北条加蓮「初期症状」 (44)
※エロというより隠語・下ネタ多し
※つまりキャラ崩壊
※前作SSネタあり↓でもわからなくても大丈夫…と思う
岡崎泰葉「よこしまな想像」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1444034346/)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1446292997
モバP「お疲れー」
凛「お疲れさま」
加蓮「やー、すごかったー」
奈緒「滅茶苦茶疲れたぞーっ!ちくしょー!」
モバP「つーかお前らアンコール受け過ぎだ。何回やってんだよ。普通ああいうの二回位でストップだろ」
加蓮「ふふっ♪つい、頑張っちゃった♪」
凛「途中で変なテンションになっちゃって、最多記録に挑んでたんだ」
奈緒「後半はアタシ達の方からアンコール振ってってお願いしたくらいだからな」
奈緒「…まぁ回数的にアンコール振る側も振る側だったけどさ」
モバP(それ、アンコールって言えるのか…?)
モバP「ともあれ、ライブ自体は大成功だ。よくやったな」
加蓮「あ…」クラッ
凛「!加蓮っ!!」
奈緒「おい!」
モバP「おっと!!だ、大丈夫か!?」ガシッ
加蓮「…大丈夫、ちょっと気が抜けただけ…」
モバP「あんなに長時間動きまくるからだ!車で横になってろ!」
加蓮「大丈夫だって…心配しないで、Pさん」
凛「あー…私達もちょっと…」
奈緒「はしゃぎすぎてたよな…ごめん…」
モバP「もうお前ひとりだけの体じゃないんだから、無理はするな」
奈緒「ほら、肩かしてやるよ」
加蓮「うん…ありがと…奈緒…」
凛「…ん?」
まゆ「おはようございまぁす」
加蓮「おはよう、まゆ」
モバP「おはよーさん」
モバP「すまん、まゆ、出発は仕事方付けるまでもう少し待ってくれな」
まゆ「うふ、Pさんの為ならいつまでも待ちますよぉ♪」
まゆ「…あらぁ?」
加蓮「どうしたの?」
まゆ「…ちょっと、事務所の空気が乾いてるような…?」
モバP「冬に近づいてきたからかな」
まゆ「いえ…そういうことではなく…」
加蓮「あ、加湿器のことだったら、ごめん。止めちゃった」
加蓮「ちょっと最近、お風呂の湯気とか吸うと頭痛くなっちゃって」
まゆ「あら、風邪ですかぁ?気を付けてくださいねぇ」
加蓮「あー、うん、そんなとこかな。ありがと」
まゆ「…」
まゆ「そうなったの、いつごろですか?」
加蓮「え?…うーん、いつからだったかなぁ…けっこー最近?」
まゆ「…」
凛「…」
まゆ「…」
凛「…どう思う?」
まゆ「Pさんの言動、湿気に敏感な加蓮ちゃん…『アレ』は、個人差が激しいとも言われてますし…」
まゆ「…考えたくありませんが、疑わしくないと言えば…嘘になりますねぇ」
まゆ「正直、まゆの勘では、ただならぬものを感じ取っています」
凛「どうでもいいけど、なんかこうやってまゆと向かい合うの、初めてじゃない気がする」
まゆ「まゆも、なんとなくそんな気がします…なぜでしょうか」
ガチャ
泰葉「おはようございま…す…?」
泰葉「ど、どうしたの?ふたりとも…?珍しい…」
凛「おはよ、泰葉」
まゆ「突然ですが、泰葉ちゃん、『つわり』って、習いましたよね?」
泰葉「…う、うん?つわり?」
泰葉「え、何の話をしてるの?」
まゆ「加蓮ちゃんの様子、よぉく見てください」
泰葉「…加蓮ちゃんの?」チラッ
加蓮「…」うつらうつら
奈緒「加蓮ー、昨日ちゃんとしっかり休んだか?」
加蓮「ぐっすり眠ってたよ…」
加蓮「すぐ寝落ちしたのは奈緒だって知ってるでしょ…」うとうと
奈緒「…その割には滅茶苦茶眠そうじゃねーか」
奈緒「しっかりしろよ?昨日みたいにまたフラつかれたらって思うと気が気じゃねーんだから」
加蓮「ふふ…心配してくれてありがとう、奈緒」
奈緒「ばっ…そ、そうだよ、心配なんだよ、わりいか」
加蓮「うーれしぃなー…ちょっと膝かしてー」こてん
奈緒「おい!やっぱり寝る気なんじゃねーかっ!わわっ、やめ、くすぐったいっ!」
泰葉「…」
凛「どう思う?」
泰葉「とっても仲良しだと思うけど…凛ちゃんも混ざってきたら?」
凛「あ、いや、そっちじゃなくて…」
泰葉「ああやって、信頼し合える仲間がいることは、ほんとに幸福なことなんだよ?」
泰葉「一緒にいられる時間は、一分一秒でも大切にしなきゃ、今この瞬間を後悔しないように」
凛「…そうだよね、ごめん。私が間違ってた」
まゆ「凛ちゃん!?まって、泰葉ちゃん!言いくるめないで、まゆの話を聞いてください!」
凛「やっぱり泰葉は言うことが違うなぁ…」しみじみ
まゆ「あ、あのね、泰葉ちゃん、今の加蓮ちゃんの状態をまとめると、こうなるんです」
まゆ「本人曰く、近頃、体調がよろしくなく…」
まゆ「さらに、眠気や立ちくらみなどの症状と、多湿を嫌う反応を示しています」
まゆ「まるで何かに似ていませんかぁ?」
まゆ「その…にん、妊娠初期の…」
泰葉「…え?」
泰葉「…」
泰葉「…えっ?えっ?」
泰葉「あの…つまり、まゆちゃんはこう言いたい、の?」
泰葉「加蓮ちゃんは…えと…おめでたってこと?」
まゆ「はい」
泰葉「…希望の性夜に暖かな輝きを貰ったってこと?」
まゆ「そのとおりです」
泰葉「…『加蓮ちゃん』は今『加蓮ちゃんズ』ってこと?」
まゆ「まさしくですぅ」
泰葉「いくらなんでも考え過ぎだと思うよ…」
まゆ「そうでしょうかぁ?」
泰葉「…」
泰葉「そ、そういうの、よくないと思うっ!」
泰葉「近頃は絶好調で、体調も良いかんじの加蓮ちゃんだけど…」
泰葉「いつまた病弱な子に戻ってしまうか、わかんないんだよ?」
泰葉「加蓮ちゃんが辛そうにしてるのを見て、心配になることはあっても…」
泰葉「…できちゃってる、なんて考えちゃうの、普通しないよっ」
泰葉「そんなの、私がPさんの膝に座ってるってだけで」
泰葉「私とPさんが、その…座りながら…してるって思っちゃうのと同じくらい…」
泰葉「よこしまな想像ですっ!」
凛「…」
まゆ「…」
凛「…」
まゆ「…」
凛「…やっぱり加蓮あやしいね」
まゆ「…クロの可能性が高まってきましたねぇ」
泰葉「なんでっ!?さっきの話で納得できないの!?」
凛「逆に泰葉はなんで加蓮を庇ってるの」
泰葉「だ、だって、どこか他人事に思えないんだもんっ」
凛「…」
まゆ「…」
泰葉「何この空気…!?ご、誤解だよぉ!!」おろおろ
泰葉「でも、でもでもっ、二人とも、聞いてっ?」
泰葉「眠気も、眩暈も、頭痛も、ただの風邪でも十分ある症状だよっ?」
凛「『お前ひとりの体じゃない』ってプロデューサーは言ってたけどどう説明すんの」
凛「相手は恐らくプロデューサーってことになるんだよ」
泰葉「加蓮ちゃんはユニット組んでるんだから、そういう言葉で体を気遣うなんて当たり前です!」
加蓮「ちひろさーん、お手洗いの芳香剤、中身なくなってるよー」
ちひろ「あら?ごめんなさい、そうでした?」
加蓮「スペア置いてあるなら私が換えておくけど」
ちひろ「…あー、どうしましょう、スペアもどこかに使われてしまってるみたい…」
加蓮「だったら、私後で買ってくる」
ちひろ「え!?そ、そこまでしなくてもいいですよ!」
加蓮「ううん、私が気になるだけだから。芳香剤自体の匂いも強くないやつが良いからさ」
凛「…」
まゆ「…」
泰葉「…」
泰葉「ちがうよっ、全然違うよっ」
泰葉「だって、だって、さっきのも偶然気になっただけかもしれないもんっ」
泰葉「いくら加蓮ちゃんが湿気が苦手になって匂いに敏感になったからって…」
奈緒「うわっ、から揚げ弁当なんて、よくそんな脂っこいもの朝から食べられるなぁ」
加蓮「別に、平気だよ?」ぴゅーっ
奈緒「あたしは無理…ん?加蓮ってから揚げにレモン絞ってかけるんだ」
加蓮「だってから揚げの味だけだと飽きるんだもん、普通でしょ?」
奈緒「そりゃそうだけど…前見たときはソースとかコショウだった気がするぞ?」
加蓮「ちょっとね、酸っぱいものがマイブームなんだ」
加蓮「ハンバーグもピクルス多めにしてもらってるの」
奈緒「ふーん」
凛「…」
まゆ「…」
泰葉「…」
泰葉「おとうさん…おかあさん…私、わるい子になってしまいました…」
泰葉「加蓮ちゃんが、酸っぱいもの好きになったって聞いただけで…」
泰葉「Pさんと二人でファミレスに行ったときに店員さんに『三名様で♪』っていう加蓮ちゃんを想像してしまいました…」
凛「大丈夫、私もだよ、泰葉」ぽんぽん
まゆ「どうしてやりましょうかぁ…」
泰葉「ちがうもん…ちがうんだもん…」
ガチャ
モバP「おはようございます」
加蓮「おかえりなさい♪」
モバP「なんだそれ…うん、ただいま。加蓮」ハハハ
加蓮「えへへっ♪」
まゆ「なんですかその新妻オーラまいにちお家で帰りを待っているかの様な」ゴゴゴゴ…
まゆ「や、や、やっち、やっち…」ぷるぷる
泰葉「お、落ち着いてよっ!まゆちゃん!」
凛「ただ、問題があるんだけど、これは泰葉の時と違って単純な話じゃないと思うんだ」
泰葉「私の時ってなに!?私、今回なにもしてないよっ!?」
泰葉「いや、今回って何っ!?な、何を言ってるのわたしぃっ!?」ぶんぶん
凛「泰葉も落ち着いて!?」
凛「考えてみてよ、無意識に言ってるんだとしても、加蓮の台詞、露骨すぎる。普通隠そうとするよね?」
凛「もしかしたら私達、加蓮に踊らされてるだけなのかも」
凛「加蓮って悪戯するときは無駄に手間かけるし行動的になるし」
凛「部屋の様子をこっそりどこかで撮ってて、私たちが踏み込むのを、あえて待ってるってことも…」
凛「この可能性は、どうしても捨てきれない」
まゆ「そんなことあるんですかぁ?」
凛「まゆはあまり標的にならないからピンと来ないだけだよ」
凛「私も奈緒も、しょっちゅうやられてるのに、それでも信じちゃうような冗談言うの」
凛「医者の診断書をそれっぽく作ったり、エキストラ用意したり、毎回手の込んだ感じで…」
泰葉「…」
凛「泰葉は思い当たる節あるでしょ?」
泰葉「そういえば私も前、加蓮ちゃんにだまされて…」
泰葉「くまさんコスで女豹のポーズとってるトコ、写メれらたことある…」
まゆ「どんな荒唐無稽な騙されかたしたんですか!?」
凛「わたしに送られてきたもん、写メ。見る?」ピッ
まゆ「わー…すごくかわいい…顔真っ赤ですね」
泰葉「なんで保存してるの!?やあぁっ、みないでえぇぇっ」かああああっ
泰葉「…ぅう」ぷしゅー
凛「ね?もし私たちが早とちりして詰め寄ったとして…」
凛「加蓮にそこを密かに撮られて、事務所の中心でつわりと叫ぶ私達が皆に知れ渡ってしまったら…」
凛「何年いじられるかわかったもんじゃないよ」
まゆ「それは…末代の恥ですねぇ…」
泰葉「まつだいの…はぢなんかじゃ…ないもんっ…」ぐす
凛「ごめんね、泰葉」なでなで
泰葉「すんすん」
凛「とにかく、今私たちがすべきことは…」
凛「ドッキリとマジの両面で捜査すること」
凛「この三人で協力して、判定し得る明白な証拠を出来るだけ多く集めること」
凛「もしマジの証拠が見つかったら…わかるよね」
まゆ「…」
泰葉「…」
凛「今この瞬間から、私たちは探偵だよ」
探偵ラン『これこそが咎人の創りし夢幻術式よ(これが犯人の使ったトリックだったんですよ)』
『なんですって…!?』
探偵ラン『今宵、迷える子羊に示されし、四ツのパラドクスを是とした夢幻術式の天啓を説くわ(今から、このトリックをどう使って四人もの人間を殺したかを説明します)』
探偵ラン『漆黒の黙示録が形成される胎動の底にて、咎人の創りし始祖の罪は…(犯人がこの恐るべき殺人計画を始めるにあたって、まず最初にしたのは…)』
探偵ラン『我等が魂の深淵に、虚像で作られし真実を融合させることよ(私達全員に、ある暗示をかけることでした)』
『ある暗示…?』
探偵ラン『然り、我等は虚像の猛毒に侵され、咎人の操り糸をそれと気づかぬままに手繰り寄せ…(はい、それによって私達は知らず知らずのうちに、犯人の思い通りに行動し…)』
探偵ラン『咎人に首と胴を曝け出した道化に成り果てたのよ(犯人が作り上げたトリックの良き協力者になっていたんです)』
探偵ラン『今一度、贄達のはじめの断末魔を聴かせてあげる(第一の殺人があった時のことを思い出してください)』
探偵ラン『咎人は手始めに両手と額を血に染め、道標に現世の欠片を遺していったわ(犯人は先ず、毛利さんを部屋で殺し、その後で、広間に毛利さんの死体の絵を飾ります)』
探偵ラン『我等に召されるはずだった晩餐の香りは、此方に届く前に眼前の欠片の血錆びた残り香にかき消され…(そして、私達は8時の鐘の音とともに食堂に向かう途中で、死体の描かれた絵を発見した直後…)』
探偵ラン『御霊の籠の中で、終焉の序曲が姿を現した…それはさながら合わせ鏡の様相で…(毛利さんの部屋で、彼の死体が発見された…絵とそっくり同じ形で…)』
探偵ラン『その刹那、咎人はヘーシオドスの名を騙り、偽りの運命の糸をさも真実であるかのように我等に啓示した(この時点で、犯人は私たちの頭の中に、ある法則を刷り込もうとしたんです)』
『法則って…?』
探偵ラン『現世の欠片は合わせ鏡の様に正しく贄の有り様を映し出し…(犠牲者は発見された絵とそっくり同じに殺され…)』
探偵ラン『其れは御霊の籠の中にて行われているという因果律よ(死体は、その人の部屋で見つかるという法則です)』
TV<『そんなことが、犯人にとってどう役立つというんだ?』
TV<探偵ラン『其れ即ち…』
杏「難解なトリックをわかりやすく説明するパートなのに…」
杏「その説明がそもそも難解でどうすんのさー…」
みりあ「ランお姉ちゃん、かっこいい…」キラキラ
都「なんで私じゃないんですかーーーーっ!!」
モバP「探偵役のキャラの濃さを重視する趣旨だっつって…」
モバP「監督が蘭子を指名したんだから、仕方ないだろー」
凛「プロデューサー」
モバP「どうした?凛」
凛「加蓮の様子、おかしいんだけど」
モバP「…そうか?うーん…?そうは見えないが…」
凛「昨日倒れそうだったのに、不思議に思わないんだ」
モバP「…な、なんだよ」たじ…
凛「それに、昨日今日の話じゃないってホントは知ってるでしょ。なんか変なんだよね」
凛「眠気が強かったり、味覚が変わったり」
凛「それでね、まゆが変なこと言うんだ」
凛「まるで、…初期症状みたいだよねって」
モバP「…」
凛「加蓮から何か聞いてないかな」
モバP「…別に、そんな、つわりみたいなことは何も…」
凛「つわり?」
モバP「え?」
凛「私風邪の初期症状のことを言ってるんだけど」
モバP「っ」
凛「熱っぽくなったり、食欲なくなったりさ、昨日のライブで体を酷使してたんだから…」
凛「やっぱり今日は休ませた方がいいんじゃないのって話」
モバP「あ、あー!そうだよなっ!後で様子、聞いてみるよ!」ダッ
都(な、なんか、凛さん、雰囲気が探偵っぽい…!?)
凛「…」
泰葉「…」ゴソゴソ
ちひろ「何してるの?泰葉ちゃん」
泰葉「あ…いえ、ちょっと探し物を…」
泰葉(ドッキリ目的なら、隠しカメラがどこかにあるはず…)
泰葉(絵的な見栄えを重視するなら、部屋の四隅にひとつ、加蓮ちゃんの近くにひとつは必ずあると思うんだけど…)
泰葉(…)
泰葉(見つかんない…)
泰葉(のぞき目的のカメラだったら、慣れっこだし簡単に見つけてレンズ塞げるのになぁ…)
泰葉(四隅じゃなくても…私達とソファの加蓮ちゃんを同時に映せる位置…)
泰葉(…)トコトコ
加蓮「どうしたの?泰葉、何探してんの?」
泰葉「ん?んー…大したものじゃないよ」
泰葉(加蓮ちゃんが反応した位置は、Pさんの机のあたり…)
泰葉(もしPさんがグルだとしたら、何かの小物のなかに仕込んでいるはず…?)チラ…
泰葉(…あ)
加蓮「んふー…」ごろん
奈緒「食ったら食ったでまた私の膝かよ…しょうがねーな」
加蓮「だって、お腹が、張っちゃったんだもーん」ごろごろぷにぷに
奈緒「ひゃ…こ、こら…む、むね、つつくなっ…!」
まゆ「っ」ピクッ
まゆ(平常心…平常心ですよぉ…)
まゆ(決してPさんにお腹を膨らませられたなんて言ってません…)
まゆ(今は証拠を集めることに集中するんです…)ペラッペラッ
ちひろ(過去のスケジュール表なんか見てどうするのかしら…?)
まゆ(もし、おめでた、だとしたら、過去にXデーがあったはずです…)
まゆ(純白の花嫁のお腹の中で純白の想いが発動された日が…)
まゆ(初めての風に乗った花粉が夜宴の白芙蓉にくっついた日があるはずですぅ…!)
まゆ(2ヶ月くらいさかのぼって、Pさんと加蓮ちゃんが一緒にいた時間は…)
奈緒「食ってすぐ寝ると牛になるっていうぞー」
加蓮「迷信だよーそんなの。だいいち私ミルク出ないし」
まゆ「っ」ピクッ
まゆ(平常心…平常心ですよぉ…)
まゆ(決していずれミルクが出るようになるなんて言ってません!!)
凛「何か分かった?」
まゆ「過去のスケジュール表を見てみましたが、ごめんなさい、あまり意味はないみたいですね…」
まゆ「考えてみたら、オフの日程はともかく、仕事の後のプライーベート時間まで調べることはできません」
まゆ「それに、そこまで疑い始めたら、どんな日も疑わしくなってしまいます」
まゆ「加蓮ちゃんと一緒に仕事したひとの証言を集めないと判断は難しいですね」
凛「…私はプロデューサーにカマかけてみたけど、微妙かな」
凛「いい反応はしてくれたけど、考えてみたら、プロデューサーも仕掛け人になっている可能性だってある」
凛「決定打になる情報は何もないや…残念」
泰葉「ふっふーん」どやぁ
泰葉「ドッキリで決まりですよっ!大収穫です!」
泰葉「Pさんの机に隠しカメラがありました!」じゃん!
凛「泰葉…ナイス!」
まゆ「あっ…それ」
泰葉「これで加蓮ちゃんに逆ドッ…え?まゆちゃん?」
まゆ「それ…まゆのです…」
まゆ「いつもPさんの顔、傍で見たいから…」
凛「…」
まゆ「…」
泰葉「…」
凛「没収」
まゆ「いやぁー!!」
凛「結局何も分からずじまいだね」
泰葉「やっぱり、よこしまな想像じゃないかな?」
凛「泰葉」
泰葉「えっ?」
凛「泰葉がそれ言うと、なんか一気に疑わしくなるから、それ禁止」
泰葉「なんでっ!?」
凛「…ま、最後にあともう一回だけ探り入れてみよっか」
凛「それで空振りだったら、もう解散しよ?」
加蓮「…そろそろ時間だね」むくっ
奈緒「ん?…あ、もうこんな時間か」
加蓮「凛、奈緒、行こう」
凛「…うん、行ってくるね、二人とも」
まゆ「…」
泰葉「…」
泰葉「ひとつだけわかってることがあるの」
まゆ「…なんですか?」
泰葉「最近の加蓮ちゃん、いつも幸せそうに、人生を謳歌しているみたい…」
奈緒「…やけに頑張るな、加蓮」
加蓮「そうかな?」
凛「…」
加蓮「…そうかもしれない」
加蓮「だって、私、今幸せだもん」
凛「…」
奈緒「…はぁ?」
加蓮「人生諦めきってた私がさ、今じゃこれでもかってくらい幸せなの」
加蓮「幸せだから、今この瞬間を、一分一秒でも大切にしたいんだ」
加蓮「後悔しないために…凛と、奈緒と、今の時間を、全力で生きるために」
凛「…」
奈緒「…」
加蓮「…どしたの?私変なコトいった?」
凛「…別に」
奈緒「…ばかっ」
奈緒「それで…頑張りすぎて、昨日みたいになっちゃ世話無いんだぞっ」
加蓮「あれ?奈緒、感動しちゃったの?なみだめー」くすくす
奈緒「う、うるさいぃっ」
凛「…ふふふっ」
凛(やっぱり加蓮って…そうだよね)
凛(わんぱくで、甘えんぼで、わがままで、かまってちゃんで、お騒がせな子だけど)
凛(本当の、本当に、良い子なんだよね…)
奏「…」
まゆ「何か加蓮ちゃんの様子、気になったことはありませんか?」
奏「特にこれといって…あ、でもひとつだけ…」
まゆ「なんです?」
奏「ひと月くらい前にね、仕事のこと、加蓮と話した時に…」
奏「突然、何かに気付くようにはっとなって、『私…今、幸せなんだ…』って呟いてね」
奏「それからかな、いつにも増して頑張るようになったでしょ?」
まゆ「…」
奏「変な話、あの子、空元気にも憧れてたんだって」
奏「好きな人のために、自分の体に鞭打つってこと、到底無理だと思ってたみたいで」
奏「いつのまにか、そういうことができるくらい元気になった自分に、気付いたみたい」
まゆ「…」
奏「だから、貴女からも加蓮に言っておいてくれない?」
奏「するのはいいけど、ほどほどに…ってね」
モバP「泰葉、な、なにしてんだ?」
泰葉「ちょっと、気になりまして」すとん
モバP「気になって、で、俺の膝に座るのか…」
泰葉「手、まわしてください」
モバP「お、おう…」ぎゅっ
泰葉「はふぅ…」
泰葉(結局、隠しカメラは何処にも無し。でも…)
モバP「…」ドキドキ
泰葉「Pさん、今の私達、ほかの人からはどう見えてるんでしょうか?」
モバP「ど、どうって…」
ちひろ「…」じとー
モバP「」ダラダラ
モバP「女の子を、膝にのせてる、変質者…だったり?」
泰葉「…」
泰葉(やっぱり、入ってるなんて想像、飛躍し過ぎだよね)
泰葉(うん、勘違い勘違い)
泰葉「ありがとうございます、Pさん」とん
モバP「お、おう?」
みりあ「私もひざに座る―!!」ぐいぐい
モバP「わわわ!」ガタガタ
凛「…」
まゆ「…」
泰葉「…」
凛「言わんとしてることは」
まゆ「わかりますよねぇ」
泰葉「うん」
凛「悪戯か、天然で、決まりだね」
まゆ「どちらにしても、まゆは加蓮ちゃんに、ほどほどにするように忠告するだけです」
泰葉「私達三人とも、見事に空回っちゃったみたいだね」
加蓮「ただいまーっ」
凛「あ、帰ってきたよ…加蓮。おかえり」
加蓮「ただいま、凛。Pさんもただいま!」トテトテ
モバP「おう、お疲れ」
モバP「頑張ってるな、加蓮。えらいぞー」
加蓮「そうかなっ?そう思うならさ、あたま撫でて?」テレテレ
モバP「子供か、お前は…」
モバP「しょうがないな、ほら、これでいいか?」なでなで
加蓮「えへへー♪ありがとー♪」
加蓮「ついでにお腹も撫でて♪パパ♪」
まゆ「やっちまえ!!!!!!」
凛「ウオォォォォ!!!!!!」
泰葉「うおぉぉぉ!!!!!!」
おわり
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira093124.jpg
こんな変なSSを読んでくれてありがとう
HTML依頼出した後は
もっともっと面白い話が作れるように修行してきます
おまけ
探偵ラン『闇に飲まれし真実は我が両腕で必ず掬い上げて見せようぞ!(事件の謎は必ず私が解いてみせます!)』
探偵ラン『天神の名の下に!!(パパの名にかけて!!)』
天使ランは、知恵リノ実プリンをこっそり食べて、大天使チエリエルと大喧嘩!!
挙句の果てに唯一神である父の怒りを買い、人間界に落とされてしまった天使ラン!
『人間界で悪魔の化身を7人浄化しろ』なんて言われたもんだからさあ大変!
天界に戻るために悪魔の化身を探す日々は、何故か難事件ばかりが舞い込んでくる!?
ひょんなことで知り合ったツッコミ兼保護者役の赤羽根刑事(友情出演)と共に…
七つの大罪の完全犯罪にIQ180(人間換算)のランが挑む!!
『堕天使探偵ラン』初回30分拡大版で月曜夜7時から放送開始スタート!!
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira093129.jpg
>>36
岡崎先輩丸め込んで熊さんコスで女豹のポーズさせたのを撮影してご満悦のKAREN
>>37
解説ありがとうございます
おまけは…現在…企画検討中です…
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