※注意事項※
しんのすけが成長した姿、性格なんかは作者の完全な妄想です。
俺、野原しんのすけ18歳。
今訳の分からない部屋で訳の分からないフード被った連中に囲まれている。
このフード達が全員綺麗なお姉さんならいいのに……
どうしてこんなことになっているのか。学校から帰る途中、突然意識が途絶えて気づいたらこの状況だ。
そして冷静になって見てみると、どうやら俺は魔法陣の上に立っているらしい。
普通なら困惑するところだが、生憎この手の摩訶不思議現象はガキの頃散々経験した。
飼い犬のケツに爆弾がくっついたり映画の中に閉じ込められたり戦国時代にタイムスリップしたり、夕飯の焼肉を楽しみにしてたらいきなり指名手配されて追いかけ回されたり……
とにかく、目が覚めたら全く知らない場所に居て変な人達に囲まれていた。程度じゃあもう驚きもしない
「あの……」
色々考えていると、フード達の中の一人が話しかけて来た。
声は若い女性だが果たして……
「取り敢えず、状況を説明してくれない?」
「そ、そうですね……失礼しました」
その人物はフードを脱ぐ
その顔を見た時、俺は戦慄した。
年齢は俺と同じぐらいだろうか
自然な金髪と青い眼。整っているいや整い過ぎている顔!
少し幼さを残した、あどけなさが残る絶世の美少女だった。
俺はすぐにその美少女の手を取る
「え!?」
「美しいお嬢さん。俺と結婚を前提にお付き合いしてください」
「え!?え!?い、いきなり言われても困ります!」
「照れなくてもいい……俺と君は運命の赤い毛糸で結ばれているのさ」
「毛糸!?」
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「せ、説明するから手を離してください!」
「ほ~い」
「で、では改めまして……魔王を打ち倒し、私達を救ってください!」
「オッケー」
「え!?ちょっとは悩んだり、困惑したりしないんですか……?」
「こんな状況にはもう慣れたし、俺は弱い者と綺麗な女の人の味方だからな」
「き、綺麗だなんてそんな……って、慣れた?」
「慣れた」
沈黙が続く
そんな中、フード達の一人が近づいてくる。
「このような状況に慣れておられるとは、さぞや手練れなのでしょうな。勇者殿、無礼なのは承知の上……実力を確かめる為、是非私と一戦交えていただきたい」
フードを脱ぐと、その人物は父ちゃんより少し上くらいのオッサンだった。
「別にいいけど……怪我するぜ?」
「大した自身ですな。私も老いたとは言え、まだまだ現役の剣士です……ご自分の心配をされた方が良いかと……」
そう言ってオッサンは剣を構える
俺は子供の頃、あるヒーローに憧れていた。そしてそのヒーローと一緒に悪と戦ったこともあった。
そしてその度に思っていた……もっと力になりたい、もっと近づきたいと思った俺は元々やっていた剣道に更に力を入れ、そのヒーローが習得している武術全てに手を出した。
「勇者殿……武器を構えてください」
「いーからいーから。どこからでもかかってきなって」
「……嘗めるなよ小僧!!」
激昂したオッサンが斬りかかって来た
「も~オジサン短気だなぁ~……さてはお便秘五日目だな?」
「訳の分からない事をほざくなぁ!」
「ほいっ」
俺は足さばきで、オッサンの背後に回り込む。
「き、消えた!?」
「カンチョー貫手!!」
子供の頃、何人もの敵に対して使ってきた俺の得意技……カンチョー
俺はそれを改良し、空手の貫手とほぼ同じやり方でカンチョーをすることに成功した。
中指、薬指、人差し指、そして小指の第一関節まで容赦なく打ち込める技だ。
「ハグゥッッッ!!??」
俺が手を抜くと、オッサンは尻を押さえてのたうち回っていた。
そこに先程までの迫力は一切無かった
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