけ進行 0は10とする
一回の判定で一日の3分の1の時間が経過 目的地まで2 どっちみち今日中に着きますが一応判定を
【お風呂とご飯とおやすみしてました
1で目的地まであと1。次で確定なので判定なしで進行します】
慈「……行き止まりが多いわね」
胡桃「ここまで荒れてるなんてな……」
桜「次回は引っかからないようにしておきたいですわね」
加代子「こう住宅街を進むとなると地図も使えないし困ったものだ」
慈「本当ね……車なら便利だと思ったんだけど」
前に気をつけながらため息を吐く。
歩きならなんてことはない障害も車となるとそうはいかない。長く走るためにも無理はできないし。
歩きと車――どっちがいいか簡単には決められないけど、今後はその選択も重要になってくるだろう。
慈「あ――っと」キキィー
加代子「また行き止まりだな」
慈「徒歩なら乗り越えられるのに……うぐぐ」
胡桃「ゲームの見えない壁を思い出すな」
加代子「それだと歩きでも引っ掛かりそうだ」
桜「ふふ……後ろに伝えますわね」
ちょっと進んではちょこちょこ後退。はやる気持ちを抑え、私は慎重に後ろへと車を下げた。
一日の半分を過ぎた頃。行き止まりも少なくなり、大きな道路を進んでいるとそれは見えてきた。
桜「あ。見えてきましたよ」
胡桃「あれがそうか」
目的地であるモール。
感染から二週間近く経過。それほど日が経っていないはずなのだけど、劣化が激しい。
一目見た印象が『ボロボロ』。建物自体の劣化は大したことはない。けれど窓やドア、置いてある車、その他諸々力任せに破壊されたような跡は感染時の壮絶さを物語っている。
死体がないのが幸いか。いや、『ない』ってことは移動したことということだから手放しには喜べないか。
慈「駐車場になにもないといいけど」
加代子「人影はない。大丈夫だろう」
胡桃「……」
スッと、無言でシャベルを用意する胡桃ちゃん。
これからモールに入るのだ。感染時にどれほど人がいたのかも分からないし、周囲の警戒をしておかないと……。
慈「一度入り口の横に止めて、車の外で全員集合しましょう。鷲島さんも別れるだろうし話し合わないと。銃も返さないといけないし」
加代子「了解だ」
胡桃「ようやくのびのび歩けるな。色々不安だけど」
桜「楽しみもあると思うことにしましょう。食糧はあるはずですわ」
怖いくらい静かなモールの敷地内へ。
無人の駐車場を進み、入り口の横、ちょっと離れた位置に駐車。
キーを抜いて拳銃を取り出し、私は車の外へ出た。
【智夏ちゃんと胡桃ちゃん入れ替えてましたね。ごめんなさい。2日目は二人を入れ替えてたということでどうかここは一つ】
慈「……ふぅ。外って落ち着かないわね」
拳銃のしっかりした重量を感じつつ、私はモールを見上げた。
……大きい。ここに使えるものとか、助けるべき人が残ってるといいけど。
由紀「めぐねえ!」バッ
慈「きゃっ、由紀ちゃん」
いきなり目の前へ飛びついてきた由紀ちゃんをなんとか支える。
きらきらと目を輝かせた彼女は私にくっついたまま地面に足を付けると、眩しい笑顔を浮かべる。
由紀「やっと着いたね、モール! すっごい大きい!」
慈「ええ。でももう少し大人しくしててね。恥ずかしいから」
頭を撫で、由紀ちゃんへやんわりと注意。銃は背中へ隠しておく。
誰かに見られたり、恥ずかしがることはないだろうけど――声で奴らに見つかったら厄介だ。
由紀「あ、うん。でも学園生活部で、外のお店なんて久しぶりだったから」
悠里「そうね。でもめぐねえの言う通りよ。ほら、ちょっと離れて」
由紀「はーい、りーさん」
智夏「由紀は賑やかだねぇ。若いっていいのう」
イリス「智夏もわかい……」
鈴美「みんな無事に着けてよかったわ」
慈「そうね。けど、本番はここからだから……気をつけていきましょう」
加代子「そうだな。感染者も多いだろう。気をつけて探索するといい」
智夏「――って、本当に別れる気なの? 一人で?」
加代子「そういう約束だろう。それに私が向かうのは危険な場所だ。君達は君達のしたいことをすればいい」
複数人で危険な場所に一人で向かう。
って言ってる人をすんなり行かせていいものか。少なからずみんな良心の呵責があるようだった。
加代子「では私は行こう。ありがとう慈くん。私は君達を応援しているよ」
けれどこの人は全然気にしてなさそうだ。
自分の荷物を手にあっけらかんと言い、立ち去ろうとする。
慈「巡ヶ丘学園。いつでも待ってるから。用事を終えたら、ね」
加代子「本当、お人好しだな」クスッ
すれ違いざま、彼女のポケットへ拳銃を突っ込む。
出会った当初と同じく綺麗な姿勢で歩き、彼女はまるで何も起こってないかのような気軽さでモールの中へ入っていった。
――改めて何者なんだろう。次会ったら聞いておこう。
桜「……えーと、どうします? 慈さん」
慈「私たちも探索しましょう。いつもの感じでまずは三人で」
悠里「……そうね。あんまり大人数で行っても大変だから」
胡桃「だな。めぐねえ、任せるよ」
慈「……」コクリ
……ショッピングモール。着いたのはいいけど、誰と探索に行こうかしら。
↓1~3 モール探索メンバーの案 いつも通りでめぐねえ固定。他二人を安価で決定 残りは車で待機です
【1 智夏、胡桃
2 桜、智夏
どちらがいいか↓1から投票。二票先に入った方で決定します】
【2番で桜、智夏に】
慈「……桜ちゃんと、智夏ちゃんで行きましょう」
桜「ええ。慈さんがそう言うならば火の中水の中ですわ」
智夏「りょーかい。任せて」
胡桃「ありゃ? あたしは留守番?」
由紀「私も?」
慈「ええ。いざという時に備えて割合も考えておこうと思って」
鈴美「胡桃が残ればとりあえず戦力も車も心配ないわね」
慈「とりあえず私たちが目ぼしいところを探索するから、留守番メンバーは……そうね」キョロキョロ
慈「外から入れる部屋を探索してもらえるかしら。見つからないこと優先で。戦闘はしないように」
由紀「せんとう?」
悠里「喧嘩はしないようにってこと」
イリス「りょうかい。めぐねえ、きをつけて」
慈「大丈夫。こっちも無茶はしないようにするから」
胡桃「ま、めぐねえがいるなら大丈夫だろ」
悠里「めぐねえが無茶しないとか、あんまり信じられないわね……」ジトー
由紀「大丈夫だよ! めぐねえ大人だし、遠足でもはしゃがないから」
鈴美「由紀はもう少し落ち着いた方がいいわね」
智夏「じゃ行こっか、めぐねえ」
慈「そうね。……ふぅ」
騒がしく元気な面々からモールへ。ガラスが無残に割れた入り口に視線を向け、深呼吸。
危険な場所を何度も探索してきたつもりなのに、やっぱり慣れなんてものはなくて。震えてしまう身体を勇気で奮い立たせ私は一歩足を踏み出した。
由紀「めぐねえっ」
慈「……?」
背中からかかる声。肩越しに振り向くと、笑顔を浮かべた由紀ちゃんが手を振っていた。
由紀「いってらっしゃい!」
私とは対照的に危機感なんてない由紀ちゃんの無邪気な表情。
場ににつかわない彼女の笑顔に、罪悪感とともにちょっと救われた私がいた。
見れば彼女の周りにいるみんなも、心配そうな顔をしていたけれど徐々に明るく、私たちを送り出してくれる。
……そうね。私は彼女達をここまで連れてきたんだ。
最後まで無事に、守らないと。
そのためにも、探索。それと――
慈「――いってきます」
無事に帰ってこないと。
モールの中は暗闇に包まれていた。
屋内だし当たり前といえば当たり前。でも私の中の常識が異常だと警鐘を鳴らす。
そんなもの、とっくに必要ないのに。
慈「……いるわね」
木刀をいつでも振れるように出しておき、入り口から先を確認。
遠いけど微かに声が聞こえる。それも、まともに相手できないほど大人数の。
智夏「そうなの? 暗くてよく分からないけど」
桜「いえ。影が動いてるのが見えますわ」
智夏「あー……初っ端から大問題」
慈「……」
……どうしようかしら。
というよりどこへ向かうかすら決めてないのよね。……どうしよう。
智夏「あ、これ何も考えてない顔だよ」
慈「う……っ」
桜「仕方ありませんわ。初めて来た場所ですもの」
何回か来たことがあるけど……はっきり覚えてるわけでもないし、嗚呼、すごく頼りない私。
慈「……」
――どうするか考えないと。
↓1 コンマ判定 賢さの数値を使用。判定成功で状況好転
【と、判定を出してここで落ち。次回はまた週末か、平日か。不定期】
【コンマ68 慈 賢さ40 判定:失敗】
慈「……」
何も思いつかない。
どこに行こうか、何をしようか。どうすればいいのか……。
智夏「どう? 何か考えついた?」
慈「駄目。全然思いつかない」
桜「正直すぎますねぇ……」
智夏「リーダーがこれね……」
慈「ご、ごめんなさい。すぐ考えるから――」
二人の目がすごく冷たい。
命がかかってる大事な場面だし何か考えないと。いつも通り、目ぼしい候補の中から一つ選ぶ方法で――
1・一階
2・二階
3・地下
↓1 探索する場所を選択
【2 二階】
慈「……二階。二階に行きましょう」
智夏「お、その心は?」
慈「思考、二回目の正直」
桜「慈さん……」
智夏「めぐねえも色々考えて疲れてるんだよ……」
慈「ノッたのにその対応!?」
智夏「ま、行くならさっさと行こうよ。こうジッとしてるだけでも疲れるんだし」
桜「ですわね。一階の奴らは無視して二階へ」
慈「……ええ」
釈然としないけどその通り。時間が限られているわけでもないが、早く済むなら済むに限る。
疲労しない内にさっさと済ませてしまおう。……もっとも、何を済ませるのかもまだわからないのだけど。
とりあえずは食糧とか生活用品とか、生活に役立ちそうなものを探すとしよう。救助が必要な人がいれば助けて、情報収集もほどほどに。やることは学校とあまり変わりない。
慈「……行くわよ」
中を窺う。エントランスの中央付近に二階への階段が見えた。そこまでに奴らの姿は見えない。
まっすぐ走れば多分何のトラブルも起きないだろう。……何かやらかしたりしなければ。
↓1、2、3 慈、智夏、桜の順でコンマの半分の数字で判定
【慈 速さ 20 コンマ:49÷2=25 結果 可
智夏 速さ 60 コンマ:85÷2=43 結果 優
桜 速さ 30 コンマ:51÷2=26 結果 可】
精神
慈 110 → 100
智夏 100 → 95
桜 110 → 100
慈「……こっちへ」
智夏「うんっ、任せた」
桜「落ち着いて行きましょう」
中の様子がよく見えない以上、入ってから考えるしかない。
武器を手に、私を先頭にしてモールの中へ。左右を確認しながら素早く階段へと向かう。
途中気づかれたような声が上がったけど、問題ない。できるだけ音を立てないよう階段を上がって――到着。
慈「……よかった。一階よりは少なそうね」
智夏「どうする? 二階のお店だと――服屋とか、本屋とか……」スチャ
智夏ちゃんが持っていたライトでちらちらと照らしてくれる。
……結構暗い。明かりがないと進むのに苦労しそうだ。
慈「うーん……悩ましいわね」
桜「ひとまず、適当にお店に入ってみます?」
慈「……そうね」
店を一つでも確保して、シャッターとかドアとか閉めておけば閉じこもることもできるし安全確保という意味でもお店を見ておきたい。
どこに行こうかしら……。
↓1 コンマ判定で行き先 1~3:服屋 4~6:花屋 7~9:本、CD店 0又はクリティカル:おや?誰か
↓2 敵人数 (コンマ数値が大きいほど大人数)
【今回はものすごく短いですが、ここまでで】
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