モバマスSSです
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奏「『男は船・女は港』って言うらしいけど……」
奏「私達の場合は逆なのかもしれないわ…なんとなく…そう思うの」
奏「私達アイドルが船で、プロデューサーは港…」
モバP「港ですか」
奏「いつだって、私達が未知の世界へ漕ぎ出して行けるのも
奏「送り出してくれて…そして帰ってこれる港が存在するから……」
奏「ねぇ…プロデューサー。これからも、そんな場所でいてね
モバP「はい。…えーっと………で?」
奏「なに?」
モバP「私の家に、奏さんが持って来た…その段ボール箱は何です?」
奏「だからアイドルが船で、プロデューサーは港…そう言ったじゃない?」
モバP「そうですね。でもそれと、その段ボール箱は関係ないですよね?」
奏「船が港へ運ぶものと言えば何?」
モバP「人間とか、荷物・コンテナ、燃料ですかねぇ」
奏「ご名答。段ボール箱を開けてもいいわよ」
モバP「どれどれ……こ、これは!!」
奏「私のCDでした」
モバP「『Hotel Moonside』ですね」
奏「担当プロデューサーがCDを、一枚も持ってないのは変だと思ったの」
モバP「買わなくても、CD発売の時に聴きましたし……CDは買わなくても良いかなって」
奏「自宅に担当したアイドルのCDが一枚も無いなんて、悪いプロデューサーね」
モバP「すみません…あれ?…と言うことは、今まで発売されたアイドルのCD」
奏「……クスッ」
モバP「まさか全部、持って来てくれたんですか!?」
奏「私のCD『Hotel Moonside』だけよ」
モバP「本当だ……段ボールの中身は全部『Hotel Moonside』…!」
HotelMoonsideHotelMoonsideHotelMoonsideHotelMoonsideHotelMoonsideHotelMoonsideHotelMoonsideHotelMoonside
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奏「全部、自腹なの。当然、自分のCDを買うわ」
モバP「そ、それはご尤もです……」
奏「プロデューサーは知らないと思うけど、事務所の関係者専用女子トイレと更衣室にはね」
奏「各アイドルのCD売り上げ枚数のグラフが張り出されるの」
モバP「ええー!そうだったんですか…知りませんでした」
奏「ちひろさんがグラフを作成して掲示するわ」
モバP「トイレで落ち着きませんね」
奏「自分のCDの売り上げ枚数を確認しながら排泄するの……」
モバP「ストレスで便秘になりそうです…」
奏「売れてないときは、糞みたいな気分ね」
モバP「糞だけに…ですか」
奏「トイレですすり泣く声も聞こえるわ」
モバP「ひぇぇぇぇ~」
奏「そういう他人の泣く声を聞きながら……大便をするとスッキリでるわ」
モバP「勝利の愉悦を感じつつ、排便ですね」
奏「アイドル事務所内も弱肉強食なの。例外は一部あるけど、多かれ少なかれ」
奏「『自分が目立ちたい。一番でありたい』…そう思うのよ」
モバP「そうですよね」
…
……
奏「よし…!」
モバP「何が『よし…!』ですか!?」
奏「これで安眠できるわ」
モバP「我が家の本棚が『Hotel Moonside』で埋まったじゃないですか!!」
プルルルルル
奏「あら?電話が鳴っているわプロデューサー」
モバP「ちょっと失礼して…」
モバP『ハイ!もしもしー桃華さんですか?え?今、どこに居るか?』
モバP『私は自宅にいますよー、それがどうかしました?…え?…もしもしー!?』
奏「何かあったの?」
モバP「桃華さんからの電話だったのですが……途中で電話が切れてしまったんです」
ババババババララララッッッ!
モバP「何だ……この音!?」
奏「これは……ヘリコプターのエンジン音のようね。近づいてくるわ」
―――プロデューサーちゃまが、わたくしのCDを買っていないと耳にしたものですから
―――プロデューサーちゃま――ッ!わたくしのCDをコンテナに入れて、持ってきましたわ!!
モバP「この声は桃華さん!?」
奏「ヘリコプターから音声をスピーカーで流しているようね」
―――わたくしのデビューCD『ラヴィアンローズ』受け取って下さいまし
―――コンテナの中には『ラヴィアンローズ』が十万枚ありますわ
―――ですから、大型輸送ヘリコプターで、コンテナごと持って参りましたの!
モバP「『ラヴィアンローズ』のCD十万枚…!?」
奏「くっ…大金持ちはスケールが違うわね」
―――プロデューサーちゃま、受け取ってくださいな!キャプテン、投下よ
―――Sir!コンテナ、投下!投下!!
ドカーン!!
モバP「ぎゃあああああああああああああ」
奏「きゃああああああああああああああ」
…
……
奏「ケホケホッ……私…アイドルを船、プロデューサーのことを港に喩えたけど…」
奏「まさか、コンテナが直撃するなんて…ゴホゴホッ!」
モバP「奏さん、大丈夫ですか?」
奏「大丈夫よ…何ともないわ」
モバP「よかった。しかし……コンテナにCDを入れて、投下するとは……」
奏「プロデューサーのアパートは全壊。私のCD『Hotel Moonside』も木っ端微塵…」
モバP「残ったのは『ラヴィアンローズ』のCDとコンテナ」
奏「しばらくは、コンテナ暮らしね」
モバP「………」
奏「げ、元気出して!ほら、『ラヴィアンローズ』CDはフリスビーの代わりにもなるし」
奏「『ラヴィアンローズ』CDを大皿として使えるわ。餃子を載せたりして…」
モバP「………」
奏「あら~♪キラキラ光るお皿で、料理が美味しそう!……なんて」
モバP「………」
奏「あ、そろそろ夕方五時だし…JKの私は……帰らなきゃ…ごめんなさい」
――次の日
TVレポーター「視聴者の皆さん、御覧下さい。あれがCDハウスです」
モバP「見世物ではありません!」
TVレポーター「壊れたコンテナの残骸とCDだけで、住宅を作っているようです」
モバP「取材許可は出していませんよ!帰って下さい!」
CDの仮設住宅
桃華「プロデューサーちゃま、この度は申し訳ありませんわ」
モバP「アパートは潰れましたけど……済んだことですし、気にしてませんよ」
桃華「アパートは買収しましたわ。急ピッチでアパートから高層マンションに建て替え中ですの」
美佳「プロデューサー、アタシのCD二百枚持ってきたよ★後、パンツと下着、靴下ね」
凛「私のCD千枚と毛布。冷えるから使って」
卯月「プロデューサーさん大変でしたね。CD三千枚枚と歯ブラシ、石鹸を持ってきました!」
早苗「アルコールで温まりなよ。オマケでCDもアゲちゃう」
ありす「デビューCD100枚と苺パスタ、苺蕎麦、苺ジャム、苺大福、苺パフェ、苺牛乳の差し入れです」
モバP「皆さん…ありがとう!本当にありがとうございます!」
友紀「プロデューサー!CDあげるから、野球しよう!」
モバP「……友紀さんは帰って下さい」
友紀「ええー!?そんなぁー…プロデューサー、雨、プロデューサー、プロデューサーの中継ぎ起用だよ?」
モバP「帰れ!!」
おわり
ありがとうございました
飛鳥さんのCDはオサレな椎名林檎みたいな感じかなぁ…
HTML依頼だしてきます
乙!
CD三千枚枚…?
>>20
卯月「プロデューサーさん大変でしたね。CD三千枚枚と歯ブラシ、石鹸を持ってきました!」
↓
卯月「プロデューサーさん大変でしたね。CD三千枚と歯ブラシ、石鹸を持ってきました!」
誤字がありました。訂正します。
>>22ありがとうございました
訂正します。本当にすみませんでした
>>19
美佳「プロデューサー、アタシのCD二百枚持ってきたよ★後、パンツと下着、靴下ね」
↓
美嘉「プロデューサー、アタシのCD二百枚持ってきたよ★後、パンツと下着、靴下ね」
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