榛名「艦プラビルドファイターズ・ブレイヴⅡ」 (946)
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榛名「艦プラビルドファイターズ・ブレイヴ」
榛名「艦プラビルドファイターズ・ブレイヴ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1423752212/)
Q:艦プラバトルの安価ルールは?
A:バトルごとに使用艦とその艤装を安価で決定します
Q:艤装にミサイルとかは使えるの?
A: 近代兵装とSF武装は無しでお願いします。
Q:艤装による有利不利はあるの?
A:重量によって速力の変化は生じます。重量のある艤装を積むとその分回避が落ちてしまいます。
それについてはコンマ時に補正をこちらで入れさせていただきます。
Q:主砲は兎に角大口径砲を積んだ方が良いのかな?発射速度や命中率とか考えないならそうなるんだけど
A:発射速度や弾速は小口径なほど早いとします。 ただし自動装填装置等の補助装置は考慮しません。
つまり単純に小口径ほど早く連射でき弾速がある分命中率が高いと考えます。
その命中率についてはコンマ時に補正をこちらで入れさせていただきます。
※参考:各国の艦砲の性能
http://www.ac.auone-net.jp/~reliant/Naval-Gun-Data.html
Q:艤装の制限だけど「史実で装備したら可能」なのか、「排水量的な意味で可能」なのかわかんない
A:史実で装備していた、または装備艦以下の排水量の艦が装備していた、または出来るだろうと考えられる艤装は可能と言うことです。
例:装備艦が戦艦や正規空母レベルの場合、それ以下の排水量の艦(軽巡洋艦、駆逐艦等)が装備していた艤装は可能(つまり駆逐艦に大和砲積むとかは不可能だが、水雷戦艦や重巡砲搭載空母は可能)
Q:艤装に主砲や魚雷以外の装備、例えば機雷(一号連携機雷)、甲標的(松型駆逐艦は回天搭載型あり)、水上機カタパルト(米フレッチャー級駆逐艦ブリングル)
後は不審船事件で使われたスクリューを絡めるための網とか、桜花、シュトゥルムティガー38cmロケット推進臼砲みたいなロケット兵器は積めますか?
A:排水量の範囲で積めますが、本編で使われるかは安価次第になります。
Q:艤装は第二次大戦までだけど、艦は第二次大戦以降でも可能?
A:WW2時における日本、ドイツ、アメリカの艦限定でお願いします。
例えばアメリカのデモイン級重巡洋艦は発注および起工こそ大戦中ですが、完成が大戦後なので大戦後の艦という扱いになります。
Q:プラモならではの大スケール戦艦や魔改造モデルは使用可能?
A:大スケールモデルは運営エネミーだけです。
魔改造モデルを使用する時はバトル安価時に指定します。
Q:あくまで「プラモ」なら某漫画みたく、接着剤やライターみたいな装備は可能?
A:流石に無理です。
Q:計画艦、計画艤装とかは使えるの?
A:計画艦については模型やイラスト等が存在し、またそれらに加えてスペックが安価時に明示されれば使えます。
ただし、計画艦でも途中で仕様が変更になり、結果建造された艦についてはその仕様変更後のスペックを船体(艦)のスペックとして流用します
例:「巡洋戦艦赤城」の船体を使用する場合は「正規空母赤城」の史実での船体スペック(速度等)が使用される、ただしあくまで船は「戦艦」扱いなので艤装は戦艦系艤装が使用可能となる。
Q:仮想・架空戦記とかに登場した艦や艤装は使える?
A:模型やイラスト等が存在し、またそれらに加えてスペックが安価時に明示されれば使えます。
ただし、あまりにぶっ飛んでいるものは使えません。
Q:「プラモ」だし、金属パーツは使えるの?攻防両面でパワーアップが見込めるけど
A:使えますが、艤装などに使用した場合、艤装制限に引っかからなくても、重量制限に引っかかることがあります
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1432744622
《登場人物》
・榛名
ブレイブ編の主人公。実はかなりのドS。
天城とは血の繋がりが無いが本物の姉妹のように仲が良い。
そして壮絶過ぎる過去を抱えているビックリ人間。
何故かNT能力を持ち、バンシィ・ノルンを操れる。
・天城
榛名の妹で次女。
榛名が実の姉で無い事を知っている。(しかし榛名が話さないので黙っている。)
料理と言う名のBC兵器を生み出すシェフ。
・青葉
海軍省特務諜報部に所属する艦娘。
無一文で放り出された末に榛名に保護された。
割と出番が薄い。
・古鷹
海軍省特務諜報部に所属する艦娘。
無一文で放り出された末に榛名に保護された。
戦闘指揮を初風の代行している。
・衣笠
海軍省特務諜報部に所属する艦娘。
無一文で放り出された末に榛名に保護された。
ギャグ担当。
・初風
大鯨の2女。
指揮官を担当しているが基本は古鷹に投げている。
大鯨の仕事を手伝っているが毎度死にかけ。
・野分
大鯨の3女。
流派・東方不敗を習得すべく努力中。
ギャンを異世界で拾った。
秋月
大鯨の4女。
パーツハンター事件解決の立役者。
専用艦は『ヴィクトリアス・ブレイヴ』。
朝潮
大鯨の5女。
ガリ勉+本編の解説を担っている。
バカな清霜のせいで若干鬱気味。
・如月
大鯨の6女。
通称・ヘタレ。
初風同様指揮官で大鯨の仕事をサポートしている。
・舞風
大鯨の7女。
野分が居ないと精神不安定。
デルタプラスのパイロットになった。
・曙
大鯨8女。
ツン7:デレ3。
多分現状で最もマシな部類の人。
・清霜
大鯨9女。
バカでギャグ担当。だが鋭い。
流派・東方不敗を学んでいる。
・阿武隈
艦娘だが榛名の妹になった。
曙曰く『最強の軽巡』。
・大鯨
娘9人曰く『THE・バケモノ』。
最早何がしたいのか解らないくらい存在が理不尽。
何気レギュラーとして瑞鳳編から続投している。
・東方不敗
娘9人曰く『お母さんと別のベクトルのバケモノ』。
物理学教授の癖に物理の法則を平気で無視する。
趣味はラノベらしい(良く初風から借りている)。
・長波
榛名が異世界で出会った艦娘。
榛名を相棒と呼んで懐いている。
研究所であるものを発見してしまった…
・陽炎
榛名が異世界で出会った艦娘。
一晩中深海棲艦に追い回されても逃げ切るタフぶりだがアポリアを見て卒倒した。
阿武隈や曙とは面識がある。
・アポリア
異世界で遭遇したロボット。
遊戯王5D'sからのゲスト。
一度プラシド時代に榛名に上半身を千切られている。
・瑞鳳
アンリミテッド編主人公で大鯨の長女。
悪人絶対ぶちのめすウーマン。相変わらずアナルが弱い。
主人公じゃ無くなった筈なのに主人公ばりに活躍してる。
なお、『フェネクス』が封印されていたコンテナ(ガンダリウム合金製)を生身で破壊している(クラインフィールドを素手で破れるので当たり前だが)。
・潮
初代主人公。
現在通信制高校の教育を受けながら子育てをしている。
また大和に代わり呉グループの会長代行をしている事がアタゴによって明かされている。
・飛龍、イセ、浜風、大鳳、吹雪、イク、夕張、愛宕、ユキカゼ、400、402、夕雲、蒼龍、瑞鶴、翔鶴
チーム・エンガノ(瑞鳳組)のメンバー。瑞鶴、翔鶴は瑞鳳の幼馴染。全員が異常と言える程のスキルの持ち主
・夕立、大和、アシガラ、ナチ、アタゴ、ハグロ、羽黒、皐月
チーム・鎮守府(潮組)のメンバー。羽黒は別だがハグロの親友。
《登場人物その3》※出番があるかどうかは不明
・ヒュウガ
次元転移した『蒼き艦隊』に所属するメンタルモデル。
チーム・エンガノとは協力関係で、よくハシラジマを訪れては何かとやらかして帰る。
現在はハシラジマで『ガンダムデルタカイ陸戦仕様』と『フェネクス』の改修、サイコフレームの解析を行う。
瑞鳳達からの信頼は厚いが淫化クッキーを瑞鳳の家に仕込んだりしてはイセにボコボコにされている。
・蒼き艦隊(原作版)
次元転移したイオナ達で現在は硫黄島を拠点に活動している。
瑞鳳達とは協力関係で、八丈小島強襲作戦では第二次坊ノ岬沖海戦でユニオンコアをサルベージ出来た12隻の『ナガラ』を一部貸し出している。
当初はイ401と重巡タカオだけだったが大量の『ナガラ』や、さらに瑞鳳達との協力で得たナノマテリアルで修復したヒュウガの船体などで増強された。
表の稼業は運送屋らしい。なおヒュウガは独自に『ヒュウガ製薬』なる薬品会社をでっちあげており、主にエロ関連の薬品を販売中。
・霧の生徒会(原作版)
次元転移した霧の艦隊の一部で、現在は蒼き艦隊と共に硫黄島に居る。
瑞鳳達とは敵対はしていないが味方でもない、ただ潮一行とは多少の交流はある。(ミョウコウ型が3隻居る為)
第二次坊ノ岬沖海戦で残存した艦やサルベージした艦などは全て旗艦であるヒエイの指揮下にある。
一部に北米艦隊の艦が居るが、『自分達とは異なる霧』のものらしく(大量のナガラもそのタイプ)ヒュウガの予測では『飛龍達と接触を持った霧』のものだと考えられている。
・緋色の艦隊(原作版)
次元転移した霧の艦隊で現在は軍艦島に拠点を置く。
浜風と402の絆や瑞鳳の言葉によって千早翔像は戦意を喪失し、第二次坊ノ岬沖海戦には参戦していない。
なお軍艦島に居るのはムサシと翔像だけであり、ビルマルク(MM)はビスマルク(人間)と共に暮らしてU-2501クルーもドイツに居る。
瑞鳳達とは一応協力関係ではあるが互いに完全に信用出来ている訳では無い。
・大淀
どうでしょう班、ディレクター。
毎度ロクな企画をしないことで定評がある。
ただHTBからonちゃんとnoちゃんをレンタルしている事から有能である事が伺える。
・RJ
瑞鳳の高校時代からの友人。
地方ローカルで番組を持っていたが『シュフRJ』の座を天城に奪われ、遂に番組そのものを瑞鳳に奪われかけている。
瑞鳳と瑞鶴曰く「高校時代からロクな事してない」。巨乳が大嫌い。
・赤城
瑞鳳の友人。
大食いだが戦績はイマイチ。バトル部にも属しており、こちらでは高い戦績を持つ。
実家は小田原。
・加賀
瑞鳳の友人。
大食いだが赤城と同じで戦績はイマイチ。バトルは浜風より歴が短いのに高い能力を誇る。
瑞鶴とは犬猿の仲。
・ドモン・カッシュ
瑞鳳の弟弟子で、流派東方不敗の弟子の一人。
飛龍や蒼龍を気絶させ、イセを追い込む程の実力だが瑞鳳に吹っ飛ばされた。
殺気を周囲にぶちまけ過ぎて何度も警察のお世話になっている。
《専門用語集》
・アリスタ
プラフスキー粒子の結晶体で宝石のようなもの。
採掘量が少なく、知っている者も限られている。
現在世界で所持しているのは瑞鳳一行、大和のみである。
またその大型結晶体がお台場事変を引き起こしている。
・お台場事変
お台場の地下に安置されていたアリスタ大型結晶体がマーサ・ビスト・カーバインに呼応して暴走、お台場中が生成された水によって水没しかけることになった。
しかし浜風の立案した『オペレーション・アンリミテッド』による瑞鳳達の奮闘で大型結晶体を破壊され、事態は収束を迎えた。しかしお台場は完全に復興が終わるまで一部立ち入り禁止になっている。
この事件で完全にアナハイムは追い込まれて、損害賠償などによって倒産し主犯であるマーサ・ビスト・カーバインは逃亡した米国で逮捕・起訴され様々な余罪から『生きてる間に出所出来る事は無い』と言われている。
余談だがこの件で損害賠償を一番請求したのはバ○ダイらしい。
・第二次坊ノ岬沖海戦
坊ノ岬沖にて謎の艦艇群による戦闘が行われた事件。衛星などはジャミングで一切使用不可能になっていた為に記録は一般人撮影による『戦艦大和らしきもの』『謎の大型球体』の映像、枕崎漁港での爆発痕だけ。
しかし実際は瑞鳳らと蒼き艦隊が総旗艦ヤマト率いる連合艦隊との戦闘である。この戦闘は連合艦隊の主力であるヤマト・コンゴウ・ナガトを撃破した事で終結した。しかしヤマトがどこからか入手した『大量のナガラのユニオンコア』『アメリカ艦隊のものと思われる艦隊』や、何故霧の中でも比較的人類に対し友好的であったヤマトが牙を向いたのか等は一切不明で未だに謎が残っている。
残存した連合艦隊の艦艇群はヒエイ率いる『生徒会』の管轄におかれ、撃沈されたナガラの一部はサルベージされて蒼き艦隊が運用しており瑞鳳達の八丈小島研究所強襲作戦にユキカゼを旗艦として貸し出されている。
・箱根事件
世界3大財団であったバートン財団が箱根で地上げを行うが逆に瑞鳳によって潰された事件。
再開発計画の為に地上げを行い、経営していた夫婦を暴行し入院に追い込むが娘である夕雲が経営を代行した。その際に夕雲にも刺客が送られたが瑞鳳が阻止、その後も嫌がらせを行おうとしたが悉く刺客を瑞鳳が叩きのめしデキム・バートンが直接出てくる事になった。その際デキム・バートンは拳銃を所持しバトルに敗北したヤザン・ゲーブルに発砲するが瑞鳳によって銃弾を素手で掴まれた。デキムは恐怖から逃亡、途中で銃を持っているところを警察によって発見されて現行犯逮捕となった。その後余罪が大量発覚、テロリストの支援をも行っていた事も判明しバートン財団は解体された。
・プラフスキー・バースト現象
第2回艦プラバトル選手権世界大会準決勝において発生したプラフスキー粒子の異常現象。
飛龍と蒼龍の戦闘中に瑞鳳の『飛龍と蒼龍の悲しい戦いを止めたい』と言う強い願いに瑞鳳の所持するアリスタが反応、それに飛龍の『蒼龍を救いたい』と言う想いを重ね合わせた結果アリスタが強い光を放ちお台場全体をプラフスキー粒子でを包み込んだ。お台場では霧の量子通信すらも遮断され、ユキカゼのメンタルモデルが崩壊しかけるが処理能力が異常拡張されメンタルモデルをヤマト亡き今でも維持している。この現象はユキカゼだけでは無く他のメンタルモデルにも干渉、命を燃やし尽くす寸前で攻撃衝動に支配されていた蒼龍すらも元に戻すなど様々な現象を引き起こした。また瑞鳳が最終決戦のコピー体との戦闘時に明鏡止水へ到った際にも小規模ながら発生し、その場に居たファイターの能力を底上げして撃破に貢献した。
なお潮達も小規模ながら同様の現象を引き起こして筑摩を正気に戻している
・フタナリンX
出所不明の薬。効果は女性のクリ○リスをチ○コに一時的に変えてしまう。
ただし一定期間中に規定回数の射精をしないと永続的にチ○コになってしまう事が難点。
現在瑞鳳が所持している物と榛名が研究所で見つけた物だけが現存している。
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正式名称は『NEWTYPE INIECTION TRACE REFOMED OLDTYPE』で文字通り『普通の人間を強化人間へ作り変える』代物。
本来この世界の技術では無いが流れ着いた『ガンダムデルタカイ』を解析した結果マーサ・ビスト・カーバイン一味により生み出された。
使用者を強化人間へと作り変え攻撃衝動で支配し高い能力を付与するが過度の使用は『命を燃やす』ので身体に負担がかかり、作中でもジョシュア・エドワーズが死亡している。
現在、被験者の中で唯一生存しているのは蒼龍だけであり、残りの被験者はいずれも死亡している。また『ガンダムデルタカイ』は北極海に封印されたが蒼龍により情報提供を受けた吹雪、夕雲、400、402によって回収されて、以降はシステムを排除し蒼龍専用の機体として運用されるようになった。
・呉グループ
大和の経営するグループ。
元々はホテルを経営しているグループだったが死亡した両親の後を継いだ大和によって経営改革が実行され、新たな分野にも手を出した。
経営改革時に旧役員の汚職や両親殺害計画が判明、全員解雇処分されて一部は刑事罰を受ける事になった。
現在の役員会は会長である大和を筆頭にアタゴ、ハグロ、アシガラのメンタルモデル3名と潮、夕立の計6名で構成されている。
またアナハイム倒産の際に『PPSE』を完全吸収、艦プラバトルに関する利権を全て手に入れた。現在はお台場に本社を置き粒子研究所も併設している。
・転生者拉致事件
全国で40人の人間が拉致された事件。
被害者に共通しているのは『かつて在りし日の艦船の名前を持つ女性』で、全員が瑞鳳や浜風同様『転生者』である事が判明した。
大和一行や瑞鳳一行が協力して拠点や被害者を捜索した結果八丈小島に被害者の集まった研究所がある事が発覚する。
そして浜風が立案した『オペレーション・セイヴァー』による電撃強襲作戦によって拉致被害者の9割である36人は解放されるが犯人には逃げられた。
しかし被害者の大半は薬物により精神を破壊されており、残る被害者も衰弱していた為大和達呉グループの専門チームによる治療を受ける事になった。
この件は完全に隠匿されており、様々な勢力が絡み合ってる可能性が高い。
・ハシラジマ泊地
瑞鳳達チーム・エンガノの拠点のひとつで、かつて霧の総旗艦ヤマトが使用していた。
第二次坊ノ岬沖海戦でヤマトは瑞鳳達に討たれて管理者不在となった泊地を瑞鳳達が勝手に占拠、管理権限をイセが保持する事で正式に拠点となった。
泊地にはドッグの他にナノマテリアル生成工場や各種娯楽設備、各人のプライベートエリアや新たに作られたMS用の格納庫がある。
基本的には誰も居ない事が多く、許可した者以外が接近すれば浜風&吹雪&402が製作した迎撃システムの餌食になる(現在不法漁船が3隻程餌食になったが死傷者は無し。テストしたユキカゼ曰く『かなりえげつない』。)。
戦力は霧の『大戦艦 イセ』を筆頭に『巡航潜水艦 イ400』『巡航潜水艦 イ402』『駆逐艦 ユキカゼ』の霧艦4隻に『RX-0 フェネクス』『MSN-001X[G] ガンダムデルタカイ陸戦仕様』のMS2機である。
第9話『ブレイク・スルー』
《『滅びた世界』 廃墟街》
野分『目標はベースジャバー発進可能時間までの足止め、榛名さんは『クィン・マンサ』を止めてください!」
榛名「私が『クィン・マンサ』を… 了解です!」
野分『私と舞風は残りの機体を止めます!』
舞風『ってあれだけの数を!?』
野分『機動性の高いドム系、あとは対空能力の高い重装のモビルスーツを優先して撃破するように!あとの機体は無視しても構わないわ!』
舞風『それでもドム系と『ガルスK』とか『ザクキャノン』とかってかなりの数が居るのに…』
榛名「ッ!?来ます!」
3機の立って居る場所にクィン・マンサの胸部メガ粒子砲が放たれるが散開して回避した。
野分『舞風は上空からの牽制、私は白兵戦で仕留める!』
舞風『了解!』
舞風の駆るデルタプラスは変形してビル群の上空へと舞い上がり、野分のギャンはサーベルを展開しながら前へ踊り出る。
榛名「私も… バンシィ!」
榛名の声に呼応するようにバンシィ・ノルンの装甲がスライドし、露出されたサイコフレームが金色の光を発した!
榛名「NT-D、リミットまで残り300秒… クィン・マンサを止めないと!」
その攻撃の意志を汲み取ったバンシィはアームド・アーマーDEを背部にマウントさせて加速し、一直線にクィン・マンサへと加速する!
そしてクィン・マンサに向かってポップミサイルを放つがバインダーで防がれてしまう。
榛名「堅い…!」
榛名(私の知識ではあのバインダーには粒子偏向装置を搭載してる筈、ならマグナムは効かない…!弾種をMGaAPに…)
ピキィンッ!
榛名「来るの!?」
クィン・マンサのテール・バインダーから20基近いファンネルが放たれ、バンシィ・ノルンへと迫る!
しかし榛名はバルカンやマグナムを放ち、接近したものはサーベルを使ってファンネルを一つ一つ破壊した。
榛名「装填は終わってる…!今です!」
リボルビング・ランチャーのMGaAPをクィン・マンサに向け、榛名はトリガーを引き絞る!
そして放たれたMGaAPは胸部へと命中し、眩い光を放つ!
榛名(これで…!)
そしてクィン・マンサは閃光と共に爆炎へと包まれた、が…
クィン・マンサを中心とした爆発による煙が風に吹き飛ばされて薄くなっていく…
野分『やった!?』
舞風『え… 嘘、でしょ…?』
榛名「なっ!?」
そこには何も無かったかのように。クィン・マンサの巨体が無傷のまま健在だった!
野分『直撃だった筈よ!?』
舞風『一体どう言う事なの!?』
榛名「わかりません… またファンネルが来ます!」
榛名は殺到するファンネルの攻撃やクィン・マンサのメガ粒子砲をIフィールドで防ぎながら距離を取る。
舞風『こいつっ!』
舞風は変形して地上に居たドム・トローペンに向かってライフルを放ち、その機体の右腕を吹き飛ばす!
そして足を止めたドム・トローペンに野分のギャンがサーベルをその胸部に突き刺した!
舞風『やった…!』
野分『いや、手ごたえが無い… ッ!?』
なんとドム・トローペンは左腕でギャンを弾き飛ばしサーベル胸部から引き抜く。
そしてその部分から機体が再生を始めた!
野分『くっ… 再生能力…!』
舞風『嘘でしょ!?DG細胞でも感染してるの?』
榛名「どうりでこちらの攻撃が効かない訳ですか…」
榛名が今まで撃ち落したファンネルは12基、そして今残っているファンネルは24基。ファンネル搭載数が30基のクィン・マンサでは有り得ない数だ。
そして再生能力がある、と言うのであれば先程のMGaAPの直撃で無傷なのも頷けた。
長波「一体どうなってんだ!?」
陽炎「再生能力って、深海棲艦みたい…」
アポリア「ベースジャバーへの搬入を急げ。最悪不要なものは破棄しても構わん。」
長波「わかってるっての!暖機は?」
アポリア「まだ終わってない。あと4分程かかる。」
陽炎「さっさと運ぶわよ!」
榛名「再生するのであれば…!」
榛名はクィン・マンサに向かってビーム・マグナムを放ちながらサーベルを展開させて接近する!
野分『無茶です!』
榛名「直接制御系統を…」
舞風『危ない!』
クィン・マンサへと気を取られ過ぎた榛名はギラ・ドーガの接近に気付かず、シュツルム・ファウストの直撃を背部のシールドで受けてしまう!
榛名「きゃぁぁぁぁぁっ!」
野分『榛名さん!』
そしてクィン・マンサからパンチが放たれ、咄嗟に榛名はシールドで防御体勢を取るが吹き飛ばされてビルへと叩き付けられた。
榛名「かはっ…」
いくら頑丈な榛名の身体でも耐え切れずに、意識を失ってしまう。
そして榛名が気絶した瞬間、バンシィのサイコフレームから光が消えてユニコーンモードへと戻ってしまった。
舞風『榛名!聞こえる、榛名!?』
榛名「…」
野分『舞風、榛名さんを連れて後退して!早く!』
野分のギャンはイフリートの頭部を破壊しながら舞風のデルタプラスへ呼びかけるが、デルタプラスもゼー・ズールの相手をするので精一杯だった。
舞風『こいつら、本当に邪魔…!』
野分『さっきのギラ・ドーガ、バンシィを狙ってる!舞風!』
舞風『わかってる!』
舞風はゼー・ズールを蹴り飛ばし、デルタプラスを変形させてバンシィへの接近を試みるが陸戦型ゲルググやカプールの攻撃に阻まれる!
舞風『邪魔しないでって!』
グレネードランチャーを他の機体に向けて放ちながらも離脱を試みるデルタプラスにMSが殺到する!
野分『榛名さん!目を覚まして、榛名さん!』
野分は榛名に向かって呼びかけるが気絶している榛名は答える事が出来なかった。
そしてギラ・ドーガのビーム・アックスがバンシィに振り下ろされようとする…
舞風『榛名ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
その時、極太のビーム三条がギラ・ドーガの機体を飲み込み文字通り『消滅』させた!
野分『え…?』
舞風『IFFに応答、友軍機…?』
野分『友軍、って連邦の機体って事…?』
舞風『機種『MSN-001X[G]』にもう一機アンノウン…』
「敵への命中を確認、敵機撃破。」
「嫌な感じがする敵ね… このままフェネクスを前衛に出してデルタカイは援護に専念するわ。大丈夫?」
「はい、NT-Dも暴走する兆候はありません。このまま行きます…!」
無人のモビルスーツが侵攻してくる方角の遥か後方から、高速で機体が接近してくる。
野分『デルタ系、ってことは『ガンダムデルタカイ』!?』
舞風『それにあの金色のモビルスーツは… 一体誰が…』
「そこの二人、聞こえる!」
野分『この声、まさか…!』
舞風『姉さん!?』
瑞鳳「野分ちゃん、舞風ちゃん!二人はバンシィ、榛名さんを連れて後退して!
この戦域は私と蒼龍さんで足止めする!」
蒼龍「そう言う事よ!私達に任せて早く行きなさい!」
野分『は、はい!』
舞風『で、でも何でモビルスーツに…』
瑞鳳「説明はあと!早く!」
402「気をつけろ、コイツら再生するみたいだ。」
蒼龍「うへぇ… よくもまた気色悪い物を…」
瑞鳳「なら、再生出来無いくらいズタズタにしてやれば良いのね…!」
402「そう言うことだ。蒼龍、お前の操縦は私がサポートする。だから全力でやれ。」
蒼龍「わかってるっての…!行くわよ!」
そして2機のガンダムが一つ目のモビルスーツ軍団に向かって踊りかかった!
瑞鳳「」
陽炎「あれ、バンシィが…」
長波「どうして2機に抱えられて…」
野分『バンシィをベースジャバーに固定してする。手伝って。』
アポリア「どうかしたのか?」
舞風『榛名がコックピットの中で気絶してるの!』
長波「何だって!?」
野分『一人だけ突出して不意打ち食らった衝撃で意識を失ったみたい。』
舞風『ギャンはデルタプラスで運ぶからベースジャバーはバンシィを運んで!』
陽炎「操縦する身にもなってよもう…」
アポリア「もうすぐ暖機は終了するが、敵はどうする?」
野分『残りの敵は助けに来てくれた味方が足止めしててくれます。』
長波「味方?」
舞風『あの世界で私を助けてくれた、最強の助っ人が戦ってる。』
瑞鳳「うおりゃあああああああ!」
フェネクスは上空から敵に突っ込み、両腕に展開されたサーベルで敵のマラサイを八つ裂きにした!
402「照準安定、やれ。」
蒼龍「消えなさい!」
デルタカイはウェブライダー形態から変形して上空からハイ・メガ・キャノンを放ち、数機の敵を焼き払う!
蒼龍「数が流石に多い…!」
402「…気になるな。瑞鳳、ちょっと何でも良いから敵のコックピットハッチを破壊してくれ。」
蒼龍「相手は無人機じゃないの?」
402「それにしては対応が人間的過ぎる。私達が強襲した時の焦ったような対応、それにAIのような攻撃方法を取っていない。」
瑞鳳「わかった。 たぁぁぁぁっ!」
瑞鳳は一番至近距離に居たガルスKの両腕を切断し、マニュピレーターでコックピットハッチを引き剥がした!
瑞鳳「これって…!」
402「冗談だろ…?」
蒼龍「冗談ならどれだけ良かった事か…!」
瑞鳳「やっぱり深海棲艦…!」
そう、瑞鳳達が見たコックピットの中に居たのは深海棲艦だった。
深海棲艦がコックピットと融合し、その機体を操縦していた。
瑞鳳「ならもう躊躇する必要は無いよね…!」
402「いや、そろそろ離脱するぞ。」
蒼龍「もう?」
402「ああ。ベースジャバーとデルタプラスが離脱を始めた。私達の役目は終わりだ。」
蒼龍「瑞鳳ちゃん、離脱するよ。デルタカイに乗って。」
瑞鳳「了解です。」
デルタカイは再びウェブライダーとなって、フェネクスを乗せてベースジャバーの向かった方角へと後を追うように飛翔した。
《『滅んだ世界』 研究所・医務室》
榛名「うぅ…」
長波「気が付いたか?」
榛名「長、波、さん… ここ、は…」
長波「昨日、私たちが探索した研究所にある医務室だ。」
榛名「私は… 戦闘は!?」
長波「離脱に成功した。全員無事だ。」
榛名「良かった…」
長波「思わぬ増援も来たお陰でな。」
榛名「思わぬ増援…?」
瑞鳳「ゴールデンウィークぶりですね。」
榛名「瑞鳳さん!?どうやって…」
瑞鳳「お母さんに次元転移して行方不明だって連絡があって。で、次元転移装置使ってこっちまで飛んで来ました。」
榛名「よくこの世界だとわかりましたね…」
瑞鳳「『フェネクス』が導いてくれました。」
榛名「フェネクス?」
瑞鳳「『RX-0 ユニコーンガンダム3号機「フェネクス」』、貴女の乗っていた『バンシィ・ノルン』の兄弟機です。
恐らくサイコフレーム同士が共鳴して私達を引き寄せた、のかと。」
榛名「どうして瑞鳳さんがモビルスーツを…」
瑞鳳「私達の世界で北極海に宇宙世紀世界から流れ着き封印されていた機体を私達が発見して回収したんです。まだ改修途中の機体でしたが引っ張り出しました。」
榛名「私達の世界にもモビルスーツが… それで次元転移装置を使えば帰れるんですか?」
瑞鳳「はい。ただオーバーロードして復旧までこの世界の時間で2日程かかる、と連絡がありました。」
榛名「あと二日も…」
瑞鳳「野分ちゃんの話だとこの世界に来て2日経過したそうですね? でも私達がお母さんに連絡貰ってこの世界に来るまで実は半日も経過して無いんです。」
榛名「え…?」
瑞鳳「この世界、どうやら時間の流れが早いようです。だから『この世界』の時間で2日、『私達の世界』の時間だと半日ってことですね。」
榛名「時間のズレ、ですか…」
瑞鳳「では私はこの施設の調査に戻ります。外で402ちゃんとアポリアさんがバンシィの整備、野分ちゃんと舞風ちゃんは周辺の調査、陽炎ちゃんは蒼龍さんと施設の調査をしてます。」
榛名「わかりました。」
長波「さて、どうするんだ?」
行動選択 直下
1.周辺の調査
2.施設の調査
3.バンシィの整備
402「機体そのものに異常は無い。補修する箇所も無いしスラスターノズルに入った瓦礫を除けば普通に大丈夫だ。」
アポリア「頑丈だな。」
402「装甲材が普通の金属とは異なるからな。ロボットならばその程度見抜ける筈だろう。」
アポリア「私にそんな機能は付いて居ない。何故貴様は機体の状況を瞬時に見抜ける?」
402「私も人間では無いからだ。元は私はただの兵器、だが人間を学ぶ為に生まれた兵器の意識とでも言っておこう。」
アポリア「兵器、だと…?」
402「巡航潜水艦イ402、それが私だ。だが私は人間として生きる事を望んだ、だから人間と共に居る。」
アポリア「そうか。貴様は人間に希望を見出した、と言う事か。」
402「ああ。…お前も会話に混ざったらどうだ?」
榛名「いや、何か会話がディープ過ぎて入れなかったと言うか…」
アポリア「機体の調子はどうだ?」
榛名「あ、問題無いです。NT-Dもちゃんと起動するようですから。」ピキィン
キィィィ…
402「いや、お前… NT-Dを普通に起動出来る方が問題だろ。」
榛名「え…?」
アポリア「NT-Dと言うのはそんなにマズイものなのか?」
402「マズイ、なんて限度を越えてる。ヘタなパイロットならば機体に意識を支配されるぞ。」
榛名「え、でも瑞鳳さんは…」
402「あの規格外ビックリ人間をまともな人間と同列に考えるほうが間違えてる。」
榛名(瑞鳳さんの扱いが段々酷い事に…)
402「それにフェネクスはヒュウガが暴走しない様に改修を施している。素でNT-Dを使いこなしてるお前は…」
アポリア「どうした?」
402「いや、何でも無い。」
402(アームド・アーマーCXの影響?いや、以前接触した時と何ら変わって居ない… 強化人間の可能性はゼロ。先天的な能力か…?)
榛名「どうかしました?」キョトン
402(コイツ見てると邪気もクソも無いな…)
402「他の機体の整備、と言ってもチェックだけだが一応やっておく。お前はもう良い。」
榛名「手伝いますよ?」
402「知識の無い者に弄らせられる訳無いだろう。もう戻って良い。」
行動選択 直下
1.周辺の調査
2.施設の調査
長波「で、この周辺なんて何も無いぞ?」
野分「いえ、さっき変な崖を見つけたわ。」
榛名「崖、ですか?」
舞風「うん。なんか崖にモビルスーツが入れそうな穴があって、そこなら機体を隠せるんじゃないかなって。」
野分「山の天気は変わり易い、だから雨に降られたらモビルスーツの電装系が駄目になってMSに襲撃されたときに打つ手が無くなるし。」
長波「しょうがない… 暗い所ってのが嫌だが、調べてみるか…」
榛名「長波さん、もしかして…」
長波「そーだよ、私は洞窟とかそう言うの大嫌いなんだよ…!」
舞風「うっわー意外…」
《洞窟内部》
榛名「流石に広いですね…」
長波「な、なんか居るんじゃないか…?」※榛名の袖を掴みながら
舞風「ビビり過ぎ…」※探照灯装備
野分「全くね… よく深海棲艦相手に戦えたこと。」※探照灯装備
長波「夜戦は嫌いなんだよぉ…」
榛名「あれ、ここに大きな空間がありますね?」
舞風「ね、ねぇ!見て!」
長波「ひっ、ひぃっ!?」
野分「だからビビリ過ぎ…」
榛名「一体何が…」
長波「これって…?」
野分「まさか…」
何があった? 直下
1.研究施設だった
2.シェルターだった
3.モビルスーツだった(複数機)
榛名「大きな鉄の扉… シェルター?」
野分「人が居るのかしら?」
舞風「今まで人っ子一人居なかったのに居たらどうすれば良いの…」
長波「いや、深海棲艦に取り込まれてるかもしれない。」
榛名「…『バンシィ』!」キィン
ドドド… ズシン!
全員「「「」」」
榛名「どうかしました?」キョトン
舞風「なんで平然とサイコミュで操ってるの…」
野分「いや、NT-Dを自力で起動してる時点でお察しだけど…」
長波「いくらなんでもバンシィを呼び出すのはやり過ぎ…」
榛名「でもこの扉、バンシィじゃないと壊すのは難しいですよ?」
野分「それはそうですけど…」
舞風「取り敢えず中調べてみようよ。」
長波「そうだな… よし榛名、やってくれ。」
榛名「わかりました。」キィン
グググ… ズガァン!
舞風「せめてコックピット入ってやってよ…」
野分「…待って、気配よ。」
長波「本気で何か居るのかよ…!」
榛名「えと、バンシィのサーベルを…」
「ひ、人…?」
舞風「あ、普通に人間だ。」
榛名「サーベルは必要無いみたいですね。」
長波「おい、お前は?」
「え、えと…」
誰? 直下
1.高波
2.龍鳳
3.白雪
龍鳳「せ、潜水母艦改装空母の龍鳳です!」
長波「艦娘…?」
榛名・舞風・野分「…」
長波「どうかしたか?」
舞風「おっかしぃなぁ… お母さんが居る。」
野分「雰囲気とか見た目とか色々そっくりと言うかそのままと言うか…」
榛名「えぇ…」(困惑)
龍鳳「あの、私の顔に何か…?」
事情説明中…
龍鳳「私が、貴女方の養母に似ている?」
野分「似ている、と言うかそっくりそのままですね。」
舞風「生き写しみたい…」
長波「おい、待て。確か瑞鳳ってヤツとコイツらは一応義理の姉妹だよな?」
榛名「ええ。それで大鯨さんは瑞鳳さんの実母です。」
長波「実母でこの見た目ってどう言う事だ…?」
榛名「さぁ…?」
龍鳳「では貴女達は別の世界から来た、と?」
榛名「そう言う事になりますね。貴女の他に人間は?」
龍鳳「人間も艦娘も、一人も見た事はありません… 人とお話するのもここから出るのも初めてです。」
長波「じゃあお前は生まれてからずっとここに居たのか?」
龍鳳「はい。私は…」
ズガァン!
野分「何っ!?」
長波「この揺れ、敵か…!」
榛名「研究施設に戻ります、バンシィの手に乗ってください!」
舞風「わかった!」
榛名「龍鳳さん、私達と一緒に来てください。ここも危険になる、なので避難可能な研究施設へ行きます!」
龍鳳「は、はい!」
榛名「ふぅ…」
野分「偵察の小隊規模で良かったわ。」
402「さっさと降りろ。バンシィとデルタプラスは大丈夫だがギャンは大分ガタついてる。」
野分「わかってるわ。」
402「恐らく次の戦闘で動かせるのは最後だな。」
舞風「ロートル機だしねぇ…」
野分「でもその前に移動する場所を探さないと…」
長波「偵察部隊が来た以上長居は出来無いからな。」
龍鳳「このロボットは…」
榛名「モビルスーツです。この世界とは違う、私達の世界とも違う世界のロボット兵器で宇宙でも活動可能な汎用兵器ですね。」
龍鳳「へぇ…」
瑞鳳「…え?」
龍鳳「あの… 何か…?」
瑞鳳「お母さん、そっくり…」
榛名「あ、この方は龍鳳さんと言うみたいです。この世界の艦娘らしいですよ。」
瑞鳳「どうも、瑞鳳です。」
龍鳳「貴女が私とそっくりな人の娘…」
瑞鳳「似てる、って言っても外見だけですよ。雰囲気とかオーラとか全く違いますから。」
龍鳳「そうですか…?」
瑞鳳「ただ、なんて言えば良いのか… 魂?も似てるような…」
龍鳳「魂って見えたりするものなんですか?」
瑞鳳「あ、ごめんなさい。そう感じただけで他意はありませんから。」
『龍鳳』が、仲間に、加わった。 テッテレー
現有戦力
・榛名(バンシィ・ノルン搭乗)
・舞風(デルタプラス搭乗)
・野分(ギャン搭乗)
・アポリア
・長波(艦娘)
・陽炎(艦娘)
・瑞鳳(フェネクス搭乗 多分生身の方が強い)
・蒼龍&402(デルタカイ搭乗)
・龍鳳(艦娘)
《研究所・実験室》
瑞鳳「何このSFみたいな培養器… 一体何を研究してたの…」
陽炎「さぁ…?少なくとも変な研究だったのは間違い無いみたいだけど。」
蒼龍「…ここ、アナハイムの施設に似てるわね。」
榛名「旧アナハイムにこんな研究所が?」
蒼龍「ええ。中国地方の『ムラサメ研』、私が強化措置を施された強化人間実験施設よ。」
榛名「強化人間の…」
蒼龍「『ムラサメ研』以外にもオークランドやキリマンジャロ、そして最大規模の『オーガスタ研』があったわ。尤も、もう既に関係者一同全員逮捕されたけどね。」
龍鳳「強化人間、って何ですか?」
瑞鳳「薬物や特殊なシステムを使用して人間の身体能力や反射速度、感応波などを向上させた人間です。私達の世界にあった『アナハイム・エレクトロニクス社』と言う会社がある人物の目的の為に研究していました。」
蒼龍「私は『ムラサメ研』唯一の生き残り、私と一緒に強化を施された連中は『n_i_t_r_o』って特殊なシステムに適応出来無いで全員死んだ…」
陽炎(広義的に言えば私も強化人間だけど…)
瑞鳳「後はそうですね… 強化人間と言っても普通の人間と大差無い人も居ましたね。」
龍鳳「そうなのですか?」
瑞鳳「はい。私達はある大会で蒼龍さんを含めて8人の強化人間と戦いましたけど全員が私達のチームメンバーに敗れました。
まぁ、私含めて全員異常とも言える程の能力の持ち主ですが…」
蒼龍「強化人間とかぶっちぎってトンデモ能力ばっかりだものね。特に浜風ちゃんと吹雪ちゃん、そして瑞鳳ちゃんは。」
陽炎「で、アナハイムってのはどうなったの?」
榛名「この件を含んで様々な不祥事が暴露された結果アナハイムは解体されました。特に瑞鳳さんと蒼龍さんはアナハイム潰しの立役者です。」
龍鳳「成る程… では、ここは強化人間を研究してた施設なのですか?」
蒼龍「確証は無いけど、でもロクでも無い人体実験してた場所には違いなさそうね。」
陽炎「この拘束式の椅子とかまさにそんな感じよね…」
榛名「あれ、これは…」
榛名が見つけたもの 直下
1.地下室への入り口
2.変な薬
3.特殊な機械
4.その他
瑞鳳「どうかしました?」
榛名「この書籍棚の裏、明らかに何かの扉っぽいものが…」
蒼龍「本当だ… 棚が小さすぎて明らかに扉がはみ出してる。」
龍鳳「どかしてみます?」
陽炎「でもこんだけビッシリ書類のファイルやら詰まってたらどんだけ重いんだか…」
瑞鳳「えいっ。」ゲシッ
ドォォォン…
全員「」
瑞鳳「これで出来た。」
榛名「け、蹴りだけで棚を吹き飛ばして壁を突き破った…」
蒼龍「ね、異常でしょ?」
陽炎「一体何なの…」
龍鳳「他の世界にはこんな方もいらっしゃるのですね…」
蒼龍「あれ、これパスワード式じゃない。パスワードわかんないと入れなさそうね…」
瑞鳳「これも壊しちゃいます?」
陽炎「いや、強引に破壊したら何が起こるか…」
瑞鳳「何パターンか試すか…」
<パスワードノ認証ニ失敗シマシタ アルファベットガ違イマス
陽炎「pompom、もハズレかぁ…」
蒼龍「これで私達の思いつく限りの単語は出尽くしたわよ…」
龍鳳「6文字のアルファベット、と言うのは判明したのですが…」
榛名「あ、ちょっと待ってください。」
榛名(先日『ブラックロー運送』の事務所で見つけたパスワード… 試してみましょう。)
龍鳳「パスワード、わかります?」
榛名「ちょっと待ってください…」
榛名(F、e、n、r、i、r… だった筈です。)ピッピッピ
瑞鳳「”Fenrir”…? フェンリルって、北欧神話の…」
<パスワードノ認証ニ成功シマシタ
ウィィィィン
陽炎「嘘!?」
蒼龍「開いた…」
瑞鳳「何故パスワードが解ったのですか?」
榛名「この世界に転移した直後、廃ビルである書類を見つけてそれに書いてあったのです。」
龍鳳「扉、開いたので入ってみます?」
瑞鳳「色々ツッコミたいけど、取り敢えず入りましょう…」
蒼龍「何、この感覚…」ピキィン
榛名「知ってます、この感じ…」
龍鳳「変な感じがします…」
陽炎「3人共どうしたの…?」
瑞鳳(蒼龍さんは強化人間だから何かを感じられる… でもこの二人は…)
陽炎「あれ、電気がついてる?」
榛名「本当だ… 非常電源が生きてたみたいです。」
蒼龍「気を付けて。何か居る、もしくは何かある…」
瑞鳳「全員、私の後ろに。」
龍鳳「でも…」
瑞鳳「大抵の敵なら何とかなる… 深海棲艦だろうがなんだろうが来なさい…!」
《研究所・地下研究室》
陽炎「冗談でしょ…」
瑞鳳「何よ、これ…!こんなにいっぱい、命が…!」
蒼龍「アナハイムなんか比じゃないっ外道ぷりな研究所ね…!」
榛名「なんて、非道な…」
龍鳳「これって… 赤ちゃん、ですか…?」
蒼龍「いえ、培養槽にへその緒が繋がってるから胎児ね… この感じはこの胎児達の残滓…?」
瑞鳳「命を何だと思ってるのよ…!」
榛名「あれは、コンピューター… 生きてますね。」
龍鳳「動かせますか?」
榛名「はい。これでもコンピューターの扱いは得意ですから。」
カタカタ
榛名「ありました、プロジェクトF… いえ『プロジェクト・フェンリル』、この非道な計画の概要データが。」
蒼龍「全部英語ね…」
榛名「今翻訳をかけます。ちょっとだけエキサイトな翻訳になりますがそこはご勘弁を。」
陽炎「エキサイトな翻訳?」
榛名「滅茶苦茶な翻訳でたまにわけのわからないものになります… 機械翻訳はこれだから…」
瑞鳳「この際文句は言えませんね…」
龍鳳「いえ、多少の英語はわかりますから私に読ませてください。」
榛名「? わかりました。」
龍鳳「プロジェクト・フェンリル。このプロジェクトは対・深海棲艦用の兵器開発計画である。
異世界からの存在である深海棲艦との戦闘には新たに開発された『艤装』の適合条件者、『かつて在りし艦の魂』を持つ存在が有効であると考えられる。
なので本計画では人工的にその艦の魂を持つ存在を生み出す為の計画として立案された。」
陽炎「やっぱり私が追いかけられた深海棲艦はこの世界の深海棲艦だったのね…!」
榛名「それにこの世界じゃ異世界の存在みたいですね、深海棲艦は…」
龍鳳「続けます。
フェンリルとは北欧神話でオーディンを食い殺した獣の名前であり、我々人類を滅ぼそうとする神への反逆として『終末の獣』の名前を付けた。」
蒼龍「『終末の獣』…! まさかこの単語をここで聞くなんて…」
瑞鳳「何で拉致犯が言ってた言葉を…!まさか連中、この研究の関係者?」
龍鳳「実験の末に完成した個体は4体、その内先に完成した2体と最後の1体は失敗作だった。
何故なら3体目に生み出された個体には特殊な能力を持つ事が出来る可能性があったからだ。何かと融合する事で覚醒する事が可能だろう。」
陽炎「何か…?」
瑞鳳「融合って…」
蒼龍「最早狂気しか感じ無いわ…」
龍鳳「しかしこの世界は保たない。その為我々は完成した個体を連れて他の世界へと転移する。願わくばこの計画がこの研究所で再開される事がある事を祈る。」
龍鳳「抜き出しの翻訳ですので申し訳ありません… 他はもう完全に私の手では負え無いですね。」
榛名「もう充分です… ありがとうございました。」
瑞鳳「こんなもの!」ブォン
ズガァァァァン
蒼龍「こんなデータ、残しておく必要は無いわ。」
陽炎「行きましょう… もうこんな部屋は…」
龍鳳「はい… 早く地上に戻りましょう。」
《研究所・外》
榛名「…」
榛名(『終末の獣』、この世界と拉致犯は因果があった…)
榛名「何で私は…」
榛名(私は何かをあの部屋に感じた… 私は一体…)
誰が来た? 直下
1.龍鳳
2.陽炎
3.長波
龍鳳「榛名さん…」
榛名「龍鳳さん?どうかしましたか?」
龍鳳「申し訳ありませんが、少し手を貸して頂いて宜しいでしょうか。」
榛名「はぁ…」
《洞窟内・シェルター》
龍鳳「すみません、私の荷物と生活用具もここから運び出そうと思いまして…」
榛名「わかりました。バンシィで荷物を運べば良いのですね。」
龍鳳「お願いします。」
榛名「ここに、誰か住んでいたのですか?」
龍鳳「最初は二人でした。お父さん、と…」
榛名「お父さん、ですか。」
龍鳳「はい、私は外の世界を書物でしか知りませんでした。お父さんの言い付けで外に出る事は禁止されて…
世界は既に滅びた、深海棲艦の侵攻によって。だからこのシェルターだけが私の唯一の居場所でした。」
榛名「その人は今…」
龍鳳「1年前に病気で亡くなりました。 亡骸は地面深くに埋めて…」
榛名「そうですか…」
龍鳳「シェルター内では一応人工的な太陽のようなものがあったので野菜を栽培したり、井戸水を汲んだりお父さんが外に出て食べ物を取って来てくれたので困りませんでした。」
榛名「辛くは、無かったのですか?」
龍鳳「小さい頃からずっとそうだったので辛くはありませんでした。でもお父さんが居なくなって話す人が居なくなって寂しかった…
でもそんな時、皆さんが現れてくれました。そして少しだけ、外の世界に出ることが出来て満足です。」
榛名「これからどうしますか…?」
龍鳳「何も考えてません。お父さんは『もし自由になれたのなら、好きなようにしなさい』と言ってくれたので好きにしたいと思います。」
榛名「龍鳳さん… あの、私たちと一緒に来ませんか?」
龍鳳「榛名さんの世界に、ですか?」
榛名「ええ。私達はあと2日で戻ります、なので再び貴女は一人になってしまう… だから一緒に来ませんか?」
龍鳳「お気遣いありがとうございます。でも、まだ決心出来無いので時間をください。」
榛名「わかりました。」
実際静岡なのか中国地方某所なのかどっちだかわからないので中国地方と書きました。(そもそも静岡ってサイコが目撃されただけだった筈…)
《翌朝》
榛名「では必要な物資は詰めましたから移動しましょう。」
瑞鳳「海の方角は連中が来るから駄目、この山に沿って北か南に移動するしかありませんね。」
蒼龍「どっちに移動するべきか…」
陽炎「ベースジャバーにそんなに燃料残ってないからそう遠くまで行けないわね。」
舞風「ベースジャバーって航空燃料なの?」
長波「いや、知らん。試してみない限り…」
402「フェネクス以外の推力剤もカツカツだ。特にバンシィ、多用し過ぎ。」
榛名「あ、あははは… すみません…」
野分「食料は全員分、10日は軽く過ごせるだけあります。」
龍鳳「モビルスーツを除く武器も多数ありますね。艤装の方もありますし戦闘になっても困らないかと。」
アポリア「いや、戦闘は避けるべきなのだが…」
陽炎「念には念を入れて、って事でしょ。」
402「いざとなったらチートな人間兵器が居るし問題は無いだろ。」
瑞鳳「誰が人間兵器ですって?」
蒼龍「まぁまぁ… まずは移動先を決めてからにしましょ。」
舞風「じゃんけん?」
野分「何でまた…」
龍鳳「なんでも構いませんから早く決めてください…」
長波「よしっ、勝負だ!私が勝ったら北、お前が勝ったら南!」
舞風「OK!じゃんけん…」
どっちの方角?(コンマ) 直下
00~49 北
50~99 南
長波「よっしゃ!」
舞風「また負けたぁ…」
榛名「では北の方角に向かう、と言う事で良いですね?」
蒼龍「異論は無いわ。」
402「では行くか。各自自分の機体に乗れ。」
《道中》
瑞鳳『山に沿って北上するだけ、ね。やっぱり退屈…』
榛名「移動を始めて2時間、と言った所でしょうか。流石に変わり映えしない景色はちょっと…」
舞風『敵が来たー、なんてなっても困るけどそろそろ地上に降りたいよー。』
野分『空港か何かあれば降りるのに丁度良さそうだけど…』
陽炎『何で空港?』
野分『空港なら航空燃料くらい残ってそうじゃない。』
402『いや、ベースジャバーの燃料は通常の航空燃料と異なる。意味は無いぞ。』
蒼龍『そんな事したらベースジャバー壊れるでしょ。』
野分『えぇ… って陽炎、操縦がブラついてるわよ?』
陽炎『ちょ、待って… 嘘、燃料そんなに残ってないじゃない!?』
榛名「着陸出来そうな地形は…」
着陸可能場所は? 直下
1.渓谷
2.軍事基地
3.空港
4.その他
蒼龍『あった。10キロ先に空港!』
瑞鳳『結構大規模な空港ね。最悪ここでジャバー捨てて飛行機かっぱらいましょうか。』
陽炎『誰が飛ばすの?』
瑞鳳『シュミレーターくらいはやったときあるから任せなさいって。』←航空専攻
402『いや、お前はフェネクスに乗ってろ。私が操縦する。』
榛名「操縦経験は?」
402『無い。だが航空機の運用ならしてたことはある。』
舞風『取り敢えず降りてみてからだね。』
蒼龍『あれ、そしたらギャンは?』
402『放棄だ。もう既にガタが来ている、戦闘で使うには少し心許無い。』
野分『そんな…』
402『代わりにデルタカイの複座に乗って貰う。異論は無いな?』
野分『…了解。』
《空港》
瑞鳳「やっぱ地上は良いなぁ…」
蒼龍「物資は色々ありそうね。空港だから。」
榛名「物資があったところで輸送手段が無いと…」
長波「使えそうな飛行機は有り余ってそうだがな。」
龍鳳「取り敢えず探索してみましょう。」
イベント 直下
《格納庫 地下・匿秘ドッグ》
野分「なんでこんな所に… 山の中よ?」
陽炎「これは… 地下ドッグ?」
舞風「船だ… これ、空母じゃない…?」
402「合致する形状はただ一つ… 瑞鳳を呼んでくる。」
瑞鳳「何か頭痛い…」
蒼龍「寝不足?」
瑞鳳「そう言うわけじゃありませんけど…」
榛名「休んだらどうです?」
瑞鳳「じゃあお言葉に甘えて…」
402「瑞鳳、ちょっと来い。」
瑞鳳「ごめん、ちょっと頭痛いから…」
402「その痛みの原因があった。」
瑞鳳「は…?」
402「良いから来い。」
瑞鳳「これってもしかして…」
402「『航空母艦 瑞鳳』。お前の前世だ。」
瑞鳳「何で… うぐっ…!」
舞風「ど、どうかしたの!?」
402「共鳴だ。こいつはこの『瑞鳳』の転生体、『過去の自分』と共鳴する事でその艦の記憶が蘇る。
以前、坊ノ岬沖で一部の記憶は蘇っていたが全て思い出した訳じゃない。完全に記憶が蘇ったのは浜風だけだ。」
野分「陽炎型・浜風の…」
陽炎「じゃあ私の姉妹艦って事…?」
402「ああ。初風やお前達は似ているが浜風は全然似て居ない、恐らく艦娘と転生体だと差が出るのだろうな。」
陽炎「どんな子なの?」
402「チーム・エンガノは全員が異質な存在、それぞれ何かに特化した能力を持つ。その中でも瑞鳳や飛龍、吹雪と並ぶトップクラスに異質な存在だ。
能力は戦術指揮、どんな不利な戦力だろうと自軍に被害を出さず敵を壊滅させられる。ついでに胸もデカイ。」
陽炎「そ、そう… で、放置しても大丈夫なの…?」
402・舞風・野分「あ…」
瑞鳳「」ドサッ
402「気絶した…」
野分「心拍に乱れは無い… 運んでおきましょう。」
さらにイベント 直下
《地下・匿秘ドッグ》
長波「で、私達全員の艦… 魂の元があったのか。」
アポリア「その結果が…」
榛名「」ドサッ
龍鳳「」ドサッ
瑞鳳「」チーン
402「この転生体共は…」
舞風「転生体ってある程度記憶を持つ艦娘と違って完全に記憶が無いから、記憶蘇る時相当頭痛するみたいだね。」
野分「でも龍鳳さんは艦娘では…」
陽炎「多分アレじゃない?異世界の艦娘だから製法も違うと思うし記憶が完全にゼロだったとか?」
蒼龍「その可能性はあるわね。にしても、まさか第二次世界大戦で使われた艦がこんな所で修復されてたなんて…」
舞風「この場に居ない初風たちの船体もあるし、『空母・天城』とかもある…」
長波「と言うか、お前も転生体だろ。何で頭痛がしないんだ?」
402「私はメンタルモデルだ。転生体じゃないし人間ですら無い。」
陽炎「え、嘘… 霧なの!?」
402「今更か… 改めて自己紹介してやろうか?」
蒼龍「いや、その前に瑞鳳と榛名ちゃん運んで。流石に私じゃ龍鳳さん一人で限界。」
402「わかった。」
《『航空母艦・蒼龍』 艦内》
蒼龍「…成る程ね。」
402「何かわかったか?」
蒼龍「艤装システムの一種よ。肉体と船体の神経をオカルトなバイパスで繋いで、船体を操作するって仕組み… メンタルモデルに近いわね。
どうやら船体はレプリカ… だけどオリジナルの『魂の残滓』、一部の残骸を用いてるから『転生体』は共鳴しちゃうみたい。」
402「動かせるか?」
蒼龍「『調整』が必要ね。今の私じゃ動かせないけど、然るべき処置を施せば動かせるわ。」
402「そうか… しかしマニュアルまで完備してるとは僥倖だった。」
蒼龍「ま、動かせ無いんじゃしょうがないわ。それに持って帰れそうに無いし。」
402「土産はバンシィとデルタプラスで充分だ。」
さらにイベント 直下
(ただし艦については無し)
《倉庫》
長波「いかにも怪しい倉庫だな…」
龍鳳「ええ。完全な状態の飛行機が無いので倉庫にパーツがあるかと思いましたが…」←目が覚めた
陽炎「ここ、一般空港なんかじゃなくて軍事用の基地だったんじゃない?」
龍鳳「可能性は… 何ですか、これ?」
榛名「コンピュータ?でも私も扱ったことの無いものですね。」
陽炎「モニターが複数、変な数値ばっかりね。」
長波「英語ばっかり… 読めねぇ…」
龍鳳「見せてください。…これは、アセンブリ言語ですか?」
榛名「私の知ってるアセンブリ言語とは少し違うみたいですね。」
陽炎「アセンブリ言語?」
榛名「機械語を人にわかりやすい形へと変換する言語、と言えば良いのでしょうか…
取り敢えず調べてみましょう。」
カタカタ…
陽炎「何やってるの?」
長波「さっぱりわからん。」
龍鳳「恐らくここは…」
榛名「でもここ弄ると…」
龍鳳「じゃあこの部分を…」
陽炎「ん、これってヘッドマウント?」
長波「それっぽいな。」
龍鳳「…このシステムの正体、わかったかもしれません。」
榛名「恐らく脳に干渉するものだと…」
長波「なんでわかんだよ…」
榛名「直感です。あ、これはプログラムの名称…?」
何のシステム? 直下
1.ゼロシステム
2.フラッシュシステム(対応機:Gビット)
3.その他
榛名「『Zoning and Emotional Range Omitted System』…」
龍鳳「直訳すれば『領域化及び情動域欠落化装置』と言う所、でしょうか?」
瑞鳳「うぅっ… 酷い目にあった…」
榛名「あ、瑞鳳さん。大丈夫ですか?」
瑞鳳「何でこの二人がケロっとしてるのかわからない…」
長波「だってお前と違ってこの二人10秒未満で気絶したからな。」
陽炎「しかも回復早いし。」
瑞鳳「どうせ耐久力バカで回復遅いタイプですよーだ…」
榛名「あ、あははは… あ、瑞鳳さん。このシステム知ってます?」
瑞鳳「『Z.E.R.O.system』… あっ…」(察し)
龍鳳「えと、知ってるのですか?」
瑞鳳「…情報分析と状況予測を行い、毎秒毎瞬無数に計測される予測結果をコクピットの搭乗者の脳に直接伝達するインターフェースです。」
長波「何で知ってるんだよ…」
瑞鳳「アニメだよ… ガンダムシリーズの『新機動戦記ガンダムW』に出てきた『ウイングガンダムゼロ』と『ガンダムエピオン』、その他系列機体に搭載されてる。」
陽炎「一体ガンダムって何種類あんのよ…」
瑞鳳「全部含めて200近いんじゃない?なお現在も増え続ける模様。」
榛名(ガンダムって初代から40年近い作品なのに何で人気なのでしょうか…)
瑞鳳「外伝とか発展しすぎなのよねぇ… ゼロシステムだけでも何種類かある疑惑あるし。」
龍鳳「と言うと?」
瑞鳳「ゼロシステムver2.0とVer2.5とか。2.0は完全な欠陥だけど。システムそのものが欠陥品だから仕方無いとは言え…」
陽炎「欠陥?」
瑞鳳「まぁ暴走するか死ぬか、完全に制御できるかの3つに1つね。使いこなせれば強力、多分NT-Dクラスに。」
龍鳳「うわぁ…」
瑞鳳「まぁNT-Dも似たようなもんですから。現にパイロット死んでるのにフェネクスとか勝手に暴走してますし。」
陽炎「アンタなんてモンに乗ってんの…」
瑞鳳「一応暴走しないように改修はしてあるから大丈夫、だと思いたい。最悪榛名さんに止めてもらうから大丈夫でしょ。」
榛名「えぇ…」
瑞鳳「取り敢えず持って帰るろうかな、使えそうだし。」
瑞鳳「飛行機はどうだった?」
402「飛べそうな機体は少ない、それに航空機燃料なんて雀の涙程度しか残って無い。」
蒼龍「どうしましょう…」
402「ただ何故かMS用、しかも連邦製の燃焼剤があったから補給は出来た。ベースジャバーには補給出来無いが。」
陽炎「何でまた…」
402「知らん、私の管轄外だ。後調べて無いのは向こうにある第4~6までの格納庫だけだな。」
アポリア「第1~3までは何があった?」
402「第1には整備不良と経年劣化で飛べそうに無い『ボーイング747』、2には形状不明で風化してる機体、第3は燃焼剤がモビルスーツ5機分。
ギャンは規格が違うから補給はしていない。」
野分「」ガーン
舞風「そりゃぁ、ねぇ…」
長波「ベースジャバーに補給はしないのか?」
402「場合によってはここで戦闘になりかねない。燃焼剤は取っておく必要がある。」
龍鳳「現実的、ではありますね。」
瑞鳳「空港の中は備蓄の類はいっぱいだったよ。」
402「一旦ここで班を3つに分ける必要があるな… 調査も難航してきた。」
瑞鳳「メンバーは10人… 3人×2と4人班にしましょう。そして各班MSは最低1機は配備しとかないと襲撃時に大変な事になる。」
榛名「ではメンバーは…」
探索メンバー ↓3まで
選択可能メンバー:野分・舞風・長波・陽炎・龍鳳
(ただし『野分』を選択した場合『舞風』は選択不能、『舞風』を選択した場合『野分』は選択不可能)
榛名「こんな感じですかね?」
・第一班 榛名・舞風・陽炎・龍鳳(バンシィ・ノルン、デルタプラス)
・第二班 瑞鳳・アポリア・長波(フェネクス)
・第三班 蒼龍・402・野分(デルタカイ、ギャン)
龍鳳「第1班が過剰戦力な気が…」
402「いや、人数が多い分過剰では無い。それに瑞鳳なら素手でモビルスーツくらい倒せるだろ。」
瑞鳳「いつも思うんだけど私の認識って一体何なの?」
野分「深海棲艦素手で叩きのめす何か」
舞風「チートとバグの申し子」
蒼龍「THE・クラッシャー」
402「ミス・理不尽、もしくはアナル調教師」
瑞鳳「」ガーン
陽炎(今さらっと最後に下が聞こえた様な…)
瑞鳳「倒せない事も無いだろうけどさ…」
長波「倒せるのかよ!?」
アポリア「ではどの班がどこを調査するのだ?」
龍鳳「探索場所は『格納庫』『空港周辺』… あとは『匿秘ドッグ』ですかね?」
瑞鳳「じゃあ第1班から決めてください。」
榛名「では…」
どこを調査? 直下
1.格納庫
2.空港周辺
3.ドッグ
榛名「では私達は格納庫を調べたいと思います。良いですか?」
龍鳳「私は構いませんよ?」
陽炎「問題無し。」
舞風「賛成。モビルスーツあれば作業できるし。」
瑞鳳「じゃあ私達はドッグの調査、蒼龍さん達は周辺の調査をお願いできますか?」
蒼龍「了解。こっちのモビルスーツは片方複座で可変機体だから丁度良いわ。」
402「いざとなったら通信を入れる。その時はモビルスーツは防衛、他はベースジャバー内の武器を持って支援だな。」
長波「私と榛名で見つけたロケランやら何やら持って来てるからな。」
陽炎「一応それぞれ艤装は持って歩いた方が良いかも。奇襲のときに役立ちそうだし。」
野分「あと無線用にも使えるから丁度良いわね。」
瑞鳳「取り敢えず終わったらこの場所に一旦集合して報告会ね。」
《第4格納庫前》
榛名「では調べてみましょう。」
龍鳳「扉は… 錆びて開きそうに無いですね。」
榛名「舞風さん、お願いします。」
舞風『はーい。』
グググ… ガァン!
陽炎「まぁ、そりゃデルタプラスで壊したほうが早いか。」
榛名「バンシィでも良かったですけどちょっと頭痛がまだ残ってるので…」
龍鳳「では調査を始めましょう。」
榛名「どうやら企業で借りていた格納庫みたいですが…」
あったものは? 直下
舞風『うげっ…』
陽炎「うっわぁ… これまたショッキングな…」
榛名「脳、ですね… しかもかなり大きな…」
龍鳳「ぉぇっ…」
榛名「大丈夫ですか?」サスサス
龍鳳「すみません、慣れて無いもので…」
陽炎「いや、誰もこんなショッキングなモン慣れて無いから。」
舞風『でもこの脳みそ一体なんなの?』
榛名「恐らく何かしら…」
ゴゴゴ…
全員「!?」
龍鳳「ゆ、揺れ!?」
陽炎「ちょ、何よ!?」
舞風『ち、地下から反応が…』
榛名「まさか…!」
ズシン…!
舞風『モビルスーツ!でも機種は…』
榛名「私にもわかりません、でもアレをモビルスーツに乗せてはいけない気が… バンシィ!」ピキィン
スガァァァン!
陽炎「脳みそ弾きとばした!?」
榛名「危なかった…」
龍鳳「オロロ…」
榛名「あ…」
舞風『流石にこの弾けとんだ脳みそはリバースしたくなるねぇ…』
陽炎「で、この機体どうするの?」
榛名「取り敢えず確保で。あ、コックピットブロックもありました。」
舞風「じゃあこれ元は無人機用だったの?」
榛名「恐らく、ですが… 多分あの脳が動かす機体だったのだと思います。」
榛名は『???』を手に入れた。
榛名「どうやらこれは『バイオ脳』と言うみたいです。」
龍鳳「ちょっとした自意識を持つ人工知能の様なもの、と考えれば良いのでしょうか。」
舞風『取り敢えずこの機体は運んじゃおう、』
陽炎「それが一番ね。見たところかなり戦力の強化に使えそうだし。」
《第5格納庫前》
榛名「ここは空き格納庫、どこも使って無かったみたいです。」
龍鳳「扉は… ここも錆びて開きそうに無いですね。」
陽炎「舞風、やっちゃいなさい。」
舞風『とりゃぁ!。』
グググ… ガァン!
陽炎「この手に限るわ。」
榛名「まぁ、そうですね。」
龍鳳「では調査を…」
榛名「今度はショッキングなものじゃないと良いですね。」
あったものは? 直下
色々な生物が繋ぎ合わされたキメラの様な生物兵器が見つかる
>>60
すみません、ショッキングなものはNGで…(多分次元獣アダモンみたいな感じかもしれませんけど)
再安価 直下
1.燃料など物資の類
2.モビルスーツ
3.その他
陽炎「またこりゃグッチャグチャな…」
榛名「混沌とし過ぎて何がなんだかさっぱり…」
龍鳳「用途不明の機械ばかり、こんなに見つかっても意味はありませんね…」
舞風『そりゃ邪魔なだけだし。』
榛名「小型ロボットのアクチュエーターとか変なプロペラだとか見つかったところで…」
龍鳳「これなんですか?」
陽炎「えっと、何これ…」
龍鳳の見つけた用途不明の機械 直下
榛名「ペットロボの類でしょうか?えっと電源は…」カチッ
ハロ「ハロ、ゲンキ。」
龍鳳「ペットロボ、ですね。」
舞風『ハロじゃん。』
榛名「知ってるのですか?」
舞風『ガンダム世界のペットロボだよ。多分U.C.世界のヤツで再生産されたヤツだと思う。』
龍鳳「ハロ、ですか… 何と言うか、愛らしい…」
榛名「龍鳳さん、それ要ります?」
龍鳳「はい、是非欲しいです!」
ハロ「ヨロシク、リューホー。」
龍鳳「よろしくね、ハロ。」
《第6格納庫》
陽炎「今度こそマトモなものがあると良いわね。」
榛名「第5格納庫は正直ガラクタばかりでしたから…」
舞風『じゃあやっちゃうねー。』
龍鳳「お願いします。」
ハロ「ヤッチャエ、ヤッチャエ。」
あったものは? 直下
舞風『って空っぽじゃん!?』
ハロ「カラッポ、カラッポ。」
龍鳳「いえ、コンピュータと何か大型の機械が…」
榛名「よし、生きてる…」カタカタ
陽炎「この機械、3Dプリンターか何か?」
龍鳳「3Dプリンター?」
舞風『立体的な造形する機械の事だよ。例えばパソコンで造形して、それを3Dプリンターを使えばその形のものを作れるの。』
龍鳳「成る程…」
榛名「これは設計図のデータですね。ただ…」
陽炎「ただ?」
榛名「モビルスーツ、それも試作型の機体ばかり…」
舞風『例えば?』
榛名「サルベージ出来て使えそうなものだとこれくらいです。」
・MSZ-006C1 ZプラスC1
・MSR-100 百式改
・AMX-107R リバウ
陽炎「他は無かったの?」
榛名「あるにはあります。ただ『ガンダム7号機』や『GP01』などバンシィやデルタプラスなど他の機体に比べて性能が劣るもの、『キュベレイ』や『ハンマ・ハンマ』などサイコミュを用いる為に扱いが困難なものが多いみたいです。」
舞風『でもリバウってサイコミュじゃ…』
榛名「これは多分無線操作化しただけでサイコミュはオミット可能みたいです。通信を妨害するミノフスキー粒子が無いこの世界では多分サイコミュ無しで使える筈です。」
龍鳳「もしかしてこれ、その試作機を生成できるのでは?」
榛名「やってみます。でも機体は…」
機体選択 直下
1.ZプラスC1
2.百式改
3.リバウ
4.その他(ただし試作機でU.C.0096までの機体)
ハロ「ハロ!」ピョン
龍鳳「あ、こら!」
榛名「暴れないで…」
カチッ ウィィィン…
全員「あ…」
陽炎「スイッチ、入っちゃった…」
榛名「え、えと何の機体に… 『百式改』…?」
舞風『何、なんでこんなにデルタ系の機体ばっかなの?』
榛名「そんなぁ…」
龍鳳「あ、あの、どうかしましたか…?」
榛名「移動する事含めればリバウかZプラスが有用だったのに…」
陽炎「あ、確かに…」
舞風『でも、もう完成しちゃった…』
陽炎「はやっ!?」
榛名「…まだ機械は生きてるみたいです。もう一度、今度は可変機を…!」
陽炎「あ、材料切れたみたい。」
榛名「」ガーン
ハロ「ハルナ、ゲンキダセ」
龍鳳「ハロ、多分貴方が言っても逆効果です…」
《その後、滑走路》
榛名「それで私達の収穫は…」
瑞鳳「うん、見ればわかります。」
402「『アマクサ』と『百式改』か。まぁ、上等な機体じゃないか。」
蒼龍「あとはハロってペットロボか… まぁ、無いよりはマシかな?」
402「しかもMSを生成できる機械か。後で回収しよう。」
瑞鳳「ってなると大型の輸送出来るものが必要になるね。」
龍鳳「あの、私この世界の艦娘ですから『龍鳳』に搭載すると言うのは?」
402「それが良いな。色々持ち出すのに使ってみるか。」
402「そう言えばバイオ脳についてだが…」
瑞鳳「何か分かったの?」
402「ああ。あれは『最終兵士』だった。」
蒼龍「『最終兵士』?」
402「初代ガンダムこと『RX-78-2 ガンダム』のパイロット『アムロ・レイ』… その戦闘データを扱えるように調整されたバイオ脳が『最終兵士』だ。」
榛名「榛名がアマクサに搭載される前のバイオ脳を破壊したのは…」
402「アマクサのプログラムを確認したら識別信号の有無に関わらず攻撃するように設定されていた。恐らくあのままではデルタプラスに襲い掛かって一瞬で舞風は死んでる。」
蒼龍「ちょっと待って、なんでアレがそんなもの扱えるの?」
402「バイオ脳は作られた直後はまっさらな状態、言わば赤ん坊の脳と同じだ。そして戦闘シュミレーションを『アムロ・レイ』のデータを使って行わせる。
無論何度も、恐らく数百や数千は失敗するだろう。しかし完璧にそのデータを使えるようになったら?それはもう、『アムロ・レイ』の完全なコピーだ。」
龍鳳「では心を持たないものが…」
402「そう言うことだ。歴代最強と言われる反応速度を持ち、躊躇無く引き金を引ける…
だから最終兵器ならぬ『最終兵士』だ。」
舞風「あれ、そんなにヤバイもんだったんだ…」
蒼龍「最終兵士の起動を阻止してアマクサが手に入った、これで結果オーライって事で。」
瑞鳳「問題はアマクサと百式改に誰が乗るか、ね。」
402「適任はアマクサが陽炎、そして野分に百式改だ。」
陽炎「え、私?」
402「ベースジャバーの操縦をしていただろう、多分大丈夫だと思う。それに野分もギャンの経験を活かせるからパイロットは続投。」
蒼龍「あれデルタカイはどうするの?」
402「輸送は龍鳳がやってくれる、なら私が続投しよう。」
《その夜》
榛名「…」
榛名(バイオ脳… あれだって、非道なもので…)
榛名「この世界は… 何で平然とあんな非人道的な事が…」
夜会話イベント 直下
1.野分
2.陽炎
3.長波
陽炎「やっほ。何してんの?」
榛名「陽炎さん… 少し、考え事を…」
陽炎「昼間の脳みそ?」
榛名「それ以外にも、研究所の事や色々…」
陽炎「まぁ、あんだけショッキングなもんばっかあったら考え込みたくもなるわね。」
榛名「咄嗟に破壊してしまいましたが、あれにも一応自意識はあった… なのに私は…」
陽炎「榛名がやった事は間違いじゃない。」
榛名「でも…!」
陽炎「アンタがやんなかったらアマクサが起動して、舞風を殺してた。だからアンタは舞風の命を救ってる。
自分が生き残る為に分かり合え無い敵を殺すのは間違いなの?」
榛名「…」
陽炎「私は、私達艦娘は数え切れ無い程深海棲艦を殺してる。必死になって自分が生きる為に、『前の肉体の主』が守ろうとしてた物を守る為に。
それは間違ってる事なの?」
榛名「間違ってはいませんが…」
陽炎「だったらアンタのやった事も間違いじゃない、間違ってたのはあんなモン作った連中よ。」
榛名「そう、ですね… 何だかモヤモヤが少し取れた気もします。」
陽炎「なら良かった。否定されてたら私達の立つ瀬が無いもの。」
榛名「戦う為に生まれた、ですか…」
陽炎「知ってるのね、艦娘について。」
榛名「はい。私も艦娘だった妹が居ますし、瑞鳳さんの御両親が引き取った艦娘の皆とは仲良くしてますから。」
陽炎「妹、ねぇ… 知り合いかもね。」
榛名「阿武隈、幌筵のエースだった軽巡洋艦だと聞いています。」
陽炎「ええっ!?」
榛名「どうかしました?」
陽炎「えっと、一時的に直属の上司だったと言うか何と言うか…」
榛名「どんな感じでした?」
陽炎「オドオドしてるように見せかけて実は超ストイックだったわね…
天国はあるか、って誰かが言った質問に『天国は知らないけど、地獄はあると思うよ。ないと困る。あたしたちはそこに行くんだ』とか。」
榛名「そう言うところありますね、言われてみれば…」
陽炎「でも情が厚くて、強くて… 慕われてたってのが印象ね、私は。」
榛名「曙さんと言う事が同じで、阿武隈は慕われていたのですね。」
陽炎「曙…? ってまさかあの『曙』!?」
榛名「知ってるのですか?」
陽炎「ええ、同僚だもの。ただ上司に反発するわ、問題は引き起こすわ… 色んな意味で有名だったわ。」
榛名「そんなに…」
陽炎「何かあると食って掛かってくるし、その癖一人ぼっちは嫌いで泣き虫だし… 私が駆逐隊の嚮導やってるときは少しはマシになったけど。」
榛名「そうだったんですね。帰ってから本人に直接問いただしてみましょう。」
陽炎「止めときなさい、殴りかかられるわよ。」
翌日…
瑞鳳「さぁて、今日次元転移装置の修復が終わる筈だけど…」
蒼龍「今402が確認してるわ。でもちょっと問題ありそうね…」
《デルタカイ コックピット》
402「何?次元の穴の座標を指定出来無い?」
ヒュウガ『ええ。次元の穴自体の生成は可能、でも座標は前回の位置… 沖合いから30キロの場所にしかセットできないわ。
さらに問題がもう一つ、アンタ達が深海棲艦って呼んでる化け物が次元の穴に惹かれて大量に湧いてるみたい。』
402「そこを突破しない限り…」
ヒュウガ『アンタ達は帰って来れない。だからアンタ達にちょっとしたプレゼントを贈るわ。』
402「プレゼント?」
ヒュウガ『アンタに搭載されてた小型の次元転移装置、あれをこっちでユキカゼに搭載しておいたわ。小型の次元転移装置なら座標の指定は自由に出来る…
だからアンタ達が海に出た直後に400とユキカゼをそっちに送って、合流出来るようにする。』
402「では400とユキカゼの助力で突破する、と?」
ヒュウガ『それだけじゃないわ。400にアンタのチーム全員、それとちょっとしたオマケを乗せて飛ばす。』
402「オマケ… もしや…」
ヒュウガ『アイツらいきなりハシラジマに押しかけてきて「助けに行くなら行かせなさい」ってせがんできてね…』
402「…榛名や野分も、恵まれているな。」
ヒュウガ『絆、ってやつね… 洋上に出たら連絡なさい。その座標に2隻を送るわ。』
402「頼んだ。」
陽炎「どうだった?」
402「現状で装置は修復し終えている。だが指定海域に深海棲艦が多数存在する事で次元転移は困難だ。」
長波「アイツら… どんだけ迷惑な存在なんだ…!」
402「だが増援の目処は立った。ユキカゼと400を小型の転移装置を使って送ると連絡があった。」
アポリア「転移装置の座標は固定なのでは無いのか?」
402「それは大型のものだ。小型ならば自由に設定できる。
増援は霧の艦艇『ユキカゼ』と『イ400』、そして艦娘が多数と言ったところだ。」
野分「…艦娘で残っているのは飛龍さんと大鳳さんだけでは?」
瑞鳳「えっとね、拉致被害者救出作戦の時に研究所から全員分の適合する艤装かっぱらったの。」
蒼龍「空母多目な感じだけど一応全員訓練は重ねてるから戦力としては優秀よ。」
舞風「何、全員『転生者』だったの!?」
榛名「聞いてる限りではそうなりますね…」
402「以上が報告だ。龍鳳、お前の艦に物資を運び入れ次第動くぞ。」
龍鳳「は、はい!」
ハロ「ガンバレ!ガンバレ!」
榛名「龍鳳さん、少し良いですか?」
龍鳳「は、はい!」
榛名「もし私達がこのまま元の世界へと帰還した場合、貴女は一人になってしまう…
だからあの時貴女にシェルターで聞いた質問、その答えは出ましたか?」
龍鳳「…正直、まだ答えは出せていません。あのシェルターには、まだまだ思い出を残しているので…」
榛名「そうですか…」
龍鳳「でも、お父さん以外の人と関わりを初めて持って… お別れが寂しいと、もっと色んな事も知ってみたいと思いました。
でもそこで私がやっていけるのか、何か出来るのかと考えると怖くて… だからそれで迷って…」
榛名「大丈夫ですよ。何かあれば私が守ります、だから共に行きましょう。」
陽炎「うっわぁ、何あの大胆告白…」
野分「そう言う事躊躇いも無く言うから、あの人…」
舞風「野分もたらしの癖に何言ってんの。」
野分「え?」
長波「お前もだ、陽炎。いきなり大好きとか言って抱きつくようなお前が言える事か?」
陽炎「うっ…」
瑞鳳「もしかして二人共天然たらし…?」
蒼龍「いや、瑞鳳ちゃんも人の事言え無いから。」
瑞鳳「わ、私も!?」
402「自分が何人と同時に付き合ってるか考えてから言ってみろ。」
舞風「このたらしトリオは…」
ハロ「タラシ!タラシ!」
《『航空母艦 龍鳳』 甲板 洋上》
龍鳳「まさか山中から海まで繋がっているなんて…」
瑞鳳「海までわざわざ道作ってたことに驚きだよ。何でこんな無駄技術が発展してるのか問いただしたいくらいに。」
蒼龍「まぁまぁ… 402、そっちのほうは?」
402「今座標を送った。間もなく到着する。」
野分「ちゃんと来れるのかしら…」
舞風「あ、あれ!」
長波「青い光…」
陽炎「綺麗…」
アポリア「光が船の形になていく…」
榛名「どうやら、無事に到着できたみたいです。」
ユキカゼ『こちらエンガノ10、駆逐艦ユキカゼ。潜水艦イ402、応答を。』
402「聞こえている。今はお前が旗艦か?」キィン
ユキカゼ『イセに一時的に委譲されました。』
402「他の連中は?」
ユキカゼ『400に乗っています。私に乗ってるのはお姉ちゃんと浜風、吹雪だけです。』
瑞鳳「じゃあ一旦ユキカゼちゃんのところに行きましょう、」
402「了解した。400の連中も全員集めろ。」
《『駆逐艦ユキカゼ』 甲板》
吹雪「もう、こんな世界で一体何やってたんですか!」
瑞鳳「ごめんごめん。連絡しないままどっか行っちゃってて。」
浜風「ヒュウガさんから連絡貰って驚きましたよ。せめて一言ぐらいは欲しかったです。」
ユキカゼ「そうです。ハシラジマまで最大速力で行って即改修、そしていきなりテストも無しに次元転移なんて… しかも今週末は私の番だったのに…」
瑞鳳「ホントごめん!埋め合わせはちゃんとするから!」
長波「ちょっと聞きたいんだけど、瑞鳳って誰と付き合ってんの?」
蒼龍「全員よ。人間、メンタルモデル、艦娘、強化人間見境無しに。 同性婚と重婚法案が施行されたから正式にプロポーズまでかまして。」
402「とんだ人たらしだよ、アイツは。」
長波「えぇ…」(困惑)
愛宕「あら…」
陽炎「えと、私の顔になにか?」
愛宕「ううん。ねぇ、お姉ちゃんって呼んで… ゲフッ!?」ドサッ
ユキカゼ「被害者は…」無言の手刀
瑞鳳「もう出さない…!」無言の手刀
愛宕「」チーン
蒼龍「言ったでしょ、全員変わり者だらけだって。」
榛名(今まで愛宕さんは結構普通の人だと思っていましたが…)
野分(全員常識って言葉をかなぐり捨ててるから仕方ありません…)
陽炎(私的には船舶振動試験みたいに揺れる胸のせいでインパクトが…)
龍鳳(冗談半分で聞いていましたがこれは本当でしたね。)
浜風「では作戦概要を説明します。
まずMSはデルタカイとデルタプラスは空中の敵の迎撃、残りの機体は『龍鳳』で砲台の代わりを。ただし瑞鳳さんは艤装を付けて出撃を。」
瑞鳳「フェネクスはどうするの?」
402「私がやろう。NT-Dは使え無いが砲台にはなる。」
蒼龍「じゃあデルタカイは私だけね。」
浜風「申し訳ありませんがお願いします。そして残りの艤装保持者は400に移ってください。」
長波「って言っても私だけだがな。」
浜風「対空は全てMSに任せます。残りは対潜警戒を厳に、何があるのかわからないので。」
龍鳳「は、はい!」
浜風「残りの艦娘は周囲の警戒を。そして戦闘になった際は前衛に展開し、一点突破を目指します。
以上で説明終了です。後は各自の奮闘を。」
402「おっと、榛名とまいのわコンビ、それに龍鳳と陽炎に長波は一度400に行け。」
榛名「?」
《イ400 艦内》
初風「ったく… どんだけ心配かけんのよ!」
野分「仕方無いじゃない、事故だったのよ。」
初風「ハシラジマに戻ったら真っ先にお母さんに謝りなさい。本当に泣きそうだったんだから…」
舞風「まぁ、そりゃね…」
朝潮「ハシラジマに無事に連れて帰るのが私達の役目です。」
秋月「私達は前面に展開するのでお任せください!」
如月「久しぶりの戦場ね… ブランクはあるけど足手まといにはならないわ。」
清霜「みんな清霜がやっつけてやるもん!」
榛名「頼もしいです。」
曙「まさかもう一度アンタと顔を合わせるなんてね、たらしの陽炎。」
陽炎「残念だけど私が居ないからって戦場で泣かないでよ?」
曙「な、何言ってんの!?」
陽炎「私はアマクサのパイロットだもの。前衛は出来無いわ。」
曙「そうじゃない!誰が泣くかっての!」
陽炎「どうかしらねぇ…?幌筵に居た時なんて訓練で毎日泣きそうになってた癖に。」
阿武隈「棚上げは良く無いよ。」
陽炎「あ、阿武隈さん!?なんで…」
阿武隈「そりゃ榛名姉さんの妹だし。自分なんて毎日お魚に餌あげてたんだから棚に上げないの。」
陽炎「あ、あれは訓練が…」
阿武隈「言い訳無用。それとも私の訓練が駄目だったのかな?」
陽炎「そ、そう言うわけでは…」
長波(鬼神・阿武隈、とは言ったもんだ… 訓練なんて何人ゲロったか数えられないし。)
阿武隈「そこの長波ちゃんも。敢えて影に隠れて出ようとしてないのわかってるんだからね。何なら長波ちゃんの過去も暴露するよ。」
長波「す、すみませんでした!」
如月「で、そこのお母さんのそっくりさんは?」
榛名「あ、龍鳳さんと言います。皆さん、仲良くしてあげてください。」
龍鳳「こ、こんにちは!龍鳳です!」
朝潮「よろしくお願いしますね。」
夕雲「間もなく敵領域に突入します。」
夕張「じゃあ私達は格納庫に行くね。」
400「夕雲に夕張さん、武運を。イク、警戒を厳に。対MS戦闘の想定して。」
イク「いきなり無茶言うななのね!?」
400「唯一出無いんだからそれくらいやりなさい。」
ユキカゼ『対潜ロジックは『タカオ』のデータを流用します。400、データリンクを。』
400「了解。」
翔鶴「実戦なんて…」
瑞鶴「大丈夫だよ、翔鶴姉。なんとかなるって。」
大鳳「ええ、訓練無しの即実戦でも私はやれましたから。」
飛龍「いざとなったら私がフォローするから大丈夫よ。これでも実戦経験だけなら多いし。」
吹雪「よしっ、私も頑張らないと…!」
愛宕「自信持っておかないと後で潰れちゃいますよ、翔鶴さん。」
翔鶴「逆に何でそんなに平然と出来るんですか、愛宕さん達は…」
瑞鳳「伊達に修羅場は潜ってませんから。」
阿武隈(この人達、一部を除いて目が据わってる… まるで実戦を恐れてない…)
曙「何考えてるか知らないけど、コイツらにまともな思考を期待しちゃ駄目よ。」
朝潮「正直曙の言葉を否定したい気持ちはありますが、悔しいけどその通りなので…」
初風「そりゃ全員理不尽が服着て歩いてるようなもんだもの。」
如月「特に姉さんと浜風さん、吹雪さんの3人は…」
阿武隈「どう言う事?」
秋月「深海棲艦の泊地を生身で殲滅する、霧の大戦艦1隻を指揮して1個艦隊を全て撃沈する、少しの努力だけで世界トップに上り詰める…」
清霜「理不尽、としか言い様が無いよねこれ。」
長波「特に前者二人はな。」
402『そちらはどうだ?』
榛名「コーティングは終わりました。」
野分『何故こんな事を…』
402『木製甲板でブーストしてみろ、燃えるぞ。』
舞風『だから耐熱コーティングしてたんだ。』
402『あとナノマテリアルで一部を覆って限定的な強制波動装甲を展開しておいた。これなら多少のダメージは防げる。』
陽炎『そう言う事ね。モビルスーツ、相手も出してくるかしら?』
402『少なくとも「ゼー・ズール」や『ズゴック』くらいは出てくるな。だがそっちは400が対応予定だ。』
野分『浸食弾頭なら、再生すら追いつかない速度で破壊できる…』
蒼龍『…来るわよ、準備して!』
400『総員、第一種戦闘配備。敵多数接近してきます。接的まで残り1000、全員出撃してください。』
浜風「全員、カタパルトへ!第一艦隊から順に出撃します!」
編成
《第1遊撃艦隊》瑞鳳/浜風/如月(改二)/秋月/愛宕/飛龍(改二)
《第2水雷戦隊》阿武隈/初風/朝潮/曙/長波/清霜
《第3支援艦隊》大鳳/夕張/夕雲/吹雪(改二)/瑞鶴/翔鶴
榛名「来ました…!敵MS接近、対空防御を始めます!」
402『敵MS、『アッシマー』『ギャプラン』と認定。またベースジャバーも後方から数機接近、MS搭載機の可能性あり。』
蒼龍『舞風、付いて来なさい!』
舞風『は、はい!』
デルタプラスとデルタカイは変形し、空中の機体を迎撃に向かう!
瑞鳳『有視界で敵を捕捉、目的地までの距離は?』
ユキカゼ『約10kmです。』
浜風『全艦へ通達、これより戦闘開始します。
まず目標地点まで『龍鳳』『イ400』『ユキカゼ』を誘導、その後次元の穴が展開するギリギリまで3隻を護衛し元の世界へ帰還します!』
BGM『Laplace』
<URL:https://www.youtube.com/watch?v=_-kBz2psBpA>
視点選択 直下
1.榛名
2.瑞鳳
3.400
side-瑞鳳-
目の前に立ちはだかるのは人型の戦艦級、甲殻のような艤装を装備している深海棲艦は『ル級』と呼ばれるタイプで黄色に近いオーラから『flagship』と呼ばれるタイプだ。
しかしル級はその場から動けなくなっていた。周囲にこびり付く『何か』がル級を固定し拘束していたのだ。『殺戮者(スローター)』と呼ばれ、何千もの命を奪った存在が何も抵抗出来ずに…
瑞鳳「酔舞!再現江湖デッドリーウェイブ!」
その叫びと共に攻撃がル級の肉体を艤装ごと貫き、瑞鳳の「爆発!」と言う叫びと同時にル級は爆散しその肉を飛び散らした。瑞鳳にとって『殺戮者』すらも格下の殲滅対象でしか無い。
瑞鳳「帰山笑紅塵!」
そしてル級にこびり付いて居た筈のもの、12体に分裂した小さな瑞鳳の分身がその肉体に戻る。
仲間の突然の撃破に怯えたのか、深海棲艦は攻撃を瑞鳳へと集中させるが意味は無い。瑞鳳は自らの髪を結っていた鉢巻を外し、殺到する砲弾を絡め取って正確に投げ返し大量の水柱を生んだ。
秋月「相変わらずの能力です…!」
使えなくなった高角砲の砲身を手馴れた手つきで付け替え、対空迎撃を継続して敵の艦載機を容赦無く破壊して粉々にする。
如月「流石『真紅の戦乙女』、私も負けてられないわ…!」
近くに居た空母ヲ級に如月は肉薄し、胸倉に12.7cm高角砲を突きつけて放つ。そしてヲ級が仰け反った瞬間を逃さず浜風は如月の脇から飛び出して雷撃を叩き込んだ。
浜風「これで7体目のヲ級…!」
瑞鳳、浜風、如月が集中的に狙っていたのは戦艦級と空母級、重巡級だ。この後に控える第2水雷戦隊の道を拓く為に脅威となりうる高い火力を持つ艦を優先的に削っていた。
飛龍「ったく、こっちは1年のブランクがあるんだから加減くらいしなさいよ!」
そう言いながらも飛龍は軽快な動きで砲撃を回避し、『次元の穴』の出現予定地点に密集している深海棲艦に向かって艦載機を放つ。勿論深海棲艦は飛龍の艦載機を迎撃しようとするが飛龍の操る艦載機には通用せず、悉く爆撃と雷撃によってされた。
愛宕「数だけは居るのね、本当…」
飛龍に接近しようとする駆逐艦イ級2体に砲撃を叩き込み、撃沈を確認しないままくるりと回ってその先に居た重巡リ級に魚雷を放ち撃沈する。
飛龍「おっ、やるわね愛宕。今度なんかお酒奢ってあげる。」
愛宕「じゃあ何か日本酒でお願いします♪」
如月(浜風さんと愛宕さん、ね… この二人実戦経験無い筈なのに全く恐怖心なんて感じて無い… 寧ろ余裕すら感じてるの?)
浜風「このまま突破し、目標地点の確保を行います!」
《目標地点》
秋月「目標点到達、これより接近する敵の迎撃を開始します!」
飛龍「えっと、3隻の到達まであと2キロってとこかな?」
飛龍「このまま何も起こらないと…」
その時、龍鳳を中心として左、陸地側から大出力のビームが放たれイ400に直撃した!
如月「嘘!?」
瑞鳳「応答してイク、400ちゃん!?無事なの!?」
400『何とか… しかしあと一発同じ攻撃を食らえばフィールドが…』
イク『で、でもソナーには何の反応も…』
ユキカゼ『どうやら、陸地に居るみたいです。』
402『アイツか…!』
そして瑞鳳が目を凝らした先に居たのは…
瑞鳳「あの時の『クィン・マンサ』…!」
榛名「『クィン・マンサ』… あのMAがまだ残っていたなんて…!」
402『せめて潜行出来ればビームをやり過せるのだが…』
陽炎『なんとかなんないの!?』
野分『直接叩くしか… でもここからだとミサイル兵器は撃ち落されるし大気圏内だとビームは減衰するから手持ちの武装じゃ…』
400『吹雪、戻れる?』
吹雪『今全力で戻ってる所!でも次のチャージまで間に合わないかも…』
浜風『400!重力子レーザー砲を!』
瑞鳳『Iフィールドはメガ粒子砲しか防げない、なら重力子兵器は効くはず!』
400『了解。照準合わせ… 発射!』
400はレーザー高角砲をクィン・マンサに合わせて発射し、肩部バインダーを吹き飛ばした!
イク『直撃なのね!』
浜風『次弾が来る前にフィールドに溜め込んだエネルギーを放出してください!
ユキカゼ、吹雪のホーミングデータを使って浸食弾頭一斉射!直撃させなくても牽制かエネルギー放出までの時間稼ぎになれば良いです!』
ユキカゼ『はい!浸食弾頭パターンセット、目標『クィン・マンサ』、斉射開始!』
浜風の指示に従いユキカゼが浸食弾頭による飽和攻撃を敢行する!
浜風『400、続いてアクティブデコイ放出開始。デコイでも位置を合わせれば盾になります!』
浜風の選択 直下
1.龍鳳を沿岸に接近させMSでクィン・マンサを撃破する
2.このまま重力子レーザーと侵蝕兵器で撃破する
3.クィン・マンサを無視する
4.その他
浜風『…このまま全速力で離脱を!』
龍鳳『し、しかしあのクィン・マンサと言うモビルアーマーは…』
浜風『400、レーザー高角砲で牽制を継続!クィン・マンサの邪魔をすればそれで構いません!』
400『了解!』
ユキカゼ『全弾着弾… 敵影消失!』
浜風『400は警戒と牽制を継続、ユキカゼは対潜警戒に戻ってください。』
400・ユキカゼ『了解。』
榛名「出番、ありませんでしたね。」
アポリア『無い方が良い。』
陽炎『そうそう。デカブツとやりあうと骨折れるし。』
野分『特に榛名さんは一度クィン・マンサにやられましたからね。』
402『あんなデカブツとやりあう必要は無い。あとは自分の仕事をしておけ。』
《目標地点》
400『目標点へ到達。次元転移装置を作動準備して。』
ヒュウガ『了解。起動まであと5分。』
榛名(無事に起動すれば…)
その時、何が起きた? 直下
実は既にユニコーンはフラグが立っていた…
400『これは… 次元の乱れを観測!?装置のものじゃない!?』
ユキカゼ『次元転移現象…!青い光が…』
402『一体何が…』
ドッパァァァァァァァン!
浜風『うぇぷっ!?』
愛宕『もうビショビショ…』
吹雪『一体何なの!?』
夕雲『一瞬緑の物体と白い物体が落下したように…』
『た、助けてください!』
全員『…え?』
瑞鳳『この声、潮ちゃん!?』
潮『ず、瑞鳳さん!?助けてください、このままだと海の底に!』
夕立『ちょ、コックピットが水漏れしてるっぽい!?』
400『潜行して救助します?』
瑞鳳『お願い…』
潮(ユニコーン)『あ、ありがとうございます…』
夕立(クシャトリヤ)『死ぬかと思った…』
榛名「ユニコーンガンダム1号機… 何故潮さんが…」
402『やっぱり拾ってきたのか。』
夕立『大気圏内でクシャトリヤとか馬鹿っぽい!』
陽炎(この声、まさか… でも飛龍さんよりずっと前にMIAになってる筈…)
野分(駆逐艦・夕立… 伝説の駆逐艦… 生きていたのね…)
潮『テスト操縦してたらいきなりこんな所に…』
夕立『こっちに至っては陸地に居たのにいきなり落下したっぽい!』
瑞鳳『さ、災難だったね…』
その時、何が起きた? 直下
大爆発はちょっと…
再安価 直下
イク『ソナーに感あり、深海棲艦が出現したのね!』
浜風『各隊に通達、『次元の穴』が開くまでの残り時間深海棲艦を迎撃してください!』
大鳳『第3艦隊は西方から接近する群れをやるわよ!』
夕張『二人は私に付いて来て!ここで食い止めるわよ!』
夕雲『はい!ここでやらせる訳には!』
吹雪『あと少し、あと少しだけ持ちこたえれば!』
翔鶴『行くわよ瑞鶴!』
瑞鶴『了解、翔鶴姉!』
瑞鳳『第1艦隊、私に続いて!』
如月『人使いが荒いわねぇ…』
秋月『対空防御ならお任せください!』
飛龍『護衛任せたわよ、愛宕!』
愛宕『はい!』
阿武隈『第2艦隊、護衛戦闘隊形!やらせないように!』
曙『ったく、しつこいのよ!』
初風『あら、怖気づいた?』
曙『誰が!』
朝潮『でも、あと少し…!』
長波『ここを守りきるぞ!』
清霜『叩き潰してやるんだから!』
蒼龍『モビルスーツ隊、敵の艦載機を迎撃して!』
舞風『あと4分ちょっと…!』
榛名「ここが正念場です、行きましょうバンシィ!」
402『接近などさせてたまるか。』
陽炎『こいつら、本気で厄介ね!』
野分『流石に数ばかりは居るのね…!』
潮『な、何が起きてるのかわからないけど… 夕立ちゃん!』
夕立『ファンネル、行くっぽい!』
400『次元の乱れを確認!大型規模、次元転移装置によって生成された穴です!』
ユキカゼ『残り30秒!』
浜風『総員、次元の穴の範囲まで後退してください!』
初風『まだ敵は…』
浜風『早く!巻き込まれます!』
如月『巻き込まれる…!?』
ユキカゼ『次元の穴、展開します!』
コォォォォォォ…
400『全員、飛び込んでください!』
大鳳『第3艦隊、撤収完了!』
阿武隈『第2艦隊、撤退したよ!』
瑞鳳『第一艦隊、クリア!』
400『イ400、転移しました!』
龍鳳『こ、こちら龍鳳!モビルスーツ全機撤退完了です!』
ユキカゼ『ユキカゼ、撤収しました!』
浜風『二人共、今です!』
ヒュウガ「超重砲艦『イツクシマ』『ハシダテ』コントロール。」
イセ「連動開始、エンゲージ。」
ヒュウガ「エンゲージ。『ミカサ戦術システム起動』、全艦全システムとの連結を確認。」
イセ「重力子エンジン出力140%、リミッター展開解除。補助経路作動、安全装置の停止を確認。」
ヒュウガ「オプションユニット『SGCS-01イツクシマ』『SGCS-02ハシダテ』浮上!」
イセ「船体展開、重力子圧縮縮退域へ。」
ヒュウガ「全艦のエネルギー流路の脈動を光速域へ固定。」
イセ「スタビライザー連動、火器管制。システムをバイパスしてトリガーを私に。」
ヒュウガ「射軸固定、発射態勢!射線に友軍なし、今よ!」
イセ「次元の向こうの敵を貫け!新超重砲発射!」
そして次元の穴から溢れ出そうとする深海棲艦の軍勢に向かって、眩い閃光が放たれた!
ヒュウガ「次元の穴、閉じたわ。」
浜風「戦闘終了、お疲れ様でした。」
秋月「め、目が…」
如月「目が開けられない…」
愛宕「咄嗟に瞑って良かったわ。」
飛龍「肉眼であの閃光を目にしたらそりゃ痛いわ。直に太陽見るようなもんだもの。」
初風「こんな事まで予測していたの…?」
瑞鳳「ウチの指揮官侮っちゃ駄目よ。」
曙「やってることが滅茶苦茶すぎる…」
清霜「これが霧の戦艦… 凄い!」
阿武隈「やっぱ霧っておかしい。」
朝潮「超兵器ですから…」
大鯨「皆~!」
野分「お母さん…!」
舞風「やっと、戻ってこれたんだ!」
榛名(そして、私達の4日に渡る冒険は終わりました…)
榛名(その後のお話です。)
瑞鳳「『バンシィ・ノルン』に『アマクサ』、それに『デルタプラス』と『百式改』… これはハシラジマで預かっておきます。」
榛名「良いのですか?」
瑞鳳「格納庫なら有り余ってますから。必要になる、事はありませんでしょうけど…」
榛名「あと…」
瑞鳳「アポリアさんもハシラジマ預かり、と言う事で構いませんね?」
アポリア「ああ。私はどうやら人間離れしている外見らしいからな。」
榛名(私達の乗っていたバンシィやその他のモビルスーツ、アポリアさんはハシラジマで預かって貰うことになりました。見返りとしてバンシィのサイコフレームの調査、を条件として提示されたので許諾はしておきました。
なんでもフェネクスのフルサイコフレームは未完成の物らしく、バンシィのデータを使って完成させるとの事です。)
大鯨「今回はごめんなさい… 貴女にもしもの事があればご両親に何と報告すれば良いのか…」
榛名「い、いえ!珍しい経験もさせて貰ったので…」
大鯨「しかし舞風ちゃんの話では随分と危ない目にあったとの事で… これはほんのお詫びですので…」つ札束の詰まった封筒
榛名「う、受け取れません!そ、それに大鯨さんが悪いのでは無く野分さんと舞風さんを巻き込んで勝手に次元転移した私の方が…」
大鯨「いえ、榛名さんに非はありません。寧ろ次元転移現象を引き起こす艤装の危険性を見出していれば…」
榛名「ですから艤装も私が勝手に持ち出したものを預けていただけですから…」
初風「いい加減にしろ!」
榛名(大鯨さんは私が次元転移し、危険な目に合わせてしまったと申し訳無く思ってしまったそうです。初風さんから『水掛け論になるだけだからこの件は互いに謝罪して終わり』と仲裁を頂いてなんとか治まりました。
他の皆の艤装は次元転移現象など起こさなかった事、いきなり光るなんて在り得ない事と言う二つの事象を引き起こした私の艤装は硫黄島のヒュウガさんに調査をして頂いています。)
榛名(そして…)
天城「長波ちゃんってどう言う髪の構造なんでしょう…」ナデナデ
長波「だ、だから髪弄るなってば天城姉!」
阿武隈「髪弄らないでって言ってるのに天城姉さんは弄るんだもん… 嫌がられるよ、そりゃ。」
陽炎「だよねぇ… 特に阿武隈姉さん特徴的な前髪してるもん。」
阿武隈「それってどう言う事かな?」ニッコリ
陽炎「ひぃっ!?」
古鷹「龍鳳さん、レジの打ち方は…」
龍鳳「え、えと… こう… あれ?」
青葉「ウチもバーコード対応レジスターにしてみます?」
衣笠「入力式だと値札シール必要だから面倒なんだよね。私あんまレジ立たないけど。」
榛名「検討しておきましょう…」
榛名(長波、陽炎の二人は阿武隈同様に私の妹として引き取りました。早速天城とも打ち解け、仲良くなっています。
龍鳳さんに関しては一応私が保護者、と言う事になっていますが姉妹関係になった訳ではありません。また『人と馴れてからでないと学校にも通わせられない』と大鯨さんと話し合った結果、ウチで働きつつ様子を見ることになりました。大鯨さんは自分そっくりと言う事もあってすぐ仲良くなったそうです。)
榛名(今回の件は様々な謎が多すぎます。何故次元転移を引き起こしたのか、何故私達だったのか、そして私自身の能力やあの世界で感じた違和感についても…
一体、私の運命はどうなっていくのでしょうか…)
――――
「憎イ… 野分、ソシテ黒ノロボットト潜水艦!必ズ、オマエラヲ消シテヤル…!」
榛名(そう、私と野分さん… そして初風さんと秋月さん、朝潮さんに待ち受けていた残酷な運命すら知らぬまま…)
第9話『ブレイク・スルー』終
第10話選択 ↓5まで
1.『折れない支柱』…全国大会を迎えた榛名一行、しかし初戦の相手は如月と関わりのある相手だった。そして如月に八百長を持ちかけようとする…
2.『心と心で』…全国大会を目前に控えたある日、舞風と野分は喧嘩をしてしまった。榛名達は何とか仲を取り持とうとするが…
3.『番外編 箱根騒動、再び』…何故か箱根に呼び出された瑞鳳と夕雲、そこで待ち受けていたのは…
第10話『折れない支柱』
初風「で、進捗状況の方は?」
榛名「実戦投入可能なのは『ヴィクトリアス・ブレイヴ』だけです。後は投入可能間近なのは如月さん、野分さん、古鷹さんの専用艦だけです。」
初風「遅れ気味ね…」
榛名「特殊艤装の方を優先して製作していたことと、異世界に飛ばされたり阿武隈達の為に裁判所や役所に行く事が多かったので…」
初風「そう言えばそうね… アンタここ最近姉さんに拉致られたりテレビに拉致されたりもしてたから仕方無いか。」
榛名「大会まで2週間切ってるのですが無理矢理…」
初風「しかも役所関係以外はほぼ全て巻き込まれ系なのよね。アンタ、どんな星の下に生まれてんのよ。」
榛名「いや、榛名に聞かないでください。」
初風「そうよね… まぁ良いわ、明日の午後に1回戦の相手が発表になるから。」
榛名「わかりました。ネットで確認出来るのですよね?」
初風「それが、わざわざ会場に行って登録してからじゃないと無効になるから登録してこないといけないらしいの。」
榛名「…会場どこでしたっけ?」
初風「代々木第一体育館、そこで抽選会やるんだってさ。」
榛名「面倒過ぎます…」
初風「しかも今回は1週間東京に泊り込みよ?いくら校欠扱い可能、旅費は運営持ちとは言え面倒過ぎだっての。」
榛名「誰に行って貰いましょう…」
初風「え、アンタじゃないの?」
榛名「へ?」
初風「だってこう言うのってリーダーが行くモンでしょ。それにアンタ以外東京なんか行った事無いし、アンタと天城と青葉(ホームレス設定)除けば異世界人と記憶喪失(古鷹、衣笠)?しか居ないのよ?
それに一応私達中学生だし、最低でも年長のアンタが行かないと。」
榛名「デスヨネー…」
初風「あと誰か一人くらい連れてったら?出来れば指揮担当で。」
榛名「指揮担当… 古鷹さんか如月さん、阿武隈と言ったところでしょうか…?」
初風「私をわざと省いて無い!?」
榛名「だって初風さん、明日大鯨さんと仕事で青森に行くのでは?」
初風「忘れてた…」
榛名「まぁ、後で3人に聞いてみますね。」
阿武隈「明日学校で模試あるから…」
古鷹「すみません、明日は私も大鯨さんの勧めで病院の方に…」(嘘だったのだが行くハメになった)
榛名「そうですか…」
如月「あら、雁首揃えてどうかしたの?」
榛名「あ、如月さん。明日空いてますか?」
如月「明日… 特に用は無いわよ。中野栄に帰るだけだから。」
榛名「では暇、と言う事ですね?では明日ちょっとお出かけしましょうか。」
如月「え?」
初風「あ、ちょっと文脈にミスがあったけど『抽選はその日だけ』で次の週から『大会が1週間続く』って事だから。」
青葉「誰に言ってるんです?」
初風「なんでも無いわよ、この茶タイツ。」
《翌朝 仙台駅》
如月「ねぇ、出かけるって話よね?」
榛名「はい。」
如月「辛うじて仙台駅に居るってのは理解出来るわ。」
榛名「はい。」
如月「なんで新幹線のホームなの!?」
榛名「お出かけ(東京)です。」
如月「だから何で!?」
榛名「全国大会の登録、そして抽選会に参加する為です。言ってませんか?」
如月「聞いて無いわよ!東京だって聞いてたらもっとオシャレしてきたのに…」
榛名「正直仙台とあんまり変わりが無いような… あ、新幹線来ました。」
如月「席は…」
榛名「グリーン席、私の奢りです。支給されるのは東京から仙台の往復運賃だけでしたらから。」
如月「微妙にケチなのね呉グループ…」
新幹線内イベント 直下
如月「ふぁ…」ウトウト
榛名(流石に、少し朝が早かった… かもしれません…)ウトウト
如月(グリーン車の、魔力って、凄まじい、わ…)ウツラウツラ
榛名(あ、これ、駄目…)ガクッ
如月(オチる…)ガクッ
間もなく~終点・東京~東京~
榛名「はっ!?」
如月「き、気が付いたら東京駅に…」
榛名「何だかグリーン料金を無駄にした気分です…」
如月「えぇ、楽しむべきだったのにまさかの寝オチなんて…」
榛名「降りる準備しましょう…」
如月「私達どのくらい寝てたのかしら…?」
榛名「恐らく、白石くらいからだと…」
如月「かなり寝たわね…」
《原宿駅》
如月「何で原宿なの?」
榛名「代々木第一体育館の最寄JR駅は原宿ですよ。」
如月「知らなかった…」
榛名「縁が無ければ知らない人も多いと思いますから。私、この辺に住んでましたし。」
如月「よく家賃が捻出出来たわね…」
榛名「幽霊物件です。」
如月「…よく住めるわね。」
榛名「別に出てきた所で除霊するだけですから、塩で。」
如月「効くの!?」
榛名「少なくとも効きました。」
如月「一体幽霊って…」
榛名「えっと今は10時半… 1時から受付ですから、どうします?」
如月「どうするって?」
榛名「原宿見て回ります?」
如月「あら、良いの?」
榛名「ええ。多少の案内なら出来ますから。」
イベント 直下
《竹下通り》
如月「この服可愛いわね…」
榛名「あ、これなんかどうですか?」
如月「良いセンスじゃない。榛名さん、スタイル良いから似合いそう。」
榛名「ありがとうございます。じゃあこれを買って…」
如月「これも良いわね… あ、これも… 原宿ってやっぱり良いところね♪」
榛名「気をつけてください、そうやって買い物ばかりしてるとアッサリ財布の中身が無くなりますから。」
如月「平気よ、平気… …いや、駄目ね。自重しておかないとお母さんに怒られちゃう。」
榛名「時として我慢は必要ですよ。」
榛名「このネックレスは阿武隈に合いそう… よし、お土産にしましょう。」
如月「あら、こっちなんてどうかしら?」
榛名「それも良いかもしれません… ではこっちを陽炎のにして…」
如月「…随分と新しい妹を可愛がってるのね。」
榛名「妹、ですから。勿論天城も可愛いですけど。それに、今まで戦う事しか知らなかったんですから愛情と言うものも学んでも良いと思いますよ。」
如月「だから愛情を与える、か… お母さんみたいな事言うのね。」
榛名(私は孤児院で愛情を受けずに育った… だから私と同じに、世界を憎んで欲しく無い… だから私は…)
如月(榛名さん、こうやって時々シリアス顔になるわね… 前からだけどここ最近、『あの世界』に飛ばされてから酷くなってる…)
榛名「ふぅ、これだけ買っておけばお土産には…」
如月「一度ロッカーに預けたほうが良いんじゃない、その量なら。」
榛名「そうですね、預けておきましょう。時間は… あと1時間以上ありますし。」
さらにイベント 直下
《カフェ》
如月「なんか落ち着かないわね…」
榛名「こう言う所で食事する機会なんて殆どありませんからね。」
如月「あら、この辺で暮らしてたんじゃないの?」
榛名「正直言って、あまりお金をかけたくなかったので基本的に外食はしませんでしたから…」
如月「あぁ、そう言う事ね。」
榛名「あとはちょっと裏通りに行ったところにある定食屋さんによく通っていました。サラリーマンとかに人気の所だったので。」
如月「そう言うところってあんまり女性居ないんじゃない…?」
榛名「ええ。でも結構優しいおじさんが経営してて何かと大盛りにしてくれたりと、かなりお世話になりました。」
如月「へぇ… あ、お料理が来たみたい… 美味しそう…」
榛名「…」
如月「どうかしたの?」
榛名「もう一品プレート頼んでも大丈夫でしょうか…?」
如月「え…」
榛名「これだと、榛名のお腹の2割程度ってところだと…」
如月(見かけによらず大食いだって忘れてた…!)
如月「で、でも流石にここでもう一品頼むと… 高くつくわよ?」
榛名「ですよね… 後でアメリカンなハンバーガー店にでも行きましょう…」
如月「あぁ、私はパスで… 太りそう…」
榛名「いえ、食べなければ成長出来ませんよ?育ち盛りなんですから。」
如月(多分榛名さんと外食したら確実に太るわね… ビュッフェみたいな所が一番良いのかしら…?)
榛名「では頂きましょうか。」
如月「そ、そうね…」
《代々木第一体育館》
如月「えっと、受付は…」
榛名「あそこですね。
あ、すみません。こちらが艦プラバトル選手権全国大会の受付で宜しいでしょうか?」
「はい、合っていますよ。ではチーム名と代表者氏名をお聞かせください。」
榛名「チーム・ホワイトクリーン、代表の榛名です。」
「『ホワイトクリーン』… 宮城県代表ですね。ではこちらのカードお受け取りください。後ほどこのカードにかかれた番号が読み上げられますから。」
榛名「わかりました。」
「では、御武運を。優勝目指して頑張ってください。」
榛名「ありがとうございました。」
如月「で、何番だったのかしら?」
榛名「21番です。参戦チームは60、割と早めの番号ですね。」
如月「で、そのカードを貰った人は… あそこにあるアリーナ観客席の所に行けば良いのね?」
榛名「のようですね…」
「すみません、チーム…」
如月「え…?」
榛名「どうかしましたか?」
如月「何でも無いわ。行きましょう?」
榛名「あ、はい。」
如月(この声、聞覚えが…)
「あれ、もしかしかして…」
誰が来た? 直下
1.睦月(長月・菊月・暁)
2.初霜(若葉・子日・朝雲)
3.白露(涼風・高波・大潮)
4.その他(ただしチームメイトも同時に ※未出駆逐艦のみ、計4人まで)
白露「如月だよね!」
如月「え… 白露ちゃん…?」
榛名「知り合いですか?」
如月「え、ええ…」
白露「何でも一番、白露です! まさかここで一番の友達の如月に会えるなんて思わなかったよ~。」
如月「私もよ。まさか、大会に出てたなんて…」
白露「あぁ、ちょっとしたアレでね… あ、番号は?」
如月「21番よ。そっちは?」
白露「勿論一番だよ!あ、ゴメン。メンバー待たせてるから先に行くね!」
如月「また後で…」
榛名「もしかして苦手なのですか?」
如月「そう言う訳では無いけど…」
翔鶴「あれ、確か貴女…」
榛名「貴女は… 翔鶴さん、でしたか?」
翔鶴「ええ、榛名さん。ハシラジマ以来ですね… もしかして貴女も大会に?」
榛名「はい。ではそちらもですか?」
翔鶴「部活動で、です。就活も終わったので合流する事になりました。」
榛名「就活終わったのですか?」
翔鶴「ええ。もう企業内定したので。 ここではお互いライバル、と言う事になりますが…」
榛名「負けるつもりはありませんから。」
翔鶴「こちらもです。瑞鳳や大鳳が居なくても、私達は負けませんよ?」
『ではこれより抽選会を開始します! まず第一ブロック一回戦、28番『風の会』対55番『デルタ隊』!』
翔鶴「あら、ハズレ…」
榛名「何番なのですか?」
翔鶴「39番、そちらは… 21番ですか。」
榛名「初戦で当たるのは…」
翔鶴「流石に嫌ですね…」
『第二ブロック一回戦39番『艦プラ部』対11番『ブランダムール隊』。』
翔鶴「出ちゃった…」
榛名「でも違う相手でよかったです。」
『第3ブロック一回戦44番『ライブラリアン』対33番『カークス隊』…』
『第6ブロック一回戦21番『チーム・ホワイトクリーン』…』
榛名「…」
如月「…」
『1番『一番!』。』
如月「え…?」
榛名「もしかして… さっきのあの子…」
如月「白露ちゃん…」
白露「いきなり、如月と…」
『…そして最後は11番『ブランダムール隊』対10番『ソウルシスターズ』となります。』
榛名「では…」
如月「そうね… 帰りましょう…」
「あ、あの!」
如月「え…?」
高波「チーム・ホワイトクリーンの人、ですよね?」
榛名「貴女達は…」
如月「誰…?」
高波「一番!の高波、です…」
大潮「同じく大潮です!」
涼風「同じく涼風だよ!」
榛名「一番最初の対戦相手…」
如月「白露ちゃんのチームメイト… 何か御用かしら?」
高波「お願いがあって参りました…」
如月「お願い…?」
大潮「単刀直入に言わせて貰います、全国大会一回戦を私達に勝たせてください!」
榛名「ッ…!?」
如月「…」
高波「あ、あの… 白露さんには、どうしても勝たなければならない理由があるんです…!」
涼風「頼む!勝ちを譲ってくれ!」
榛名「…嫌です。勝ちたいなら、自分の力で勝利を奪ってください。」
高波「そんな…!」
涼風「お、お前さっき白露と仲良く話してたよな!?事情は知ってるんだろ!?」
如月「…」
大潮「お願いです、譲って…」
榛名「…これ以上、迫るようなら貴女方を運営に突き出す事も辞しません。」
大潮「でも…!」
榛名「でも、じゃありません!そうやって、泣き脅しして、何でも叶うと思ってるのですか!?
負けられない? 負けられないのは…」
如月「待って、榛名さん…!」
涼風「この人で無し…!アンタ、こっちの事情も知らない癖に口を挟むな!」
榛名「私はチームのリーダーです!貴女こそ、こっちの事情を…」
如月「待って! ねぇ、それは白露ちゃんが望んでる事なの?」
高波「いえ、私たちの独断です…」
如月「…行きましょう、榛名さん。」
大潮「貴女まで…!」
如月「…今回は聞かなかった事にする。でも…」
涼風「もう良い!行くよ二人共!」
大潮「は、はい!」
高波「ま、待ってください!」
>>117 ダブってた…
×『…そして最後は11番『ブランダムール隊』対10番『ソウルシスターズ』となります。』
○『…そして最後は11番『ブレイウッド隊』対10番『ソウルシスターズ』となります。』
如月「…」
榛名「如月さん、事情を知ってるみたいですね。」
如月「え、ええ…」
榛名「教えてください。彼女達に、白露さんと言う方に何があったのかを。」
如月「…あの子の妹さん、難病なの。元々は仙台に住んでたんだけど、仙台の病院じゃ駄目だって東京の病院に転院して…
多分、今回大会に出てきたのは妹さんを想っての事…」
榛名「…では確かめに行きましょうか。」
如月「え…?」
榛名「その難病の病名がわかれば治療出来る病院が絞れる筈です。今から行ってみましょうか。
難病の名前は?」
如月「えと確か…」
《病院》
如月「この部屋ね…」
榛名「はい。病院も分かったので受け付けの人にお見舞いと言えば病室まで教えてくれましたから。」
如月「ここに…」
榛名「行きますよ…!」
妹は? 直下
条件:未出の駆逐艦のみ
あの、前から春雨は確定枠だと言っているのですが...
再安価 直下
弥生も確定枠です...
未出については前スレの>>9を参照して頂けると...
再安価 直下
コンコン
榛名「失礼します。」
如月「し、失礼しま~す…」
朝霜「だ、誰だアンタら!?」
榛名「如月さん。」
如月「初めまして、如月です。 白露さんの友人で、ご病気と聞いてお見舞いに来ました。」
朝霜「姉さんの…」
榛名「私は榛名と申します。あ、これケーキです。」
朝霜「あ、ありがとう…」
如月「あそこに飾ってるのは… 艦プラですか?」
朝霜「ああ、あたいが作ったんだよ。」
榛名(アイオワ級や長門級ですけど、ほぼ素組… 病院内では流石にエアブラシなどの機材が使えないのか、それとも…)
朝霜「あたいが作った艦プラで、姉さんが仲間と試合に出てくれてんだ。あんたもチームなんだろ?」
榛名(素組で全国大会まで… やはり彼女は妹想いなのですね…)
如月「いえ私、私たちは…」
コンコン
榛名(もしかして…)
白露「やっほ~、朝霜!今日も…」
朝霜「姉さん、病院では静かにしろって言われてるだろ…」
如月「白露ちゃん…」
白露「如月… 何で…」
榛名「え、えと… ケーキ、食べます?」
白露「食べる!」
朝霜「姉さん…」
如月「相変わらずね、そう言う所…」
朝霜「じゃあアンタらは1回戦で姉さん達と対戦するのか?」
榛名「黙っていて申し訳ありません… 宮城県代表『チーム・ホワイトクリーン』として、お姉さん達と対戦させて頂きます。」
白露「でも絶対に負け無いからね?」
如月「え、ええ…」
如月(3人の話、本当だった… 私、どうすれば…)
榛名(如月さん…)
榛名「やはり、迷いましたか?」
如月「だって、もうすぐ手術で失敗したら… それを勇気付ける為にって、そんなの…」
榛名「迷う事は間違いではありません、でも…」
如月「わかってる… でも私に戦う事なんて…」
榛名「相当重傷ですね…」
榛名(荒療治が必要かもしれません…)
どっちに向かう? 直下
1.潮のところ
2.瑞鳳のところ
榛名「すみません、諸用があるので少し寄り道しても良いでしょうか?」
如月「諸用?」
榛名「ええ。少しばかり都内でやるべき事が出来てしまったので…」
如月「やるべき事…」
《東京都内 『模型店エンガノ』》
如月「ここって…」
榛名「勿論知ってますよね。貴女のお姉さんのお店ですから。」
如月「諸用って、もしかして…」
榛名「如月さんの想像とはちょっと違うと思いますよ? 私の艤装についてイセさんに確認に来ただけですから。」
如月「艤装について?」
榛名「はい、なんでもトンデモ無いものが内蔵されてたとか…」
如月「トンデモ無いもの?」
榛名「だからここに聞きに来ました。詳しく知る為に…」
瑞鳳「いらっしゃ… って榛名さん?」
榛名「こんにちは。先日はどうもありがとうございました。」
如月「ど、どうも…」
瑞鳳「それに如月ちゃんも… 今日って何かあったっけ?」
イセ「今日は全国大会の抽選日よ。それに、今日は先日の件で私が呼んだの。」
瑞鳳「あ、そう言う事でしたか…」
榛名「蒼龍さんか飛龍さんいらっしゃいますか?」
瑞鳳「あの二人丁度出かけちゃってるんですよ… 私で良ければ要件を伺いますよ?」
榛名「では如月さん、少し瑞鳳さんと話してみたらどうです?」
如月「え…?」
榛名「貴女のお姉さんに相談してもらって、悩みを解決してもらいましょう。私では上手く相談出来そうにありませんから…」
視点選択 直下
1.如月
2.榛名
side-如月-
瑞鳳「成る程ねぇ… 妹さんの為に戦う友達、さらにその仲間に八百長試合を持ちかけられたのね。」
如月「一体どうすれば…」
瑞鳳「そうだねぇ… 確かにその仲間の言うように友達さんが勝てばその子は喜んでくれる、元気になってくれるかもしれない。でも八百長の事実を知ってしまったら?」
如月「きっと、傷付く…」
瑞鳳「そう。八百長なんて一時的な満足や名声を得られるだけで世間に公表されたらバッシングだって受ける事になるし、実力で勝利した事にならない以上互いに不本意は形の勝負になっちゃう。
だからそのお友達の為にも妹さんの為にもならないし、何より如月ちゃんの為にもならない。」
如月「私の為にならないのは分かってる…」
瑞鳳「…ねぇ、如月ちゃんが戦う理由って何?」
如月「え…?」
瑞鳳「まぁ榛名さんが私みたいに皆巻き添えにしちゃった、って感じで巻き込まれただけかもしれないけどさ。でも全国大会まで来たって事はそれなりの覚悟はある筈だよ。」
如月「覚悟…」
瑞鳳「良い、如月ちゃん?チームで戦うって事は、全員を背負う事になるの。一人が皆の。皆が一人のために戦う事になる…
勝利も敗北も、皆で共有する。その敗北の原因が如月ちゃんの身勝手だったら、如月ちゃんはその敗北を一人で背負わなきゃならない。」
如月「そんな、身勝手って…!」
瑞鳳「勝手に絆されて情が移ったから負けます、なんて身勝手以外の何でも無いよ。それに、チームの全員がその理由で納得出来ると思う?」
如月「出来る訳が…」
瑞鳳「そう言う事。負けるなら『個人的に』負けなさい、決して『チームとして』負けちゃ駄目。」
如月「そう、ね…」
瑞鳳「そうしたい気持ちも分からなくは無いけどね。 こう言う時にこそ『迷いは己を殺す、故に迷うな』って言うべきかもしれないかな。」
如月「お母さんの…」
瑞鳳「そう、お母さんの言葉でもあり私たちの家の家訓でもある言葉。 あとはそうねぇ…
『勝負に嘘を持ち込むな』かな、この場合。」
如月「『勝負に嘘を持ち込むな』…」
瑞鳳「もし八百長試合で負けたらその勝利は嘘になる、姉の勝利に喜ぶ妹さんにも嘘を吐くことになる。だから偽らないで、一つの真実を貫く事が重要なの。」
如月「真実を貫く…?」
瑞鳳「そう。例えば天秤、天秤の支柱はどちらに傾こうと決して折れない。ちょっと違う話になるけど、天秤座のモチーフとなったアストライアーの持っていた天秤はあらゆる嘘を見抜き真実を示したって言われてる。
公平に、真実だけを求めるように… まぁ、そのせいで破滅の未来しか見えなくなって結局天秤捨てられるんだけどね。」
如月「へぇ…」
瑞鳳「だから自分を偽らないで、自らの意志を貫く事が大事なの。 きっと如月ちゃんなら、榛名さんと一緒なら出来る筈だよ。」
如月「でも私、ヘタレって言われるし…」
瑞鳳「ヘタレがどうしたっての。んなの根性でどうにかなさい。」
如月「無茶苦茶な…」
瑞鳳「それに如月ちゃん自身がヘタレだったとしても、榛名さんにはそれを越える『勇気』がある。いざとなったら支えて貰いなさい、それが仲間ってもののだから。」
如月「バトルじゃちょっと不安だけどね…」
瑞鳳「そりゃ仕方無いよ、私だってバトル超弱いし。 何かしら人には弱点があるけど、それを補うのもまた仲間の役目…
私は去年、それを皆に教えられたから。今度は私がそれを妹に伝える番だよ。」
如月「姉さん…」
瑞鳳「迷うなら早めに迷ってさっさと吹っ切って、覚悟決めてキッチリ勝負に挑みなさい。そして一人で背負わないで、仲間を頼りなさい。
これが姉として、一人の戦士として伝えられることだよ。」
榛名「では艤装の方は…」
イセ「暫くすれば戻せると思うわ、多分ね。」
榛名「わかりました。」
瑞鳳「あれ、もう終わったんです?」
イセ「ええ。そっちも?」
如月「お陰様でちょっとは迷いが吹っ切れました。」
瑞鳳「じゃあ最寄の駅まで送って…」
Gノレコンギスタタ~♪
瑞鳳「ありゃ、飛龍さんからだ… あ、もしもし飛龍さん?」
飛龍『瑞鳳助けて~… 新幹線が事故で止まっちゃった…』
瑞鳳「うわぁ… あれ、確か今山形ですよね?」
蒼龍『今福島まで着いたところ… でも東北新幹線全部止まっちゃってるみたいで復旧も明日になるってさ…』
瑞鳳「…え?」
飛龍『だから帰れないかも… ねぇ、迎えに…』
イセ「嫌よ、面倒だし。」
瑞鳳「ですって。」
蒼龍『そんなぁ!?』
瑞鳳「…仕方ありません、今から東北本線に乗って仙台駅に向かってください。その後仙石線に乗り換えて中野栄… しまった、お母さんは青森でお父さんもどっかに行ってるんだった…!」
榛名「あ、今日ならウチ大丈夫ですよ。南仙台駅に誰か迎えに行かせますね。それに今日は私も帰れそうに無いので陽炎達が寂しく無いように、旧知の飛龍さんや蒼龍さんが居てくれると心強いですから。」
瑞鳳「ありがとうございます、榛名さん。東北本線で南仙台まで向かって、そこで降りてください。」
飛龍『わかった。榛名ちゃんにありがとう、って伝えといて。』
瑞鳳「わかりました。」
榛名「ではお願いします、陽炎。」
陽炎『はいはーい。あと古鷹と衣笠、今日は病院に泊まるみたい。』
榛名「あ、そうなのですね… あと天城の監視、くれぐれもお願いします。」
陽炎『天城姉さんの料理の恐ろしさは聞いてるから… 目を離さないようにする。』
榛名「お願いします。死人を出さない為にも…」ブチッ
如月(つまり今日は蒼龍さんと飛龍さんに青葉がボコボコにされるのね。古鷹達も上手く逃げたこと。)
瑞鳳(そう言えばあの二人、極端にあのトリオ嫌いなんだよねぇ… いくら恨みがあるとは言え…)
榛名「ではホテルの予約をして、私たちは行きましょうか。」
如月「そうしましょう。」
瑞鳳「夕飯ぐらいご馳走しますよ?」
榛名「いや、でも…」
瑞鳳「今日は二人が帰れ無いので食材が余っちゃいますから。」
どうする? 直下
1.ご相伴に預かる
2.遠慮する
榛名「ではご相伴に預かって…」
瑞鳳「じゃあ今から準備しちゃいますね。えっと、今日何人でしたっけ?」
イセ「今日は確か7人…」
ガラッ
瑞鶴「お邪魔しまーす!」
イセ「…訂正、8人。」
瑞鳳「瑞鶴、いい加減料理くらい覚えたら…?」
瑞鶴「良いじゃん、別に。食材費出してるんだから。」
瑞鳳「ハァ… 瑞鶴、夕雲ちゃん呼んで。今日は和食系にする。」
瑞鶴「了解っと。って、今日は見無い顔が居るわね。」
榛名「あ、どうも。」
如月「こんにちは。」
瑞鶴「あ、この前の強行突破作戦の時にバンシィに乗ってた人と第一艦隊で戦闘してた子か。」
瑞鳳「そう、榛名さんと如月ちゃん。如月ちゃんは私の妹。」
榛名「榛名と言います、よろしくお願いします。」
如月「如月です、よろしくお願いします。」
瑞鶴「私は瑞鶴、瑞鳳の幼馴染で同じ仙台出身。」
榛名「瑞鶴… あ、翔鶴さんの妹さんですか。」
瑞鶴「あ、翔鶴姉の事知ってるんだ。」
如月「と言うか、さっき会ってましたから。」
瑞鳳「抽選会に翔鶴さん行ってたんだ。あと瑞鶴、榛名さん年上だからね。」
瑞鶴「あ、すみません…」
榛名「い、いえ!どちらかと言うとフランクに接して貰った方が気が楽なので…」
瑞鳳「瑞鶴、雑談は後で良いから早くしてね。」
瑞鶴「はーい。4階の一番手前だっけ?」
瑞鳳「そこ。真ん中は400ちゃんで奥が蒼龍さんだから。」
瑞鶴「了解っと。じゃあ行ってくる。」
榛名「では榛名もお手伝いを…」
瑞鳳「いえ、榛名さんと如月ちゃんはお客様ですから。ゆっくり待っててください。」
大鳳「ただいま… あら、お客さん?」
夕張「あ、この前のバンシィの人ですね。」
榛名「榛名と申します。以後お見知りおきを。」
如月「こんにちは、大鳳さんに夕張さん。」
大鳳「如月ちゃん、あの3人は元気?」
如月「ええ、特に清霜ちゃんは元気が有り余るくらいに。」
榛名「お知り合いだったのですか?」
如月「ええ、大鳳さんは以前に次元転移して私や曙ちゃん達と共闘してるので。」
大鳳「あの時は大変だったわ… いきなり訓練も何も無しで艤装つけて出撃するハメになったんだもの。」
夕張「それを平然とこなしてのける大鳳さんも大鳳さんですけどね…」
瑞鳳「だって大鳳、浜風ちゃんと負けず劣らずのびっくり人間だし。」
大鳳「確かに変な才能しか無いってのは認めるけど… あ、これ八丈小島の研究所に残ってたコンピュータのHDD。」
瑞鳳「ありがと。後で硫黄島に送るように準備しとく。」
夕張「潮風にやられてなきゃ良いですけど…」
イセ「一応ケースには入れてたんでしょ?大丈夫じゃない。」
大鳳「だと良いですけどね。手伝う事は?」
瑞鳳「和食だから大鳳は何か適当な付け合せお願い。イセさんお酒呑みます?」
イセ「今日は要らないわ。飛龍も愛宕も居ないし。」
榛名「他の方々はどこに行かれてるのですか?」
瑞鳳「中学生は受験生ですからハシラジマで勉強合宿中で、愛宕さんは勉強を教える教師役として行ってます。 夕雲ちゃんは私とちょっと箱根まで行っていたので不参加ですけど。」
如月「箱根?」
夕張「夕雲ちゃんの実家は箱根で、旅館をやってるの。 瑞鳳さんが行ったって事はまたドンパチやってきたんですね…」
瑞鳳「バートン財団の次は親戚筋のボンクラで40過ぎのデブいおっさんだったよ。親と一緒に『結婚しろ』とかって迫ってきて、気持ち悪すぎて夕雲ちゃん嫌がってたし襲い掛かってきたから叩き潰しておいた。
親戚筋からも嫌われてるし、『本家の次期当主』と『本家の関係者』に手を出そうとしたからには多分親戚会から排除されるんじゃない?」
如月「またこの姉さんは…」
夕雲「お待たせしました。あら、お客様ですか?」
瑞鳳「うん。だから夕雲ちゃんの力借りようかと思ってね。」
夕雲「そう言う事なら夕雲にお任せください。これでも旅館の跡取り、おもてなしのお料理はお手の物です。」
瑞鳳「では揃ったのでご飯にしましょう。」
榛名「頂きます… 美味しい…!」
如月「上品な味の煮付け… 凄くお料理上手ですね…」
夕雲「ふふっ… それ程でもありませんよ。夕雲は未熟者、まだまだ修業しなくてはなりません。」
イセ「和食に関しては本当に夕雲が最高ね。」
瑞鶴「良いなぁ… 私も夕雲ちゃんお嫁さんに欲しい。」
夕雲「残念ですが、既に先約があるのでお断りさせて頂きます。」
大鳳「フラれたわね。」
瑞鶴「うっさい。」
夕張(因みに瑞鳳さんは卵系と中華料理系に大鳳さんがカレー、私と402ちゃんが洋食系に夕雲ちゃんとイクちゃんが和食、とそれぞれ役割分担が出来ているのである。)
榛名「では私たちはそろそろお暇します。」
瑞鳳「あ、ホテルまで車で送りますよ?」
榛名「いえ、ここから少し電車で行った所にあるホテルなのでご迷惑になりますから…」
如月「そう言うことだから、今日は失礼します。御夕飯、ご馳走様でした。」
榛名「ご馳走様でした。」
《ホテル》
如月「ねぇ、一つ聞いて良いかしら?」
榛名「はい。」
如月「…何故Wベッドなの?」
榛名「空いてる部屋がここしか無かったんです… 新幹線が今日中の復帰が無理との事で、予約が急に殺到して…」
如月「はぁ…」
榛名「申し訳ありません… 代わりにホテル代は私持ちにしますから…」
如月「それ言われたら文句も言え無いわねぇ…」
榛名(実はシングル部屋もありましたが、中学生を一人にするのはどうしても怖いので…)
イベント 直下
《ホテル内 ゲームセンター》
榛名「さて、まだ寝るまで時間があるからゲームセンターまで来て見ましたが…」
如月「嫌だ、タバコ臭いわ…」
榛名「確かにこれはキツイです… それにゲームもあまり良いものが…」
如月「パチンコ台にスロット、子供向けのメダルゲームに格闘ゲーム…」
榛名「そして脱衣麻雀…」
如月「どうしましょうね?」
榛名「どうしましょう…」
如月「そこはそれを捨てて…」
榛名「いえ、勝負に出ます…!」
<リーチ!
榛名「よし…!」
如月「これでトドメよ!」
<ロン!
榛名「やった、これで全面クリア!」
如月「ねぇ、何が悲しくて脱衣麻雀やらなきゃならないのかしら?」
榛名「ですよね…」
如月「わ、私じゃ無かったら刺激が強すぎて白目向いて卒倒してるところよ?」
榛名「途中までノッてた人が…」
如月「ノ、ノッてなんか無いわよ!」
榛名「脱いだ時、興奮して凝視してたの誰でしたっけ?」
如月「うっ…!」
榛名「まぁ、中学生の前で脱衣麻雀やる私もどうかと思いますが。」
如月「これは一応内緒、と言う事で…」
榛名「私も怒られそうですから…」
さらにイベント(ゲーセン以外) 直下
卓球
>>143
すみませんが温泉街では無く、普通のビジネスホテルなので多分卓球台は無いっす…(恐らく普通のホテルならゲーセンもありませんが…)
再安価 直下
榛名「ゲームセンターの脇にこんなものもあるのですね…」
如月「バトル台… でもこれ、旧式のアナハイム製のものよ?」
榛名「あれ、使用中?」
如月「暫く観戦しましょうか。」
赤城「ふぅ… シュミレーターシステムではパターンが統一されてて面白味が無いですね。」
如月「驚いた… 反射、砲撃命中精度、ダメージの逸らし方も全部かなり高い数値を示してる…」
榛名「作り込みも相当です… あの艦プラ、まるでどこかで…」
赤城「あら… どうかしました?」
榛名「いえ、中々作り込んである艦プラだと思いまして…」
如月「それに戦闘データを拝見させて頂きましたけど、かなり高いものですね。」
赤城「ありがとうございます。貴女達もファイターなのですか?」
榛名「あ、私はビルド専門です。」
如月「一応ファイターではありますけど…」
赤城「では一戦如何です?」
榛名「すみませんが艦プラを持って来ていないので…」
如月「ベースの方もありませんから…」
赤城「では仕方ありませんね。対人戦闘をしたかったのですが明日、選手権に出場する友人と調整をしましょう。」
榛名「選手権… 全国大会ですか?」
赤城「ええ。もしかして貴女達も?」
如月「はい。選手権に出場します。」
赤城「ではお互いライバル同士、頑張りましょうか。」
榛名「私は榛名、この子は如月さん。宮城県代表『チーム・ホワイトクリーン』の所属です。貴女は?」
赤城「私は赤城、東京第3代表『艦プラ部』所属です。」
榛名(翔鶴さんと同じ… これは手ごわい相手になりそうです…)
《ホテル 部屋》
如月「赤城さん、ね… あの能力、相当なものだわ。」
榛名「あの艦プラの作り、どこかで… 瑞鳳さんより大鳳さんに近い、でも少し荒削り…?」
如月「作風で誰が作ったかわかるの?」
榛名「ええ、ある程度ならばわかりますね。どんな技術を使うか、どれ程原型と差が出るかで。
例えばですけど瑞鳳さんなら『オリジナル艤装を優先する、船体は原型に近い形』、大鳳さんなら『プラ板や金属パーツの多用による装甲強化、それによる形状変化』、潮さんなら『新技術の優先使用や他艦種との融合、原型を留めぬ改造』と言う感じで。」
如月「じゃあ大鳳さんが?」
榛名「いえ。大鳳さんにしては少し雑ですが夕張さんは瑞鳳さんと大鳳さんの中間、と言った形でバランスを優先するタイプですから恐らく別人でしょう。」
如月「別のビルダー… 手強いわね…」
榛名「いえ、作風さえわかればどこが弱点なのかも自然と分かり易くなりますから。」
如月「へぇ…」ポチッ
<お前は最後に殺すと約束したな? そ、そうだ大佐、助けてくれ! あれは嘘だ。 うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…
如月「…なんでこのシーンからなのかしら?」
榛名「タイミングの問題ですね。」
榛名「では、電気を消しますね。」
如月「お休みなさい。」
カチッ
榛名「…」
如月「榛名さん、少し良いかしら?」
榛名「…構いませんよ。」
如月「私ね、さっき姉さんと話したの。その時言われたわ、『勝負に嘘を吐くな』って。」
榛名「勝負に嘘、ですか…」
如月「わざと負ければその勝負は真実じゃなくなる、だから自分の真実を貫く… それって正しい事なの?
誰かがその真実の為に傷付く、そこまでして真実って貫かなきゃいけないものなの…?」
榛名「…榛名からは何も言えません。榛名も、隠してる嘘の一つや二つありますから。」
榛名(まだ隠してる、過去と私の『呪縛』… でもいつかは話さなければならない事…)
如月「その真実は誰かを傷付けるものなの?」
榛名「ええ。誰かが傷付く、だから隠してます。…でも、正直隠し続けるのも無理だと思ってます。
だから時が来ればその嘘を明かし、嘘と言う罪を贖わなければなりません。」
如月「覚悟はしてるのね…」
榛名「はい。そして如月さん、嘘吐きの立場から言います。
優しい嘘でも結局は誰かを傷付けてしまう、なら嘘は無い方が良い… これが私のアドバイスです。」
如月「真実を貫けって事、ね… 私に出来るかしら…」
榛名「きっと出来ますよ。」
如月「だって私、筋金入りの臆病者で、ヘタレで… そんな重荷に耐えられるかどうかだって…!」
榛名「…揺れる天秤、しかしその支柱はどれだけ傾こうと決して折れない。それだけの迷いが心の中で生じている、ならばきっと己を貫く事が出来る筈です。」
如月「…じゃあ榛名さん、一つ約束して。」
榛名「何でしょう?」
如月「私の心の中の天秤が折れそうになったら、その真実の重さに負けそうになったら…」
如月「この弱い私を… 榛名さん、貴女が支えてくれませんか?」
榛名「―――喜んで。」
2日後―――
如月「初風ちゃんに古鷹さん、ちょっと良いかしら?」
初風「何?」
如月「1回戦、こっちで編成して良い?」
古鷹「え、でももう青葉と…」
初風「…編成プランは?」
如月「舞風ちゃんと曙ちゃんに清霜ちゃん、そして私。」
古鷹「で、でも指揮は…」
如月「あら、私これでもフロチラ・リーダーだったのよ?それに私たちだけが使える『とっておき』がある。」
初風「『とっておき』、ね… 良いわよ、ただし必ず勝ちなさい。」
如月「ええ、承知の上よ。」
野分「…ヘタレがヘタレて無い。」
舞風「んな馬鹿な…」
曙「嘘、あのヘタレよ…?」
清霜「ふぅん、成る程ね…」
朝潮「雰囲気が以前とは違う…」
秋月「榛名さん、一体何かしました?」
榛名「特には何も?」
青葉「本当ですかぁ?」
衣笠「まぁまぁ… でも何か強くなった感じはする。」
阿武隈「泊まりに行ってる間に何かあったのは確実だよね。」
天城「ま、まさか姉さん… 如月さんに手を…!」
陽炎「姉さんってソッチ系!?」
長波「嘘だろ!?」
榛名「何で私がソッチ系って言う話になってるんですか!?」
龍鳳(天然タラシ、とか言われてましたからね…)
ハロ「タラシ!タラシ!」
榛名「さて、仕上げに入りましょう…」
榛名(如月さんの専用艦、あとこれを組み込めば…!)
如月の専用艦
ベース(戦艦) ↓2
改造内容 ↓4
ベースに出来ないもの:扶桑型・伊勢型・長門型・金剛型・大和型(改・超大和型含め)・天城型・加賀型・レナウン級・Sホルスト級・アイオワ級(アイオワのみ使用不可)
改造内容条件
・『ディスチャージ』『RGシステムtype-HA』を除く『特殊艤装』を一つ装備すること(例としてはPBCなど)
また今回のみ試験的に連投を可能にし、『ベース』の安価を取っても一定時間(3時間)経過で『改造内容』も指定可能とします。
Bismarck・vier
とにかく異常な程火力特化に改造されている
38cm連装砲の代わりに51cm連装砲が論者積みされている
特殊艤装ってのがよくわからないけど勝手にこっちで考えたオリジナルの艤装ってので良いのかな?
ベラーゲルングシステム
周囲に連装砲をファンネルみたいに飛ばして包囲攻撃出来るシステム
Bismarck・ Waage
・38.1cm連装砲4基
・15cm連装砲6基
・10.5cm連装高角砲8基
・37mm連装機関砲8基
・20mm4連装機関砲2基
・20mm単装機関砲12
・PBC偏向制御システム『ニーベルング』
船体や艤装はオリジナルに近いが金属パーツやプラ板で防御力を底上げしている
PBC偏向制御システム『ニーベルング』
瑞鳳のもたらしたPBCを改良したシステム
3つのリングを展開し、PBCの一撃を『屈折』『収束』『拡散』の3タイプを扱う事を可能にした。
>>153の案(『ビスマルク』に51cm砲を4つ積んだ場合)ではビスマルク級の排水量(50,300トン)を超過しており(51cm砲を搭載する超大和型で85,000トンと言われている)『排水制限』をぶっちぎってます(多分バトル開始と同時に重さで自沈する)。
なので>>154の案を採用するか、安価をやりなおしするかを決めたいと思います。
どうする? ↓3まで
1.安価やるなおし
2.>>154を採用する
質問だけどどのくらいの砲だったら積んでも大丈夫なんだろ
47cm論者積みでも危ういかな?41ぐらいならどうだろう?
では安価のやり直しとします。
如月の専用艦
ベース(戦艦) ↓2
改造内容 ↓4
ベースに出来ないもの:扶桑型・伊勢型・長門型・金剛型・大和型(改・超大和型含め)・天城型・加賀型・レナウン級・Sホルスト級・アイオワ級(アイオワのみ使用不可)
改造内容条件
・『ディスチャージ』『RGシステムtype-HA』を除く『特殊艤装』を一つ装備すること(例としてはPBCなど)
またベース決定から1時間経過後も改造案が無い場合は連投を可能にします。
あと特殊艤装についてですが>>153で提案して頂いた『ベラーゲルングシステム』はアウト(主砲が直接飛んでるので)です。
>>154の『ニーベルング』はグレーゾーンですが一応セーフ(PBCの系統艤装なので)としておきます。
>>160の質問ですが41cm砲ならば積めないことも無い(長門型の排水量がビスマルク級以下なので)ですが大和級の46cm砲は不可能(大和型の排水量がビスマルク級を越えているので)です。
排水量などについては各自でwikiなどを参照して頂けると…
Bismarck・vier
防御や回避特化に改造されている
迷彩に塗装されており攻撃が当たりずらくなっており装甲も強化済み
ステルス迷彩
周囲に溶け込んで姿を消す特殊艤装
>>165のステルス迷彩も微妙にアウト臭い…(周囲のP粒子に干渉するって形ならいけなくもないが、ディスチャージの部類になってしまうので… 一応『艤装』なので目に見える形が好ましいです。)
まことに申し訳ありませんが、この案も却下させて頂きます…
すみませんが今回は少しやり方を変えて意見を複数個募集し、その中からセーフなものを選び出して多数決で決める方式をとりたいと思います。
↓3まで意見を募集し、その中から決めたいと思います。
・ベース艦
・改造内容(特殊艤装込みで)
を同時に併記お願いします。
ベースに出来ないもの:扶桑型・伊勢型・長門型・金剛型・大和型(改・超大和型含め)・天城型・加賀型・レナウン級・Sホルスト級・アイオワ級(アイオワのみ使用不可)
改造内容条件
・『ディスチャージ』『RGシステムtype-HA』を除く『特殊艤装』を一つ装備すること(例としてはPBCなど)
特殊艤装については過去スレ(瑞鳳編)を参照して頂いてもオリジナルを考えて頂いても構いません。
しかし『目に見える形の艤装(物理的に存在している)』としてお願いします(粒子干渉系は『ディスチャージ』になってしまうので)。
あとあまりにも無茶苦茶なものは却下させて頂きます。ご容赦ください。
・Bismarck・ Waage 1
☆クイーンエリザベス・ブレイヴ 2
・ノースカロライナ・ブレイヴ 1
クイーンエリザベス・ブレイヴ
艤装
・38.1cm(47口径)連装砲4基
・12.7センチ広角砲(VT)10基
・2ポンド8連装ポンポン砲 (VT)4基
・20mm連装機銃(VT) 20基
・20㎜単装機銃(VT) 14基
・61センチ酸素魚雷5連装4基
・カタパルト(索敵機3)
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ改(1式・徹甲弾、2式・粒子圧縮加速、3式・粒子歪曲フィールド)
アームド・アーマー・アサルト ×2
・12.7センチ連装砲1基
・61センチ4連装酸素魚雷2基
概要
如月の専用艦で榛名が製作した二番目の専用艦でもある。
船体に旧型のクイーンエリザベスを採用したのは駆逐艦である如月の要望で比較的小回りの利く小さめな艦を希望したから。
製作には『ヴィクトリアス・ブレイヴ』のテストで得たデータを反映している事から高い性能を誇る。
主砲はビスマルク用の砲身に換装する事で長砲身化、対空兵装は44年仕様をベースに12.7センチ広角砲への換装、機銃の増設、広角砲、ポンポン砲の砲弾にVT信管を採用などの改装が行われている。 更に前後艦橋をフッドとキングジョージ級の物に換装し対艦、対空射撃の精度向上を図っている。 雷装も61センチ酸素魚雷5連装4と、駆逐艦の如月に合わせたものに。
また榛名の『バンシィ・ノルン』への搭乗経験を基に製作した『アームド・アーマー・アサルト』を装備している。
『アームド・アーマー・アサルト』は瑞鳳の『シュツルム・ユニット』をベースに『バンシィ・ノルン』の『アームド・アーマーDE』の攻防一体の能力を取り入れたもの。艦首と艦橋の増加装甲と左右両舷の高機動ユニットで構成される、増加装甲、高機動ユニットは共に可変式で艦首増加装甲は艦首を延長し抵抗を減らすクルーズフォームと装甲が展開して隙間から船体を覆う粒子フィールドを展開するシールドフォーム、ディスチャージ形態の粒子フィールドを増加装甲に集中して衝角とするアサルトフォームの3形態。
高機動ユニットは2等駆逐艦の船体ベースで武装は12.7センチ連装砲1基と61センチ4連装酸素魚雷2基のみ スクリュー推進のクルーズフォームとディスチャージ形態のアサルトフォームの2形態、アサルトフォームでは圧縮したプラフスキー粒子を展開した艦尾からロケットブースターのように推進する形態で瞬間的ながらシュツルムゼナウをも上回る速力を叩き出す、ただし推進力が高すぎる為ほぼ直進しか出来ない。
性能面も『グナイゼナウ・クロイツDrei』に匹敵する程高いものを誇り、如月の『折れない心』と共に圧倒的な力で自らの敵をなぎ払う。
榛名「『クイーンエリザベス・ブレイヴ』… これが如月さんの専用艦です。」
如月「『ブレイヴ』、勇気、ね… 私の覚悟、大会で示すわ…!」
《そして…》
『これより、第3回艦プラバトル選手権全国大会を開催いたします。』
翔鶴「全艦、突撃陣形!一気に決着をつけます!」
赤城「わかりました!」
瑞鶴「艦載機順次発艦!目標、敵艦隊の旗艦! やっちゃって!」
加賀「ここはゆずれません…!」
『1回戦第2試合、勝者『艦プラ部』。』
初風「…そろそろ出番よ、準備なさい。」
如月「わかってるわ。榛名さん、サブお願いできる?」
榛名「お任せください。」
青葉「負けないでくださいよ?」
曙「わかってるわよ、この茶タイツ。」
清霜「姉さんの手前、ここで妹達が消えるなんて在り得ないって。」
朝潮「でも油断は禁物です。相手はあの白露さんですから。」
舞風「まさか転校してったクラスメイトと対決なんてね。ま、勝つのはこっちだけど。」
陽炎「いくら病人の妹が居るからって情に絆されんじゃないわよ?」
如月「そんなの、百も承知…!」
秋月「あと使用可能艦プラは『1国限定』ですから『クイーンエリザベス・ブレイヴ』を使用した場合『イギリス艦』だけになります。」
榛名「大丈夫、ちゃんと用意していますから。」
涼風「おい!」
如月「…何かしら、八百長ならお断りよ?」
曙「いくら知り合いの知り合いとは言え、図々しく無いかしら?」
高波「えと、今回は違うかもです…」
大潮「実はあの後、白露さんにこの件がバレて…」
白露「本当に御免!私がちゃんと注意しておかなかったばっかり…」
清霜「白露…」
白露「正々堂々戦って、その上で勝たないと朝霜も喜ばない… だから、皆とは正々堂々と勝負したい!」
舞風「だってさ?」
如月「正々堂々、ね。良いわ、でも勝つのは私たちよ。」
白露「こっちも、負けるつもりは無いからね…!」
自軍編成
・如月(サブ:榛名) 『クイーンエリザベス・ブレイヴ』
・曙(駆逐艦) 直下
・舞風(駆逐艦) ↓2
・清霜(駆逐艦) ↓3
編成条件:イギリス艦のみ
自軍戦力
クイーンエリザベス・ブレイヴ(如月&榛名)
艤装
・38.1cm(47口径)連装砲4基
・12.7センチ広角砲(VT)10基
・2ポンド8連装ポンポン砲 (VT)4基
・20mm連装機銃(VT) 20基
・20㎜単装機銃(VT) 14基
・61センチ酸素魚雷5連装4基
・カタパルト(索敵機3)
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ改(1式・徹甲弾、2式・粒子圧縮加速、3式・粒子歪曲フィールド)
アームド・アーマー・アサルト ×2
・12.7センチ連装砲1基
・61センチ4連装酸素魚雷2基
Z級駆逐艦ゼファー(曙)
艤装
・114mm(両用砲 4基
・4連装 QF 2ポンド Mk.VIII 対空砲 1基
・連装エリコンFF 20 mm 機関砲 4基
・61cm3連装魚雷発射管
・SC-2レーダー
E級駆逐艦エクスプレス(舞風)
艤装
・119 mm Mark IX 単装砲 4門
・12.7mm Mark III 四連装機銃 2基
・533 mm 四連装魚雷発射管 2基
アドミラルティV級駆逐艦ヴァンパイア(清霜)
・10.2cm Mk.V 単装砲:4基
・50口径7.6cm Mk.I 単装高角砲:1基
・53.3cm連装発射管:2基
Please Set Your KP BASE
Beginning Plavsky Particle Dispersal
清霜「相手は白露かぁ…」
曙「で、ちゃんと覚悟は出来てんでしょうね?」
如月「ええ、二度と迷いはしないわ…!」
舞風「ヘタレの癖にこう言う時だけはカッコいいんだから…」
榛名『始まります、全員準備を。』
如月「わかってるわ。全員、『あの戦術』を使うわよ。」
涼風「悪いがこっちだって負けられない…!」
大潮「朝霜さんがせっかく応援に来てくれてるのに無様は見せられません!」
高波「でも、相手も強そうかも…」
白露「大丈夫大丈夫!」
白露(如月、悪いけど1番になるのは私だから!)
Please Set Your KANPLA
BATTLE START!
如月「クイーンエリザベス・ブレイヴ、如月!」
曙「駆逐艦ゼファー、曙!」
舞風「駆逐艦エクスプレス、舞風!」
清霜「駆逐ヴァンパイア、清霜!」
榛名『チーム・ホワイトクリーン!』
如月「出撃します!」
榛名『敵艦隊捕捉しました、データリンク開始します』
敵艦隊
・戦艦 ノースカロライナ(白露)
・駆逐艦 アレン・M・サムナー(涼風)
・駆逐艦 グウィン(グリーブス級)(大潮)
・駆逐艦 ラフィー(ベンソン級)(高波)
曙「馬鹿正直に突っ込んでくるわね… それに陣形も滅茶苦茶」
舞風「戦術なんてないか、それとも何か仕掛けてくるか…」
清霜「多分前者。だって…」
榛名『あ、通信を傍受しました。流します』
白露「あ、あんまり前に出過ぎると…」
大潮「ここは突撃あるのみです!」
涼風「早く来ないとスコア取るぞ?」
高波「負けられないから、突撃かもです…!」
清霜「多分私と同じ人種(バカ)で、駆逐艦だけが突出してるもん」
曙「…時々アンタの謎洞察力には驚かされるわ」
舞風「相変わらずだねぇ…」
如月(仕掛けるか、様子を見るか…)
行動選択 直下
1.牽制しつつ前衛の駆逐艦に対し包囲網を構築
2.長距離からの牽制を行う
3.様子を見る
4.その他
如月「…やるわよ、あれ」
清霜「よしっ!じゃあまずは…」
曙「『牽制しつつ敵を中央に固定』でしょ?」
舞風「じゃあ仕掛けるよ!」
如月「ええ。榛名さん、照準補正お願い。着弾位置を敵から逸らしてなるべく一箇所に固まるように。」
榛名『はい、はい!主砲装填完了、着弾予測位置修正。今です!』
如月「主砲斉射開始!」
高波「発砲音!?」
涼風「は、反撃は…」
白露「射程外!こんな距離で…」
大潮「相当改造されてるみたいですね…」
命中判定 直下
90以上で命中
クイーンエリザベスから放たれた砲撃はアレン・M・サムナーに直撃し、炸裂した!
榛名『命中1、敵中破相当です』
如月「あら、当て無いつもりだったのに…」
清霜「でも敵は足を止めた…!」
白露「大丈夫!?」
涼風「ダメージコントロールしないと…!」
大潮「あの距離から直撃なんて…」
高波「長距離砲撃の狙いが上手いかもです…」
如月「今よ!全艦纏めて包囲、敵を中央に固定! 榛名さん『アサルトフォーム』のスタンバイを。」
曙・舞風・清霜「了解!」
榛名『は、はい!』
そして曙達の操る艦が4隻を包囲し、円の陣形で追い込む!
白露「うっとおしい…!」
大潮「何を…」
行動選択 直下
1.火力を集中させて反撃能力を削ぐ
2.分断して各個撃破へ
3.その他
如月「このまま速やかに火力を集中!」
曙・舞風・清霜「了解!」
曙達はすかさず4隻に対し、砲撃と雷撃を行う!
白露「撃って来た!?」
高波「か、回避運動!」
大潮「に、逃げ場が…」
涼風「これを狙って…」
命中判定
・ノースカロライナ 直下
・アレン・M・サムナー ↓2
・グウィン ↓3
・ラフィー ↓4
10以上で命中
グウィンを除く3隻に砲弾や雷撃が直撃し、反撃能力と航行能力を奪い去る!
涼風「大破判定!?航行不能、ダメージコントロール不可!?」
白露「こっちも、動けない!?」
高波「これってピンチかもです!?」
大潮「に、逃げないと…」
曙「もう遅い!」
清霜「如月、やっちゃえ!」
舞風「これでお終いだよ!」
如月「ええ!榛名さん、チャージは?」
榛名『終わってます!オーバードライブ、フィールド展開… フォームシフト『アサルト』!』
粒子のフィールドが前面に展開し、艦尾に粒子が圧縮される!
如月「全艦、射線上から退避!」
曙・舞風・清霜「了解!」
そして3隻は包囲陣を解き、射線上には4隻が残った!
如月「トドメは真ん中を貫く…! これで、終わりよ!」
如月は後部に圧縮された粒子を完全に解放し、クイーンエリザベスを加速させる!
涼風「大潮、逃げろ!」
大潮「ま、間に合いません!?」
白露「こ、こっち来た!?」
高波「さ、避けられないかも!?」
撃沈判定
・ノースカロライナ 直下
・アレン・M・サムナー ↓2
・グウィン ↓3
・ラフィー ↓4
05以上で命中
そして損傷し逃れる術を喪っていた3隻にクイーンエリザベスの船体が直撃し、バラバラになった!
涼風「艦プラが!?」
白露「そんな… 撃沈なんて…」
高波「強すぎかもです…」
如月「3隻撃沈、呆れる程に有効な戦術ね…」
舞風「うわっ、えぐい…」
曙「気を抜かない、あと1隻残ってる」
清霜「余裕だね」
大潮「そんな一瞬で3隻… 強すです…」
その中で大潮のグウィンは逃げようとするが…
舞風「残念だけど沈めさせて貰うね」
曙「もう逃げ場は封じた。アンタはもう籠の鳥」
清霜「恨むなら恨んで良いよ」
如月「でも、私達には私達なりの負けられない理由がある…!」
榛名『今です!』
如月「全艦斉射始め!」
撃沈判定 直下
01以上で撃沈
4隻からの圧倒的な砲撃の前にラグウィンの船体は粉砕されて、藻屑へと消えた…
榛名『最後の1隻、撃沈を確認しました』
如月「戦闘終了、ね…」
Battle END
Winner“Team WhiteClean”
清霜「清霜達の勝ちだよ」
白露「そんな、せっかく朝霜が…」
曙「白露…」
如月「白露ちゃん、少し良いかしら?」
白露「何、私負けたのに…」
如月「朝霜ちゃん、連れて来て。この会場に来てるんでしょ?」
白露「うん…」
榛名「じゃあ私達は…」
如月「榛名さんは私と来て。私だけじゃ上手く伝えられないかもしれないから」
榛名「わかりました」
舞風「如月、一体…」
曙「私達が詮索する事じゃない。行きましょ」
白露「朝霜、ごめん。私、負けた…」
朝霜「良いんだよ、姉さんは良くやったと思う… で、アンタらは何しに来た?負けた姉さんを笑いに来たのか?」
如月「そんな事しないわよ。ただ伝えたい事があるだけ」
白露「伝えたい、事…?」
如月「リベンジ、待ってるから」
朝霜「は?」
如月「さっきの力は榛名さんが、あの3人が私に貸してくれた力… だから今度は私だけの力で倒す」
朝霜「アンタ…」
如月「だからちゃんと身体を治して挑みに来なさい。全力で迎え撃ってあげるから二人掛かりでも何でもかかってきなさい!」
白露「如月… うん…!今度は朝霜と二人で、必ず倒してやるんだから!」
朝霜「姉さん… おい、そこの榛名とか言うの」
榛名「何でしょう?」
朝霜「あの艦プラ作ったの、アンタだろ?」
榛名「ええ、『クイーンエリザベス・ブレイヴ』は私が製作しました」
朝霜「悔しいがアンタの腕にはあたいは敵わない… だから、病気が治ったら作り方を教えて欲しい」
榛名「はい、必ずお教えします」
白露「如月、ありがと…」
如月「いえ、貴女の一番の友人として当然のことよ。ただ一つ言っておくと、私はこれからも、どんな相手だろうと、負けるつもりは無いわ」
白露「応援するよ、必ず」
如月「じゃあね、白露ちゃん」
白露「バイバイ、如月」
《都内某所 焼肉屋》
大鯨「では、記念すべき全国大会初勝利を祝って乾杯ー♪」
清霜「待って、ねえ何でお母さんが居るの?」
舞風「仕事は?」
大鯨「ほっぽって来ちゃった♪」
初風「あぁ、私ちょっと胃に穴開きそう… 去年の姉さんの応援に行った時の尻拭いしたのも私なのに…」
大鯨「良いじゃない、ここは私の奢りなんだから」
野分「でも、どこに泊まるの?」
大鯨「そりゃもう…」
瑞鳳「やっぱりウチ!?」
陽炎「何かちゃっかり居た…」
蒼龍「私達も居るわよ」
飛龍「隣がコイツってのが気に食わないけど」
青葉「あばばばば…」←飛龍と蒼龍に両脇を挟まれてる
龍鳳「青葉さんは飛龍さんと蒼龍さんに何かしたのでしょうか?」
長波「泊まりに来た時はボコボコにされるの恐れて初風達のアパートに滑り込んだが…」
古鷹「今回ばかりは逃げ場が…」
衣笠(ねぇ、衣笠さん達そんな直接恨まれることした!?)
天城「まぁまぁ、祝いの席ですしここは穏便に…」
榛名「あれ如月さん、どうかしましたか…?」
如月「…今になって宣言した事の重大さに気付いたの。 負けるつもりが無いって、世界で勝つつもりって事じゃない…」
榛名「本当に私達が負ける、って思ってます?」
如月「でも世界の敵って…」
大鯨「大丈夫よ、私の自慢の娘の一人なんだもの」
如月「お母さん…」
榛名「さ、頂きましょうか」
如月「カロリー、大丈夫かしら…」
曙(ヘタレ度が薄い… こんなの本当に如月なの…?)
如月「でね、榛名さんったらベッドの上で… 『私が支えます』って愛を囁きながら…」
榛名「言いましたけどなんでそこ歪曲させるんですか!?」
天城「まさか姉さん本気で如月さんに手を!?」
陽炎「このタラシの姉はどこまで毒牙にかければ!?」
初風(まぁ、その内自爆するでしょ)
如月「うふ、じゃあベッドの上で共に過ごしたあの時間は嘘だったのかしら?」
榛名「いえ、本当です。私が愛を囁いたのも、それ以上に色んなこともしましたね。」カチッ
如月「え、あれ?」
榛名「ねっとり、ねっとりと、それはもう互いで貪りあって… ほらこんな感じに…」←ちょっと怒ってる
如月「ちょ、やめ…!?」プシュー
榛名「それとも、あの時間は嘘だったのですか?」壁ドン
如月「あ、あわ…」ガクッ
榛名「あ、気絶しちゃいました」
姉妹一同(コイツやっぱりヘタレだ)
《ホテル》
如月「あれ、私…」
榛名「あ、気付きました?」
如月「榛名、さん…?ここ、ホテル…」
榛名「ええ、気絶したので運びました」
如月「御免なさい、さっきは… ちょっと調子に乗りすぎたみたいで…」
榛名「いえ、榛名もちょっと大人気無かったかなと思いましたので大丈夫です」
如月「ねぇ、私… まだ迷いがあるみたい。全国大会を突破したとしても、次に待ってるのは世界だから勝てるのかって…」
榛名「大丈夫ですよ。私達なら必ずやれますから」
如月「榛名さん…」
榛名「折れそうになったら支える、そう約束した筈ですよ?」
如月「あれってもう無効じゃ…」
榛名「有効ですよ、私と如月さんが生きてる限り。と言うか、無効なんて言ってませんから」
如月「そ、そう…」
榛名「知ってますか?この宿泊場の割り振りがどうなってるか」
如月「え、どうかしたのかしら?」
榛名「17人の部屋を3人ずつで割った結果、二人部屋がどうしても出来ちゃうんです」
如月「確かにそうね… まさか…!?」
榛名「はい、私と如月さんが同室です」
如月「えぇっ!?しかもこれWベッドよね!?」
榛名「はい。では、続きといきましょう」
如月「続き…?」
榛名「貴女が捻じ曲げに捻じ曲げた話の内容、ここで実現させちゃいましょうか♪」
如月「ッ~!?///」
榛名「ふふっ、今夜は寝かせませんよ…?」
如月「」ドサッ
榛名「あ、また気絶しちゃいました」
榛名(でも、元の調子に戻ってよかったです。これなら問題はありませんね、多分)
第10話『折れない支柱』 終
第11話選択 ↓5まで
1.『Lost Memory』…無事に1回戦を終えた榛名達。だが一行の前に現れたのは古鷹の両親を名乗る夫婦だった…
2.『拭えぬ記憶』…1回戦を終えた榛名達に1本の電話がかかってくる。それは『衣笠を渡せ』と言う電話だった…
3.『2対の獣』…1回戦終了後の翌日、榛名と青葉は瑞鳳にハシラジマへ拉致された。そこで瑞鳳は榛名と青葉に『フェネクスの破壊』を頼む…
1と3が同率…
なので11話に『Lost Memory』、第12話に『2対の獣』をやりたいと思います
一応今回は青葉トリオの個別回と言うことになります。ちょっとシリアス気味なのはご容赦ください
第11話『Lost Memory』
《お台場 プラフスキー粒子研究所・特別製作室》
榛名「あとは塗料の乾きを待てば…」
古鷹「お疲れ様です。どうしますか?」
榛名「乾燥したらすぐテストに入りますけど後少しかかりそうですね」
榛名(私は今、専用艦の未製作艦を作成する為にお台場にある『プラフスキー粒子研究所』に来ています。
古鷹さんに来てもらったのは榛名の製作補佐とシューフィッター、つまり最終調整役の為です)
古鷹「でも、私で良かったのですか?」
榛名「ええ、製作技術も操縦技術もある古鷹さんなら安心して任せられます」
古鷹「お役に立てて嬉しいです。記憶を失くしてから榛名さんにはずっとお世話になってましたからこう言う所でお返ししないと…」
榛名「もしかすれば記憶を失くす前の古鷹さんもバトルをしてたのかもしれませんね」
古鷹「どうでしょうねぇ…」
古鷹(でも、何で私にこんな技術があるんだろ… プラモデル製作は『元の身体の持ち主』が得意だったのかもしれないけどバトルは…)
榛名「何か思い出しましたか?」
古鷹「いえ… 何か引っかかりはあるのですが…」
榛名「そうですか… 検査の結果で何か判れば…」
古鷹「あ、今日ですね。検査の結果出るのは」
榛名「はい。大鯨さんの紹介ですから何かきっかけくらいは掴んでくれる筈ですよ」
古鷹(どうせ、何も無いです。『前の私』の記憶は全部『古鷹の魂』と融合した時に消えてるから…
でも、榛名さんは何で私達をこんなに信じて… こんな胡散臭くて怪しいのに…)
榛名「では少し飲み物を買って来ますからここで艦プラを見ててください」
古鷹「あ、わかりました」
榛名「えと、古鷹さんは確かこのお茶が好きだったと…」
榛名(私はミネラルウォーターで良いですね。このラインナップだとあまり好きなものはありませんから…)ツルッ
榛名「きゃあっ!?」ドサッ
コロコロ…
榛名「あ、お茶が…」
ヒョイ
「どうぞ」
榛名「ありがとうございます…」
誰だった? 直下
1.ナチ
2.アタゴ
3.筑摩
筑摩「あら… 榛名さん?」
榛名「あ、筑摩さん。お久し振りです」
筑摩「ロケの時以来ですね。本日はどんなご用件で?」
榛名「全国大会で使う艦プラの調整と、あと新規の艦の製作の方を」
筑摩「そう言う事でしたか…」
榛名「筑摩さんはどうしてここに?」
筑摩「これでも私、蒼龍さんと一緒にここの所属ですから」
榛名「そう言えばそうでした」
筑摩「基本的に地方巡業が主なので研究所に来ることは外部の学校等が見学する時か新システムのテスト、会議くらいですね」
榛名「大変ですね…」
筑摩「行き場を失くした私に手を差し伸べてくれたのは潮さん、そして現会長の大和さんですからその恩返しのようなものですよ」
榛名「潮さん、ですか?」
筑摩「あら、潮さんをご存知なんですね」
榛名「ええ、何度か会った時があるので… 私より年下なのに凄く芯が強い人でした」
榛名(殆ど異世界絡み、とは言えませんけど…)
筑摩「確かに芯はかなり強いですね。私も潮さんには2度も助けられてますから…」
榛名「2度、ですか?」
筑摩「ええ。マーサ・ビスト・カーバインに操られていた私を解放した事が1度目、行き場を失くした私を大和会長に保護して欲しいと頼んだのが2度目です。
ですので、本当に潮さんには頭が上がらなくて… でもこの前不注意で…」
榛名「潮さんに何か…?」
筑摩「実は信じられないかもしれないですけど、『あるもの』のテストをしていたら少し潮さんが行方不明になってしまって…
今はもう戻ってるのですけど、その時私も見ていたのですが止められなくて…」
榛名「もしかして『ユニコーンガンダム』と『クシャトリヤ』ですか?」
筑摩「どうしてそれを!?」
榛名「えっと、実はこの前諸事情で異世界に飛ばされて… それで元の世界に戻る為の作戦中に潮さんが飛ばされてきたので協力して一緒に脱出を…」
筑摩「あ、そう言う事でしたか…」
榛名「潮さんと夕立さんは私と一緒にMSで対空戦闘を行ってましたので」
筑摩「榛名さんもMSに?」
榛名「はい。ユニコーンガンダムの2号機『バンシィ・ノルン』で」
筑摩「『バンシィ』…? 瑞鳳さんが3号機の『フェネクス』に乗っているのは聞きましたけど、榛名さんもMSに乗ってるなんて…」
榛名「ちょっとした成り行きで選ばれて…」
筑摩「やっぱりあの系列機体を操れる人はどこか似てるような…」
榛名「どう言う事ですか?」
筑摩「夕立さん、実はユニコーンに拒否されたんです。適正的にはユニコーンですけど、代わりにクシャトリヤに乗ることになってしまったので…
なので『ユニコーン』『バンシィ』『フェネクス』の3機は意図的にパイロットを選んでるのでは無いかと」
榛名「でも402さんはフェネクスを…」
筑摩「NT-Dを使用しなければ勿論夕立さんでも乗れました。しかしNT-Dを起動出来ず、潮さんは意図的にNT-Dを発動出来ました。
感応波の問題かもしれませんがファンネルを操れる以上夕立さんに問題は無いので多分機体がパイロットを選んでると言う結論になったのです」
榛名(私もバンシィに選ばれ、瑞鳳さんもフェネクスを制御してる… この事にどんな意味が…)
ヴーッヴーッ
筑摩「電話ですか?」
榛名「みたいです… もしもし?」ピッ
『古鷹さんと衣笠さんの保護者の榛名さんでお間違い無いでしょうか?』
榛名「はい、私が榛名です」
『先日病院で検査を担当させて頂いた者ですが、結果の方が全てわかったので連絡させて頂きました』
榛名「あ、先日はどうも…」
『古鷹さんか衣笠さんはいらっしゃいますか?』
榛名「古鷹さんなら居ますよ。では少々お待ち…」
『待ってください。この件はお二人に話さないようにお願いします』
榛名「え…?」
『この件は相当自分ら医師にとっても酷なものでした。なので話した場合のショックが大きく、現在の二人に話すのは少々問題が…』
榛名「そんな…」
『なので今から口頭で伝える事は絶対に伝えないでください。話せば二人はショックで…』
榛名「わかり、ました…」
『ありがとうございます。…結論から言わせて貰います』
『二人の記憶は、二度と戻ることはありません』
榛名「え…?」
『血液検査を実施した結果判明したのですが、彼女達の血液の中にある薬物が紛れ込んでいました』
榛名「薬物…」
『ええ、麻薬などの類のものでは無い薬だったのですが… これは旧アナハイム・エレクトロニクスで開発された未認可の薬です』
榛名「未認可…?」
『記録によればPTSD用の薬として開発されたのですが記憶を完全に消してしまう事が判明し未認可となってしまった経緯があるようです。
しかも記録では治療薬の開発されておらず、もう手の施しようが…』
榛名「そんな…!」
『しかし血中にある薬物だけを取り除ければ可能性は… もしくは何らかのショックを与えれば…』
榛名「ショック、ですか?」
『ええ。物理的では無く精神的なショック、特に記憶の手がかりとなるものであれば可能性があるかもしれません。
ですが古鷹さんと衣笠さんの場合、投与されてからかなりの年数が経過してるので完全に脳細胞がやられている可能性も…』
榛名「脳細胞まで…」
『ですが悲観しないでください。記憶の無い彼女達の支えになれるのは貴女だけです。
貴女なら、心に呼びかけて記憶を呼び覚ますことが出来るかもしれません。ですので希望を持ってください』
榛名「わかり、ました…」
『ではまた何か判ったことがあれば連絡します。お役に立てず申し訳ありません…』
榛名「いえ、ありがとうございました…」
筑摩「…相当ショッキングな内容だったようですね」
榛名「はい、一体どうすれば…」
筑摩「部外者の私が口に出せる事は出来ません… ですが、きっと貴女には何か出来る事があるのでは無いのでしょうか?」
榛名「榛名に、出来る事…」
筑摩「ええ、自分自身でやれる事を見つけてやり遂げる。それが潮さんから学んだ事です。
榛名さんにもきっと出来ますから」
榛名「だと、良いのですけど…」
古鷹「あ、榛名さん。…どうかしましたか?」
榛名「いえ、何でも…」
榛名(この事実だけは伝えられない… どうすれば…)
古鷹「顔色が優れませんよ?」
榛名「いえ、大丈夫です…」
榛名(どうすれば良い? 何が出来る? 誰か教えて… 何でこんな子が、残酷な目に合わなければならないの…)ギュッ
古鷹「え、えと… あの、榛名さん…?」
榛名(教えてくださいお母さん、お父さん… どうすれば古鷹さんと衣笠さんを助ければ…)
古鷹「あの、苦しいです…」
榛名「…ごめんなさい」
古鷹「え…?」
榛名(私じゃ救えない… 記憶を戻す事も出来ない、元の家族を探してあげる事も出来ない、榛名に出来る事なんて無い…
あまりにも無力です…)
古鷹(何だろう、この感じ… 何かに似てる、感じた事がある… きっと『前の私』の…)
≪原宿駅≫
榛名「先程は取り乱してすみません…」
古鷹「いえ… でも、何もわからなかったなんて…」
榛名(古鷹さんには『何もわからなかった』とだけ伝えました。記憶を戻す術も無い、と言う事実も…)
古鷹(術なんか無くて当たり前… だって私は艦娘、記憶は魂が融合した時に失われてるから戻る筈なんて無い。
でも榛名さんは本気で私達を心配してくれている。だから嘘をついてる自分が嫌になってくる…)
榛名「でも、きっと大丈夫ですよ。記憶はきっと戻ります」
古鷹「そうだと、良いですけど…」
古鷹(榛名さんに心配されている私は幸せ者… でも私に幸せを得る権利なんて無い。この手はもう何人もの命を奪って血に汚れてるから…
嘘と言う罪を胸に突き刺しながら向き合わなくちゃいけない。ずっと不幸でなくちゃいけないんだ…)
榛名「…少しだけ、この辺を散歩してみましょうか?」
古鷹「良いんですか?」
榛名「ええ、この辺の地理ならわかりますから」
古鷹「では、少しだけ…」
榛名(この近くの情景が記憶を蘇らせる切欠になれば…)
イベント 直下
≪竹下通り≫
古鷹「鯛焼きなんて、ご馳走になって良いのでしょうか?」
榛名「ええ、小腹が空いていたので丁度食べたかったんです」
古鷹「ありがとうございます… でも何で鯛焼き6つも?」
榛名「古鷹さん、何個食べます?」
古鷹「えと、私は1個で…」
榛名「では2個で」
古鷹「え、でもこんなに貰っちゃ…」
榛名「遠慮する必要はありませんよ。食べれないなら無理に、とは言いませんが」
古鷹「では頂きます… 美味しい…」
榛名「ここの鯛焼き、周辺だと一番売れてるんです。なので今日みたいにお客さんが少ないのは珍しいのですよ」
古鷹「そうなんですか。あれ、箱にあった鯛焼きの残りが2つに…」
榛名「あ、私が食べました」
古鷹「!?」
榛名「恥ずかしながら榛名、大食いでして…」
古鷹(確かにその片鱗は知ってるけど、早食いまであるの!?)
榛名「実は小腹でも結構な量が必要なんです…」
古鷹「…鯛焼き、もう一つ要ります?」
榛名「いえ、4つで充分です」
古鷹「そ、そうですか…」
さらにイベント 直下
古鷹「たこ焼きまで…」
榛名「すみません、小腹どころか大腹が空いているようです…」
古鷹「よく食べれますよね…?」
榛名「昔からなんです。人一倍食べる癖にすぐお腹が空いて、まったく太らなくて…」
古鷹「テレビの大食いの人みたいな体質なんですか…?」
榛名「そう言うわけじゃないみたいなんです。検査したら人一倍栄養が必要な身体らしくて…」
古鷹「何です、その特異体質?」
榛名(やはり幼少期のアレのせいで負ってしまった、食に対する飢え…? でもこれは先天的なものだって…)
古鷹「それにしてもたこ焼き全種類(ノーマル、ねぎ、チーズetc.)を買ってくるなんて…」
榛名「本当にお腹が… お昼だって食べたばかりなのに…」
古鷹「確かに食べたばかりですが…」
榛名「ほとほと自分の大食い体質には嫌気が差します」
古鷹「まぁまぁ、でも何で天城さんは違うんでしょうね?」
榛名「あの子、割と小食ですから」
榛名(私の秘密なんて、言えないです… あぁ、また隠し事が増えていく…)
古鷹「どうしたんです?」
榛名「いえ、何でも…」パクッ
古鷹「あ、冷まさないで食べると…」
榛名「ん゛っ!?あ゛づっ!?」
古鷹「だから言ったのに…」
この後滅茶苦茶火傷した
さらにイベント(食べ物NG) 直下
榛名「あと3周です!」
古鷹「ちょ、何で私達ランニングなんてしてるんですか~!?」
榛名「ちょっと代々木公園の周りを腹ごなしにと思いまして」
古鷹(この人の思考回路どうなってんの!?)
榛名「太りますよ?」
古鷹「うっ… それは嫌ですね…」
榛名「なら走りましょう」
古鷹「ぜぇ、ぜぇ…」
榛名「お疲れ様です」
古鷹「何で、息、切れて、無い、んです…?」
榛名「体質です」
古鷹(何この理不尽)
榛名「体力と運動神経だけは良いんです、私」
古鷹「結構、榛名さんって万能ですよね…」
榛名「私よりもっと万能な人は居ますよ?」
古鷹「誰です?」
榛名「瑞鳳さんです」
古鷹「あぁ、あの人…」
榛名「大鯨さん曰く『フルマラソンを息を切らさず2時間で完走出来る』そうなので」
古鷹「もうそれ人間じゃありませんよね!?」
榛名「他にも大鯨さんの旦那さんは琵琶湖をダッシュで渡りきるそうです」
古鷹「」
榛名「私より凄い人なんていっぱい居ますでしょ?」
古鷹「その人達は人間として規格外じゃ…」
今日はここまで
一応これからの予定ですが
・12話『2対の獣』…榛名&青葉がハシラジマでフェネクスをどうにかする
・13話『決戦への道』…VS翔鶴率いる艦プラ部 金剛登場かも?
・14話『姉妹』…榛名姉妹VS金剛一行 あと榛名と『あるヒロイン』の秘密について 多分天城がおみまいする
・15話『束の間の休息』…旅行回 ついにあのキャラが登場
・16話『勇気の覚醒』…旅行先で巻き起こる事件を解決する 瑞鳳がある平行世界から登場人物を召喚するかも?
と言う感じです。
ご意見ご要望があれば受け付けますのでよろしくお願いします
≪代々木第一体育館≫
古鷹「皆、どこで観戦してるんでしたっけ?」
榛名「2階アリーナの北側D席のだったと思います」
古鷹「あ、居ました!」
榛名「では古鷹さんは先に行っていてください」
古鷹「どうかしました?」
榛名「…お腹が空きました」
古鷹「…え?」
榛名「恥ずかしながら、またお腹が空いたのでちょっとカフェテリアの方で小食買って来ます…」
古鷹「そ、そうですか… ではお先に行っています」
≪カフェテリア≫
榛名「ホットドッグ1つお願いします」
店員「では500円となります」
榛名(高い…)
店員「500円丁度お預かりします。少々お待ちください」
榛名(これで不味かったらどうしましょうか… ん?)ピキィン
「…」
榛名(気配、そして視線…? でも悪意は無い? 駄目だ、気のせいかもしれないのに… バンシィに乗ってからずっと感覚が過敏に…
サイコフレームの影響?調査結果にはアームド・アーマーXCに『n_i_t_r_o』は搭載されてないと言われたから強化人間化はありえないと…)
店員「お待たせしました、ホットドッグ一つです」
榛名(…検査を受けるしかありませんね。もしくは潮さんに言って『クシャトリヤ』のファンネルで適性があるか…)
店員「お客様…?」
榛名「あ、はい!」
店員「こちら、ご注文のお品です」
榛名「どうも…」
店員「ありがとうございました」
榛名(『ニュータイプ』、か…)
榛名「まだ来る…」
榛名(撒くか、接触するか、無視するか…)
行動選択 直下
1.撒く
2.接触する
3.無視する
榛名(悪意は無い… 無視しても大丈夫かもしれません)
榛名「…行きましょう」
「…」
≪アリーナ 観客席≫
天城「あ、姉さん」
長波「結構遅かったじゃない」
古鷹「本当にホットドッグ買ったんですね…」
衣笠「割と大食いだよね、榛名」
榛名「ちょっと自分でも抑えようとおもっているのですが…」
龍鳳「あまり食べ過ぎは良くありませんよ?」
陽炎「そうそう。何事にも適量ってもんがあるじゃない」
榛名「これが私にとっての適量ですから。あと阿武隈と初風さん、野分さんと舞風さんには少しお話があります」
初風「どうかしたの?」
野分「何故私達に…」
舞風「さぁ?」
阿武隈「姉さん…」
初風「怪しい人?」
榛名「ええ、何か纏わりつくような…」
野分「…確かに、そんなプレッシャーが感じられます」
阿武隈「不振な人が居るの?」
舞風「でも何で私達?」
榛名「一応元軍人ですから護身術の類は使えるのでしょう?特に野分さんは流派・東方不敗を使用可能な者の一人ですから」
初風「清霜でも良いじゃない」
榛名「出来るだけ穏便にしたいので…」
舞風「あぁ、清霜ってやる時穏便に出来無いからね」
阿武隈(こう言う時に一番役立つのは青葉なのに…)
如月「これで今日の分の試合は終わりね」
朝潮「見ごたえのある試合が多かったです」
秋月「明日の対戦相手はもう決まってますからあまり意味がある、とは言えませんでしたが…」
青葉「データだけ、と言うなら意味はあったんじゃないでしょうか?」
榛名「ッ!?」ピキィン
初風「…どうかしたの?」
榛名「近付いてる、怪しいのが…」
阿武隈「野分ちゃん、スタンバって」
野分「はい…!」
榛名(誰かを探している? それに、誰かと似ているような…)
舞風「来た…!えっ…」
榛名(私達の前に現れたのはお父さんやお母さんと同じくらいの、若くは無い夫婦でした…)
「やっと見つけた…!」
榛名「え…?」
「古鷹、今まで一体どこに…」
古鷹「え…?」
古鷹(何、この人… 私を知ってる…?私も、この人を知ってる…?)
衣笠「どう言う事…?」
青葉「わかりません…」
「古鷹、どうしたの?」
阿武隈「…これ以上近付かないでください」
「どうしてだ!娘に会って…」
古鷹(娘…? 何で、どうして…)
野分「老いている方に出来るだけ強行的な手段をとりたくはありません。ですので…」
「またそうやって3年前みたいに、私達から古鷹を奪うつもりなのね!?」
舞風「奪うって…」
初風「衣笠、どう言う事?」
衣笠「私に聞かないでよ…!」
古鷹(3年前、私が艦娘になった時…?でも、私はこの世界の…)ズキッ
古鷹「あ、あた、ま、が…!割、れ…」
榛名「古鷹さん!?」
古鷹(あぁ、そうだった… 何で忘れてたんだろ…)
古鷹「おか、あ、さん… お、とう、さん…」
ドサッ…
榛名「古鷹さん!?しっかり、しっかりしてください!天城、救急車を!」
天城「は、はい!」
「お前達、古鷹をどうする気だ!」
初風「病院に運ぶだけよ!しっかりなさい、古鷹!」
衣笠「一体、何だってのよ…!」
青葉「古鷹… 一体どうして…」
阿武隈「貴方達も病院に付き添いでお願いします」
「え、えぇ…」
≪病院≫
医師「精神的なショックによるものですね。恐らく少しすれば目を覚ますでしょう」
榛名「わかりました。ありがとうございます」
医師「では私はこれで…」
古鷹母「ありがとうございました…」
古鷹父「で、キミは?」
榛名「私は榛名、古鷹さんの雇用主です」
古鷹母「雇用主?」
榛名「古鷹さんは四月に記憶喪失で仙台を彷徨っている所を私が保護し、私の経営している模型店で働く代わりに衣食住を保障していました」
古鷹父「そう、だったのか… だが古鷹が行方不明になったのは3年も前だ」
榛名「3年前…?」
古鷹母「ええ、横須賀にある高校に通っていたのですけど3年前の春に始業式に行く途中で行方不明になって… 」
榛名「行方不明に…」
古鷹父「何で仙台に居たんだ… しかも記憶喪失だって…?」
榛名「記憶喪失については検査を行いました。結果ですが薬物を使われて記憶を消されていたそうです」
古鷹母「薬物…?」
榛名「旧アナハイム・エレクトロニクス社の薬品開発部門で開発されたPTSD用の薬でしたが未認可となった薬、とお医者様は…」
古鷹父「じゃあアナハイムか!?アナハイムがやったのか!?」
榛名「そ、そう言う訳ではありません!しかし誰によって投与されたのか不明である以上アナハイムがやった可能性も…」
「無いわよ」
榛名「え…?」
古鷹母「貴女は…?」
蒼龍「私は蒼龍です。アナハイムの元関係者、と言いましょうか」
榛名「どうして…」
蒼龍「大鯨さんに聞かされてね。丁度頼まれ事もあったし」
古鷹父「関係者…」
蒼龍「アナハイムの薬物を使用した強化人間の研究所に古鷹さんのデータは無かった。つまりこの件に関してはアナハイムは無関係です」
古鷹母「強化人間…?」
蒼龍「戦争の為に強化された人間、アナハイムはそんなものも研究していました。日本には『ムラサメ研』があり、被験者リストを調べてみましたが孤児院からが大多数を占めていました」
古鷹父「何でそんな事を知って…」
蒼龍「私も強化人間でムサラメ研に所属していました。少なくともムラサメ研には古鷹さんは居ませんでしたし、開示されているどの研究所のデータにも名前はありません」
榛名「蒼龍さん…」
蒼龍「榛名ちゃん、瑞鳳ちゃんからの預かりもの」ポイッ
榛名「microSD…?」
蒼龍「スマホでそれに入ってるPDF?だったかのデータ読んでみて。古鷹、そして衣笠に何があったのかがわかるわ」
榛名「ありがとうございます…!」
蒼龍「ったく、何で私がコイツの為に…」
古鷹母「あの、古鷹に何か…?」
蒼龍「ちょっとした恨みがありましてね。今から青葉とっちめてここに連れてくる」
榛名「このデータですね…」ピッピッピ
古鷹母「一体何の…」
榛名「『転生者拉致被害リスト』…? 転生者って…」
古鷹父「『転生者』…?」
榛名「詳しい事は後でお話します。あった、古鷹さんのページ…!」
古鷹
血液型:O
出生日:10月12日
前世:古鷹型重巡洋艦『古鷹』
住所:神奈川県横須賀市○○・○○丁目○○番地
拉致後の処置:記憶の消去、刷り込み
配属先:海軍省特務諜報部
備考
記憶の消去には『アナハイム・エレクトロニクス』から提供された薬物を試験的に使用。
投与した『古鷹』『衣笠』の結果次第でアナハイムからの購入も検討。
また左目の特異性から実戦部隊に配備せず、『特務諜報部』へ所属させることが決定している。
メモ
どうやらこの子は『人格破壊』は行われなかったようです。恐らく各自軍基地への内偵・潜入などを主にした部署への配属を行われる為に人格を破壊せず刷り込みだけ行われた、と推測されます。
もしくは人格破壊の為の薬物がその時に生産されていなかった可能性もあります。
またこのデータは八丈小島の拉致被害者が集められた研究所に残されていたハードディスクを解析し、サルベージしたデータですので信頼性は高いと思われます。
また現在は3年前以降の記憶は保持している事から何らかの任務でこの世界を訪れている可能性があります。つまり記憶喪失は半分本当、半分嘘です。
メモ記入者:瑞鳳
榛名「そんな… じゃあ衣笠さんも私を騙して…」
蒼龍「衣笠だけじゃないわ。コイツも、よ!」ブォン
ドサッ
青葉「うぐっ…!」
衣笠「痛ッ!?もうちょっと丁寧に扱ってよ!」
蒼龍「残念だけど、アンタらに容赦する気持ちなんて微塵も無いわ。古鷹と衣笠には多少の同情は出来る…
でも青葉、アンタだけには同情も出来無いし、する気も無い!榛名ちゃんの人が好いのに漬け込んで、騙して!」
榛名「止めてください!」
蒼龍「ッ… コイツらは榛名ちゃんを騙してたのよ?」
榛名「でも青葉さんは、私を助けてくれました!衣笠さんや古鷹さんだって…!
それに騙していたとしても、私の大切な人の一人ずつである事に変わりはありません!」
青葉「榛名さん…」
衣笠「榛名…」
古鷹母「あの、落ち着いて…」
古鷹父「1から順を追って話して貰わないと…」
蒼龍「では1から順を追って話しましょう…」
蒼龍「まず古鷹さんは第二次世界大戦で存在していた重巡洋艦『古鷹』の魂が生まれ変わった存在です。
榛名ちゃんと、そこの衣笠と同じで。例えば榛名ちゃんは戦艦『榛名』の転生体なので名前も榛名、『かつて在りし艦と同じ名前の女性になる』と言う理があるようですね」
古鷹母「じゃあその『古鷹』って船から生まれ変わった古鷹は…」
蒼龍「はい、重巡『古鷹』の転生体です。
そしてつい最近まで転生体が拉致される事件が多発していました」
古鷹父「確かに拉致された、って人が居るらしいが…」
蒼龍「拉致被害者の一部は奪還に成功し、今療養中です。でも、何人かはもう… それに事情が事情だけに世間に公表できず…」
古鷹母「事情…?」
蒼龍「被害者の殆どが自我を破壊されていた事、そしてその犯人が異世界からやってきたと言う事です」
古鷹父「異世界だって!?ふざけるのも大概に…」
蒼龍「嘘ではありません。この世界には異世界からの来訪者が多数居ます。
その犯人は何らかの方法で次元転移を行って拉致を繰り返しました。まぁ、転移装置は破壊されたのでもう二度と不可能ですけど」
古鷹母「でも異世界なんて言われたって…」
蒼龍「じゃあ証拠、お見せしましょうか?」
古鷹父「あ、あぁ…」
蒼龍「何が良いかな… 一応デルタカイで来てるけど…」
榛名「で、デルタカイは洒落にならないから駄目ですって!?」
蒼龍「わかってる。それにお台場に置いてるからこっからじゃ見えないわよ」
古鷹母「『デルタカイ』…?」
蒼龍「異世界からの拾い物です。これは忘れて構いません。
あ、あった。これです」
古鷹父「銀色の砂…?」
蒼龍「これは『ナノマテリアル』、他の世界のものです。これ自体がナノマシンのようなもので、ある存在が操ればどんなものも再現可能です。
あとはこれか…」
古鷹母「何、そのTの形の石…」
蒼龍「『サイコフレーム』、コンピューターチップを金属粒子レベルで鋳込んだ素材です。
榛名ちゃん、これちょっと持って。」
榛名「は、はい」
蒼龍「そしてここにもう一つのサイコフレームを用意してっと… 共振開始…!」ピキィン
榛名「ッ…!」ピキィン
コォォォォォ…
古鷹父「オーロラ!?」
榛名「サイコフレームの共振…」
蒼龍「ええ。人の意思を乗せたフレーム同士が共振すると、こんな現象も起こるんです。この現象は『サイコフィールド』と呼ばれて居ますが」
古鷹母「これが異世界の…」
古鷹父「これは、ホログラムと言うものでは無いのか…?こんな室内にオーロラなんて…」
蒼龍「別にオーロラに触れて構いませんよ?」
古鷹母「え…」
蒼龍「このオーロラ触れますから」
古鷹父「ますます疑わしい…!」
蒼龍「仕方無い… 青葉、触ってみなさい」
青葉「は、はい!」ピタッ
バチィッ!
青葉「あだっ!?」ドサッ
榛名「青葉さん!?」
スゥゥゥ…
古鷹父「オーロラが消えた…」
古鷹母「それよりオーロラに触れた瞬間吹き飛ばされたような…」
蒼龍「私の青葉への『拒絶』の意思がサイコフレームで増幅された結果、フィールドが物理干渉を引き起こして青葉を弾きました。これでも加減はしましたよ?
ま、こんな芸当出来る人間は私と榛名さんを含めて知りうる限りだと数名です。もっと大きなフレームがあれば地球すらも覆い尽くすほどの…」
古鷹父「わ、わかった… 異世界についての話は信じるとしよう」
蒼龍「では話を戻しましょう。異世界の中には『化け物と戦争を行い、滅びに瀕した世界』が存在しています。
そこでは化け物に対抗する為の『ある武器』を使用するのに『かつて在りし艦の魂』を持った存在が必要、と言う事です」
古鷹母「それで古鷹が…」
蒼龍「勿論その世界で人工的に賄おうともしましたが人類の半数以上が死滅している以上、絶対数が足りません。
だからそれを補填する為に『かつて在りし艦の魂を持つ者』である転生体を拉致して自我を破壊し『命令に忠実で余計な事を考えない兵器』にしてしまおう、と言うのが魂胆のようです」
古鷹父「そんな連中の都合で、ウチの古鷹が…!」
蒼龍「自分達さえ助かればそれで良い、それがソイツらの考えです。
そして無理矢理戦わされ、化け物に殺される者も居れば使い潰されて慰み者にされる者も居る… 古鷹さんの記憶消去なんて遥かにマシですよ」
古鷹母「そんな…」
蒼龍「古鷹さんや、青葉と衣笠は『特務諜報部』と呼ばれる部署に配属されていました。詳しくは青葉、アンタが話しなさい」
青葉「私達が所属しているのは『不正を秘密裏に暴き、葬り去る』事を主目的とした部署です。
自我を破壊された拉致被害者の人身売買を妨害したり、戦争継続による経済利益を得ようとして味方を敢えて壊滅させようとする輩の消去… 所謂『ヨゴレ』です」
古鷹父「待て!じゃあ何だ、この子も人を殺したって言うのか!?」
青葉「はい… 彼女は既に3人ほど殺害しています。どれもこれも悪人、殺されて当然の…」
古鷹母「ッ…!」
バシィン!
青葉「…」
古鷹母「何で貴女は平然と…!」
蒼龍「そりゃそうよ、コイツ私の知る限りは一番殺してる。殺しなれて、人の死なんてどうとも思っちゃ居ない」
榛名「青葉さん…」
青葉「青葉だって本当は…」
蒼龍「言い訳は要らない。アンタが犯した罪は変わらないし、アンタ達が殺したせいで前線の補給線が滞って大惨事になりかけた事もある。アンタ達が招いた結果で私の戦友が何人も死んでる。何人も… そう何人も、生きてる人を守ろうとした子達が死んでるのよ!
どうせお決まりの『殺したくなんて無かった』とか綺麗言を平気でほざこうってんでしょ!」
榛名「落ち着いてください蒼龍さん!今ここで糾弾した所で…」
蒼龍「わかってる…!でも、コイツらがのうのうと生きようとしてると… 何でコイツらが生きてあの子達が死ななきゃならないのよ…!」
衣笠「…」
青葉「…」
蒼龍「今のは私が悪かった、ごめん。続けて」
青葉「いえ、もう話せる事は…」
蒼龍「…わかった。じゃあ私はハシラジマに戻る。榛名ちゃん、その2つのサイコフレームも瑞鳳ちゃんからの預かり物だから」
榛名「え…?」
蒼龍「目が覚めないならフレームを共振させて榛名ちゃんが古鷹の心に干渉すればきっと覚ませるはずよ」
榛名「わかり、ました…」
蒼龍「…アンタ達も、本当に罪悪感があるなら古鷹を叩き起こす手伝いくらいはしてやりなさい。言っとくけど私はアンタを赦すつもりもわかりあうつもりも無いから」
バタン
古鷹母「一体あの人は…」
榛名「あの人は去年、その世界の最前線で戦っていて負傷し次元の穴に飲み込まれた末にこの世界に辿り着いたそうです…
そしてこの世界で無理矢理強化人間にされて… とても悲しい人なんです…」
古鷹父「しかし娘がそんな事を… たった一人の娘なんだぞ…!」
青葉「青葉達からは…もう…」
衣笠「何よ、薬物って… 私も記憶を消されて、従わされてたって事…?もう、訳わかんないよ…!」
榛名「青葉さん、衣笠さんを連れて先に戻ってください」
青葉「でも古鷹を目覚めさせるには…」
榛名「サイコフレームは『ニュータイプ』と呼ばれる存在、サイコミュを使える人間以外に扱うのは難しい…
それに人の思念が流れ込むから、普通の人が扱うには危険が大きいんです」
青葉「でも…!それに榛名さんがニュータイプと言う存在だって保障も…」
榛名「私はサイコミュを、サイコフレームを使った兵器を異世界で操った経験があります。それに先程のオーロラは榛名と蒼龍さんの共振…
互いにサイコフレーム適合者でないと引き起こせ無い現象です。蒼龍さんは強化人間で感応波が使える、なら榛名は何です?」
青葉「それは…」
榛名「状況証拠でしかありませんが、私にも『ニュータイプ』の素質が… 最低でもある程度の感応波が使えます。
だから、私が古鷹さんの目を覚まさせます。青葉さんは衣笠さんを連れ帰り、いち早く安心させてあげてください」
青葉「わかりました… 衣笠、行きましょう…?」
衣笠「触らないで!」バッ
青葉「衣笠…」
衣笠「あ… ごめん、そんな…」
榛名「衣笠さん、お気持ちはわかります。でも、どんなに混乱していてもあまり人を拒絶してはいけません」
衣笠「え…?」
榛名「周りの人が怖い、何を考えているのか解らない… 誰も彼もが敵に感じた、なんて事が榛名にもありました」
衣笠「榛名…」
榛名「だけど、人の善意を信じてみてはどうです?今はちょっと難しいかもしれませんけど…」
衣笠「そう、だよね… わかった」
榛名「ではお二人は先にホテルで休んでいてください。後は私が…」
青葉「わかりました…」
衣笠「じゃあ、お先に…」
パタン
古鷹母「あの、『ニュータイプ』って何かのアニメの…」
榛名「ええ、ガンダムと言うアニメシリーズで使われている言葉です。進化して宇宙に適応した人類の総称ですが曖昧な事も多く、バズワードの一種ですが」
古鷹父「アニメの話が現実にあるなんて馬鹿馬鹿しい…!ふざけているのか!」
榛名「異世界が存在すると言う事は『宇宙世紀の世界』が存在する可能性があると言う事です。そしてその世界の物に触れれば『ニュータイプ』も存在している可能性がある、と言う事になりませんか?
一つだけでは無く、複数の可能性が広がっている… そしてこのサイコフレームもその可能性世界から持ち出した物の一つです。大丈夫、私を信じてください」
古鷹母「…ここが貴女に任せるしか無いようね」
古鷹父「本気なのか!?」
古鷹母「ええ。目を覚ます方法があるなら、賭けるしかありません… やっと娘にこうして会えたのに…」
古鷹父「…そうだな。娘を、たった一人の娘を頼みます…」
古鷹母「お願いします…!」
榛名「わかりました、お任せください」
榛名(親、か… お父さんとお母さんもこうして想って、心配していたのかもしれませんね…)
榛名「古鷹さんの手にフレームを握らせて… では始めます…!」
古鷹母「お願いします…」
古鷹父「娘を救ってやってください…!」
榛名「…!」ピキィン
コォォォォォォォォ…
古鷹母「またオーロラ…」
古鷹父「さっきのとは違う、どこか温かい…」
榛名(古鷹さん、聞こえますか?私の声が、想いが…)
古鷹(…)
榛名(返事をしてください、古鷹さん!)
古鷹(…)
榛名(…解雇しますよ?クビですよ?良いんですか?)
古鷹(…)
榛名「…返事が返りません」
古鷹母「そんな…」
古鷹父「じゃあどうするんだ…!」
榛名「方法は唯一つ、古鷹さんの心の中に直接入るしかありません」
古鷹母「出来るの、そんな事?」
榛名「出来ると思います、多分。ただ意識を深く共振させるのでサイコフレームのオーロラがどう作用するのかわからないのでお二人は病室の外へ」
古鷹父「…頼みます!」
榛名「一番はバンシィがここにあればやりやすいのですが… 無いものは仕方ありません」
榛名(でも、やるしか無い…!私が彼女の仲間として、やれる事をするだけです!)
榛名「目を覚ましてください、私の想いを受け取ってください…!」コォォォォォォ
パァァァァァァ…
≪???≫
榛名「ここは…」
榛名(海沿いの住宅街…?)
古鷹(記憶)『何でこんな日に限って寝坊しちゃったのかな、私…!』
榛名(あれは、古鷹さん…? ちょっとだけ幼い気もしますが…)
古鷹(記憶)『せっかくの始業式なのに… そうだ、こっちの近道して行こう!』
古鷹「そう、これが私の始まりでした…」
榛名「古鷹さん…」
古鷹「榛名さん、私ようやく思い出しませた。全ての事を…」
古鷹(記憶)『後はここを… ってこう言う時に限って違法駐車が…』
ガラッ
古鷹(記憶)『えっ…?』
『抵抗すれば殺す。大人しくしろ』ドンッ
古鷹(記憶)『かはっ…』ドサッ
古鷹「その日は高校の始業式だったんです。私が遅刻したのが原因で、近道を使ったのが元凶です」
榛名「そう、だったのですね…」
古鷹(記憶)『嫌!放して!誰か、助けて!』
『大人しくしろ、お前は生まれ変わるんだ』
古鷹(記憶)『助けて!帰りたい、助けて!いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…』
『投与完了。あとは経過を見る』
古鷹「そして気が付いたら私は研究施設に居ました。そしてここで薬を投与されて…」
古鷹(記憶)『嫌… 何で思い出せなくなってるの…? 段々、消えて… 忘れたくない、忘れたくないよ…!』
古鷹(記憶)『あれ、なんだっけ… 何を、思い出そうと…』
古鷹「記憶を序徐に失っていって、最後は何を忘れたのかもわからなくなって… 何で怖かったのかすら忘れました」
榛名「ッ…!何で、こんな…」
古鷹「深海棲艦と戦う為です。尤も私は人殺し部隊への配属でしたが… そして私は記憶を消され、新しく『艦娘』としての偽りの記憶と知識を刷り込まれました」
古鷹(記憶)『目標捕捉、出てきます』
『やはり闇ブローカーと繋がりがあったか… 射殺しろ』
古鷹(記憶)『了解…』パァン!
古鷹「こうして、私は初めて人を殺しました。躊躇無く、引き金を人の脳と心臓にライフルで1発ずつ… もう、私の手は血に汚れて…」
榛名「そんな、どうして… 心優しい古鷹さんは…」
古鷹「そう、刷り込まれていたんです。躊躇なく目標を殺せ、と…」
古鷹「これが私の記憶です… 軽蔑しましたよね、やっぱり…」
榛名「古鷹さん、私は…」
古鷹「もう私の居場所なんて無いんですよ… もうお父さんやお母さんに合わせる顔も、榛名さんや天城さんに合わせる顔も…」
榛名「そんな事はありません!」
古鷹「でも私は、人を殺して悲しみもしない人間なんですよ?刷り込みをされていたとは言え、許される事ではありません」
榛名「確かに人を殺める事は許されませんが…」
古鷹「しかもそれで多くの人命を間接的に奪ってしまいました。なんで蒼龍さんが私を憎むか知って居ますか?
それは私が殺した相手、裏ブローカーに艦娘を斡旋していた人物が最前線への補給部隊の指揮官をしていてその輸送任務途中で殺害しました」
榛名「そんな…」
古鷹「そして部隊規模で関わっていたが為に私は深海棲艦の制圧海域にわざとその部隊を迷い込ませて部隊ごと消去しました。
私が直接手を下したのは3人ですが、直接でなくとも間接的に殺したのは100人を越えて居ます」
榛名「ッ…」
古鷹「そしてその二次被害で補給線が滞った結果蒼龍さんと飛龍さんの仲間が次々と死んでる… だから私は蒼龍さんや飛龍さんに、初風ちゃんや朝潮ちゃんに憎まれて当然の事をしてるんです…!」
榛名「…」
古鷹「もしかしたら今も初風ちゃんや朝潮ちゃんに憎まれてるかもしれない… 今までは仮面を被れたけど今はもう出来無い…
もう面と向き合う事も出来ない、どうすれば良いんですか私…」
榛名「古鷹さん…」
古鷹「もうこんな、手が血で汚れた店員なんて解雇して頂いて構いません…
両親にも、『私はもう汚れてるから会いたくない』と言って置いてください」
榛名「じゃあ貴女はどうする気なんですか…!」
古鷹「居なくなります。皆にも伝えておいてください、さようならって…」
榛名「ふざけないでください!」
古鷹「じゃあどうすれば良いんですか! どんな仮面を被った所で負ってしまった業は拭え無い…
私なんてもうどこにも居場所なんか無い、誰も受け入れてくれる人なんて居ないんですよ!」
榛名の言葉 直下
榛名「私が受け入れる!」
古鷹「え…?」
榛名「私が受け入れ、古鷹さんを守ります!」
古鷹「言ってる意味をわかってるんですか…?」
榛名「ええ、ちゃんと理解しているつもりです。それがどうかしましたか?」
古鷹「私は…」
榛名「『嘘を吐いて騙していた、だから戻れない』、ですか?」
古鷹「どうしてっ…」
榛名「伝わるんです、古鷹さんは心優しいからそうやって自らを傷を負いに行ってしまう…
騙していた、黙っていた事は確かにちょっとだけ怒ってます。でも、古鷹さんの記憶を取り戻せた事は嬉しい事です」
古鷹「榛名さん…」
榛名「それに古鷹さんはチームに必要な存在… 今更手放すなんてしません」
古鷹「何で… 私は、幸せになんてなれ無い、望んじゃいけないのに… 何で手を差し伸べるんですか!」
榛名「『誰もが幸せになる為に生まれてきた。だから誰かが幸せになってはいけないのは間違えてる』
これは父が私に遺した言葉です。蒼龍さんや飛龍さんが聞いたら怒るかもしれませんが、私は古鷹さんに幸せになって欲しいから…」
古鷹「どうして…!」
榛名「古鷹さんは愛されていた、両親に幸せを願われていた… なのに奪ったのは拉致した犯人です。なら奪われた分の幸せを取り戻すことはいけないのですか?
本当に幸せになっていはいけないのですか?」
古鷹「それは…」
榛名「私も過去に同じ事を考えた事がありました。実を言うと私は天城と血の繋がりの無い、どこの誰の子とも解らない孤児なんです」
古鷹「榛名さんが…?」
榛名「天城は実子ですが私は養子です。そして当時の私は荒れていて、世界を激しく憎んでいました。『自分は幸せを望んではいけない、人の温もりなんてない』と…
思い出すと今でも倒れるくらいにその孤児院で酷い扱いを受けて、幼い心は序徐に歪んで自力で元には戻せないくらいに…」
古鷹「そんなの…」
榛名「でも孤児院が潰れて天城の両親に引き取られ、そしてさっきの言葉を言われたんです。
だから古鷹さん、貴女の罪も何もかも私が受け入れて一緒に背負います。それでは駄目ですか?」
古鷹「でも…」
榛名「まだやり直せる、贖罪の方法はいくらでもあります。貴女を糾弾する人が居ると言うのなら誰が相手だろうと私が守ります」
古鷹「榛名さん… 本当に、良いんですか…?」
榛名「ええ、榛名が背負いますから。だから一緒に戻りましょう」
古鷹「はい…!」
パァァァァァァァァァァ…
≪病室≫
榛名「ふぅ…」
古鷹「…んっ、ここ、は…?」
榛名「やっと起きましたか… では御両親の方を今呼んで来ます」
古鷹「はい…」
榛名「やはり、怖いですか?」
古鷹「少し、ですけど…」
榛名「大丈夫です。榛名が付いていますから」
古鷹「お父さん、お母さん… ごめんなさい、私…」
古鷹父「良いんだ… 何も言わなくても良い…」
古鷹母「そうよ、貴女が戻って来ただけで…」
榛名「雨降って地固まる、ですか…」
榛名(私も、あの時両親と和解出来ていたなら… そう考えるとちょっと古鷹さんが羨ましい…)
大鯨「あら、もう目覚めたのですか?」
榛名「大鯨さんに飛龍さん…」
飛龍「チッ… 目が覚めて無かったら油性ペンで落書きしてやろうと思ったのに…」
榛名「流石にそれは…」
飛龍「冗談よ冗談。それより、話聞いたわよ。 記憶喪失装って転がり込んだのに実はマジで記憶喪失でしたー、なんてマンガかと思ったわ」
大鯨「それに精神的なショックで倒れたみたいで… でも杞憂だったようですね」
榛名「はい。ちゃんと目を覚ましてくれて、今は御両親と向き合ってます」
飛龍「せっかくお見舞いにサイコフレームを登山用リュックに詰めて来たのに…」
榛名「要りませんよ!?」
飛龍「だってフレーム多い方がフィールドを起こし易いって言われたし、ヒュウガ増産し過ぎたせいで溢れかえってるのよね」
榛名「フェネクス用に?」
飛龍「そう。バンシィのデータ解析してアームド・アーマー大量生産しようとしてて… このままだと4号機が出来上がりそうなレベルよ」
榛名「結構作ったのですね… あ、近々ハシラジマの方に赴こうかと思っているのですが…」
飛龍「あぁ、艤装の件ね。トンデモないもん入ってたらしいけど、大丈夫?」
榛名「はい。その部分を除いて改造して頂いたようで」
飛龍「ヒュウガ、マジであれやったの…?」
榛名「あれ…?」
飛龍「艤装にサイコフレーム組み込もうとしてたのよ、この前。しかもバンシィの… なんだっけ、あの爪…」
大鯨「アームド・アーマーVNかしら…?」
飛龍「あ、それです。それ組み込もうとしてたのよ」
榛名「えぇ…」
大鯨「あんなの使えるの瑞鳳くらいよ…?」
飛龍「殴り込みにかかる艤装適合者は瑞鳳しか居ませんよ。さて、ちょっとだけ顔見て帰るか…」
榛名「あの、出来れば…」
飛龍「わかってるわよ。私は蒼龍ほどアイツ等を憎んでない、あの世界は死と隣り合わせだったからそう言う話はザラにある。
たまたま私達の所でそれが起きて、たまたまそれの原因がアイツ等だったって事よ。それに死んだ命は戻らない… 恨んだ所でどうにもならないもの」
榛名「そう、ですか…」
飛龍「でもね、憶えておいて。アイツ等の背負った罪は重い、それと向き合う覚悟はある?」
榛名「…覚悟しています」
飛龍「そう… なら良いわ、じゃあ私は先に病室に行ってきます」
大鯨「じゃあ私からも少しだけお話して病室に行きましょう」
榛名「話とは?」
大鯨「良いニュースと悪いニュースです。良いニュースは衣笠さんの御両親が見つかったことです」
榛名「本当ですか!?」
大鯨「ええ。ただ悪いニュースは両親共にネグレクト気味だったので親子関係は最悪みたいとのことで… これ、伝えます?」
榛名「いえ、伏せておきましょう…」
大鯨「そうですね… 彼女、今の方が幸せそうですから…」
今日はここまで
ここまで重くする筈じゃなかったんだけど...
榛名「それで、今後の事ですけど…」
古鷹母「出来ればこの子を引き取ってまた復学させたいのですが…」
大鯨「それはあまりお奨めは出来ませんね。どこの学校かにもよりますが」
古鷹父「どう言う事ですか?と言うか、誰だ?」
大鯨「私は大鯨、榛名さんの後見人です。 まぁ、詳しい事はこの名刺をどうぞ」
古鷹父「どうも… !? し、失礼しました!」
大鯨「いえいえ、この容姿では色々と間違われる事が多いので慣れていますから」
榛名・飛龍・古鷹(一体名刺に何を書いてるの…?)
大鯨「古鷹さんは行方不明となっていた為経歴に空白が出来て居ます。3年間では休学期間を越えている為、高校は既に退学扱いでしょう…
さらに入試のやり直しとなる為、一般の学生との年齢に開きが出て虐めに発展する可能性もあります」
古鷹母「それは…」
大鯨「それにどうやって空白期間の事情を説明しますか?『拉致されてました』や『行方不明でした』、と説明します?
それこそ虐めに発展する可能性だってありますよ?」
古鷹父「確かにそうですが… じゃあどうすれば…」
大鯨「私ならば高卒認定試験を薦めます。通信制の高校でも3年はかかりますから最も手っ取り早いのはこれでしょう。
そして1教科以上合格となれば通信制高校で短期コースを使って残りの単位を修得して、晴れて卒業扱いとなります」
榛名(こんな手法もあるんですね…)
大鯨「でも一番重要なのは古鷹さんの意思です」
古鷹「私、ですか…?」
大鯨「貴女はもう充分大人… 貴女がどうしたいか、何がしたいのかは全部貴女が決めるんです」
古鷹父「しかし…!」
大鯨「お気持ちは理解出来ます。ですが縛り付けていては娘さんの成長にはなりません」
古鷹母「成長…」
大鯨「同い年の娘を持つ母としてですが… 私はかつて、娘を縛りすぎた。
でも大学進学を機に送り出した先で新たな出会いを経て見違えるほどの成長をしました。大型結晶体を破壊し『お台場事変』を終息させる程に」
古鷹父「『お台場事変』を…」
大鯨「育てるのは親の役目、ですが成長は子供次第です。親の干渉すべきことではありません。
古鷹さん、貴女がどうしたいか、何をしたいのかを決めてください。御両親にはその意思を尊重し、応援して欲しい…」
古鷹母「確かにそうよね…」
大鯨「すみません、本来なら私が他の家庭へ口を挟むべきではありませんでしたが…」
古鷹父「いえ、ありがとうございます。古鷹、お前が決めなさい。お前の未来なのだから…」
古鷹「私はまだやる事がある… だからまだ、チームに残って戦おうと思います。
これからの事はそれから考えます」
榛名「…それで、良いんですか?」
古鷹「はい。これが私の決めた道です。榛名さんや天城さんを欺いていた事への払拭、させて頂きます…!」
飛龍(これから、『未来』か… コイツ等も未来に進もうとしてるのね…
罪も何もかも背負ってこれからも生きてやるって覚悟、ちゃんと出来てるみたい。なら私の言う事は無いか…)
大鯨「…では古鷹さんは仙台に戻る、と言う事でよろしいですか?」
古鷹「暫くは仙台で働いて暮らします。榛名さん、構いませんか?」
榛名「ええ、私は歓迎しますよ」
古鷹母「…ねぇ貴方、私達もこれを機に仙台に越してみます?」
古鷹父「う~ん… 今の家はどうする気だ?」
大鯨「私が斡旋しましょうか? これでも不動産もやっているので高く売って、お安く新たな住居も用意出来ますよ?」
古鷹父「うむむむ… 検討しておきます…」
初風「何だろ、凄く嫌な予感がする…」ゾクッ
如月「これ、仕事押し付けられる直前の悪寒の気が…」ゾクッ
初風「胃壊しそう…」
如月「ストレスで枝毛増えちゃう…」
瑞鳳「あれっ、何か鳥肌が…」ゾクッ
402「大方、お前の母親が何かこっちに押し付けてくるんじゃないのか?」
瑞鳳「嫌な事言わないでよ!?」
402「今度は不動産かもな。これでお前の事業も拡大出来てお金がガッポガッポだ」
瑞鳳「不動産経営甘く見ると痛い目合うわよ?」
大鯨「では私達はこれで失礼します」
飛龍「じゃあね。また会いましょ?」
榛名「…これ、流石に持って帰ってください」つリュックいっぱいのサイコフレーム
飛龍「デスヨネー…」
榛名「御両親はどうなさいますか?」
古鷹父「一度戻らせて貰うよ」
古鷹母「応援してるからね、古鷹」
古鷹「ありがとう、お父さんにお母さん」
パタン
榛名「どうします?お医者様に頼んで…」
古鷹「あ、大丈夫です。もう起きれますから、ホテルに戻りましょう」
イベント 直下
青葉・衣笠は蒼龍に聞かされたので事情を知って居ます(一応この辺補完しておいてください)
再安価 直下
青葉「榛名さぁ~ん、青葉達の専用艦ってまだですか~?」
榛名「帰ってから最初にソレって…」
古鷹「こら、青葉!」
衣笠「トマホーク投げ付けられるよ?」
榛名「いや、あれは本気で怒らないと投げませんよ。それに投げるトマホークにも種類にも色々ありますし」
青葉「種類、ですか?」
榛名「こんな感じです」
・トマホーク・ブーメラン:ちょっとした脅し、もしくは1度目
・ダブル・トマホーク・ブーメラン:怒ってる、もしくは複数人
・トマホーク・ブーメラン(両刃):怒ってる、『自分強いアピール』する相手
・ダブル・トマホーク・ブーメラン(両刃):本気で怒ってる、『自分強いアピ-ル』する相手
・トマホーク(2メートル):本気で怒ってる、明確にこちらを傷つけようとしている
・ダブル・トマホーク(2メートル):殺すつもり、相手が格上そうだと判断した場合
榛名「怒らせないように気をつけてくださいね?」
全員「は、はい!」
青葉(この人、単純な戦闘能力だけだと瑞鳳さんよりちょっと下でもかなり人間として高い部類に入るんじゃないでしょうか…?)
榛名「まぁ、一応全員分は完成してますよ?」
衣笠「完成してるのって『ヴィクトリアス・ブレイヴ』と『クイーンエリザベス・ブレイヴ』だけじゃないの?」
榛名「今日は最終調整に行っていたのですよ。ようやく全部完成したので」
青葉「本当ですね… 専用艦用のケースが… あれ、16個?」
衣笠「あれ、一人分足りないよ?」
榛名「…榛名は戦っても、足を引っ張るだけなので自分用のは作ってません」
古鷹(またこの人は…)
青葉「いや、戦わないとは言え一応作っておいたほうが予備になるのでは…?」
榛名「考えておきます…」
衣笠(バトル嫌いも相当だよね、本当…)
榛名「じゃあここで3人用のお披露目しちゃいます?」
青葉「良いんですか?」
榛名「ええ、次の試合は3人と決定しているので。ではこちらが3人の専用艦です」
専用艦
青葉:重巡洋艦
・ベース:直下
・改造内容:↓3
・改造条件:特殊艤装を必ず装備
古鷹…空母
・ベース:↓5
・改造内容 ↓7
・改造条件:指定なし
衣笠…戦艦
・ベース:↓9
・改造内容:↓11
・改造条件:指定なし
・正規空母NG:赤城型・加賀型・蒼龍型・改蒼龍型(雲龍型含め)・翔鶴型・グラーフツェペリン級・ イラストリアス級 ・エセックス級『ヨークタウンⅡ』
・戦艦NG:扶桑型・伊勢型・長門型・金剛型・改大和型(超大和型含め)・天城型・加賀型・レナウン級・Sホルスト級 ・クイーン・エリザベス級
・重巡NG:古鷹型・青葉型・高雄型・利根型・最上型・Aヒッパー級
取り敢えず踏み台ついでにネタ
全主人公勢にスパロボ風のステータスをつけてみた
榛名
精神コマンド:集中、必中、不屈、覚醒、勇気
技能:ニュータイプL9、気力限界突破、底力L9、見切り、強運
エースボーナス:気力130以上で自軍ターン開始時毎、自軍ユニットの内ランダムで1体に『勇気』がかかる
瑞鳳
精神コマンド:必中、不屈、気迫、魂、愛
技能:明鏡止水、闘争心、気力限界突破、底力L9、見切り、
エースボーナス:気力130以上で自軍ターン開始毎、自軍ユニット1体にランダムで『愛』がかかる
潮
精神コマンド:直感、感応、献身、熱血、絆
技能:補給スキル、援護防御L2、見切り、強運、ガード
エースボーナス:自軍全ユニットの気力が毎ターンの開始時に+10される
春雨(GBF)
精神コマンド:直感、集中、狙撃、熱血、覚醒
技能:Eセーブ、精密攻撃、援護攻撃L2,連携攻撃、見切り、天才
エースボーナス:全武装射程+2、『移動後攻撃不可』の武装が移動後使用可能になる
瑞鳳が超脳筋になってるのは気のせい
ミッドウェイ級航空母艦
>>261
申し訳ありませんがミッドウェイ級はアウト(年代制限 終戦後に就役の為)です
すみませんが次の方はベースも同時にお願いします
サラトガ
>>263
すみませんが連取はNGです…
再安価
古鷹…空母
・ベース:直下
・改造内容 ↓3
・改造条件:指定なし
衣笠…戦艦
・ベース:↓5
・改造内容:↓7
・改造条件:指定なし
踏み台ついでにネタ
エンガノメンバー(お台場事変時)のスパロボ風ステータス
飛龍
精神コマンド:直感、集中、熱血、覚醒、愛
技能:気力限界突破、天才、見切り、再攻撃、連続行動
エースボーナス:CT+50%、気力140以上で自軍フェイズ開始時に1度だけ「覚醒」がかかる
浜風
精神コマンド:閃き、集中、分析、熱血、勇気
技能:指揮官、戦術指揮、精密攻撃、サイズ差補正無視、天才
エースボーナス:移動+2、戦術指揮の範囲が倍になる
イセ
精神コマンド:必中、直撃、ひらめき、かく乱、魂
技能:サイズ差補正無視、精神耐性、援護防御L1、援護攻撃L2、SP回復
エースボーナス:全武装の射程+2、全SP消費が70%になる
大鳳
精神コマンド:感応、直感、鉄壁、友情、気迫
技能:ガード、援護防御L3、戦意高揚、カウンター、底力L4
エースボーナス:精神コマンドの『友情』が『絆』に変化し、受けるダメージが80%になる
吹雪
精神コマンド:不屈、集中、必中、熱血、愛
技能:マルチターゲット、見切り、サイズ補正無視、再攻撃、戦意高揚
エースボーナス:命中+40%、全武装の攻撃力が+1000
夕張
精神コマンド:ひらめき、必中、献身、熱血、激励
技能:連携攻撃、援護攻撃L3、援護防御L1、ハーフカット、底力L4
エースボーナス:援護攻撃時ダメージ1.2倍、援護防御時のダメージが0.8倍になる
イク
精神コマンド:加速、集中、突撃、かく乱、熱血
技能:ヒット&アウェイ、ダッシュ、強運、底力L3、カウンター
エースボーナス:敵に狙われなくなる、回避+30%
愛宕
精神コマンド:不屈、必中、応援、愛、絆
技能:援護攻撃L2、援護防御L2、連携攻撃、戦意高揚、ダッシュ
エースボーナス:『ユキカゼ』がマップに居る場合、気力140以上で毎ターンごとに自軍キャラ全体に『応援』がかかる。
ユキカゼ
精神コマンド:閃き、感応、幸運、愛、祝福
技能:SP回復、強運、援護攻撃L2、援護防御L2、連携攻撃
エースボーナス:『愛宕』がマップに居る場合、気力140以上で毎ターンごとに自軍キャラ全体に『祝福』がかかる。
イ400
精神コマンド:不屈、感応、信頼、かく乱、補給
技能:SP回復、精神耐性、援護攻撃L1、援護防御L2、ガード
エースボーナス:気力140以上で毎ターンSPが20回復、SP消費が70%になる
イ402
精神コマンド:集中、直感、鉄壁、脱力、愛
技能:SP回復、闘争心、ガード、戦意高揚、援護攻撃L2
エースボーナス:気力150以上で毎ターン『鉄壁』がかかる、『愛』の消費が80%になる
夕雲
精神コマンド:直感、集中、加速、突撃、勇気
技能:ヒット&アウェイ、ダッシュ、カウンター、再攻撃、戦意高揚
エースボーナス:攻撃後の移動+2、気力120以上でターン開始時『加速』がかかる
蒼龍
精神コマンド:直感、集中、熱血、覚醒、愛
技能:気力限界突破、天才、見切り、強化人間L5、再攻撃
エースボーナス:『強化人間』がニュータイプに変化、気力140以上で自軍フェイズ開始時に1度だけ「覚醒」がかかる
取り敢えず適当に割り振ってみました
一応メンタルモデル共通能力として『SP回復』がついてます。そしてイクについては完全なネタです
現在榛名一行ことホワイトクリーンメンバー版も作成中です
来ない…
一応もう一度安価を募集します
再安価
古鷹…空母
・ベース:エセックス級ホーネット
・改造内容 直下
・改造条件:指定なし
衣笠…戦艦
・ベース:↓3
・改造内容:↓5
・改造条件:指定なし
また前の書き込みから1時間以上経過した場合のみ、連取可とします
カウンティ・ブレイヴ(青葉)
艤装
・SKC34 20.3cm連装砲3基6門
・10.2cm(45口径)単装高角砲4基4門
・4cm(39口径)単装ポンポン砲2基2門
・20mm単装機銃8基8門
・61cm魚雷発射管4連装2基
・スモーク・ディスチャージャー
・アームド・アーマーST
・ディスチャージ改(1式・粒子拡散弾、2式・粒子歪曲フィールド、3式・ハイパージャマー)
概要
青葉の専用艦プラ。
ベースとなっているのが古いカウンティ級である事から艤装を可能な限り新しいものに変更している。
先行・偵察を得意としている青葉用に視認率低下の為の迷彩塗装やスモーク・ディスチャージャーと煙幕弾による視認妨害、航跡を可能な限り消せるように船体への粒子加工などを施している。
また専用のディスチャージとして粒子を歪曲させて妨害電波を発する『ハイパージャマー』を使用可能にしており、全機能をフルで使用すれば捉える事はほぼ不可能になっている。また特殊艤装として『アームド・アーマーST』を装備している。
アームド・アーマー・ステルス
船体のステルス性を高める増加装甲と偵察用X艇で構成される追加ユニット。
増加装甲は防御力はほとんど無いが武装を覆い隠し対レーダーステルスに効果を発揮し更に航跡も目立ちにくくなる様に艦尾の形状も変形させるステルスモードのへの変形機構が実装されている、ただしステルスモード中は火力、速力は大きく低下してしまう。
X艇は非武装で速力を極限まで高められておりいち早く目的地へ展開し潜伏、その場で置き偵察を行う。
インプラカブル・ブレイヴ(古鷹)
艤装
・連装5インチ砲(VT) 8門
・連装2ポンド砲(VT) 48門
・20 mm 機関砲 27基
・隠し20.3cm単装砲1基
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ改(1式・粒子硬質化壁、2式・粒子圧縮加速、3式・粒子歪曲フィールド)
・アームド・アーマーBst(533mm魚雷3連装発射管2基)
艦載機
・SBDドーントレス 10
・TDFアヴェンジャー 12
・F8F ベアキャット
概要
古鷹専用の艦プラ。
インプラカブルをベースに『ヴィクトリアス・ブレイヴ』やチーム・エンガノ所属の大鳳が製作した『ヨークタウン・フェネクス』のデータをフィードバックして改修を施している。
軽量化による機動性向上と全対空兵装のVT化による対空能力強化、ディスチャージに大鳳専用だった『粒子硬質化壁』を採用する事で軽量化による防御力低下を補っている。また高い安定性を誇り、急角度の傾斜を除けばありとあらゆる状況で艦載機を飛ばす事が出来る。また有事の際に対艦戦闘を行えるように甲板から内蔵された20.3cm単装砲が出現する。
アームド・アーマー・ブースト
如月用のアームド・アーマー・アサルトの機能を『ブースト』に偏らせて加速性のみを強化させたもの。
こちらも軽量化を施し武装を533mm魚雷発射管に絞っているのでクルーズ・フォームでの加速性はアームド・アーマーASを凌ぐ。
またアサルト・アーマーHMの雛形となる技術を使っていて、回頭性能もASと比較して高い。
ペンシルベニア・ブレイヴ(衣笠)
艤装
・Marks10 35.6cm(45口径)三連装砲4基
・Marks12 12.7cm(38口径)連装高角砲8基
・ボフォース 4cm(56口径)四連装機関砲10基
・エリコン 2cm(76口径)単装機関砲34基
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ改(1式『粒子圧縮弾頭』、2式『粒子開放衝撃破』、3式『粒子拡散弾頭』、4式『PBCtype-K』)
・アームド・アーマーHM
概要
衣笠専用の艦プラ。
戦艦ペンシルベニアをベースに『クイーンエリザベス・ブレイヴ』のデータをフィードバックして改修を施した。
また瑞鳳製の『シャルンホルスト・クロイツ』『グナイゼナウ・クロイツDrei』を参考にしており、機動性は少し劣るがかなり高い機動性を保持している。
そして榛名と特製PBC第一号である『PBCtype-K』を装備している。PBCの能力は瑞鳳製のPBC特性(type-Hとtype-Sの『屈折』、type-Zの『貫通』、type-Iの『超射程』、type-Yの『チャージ短縮』)とは異なる特性の『照射』を持っている。粒子消費量は大きいが従来型と比較して10秒ほど照射が続く為、アームド・アーマーHMの回頭能力を使えば前面の敵を『薙ぎ払う』事が出来る。
アームド・アーマー・ハイマニューバ
基本構造はアームド・アーマーASの高機動ユニット同様だがベースに小さめの軽巡を使用しており最高速は若干低下したが回頭性が向上している武装も強化されており15.5センチ単装ガトリング砲塔が2基追加されている、クルーズフォームではあまり性能差は無いがディスチャージ形態のハイマニューバフォームでは推進ノズルのベクタードノズル化やサイドスラスターが追加されており最高速度は低下したが加速、回頭性は劇的に向上、変態的な回避能力を発揮するに至っている。
すみません、リアルでのストレスで体調を崩した為4日程お休みさせて頂きます…
そしてまたちょっとアンケートです
内容は
1.榛名編に『霧』を絡ませるか(恐らく関わるとしたら『超戦艦ヤマト』、瑞鳳編での『何故ヤマトは敵対を選んだか』が主軸になる。また関わるか関わらないかによって榛名の専用艦の特殊艤装が変化する)
2.全国大会終了後、旅行の行き先は『伊豆』と『舞鶴』どっち?
3.世界大会の『榛名』と『天城』のライバルポジは誰が良い?(確定は『清霜VSギンガナム』。 参考として瑞鳳編だと『吹雪VSヴェールヌイ』『飛龍VSグラハム』『大鳳VS扶桑(強化)』『浜風VSカトル』『瑞鳳VSロリコンクレイジーサイコレズビス子』)
4.その他
上記4つの内容を解答して頂きたいのでご意見よろしくお願いします。受付は7/12の23:59までとします
1.瑞鳳編でガッツリ絡んだので無しで
2.舞鶴
3.艦これキャラなら金剛、雲龍姉妹、ガンダムキャラならガロードorバナージ(榛名のニュータイプ疑惑繋がりで)
4.専用艦の安価は最初に方向性を決めておけば参加しやすいと思う
1 絡みあり
2 舞鶴(某加入確定者絡みでなにかありそう)
3 14話?で金剛戦は確定(全国決勝?)してるっぽいから前回イセとの伏線を無かったことにされたアイラか、NT絡みでシロッコとかで
4 特に無し
1 瑞鳳編だと何か敵対してた、って感じだったから絡みありで。絡みありになったら榛名との関係ありで
2 舞鶴
3 クルーゼとかフロスト兄弟みたいな憎悪の塊連中
4 出来ればほのぼのとした話を…
1 絡みは無し
2 舞鶴
3 榛名はガロード 天城はカミーユ
4 青葉に救いをください(切実)
1.絡ませる
2.舞鶴
3.榛名vsハマーンorシロッコ(NT)
天城vsフロスト兄弟orクルーゼ(憎悪)
4.瑞鳳編でのライバルとの遭遇が見たい
1 船体まで固定されちゃうなら霧は無しかなぁ、榛名の専用艦は何をベースにするか思いついてしまったし
2 舞鶴
3 青葉達に種版三連星みたいな3人一組のガンダムキャラをぶつけてみるとか
4 本編とは関係なくてもいいから霧のコンゴウ型+蒔絵が榛名の店にお邪魔する話
1絡む
2舞鶴
3お任せ
4これまでの話のあらすじをざっとでも良いからおさらいしたいな
特に潮編とか瑞鳳編は新参でよくわからなんだ
ではアンケートの結果を発表いたします
1.霧をストーリーに絡ませる(次話の『2対の獣』から)
また榛名の専用艦の特殊艤装が変化、『プロトタイプ・バスター・キャノン改』→『???』(榛名オリジナル)になります。まぁ、絡む霧がアレなので察している方も居るかも… また専用艦は『その艦』を選択肢に反映しておきます(使用禁止艦の中に含まれているので)
2.旅行先は舞鶴(因みに何故伊豆or舞鶴だったのかは海+温泉のある場所を適当にチョイスした結果)
3.選択肢に反映
そしてその他についての解答は
>>276
以降の専用艦安価に試験的に反映します
>>280
多分本編は瑞鳳編以上にシリアス(瑞鳳編は中盤以降は割とシリアスだったので。瑞鳳の存在そのものがタチの悪いギャグと言ってはいけない)なので恐らく小ネタ系が唯一のほのぼのかと… もしくは本編中でもギャグ枠を弄り倒す(なお衣笠はギャグ枠からシリアス枠になった模様)
>>281
青葉達が救われる(多分蒼龍・飛龍に赦される)かは本編での行動次第。ただ所業が所業なだけに難しいかも…(特に蒼龍)
>>284
じゃあどこぞの米軍の方とクレイジーロリコンサイコレズを本編中で弄り倒します(あとはカトルと某イタリアの伊達男くらい?)
>>286
小ネタで余裕がある際に実施します(なおコンゴウは吹雪、夕張、イク、蒼龍、400、402に葬られたので出ません。なのでヒエイ・ハルナ・キリシマとなります)
>>288
これも小ネタで余裕がある際に実施します(潮編は打ち切り?ですけど…)
榛名「『カウンティ・ブレイヴ』『インプラカブル・ブレイヴ』『ペンシルベニア・ブレイヴ』、この3つです。
それぞれのアームド・アーマー『Bst』『ST』『HM』の3つ、ファイターそれぞれに合わせて調整してるので活かせる筈です」
青葉「そう言えばアームド・アーマーって何なんです?」
榛名「艦プラ用の増加装備です」
衣笠「いや、そうじゃなくて… なんでアームド・アーマーって名前なの?」
榛名「私の使うモビルスーツの武装名から拝借しました」
古鷹「モビルスーツ…?」
榛名「少し前に異世界に飛ばされた時に使った兵器です。ガンダムって言えばわかりますか?」
衣笠「ガンダムって… あのガンダム?」
榛名「ええ。そのガンダムです」
青葉(そう言えば榛名さん、ニュータイプだって… ニュータイプって一体…)
榛名「深海棲艦と渡り合うにはガンダムの力が必要だったので使用したまでです」
衣笠「そのガンダムは…」
榛名「今は瑞鳳さんに預け、隠匿しています」
古鷹(瑞鳳さん、確か拠点に島を所有してるみたいだからそこにあるのかな…?)
榛名「ところで皆さん、何か言う事はありませんか?」
青葉「うっ…」ダラダラ
榛名「榛名、ちょっとだけ怒ってるんですよ?」ゴゴゴ
衣笠「ひっ…」ダラダラ
榛名「天城には話したようですけど、私には何もありませんね?」ニッコリ
3バカ「す、すみませんでした!」
榛名「まぁ、構いませんけど。胴体と首がさようならしたくなければ余り嘘はつかないようにしてくださいね?」
3バカ「は、はい!」
榛名「では如月さんは知っていたのですか?」
如月「ええ。寧ろあの世界出身であの3人の悪名を知らない艦娘は居ないわよ」←同室
榛名「そこまで…」
如月「特に初風ちゃんと朝潮ちゃんは蒼龍さんに飛龍さんと同じ第二航空戦隊に居たからあの3人に恨みを抱いていてもおかしくは無いわ」
榛名「やはり…」
如月「朝潮ちゃんは過去とか割り切れる子だけど、初風ちゃんはそうもいかないかもね」
榛名「どう言う事ですか?」
如月「あの子、何でバトルの最前線で戦闘指揮を行わない理由知ってる?」
榛名「確かに戦闘にあまり出たがらないような…」
如月「あの子、自分の指揮で一人死なせてるの」
榛名「え…?」
如月「瑞鳳姉さんからの又聞きだからどの艦娘だったか名前は知らないわ。だけど瑞鳳姉さんが次元転移した時に発生した戦闘でその艦娘は初風ちゃんの目の前で沈んだって。
瑞鳳姉さんは部屋に監禁されてたから戦線には居なかったから直接の事は何も知らず、ただ『仲間が死んだ』ってポツリと聞かされたそうよ」
榛名「そう、なのですね…」
如月「誰かの死は中々割り切れるものじゃない、特に自分が大事に想っていた相手ならなおさらよ。だけど私達は艦娘、死者に囚われているといずれ死者に足元を掬われて同じ場所に行く事になる。だから割り切らなきゃいけないの。
でも初風ちゃんは優しすぎるから、振り切れ無いの。そして自分の業となって、自責の念で今も苛まれてる… あ、これオフレコでお願いね。バレると私の髪の毛毟られるかもしれないから」
榛名「そ、そうですか…」
イベント 直下
コンコン
榛名「あれ、誰か来たみたいです」
如月「…待って。開けないで!」
榛名「どうかしたのですか?」
如月「あ、怪しい人かもしれないし…」
榛名「?」
如月(この図ったようなタイミング、絶対来る…!)
榛名「覗き窓は… 誰も居ない…?」
如月(ぜ、絶対ノックして屈んでる!)
榛名「ノック逃げ…? 一体誰が…」ガチャ
如月「ま、待って!開けちゃ…」
初風「どうも、未だに死者に引き摺られてる初風です。以後よろしく」テェェェェェェェェン
如月「あ、あわわわ…」
初風「で、アンタ何余慶な事言ってんの?」
如月「い、いつから聞いて…」
初風「最初からよ。このホテルのドア、薄いから丸聞こえだし。ちょっとアンタに仕事の事で用事があったから部屋に来たらこれよ…
…振り切れて無いのは事実よ。でも何がいけないの?私達は戦うのを止めた、だから覚えていて何が悪いの?」
如月「それは…」
初風「私はあの子に何も出来なかった、だから誰かが忘れても私があの子の事を憶えて、ずっと弔ってやるって決めてるの」
如月「…その割りに週2で魘されてる癖に」
初風「否定しないわ。だからそれも含めて、業を背負ってやるの。 青葉達に関しても多少なりとも恨みはあるし、水に流せるものでもない。
だからそれをネタにネチネチいびり倒してやる、ってのが私の復讐よ」
榛名「…初風さん、恨みだけでは…」
初風「わかってるわよ。復讐なんかした所で何も報われないって事もね… でも死者を弔うって事は生きてる人間が現実と折り合いをつけるって事なの。
復讐もそれと同じ、私は私なりに現実と折り合いをつけるわ」
榛名「初風さん…」
初風「と言っても、蒼龍みたいに意固地になってるのは性に合わないから2年位ネチネチ言い続けて止めるわよ」
如月「何と言うか、地味ね…」
初風「そりゃどうも。ところで如月、アンタ勝手に人の秘密詮索してた上に勝手に暴露するなんて許されると思ってる?」ニッコリ
如月「うっ… そ、それは…」
初風「アンタに選択肢をやるわ」ポイッ
榛名「書類と… バリカン…?」
初風「選びなさい、仕事をやるか坊主になるか。言っとくけど、逃がしはしないわよ」
如月「…し、仕事で」
初風「ん?もっと誠意を込めなさいよ?」
如月「し、仕事をさせてください…」
初風「よろしい、これでチャラにしてあげる。あと榛名、憶えておくのは自由だけど口外したら…」
榛名「は、はい!」
初風「よろしい。じゃあ私はコンビニでも行って来る」
榛名「お、お気をつけて…」
さらにイベント 直下
如月「あぁ、案の定洒落にならないような書類押し付けてきたわあの子… これ坊主云々言う前に十円ハゲか胃に穴が開くかのどっちかね…」
榛名「だ、大丈夫ですか…?」
如月「何で中学生にこんな事やらせるのかも疑問だけど、こなせちゃう自分もアレなのよね…」
コンコン
如月「ひいっ!?ま、またあの水色ツチノコ悪魔!?」
榛名「つ、ツチノコって… ともかく見てきますね」
コンコン
榛名「は~い」
朝潮「朝潮です。初風が半分キレてる状態でコンビニに行ってくる、と言っていたのですが何か知りませんか?」
榛名「あー… どうします?」
如月「事情説明するから入れて…」
事情説明中…
朝潮「それは如月が悪いです」
如月「だよねぇ…」
朝潮「触れて欲しく無い事もある、しかもそれを他人に話してしまうなんて言語道断です。
特に初風にとって『あの子』の話はタブー… 私や野分、秋月の対応を見ていれば分かるでしょう?」
如月「私が悪かったわ… あの子に後でもう一度謝っておかないと…」
朝潮「榛名さんも、初風に『あの子』の事は聞かないでください。私も、この件は出来れば話したくないので…」
榛名「わかりました」
榛名(この調子では秋月さんも野分さんも駄目ですね…)
朝潮「後、青葉さん達についてですが私はどうとも思ってません」
如月「どうとも思ってない無い?」
朝潮「憎んでもいなければ信頼もしていません」
榛名「朝潮さん…」
朝潮「今は仲間、と言っても一度私達を苦しめた相手を信頼できる程お人好しでは無いので」
如月「まぁ、そうなっちゃうわよね…」
朝潮「信頼しようと努力はしています。でも、私の中にある何かがそれを拒んでいる… もう暫く時間がかかりそうです」
榛名「そう、ですか…」
朝潮「では失礼します、おやすみなさい」
如月「おやすみ」
榛名「おやすみなさい」
パタン
如月「恨みもしないが信頼もしない、か… 青葉さん達には一番酷な扱いね…」
榛名「朝潮さん、色々知ってますから青葉さん達の行動も一番知っているのかもしれませんね…」
如月「あら、寝無いの?」
榛名「ええ、課題の方がまだ残っているので」
如月「それでPC出してるのね。情報関係だから」
榛名「はい。今回はJavaでプログラムを組む、と言う課題なので時間がかかりそうですから早めに少しずつやっておかないと…」
如月「あらあら… 寝不足はお肌の敵よ?」
榛名「わかってます。ある程度終わったら寝ますよ」
如月「そう… じゃあおやすみなさい」
榛名「おやすみなさい」
2時間後…
榛名「このくらい、ですね…」
榛名(メールチェックしないと、課題が何時増えるかどうか…)
榛名「あれ、友人フォルダにメール?」
榛名(このアドレスって… 10ヶ月ぶりの連絡ですか…)
榛名「えっと… 添付ファイル…?」
榛名(設計図…?しかも丁寧にCADで作られてる…)
榛名「えと、本文は…」
『応援してる』
榛名「…どこかで、見ていてくれているのですね」
榛名(でも、この設計図は専用艦が揃った今はもう必要無いかもしれません… でもありがたく受け取りましょう)
榛名「返信返信っと…」
榛名(『ありがとうございます。榛名も頑張りたいと思います』… 送信!)
榛名「よし、送れましたね… さて、私も寝るとしましょう」
≪一方その頃 硫黄島≫
ヒエイ「ユニオンコアが一つ行方不明?」
ミョウコウ「らしい。厳重に管理していた筈なのに、一つ数が足り無いそうだ」
ヒエイ「どのユニオンコア?」
ミョウコウ「それが、何も書き込まれて居ないデルタコアだ」
ヒエイ「デュアルコアを!?我々の管理ミスと言う事か…」
ミョウコウ「ナノマテリアルはイセ達がハシラジマで管理している。だがイセ達や積極的にハシラジマへ通っているヒュウガは知らんと言っている」
ヒエイ「千早群像と千早翔像に確認は?」
ミョウコウ「千早群像に確認は取った。全401クルーとタカオ、知らないそうだ。 それどころかこちらに協力を申し出ている。
千早翔像とムサシについてはズイカクを軍艦島へと向かわせた。連絡の取れるビスマルク、U-2501クルーは知らないと返答だ」
ズイカク『ミョウコウ・ヒエイ、聞こえるか?』
ミョウコウ『確認は取れたのか?』キィン
ズイカク『ああ。千早翔像もシロ、活動のログを見ても潔白だ。でも…』
ヒエイ『どうした?』キィン
ズイカク『軍艦島に海域強襲制圧艦・レキシントンが居る』
ヒエイ『馬鹿な!? あのレキシントンは坊ノ岬沖で…』
ズイカク『いや、居たのは『元の世界』のレキシントンだ。恐らく、何らかの方法で転移したんじゃないか?』
ミョウコウ『北米艦隊の方か…』
ヒエイ『了解した。引き続き調査を頼む。何なら数隻ナガラをそちらに送るが』
ズイカク『必要になったら貰う。ではまた後で』
ミョウコウ「…デルタコアが必要な存在、何だと思う?」
ヒエイ「超戦艦クラス… ムツか?」
ミョウコウ「確かに現存している超戦艦はムツとムサシ、ビスマルクだけだ。だが坊ノ岬で2隻の超戦艦が沈んでいる」
ヒエイ「総旗艦は瑞鳳と言う人間がコアを粉砕した、とイセから聞いている」
ミョウコウ「だとすれば、可能性が残るのはナガトだ」
ヒエイ「確かにナガトのユニオンコアはまだ発見されていないが。わざわざ他のコアに乗り換える必要は無いだろう」
ミョウコウ「いや、機能が半分以上失われた場合は他のユニオンコアに上書きするかもしれない」
ヒエイ「…その瑞鳳と言う人間がユニオンコアを破壊出来なかった可能性は?」
ミョウコウ「無い。硫黄島到着時の彼女の手にはユニオンコアの残骸が付着していた。彼女の戦闘能力であればユニオンコアを破壊するくらい造作も無いだろう」
ヒエイ「確かに超戦艦級のクラインフィールドを生身で突き破って、ヤマトの船体の半分を一撃で消し飛ばせるなら可能だろうな…」
ミョウコウ「ともかく、だ。400、402、ナチに協力を仰いで見るか…」
ヒエイ「その3隻は索敵能力も優れているから適任だろう。ヒュウガを伝って連絡するか」
ミョウコウ(しかし、何故今になって…)
oh… ミスでした…
> ×ヒエイ「デュアルコアを!?我々の管理ミスと言う事か…」
○ヒエイ「デルタコアを!?我々の管理ミスと言う事か…」
翌日
初風「2回戦の選手を発表するわ」
天城「えっと、4人でしたっけ?」
清霜「4人かぁ… でも清霜達出れないんだよねぇ…」
秋月「この制限ルールって面倒ですね…」
榛名「今回の戦闘は4人、制限は『大型艦のみ』です」
阿武隈「大型艦って重巡、戦艦と正規空母クラスってこと?」
曙「でも正規空母は1隻、って制限があるわ」
龍鳳「少し難しいですね…」
初風「ともかく、よ。メンバーと艦プラ発表するわ」
メンバー
・古鷹 インプラカブル・ブレイヴ
・青葉 カウンティ・ブレイヴ
・衣笠 ペンシルベニア・ブレイヴ
・4人目 直下(使用艦も同時に)
出撃可能:初風・秋月・朝潮・野分
使用艦制限:大型艦(重巡・戦艦のみ)
初風「一人目、古鷹。使用艦は『インプラカブル・ブレイヴ』、二人目に青葉の『カウンティ・ブレイヴ』。
三人目は衣笠『ペンシルベニア・ブレイヴ』、そして最後は朝潮の『フッド』よ」
朝潮(初風、嫌がらせですか?)
初風(そう言う意図は無いわ。相性の都合よ。 野分は大型艦向けじゃないし秋月は空母、私のポジは古鷹とダブるから適役がアンタしか居ないの)
衣笠「ここで今までの払拭しておかないと…」
青葉「顔向けできません…!」
初風「古鷹、病み上がりだけど戦闘指揮は任せる。やれるわね?」
古鷹「任せて…!」
初風「あと榛名、アンタは古鷹のサポートにまわりなさい」
榛名「わかりました」
自軍戦力
インプラカブル・ブレイヴ(古鷹&榛名)
艤装
・連装5インチ砲(VT) 8門
・連装2ポンド砲(VT) 48門
・20 mm 機関砲 27基
・隠し20.3cm単装砲1基
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ改(1式・粒子硬質化壁、2式・粒子圧縮加速、3式・粒子歪曲フィールド)
・アームド・アーマーBst(533mm魚雷3連装発射管2基)
艦載機
・SBDドーントレス 10
・TDFアヴェンジャー 12
・F8F ベアキャット 45
カウンティ・ブレイヴ(青葉)
艤装
・SKC34 20.3cm連装砲3基6門
・10.2cm(45口径)単装高角砲4基4門
・4cm(39口径)単装ポンポン砲2基2門
・20mm単装機銃8基8門
・61cm魚雷発射管4連装2基
・スモーク・ディスチャージャー
・アームド・アーマーST
・ディスチャージ改(1式・粒子拡散弾、2式・粒子歪曲フィールド、3式・ハイパージャマー)
ペンシルベニア・ブレイヴ(衣笠)
艤装
・Marks10 35.6cm(45口径)三連装砲4基
・Marks12 12.7cm(38口径)連装高角砲8基
・ボフォース 4cm(56口径)四連装機関砲10基
・エリコン 2cm(76口径)単装機関砲34基
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ改(1式『粒子圧縮弾頭』、2式『粒子開放衝撃破』、3式『粒子拡散弾頭』、4式『PBCtype-K』)
・アームド・アーマーHM
フッド(朝潮)
艤装
・Mark I 38.1cm (42口径)連装砲 4基
・10.2cm(50口径)MkXVI連装高角砲 7基
・2ポンド8連装ポンポン砲 3基
・12.7mm 4連装機銃 4基
・17.8cm 20連装UP発射機MkI 5基
・53.3cm 水上魚雷発射管単装 4基
・同水中魚雷発射管 2基
Please Set Your KP BASE
Beginning Plavsky Particle Dispersal
Please Set Your KANPLA
BATTLE START!
古鷹「インプラカブル・ブレイヴ、古鷹!」
青葉「カウンティ・ブレイヴ、青葉!」
衣笠「ペンシルベニア・ブレイヴ、衣笠!」
朝潮「朝潮、戦艦フッド!」
榛名『チーム・ホワイトクリーン、全艦…』
古鷹「出撃します!」
古鷹「敵艦隊を目視で捕捉!」
榛名『データリンクスタート、全艦のプロットに敵情報を表示します』
敵艦隊
・戦艦 天城
・戦艦 ネルソン
・重巡 エクセター
・空母 サラトガ
青葉「どうします?」
衣笠「一気に決めちゃう?」
朝潮「いえ、隠し玉があるかも…」
行動選択 直下
1.空母を優先的に攻撃し、制空権を奪う
2.牽制しつつ足止め、敵周囲に包囲網を築く
3.航空攻撃による足止め、その後PBCで焼き払う
4.その他
古鷹「ここは慎重に… フッドとペンシルベニアで牽制しつつ包囲網を構築するよ!
青葉、ジャマーを発動してレーダーを潰して!そうすればヘタに相手は砲撃出来無い!」
青葉「了解!粒子散布開始、ハイパージャマー起動します!」
古鷹「フッド、ペンシルベニアは敵の左右に展開。そのまま牽制砲撃を加えつつ包囲して!」
朝潮「わかりました!」
衣笠「衣笠さんにお任せ!」
敵艦隊に向け、二手に分かれた戦艦が狙いをつける
朝潮「目標、左舷の敵艦隊。砲撃、開始します!」
衣笠「右側の敵、当てるよ!」
そして2隻の戦艦から砲撃が放たれる!
命中判定
・戦艦 天城 直下
・戦艦 ネルソン ↓2
・重巡 エクセター ↓3
・空母 サラトガ ↓4
0~15 命中せず
16~35 至近弾
36~55 小破
56~75 中破
76~95 大破
95~00 撃沈
放たれた砲弾はそれぞれに着弾し、炸裂する!
榛名『敵『天城』と『エクセター』小破。『サラトガ』は甲板に直撃弾で発艦不可、『ネルソン』は至近弾です』
古鷹「3隻にダメージ…!これなら…」
しかし古鷹に対し、3隻から砲撃が加えられる!
榛名『敵艦発砲、こちらに攻撃を加えてきます!』
古鷹「回避運動開始、包囲網構築まで持たせます!」
古鷹はアームド・アーマーBstの出力を上げて砲弾を回避しようとする
古鷹「アームド・アーマーの力、見せてあげるんだから!」
回避判定 直下
0~30 命中せず
36~45 至近弾
46~65 ダメージ無し
66~75 小破
76~85 中破
86~98 大破
99~00 撃沈
アームド・アーマーによって加速したインプラカブルに砲弾は当たらず、全て水に着弾する!
古鷹「このままやられるのは性に合わない… 艦載機発艦開始、制空権を奪取しつつ敵艦隊にダメージを!」
榛名『了解!ベアキャット発艦、続いてドーントレス及びアヴェンジャーを射出します!』
加速しているインプラカブルから艦載機が飛び立ち、敵艦隊に向けて飛来する!
古鷹「目標『サラトガ』、対空能力が高い敵を優先してください!」
榛名『はい!目標入力『サラトガ』、攻撃開始!』
艦載機の攻撃がサラトガに集中し、サラトガは退避しようとするが…
撃沈判定 直下
40以上で撃沈
古鷹の攻撃はサラトガを撃沈すっるまでには至らなかった。
古鷹「逃がした… 艦載機、補給開始。第二次攻撃の用意を」
榛名『わかりました。艦載機を帰還させます』
古鷹(包囲網の形成は殆ど出来上がってる… どう戦おうか…
選択肢としては『このまま飽和攻撃による殲滅』『包囲網構築後PBCによる殲滅』『一度包囲網を解除した上で殲滅』のどれか…)
行動選択 直下
1.このまま飽和攻撃を敢行し、殲滅
2.包囲網を完成させてPBCによる殲滅
3.一度包囲網を解除した上で殲滅
4.その他
古鷹「包囲網を構築完了後、衣笠はPBC発射態勢へ移行。一気に殲滅します!」
朝潮「こちらは予定ポイントへ到達しました」
古鷹「砲撃を続行、敵を足止めして!」
朝潮「了解」
青葉「ポイント到達まであと10!」
衣笠「こっちもそれぐらい!」
榛名『艦載機の補給、完了しました!』
青葉「第二次攻撃隊発艦開始、敵の戦力をなるべく削ります!」
・戦艦 ネルソン 直下
・戦艦 天城 ↓2
0~15 命中せず
16~25 至近弾(中破)
26~45 中破
46~75 大破
76~00 撃沈
・重巡 エクセター ↓3
0~15 命中せず
16~35 至近弾
36~55 小破
56~75 中破
76~95 大破
95~00 撃沈
・空母 サラトガ ↓4
0~15 命中せず
16~35 中破
46~65 大破
66~00 撃沈
艦載機から放たれた弾頭が直撃したネルソンとエクセターは誘爆を引き起こし炎上を始め、サラトガと天城は攻撃の回避を試みるが互いの距離を測り間違え衝突した!
榛名『「天城」及び「サラトガ」、衝突し戦闘続行不可。「ネルソン」「エクセター」は健在です』
古鷹「想定以上の成果…!衣笠、今!榛名さん、遠隔サポートを!」
衣笠「了解!」
榛名『コードPBC起動!リミッター解除、出力100%!』
衣笠「リミッター解除確認、粒子収束開始!ディスチャージ、ブーストモードスタンバイ!」
船体が割れ、アームド・アーマーと発射口にエネルギーが収束する!
榛名『粒子圧縮退域へ突入!発射シークエンス、スタンバイ!』
衣笠「ディスチャージ、サイドキックモード!」
収束されたエネルギーが解放され船体が横向きに加速する!
榛名『射線上から友軍の離脱を確認。縮退域臨界点到達、セーフティ解除!』
衣笠「焼き尽くせ、プラフスキー・バスター・キャノン!」
そしてペンシルベニア・ブレイヴから眩い閃光が放たれた!
撃沈判定
ネルソン 直下
エクセター ↓2
05以上で撃沈
放たれた閃光がエクセターの船体を貫通し、ネルソンの船体をも焼き尽くそうとしたが届くことは無かった。
衣笠「嘘っ!?もうオーバーロードしたの!?」
榛名『機関にエラー!? 出力を上げすぎて妙なノイズが…』
古鷹「復旧は?」
榛名『この戦闘中は不可能です。1から調整の必要が…』
Battle END
Winner“Team WhiteClean”
青葉「ありゃ?」
榛名『サレンダー… 降参したようです』
朝潮「恐らく、PBCの威力が牽制になったのかと…」
衣笠「そりゃ世界に一人しか作れ無い、って思ってた武装がアッサリ目の前に出てくれば諦めたくもなるよ」
古鷹「ま、まぁ… 戦闘終了、皆お疲れ様でした」
曙「ふぅん… アイツら、本気で戦ってるようね」
天城「…少なくとも古鷹さんは記憶を取り戻しているので疑いの余地は無いのでは?」
初風「どうだか? ま、チームに貢献してアンタの姉がそれを認めてるなら私から文句を言う権利は無いわ」
秋月「私達も依存はありません」
如月「私達もよ」
阿武隈「榛名姉さんに従うだけ」
陽炎「でも大丈夫かしらねぇ?」
長波「まだ何かあるのか?」
陽炎「天城姉さんしか知らないと思うけど、ちょっと怒っただけでトマホークで服切り刻むような姉よ?裏切ったら本気で首飛ばすかも…」
野分「それに私と清霜、お母さんと姉さんや二航戦の二人も居るから…」
清霜「間違いなく死は免れられないよね。姉さんだったら確実に殺せるし、蒼龍さんだったらデルタカイで踏み潰しかねないし」
舞風「…微妙に可哀想になってきた」
曙「全部自業自得よ。ま、姉さんに成層圏まで吹き飛ばされるか、デルタカイのハイメガで焼き尽くされたら同情してやるけど」
榛名(どうやら三人と皆の溝は遥かに深い… でも何かきっかけがあればちゃんと分かり合える、私はそう信じてます。きっと…)
第11話『Lost Memory』 終
ここで第12話『2対の獣』に移る前に小休止的な意味合いで小ネタをやりたいと思います(本編が思った以上にシリアスすぎて…)
今のところ予定は
・『心の光 シェフの本気』…大和に連れられ拉致被害で自我を破壊された者達の面会に行った榛名。NTの力で元に戻そうと試みるが… 一方天城は別の方法で元に戻そうとナチの手と厨房を借りて『おみまい』の準備を重ねていた
・『アンリミテッドの軌跡 浜風編』…チーム・エンガノ最初期メンバーで『最強の戦術家』こと浜風の視点でアンリミテッド編(瑞鳳編)を振り返る。
これ以外に小ネタを3つ程募集しようと考えているのでリクエストの方をよろしくお願いします
リクエスト ↓3まで
すみませんが対決列島はかなり数を食う(判定がコンマなので)ので申し訳ありませんが今回はちょっと…
何か小ネタ、では無く具体例をお願いします
再リクエスト ↓2まで
『心の光 シェフの本気』※2回戦終了直後の話です
天城「試合が午前中で終わって良かったですね」
榛名「ええ、これならちょっとゆっくりしてから…」
筑摩「あら… どうも、榛名さん」
榛名「筑摩さん。どうかなさいましたか? あとそちらの方は…」
ナチ「はじめまして、呉グループ会長秘書のナチと申します。榛名さんと天城さんでよろしいでしょうか?」
榛名「え、ええ…」
天城「か、会長秘書って…」
ナチ「榛名さん、貴女の事は潮さんと蒼龍さんから伺っております。貴女は純粋なニュータイプとしての才をお持ちだとか…」
天城「…は?何を言って…」
榛名「…確かにある程度の能力はあります。しかし、それがニュータイプとしての力なのかどうかは…」
天城「いや、ニュータイプって非常識にも程が…」
筑摩「確かに信じられないかもしれません。しかし榛名さんはガンダムに、『バンシィ』に搭乗し完全に操る事の出来る存在です。
ニュータイプである可能性はかなり高いのです」
天城「が、ガンダム…? 姉さん、何時の間にゲッターロボからガンダムに鞍替えを…」
榛名「してませんよ!?」
筑摩(好きなんですね、ゲッターロボ…)
ナチ「今から少々お時間の方よろしいでしょうか?」
榛名「構いませんけど…」
天城「ちょ、私を無視して話進めないでくださいよ!?」
ナチ「いえ、貴女も必要なのですよ。榛名さんと天城さんにやってもらいたい事があるのです」
榛名「やってもらいたい事…?」
天城「いや、いきなりそんな事言われても…」
ナチ「勿論タダとは言いません。報酬はそれなりに出します。何せ人命が懸かっているのですから…」
天城「人命!?」
筑摩「詳しい話は車の中で致します。こちらの話を聞いて、受けるか否か判断してください」
≪車内≫
ナチ「大和、お二人をお連れしました」
大和「ありがとう、ナチ。初めまして、榛名さんに天城さん。私は大和、呉グループ現会長です。
尤も今は産休中で業務はナチや潮に任せていますが…」
天城「く、呉グループの!?」
榛名「貴女が…」
大和「貴女方に依頼したいお仕事があります。それは…」
大和「全国で発生した転生者拉致事件の被害者、自我を破壊された者の治療です」
榛名・天城「「…は?」」
大和「榛名さん、貴女は記憶を取り戻し昏睡状態に陥った人を目覚めさせたと聞き及んで居ます。もしかすれば、その力を用いれば自我や記憶を呼び覚ませるかもしれない… だから彼女達を救うために力を貸して欲しいのです」
榛名「わかりました、そう言う事情であれば」
天城(あれ、私要らないんじゃ…)
大和「天城さん、貴女にも貴女の才を貸して頂きたいのです。貴女にしか出来無い、その力を使って…」
≪山梨某所 呉グループ保有サナトリウム≫
天城「凄い、まるでホテルみたい…」
大和「それは元々ホテルだったのを買い取って改装したのです」
榛名「成る程… でも…」
瑞鳳「あ、来ましたね?」
榛名「やっぱり瑞鳳さんでしたか… ちょっとばかりお聞きしたい事が…」
瑞鳳「どうかしました?」
榛名「何でサナトリウムの脇に『バンシィ』があるんですか!?それにデルタカイと何か見慣れない機体が2機もありますし!?」
瑞鳳「私と蒼龍さんと大鳳で運んできました。あっちの赤い機体は『AMX-107R リバウ』、そして灰色の機体は『RX-160S バイアラン・カスタム1号機』です。
実はあの後もう一度あの世界に行き、この機体を発見して回収しました。リバウは今ちょっとフェネクスが使え無いので私が、バイアランには大鳳が乗っています。他にも数機回収したのでハシラジマに置いてますけど」
天城「本当にガンダムが…」
大和「本当ならユニコーンを持ってくる予定でしたがユニコーンは潮が生体登録してしまったので急遽ハシラジマからバンシィを運んでいただいたのです」
榛名「そ、そうですか… もしかしてバンシィで…」
大和「榛名さんにはサイコフィールドを発生させ、被害者全員の意識に呼びかけて頂きます。ナチ、天城さんを案内して」
ナチ「では天城さん、こちらに」
天城「は、はい!」
瑞鳳「榛名さんも準備を。蒼龍さん、お願いしま~す」
蒼龍『了解!榛名ちゃん、今からコックピットに運ぶから乗って』
榛名「わかりました」
大鳳『私って呼ばれ損…?』
瑞鳳「だってバイアランのマニュピレーター汎用性皆無だもん」
大鳳『割りとショックなんだけど!?』
榛名(inバンシィ)「準備出来ました」
瑞鳳(inリバウ)『サイコフレーム駆動を確認、私はちょっと離れます』
蒼龍(inデルタカイ)『私も。ヘタにNT専用機をバンシィに近づけとくと危ないし』
大鳳(inバイアラン)『お、置いてかないで!?私だって巻き添えになりたくないのよ!?』
榛名「始めます…!」ピキィン
キィィィィィィィ…
榛名(応えてください、皆さん。私の想いに…)
榛名「ッ…!?」
榛名(な、何これ… 何も無い、虚ろ… 虚無が私の中に流れ込んで、消え、て…)
蒼龍(飲まれちゃ駄目!瑞鳳ちゃん、私達で引き剥がすよ!)
瑞鳳(はい!榛名さん、しっかり!)
榛名「ッ… はぁっ、はぁっ… そんな…」
瑞鳳『大丈夫ですか?』
榛名「お二人が引き離してくれなかったら、今頃虚無に…」
蒼龍『どうやら私達が迂闊過ぎたようね… 自我が無いって事は広がってるのは虚無、30人近くの虚無に一斉に繋げば飲み込まれるのは確実だった…』
大鳳『本当にギリギリ一歩手前じゃないですか!?』
大和『榛名さんに瑞鳳さんは降りてください。こうなったら最終手段を使わなければ…』
ナチ「被害者の皆さんを食堂に集めました」
大和「ありがとう、ナチ」
榛名「こんなに…」
瑞鳳「全員に自我はありません。私達が救出した時には既に手遅れで…」
大和「しかし自我を破壊されていない一部の被害者は再び元の生活に戻る事が出来ました。瑞鳳さんがギリギリ間に合ってくれたお陰です」
榛名「でも、やけに怪我人多く無いですか…?」
瑞鳳「…操られた被害者は艤装を使用して襲ってきたので私と大鳳が迎撃し、全員を確保したんです。ただその時に私がちょっとやり過ぎて歯とか鼻折っちゃたり、足の骨が砕けたり…」
榛名「うわぁ…」
ナチ(瑞鳳、彼女の戦闘能力は霧の超戦艦級をも凌駕する… この程度の怪我で済めばまだマシな部類かと)
榛名「もしかして異世界での深海棲艦戦と同じ要領で…?」
瑞鳳「それの4割程度で… あ、あと弁解しておきますけど火傷関連は全部大鳳ですからね!」
大和「まぁまぁ…」
ナチ「どうやら出来たみたいです、最後の切り札が」
榛名「最後の切り札…?」
ナチ「ではどうぞ」
天城「ピストル天城へようこそ!撃ち抜くぞー!おみまいするぞー!」デーン
榛名「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
大和「彼女の腕は聞いております。かなり強いショックを与えれば自我を取り戻せるかも…」
榛名「だからその思考が間違ってるんですよ!?」
瑞鳳「お、落ち着いてください榛名さん!」
榛名「駄目です!皆死んじゃいますよ!?」
ナチ「瑞鳳さん、取り押さえてください!」
瑞鳳「は、はい!」ガシッ
瑞鳳「大鳳、蒼龍さん!バンシィ早くどっか運んでください!」
大鳳・蒼龍「了解!」
榛名「あぁ、最後の希望が!?」
天城「さぁて、本日のメニューはこの『トムヤムクン風オニオンスープ』で御座います!皆さんご賞味あれ!」
榛名「だ、だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
ナチ(その後、何があったか完結に説明しましょう…
天城さんの料理を食べた途端、被害者全員がエビによるアナフィキラシーショックを引き起こし倒れました。しかしあまりのショックだったのかは知りませんが全員が自我を取り戻す事に成功しました。
正直、メンタルモデルである私でさえも何が何だかさっぱり解らないのが現状です)
瑞鳳「結果オーライなのか、それとも大惨事なのか…」
大和「今回ばかりは本当に、もう… 取り敢えずお二人共、報酬の方を…」
榛名「報酬は皆さんの治療にあててください。気が付いたらもうエビアレルギーなんて…」
大和「ありがとうございます…」
榛名「…天城、今後一切ウチのキッチンに入るの禁止です。あと学校での調理実習も禁止です」
天城「そんな!?」
大鳳「シェフ天城、恐ろしい…」
蒼龍「番組に出したら放送事故モンよね…」
瑞鳳「昔あったよね、愛の○プロンって番組。よく出演者がゲロってたやつ」
大鳳「アレの方が遥かにマシじゃない…?」
筑摩「正直、こっちの方が遥かに大惨事かと…」
蒼龍「こっちなんて死者が出る一歩手前だったんだから…」
清霜「あれ、榛名?どこ行ってたの?」
榛名「…天城が人を殺す寸前の事をしてました」
衣笠「うえっ!?またおみまいしたの…?」
榛名「今回は30人の被害者が一斉にアナフィキラシーを…」
初風「じ、地獄絵図ね…」
如月「本気で死者が出ないだけマシかも…」
榛名(二度と天城をキッチンに近づけない、私はそう決意したのであった…)
『心の光 シェフの本気』終
『アンリミテッドの軌跡 side-浜風-』 ※これは浜風視点のものです
私は、流されて生きてきたのかもしれない。
あの日、あの人と出会うまで… あの日、彼女達に出会うまで臆病な私から逃げられなかった。
正直、私は両親や妹と不仲だ。それは私の性格に起因するものであり、向こう側が望んでいても私が拒絶しているだけかもしれない。
そう私は『臆病』だ。人と関わるのが嫌いで、友と呼べる存在も居らず家族とも最低限の会話しか交わさない。取り柄も無いただの『出来損ない』、それが私だった。
そんな私が嫌になった。変わりたい、そう願った。だからそのきっかけが欲しかった。
そして私はあるお店を見つける。
『模型店エンガノ』
開店したばかりと思われる真新しい店先、そして積み重なっている模型。そこで私は『艦プラバトル』と言う存在を思い出した。バトルをすれば何か変われる、そう思い店のドアを開いた。
飛龍「あ、いらっしゃい」
浜風「ど、どうも…」
私を迎えたのはハキハキとした女性だった。私とは正反対で、美人の女性… こんな人が店員をしてるならここは相当儲かってるのではないか、と考えてしまった。
浜風「あ、あの…」
飛龍「何かお探し?」
浜風「バトル、してみたいのですが…」
飛龍「バトル… あ、艦プラバトルか。えっとバトル台は1個使ってるからこっちの1番台を…」
浜風「ち、違います…!バトルも、プラモもやった事なくて…
それで教えて欲しい、と思いまして…」
飛龍「あ、そういう事。じゃあちょっと付いて来て、今店長の所に連れてくから」
店長、どうせ老人か小太りした男だろうと考えて彼女の背に付いて行く。しかしそこに居たのは私と大して変わりない、寧ろ私の方が多少年上に見えるくらいの少女だった。
飛龍「あ、瑞鳳ちゃん。この子プラモデル作りの講習して欲しいみたいなんだけど」
待て、誰がそんな事を言った。確かに聞きたいとか教えて欲しいとか言ったがそこまで言った覚えは無い。しかし…
RJ「づほ~。ウチにも教えてくれや…」
翔鶴「私達も久しぶりだったから…」
瑞鶴「私にもお願い!」
大鳳「こ、後学の為にお願いします!」
何故この人達は便乗するのだろうか。というか、何でこんなに人数が居るのか… ここまでフランクに接してるとなると友人であるとも考えられたが…
瑞鳳「はぁ、仕方ない… ちょっと騒がしくなるけど構わない?」
浜風「大丈夫、です…」
私はそう言うしか無かった。
瑞鳳「ならやるのは龍驤、翔鶴さん、瑞鶴、大鳳さんと飛龍さん…
後貴女の名前教えてくれない?」
浜風「は、浜風です。よろしくおねがいします」
瑞鳳「そう畏まらないで気軽にして良いよ」
それが私と、後に『チーム・エンガノ』を結成したリーダーとの出会いだった。
ただ一つ、この面子に問題があるとすれば
RJ(何や、この胸は…!)
翔鶴(な、何て大きさなの…!)
瑞鶴(見た目は中学生なのに!)
大鳳(運命とは皮肉なものです…)
睨まれた。何故だ… 私はこの人達に嫌われるような事でもしたか?
そして私は彼女に製作を手伝って貰い、初めてのバトルに挑む事になる。その最中私達が放った雷撃が直撃し、1隻を撃沈(後にチームメンバーになった大鳳さんだった)したが迂闊だった。同じ手を返され、私の反応が一瞬遅れたせいで友軍であった瑞鳳さんと飛龍さんの二人に損傷を与えてしまった。でも二人は笑顔で私に向け『味方だから』と言って反撃に転じようと試みる。
私に出来る事は無いか、そう思案すると頭の中に戦い方が浮かんでくる。私の技量じゃ出来るかどうかは不明、でも実行出来るのは私しか居ない現状。『ならば私がやるしかない』、そう私は決意する。今思えばここが私の『戦術指揮官』としての始まりかもしれない。
浜風(それも想定済みっ! さぁこのまま気付くなよ…)
RJ「逃げるな!」
瑞鶴「逃がさないわ!」
翔鶴「二人共、時雨の動きを止めます!」
浜風(5…4…3…2…1… 目標点到達!)
浜風「今です!」
瑞鳳「主砲!」
飛龍「斉射!」
瑞鳳・飛龍「始め!」
私はその戦法を実行し、その作戦は見事なまでに成功し3隻を一斉撃沈し勝利を収めた。そう、初めてのバトルがそのまま初めての勝利へと繋がった。
余談だが私が帰宅しようとお店から出て数分後…
浜風(バトル、楽しかったな…)
ヒュウウウウウウ… ドゴォォォォォォォ!
浜風「!?」
シュウウウウ…
瑞鶴「」チーン
浜風「えぇぇぇ…」(困惑)
いきなり吹っ飛んできた瑞鶴さんが壁に突き刺さった。後に犯人は瑞鳳さんである事が判明し、彼女の身体能力に畏怖する事になるのは別の話である。思えば、彼女は謎が多すぎる(今では慣れたが)。
そして私は両親の都合で沖縄に転校する事になったが様々な理由をでっちあげてここに残る事にした。
私の中にある沖縄への言い知れぬ恐怖と拒絶心、そして親のレールから外れたいと言う私の意志で下宿先を自力で探し出して許諾を貰った。
まぁ、それが意図せず瑞鳳さんの所であると言う謎の偶然が発生したが…
瑞鳳「あれ?浜風ちゃん?そんな荷物持ってどうしたの?」
浜風「あ、瑞鳳さん。実は両親が転勤することになって私だけこの近所に下宿することになったのですが迷子になっちゃって…」
瑞鳳「へ~。今日からウチにも下宿する人くるんだよね」
浜風「え?」
瑞鳳「え?」
…正直、タチの悪いギャグにしか見えないが全部実話である
紆余曲折あり、模型店エンガノに同じクラスメイトである吹雪とイクも入居してきた。ここで初めて知ったがイクは瑞鳳さんの従妹らしい。正直雰囲気も何もかも似ていないが。
そして私達は正式に『チーム・エンガノ』を結成した。そう、その時から私の運命はあらぬ方向に捻じ曲がったのだった。…しかし私は今も決して後悔はしていない。大切な人に出会い、絆を育めたのだから。
私は全員の適性を踏まえた結果『戦術指揮官』と言う立場に収まる事になる。全員に指示をし勝利へと導く立場、正直私にはとても荷が重かった…
現に今でこそ慣れているが途中で何度もその重さで潰されそうになっており、瑞鳳さんにも相談を重ねていた。
しかし瑞鳳さんは私を指揮官の立場から下ろしてくれなかった。でも、それで正解だったのかもしれない。
瑞鳳「浜風ちゃんならきっと出来る。自信を持ちなって」
自信なんて無い、でも彼女の信頼に応えたい。だから私は戦い抜く事を決意した。
そして私が戦術指揮官として戦い抜くことを決意したきっかけはもう一つある。
『戦艦 ドレッドノート』、バトルでこそ使えないが私のお気に入りの艦だ。
ドレッドノートの意味は『勇敢な者』、臆病な私とは対極な存在… そのプラモデルを瑞鳳さんに貰った。
その時私は自分の戦う理由について問われた。
瑞鳳「浜風ちゃんはどうして艦プラバトルを始めようと思ったの?」
浜風「強いて言えば自分を変えたかったから… ですね」
瑞鳳「自分を変える?」
浜風「私、少しだけ周囲から浮いちゃって… 内向的だし誰かに話しかける勇気もない臆病者でした…」
瑞鳳「浜風ちゃん…」
浜風「だけど、艦プラバトルなら… バトルなら臆病な私を変えられるかもしれないって思ったんです。」
瑞鳳「大丈夫だよきっと、浜風ちゃんなら。それに浜風ちゃんは臆病なんかじゃないよ。自分が危険に晒されても仲間を信じて単艦で立ち向かった子に臆病なんて言えないよ。
もし浜風ちゃんに臆病者なんて言って来る人が居たら私がやっつけてあげる」
浜風「ありがとうございます。これなら少し勇気が出てきた気がします」
瑞鳳「あ、そうだちょっと待って」パタパタ
瑞鳳「はい、これ」
浜風「これは?」
瑞鳳「『戦艦ドレットノート』。バトルでは使えないけど浜風ちゃんにピッタリの名前の艦だからね」
浜風「艦名が?」
瑞鳳「ドレットノート。その意味は『勇敢なもの』。だから浜風ちゃんにはぴったりだよ」
浜風「『勇敢なもの』…」
瑞鳳「勇気を振り絞れば必ず何かは変えられる。ドレットノートが大艦巨砲主義の先駆けとなった戦艦になったように、きっと浜風ちゃんなら何かを変えられるから」
『勇気を振り絞れば必ず何かは変えられる』
その言葉いつも私の言葉の支えとなっていた。どんなにくじけそうになった時も、プレッシャーに押し潰されそうになった時も…
今でこそ『最強の戦術家』などと囃し立てられるが、私は最強でも何でも無い。心が弱くて、誰かの支えなしでは立てないような人間だ。
私達は東京第2ブロック地区大会を勝ち抜き、全国大会へと駒を進めた。
そしてここである事件が発生する。
私達が瑞鳳の叔父さん(イクの父親では無い別の人)の保有するビーチ的な場所に旅行に出かけた時だった。
1日目に海の近くにある別荘に泊まっていた時、それは起こった。
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て / ,,-",-''i|  ̄|i''-、 ヾ {
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浜風「」
愛宕「」
私と愛宕さんが同室で、バルコニーに出てお酒を飲んで暴れている彼女を止めようとしている時にそれは起きた。
浜風「…え?」
愛宕「な、なに…?」
浜風「…今すぐ寝ましょう!」
愛宕「そ、そうね… き、きっと幻覚でも見てるのよ…」
遠くで発生した大きな爆発… 私達は幻覚でも見てるのかもしれない、そう思って私達は眠りについた。
しかしそれは現実だった。
大鳳「ん?あれ、なんかクレーターが…」
402・400・ユキカゼがクレーターの真ん中に頭から突き刺さってる
大鳳「」
瑞鳳「」
夕張「」
愛宕「」
イク「」
吹雪「」
浜風「」
飛龍「」
翌日、海岸で遊ぼうと言う事になり出かけて見るとクレーターが出来ていてその中心には三人の少女が突き刺さっていた。
そう、ここで出会ったのが後に私のかけがえの無い親友となった『イ402』だった。
正直、本気で頭が痛かった。
彼女達もチームに合流し、戦力を増強したチーム・エンガノ。
快進撃は止まらず、ついには全国大会決勝戦まで上り詰める。しかし、一人だけ問題児が居た。
それが402だった。
学校では誰とも会話を交わさず、ただ黙々と授業を受け(しかし授業もノートを取ってるだけで完全に上の空だったが)家に帰るだけ。
400とユキカゼとは最低限の会話を交わしていたが、それ以外には決して口を開かない。
まるで私を見ているようだった。
しかしその中である日を境に402は少しだけ、二人以外とも話す事が増えてきた。
最初は必要最低限の会話、でもそこから会話が増えていく。何がきっかけかは知らなかったが、良い兆候だと思っていた。
そして彼女と班や体育で組む事が多かった私と会話が増えていった。
互いにあぶれ物同士、仲が良いと言う事だろうか。 そして私と彼女が強い絆で結ばれる出来事、全国大会決勝が始まった。
私は千早群像、メンタルモデル・イオナとメンタルモデル・ヒュウガを相手に囮戦術を展開し指揮官を前線から引き離して戦線を混乱させる作戦に打って出た。
しかし私の技量で数の差は補えずピンチに陥る。しかし突如として1隻の潜水艦に雷撃が直撃し、攻撃の手が緩んだ。
その攻撃を放ったのが402だったのだ。
402「敵潜水艦に命中。中破確認。浜風、救援に来てやったぞ」
浜風「402!?何故来たんですか!」
402「400に向こうは任せてきた。それにお前、こうなることを予測していただろう。
お前のデータが向こうに知られてるとしたらお前はそうするからな」
浜風「…」
402「それも予測した上で空母の連中からわざと遠ざかって囮になってた訳だ。しかも成功確率が高い強襲配置に私を置いて撃沈されたら指揮権を委譲しようとするんだからとんだ食わせ物だ」
浜風「…402には敵いませんね」
402「そういうわけで約束は無効だ。そして今からお前を援護する。嫌とは言わせない」
浜風「ええ。寧ろ手数が足りなかったので丁度良かったです」
402「では行くぞ!」
浜風「ええ!主砲全門装填、目標敵重巡!」
そして私達は3隻の撃破に成功し、ピンチを脱する。その後400とも合流した私達は追撃戦を仕掛け、3隻を撃破に成功しバトルに勝利した。
そう、この瞬間私達の世界大会出場が決定した。
一旦終わり
想定以上に長い件
まだ主要部分の半分も終わってない
あと『浜風視点』で解り難い部分や省いた部分があるので書き込み分までの補足です
・瑞鳳と飛龍が出会う
・瑞鳳、大鳳・浜風・イセに出会う
・瑞鳳、愛宕・吹雪・イク・夕張に出会う チーム結成 浜風の『ドレッドノート』の件はこの辺
・飛龍、横須賀基地にてグラハム・エーカーにストーキングされはじめる
・吹雪、ヴェールヌイと対戦し敗北。その後のロベンジマッチに成功
・瑞鳳と大鳳の元に扶桑が襲来。何か(実は強化人間化)に勧誘されるが大鳳は拒絶、撃退する
・地区大会突破
・飛龍、アシガラと出会い戦闘に 結果は引き分け
・400・402・ユキカゼ、脱走を図り成功? 瑞鳳の家に居つく(自軍加入)
・自衛隊航空基地にてクレイジー・サイコ・ロリコン・レズことビス子初登場
・イセ、硫黄島への帰還命令を拒絶。また瑞鳳にメンタルモデル勢の正体が露見される
・夕張、メンタルモデルについての事情を知ってしまう しかし和解する
・全国大会へ 実はこの辺りで榛名が初登場している この前後に402の態度が軟化(原因:瑞鳳によるアナル調教)
・全国大会決勝 千早群像一行と戦い、勝利する
恐らくこれで合ってる筈…(間違えてたら訂正いたします)
浜風「コメントの方から『クッキー』と言う単語が出てきたので解説しましょう」
クッキーとは
・ヒュウガ特製の酒入りクッキー→淫乱化するクッキー に設定が変遷している
・初出は吹雪VSヴェールヌイの直前くらい
・現在はヒュウガ製薬が特許を取得しているらしいが定かではない
・時々大量のクッキーが潮と瑞鳳宛てに送られてくることがある(両名共着払いで送り返している)
・出てくるとほぼ確実に大惨事を引き起こす
・特に吹雪との相性が異常に高い
現在までクッキーを食べた人(暫定)
・吹雪…淫乱マゾ化。倒されるとさらに淫化して復活する。ただし一度イケば治まる。現在までに瑞鳳をレイプしている
・大鳳…寝る
・瑞鳳…寝る。
・愛宕…肉体強化と淫化。瑞鳳に集団で襲い掛かりレイプする
・浜風…同上
・夕張…淫乱マゾ化。ただし犯してもらえるまで追いかけ続ける
・夕雲…同上
・潮…淫乱マゾ化。
・夕立…急にオナニスト化する。
・大和…幼児退行。おおよそ5歳くらいまで
・ヒュウガ…ほぼ自爆。コンゴウをレイプし精神を追い詰めた(デススター化はその為)。
・春雨(GBF)…一時的に言動が深海棲艦化する。
・時雨(GBF)…特になし。
・三日月(GBF)…特になし。多重人格化の原因とも言われているが定かでは無い
被害者
・瑞鳳…クッキーを食べた浜風・愛宕・吹雪に拘束され犯された。また吹雪の惨事を招いた張本人
・アシガラ…淫乱化した潮と夕立に犯された。大和については事情あり。
・コンゴウ…ヒュウガに強姦された。後にクッキーの先駆者である吹雪によって葬られたのは因果なものである…
浜風「…何と言うか、凄まじいの一言に尽きますね。ブレイヴ編で出てきて居ないのが唯一の救いでしょうか?」
決勝戦終了後、私達は全国大会優勝の副賞として箱根に行く事になった。
今では箱根は火山活動の影響で殆ど旅行客が寄り付かない土地になってしまったが。
箱根での事は端的に述べさせて貰うと、大鳳さんがゲロ吐いて瑞鳳さんが暴れて夕雲を救った。…本当にこんな感じだったんです。
私達は箱根で地上げを行おうとしたバートン財団の現当主であるデキム・バートンの悪事を防ぎ、夕雲の実家であった温泉旅館を守る事に成功する。
尤も、彼の最後は自爆だが。
そんなこんなで箱根を後にした私達、そして私達のチームに合流した夕雲。平均水準より高い能力を誇っていた夕雲が戦力として加わったのは嬉しい誤算だった。
ここからが本題だ。
この事件以降、私達の運命は大きく動く事になったのだから…
イセ『「一体何が起きてるのよ。」』
浜風「乱入者は… メイジンチクマメン!?」
イセ『「メイジンが乱入者なの?」』
浜風「通信を傍受した結果ですけど…」
イセ『「なんでメイジンが?」』
浜風「知りません! …嘘っ!?飛龍さん、シグナルロスト…」
イセ『「気を抜かないで、こっちに来る!」』
そう、割と近場にあるショッピングセンター『ZEON』で艦プライベントを開催していた私達を妨害する形で『2代目メイジン・チクマメン』が乱入し、参加者の艦プラを無惨にも破壊し始めたのだ。
私と吹雪、イセさんと飛龍さんは迎撃するが圧倒的な艦プラの戦闘能力と人間離れした反応速度に破れてしまった…
この中で唯一渡り合えたのは飛龍さんただ一人であった。
しかし専用艦である『グナイゼナウ・クロイツ』を用いても互角、と言う結果に終わってしまったが。
そしてその夜、私は目にしてしまった。
瑞鳳さんと402、イセさんがある女性と共に外出する姿を、そして帰って来た瑞鳳さんは私が見たことの無いような、険しい怒りに満ちた表情をしていた事を。
後に聞かされた話だが、その時瑞鳳さん達は呉グループの会長・大和と言う女性に会っていたらしい。
その内容は強化人間とアナハイムについての事だったそうだ。
そして瑞鳳さんと大和会長の間で私達チーム・エンガノメンバーの身の安全と引き換えに『メイジンを打倒し確保する』密約を交わしていた。
瑞鳳さんにそこまでさせる程、他人に対して怒ったのは初めてらしい。
私から見ればいつものキレ方と何も変わらないと思うが…
ここでメイジンの正体について説明しておこう。
メイジンの正体は今はエンガノに所属し、『エンガノ14』のコールサインで呼ばれている蒼龍さんだ。
飛龍さんの異世界での相棒だったが最後の戦闘で瀕死の重傷を負って次元転移し、そのままマーサ・ビスト・カーバイン(以降はド下種ババアと呼ぶ。私もコイツだけは大嫌いだ)に拾われ強化人間にされたと言う事らしい。
ド下種ババアによって強化された蒼龍さんは飛龍さんを激しく憎み、その闇は後述する準決勝の時まで晴れる事が無かった。
正直、今でこそどうでしょうで同じチームになるくらいに仲はそれなりだが私達と出会って合流した直後はかなり険悪な仲だった。
しかし彼女の申し出による加入によって、エンガノの戦力は増強され後述する『第二次坊ノ岬沖海戦』や『オペレーション・アンリミテッド』も各人の負担が和らいだのも事実だ。
現在では彼女は信頼できるチームの一員となり、私達と共に『ガンダムデルタカイ』を駆って拉致犯の捜索や次元の穴の警戒などを行っている。
そんなこんなしている内に8月に入り、私達は世界大会で戦う事になった。
その間に私と愛宕さんに吹雪が変なクッキーを食べて瑞鳳さんをレイプしてしまう事件が起きてしまったがうやむやになっている。
正直あの件に関しては申し訳無く思っている。
3人に拘束されてアナルや尿道を弄られるなど瑞鳳さんのメンタルが豆腐だったら確実に自殺ものだったから…
それは一端置いておき、話を進めよう。
チーム・エンガノは第一ピリオドで3チームと対戦、その内2チームを撃破し1チームを降参させた。
浜風「聞こえますか、マグアナック隊の皆さん」
カトル「通信!?」
浜風「これ以上の戦闘行為は無駄です。降伏して下さい」
ラシード「舐めた真似を!」
カトル「待ってラシード。どうしてそんなことを?」
浜風「貴方達は既に戦闘力を失っていて、もうこのバトルで勝つことは出来ません。ですが今日が駄目だったら明日、明日が駄目なら明後日に勝てば良い。その為の艦プラを破壊したくない、ただそれだけです」
アフマド「敵に情けをかけるのか!」
浜風「貴方達には屈辱かもしれません。これも一方的なものでしか無いことも承知しています。ですが私は…」
カトル「キミの意思は理解した。
ラシード、アフマド。降伏しよう」
ラシード「カトル様!?」
アフマド「俺たちはまだ!」
カトル「もう戦闘能力は残されていない。けど艦プラさえ残っていれば、国に残っている皆のために戦うことが出来る。だからここは…」
ラシード「わかりました…」
アフマド「従います、カトル様…」
カトル「すまない皆… 僕たちは降伏する。」
浜風「わかりました」
カトル「僕はカトル・ラバーバ・ウィナー。キミの名前は?」
浜風「浜風、です」
カトル「浜風、か… ありがとう」
対戦したカトル・ラバーバ・ウィナーは優しい人間だった。そして彼から私も『優しい』と言われていたがそうでは無い。
相手を圧倒し戦意を削いで次に対戦するかもしれない相手に見せ付ける事で牽制する、それが私のやりたかった事。
説得の際の言葉なんて詭弁でしかないが嘘でも無い。心の中で説得を受け入れて貰えてホッとしている私はやはり未熟かもしれなかった…
そして第二ピリオドでは飛龍さんがマジギレしていたのが印象に残っている。それ以外の印象が薄いだけかもしれないが。
第三ピリオド、そこからだ。私達の戦いに歪みが入り始めたのは
『私達にだけ』道路の封鎖を通知せず、あのド下種ババアは会場入りを妨害し始めたのだ。
その時の私には知る由も無かったが、その後瑞鳳さんとイクがド下種ババアの元に直談判しに行き脅したらしい。
あと瑞鳳さんがド下種ババアの居る主要VIP用迎賓館を素手で破壊した。何を言ってるのか解らないと思うが(ry
それからも幾多の妨害が実行されたが瑞鳳さんが全て撃退し、仕舞いには国際マフィアを叩き潰したと言うのだから驚きだ。
そして私達は世界大会の決勝リーグまで駒を進ませた。
1回戦はチーム・エンガノの隠し切り札である吹雪を投入する。彼女はヴェールヌイ・スミルノフとの決着をつける為、と言っていた。
ここで私の戦術は悉く読まれていたが、チームの能力差のお陰で辛くも勝利する事が出来た。
そして2回戦から、歪みが表に出て牙を向き始めた。
戦闘中、突如としてアメリカ代表で対戦相手のジョシュア・エドワーズが友軍を破壊。
そのまま飛龍さんと対戦中のグラハム・エーカーを撃破しようとしたがなんとか阻止し、戦闘は私達の勝利に終わった。
だが試合後にジョシュア・エドワーズが亡くなった。
これが『n_i_t_r_o』使用の代償『命を燃やす事』、強化人間の定めであると初めて知る事になる…
試合終了後、夜の宿舎にて瑞鳳さんを問いただした。
瑞鳳さんが答えたのは、強化人間とメイジンの事、『n_i_t_r_o』の事、私達がド下種ババアに目をつけられていたと言う事だ。
その場で全員が彼女と、事情を知っていたイセさんと402を責めた。それはそうだ、勝手に命まで狙われていたのだから。
ここでチームの中に溝が出来てしまう、だがその程度の事でバラバラになるようなチームでは無かった。皆がそれぞれに決断して、瑞鳳さんと共に戦うと決めた。
勿論私も決断した。早めに起きた私は、一人佇む彼女を見つけ話しかけた。
浜風「瑞鳳さん、お願いがあります。」
瑞鳳「お願い?」
浜風「私も戦わせてください。貴女と共に戦い抜かせてください」
瑞鳳「ダメだよ!そんな事したら…」
浜風「覚悟の上です。それとも私は足手まといですか?」
瑞鳳「そんな事は…」
浜風「私はもう決めました。何がなんでも、例え拒否されたとしても貴女と共に戦い抜くと」
瑞鳳「浜風ちゃん…」
浜風「貴女に出会わなければ私は臆病な自分から変われなかった… だから私は貴女と共に戦います。
『ナイトロ』だろうとなんだろうと、私が貴女に貰った『勇気』と『覚悟』で」
そして私の後に続くように、皆が現れ瑞鳳さんに覚悟を伝える。大鳳さんだけは瑞鳳さんを殴りつけたが…
でも問題は瑞鳳さんだった。
彼女は優しすぎる。私達を巻き込むのをそれでも彼女は躊躇した。しかし、彼女の迷いを取っ払ったのは意外な人物だった。
瑞鳳「でも、もし何かあったら…」
大鳳「その時はその時」
瑞鳳「ダメだよ… 私、守りきれないよ…」
「では我々を使え」
「私達も貴女に恩義がある。貴女に使われるなら本望です」
浜風「400、402!」
夕雲「一体何処に行っていたのですか!」
402「少し準備をしていた」
400「付いて来てください」
私は彼女達に連れられて若洲海浜公園に赴く。
イセ「私は元東洋方面第一巡航艦隊・大戦艦イセ。そのメンタルモデルよ」
400「潜水艦イ400。そのメンタルモデルです」
402「潜水艦イ402。そのメンタルモデルだ」
ユキカゼ「元総旗艦艦隊二水戦・駆逐艦ユキカゼ。それが本当の私です」
400「我々は兵器。我々は貴女の命令次第で守る盾にも、敵を打ち倒す矛にもなります」
ユキカゼ「我々は貴女の船として従い、戦いましょう」
イセ「どうするかは瑞鳳次第よ。自分の為でも誰かを守る為でも好きに使いなさい」
メンタルモデル、そう彼女達は言った。
最強の矛であり、最強の盾。その力を彼女一人、そしてチームの為に振るうと宣言したのだ。
もしかすれば自分が人外でありチームから排斥されるかもしれないと言う迷いさえも振り切って、それでも唯一人瑞鳳さんの為に。
もう、ここまで来れば彼女に迷いは無かった。
瑞鳳「皆、ありがとう… 本当に私で良いんだね?」
大鳳「愚問よ。」
飛龍「ええ、瑞鳳と一緒に戦うわ。」
イセ「盾として、矛として。全てを貴女の為に。」
402「お前の為に我々は戦おう」
浜風「瑞鳳さんに貰った『覚悟』と『勇気』で、貴女の為に」
瑞鳳「私は戦う…!お願い、私に全てを預けて!」
バラバラになりかけたチームは再び一丸となった。
瑞鳳と言う一人の女性を中心として、何があろうとどんな敵であろうと抗うと決断した。
もう、ここまで来れば誰一人として迷いは無かった。全員で『了解!」』と返事をするくらいに…
そして3回戦、瑞鳳さんには完全に迷いが無かった。
彼女の実力では正直バトルで危ないかもしれないと思った。でも、それ以上に迷いを振り切った彼女は強かった。
400と協力し1隻を、たった一人で2隻を撃沈し味方を勝利へと導いた。
その戦いの後、私は彼女に告白した。吹雪が1回戦終了後に告白したと聞いて、居ても立ってもいられなかった。
気が付いたら彼女は私の心の中の大部分を占めていたのだ。恩人であり、最高の仲間、そんな彼女を私は羨ましくて、欲しくてたまらなかったからだ。
恥ずかしいけど勇気を振り絞って、好きですと伝えた。その時は迷いが生じるからと彼女の答えは聞かないようにしたが…
そして準決勝、私達はあるものを目撃する。
浜風「なに、これ…」
浜風(わかる、瑞鳳さんの全てが流れ込んで… 優しさも、強さも、想いも全部…)
瑞鳳さんと飛龍さんを中心に発生した『プラフスキー・バースト現象』、想いを伝播するその光は蒼龍さんを救いたいと言う純粋な願い。
その純粋な願いはチームメンバーにも大なり小なりの影響を与えた。勿論私にも…
私が受けた影響は『ある記憶』だった。
痛み、熱さ、そして水底の恐怖… それが何を意味していたのかはわからなかったが、以降『第二次坊ノ岬沖海戦』まで頭痛に悩まされたのは内緒だ
決勝戦へと駒を進めた私達、しかし私達に牙を向いたのはド下種ババアによって操られたカトル・ラバーバ・ウィナーだった。
そして従えているのはド下種ババアの作り上げた強化人間軍団、『n_i_t_r_o』では無く薬理強化を施されていた者達で言動は滅茶苦茶だが強敵だ。
しかし、それでも私達は進むしか無かった。
私はPBCによって敵艦隊の数を減らす指示を出し、それに伴い2隻を撃破するがイセさんの『扶桑・天爾改』がオーバーロードを起こして戦闘が不可能になってしまう。
そこで私が取った選択は『各個撃破』、他のファイターの相手を大鳳さんと愛宕さん、ユキカゼに託して私と瑞鳳さんはカトル・ラバーバ・ウィナーと交戦する。
浜風「そんな…」
瑞鳳『浜風ちゃん…』
浜風「こんな、こんなの…」
浜風「こんなの、私のしたい艦プラバトルなんかじゃない!私は絶対に、認めない!」
瑞鳳『浜風ちゃん… そうだね、こんなの絶対正しいバトルなんかじゃない…!』
浜風「倒します、カトル・ラバーバ・ウィナー。そして、貴方を救い出します!」
カトル「五月蝿い…!」
私は、バトルを始めてからどんなバトルをも楽しもうと考えていた。でもこのバトルだけは楽しめず、逆に時間が経過する度に腸が煮えくり返り冷静さを欠いてしまいそうになる。
だが私は瑞鳳さんの助力を受けてカトル・ラバーバ・ウィナーを撃破することに成功、大鳳さん達もそれぞれ自分の敵を撃破してバトルを終えた。
唯一つ、純粋に楽しいバトルを出来なかったと言う後悔だけを胸の内に残して…
強化人間軍団を撃破した私達を待ち受けていたのは大型結晶体の暴走、ド下種ババアの意思に反応し止め処なくフィールド用の水が溢れ始める。
それはまるで終焉の始まりだった。
ド下種ババアは逃亡を図るも、瑞鳳さんの妹達?(その時初めて存在を聞いた)によってヘリを撃墜されて逃亡を阻止され大鯨さん達によって捕縛された。
でも大型結晶体を破壊しようにも破壊手段が無い、正直手詰まりだった…
そんな時、メンタルモデル・ヒュウガによって霧の『総旗艦ヤマト』と『緋色の艦隊』が人類に対して牙を向こうとしていることを知った私達はそれを止める為に硫黄島に赴くことになる。
チーム・エンガノとして、世界に生きる者として…
しかし私はチームの戦術指揮官、そして戦闘の総指揮は私に委ねられる事になる。
そう、私は一気に世界の命運を背負う事になってしまった。
一つでも綻べばこの世界は滅んでしまう、でもそんなのは認めない…
だから私の全身全霊を懸けて戦いへと身を投じる。『世界最強』のチーム・エンガノの指揮官として、負ける訳にはいかなないのだ。
…正直、胃に穴が開かなかったことが不思議でならない。
私はまず総旗艦達の根城であるハシラジマを攻略する計画を立案した。
ナノマテリアルを確保すれば後の戦いに有利になる、そう考えた結果だ。
だがそんな時に、総旗艦ヤマトから私達に対し会談の要求が行われたのだ。
避けられる戦いは避けたい、そう願って私達は相手の要求する場所である『枕崎漁港』へと赴いた。
それが私の判断能力を鈍らせる出来事を発生させる為のトラップであると見抜けずに…
今回はここまで
浜風視点なので、わかりにくい所や抜けている所を時系列順に解説
・箱根で夕雲と出会い、彼女を救う このときに瑞鳳の父が初めて出た
・メイジンこと蒼龍が初めて出てきて飛龍と戦う
・大鯨、瑞鳳の家に襲来 この直後に瑞鳳の次元転移事件が起きる(初風・野分・秋月・朝潮が転移)
・瑞鳳達は世界大会へ
・夕雲、リカルド・フェリーニを撃破して決勝トーナメントに駒を進める
・瑞鳳、セルゲイ&アンドレイと協力してマフィアことミケロ・チャリオットを潰す
・2回戦終了後、チーム空中分解の危機に しかしより結束が強くなる
・瑞鳳覚醒
・蒼龍救出に成功 プラフスキー・バースト現象が発生
・決勝、浜風と大鳳がキレる そして勝利
・お台場事変発生 瑞鳳達は硫黄島へ
と言う感じです。抜けているところがあればご指摘ください
そう、告げられて思い出してしまったのだ。ヤマトの手によって…
浜風「うっ…」ズキッ
瑞鳳「浜風ちゃん!?」
浜風「頭が… 割れるっ…」
402「しっかりしろ、浜風!」
群像「超戦艦ヤマト!一体この子に何をした!」
ヤマト「何もしていないわ。この子の『魂』が拒否反応をおこしているだけ」
ヒュウガ「『魂』?」
ヤマト「そう… 彼女の『魂』が坊ノ岬沖にある『残骸』と共鳴して、拒否反応を起こしてる」
イオナ「『残骸』?」
ヤマト「ええ。1945年に発生した『坊ノ岬沖海戦』、そこで沈んだ『ある駆逐艦』の残骸」
浜風「…『浜風』」
瑞鳳「浜風ちゃん!大丈夫なの?」
浜風「はい、そして『思い出した』… 私は以前、この先に『居た』…」
402「どう言うことだ?」
浜風「『陽炎型駆逐艦13番艦・浜風』… これが私の… 『前の私』…」
自分が『陽炎型駆逐艦・浜風』の『転生体』であったと言う事を。
私の沖縄への拒絶は転生体としての性、『自分の残骸と因果の地への拒絶』が無意識下で起こっていたのだ。
私がバースト現象で受けた影響は『かつて在りし自分の記憶』、頭痛は魂の記憶が脳内に強制的に入り込んで来たから。
ヤマトの狙いはこれだった。記憶復活による精神的消耗と頭痛による戦術指揮官である私の判断能力を低下させて敗北させる事、まんまと罠に嵌ってしまった。
だが、そうは問屋は卸さない。
大鳳「『第二水雷戦隊』と『ナガラ』の合計28隻、来るわよ!」
浜風「数で押す気か… なら対応の仕方はいくらでもある!
火器管制オンライン、クラインフィールド展開開始。潜行用意、侵蝕弾頭を発射管に装填!」
飛龍「侵蝕弾頭装填完了、いつでも撃てるよ!」
浜風「イセさん、ナガラ2隻に対してハックを仕掛けてください!」
イセ「やってみる!」
浜風「瑞鳳さんは気合でも溜めておいてください」
瑞鳳「扱い酷くない!?」
私は頭痛さえも無視して戦闘指揮を執り続けた。
そしてヤマトの除く全艦を撃破し、瑞鳳さんとイセさんに後を任せて脱出する事になった。
だが、ヤマトの船体の一部が吹き飛んだ直後にソレは起こった。
大鳳「嘘…」
飛龍「何よ、あれ… 空間が丸ごと歪んでるじゃない…」
浜風「あれは、402の言っていた『次元空間曲率変位システム』か…
瑞鳳さんとイセさんは!?」
大鳳「通信途絶、シグナルロスト…」
飛龍「嘘よ!あの二人が…」
浜風「まだです!まだ、あの人達がこの程度の事で…」
ヤマトは次元空間曲率変位システムを起動させて、次元を歪めて自分ごと全てを消し去ろうとしていた。
だが私は確証を持っていた、あの二人ならヤマトを撃破出来て世界を護れると…
そしてそれは的中した
浜風「ヤマトが、沈む…」
大鳳「まだ脱出してないの!?」
飛龍「待って、カッターボートよ!」
瑞鳳「お~い!」
大鳳「良かった… ちゃんと生きてた…」
飛龍「待って、イセは!?」
浜風「姿あありません… まさか…!」
瑞鳳「ちゃんと生きてるって~!ほら、ユニオンコアは無事だから~!」
大鳳「まったく、心配させないでよ…」
飛龍「何にせよ、これで前部終わったわね…」
浜風「戦闘終了。これより、他の艦艇と合流し硫黄島へ帰還します!」
瑞鳳さんとイセさんはヤマトを撃破したのだ。最後まで諦めず、抗って…
実は戦闘中、瑞鳳さんも『転生体』であると言う事が判明したが私と比べて記憶の復活が遥かにマシなレベルだったらしい。
彼女は転生体でありながらも、今を生きる人間としてヤマトを大鯨さんに教えられた『明鏡止水の心』と父親から受け継いだ技を組み合わせ自分自身が咄嗟に編み出した最強の技『爆熱ゴッドフィンガー石破天驚拳』によって消滅させたのだ。
イセさんは自分の身を挺してまでシステムを妨害しようと試みたが、最終的にイセさんが生きる事を願った瑞鳳さんに応えるようにシステムの基部を破壊して強引にシステムを止めたらしい。
これで、霧の総旗艦との戦いを終えた。
私達は誰一人欠ける事無く硫黄島へと帰還する事が出来た。
私と瑞鳳さんが転生体であった事を何故ヤマトが知っていたのか、そして『特異点』とは何なのかと言う謎を残して…
硫黄島に到着直後、私と瑞鳳さんは倒れた。
無理もない、瑞鳳さんはヤマトとの戦闘で船体を吹き飛ばす程の威力の一撃を放ったのだ。
そして私も頭痛に耐え続けた結果、体力の限界を迎えてしまった。
眠っている間に夢を見た。
『あの戦争』の記憶、前世の私の記憶を…
護れなかった記憶、敵の攻撃で傷付いた時の痛み、そして沢山の命を救えた嬉しさ。
思えば前世の私は不思議な戦歴を辿ったと思う。
戦艦では金剛と武蔵、空母は蒼龍と信濃に飛鷹、そして赤城。多くの大型艦の最後を看取り、大和を除く全ての艦の乗員を救出してきた。
前世の私が救出した人間はおよそ5000人、これは駆逐艦としてかなり多いと思われる。
そして今度の私は人として生を受けて、今度は人類の為に戦う事になった。これは皮肉と言うべきだろうか。
多分、これからのお台場戦で一歩間違えれば人類は滅亡の一歩手前に立たされるだろう。
今度背負うのは乗員の命や救助した者の命なんかの比じゃない、70億近くの命を背負うのだ。
いや、もう背負ったのだ。70億程度の命ならもう坊ノ岬沖の戦いで既に背負った、ならそんなのもう怖く無い。私達に出来る限界、
その『限界を超える』…
作戦名『オペレーション・アンリミテッド』、それが私達の最終作戦の名前となった。
目を覚ました私はまず、ある人物の所に向かった。
そう、お台場から移動する際に合流した蒼龍さんだ。硫黄島のブリーフィングルームに飛龍さんと居たのを見つけて彼女に話しかけた。
浜風「少し、よろしいでしょうか?」
飛龍「浜風!?起きても大丈夫なの?」
浜風「ええ、なんとか」
蒼龍「…用って私に?」
浜風「はい。貴女に頼みがあって来ました」
飛龍「浜風…」
浜風「私達は400と402、ユキカゼの船体の修理が完了次第お台場に向かい大型結晶体を破壊する作戦に移ります」
蒼龍「ま、そうするしか無いわよね。もうお台場の水没まで1週間切ってるもの」
浜風「大型結晶体破壊作戦には戦力が必要、そこでチーム・エンガノの戦術指揮官としてでは無く私個人の頼みです。蒼龍さん、貴女にはチーム・エンガノへの参加を要請します」
蒼龍「私が参加した所で勝機はあるの?」
浜風「ええ。私の予測では現状の成功率は低い、でも貴女の実力があれば成功率の底上げに繋がります」
飛龍「浜風、蒼龍は…」
浜風「お願いです、このままでは大型結晶体を破壊出来ない… でもこのまま諦めたく無い、皆と出会えたこの世界を護りたい…!」
蒼龍「別に私はチームに参加するのは構わないわ、瑞鳳ちゃんの許可があるならね。
でも解ってるのね? 自分が何を背負おうとしてるのか、自分が何をしようとしてるのか?」
浜風「全部承知の上、覚悟ならしています。 それでも、護りたい世界があるから私は…!」
蒼龍「…なら私が言う事は無いわ、私もやっと大切な者を護る為に戦う事が出来るもの。ただし条件があるわ」
浜風「条件…?」
蒼龍「私が飛龍にリベンジする時、何が何でも付き合って貰うわよ」
飛龍「ちょ!?」
浜風「ええ、構いません」
…飛龍さんには悪いけど、これも世界の為なんです。
そして蒼龍さんには『シャルンホルスト・クロイツ』と『エンガノ14』のコールサインを与えられ、チームに参加することになったのだ。
8月29日の夜、私達は硫黄島を出航した。
私はイ402に乗り込み、他のメンバーに作戦概要の説明を行う。
浜風「お台場到着と同時に、私達はバトルシステムの設置可能な場所へ行くことになります
そして全員の艦プラを使用し、一点突破による電撃進攻で会場地下にある大型結晶体を破壊します」
浜風「以降、それぞれをコールサインで呼称。エンガノ01は瑞鳳さん。エンガノ02は飛龍さん。エンガノ03、イセさん。エンガノ04、大鳳さん。エンガノ05は私です
そして吹雪は06、イクは07で夕張さんは08。愛宕さんはエンガノ09、ユキカゼはエンガノ10。400は11、402は12。夕雲は13、そして蒼龍さんは14のコールサインとなります」
瑞鳳「使用艦プラは01・『信濃・天戦艦パッケージ』、02・『グナイゼナウ・クロイツDrei』。03・『扶桑・天爾改』、04・『ヨークタウン・フェネクス』。そして05・『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』。
06『青葉・天』、07『熊野・天』08『グラーフツェペリン・ラング』。09『利根・天 砲撃パッケージ』、10『筑摩・天 誘導魚雷パッケージ』、11『レナウン・ヴォーテクス』、12『レパルス・ヴォーテクス』、13『高雄・天爾改』。そして14『シャルンホルスト・クロイツ』となります」
浜風「また、全艦にシュツルムユニットを装備。
速度を合わせる事で分断される事無く、14隻による連携で敵防衛網を突破します」
瑞鳳「またRGシステムに関しては単独で使用可能になるよう調整を施しておきました。
ただしあくまでも応急での処置なので多少使用しにくい事もありますので注意を。」
浜風「この作戦は『オペレーション・アンリミテッド』と呼称。開始時刻は8月30日0900。
それぞれの奮闘を期待しています。では瑞鳳さん…」
瑞鳳「皆、ここまで私と一緒に戦ってくれてありがとう。私は、4ヶ月前まで艦プラバトルが嫌いでした。
でも飛龍さんとの出会いが私を変えて、皆に出会って、そして皆と一緒にやる艦プラバトルが大好きになった!だから、艦プラバトルを終わらせない為にも、大型結晶体を破壊し事態を収束させます!」
瑞鳳「これがチーム・エンガノのリーダーとしての最後の指示です!全員の帰還と勝利を以って『オペレーション・アンリミテッド』は成功とします!」
瑞鳳「暁の水平線に、勝利を刻め!」
この瞬間、私達の最後の戦いの火蓋が切って落とされた。
そして作戦開始前にある戦いに終止符が打れる事になった。後に『ダイナミック・ハーレム宣言』と呼称される問題発言だ。
ここで私達の『瑞鳳さん争奪戦争』の幕が下ろされた。
瑞鳳「私は、私をここまで導いてくれた全員の事が好きです。
こんな私で、優柔不断で何も決められないバカな私で良ければ付き合って… ずっと一緒に居てください!」
彼女は全員分の指輪を自作し、私達に告白の返事を行った。
この件について恐ろしいと思ったのが、彼女に金属加工技術や宝石のカット技術が備わっていた事だ。この人はどこまで器用なのだ…
指輪にはめ込まれた大型結晶体と同じ鉱石『アリスタ』、私に与えられたのはアリスタが『ペアシェイプ・ブリリアント』と言う形状にカットされた指輪だった。
後にこの指輪が私達を勝利へと繋いだものになるとは知らずに…
瑞鳳「エンガノ01、信濃・天、瑞鳳、推して参ります!」
飛龍「よしっ!エンガノ02、グナイゼナウ・クロイツDrei、飛龍、出撃します!」
イセ「エンガノ03、扶桑・天爾改、イセ、抜錨する!」
大鳳「今日は良い風ね… エンガノ04、ヨークタウン・フェネクス、大鳳、出撃します!」
浜風「エンガノ05、プリンツ・オイゲン・クロイツZwei、浜風、出ます!」
吹雪「エンガノ06、青葉・天、吹雪、行きます!」
イク「は~い!エンガノ07、熊野・天、イク、行くの!」
夕張「エンガノ08、グラーフツェペリン・ラング、夕張、出撃!」
愛宕「エンガノ09、利根・天、愛宕、抜錨します!」
ユキカゼ「エンガノ10、筑摩・天、ユキカゼ、参ります!」
400「エンガノ11、レナウン・ヴォーテクス、イ400、出します!」
402「エンガノ12、レパルス・ヴォーテクス、イ402、出す!」
夕雲「エンガノ13、高雄・天爾改、夕雲、本気で行くわ!」
蒼龍「エンガノ14、シャルンホルスト・クロイツ、蒼龍、出撃します!」
私達の艦プラは大型結晶体に向けて増速を始めた。
襲い掛かる敵を全てなぎ払い、足を止める事無く防衛線を突破する。
途中であの大鯨さんから逃げたド下種ババアに襲撃されたがまた瑞鳳さんの妹に撃ち落されて大和会長へと引き渡されていた。正直邪魔だったので嬉しかった。
世界大会で戦った面々が私達の支援も行われて戦線を序徐に突破していく私達だったが流石に弾切れもあり、途中で翔鶴さん率いる艦プラ部から補給を受けた。
瑞鳳「翔鶴さん、もしかして結晶体の手前まで行ったんですか?」
翔鶴『手前、本当に手前まで何度か…』
夕張「なら結晶体も破壊出来た筈じゃ…」
瑞鶴『それが無理だったのよ』
タクヤ『正直俺達じゃ…』
大鳳「つまり周辺の戦力がそれ程…」
バナージ『違います。絶対に、勝てないんですよ…』
『絶対に勝てない敵』、その存在を半信半疑のまま前へと進む私達。
そして立ちはだかったのは…
瑞鳳「嘘… アレ…」
飛龍「グナイゼナウ・クロイツDrei!?」
蒼龍「信濃・天も居る…!」
浜風「プリンツ・オイゲン・クロイツZweiも…」
イセ「御丁寧に扶桑・天爾改とアマテラス・ツクヨミまで居るわね…」
『世界最強』の存在、チーム・エンガノ… その戦闘記録から生成された私達のコピーだった
400「恐らくアレはプラフスキー粒子の塊でスキャンデータを元に形成されています」
402「艦隊陣形のパターンも全て一緒… 恐らく我々のバトルデータを持った敵だ」
吹雪「Wのメリクリウスとヴァイエイトにヒイロとトロワのデータを乗せたMDみたいな奴って事?」
夕張「そんな感じだと思うけど… あれはデュオだからこそ倒せた、でも…」
夕雲「今の私達はヒイロとトロワ… 自分自身を相手にしなければいけないと言う事、ですか」
何を言っているのかさっぱり意味不明なガノタ勢達だが言いたい事はわかる。
『今までの自分は通用しない』と言う事だろう。
自分自身の限界を超えなければこのコピー体には勝てない、でも勝たなければ未来は無い。
やるべき事はただ一つ…!
浜風「私達と同等なら、同じものをぶつければ良い…!」
蒼龍「そう言うことね!」
浜風「各個に散開!目標は自分のコピー!恐らくこれが最後の敵、心してかかって下さい!」
指揮を放棄する事で相手の戦術を乱し、各人の能力を以って敵を討つ。それが私の最後の選択…
そして私は私自身の専用艦のコピー『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』と対峙する。
『敵は模倣するだけ』で行動は以前の蓄積データからの引き出しでしかない。 つまり私達が行うべき行動は唯一つ…
浜風「己自身の思考を超えろ… 浜風!」
不可能、そう断じる事は容易い。だがこの世の中には『やってみなければ分からない事』だらけだ。
だからやる。己を超えてみせなけらばならないのなら超えてみせる。私が瑞鳳さんに教えられたものがあるから。
浜風「『ドレッドノート』… 『勇敢な者』、愚者では無く勇者… プリンツ・オイゲン・クロイツZwei、私に勇気を!」
私はもう前の私では無い。ならば蓄積データは無意味だ。己が勇気を振り絞り、己を打ち倒す…
浜風「行くぞ偽者… 思考も、艦プラも模した所で私の全てを、『勇気』を模倣できると思うな!」
そして私は勇者の名を冠する艦と共に勇気を持ち戦いに挑んだ。
言うは容易いが相手は粒子の塊、ダメージを与えても再生する… だが、それでも諦めたくなかった。
そしてその奇跡は起こるべくして起こった。
瑞鳳「そんな事、させるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
指輪から光が溢れ、心の中が澄んでいく…
私達は瑞鳳さんとアリスタの力で『心を繋いだ』、そして瑞鳳さんの明鏡止水の心が私達に流れ込み力が溢れ出す。
もう、負ける気がしなかった。
今まで苦戦していた筈のコピー体は、既に私達の敵ではなく一瞬でそれぞれに葬られた。
だがコピー体を撃破する事に費やした時間は少なくない。間に合わなくなってしまった…
だけどそれでも諦めたくなかった。
そして瑞鳳さんは、最後の切り札を切った。
グナイゼナウ・クロイツDreiのtype-Hとシャルンホルスト・クロイツのtype-S、そして高雄・天爾改のtype-Yと扶桑・天爾改のtype-Iに信濃・天のtype-Z。
全てのPBCを合体させ、私達艦プラの残る粒子全てを放出した一撃での狙撃だった。
蒼龍「縮退臨界!緒元入力、射軸固定!発射体制へ移行、トリガーを飛龍へ!」
瑞鳳「プラフスキー・バスター・キャノン!お願い、私達の未来を!」
飛龍「切り拓けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
そして周囲に存在した見えないバリアをも貫通した一撃は大型結晶体を貫通する。
それでも砕けないなら吹雪が偏向レンズを操って、細かく切り刻む。反動に押されるならば私達が支える。
飛龍「私達の想いに応えて、プラフスキー・バスター・キャノン!」
夕雲「私達の未来の為に!」
イセ「未来を切り拓く為に!」
蒼龍「私達の願いよ…!」
瑞鳳「届けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
そして未来への想いを乗せた一撃は、大型結晶体を消し去った。
402「バッテリー残量ゼロ、遠隔操作システム強制終了」
400「大型結晶体の崩壊を確認…」
愛宕「水を形成していた粒子結合が崩壊して、空気中へと消えていく…」
蒼龍「綺麗ね…」
大鳳「やったの…?」
夕張「私達、終わらせたんですよね…」
イセ「ええ… 私達は、勝ったのよ…!」
夕雲「お台場の粒子が全て光になっていきます…!」
イク「終わったの…?」
吹雪「や、やった!」
ユキカゼ「全部、ちゃんと終わりました…!」
浜風「これで、『オペレーション・アンリミテッド』は終了…」
飛龍「さ、瑞鳳」
瑞鳳「全員へ。ありがとう… これよりチーム・エンガノ全員、艦プラを回収してお台場から撤収します!」
全員「了解!」
そして私達の、4ヶ月に渡る戦いが終わりを告げた。
だが私達の戦いは終わった訳では無い。
夏休みの宿題を終わらせていなかったイクを叱り飛ばしたり、ハシラジマを占拠したり、自衛隊を脅したり…
まぁ、やった事はロクでも無いことだ。
これからも果て無き戦いに巻き込まれるだろう、だがどんな未来だって私達チーム・エンガノが切り拓く。
瑞鳳「お~い、浜風ちゃ~ん。早くしないと写真に写れないよ~」
浜風「わかっています!今行きますから!」
私はメンバーの一員として、『最強の戦術家』として矢尽き刀折れるその日まで戦い抜く。
蒼龍「ねぇ、もうちょっと詰めてよ。」
夕雲「このくらい、ですか?」
402「ああ。これで大丈夫だ。」
400「今度はこっちが溢れました。」
ユキカゼ「早くしてください。」
愛宕「ごめん、もうちょっと屈んでくれない?」
夕張「中腰って中々辛いですよ…」
イク「もう少し詰めるのね!」
吹雪「これでも精一杯だって!」
大鳳「最前列でもキツイわ、これ…」
イセ「あと10秒でシャッター切れるように設定しておいたわ。」
飛龍「いっせーのーで…」
瑞鳳「はい、チーズ!」
『勇気』を胸に、地面を踏みしめ一歩を踏み出す。
それが私の、私なりの未来の切り拓き方だ。
『アンリミテッドの軌跡 side-浜風-』 終
やっと終了
浜風視点なので、わかりにくい所や抜けている所を時系列順に解説
・枕崎漁港にてヤマト、千早翔像&ムサシと対談。 浜風が転生体であると判明する。 浜風と瑞鳳の言葉で千早翔像&ムサシ、中立となる
・第二次坊ノ岬沖海戦発生 超戦艦ヤマトとナガト、大戦艦コンゴウ(暴走形態)と戦闘。
・ユキカゼ、イオナ・ミョウコウ・ヒエイと協力しナガトを撃破。それと同時に402・400・タカオ・ズイカクがコンゴウ撃破。
・瑞鳳とイセ、周囲の護衛艦隊を1隻で殲滅してヤマトに乗り込む。瑞鳳はコトノと、イセはヤマトと戦闘に。
・瑞鳳、覚醒しコトノを船体の半分ごと消し飛ばす。その後イセもヤマトの戦意を奪う。
・ヤマト、発狂。次元空間曲率変位システムを起動させ全てを消し去ろうとするが瑞鳳によってユニオンコアを粉砕される。そしてイセがシステムの基部を破壊したことでヤマト轟沈。
・硫黄島へ帰還、瑞鳳と浜風は倒れる。
・その間に束の間の休息。
・8月29日、お台場へ向けて出航。 実はこの日がブレイヴ編のプロローグの日
・8月30日 オペレーション・アンリミテッド開始。 瑞鳳によってハーレム宣言が行われる
・戦線を全て突破し明鏡止水に至った全員でコピー体撃破、その後合体PBCで結晶体を破壊
・お台場事変終息。瑞鳳達は撤収。
・9月の第一土曜日、瑞鳳一行ハシラジマ占拠。 霧の技術を欲した米軍や自衛隊、政府を脅迫する。自衛隊は奪取作戦を敢行しようとするが失敗、瑞鳳の知り合いである『提督さん(自衛隊でもかなりの位置の人)』の口添えもあり、正式にハシラジマは瑞鳳達の管理下に(一応自衛隊の基地扱いだが)
・9月の中旬、瑞鳳編のプロローグの写真撮影に。この写真は瑞鳳の実家にも飾られている。
・10月の某日 瑞鳳&大鳳が次元転移。如月・舞風・曙・清霜が次元転移。
となっています。(どこかミスがあれば訂正いたします)
あと明日と明後日は琵琶湖に行くので更新出来ません。申し訳ありませんが更新は日曜となります
>>1です
>・9月の中旬、瑞鳳編のプロローグの写真撮影に
プロローグじゃなくてエピローグでした...
『青葉、潜入します! in艦プラ部』※一回戦終了後
初風『青葉、アンタ今暇?』
青葉『ええ、それが?』
初風『ちょっと多分準決勝で戦う事になりそうな艦プラ部の偵察してきなさい』
青葉『え~… 青葉、あんまりそう言う事に…』
初風『これやるわ』つ万札2枚
青葉『はい、喜んで!』
青葉「と言う事で現在東京都内にある小沢大学のクラブハウス棟にある艦プラ部の部室に来ております」
青葉(そう、今の青葉はどこから見ても新入生… つまり、簡単にはバレません! さて、ノックして潜入しましょう)コンコン
翔鶴「は~い… あら、もしかして見学ですか?」
青葉「はい!」
翔鶴「では入ってください」
青葉「わかりました~」
青葉(潜入成功です…!)
翔鶴「…と言う感じで活動しています。知りたい事があれば何でも聞いてくださいね、実はここに去年世界大会で戦ったファイターが所属しているんですよ?」
青葉「その方は?」
瑞鶴「今は買い物に出かけてるわ。明日の全国大会1回戦突破を記念パーティのね」
青葉「おお!それはおめでとうございます!」
翔鶴「あれ、知っててここに来たのでは?」
青葉「いえ、ただ純粋に艦プラに興味があったからです」
RJ「珍しいな~ 最近は大会に出てる~、っちゅう理由だけで自分も出れるとか思ってここ見学するのが多いんや」
青葉「へぇ…」
マリーダ「だがそう言う連中の入部は現部長が悉く切っている。半分脅しだがな」
青葉「その部長さんは?」
翔鶴「その子も今は買い物よ。私はあくまでも元部長だもの、4年だし」
赤城「で、これが私の使用する『ノーフォーク』の改造艦です」
青葉「おお、これが…」
加賀「赤城さんはウチのエースよ。世界大会出場組を除けばね」
青葉「そんなに強いのですか?」
マリーダ「世界大会出場のファイターは皆空母使いだ。だから後方支援とかは中々の実力を誇っている」
瑞鶴「若干1名、空母と戦艦を入れ替える形で使い分けてるのも居るわ。あんまり強くは無いけど…」
翔鶴「こら瑞鶴、ドイツ代表とほぼ単艦で渡り合ってるんだからそう言うこと言わないの」
RJ「アイツも本気になれば強いんだけどなぁ…」
青葉「へぇ、会ってみたいですねぇ…」
赤城「多分もうそろそろ…」
ガチャッ
タクヤ「お待たせしました~」
バナージ「お菓子とジュース、揃えてきました」
RJ「お、待ってました!」
瑞鶴「三人は?」
バナージ「先に車置いてくるそうです。でも、荷物も無いのでもうそろそろ…」
夕張「あ、来たみたいです」
大鳳「お待たせ… え?」
瑞鳳「どしたの、大鳳? …ん?」
青葉「あ…」
瑞鳳「全員確保!そいつ宮城代表のスパイよ!」
大鳳「待ちなさい茶タイツ!」
青葉「くっ…!逃げるが勝ちです!」ピョン
赤城「ま、窓が開いてたのを見て飛び降りた…」
瑞鳳「逃がすか!大鳳、追うよ!」ピョン
大鳳「ええ!」ピョン
夕張「ま、待って!」ピョン
瑞鶴「逃がすか!」ピョン
翔鶴「榛名さん、どう言うつもりなのかしら…!」ピョン
加賀「窓からよく飛び降りれるわね…」
RJ「夕張と大鳳、なんか最近人間辞め始めたなぁ… 瑞鶴と翔鶴はんのは知ってたけど」
ミス
>×瑞鶴「三人は?」
>○瑞鶴「二人は?」
青葉「はぁはぁ… な、何とか逃げ切った…」
初風「お疲れ様。ちゃんと隠しビデオカメラ回したのよね?」
青葉「ええ、バッチリです」
初風「艦プラの方は?
青葉「勿論どんなものかもわかりました。ではデータを…」
榛名「…お二人でしたか」
青葉・初風「…え?」
榛名「先程瑞鳳さんと翔鶴さんからクレームが来たんですよ、『青葉さんがスパイしてくる』って…」
青葉「あ、あわわ…」
初風「で、でもそれは…」
榛名「やっていい事と悪い事の区別すらつきませんか?」
青葉「それは…」
榛名「と言う事で執行人を用意しました。どうぞ」
大鯨「初風ちゃん?ちょっと、お仕置きが必要かしらねぇ?」
初風「あ、あわわ…」
蒼龍「この腐れ、ついにやっちゃったわね?」
飛龍「取り敢えず翔鶴達に土下座してもらおうかしら?」
青葉「ひいっ!?」
ギャアアアアアアアアア…
※この後、滅茶苦茶土下座行脚させられ瑞鳳にボコボコにされ榛名に洋服を引き裂かれた
『青葉、潜入します! in艦プラ部』終
『私達の日常 side-陽炎-』
AM6:15
pipipipipi…
陽炎「んっ… ふぁあ~…」
長波「朝かぁ…」←二段ベッド上
陽炎「顔、洗わないと…」
AM6:30
陽炎「あ~サッパリしたぁ…」
長波「ったく、早く変わってくれよ!いつまで髪洗ってんだよ」
陽炎「仕方無いでしょ。これでも天城姉さんと阿武隈姉さんよりマシだって思いなさい」
長波「チッ…」
天城「髪洗わないと… 今洗面台使ってるから、シャワーで…」
阿武隈「あ~!シャワー、先に使われてた… 洗面台だと時間かかるのにぃ…!」
陽炎「ね?」
長波「ああ…」
陽炎(そう、この二人は高校の始業時間が8時半だと言うのに出て行くのは8時ジャスト。そして起床は私達と同じ6時半。
実はそれまでの殆どを髪のセッティングに時間をかけているのだ。因みに榛名姉さんは朝はもっと早いので被らないから助かる)
AM6:45
陽炎「あら、早いわね」
曙「これでも幌筵に居た時より30分以上遅いわ、たるんでるんじゃないの?」
陽炎「それを今洗面所で悪戦苦闘してる人に言ってみなさい、アンタ死ぬわよ」
曙「…」
初風(エプロン)「ハァ… いつものコントは止めて手伝いなさい」
野分(エプロン)「と言っても今日は後目玉焼きだけだからお皿さえ用意すれば終わりだけど」
舞風(エプロン)「陽炎型なら手伝ってよ~」
陽炎「仕方無い… 長波、アンタも…」
長波「zzz…」
清霜「起きろっ!」チョップ
長波「はうっ!?」ドスッ
AM7:00
榛名「阿武隈と天城は?」
陽炎「まだ髪整えてるわ」
榛名「あの二人も髪にこだわり過ぎなんですよ…」
曙「私達は基本髪型に拘りが無いから時間かけてるの如月だけだし」
如月「だってぇ、じっくり洗わないと…」
初風「いっその事髪型、どこぞの陽炎型の転生体と同じにすれば?」
如月「今のこれが気に入ってるんだから勘弁して…」
陽炎「そう言えばさ、私達あの『浜風』と同じ陽炎型よ?しかも私に関してはネームシップだから確実に姉にあたるわけじゃない」
舞風「それがどうかしたの?」
陽炎「格差酷いわよね、特に胸…」
陽炎型一同「…」
AM7:45
陽炎「曙、宿題やった?」
曙「決まってるでしょ。もしかしてアンタ…」←同じクラス
陽炎「やってるわよ。『私』は」
曙「ってことはまさか…」
長波「宿題やってない… 清霜、見せろ!」
清霜「ええっ!?やだよ、自分でやりなよ!」
陽炎「ね?」
曙「…一回榛名にでもとっちめて貰ったら?」
陽炎「そうする。多分来月の小遣い半分ね」
曙「あと阿武隈にもね。シゴかれて貰わないと」
陽炎「報告しておく」
曙「ウチのバカでさえやってるってのに…」
清霜「誰がバカですって!」
陽炎・曙「アンタよ」
AM10:30
陽炎「…」カリカリ
曙「…」カリカリ
長波「zzz…」
清霜「…」無言の手刀
長波「っ!?」ドスッ
曙(最近、バカの役目奪われてるわね)
陽炎(バカが増えたか、それとも清霜がバカじゃ無くなったか…)
「では清霜さん、ここの解答は?」
清霜「…わかりません!」
曙(バカのままね…)
陽炎(夕雲型ってバカしか居ないのかしら?)
≪一方そのころ≫
400「また負けた…」
夕雲「国語は夕雲の得意分野よ?」
吹雪「うぐぐ…」
イク「どうあがいても夕雲には勝て無いのね…」
ユキカゼ「赤点スレスレとほぼ満点、差は明確ですよ?」
浜風「へぇ、98点… 今回もギリギリです」←100
402「夕雲も流石にあのビックリ人間一族なだけあるな。そこのイクはカウント外だが」←100
夕雲「…この二人こそビックリ人間なのでは?」
吹雪「片方は人間ですら無いけどね…」
PM0:20
陽炎「出遅れたわね…」
曙「清霜たちに望みをかけるしか無いか…」
長波「よしっ!カツサンド取った!」
清霜「うぉりゃあああああ!あんぱんは渡さないもん!」
陽炎「…こう言う時のバカ、って言うか脳筋って役立つわね」
曙「同感ね」
陽炎「仕方無い、阿武隈姉さんへのチクりは止めておこう」
曙「ここで榛名も、って言わないなんてアンタ結構エグいわね」
陽炎「そりゃ、姉には逆らえないもの。そしてあっちはあっちで…」
「如月さん!ここのお隣をどうぞ!」
如月「ええ、ありがとう。初風も座ったら?」(と言うか座ってください!)
初風「仕方無い…」
「野分先輩!ここどうぞ!」
野分「ありがとう」ニコッ
キャー ノワキセンパイカッコイイ!
野分(ま、舞風助けて!)
舞風(仕方ないか…)
陽炎「あの二人、モテ過ぎじゃない?」
曙「いずれアンタああなるかもよ、このタラシ」
陽炎「御忠告どうも。朝潮たちは?」
曙「食堂には居ないみたいね」
朝潮「ヘタな争いに巻き込まれるから、朝のコンビニで購入して正解ね」
秋月「メロンパン、美味しいです…!」
PM4:00
陽炎「ただいま~」
青葉「ありゃ、お帰りなさい」
衣笠「他の面子は?」
陽炎「さぁね、部活でも行ってるんじゃない?」
龍鳳「ぶかつ?」
陽炎「う~ん… ま、スポーツやったりする団体だよ」
龍鳳「陽炎さんはしないのですか?」
陽炎「私は今日の部活動が無いだけ。あれ、古鷹は?」←テニス部
青葉「買い物ですよ、夕飯の」
衣笠「多分近所のヨ○クだからもうすぐ帰るんじゃない?」
陽炎「メニューは?」
龍鳳「確か朝言って限りだと確かから揚げと冷しゃぶ?と言うものだった筈です」
陽炎「この肉多目メニュー… 野菜ってキャベツの千切りくらい?」
衣笠「流石にそこは考えると思うけどねぇ…」
PM7:00
長波「反省してます… だから夕飯抜きは勘弁を…」
榛名「本当ですか?」
長波「はい… 宿題を二度と忘れません…」
天城「長波もちゃんと宿題くらいやれば良いのに…」
初風「まったくよ、ウチのバカでさえやってるのに」
清霜「バカじゃないもん!」
初風「だってアンタ半分以上外れだったじゃない、解答あわせした時」
清霜「うぐぐ…!」
阿武隈「いっその事長波ちゃんの勉強も見てあげたら?」
初風「嫌よ。これ以上バカの面倒見が増えたら過労死するわよ、朝潮が」
朝潮「こっちに来てから清霜の勉強しか見て無いような気が…」
陽炎「まったく、もうちょっと榛名姉さんも厳しくしたら良いのに…」モグモグ
天城「姉さん、身内にはとことん甘いですから…」
PM9:00
陽炎「敵艦発見、突撃するわ!陽炎についてらっしゃい!」
長波「一気に決め…」
龍鳳「待って!進路上に高エネルギー反応、回避間に合いません!」
ズガァァァァァン!
Battle End
陽炎「げぇっ、本気でこんなもん避けられないっての…」
長波「一体どこまで遠くから…」
榛名「type-Iの模造品、とは言えどここまでの射程とは…」
龍鳳「瑞砲さんの艦プラのイミテーションを使ってデータ取り、とは… 流石にあの14人と実戦で渡り合う度胸はありませんが…」
榛名「これで知りうる限りのPBCのデータは一通り取れた訳ですが…」
陽炎「流石にこんなの使うタイミングが限られてるわね。隙が大きいし、撃ったら反動で動けなくなる」
長波「諸刃の刃、ってことか…」
龍鳳「データ、使えそうですか?」
榛名「まだ何とも…」
PM9:30
陽炎「ほら、ちゃっちゃと宿題やりなさい!終わんなきゃ私も寝られないんだから!」
長波「わかってるよ… ああもう!こんなのわかるか!」
陽炎「はぁ、この具合だと四苦八苦しながらやる清霜の方がマシか…」
PM11:00
長波「zzz…」
陽炎「コイツ、終わった途端に寝たよ…」
榛名「お疲れ様です、陽炎」
陽炎「あ、姉さん」
榛名「アイス持って来てるけど食べます?」
陽炎「あ、食べる食べる」
陽炎「ねぇ、榛名…」
榛名「姉さん、とは呼ばないのですね」
陽炎「何かさ、まだ呼び慣れ無いんだよね… もう戦わなくて良い、なんて実感無くて」
榛名「今、こうしてる間も夢かもって思ってるのですか?」
陽炎「違う、何だかこう、嫌な予感がする… 『滅んだ世界』で見た資料の中に深海棲艦が異次元生命体って書いてあったから…
もし次元転移なんかしてきたら…」
榛名「大丈夫ですよ、きっと。それとも、戦いたいのですか?」
陽炎「そうじゃないけど… 怖いの、また今の幸せな生活が、戦いで壊れるのが…」
榛名「そうなったら私が深海棲艦なんてバンシィで薙ぎ払います。それに陽炎には艤装以上の力『アマクサ』もある… 瑞鳳さん達だって居ます」
陽炎「霧や他の力もある、か… 深海棲艦相手にどこまで…」
榛名「それでも、きっと何とかなります。いつまでも、この日常を過ごしたいですから」
陽炎「そう、だよね… なんか元気でた」
榛名「もう夜ですよ?」
陽炎「そうだった。 じゃあお休み、『姉さん』」
榛名「おやすみなさい、陽炎」
『私達の日常 side-陽炎-』
成績の順番はこんな感じです
朝潮≧初風≧如月>秋月≧曙≧陽炎≧野分≧舞風>>>(越えられない壁)>>>清霜>長波
・朝潮 座学は成績学年トップ ただし体育は清霜に劣る
・初風 全体的にトップクラス(朝潮と3、4点程度の誤差)
・如月 同上
・秋月 朝潮達と比較すれば劣るが高い成績
・曙 同上 ただし家庭科は駄目
・陽炎 同上 家庭科は出来るが美術が駄目
・野分 科目にもよっては初風達と引けを取らない成績だが、他は平凡
・舞風 同上
・清霜 平時ではケツから数えた方が早いがテスト期間になると一夜漬けで真ん中くらいまで上がるタイプ ただしバカ
・長波 同上 ただし清霜より爆発力で劣るバカ
・阿武隈 模試では全国平均的に高い成績を誇っている
・天城 模試で上から数えて100位以内に入るくらいには高い ただ家庭科は…
・榛名 GPA4.5くらい(上限5.0)
オマケ
・瑞鳳 学年主席を大鳳と争うレベル
・大鳳 学年主席を瑞鳳と争うレベル
・愛宕 取得単位は卒研着手ギリギリ
・夕張 素の実力は割りと高めだが瑞鳳と大鳳の高レベル争いに触発され猛勉強中
・浜風 成績学年トップ
・402 同上
・夕雲 浜風・402より少し劣る
・ユキカゼ 同上
・吹雪 上から数えた方が早いが他の面子には及ばない
・400 同上
・イク 成績争いから外れた空気 多分清霜と同等の脳みそ
遠足ネタはちょいと思い浮かばなかったので代わりに…
『お部屋紹介シリーズ -榛名一家編-』
青葉「どーもートリオ・ザ・タイツ、青葉茶タイツです」
古鷹「古鷹青タイツです」
衣笠「衣笠黄タイツです」
青葉「本日は榛名さん一家のお部屋をそれぞれ探索したいな、と思います」
古鷹「ちなみに私達の部屋はタンスと布団が3枚、あとちょっとした小物だけです」
衣笠「あとエアコンと姿見くらいかな?」
青葉「元々がお客用の宿泊部屋らしいのですが詳しくは聞いたことはありません」
古鷹「因みに蒼龍さん&飛龍さんコンビもここに泊まったそうです」
衣笠「まぁ、客人扱いだしね。入院してて良かった…」
青葉「じゃあそれぞれの部屋を見てまわりましょうか」
誰の部屋? 直下
1.天城の部屋
2.阿武隈&龍鳳の部屋
3.陽炎&長波の部屋
《天城の部屋》
青葉「こちら天城さんのお部屋… 一言で言えば物が多いですね」
古鷹「ベッド脇のハンガーには各種洋服… なんでシェフの調理服まで…」
衣笠「クローゼットの中には… うん、洋服とか靴とかだね」
青葉「勉強机には各種教科書の他にアルバムの類やら辞書やら… まぁ、一般的な感じですね」
古鷹「本棚には小説とマンガが混在、特に少女マンガ多目です」
衣笠「あと料理の本、『初心者でも出来る簡単レシピ』とか『今日のおかず100選』とか。使った形跡殆ど無いけど」
青葉「恐らくこれらの本は一生活かされる事が無いのでしょうね…」
古鷹「次にテレビ台です。何か脇に銛が立てかけてあるのはスルーして… テレビの他にfi○ma『onちゃん』が飾ってあります」
衣笠「あとはカードゲームのデッキと… 何かカードを入れるディスクかな?」
青葉「あ、それ榛名さんの異世界土産だそうです」
古鷹「あとはハートの形をした缶に、亡くなる前に撮ったであろうちょっと幼い榛名さんと天城さんと御両親が写った写真…」
衣笠「やっぱ天城も家族思いなんだね…」
青葉「そして次は… ベッドの下!」
古鷹「まずいものは何も無いと思うけど…」
衣笠「さぁて…何が出るかなっと!」ガサゴソ
青葉「あ、これは… アルバム…?」
古鷹「中は… 榛名さんの写真?」
衣笠「待ってこれ全部榛名の写真!?しかもデジカメも殆ど榛名しか写って無い、お風呂上りとかの写真が…」
青葉「度を越えたシスコン過ぎですね… あれ、何か変な匂いが…」
古鷹「もしかして、これオカ…」
衣笠「駄目、コレ以上は天城の事変な目で見ちゃうから!」
青葉「いや、まさか… 度を越えたシスコンでも流石にそこまで…」
古鷹「ねぇ、青葉… これ…」つダズル迷彩パンツ
衣笠「それって榛名が洗濯したら無くなった、って言ってたパンツじゃない?」
青葉「もう、疑う余地は無いですね…」
古鷹「…」(お通夜のような沈痛な面持ち)
衣笠「…」(お通夜のような沈痛な面持ち)
青葉「早く出ましょう、コレ以上へんなモンが見つかる前に!」
古鷹・衣笠「了解!」
誰の部屋? 直下
1.阿武隈&龍鳳の部屋
2.陽炎&長波の部屋
《陽炎&長波の部屋》
青葉「はい、次は長波さんと陽炎さんの部屋ですね」
古鷹「流石にものは少ないね… まだ転移したばっかだからかな?」
衣笠「それとも二人にそこまで物にこだわりが無いか…」
青葉「2段ベッド、それにちょっと小さなテレビに小さな冷蔵庫とテーブルってところでしょうか?」
古鷹「小さなって言っても一人暮らし用冷蔵庫くらいはあるね。多分榛名さんが一人暮らししてた頃のやつだと思う」
衣笠「中には『陽炎の 食べるな』って書いてある水羊羹とカステラ… あとジュースの類だね」
青葉「他には何か… あ、目覚まし時計です。しかも4台」
古鷹「あ、それ長波ちゃんの。起きれないらしくて」
衣笠「夜更かしとかする訳じゃないのにどうしていっつも眠いんだろうね」
青葉「さぁ… あとは榛名さんが陽炎さんに譲った工具の類やら艦娘時代の制服やらしかありませんね」
古鷹「天城さんの部屋見たばかりだとインパクト無くて面白みが…」
衣笠「じゃあ下漁ってみる?」
青葉「漁ってみましょう」ガサゴソ
古鷹「何も無いと…」
衣笠「あったあった… テスト?」
青葉「長波さんのものみたいですが… 酷い点数ですね」
古鷹「英語38点、古典31点… どんどん出てくる」
青葉「よし、榛名さんに報告しておきましょう」
この後長波は正座で2時間お叱りを受けた
《阿武隈&龍鳳の部屋》
青葉「ここは我等が鬼神・阿武隈さんと我等の良心・龍鳳さんのお部屋ですね」
古鷹「鬼神って…」
衣笠「どこぞの並行世界の人まで、とは言わないけど割りとバトルの時人格変わるからね」
一方その頃、ある世界にて…
某M「くしゅっ…」
某S「噂でもしてるみたいだね」
某H「何でそれがわかるんですか…」
某M(裏)「ほう、私の噂をするか… ならばカステラでも持って行って…」
某S「止めておいて。本気で収拾つかなくなる」
某H「いきなり殺気ぶちまけながら両手いっぱいのカステラ持ってたら確実に失禁ルートですよ?」
青葉「なんか鳥肌立ちましたけど続けましょう…」ゾクッ
古鷹「えと… 2段ベッドと、本棚にちょっと大きめのテレビに古いタンスだね」
衣笠「あ、なんかカンペだ。何々… 『元々この部屋は榛名&天城の両親の部屋』なんだって」
青葉「あ、なるほど… だからこんな小難しい本やら何やらがあるんですね」
古鷹「…この本棚、何かありそうだね」
衣笠「調べてみる?」
青葉「やっちゃいましょう」ガサゴソ
古鷹「流石に何も…」
衣笠「いや、あった…」つAV数本
青葉「oh…」
古鷹「お父さん、何やってるんですか…」
衣笠「これ、龍鳳が見つけて興味を示さないうちにどっかに隠しておこう」
青葉「そうですね… 彼女、興味を示したら夢中になっちゃいますから」
古鷹「この中身見ちゃってたらちょっと危なかったかも…」
衣笠「こういう置き土産は止めて欲しいよね」
《榛名の部屋》
青葉「さぁてトリは我等の雇用主でありブレイヴ編の主人公・榛名さんのお部屋です」
古鷹「えっと、内部の家具配置などは殆ど天城さんに似て居ますね。ベッドの布団カバーやカーテンは天城さんが楓柄、榛名さんはピンクの水玉です」
衣笠「テレビ台に置いてるのは食玩だね。多分これ、マジンガーとか言うやつかな?」
青葉「あと天城さんの部屋と明確に違う所は模型用のラックがありますね」
古鷹「これって超合金ってやつかな…? あとはちょっと古めのゲッターロボ、ってやつのフィギュアとか…」
衣笠「艦プラも少しは置いてあるみたいだね」
青葉「ふむ、なんだかこれさえ無ければ『完全に女性の部屋』なんですけど…」
古鷹「よく見たら永○豪・石○賢って作者で本棚埋まってるし…」
衣笠「まぁ、そこは愛嬌と言う事で… あとは勉強机の上に自作したと思われるデスクトップPCと天城さん同様家族写真があります」
青葉「やっぱり家族を大事にしているんですね、榛名さんも」
古鷹(多分、血の繋がっていない家族への感謝も含んでるんだろうね…)
衣笠「さぁて、最後はお楽しみベッドの下だね。なんかトマホークの刃がはみ出してるけど気にしないよ!」
青葉「ま、まぁ探してみましょうか…」
古鷹「榛名さんなら大したものは… え…?」
衣笠「古鷹?」
青葉「薬と診断書、ですか…?しかも精神科って…」
古鷹「PTSD、心的外傷ストレス障害…」
衣笠「それだけじゃない、他にも色んなところの薬がたくさん… 全部種類が違う…」
青葉「一体…」
ブォンブォンブォン… スパーン!
全員「!?」
古鷹「薬の袋の紐が…」
榛名「それ以上、薬に触れ無いでください」
青葉「わ、わかりました…」
衣笠「で、でも何でこんなに薬が…」
榛名「私に、その薬の話をさせないでください… 思い出すだけで、もう…」ドサッ
青葉「榛名さん!?」
古鷹「思い出すだけでこうなるって… もう、重症なんてレベルじゃない…」
衣笠「一体何があったの、榛名に…」
青葉「…」
衣笠「…」
古鷹「…一応、榛名さんは寝かせておきました」
青葉「何気に榛名さんが一番衝撃的でしたね…」
衣笠「一体榛名の過去に何が起きたのか、それは後にストーリーに関わるよ」
古鷹「何かアンリミテッド編に比べても重過ぎるような気もしますけど…」
青葉「彼女がどう乗り越えてどんな未来を創るのかは彼女次第…」
衣笠「『ブレイヴ』、その言葉が彼女をどう導くのか、答えは榛名の中にある」
古鷹「ではこれで 『お部屋紹介シリーズ - 榛名一家編 -』を終了します 」
青葉「今日も一日、のび~のびとー。茶タイツ」
古鷹「青タイツ」
衣笠「黄タイツ」
青葉「トリオ・ザ・タイツでした~」
『お部屋紹介シリーズ - 榛名一家編 -』 終
これで小ネタを終了とし、本編に戻りたいとおもいます
榛名の大量の薬を所持している理由は軽く本編で明かされています。
青葉編で詳しく掘り下げるのでどうかよろしくお願いします。
第12話『2対の獣』
《???》
榛名「う~ん… ハッ!?」
榛名(ここは、一体… あれ、一度見た事あるような…)
青葉「うぅ…」
榛名「青葉さん!?」
青葉「はる、な、さん…?」
榛名「大丈夫ですか!」
『命まで危害を加えてませんから安心してください』
榛名「この声、瑞鳳さん…!」
瑞鳳『すみません、ちょっと手荒でしたか…』
榛名「いや、手荒ってレベルじゃありませんよ!? なんで私いきなり気絶させられなきゃならないんですか!?」
蒼龍『私人間がバウンドしたの初めて見たんだけど…』
榛名「蒼龍さんまで… 一体ここは…」
瑞鳳『ベースジャバーの中です。コントロールは私が『リバウ』で掌握してるので一切操作は受け付けません』
榛名「べ、ベースジャバーって…」
瑞鳳『因みに現在鳥取上空、あと小一時間でハシラジマに到着します』
青葉「ハシラジマ…?」
蒼龍『私達の拠点よ。そう言えば、アンタは初めてか』
榛名「ハシラジマって… 何で私が…」
瑞鳳『貴女にお願いが、貴女にしか出来ない事があってこんな手荒な真似を取らせて頂きました』
榛名「私にしか、出来無い…?」
瑞鳳『『RX-0 ユニコーンガンダム3号機・フェネクス』、榛名さんお願いです。フェネクスを止めてください』
榛名「フェネクスを…?」
瑞鳳『RX-0を駆って真の力を引き出せるのは貴女だけ、貴女にはニュータイプとしての才がある…
最悪、『バンシィ』で『フェネクス』を破壊して…』
榛名「待ってください。何でフェネクスを…」
瑞鳳『それは3週間前に遡ります。貴女をハシラジマから仙台に送り届けた直後にそれは起きました』
《回想 ハシラジマ泊地 MS格納庫》
ヒュウガ「これでMSの整備は全て終わり、流石にあの3機は手が掛かるわね…」
瑞鳳「お疲れ様です。ユニコーン2機とアマクサは流石に…」
ヒュウガ「百式改、それにデルタプラスだったかしら? あれはデルタカイの系統機体だから整備規格は似てる、でもユニコーン2機とアマクサは規格外よ。
アマクサに関してはパーツの生成すら難しいものだったし」
瑞鳳「ユニコーンガンダムが存在した時代から40年近い技術格差がありますからね。木星帝国がクロスボーンガンダムを参考に開発したMS…
その性能は、かなりのものです」
ヒュウガ「あのツインテールの艦娘、確か陽炎って言う子だったかしら? あの子もよくこんな機体乗り回せたこと…」
瑞鳳「そうですね。着座の調整などは行ったけど、まさかあそこまで使いこなせるとは想像できませんでしたから」
ヒュウガ「艦娘ってMSの適性でもあるんじゃないの? 飛龍もデルタカイの操縦、こなせるみたいだし」
瑞鳳「その可能性も…」
キィィィィィ…
ガシャッ、シャッ、ガシャッ!
コオオオオオオ…
ヒュウガ「何!?」
瑞鳳「フェネクスが勝手にNT-Dを!?」
ヒュウガ「またか! 今度は一体…」
瑞鳳「違う、様子がおかしい… ツインアイがこの前とは違って、赤く…」
ガンッガンッ! ドゴォォォォォ!
ヒュウガ「ケージが!」
瑞鳳「フェネクスを止めます!MSの用意を!」
ヒュウガ「わかった!貴女はアマクサに、蒼龍も呼んでデルタカイも動かすよう言うわ!」
瑞鳳「一体何がどうなってるのよ…!」
キュゥゥゥゥゥゥゥ…
瑞鳳「止まった…」
ヒュウガ「ケージを破壊しただけで、一体何がしたかったのかしら…」
瑞鳳「わかりません… ヒュウガさん、フェネクスを一時的に封印してください」
ヒュウガ「それは良いけど…」
瑞鳳「あと次元転移装置をあの世界に繋いでください。恐らく今なら周囲に深海棲艦は居ない、今のうちに戦力に出来る機体を探さないと…」
瑞鳳『そして見つけた機体が私の今の機体『リバウ』、大鳳の『バイアラン・カスタム1号機』… 他にも数機発見しましたが、目的の機体は…』
青葉「目的の機体…?」
瑞鳳『『YAMS-132 ローゼン・ズール』、サイコミュ兵器を無効化するサイコ・ジャマーを装備したMSです』
蒼龍『アンタには何言ってるかわからないだろうけどね。そもそも状況すら理解してなさそうだし』
青葉「そりゃそうですよ。青葉なんて榛名さんのついでに拉致されたようなもんですから」
瑞鳳『貴女にもきちんと役割はあります』
青葉「何です?」
瑞鳳『有事の際のフェネクスの爆破、です。爆弾、お得意なのでしょう?』
青葉「…蒼龍さんにでも聞きました?」
蒼龍『ええ、あの基地で司令室爆破の現場見てるし。こう言う事でならアンタは信頼できるわ』
青葉「そりゃどうも」
榛名「青葉さん…」
青葉「…ある前線基地で、艦娘を嬲って遊ぶ司令官や基地職員共を纏めて爆破したんですよ。時限爆弾くくりつけて、誰も部屋から逃げられないようにして」
蒼龍『アンタのせいで汚い花火を見るハメになったわ。正直、私と飛龍も狙われてたみたいだからその時の事は感謝しておく。
だけどそれが守備隊の連中の混乱を招いて、基地が壊滅したなんて大惨事につながるなんてね』
青葉「…」
蒼龍『黙った、って事はそれなりに罪悪感はあるって事ね。なら良いわ、ここでもヘラヘラしてたらキレてジャバーから榛名ちゃん出した後ハイメガで焼き殺してるところだったもの』
瑞鳳『蒼龍さん!』
蒼龍『わかってる。でも、コイツだけは赦すことが出来ない… 怒りが抑え切れないのよ…!』
榛名「青葉さん…」
青葉「当然です… 青葉は、青葉達は決して赦されるような事はしてませんから…」
大鳳『えっと… ちょっと重い空気ですけど、今からハシラジマに着陸させるので…』
瑞鳳『あ、大鳳。 訓練してたんじゃ…』
大鳳『訓練途中よ。着陸誘導が終わったらまた訓練に戻るわ』
《ハシラジマ 秘匿飛行場》
瑞鳳「はい、ここがハシラジマ泊地の匿秘飛行場です。普段はこうやって擬装してますけど、有事の際はここからMSを出せます」
榛名「ドッグしか見た事が無かったので… ここから機体を出しているのですね」
瑞鳳「ええ、まぁ有事の際なんて殆どありませんが」
蒼龍「用心に越した事は無いわ。一回、米軍がここ乗っ取ろうとしてたし」
榛名「米軍って…」
瑞鳳「特殊部隊送り込まれましたよ。でも追い返して脅して、二度と来れ無いようにしましたから」
蒼龍「霧の力や異世界の力は容易に世界のパワーバランスを崩壊させかねない、だからこうやって誰にも渡しちゃいけないの」
榛名「成る程…」
蒼龍「霧はメンタルモデルが居るから容易に協力したりはしないけどMSはそうもいかない」
瑞鳳「だからこうやってMSを奪いに来たんです、米軍は」
蒼龍「でも瑞鳳ちゃんの知り合いがここを自衛隊の秘密基地、って事にして特殊部隊の基地扱いにしてるからもう米軍も来ないだろうけど」
榛名「貴女方親子は一体どこまでコネが…」
瑞鳳「多分本気になれば東日本は牛耳れそうです」
青葉(絶対日本全部牛耳れそう…)
瑞鳳「じゃあもう少し時間がかかるそうなのでハシラジマの見学でもしててください。別に個人の部屋にさえ行かなければ基本的に何をしてても構いません」
蒼龍「ただし写真撮影はNGで。 特にそこの青葉」
青葉「わかってますよ」
蒼龍「なら良いわ。じゃあ後はご勝手にどうぞ」
瑞鳳「私はちょっと格納庫にリバウとデルタカイ戻すので後は解散で。あ、これハシラジマのマップです」ポイッ
榛名「色々施設ありますね…」
瑞鳳「後はお好きなところにどうぞ」
青葉「どうします?」
榛名「どうしましょう…」
イベント 直下
《ハシラジマ泊地 ドッグ》
青葉「ここがドッグですかぁ…」
青葉(伊勢型戦艦2隻、伊400型2隻、陽炎型駆逐艦1隻、そして改装中の空母が1隻と謎の艦2隻… これが霧の戦力と言う訳ですか)
榛名「『龍鳳』は現在改装してるみたいですね」
「そうだ。重力子エンジンに強制波動装甲とジェット用甲板への改装、そして艦娘用のカタパルトの設置をしている」
青葉「うわぁ!?」
榛名「あ、アポリアさん。お久し振りです」
アポリア「いくら榛名の友とは言え、流石に傷つく…」
青葉「も、申し訳ありません…」
青葉(何ですこの人!? ってか人!?)
榛名「青葉さん、この人は私が異世界で出会ったロボットのアポリアさんです」
アポリア「アポリアだ、よろしく頼む」
青葉「ど、どうも青葉です…」
アポリア「やはり、フェネクスの件か?」
榛名「ええ、フェネクスはどうなっていますか?」
アポリア「外界からの感応波を遮断するコンテナの中に4重で封印している。だがサイコモニターやカメラの映像では未だNT-Dを発動したままだ」
青葉「あの、そもそも『NT-D』って何です?」
榛名「ニュータイプ・デストロイヤー・システム、敵をNTと識別すると発動し機動性や戦闘能力が強化されるシステムです。
ですがしかし強靭な精神力を持つパイロットかパイロット自身がNTで無ければ、マシンによって増幅された敵意に呑まれてしまう… 正直、危険なものです」
青葉「成る程、瑞鳳さんは前者で榛名さんは後者と言う訳ですね」
榛名「榛名自身、まだNTなのかは確認出来ていないのですが…」
アポリア「どちらにしろ、だ。フェネクスを止めないと外部にMSの情報が漏れてしまう可能性がある。勝手にハシラジマから外に出てしまえば大惨事になるかもしれん」
青葉「そりゃ責任重大ですね、青葉達…」
榛名「では私達はこれで失礼します」
アポリア「そこのエレベーターに乗れば格納庫か、ビーチに行ける」
青葉「どっちに行きます?」
どっち? 直下
1.格納庫
2.ビーチ
3.別の場所へ
《MS格納庫》
青葉「ここが格納庫…」
青葉(お店で売ってるプラモデルそっくりの機体ばかりですねぇ…)
榛名「あの黒と金色の機体が『RX-0 ユニコーンガンダム2号機・バンシィ』、恐らく今回の切り札となりうる私の搭乗機です」
ヒュウガ「あら、来たのね」
榛名「ヒュウガさん。お久し振りです」
青葉(メンタルモデル・ヒュウガ、まさか瑞鳳さん達に協力しているとは…)
ヒュウガ「そっちのは… あぁ、蒼龍から話は聞いてるわ。今回はアンタが要よ、よろしく頼むわ」
青葉「ええ、よろしくお願いします」
榛名「それにしても、機体増えましたね」
ヒュウガ「異世界で拾えそうな機体は全部拾ったみたいだからね。逆に、パイロットの方が少ないくらいよ」
青葉「あの、バンシィ以外何がなんだかさっぱりわからないんですけど…」
瑞鳳「ならざっと機体の説明だけしておきましょうか。出払ってる機体は後ほど説明しますよ」
ヒュウガ「あら、居たの?」
瑞鳳「居なかったらリバウを戻せませんよ。 じゃあまずあそこにある赤い機体が『AMX-107R リバウ』、サイコミュ搭載の分離可変機です。
変形すれば上半身はアタッカー、下半身をナッターとして分離して私の脳波で運用可能です。先程のジャバーはリバウで操作していました」
榛名「確か、バンシィとフェネクスを相手に同時交戦した機体でしたね」
瑞鳳「ええ、なので基本スペックはかなり高い機体です。ベースとなった機体は…」
ヒュウガ「長くなるから次の説明して」
瑞鳳「ここからが本番なのに… あっちのゴツイ機体は『FA-010A FAZZ』、パイロットは一応居ますが現在休憩中です。
本来ならばフルアーマーZZガンダムの増加装甲試験機なのでZZのオリジナルには劣りますが、一応こっちで改良してオリジナルに存在する部分を追加しています」
ヒュウガ「こっちで腹部と頭部のハイ・メガ・キャノンを追加させて貰ったわ。ジェネレーターも少し弄って改造してるから他の機体と比較しても見劣りはしない程の性能はあるつもりよ」
瑞鳳「そしてその隣に置いてあるのは『ARX-014 シルヴァ・バレト』、こっちは尖った性能はありませんが高性能な機体です。
また擬似サイコミュ兵装であるインコムを装備していて、他にも有線式ハンドなども装備しています。こっちもパイロットは確定しています」
ヒュウガ「後はリストで見せた方が良いかも、出払ってる機体も含めてね。はい、これがリストよ」
・FA百式改(野分機)
・デルタプラス(舞風機)
・アマクサ(陽炎機)
・ガンダムデルタカイ(蒼龍機)
・バイアラン・カスタム1号機(大鳳機)
・バイアラン・カスタム2号機(??機)
・ギャプランTR-5[フライルー](??機)
・リ・ガズィ・カスタム(??機)
パイロット不在
・ガンダムTR-1[イカロスユニット]
・ヤクト・ドーガU.C.0093仕様
・ザクⅢ
・ジム・ストライカー
・イフリート
・高機動型ゲルググ改 紅
・高機動型ゲルググ改 蒼
榛名「なんか、本当にごちゃごちゃしてますね…」
瑞鳳「ほぼ魔窟ですよ、特に1年戦争の機体とか邪魔ですし」
ヒュウガ「ま、数さえあれば後はどうにでも出来るから取り合えず持って来たって感じね」
青葉「ど、どれがどれだかさっぱりわかりません…」
《地下 温泉施設》
青葉「いや、もうここまで来たら何でもありかな~って思いましたけど…」
榛名「温泉まで…」
青葉「ここ、一応基地なんですよね?」
榛名「その筈ですけど…」
青葉「何で基地内なのに卓球場やら温泉やらマッサージ機やら、挙句の果てにシアタールームとかわたあめ製造機やら何やらあるんですか!?」
飛龍「…アンタ、カルシウム足りて無いんじゃない?牛乳要る?」
青葉「要りませんよ!? 第一なんで飛龍さん温泉でくつろいでるんですか!?」
飛龍「こちとらMSの模擬戦上がりよ。汗流しつつ疲労取ってる何が悪い」
夕張「私達の施設ですから、私達がどう使おうと自由ですし」
大鳳「しかしこうやってほぼ毎週のように温泉に浸かってるとありがたみってのが薄れるわね」
夕雲「夕雲も実家が旅館だと毎日温泉なので確かにありがたみとかは…」
青葉「ぐぬぬ…!」
榛名「まぁまぁ…」
飛龍「取り敢えず二人共、一応私達入浴中だから出て行くか入るかどっちかにして」
榛名「どうします?」
青葉「…」
青葉「あぁ~… 温泉なんていつ以来でしょう…」
飛龍「何だかんだ言いつつ、堪能してるんじゃない」
青葉「口先だけ、ってのは諜報部やらスパイやらの専売特許ですよ」
飛龍「こいつ、後でMS使って踏み潰してやる」
青葉「さっきも似た台詞貰いましたよ。ハイメガだか何だかで消し飛ばすって」
榛名「まぁまぁ…」
大鳳「…」ジトッ
夕張「…」ジトッ
榛名「あの、何か…?」
夕雲「あ、気にしないでください。いつも通り、コンプレックスを爆発させてるだけなので」
大鳳「む、胸が小さいのなんて気にして無いわよ!」
夕張「べ、別に大きいからって何のメリットも… 下着だって無いし…」
榛名「え、えと…」
夕雲(この人達も、瑞鳳さんみたいに一周まわって吹っ切れれば良いのですけど…)
《格納庫》
瑞鳳「…さて、始めましょうか」
榛名「あの、一体どうすれば…」
ヒュウガ「作戦はこうよ。第一手段として貴女がフェネクスのコックピットに入って感応波を使って押さえ込む、失敗したら第二手段で貴女の脱出を確認次第爆破する。
そしてそれでも破壊出来ないのなら、貴女がバンシィでフェネクスを破壊するの」
榛名「しかしアームド・アーマーDEのIフィールドを無効化しない限りビーム兵器は… それに、バンシィの実弾兵器はバルカンとマグナム付属のリボルビング・ランチャーしかありませんよ?」
ヒュウガ「その為にバンシィに特殊兵装を用意したわ。 『アームド・アーマーVN』、左腕に装備しておいたからフィールドの事は考えなくて良いわ」
榛名「そして問題はもう一つ、私がコックピットに入る前にフェネクスが暴走する事です」
蒼龍「その時は私と瑞鳳ちゃんの『デルタカイ』と『リバウ』でバンシィに乗り込むまでの時間を稼ぐわ」
瑞鳳「ま、最悪私がフェネクスとやりあうので」
青葉(この人はこんなロボットに素手で勝てると…?)
ヒュウガ「あとそこのアンタ、はいこれ」
青葉「これが爆弾ですか…」
ヒュウガ「そ。これを関節の装甲が脆い部分とかに設置すれば吹っ飛ばせるわ」
青葉「わかりました。でも流石に私が設置するのは難しいと思うので瑞鳳さん、協力して貰っても?」
瑞鳳「構いませんよ」
蒼龍「もし瑞鳳ごと爆破しようとしたら…」
青葉「わかってます。そんなつもりはありませんし、そうする理由もありません」
蒼龍「なら良いわ」
青葉(爆破、か… もう二度とやりたくなかったのに…)
ヒュウガ「なら始めましょう。各員は配置に、貴女は私がコックピットに上げる」
榛名「わかりました」
蒼龍「青葉、アンタも爆発の衝撃緩和用にユニコーン用のパイロットスーツ着なさい」
青葉「正直、これ意味あるんです?」
蒼龍「気休め程度にはなるんじゃない?」
《フェネクス コックピット内部》
ヒュウガ『コックピット、スーツとの接続を確認。ここまではアッサリいったわね』
榛名「ロックされてなくて助かりました。フェネクスの様子は?」
ヒュウガ『未だツインアイは赤い、暴走状態みたいね』
榛名「もしかして、サイコフレームに何らかの残留思念が…」
ヒュウガ『可能性は否定出来ないわ。それに、何かフェネクスに意思のようなものがあるみたいだし』
榛名「『意思』…」
ヒュウガ『ともかく、始めて頂戴』
榛名「了解です!」ピキィン
榛名(フェネクス、一体何があったのですか?)
世界が憎かった
孤児となった『私』を引き取ったのは だった
榛名(声… フェネクスに宿る思念…?)
から私は引き離され、一人ぼっち
『私』は されて に乗った
そして偉い人のゲームに巻き込まれ 『私』は…
憎い 憎い 憎い 憎い 憎い 憎い
何で『私』は死ななければならなかった!
何で『私』はこうなってしまった!
何で『私』は彼と引き離されなければならいのか!
何で『私』は生まれてしまった!
何で『私』は多くの命を奪わなければならなかった!
消してしまおう。『私』が、『私』になってしまった理由のものを
世界から駆逐してしまおう。『その存在』を
そんなものが生まれてこなければ、『私』はこうならなかったのだから
『ニュータイプ』
榛名「…ッ! はぁっ、はぁっ…」
ヒュウガ『どうしたの!? 一体何が…』
榛名「今すぐ私事フェネクスを爆破してください! 早く!」
青葉『爆弾は設置済みですけど一体何故!』
榛名「フェネクスの残留思念の目的は『ニュータイプとその可能性がある存在を抹殺すること』!早く爆破しないと大惨事を招くことに!」
ブォォォォォォォォォ!
ヒュウガ『ッ!? フェネクスの出力が上がってる! 早く爆破しないと、本当にケージを破られてハシラジマの外に…』
青葉『で、でも…!』
榛名「急いで! 早くしないと、榛名を取り込んでフェネクスが暴走する!そうなったらもう手の施しようが…」
青葉『ッ… 今コックピットを開けます!』
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
榛名「駄目です! もう外部からも内部からも開かないようにロックされてるんです! いっその事爆破して…」
青葉『そんな事出来ない!青葉の恩人を、殺すなんて!』
バシュウッ!
榛名「コックピットが開いた…」
青葉「青葉の手を!早く!」
榛名「は、はい!」
『ミツケタ』
青葉「え…?」
榛名「フェネクスの意識の声!?」
『ニュータイプ』
『乗り手』
青葉「青葉の中に直接…」
榛名「意識を傾けないで!取り込まれ…」
『ニュータイプ 殺す』
青葉「…」
榛名「青葉、さん…」
ドンッ
榛名「え…」
ヒュウガ「危ない!」バッ
蒼龍『青葉!アンタ一体…』
ウィィィン、バシュッ!
蒼龍『青葉が、フェネクスのコックピットに…』
ヒュウガ「こうなったら仕方無い、爆破するわよ!」
榛名「待ってください!青葉さんがまだ…」
蒼龍『もう無駄よ!完全に意識を取り込まれてるみたい!』
ブォン、キィィィィィィ!
瑞鳳『ツインアイが輝いて、フェネクスのサイコフレームの色がより強く…』
ヒュウガ「…ごめんなさい、恨まないでね」
榛名「駄目ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
ズガァァァァァァァン!
榛名「あ、あぁ…」
ヒュウガ「ッ!?そんな…!」
キィィィィィィ…
蒼龍『無傷、ですって…?』
瑞鳳『一瞬、光が見えた… 多分サイコフィールドを張って爆発箇所を保護したとしか…!』
ガンッ、ドゴォォォォォ!
蒼龍『ケージが壊された!ヒュウガ、アンタは榛名ちゃんをバンシィに! 私と瑞鳳ちゃんで止める!』
瑞鳳『武装は使えない、なら徒手格闘で…』
蒼龍『早く!フェネクスを止めない限り新たな犠牲者も出るし、青葉だって助けられない!』
榛名「…わかりました!」ピキィン
榛名(目覚めて、『バンシィ』…)
ブォォォォォン…
榛名(そしてお願い… 榛名に、青葉さんを助ける力を貸して…!)
キィン!
ヒュウガ「バンシィが、勝手に起動して…」
榛名「来て、『バンシィ』!」
ズガァァァァァァァン!
ヒュウガ「バンシィが…」
榛名「後は、私がやります」
バシュゥゥゥ…
ヒュウガ「上手くやりなさいよ。どっちも死んだ、なんてなったらもう…」
榛名「わかっています」
キィィィィィィィィ…!
榛名「コックピットへの接続を確認…」
サイコフレームが共振してる… サイコフィールドが発生しないように押さえ込まないと…
榛名「だけど、互いに引っ張りあって起動はこれ以上抑えられない…」
なら…
榛名「NT-D、発動…!」ピキィン
ガシャンガシャンガシャン…
コォォォォォォォォォォォ!
敵意の増幅、『フェネクス』が私を攻撃しようとしている。だけど、榛名がマシンに呑まれればそれまで…
呑まれたり、しない… 榛名は、絶対…!
榛名「青葉さんを、助け出す!」
キィィィィィィィィン!
蒼龍『バンシィの発光が…』
瑞鳳『金色から、緑に変わって…』
そして私はマグナムの銃口を『フェネクス』へと向ける。
榛名「青葉さんを… 返せぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
今日はここまで
フェネクスを完全に破壊すべきか、そのままにすべきか…
乙
榛名vs青葉(??)か
フェネクスの元パイロット(原作版)って榛名と同じ孤児なんだよなぁ…
乙
榛名vs青葉(??)か
フェネクスの元パイロット(原作版)って榛名と同じ孤児なんだよなぁ…
私はバンシィのマグナムに付属するランチャーからポップミサイルを放ち、それをわざと逸らして格納庫の隔壁に当てる。
ポップミサイル程度では隔壁は壊れない、そう私は聞かされていたからの判断だ。そして私はスピーカーをonにしてフェネクスへ語りかけた。
榛名「『フェネクス』に告げます。
次は外しません。いくらIフィールドジェネレーターを二つ装備していても、マグナムの直撃を耐えられますか?」
フェネクスから発する殺気が鋭くなる。恐らくDEを二つ積んでいてもマグナムは防げない、と言う事だろう。
榛名「この位置からの射撃、そしてこの密閉された空間の中で回避は不可能でしょう。破壊されたくなければ青葉さんを解放してください。
榛名は貴女の破壊を目的としていない、彼女を助けたいだけです」
『ニュータイプ…!コロス!』
さらに機体から放たれる殺気が大きくなり、徐々に禍々しさを増していく。
そしてフェネクスは背部に接続された2つのDEをブーストに用いて距離を詰めようと加速を始める!
榛名「…やはり、聞き入れてはくれないのですね」
『シネ、ニュータイプ!』
フェネクスは両腕部のサーベルを発生させ切りかかるが、私は最初の斬撃を右腕から発生させたサーベルで鍔競合わせもう片方の腕を左腕に装備しているアームド・アーマーVNで押さえつける。
榛名「今です!ハッチを開けてください!」
ヒュウガ『一体何をする気なの!?』
榛名「この狭い空間ではバンシィは上手く戦え無い… なのでなるべく広い空間に!」
ヒュウガ『わかったわ!ハッチ開放、光学迷彩展開!』
ハッチがゴウンゴウン、と開放されて太陽の日差しが差し込む。
榛名「アームド・アーマーDE、出力最大!」
そのまま私は背部に装備されたDEをブーストモードにし、加速させてフェネクスごと外へ飛び出た!
外に飛び出た瞬間を狙って私はフェネクスを放し、地面へと叩き付ける。
叩き付けられたフェネクスは起き上がろうとするが私はフェネクスから逸れた位置にマグナムを放ち、衝撃波を発生させる事でフェネクスの動作を阻止した。
『馬鹿ニシテ…!』
榛名「貴女の断片的な記憶、見せて貰いました。
『コロニー落とし』で家族を奪われ、その後孤児院で過ごしていた…」
私と同じ孤児…
私と同じで世界を憎んで、呪って…
榛名「そして連邦の軍人に引き取られ、強化人間にされてフェネクスに乗せられた。
そして上層部のゲームに巻き込まれてNT-Dのリミッターを解除させられてそのまま… 違いませんか、『リタ・ベルナル』?」
『リタ・ベルナル』、それが『フェネクスに宿る意識』の名前… そしてフェネクスの元パイロットだ。
『コレ以上喋ルナ!』
榛名「ニュータイプを憎む理由… フェネクスは対ニュータイプ用の機体、そして貴女の両親を奪ったのはコロニーを落とした『ジオン公国』…」
瑞鳳『全ての元凶となった『ジオン公国』… 公国になる前、『ジオン共和国』の時にジオン・ズム・ダイクンが提唱した『ニュータイプ論』…』
榛名「そして貴女は両親を奪ったジオンが生み出したニュータイプと言うバズワードさえも憎み始めた」
『ソレガドウシタ!』
榛名「ここは宇宙世紀では無い… だから、この世界で生きる人を殺めると言う事は間違ってる!
確かに榛名みたいに突然発生したニュータイプの様な存在もこの世界に居るかもしれない… だけどその人達の命を奪うのはただの八つ当たりでしか無いんですよ!」
『ウルサイ!ニュータイプ、世界ニニュータイプハ要ラナイ!』
フェネクスの機体が青く輝き始め、サイコフィールドが発生し始める。
榛名「ッ!?機体のコントロールが…!」
そしてそれに呼応するかのようにバンシィも緑の光を放ち、サイコフィールドが発生する。
2機のユニコーンガンダムから放たれた光は、瞬く間にハシラジマ全体を覆い尽くした!
《???》
榛名「ここ、は…」
モニターに広がっていたのは、一面の蒼。一瞬ここは海の中、と思ったが違った。
榛名「身体に、重力が感じられない…」
『そう、ここは宇宙』
榛名「ッ…! リタ・ベルナル!」
そう彼女の名前を叫ぶとモニターにフェネクスのコックピットの中に居る青葉さんが映し出された
青葉(リタ)『そう。私はリタ・ベルナル、フェネクスに宿る意識。 今はこの体を借りさせて貰ってるわ』
榛名「一体貴女は何を目的にしているのですか!」
リタ『私の目的は『ニュータイプ』の抹殺。そして貴女はその力を使いこなす、言わば危険因子…』
そしてリタはフェネクスのアームド・アーマーDEを左腕部に装着して、私に照準をあわせる。
リタ『さようなら、ニュータイプ…!』
榛名「ッ…!」
攻撃の意思を感じ取った私は機体に思念を流し、その攻撃の回避する。
榛名「やれる… ここが宇宙でも…!」
リタ『あくまでも抵抗するのね。苦しまずに殺してあげようとしたのに』
榛名「余計なお世話です!それに、青葉さんの体を使って人殺しなんかさせません!」
リタ『そう、じゃあ全力で殺してあげる!』
アームド・アーマーを装備していない方の腕からサーベルを発振させ、フェネクスは加速する!
榛名「させない…! 絶対に青葉さんを、助けるまでは!」
私も機体をフェネクスに向けて加速させてサーベルを引き抜き、鍔競り合いを引き起こした!
それから私達は通常のMSではありえないような戦闘を繰り広げた。
最早目視で追うのは難しい、並みの機体では出せないような高速の戦闘だ。
フェネクスのアームド・アーマーDEから放たれたビームキャノンが機体を霞め、反撃にと放ったマグナムの一射もフェネクスの機体を掠めた。
榛名「流石に早い!」
榛名(違う、私の反応速度が間に合ってない!このままじゃ…)
リタ『その程度なの、ニュータイプ!』
榛名「くっ…!」
モニターにはフェネクスが残像のように表示されて目視で追いきれていない。
榛名(そうか… 根本的に間違っていた…!)
敵意を感じ、それを変換して機体を動かす。
榛名「やれますね、バンシィ!」ピキィン
敵の攻撃を回避しながら次の一手を考え、反射的に対応する。
そうする事でようやくフェネクスを辛うじて捉えられるようになる。
リタ『くっ…!どうして…』
榛名「先程までの威勢はどこに行きましたか!」
リタ『う、うるさい!』
恐らく彼女の感情は『昂ぶって』いる。理性を欠き始めているかもしれない…
自分が余裕であれば相手を見下せるが、余裕が無くなると怒り始める。まるで…
榛名「子供…!」
彼女はまだ子供なのかもしれない、それが私の導き出した結論だ。
だがそんな事は今は無意味、どの言葉を伝えれば彼女を止められるか…
会話内容(説得) 直下
すみませんが自己犠牲系はNGで…
出来れば諭すような台詞でお願いします
会話内容(説得) 直下
榛名「貴女の願いはニュータイプの抹殺…?」
リタ『そうよ!ニュータイプなんて生まれなければ、ジオンさえ存在しなければ私は強化もされずに、フェネクスに乗る必要なんてなかった!』
榛名(両親を奪ったジオンへの憎しみ、そしてジオン発祥のニュータイプへの… …いや、何かがおかしい)
違う、私の本能がそう感じた。本当の純粋な願いが『何か』によって歪められ、『ニュータイプ』への憎しみを増幅させられているのだ。
榛名「いいえ、違います!今の貴女はフェネクスのシステムに取り込まれ操られているんです!」
榛名(そう、敵意を増幅させる全ての元凶… NT-D!)
先程、NT-Dの解説を思い出した。
『ニュータイプ・デストロイヤー・システム、敵をNTと識別すると発動し機動性や戦闘能力が強化されるシステムです。
ですがしかし強靭な精神力を持つパイロットかパイロット自身がNTで無ければ、マシンによって増幅された敵意に呑まれてしまう… 正直、危険なものです』
この説明には間違いがあった。あの世界から帰還した後視聴したガンダムUCのep3、パラオ脱出の際に『クシャトリヤ』と交戦した『ユニコーンガンダム』のパイロットはNT-Dを発動し『呑まれた』。
『怒り』に呑まれた結果NT-Dに操られクシャトリヤを一方的に嬲ったのだ。ここから導かれる解は一つ…
『ニュータイプだろうと機体に呑まれる』
それが強化人間で、意識だけの存在でも違わない。
自分の両親を奪ったジオンへの怒りが、ニュータイプへの敵意を増幅させリタ・ベルナルの願いを歪めているのかもしれない。
ならばこう問うだけだ。
榛名「だからリタさん!榛名に!リタさんの本当の願いを教えてください!」
リタ『願いはニュータイプの殲滅、それだけよ!』
そう言い切り、彼女は私に対しビームキャノンを乱射する。
私は回避しながら距離を詰めてサーベルを発振し、斬撃を行うがIフィールドによってサーベルの刀身をかき消された。
榛名「違います!もっと、貴女がどうしても『叶えたい願い』があるのでしょう!」
リタ『そんなものは無い!ニュータイプ論なんて唱えられなければ、私の両親は死ぬ事は無かった!』
両親、その言葉に私は疑念を抱いた。もしかすると彼女は…
なら私はどうすれば良い?
会話選択 直下
1.今、貴女をNT-Dから助けます!
2.…私が、貴女の『お母さん』になります!
3.戦うだけじゃない、言葉を交わす事も出来る!
4.その他
榛名「戦うだけじゃない、言葉を交わす事も出来る!」
リタ『言葉なんかじゃ私の憎しみは晴れない!ニュータイプを殲滅して、初めて憎しみが消えるのよ!』
榛名「そんな事をしても貴女は報われないし憎しみなんか晴れない!コロニー落としで亡くなった両親も戻りません!」
リタ『だから両親の無念を晴らすのよ!親を失った者の苦しみ、何がわかるの!』
榛名「…榛名には、本当の両親は居ません。生まれてすぐ捨てられた、貴女と同じ孤児です」
リタ『なっ!?』
榛名「私も貴女と同じで、憎しみにずっと囚われていたんです…」
リタ『そんなの、私には関係無いわ!』
榛名「ええ、関係なんてありません。ですが、榛名は貴女の過去を知ってしまった…
ですから、私も貴女の過去を明かします。それでイーブン、初めて同じ立場ですから」
私は念じ、サイコフレームが応えるように緑の輝きを増幅させる
リタ『な、何よこの光…!』
榛名「貴女がコックピットに居た私に放った光と同じ、記憶を見せる光…
そう、心と心を繋ぐ光…」
リタ『こ、こんなの…!』
リタは抵抗してサイコフィールドでフェネクスを空間から遮断しようとするが、その膜を私は覆い尽くし入り込む
リタ『や、止めて!入って来ないで!』
榛名「これが、私のいつまでも拭う事の出来ない忌まわしい記憶…」
そして私は意識を集中させた…
私に、元から親なんて居なかった。
お父さんも知らない、お母さんも知らない、知ってる大人は施設に居る大人だけだ。
「食べろこの殻潰し共!ご飯が食べられるだけありがたいと思いなさい!」
「アンタ達なんて所詮はただの儲け道具でしか無いんだから!」
与えられた服はお下がりでボロボロ、食事も必要最低限の栄養しか無いような粗末なもの。
そして繰り返される『お前達は捨てられた』と言う大人達からの罵倒。
この世界が憎かった。
生きる意味も無いただ苦しいだけの毎日を過ごすだけの日々。これが4年も続けば幼い心も荒んで死んでしまうだろう。私の目に光は既に無かった。
「アハハハハハハハハ!良いサンドバッグね!」
「痛い!痛い!いや、止めて! 助けて、だれか!」
そしてある日、大人から暴力を振るわれた。思いっきり、普通の子供ならば大怪我を負うような力で殴られる。だが私に怪我は無かった。
殴られた部分は青くなったり腫れたりするどころか、何も無かったかのように元通りになる。その結果私は、大人達から散々痛めつけられる事になった。
カッターで傷付けられてもすぐ元通り、首を絞められても死ねない、どれだけ痛めつけられても証拠も残らない。
そう、もうここはただの地獄だ。
リタ『何よ、これ…』
榛名「…私は『ひかり園』と言う場所で、4歳まで暮らしていました。
ここは積極的に子供を受け入れ外面だけは良い施設、ですが裏で繰り返されていたのは虐待です」
リタ『そんなの…』
榛名「そして預けられた子供すぐどこかに引き取られます。どこでしょう?」
リタ『まさか、私と同じ…』
榛名「半分正解、半分外れです。答えは『臓器売買』、そうする事で園の大人は私服を肥やしていたんです」
リタ『な…』
榛名「そして私はその中で、特異な存在だったんです」
リタ『特異な存在…?』
榛名「私は何があっても『死なない』んです。いくら殴ろうと死なず、いくら傷つけようと治り、いくら殺そうとしても死なない…
この特異体質のお陰で私は繰り返される虐待のターゲットにされて、暴行を繰り返されました」
リタ『…』
榛名「死にたいのに死ね無い、いつまでも与えられる苦痛の中で幼かった榛名の心は徐々に歪み世界を憎みはじめた。
世界なんて滅べば良い、何故私を生んだ、皆死んじゃえ、消えてしまえと…」
リタ『…そのひかり園ってのはどうなったの?』
榛名「この事が世間に露見し、関係者が一斉に逮捕された事で園は潰れました。この事件は『ひかり園事件』として、今も語られています」
今日はここまで
一応榛名がPTSDの薬を飲んでる理由です。ただ榛名の体の特異体質上、効いてるかどうかは不明…
リタ『こんな記憶、見せられた所で…!』
榛名「正直自分でも何がしたかったのかわかりません。ただ、これで貴女と私の立場はイーブンです」
リタ『立場って…』
榛名「人と人は分かりあう事が出来る、それがニュータイプの本質。決してニュータイプとは争いの為に生まれた訳ではありません」
リタ『それがどうしたのよ!私の記憶を覗いたくらいで、人を理解出来ると思うな!』
榛名「ええ、そこまで傲慢ではありませんから」
リタ『なら…!』
榛名「ですが、相手の悲しみを感じ取るのもニュータイプ… そして貴女の心は今、悲しみに覆い尽くされている…」
リタ『やめろ!これ以上私の心を覗くな!』
フェネクスから再び憎悪の光が満ち、両腕からサーベルの刀身が発振される。
リタ『全部ニュータイプが悪いんだ! 世界を歪めたのも、私がこうなってしまったのも!』
榛名「確かに、ニュータイプが生まれなければ貴女は『フェネクス』に乗らずに済んでいました… ジオン・ズム・ダイクンがジオン共和国を建国し、その後公国宣言を行わなければ1年戦争も起きなかった。
でもニュータイプに希望を、未来を託した人間も居るんです! 宇宙世紀の始まりに、宇宙に出た新たな人類に対して祈りを捧げた人も居る!」
宇宙世紀憲章『未来』の項目、ラプラス事件で失われたオリジナルの石碑に記された条文。
『第七章地球連邦政府は、大きな期待と希望を込めて、人類の未来のため、以下の項目を準備することとする。
第十五条
一、地球圏以外の生物学的な緊急事態に備え、地球連邦政府は研究と準備を拡充するものとする。
二、将来、宇宙に適応した新人類の発生が認められた場合、その者たちを優先的に政府運営に参画させることとする。』
そう、宇宙世紀の始まりからニュータイプの出現は予期されていた。でもそれを連邦政府が黙殺していただけなのだ。
榛名「榛名は宇宙世紀の人間ではありません。だから宇宙世紀世界で何が起きていたのか、なんて事は詳しく知らない…
でも、それでもニュータイプに希望を託した人は居る筈です!その希望の芽は貴女の中にもある筈なんですよ!」
リタ『何を言ってるの!』
榛名「貴女は強化人間でした… ですがその前提として、サイコミュに同調出来るだけの能力があった。そうでは無いのですか!」
リタ『それがどうしたってのよ!そんな力があったとしても…』
榛名「なら貴女にもニュータイプの片鱗があったと言う事です!ニュータイプの力を、そんな憎しみに使ってはいけません!」
リタ『ふざけるなぁぁぁぁぁ!』
フェネクスはバンシィに斬撃を加えようとするが再び私がサーベルを展開してその一撃を防ぐ!
リタ『私の、私の何がわかるってのよ!』
榛名「…ええ、わかりませんよ!いつまでもそうやって拗ねて、素直にならないリタさんの気持ちなんて!」
リタ『ッ…!私は…』
(彼女は が欲しかっ なんです)
榛名「青葉、さん…?」
青葉(お願い す。 を止め ってあげ さい)
途切れ途切れながらも私の頭に響く青葉さんの声、それは彼女が必死に絞り出した叫び。
そして私にはその意図を理解出来た。 『リタ・ベルナルの全てを受け止め、救って欲しい』、それが青葉さんの願い。
ならば私は…
説得台詞 直下
榛名「…私が、貴女の『お父さん』になります!」
リタ『はぁ!?』
青葉(ちょ)
榛名「お母さんでもお父さんでも、どちらでも構いません。
貴女の願い、それは『両親が欲しい』のでしょう?」
リタ『なっ…!』
コロニー落としで奪われた両親のような、強化人間化の元凶であるティターンズの義親とは違う家族の温もりをくれる家族が欲しい…
それが彼女の願い、そして彼女の想い。
榛名「『でも、それは叶わない願いだってわかってる。私は死んで、フェネクスに意識が宿ってしまったから』、榛名が感じ取った貴女の『諦め』…
それがNT-Dの入り込む隙間となり、願いを歪める元凶となった…」
リタ『私は…』
榛名「大丈夫、全部榛名に任せてください」
私はフェネクスの両肩にバンシィのマニュピレーターを置き、念じる
榛名「フェネクス、NT-D強制解除。そして『リタ・ベルナル』の意識をこちらに…」
そして眩い光がバンシィから放たれ、世界を覆い尽くす。
覆い尽くされたその光が私を飲み込んだ瞬間、脳内に『ありがとう』と聞こえたような気がした…
《ハシラジマ 臨時滑走路》
榛名「ん…」
瑞鳳『い、一体何が…』
私が目を開くと、そこにはNT-Dを解除されて倒れたフェネクスがあった。
榛名「青葉さん!」
バンシィのコックピットから飛び出て、フェネクスのコックピットハッチを強制解除する。
そして駆動音と共にハッチが開放され、そこにはぐったりと倒れ込んだ『青葉さん』が居る。
榛名「今医務室に運びます!ヒュウガさん!」
ヒュウガ『わかったわ。治療は任せなさい』
メットとシートを接続していたケーブルを引きちぎり、彼女を抱えて榛名は駆け出した。
《ハシラジマ 医務室》
青葉「いやぁ、死ぬかと思いましたよ」
蒼龍「そのまま死ねば良かったのに」
青葉「一応病人?に猛烈な毒吐きますね」
蒼龍「アンタのやってきた事ほぼ全部知ってればそう言いたくもなるわ」
青葉「そりゃそうですよねぇ… で、その忌み嫌ってる人間をわざわざ見舞うなんて何かあるのでしょう?」
蒼龍「一応、アンタ当事者だから知っておく必要のある事があるからね。何でフェネクスが、『リタ・ベルナル』が暴走したのか」
青葉「まぁ、乗っ取られてたんでその辺の事情は知ってますけど」
蒼龍「アンタが知ってるのはニュータイプへの憎悪、『歪められた願い』だけ。あともう一つ、『当人』からの自白があったわ」
青葉「自白って…」
蒼龍「もう一つの理由、それは『この世に存在してはならないものの抹消』。
こっちの方が本来強い筈だったけど、リタ・ベルナルは榛名ちゃんとの接触を持った瞬間、『歪められた願い』の方が強くなって榛名ちゃんを抹消しようとしたの」
青葉「その『この世に存在してはならないもの』とは?」
蒼龍「そこは曖昧ね。フェネクスに居た時間が長すぎて、まだ上手く馴染めてないみたいで記憶の方がちょっと…」
青葉「そうですか…」
蒼龍「あと、アンタの体を乗っ取った理由はアンタとフェネクスの親和性が高く乗っ取り易いからだと」
青葉「でもフェネクスとの親和性なら瑞鳳さんでも良いと思いますが?」
蒼龍「あの子、ちょっと自我が強すぎると言うか意識が強固と言うか…」
青葉「?」
蒼龍「つまり、瑞鳳ちゃんを乗っ取ろうとしたら逆に自分が消されそうになって咄嗟に乗っ取りを止めたらしいの」
青葉「oh…」
蒼龍「402はメンタルモデルだから乗っ取れず榛名ちゃんはフェネクスとの親和性が低くて駄目、アンタが丁度良かったらしいわよ。
しかも体も、自分の体のように馴染んで扱い易いみたいだったし」
青葉「もしかして青葉、と言うか『青葉の体の主』って…」
蒼龍「『リタ・ベルナルの並行存在』、かもしれないわね」
青葉「じゃあ青葉にもニュータイプの能力が…!」
蒼龍「サイコミュ適性はある、でもニュータイプとは言い切れ無いわ」
青葉「じゃあモドキって事ですか?」
蒼龍「ええ、アンタは強化人間の私と同じモドキ。多分純粋覚醒してるのは三人だけ」
青葉「三人ですか? えっと、榛名さんに瑞鳳さん…」
蒼龍「もう一機のRX-0、ユニコーンガンダム1号機のパイロットよ」
青葉「ニュータイプ、ですか… 人類の進化の果ての一つ、誤解なくわかりあえる人間…」
蒼龍「ま、夢物語でしか無いわ。人と人が相互理解出来るなんて、今の時代不可能だもの」
青葉「ですよねぇ…」
《格納庫》
榛名「それで、2機は…」
ヒュウガ「機体そのものに問題は無いわ。電装系も各部異常なし、だけど…」
榛名「起動出来ない、なんて…」
瑞鳳「OS系ですかね?」
ヒュウガ「ジェネレーターが起動しなくなった以上ジェネレーター内部に異常が出てるのかもしれないわ。ともかく、一度オーバーホールね」
瑞鳳「お願いします。じゃあ榛名さんには代替のMSを…」
榛名「要りませんよ!? なんで私MSに乗る前提で…」
瑞鳳「…実は、この世界にも異常が出始めてるんです」
榛名「異常…?」
瑞鳳「日本近海の次元の穴が活性化していて、また増え始めている。
この前阿武隈ちゃんが巻き込まれたのも恐らくこれが原因かと」
榛名「まさか…」
榛名(でも、この異様な感覚… 何かが私に訴えかけてる…)
瑞鳳「これからも何かと厄介事に巻き込まれる可能性があります。なので1機、そちらにMSを融通して仙台に運んどいたほうが良いかと。
勿論『百式改』『デルタプラス』『アマクサ』も仙台港の方に改装中の『龍鳳』と共におくります」
榛名「…どこに隠すんです?」
瑞鳳「そこは問題なく。潜行出来る用に改造して、有事の際に龍鳳ちゃんの意思に呼応して浮上できるよう弄りましたから」
ヒュウガ「苦労したわ… あとでこの勾玉渡しておいて。これが艦娘の方の龍鳳が念を発した時に受け取って『龍鳳』を起動させる遠隔キーよ」
榛名「わかりました。渡しておきます」
瑞鳳「勿論『バンシィ』も復旧次第送りますが、その間の代替機として余剰MSをおくります。
使えそうなのが『高機動型ゲルググ改』『ヤクト・ドーガ』『ザクⅢ』ってところですね」
ヒュウガ「汎用性なら『ザクⅢ』、機動性と格闘能力なら『ゲルググ』、サイコミュを活かすなら『ヤクト・ドーガ』ってところかしら?」
榛名「では…」
MS選択 直下
1.MS-14BR 高機動型ゲルググ改(ジョニー機)
2.AMX-011 ザクⅢ
3.MSN-03 ヤクト・ドーガ(ギュネイ機)
4.その他(>>410のパイロット不在MSから選択)
榛名「…『ザクⅢ』でお願いします」
瑞鳳「『バンシィ』に乗ってたから極端なヤクトかゲルググを選ぶと思いましたよ…」
榛名「そもそも榛名がバンシィに乗れたのはインテンション・オートマチックがあったからで、私自身上手く操縦が出来る訳では無いですので…」
ヒュウガ「積んどく?」
榛名「出来るなら…」
ヒュウガ「わかったわ。色々と改修しておくわ」
榛名 は バンシィ・ノルンから ザクⅢ(ヒュウガ印)に 乗り換えた!
《ハシラジマ ビーチ》
瑞鳳「まさか、ここまで大事に発展するなんて…」
榛名「バンシィとフェネクスの機能停止だけで済んで良かったと思います」
瑞鳳「サイコフレームの光は外部観測はされず、ハシラジマの光学迷彩で遮断出来たのは幸いでした」
榛名「これで稼動するRX-0は東京湾に隠匿してあるユニコーンだけ… 潮さんなら特に問題は無いかと」
瑞鳳「ユニコーンは起動に潮ちゃんのバイオメトリクスが必要ですから初期化しない限りは奪取の心配は無いですね」
榛名「なら安心です」
瑞鳳「それより、榛名さん。貴女は『彼女』をどうしますか?」
榛名「そう、ですね…」
台詞選択 ↓5まで多数決
1.『ちゃんと、育てたいと思います』
2.『まだまだ、時間はありますから』
どうなったかは台詞次第で変化
榛名「ちゃんと、育てたいと思います」
瑞鳳「出来ますかねぇ?」
リタ(そもそも私もそこが不安なんだけど)
瑞鳳「…なんで盗聴してるの」
リタ(だって培養槽の中退屈なんだもん)
榛名「3日くらい寝ていれば直ぐ出られますから…」
榛名(そう、リタ・ベルナルは今培養槽の中に居る…
『滅んだ世界』にある研究所にあった培養槽、研究資料として持ち帰ったそれを用いて受精から一定の年齢まで肉体を成長させる事で新たな肉体を得ようとしているのだ)
榛名(勿論命を弄ぶ行為かもしれないが、本人たっての願いでそうしている。
余談だがリタとの肉体の相性が良い青葉さんが丁度危険日だった為に卵子を提供、精子の提供は榛名になっている。まさかあの世界で見つけた『フタナリンX』を用いて一人イチモツを擦るなんて思いもよらなかった…)
榛名(なので遺伝子は青葉さんが実母、榛名が実父となっており文字通り私は『お父さん』となってしまった訳だ…)
榛名「…瑞鳳さん、よくあの薬耐えられますね」
瑞鳳「最初はアレでしたけど慣れれば慣れたで気持ちよくんっちゃうんですよね… あの感覚」
榛名「そう言うものなんですか?」
瑞鳳「私の場合、性感帯がまず一般からかけ離れてる感じなので異質なだけかもしれません」←アナルが性感帯
リタ(猥談繰り広げてるところ申し訳ないんだけど)
榛名「わ、猥談って…」
リタ(何か飛んで来たよ)
榛名・瑞鳳「「え?」」
ドゴォォォォォ!
榛名「ッ…!爆発!」
瑞鳳「ミサイルか!」
ヴーッヴーッ!
瑞鳳「接近警報、また米軍?」
榛名「べ、米軍って…」
瑞鳳「一応確認の為、指揮所へ!」
《ハシラジマ 指揮所》
瑞鳳「状況は!」
大鳳「現在接近中の艦艇は1隻、艦種特定… 米軍及び自衛隊のデータベースには無い艦艇よ。今モニターに出す」ピッ
飛龍「これ、フレッチャー級…?」
夕張「現存するフレッチャー級は4隻、でも近代化改修が施されてるから別物に…」
夕雲「待ってください。あそこに『DD-680』の文字が…」
榛名「『DD-680 フレッチャー級メルヴィン』…!」
大鳳「『メルヴィン』… 確か私達が撃沈した艦艇でサルベージ後生徒会の管轄の置かれたリストの中にあった…!」
瑞鳳「402ちゃん、迎撃出れる?」
402『無理だ。何者かによってハッチコントロールが奪取されてる。
現在ドッグとMS格納庫は使用出来ない』
飛龍「厄介ね…!」
大鳳「あのヒエイって霧のメンタルモデルが仕掛けてきてるの?」
夕張「それは有り得ません。駆逐級1隻でなんてユキカゼちゃんを沈める事すら不可能ですよ?」
ヒエイ『ハシラジマ、こちら硫黄島の『大戦艦ヒエイ』です。応答を』
瑞鳳「そちらの艦艇が1隻仕掛けて来ていますがどう言うつもりですか?」
ミョウコウ『『メルヴィン』は暴走している。恐らく先日のデルタゴア消失事件と何らかの関わりがあるかもしれん…』
ヒエイ『出来ればメルヴィンを撃沈せずに捕獲して欲しいのです。最悪、ユニオンコアだけでも構いません』
大鳳「また無茶を…」
ミョウコウ『もしかすればメルヴィンを操っている者がログでわかるかもしれない。すまないが協力を頼む』
瑞鳳「…仕方ない。私が出て無力化する」
榛名「…え?」
瑞鳳「これでも、霧の艦艇程度であれば余裕で戦えますので。 大鳳、飛龍さん、夕張ちゃん、夕雲ちゃんはここで待機を」
榛名「待ってください。私も出ます」
瑞鳳「しかし…」
榛名「ハシラジマに私の艤装はあります。それに改修を施してあるそうなので囮にはなれるかと」
瑞鳳「…わかりました。ただし無理は禁物ですよ」
大鳳・飛龍・夕張・夕雲(それ、そっくりそのままブーメランじゃ…)
《艦娘用秘匿カタパルト》
瑞鳳「こちら瑞鳳、出撃準備完了」
榛名「こちらも準備出来ました」
ヒュウガ『サイコミュとの同調はクリア。不調は無い?』
榛名「ええ、特に問題は」
ヒュウガ『全体的なサイコフレーム採用による軽量化とそれに伴う機動性向上、そして防護シールドと一体化してるヴァイブレーション・ネイル…
そのカチューシャにはサイコフレームを使ってるからアンタの知覚範囲は『バンシィ』搭乗時と同じって考えても良いわ』
瑞鳳「訓練なしの即実戦ですから不調が発生したらすぐに後退してください」
榛名「わかっています。あとサイコフレームが異常な反応を示した場合も後退しますが…」
瑞鳳「構いません。その時は待機させてるMS部隊にハッチを破壊して出て貰います」
夕雲『こちらMS部隊夕雲、準備完了』
飛龍『私と夕雲、蒼龍の可変MS部隊の待機は終わってる』
蒼龍『いつでもハッチをハイメガで吹っ飛ばせる準備は出来てるわ』
飛龍『アンタ、本当にハイメガ好きね…』
蒼龍『だってこれが一番火力高いんだもの』
夕張『無駄口は程ほどに。 艦娘用ハッチ開放、カタパルト固定。発進どうぞ!』
瑞鳳「エンガノ01、航空母艦・瑞鳳、推して参ります!」
榛名「ホワイトクリーン01・榛名!いざ、出撃します!」
榛名「目標、目視で視認しました!有効射程への到達を確認!」
瑞鳳「よし、このまま…」
榛名「殺気…! 敵艦、攻撃態勢に移行。主砲照準、狙っています!」ピキィン
瑞鳳「緊急回避と同時に散開!そのまま別方向から同時に攻撃を加えつつ接近します!」
榛名「了解!」
榛名と瑞鳳が散開すると、その位置にメルヴィンかた放たれた重力子レーザーが着弾し海水が熱で蒸発する!
そして榛名は照準をメルヴィンに対して合わせ…
榛名「主砲、砲撃開始!」
ダズル迷彩を施された35.6cm連装砲をメルヴィンに向かって放つ!
主砲自体は第二次世界大戦時代の威力と変わらず主砲が小さくなっただけであり、その威力は通常であれば駆逐艦1隻であれば容易く撃沈できるものだ。
榛名「いくら早くても、直撃コースなら!」
しかし、砲撃が直撃して炸裂するがメルヴィンは無傷だった。
榛名「直撃の筈なのに…!」
瑞鳳「あのメルヴィンに通常攻撃は通用しません。クラインフィールドと言う特殊なフィールドに守られています」
榛名「聞いていた通り、厄介ですね…」
瑞鳳「だから通常艤装はあくまでも牽制にしかなりません」
瑞鳳は腰の矢筒から1本の矢を取り出して構え…
瑞鳳「さぁ、やるわよ!攻撃隊、発艦!」
そう言って矢を放つと、矢が分裂して彗星の形となってメルヴィンへと飛翔する。
メルヴィンは対空レーザー機銃で応射し迎撃を行おうとするが、瑞鳳の意識で動く彗星を捉えきれずに攻撃を受けフィールドで防ぐので手一杯だ。
榛名「艦載機をあんな風に…」
瑞鳳「これでも、サイコミュ適性はありますから。彗星に夢中になってる間にメルヴィンへ接近します!」
榛名「はい!」
榛名と瑞鳳は増速をかけてメルヴィンへと接近する!
そして瑞鳳は構えをとって、気を拳に集め…
瑞鳳「こんな駆逐艦のフィールド程度!超級、覇王!日輪だぁぁぁぁぁぁん!」
最終奥義である石破天驚拳を使うまでも無く、瑞鳳はクラインフィールドを気弾によって突き破った!
榛名「シールド、ネイルモード!これで!」
防護シールドがクローとなって振動を始め、榛名はメルヴィンにクローを当てて強制波動装甲をズタズタに切り裂く!
そして切り裂かれ、内部が露になったところに…
瑞鳳「流派・東方不敗が最終奥義!石破ッ!天驚けぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!」
榛名「主砲、一斉射!」
瑞鳳と榛名の持つ最大火力を損傷箇所に叩き込み、メルヴィンの船体は吹き飛ばされて誘爆を引き起こす!
瑞鳳「しまっ… 重力子エンジンが爆発する!」
榛名「任せてください!サイコフレーム共振開始… サイコフィールド展開!」
瑞鳳と榛名を守るようにオーロラが展開され、大爆発から二人を守った。
榛名「ふぅ、戦闘終了…」
瑞鳳「すみません、最後の最後で…」
榛名「いえいえ。メルヴィンのコアは… あそこですね」ピキィン
そして瑞鳳と榛名はメルヴィンのユニオンコアを回収してハシラジマへの帰路を取った。
《指揮所》
ヒエイ『ではコアの回収は…』
瑞鳳「完了しました。今日ハシラジマを発つ予定のヒュウガさんに預け、そちらに引き渡すようお願いしました」
ヒエイ『ご迷惑をかけました。これでログを解析出来れば…』
瑞鳳「それで、進展の方は?」
ミョウコウ『殆ど無い。だがハシラジマのシステムに介入出来る以上、デルタコアを用いている事は確かだ』
大鳳「確かハシラジマの管理システムは霧のネットワークを用いてるから人類からの干渉はほぼ不可能、霧の中に犯人が居るのは疑い無いのでは?」
ヒエイ『確かにそちらの意見も正しいもの。可能性としては千早翔像か、それともレキシントンか…』
飛龍「管理コードはイセ、400、402、ユキカゼしか持ち得ないし… あとはあのロリコンサイコレズの連れかも?」
瑞鳳「げっ…」
ミョウコウ『ロリコンサイコレズ、とは?』
夕雲「超戦艦ビスマルクのメンタルモデルと行動してる女性の事です」
ヒエイ『確かにビスマルクも超戦艦の1隻、可能性としては否定出来ない』
夕張「もしかして、瑞鳳さんをストーキングして自分のものにしたい為にあの人は…」
瑞鳳「止めてよ怖い!?」
蒼龍「そこまでしたら恐ろしいわ…」
青葉(まぁ、瑞鳳さんも難儀ですねぇ…)
ヒエイ『ともかく、解析データは逐一でそちらへ報告します』
瑞鳳「お願いします。ではまた」
榛名「一体何がどうなってるんでしょう…」
リタ(さぁね?)
榛名(でも、先程感じたのは『悪戯心』… 一体誰が…
でもまるで、悪戯のやり方どこか知ってるような…)
《???》
「ふふっ… 見せて貰ったわ、貴女の力」
(ニュータイプ、人類進化の1種… まさか覚醒したのがあの子だなんてね)
「何の因果かしらねぇ。 …そう言えばあの子、私のプレゼント使ってくれたかしら?」
(使ってくれないと拗ねちゃうぞ、我が友人…)
《温泉》
榛名「何か今日、1日色々あって疲れちゃいましたねぇ…」
青葉「そうですね。まさか宇宙空間で戦闘やって、その後海上戦をこなして… 特に榛名さんはお疲れでしょう」
リタ(頑張り過ぎだよ榛名ママ… いや、パパか…?)
榛名「…その原因の半分が何を言いますか」
リタ(てへっ?)
青葉「ああもう、この子は…」
リタ(巻き込んだのは仕方無いじゃん。NT-Dに飲まれてたんだもん)
榛名「そうは言っても… 今日本当は3回せ… あぁぁぁぁぁっ!」
青葉「どうかしました?」
榛名「きょ、今日3回戦だったんですよ!?」
青葉「あっ…」
榛名「か、艦プラ渡して無いのに!?」ダッ
青葉「ちょ、榛名さん!?」
榛名「携帯確認してきます!」ピューン
榛名(や、やばい… 着信件数120件、最早恐ろしいことに…)
プルルルルルルルル ピッ
榛名「あの、もしもし…?」
初風『もしもしじゃ無いわよこのバカ共!一体アンタ達何やってんのよ!こちとらホテルの人に謝罪と賄賂までして鍵借りてようやく艦プラ持ち出せたんだからね!
アンタ達一体どこで何してんのよこのバカ!』
榛名「えっと、それはマリアナ海溝より深い事情が…」
初風『10,911mより深い事情なんかあるかこのバカが!ともかく、今どこ!』
榛名「ハシラジマです…」
初風『アンタら大会サボって広島までデート行ってんの!? 本気で…』
榛名「違います!柱島の方じゃなくてハシラジマ泊地です!」
初風『…へ?』
榛名「実はですね…」
事情説明中…
初風『あの馬鹿姉貴かぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
榛名「お、落ち着いて…」
初風『事情は理解したわ。帰ってこれそう?』
榛名「後で送ってくれるそうなので…」
初風『わかったわ。あと、ちゃんと天城と龍鳳に謝っときなさいよ。二人共泣きそうになりながらバトルこなしてたんだから』
榛名「あの、結果は…」
初風『勝ち。じゃあまた後で』ブチッ
榛名「き、切られた…」
リタ(前途多難だねぇ、榛名パパ)
榛名「誰のせいだと!?」
《その後 東京・山中》
瑞鳳「よし、ここなら大丈夫です。駅までは車で…」
「そうは問屋は卸さないんじゃない?」
瑞鳳「ゲッ…!」
榛名「た、大鯨さん!?」
大鯨「実の親にゲッ…!とは何かしらぁ♪」
初風「事情は全部丸っと榛名から聞かされたのそのまま喋ったから」
瑞鳳「だ、だからマリアナ海溝よりも深い…」
大鯨「でもマントルより深くは無いわよね?」ニッコリ
瑞鳳「あ、あわわわ…」
大鯨「取り敢えず、じっくり『お仕置き』しないとね♪」E:トンファー
瑞鳳「ひいっ!?」
青葉「ど、どう考えても瑞鳳さんの方が強いんじゃ…」
初風「ところがどっこい、ウチの一家を戦闘能力順に並べると…」
大鯨>東方不敗≧瑞鳳>越えられない壁>清霜>野分>舞風≧初風≧秋月>如月≧曙≧朝潮
初風「こんな感じなのよ」
榛名「つまり、あのほぼ人類辞めてるような人でも…」
初風「お母さんには敵わない、だそうよ」
青葉「恐ろしや、大鯨さん…」
大鯨「ちょーっとばっかりキツイお仕置きしようかな~」ゴゴゴ
瑞鳳「は、反省し…」
大鯨「だーめ♪」
榛名(その後、瑞鳳さんは大量に分身した大鯨さんに叩きのめされボロ雑巾と化したのは言うまでも無かった)
大鯨「申し訳ありません、このバカな娘が…」
瑞鳳「」←雑巾
榛名「い、いえ…」
大鯨「この子にはちゃんと体に叩き込んでおくのでどうかご勘弁を…」
榛名「そ、そこまでは…」
大鯨「大丈夫ですよ。この子、剣岳のてっぺんから突き落としても死なないので」
青葉(やった事あるの!?)
大鯨「ともかく、二度とこんな事をどうでしょう以外で行わないよう言っておくので…」
榛名「どうでしょうも出来れば止めて欲しいなぁ、と…」
大鯨「その話は別ですから。今日は本当に申し訳ありません」
青葉「それで、リタについてはどうしましょう?」
榛名「えっと、体が成熟次第こっちに合流するそうなので…」
青葉「多分次話くらいですかね…?」
榛名「それか第14話くらいでしょうね」
青葉「でも合流はするんですよね?」
榛名「一応ですけど。戦闘参加するかは不明です」
第12話『2対の獣』終
今日はここまで
余談ですが大鯨の戦い方はスパロボOGのソウルゲイン+ツヴァイサーゲインがモデルです。
リタを自軍加入させるかどうか…
ちょいとアンケート
内容は
・リタ(榛名一行と合流予定)をファイターにする?(しなくても榛名一行と行動は共にする)
です
本日の22:00まで意見を受け付けたいと思います。
因みにリタの外見は『榛名を幼くして髪と瞳の色を青葉にした』容姿です
第13話『決戦への道』
≪代々木第一体育館≫
Battle END
『3回戦Aブロック、勝者東京第二代表『艦プラ部』です』
翔鶴「ふぅ…」
瑞鶴「ふふん、今回のスコアは私の勝ちよ!」
加賀「そうやって粋がってると良いわ。次のスコアは私が頂く」
赤城「あら、私を忘れてもらっては困りますよ」
RJ「この調子やと世界なんか余裕やな!」
バナージ「新たな対戦相手も決まったみたいです」
タクヤ「確かあそこは…」
マリーダ「宮城代表、チーム・ホワイトクリーン。この前のスパイのところだ」
加賀「スパイなんか送る所なんて、鎧袖一触よ」
翔鶴「いえ、あそこのチームメンバーは一筋縄じゃいかないわ」
バナージ「確かに… あの人達、瑞鳳さんの技術を…」
タクヤ「どうせパクリ技術だよ。燃費効率、瑞鳳さんのに比べて悪いからな」
瑞鶴「…その技術が瑞鳳直伝のだったとしたら?」
タクヤ「それは…」
翔鶴「あそこのメンバー、大半が瑞鳳の妹よ。義理のだけど」
マリーダ「何だと?」
RJ「アイツ一人っ子だった筈やぞ!?」
瑞鶴「大鯨さんが去年引き取ったのよ。7月に4人、10月に4人ね」
RJ「知らんかった…」
瑞鳳「…教えてないもん」←ボロボロ
RJ「…どうした、そんなボロ雑巾になって」
瑞鳳「ボコられた。お母さんに」
瑞鶴「一体何やったのよ…」
翔鶴「もしかして昨日龍鳳ちゃんが泣きそうになって榛名さんが居なかった原因って…」
瑞鳳「私です…」
全員(またロクでも無いことし過ぎたんだ…)
≪都内 ホテル≫
榛名「死ぬかと思いました…」
如月「MS使って戦闘した後、艤装で霧と戦ったんでしょ? 体力的にキツイでしょ」
榛名「若干筋肉痛気味です…」
如月「事の顛末は聞いてるわ。災難だったわね」
榛名(昨日の件、『フェネクス』と『メルヴィン』の件については初風さんから説明があったそうです。
ハシラジマ泊地から帰ってきた途端の全員が安堵していました。何でも、妙な憶測が飛んでて榛名と青葉さんが樹海で自殺してるなんて説もあったそうです)
如月「特に天城さんと龍鳳さんは半分暴走しかけてバトルに出すのもアレなレベルだったんだけど、逆に不安定な方が無双出来てたわ」
榛名(天城と龍鳳さんは半泣きの状態で出場、そのまま敵を蹂躙していたそうです。阿武隈や陽炎もものすごい形相だったとの…)
如月「専用艦の調整は全部終わってるんでしょ? なら今日くらい自由にしても良いんじゃないかしら?」
榛名「そうですね… 如月さんの予定は?」
如月「今日は秋月ちゃんとちょっと出掛けるわ。あと貴女の姉妹と龍鳳さん、古鷹さんと衣笠さんもお出かけだそうよ」
榛名「青葉さんは…」
如月「全身筋肉痛で痛いから起こすなって」
榛名「そうですか…」
如月「暇なら寝てるも良し、どこかに誰かを誘って出かけるも良し。好きにすると良いわ」
榛名(どうしましょう…)
行動選択 直下
1.部屋で休む
2.出かける
榛名「…」
榛名(結局、お部屋で休む事にしたのですが… 筋肉痛、すぐ治っちゃいました)
榛名「超再生体質って不便ですね…」
榛名(と言うか、この体質に生まれてからロクな目にあって無い気がしないでもないような… 駄目だ、考えると吐き気してきた…)
榛名「うぷ、薬…」ガサゴソ
榛名「効かない…」
榛名(いっそ古鷹さんに使われた記憶を消す薬が欲しい、4歳までの記憶を消したい…
カウンセリング、受けてみましょうか…)
榛名「はぁ…」
榛名(気を紛らわせようにもする事が無い… どうしましょう)
コンコン
榛名「あ、今開けます」
榛名(この感じは…)
誰だった? 直下
初風、野分、朝潮、曙、舞風、清霜、翔鶴 から一人
榛名(朝潮さん…?)
朝潮「榛名さん、少々よろしいでしょうか」
榛名「ビンゴでした」
朝潮「?」
榛名「何でもありません。今開けますね」ガチャ
榛名(やっぱり感覚が鋭くなってる… サイコフレームに触れる度にどんどん知覚が強く変化してる…
榛名に一体何が…)
朝潮「あの、どうかしましたか?」
榛名「いえ、何でもありません。それで、榛名に用とは?」
朝潮「専用艦の調整についての相談なのですが…」
榛名「古鷹さんにテストして貰ったので後は実戦投入だけですよ?」
朝潮「非常に個人的な理由なのですが… 私は古鷹さんが、青葉さん達特務諜報部の面々が信じられないんです」
榛名「やはり、蒼龍さんと同じで…」
朝潮「私と初風は蒼龍さんと飛龍さんが所属していた二航戦の護衛でした。ですが深海棲艦の本拠地攻略『MI攻略作戦』において私と初風を残し壊滅、そのまま解隊になったんです」
榛名「次元を超えた蒼龍さんと飛龍さんの行方なんて誰もわかりませんから…」
朝潮「だから『あの世界』での生存者は二人だけになっています。私と初風は、MI攻略作戦の唯一の生き残りとして敗北の要因となった事象を一つ一つ洗いざらい出来る範囲で調べて何が駄目だったかどうすれば良かったか考えました。
そしてその要因の中に『虚偽の情報』、『補給線の停滞』がありました」
榛名「もしかして後者は…」
朝潮「はい、古鷹さんが引き起こしたものです。『虚偽の情報』の出所は不明ですが、恐らく青葉さん達特務諜報部の流した可能性も…
そんな事出来るのは海軍省の直属、そして情報操作に携わる者達しかありえません。ですがそれは青葉さんの噂の中にも似たような話があったのでそう考え付いただけで確証があるわけじゃありませんが」
榛名「だから、彼女達は信用に足らないと?」
朝潮「私の我侭でしか無いのは理解しています。ですが、どうしても彼女達に対して決して良く無い感情や、疑念が浮き出てしまう…
彼女達がどうしてこの次元を訪れているのか、何をしようとしているのかもわからないので…」
榛名「…わかりました。そこまで言うのなら一度フィッティングを調整し直しましょう」
朝潮「ありがとうございます!」
榛名「ただ一度、古鷹さんのデータを用いてのダメージレベルCでの模擬戦を行う事が条件です」
朝潮「わかりました。対戦相手の方は?」
榛名「誰が今、予定が空いてますか?」
朝潮「初風、野分、舞風、曙、清霜が部屋で遊んでる筈です」
榛名「では一人誰でも良いので呼んでください」
朝潮「わかりました」
誰を呼んだ? 直下
初風、野分、舞風、曙、清霜 から一人
初風「…ふぅん、古鷹のデータに何か疑わしい点が無いか模擬戦しろって事ね」
榛名「ええ、一度その点はハッキリさせた方が良いかと」
朝潮「ごめんなさい、私の我侭で…」
初風「ま、構わないわ。私もアイツらへの疑念を良い加減払拭したいところだし。
いつまでも信頼に値しない連中を指揮下においておくのはあまり精神衛生上よろしく無いから」
榛名「初風さん…」
初風「私もアイツらを完全に信頼してる訳じゃない。少なからず恨みもある…
でもこの前の古鷹の件でハッキリした、アイツらが根っこからの悪人じゃないって事がね。だからそれを確かめるだけ」
朝潮「…」
初風「朝潮の言いたい事も蒼龍の気持ちもわかる。でも少なからず、こっちに牙を向いて無い以上敵対する必要も無いし、戦力になるなら越した事は無い。
アイツら完全にシロで無い以上何をするかによってはとっちめるけど、今のところは一応グレーって事にしておく。そうでないと後で戦力として失った時に怖い事になる」
朝潮(失う事が怖い、か… まだ甘さを捨てられないのね)
榛名「話は終わりですか?」
朝潮「ええ。一応は」
榛名「では専用艦を…」
専用艦安価
・朝潮
艦種:重巡洋艦 直下
改造内容 ↓3
条件:特になし。 特殊艤装の有無は自由
すみません、『青葉』はNGリストに含まれています(書いて置かなかった自分のミスでした…)
なので再安価をとらせて頂きます
艦種:重巡洋艦 直下
改造内容 ↓3
条件:特になし。 特殊艤装の有無は自由
重巡NG:古鷹型・青葉型・高雄型・妙高型・利根型・最上型・Aヒッパー級・カウンティ級
『改造内容』が中々決まらないので選択制にします
改造内容 直下
1.機動性特化 特殊艤装『アームド・アーマー・マインスケーター』(機雷散布)
2.雷撃戦闘特化 特殊艤装『アームド・アーマー・トルペードコントローラー』(誘導魚雷)
3.その他(内容も)
リヴェンジ・ブレイヴ
艤装
・Mark I 38.1cm(42口径)連装砲4基
・Mark XII 15.2cm(45口径)単装速射砲14基
・Marks II 7.6cm(45口径)単装高角砲2基
・10.2cm50口径MkXVI連装高角砲4基
・4.7cm(43口径)単装機砲2基
・艦底部水中チャフ散布装置
・対艦機雷散布機
・レーダーブイ散布装置
・ディスチャージ(1.粒子圧縮徹甲弾 2.粒子歪曲フィールド 3.粒子拡散弾)
・戦術システム『ミーミル』
アームド・アーマーSS
・533mm魚雷3連装発射管2基
初風の専用艦。浜風の『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』を参考に、初風の要望を取り入れている。
通信・索敵能力を強化、対・魚雷用の水中チャフや機雷散布装置の搭載などを施した。
戦術システム『ミーミル』は散布したレーダーブイとデータをリンクさせてリアルタイムで敵の状況を逐一把握し、戦闘指揮を行う事を可能にするシステムで初風の要望によって実装された。ただし、使用する際はレーダーをリンクさせる為にその位置全く動けなくなると言うネックも存在する。
その為、専用艤装である『アームド・アーマーSS』が用意された。
アームド・アーマー・シールドスレイヴ
アームド・アーマーBstの改造型でミーミル使用時に航行不能になる難点を克服する特殊艤装。
Bstと比較すると防御用のシールドが増設されており、耐久性が向上している。
またミーミル使用時には一定の範囲内でのみ遠隔操作が可能になっており、本体から切り離しての運用も行う事も可能。
ボルチモア・ブレイヴ
艤装
・55口径8インチ砲9門
・38口径5インチ砲12門
・40mm機銃48門
・20mm機銃24門
・機雷散布装置4基(機雷内容:対スクリュー用トリモチ機雷、スモーク機雷、ジャマー機雷、通常機雷、バルーン機雷、ワイヤー機雷)
・ディスチャージ(1.粒子圧縮徹甲弾 2.粒子圧縮加速3.粒子拡散弾)
アームド・アーマーMS
・機雷散布装置2基×2
・12.7cm連装砲
・3連装533mm魚雷発射管2基
朝潮の専用艦。可能な限りの軽量化を施し、機動性を向上させている。
特筆すべき点は機雷散布装置でありその数はアームド・アーマーを含めると8基にも及ぶ。
また散布する機雷にも種類があり相手のスクリューを絡めとるトリモチ機雷や、視界妨害用のスモーク機雷など多種多様。
この艦プラの機動性を活かして機雷を至る所に散布するのが基本戦術の一つになっている。
アームド・アーマー・マインスケーター
アームド・アーマーASの改造型で文字通り『機雷散布』に特化した性能を持つ。
また加速性に優れており、移動しながら機雷をバラ撒いて相手を妨害する事も出来る。
榛名「これが朝潮さんの専用艦『ボルチモア・ブレイヴ』、そしてこちらが初風さん用の『リヴェンジ・ブレイヴ』です」
朝潮「ボルチモア・ブレイヴ… 私の想像以上の仕上がりです!」
初風「へぇ、良いじゃない。私の注文通りになってるし」
榛名「これでも全員分の注文は全て反映していますから」
朝潮「後はテストだけ… 初風、付き合ってもらうわよ」
初風「良いわ、相手になってあげる。…1対1のタイマン、サポート無し縛りね」
朝潮「わかったわ。ところで榛名さん、一つ確認よろしいですか?」
榛名「何ですか?」
朝潮「艦プラにつけられた『ブレイヴ』と言う名称、一体これはどう言う意味なのですか?」
初風「あ、それ私も気になってたのよね」
榛名「『ブレイヴ』の由来、ですか… それは私が小さい時に遡ります。
誰に言われたかも覚えてなくて、内容もうろ覚えな話なのですがこう言われました。『人はいつか行動しなければいけない時が来る、だからその時に何か出来るよう心に勇気を常に持ちなさい』と」
朝潮「それが『ブレイヴ』、ですか…」
榛名「この言葉は私の幼い記憶の中にある、絶対に忘れてはいけない言葉です」
初風「とか言ってる割に、自分の艦プラ作ってないみたいだけど?」
榛名「うっ… それは…」
初風「ま、アンタの実力は把握済みだから気にしなくて良いわ」
榛名「何か、傷付きます…」
朝潮「初風、早めに終わらせましょう。対戦相手に見られる可能性もあるから」
初風「はいはい。この下にあるゲーセンで良い?」
朝潮「ええ。そこでバトルよ」
≪ゲームセンター≫
Battle END
初風「ふぅ… これで満足?」
朝潮「ええ」
榛名「それで、どうでしたか?」
朝潮「フィッティングは完璧でした。私用に完全にあってます…」
榛名「では再調整は…」
朝潮「無しでお願いします」
初風「これで古鷹の名誉は回復されたわけね」
榛名「残り二人は…」
初風「衣笠に関してはバカ過ぎて疑いようが無い、でも青葉だけは危険因子よ」
榛名「しかし…」
初風「ハシラジマでアンタを命懸けで助けようとした、ってのは聞いた。でもアイツだけは純粋な『艦娘』、転生体じゃないの。
つまりまだ腹に一物抱えてるかもね。もしかしたら誰かに危害を加えるものかもしれないわ。 そうなったらどうするの?」
榛名「そうなったら…」
初風「今こんな話をしても仕方無いかもしれない、でも覚えておきなさい。今は一応仲間だからこそ疑う、それが完全に晴れたら信用する」
榛名「そう、ですか…」
≪ホテル 榛名&如月(不在)の部屋≫
榛名「それで結局、暇になってしまいました…」
榛名(どうしましょうねぇ…)
榛名「野分さんと舞風さんを誘って出かけるか、清霜さんと曙さんを誘って出かけるか…」
どうする? 直下
1.舞風&野分を誘う
2.清霜&曙を誘う
≪原宿駅前≫
野分「珍しいですね、榛名さんからお誘いになるなんて」
榛名「正直、筋肉痛が10分くらいで治ってやる事も無く暇だったもので…」
舞風「どんだけ治り早いの…」
野分「まぁ、ともかくお昼も近いですし丁度出かける必要もありましたね」
榛名「そう言えばもうお昼なのですね」
舞風「何か食べる?」
野分「舞風、こう言う時はお昼を過ぎてから何かを食べたほうが良いと思うけど」
榛名「榛名はどちらでも構いませんよ?」
舞風「この辺で食べるとしたら?」
榛名「そうですねぇ… 量を考えると… 女性受けなら、でも量は…」
舞風(小食だと言い出せない…)
野分(榛名さんに合わせると体重が増えるらしい…)←如月・秋月談
榛名「よし、大体の候補は絞れました」
野分「はやっ!?」
舞風「まぁ、食べると決まったわけじゃ…」
イベント 直下
『おばんざい』=『あばんざい』なのか『おばんざい』≠『あばんざい』なのかわからないので今回は『おばんざい』にさせて頂きます
≪おばんざい料理屋≫
舞風「な、なんか場違いな気が…」
野分「わ、私達まだ中学生ですよ…?」
榛名「まぁまぁ、恐らく大丈夫かと」
舞風「恐らくって!?」
野分「そうこう言ってる間に注文が…」
榛名「えと、これは先付けですね。では頂きましょう」モグモグ
舞風(一体これいくらするの…?)
野分(榛名さんのおごりらしいけど半分くらいは払ったほうが良いかも…)
榛名「食べないのですか?」←ほぼたいらげた
舞風「はやっ!?」
野分(この人超大食いだった…)
榛名「これでデザートですね」
舞風「もう、おなかいっぱい…」
野分「食べれないかも…」
榛名「そこまでですかね?」
舞風「それは榛名の胃の容量がケタ違いなだけだよ…」
野分(絶対この顔は満足してなさそう…)
榛名「そろそろ行きましょうか。混んできそうですから」
舞風「うん…」
野分「お腹いっぱいです…」
さらにイベント 直下
申し訳ありませんがクロスしてないネタはNGで…(多分どこぞのお姫○んかと思われますが…)
再安価
イベント(出来れば食べ物は無し) 直下
《ゲーセン》
舞風「腹ごなしにゲーセンってのもありだよね」
野分「でも少しタバコ臭い…」
榛名「ゲームセンターの定めですね… あ、これは…」
舞風「『戦場の絆』…? あ、ガンダムのやつね」
野分「一応私達MSパイロットだから訓練代わりにはなりそう… 一応姉さんから『役に立たないだろうけど操縦訓練になるかも』って予備カード渡されてるし」
榛名「やってみます?」
舞風「じゃあ私達の機体は連邦系だから…」
榛名「あ、ごめんなさい。榛名、昨日バンシィが駄目になったので『ザクⅢ』に乗り換える事に…」
野分「では私と舞風が連邦、榛名さんはジオンでと言うのは?」
舞風「榛名NTだし、丁度良いんじゃない?」
榛名「まだニュータイプだと決まったわけじゃ…」
野分・舞風(状況証拠的に明らかにニュータイプですよ、貴女)
榛名「よし、大分やり方はわかりました…」
榛名(後は使用機体を…)カチカチ
榛名「『ザクⅢ』が、無い…!?」
榛名(一年戦争とデラーズ紛争?だったかの機体しか無いのですか!?)
榛名「結局迷った末にこの機体です…」←アクト・ザク
榛名(ザク系統でビームライフルを装備してる機体はこれだけ、これでやるしか…)
舞風『そうは問屋が!』
野分『卸しません!』
榛名「『まいまい』と『のわっち』… お二人ですか!」
野分『姉のネーミングセンスはイマイチですが、機体をカスタマイズまで全部揃えてくれた事は感謝してますよ!』←パワード・ジム
舞風『私達と踊って貰うよ!それワン、ツー!』←ピクシー
榛名「くっ…!やすやすとやられる訳には!」
野分「に、2対1なのに…」
舞風「アクト・ザク一体すら落とせ無いなんて…」
榛名「危ない危ない…」
野分・舞風(この人、ガチなニュータイプだ…)
《ホテル》
榛名「やはり陽炎にもやって貰った方が良いのでしょうか、戦場の絆…」
舞風「陽炎の場合は一人だけ別勢力の機体だから。時代も違うし」
野分「『アマクサ』… 恐らく時空の歪みに巻き込まれてバイオ脳ごと転移したのでしょう…」
榛名「有人用コックピットがあったのは幸いでした」
舞風「機体も確保出来たし、性能もそれなりだから役立つしね。使う機会は無いだろうけど」
榛名「そうですね…」
榛名(でも、いやな予感が…)
野分「そう言えば私達の専用艦は完成しているのですか?」
榛名「完成し、調整も終わらせました」
舞風「おっ、早いね」
榛名「明日にでも実戦投入可能ですよ」
野分「すみませんが、見せて貰っても構いませんか?」
榛名「どうぞ」
専用艦安価
野分:重巡洋艦 直下
改造内容 ↓3
条件:NG登録艦は使用禁止 特殊艤装の有無は自由
舞風:重巡洋艦 ↓5
改造内容 ↓7
条件:NG登録艦は使用禁止 特殊艤装の有無は自由
重巡NG:古鷹型・青葉型・高雄型・妙高型・利根型・最上型・Aヒッパー級・カウンティ級 ・ボルチモア級
デモイン級はレギュレーション違反(年代制限)です
なので再安価となります
再安価
野分:重巡洋艦 直下
改造内容 ↓3
条件:NG登録艦は使用禁止 特殊艤装の有無は自由
舞風:重巡洋艦 ↓5
改造内容 ↓7
条件:NG登録艦は使用禁止 特殊艤装の有無は自由
重巡NG:古鷹型・青葉型・高雄型・妙高型・利根型・最上型・Aヒッパー級・カウンティ級 ・ボルチモア級
ならアラスカ級って大丈夫かな?
>>507
『アラスカ級』はグレーゾーンですね… (重巡洋艦扱いなのか巡洋戦艦扱いなのか…)
出来れば『重巡洋艦』のカテゴリの中からお願いします(扱いが微妙な大型巡洋艦は今回はアウトで…)
専用艦安価
野分:重巡洋艦 直下
改造内容 ↓3
条件:NG登録艦は使用禁止 特殊艤装の有無は自由
舞風:重巡洋艦 ↓5
改造内容 ↓7
条件:NG登録艦は使用禁止 特殊艤装の有無は自由
重巡NG:古鷹型・青葉型・高雄型・妙高型・利根型・最上型・Aヒッパー級・カウンティ級 ・ボルチモア級
踏み台
残ってる重巡系も多分ブレイヴ編の自軍艦だけでいっぱいになりそう…
なので多少こちらで調整は施しておきます(特定キャラ以外にもダブり可にするなど)ので13話終了時に詳細を発表します(一応13話内は今までどおり)
アドミラル・グラーフ・シュペー・シュナイド
艤装
・52口径11インチ (28.3cm) 3連装砲2基
・5.9インチ (150mm) 砲8門
・150mm砲6門
・37mm対空砲8門
・20mm対空砲10門
・ディスチャージ改(1式『粒子圧縮弾頭』、2式『粒子圧縮加速』、3式『粒子拡散弾頭』)
・RGシステムtype-HA
・プラフスキー・レーザーブレード
・アームド・アーマーHMver.K
野分の専用艦、野分に合わせて高速近接戦闘向けの改装が施されている。
まずは速力向上のため艦首の延長及び形状変更それから機関の出力向上。
兵装は目標の至近距離を高速で動き回っても常に砲身を相手に向け続けられる様に主砲は敢えて砲身を少し短縮し砲塔、砲身の稼動速度を高め雷装は特殊艤装装着のために敢えて撤去、代わりに甲板上にはプラフスキー・レーザーブレードが装着されており左右両舷にはアームド・アーマー・ハイマニューバVer.Kを装備、対空兵装も敵艦への牽制に使える連射性能を強化した両用砲に換装、機銃やレーダーは最低限の強化に留められている。
装甲と速力は大幅に強化されており特に装甲は喫水線下まで徹底して強化されており艦首にもアームド・アーマー・アサルトVer.Kが装着されている、速度面では機関の強化、スクリュー、舵の大型化及び形状の見直しが施されている。
しかし増加装甲の重量増加が影響して機動力はあまり向上していない(それでも40ノット前後は出る)そのため増加装甲にはパージ可能なジャケット・アーマーを採用している、ディスチャージ中にアーマーパージすると凄まじい速度で敵艦を切り刻んで回るその戦法ゆえか設計データを評価した大鳳&夕張曰く『ゾイド(ライガー系)かスパロボ(ビルトビルガー、ヴァイサーガ等)に居そう』とぼやいたとか。
プラフスキー・レーザーブレード
プラフスキー粒子を表面に纏わせる事で強度と切れ味を高めた実体式ブレード、要はGNソードと同じ原理、レーザーブレードと名付けられたのは稼動時に発光することから、ブレードはアームを介して船体に接続されており普段は刃を上に切っ先を後ろ向きに甲板上に乗っかる形で搭載されている、展開時はアームが上に伸びた後左右に展開することでアームド・アーマーに干渉せずに展開可能、このギミックのせいで余計にブレードライガーっぽくなっていると言われてる。
シュフラン・クラージュ
艤装
・20.3cm(50口径)連装速射砲4基
・7.5cm(50口径)単装高角砲8基
・4cm(56口径)四連装機関砲2基
・エリコン 2cm(76口径)単装機関砲20基
・4連装61cm酸素魚雷発射管2基
・アームド・アーマーRf
・ディスチャージ改(1式『粒子圧縮弾頭』、2式『粒子圧縮加速』、3式『粒子拡散弾頭』)
・ RGシステムtype-HA
舞風の専用艦
舞風向けに高機動砲雷撃戦用にカスタマイズされている、野分との連携を取りやすくするために基本性能を可能な限りグラーフ・シュペーに近付けてある。
グラーフ・シュペー・シュナイドとの相違点は装甲より回避能力、射撃精度、索敵能力を重点的に強化しており増加装甲の代わりに戦時中最終時をベースに大型化された艦橋や強化されたレーダーや測距儀、対空装等が目を引く、魚雷は61センチ4連装酸素魚雷に換装、ただしアームド・アーマーをパージした時のみ使用可能となっている。
艦首は速力強化のために延長されているがアームド・アーマーではない。また、左右両舷にはアームド・アーマー・ラファール(ハイマニューバVer.Kの武装違い)を装着している。
基本的な運用としてはグラーフシュペー・シュナイドの後方を高速で追従し火力支援を行う(イメージとしてはビルトビルガーとビルトファルケン) 。
余談だが二人の艦プラは愛宕及びユキカゼの『利根・天』『筑摩・天』をモデルにしているが、多少運用方法が異なる。また設計評価の瑞鳳曰く『ビルトファルケンよりデア・ブランシュネージュ?』と呼ばれた。
アームド・アーマー・ラファール
アームド・アーマーHM.Ver.Kに38.1センチ粒子加速砲ランス・カラビーヌと15.5センチガトリング砲を搭載している、しかし反動対策と装弾数の確保のためにどちらの砲身もある程度の仰角と左右への稼動はするもののほぼ正面しか狙えないという欠点がある。
しかし砲火力と機動力を大幅に強化出来るため使いこなせれば非常に強力な艤装となるだろう。
38.1センチ粒子加速砲 ランス・カラビーヌ
製作開始当初は電磁投射砲となる予定だったがレギュレーション上戦時中にドイツが試作していたものをベースにしなければならないため重巡の船体に合わせたサイズだと火力不足になると思われたため断念、発砲時にプラフスキー・パワーゲートにより弾頭を追加で加速させる方式が採用された、必要粒子量を抑えつつ安定したゲート展開を行うため砲身そのものをゲートとして使用する形式をとっている、それゆえ砲身はユニット本体の3分の1近い長大な物となってしまった、当然ある程度粒子が貯まってからではないと使用は不可、しかし高い精度に加え威力、射程、連射性能のバランスが取れた強力な武装である。
榛名「これが野分さんの『アドミラール・グラーフシュペー・シュナイド』、こちらが舞風さん用の『シュフラン・クラージュ』です」
舞風「これが…」
野分「まさか本当に仕上げるなんて…」
榛名「本当は野分さんの武装『プラフスキー・レーザーブレード』はシザーにしようか迷ったのですが、こちらにしてみました」
舞風「高速連携戦闘による翻弄、これが舞風達のスタイルって事ね」
榛名「基本運用はそうなります。でも舞風さんのは如月さんを軸にした連携にも対応できるようにしたので単体での能力も底上げしています」
野分「そう言えばあの連携技ってどう言う経緯で生み出されたの?」
舞風「あれは戦艦級とか大型艦種相手用の技だよ。駆逐艦4人じゃ火力も足りないし、効果的に倒すとしたら包囲戦闘一択ってなったの」
榛名「確かに駆逐艦の火力では…」
舞風「単身だと瑞鳳姉さんレベルの戦闘能力がなきゃ一発でやられる世界だもん。それを補う為に連携を生み出して、戦うしかない…
それが生き残る為の唯一の方法だからね」
野分「今でこそMSとかで深海棲艦相手に戦えるけど、艤装だけの戦闘はかなり厳しいんです」
榛名「それは榛名も知ってます。長波を最初に助けた戦闘、たった二人で10体以上と戦う事になりましたから」
舞風「4人でその倍以上ってのがザラだからね、あの世界」
野分「ま、その経験が今のバトルに活かされてる訳ですが」
榛名「そうですね… あ、野分さん」
野分「どうかしましたか?」
榛名「貴女の機体、百式改ですけど…」
野分「私の機体に何か?」
榛名「勝手にフルアーマー化されてました」
野分「」
舞風「よりによって砲撃戦主体のFAになっちゃうなんてね…」
その夜…
コンコン
如月「誰かしら?」
榛名「恐らく清霜さん達かと…」ガチャ
曙「来たわよ」
清霜「お邪魔しま~す」
榛名「ね?」
如月「流石ニュータイプ…」
榛名「それでご用件は?」
曙「私達の専用艦についてよ」
清霜「私達全く詳細すら知らされて無い訳だし」
如月「私みたいに一回戦から使ってる訳じゃないから、ね」
曙「自分の専用艦を直前まで知らないってのはキツイわ。だから一応確かめたくてね」
清霜「知らないと夜も眠れ無いからね」
榛名「わかりました。では…」
専用艦安価
曙:空母 直下
改造内容 ↓3
条件:特殊艤装必須、NGリスト表記艦は禁止
清霜:戦艦 ↓5
改造内容 ↓7
条件:PBC装備(固定)、PBC以外の特殊艤装必須、NGリスト表記艦は禁止
NGリスト
・正規空母NG:赤城型・加賀型・蒼龍型・改蒼龍型(雲龍型含め)・翔鶴型(改含む)・グラーフツェペリン級・ イラストリアス級 ・インプラカブル級
・戦艦NG:扶桑型・伊勢型・長門型・金剛型・大和型(改・超大和型含め)・天城型・加賀型・レナウン級・Sホルスト級 ・Qエリザベス級・ペンシルベニア級
踏み台
1:がっつりやってください
2:長波で
3:是非お願いします!
4:潮組にもっと出番を…
1:この際がっつり掘り下げよう
2:ここは相棒の長波で
3:どの時代の機体だろうと出すのは歓迎
4:3の機体を出すのと並行して>>410のパイロット不在機にパイロットあてがうのはどうかな?
1 それが>>1のモチベになるのなら。
2 長波かな、ファイターにはしない方針だったしサブのみで起用するならそこから外れはしないかと。
3 >>1が出したいヤツをガンガン出しても良いと思う。
4 もう少し進んだら解消するのかもしれないけどもう少しプラモ成分を増やして欲しい。
1 掘り下げる
2 選択肢的に唯一妹じゃない龍鳳で
3 出す方向で
4 榛名の心に安らぎを与えて欲しい…
>>1です
すみません、アンケート期間ですが12日まで延長します
申し訳ありませんがよろしくお願いします。
また物語も中盤にさしかかったので一応現時点での新主人公候補と設定をまとめておきました
新主人公
山城(ルート・イグジスト) シリアス
タイプ:ファイター
5年前に起きた『ブリュッセル大規模テロ事件』の生き残りで強化人間・扶桑の生き別れた妹。
行方不明の扶桑を探す為、戦いに身を投じる。強化人間やアナハイムの真実については何も知らず、扶桑が行方不明となった原因すらも知らない。
海風(ルート・アズライト) シリアス
タイプ:指揮官
『世界最強の戦術家』である浜風の妹。いつも比較対象となる浜風を嫌い寄宿舎で暮らしている。
だが『浜風の妹』として目を付けられ、模型部に所属させられ戦いへと赴く事になってしまった。浜風よりバトル歴は長いが『戦術指揮』の才能はまだ開花していない。
明石(ルート・トラスト) ギャグ
タイプ:ビルダー
大鳳行きつけホームセンターで働いていたがある事を切っ掛けに模型店を継いだ。
本人は常に気丈に振る舞うが無理をしているのがバレバレなくらいの頑張り屋で、両親の遺した店の為に戦いを決意する事に。
手先だけは異様に器用だが極度の運動オンチ故バトルが苦手。
那珂(ルート・イノセンス) ギャグ
タイプ:指揮官
かつて艦プラアイドルだったがファン?の心ない中傷で心を壊してしまった少女。しかし根性で復活を果たす。
かつてはバトルを利用してアイドルとしてのしあがったが利用する事に嫌悪感を覚え今度は純粋な戦士として新たな戦いへと赴く。勿論アイドル復活の野望も... ただし毎度失敗する模様。
伊良湖(ルート・プレゼンシア) ギャグ
タイプ:ビルダー
物づくりが好きでお菓子からプラモデルまでこなしてしまう程器用な少女。ようやく念願の和菓子屋に就職する。
しかし転生者拉致事件に巻き込まれ店をクビにされてしまうが大和の斡旋で老舗菓子店『間宮』に再就職、そしてさらに別の事情が発生し戦いへ身を投じることに。巻き込まれ体質故メンタルは強い。
以上が現時点の主人公候補と設定です
一応現時点での暫定ですので後から変更になる可能性もあります
アンケートの自由欄に意見を頂ければ幸いです
1.掘り下げる
2.龍鳳が良さそう
3.出す。出来れば瑞鳳にゴッドガンダムを…
4.主人公候補全員が瑞鳳関係者なのは意図的なの?
瑞鳳との関係が
山城:直接の面識あり、大鳳の宿敵の妹
海風:面識なし、浜風の妹
明石:面識あり、大鳳の知人
那珂:面識あり、バトルした。瑞鳳・飛龍・402( 大淀)が那珂の精神崩壊の原因
伊良湖:面識あり? 拉致被害者で瑞鳳達が救出した一人
まとめたらこんな感じだったから、全員が瑞鳳と直接・間接的に関わってるしもしかしたら瑞鳳をまた暴れさせるの?
1 掘り下げる
2 長波
3 出して欲しい
4 次回の主人公候補にまたしおいを加えて欲しい
1.掘り下げる
2.龍鳳
3.>>1の好きな方で
4.出来れば霞とか雪風とか史実重め主人公を…
1.榛名の精神が病まない程度なら
2.龍鳳か陽炎
3.あまりカオスにならない程度に
4.山城と伊良湖のルート名の意味が被ってるのは意図的?(イグジスト、プレゼンシア(プレゼンス)の意味はどっちも『存在する』だから)
ではアンケートの結果を発表致します
1.榛名の過去は掘り下げる(対・金剛戦辺りが妥当?)
2.龍鳳(5票)となります(なお龍鳳は今回のみサポートに入る形となるので、金剛戦以降はファイターに戻ります)
3.出す方向で進めます(なお出るのが決まっているのは現状では『アニメ版ガンダムW』のみで、候補としては『EW』『00 2ndシーズン』『X』です。多分Gガン系出したら瑞鳳&東方不敗のせいで収集がつかなくなる可能性がるので多分出さない…)
個別意見への解答は
>>530 現状潮組に出番が少ないので関わる回数を増やしたいと思います
>>531 パイロット不在機体はパイロットをあてがう予定ではあります(NT用のヤクトや1年戦争時の機体は余りになる可能性がありますが…)
>>532 一応舞鶴編終了後はプラモ要素多目にする予定です
>>533 多分彼女の心が安らぐ日はブレイヴ編終了時まで来ないでしょう…(白目)
>>536 意図的では無いです。候補者を選んだ結果、瑞鳳関係者で占められてしましました…(海風・伊良湖以外は榛名同様アンリミテッド編のモブです)
>>537 候補に加えておきます
>>538 取り敢えず候補に『霞』を加えます(雪風は霧の方が既にヒロイン枠なので…)
>>539 山城の『イグジスト』と伊良湖の『プレゼンシア(プレゼンス)』は同じ意味ですが本編の内容は丸っきり違う予定です
となります
貴重なご意見ありがとうございました
エンタープライズ・ブレイヴ
艤装
・5インチ 単装砲(VT) 8門
・ボフォース 40 mm 機関砲(連装 5基、4連装 11基)
・エリコン 20 mm 連装機関砲 16基
・12.7cm連装砲 6基
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ改(1式・粒子硬質化壁、2式・粒子圧縮加速、3式・粒子歪曲フィールド)
・アームド・アーマーTC(533mm誘導魚雷発射管6門2基)
艦載機
・SBDドーントレス 16
・TDFアヴェンジャー 21
・F8F ベアキャット 37
概要
曙の専用艦プラ。古鷹の『インプラカブル・ブレイヴ』のデータを参考に改良を加えている。攻撃的な曙の性格を反映した改造が施されている。
古鷹の艦と異なる点は本体に12.7cm連装砲が全方位に装備され、誘導魚雷が使用可能なアームド・アーマーTCが装備されている事。
アームド・アーマー・トルペード・コントローラー
アームド・アーマーASの改造タイプで誘導魚雷発射管を装備している。またベースのASよりも軽量化が図られており、機動性が向上している。
カイオ・ドゥイリオ・コラード
艤装
・320mm三連装砲 2基
・320mm連装砲 2基
・135mm砲三連装砲 4基
・90mm対空砲 10基
・37mm対空砲 15基
・20mm対空砲 16基
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ改(1式『粒子圧縮弾頭』、2式『粒子歪曲フィールド』、3式『粒子拡散弾頭』、4式『PBCtype-KY』)
・アームド・アーマーCS
清霜の専用艦。イセの『扶桑・天爾改』を参考とした改造を施されている。
特殊艤装として榛名特製PBCである『type-KY』を装備している。PBCの能力は『連射』であり、従来型では一度発射してしまえばバトル終了時まで使用不可になってしまう難点を抱えていたが『type-KY』は冷却・収束効率を向上させており粒子さえあれば約30秒程で再発射可能となる。しかし無理に連射しようとすると最悪自壊する恐れがある為諸刃の剣でもあるのが難点。またPBCで消費する粒子量を補うためにアームド・アーマーCSを装備する。
アームド・アーマー・キャノン・サポーター
粒子消費量が膨大なPBCの運用効率を上げる為の特殊艤装。
両舷に装備されておりどちらも粒子タンクとしての役割を持つと同時に、フィールド内の粒子を歪曲させて相手の位置を固定させる『グレイプニル』を使用可能。
しかし難点として粒子消費を抑える為に武装を一切施されておらず、もし被弾すれば誘爆は免れられないと言うポンコツさも存在する。
榛名「曙さんの専用艦『エンタープライズ・ブレイヴ』、そして清霜さんの『カイオ・ドゥイリオ・コラード』です」
曙「へぇ、よく出来てるじゃない」
清霜「うぅ、前衛向きにして欲しかった…」
曙「アンタは後衛の空母と動け無い初風の護衛よ。だからわざわざ下げたの」
榛名「『ミーミル』の使用はレーダーブイとの連携が必要、ですがレーダーブイから送信されるデータは動いてると粒子阻害を受けて使用出来なくなる…
ですから全くの無防備になってしまうんです。
それに秋月さんの『ヴィクトリアス・ブレイヴ』は曙さんや古鷹さんの空母と異なり近接防御能力を持ち合わせていません。なので最低でも1隻、護衛が必要となります」
清霜「それを清霜がやるの?」
曙「そうよ。アンタのレベルなら充分出来る筈だし、前衛には如月達が回る。アンタは如月達でも止められなかった連中を止める為の保険よ」
榛名「そうなると、相手は余程の能力を持ち合わせている筈…」
清霜「おお…!じゃあ強い相手とやりあえるって事!」
曙「そうなるわ。だからアンタの実力を買って初風は後衛配置にしたの」
榛名「油断出来無い強敵、そう初風さんは対戦相手を見ているようですから」
清霜「じゃあ、清霜も頑張らないと!」
曙(チョロイわ)
榛名(初風さんの言った通りの返しをしてみたら見事に乗りましたね)
曙(バカはおだててれば御し易い、初風もわかってんじゃない)
榛名(清霜さんが気付かなければ良いのですけどね)
清霜(何かよからぬ事を考えてるなぁ…)
《???》
(助けて…)
何度叫んだのか、もう憶えていない
(痛い、苦しい…)
そう思っても、なくならない
(何でお前だけ生きてるんだ、この殻潰し!)
(お前の買い手なんて誰も居ないんだ、このクソガキ!)
罵倒も無くならない、大人が怖い
もう、希望なんか無かった
いっそ壊れた方が楽だった、心も体も壊れてしまえば人間じゃなくなれるから
でも壊れなかった、壊れるには頑丈過ぎた
永劫と続くのだろうか、こんな苦しみが
ずっとこのままなのだろうか
こんなに苦しいなら、生まれてくるんじゃなかった
生を得てから4年、ずっとこんなだ
でも死ねない
理由も無い、ただ体が頑丈すぎたと言う理由だけで死ねない
息を止めても、傷をつけても、何をしようと死ぬ事ができない
救われない、救いの手なんてない、死と言う救いさえも許してくれない
そうだ、そこはもう
ただの『地獄』だった
《榛名&如月の部屋》
榛名「うぅっ…」
如月「良かった、やっと起きた…」
榛名「如月、さん…?」
如月「どうかしたの?酷く魘されてたわよ?」
榛名「何でも、ありません…」
如月「嘘ね。酷い寝汗だし、普通じゃ無い」
榛名「榛名は、本当に大丈夫、ですから…」
如月「大丈夫って… 全然大丈夫じゃ…」
榛名「榛名、これでも頑丈なので大丈夫です…」
如月「体が大丈夫でも、心が大丈夫なんて在り得無い…
普段から気になってからこの際聞くけど… 本当は榛名さん、心に何か抱えてるんじゃないの?」
榛名「榛名は何も…」
如月「これも嘘ね。榛名さんが何回か吐きそうになっては薬を飲んでるの、見た事あるもの」
榛名「だから私は、何も抱えてなんて…!」
如月「いつまでそうやって平気なフリをして、我慢し続けるの…!」ガシッ
榛名「え…?」
如月「初めて会った時から、何か抱えてるなって思ってた… でもようやく解った、榛名さんは心に何か『抱え過ぎ』てる。
こんなの、いつまでも続けてたら心が壊れて普通の人間じゃ居られなくなる…」
榛名「そんなの…」
如月「榛名さん、以前言ってたわね。私を支えてくれるって。
でも今の貴女じゃ、支えるどころか他の人の重荷も背負ってきっと潰れるわ」
榛名「…」
如月「だから、如月にだけでも良いから… 抱えてるもの、全部吐き出して少し楽になった方が良いわよ」
榛名「でも…」
如月「榛名さんは私が迷った時に支えてくれた、だから今度は如月が榛名さんを支える番。
どうしても話せ無いんだったらそれでも構わない、それでもちゃんと私が貴女を支えるから」
榛名「榛名は…」
如月に… ↓3まで多数決
1.過去を打ち明ける
2.打ち明けない
榛名「…榛名は、病気なんです」
如月「病気…?」
榛名「PTSD、心的外傷後ストレス障害… それが病名です」
如月「PTSDって… 艦娘でもなる子は居たけど…」
榛名「榛名の場合は、幼少期の虐待による発症です。カウンセリングも、薬も何も効きませんでした…」
如月「虐待って… じゃあ、天城さんも…」
榛名「違います。榛名は施設の出身、そして天城との血の繋がりはありません」
如月「榛名さんは、養子って事…?」
榛名「そう言うことになります。尤も、天城にはその事実は伏せていますが。
そして施設で榛名は、大人達から虐待を…」
如月「まさか、その施設って『ひかり園』…?」
榛名「よく知っていますね」
如月「お母さんの仕事で使った資料を整理した時に出てきたのよ、『ひかり園事件』についての資料が。
それに道徳の授業でも一度触れられたわ、『非道の限りを尽くした最悪の児童養護施設』としてね」
榛名「榛名は『ひかり園事件』の発覚後に引き取られた子供の一人です」
如月「…」
榛名「施設は外面は良く、出資者も多かったので恵まれていたと思われていました。
しかしその実情は汚い大人が私腹を肥やして子供を食い物にし、挙句の果てには子供をストレスのはけ口に…」
如月「知ってはいたけど、そんなに酷い事をしてたなんて…」
榛名「寄付されたお金は子供に使われた事なんて殆どありません。寄付された物も全部売却されて職員が着服するのが常です。
そのせいで子供は必要最低限の、それすらもあるかどうかレベルの栄養しか無い食事しか与えられず飢えていました…」
如月「児童養護施設なのに… それに17年前の事件だから榛名さんはまだ3・4歳、食べ盛りも良いところじゃない…」
榛名「今その反動のせいで人一倍何かを食べないといけなくなってるのかもしれない、とカウンセリングの先生は仰っていました。心理的要因の可能性がかなり高いと」
如月「ありえ無い話じゃ無いわね…」
榛名「話を続けさせて貰います。
私は0歳から4歳まで施設に居ましたが1歳になったぐらいから、大人達に殴られるようになりました…」
如月「そんな…!」
榛名「最初は加減されていました。しかし序徐に力が強くなっていき、最終的には大人の全力で殴られる様にも…」
如月「なっ!?」
榛名「そんなの、普通の子供に耐えられる訳がありません。途中で死んでいてもおかしくは無かった…
なのに榛名は死ななかった。いえ、正しくは死ねなかったと言うべきでしょうか」
如月「どう言う事なの…?」
榛名「榛名は、『死ね無い』んです。施設に居た際、ありとあらゆる暴力を振るわれてもアザ一つ、傷一つ残っていない…
如月さんも知っているでしょう? 今日だって朝は榛名の筋肉痛がすぐ治って、青葉さんがMSを操縦した反動による筋肉痛で丸一日寝込んでいたのを」
如月「治りが早いの…? しかも青葉さんだって訓練を受けた軍人で、榛名さんは元から民間人。筋肉痛なら鍛えて無い民間人の方が辛い筈…
まさか…」
榛名「お察しの通りです。榛名は超回復体質、アザも傷が残らないのもその為なんです。
そして大人はそこに目をつけ、大人達の暴力の大半が榛名に行われました」
如月「じゃあ、PTSDはそれが原因なの…?」
榛名「それだけでは無いのですが、原因のひとつではあります」
榛名「大人達から行われた暴力は酷いもので、ある時なんかカッターナイフで切りつけられた事もあります。
でも証拠は残らないから、傷がすぐ元通りになってしまうから…」
如月「そんなの、普通じゃ耐えられる筈が無い…」
榛名「でも榛名の体は耐えてしまった、耐えられるように出来ていたんです。
そして体が耐えられるなら、心を壊そうと心理攻撃も加えるようになってきました」
如月「心理攻撃って…」
榛名「『お前は不要な子だ』『捨てられたガキ』、もう罵倒のオンパレードです。
そして榛名の幼い心は壊れ始めました。序徐に自分を傷つけ始め、何度も死のうと繰り返した。でも死ねなかった…」
如月「子供にやっていい事じゃない、そんなの…!」
榛名「榛名が4歳になった頃、榛名は人身売買の対象になってしまいました。
『ひかり園』は闇で臓器売買の斡旋を行い、子供を売りそのお金でも私腹を肥やしました。榛名が知る限り、数十人単位で…」
如月「罪の意識すら持つ気が無いの、その連中は…!」
榛名「私腹を肥やす事しか考えて無い人間です、彼等にそんなものを持ち合わせている筈がありません。
そして榛名もその犠牲の一人になる筈、でした」
如月「と言う事は…」
榛名「流石に人身売買は日中行わず、夜に行われるのが通例で彼等もそうしようとしたみたいです。
しかしその現場に、4人の大人たちが乗り込んで来ると言う事態に陥りました。その人達は顔を隠して、取引現場に居た全員を倒してしまいました」
如月「どう言う事なの…?」
榛名「恐らく人身売買の件を聞きつけ保護しようとしたのでしょう… そして榛名はその人達に保護されました」
榛名「そして『ひかり園』を告発する文書がマスコミ各社に送り付けられ、人身売買の映像も公開されて警察がようやく動き始めて残りの子供も保護されて…」
如月「そして世間に悪事が知れ渡って『ひかり園事件』が明るみになったって事ね」
榛名「はい… 榛名は天城の両親に養子として迎えられる事になりました。
そして『ひかり園事件』の被害者として証言する必要が出てきました。しかし榛名の精神はボロボロで、話す事も殆ど出来ないくらいで…」
如月「…」
榛名「でも、私を助けてくれた一人が『人はいつか行動しなければいけない時が来る、だからその時に何か出来るよう心に勇気を常に持ちなさい』と言葉をくれました。
それが榛名の『勇気』、『ブレイヴ』の元になっています」
如月「それが今の榛名さんに繋がってるのね…」
榛名「はい… うっ…」
如月「どうしたの、震えてるわよ…?」
榛名「まだ、怖いんです… 榛名を殴る大人の顔が脳裏に焼きついて、フラッシュバックして…
未だに、逃れられなくて… ずっと、ずっ怖くて…」
如月「大丈夫よ。何があっても、榛名さんは如月達が守るから…」ギュッ
榛名「如月、さん…」
如月「もう、大丈夫だから。怖い夢でも、一緒に立ち向かってあげるから…」
榛名「ありがとう、ございます…!」
榛名「すぅ…」
如月「安心して、眠っちゃったみたいね…」
如月(…孤児、か。榛名さんも、背負ってたの『嘘』はこれだったのね…
天城さんを欺いて、辛かったでしょう…)
コンコン
如月「こんな夜中に誰よ…」
秋月『秋月です。如月、少し構いませんか?』
如月「珍しい… 榛名さんじゃなくて私なのね」
秋月『その榛名さんについてのお話です』
如月「…わかった。今行くわ」
《古鷹&青葉の部屋》
如月「で、この4人で話って何かしら?」
古鷹「…如月ちゃん、貴女榛名さんの過去知ってるんだよね」
如月「さて、どうかしらね?」
青葉「大丈夫ですよ。青葉を含む、ここに居る3人は既に知ってますから」
古鷹「私は意識共有領域で少し教えられた程度だけど…」
秋月「榛名さんと天城さんに血縁は無い、そうカナード・パルスの一件の際に聞いています」
如月「意外と知られてるのね」
青葉「青葉に至ってはリタ・ベルナルに乗っ取られた際に幼少期の記憶全てを見させて貰いました」
如月「ふぅん… で、私が知ってるとすれば?」
古鷹「ちょっと仮説の話になるんだけど…」
秋月「榛名さんは『バンシィ・ノルン』のパイロット、それに現状最もニュータイプに近い存在です」
如月「古鷹さんを呼び覚ます時にサイコフレームを介してサイコ・フィールドを、意識共有領域を発生させる程の力を持ってるからほぼ確定と言っても過言では無いでしょうね」
青葉「青葉がフェネクスに、リタ・ベルナルに取り込まれた時榛名さんはバンシィのサイコフレームを金色では無く緑に発光させた…
それはガンダムUCのep7でユニコーンが覚醒した状態と同じだったと思います」
如月「でもそれはXCの影響もあるんじゃない?」
秋月「XCはあくまでも感応波の増幅装置です。榛名さんは自らの感応波を用いてNT-Dを発動出来る… 異質過ぎるんです、榛名さんは」
如月「確かに、そうかもしれないけど… 一体何が言いたいの?」
青葉「榛名さんは物心ついた時から施設に居た、つまり本当のご両親が居ない。そしてニュータイプとしての素質を持つ…
その上この世界は様々な次元と繋がっている、『宇宙世紀世界』とも」
如月「…っ!? まさか…!」
古鷹「あくまでも仮説だけど、榛名さん本当はこの世界の出身じゃなく『宇宙世紀世界』の出身なんじゃないかな」
秋月「これなら、ニュータイプに覚醒した理由の説明もつきます」
如月「…確かに辻褄は合う、でも宇宙世紀世界出身なら私達に出会う前に覚醒する筈よ」
秋月「どう言う事ですか?」
如月「榛名さんの過去にかかった『過度のストレス』、なら施設に居た時点で覚醒していないとおかしい。
でも覚醒したのは、榛名さんが能力を発揮出来るようになったのはバンシィ搭乗後よ」
青葉「…何故過度のストレスがニュータイプ覚醒の原因に?」
如月「ニュータイプ覚醒の条件の1つが過度のストレスよ。
榛名さんの場合は過度のストレスを抱え込んでたから覚醒条件は整ってた。でもバンシィに触れるまで覚醒出来なかった」
古鷹「もしかして…」
如月「私の仮説だと条件は満たしていたけど覚醒出来なかった原因は『宇宙世紀の出身じゃなかった』から。
でも条件を満たし、『宇宙世紀の産物に触れた』事で覚醒したって事なら辻褄も合わない?」
秋月「そう言う考え方もありますね…」
如月「そもそも、よ。榛名さんが何処の世界の出身で、誰が親かなんて関係ないわ。
榛名さんは榛名さん、私達の知ってる榛名さんならそれで良いの」
古鷹「そう、だよね…」
如月「それにニュータイプだろうとオールドタイプだろうと人間には変わらない、それで充分じゃない」
秋月「そして榛名さんは榛名さんに変わり無い… そう言う考えもあるんですね」
青葉「ニュータイプだろうが榛名さんは榛名さんにですから」
如月「やっと解放された… 早く寝ましょ…」
如月(でも、疑念が無い訳じゃない。
瑞鳳姉さんまでとは言わないものの自分の身長より大きな鉄製トマホークを振るうだけの腕力、幼少期から大人に全力で殴られても死なない頑丈さ。そして怪我の治りが異常に早い超再生能力にニュータイプとしての力…)
如月「一体、これが何を意味しているのかしら…」
如月(今の時点じゃ判断材料が少なすぎる… ま、後から考えれば良いわね…)
《翌日 代々木第一体育館》
『間もなく、第3回艦プラバトル選手権全日本大会準決勝・第一試合『チーム・ホワイトクリーン』対『小沢大学艦プラ部』が開始されます』
清霜「さて、もうすぐだね…」
初風「今回は艦隊を2分して前衛・後衛に分けて戦うわ。前衛艦隊は如月に一任、後衛及び総指揮は私が取る。
今回の相手は姉さん関係者、恐らく一筋縄じゃいかない。全員、気を緩めないで」
如月「前衛艦隊の編成は私の『クイーンエリザベス・ブレイヴ』と舞風ちゃんの『シュフラン・クラージュ』、野分ちゃんの『アドミラール・グラーフ・シュペー・シュナイド』に朝潮ちゃんの『ボルチモア・ブレイヴ』よ。
高い機動性を以って、相手を撹乱しつつ各個撃破を行い敵を殲滅するのが私達の役割ね。あと朝潮ちゃんは敵へのトラップとして私が指示するタイミングで機雷を撒いてもらうわ」
朝潮「了解。私に任せて」
舞風「野分のシュナイドと如月のエリザベスは接近戦向けだから接近の牽制は舞風にお任せだよ」
野分「頼りにしてるわ、舞風」
初風「そして後衛艦隊は私の『リヴェンジ・ブレイヴ』を中心に秋月の『ヴィクトリアス・ブレイヴ』と曙の『エンタープライズ・ブレイヴ』、護衛に清霜の『カイオ・ドゥイリオ・コラード』になるわ。
開始直後、所定エリアに到達次第ブイを展開するからその位置を軸に展開する。清霜、いつでもPBC撃てるようにスタンバっておきなさい」
清霜「了解!腕がなるよ!」
秋月「今回、私用のアームド・アーマーが間に合わないと言う事で古鷹さん用の『Bst』をお借りしました。これで近接能力も…」
曙「万が一突破されても自衛程度ならこなせるわ」
初風「あとサブとして私に榛名、如月に天城、朝潮に龍鳳、清霜に陽炎がつく事になる。任せるわよ、そこの4人」
榛名「お任せください」
天城「私も、出来る限りサポートします!」
龍鳳「不束者ですが、よろしくお願いします…!」
陽炎「いや、それじゃ結婚の挨拶だから…」
翔鶴「まさか、準決勝の場で戦う事になるなんて思いもしませんでしたよ」
榛名「こちらも想像出来ませんでした」
瑞鶴「ま、勝つのは私達だけどね」
初風「それはどうかしらね? 実力は把握してるし、どんな戦いも戦術次第で決まるわ」
加賀「生意気ね。戦術だけでどうにかなると思ったら大間違いよ」
如月「どうかしらね? 戦術だけでどうにかする人だって居るのよ、この世には」
RJ「戦術に頼るって事は実力に自信が無いって事やな!」
清霜「は? 実力も戦術もこっちは充分だっての」
赤城「ではその実力、拝見させて貰いましょう」
舞風「どっちが格上か、見せてあげるよ!」
バナージ(なんだろう、この人達血の気が多い…)
マリーダ(流石瑞鳳の妹と言ったところだ…)
タクヤ(相手はまだ全力の艦を投入してない… つまりこっちに合わせて投入するだろうな…!)
Please Set Your KP BASE
Beginning Plavsky Particle Dispersal
Please Set Your KANPLA
BATTLE START!
初風「第一艦隊旗艦・リヴェンジ・ブレイヴ、初風及び榛名!」
清霜「第一艦隊・カイオ・ドゥイリオ・コラード、清霜及び陽炎!」
曙「第一艦隊・エンタープライズ・ブレイヴ、曙!」
秋月「第一艦隊・ヴィクトリアス・ブレイヴ、秋月!」
如月「第二艦隊旗艦・クイーンエリザベス・ブレイヴ、如月及び天城!」
朝潮「第二艦隊・ボルチモア・ブレイヴ、朝潮及び龍鳳!」
野分「第二艦隊・アドミラール・グラーフ・シュペー・シュナイド、野分!」
舞風「第二艦隊・シュフラン・クラージュ、舞風!」
榛名『チーム・ホワイトクリーン第一、第二艦隊…!』
初風「出撃します!」
如月「出撃します!」
如月「予定通り私達は前衛に展開、撹乱を行う。 初風ちゃんの指示がくるまでは遊撃で構わないのね?」
初風「好きにやって、対応は任せる。
榛名、『ミーミル』起動開始よ。レーダーブイの観測データを全艦にリンクさせて」
榛名『はい! 戦術システム『ミーミル』起動、リヴェンジ・ブレイヴ座標固定… レーダーブイ展開と同時にリンクスタート、観測開始!
マップスキャンスタート、広域マップデータを表示! 索敵データ応答、艦種特定完了しました。データリンクで表示させます!』
敵戦力
・戦艦サウスダコタ改 超長距離砲戦仕様(翔鶴)
・戦艦ティルピッツ改 高速砲撃戦仕様(瑞鶴)
・重巡ノーフォーク改 高速砲撃戦仕様(赤城)
・重巡エクセター改 支援戦仕様(加賀)
・空母レキシントン改(マリーダ)
・戦艦伊勢改 高速雷撃戦仕様(バナージ)
・空母イントレピッド改 対空特化仕様(RJ)
・補給艦ナチェス(タクヤ)
舞風「…なんか、混じって無い?」
野分「居るわね、最後に何か…」
朝潮「給油艦… 舐めてるのかしら?」
秋月「一隻戦闘に不向きな艦を投入してどうする気なのでしょう…」
清霜「多分粒子補給が必要な『何か』があるかもしれない…」
陽炎『清霜の意見に賛成、もしかすればPBC用の粒子供給装置かも』
龍鳳『瑞鳳さんの関係者ならありえない話でもありませんね…』
天城『それにこちら側に仕掛けた後に離脱し、補給を受けてる間に別の敵がこちらを襲撃すると言う作戦もとれなくもありません。
それはこちら側の消耗に繋がり、相手にとっては補給の時間と言う休息も得られます』
初風(囮か、それとも清霜の予想する『コンデンサー』か天城の『ループ戦術の軸』か…
警戒すべきね、アレは…)
如月(さて、アレをどうするべきか… 潰すにしても放置するにしても、何か手を打たないと…)
行動安価 直下
初風「如月、第一目標『補給艦ナチェス』。 アレを最優先目標にして、他は妨害するなら潰しても構わない」
如月「誘いに乗るの?」
初風「相手が餌をぶら下げて来たら釣り主ごと喰らいつくのが駆逐艦じゃない」
如月「そうだったわね。 さて、三人とも準備は?」
野分「いつでも!」
舞風「どこでも!」
朝潮「準備OKよ!」
如月「行くわよ、餌を食いちぎってやるつもりでかかるわ!」
龍鳳『な、なんかテンションおかしくないですか…?』
天城『私達に出来るのはサポートだけですから…』
タクヤ「よし、敵さんが誘いに乗った!」
翔鶴「じゃあ最初の作戦通り赤城さんと加賀さんを最初に展開、相手の足止めを」
赤城「了解です! 行きましょう、加賀さん!」
加賀「ええ、例え相手が誰であろうと容赦はしない」
翔鶴「マリーダさんと龍驤ちゃんは航空支援を開始、出来るだけ仕留め無いように削って」
マリーダ「了解、航空部隊発艦始め」
RJ「さぁガキ共、かかって来い!」
初風「やっぱ、出してきたわね… 曙、秋月!」
曙「わかった。航空部隊、迎撃開始!」
秋月「制空権は、何としても…!」
制空判定 直下
01~33 喪失
34~66 拮抗
67~00 確保
曙と秋月の放った艦載機だったが、マリーダとRJの艦載機によって撃墜されていく!
如月「押されてる…! このままじゃ制空権が…」
曙「やっぱり天城や秋月のようには…!」
秋月「曙、機体を下げて損耗を避けます!」
曙「仕方無い… わかった。初風、構わない?」
初風「想定の範囲内よ、問題なし」
初風(とは言え、戦術プランの見直しも必要か…)
初風「全艦に通達! 対空警戒を厳にして!
朝潮、これから送るポイントに機雷散布! 敵艦隊に対する防衛ラインを構築する!」
朝潮「了解。如月、一旦離脱するわ」
如月「わかった。合流の際は私達と逆から、挟撃を加えるわよ!」
朝潮「任せて」
そしてボルチモアが回頭し、初風の指示するポイントへと加速する
ヴーッ、ヴーッ!
野分「接近警報… 敵艦載機を捕捉!」
如月「対空迎撃用意! 主砲も対空弾に切り替えるの!」
舞風「了解!主砲照準、敵艦載機群!」
野分「弾種換装、対空弾頭装填!」
如月「迎撃開始!」
そして3隻は艦載機の迎撃を開始する!
迎撃判定 直下
40以上で迎撃成功
如月達の対空攻撃によって敵の艦載機は空中で爆散していく!
RJ「アイツら、ハリネズミか!? ウチらの機体がどんどん落とされるとるで!」
マリーダ「くっ…! 一度機体を下げて補充させる!」
加賀「あとは私達が仕掛ける。下がってなさい」
赤城「中学生がメインでも、容赦はしません!」
野分「後退した…?」
舞風「機体損耗を避ける為かな…」
如月「違う… そもそも今の攻撃はこちらに対する布石、だとすると…!」
天城『敵艦2、接近! 艦種特定、『ノーフォーク』『エクセター』の2隻と断定!』
如月「重巡2隻で仕掛けてきた…! 対艦戦闘用意、徹甲弾への換装を始めて!」
赤城「悪いけど、やらせてもらいます!」
加賀「ここは、譲れません!」
野分「砲弾換装のラグを狙って…!」
舞風「ここまで狙ってくるなんて、やっぱ今までの敵と違う…!」
如月「天城さん!主砲照準、目標『エクセター』! 可能な限り先手を打つ!」
天城『は、はい! 照準合わせ、目標エクセター! 主砲、徹甲弾への換装終了!』
如月「よし、砲撃開始するわよ!」
命中判定 直下
45以上で命中
ダメージ判定(命中時のみ)
45~56 小破
57~75 中破
76~87 大破
87~00 撃沈
如月の放った砲弾の一発が甲板に直撃し、穴を開ける!
加賀「私に、当ててくるなんて…!」
赤城「相手は瑞鳳さんの妹です、油断は命取りになります!」
天城『命中1、敵艦小破クラスの損傷と断定!』
如月「反撃が来る、全艦回避運動!」
舞風・野分「了解!」
加賀「よくも傷を… 後悔させてあげる!」
赤城「照準合わせ、目標『クイーンエリザベス』!」
加賀「直撃させる…! 受けなさい!」
クイーンエリザベスに向かってエクセターとノーフォークから砲弾が放たれる!
天城『敵発砲! 狙いはこちらです!』
如月「ディスチャージ・フィールド緊急展開! 可能な限り防御を!」
天城『了解! フィールド緊急展開、対砲撃防御開始!』
命中判定 直下
01~35 被弾
35~75 防御成功
76~00 回避
ダメージ判定(被弾時)
01~04 轟沈
05~15 大破
16~25 中破
26~34 小破
如月「この程度の砲撃…!」
如月はほ砲撃の合間を潜り抜けながら、回避行動をとる!
赤城「私達の砲撃を潜り抜けるなんて…」
加賀「相当の手練れ… 面白い…!」
如月「榛名さんに託されたこの艦プラ、傷付けさせるわけにはいかない!」
如月は砲を再び2隻に向けて、照準を合わせる!
如月「舞風ちゃん!」
舞風「ランス・カラビーヌ照準合わせ、よし! プラフスキー・パワーゲート展開!」
プラフスキー・パワーゲートが展開されて、エネルギーが収束しはじめる!
赤城「高エネルギー反応!? この出力は…」
加賀「馬鹿な、この短時間でここまでの出力を溜め込むなんて…!」
舞風「残念だけど、収束率だけならPBC以上なんだよ!」
舞風(今の粒子貯蔵量じゃ一発が限度… 一撃で、確実に仕留める…!)
榛名『位置データ転送、『ナチェス』の観測データを!』
舞風「これなら狙える…! ランス・カラビーヌ発射!」
放たれた砲がプラフスキー・パワーゲートを潜り、加速して一直線にナチェスに向かう!
赤城「私達を狙って無い!?」
加賀「まさか…!」
初風「残念だけど、先に潰さなきゃいけないのは『ナチェス』なのよ!」
バナージ「下がれ、タクヤ!」ピキィン
タクヤ「え?」
命中判定 直下
01~15 外れ
16~30 中破
31~65 大破
66~00 撃沈
ナチェスにランス・カラビーヌから放たれた一撃が直撃し、誘爆を引き起こす!
タクヤ「しまっ!?」
翔鶴「狙撃…! しかもこの威力、粒子兵装…」
瑞鶴「やっぱり使ってくるか… 翔鶴姉!」
翔鶴「タクヤ君、現状は?」
タクヤ「大破相当のダメージ、粒子・弾薬供給は不可能です!」
翔鶴「敵の指揮官、浜風ちゃんと同等って考えた方が良いわね…」
バナージ「どうするんです?」
翔鶴「タクヤ君は後退、ダメージコントロールと応急処置を」
タクヤ「了解です」
翔鶴「瑞鶴とバナージ君は予定変更、赤城さん達の援護に!今の位置なら挟撃できる!」
バナージ「相手の指揮官を倒すんじゃ…」
瑞鶴「その前に確実に倒せる相手を倒した方が良いわ」
翔鶴「そう言うこと。ファイターとしての能力ならこっちが上なんだから」
初風「『ナチェス』は大破相当のダメージ、そして如月達に対して2隻が挟撃にまわった…」
朝潮「機雷を指定位置へ散布したわ」
初風(さて、どうするか… このままだと如月達は危険、でも前線を下げるとこっちが危険…
機雷の防衛網まで下げるか、それとも朝潮を向かわせて挟撃するか…)
行動安価 直下
初風「…朝潮、如月達と合流! 敵を挟撃しつつ退路を確保しながら、機雷原へ誘導!」
朝潮「了解!」
龍鳳『機関増速、最大船速で直進します』
現状
制空権:小沢大学艦プラ部
損害
・チーム・ホワイトクリーン:損傷なし
・小沢大学艦プラ部:ナチェス(タクヤ)大破、エクセター(加賀)小破
戦闘状況
・如月・野分・舞風、赤城・加賀と交戦中。
・如月・野分・舞風に瑞鶴・バナージが接近、後方から朝潮接近(瑞鶴・バナージ合流まで1ターン、朝潮合流まで1ターン)
天城『後方から2隻接近、艦種『伊勢』『ティルピッツ』と断定!』
如月「ッ…! 戦力差が開いてくる…!」
舞風「どうするの、如月…?」
如月「このままだと…」
野分「さらに後方から1隻… これは、朝潮です!」
朝潮「間もなく合流出来ます、それまでは耐えてください」
如月「無茶を言って…」
天城『雷撃警報、雷数16!』
如月「緊急回避! ディスチャージ・フィールド展開!」
命中判定
如月 直下
舞風 ↓2
野分 ↓3
01~25 被弾
25~75 防御成功
76~00 回避
ダメージ判定(被弾時)
01~04 轟沈
05~09 大破
10~15 中破
16~24 小破
如月(この魚雷、何かおかしい…! 直撃は避けないと!)
如月はその雷撃を急制動によって回避するが、他の2隻のフィールドを貫きアームド・アーマーに直撃して炸裂する!
如月「粒子障壁を無効にした!?」
舞風「くっ…! 小破程度なら、まだ保つけど!」
野分「アームド・アーマー誘爆!? 強制パージ、爆発に巻き込まれないように!」
野分は間一髪でアームド・アーマーを切り離して轟沈を防いだ!
瑞鶴「ふふふ… この魚雷は普通じゃ無いのよ!」
タクヤ「そう、瑞鳳さんと同じ技術を使うのなら当然ディスチャージによる防御障壁も存在する…
でも、この俺特製対・粒子弾頭魚雷なら貫通も出来るって寸法よ!」
バナージ「数少ない魚雷だけど、撃沈出来無いのは痛いな…」
翔鶴「本来ならあのリヴェンジに撃ち込む筈だったけど、背に腹は代えられないわ… 二人共!」
赤城「今よ、加賀さん!」
加賀「瑞鶴のお零れのようで癪に障るけど、逃しはしない…!」
天城『敵艦、『アドミラール・グラーフ・シュペー・シュナイド』に砲を向けて居ます!』
如月「こうなったら… クイーンエリザベス・ブレイヴ、フォームシフト・アサルト!」
天城『了解、フォームシフト・アサルト! 粒子ブースト・チャージ開始、プラフスキー・パワーゲート展開!』
クイーンリザベスのアームド・アーマーが変形し船首がノーフォークとエクセターに向き、パワーゲートが展開される!
如月(射線上に重なってる今がチャンス、これを外したら野分ちゃんがやられる! ちゃんと当てなさいよ、如月!)
天城『ディスチャージ・オーバードライヴ、今です!』
如月「クイーンエリザベス・ブレイヴ、眼前の敵を貫きなさい!」
そしてクイーンエリザベスがパワーゲートを潜り、加速する!
赤城「なっ!?」
加賀「赤城さん!」
撃沈判定
赤城 直下
加賀 ↓2
25以上で撃沈
クイーンエリザベスが2隻の真横に突っ込み、その船体を悉く破壊する!
赤城「嘘… こんな、やられ方なんて…」
加賀「馬鹿な、私達が1隻に…」
そして2隻の重巡が爆発し、水底へと消えた
タクヤ「赤城・加賀艦、シグナルロスト…」
マリーダ「これでこちらの優位は無くなった…!」
翔鶴「戦術の組みなおしが必要ね… 全艦、一時後退!」
瑞鶴「翔鶴姉!?」
RJ「妥当な判断やな…」
バナージ「瑞鶴さん、一度散開して後退しましょう。このまま仕掛けても勝ち目は…」
瑞鶴「…わかった」
初風「後退する…?」
如月「ええ、恐らく物量的に不利になったからだと思うわ」
朝潮「どうするの?」
清霜「…下げたほうが良いかも」
曙「アンタが言うからには正しい選択かもね。こう言う時に鼻が効くから」
野分「こちらも少なからず損耗しているから…」
舞風「特に私と野分はね…」
秋月「前線は敵数が多いですから…」
榛名『どうします?』
初風「全艦、朝潮の敷いた機雷原まで下がって。 曙・秋月はいつでも航空戦の準備を、いつ来てもおかしくない」
秋月・曙「了解」
戦況
自軍
・リヴェンジ・ブレイヴ(初風)…行動不能
・クイーンエリザベス・ブレイヴ(如月)…損傷無し
・アドミラール・グラーフ・シュペー・シュナイド(野分)…アームド・アーマー喪失
・シュフラン・クラージュ(舞風)…小破
・ボルチモア・ブレイヴ(朝潮)…損傷なし
・カイオ・ドゥイリオ・コラード(清霜)…損傷なし
・ヴィクトリアス・ブレイヴ(秋月)…艦載機損耗
・エンタープライズ・ブレイヴ(曙)…艦載機損耗
敵軍
・戦艦サウスダコタ改 超長距離砲戦仕様(翔鶴) …健在
・戦艦ティルピッツ改 高速砲撃戦仕様(瑞鶴) …健在、特殊魚雷残数あり
・空母レキシントン改(マリーダ) …艦載機損耗
・戦艦伊勢改 高速雷撃戦仕様(バナージ) …健在、特殊魚雷残数あり
・空母イントレピッド改 対空特化仕様(RJ) …艦載機損耗
・補給艦ナチェス(タクヤ) …大破
初風(さて、どうするか…
相手の動きを待つか、こちらから仕掛けるか… 仕掛けるとしたら清霜にやらせるか、それとも前衛艦隊を展開させるか…)
行動安価 直下
初風(相手の指揮官、艦を前に出して来ない… 何か長距離砲撃の手段を持っているの…?)
初風「清霜・陽炎、コードPBCスタート」
陽炎『撃つの?』
初風「緒元データはこっちが送る。あくまでも相手への威嚇だから出力は60%で」
清霜「わかった!」
初風「如月、私のスレイヴと一緒に前衛に展開。いつでもフィールドを展開出来るようにして」
如月「了解。射線に私を巻き込まないようにしてね」
陽炎『準備は良い?』
清霜「OKだよ!」
陽炎『よしっ! コード・PBCスタート!』
清霜「エネルギー流路の脈動を固定!緒元入力開始!」
陽炎『リミッター、出力60%。プラフスキー・パワーゲート展開!』
船体が割れ、偏向レンズが内部から出現しゲートが展開される!
清霜「捉えた…! 収束臨界点到達!」
陽炎『発射準備完了、トリガーを清霜に!』
清霜「アイハブコントロール! プラフスキー・バスター・キャノン、焼き尽くせぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
そして眩い光が放たれ、閃光が迸る!
瑞鶴「高エネルギー体!?」
タクヤ「この光はまさか…!」
翔鶴「プラフスキー・バスター・キャノン!? この位置への狙撃は…」
バナージ「空母が!?」
撃沈判定
マリーダ 直下
RJ ↓2
75以上で撃沈
RJ「か、回避出来ん!?」
マリーダ「ば、馬鹿な…!」
小さな閃光が2隻の船体を貫通し、水底へと屠った!
バナージ「2隻、シグナルロスト…」
瑞鶴「翔鶴姉! このままじゃ私達ジリ貧だよ!?」
翔鶴「使いたくなかったけど… 使わないと一矢報いる事も出来無い…!」
タクヤ「翔鶴さん…」
翔鶴「瑞鳳、託された秘密兵器使わせてもらうわ…!」
瑞鶴「バナージ、粒子供給の準備を。翔鶴姉だけじゃ2発が限度だから」
バナージ「は、はい!」
タクヤ「すみません、今の俺じゃ…」
翔鶴「構わないわ。 その代わり、照準の補正は手伝って」
タクヤ「了解っす!」
初風「高エネルギー反応!?」
天城『収束段階です… でも、この出力はディスチャージクラスの…!』
舞風「一体何が…」
野分「観測データ、モニターに出す!」
曙「これって…」
秋月「大口径砲…!? しかも、船体より遥かに大きい!」
龍鳳『これ、ドイツの列車砲『ドーラ』!?』
朝潮「な、なんてものを…」
清霜「ちょっとマズくない!?」
如月「マズイなんて次元を遥かに超えてるわよ!」
陽炎『折りたたんで仕舞っておいて、いざとなったらコイツを使おうとした訳か…!』
初風「全艦フィールド展開しつつ散開! 着弾点に密集してれば、確実に全員やられる!
榛名、ミーミル解除! 私達も逃げるわよ!」
榛名『は、はい!』
タクヤ「敵散開しつつあります!」
翔鶴「あら、『粒子ドーラ砲』に気付いたみたいね」
瑞鶴「でももう遅いよ…!」
バナージ「着弾すれば一帯を吹き飛ばすドーラ砲… その威力は折り紙つきですよ!」
翔鶴「目標照準・敵空母『ヴィクトリアス』… 『粒子ドーラ砲』収束完了、発射!」
展開された長砲身の一撃が放たれ、一帯に衝撃波を発生させる!
秋月「しまっ…」
曙「秋月!?」
撃沈判定 直下
30以下で轟沈
曙「直掩機、間に合え!」
曙は直掩させていたベアキャットの1機を飛ばしてさせ、強引に粒子砲弾に直撃させる!
曙「秋月、対ショック!」
秋月「は、はい!」
そして砲弾が炸裂し、周囲に膨大な粒子爆発が発生した
初風「秋月! 通信が途絶えて…」
榛名『待ってください!まだシグナルは生きてます!』
秋月「くっ… すいません、なんとか直撃は避けましたが駐機させていた艦載機が爆風で…」
曙「こっちも、数えるくらいしか残って無いわ…」
初風(航空部隊はこれで壊滅的な打撃を受けた… そしてドーラの第二射がいつ来るかがわからない…
これじゃ対抗手段が乏しい…! どうすれば良いのよ…!)
翔鶴「仕留められなかったわね…」
瑞鶴「でも、敵の空母はこれで置物だよ」
タクヤ「第二射まで残り105秒、やっぱこれチャージ長いなぁ…」
バナージ「これ確か元々PBCとは違う切り札だったけど、粒子チャージ時間が長くてボツになったんでしたっけ?」
翔鶴「時間がかかる連射よりチャージ時間が短い一発の切り札、それが瑞鳳の思考だから」
瑞鶴「瑞鳳らしい考え方だよねぇ…」
翔鶴「ともかく、これを託された以上負ける訳にはいかない…! 次の目標は『リヴェンジ』よ」
タクヤ「PBCを持つ『カイオ・ドゥイリオ』じゃ無いのですか?」
翔鶴「指揮系統を落とせばあとは容易いわ。『シュフラン』の遠距離狙撃作戦には驚かされたけど、もう遅れはとらない」
如月「で、どうするの?」
朝潮「こちらのPBCを除く最長有効射程内まで最大戦速で100秒かかる…」
曙「それまでチャージされて撃たれたらオシマイよ」
初風「…」
行動安価 直下
初風「…勝負を仕掛ける!」
如月「やるのね?」
初風「ええ、どうせ次に狙うのは指揮系統。私がここで『ミーミル』を使って囮になる。
陽炎、『カイオ・ドゥイリオ』の粒子残量は?」
陽炎『残量75%、全力なら2発が限度ね』
初風「榛名、type-KYの最低出力とその出力での要冷却時間は?」
榛名『想定では最低で30%までは抑えられます。しかしそれではダメージを与えられるかどうか… 冷却時間は10秒程です』
初風「清霜、PBC出力30%で連射しなさい。当てて沈めなくても、牽制になれば良い。
残りはディスチャージ・ブーストを使って限界まで加速しなさい!」
清霜「わかった!」
陽炎『これ砲身が持つかしら…』
清霜「やってみるしか無いね」
陽炎『コードPBC!船体展開、目標『戦艦・サウスダコタ』!』
清霜「粒子圧縮、縮退域へ!」
陽炎『粒子縮退、臨界! 照準合わせ、よし!』
清霜「プラフスキー・バスター・キャノン、焼き尽くせ!」
タクヤ「高熱源体、接近!」
瑞鶴「この光、PBC!?」
翔鶴「連射出来るPBCなんて!?」
バナージ「翔鶴さん、下がって!」
命中判定 直下
25以上で命中(大破)、45以上で撃沈
バナージの警告に反応した翔鶴は船体を強引に旋廻させて、PBCを回避する
翔鶴「っ…! 外れてくれた…!」
瑞鶴「危なかった… 連射式PBCなんて危なすぎよ」
タクヤ「な、なんてものを…」
バナージ「また撃って来ると思いますか?」
翔鶴「チャージ次第撃って来るわね…」
タクヤ「ラグはどのくらいに… ッ! 敵艦接近、数3!遅れて1!」
瑞鶴「PBCは目くらましだったの!?」
翔鶴「あと40秒、ドーラ発射まで耐えて!」
如月「捉えた…!」
舞風「野分、ちゃんと付いてこれる?」
野分「ごめん、少しだけ遅れる!」
朝潮「アームド・アーマーを失ったのは辛いわね…!」
如月「でもこれで…」
舞風「舞風の射程だよ!」
舞風はプラフスキー・パワーゲートを展開させ、『ランスカラビーヌ』の照準を合わせる!
舞風(チャンスは少ない、でもこの位置なら狙える!)
舞風「粒子圧縮クリア、『ランスカラビーヌ』発射!」
タクヤ「再び高熱源体!」
バナージ「『シュフラン』の砲撃!」
瑞鶴「狙いは、翔鶴姉よ!」
翔鶴「さっきの強引な回避で、バランスが…!」
命中判定 直下
00~15 回避
16~40 中破
41~70 大破
71~ 撃沈
ランスカラビーヌの一撃がサウスダコタの船体を貫通し、誘爆を引き起こす!
瑞鶴「翔鶴姉!」
翔鶴「被弾…! 中破相当のダメージ…」
舞風「やった、中破ダメージなら粒子チャージは…」
如月「待って!粒子量が、上がってる…?」
朝潮「まさか…!強引にアレを撃つ気!?」
野分「あの損傷で撃ったら自壊するわよ!?」
翔鶴「ドーラ砲チャージ、完了…!」
タクヤ「無茶です! その損傷状況で撃ったら確実に自壊します!」
翔鶴「でもこれが最後のチャンス…! 撃たなかったら、確実に負ける!」
瑞鶴「翔鶴姉…」
翔鶴「榛名さんには悪いけど、この勝負負けられない…!目標『リヴェンジ』、照準合わせ…!」
如月「全艦火力を集中! 清霜ちゃん、PBCも撃って!」
清霜「照準『サウスダコタ』…!プラフスキー・バスター・キャノン、発射!」
放たれたPBCの閃光が届く瞬間…
翔鶴「サウスダコタ、これが私達の最後の花火よ… 『粒子ドーラ砲』、第二射発射!」
限界まで圧縮された粒子砲弾が『リヴェンジ・ブレイヴ』へと放たれた!
榛名『着弾まであと5秒!』
初風「ディスチャージ・フィールド展開! 対空砲火開始、撃ち落とす!」
曙「間に合え、残存の艦載機を全て砲弾にぶつける!」
秋月「は、はい!ディスチャージ・フィールド展開、可能な限りダメージの軽減を!」
撃沈判定(初風) 直下
20以下で轟沈
翔鶴の最後の意地で放たれた粒子砲弾は初風によって空中で炸裂させられてしまった。しかし空中で大爆発を引き起こし、リヴェンジもダメージを負う
初風「だ、大丈夫なの…?」
榛名『上部艤装の大半が損壊、要修復が必要です。『リヴェンジ・ブレイヴ』でこれ以上戦闘は…』
初風「最後の最後でやってくれたわね…」
タクヤ「翔鶴さん、シグナルロスト。轟沈判定…」
瑞鶴「『リヴェンジ』は健在… こんなの…!」
バナージ「敵艦、来ます!」
瑞鶴「こうなったら徹底抗戦よ!絶対1隻だけでも沈めてやる!」
如月「一気に決める…! 全艦、ディスチャージスタンバイ!」
天城『プラフスキー・パワーゲート展開! ディスチャージ、徹甲弾モード!』
朝潮「こちらもディスチャージを!」
龍鳳『は、はい! 粒子圧縮、砲弾装填!』
舞風「『ランスカラビーヌ』、目標捕捉!」
野分「ディスチャージ・砲撃モード、これで!」
如月「全艦、一斉射!」
撃沈判定
・瑞鶴 直下
・バナージ ↓2
30以上で撃沈
・タクヤ ↓3
10以上で撃沈
瑞鶴とタクヤの操る艦は砲弾の雨を浴び、爆発を引き起こす
瑞鶴「こんな、一方的に…!」
タクヤ「大破からここまで持てば、まだマシかなぁ…」
そして2隻は大爆発を起こして、水底へと消えた…
如月「残り1隻… どこ!」
バナージ「よくもっ!」
バナージは艦を如月のクイーンエリザベスに砲撃を加えつつ接近させる!
如月「特攻!?」
舞風「射線にエリザベスが乗って上手く狙え無い…!」
朝潮「どうすれば…」
野分「私がやる…!」
野分は艦を加速させてブレードを展開し、接近戦を仕掛けた!
バナージ「ブレード!?」
野分「プラフスキー・レーザーブレード、切り裂けぇぇぇぇぇ!」
撃沈判定 直下
15以上で撃沈
グラーフ・シュペーのブレードが伊勢に突き刺さり、船体が切り裂かれる
バナージ「まさか…」
野分「勝負、ありです」
そして伊勢はそのまま水中へと沈んでいった
Battle END
Winner“Team WhiteClean”
曙「何とか、ギリギリね」
初風「肝を冷やしたわ…」
秋月「まさか敵も粒子兵装を用いるなんて…」
朝潮「もしかすれば世界でもこんな相手と…」
舞風「ま、まだ時間的余裕はあるから練習すれば…(震え)」
野分「御免なさい、アームド・アーマーが壊れてしまいました…」
榛名「大丈夫ですよ。若干耐久性に問題があったみたいなので、新しく作り直しますから」
初風「私も、上部艤装の半分以上が使用不可だから改修頼んで良いかしら?」
榛名「ええ、構いません」
翔鶴「榛名さん」
榛名「翔鶴さん…」
翔鶴「まずはそうね… おめでとう、ってところですね」
榛名「いえ…」
翔鶴「こちらも全力でぶつからせて貰った結果の敗北ですから、悔いはありませんよ」
榛名「そう、ですか… とても、良い戦いでした」
翔鶴「そう言ってもらえると助かります… 決勝戦は明後日、私達を負かした以上は勿論優勝目指して頑張ってください」
榛名「ありがとうございます。全力で挑ませて頂きます」
翔鶴「あと気を付けてください、現在この会場付近で窃盗が相次いでいるそうなので」
榛名「え…?」
翔鶴「置き引きが多発していて、出場ファイターの艦プラが盗まれる被害が相次いでるそうです。402ちゃんの情報なので確かかと…」
榛名「まるでパーツハンター… でもカナード・パルスは…」
翔鶴「その人物については瑞鳳から聞いていますが、改心したのでしょう?
それに目撃情報は女性、となっているので可能性は低いかと。ともかく、くれぐれも注意を」
榛名「わかりました。注意しておきます」
《その夜 代々木公園》
榛名「…」
榛名(カナード・パルス、彼が今度は東京で同じ事を繰り返してると言うの…?
でも、彼は秋月さんの説得で… 可能性は否定出来ない…)
榛名「散歩に出たのは良いものの、やっぱり考えが纏まりません…」
榛名(こんな遅くに出歩いては、格好の得物ですね… もう少し人通りの多いところに…)
榛名「ッ!?」ピキィン
榛名(敵意、そして悪意…! でも、この感覚を榛名は『知っている』…?)
榛名「誰、ですか?」
「わかっている、なら言わなくても良いのでは?」
榛名(女性の声… この感じ、やっぱり私に『似ている』…!)
「ともかく、眠って貰いますよ!」
榛名「ッ!」ピキィン
ガァン!
「私の拳を防ぐなんて、やるわね…!」
榛名(持ってて良かったトマホーク! じゃない、この人は…
眼鏡をかけて、少し榛名より大きな女性… まるで…)
榛名「何で、私と… 榛名に似た顔をしているんですか!」
「それは貴女自身がよく知っているんじゃないのかしら!」
榛名(やられる!距離をとってブーメランを…!)バッ
「今です、比叡姉さま!」
ボンッ!
榛名(防犯用ネットランチャー!? こんなの、カートリッジが高くて手を出してないのに!)
榛名「トマホークッ・ブーメランッ!」ブォン
スパァン!
「ひぇぇぇ… 防がれたよ霧島…」
「ここまで反射神経が鋭いなんて、流石ね…!」
榛名「『比叡』、『霧島』って…」
榛名(そう、聞き間違えじゃなければ二人は… 私と同じ『金剛型戦艦』の名前を持った人間…!)
「御明察っ!」ブォン
榛名「くっ!」ズザザザ…
榛名(私がパワーで負けてる…? ここまで来ると瑞鳳さんよりちょっと弱いくらいの腕力…!)
榛名「そちらのパワーが上手なら…!」ダッ
「こちらに向かってくる… パワー負けしてるのはわかってるのに、ね!」ブォン
榛名(今っ!)バッ
「なっ!? 潜りぬけ…」
榛名「はぁっ!」ザッ
「うわぁ!?」ドサッ
「き、霧島を転ばせた!?」
榛名「パンチのせいで重心をずらしているところに足払いをすれば、こうなるんですよ!
やはり体の動かし方は素人、ならば私の方が動ける…!」
「くっ、まだ…」
榛名「少し、眠ってください!」ガッ
「うぐっ…」ドサッ
「霧島!?」
榛名「みね打ちです。命までは奪いません… さて、貴女は比叡さんでしたか…
貴女達の目的は? どうして私を狙ったのですか?」
比叡「うぐっ、そ、それは…」
榛名(そう、彼女達は私と同じ『金剛型戦艦の名前』を持つ人間… つまり『艦娘』か『転生体』に分けられる。
そして後者ならば私を襲う道理は無い、前者ならば全ての合点がいく…!)
榛名「貴女方がこれまで多くの人を苦しめる原因となった『転生者拉致事件』の実行犯、そうですね!」
比叡「も、もしそうだとしたら…?」
榛名「警察に突き出すか、それともこの場で殺すかどちらか… 榛名は、貴女達のような人を苦しめる悪人を決して許さない!」
「前者はともかく、後者は止めて欲しいネ」
榛名(後ろから!? 全く気付かなかった…)
「この二人も私の可愛い妹ネ。殺すのはナッシングにしてほしいデース」
榛名「ふざけた外人モドキの口調… 不快です…!」
「そう言われてもコレは私のアイデンティティーなのデース」
榛名「黙りなさい! 貴女も沢山の人を攫い、道具として扱った艦娘ですね…!」
「う~ん、合ってるけどちょっと違うネ。正しくは『艦娘であって艦娘でない』存在デス」
榛名「『転生体』だとでも言うの…?」
「それも似てるけど違うネ」
榛名「では何だと…!」
「『デザインチャイルド』、その『かつて在りし日の艦の魂』に合致した肉体を作りそれを器とする…
そしてその過程で遺伝子を操作して卓越した能力を付与した存在と言えば良いでしょうカ」
榛名「まさか… 『プロジェクト・フェンリル』…!」
「流石デース! 御褒美に良い茶葉をあげるネ!」
榛名「榛名はコーヒー派なので遠慮しておきます…!」
「それは残念… でも、『プロジェクト・フェンリル』を知っているなら『あの世界』に行ったと言う事ですネ。
私からのプレゼント、ちゃんと受け取ったようで嬉しいデース!」
榛名「まさか私の艤装に細工して、次元転移するように仕組んだのは…!」
「それは勿論、私ネ!」
榛名「人を弄んで… 一体貴女は何なのですか!」
金剛「『プロジェクト・フェンリル』PF-01プロジェクトのデザインチャイルド1号、金剛デース!」
比叡「同じくPF-02、比叡です!」
金剛「あ、そこでノビてるのはPF-04の霧島ネ」
榛名(これでデザインチャイルドは三人… そして全員が金剛型の名前、まさか…)
金剛「ウ~ン… ここまで言って気付かないなんて鈍いにも程があるデース」
榛名「まさか、榛名が…」
比叡「お姉さま、正解言っちゃいましょうよ」
金剛「そうデスネ~。 じゃあ答えを言っちゃいましょうカ」
榛名「やめて… 私は…」
金剛「金剛型3番艦の魂の器となったデザインチャイルド、そして唯一の完成体である3番目の個体PF-03…」
榛名「違う、私は…!」
金剛「『榛名』、それが榛名の正体ネ」
榛名「嘘だ… そんな、私は…!」
榛名(逃れられない言葉、そして呪縛が榛名を蝕む… 知りたくなかった秘密、思い出したくない過去。
そしてそれが私に容赦なく襲い掛かって、榛名の現実を蹂躙した…)
第13話『決戦への道』 終
第14話へ入る前に榛名・天城・阿武隈・陽炎・長波の専用艦の条件を発表します
・榛名
使用可能艦種:戦艦
条件:専用艤装『???』(固定)を装備。榛名のみベース艦として『戦艦・大和』が使用可能(武蔵・信濃は使用不可能)。
・天城
使用可能艦種:正規空母
条件:専用艤装を装備。また天城のみベース艦として『改大鳳型空母』を選択可能。
・阿武隈
使用可能艦種:重巡洋艦
条件:専用艤装を装備。阿武隈のみベース艦として『プリンツ・オイゲン』を除く『アドミラル・ヒッパー級』を選択可能。
・陽炎
使用可能艦種:重巡洋艦
条件:専用艤装を装備。陽炎のみ『アラスカ級大型巡洋艦』を選択可能。
・長波
使用可能艦種:戦艦
条件:専用艤装を装備。長波のみ『戦艦・土佐』を選択可能(加賀は使用付加)。
それぞれそのファイターのみが選択可能な艦がありますのでご注意ください(ただし使わなくても構わない)。
また禁止リストは下記の通りです
NGリスト
・正規空母NG:赤城型・加賀型・蒼龍型・改蒼龍型(雲龍型含め)・翔鶴型(改含む)・グラーフツェペリン級・ イラストリアス級 ・インプラカブル級 ・ヨークタウン級
・戦艦NG:扶桑型・伊勢型・長門型・金剛型・大和型(改・超大和型含め)・天城型・加賀型・レナウン級・Sホルスト級 ・Qエリザベス級・ペンシルベニア級 ・カイオ・ドゥイリオ級・リヴェンジ級
重巡NG:古鷹型・青葉型・高雄型・妙高型・利根型・最上型・Aヒッパー級・カウンティ級 ・ボルチモア級 ・シュフラン級・ドイチュラント級
第14話『姉妹の絆』
金剛「金剛型3番艦の魂の器となったデザインチャイルド、そして唯一の完成体である3番目の個体PF-03…」
榛名「違う、私は…!」
金剛「『榛名』、それが榛名の正体ネ」
榛名「嘘だ… そんな、私は…!」
比叡「やっぱり無自覚だったみたいですね、姉様」
金剛「無意識の内に戦う術を学びながらのgrowth、流石私達の姉妹だけアリマス!」
榛名「違う… これは…これは…」
比叡「ま、これからは姉妹仲良くやっていきましょうよ!」
金剛「そうデース!私達ならどんな世界の深海棲艦でも皆殺しに出来るネ!
そして平和な世界で、皆で賑やかに暮らしマショウ!」
「さて、そう簡単にいきますかね?」
金剛「shitt!厄介なヤツが出てきたネ…!」
榛名「青葉、さん…」
青葉「榛名さんの帰りが遅いので探し回ってたらこんなのに出くわすとは… お久しぶりですね、金剛に比叡。
いえ、海軍省『特殊技術研究所』所属の『終末の獣』…!」
榛名「え…?」
青葉「彼女は『特殊技術研究所』の、転生者の拉致と改造を繰り返した人達の一味です。 そして彼女達の中で比叡と霧島はこちらの世界で暮らしながら『終末の獣』を名乗り転生者の情報を探して拉致を繰り返していた…
青葉がこの世界に来た理由は『終末の獣』の捕獲。青葉達はずっと追っていたんです『終末の獣』を…!」
比叡「ど、どどど… どうしましょうお姉様!?」
金剛「比叡、霧島を担いで逃げまショウ!」
比叡「は、はい!」
青葉「榛名さん、大丈夫ですか?」
榛名「…」
金剛「榛名、一つだけ忠告しておくネ。
力を示せば、もう皆の中には帰れ無い。どの選択が正しいのか、自ずとわかる筈デース」
青葉「何を言って…」
榛名「なんで、どうして…」
青葉「榛名、さん…?」
榛名「私は、榛名は一体…」
ドサッ…
榛名「…」
青葉「榛名さん!? しっかりしてください、榛名さん!」
古鷹「青葉!」
青葉「古鷹、榛名さんを運ぶの手伝ってください」
古鷹「意識を失ってる… 一体何があったの…?」
青葉「彼女は金剛と、『終末の獣』と接触していました」
古鷹「ッ…!?」
青葉「彼女達との関連はわかりません、ですが榛名さんと金剛達の間で何かがあったのでしょう…」
《???》
榛名(真っ暗な空間、虚無の中… 榛名はそこに立っている。そして『声』が私に語りかけ る)
避けられない運命、滅び。
その為に生まれた…
榛名「黙れ…!」
戦え、お前は戦う為に生まれた!
力を以って、敵を滅ぼせ!
榛名「違う!榛名は、榛名の生き方は自分で決める! 私の命は、誰のものでも無い…!」
お前は造られたのだ…
その犠牲を無駄にする気か?お前の礎となった命を!
榛名(その言葉と共に、私の足に無数の手がからみつく。私の力でも引っ張りきれない沼に引き摺りこまれる感覚だ…)
榛名「い、いや…!」
戦え、戦え!
かつて妹にそうしたように、圧倒的な力を振るえ!
榛名「天城に…?」
榛名(私が、過去に天城を… 傷つけた…?)
…時間か、どう足掻くか楽しみにしている
榛名(そして眩い光が周囲を包み、私の意識は覚醒へと至った…)
《榛名&如月の部屋》
榛名「…っ!?」ガバッ
天城「姉さん! 良かった…」
榛名「天、城…」
天城「青葉さんに倒れたと聞いて… それでずっと…」
榛名「私が…」
金剛『金剛型3番艦の魂の器となったデザインチャイルド、そして唯一の完成体である3番目の個体PF-03…』
金剛『『榛名』、それが榛名の正体ネ』
榛名「ッ…!」
天城「姉、さん…?」
榛名「私は… 榛名は…」
天城「姉さん、どこか悪いのでは…?もし体調が優れないようなら病院にでも…」
榛名「大丈夫ですよ…」
天城「嘘です…!そうやって気丈に振舞って、いっつも無理して… これじゃ姉さんもいつか居なくなってしまう…!」
榛名「天城…」
天城「姉さん、天城はもう大切な人を失いたくないんです… お父さんもお母さんも居なくなって、姉さんまで居なくなってしまったら天城は…!」
榛名「確かに、ちょっと無理をし過ぎたみたいですね…」ギュッ
天城「姉さん…?」
榛名「天城、ごめんなさい… 暫く、このまま居させてください…」
天城「はい、姉さんが望むのであれば…」
榛名(多分、知らずのうちに傷つけていたのかもしれない… 現状も、天城は望んでなくて結果的に傷つけてるのかもしれない…
私は愚かだ… 天城が傷付いているのも知らずに、自分の意思だけを貫こうとして…)
榛名(そしてまだ榛名の事について何も話せていない… これも傷つけている原因になっているのかもしれない…
でも違う気がする… 私はいつ天城を傷つけたのだろうか…)
榛名「…」
金剛『金剛型3番艦の魂の器となったデザインチャイルド、そして唯一の完成体である3番目の個体PF-03…』
金剛『『榛名』、それが榛名の正体ネ』
榛名「違う… 榛名は、榛名だ… デザインチャイルドだろうと何だろうと…」
榛名(でも、どうして… 榛名は金剛達の存在を知らなかったのだろう…)
龍鳳『しかしこの世界は保たない。その為我々は完成した個体を連れて他の世界へと転移する』
榛名(あの世界での資料を翻訳した龍鳳さんの言葉が正しければ私は金剛達と一緒に居なければおかしい… 次元転移の際、私だけが別の次元に放り出されたと言うの…?)
榛名「考える事が多すぎる…」
榛名(こんな事、チームの誰にも相談出来ない… 頭が混乱してきました…)
榛名「気晴らしに、どこかに出かけましょうか… でも、もし金剛達がまた出てきたら…」ピキィン
榛名(いや、恐らく出てこないと思う… 私の直感がそう告げている…
でも出かけるとしても、一体どこに…)
外出先選択 直下
1.模型店エンガノ
2.お台場・P粒子研究所
3.周辺を歩く
榛名(相談相手… 蒼龍さんか飛龍さんなら…)
榛名「エンガノに行ってみましょう…」
《模型店エンガノ》
ザワザワ…
榛名(こんな人だかり、一体何が…)
「怖いわね、空き巣なんて… しかもこんな近所で…」
榛名(空き巣…!?)
榛名「あの、一体何が…」
「空き巣なんだって。ここのお店の人、確かプラモデル大会だかの世界チャンピオンなんでしょ?
それでプラモデルが盗まれたみたいよ。一体何をするんだか…」
榛名(まさか…!)
飛龍「これじゃ今日は営業できそうに無いわね…」
蒼龍「ったく、空き巣みつけたらデルタカイで潰してやる…!」
イセ「いや、私が超重砲で吹っ飛ばしてやるわ…!」
飛龍「アンタ達、本当に血の気強いわね…」
榛名「あ、あの…」
蒼龍「あ、榛名ちゃん。来てたの?」
イセ「悪いけど、今立て込んでるの。用件があるなら…」
榛名「事情は先程お聞きしました。もしかして専用艦が盗まれたのですか?」
飛龍「そんな話まで出回ってるのね…」
蒼龍「しかも指紋も残ってないしカメラも壊されたから顔もわからない… プロの犯行よ」
イセ「貴女の推察通り、盗まれたのは専用艦。しかも5隻もね」
蒼龍「私達三人の艦は無事だったわ。定期メンテで丁度ディスプレイしてなかった時だったから」
榛名「確か『グナイゼナウ』『扶桑』『シャルンホルスト』ですよね」
イセ「ええ、その3隻と吹雪の『青葉・天』に浜風の『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』、愛宕の『利根・天』にユキカゼの『筑摩・天』、夕雲の『高雄・天爾改』と大鳳の管理してた『ヨークタウン・フェネクス』は難を逃れたわ」
飛龍「で、盗まれたのが夕張の『グラーフツェペリン・ラング』にイクの『熊野・天』、400と402の『レナウン・ヴォーテクス』『レパルス・ヴォーテクス』…
そして瑞鳳の『信濃・天 戦艦パッケージ』を、しかも『シュツルムユニット』付きでね」
榛名「全部強力なスペックの艦ですね…」
蒼龍「盗まれたのは比較的性能を高めで、操作性も高い艦よ。特に信濃とかレナウン、レパルスはかなり操縦しやすくカスタムされてる」
飛龍「でもプリンツが盗まれなかったのは腑に落ちないわね… 意図的に性能を浜風にあわせてるとは言え、まったく初心者の阿武隈ですら扱えるくらい操作性が高いのに…
それに基本スペックだけなら利根も筑摩もかなりのものよ?」
榛名「…恐らく、犯人は『自分たちが使用する為の実力に見合った艦』を盗んだのでは? つまり意図的に性能を抑えたプリンツは目標には相応しく無い、そして利根も筑摩も犯人には扱い辛い特殊システムを内蔵している。
あくまでもビルダーとしての想像ですが、恐らくファイター側の能力は高くないけどそれでも高い能力を引き出せる艦を選んだのだと…」
イセ「成る程、それは盲点ね… ファイター側に能力が欠如していて、それでも強い艦を使えば勝てると思ってるタイプってことね」
飛龍「こっちは専用艦に合わせてファイターも訓練したってのに… 盗んだものを使いこなそうって何て傲慢なの…!」
蒼龍「私達はこれから警察に行ってくる。用件があるならお昼過ぎに連絡してくれれば出られると思うから」
榛名「わかりました。後でご連絡いたします」
榛名(もしやこれも、件の置き引きの犯人が… でも、一体何の為に…)
行き先選択 直下
1.お台場・P粒子研究所
2.ホテル付近に戻る
《お台場・プラフスキー粒子研究所》
榛名(研究所、ここに来るのは3回目ですが…)
榛名「何で来たのでしょうね…」
「アンタ、研究所の職員じゃ無いな。 誰だ?」
榛名(女の子…?私より幼い見た目だけど、大鯨さんみたいな例もあるし…)
「聞いてるのか、おい!」
榛名「あ、はい。私は…」
ナチ「あら、榛名さん」
榛名「ナチさん…」
「何だ、ナチ。お前の知り合いか」
ナチ「知ってるも何も、この前の拉致被害者の意識を呼び覚まそうと頑張ってくださった方です」
「じゃあコイツが、シェフ天城か…?」
ナチ「そちらはこの人の妹さん。この人は榛名さん、潮さんと同じ『RX-0』のパイロットですよ」
「ああ、噂のガチなニュータイプか… それは済まなかったな」
ナチ「ウチの妹がごめんなさい… この子、ちょっと思考が浅いので…」
「私がバカだってのか!?」
ナチ「ええ、バカです」
榛名「まぁまぁ… ナチさんの妹さん、ですか?」
アシガラ「ああ、私は霧の重巡『アシガラ』。ここの警備主任、って役職」
ナチ「大和も、一体何でこの子を警備主任にしたのでしょうね…」
榛名「あ、あはははは… まぁ、和ませ役が必要だったのでしょうね… 上層部とかって色々ギスギスしそうですから」
アシガラ「ペット扱いかよ…!」
アタゴ「実際そうなんじゃないの? 番犬だし」
アシガラ「誰が番犬だ、アタゴ!」
アタゴ「アンタよ。いつも潮にベタベタで犬みたいな行動してる癖に」
アシガラ「うぐぐぐ…!」
ナチ「お見苦しい所申し訳ありません… 二人共、来客の前で喧嘩しないの」
アタゴ「わかってるわよ。私はコイツに用があって来たの」
榛名「榛名に、ですか?」
アタゴ「ええ、アンタの容姿がこの施設で一昨日起きた置き引きの犯人にそっくりなのよ」
榛名「え…?」
ナチ「アタゴ…!」
アタゴ「カメラでの一致率は65%ほど、でもそれなら化粧で誤魔化せる範囲… アンタ、犯人に心当たりがあるんじゃないの?」
榛名「いえ、この施設の工房は4日程前に一度利用させて頂きましたがここには後は来ていません」
アタゴ「…わかった、心当たりがあるなら潮辺りにでも連絡しておいて」
榛名「わかりました」
ナチ「そう言えば貴女、仕事は…? 自分の持ち場放り出して…」
アタゴ「今日の分のメンテは終わったわ。後は定時まで暇つぶしよ」
ナチ「ならこっちの仕事も手伝って。大和が居ない穴も埋めなくちゃならないんだから…」
アタゴ「わかったわよ… 行けば良いんでしょ、行けば。 アンタは施設の警備に戻りなさい、この番犬」
アシガラ「だから誰が番犬だ!」
榛名(仲が良いのはほほえましいですね… あれ、結局私なんでここに来たのでしょうね…)
今日はここまで
次回以降多分榛名&天城はブチ切れます
榛名&天城「私達が、地獄だ!」
くらいにはキレます
因みにビルダー適性は
S(スクラッチビルド余裕、超器用):榛名
A(ミキシンングビルドくらい余裕):古鷹・龍鳳・舞風
B(ちょっとした改造程度なら):初風・阿武隈・朝潮・青葉
C(塗装くらいは出来る):陽炎・長波・如月・清霜・野分
D(素組が辛うじて出来るくらい):曙・衣笠・天城・清霜
と言う感じです
(秋月を素で忘れてました…)
訂正
S(スクラッチビルド余裕、超器用):榛名
A(ミキシンングビルドくらい余裕):古鷹・龍鳳・舞風・秋月
B(ちょっとした改造程度なら):初風・阿武隈・朝潮・青葉
C(塗装くらいは出来る):陽炎・長波・如月・清霜・野分
D(素組が辛うじて出来るくらい):曙・衣笠・天城・清霜
オマケ・瑞鳳組の場合
S:瑞鳳・大鳳・夕張
A:400・402・イセ
B:ユキカゼ・浜風・吹雪・夕雲
C:飛龍・蒼龍・愛宕
D:イク
瑞鳳組は全員チートみたいなものだから仕方無い
え、空気が居る? 知りませんね…
うわぁ、清霜分裂してた...
再訂正
S(スクラッチビルド余裕、超器用):榛名
A(ミキシンングビルドくらい余裕):古鷹・龍鳳・舞風・秋月
B(ちょっとした改造程度なら):初風・阿武隈・朝潮・青葉
C(塗装くらいは出来る):陽炎・長波・如月・野分
D(素組が辛うじて出来るくらい):曙・衣笠・天城・清霜
多分もう分裂してないよね...?
《代々木公園》
榛名「結局、誰にも相談出来ず仕舞いです…」
榛名(でも、研究所での窃盗事件の犯人がアタゴさん曰く『榛名と65%顔が一致している』…
そしてエンガノで夜から今朝までに行われた空き巣事件…)
榛名「まさか…!」
榛名(しかし1時から3時の間に金剛・比叡・霧島の三人は榛名と青葉さんに遭遇しているから、終電の時間は過ぎているので車でも無い限りエンガノまで移動は不可能。
図らずともアリバイを立証している事になる。 でもどこか腑に落ちない、何かこの二つを繋げられる手がかりがあれば…!)
「そんな考え込んで、どったの姉さん?」
榛名「陽炎… どうして…」
陽炎「天城姉さんから『榛名姉さんから変な感じがする』って言われてね。ま、ここ通りかかったのは偶然だけど」
榛名「そうですか… あの、少しだけ聞いても良いですか?」
陽炎「何?」
榛名「例えば、ですけど一昨日のお昼と今朝の2箇所それぞれの場所で窃盗事件が起きてしまいました。そして一昨日の事件の容疑者は限りなく黒で、今朝の事件の容疑者である可能性も高いです。
しかし容疑者にはアリバイがあった、それを推理している人と窃盗が起きたと思われる時間に遭遇していたのです。でも明らかにその容疑者が犯行に及んでいた、どうやって犯行に及んだのでしょう?」
陽炎「う~ん、そもそも関連付けて考えるって時点で訳わからないわ。そう聞くだけだと別件だし」
榛名「では盗まれたものが『容疑者にとって重要だけど他人から見たら不要なもの』で、容疑者は過去に何度も同じものを盗んでいたとしましょう」
陽炎「難しいけど、一番可能性が高いのは『共犯』ね。
考えられる方法がそれしか無いじゃん。今朝ってなったら3時くらいが犯行の多い時間で、移動手段はほぼ無いのに推理者と容疑者が接触しているってなると共犯しか考えられ無い」
榛名「やはり『共犯者』が…」
榛名(後で青葉さんに該当者が居ないか聞いてみるしかないようですね)
陽炎「私も前にやってたんだよね、同じやりかたのギンバイ。艦娘やってた時にさ」
榛名「え?」
陽炎「ラムネ盗み出すのにわざわざ警備の注意を引き付けてる間仲間に盗ませたりとか、仲間に名前借りて嘘の申請出して犯行を誤魔化したりなんかね。お陰でそんな知恵ばっかついてさ…」
榛名「もしや…」
陽炎「今はやってる訳無いじゃない。足りないものの無い満足な生活送ってればやる必要も無いし」
榛名「なら良いのですけど…」
榛名(曙さんに監視の依頼でもしましょうか…)
陽炎「何か露骨に疑われると傷付くんだけど… 自業自得なのはわかってるけどさ」
榛名「すみません…」
陽炎「…姉さん、いや榛名。本当に何かあったんじゃない? 窃盗云々の前に、何か嫌な事とか否定したい事とか」
榛名「そんなの…」
陽炎「顔見てればわかる。何もかもに絶望した表情してるわよ」
榛名「え…? 榛名、そんな顔を…」
陽炎「カマかけただけなんだけどね。やっぱ何かあるんじゃない… 私で良ければ愚痴の相談に乗るわよ?」
陽炎に… 直下
1.打ち明ける
2.誤魔化す
榛名(陽炎なら、大丈夫かもしれません…)
榛名「…陽炎、【滅びた世界】を覚えていますか?」
陽炎「忘れる訳無いじゃない、あの胸糞悪い世界… で、それがどうしたの?」
榛名「『プロジェクト・フェンリル』… 榛名は、その計画によって産み出された3体目の個体だったんです…」
陽炎「…どう言う事なの?」
榛名「昨日、バトルが終わって夜一人出かけてたんです… 気分転換の散歩、そんなつもりで…
それで、この公園の中を歩いて居たら突然何かを感じて… しかもその感覚はどことなく榛名に『似ていた』んです」
陽炎(ニュータイプってそんな事までわかるのね…)
榛名「そして、私にどことなく似た大柄の眼鏡をかけた女性が襲ってきました。それで応戦していたら横から榛名に向けて攻撃を仕掛けたもう一人の女性が居たんです。
そしてその二人は『霧島』『比叡』と互いを呼び合っていました」
陽炎「榛名と同じ『金剛型戦艦』の魂の持ち主…」
榛名「何とか霧島と呼ばれた方を気絶させて、比叡に問いました。
『一連の拉致事件の犯人では無いのか』、と。榛名に襲いかかる理由が『榛名の拉致』と言う目的なら辻褄があうからです」
陽炎「で、結果は?」
榛名「『そうだとしたら?』が答えでした。問われたので『警察に突き出すか、この場で殺すか』と答えましたが…」
陽炎(多分榛名も完全にキレてたんだろうね、ここまで言うなんて)
榛名「そして気付くと、もう一人の女性が背後に立っていました。
その女性は拉致を行っていた犯人であること、榛名の艤装に細工を施し次元転移するように仕組んだことを認めました」
陽炎「次元転移するように仕組んだって…」
榛名「あの世界から脱出後、私の艤装は次元転移の原因解明と改修の為ハシラジマにて調査を行ってもらいました。
そしてその原因が艤装の機関部に仕込まれていた小型次元転移装置だったと判明したのです」
陽炎「成る程ね、自分たちも転移できるのであればその装置を仕組むのは容易いってことね」
榛名「はい。そして彼女に、金剛を名乗る女性に問うたんです『貴女達は一体何なのか』と。彼女達は自身を『プロジェクト・フェンリル』によって産まれた個体であると言いました。
しかし01、02、04がそこに居たのに『03』だけが居ない。01が金剛、02が比叡そして04が霧島を名乗った… では03は誰となりますか?」
陽炎「金剛型3番艦『榛名』、つまり順当に行けば…」
榛名「それが、榛名だったんです… 先天的な肉体強化による身体能力、無意識のうちに得た戦闘技能…
そして榛名が幼い頃から持っていた回復能力、これらが榛名をデザインチャイルドであったと決定付けるものでした」
陽炎「で、でも天城姉さんは… 姉妹なんでしょ…?」
榛名「榛名は施設から引き取られた孤児、です。天城は血の繋がりなんて無い妹、そして私を引き取った両親の実子…
そして何処を探しても榛名の出生記録は不明だった… 恐らく榛名はこの世界に偶然転移し、孤児院に拾われただけの…」
陽炎「…ねぇ、一つだけ聞かせて。 榛名は天城姉さんを、阿武隈姉さんを、長波を大切に想ってる?」
榛名「え…?」
陽炎「だから、三人を大切に想ってるか聞いてるのよ」
榛名「想ってます… でも…」
陽炎「なら良い。 榛名、アンタがデザインチャイルドだろうと何だろうと『私達の姉』であるって事に変わりは無いわ。
生まれ持った遺伝子が何だっての、榛名は榛名に変わり無い。遺伝子上の姉妹が向こうだったとしてもこちとら義理とは言え、互いに想い合える姉妹なんだから」
榛名「陽炎…」
陽炎「もし向こうが榛名に何かしてこようモンなら、私が全力で守ってあげる。だから安心して、榛名は私の、私達の姉さんなんだから」
榛名「そう、ですよね… 榛名は『榛名』、金剛達とは違う…!」
陽炎「そう言う事。 単純にして明快な唯一の解答、だからアンタはもう迷う心配なんて無いわ」
榛名「何故だか、少しだけ元気が出てきました…」
陽炎「人間、元気が一番。ウジウジしてるより、やれる事やってスッキリした方が良い事あるかもよ、きっと」
榛名「そう言えば陽炎はどうしてここに?」
陽炎「あの子待ってんの」
榛名「あの子?」
長波「陽炎~、勝手にどっか行くなって… あれ、榛名姉?」
榛名「長波…」
陽炎「ちょっと二人で出かけようとしててね。で、長波がホテルに忘れ物したって言うからここで待ってたの」
長波「良く言うよ、勝手に先に行って『公園で待ってる』ってメール寄越すだけ寄越して」
陽炎「別に良いじゃん。どうせ行き先は同じなんだし」
長波「お前本当にマイペースだよな…」
榛名「まぁまぁ…」
「あれ、姉さん?」
「三人で一緒だったんだ」
「珍しいですね…」
榛名「天城、阿武隈、それに龍鳳さん…」
陽炎「榛名姉さんとはここで長波待ってたら偶然会ったの。そっちこそ三人って珍しいじゃない」
阿武隈「ちょっとね。買い物があるらしいから付き合ってるの」
天城「それで丁度お昼ご飯のついでに休憩しようと…」
pipipipi♪pipipipi♪
長波「誰の携帯だ?」
榛名「私のですね… 電話番号は、知らない人…?」ピッ
『HEY!夜ぶりデース!』
榛名「ッ…! 金剛…!」
金剛『実の姉に向かって酷い言い草ネ!』
榛名「黙れ!榛名は貴女を、貴女達を決して認め無い…! 一体榛名に何の用ですか!」
金剛『そう怒鳴り散らさないで欲しいデース。 今回の用件は、宣戦布告ネ』
榛名「宣戦布告…?」
金剛『YES! 私達は『力』を手に入れた、だから戦いまショウ… 選手権・決勝戦で…!』
榛名「『力』…? まさか、瑞鳳さん達の艦プラを盗んだのは…!」
金剛『たかがプラモデル、どうって事無いデース』
榛名「どんな想いで、瑞鳳さんがそれを作ったのだと思っているんですか…! その艦プラにどんな想いが込められていると思ってるんですか!?」
金剛『じゃあこうシマショウ。私達が勝てば、榛名は私達に付いてきて貰いマス。そして私達が負ければもう二度と関わりマセン、勿論艦プラも返しマス』
榛名「良いでしょう… 榛名は、榛名達は絶対に負けはしない…!」
金剛『じゃあ明日の試合、楽しみにしてマース! ではGoodbye!』ブチッ
榛名「…」ゴゴゴゴゴ
天城(あ、姉さん完全に頭に血が上ってる… こうなったらもう…)
龍鳳(い、一体何が…!?)
陽炎(金剛って… アイツらから連絡が来たって言うの…?)
阿武隈(姉さんの、こんな気迫始めて…)
長波(怖ッ!? 漏らしそうだ…)
榛名「5人共、少しついて来て下さい。少し、行かねばならぬところが出来ました」
乙です、これから3日くらい書き込め無くなってしまうので今回の専用艦安価には参加出来そうに無ありません、なので出来上がった案をとりあえず置いておきます。
他に案が出なかった際の選択肢の1つか敵艦のベースにでも使ってやって下さい。
インコンパラブル・ブレイヴ
榛名の専用艦、書斎の押し入れから発見された未完成の船体が発見された、調べたところサイズ、形状からインコンパラブルではないかとされたためインコンパラブルとして製作された、まだ兵装の一部が未完成だが凶行を繰り返す金剛達に対抗するため本来の予定より前倒しで実戦に投入される事になる。
インコンパラブルは船体と主砲しか記録が存在しないため上部構造物のほとんどはフッドの物を改良したものを、対空兵装は歴代のイギリス戦艦を参考に配置されているが両用砲は一部105ミリガトリング砲に変更されている。
なお本来は主砲に20インチ砲を搭載予定とされていたが砲塔を追加し4基8門としたため砲撃時の反動が増加、インコンパラブルの細身な船体では増加した反動に耐えれられず散布界が広がってしまったため18インチに変更せざる負えなかった。
艦首に8基左右両舷に4連装2基ずつ、艦尾には4基61センチ酸素魚雷発射管を追加。
因みに現在も20インチ砲搭載の為の改良は続けられている。
http://mup.vip2ch.com/mdl.php?img=46134 http://mup.vip2ch.com/mdl.php?img=46133
特殊艤装は既に>>1が用意しているみたいなので未製作です。
ジブラルタル・ブレイヴ
天城の専用艦、インコンパラブル共に発見された船体がベース、船体の長さ・全幅などがジブラルタルと一致したためジブラルタル・ブレイヴとして完成された。
榛名艦同様前倒しでの投入となってしまった為対空兵装、装甲共に普通の空母並みだが速力は38ノットを確保してある。
艦載機はヴィクトリアス・ヴレイブと同機種を予定していたが、キレた榛名がシーファイアMk23とスカイレイダーを搭載、更に搭載数も大幅に増えているため戦闘力も大きく向上している。
基本的には不器用な天城だが操艦と艦載機の制御には天性の素質があり、足りない経験は連日に及ぶ特訓と榛名への愛で補っている。
残念ながらジブラルタルの特殊艤装は間に合いませんでしたorz
>>640
専用艦の安価ありがとうございます。
一度募集をかけて安価が集まらなかった場合は採用させて頂きます
《模型店エンガノ》
瑞鳳「空き巣の犯人がわかった!?」
榛名「はい。 主犯の名前は『金剛』。連続置き引き事件の犯人で、海軍省『特殊技術研究所』所属の『終末の獣』…
『転生者拉致事件』の、実行犯です」
蒼龍「『終末の獣』って、あれは…」
榛名「金剛は、そして金剛と行動を共にしている『比叡』『霧島』は蒼龍さんの考えた通り『プロジェクト・フェンリル』で生み出されたデザインチャイルドです」
イセ「成る程ね。 『プロジェクト・フェンリル』について402から聞いてはいたけど、まさか『終末の獣』に繋がるなんて…」
飛龍「ちょっと待って、どうして榛名ちゃんがそんな事を…」
榛名「『終末の獣』については青葉さんから聞きました。 彼女達は青葉さんがこの世界へ転移した理由、そして彼女達の捕獲が青葉さんの任務だそうです」
蒼龍「アイツらの事は嫌いだけど、こう言う点では信頼出来る… 後一つ、何故デザインチャイルドだと知る事が出来たの?」
榛名「それは… 昨日の夜、私は彼女達と接触しました」
陽炎「姉さん…」
榛名「そして彼女は、彼女達は私にこう告げました。自分たちがデザインチャイルドである事、次元転移装置を私の艤装に仕込み榛名を【滅びた世界】に転移させたのは彼女達である事…
そして私が、榛名が…」
榛名「榛名が、彼女達と同じ『プロジェクト・フェンリル』によって生み出されたデザインチャイルドの3番目である事です」
龍鳳「なっ!?」
長波「ま、マジかよ…」
榛名「天城、榛名はずっと嘘を吐き続けていました… 榛名は天城の姉なんかじゃない、血の繋がりなんか無い赤の他人なんです。
罵ってくれても、嬲ってくれても、何なら消えろと言ってくれても構いません。榛名の罪は、天城にずっと嘘を吐き続けていた罪は、到底拭いきれるものでは無いから…」
陽炎(榛名、そこまで覚悟を決めてたのね…)
天城「…嫌です。 例え血が繋がって無くても、姉さんは姉さんです!
ずっと姉さんが隠していたのは知っていました… ですが、それでも天城は姉さんの妹として…!」
阿武隈「で、榛名姉さんはどうしたいの?」
榛名「私は…」
阿武隈「天城姉さんは元より陽炎ちゃんも長波ちゃんも、そして私自身も姉さんに居なくなって欲しいなんて誰も思って無い。
そして、金剛達の行動は明らかに榛名姉さんを自分たちの仲間に引き込んで私達の仲を裂こうとする計略にしか見えないよ。なら姉さんはどうするの?」
榛名「…決まっています。戦う、戦って金剛達を潰す…! そして拉致事件と窃盗、私達を引き裂こうとした罪を贖ってもらいます!」
陽炎「そうこなくっちゃ…!」
長波「ウチの相棒を傷つけた代価、必ず払って貰う…!」
天城「幸い、敵は明日の決勝に出場すると決まって居ます。こうなったら大舞台で『おみまい』します…!」
阿武隈「天城姉さんのそれは殺人予告にしか聞こえないから止めて。とは言え、私も相当頭にきてるから当人たちを目にしたらキレない自信は無いよ」
瑞鳳「なんか、向こうで勝手に盛り上がってるんですけど…」
蒼龍「こりゃ全員頭に血が上ってるわね…」
イセ「ここまで来たらもう止まらないでしょうね…」
飛龍「ま、好きにやらせるべきじゃない?」
龍鳳「あの… 榛名さん戦うつもりになってますけど、榛名さん専用艦も作って無いしファイター能力も…」
瑞鳳・イセ・蒼龍・飛龍「あっ…」
大鳳「…で、私達が召喚されたのですね」
夕張「こんな急ピッチで艦プラ作って仕上げろって…」
榛名「申し訳ありません、私の我侭で…」
瑞鳳「いやいや、榛名さんにはウチの妹を面倒見てもらってる借りがありますから。
じゃあとっとと始めてとっとと実戦訓練に移らないと」
榛名「では、お願いします」
専用艦安価
・榛名
使用可能艦種:戦艦
条件:専用艤装『???』(固定)を装備。榛名のみベース艦として『戦艦・大和』が使用可能(武蔵・信濃は使用不可能)。
戦艦NG:扶桑型・伊勢型・長門型・金剛型・大和型(改・超大和型含め)・天城型・加賀型・レナウン級・Sホルスト級 ・Qエリザベス級・ペンシルベニア級 ・カイオ・ドゥイリオ級・リヴェンジ級
ベース艦 直下
改造内容 ↓3
あと特殊艤装についてですが榛名の専用特殊艤装はPBCなどと同じ『内蔵型』であり、アームド・アーマーのような『外付け』は可能です
機動性を上げて対空装備の改装
遠距離を飛ぶ航空機を撃墜する為に一部の20mmを外してボフォース40mm機関砲やラインメタル二連装3・7cmFlak、噴進砲等を増設
ヤマト・ブレイヴ
榛名が瑞鳳達の助力を得て製作した専用艦。
瑞鳳の専用艦である信濃・天のデータが反映されており、急造とは言え遜色の無い性能を誇る。
また技量不足を補う為に操作性を高めた。
外観上の変化は乏しく、塗装がオリジナル異なっているだけであるが榛名の製作した『ある特殊艤装』が内蔵されているが詳細は不明。
そして瑞鳳製の特殊艤装『アームド・アーマー インフェルノ・ブラスター』を装備する。
アームド・アーマー インフェルノ・ブラスター
瑞鳳製のアームド・アーマー。シュツルム・ユニットをベースに信濃・天の予備パーツを流用しており、PBCtype-Z用のロングバレルを内蔵している。
名前は某骸骨魔神から
艦の色は榛名のパーソナルカラーで(お任せします)
>>647さんのだけでは不十分な気がするので>>648さんのものも混ぜさせて頂きます
ヤマト・ブレイヴ
艤装
・45口径46cm3連装砲塔:3基
・60口径15.5cm3連装砲塔:2基
・40口径12.7cm連装高角砲:12基
・ボフォース40mm機関砲:40基
・ラインメタル二連装3・7cmFlak:6基
・12cm30mm噴進砲:10基
・RGシステムtype-HA
・特殊艤装『???』
・ディスチャージ改(1・粒子徹甲弾、2・粒子防御障壁、3・粒子圧縮加速)
アームド・アーマーIB
・4連装魚雷ポッド3基×2
・PBCtype-Z改『インフェルノ・ブラスター』
概要
榛名が瑞鳳達の助力を得て製作した専用艦。
瑞鳳の専用艦でありベース艦が同じな『信濃・天』のデータが反映され、急造とは言え遜色の無い性能を誇る。
また榛名の技量不足を補う為に操作性を高めてられており、他にもNTである榛名に追随出来る機動性を持ち対空能力を強化が施された。
内蔵型特殊艤装については榛名だけが知っており『親友』から託された設計図をベースに独自の改造を施しているが詳細は一切不明。しかし特殊艤装の運用には膨大な粒子量が必要であるらしく、粒子貯蔵量は従来の専用艦より遥かに高められている。
塗装は榛名自身のパーソナルカラーである『パールホワイト』と瑞鳳の信濃・天の色(赤)と対極な『蒼』と言う意見にわかれ争いが勃発した為、呆れた夕張と大鳳が勝手にその2色を混ぜ(パールホワイト多目の割合)勝手に塗った。さらに主砲やカタパルト等一部のパーツは『ブルーゴールド』で塗られている。
また外部接続式特殊艤装として『アームド・アーマーIB』を装備する。
金剛の暴走を止める為、そして姉妹の絆を護る為に榛名は『親友』に託された圧倒的な力を振るう。
アームド・アーマー インフェルノ・ブラスター
瑞鳳製のアームド・アーマー。シュツルム・ユニットをベースに信濃・天の予備パーツを流用しており、PBCtype-Z用のロングバレルを内蔵している。
またロングバレルは少し砲身を短くしており、ギリギリ内蔵出来るサイズにダウンされている為PBCの威力は落ちている。
しかしそれでも相手をその畏怖によって『地獄』に叩きこむ事が出来るので『インフェルノ・ブラスター』と永井ファン(ただしロボ限定)の榛名が個人的に呼んでいる。
夕張「後は塗料の乾燥を待って艤装の取り付けをすれば…」
瑞鳳「出来上がりだね」
榛名「皆さん、ありがとうございます」
夕張「いえ、その代わりに必ず勝って私達の専用艦を…」
榛名「任せてください。必ず、取り返してみせますから」
瑞鳳「そう言えば特殊内蔵艤装用に展開ギミックを加えましたが一体どんなものを?」
榛名「すみません、まだ実戦で使ってみないと何とも言え無いものなので…」
夕張「設計したのにわからないんですか?」
榛名「設計は私の個人的な友人が送ってくれたものをベースにしています。
しかしある条件下でしか使用出来ない、と言う制約があるのでそれを確認してみないと何とも言え無いんです」
大鳳「な、何かそのお友達も微妙なものを…」
榛名「いつもそうなんですよ… イタズラ好きだけどどこか人を引き寄せる何かがあって、結局一緒に居てしまうって感じですね。
去年の夏場あたりから連絡が取れなくなって、最近になって急に連絡寄越してきたり… まぁいつもの気まぐれでしょうけど」
夕張「ず、随分と気まぐれな…」
飛龍「お、そろそろ出来た?」
榛名「あとは塗料の乾燥を待って艤装を取り付ければ… 残りのパーツは取り付けましたから」
蒼龍「じゃ、まずバトルの簡単なレクチャーから始めて『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』を用いた初歩的な操作訓練と的を使う砲撃訓練までやりましょうか」
イセ「その後は操作系統の似た『高雄・天爾改』に切り替えてCPU相手の実戦訓練、そして貴女の専用艦の慣らし運転ね」
飛龍「付け焼刃だけど、やらないよりはマシよ。本当なら艦プラにここの山盛りサイコフレーム仕込んでサイコミュ操作すれば楽なんだけどねぇ…」
蒼龍「あのねぇ… 去年の『n_i_t_r_o』と『エンボディ』のせいで明確に今大会からは『ファイター及び艦プラに干渉する外部装置の使用を禁止する』って項目が付加されてるんだから。
この世界の技術じゃないとは言えサイコフレームも外部装置の一種だし、明確にレギュレーション違反よ」
イセ「どこぞのクソババアがやらかしてくれたお陰でね」
蒼龍「アイツ死刑にならないかな…」
飛龍「同感、あんなヤツ生かしてるだけ無駄だっての」
阿武隈「クソババアって一体誰…?」
大鳳「マーサ・ビスト・カーバイン、旧アナハイム・エレクトロニクス社の元社長夫人で現在アメリカで凶悪犯罪者として捕まってる。
一言で言えば、ロクでも無いことしかしない超外道ババアよ」
瑞鳳「まぁ口にするのも憚るような外道行為を行った結果初風ちゃん達に捕まえられて、大和会長によってボッコボコに叩き潰されて破滅した」
陽炎「そ、そうなのね…」
蒼龍「まぁ、腐れ外道の事は置いておいて訓練に移りましょうか。陽炎ちゃんに長波ちゃんも少し手伝って貰うよ」
飛龍「操作が癖まみれの私達が見せるより、操作に癖の無いほうが憶え易いからね」
・陽炎
使用可能艦種:重巡洋艦
条件:専用艤装を装備。陽炎のみ『アラスカ級大型巡洋艦』を選択可能。
ベース艦 直下
改造内容 ↓3
・長波
使用可能艦種:戦艦
条件:専用艤装を装備。長波のみ『戦艦・土佐』を選択可能(加賀は使用不可)。
ベース ↓5
改造内容 ↓7
・戦艦NG:扶桑型・伊勢型・長門型・金剛型・大和型(改・超大和型含め)・天城型・加賀型・レナウン級・Sホルスト級 ・Qエリザベス級・ペンシルベニア級 ・カイオ・ドゥイリオ級・リヴェンジ級
重巡NG:古鷹型・青葉型・高雄型・妙高型・利根型・最上型・Aヒッパー級・カウンティ級 ・ボルチモア級 ・シュフラン級・ドイチュラント級
やっぱ専用艦の安価は難しいのでしょうか…
なので選択肢を用意します(ベースは決まっているので改造内容だけですが)
改造選択 直下
1.隠密支援特化 特殊艤装『アームド・アーマー ミラージュ・ストライカー』
2.超長距離特化 特殊艤装『アームド・アーマー ペネトレイト・ストライカー』
3.その他(内容も)
アラスカ・ブレイヴ
艤装
・30.5cm(50口径)3連装砲3基
・12.7cm(38口径)連装両用砲6基
・ボフォース 4cm(56口径)4連装機関砲18基
・エリコン 2cm(70口径)機銃34門
・533mm3連装魚雷発射管×2
・Sディスチャージャー×2
・チャフ散布装置×4
・ディスチャージ改(1・粒子防御障壁、2・粒子圧縮加速)
・RGシステムtype-HA
アームド・アーマーFb
・105mmガトリング×2
陽炎の専用艦。
船体内の粒子を放出することで船体を急制動する『粒子スラスター』が各所に存在し並外れた機動性を有しており、その高い機動性を以て敵を撹乱する。
その代償としてスラスターの使用に対し粒子消費量が多くディスチャージによる火力を削っている為、攻撃方法に決定打が無いのが弱点。
しかしその分桁違いの速力を保持しており、アームド・アーマーによるサポート無しの状態の速力で50ノット近い速力を出せる。
また速力を高める為に艦首の形状を変更し、可能な限り抵抗を小さくした。なおその形状設計には艦首魔改造に定評のある大鳳が携わっている。
武装は通常艤装に加え両舷に533mm3連装魚雷発射管を追加、またスモークディスチャージャーやレーダージャミング用のチャフ散布装置を有す。
特殊艤装として『アームド・アーマー フルバーニアン』を装備。 装備時にブーストも併用すればなんと60ノットまで増速可能となる。
本艦を使いこなせるファイターはNTである榛名を除けばズバ抜けて反射神経の高い陽炎だけであり、陽炎も姉から託された力を敵に対し容赦なく振るう。
アームド・アーマー フルバーニアン
アームド・アーマーBstをベースに極限まで機動性と速力に強化が施されているが武装は105mmガトリングを1基だけと火力に欠点を抱える。
その理由としては、こちらにも『粒子スラスター』を内蔵している為極端に消費量が多いから。
しかしその分速力だけなら最大55ノットまで引き出せるまでの改修が施されており、かなりピーキーな仕様となった。
ダンケルク・コラード
艤装
・33cm(52口径)4連装砲2基
・13cm(52口径)4連装両用砲1基
・37mm(60口径)連装機関砲10基
・13.2 mm(76口径)連装機銃16基
・61cm4連装酸素魚雷発射管×7
・ディスチャージ改(1・粒子防御障壁、2・粒子徹甲弾、3・ミラージュコロイド)
・RGシステムtype-HA
アームド・アーマーMS
・対装甲用貫通砲『ランサーダート』
長波の専用艦。
青葉の『カウンティ・ブレイヴ』同様に特殊塗料を用いており、隠密性能を高められている。
しかしカウンティとは『ミラージュコロイド』と言うディスチャージが追加されている点が異なっている。
『ミラージュコロイド』はカウンティに搭載されている『ハイパー・ジャマー』の強化型であり、周囲の粒子に干渉して『可視光線や電磁波を遮断する』と言うもの。
ただし弱点も存在し、粒子消費量が極端に大きかったり船体そのものは目視不可能となるが航跡までは完全に消去出来ずソナーには引っかかってしまうなどの欠点がある。
また武装の面では雷撃支援をメインとしている為ステルス性の高い酸素魚雷発射管が増設されているなど武装の面もステルス性を考慮されており、高い隠密性を活かした戦闘が可能。
特殊艤装は『アームド・アーマー ミラージュ・ストライカー』で、隠密性と高速性を確保している。
長波はその高い性能を用いて、最も信頼する姉である『相棒』の為に戦う。
アームド・アーマー ミラージュ・ストライカー
アームド・アーマーXをベースに機動性と速力を強化、また『ミラージュコロイド』用の粒子供給源としても使用される。
そしてベースが非武装の為に対装甲用貫通砲『ランサーダート』を装備し、火力の補強を図った。
『ランサーダート』は貫通力が強化され放ったあとに敵装甲を貫徹後炸裂し、ダメージを与える武装で装甲が非常に堅い相手に用いられる。
ミスった...
修正
ダンケルク・クラージュ
艤装
・33cm(52口径)4連装砲2基
・13cm(52口径)4連装両用砲1基
・37mm(60口径)連装機関砲10基
・13.2 mm(76口径)連装機銃16基
・61cm4連装酸素魚雷発射管×7
・ディスチャージ改(1・粒子防御障壁、2・粒子徹甲弾、3・ミラージュコロイド)
・RGシステムtype-HA
アームド・アーマーMS
・対装甲用貫通砲『ランサーダート』
長波の専用艦。
青葉の『カウンティ・ブレイヴ』同様に特殊塗料を用いており、隠密性能を高められている。
しかしカウンティとは『ミラージュコロイド』と言うディスチャージが追加されている点が異なっている。
『ミラージュコロイド』はカウンティに搭載されている『ハイパー・ジャマー』の強化型であり、周囲の粒子に干渉して『可視光線や電磁波を遮断する』と言うもの。
ただし弱点も存在し、粒子消費量が極端に大きかったり船体そのものは目視不可能となるが航跡までは完全に消去出来ずソナーには引っかかってしまうなどの欠点がある。
また武装の面では雷撃支援をメインとしている為ステルス性の高い酸素魚雷発射管が増設されているなど武装の面もステルス性を考慮されており、高い隠密性を活かした戦闘が可能。
特殊艤装は『アームド・アーマー ミラージュ・ストライカー』で、隠密性と高速性を確保している。
長波はその高い性能を用いて、最も信頼する姉である『相棒』の為に戦う。
アームド・アーマー ミラージュ・ストライカー
アームド・アーマーSTをベースに機動性と速力を強化、また『ミラージュコロイド』用の粒子供給源としても使用される。
そしてベースが非武装の為に対装甲用貫通砲『ランサーダート』を装備し、火力の補強を図った。
『ランサーダート』は貫通力が強化され放ったあとに敵装甲を貫徹後炸裂し、ダメージを与える武装で装甲が非常に堅い相手に用いられる。
ハクリュウ・ブレイヴ
天城の専用艦。
艦載機運用に関して天性の才能を持つ天城の為に製作された。
飛行甲板にカタパルトの設置とラテックス化が施されており、ジェット戦闘機の運用が可能。
さらに魔改造によって積載数を増やしている。
戦闘機は榛名の改良した『FH-1H ファントム改』を主軸に少数の『橘花改』、攻撃機は『A-1 スカイレイダー』を搭載した。
専用のアームド・アーマーは『アームド・アーマー スフィア・クレイドル』。
アームド・アーマー スフィア・クレイドル
天城専用のアームド・アーマー。
大型の粒子フィールド発生装置であり、粒子が残っている限りPBCtype-Zでも貫通出来ない程のフィールドを張れる。
さらに粒子量を調節すれば周囲の味方をも守る事も可能。
ハクリュウ・ブレイヴ
艤装
・10cm連装高角砲6基12門
・25mm3連装機銃17基51挺
・同単装機銃25挺
・12cm30mm噴進砲10門
・ディスチャージ(1.粒子防御障壁 2.粒子圧縮加速 3.粒子硬質化壁)
・RGシステムtype-HA
・アームド・アーマーSC
艦載機
・FH-1H ファントム改 35
・橘花改 10
・A-1 スカイレイダー 28
天城の専用艦。 艦載機運用に関して天性の才能を持つ天城の為に製作された。
船体そのものは『大鳳』のものを流用し、『改大鳳型 白龍』として過去に製作したものを流用している。
船体装甲に加工を施し、大鳳の『ヨークタウン・フェネクス』と同等の防御力を誇るがダメージコントロール能力は劣る部分がある。
飛行甲板にカタパルトの設置とラテックス化が施されており、ジェット戦闘機の運用が可能。 さらに魔改造によって艦載機の積載数を増やした。
戦闘機は榛名の改良したジェット戦闘機『FH-1H ファントム改』を主軸に少数の『橘花改』、攻撃機は『A-1 スカイレイダー』を搭載している。
『ヨークタウン・フェネクス』と『グラーフツェペリン・ラング』の能力をミックスさせた艦であり、良い部分も悪い部分も引き継いだ艦となった。
専用のアームド・アーマーは防御に特化した『アームド・アーマー スフィア・クレイドル』。
パンツを盗みたくなるほど愛する姉の為、天城は敵にその艦載機運用技術を以って『おみまい』する。
アームド・アーマー スフィア・クレイドル
天城専用のアームド・アーマー。
大型の粒子フィールド発生装置であり、粒子が残っている限りPBCtype-Zでも貫通出来ない程のフィールドを張れる。
さらに粒子量を調節すれば周囲の味方をも守る事も可能。 その代わり一切の武装を施されていない。
フィールドは一度展開されればほぼ破る術は無いが特殊加工の施された魚雷やブレードに対しては無力なデッドウェイトにしかならない欠点もある。
天城に対して過保護すぎる一面を持つ榛名が『いくらバトルであろうと天城が傷付く姿を見たくない』と言う理由で用意された。
アドミラル・ヒッパー・シュナイド
艤装
・20cm3連装砲塔4基。
・10.5cm連装高角砲塔6基
・53.3cm三連装魚雷発射管4基
・後部対スクリュー用ネット発射装置2基
・対艤装用誘導式トリモチランチャー4基
・61センチ4連装酸素魚雷 10基
・艦首魚雷発射管6門
・対電子用レドーム
・RGシステムtype-HA
・ディスチャージ(1式『粒子圧縮砲弾』、2式『粒子圧縮加速』、3式『粒子攪乱フィールド』)
・アームド・アーマーWC(ゼーフント×4 魚雷艇×2)
阿武隈の専用艦、浜風の『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』がベースとなっており武装以外はほぼそのまま。
『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』の予備パーツを譲り受け『アドミラル・ヒッパー』に組み込み改修を加えた。
ベース同様に高い操縦性を持ち強化された指揮、通信設備は特殊艤装の制御に流用されているがそれでもまだ余裕があり小規模な艦隊なら十分に率いられる。
浜風用の『戦闘妨害』ではなく『戦闘特化』にした改修が施されており主砲はアメリカ重巡の砲塔に換装し3基3連装に、しかし砲身はヒッパーの物を流用する事で火力を強化、機雷と甲標的は撤去、空いたスペースに61センチ4連装酸素魚雷と各種対空兵装を追加、更に日本重巡式の舷側内臓型の61センチ4連装酸素魚雷も2基搭載、片舷20射線を確保、艦首にも6基の発射管が追加されている。
『プリンツ・オイゲン・クロイツZwei』の実質的な姉妹艦で、瑞鳳と榛名の技術をミックスした集大成とも言える。
敵の喉に『狼』の軍団が喰らい付く姿は、阿武隈の艦娘時代そっくりとの陽炎談である。
アームド・アーマー・ヴォルフスシャンツェ
船体の左右に1基ずつ装着するタイプの装備で軽巡の船体ベースの他のアームド・アーマーと形状が酷似しているがやや幅が太い。
甲板上に多数配置された対空兵装から一見すると対空強化型アームド・アーマーに見えるが船体の前後にハッチを持つ小型艇母艦で内部格納庫に魚雷艇Sボー4艘やゼーフント(勿論発動艇も)を8艘搭載可能で整備と補給も可能。
本体から分離して運用することも可能でその状態でもかなりの低速だが自力航行が可能(小型艇を回収しやすくするのが主な目的)
基本的には接敵前にパージしヒッパー本体と小型艇のみで戦闘しアーマーは後方で小型艇の整備と補給を行なうというスタイルとなる。
まさに『狼の巣』と言うだけの力を持っている特殊アームド・アーマーの一つ。
オマケ
榛名姉妹&トリオ・ザ・タイツ&龍鳳のスパロボ風ステータス(3次Zシリーズ準拠)
榛名
精神コマンド:集中、直感、気迫、覚醒、勇気
技能:ニュータイプL9、気力限界突破、底力L9、見切り、強運
エースボーナス:気力130以上で自軍ターン開始時毎、自軍ユニットの内ランダムで1体に『勇気』がかかる
天城
精神コマンド:集中、信頼、闘志、覚醒、愛
技能:???L4、底力L7、闘争心、援護攻撃L2、連携攻撃
エースボーナス:マップ終了時に『天城のパイ』『天城のエビチリ』『榛名のパンツ』『榛名の写真』のいずれか一つをランダムで入手する。
天城のパイ:使用時敵全体に『攻撃半減』『装甲半減』『移動半減』を付与する。
天城のエビチリ:使用時敵1体に『気力低下(-100)』『EN減少(100%)』を付与する。
榛名のパンツ:使用時HP・EN・残弾・SP全回復、気力+50。
榛名の写真:使用時味方全体のHP・EN・SPを50%ずつ回復、資金+1000000。
阿武隈
精神コマンド:直感、鉄壁、気迫、覚醒、魂
技能:天才、底力L7、気力限界突破、闘争心、戦意高揚
エースボーナス:気力130以上で毎ターン開始時、『直感』『鉄壁』がかかる。
陽炎
精神コマンド:直感、集中、突撃、熱血、覚醒
技能:援護攻撃L2、ハーフカット、戦意高揚、ダッシュ、見切り
エースボーナス:毎ターン自軍全ユニットの気力+5、
長波
精神コマンド:不屈、必中、気合、友情、魂
技能:底力L6、気力限界突破、闘争心、サイズ差無視補正、カウンター
エースボーナス:『友情』が『絆』に変化、マップに『榛名』が居る場合気力140以上でターン開始時『不屈』『必中』がかかる。
龍鳳
精神コマンド:集中、感応、信頼、激励、勇気
技能:ハーフカット、底力L6、SP回復、援護防御L1、援護攻撃L1
エースボーナス:回避・CT+40%。SP消費が70%になる。
青葉
精神コマンド:偵察、集中、幸運、脱力、熱血
技能:ニュータイプL5、見切り、カウンター、底力L3、強運
エースボーナス:敵撃破時の入手資金が1.3倍、気力120以上で『精神耐性』を得る。
古鷹
精神コマンド:てかげん、直感、狙撃、突撃、愛
技能:戦術指揮、指揮官、精密攻撃、サイズ差補正無視、援護防御L1
エースボーナス:全武装の射程+2、SP消費が80%になる。
衣笠
精神コマンド:集中、直感、かく乱、熱血、気迫
技能:見切り、強運、天才、底力L5、闘争心
エースボーナス:全武装ダメージ1.3倍、CT補正+20%。
天城のボーナスが狂ってるのは気のせい
再開
視点選択 直下
1.榛名『想いと覚悟』
2.天城『誓いと意志』
3.龍鳳『祈りと約束』
side-龍鳳- 『祈りと約束』
私に出来る事があるのだろうか?
榛名さんは自分の正体を知ってなお、自分と同じデザインチャイルドである『終末の獣』と戦う道を選んだ。
そして天城さんもそんな榛名さんの意思を受け入れ、戦いの覚悟を決めている。
阿武隈ちゃんも陽炎ちゃんも、長波ちゃんだってそうだ。皆、榛名さんの為に戦う道を進んだ。
そして榛名さんはファイターとしての訓練に挑んでいる。しかしまともにこなせたのは航行と停止時の砲撃だけ、回避運動や火器管制には手間取っているようだが…
龍鳳「…」
飛龍「どうかしたの?」
私がガラス越しに訓練風景を眺めていると、背後から飛龍さんが話しかけてきた
龍鳳「私は、榛名さんにとって必要なのでしょうか…」
飛龍「いきなりどうしたのよ」
龍鳳「だって私、ここに居ても何も出来る事が無くて… 歯がゆいんです、何も出来無い自分が…」
飛龍「成る程。確かに現状、出来る事が無いかもね…
一つ聞いて良い? 龍鳳ちゃんにとっての榛名ちゃんってどう言う存在?」
龍鳳「それは…」
初めて出会った人で、孤独な私を救い出した恩人で、私の保護者…
榛名さんの存在は私にとってこう言う存在だろう。だけど一つだけ足りない言葉がある、それがわからない
飛龍「そんなに返答に困ることかなぁ…」
龍鳳「そう言う訳では…」
飛龍「じゃああの世界から脱出する時、どうして付いて行こうと思ったの?」
龍鳳「榛名さんに誘われて… あ…」
『何かあれば私が守ります、だから共に行きましょう』
この言葉が、約束があったから私は次元転移を選んだ。生まれたシェルターから飛び出し、世界に触れることを選んだのだ
そして思い出した言葉がある。それはお父さんの遺言、そして『祈り』だ
『いつか、外の世界に出た時… 大切なものを守れるようになりなさい』
龍鳳「…あの世界から脱出する時約束してくれたんです、『私が守るから、共に行こう』と。だから私は…」
飛龍「『約束』、ね…」
龍鳳「でも、いつまでも守られてる訳にはいかない…」
飛龍「なら答えは簡単、龍鳳ちゃんも『榛名ちゃんを守る』こと。 あの実力じゃ、初心者との戦いですら危うい…
そして艦プラバトルには『サブファイター』って、『ファイターを支えるファイター』になる事が出来るルールが存在する」
龍鳳「では、私がサブファイターに…」
飛龍「守られるだけじゃなくて自分も『一緒に』戦える、支える事が出来る。 私だってサブに瑞鳳が居てくれたお陰で自分の実力以上の力を発揮できた。
きっと龍鳳ちゃんにも、榛名ちゃんを支える事が出来る。今は怒りで奮い立ってるけど、怒りと言う支柱が無くなっていざとなった時誰かが支えてくれたほうがあの子も楽な筈よ」
龍鳳「はい…!」
榛名さんと、皆で過ごす日常を守る為に…
『大切なものを守る』と言う『祈り』、そして『約束』の恩返し。 私が戦うには、それだけあれば充分だった
side-天城- 『誓いと意志』
天城は、特にやれる事がありませんでした。
それはそうだ。 陶芸で轆轤を回せばなぜか自分で回転し艦プラを作れば必ずマストをへし折るくらい不器用で、オマケにバトルは空母しか使えないと言う明らかなお門違い…
そう言うことで天城は姉さんにスポーツドリンクでも、と近所のコンビニまで買い物に行こうとした訳ですが…
「アンタが『天城』ね」
「雲龍型航空母艦2番艦『天城』の転生体…」
天城「もし、そうだとしたら?」
「そりゃ決まってるじゃない、金剛の所へ連れて行くに」
「大人しくした方が良いわ、私の『妹』」
何でしょう… どうやらコンビニに行くまでに遭遇できるものなんですね、拉致犯に。徒歩2分なのに。
天城「取り敢えず名乗ってください、少なくとも名も名乗らない無礼な人間に付いていくつもりはありません」
葛城「そりゃそうよね、じゃあ名乗ったげる。 『葛城』、雲龍型航空母艦『葛城』の転生体よ」
雲龍「航空母艦『雲龍』、その生まれ変わり」
どうやら『敵』は、金剛型と雲龍型に決まってるらしい。明日の参加登録人数は5、この二人と姉さんが接触した三人を合わせれば数が合う
葛城「だから私達は姉妹、付いて来るメリットはあると思うけど?」
天城「私が『榛名姉さん』の妹だと知って、そう言っているのですか?」
雲龍「遺伝子上の繋がりは関係無い。あんなデザインチャイルド『なんか』より私達の方が姉妹に相応しい」
おっと、この人は天城の地雷を踏み抜いたようですね。しかも超正確に、なので天城は『あるシェフ』の口調でキレさせて貰いましょう
天城「…」カチッ
葛城「そ、だからアンタも私の姉で…」
天城「そう言う事言うのですかぁ… おぉい!」
雲龍・葛城「!?」
天城「自己紹介が遅れましたね。 どーも、知ってるでしょう? 天城でぇ、ございます…」
そう言って私はカバンから、『切り札』を取り出す。
天城「おい、パイ食わねぇか?」
大会の合間を縫って参加してみたイタリア料理教室、そこで生み出した護身用の『切り札』を…
葛城「ちょ、何よ!?」
天城「姉さんを傷付けた仲間であるのならもう容赦しない… 天城は貴女達の仲間に、どんどんおみまいしていくぞぉ」
雲龍「あのパイ、何か邪気が見える…」
天城「近い順から一族郎党全員におみまいしていくぞぉ!」
葛城「だ、誰にも手を出させ無いっての…!」
天城「はっ何言ってんだが… 選べよ 金剛か?それとも貴女のお隣ですか? 天城は行きますよぉ、パイが腐らないうちに 」
雲龍「葛城、逃げるよ」
天城「おおっと、逃げてもどこまでも追いますよぉ。パイを届けにね…」
彼女達は走って逃げていく。どうやら脅しは効いたようだが、明日結局出会う事になるのだ… なら答えは決まっている
天城「盛大に、おみまいしてあげましょう… このパイをね…!」
私は誓う、『終末の獣』を絶対に許さないと。私の意志で『終末の獣』を打ち倒し、榛名姉さんと共に在ると。
そして、『終末の獣』全員の口の中にこのパイを放り込んでやると…
※『想いと覚悟』が、特定条件を満たしたため変動しました。
side-榛名- 『拒絶の理由』
榛名「どうして…」
陽炎「やっぱ付け焼刃じゃ無理なのかな…?」
私は行き詰っている。
戦う事が出来ない、ファイターとして素質が無いと言うのはわかっていた。だが『Pオイゲン・クロイツZwei』を用いてもCPUにすら勝てかったのだ。
CPUのレベル3、一般ファイターの平均レベルがCPUレベル7だとすれば私は『平均以下』しか能力が無い…
蒼龍「仕方無い、最初から訓練の…」
瑞鳳「ちょっと待ってください。 榛名さん、ちょっと手に障害あります?」
榛名「いえ、少なくとも手の動作に支障をきたす怪我は一度も…」
瑞鳳「神経系に異常は?」
長波「どうしてそんな事を聞くんだ?」
瑞鳳「手の動きがおかしいからだよ」
榛名「動きがおかしい…?」
瑞鳳「手の動作にちょっとだけ違和感が見られるんです。榛名さんの動作は怪我人のソレと同じで、手の動作に違和感が見えます」
手の動作の異常、初めての指摘だった。
確かに瑞鳳さんならば武術家だからそう言う細かい動作がわかるのだろう
夕張「でも、手の神経に異常が出てるとしたら艦プラ製作にも無理が出るのでは?」
大鳳「確かに、製作の方がバトルより手先に神経を集中させるから異常なんかあったら製作は不可能よ」
阿武隈「私も、怪我してた時は普通にお箸も持てなかったからそれより細かい動作をするプラモデルは無理かも…」
大鳳さんや夕張さんの指摘も尤もだ。 そんな後遺症の残る怪我を負ったらビルダーとしては致命的、つまり何も出来なくなる。
では何故私は…
陽炎「言われてみれば榛名姉さんの動作も少しぎこちないけど、かと言って怪我してる訳でも無いし…」
長波「それ以外の要因があるのか…?」
大鳳「…ちょっと良い?」
夕張「どうかしたんですか?」
大鳳「もしかして榛名さんも瑞鳳と『同じ』なんじゃ無いのかなって」
阿武隈「『同じ』…?」
大鳳「瑞鳳は元々バトルが大嫌い、だからその『拒絶』が腕を鈍らせて本来の能力を引き出せなかったの。
つまりその手の動作の違和感、もしかしたら『拒絶』による『自己催眠』なんじゃない?」
蒼龍「『バトルが下手、戦えない』って自分自身に催眠かけてるって事?」
阿武隈「自己催眠って…」
イセ「あるとしたら、『瑞鳳と同じ理由』か『別の拒絶要因がある』かのどちらかね…」
瑞鳳「う~ん… 原因がわかれば、取り除けるかも知れないんだけど。
あ、そうだ。今から少しだけちょっと榛名さんと出かけてきます」
イセ「ちょ、時間無いのよ!?」
瑞鳳「だからその原因を取り除くんです。催眠には催眠でね」
榛名「催眠には催眠…?」
《居酒屋『鳳亭』》
榛名「ここは…?」
瑞鳳「私の叔母、まぁ母の妹さんが営んでいる居酒屋です」
榛名「大鯨さんの妹さんの…」
祥鳳「あら、瑞鳳じゃない。 それに… 貴女は…?」
瑞鳳「あ、祥鳳姉さん。 この人は榛名さん、ちょっと鳳翔さんに頼みがあって来たんだけど…」
榛名「榛名です。よろしくお願いします」
祥鳳「私は祥鳳、瑞鳳の従姉です。 瑞鳳がこっちに来るなんて珍しい…」
瑞鳳「ちょっと用があってね。鳳翔さん、今仕込み中?」
祥鳳「仕込みなら大鯨さんが即効で終わらせちゃったわ。お母さんよりスピード早いって本当にあの人万能よね…」
榛名(あの大鯨さんの妹さん、どんな方でしょうか…)
瑞鳳「あ、バイクここ置いておいて良い?」
祥鳳「あら呑んで行かないの?」
瑞鳳「残念、10月後半までは未成年です」
祥鳳「それは残念。バイクはそこで良いわ。 今から私、ちょっと出かけてくるね」
瑞鳳「ありがと。じゃあ行きましょうか、榛名さん」
榛名「は、はい!」
大鯨「ありゃ、瑞鳳に榛名さん」
榛名「大鯨さん、こちらにいらっしゃったのですね」
大鯨「ええ、朝から瑞鳳に追い出されちゃって…」(ヨヨヨ…
「仕方ありませんよ、姉さん。 朝からあんな騒動に… え…?」
瑞鳳「榛名さん、この人が鳳翔さんです」
榛名「初めまして、榛名と言います」
鳳翔「え、あ… 初めまして、鳳翔です。一応瑞鳳ちゃんの叔母、大鯨姉さんの妹と言う事になります。
話は先程瑞鳳ちゃんから電話で聞いています。しかし…」
瑞鳳「どうかしたんですか?」
鳳翔「…自己催眠にかかっている、と言う話でしたが恐らくその催眠はかけたままの方が良いかもしれません」
榛名「どう言う事、ですか…?」
鳳翔「自己催眠と言うのは嫌な事象に対する拒絶、そして思い出したく無い記憶の忘却を自らの思い込みで行う事…
自己催眠を解除すれば、その嫌な記憶すらも思い出してしまいます。ピンポイントでその催眠だけを解いて、と言うのは不可能に近いので」
榛名「…」
大鯨(この子の過去… 鳳翔、やっぱり…)
鳳翔「向き合う覚悟はありますか? その嫌な過去を、受け入れられる『勇気』はありますか?」
会話選択 直下
1.…正直、怖いです
2.それでも…!
榛名「…正直、怖いです」
鳳翔「そうですか。では、止めておいた方が身の為です」
榛名「でも、向き合わないと… 榛名には向き合わないといけない『今』があるから…
いつまでも、『過去』に囚われていては今に向き合え無い…!」
鳳翔「…」
大鯨「瑞鳳、ちょっと」
瑞鳳「どうしたの?」
大鯨「えいっ」ブォン!
瑞鳳「ぐふっ!?」ドサッ
榛名「ちょ、大鯨さん!?」
大鯨「ちょっと瑞鳳は寝ててね~」
瑞鳳「」チーン
榛名「えぇ…」
鳳翔「…良いでしょう、一度貴女に催眠をかけ眠って貰います。 そして目を覚ませば、全てを思い出し貴女にかかった催眠は解除されるでしょう。
そこからどうなるか、どうするかは全て貴女次第です」
榛名「わかりました」
鳳翔「では私の手に触れてください。そしてゆっくり深呼吸をして、心を安らげて…」
榛名「すぅ…」
鳳翔「リラックスして、そして段々と意識が遠ざけ…」
榛名「…」
鳳翔「眠りましたか… あんなに小さくて弱かった子が随分と、強く大きくなりましたね…」
大鯨「鳳翔、やっぱり…」
鳳翔「姉さん、私心の中でずっと後悔していたんです。 私達のやった事が、結果的にこの子を苦しめてしまっていたんじゃないかと…」
大鯨「でもこの子はちゃんとここまで生きて来て『今』と『過去』、そして『未来』にちゃんと向き合おうとしてる。
どうやら、榛名ちゃんは私達が想像したよりもずっと強く逞しくなったみたい」
鳳翔「そうですね… 私の言葉、ずっと憶えてくれたようですし…」
大鯨「私達の事は綺麗サッパリ忘れちゃってるのにね~」
鳳翔「どう言う因果なのかしらね、またこの子と巡りあうことになってしまうなんて」
大鯨「アリー君には伝える?」
鳳翔「ええ。ちゃんと、この子は無事にやっていると…」
瑞鳳(ヤバイ、起きるタイミング見失った…!)
視点選択 直下
1.榛名『勇気と覚悟』 (榛名、トラウマの克服)
2.瑞鳳『彼女の過去』 (榛名の過去、補完)
side-瑞鳳- 『彼女の過去』
瑞鳳「あのねぇ、いきなり殴るの止めてくれない!? 聞かれたく無い話って言ってくれれば出て行ったよ!?」
大鯨「あぁ、ごめんごめん」
鳳翔「まぁまぁ…」
瑞鳳「でも、何でお母さんと鳳翔さんは榛名さんの過去を知ってるの?」
大鯨「…どこまで知ってるの、榛名ちゃんの事?」
瑞鳳「え、天城ちゃんとは血が繋がって無くて異世界のデザインチャイルドって事だけ」
鳳翔「え…?」
大鯨「本当なの!?」
瑞鳳「う、うん。 当人から聞いたんだけど…」
大鯨「成る程ね、道理で御両親が見つからない訳か…」
鳳翔「瑞鳳ちゃん、『ひかり園事件』って知ってる?」
瑞鳳「一応、高校の現代社会で触れられた程度で詳しいことは…」
大鯨「この子は4歳の時までひかり園で育って、それで事件が発覚した後天城ちゃんの御両親に引き取られたの」
瑞鳳「そこまでは想像がつくけど…」
鳳翔「…ひかり園の事をマスコミにリークしたのは、私達なの」
瑞鳳「え…?」
大鯨「鳳翔…」
鳳翔「ここまで来たら隠せ無いでしょう、姉さん」
大鯨「そうね… 17年前、私は当時ひかり園へと出資していたの。ちゃんと子供が育つように、悲しい子が一人でも減りますようにって。
でもね、少しおかしいって思ったの。子供がどんどん引き取られたのに、その後の足跡が全く辿れなくなってた…」
鳳翔「だから当時の姉さんと義兄さん、私とアリーはひかり園の調査に乗り出しました。 その結果、アリーが臓器売買の事実について掴んで私達は行動に移ったのです」
瑞鳳「流石自称『戦争屋』… 何処相手にでもケンカ吹っかけてる…」
大鯨「そして取引現場を抑え、その場に居た全員を私とシュウジさんで絞め上げて子供を保護した。その子が偶然、榛名ちゃんだったの」
鳳翔「当時の榛名ちゃんは酷い状態で… 目に見える怪我は無いのに心が死んでる、一目瞭然でこの子が一番の被害者だって気が付くくらいに…
そしてマスコミにリークした情報が表に出始めたけど、決定的なものが足りなかった。『被害者の証言』が…」
大鯨「当時、最も年長だったのは榛名ちゃんだった。でも榛名ちゃんの精神状態じゃ思い出したら即発狂レベルの代物だったから証言なんて無理だった。
でも榛名ちゃんは勇気を振り絞って、証言してくれた。鳳翔に何か言われてたみたいだけど…」
鳳翔「『人はいつか行動しなければいけない時が来る、だからその時に何か出来るよう心に勇気を常に持ちなさい』、と。
まさか17年も経った今もこの子の心の中に残ってたなんて思ってもいなかったけど」
瑞鳳「で、ひかり園事件は終わって榛名さんは引き取られたと…」
鳳翔「本当は私が引き取ろうと思ったのだけど… 今後も何かしらの事件に巻き込まれる可能性があったから、なるべく姉さんの手の届く範囲で見守ろうって事になって…」
大鯨「それで私の親友だった天城ちゃんの御両親が引き取るって名乗り出てくれて、引き取られることになったの。
で、調べてみたら戸籍が見つからなくて当時は無戸籍児として新たに戸籍作ることになった。そのせいで実の両親も探せ無くて…」
鳳翔「発見された時も園に保護された記録のものしか無くて、見つかった時『光に包まれていた』って証言があったらしく…」
瑞鳳「次元転移…」
大鯨「ようやく繋がったわね…」
瑞鳳「で、肝心な自己催眠についてなんだけど…」
鳳翔「それは解らないわ。引き取られて以降は姉さんに任せてたから」
大鯨「多分、御両親に聞いた話でそれっぽいものがあったかも…」
瑞鳳「あるんだ…」
大鯨「うん。バトルが始まって3年くらいの頃の話なんだけど…
ある時、天城ちゃんと遊びのつもりでバトルしてたんだって。天城ちゃんがバトルにハマってね」
瑞鳳「うっわぁ、デジャブ… 特に瑞鶴とか…」
大鯨「瑞鶴ちゃんも結構好きだったからね、バトル。 それでバトル中にある時、榛名ちゃんのバトルスタイルがちょっと変わったんだって。
去年の蒼龍ちゃんみたいな戦い方、まるで慈悲も容赦も無く完膚無きまでに相手を一方的に蹂躙するような」
瑞鳳「今の性格からじゃ考えられない…」
大鯨「明らかに尋常じゃ無い様子だったから両親が止めに入ったんだけど、その時の記憶が完全に欠落してて気が付いたらバトルシステムに触れる事すら出来なくなってたそうよ…」
瑞鳳「デザインチャイルドで、尋常無い、そして攻撃衝動…
確か私の知る限り『プロジェクト・フェンリル』は対・深海棲艦用の人造人間の開発計画だったから…」
大鯨「ここは仮説なんだけど、恐らく遺伝子上に攻撃衝動の強化あたりが組み込まれてたんでしょうね」
鳳翔「そしてバトル後に正気に戻ったって事は、自分が自分では無くなる感覚を味わって恐怖を覚えてバトルを嫌うようになった…」
大鯨「後は天城ちゃんが号泣したそうだから、バトルに触れない事で天城ちゃんを泣かせ無いようにしたんでしょうね。
でも、バトルをしないと天城ちゃんがさらに泣く… だから自己催眠をかけて『下手』だって暗示をかけたんじゃないかしら?」
瑞鳳「なんてシスコンっぷり…」
大鯨「榛名ちゃんにとって、天城ちゃんは掛け替えの無い存在だもの。妹として、家族として… まぁ、色々拗らせて家出しちゃったりするけどね」
瑞鳳「ちゃんと、向き合えるのかな…?」
鳳翔「ここからは彼女自身の問題、私達が口を挟むべきではありません」
大鯨「そう。榛名ちゃんが過去と決別するには、榛名ちゃん自身の『勇気』が必要。私達はそれを見守る事しか出来ないわ」
side-榛名- 『勇気と覚悟』
夢を見ている 幼い頃の悪夢のような日々、地獄の苦しかった日々を
催眠解除時の記憶遡行と言うものだろうか どうやら、あの施設での記憶も知らず知らずのうちに一部封印していたみたいだ
榛名(…つくづく、生きてるのが不思議です)
そう、本来ならば死んでいてもおかしくは無いのだから当然の感想と言えるだろう
そして場面が移った 今度は『あの日』の夢
「甘いわぁ! 超級、覇王!電影だぁぁぁぁぁん!」
「全員纏めて…! 麒麟・極!」
恐らく取引現場の警備に来ていたであろう20人近い大人を一方的に蹂躙する二人の男女、そう謎の電撃を纏っているのが若い頃の東方不敗さんで大量に分身してトンファーで殴りつけているのが今も外見が変わらぬ大鯨さんだ
応援に駆けつけた銃を持った人達をも一瞬にして叩きのめし、ある男女の道を切り拓く。そして…
「おい鳳翔、コイツはひでぇ… まるで戦災孤児のガキみてぇだ…」
「この子が… 貴方、姉さん達が引き付けている間に行きましょう!」
幼い私を抱えその場から逃げ去る男女、鳳翔さんと恐らく中東系の男… そうだ、この二人が私を助けてくれたんだ
そしてまた場面が移る
「君が、榛名ちゃんかい?」
「もう大丈夫だからね。これからは、私達が家族になるのよ。
この子が貴女の妹になる天城よ」
今度は私が引き取られた場面だ。 どうやら、私はここで初めて家族の温もりを知ったらしい
知らずの内に、自分が引き取られた子であると言う事を忘れようとして封印をかけてしまったんだろう 私は馬鹿なのかもしれない
そして
「や、止めて姉さん!」
「お願い、止めて!」
小学生の天城の悲痛な声が響く しかし、何も見えない 訳が解らない
まるでこの部分だけ『私じゃ無い何か』が私を乗っ取って
私を私じゃなくしているみたいに…
『そう、やったのは榛名です』
榛名「え…?」
気が付くと私は真っ暗な空間に立って居た そして私の前に立っているのは…
榛名「あの頃の私…?」
『そう、『榛名』。元々ある攻撃的な部分を自分の意識とは別に、『別の意識』として生み出した存在… 貴女から見れば影のようなものです』
榛名「影…」
影『貴女は言わば『本来の榛名』から攻撃的な部分を強引に取り除いた存在… だから貴女は戦いを拒んでいた。無意識の内に戦いを求めるのを否定するように』
榛名「戦う事を否定する…」
影『でも結局、戦う道を選んでしまった。 戦いからは避けられないんですよ。
私の遺伝子が戦いを求め、敵をその圧倒的な戦闘能力で叩き潰す事を望んでいる!』
榛名「違う! 榛名にそんな…」
影『私は対・深海棲艦用デザインチャイルド、そして戦闘能力と戦闘欲求を強化された存在。別に嘘は吐かなくて良いんですよ?
楽しかったでしょ。深海棲艦をバンシィで叩きのめす感覚、そして大事な大事な天城を傷付ける感覚が!』
榛名「違う! あの時は仕方なく戦っただけで、それに天城は私の『護るべきもの』です!傷付ける事なんか望んでない!
誰が好き好んで戦いなんか…!」
影『だから『今は』戦う事を否定しているんでしょう。本当の榛名は戦う事が大好きな存在なんですよ。
そう、圧倒的な力で相手をねじ伏せて蹂躙するのがね…!その為に生まれる前に弄られて得た力と偶然得た力では無いのですか?』
榛名「偶然得た力…?」
影『『ニュータイプ』、否定してはいるけど榛名は『ニュータイプ』と言う可能性に最も近い存在なんです。
戦う為の、サイコミュを操り敵意を感じて敵を殲滅するその力を榛名は持っているんですもの』
榛名「違います! 『ニュータイプ』は互いに分かり合える存在、決して戦う為のものじゃない!」
影『でも貴女の能力を戦う以外に、分かり合う為に使った事がありましたか?
リタの時も結局は戦う事でねじ伏せて、従わせただけじゃないですか』
榛名「違う! 決して戦う事は…」
影『望んで無い! そう言うと思いましたよ。
でもね、榛名は結局戦いの運命からは逃れられない。運命と言うのは結局覆せないんです!』
榛名「『運命』…?」
不思議ですね、夢の中でもキレる事が出来るなんて
影『あ…』
榛名「先程までの達観した主観や、こちらを見下す傲慢さも許せます… だけど、『運命』を持ち出す輩だけは許さない。
貴女が『榛名』であるのならそれぐらいはわかりますよね? なら貴女は『榛名』じゃない…!」
影『では、どうすると?』
榛名「決まって居ます!」
会話選択 直下
1.「私は、運命も『貴女』も否定する!」
2.「ねじ伏せます、『貴女』が言うように…!」
3.その他
榛名「私は、運命も『貴女』も否定する!」
影『ほら!結局は戦いの道を行くんじゃないですか!』
榛名「ええ、戦いますよ。 戦いの果てに、戦い以外にも自分の存在を見付ける為に」
影『無理ですよ。 戦う以外に価値の無いデザインチャイルドがそんな道を見付けられる訳がありません!
戦いの運命しか待ち受けてないんです!』
榛名「ちょっと運命運命と五月蝿くなってきましたね。いい加減、こんな夢は終わらせましょうか」
ここは夢の中、なら私の意思は具現化出来るでしょう。そして私は創造する。1本のトマホークを、榛名の身長より一回り大きなトマホークを
影『ちょ…』
榛名「いい加減… 消えろっ!」
榛名はトマホークを振るい、『影』を切り裂く
影『がっ…』
榛名「『戦うしか価値が無い』なんて結局大義名分に過ぎず、所詮は人を騙して自分を偽るだけの題目でしかない…
私の生き方は私の意志で、私の『勇気』で切り拓いてみせる! 影如きが… 口を出すな…!」
そして榛名の意識は、白い光に包まれ現実へと引き戻された
《居酒屋『鳳亭』》
榛名「ん…」
鳳翔「目が覚めましたか?」
榛名「鳳翔さん… お陰さまで、少しだけモヤが晴れた気がします」
鳳翔「そうですか…」
榛名「あと17年前、助けてくださったのは鳳翔さんだったのですね」
鳳翔「思い出した、のですね…」
榛名「ありがとうございます。お陰で榛名、ここまで育つ事が出来ました」
鳳翔「…これで、私も少しは報われた気がします。貴女をもっと早く助けてあげられたらとか、貴女が幸せに暮らせたのかとずっと…」
大鯨(良かったわね、鳳翔…)
瑞鳳「では、鳳翔さん。ありがとうございました」
榛名「ありがとうございました」
大鯨「もうちょっとゆっくりして行けば良いのに…」
榛名「すみません、もう時間があまり無いので… ですから、本日の御礼と17年前の御礼はまたの機会に必ず伺わせて頂きます」
鳳翔「ええ、いつでもお待ちしていますよ」
ブロロロロロ…
鳳翔「あの子、本当に真っ直ぐで瑞鳳ちゃんに似ていますね…」
大鯨「どこまでも真っ直ぐ、自らを貫き通す… でも、ちょっとだけ違うかも」
鳳翔「え…?」
大鯨「あの子には、榛名ちゃんには鳳翔に貰った『勇気』とあの二人からも受け継いだ『勇気』がある。
自分に立ちふさがる壁を越えようとする『勇気』が…」
鳳翔「そうですね… もしかしたら、瑞鳳ちゃんよりもパワフルかもしれません」
大鯨「パワフル(物理)なら瑞鳳の方が強いけどね~」
今日はここまで
これからは榛名&天城のターン、このリミッターを外した姉妹を止められる猛者は居るのか…?
あと主人公候補ですが、現段階で
・那珂(ルート・イノセンス)
・海風(ルート・アズール)
・伊良湖(ルート・プレゼンシア)
・霞(ルート・アクロス)
・しおい(ルート・デザイア)
となります。 内容的にはまともなのは霞、ストーリーがぶっ飛んでるのは那珂or伊良湖、能力がぶっ飛んでるのは海風、主人公の頭のネジが飛んでるのはしおいです
《模型店エンガノ》
Battle END
蒼龍「…この調子なら、大丈夫そうね。最低でも浜風ちゃん・瑞鳳ちゃんクラスには戦える」
陽炎「こんな短時間で…」
飛龍「あとは慣熟訓練だけね」
大鳳「組み立ては終わらせました。後はパーソナル調整を施せば完全ね」
夕張「ここからが面倒なんですけどねぇ… 性能が高いとフィッティングも細かいものが必要になりますから」
瑞鳳「最初はリミッターかけて、能力を制限する事でファイターの…」
榛名「いえ、リミッターは不要です」
イセ「最初から完全な性能で使うの?」
榛名「『信濃・天』の性能には『ヤマト・ブレイヴ』の完全性能で挑むしかありません。
信濃のデータを用いているとは言え、急造品のヤマトでは装甲などの加工する時間を要する能力は時間をかけたものよりも性能が低くなりますから」
蒼龍「確かに私のシャルンもグナイゼナウと比較して装甲面が少し脆かった… お台場事変後に改修したけど」
長波「現時点での性能はどっちが高いんだ?」
瑞鳳「火力と防御力は信濃、機動性はヤマトってところかな。
ただこれは、ヤマトの『特殊艤装』を含めて無い計算よ。どんな物か解らない以上、計算には含められないから」
龍鳳「では、その特殊艤装が使えるか使えないかの判断は出来無いと…」
天城「でもそれがもし、私達の想像を超えるものならば… 勝ち目はある、と言う事ですね」
阿武隈「じゃあ設計を担当してくれたお友達次第って事なの…?」
飛龍「そうなるわね… しかも発動条件が不明な以上、練習で使えるとも限らないし…」
榛名「それでも、榛名は彼女を信じます… きっと、彼女ならば…」
長波「まぁ、そこは榛名の自由だけど… バトル以外にも考える事があるぞ。
どうやって金剛をとっちめるかだ」
瑞鳳「そこは問題なし。 『あの子』に協力して貰って402ちゃんと400ちゃんが確保に動いてるから」
陽炎「あの子?」
飛龍「ま、色々複雑な事情があるから説明は省くけど榛名ちゃんとは違う『もう一人のニュータイプ』よ」
阿武隈「もう一人居るんだ…」
蒼龍「ニュータイプなのか、それとも私と同じ強化人間と言えば良いのか曖昧なところだけど…」
視点選択 直下
1.瑞鶴 『再会と決別と』 瑞鶴と翔鶴、そしてもう一人との再会…
2.402 『もう一人のNT』 金剛を探す400と402に合流したのは…?
side-瑞鶴- 『再会と決別と』
《お台場 若洲海浜公園》
瑞鶴「お台場来るのも去年の夏以来だね」
翔鶴「そうね… あの日、お台場事変の被害を受けてここも最近になってようやく立ち入りが出来るようになったところだから」
瑞鶴「まったく、あの子も久しぶりに連絡寄越して『ここに来い』だなんて…」
翔鶴「でもまさか、あの子と連絡が付くなんて… 実家経由だけど」
「あ…」
瑞鶴「来たんだ。久しぶりだね、葛城」
葛城「瑞鶴さん、翔鶴さん!お久し振りです」
翔鶴「何年ぶりかしらね、貴女が仙台から引っ越して以来一度も会ってないもの」
葛城「私が8歳だから、8年くらい前ですかね?」
瑞鶴「8年、か… 変わったわね、葛城」
葛城「そうですか?」
瑞鶴「ちょっとだけ、雰囲気が変わったって言うか… 上手く説明出来ないけど」
葛城「まぁ、色々ありましたから…」
翔鶴「御両親の事、残念だったわね… あんなに良い人達だったのに…」
葛城「…私は、あの日一人になっちゃいました。家族をいきなり奪われて、親戚も頼れない…」
瑞鶴「葛城…」
葛城「でも、今は一人じゃ無くなったんですよ」
翔鶴「え…?」
葛城「今はもう、私と共に居てくれる家族が出来たんです」
瑞鶴「何を言って…」
葛城「翔鶴さん、瑞鶴さん。お願いがあります、私と一緒に来てください」
翔鶴「…」
瑞鶴「…」
葛城「そして一緒の家族に…」
瑞鶴「葛城、一つだけ聞かせて」
葛城「何ですか?」
瑞鶴「アンタ、『終末の獣』に関わってるの?」
葛城「知ってるんですか?」
翔鶴「どう言う事なの、瑞鶴…?」
瑞鶴「一度瑞鳳と402に見せて貰ったのよ、最近の拉致被害者40人のデータをね。その中に葛城が混じってた。
行方不明になっていた、救出出来なかったのは『雲龍』『比叡』『霧島』そして『葛城』、の4人だけ。 翔鶴姉には瑞鳳から黙ってて欲しいって言われたけど」
翔鶴「嘘よね、葛城ちゃん…? 貴女が連続拉致犯に関わってるなんて…」
葛城「あの日私は攫われました。でも、攫われて生まれ変わったんですよ… 本当の使命を見つけて、滅びに瀕した世界を救える力を持っているって知ったんです…!
そして瑞鶴さん達は私と同じ力を持ってる。だから一緒に仲間を集めて…」
瑞鶴「…ざけんな」
葛城「え…?」
瑞鶴「ふざけんな、って言ってんのよ! アンタの、アンタ達のやってる事は間違ってる!
人が、人の幸せを奪って無理矢理戦わせる権利なんて誰も持って無い!そんなの、マーサ・ビスト・カーバインのやった強化人間と一緒よ!」
葛城「どうして、どうして解ってくれないんですか…!」
瑞鶴「そんなの解りたくも無い! 運命、使命? せっかく今の世に生まれ変わった人達を無理矢理攫って道具にする事が使命なの!?」
翔鶴「それは人が人に、一番やっちゃいけない事…! そんな事をすれば、今ある悲しみをもっと大きくするだけよ!」
葛城「…私を、あくまでも否定するんですね。二人は…?」
翔鶴「ええ、こんな事は絶対に間違っているわ」
瑞鶴「少なくとも私達は絶対に賛同しない。だからアンタの事はここで捕まえて、瑞鳳に引き渡してやる…!」
葛城「瑞鳳… そう、なんですね。 貴女達も、瑞鳳さんに絆されて…」
瑞鶴「何言ってんの…?」
葛城「いつもいつも、私の前に立ちはだかって… 本当、いい加減にしてよ…!」
翔鶴「葛城ちゃん…」
葛城「私は、絶対にあの人を認める気はありません。次元覇王流の姉弟子だろうと、アイツは…!」
瑞鶴「葛城…」
葛城「もう良いです… 私は絶対に、間違って無い。そして絶対アンタを倒す、そう瑞鳳さんに伝えておいてください」ダッ
瑞鶴「逃げる気!?」
翔鶴「追うわよ、瑞鶴!」
葛城「二人共、ごめんなさい!」
ボンッ!
瑞鶴「けほっ!? え、煙幕…!」
翔鶴「けほけほっ… こんな目眩ましまで…」
瑞鶴「葛城… アンタ、一体どうしたのよ…」
翔鶴「取り敢えず瑞鳳と402ちゃんに連絡を取りましょう。ここに長居すれば、今度は『終末の獣』の別の人が来る」
瑞鶴「わかった… でも、葛城の瑞鳳への異常な憎しみ…」
翔鶴「一体、あの子と瑞鳳に何があったの…?」
side-402- 『もう一人のニュータイプ』
402「そうか… 黒幕の正体、掴めたか」
瑞鳳『うん。あと拉致被害者の『比叡』『霧島』は一味、多分こっちの世界へ先に潜入してて後から攫われるフリをしての合流だと思う』
402「わかった。渋谷周辺の目撃データを収集しつつ顔が割れている二人の捜索を行う」
瑞鳳『もうすぐそっちに増援が行くと思うけど… 世間知らずなのはそっちで抑えて』
402「あぁ、アイツか…」
瑞鳳『感応波が榛名さんに近い以上、榛名さんの感応波を知るあの子は役立つと思う』
402「抑える私達の役目にもなってくれ… この世界の常識も、日本語だって叩き込み終わって無いんだ。今のアイツは奈良の公園にライオンを放つようなものだぞ…」
瑞鳳『ごめん…』
402「あの二人が手綱になると思うか!?」
瑞鳳『だよねぇ… その代わり、ちゃんと面倒見てくれたら夕飯好きなモノにしてあげるから。後で二人でリクエスト送っておいて』
402「はぁ… 了解だ」ピッ
400「何だって?」
402「よりにもよってアイツを増援に送りやがった…」
400「うわぁ…」
402「代わりに後で好きな夕飯作ってやるからリクエスト寄越せだと」
400「絶対労力の割りに合わない… あの子、一応引き渡すまでは預かってるけど色々欠落してるんだもの…」
402「記憶が一部欠落してるとは言え、あそこまで子供染みたハイテンションになるか普通…?」
400「生まれる時に人格のリセットかかったんじゃない…」
402「それなら浜風を送ってくれよ…!」
400「あの子は今妹に会いに行ってる。暫く時間かかりそうだし…」
402「あぁ、憂鬱だ…」
「何の話してんの?」
402「お前のせいで私が憂鬱になりそうだって言ってるんだよ」
「うわっ、酷い…」
400「せめて大人しくして下さいね、リタ・ベルナル…」
リタ「はいはい。瑞鳳から散々言われたからね。
『勝手にうろつくな』『無駄遣いするな』『電子辞書は持ち歩け』って」
402「日本語くらい早く覚えろ」
リタ「だって私達の世界じゃ日本語なんてなくなってるもん」
400「この世界にはまだあるので暮らすつもりならさっさと憶えてください」
リタ「はいは~い。 で、ママに似た感応波を見つければ良いんだっけ?」
402「ああ、恐らく潜んでるのはこの辺だ。 サイコフレームは持っているな」
リタ「任せんしゃい!」ピキィン
400「何か心配…」
リタ「あっちに、それっぽいのが居る…! 似てるけど、何か違う… この感情は狼狽、困惑…?」
402「取り敢えず行ってみるか…」
402の台詞ミスった…
× 402「あの二人が手綱になると思うか!?」
○ 402「私達二人が手綱になると思うか!?」
比叡「はぁ、どうしてこんな事に…」
リタ「見~つけた~!」
比叡「は、榛名!?」
リタ「ね?」
400「本当にそれっぽいのが居た…」
402「取り敢えず確保だ…!」キィン
比叡「ひ、ひえっ!?」
400「怪我をしたくなければ大人しくしてください」キィン
リタ「観念した方が良いよ、外道さん。 あと、私はママじゃないから」
比叡「ま、ママ?」
リタ「そ、私はリタ・ベルナル。アンタ達が探してる榛名の遺伝子上の娘よ。あぁ、アンタは遺伝子上は叔母か」
比叡「だ、誰がおば…」
402「黙れ」ガシッ
比叡「ひいっ!?」
400「連れて行くよ。愛宕さんが車で待機してる」
リタ「これじゃどっちが拉致犯かわからないねぇ…」
402「全くだ。 この点だけはお前に同意する」ガムテ貼り付け
比叡「ふ、ふごっ!?」
400「さて、見つからないうちに引き上げよう。ユキカゼに連絡はしておいた」
《模型店エンガノ》
蒼龍「よし、これなら問題なさそうね」
榛名「ありがとうございます。丸一日付き合って頂いて…」
蒼龍「良いの。メイジンで似たような事いっつもやってるし」
飛龍「この調子なら実戦でも戦える。後は本人の心意気次第よ」
榛名「はい!」
愛宕「たっだいま~」
陽炎「うげっ…」
愛宕「あら、陽炎ちゃんじゃな~い。 お姉ちゃ、うぐっ!?」スパーン
ユキカゼ「良い加減にしてください。 陽炎さんにはお姉さんがちゃんと居るでしょう」
愛宕「ユキカゼちゃん、最近私の扱い雑じゃない…?」
ユキカゼ「気のせいです、気のせい。 それより瑞鳳さんとイセ、例のものは?」
瑞鳳「イセさん、ゆっくり降ろしてください」
イセ「せーの… これでよし」
長波「え、何これ…」
天城「分娩台…?」
瑞鳳「…夜のプレイでたま~に使ってる拘束台代わりです」
イセ「因みにナノマテリアル製」
阿武隈「い、要らない情報どうも…」
400「はいはい、どいてください」
402「暴れるな。危ないぞ?」
比叡「~ッ!? ~ッ!!」
榛名「この人は…!」
イセ「瑞鳳片足お願い」カチャカチャ
瑞鳳「合点です」カチャカチャ
飛龍「手の拘束終わったよ」
瑞鳳「これでOK!ハムテ剥がして」
402「わかった」ビリッ
比叡「あだっ!? 何するんですか!」
イセ「立場を弁えたほうが良いわよ。『終末の獣』、PF-02比叡」
比叡「ひえっ!?」
400「今の貴女に黙秘権は愚か、人権すらありませんので悪しからず」
瑞鳳「今から貴女に聞きたいことが色々あるんで、大人しくしてくださいね~」
陽炎「榛名、コイツって…」
榛名「昨日私を襲った襲撃犯の一人、比叡…!」
ハムテって何…?
×瑞鳳「これでOK!ハムテ剥がして」
○瑞鳳「これでOK!ガムテ剥がして」
瑞鳳「で、最初の質問。貴女達はどうやってこの世界に転移したの?」
比叡「し、知りません!」
瑞鳳「ふ~ん… 質問その2、貴女達は『海軍省特殊技術研究所』と言う場所に所属しているそうですがそこではどんな事を?」
比叡「解りません!」
瑞鳳「はぁ… 質問その3、いつからこの世界に居るの?」
比叡「…21年くらい前かなぁ…?」
榛名「21年って…」
天城「姉さんと同じ位…?」
比叡「う、嘘言ってませんよ!市役所の戸籍やら何やらちゃんと調べてみてくださいよ!何なら、大学出たんで論文だってネットにあるんです!」
瑞鳳「402ちゃん」
402「…ある。 文学部卒業、卒論名『カレーのスパイス論』。これか?」
比叡「それです!」
400「文学部なのにカレーを論文にするって…」
比叡「良いじゃないですか、カレー好きだし…」
大鳳「…嘘は言ってなさそうね」
榛名「私からも質問、良いですか?」
比叡「ど、どうぞ…」
榛名「覚えている自身の経歴を全て言ってください」
比叡「えと… 確か、物心付いた時はもう引き取られてて、都内の小学校に入学、そして卒業後エスカレーター式の中学高校に通って、そのまま付属の大学…
で、最近までカレーの修業をしていました」
榛名「…嘘は感じられない」
瑞鳳「どう言う事ですか…?」
榛名「もう一つ、自身がデザインチャイルドだと知ったのは?」
比叡「…半年前です。お店でカレーを仕込んでたら、いきなり攫われて、気が付いたら変な施設に居ました…
そして私がデザインチャイルドだって金剛姉様に…」
榛名「これも、嘘では無いようです。つまり、この人は私と同じで『デザインチャイルド』と言う事実を知らずに育てられた…」
瑞鳳「成る程、わかりました。単刀直入に聞きます、貴女は貴女達のやってる事が間違いだと思いますか?」
比叡「…」
瑞鳳「答えてください」
比叡「…間違えています。でも、仕方が…」
榛名「人の自由を奪い、自我を破壊する事も仕方無いんですか…!」
長波「抑えろ、榛名!」
榛名「無理矢理嫌がってる人を戦わせて、それで命を落としても仕方無いと言うんですか!」
比叡「ッ…!」
榛名「命はおもちゃじゃない、どうしてそんな事も…!」
天城「姉さん!」
榛名「天城…」
天城「言いたい事はわかりました。ですがここは抑えてください
天城「確かに、化け物が攻めて来て人類が滅びそうだと言う事も戦力が足りないと言うのもわかります。
ですが貴女達のやって来た事はただの犯罪、そしてそれで犠牲が出てると言うのなら立派な殺人です。貴女は、それを容認しているんですか?」
比叡「それは…」
瑞鳳「認めているか、認めていないかで答えてください」
比叡「…おかしい、と思います」
瑞鳳「なら、取引をしましょうか」
比叡「取引…?」
瑞鳳「私達に協力するのであれば貴女が『終末の獣』から逃げられるよう、手配と支援をします。
何でもお好きなようにして、カレー屋をやるのも何をしても構いません」
比叡「でも警察は…」
瑞鳳「貴女を立件するとしたら拉致・監禁でしょうね。しかし現状では次元の話をした所で警察は動かない、つまり罪には問う事は不可能です」
比叡「拒めば…?」
瑞鳳「協力を拒んでいただいても構いません。貴女は一応この場で解放しましょう。金剛達から逃げるのであれば追いません。
しかし貴女がこのまま金剛と共に活動を続けるのであれば、私が貴女をこの手で消します」
比叡「ひえっ…」
瑞鳳「返答への猶予は与えません。答えるまでずっと拘束しておくので悪しからず」
比叡「…」
榛名「比叡さん、戦わされてるのは人間なんです… 同じ人間が無理矢理戦わされて、殺されるんです。
貴女はそれが続いても、もっといっぱい人が死んでも構わないんですか? 榛名は、その連鎖を止めたい。だから、お願いします…」
天城「姉さん…」
比叡「…わかりました。でも、私に出来る事なんて…」
瑞鳳「良いでしょう、契約は成立で。以降の貴女の身柄は私が預かります。
今から貴女に、ちょっとしたモノを預けます。それを持っているだけで構いません」
比叡「ちょっとしたもの…?」
瑞鳳「ええ。そしてもう一つ、明日のバトルは普通にバトルをしてください。動きがぎこちなくなれば怪しまれるので」
陽炎「それに、相手が加減した状態でやりあうってのはこっちとしても不本意よ」
長波「全力を以ってバトルで潰す。それが私達流のやり方だ」
比叡「わ、わかりました…」
《翌朝 ホテル》
初風「で、編成割りは… 阿武隈と天城、陽炎と長波、そして榛名…」
舞風「榛名、本当に大丈夫なの…?」
榛名「はい、専用艦も用意しましたしサブに龍鳳さんが入ってくれるそうなので」
龍鳳「私が、全力でサポート致します」
野分「それに事情も聞きましたが…」
天城「姉さんが何者だろうと、姉さんであるには変わりありません」
如月「そうね… ま、今まで通りよ。榛名さんは、私達の仲間だって事に変わり無い」
朝潮「榛名さんがやる、と言うのであれば応援しましょう」
曙「その代わり、負けたら承知しないわよ?」
榛名「ええ、お任せください」
清霜「問題はアイツらだよ! 姉さん達の艦プラ、盗んで使ってるんでしょ?」
秋月「カナード・パルスの事を疑っていましたが…」
衣笠「アレの方がタチ悪い気がするけどなぁ、手口は…」
古鷹「殴ってまで奪う、なんて事もあったみたいだし…」
青葉「後は、金剛を捕獲する算段をつければ…!」
長波「それに関しては瑞鳳からお前に、直々のご指名があったぞ」
陽炎「で、アンタの任務が終わったらどうすんの?」
青葉「そうですねぇ、退役するか認められなかったら脱走かのどっちかでしょうね。ま、どうせこの次元までは追ってこれ無いでしょうし」
阿武隈「確実に蒼龍さんや飛龍さんと顔を合わせる度に虐められると思うけどね」
青葉「そりゃ勘弁…」
初風「はいはい、雑談はそこまで。これから会場に向かうわよ。会場に到着次第青葉と古鷹に衣笠、清霜と野分は瑞鳳姉さんと合流。私達は会場入り口の封鎖を行う。
だから、後の事は考えないでちゃんと戦いなさい」
長波「わかってるって!」
陽炎「腕がなるわ…!」
阿武隈「これ以上、好き勝手にさせない」
天城「おみまいしてやりましょう…!」
龍鳳「行きましょう、榛名さん」
榛名「ええ…! 絶対、負ける訳にはいきません…!」
《会場》
金剛「ようやく来たネ…!」
榛名「金剛…!」
霧島「フン、どうせ貴女方は私達には勝てる訳がありません」
陽炎「は? 寝言は寝て言いなさいよ」
比叡「艦プラの性能差、見せ付けてあげます!」(ちょっと震え声)
長波「声が上ずってるぞ~」
雲龍「天城、私達が戦う必要は…」
天城「黙りなさい。 口の中に今すぐパイを放り込まれたくなければ」
葛城「ちょっと、姉に対して…」
阿武隈「今すぐ口を閉じた方が身の為だよ。死にたくないなら」
全員「…」ゴゴゴゴ
龍鳳「あ、あの… もうすぐ開始時間に…」
金剛「絶対に榛名は私達に勝て無い運命、それをわからせてあげマース」
榛名「『運命』…」ブチッ
榛名一行「あ…」
榛名「榛名、『運命』って言葉が大嫌いなんですよ。その傲慢な鼻っ柱をへし折って、地獄へ叩き落してあげましょう」
霧島「生意気な… 姉様に向かって、どの口を…!」
榛名「私にほぼ一瞬でヤられた雑魚がどの口を叩きますか?」
雲龍「行きましょう。あんなのに関わってるだけ無駄」
天城「『あんなの』…?」ブチッ
榛名一行の残り「あ…」
天城「貴女から人を見下したような台詞しか聞けないのですがそれ以外喋れないのですか? なら言葉を発さないでくださいね」
葛城「言わせて置けば…!」
天城「キャンキャン子犬がうるさいですね。自分に陶酔してるだけの犬に食わせるパイも勿体無い」
葛城「なんですってぇ!」
金剛「落ち着くデース!ここで乗せられたら思う壺… 所詮あっちの絆なんて飾りネ、すぐ瓦解…」
榛名「私達の『絆』が、」
天城「私達の『想い』が、『飾り』だと!?」
榛名・天城「「ふざけるな!!」」
榛名「所詮貴女達なんて見せかけだけ、ただのハリボテ…!」
天城「徹底的に叩き潰す…!そしてどちらが格上か、その体に刻み込んであげましょう!」
『それでは、艦プラバトル選手権。全国大会・決勝戦を開始します』
Please Set Your KP BASE
Beginning Plavsky Particle Dispersal
Please Set Your KANPLA
BATTLE START!
長波「ダンケルク・クラージュ、長波!」
陽炎「アラスカ・ブレイヴ、陽炎!」
阿武隈「アドミラル・ヒッパー・シュナイド、阿武隈!」
天城「ハクリュウ・ブレイヴ、天城!」
榛名「ヤマト・ブレイヴ、榛名及び龍鳳! チーム・ホワイトクリーン、いざ、出撃します!」
龍鳳『敵艦隊補足、データリンクしプロットに表示します』
敵艦隊
・信濃・天 戦艦パッケージ+Sユニット:金剛
・レナウン・ヴォーテクス+Sユニット:比叡
・レパルス・ヴォーテクス+Sユニット:霧島
・グラーフツェペリン・ラング+Sユニット:雲龍
・熊野・天+Sユニット:葛城
榛名「レナウンとレパルスにまでSユニットを… やはり、艦プラの性能を熟知していませんね」
陽炎「どう言う事?」
榛名「レナウンとレパルスには本来、シェルを展開する事で潜水する能力を持って居ます。しかし、Sユニットはその特性上その能力を殺してしまう…
つまり、よっぽどの事でも無い限りSユニットはその2隻に装着してはいけないんです」
阿武隈「元々アレはグナイゼナウ・クロイツDrei専用の装備で、ちゃんとした適性を持ってるのはシャルンとゼナウの2隻だけ。
それに、シェルが邪魔で死角が出来るって瑞鳳さんが言ってた…」
長波「アイツ等、自分で自分の首絞めてやがる」
天城「それに対し、こちらはそれぞれの能力に合わせたアームド・アーマーを装備しています。なら性能的にもこちらが優位です」
龍鳳『では、どうします?』
榛名「阿武隈、戦闘指揮は一任します」
阿武隈「了解!」
阿武隈(こちらの戦力は機動性にかなり特化してる陽炎ちゃんにステルス性を強化した長波ちゃん、防御力を強化した天城姉さん。そしてスレイヴ操作に特化した私と、恐らく切り札になりうる榛名姉さん…
さて、どうするか…)
行動安価 直下
阿武隈「陽炎ちゃんと長波ちゃん、先に陽炎ちゃんが敵に対し撹乱を仕掛けて。そして敵の混乱に乗じて長波ちゃんが『ミラージュ・コロイド』を使って接近、強襲する。
私と姉さん二人は後方待機、榛名姉さんと金剛が一騎打ちになるよう持ち込む」
陽炎「了解。さぁて、行くわよ! 圧縮粒子全面解放、ブーストスタート!」
長波「『ミラージュコロイド』展開、船体への付着を確認。行くぞ!」
陽炎のアラスカ・ブレイヴが爆発的に加速し、それに続くようにダンケルク・クラージュが透明化して後を追った。
葛城「敵艦接近、え…? この速度は…」
金剛「55ノット!? 正気じゃないデ~ス!?」
霧島「迎撃スタンバイ! 比叡姉様、砲撃開始!」
比叡「ま、待って! 主砲の狙いが…」
霧島「速すぎて狙いがつけられない…!なら、予測位置に撃ちます!」
陽炎「きたきた… 着弾想定位置確認、こりゃ掻い潜るのも面倒になりそう。 でも…!」
陽炎は自ら砲弾の着弾予測位置に加速し…
陽炎「粒子スラスターの力、甘く見ないでよ!」
回避判定 直下
10以上で回避
陽炎は急制動を繰り返す事で、砲撃を全て掻い潜る!
霧島「なっ!?」
葛城「こっちの砲撃を…!」
金剛「何してるデース!早く足止めするネ!」
比叡「し、しかし…!」
雲龍「…」
陽炎「こっちは機動性がダンチなのよ! アンタ達の着弾位置がわかれば、この程度掻い潜んのは造作も無いわ!」
そして陽炎は艦首を敵の艦隊に向けて再加速を行う!
金剛「雲龍、艦載機を出すネ!」
雲龍「無理。暖機とコントロールの把握に時間がかかる」
金剛「Shitt!」
陽炎「今度はこっちの番、主砲砲撃スタンバイ。目標『レパルス・ヴォーテクス』!」
陽炎は主砲を操り、照準を合わせ…
陽炎「30cm砲の威力、味わえ!」
そしてレパルスに向かって主砲が火を吹いた!
命中判定 直下
01~15 回避
16~60 ダメージなし
61~88 シェル小破
89~95 シェル中破
96~00 シェル破損
砲撃は直撃したが、強固なシェルに阻まれダメージは無い
霧島「くっ、当ててきた…!」
陽炎「ダメージ無し、やっぱ固い!」
さらに陽炎は増速し、レパルスを肉薄する!
霧島「ちょこまかと!」
陽炎「邪魔よ、この前座デカブツメガネ!」
霧島「なっ…!?私を前座と…!」
陽炎「前座は前座らしく、とっとと退場しろ!お前なんか、私一人で充分よ!
アンタらに私達の姉さんは渡さない、私達の絆を甘く見んなこの図体メガネ!」
金剛「比叡、霧島の援護を…」
長波「残念だったな!」
突如として、レナウンの近くからダンケルクが出現しレナウンはと攻撃を開始した!
比叡「邪魔をして…!」
長波「お前ら如きに大事な相棒を渡してたまるかっての!大人しくこっちの前から消え去っちまいな!
たった一人の相棒、お前ら如きに渡してたまるか!」
そしてダンケルクが『ランサーダート』をレナウンのシェルに放つ!
命中判定 直下
01~15 回避
16~30 ダメージなし
31~58 シェル小破
59~85 シェル中破
86~00 シェル破損
長波の攻撃が外れ、弾頭が水中で炸裂する
比叡「あ、あんなのに当たってたら…」
長波「チッ… 外したか」
葛城「金剛さん、比叡さんと霧島さんが2隻に阻まれてどんどん引き離されていきます!」
金剛「な、何デ~ス!? あのステルス能力は、まったくレーダーにもカメラに映らないナンテ」
雲龍「音紋はあったよ」
金剛「先に言うデース!?」
阿武隈「よし、ここまでは想定通り…」
天城「言われた通り、暖機済みました」
阿武隈(次の手は…)
行動安価 直下
阿武隈「天城姉さん、艦載機全機発艦!」
天城「行きます!天城航空隊、発艦始め、です!」
ハクリュウからファントムと橘花が飛翔を始め、続いてスカイレイダーが飛び立つ!
阿武隈「そして全艦、最大戦速! このまま畳み掛けます!」
榛名「天城! あの能力を!」
天城「はい! アームド・アーマー同期完了、『スフィア・クレイドル』展開!」
そしてハクリュウから粒子が放出され、防御フィールドでヤマトとヒッパーを覆い尽くした!
阿武隈「これなら! 行きます、二人とも!」
葛城「金剛、後ろの3隻が動き出した!」
金剛「雲龍、マダデスカ~!?」
雲龍「今終わった。稼動全機、発艦はじめ」
グラーフからもMe262とBf109の編隊が飛び立つ
雲龍「貴女は私の妹よ?戦う理由なんて…」
天城「黙りなさい!天城の姉妹には貴女なんか必要無い!」
雲龍「そう… なら容赦はしない、ただ倒すだけ。そして連れて行く」
天城「こちらも、一切の容赦はしません!
そして貴女を跪かせ、そのありきたりな台詞しか吐かない口におみまいしてやります!」
そして艦載機同士の乱戦が始まった!
制空判定 直下
20以上で制空権確保
龍鳳『制空値、こちらが押して居ます!』
天城「やはり向こうは不慣れ、データで見た夕張さんや大鳳さん程動かせてはいない!」
雲龍の操る航空機が、天城の手によって次々と撃ち落される!
金剛「雲龍!」
雲龍「こっちだって不慣れなのよ」
葛城「なら、あの空母を直接潰す!」
龍鳳『熊野・天、こちらに接近してきます!』
阿武隈「榛名姉さんは金剛を、天城姉さんは私が守るから!」
榛名「頼みました、阿武隈…!」
阿武隈「さぁて、私もやるか… 『ヴォルフスシャンツェ』、起動!
ユニットパージ、続いてゼーフント及び魚雷艇発進!」
ヒッパーからアームド・アーマーが切り離され、そこから計6隻の小型艇が現れる!
葛城「指揮官型、空母を潰さないといけないってのに…!」
阿武隈「そうはさせないよ、貴女の相手は私が務めさせてもらう」
葛城「邪魔よ!アンタなんか戦いから逃げ出した艦娘の癖に…!」
阿武隈「確かに戦いから逃げたのは認める。でも、それは私自身の新しい戦いを見つけたから。
貴女達は姉さんを奪い戦いを強要させようとした。私から守るべき者を奪おうとしたその罪、その身で贖ってもらう!」
龍鳳『敵艦、「信濃・天」捕捉!来ます!』
金剛「流石に世界チャンプが作っただけあるネ!榛名にこの火力と装甲、破れますカ?」
榛名「破る破れないの問題じゃない… そう、倒すだけ…!
私の『勇気』の力で、倒します!」
龍鳳『そもそも人から盗んだプラモで戦うとか、人の道からも外れてますが』
金剛「Shitt! 勝てば官軍ネ!」
榛名「そんな偽りの力で、私の『勇気』を打ち砕けると思わないで!
金剛、榛名は貴女を許しません!私の生き方は私が決める、貴女なんかの為に私の命はあるんじゃない!!」
龍鳳『生き方を誰かに強要してはいけない… そして人としての尊厳すら奪おうとする貴女達は、絶対に許せない!』
視点選択 直下
1.陽炎
2.天城
3.阿武隈
4.陽炎
5.長波
あ、ミスった…
再安価
視点選択 直下
1.榛名
2.天城
3.阿武隈
4.陽炎
5.長波
side-阿武隈-
阿武隈「ゼーフント2号、雷撃! ゼーフント3号と魚雷艇2号は再発進!」
葛城「このっ! いい加減にしなさいよ!さっきから無人艦でばっかり攻撃してきて!」
葛城にゼーフントの攻撃が回避されるが、阿武隈は徐々に包囲網を完成させて追い込む!
阿武隈「これが私の戦い方、狼は群れを形成して追い込んで仕留める… 所謂、群狼戦術だよ」
葛城「正々堂々勝負しろ、この卑怯もの!」
阿武隈「正々堂々勝負してるよ。 貴女達みたいに人を影で襲ったり、拉致しようとしたり引き裂こうともしてない。ましてや、盗んだプラモで戦おうとしてないし」
葛城「うるさい!アンタなんかに何がわるってのよ!」
阿武隈「わからないし、わかりたくもない…! 貴女こそ何がわかるの!
攫われて自我を破壊された人の苦しみが、無理矢理戦わされた人の気持ちがわかるの!?」
葛城「ッ…!」
阿武隈「所詮は自己満足の為に多くの人を苦しめてるだけ… 自分に酔ったただのキャンキャン吠えるだけの犬でしか無い癖に!」
阿武隈は砲撃を熊野に行い、Sユニットを粉砕した
葛城「しまっ…!?」
阿武隈「まだだよ! ゼーフント1号、魚雷発射!」
阿武隈の指示で魚雷が発射され、熊野のスクリューに直撃して炸裂する!
葛城「嘘… 私が…」
阿武隈「所詮、盗んだだけでロクに性能の把握もせず戦ってただけ… 本来の能力を生かす事もせず、一方的に屠られただけ。
そんなんじゃ、瑞鳳さんが作った熊野・天が可愛そうだよ」
葛城「あんなヤツの作ったプラモなんか…!」
阿武隈「どうやら瑞鳳さんの事、憎んでるみたいだね」
葛城「うるさい! アイツの作った艦プラなんか壊れれば良いのよ!」
阿武隈「ヒステリーもいい加減にした方が良いよ。 貴女がやってる事は人の想いを踏み躙って、本来のファイターを傷つけてるだけ…
それじゃ熊野・天も報われないし憎しみしかバトルに持ち込まない人に、バトルをする資格なんて無い!」
そして阿武隈は全ての小型艦と、ヒッパー本体の火器全てを熊野に向けてロックし…
阿武隈「食み砕け、狼の牙! 全艦、斉射!」
全ての火力が集中し、熊野は大爆発を引き起こした
葛城「そんな…」
阿武隈「貴女は結局自己陶酔して、嫌なものは否定してるだけの子供… いい加減、目を覚ました方が良い。
そして貴女達は神話上の『フェンリル』を名乗ってるみたいだけど、所詮はただの犬の群れ… 強い絆で結ばれた、本物の群狼に勝負を挑むなんてただの自爆行為だったね」
阿武隈(私も、直すのくらいは手伝おうかな… 自分で壊した艦プラだし)
視点選択 直下
1.天城
2.陽炎
3.長波
side-陽炎-
レパルスに向かって、近距離からアラスカはガトリング砲を放つ!
霧島「くっ、シェルがもう…!」
陽炎「いくら強固な装甲だろうと、撃たれ続ければ段々壊れる… そんな事もわからないのかしらね
それともご自慢の戦況予測の出来る脳みそ、本当は筋肉の塊なんじゃないの?」
霧島「うるさい! 主砲さえ当てられれば…」
陽炎「でも私は常に死角に回り込む。 だから撃て無い、でしょ?
その艦プラの弱点は姉さんに教えて貰った。防御に専念すると反撃が一切出来なくなるってね!」
そしてアラスカの主砲をシェルに叩き込み、防御用のシェルを破壊した!
霧島「こんな欠陥品…!」
陽炎「それはアンタが性能を把握して無いだけじゃない。 本来、ヴォーテクスの2隻は非ユニット装備で潜水する事が前提なのよ。
それを知らずに盗み出して、勝手にSユニットくっ付けたのはアンタの落ち度」
霧島「違う!艦プラが全て悪いんです!もっと強いのがあれば…」
陽炎「ふざけんな!」
霧島「!?」
陽炎「アンタに、ビルダーの何が解るってのよ! 必死こいて夜なべして作って、ファイターに合わせた調整して… 私はそれを近くで見てきた。必死に毎晩、頑張って私達の艦プラを作った姉さんの姿を!
その艦プラだって本当は402の専用艦で瑞鳳が402の為だけに作り上げたのよ! それを欠陥品、艦プラが悪いですって? アンタ本当に脳みそ腐ってるんじゃないの!?」
霧島「くっ…」
陽炎「…402と瑞鳳には申し訳無いけど、破壊させて貰うわ! これ以上、アンタみたいな腐れファイターに穢される艦プラが可愛そうよ!」
陽炎は怒りのまま迎撃しようとする砲撃を全て掻い潜りレパルスを肉薄する!
霧島(この射角ならば!)
霧島「残念だけど、私の勝ちですよ! 頭に血を上らせて、こっちまで突っ込んできて!」
陽炎「…!」
レパルスのSユニットから魚雷が至近距離から放たれ確実に命中する、と霧島は予測した。しかし…
陽炎「なめるなぁぁぁぁぁぁ!」
陽炎は何と、艦プラの後部を浮き上がらせる事で回避したのだ!
霧島「じゃ、ジャックナイフ!?」
陽炎「このまま… 潰れろ!」
陽炎は粒子スラスターによって艦尾の着水位置を強引にレパルスの直上に移動させ、そのまま艦尾を叩き付ける!
そしてその衝撃と重圧によって、レパルスは真っ二つにひしゃげ轟沈となった
霧島「バカな、こんな戦い方…!」
陽炎「バカはアンタよ! 私の艦プラは、チーム内で最も早い… こんな戦い方だって出来るのを予想出来無いアンタの落ち度!」
陽炎(勢いでやっちゃったけどこれ、後で姉さんに怒られそう…)
視点選択 直下
1.天城
2.長波
side-長波-
比叡「Sユニット損傷、パージ…! このままシェルを展開して潜れば…」
長波「させるかっ!」
ダンケルクからランサーダートが放たれ、シェルに突き刺さって炸裂する!
比叡「そんな、シェルが!?」
長波「流石の貫通力と威力だ… これでお前は潜水能力ってメリットを失った!」
長波は再びミラージュコロイドを展開して消える
比叡「またステルス… どこに消えたの!?」
長波「今だ…! これでも喰らえ!」
酸素魚雷を長波はレナウンに向けて、ありったけの量を放つ
比叡「しまっ!? この位置じゃ、避けきれ無い…!」
長波「スクリュー部分の生きてるSユニットをパージしなけりゃ避けられたが、今のレナウンの速力じゃコイツは避けられないぞ!」
そしてレナウンは大量の魚雷の直撃を受け、船体が誘爆を引き起こす!
比叡「ダメージコントロール! そんな、エラー!?」
長波「致命傷だったようだな。これで、そのレナウンはもう沈んだも同然… 私の勝ちだ」
比叡「やっぱり、駄目か… 人の物を盗んで、勝とうなんて…」
長波「ああ。 アンタは間違った道を進んでた、だがその途中で道が逸れてる事に気付けた。それで良いじゃないか」
比叡「でも、これから…」
長波「心配すんなって。 ウチの相棒は約束は必ず守る、瑞鳳だって同じだろう。
アンタは自分の罪を償う事だけを考えれば良い。どうやって償えば良いか、これからどうするかを」
比叡「あの、せめてあと一人… 葛城さんだけは助けて貰えませんか? あの子は…」
長波「わかった、榛名と瑞鳳に掛け合ってやるよ。 阿武隈姉さんにこっ酷く心を抉られてるだろうしな」
比叡「ありがとうございます…」
side-天城-
雲龍「そうやって、貴女も拒絶するのね…!」
天城「は?」
グラーフは既にもうボロボロだった。艦載機を失い魚雷も撃ちつくして、対艦兵装を全て失っている。
一方でハクリュウは『スフィア・クレイドル』の力で一切のダメージを負っていない。
雲龍「そうやって、私を拒絶して愛を受け入れようともしない。 そんなバリアを使ってまで拒絶するなんて…!」
天城「天城は、博愛主義者でも何でもありません。それに貴女は天城の明確な『敵』、拒絶されるのは当然でしょう」
雲龍「どうして? 私達は姉妹なのよ? 姉妹なら愛を受け入れて…」
天城「貴女は、私の姉なんかじゃない… 私が今までもこれからも愛する姉は、榛名姉さん一人だけで充分です」
雲龍「どうして…! 血も繋がって無い、転生した魂も別の艦種、そんなにごっこ遊びが良いの…!?」
天城「ごっこ遊びなんかじゃありません。例え血が繋がっていなくても、姉妹艦の魂でなくとも、私と姉さんの中にある絆や感情は嘘偽りなんて無い…
そんなに姉妹が欲しかったらあのキャンキャン吠える駄犬とだけ、二人で楽しくやってください」
雲龍「そんなに拒絶すると言うのなら…!」
そして雲龍はグラーフを加速させ、ハクリュウへと一直線に進む!
天城「特攻…!」
雲龍「その絆をズタズタに引き裂いて、私のものにしてあげる!」
天城「…『スフィア・クレイドル』、最大出力。 私と姉さんの絆、引き裂けるものなら引き裂いてみせろ!」
ハクリュウを包む光がさらに強くなり、強固な障壁が生まれた。
そしてグラーフとハクリュウの距離が徐々に縮まって…
雲龍「沈め、そして私の前から消えろ。この忌まわしいデザインチャイルド!」
天城「お願い、ハクリュウ・ブレイヴ… 私の意志を、姉さんとの絆を、どうか護ってください!」
そしてグラーフがハクリュウへと突っ込むが、グラーフの船体が光に触れた瞬間フィールド外へと弾き飛んだ!
天城「ありがとう、ハクリュウ… 姉さんとの絆、護ってくれたのですね」
雲龍「嘘よ、嘘… こんなの、こんな現実…!」
天城「貴女こそ、幻想に縋って現実を見ようともしない… 現実と向き合ったらどうです?」
雲龍「黙れ…!アンタなんか、私の妹じゃない…!」
天城「そんなの、天城の方から願い下げです。 私の姉は榛名さん以外に不要、貴女なんて必要無いんですよ」
雲龍「でも結局は本物じゃない、そんな絆なんて見せかけで…」
天城「それでも、天城は姉さんを慕い続けます。 天城への感情が偽りだったとしても、いつか本物になるよう愛し続ける…
それが、天城の姉さんに対する『愛』ですから」
side-榛名-
榛名は金剛の攻撃を全て掻い潜りながら肉薄する!
金剛「何で当たらないノ!?」
榛名「貴女の『敵意』を感じ取り、回避するなんて造作も無い… 榛名の力、甘く見ないで!」ピキィン
信濃に接近し魚雷ポッドを放ち、そのまま榛名は離脱する!
そして放たれた魚雷は信濃のSユニットを粉砕して、一気に追い詰めた
龍鳳『アームド・アーマーIB、魚雷ポッドをパージします!』
榛名「これで機動性はこちらの方が上、貴女の勝ち目はほぼ無くなりました!」
金剛「馬鹿にして…! まだまだ、ここからデース!」
そして追い詰められた金剛は、最後の切り札を切った!
金剛「code-PBC、starting!」
信濃の内部から両舷に2本のロングバレルが展開され、砲身がヤマトへと向く!
龍鳳『ッ!? 信濃・天、コードPBCを発動しました!』
榛名「ディスチャージ、ブーストスタンバイ! 射線から一刻も早く離脱します!」
金剛「私は喰らい付いたら、離さないワ!」
その言葉と共に信濃から、レーザーが放たれてヤマトをその位置へと繋ぎ止めてしまう
榛名「これは、CSの『グレイニル』!?」
飛龍「瑞鳳、アレ…」
瑞鳳「『ロックビーム』までも…! あれを使ったら、粒子消費量が激しすぎてもう戦えなくなるのに!」
蒼龍「あんな機能初めて知ったんだけど…」
イセ「そりゃtype-Sとtype-Hには特性上装備しても意味無いもの」
浜風「そんな事言ってる場合ですか!? アレから逃げないと、やられますよ!」
大鳳「『インフェルノ・ブラスター』の出力じゃ、type-Zに負ける…!」
夕張「逆転の切り札は無いんですか!?」
瑞鳳「逆転できるとしたら、あの詳細不明な特殊艤装だけ…」
金剛「粒子圧縮、75%! もう逃げられないデース!」
榛名(駄目だ、インフェルノ・ブラスターじゃ全然オリジナルのtype-Zには…!)
龍鳳『待ってください! コンソール上に、新たなコマンドが… 『code-Brave』…?』
榛名「…使います、起動スタンバイ!」
龍鳳『はい! 『コード・ブレイヴ』認証、出力上昇を確認!』
ヤマトが蒼き眩い光を纏い、序徐に船体が展開される!
金剛「アハハハ! これでお終いね、榛名ぁぁぁぁぁ!」
龍鳳『発動条件のクリアを確認、今です!』
榛名「応えて… 私の意志に、龍鳳さんの意志に、そして私に託してくれた人の願いを!」
榛名「『ミラーリングシステム』、発動!」
真紅の閃光が信濃から放たれ、ヤマトに向かって一直線に突き進む!
しかし、それと同時に海が割れ、空中にヤマトが浮かび上がる。
その中、ヤマトの船体が展開し中から計20基もの粒子収束レンズが現れヤマトの上下に移動し蒼き光を纏う
そして放たれ、直撃する筈の真紅の閃光はヤマトには直撃せず上下へ拡散していく!
金剛「whats!?」
榛名「『ミラーリングシステム』、バスター・キャノン用の粒子兵装に対するカウンター…
これが、榛名に託された友の力…!」
イセ「嘘でしょ、あれは…」
大鳳「『次元空間曲率変位システム』!?」
瑞鳳「超戦艦級、その中でも『ヤマト』『ムサシ』にのみ許された装備…」
夕張「一体誰があんなものを…!」
402「ぜ、前科はあるが私じゃ無いぞ!?」
400「そもそも、『ある』と言うデータを持ってはいますが設計図などのデータは流石に…」
飛龍「まさか、ね…」
「ふふっ… 私の託した力、ちゃんと使ってくれたみたいね」
「さて、私達も行きましょう。けじめを付けないといけませんから」
金剛「嘘デス… こんなの…!」
榛名「コードIB発動、同時に一斉射スタンバイ!」
龍鳳『はい!各レンズ、縮退域へ!』
ヤマトの両舷からロングバレルが展開され、大量の粒子収束レンズがヤマトの正面へと移動し
それぞれ展開されていた粒子レンズとロングバレルが、一斉に光を帯びて信濃へとその砲口を向ける。
龍鳳『今です!』
榛名「インフェルノ・ギガ・ブラスタァァァァァァァァァァ!」
計22条もの蒼き閃光が、信濃の真紅の船体へと殺到し…
金剛「こんなの、こんなの在り得ないデース!?」
その言葉と共に、信濃の船体を光が蹂躙して破壊し尽した!
Battle END
Winner“Team WhiteClean”
陽炎「一体、何なのアレ…?」
長波「いや、私に聞くなよ…」
阿武隈「あれこそ、まさに本物の地獄…」
榛名「…」
金剛「私達が、負けるナンテ…!」
霧島「くっ、ここは一旦引きましょう姉様!」
比叡「逃げるしか無い、か…!」
葛城「雲龍姉さん、早く!」
雲龍「う、うん」
長波「アイツら、艦プラ放って逃げやがった!」
天城「追いましょう!」
陽炎「ま、待ってよ! 今から表彰式に…」
龍鳳「ここは私がどうにかします!皆さんは彼女達を捕まえてください!」
榛名「いえ、ここからは瑞鳳さん達の仕事です。私達は表彰式後、合流しましょう」
阿武隈「姉さんが言うのなら…」
《数時間後 都内廃ビル》
金剛「一体何なのデース!? あの連中、しつこいネ!」
霧島「どこに逃げようと、追ってきましたがここまでは…」
比叡「…」
葛城「ったくストーカーかっての…!」
雲龍「…! 伏せて!」
ドゴォォォォォォォォォ!
全員「!?」
瑞鳳「どうも~、しつこいストーカーさんの登場で~す」
霧島「このビルの壁を簡単に…!」
瑞鳳「私の前じゃ核シェルターだろうと、障子紙破るのと変わらないんだよねぇ」
青葉「見つけましたよぉ、さぁ観念してくださいねぇ」
400「早く降参した方が良いよ、シェフが来ないウチに…」
金剛「『シェフ』…?」
衣笠「あ、時間切れだ」
天城「どーも知ってるでしょう、天城でぇございます。 パイ食えよぉ」
(o∀n)<ボク、onダヨ!
金剛一行「」
霧島「あのきぐるみは…!」
瑞鳳「あ、榛名さん。素の表情がほぼオリジナル笑顔になってるので無理矢理着て貰いました」
400「選んだ方が良いよ。
耳揃えて割れたガラス棚と窓の弁償金・艦プラの弁償金・店が営業出来なくなった損害賠償・示談金を支払うか、このままドナドナされるか、おみまいされるか」
402「どちらにしろ、お前達はオシマイだ。今回のシェフは殺る気に溢れてるぞ」
イセ「はい、請求書」ピラッ
霧島「は、800万!?」
飛龍「これでも大マケにマケた結果よ?」
蒼龍「明細要る?
ま、どれにしろアンタは天城ちゃんに殺されるか青葉に殺されるか、金銭的に殺されるかのどれかだね」
瑞鳳「後一つ選択肢があるよ? 私達に殺されるかってのがね」パキポキ
飛龍「アンタらのせいでこちとら被害被りまくりの最悪の状態なのよ。
そして、アンタ達みたいな外道を生かしておくのは被害者に対して申し訳が立たないじゃない」
瑞鳳「あ、比叡さんはこっちへどうぞ」
比叡「は、はい!」
天城「選べよぉ、弁償かい?捕まるかい?それともパイかい?」
金剛「ひ、比叡!ヘルプ!」
比叡「…無理です。私は、これ以上付き合えません!」
葛城「そんな!? 裏切るの!?」
浜風「裏切りでは無く『正しい道を選んだ』んです」
比叡「やっぱり、間違ってるんですよ… 同じ人間が、人間の自由や命を奪おうとするなんて…!」
天城「ここにはもうお前らに味方は居ねえんだ、存分にパイ食えよぉ」
(つo∀n)つ<死刑っ!
金剛「に、逃げ…」
初風「無駄よ。ここはもう、私達が包囲してる」
長波「大人しく選んだ方が身の為だぞ~」
瑞鶴「葛城、アンタは間違えてる。 今こっちに戻ってくれば…」
葛城「何を今更… もう、戻れる訳無いじゃないですか!」
天城「おっ、コイツぁ良いぞぉ。自ら自爆のスイッチ引きやがったなぁ… 御褒美にパイを食え、よぉっ!」ブォン
葛城「むぐぅ!? 痛っ、痒い…!? 喉が、うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」ドサッ
瑞鶴「葛城!?」
400「何と言う事でしょう。シェフは自らの手で相手の口の中に一口大にしたパイを放り込んでしまったではありませんか」(ビフォーアフター風)
402「そして彼女は、白目を剥き喉を掻き毟りながら泡を吹いて倒れたではありませんか。流石シェフ、恐ろしい」(ビフォーアフター風)
天城「次は誰だぁ? パイを食いたいのは… お前かぁ?」
霧島「ひいっ!?」
(o∀n)<最後の警告です。ここで死ぬか、捕まるか、罪を償うか選びなさい!
金剛「こうなったら…!霧島!」
霧島「この子を殺されたくなければ、今すぐ帰りなさい!」
葛城「」
翔鶴「葛城ちゃん!?」
瑞鶴「卑怯よ!いくら気絶してるからって…」
雲龍「顔見知りも居るようだし、結構効くみたいね」
陽炎「仮にも仲間を…! やっぱアンタ、ただの外道ね!」
霧島「どうとでも言い」 瑞鳳「今よ、リタちゃん!」
リタ「とりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」上から飛び蹴り
霧島「うぐっ!?」
リタ「人質救助っと!」ピューン
ホワイトクリーン一同「誰!?」
瑞鳳「あ…」
リタ「どうも~、私はリタ・ベルナル、榛名ママと青葉ママの娘で~す!」
一同「ママ!? 娘!?」
(o∀n)<リタの事説明するの忘れてました…
天城「これで人質は居なくなった… なら存分におみまいするぞー!」
「待ちなさい」
「面白そうだから参加させて貰いましょう」
その場の全員「は?」
(o∀n)<こ、琴乃にヤマト!?
エンガノ一同「!?」
コトノ「久しぶりね、我が『親友』榛名」
ヤマト「面白そうなお祭り、参加させて貰いましょう」
402「馬鹿な… 総旗艦、貴女は第二次坊ノ岬沖海戦で…!」
400「そ、そもそも何故ここに…!」
イセ「どう言う事なの、貴女!?」
(o∀n)<え、えと… ヤマトと琴乃はメンタルモデルで、総旗艦で、第二次坊ノ岬沖海戦で… あるぇ…?クラクラして… ドサッ
コトノ「あ、キャパオーバーした」
リタ「混乱するか、そりゃ」
天城「元凶共が言うセリフじゃねぇよぉ…」
榛名(こうして私の脳内処理と催眠解除などのその他疲労によって限界を迎え、意識を失ったのでした。
そして目を醒ました時、こう嘆いた… 『榛名は一体、どこに向かっているのか』と…)
第14話『姉妹の絆』 終
これで一応全国大会編終了となります
次はちょっと小ネタ挟んだ後に『舞鶴編』へと移行、その後『世界大会編』にてルート分岐が発生します。
なので小ネタを募集致します(あまり無茶なのは却下しますのでご注意ください)
小ネタ募集 ↓3まで
秋祭り
>>739
申し訳ありません、秋は本編終了後(8月以降)となってしまうのでNGで...
再安価 ↓2まで
艦プラデータ更新
ヤマト・ブレイヴ
艤装
・45口径46cm3連装砲塔:3基
・60口径15.5cm3連装砲塔:2基
・40口径12.7cm連装高角砲:12基
・ボフォース40mm機関砲:40基
・ラインメタル二連装3・7cmFlak:6基
・12cm30mm噴進砲:10基
・RGシステムtype-HA
・ミラーリングユニット
・ディスチャージ改(1・粒子徹甲弾、2・粒子防御障壁、3・粒子圧縮加速)
アームド・アーマーIB
・4連装魚雷ポッド3基×2
・PBCtype-Z改『インフェルノ・ブラスター』
概要
榛名が瑞鳳達の助力を得て製作した専用艦。
瑞鳳の専用艦でありベース艦が同じな『信濃・天』のデータが反映され、急造とは言え遜色の無い性能を誇る。
また榛名の技量不足を補う為に操作性を高めてられており、他にもNTである榛名に追随出来る機動性を持ち対空能力を強化が施された。
内蔵型特殊艤装として『ミラーリングユニット』を内蔵する。
専用アームド・アーマーは『アームド・アーマーIB』。
ミラーリングユニット
榛名の『親友』であるヤマト&コトノによってもたらされた、対・粒子兵装。
PBCや翔鶴の使用した『粒子ドーラ砲』などの『大型粒子兵装』への対抗手段として設計された。
小型のPBC用粒子収束レンズユニットを20基内蔵、使用の際は上下に10ずつ展開する。
その際フィールド内の粒子に干渉し、海水が消滅しヤマトが浮いた状態となってしまうが仕様なのでどうにもならない。
そして敵から放たれた圧縮粒子は上下に展開されたユニットに吸収され、PBCとして砲撃やディスチャージなどに利用可能。吸収しきれない余剰粒子はそのまま放出可能で放出する際は衝撃波が発生する。
しかし2つ難点があり、『使用の際に膨大な粒子が必要』と発動条件が『相手が大型粒子兵装でヤマトを狙う』である事が欠点。
ヤマト曰く、『どこぞの第2回優勝者のせいで大型粒子兵装が一般化された時を想定して作った』とのこと。
リクエストの海ですが、海は舞鶴編に統合させて頂きます
クッキーの餌食どうしようかなぁ...
小ネタ『榛onチャレンジ』
榛名「前枠と後枠ですか?」
大淀「はい。対決列島の放送に合わせた前枠後枠として『onちゃんチャレンジ』と言う、onちゃんを着て何かにチャレンジして頂くと言うものを行って頂きたいのですが…」
榛名「構いませんよ」
大淀「ではonチャレ、第一弾としてバスケでシュートを決めて頂きます。瑞鶴さんと翔鶴さんが、説明を終えた後に『ドリブル10回以上を決めてシュート』してください」
(o∀n)<わかりました~
大淀「では3、2、1… スタート!」
翔鶴「どうも、龍驤どうでしょうの時間です」
瑞鶴「ついに始まりました、対決列島。瑞鳳と飛龍さんを待ち受けている相手とは、一体誰なのでしょう」
翔鶴「では、チャンネルを替えずご視聴ください」
ピ~
(o∀n) ダムダムダムダム
瑞鶴「おぉ、onの癖に軽快な動き!」
翔鶴「そしてそのままゴールまで一直線… レイアップかしら?」
瑞鶴「いや、これは…!」
(o∀n) ピョンッ!
翔鶴「この高さ、ダンク!?」
瑞鶴「さて、決まるの!?」
ガスッ
(o∀n)<うぐっ!?
ガンッ!
翔鶴「えぇ…」
瑞鶴「リングに胴体ごと突っ込んで、そのままぶつけて落ちちゃいましたねぇ…」
デンデデデデンデンデンデン
(o∀n)<onちゃんの手の短さと胴体の大きさを計算に入れ損ねました…
瑞鶴「何というか、痛くないんですか…?」
(o∀n)<凄く痛いです
翔鶴「ですよねー」
小ネタ『真クッキー 衝撃!ブレイヴ編』
今回の襲撃被害者 コンマ直下
瑞鳳00~50
榛名51~99
加害者(クッキー被害者) コンマ↓2
被害者が瑞鳳の場合
・飛龍&蒼龍 00~20
・イセ&夕雲 21~40
・愛宕&ユキカゼ 41~60
・400&402 61~75
・吹雪&浜風&イク 76~87
・夕張&大鳳 88~99
被害者が榛名の場合
・青葉&古鷹 00~15
・清霜&衣笠 16~30
・長波&陽炎 31~45
・初風&如月 46~55
・天城&阿武隈 56~66
・曙&朝潮 67~78
・秋月&龍鳳 79~89
・舞風&野分 90~99
今回のクッキー コンマ↓3
・フタナリンXクッキー 00~25
・いつものクッキー 26~50
・全身性感帯化クッキー 51~75
・天城のパイ凝縮クッキー(ギャグ) 76~99
吹雪「へぇ、これが新作のクッキーかぁ…」
浜風「なんかそこのコンビニに売ってました。徒歩2分の」
イク「徒歩2分の距離にコンビニがあるのは助かるのね」
吹雪「と言うか、何でこの三人?」
浜風「私達はMSの訓練を受けて居ますね」
吹雪「う、うん…」
イク「どうせ必要無いと思うのね」
浜風「しかし、私達の搭乗機は?」
吹雪「私は『FAZZ』だけど…」
イク「イクは先週異世界で拾った『アッガイ』になったの」
浜風「そして私は『シルヴァ・バレト』… 私達の機体と瑞鳳さん達の差は?」
吹雪「陸戦主体だから機動性が無い… 瑞鳳さん達は空戦が出来るから機動性はあるけど」
イク「でもそれは翔鶴と瑞鶴にも言えるのね」
浜風「あんなスラスターだけで擬似ホバーやら空中でロールやら出来るMSに機動性が無いと?」
吹雪・イク「(言え)ないです」
浜風「そこで、です。 クッキーでも食べながらどうやって私達の機体を活かせば良いか考えましょう」
吹雪「別に私は砲台だし…」
イク「イクは偵察があるのね」
浜風「あ、これ私だけ何の取り得も無いMSだ…」
吹雪「い、いやシルヴァ・バレトも地味に能力高いから!火力とか火力とか!」
浜風「オリジナルから火力削られまくってるのにどこが高いと!?」
イク「じ、準サイコミュ…」
浜風「腕飛ばしたところで、戻ってくるまでがまどろっこしいんですよ!それにインコムとか絡まるし!
402も私に『ヘイズル』を譲ってくれたら…」
吹雪「メンタルモデルなのに、MSパイロットになっちゃったからねぇ…」
イク「しかも、換装パーツも入手してご満悦なのね」
浜風「もう良い… クッキーのやけ食いです… 二人も付き合って貰いますよ」
吹雪「えぇ…」
イク「巻き添えなの…」
浜風用のシルヴァはガンダムヘッドで基本的に通常仕様です(U.Cのep7に出たガエル機と同仕様)。しかしちゃんとプロト・フィン・ファンネル用装備も用意しています。
瑞鳳「ただいま~… へ?」
三人「」ガクガクガク
瑞鳳「ちょ、大丈夫!? なんか泡吹いてるけど!?」
瑞鳳(この子達、一体何が… ん、クッキー?)
瑞鳳「何々、『プレミアムクッキー シェフ天城全面監修・濃縮されたパイ風味』…」
瑞鳳(アカン…!)
瑞鳳「葛城ちゃんも意識不明の重態でまだ意識すら戻って無いのに!?」
ピッピッピ プルルルルル…
榛名『はい、もしも…』
瑞鳳「榛名さん! シェフ天城名義で何か発売しました!?」
榛名『!? してません! 大鯨さんから提案はありましたが『人を殺す気か』って言ったら止めてくれましたし…』
瑞鳳「ですよね… このメーカー知らないとこですし」
榛名『社名は?』
瑞鳳「えっと、『ヒナタ製菓』です」
榛名『…ヒナタを漢字に直して、別の読み方は?』
瑞鳳「えと、ひゅう… ヒュウガ!?」
榛名『ちょっと今から艤装使って硫黄島まで行ってきます。まだ次元転移装置は内蔵したままなので座標設定さえすれば行けますし』
瑞鳳「わかりました。座標はメールで送ります」
浜風「うぐわぁぁぁぁぁぁ!」
吹雪「ぎゃあああああああ!」
イク「」
瑞鳳「何かイク以外悲鳴を上げて暴れ始めた!?」
どうする? 直下
瑞鳳「仕方無い…! 秘技・十二王方牌大車併!」バッ
瑞鳳(私の分身を…!)
浜風「むぐっ!?」
吹雪「うぎっ!?」
瑞鳳「そこぉッ!」
瑞鳳(口の中に突っ込ませて口蓋垂を引っ張れば!)
浜風「うぉえっ…!」オロロロ
吹雪「うぷっ…!」オロロロ
瑞鳳「二人共、大丈夫?」パッ
浜風「うっ、私は一体…」
吹雪「何か食べて… あ、クッキー!」
瑞鳳「これはアレだね、ウチは全面クッキー禁止にしよう」
浜風「そうですね…」
吹雪「あれ、イクちゃんは…?」
イク「」
瑞鳳「取り敢えずこっちもやっとくか。 えいっ!」バッ
イク「おぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」オロロロロ
浜風「これで一安心です」
吹雪「あとはこの吐しゃ物を片付けないと…」
《その頃・硫黄島》
ヒュウガ「ちょ、アンタどうやって…」
榛名「さぁ、どこを撃ち抜かれたい? 5秒以内に答えればリクエストに答えてやる」←マジギレモード
ヒエイ「人間!? どうやって…」
ミョウコウ「貴様!」
群像「ヒュウガ、大丈夫か!」
榛名「時間切れだ…!」(オリジナル笑顔)
ガシィ!
ヒュウガ「ちょ、それVNでしょ!?」
榛名「撃ち抜くと言ったな、あれはウソだ。このまま無限の振動を与え続けて、クラインフィールドとやらを粉砕する!」
タカオ「取り敢えずヒュウガを助け…」
イオナ「必要無い。先程402から連絡があった。今度はあの女の妹の名前を語って、ヒュウガが変な商品を発売して大問題になってるそうだ」
ズイカク「何だ、いつもの自爆か」
僧「なら仕方がない、放っておきましょう」
ヒュウガ「ちょ、助け…」
その場に居た全員「嫌だ」
榛名「さぁ、潰れろ!」
ヒュウガ「」
その後、クッキーはクレームが相次いだので全部回収された模様。
なお榛名はその後もメンタルモデル数人を相手に大立ち回りし、硫黄島を制圧しかけた模様。
小ネタ『真クッキー 衝撃!ブレイヴ編』 終
申し訳ありません、夏祭りネタは本編に組み込ませて頂きたいのですが…
なので小ネタをもう一つ募集させて頂きます
小ネタ 直下
小ネタ 『限界バトル! 生身編』
衣笠「思ったんだけどさ、一応元軍人ばっかじゃんここ」
初風「まぁ、そうね」
衣笠「それで、生身で戦ったらどうなるの?」
初風「私が知る訳無いでしょ。まぁ、清霜あたりがトップでしょうね」
衣笠「やってみる?」
初風「んなの誰もやんないでしょ。景品でも無い限り」
衣笠「そうだよねぇ… あ、そうだ」
初風「何?」
衣笠「敗者が願いを聞くってのは? しかもそれをトーナメント式で」
初風「つまりアレ? 10人以上を従わせられるって事?」
衣笠「そう言うこと」
初風「成る程… よし、全員をそそのかしてみるか」
数日後 仙台港
初風「じゃあこれから、全員による生身トーナメントを開催する」
榛名「何かいまいち呑みこめ無いんですけど…」
龍鳳「私は自衛の為の訓練の一環と聞きましたが…」
初風「ルールはトーナメント式で、最後まで勝ち残った人が優勝よ。場所はこの仙台港の一角全部、武器などは一応あり。ただしMSは禁止」
舞風「ちぇっ…」
青葉「いや、持ち出されたら生身の人は一たまりも…」
初風「はい、トーナメント表よ」
一回戦
・榛名VS野分
・初風VS長波
・陽炎VS如月
・阿武隈VS青葉
・古鷹VS舞風
・龍鳳VS清霜
・天城VS衣笠
・朝潮VS曙
・シード 秋月
初風「じゃあ、制限時間は1試合20分。 まずは第一試合、榛名対野分!」
榛名「手加減はしませんよ、野分さん!」
野分「えぇ、望むところです!」
初風「スタート!」
榛名「トマホォォォォク!ブーメラァァァァァン!」ブォン
野分「えっ…?」スパァン
榛名「私の勝ちです」
野分「え、あ… キャァァァァァ!」(全裸)
初風「勝負あり。勝者、榛名」
初風「長波、これは何でしょう?」
長波「そ、それは…!」
初風「アンタのテスト答案、古典のね。榛名に渡されたくなければ…」
長波「こ、降参だ!」
榛名「長波、ちょっとお話しましょうか」
長波「そ、そんなぁ!?」
阿武隈「くっ…!」
青葉「貰いました!」
阿武隈「うぐっ…」ドサッ
初風「勝者、青葉」
阿武隈「対人格闘苦手なのにぃ…」
古鷹「…」パァン
舞風「うわぁっ!?スナイパーライフルなんて何で持ってるの!?」
古鷹「エアガンだよ。改造してゴム弾撃てるけど」
舞風「絶対当たりたく無い! ごめん降参!」
初風「勝者・古鷹」
清霜「貰ったぁ!」ブォン
龍鳳「きゃあっ!」ヒョイ
清霜「避け…」
龍鳳「たぁっ!」蹴り
清霜「うぐっ…」ドサッ
初風「勝者・龍鳳」
衣笠「ふっふっふ、衣笠さんの勝ちだね!」
衣笠(そう、天城は最もド素人!これなら…)
天城「おい、パイ食わねぇか?」
衣笠「」降参のポーズ
初風「勝者・天城」
曙「ふんぬぅぅぅぅぅ!チネリ
朝潮「ちょ、痛い痛い痛い痛い…!ギブッギブッ!」
初風「勝者・曙」
そして決勝戦…
榛名VS龍鳳
榛名「…」
龍鳳「…」
曙「榛名は当然として、意外なカードが残ってるわね」
天城「龍鳳さん、物怖じせずに天城を殴りましたし…」
衣笠「最も残らないと思われてたのがねぇ」
清霜「何か龍鳳って底知れ無い強さがあるよ… まさにお母さんみたい」
初風(全裸)「まぁ、初戦で清霜破ってたし」
古鷹(全裸)「何であんなに強いんだろう…」
野分(全裸)「さぁ…」
如月「いい加減服着たら?」
朝潮「全員、榛名さんに服切り裂かれて敗北ね…」
陽炎「トマホークの軌道さえ見切れれば懐に入り込めそうなんだけど」
長波(全裸)「それが不可能だからこうなるんだろ」
阿武隈「お叱りで服を切り裂かれてるもんね」
秋月「そろそろ始めでしょうか」
青葉「頃合ですねぇ」
榛名(隙が見えない…!)
龍鳳(隙を見せれば負ける… でも、トマホークを投げた瞬間に榛名さんは隙だらけになる!)
榛名・龍鳳(今っ!)
榛名「ダブル・トマホーク・ブーメラン!」ブォン
龍鳳「たあっ!」ダッ
榛名「なっ…」
野分「トマホークの軌道を…」
古鷹「掻い潜った!?」
龍鳳「貰い… ました!」ブォン
榛名「まだっ!」ガンッ
龍鳳「もう1本、持ってましたか…!」
榛名「これくらいは、防いでみせます!」
龍鳳「くっ…!」
天城「決着つきませんねぇ」
朝潮「あの二人だけ、次元が違い過ぎる…」
榛名「貰いました!」
龍鳳「今です!」
初風「はいストップ。制限オーバー、引き分け」
榛名・龍鳳「「そ、そんなぁ…」」
朝潮「で、決着付かずと…」
曙「不完全燃焼ね…」
青葉「でも、龍鳳さんまであんな化け物染みた動きを…」
天城「大鯨さんと同じ容姿ですから、何か関わりがあるのでは?」
古鷹「関係あるのかな…」
衣笠「当人も出自はわからないって言ってるし…」
野分「私達が見つけたのは、研究所近くのシェルター…」
舞風「まさか、ね…」
長波「可能性は否定出来ない…」
清霜「どういう事?」
初風「デザインチャイルドか、強化人間か…」
秋月「何かしら、関わりはありそうです」
阿武隈「ありえない話じゃないかも」
陽炎「ま、今が平和ならそれで良いじゃない。で、景品とやらはどうするの?」
初風「引き分けなんだから無効よ」
衣笠「ちぇっ…」
小ネタ 『限界バトル! 生身編』 終
断章『その未来は…』
《硫黄島 仮設MSハンガー》
群像「これがモビルスーツ、と言うものか…」
イオナ「また随分と派手な色だ。黒はまだしも、金色とは」
ヒュウガ「『RX-0 ユニコーンガンダム』、その2号機と3号機の『バンシィ』と『フェネクス』です」
僧「『貴婦人と一角獣』のタペストリーに出るユニコーンとライオン、不死鳥がモチーフになっているようですね」
静「美術品がモチーフのロボット、ですか…」
ヒュウガ「『可能性の獣』、それがこのユニコーンタイプのベースになっている。
でもこの機体が、『可能性の獣』が『可能性』を蹂躙する機体なんて皮肉よね」
群像「可能性を殺す…?」
ヒュウガ「ユニコーンタイプに搭載されている『ニュータイプ・デストロイヤー』…
別の世界に存在する進化した人類『ニュータイプ』、それらを殲滅する為に生み出されたのがこの2機よ」
杏平「なんつーか、皮肉が利いた機体だな…」
いおり「で、何でそんなもん硫黄島に持ち帰って来たのよ」
ヒュウガ「ちょっとした事件があって、この2機の起動が出来なくなったのよ。
それで修復の為と、ちょっとした研究材料として持ち帰ったの」
僧「先程搬入した別の2機と関係が?」
ヒュウガ「機体フレーム素材はこの『バンシィ』『フェネクス』を参考に、そして機構はさっきの『ガンダムデルタカイ』…
この3機をベースとした機体がもうすぐ完成する」
杏平「おいおい、ロボットまで作ってんのかよ… どんだけ使われる気だ?」
ヒュウガ「いえ、機体の製造は私の研究の一環…
異世界で拾ったあるシステムの実証機として製造してるの」
いおり「あるシステム? さっき言ったニュータイプ、なんちゃらみたいな?」
ヒュウガ「『Zoning and Emotional Range Omitted System』、略して『ゼロシステム』。
分析・予測した状況の推移に応じた対処法の選択や結末を搭乗者の脳に直接伝達するシステムよ」
静「それって、未来予知を行うシステムですか…?」
ヒュウガ「簡単に言えばそう。でも欠点も大きくてね…
目的の達成の為なら自身の自爆すらも厭わない欠陥品で、脳への負荷も大きいから発狂する可能性もある」
イオナ「で、お前は何でそんな危ないものを作っているんだ?」
ヒュウガ「趣味です」
杏平「んなモン趣味で作んなよ…」
ヒュウガ「ともかく、優先すべきは2機の修復とデルタカイのデータ収集…」
ナチ『ヒュウガ、構いませんか?』
ヒュウガ『ナチ…? 珍しいじゃない』
ナチ『貴女に頼みがあります。 私達の保持する『RX-0』、それに登録してあるバイオメトリクスの消去を』
ヒュウガ『良いの? こっちは唯一稼動出来るRX-0が増えるから嬉しいんだけど』
ナチ『構いません。代替となる機体を、既に発見しましたから』
ヒュウガ『ふ~ん… ま、良いわ。引き受けてあげる』
群像「『ゼロシステム』、か… 異世界にはそんなものまであるのか」
ヒュウガ「あら、『フェネクス』のパイロットに言わせれば、『GNドライヴ』やら『サテライトシステム』やら我々の常識を打ち砕くものばかりよ」
杏平「霧の常識すら打ち破んのかよ…」
ヒュウガ「ええ。そして戦争の果てに生み出された新人類…
さっき言った『ニュータイプ』や『イノベイター』、『Xラウンダー』のような存在が生まれる世界がある」
僧「そしてその世界の共通点として存在する『ガンダム』… ガンダムとは一体…」
ヒュウガ「『時代や未来を拓くマシーン』とでも言いましょうか。でも、パイロットは幸せになるとは限らない…
結局、ガンダムのパイロットは大きすぎる力によって精神を壊したり全てを喪ったり… まるで力の代償に犠牲を強いてるかのようにね」
いおり「瑞鳳ちゃん達は、よくそんなモンに乗れること…」
ヒュウガ「『護りたいから』、彼女はそう言ってるわ。
『僕らの願いは一つだった──永く続く平和──。だが、そのために僕らが手にするのは、いつでも平和とはほど遠い力だった』」
静「それは?」
ヒュウガ「この世界で放映されたアニメで流れたモノローグよ。通称『デスポエム』、文字通り不吉なことしか言わない」
僧「何か、嫌なアニメですね…」
ヒュウガ「データ貰って一通り全部見たけど、そりゃ酷いもんよ…
平和だったと思っていたら実際は滅びかけていた世界で、主人公たちはロボットを動かす電池でしかない… そして仲間がコロコロ死んでいく」
イオナ「面白そうだ。後でデータを寄越せ」
ヒュウガ「はい、イオナ姉様」
杏平「見んのかよ…」
ヒュウガ「ま、平和を護りたいなら抑止力となる兵器や未知の敵に対抗出来る兵器が必要って事でしょう。
あんな化け物のデータ、渡されちゃ協力もしたくなるわ…」
群像「深海棲艦、か…」
ヒュウガ「一切詳細不明な化け物、何故現れるのか、何故攻撃するのか… 明確な理由が存在していないもの」
いおり「大変だねぇ、あの子達も」
静「深海棲艦側もモビルスーツを使う、だから自分たちにもモビルスーツが必要って事ですか」
ヒュウガ「そう言うこと、だからその為に機体を集めてるの。
悪いけど、アンタ達は危ないから向こうに言ってなさい。今から2機の融合炉を取り出すから」
僧「核融合炉を…」
ヒュウガ「起動出来ない原因があるとしたらここよ。だから今から見るの」
群像「わかった。邪魔をしたな」
いおり「何かやる事あったら言ってよね」
ヒュウガ「ええ。頼りにさせて貰う」
ヒュウガ(未来を見せる機体か… その見せた未来が、パイロットにとって最悪じゃなければ良いけど)
断章『その未来は…』 終
では次回の更新から『舞鶴編』へと突入します
初風の心労がマッハになる(多分)
第15話『安息の日』
私は、戦っている。今日もこの、夢の中で
秋月『敵、なおも増えます!』
野分『駄目、分断されて…!』
朝潮『初風、下がって!』
初風「あっ…」
眼前に現れたのイ級は大きな口を開け、私に向け主砲の照準を合わせた。これで終わり、私は死ぬ… しかし、運命は残酷だ
『退いて!』
その言葉と共に、彼女は私にぶつかった。私を弾き飛ばし、彼女は私が本来居るべき場所へと立って居た。
そしてそのまま砲は放たれ…
初風「あぁ…」
『生きて…』
彼女が発した最後の言葉、次の瞬間砲弾が炸裂して彼女の身を焼く
私は意識を失い、次に目を醒ました時には…
『彼女』はどこにも居なかった
《マンション 初風の部屋》
初風「…ッ!」
初風(今、午前2時… またあの夢か…)
初風「私、いつまで引き摺るのかしら…」
初風(違う、これは私が背負うべき業。私のミスであの子を殺してしまったから…)
初風「のうのうとこの世界で生きている罰よ… どうやっても償いきれない私の過去…」
初風(振り切っちゃ、いけないんだ… 私はずっと、その罪を背負わなきゃいけないんだ…)
《榛名宅 居間》
龍鳳「あと、これだけで…」
榛名「では先にこれだけ持って行きますね」
ヤマト「ではこちらも…」
コトノ「ハムエッグも焼けてるから持ってっちゃって」
天城「…あれ、何かナチュラルに混ざってません?」
野分「混じってますね」
リタ「混じってるよね」
初風「それアンタの言える台詞じゃない」
青葉「本当にここ、ごちゃごちゃしてきましたねぇ…」
古鷹「色々あったよね、本当… 取り敢えず簡単に纏めよう」
陽炎「はい、ホワイトボード」
・葛城・比叡を除く金剛一行、瑞鳳によってタコ部屋やらマグロ漁船やらに(損害賠償etc.を搾り取るため)
・葛城、パイで意識不明の重体。現在、呉グループ直下のサナトリウムに。 実は葛城、次元覇王流の弟子の一人だったが流派・東方不敗を学べなかった
↑その事で瑞鳳に対し深い恨みを抱いていた。また両親の都合で修業を止めた後、引越し先で2年程前に両親を何者かによって殺害されている。
・比叡、葛城の付き添いをしつつカレー修業
・リタ、正式に引き取られる(一応榛名一家の妹扱い)
・ヤマト&コトノ、実は榛名と同じ大学に通っていた(人類観察の一環)。紆余曲折あって親友となっていた(曰く『面白そうな観察対象』とのこと)
↑榛名の諸々の事情は知っている。また観察を継続し取り敢えず近所のアパートで暮らしているが朝食と夕食は顔を出しに来る。
↑なお瑞鳳一行に襲い掛かられたが榛名の仲裁でなんとかなったが取り敢えずイセによってキーコードを領収され、機能制限がかかっている
長波「なんか、書いてて思ったんだが葛城ってのが不憫すぎて…」
阿武隈「そうだよねぇ…」
舞風「悉く人生を滅茶苦茶だもん、これ…」
朝潮「それで天城さんがトドメを刺したと」
天城「言い方酷くありませんか!?」
秋月「いや、事実ですし」
曙「割と同情の余地はあるんじゃない? ま、するつもりなんて毛頭無いけど」
清霜「立派な犯罪だし。泥棒とか、拉致とか」
衣笠「ま、これで事件が終息したし一件落着じゃない?」
如月「だと良いのだけど…」
榛名「あれ、これは…」
青葉「どうかしましたか?」
榛名「呉グループから… 『舞鶴旅行ご招待のお知らせ』…?」
古鷹「舞鶴、ですか?」
榛名「ええ、全国大会優勝の景品だそうですが…」
衣笠「おぉ、良いんじゃない?」
榛名「指定日は… 今週末から!?」
青葉「丁度連休で良いんじゃないでしょうか」
榛名「と言われても予定とか入れちゃってるかもしれませんし…」
龍鳳「後でちゃんと確認した方が良いですね」
榛名「と言う事で、土曜日から舞鶴に行ける人は…」
全員「は~い」
榛名「全員一致で行けんですね…」
朝潮「特に予定もありませんから」
コトノ「舞鶴と言えば温泉、楽しみね」
リタ「ジャパニーズ・オンセンなんて初めてだよ。宇宙世紀には無いし」
初風「…ちょっと待ちなさい!何でアンタ達まで…」
ヤマト「私達はキチンと自前で出しますよ」
初風「ならOK。問題は…」
青葉「リタ…」
リタ「あ、私お金無いや」
龍鳳「でもお留守番と言う訳にも…」
榛名「仕方無い… リタの分は私が貯蓄から出します」
如月「ちょっと甘すぎ無い…?」
榛名「甘い気がするのは自覚していますが… 仕方ありませんよ」
《当日 仙台駅》
榛名「これで、全員ですね?」
青葉「何も始発で出ること無いでしょう…」
榛名「仙台から舞鶴までかなり時間がかかるので始発で出ないと駄目です」
リタ「こうして僕らは街から旅立った。新天地へ。希望の代償も知らず、進み行く者達を守れると信じて。何もかも犠牲にする旅が、始まった…」
初風「デスポエムはやめなさい!」
舞風「割とシャレにならないかもしれないからね!?」
秋月「いや、新天地って… そもそもただの旅行ですから…」
天城「まぁ、旅行ですから楽しみましょう」
古鷹「何も無ければ、ね」
衣笠「ちょ、古鷹まで旅行に水差さないでよ!?」
古鷹「行く先々に現れる飛龍さんとか…」
衣笠「そりゃマジで勘弁…」
如月「別に構わないと思うんだけど… ま、貴女達三人は正直アレでしょうね」
朝潮「私は居た方が面白そうなんですけどね」
青葉「そりゃないですよ!?」
龍鳳「あの方達も悪い人では…」
清霜「寧ろやってる事は正義の味方なんだけど」
ヤマト「確かに、私達も一度やられましたし」
コトノ「寧ろ必殺覚醒の贄になったのだけど私」
曙「自業自得よ」
コトノ「そうバッサリ切られると辛いものがあるわ…」
野分(そう、この二人は姉さんの最強技の生贄となったのでした)
清霜(超戦艦すら吹き飛ばす姉さん、本当凄いなぁ…)
『間もなくホームにはやぶさ、東京行きが参ります』
榛名「皆さん。行きましょう」
全員「は~い」
榛名(そして、私達の旅が始まった… そう、その先に何が待ち受けているのか知らず…)
車内イベント 直下
《はやぶさ 車内》
リタ「おお、これが新幹線…」
榛名「宇宙世紀世界には無いのですか?」
リタ「うん。全部リニアだし、そもそも鉄道なんて殆ど無いもん」
青葉「意外です」
リタ「私の知る限り、コロニー内外壁移動用のリニアかオーストラリアの『アリス・スプリングス』くらいかな?」
野分「『コロニーの落ちた地で…』に出てきたヤツね」
リタ「それは知らないけど… ま、私が憶えてるのはそのくらい。これ以上は記憶が欠如してて無理」
舞風「記憶ってどのくらい失ってるの?」
リタ「う~ん… 少なくともフェネクスに乗る前後とか色々。あ、死んだ瞬間の記憶も忘れてる」
榛名「それ、憶えてたら発狂物では…」
リタ「でも『フェネクス』になった後の事は憶えてるんだよね。怒り狂って『エシャロット』吹き飛ばしたり、ジオン残党とガンダムが手を組んで襲い掛かってきた時もあったかな。
確か『νガンダム』だかの量産モデルの改修機」
舞風「『ラスト・サン』… リタって、本当に『どっち』の出なんだろう…」
リタ「さぁ? 私にはわかりませ~ん」
榛名「まぁ、ともかく宇宙世紀の話を今すると周囲の迷惑になるので…」
「あの、すみません」
榛名「あ、はい」
榛名(外人さんでしょうか…?)
「ここ、何号車かわかります?」
榛名「えっと、4号車です」
「7号車は…」
榛名「あっちですね」
「ありがとうございます。 もしかして、艦プラビルダーの方ですか?」
榛名「え…?」
「手が、そんな感じをしていたので」
榛名「あぁ、成る程…」
誰だった? 直下
1.ルーカス・ネメシス(アイルランド代表・チーム・ネメシス)
2.叢雲劾(マレーシア代表・サーペントテール)
3.リットリオ(イタリア代表・フェニーチェ3)
あ、ヤベ… ルーカスはアイルランドじゃねぇ
あと選択肢修正
誰だった? 直下
1.ルーカス・ネメシス(フィンランド代表・チーム・ネメシス)
2.ハマーン・カーン(イギリス代表・アクシズ)
3.リットリオ(イタリア代表・フェニーチェ3)
ハマーン「私はイギリス代表『アクシズ』、ハマーン・カーン。以後お見知りおきを」
リタ(!?)
榛名「イギリス代表の… では、日本代表『チーム・ホワイトクリーン』榛名です」
ハマーン「ほう… あの、世界チャンプの艦プラを破ったと言う」
榛名「あれは少し事情があったと言うか、ファイターが使いこなせて無かったと言うか…」
ハマーン「立派なものですよ、特にあの対・大型粒子兵装… 粒子を拡散してしまい、自らに取り込むなんて」
榛名「よくそこまで…」
ハマーン「いや、大した事ではありません。あの能力を見れば大体の察しは出来ます。あの兵装を攻略するとなると、少しばかり手を焼きましょう」
榛名「…」
ハマーン「失敬、あまり言葉が過ぎると挑発と受け取られてしまう」
榛名「あ、いえ。大丈夫です」
ハマーン「では私はこれで… 世界大会、楽しみにしていますよ」
榛名「ええ、榛名達も」
リタ「間違い無い… ハマーン・カーン、第一次ネオ・ジオン戦争の首謀者…!」
青葉「まさか…」
リタ「データで見た顔と一致してる、それに禍々しいプレッシャーも」
榛名「…正直、底が知れ無い人間だと思います。 注意しておいた方が良い、かと」
舞風「榛名もそう感じるの?」
榛名「はい… 何か恐ろしいものを、心にくすぶらせてるような…」
《東京駅》
リタ「何か腑に落ちない」
榛名「はい…」
初風「このニュータイプ親子め…」
野分「そんなに、あのハマーン・カーンから違和感が…?」
リタ「うん。そりゃもうドス黒い何かが」
榛名「何かに対する『憎悪』、『否定』…? 言語化するのが難しいような…」
天城「嫉妬、もしくは恨みのようなものかもしれませんね」
青葉「あの人からは正直、孤独感のようなものが漂っていましたし」
舞風「孤独感?」
青葉「あそこまで徹底して高慢だと、逆に孤独感が強調されてしまいますから」
榛名「あの性格ではカリスマ性は高いでしょう。でも、その心の中では『誰かに頼りたい』と本心では思っているかもしれません。それが何かに対する憎悪や嫉妬に表れて…」
ヤマト「…話すのは良いのだけど、その本人が周辺で聞いてたらどうするのです?」
青葉「その点は問題無いです。さっき乗り換えでホームを移った時、あの人が中央線のホームに向かって行きましたし」
榛名「もう、あの人の気配は感じられません。禍々しい感じもしませんし」
コトノ「ニュータイプってそう言う事もわかるのね」
初風「そろそろ乗り換えの新幹線来るわよ」
曙「次『のぞみ』よね?」
初風「ええ。『のぞみ』で京都まで行って、特急『まいづる』で東舞鶴まで行くわ」
阿武隈「舞鶴駅って無いの?」
初風「舞鶴は東舞鶴、西舞鶴駅しか無いの。普通に一つにしちゃえば良いのに」
天城「何でそんなに詳しいのですか…」
朝潮「初風、実は割りと鉄オタ気質が…」
初風「んなの無いわよ!」
イベント(車内) 直下
《のぞみ 車内》
隼鷹「ひゃっはぁー!」
千歳「うふふふ… このお酒、美味しいわぁ…!」
飛鷹「つまみよ!もっとつまみを出しなさい!」
全員「…」イライラ
コトノ「…仕留めてやろうかしら?」
朝潮「私、お酒の匂いすら駄目なんだけど…」
曙「マナーすらなって無いわね…!」
如月「するめ臭いし… 本当、電車でマナーの無い人は駄目ね」
榛名「ちょっと注意してきます」
天城「天城も参ります」
榛名「あの、すみません。あまり騒ぐのは…」
隼鷹「あぁ?」
天城「迷惑なので止めてください」
飛鷹「えぇ?迷惑なんてかけてるかしら~」
千歳「ごめんなさいね~。お酒飲んでると解らなくなっちゃうので~」
榛名「ならお酒を飲むのを止めてください。榛名達以外にも貴女方を不快に思ってる方々は…」
隼鷹「うるせぇなぁ… そう言う運命なんだから諦めなっての。第一正義感振りかざして迷惑なんだよ、アンタさぁ」
榛名「『運命』…?」ブチッ
天城「『姉さんが迷惑』…?」ブチッ
全員(あ、地雷踏み抜いた)
榛名「すみませんが、ちょっと来て貰いましょうか」ガシッ
隼鷹「ひっ…」
天城「おい、パイ食わねぇか? と言うか食えよぉ…」スッ
千歳「あら、良いつまみ…」
飛鷹「いただき… うごっ!?」ドサッ
千歳「こ、こきゅ… 助け…」ガクッ
榛名「目だ!耳だ!鼻!!」ドカッ バキッ
隼鷹「」チーン
コトノ「監視カメラのデータはハッキングで誤魔化しておいたわ」
榛名「ありがとうございます」
その後、彼女達は名古屋で『急病人』として搬送された
《京都駅》
コトノ「はぁ、これで貸し1よ」
榛名「…コトノは榛名に貸し4くらい溜まってる筈ですが?」
コトノ「規模が違うでしょ。貴女は目潰し、鼓膜破り、鼻折の3コンボやらかして私が全部誤魔化したのよ?
『お酒に酔って自分で目に指入れて、鼓膜を指で破って自分の顔を殴って鼻を折りました』って映像誤魔化したんだから。でも妹さんのは誤魔化せそうに…」
天城「その点は大丈夫です。 急性アルコール中毒にするよう仕向けただけなので」
ヤマト「寧ろ、どうやってパイにそんな指向性を持たせられるのか知りたいのだけど」
天城「知りません?ホテイシメジって」
初風「んなもんどこで手に入れたのよ!?」
清霜「ホテイシメジって何?」
朝潮「摂取すると体のアルコールを分解する酵素を一時的に奪う成分を含むキノコよ。人間はアルコールを体内で分解するのに『アセトアルデヒド脱水素酵素』が必要、しかしホテイシメジに含有される『コプリン』と言う成分が働きを阻害してしまう…
それでホテイシメジを食べてしまうとアセトアルデヒドを分解出来ず蓄積し、ジスルフィラム中毒症状を起こしてしまうの」
長波「さっぱりわからんが毒キノコみたいなもんか…」
如月「どっちかって言うと食い合わせかしら? タコとアワビの組み合わせみたいなものよ。
アルコール飲まなきゃ無害だし」
野分「寧ろ驚くべき所は、天城さんのパイが何故ホテイシメジに即効性を持たせられたかを問うべきだと…」
天城「そりゃ愛です」
陽炎「愛でどうにかなってたら天城姉さんの料理はもっと上手になってると思うけど」
天城「何か?」
陽炎「い、いえ!何でもありません!」
阿武隈(寧ろキッチンへの立ち入りを禁止されているのにどうやってパイを焼いたかが気になる)
龍鳳「あの、そろそろ特急の時間が…」
衣笠「乗り換え早くない?」
青葉「割と早いですね」
リタ「ともかく移動しちゃおう」
イベント(車内3) 直下
《特急まいづる 車内》
榛名「…」
リタ「…」
初風「二人でだんまりしてどうしたの?」
榛名「・・・いえ、特には」
初風「リタは?」
リタ「zzz・・・」
初風「寝てるんかい・・・」
天城「あれだけはしゃげば疲れますよ。きっと旅行慣れなんてしてないでしょうし」
青葉「この子の記憶では遠出なんて戦闘や訓練以外では全くやってませんでしたから・・・」
天城「そうなんですか・・・ ん? あの人、どこかで・・・」
武蔵「はっはっは! この武蔵の快気祝いだ、たんと食べろ!」
望月「いや、おやつばっかこんな買い込むなよ・・・」
巻雲「行方不明になってて連絡が付いたと思ったら大怪我してエビアレルギーを発症してたり・・・」
武蔵「一体何があったかさっぱりわからん!」
天城「あっ・・・」
初風「どうかした?」
榛名「山梨のサナトリウムで『おみまい』した拉致被害者の一人のようですね・・・」
武蔵「そう言えば巻雲、夕雲姉さんとやらには会えたのか?」
巻雲「いえ、最近はあんまり・・・ 受験勉強で忙しいみたいですが・・・」
望月「ま、時々連絡くれるなら良いんじゃない?」
初風「あの子、夕雲の親戚かしら?」
榛名「そう言えば従姉がいらっしゃると・・・」
青葉「まさかパイロットやってる、なんて言えませんでしょうし・・・」
如月「それに、拉致被害者の救出に関わったりなんて話せ無い事の方が多い筈よ。そんな事、親しい者であれば話し難いに決まってるじゃない」
榛名「夕雲さんだけじゃない、吹雪さんや浜風さん達も家族に話せなくて大変ね・・・」
初風「『化け物や拉致犯と戦ってました』、なんて履歴書にも書け無いでしょうに。化け物に関しては、私も言えないけど」
《東舞鶴駅》
舞風「やっと着いたぁ・・・」
野分「丁度お昼ね」
榛名(やっぱり・・・)
陽炎「どうしたの? さっきからぼうっとしっぱなしよ?」
榛名「・・・何でもありません」
長波「リタ、お前は?」
リタ「・・・眠い。あと、何も感じ無いから平気・・・」
コトノ「なら大丈夫そうね」
初風「これからの予定は・・・ チェックインまで4時間くらいあるわ」
榛名「では各自解散で舞鶴観光にしましょうか」
如月「この辺、海自の施設や五老タワーとか観光施設は事欠かないし西舞鶴まで行けば温泉施設なんかもあるわね」
曙「ま、要するに好きなようにすれば良いんでしょ?」
榛名「はい、ただし最低でも二人以上で行動することが絶対条件です。
そして龍鳳さんとリタは榛名と行動してください。二人はまだこの世界に不慣れなので」
龍鳳「わかりました」
リタ「チッ… 単独行動したかったのに…」
メンバー選択 直下
天城・阿武隈・陽炎・長波・初風・野分・秋月・朝潮・如月・舞風・曙・清霜・ヤマト・コトノ
から1人以上3人まで選択可能
リタ「で、結局この5人ね」
秋月「あの、そう言えば青葉さん達は…」
朝潮「あの三人は早々に舞鶴基地の方に向かいました」
龍鳳「何かやらかしそうな…」
朝潮「曰く『興味がある』との事で」
秋月「艦船などはあの世界には殆ど残っていない… まぁ、この世界の海軍力を知るには丁度良いでしょうね」
リタ「まぁ良いや。それでどこに行くの?」
榛名「そうですねぇ…」
移動先 直下
《食堂》
榛名「う~ん…」
リタ「どうしたの?」
榛名「いえ、海鮮丼にしようか岩牡蠣丼にしようか… 肉じゃがは確定済みなのですが…」
龍鳳「え、えと…」
朝潮「た、食べすぎでは?」
秋月「いえ、榛名さんは両方頼んで足りるかどうか…」
リタ「そう言えば榛名ママって基本大盛りおかわり上等、って感じだよね。でも太らないし」
榛名「昔から燃費悪いんです… 馬力はあるけど、燃費悪くて…」
朝潮「海外製の自動車みたいなものですか」
榛名「8km/L的な…」
龍鳳「それ現代車の中でも最悪の部類じゃ…」
リタ「でもその遺伝子継いでる割に私小食だよ?」
秋月「そこは青葉さんの遺伝子じゃ?」
リタ「あ、納得」
朝潮「で、結局どっちも食べると」
榛名「うぅ…」
秋月「さらに肉じゃがを2人前追加で」
龍鳳「食べますねぇ…」
榛名「良いじゃないですかぁ…」
リタ「食べ過ぎだよねぇ、やっぱ」
イベント 直下
すみません、大食い勝負は結果が見えている(榛名一人勝ち)ので賞金メニューに挑戦にさせて頂きます
リタ「ねぇ、これって?」
朝潮「肉じゃが2キロ、30分で食べきれば1万円…」
榛名「!」ガタッ
秋月「え…?」
龍鳳「まさか…」
榛名「すみません、この肉じゃがチャレンジを…」
店員「申し訳ありません5人じゃ駄目ですよ。一人じゃないとこのメニューは…」
榛名「大丈夫です。榛名一人でやるので」
店員「畏まりました。暫くお待ちください」
20分後
龍鳳「う、うわぁ…」
朝潮「肉じゃが2キロ… 絶対これキツそう…」
秋月「お米が倍は欲しくなりそうですね…」
リタ「余計なもん見つけなきゃ良かった…」
店員「では制限時間は30分… スタート!」
榛名「!」ガツガツ
龍鳳「す、凄い勢い…」
朝潮「み、見てるだけで気分が…」
秋月「恐ろしい所は先程海鮮丼と岩牡蠣丼、そして2人前の肉じゃがを平らげた後だと言う事です」
リタ「胃袋にブラックホールでも入ってるんじゃない…?」
榛名「~♪」
リタ「で、結局完食して賞金を余裕でゲットしたと」
龍鳳「店員さんも『新記録樹立しちゃった』と嘆いてました…」
朝潮「時々榛名さんが姉さんばりの化け物じゃないかと偶に思うのですが」
秋月「それはきっと、間違いじゃないと思います」
次の移動先 直下
すみません、出来れば舞鶴らしいところをお願いします…
再安価 直下
《赤れんがパーク》
リタ「ここは?」
榛名「『赤れんがパーク』、日本の文化財の一つで旧海軍で用いていた建造物を改修した博物館のような施設です」
リタ「う~ん… 『ラプラス』とかオーストラリアのコロニーの残骸みたいなものかな?」
朝潮「どちらかと言うとそれは災害跡地みたいなものだからちょっと違うわね。
連邦の基地を改造して博物館にしたようなものよ。そっちの世界じゃケネディ・スペース・ポートの博物館とか」
リタ「あぁ、『カラバ』だかのリーダーが館長やってたとこみたいなアレか。行った事無いけど」
秋月「あれ、出身どこでしたっけ?」
リタ「ニューフロリダの『セント・ファーガス孤児院』。ある意味、ママの居たとこと似てる」
榛名「…」
龍鳳「どう言う事ですか?」
リタ「私、ティターンズ系の両親に引き取られたんだけど紆余曲折あって強化人間にされたの。多分ティターンズ、と言うかニタ研に売られたんだろうね」
朝潮「うわぁ…」
龍鳳「変な事聞いてしまってすみません…」
リタ「別に良いよ。どうせ私一度死んじゃってるから、記憶のあるやり直しみたいなもんだし。
もう『リタ・ベルナル』だった頃の私は既に居ないから」
秋月「でもリタさんはここに…」
リタ「自我が同じ他人、みたいな感じだよ。私は『リタ・ベルナル』じゃなくて『今のリタ』だから」
朝潮「そうですか…」
リタ「あ、話逸れちゃったけど… ここって何か無いの?」
榛名「確か… 遊覧船やら博物館やらがあった筈ですが…」
リタ「遊覧船?」
朝潮「ここから自衛隊の基地にある船を見ることが出来るみたい」
リタ「自衛隊? 日本軍じゃなくて?」
朝潮「日本軍は70年前、日本の敗戦以降存在していないわ。 日本は憲法で軍を持て無いから、その代わりとして自衛隊って呼ばれるものが存在しているの」
リタ「あ、成る程」
秋月「因みに私達の世界ではそもそも第二次世界大戦が発生していないのでまだ軍が残って居ます。ほぼ壊滅していますが…」
榛名「確かお二人は横須賀でしたっけ?」
朝潮「私達と、初風・野分は元横須賀で本土防衛の為に急遽再編された隊です。 尤も、守れるのは鎮守府近海までギリギリですが…」
龍鳳「慢性的な戦力不足… やはり防衛は…」
秋月「私達では防衛不可能と判断された為、特攻部隊に回されましたし… せめて近海の泊地を壊滅させれば侵攻頻度は減るだろうと言う大本営の目論見でしょうけど」
朝潮「瑞鳳姉さんが助けに来てくれなければ…」
リタ「フェネクスから見てたけど、あの気色悪い化け物は数だけは居るみたいだからね」
龍鳳「瑞鳳さんはその泊地を一撃で吹き飛ばし、艤装も無しに生身で海を走って殲滅したんですか」
榛名「やっぱり大鯨さんの家系って色々と…」
朝潮「それ言わないでください。一家のネジの飛びっぷりは私も気にしてるんですから…」
イベント 直下
ドドドドドド…
朝潮「騒がしいですね… こう言う所では静かに…」
榛名「あれ… この感じ…」ピキィン
リタ「うん、この感じは…」ピキィン
榛名「瑞鳳さん…?」
龍鳳「え、舞鶴に…?」
ビス子「待ちなさい、瑞鳳!」ドドドド
瑞鳳「誰が待ってたまるモンですか!?」ドドドド
榛名「え、あの瑞鳳さんが… 一方的に追いかけられてる…!?」
秋月「あ、彼女は…」
龍鳳「知ってるんですか?」
秋月「前年度艦プラバトル選手権世界大会ドイツ代表、ビスマルク…
またの名を、『クレイジー・サイコ・ロリコンレズ』。瑞鳳姉さん唯一の天敵です」
朝潮「彼女は、世界大会の決勝3回戦までは普通だったんです… ただのライバルポジションっぽい存在だったんです…
でも3回戦で、姉さんが胴着を着た瞬間からその本性を表し隙あらば姉さんを追い回す存在となってしまいました」
ビス子「これは運命なのよ!やっぱり私と瑞鳳は運命の赤い糸で…」ドドドド
瑞鳳「そんな運命要りませんよ!」ドドドド
リタ「よくよく考えたらさ、瑞鳳って恋人みんな女の子じゃん。別に瑞鳳的にはウェルカムなんじゃないの?」
朝潮「姉さん曰く『好意は嬉しいけど、色々と勘弁して欲しい』そうです」
龍鳳「助け舟出したほうが…」
秋月「いえ、彼女は見境の無いロリコンなのでは無いかと言う説がありまして…
なので恐らく榛名さんや龍鳳さんはまだしも秋月や朝潮、そして朝潮とほぼ身長が同じリタさんは…」
リタ「食われるね、確実に」
榛名「…」
どうする? 直下
1.助ける
2.放置
榛名「このまま見捨てるのもアレなので…」スッ
秋月「トマホーク、しかも両刃を2本…」
朝潮「やる気、ですね…」
瑞鳳「い、一体どこまで追いかけて来るの!?」ドドドド
ビス子「どこまでもよ!」ドドドド
瑞鳳「ひいっ!?」ドドドド
榛名「ダブルッ!トマホォォォク・ブゥゥゥメランッ!」ブォン
スパァン!
ビス子「なっ!?」(全裸)
龍鳳「たああああああっ!」とび蹴り
ビス子「ぐはっ…!?」
ドッパァァ!
朝潮「あ、海に吹っ飛んで落ちた」
ビス子「おぼぼぼぼぼぼぼぼ…」
秋月「溺れてます… 今のうちに!」
リタ「瑞鳳!早く早く!」
瑞鳳「リタちゃん!? それに榛名さん達まで… でも、逃げるならチャンスね!」ピューン
瑞鳳「お陰で助かりました…」
榛名「いえいえ、でもどうして舞鶴に?」
瑞鳳「舞鶴基地に少しばかりハシラジマの関連で来てるんです。海自のお偉いさんにハシラジマの運用目的と現有戦力データの提出などの事で報告も色々あるので」
朝潮「戦力データって… 接収とか大丈夫なんですか…?」
瑞鳳「接収する、って話したお偉いさんは軒並み叩き潰したからねぇ… 多分大丈夫じゃない?
モビルスーツや霧はこの世界のパワーバランスを破壊しかねない、だからハシラジマで保管してるってのに」
龍鳳「大変そうですね…」
瑞鳳「引っ張りだこだよ。 この後、硫黄島に新型の受領しに行かなきゃいけないし」
リタ「新型って?」
瑞鳳「霧の技術と宇宙世紀の技術をミックスしたハイブリッドMS作ってるの。
それ以外に『バンシィ』『フェネクス』の修復と『デルタカイ』のオーバーホールもやってるからどの道硫黄島には行かなきゃいけなかったから丁度良かった」
榛名「バンシィ、直りそうですか?」
瑞鳳「現状じゃわかりませんね。 調べたらサイコフレームのチップが軒並み壊滅してたらしいので… なので戦闘があれば改修した『ザクⅢ』を使ってください」
榛名「わかりました」
リタ「あ、ソフトクリーム屋だ。買いに行って良い?」
榛名「良いですよ。秋月さん達もどうです、ご馳走しますよ?」
秋月「ありがとうございます!でも、榛名さんは?」
榛名「私はちょっと瑞鳳さんにお話があるので」
朝潮「わかりました」
榛名「瑞鳳さん、一つだけ聞いて良いですか?」
瑞鳳「構いませんよ」
榛名「今この舞鶴、何か感じませんか? 何か邪気のような、おぼろげな何かが…」
瑞鳳「…肌で感じます。でも、私しか感じて無いんです… 一番カンの鋭い蒼龍さんですら…」
「ふふふふ… 見つけた」
榛名・瑞鳳「ッ…!?」
瑞鳳「この子、普通じゃない…!」
榛名「何、この感じ…!?」
「みぃつけた…」
シュウウ…
榛名「消え、た…」
瑞鳳「今のは一体…」
榛名「…瑞鳳さん、舞鶴基地にモビルスーツは?」
瑞鳳「私のリバウ、そしてバイアラン・カスタム1号機と2号機が」
榛名「もしもの時はリバウ、お借りしても?」
瑞鳳「わかりました。私は報告が終了次第舞鶴を発ちますがもしもの事がありそうなので大鳳達に残って貰い、待機してもらいます。
あと、400ちゃんに言ってザクの搬出もハシラジマから行って貰うように言っておきましょう」
榛名「ありがとうございます」
瑞鳳「しかし、今のはマズイような…」
榛名「あの子、よく無いものを感じました。生きてる人間なのですか…?」
瑞鳳「わかりません。 ただ、あの子は普通じゃ無い… そしてこの舞鶴も…」
今日はここまで
『彼女』の扱いをどうしようか…
あと『ゼロシステム搭載機』は『2機』出します(白い機体と紫の機体)
乙!紫の方は剣術スキル必須だから誰が乗るのか全く予想が付かないな。
>>809
候補としては
・瑞鳳(万能格闘家、リタすら乗っ取りを諦める強靭精神力)
・イセ(対ヤマト戦で日本刀使用)
・愛宕(パイロット候補に名が無い)
・清霜(格闘家?)
・長波(モビルスーツ欲しい組)
かな?
瑞鳳「では私は舞鶴基地の方に戻ります」
榛名「わかりました。ではまた」
瑞鳳「あ、先程のアレは他言無用でお願いします」
榛名「ええ、榛名も何と言って良いかわからないので…」
秋月「あれ、姉さんは?」
榛名「基地に戻りましたよ」
朝潮「一体何の話を?」
榛名「艦プラの修復についてです。盗まれた艦の損傷が激しく、改修が必要になってるとのことで」
龍鳳「ダメージレベルはBでしたが…」
榛名「ダメージレベルが低くともダメージは発生しますし、場外に押し出されたグラーフや榛名の一撃で損傷した信濃は特に酷いそうで…」
リタ「片方、おもいっきりママが原因だよね」
榛名「『ミラーリングシステム』があんなものだと知らなくて…」
朝潮「低出力とは言えPBCを20発一斉に発射する能力、そしてごり押しでの『インフェルノ・ブラスター』…」
秋月「計22発のPBCの直撃を受けて辛うじて原型を留めてるだけマシなのでは?」
龍鳳「そうですね…」
榛名「あ、そろそろ集合時間なので行きましょうか」
リタ「今話逸らしたね」
朝潮「逸らしましたね」
榛名「うぐっ…」
龍鳳「偶に、ですけど露骨に逸らす時がありますよね」
秋月「これもニュータイプの…」
リタ「いや、まったく関係ないから」
視点選択 直下
1.コトノ『異質な感覚』
2.天城『遭遇?』
3.初風『拭えぬ業』
side-コトノ- 『異質な感覚』
《舞鶴湾 引揚記念公園》
ヤマト「やはり、ここが原因みたいね」
コトノ「402に貰った次元の穴が活性化していると言う情報、やはり本物みたい」
ヤマト「榛名はこれを感じて様子がおかしかったのかしら?」
コトノ「多分ね。あの子の能力は未知数、『ニュータイプ』の力で感じ取ってる可能性はある。
でも、それならリタ・ベルナルと青葉も感じている筈よ。あの二人、一応は『ニュータイプ』に最も近い存在だもの」
ヤマト「でも何も感じ無い、つまりは知覚出来て居るのは榛名だけと言う事になる…」
コトノ「いえ、もう一人居るかもよ?先程、舞鶴基地にMSの融合炉の固有反応を検出したもの。
機種は『AMX-107R』ネオ・ジオン軍製ニュータイプ用可変MS『リバウ』、そして『RX-160S』『RX-160S-2』技術試験型改修機『バイアラン・カスタム』1号機及び2号機。そしてリバウのパイロットは…」
ヤマト「『イレギュラー』… いえ、ここは敬意を表して瑞鳳と呼びましょうか。 彼女が居るのね…」
コトノ「しかも彼女、私達がここに来るまでに思いっきり近く走り抜けてたわよ。追いかけられてたみたいだし」
ヤマト「彼女が逃げる… あっ…」
コトノ「方角的には榛名達が移動した方向だったから多分遭遇してるんじゃない?」
ヤマト「後で榛名に聞いてみましょう」
コトノ「恐らく、その事は話に上がるでしょうし。 さて、私達も行きましょう」
ヤマト「記念館の見学してたら次元の穴の調査してたからかなり時間が経ってしまったわ」
コトノ「ついでがメインになってしまうのは人間に良くある事よ。 待って、何か異常は反応が… 原因は、この石?」
ヤマト「この反応… 『アリスタ』の破片…!?」
コトノ「馬鹿な… この周辺どころか、日本国内に『アリスタ』の鉱脈は存在していない…!
それどころか公式ではアリスタは日本に持ち込まれてはいない… 研究機関は全て米国、それに非公式とは言え日本に持ち込まれたのは『大型結晶体』と現在瑞鳳が管理しているもののみよ」
ヤマト「今、舞鶴港には『アレ』が停泊してるけどアリスタを持ち込んでいる筈無いし…」
コトノ「つまりこれは日本に持ち込まれた『大型結晶体』の破片… それか、他次元から漂着したもののいずれか…
そしてこの近辺に次元の穴が存在している事から後者である可能性が高い」
ヤマト「この辺、402辺りにリークしておきましょう」
コトノ「ええ、何かあってから対応できるのは彼女達だけ。今の私達では…」
ヤマト「任せるしか無いようね…」
視点選択 直下
1.天城『遭遇?』
2.初風『拭えぬ業』
3.ストーリー進行
side-初風-『拭えぬ業』
《商工観光センター》
如月「はぁ、これなら舞鶴より去年の箱根の方が良かったんじゃないかしら?」
初風「そうね…」
如月「観光するにもちょっと物足りない感じもするし、もうちょっと面白い所があると思ったんだけど…
どうしたの、ぼうっとして?」
初風「昨日の夜も夢を見たの、あの繰り返される悪夢をね… ここ最近頻度が増してるみたい」
如月「仲間を失った夢、だったわね…」
初風「私の前で死んだ艦娘なんて何人も居る。 MIでも他の作戦でも、何人も死んでる…
でも、あの子の事だけは忘れられないの。自分のせいで死なせたからかしら?」
如月「…」
初風「やっぱり私、バチが当たってるみたいね… 私が死なせたから、あの子も恨んでるのかもしれない…
だからきっと夢にまで出て、私を…」
如月「はぁ… 馬鹿じゃないの? そんな被害妄想」
初風「被害妄想ですって…? アンタに一体、何がわかるってのよ…!」
如月「解らないわよ。 生憎、私は初風ちゃんじゃないしその死んだ子と関わりがあった訳でもない。
所詮、義理の姉妹と言っても私達はそもそも名前も顔も知らなかった他人同士よ? わかる訳無いに決まってるわ」
初風「ッ…! アンタ…!」
如月「今まで聞いてた話じゃ、初風ちゃんがやってるのはただ自分を悲劇のヒロインにしたいだけの自己陶酔よ。
でもね、その今まで聞いた話の中で『その子』が最後に言っていた言葉が本当のものであるならその子は貴女を恨んで無いわ」
初風「どうして… どうしてそんな事言えるのよ!」
如月「その子は死の直前に『生きて』、なんて言い遺したんでしょ? なら、少なくとも恨んでは無い筈よ。
死を免れ無い状況だと悟って、原因となった人間が憎いなら普通そんな事言える?」
初風「あ…」
如月「少なくとも私は言え無い。そうやって死ぬのなら恨み言の一つや二つとか未練タラタラ語った後死ぬわよ。
少なくとも、命を失うその時まで初風ちゃんが生き残るのを願っていた。私でもそのくらいわかる」
初風「でも…」
如月「だから、初風ちゃんはその子の分も生きなきゃ駄目なの。 その子の分まで幸せにならないと、本当に化けて出てきちゃうわよ?」
初風「…アンタの言う通りかもね。私が思い込み過ぎたのかも…」
如月「思い込みが激しいのもアレよね、ホント」
初風「如月、どっか変わったわね…」
如月「そうかしらね。 ま、変わったとすればその原因は1人かしら?」
初風「誰?」
如月「私達のチームリーダー。 あの強くて真っ直ぐなとこ、側で見てればどこかしら自分も変わってくるものよ。
ちょっと不器用なとこはあるけど、そう言うところも含めて榛名さんは好きな方ね」
初風「アンタ、もしかしてそっちの気…」
如月「無いわよ! …と否定出来ない自分が居る気がする」
初風「マジで…」
side-天城- 『遭遇?』
《自衛隊桟橋》
天城「あれ…? 確かここって自衛隊の基地ですよね?」
陽炎「確かね」
阿武隈「うん。間違いなく、ここは自衛隊桟橋。 でもアレ、空母じゃない? しかも乗ってるの、ジェット戦闘機?」
陽炎「何だっけアレ…」
天城「『F/A-18E/F スーパーホーネット』『E/A-18G グロウラー』、しかもホーネットは全部block2モデル。それにまだ試作段階の『F-35B』まで… 」
陽炎「何でわかるの?」
天城「空母系ファイターとして、艦載機の知識は身に付けて居ます。しかしこの空母、米軍の原子力空母みたいですが何故舞鶴に…」
「『ニミッツ級航空母艦ロナルド・レーガン』、東日本大震災の災害救助作戦『オペレーション・トモダチ』において活躍した艦で先日日本へと戻ってきました」
「本来サンディエゴを発つのはもっと遅い時期の予定でしたが、時期が早まり一時的に舞鶴へと寄港しています」
天城「大鳳さん、それに夕張さん!?」
大鳳「こんにちは、天城さん。それに阿武隈ちゃんに陽炎ちゃんも」
陽炎「どうして舞鶴に…」
夕張「ちょっと自衛隊関連のことでやる事があって、ここに寄っているんです」
阿武隈「でも、どうやってここまで?」
大鳳「モビルス-ツよ。今は航空基地の格納庫に隠匿してるけど」
夕張「私達の機体、ブースターさえ付ければある程度の航続距離がありますから」
天城「そ、そうですか…」
大鳳「そろそろ指定の時間の筈だけど… あ、来ましたね」
「流石、チーム・エンガノのメンバーと言った所か」
夕張「そちらほどではありませんよ、グラハム・エーカー少佐」
グラハム「よもやキミ達とこんな因縁が出来ようとは、おとめ座である事に感謝したい気分だ。ところで、そこの三人は?」
大鳳「今年度の選手権日本代表『チーム・ホワイトクリーン』、天城さん、阿武隈さん、陽炎さんです。一応、ハシラジマなどの事情については一通り知ってはいます」
夕張「舞鶴を訪れていたのは偶然、ですけど」
グラハム「ほう、あの『大和』を使うファイターの所属するチームか。 私はグラハム・エーカ-、特殊航空実験部隊『ソルヴレイブス隊』の隊長を務めさせてもらっている。
艦プラバトルもそれなりはこなせる」
天城「それは私達の姉ですけど… 私は天城、『ハクリュウ・ブレイヴ』のファイターです」
阿武隈「同じく、阿武隈です。使うのは『アドミラル・ヒッパー・シュナイド』」
陽炎「陽炎、天城姉さんの妹で使ってるのは『アラスカ・ブレイヴ』よ」
夕張「では少佐、こちらのデータをお渡ししておきます」
グラハム「確かに受け取った。後でビリーに渡して置こう」
天城「データ、ですか?」
大鳳「ええ、次元の穴の関連である『結晶』に近い痕跡が見つかったからそれを渡すのにね」
夕張「私達は一度、米軍の襲撃を受けているので基本的に米軍は信頼出来ていない。なので一応顔見知りの人物に渡してその結晶体研究の第一人者である人に渡して貰うのです」
阿武隈「な、成る程… あ、姉さんそろそろ…」
天城「待ち合わせの時間だ… すみません、私達はお先に失礼させた頂きます」
大鳳「ええ、また今度」
グラハム「合い見える事を楽しみにしておこう、ファイターとしてな」
《ホテル前》
榛名「全員、揃いましたか?」
初風「全員揃ってるわ」
榛名「ではチェックインする前に明日のプランを立てましょうか」
如月「海水浴の予定だったかしら?」
榛名「はい。プラン、と言っても集合時間を決めるだけですから」
清霜「別に朝9時くらいで良いんじゃない?」
榛名「丁度良いかもしれません… 皆さんは?」
朝潮「特に異議は無いです」
天城「その時間で構いません」
榛名「ではその時間、と言う事で。 ではチェックインをしてしまいましょう」
榛名「ふぅ、以外と広い部屋のようですね」
榛名(夕食まで時間はあるし、どうしましょう…)
どうする? 直下
榛名「ホテルの探索をしましょう」
《大浴場》
榛名「大浴場まであるんですか、流石高級ホテル…」
コトノ「あら、榛名」
ヤマト「貴女も入浴?」
榛名「いえ、歩き回ってるだけです」
ヤマト「あら残念」
コトノ「久々に裸のスキンシップ、でもしたかったのに…」
榛名「変な言い方は止めてください!? と言うか裸見せた事無いでしょう」
コトノ「チッ… バレたか」
《レクリエーションコーナー》
榛名「卓球台にマッサージチェア、UFOキャッチャーに古いパチンコ… そして脱衣麻雀」
榛名(典型的なホテルのパターンですね)
榛名「やってみましょう、脱衣麻雀。このタイプ、一度もやった事ありませんから」
榛名「ふぅ、クリアしました」
如月「…一体何やってるの?」
榛名「うわぁ!?」
如月「まぁた脱衣麻雀やってるのね…」
榛名「い、一応20超えてますから…」
如月「変な特技を持ってること…」
《温水プール》
榛名「こんなものまで… ん?」
榛名(あれは、朝潮さん…?)
朝潮「ふぅ…」
榛名「泳ぐにはまだ早いですよ」
朝潮「ひゃぁっ!?」
榛名「そこまで驚かれると困るんですけど…」
朝潮「す、すみません! は、榛名さんもプールに?」
榛名「通りかかっただけです。朝潮さんは何故?」
朝潮「実は私、泳げ無いんです… 艦娘なのに、海軍関係者なのに…」ズーン
榛名「oh…」
《お土産屋》
榛名「お土産、割と充実してますね」
天城「あ、姉さん」
榛名「天城? 誰かにお土産ですか?」
天城「ええ、クラスの皆に。ただ…」
榛名「ただ?」
天城「『食べ物は絶対マズくなるだろうから買うな』と皆に…」
榛名「…」目逸らし
天城「姉さん、そこは嘘でも良いから『そんな事無い』と言ってください…」
【そして夕食後…】
榛名「ふぁ…」
榛名(ちょっと物足りない感じもしますが、美味しかったです)
コンコン
榛名「? 誰でしょう…」
誰だった? 直下
1.コトノ 『忍び寄る影』
2.如月 『罪の所在』
3.陽炎 『今の環境』
如月編 『罪の所在』
榛名(この感じは、如月さん…?)ピキィン
榛名「如月さん、ですね」
如月「良くわかったわね… 少し、話したい事があるんだけど良いかしら?」
榛名「構いませんよ」
如月「ありがと」ガチャッ
榛名「それで、話したい事とは?」
如月「初風ちゃんの事よ。 あの子の様子、大分おかしいの気付いてた?」
榛名「ええ、口数がかなり減ってるので…」
如月「それで単刀直入に聞いてみたの、そしたら『あの悪夢を最近繰り返しで見る』だって。
悪夢については知ってる、と言うか私がバラしたんだけど憶えてる?」
榛名「はい、自分のミスで仲間を死なせてしまったと言う夢ですね…」
如月「週2で魘されてる、って前には言ったけど今じゃほぼ毎日よ。それだけ、あの子の中で罪の意識が膨れ上がってるのかもしれないわ」
榛名「罪の意識、ですか」
如月「あの子、本当は何もかも抱え込んじゃう子で今だって気丈に振舞ってはいるけど本当にいつ潰れるかわからないの…
あの子の中で膨れ上がる『仲間を死なせてしまった罪悪感』は計り知れないわ」
榛名「確かにそうでしょうね… でも、それは初風さん自身がどう向き合うかです。榛名達が干渉すべき事ではありません」
如月「それは、そうだけど…」
榛名「如月さん、己が罪の所在はそれぞれの心の中です。
人は、生きてる内は何らかの罪悪感に囚われて生きています。榛名が、天城の実姉であると偽っていたように… 心の枷をそれぞれ生み出してしまう」
如月「榛名さん…」
榛名「ですが、人はそれを乗り越える事が出来ます。 自分のせいで仲間を失った、と言うのは初風さんにとっての枷でしょう…
でも初風さんも、いつかはその枷を振り切る事が出来る筈です。生きているのならば弔う事も、贖う事も出来るのですから」
如月「あの子がそこまで強ければ、の話だけど…」
榛名「大丈夫ですよ。初風さん、どこか図太いところもありますから」
如月「ず、図太い…?」
榛名「ええ、躊躇無く毒舌を撒き散らしたり弱みに付け込んで脅してきたり…」
如月「プッ… 確かに、図太いかも。でも、聞かれて無いわよね…?」
榛名「大丈夫、少なくとも感じませんから」ピキィン
如月「なら良い… ッ、榛名さん!」
榛名「この感じ…!」
「ふふ、うふふふ… ここに居たんだぁ…」
如月「い、一体何!?」
榛名「わかりません、生きてるのかも実体があるのかも…!」
如月「わかるのは女の子の姿をした、禍々しい何かって事だけね…」
「痛い、痛い… 痛い!アハハハハハハハハハ!」
榛名「くっ…! トマホーク・ブゥゥゥメランッ!」ブォン
スカッ
如月「すり抜けた!?」
榛名「やっぱり、実体が無い…! 虚像ですか!」
榛名「一体何者ですか、貴女は!」
「秋月」
如月「え…?」
榛名「どう言う…」
「朝潮、野分」
榛名「何故三人の名前を!」
如月「まさか…!」
「初風ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
榛名「何て、プレッシャー…!」
如月「私でも解るくらい、ちょっとどころか遥かにヤバイものね…!」
「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる…」
シュゥゥゥゥ
如月「消え、た…」
榛名「何も感じ無い… でも瘴気が大きくなってる…!」
如月「どう言う事…?」
榛名「あの少女、瑞鳳さんと榛名は一度昼間に見ているんです… でも、昼間よりずっと強くなってる…!」
如月「何て事なの…」
榛名「舞鶴特有の現象か、それとも誰かに引っ張られてきたのか…」
如月「誰かに引っ張られた…?」
榛名「恐らく先程名前が挙がった4人の内誰か、それとも全員か…」
如月「まさか、初風ちゃんが原因なの…?」
榛名「恐らく、一番可能性が高いのは初風さんです… そして榛名達の想像が正しければあの少女は…」
如月「初風ちゃんが、死なせてしまった艦娘… そして残り三人の同僚だった…」
榛名「…この件に関しては伏せましょう」
如月「どうして!? だって今…」
榛名「榛名の感覚が正しければ、あの少女が出現していた際に周囲の空間と榛名達は切り離されていました。
なので恐らく、誰も榛名の声を聞いていないでしょう… それに榛名や如月さんが感じたものも、何も感じて無いと思われます」
如月「無用な混乱を招く可能性があるって事?」
榛名「はい。しかし、榛名からヤマトとコトノ経由で瑞鳳さん達にも情報をおくります」
如月「それしか、対処法が無い様ね…」
榛名(アレは本当にマズイかもしれません… ザクの輸送を早めて貰わないと…)
コトノ「そう… それで、そのヤバイ系少女は?」
如月「目の前で消えたわ」
ヤマト「私達が気付けなかったのは先程の空間異常のせい、そして空間異常はこの部屋を世界から一時的に切り離す為のもの…」
榛名「はい。榛名は如月さん以外を感じられませんでした…」
コトノ「やはり、舞鶴に何かしらの異常が起きてるのは間違い無い… この件は誰にも?」
榛名「ええ、『少女』について知っているのは榛名と瑞鳳さんに如月さんだけです」
ヤマト「この件に関しては出来るだけ口外しないようにしてください。もしかすれば人間、それどころか霧が対処出来る範疇を超えているかもしれないので…」
コトノ「本当なら舞鶴から一刻も早く脱出する、ってのが最良手段なんだけどそうもいかないでしょ?」
如月「もしかすればこれっきり、かもしれないし… 最悪仙台までヤバイ系少女が憑いて来るかもしれない」
榛名「つまり、舞鶴で全ての決着をつけなければ…」
ヤマト「戦うつもり?」
榛名「降りかかる火の粉は払うまでです。それが火の粉じゃなくて火砕流だろうと隕石規模であろうと…」
コトノ「なら手伝わせて貰うわ、確かめたい事もあるし」
如月「確かめたい事?」
ヤマト「こちらの話です。ですが恐らく、この一件が関わっているのは間違い無いでしょう」
榛名「コトノにヤマト、一つだけ聞かせてください」
コトノ「何かしら?」
榛名「その確かめたい事とは、貴女が瑞鳳さんに討たれた一件と関係が?」
ヤマト「やはり、鋭いですね… ええ、関わっています」
コトノ「ただそれが直接の原因では無いわ。 私達はあの時、遅かれ早かれ彼女達と敵対してたもの」
榛名「で、今は?」
ヤマト「彼女達、と言うか人類と敵対するつもりは無いと言っておきましょう」
榛名「…わかりました」
コトノ「あら、親友を疑うの?」
榛名「二人は自分が前科何犯だと? いきなりバイトと言って箱根に拉致して全部仕事押し付けて逃走したり、学祭警備のバイトでわざと不良集団煽って喧嘩に巻き込ませたり…
寧ろ何故疑われないのか、榛名は聞きたいところですが?」
ヤマト「箱根の件はその分、お給料3人分を渡しましたよ?」
榛名「ええ、思いっきり2割ピンハネしてましたね」
コトノ「バレてたのね…」
如月(何でこの三人、親友なんかやってるのかしら… 榛名さんが一方的に被害被ってる気がするんだけど)
榛名「まぁ良いでしょう… もしもの際は、よろしくお願いしますよ」
《翌日 野原海水浴場》
阿武隈「ここが、海水浴場なんだ…」
天城「なんだか、人がいっぱいですね」
長波「連休だから仕方無いんじゃないか?」
陽炎「ま、良いじゃない。私達だけ~ってなったら恥ずかしくてその場で釣りでも始めるけど」
龍鳳「これが海水浴場ですか…」
野分「初めてなんですか?」
龍鳳「はい、外界に出る事自体無かったので…」
舞風「そりゃあんなシェルターで育ったんだもんね」
龍鳳「だからこうやって海水浴って、やってみたかったんです」
青葉「大変そうですね…」
リタ「海かぁ… 私も何気初めてな気がする」
秋月「そうなんですか?」
朝潮「人類が宇宙に進出してしまえば海水浴と言う文化も廃れるんでしょうか」
衣笠「寧ろ娯楽用コロニーとかにありそうな気がするんだけどね」
リタ「ところがどっこい、そう言うのって大体金持ち用なんだよね。サイド6の『フランチェスカ』とか」
古鷹「うわぁ、そう言うところは宇宙世紀もシビアなんだ…」
初風「…」
如月「どうかしたの?」
初風「何でも無いわ。 艦娘の頃は、海水浴を楽しむ余裕なんかも無かったし…」
清霜「言われてみればそうだよね。海とか見慣れてるけど、楽しむところじゃなくて戦場だもの」
曙「楽しむ余裕が生まれるってのは良い事なんじゃないの?」
ヤマト「海水浴、こう言う人間的文化に触れるのも悪くはありませんね」
コトノ「あっちの世界も海は戦場だから泳ぎたいとも思わないだろうし」
榛名「ではこれから解散で、お昼になったらバーベキューの用意があるので1130になったら一旦集合しましょう」
全員「はーい」
イベント 直下
榛名「ふぅ、これで準備完了ですね」←水着+釣り装備
曙「ちょっと、何で私まで…」←水着+釣り装備
陽炎「アンタ、泳げ無いからでしょ」←水着+釣り装備
曙「つーか榛名、何でアンタだけガチ装備な訳?」
榛名「一人暮らしの際に食料確保の為に揃えました。初期投資さえしてしまえば後は交通費と餌代だけで釣り放題ですから」
陽炎「ま、釣れればだけどね」
榛名「~♪」←8匹
陽炎「おっ引いてる引いてる…! なんだ、クサフグか…」←4匹
曙「うぐぐぐ…!」←0匹
榛名「あ、このチヌ大きいです!」
陽炎「だから、何このクサフグ!? さっきから3回目よ!?」
曙「うるさ~い!」
榛名「どうかしました?」
曙「アンタら嫌味!? 何でアンタらばっか釣れてんのよ!?」
陽炎「は?私なんてマトモに釣れたのキスとアイナメで残り全部クサフグよ?」
曙「ゼロよりマシでしょ、ゼロよりは!」
榛名「食べれなければ釣れたとは言えません」
曙「アンタもよ! 何でさっきから無駄にカレイやらチヌやらデカイのばっか捕まえてるわけ!?」
榛名「知りませんよ」
曙「あぁ何かもうこの姉妹イラつく!」
陽炎「そんな事より…」
曙「何よ!」
陽炎「アンタの竿、引いてるわよ?」
曙「きたぁぁぁぁぁぁぁ!」グイグイ
榛名「割と大きな引きですね」
陽炎「バケツとか長靴じゃなきゃ良いけど」
曙が釣ったもの 直下
1.艦娘だった
2.サメだった
3.ビス子だった
4.その他
曙「お、重い…!」グググ
榛名「ちょっと貸してください… なっ、お、重い…!?」
陽炎「ね、姉さんですらそう言うってどんだけ!?」
榛名「このままだと引っ張られる…! 二人共、ちょっと榛名の腰を掴んでください!このまま引っ張ります!」
曙「仕方無いわね…! その代わり魚拓は私名義よ!」
陽炎「んな事どうでも良いからさっさとしろ!」
榛名「いっせーの…! とりゃぁぁぁぁぁぁ!」
ザッパァァァァァァァン!
ビタン!
「うぐっ!?」
全員「え?」
陽炎「…あれ、艤装よね?」
曙「え、ええ…」
榛名「魚拓します?」
曙「魚拓じゃなくてもう人拓でしょ…」
「痛い…」
榛名「だ、大丈夫ですか…?」
「あ、どうも…」
陽炎「あ、アンタ…!」
誰だった? 直下
1.風雲
2.満潮
3.江風
4.その他(既出、主人公候補 NG)
陽炎「ま、間宮さん!?」
間宮「え… 陽炎ちゃん…?」
曙「間宮って、あの…」
榛名「お二人共ご存知なんですか…?」
陽炎「『給量艦 間宮』、大規模作戦の時にしか関わった事は無いけど… 一応顔見知りではある」
間宮「えと… この前のE-5で行方不明になったんじゃ…」
曙「取り敢えず、間宮さん。何があったんですか?」
間宮「何と言えば良いのかしら… 作戦準備の為に艤装の調整してたらいきなり何かに引っ張られて…」
榛名「あっ…」
陽炎「どう言う事?」
榛名「えっと、多分なんですけど… 曙さんが釣り針を垂らした先が次元の穴の先で、それが洋上に繋がっていた為に釣り針が艤装のどこかに引っかかったんです。
それで榛名達が強引に引っ張ったせいで次元転移をしてしまったと」
曙「何それ!? 無茶苦茶過ぎない!?」
間宮「釣り針? 次元転移?」
陽炎「そう言えば事情も知らないのか… 取り敢えず説明しないと」
間宮「では、ここは元の世界とは違う…」
榛名「はい。貴女は偶然ながら曙さんに釣られて転移してしまったんです」
曙「釣り上げたのアンタでしょ!?」
陽炎「いや、姉さんの腰引っ張ったの私達だから釣り上げたのは私達よ」
間宮「ど、どうやって戻るれば…」
榛名「ここを潜って次元の穴に飛び込むか、それともハシラジマか400さん達の転移装置を使わせてもらうか… 聞きますけど、泳げます?」
間宮「すみません、泳いだこと無いです…」
陽炎「oh…」
曙「マジでどうすんの…?」
榛名「取り敢えず風邪を引かれるとアレなので榛名か天城の着替えをお貸ししましょう。
それでもうそろそろ時間ですし、一旦合流して皆と検討しましょうか」
間宮「皆…?」
陽炎「艦娘が14人に普通の人間が1人、メンタルモデル二人とデザインチャイルドが2人に出自不明が1人」
曙「ここ含めると、だけど」
間宮「お、多いですね…」
初風「で、曙はものの見事に間宮さんをフィッシュしたと」
曙「フィッシュ言うな!」
衣笠「今日から曙の事は『フィッシュ曙』って呼んで良い?」
清霜「やーい『フィッシュ曙』~」
長波「『フィッシュ曙』~」
曙「うっさい、スリーアミーゴス!」
舞風「スリーアミーゴスって何?」
コトノ「この前再放送でやってた踊る○捜査線の署長一派の事よ」
朝潮「それでウチの馬鹿3人組、衣笠・清霜・長波をそう呼んでいるの」
青葉「あ、トリオ・ザ・タイツと同じ扱いですね」
古鷹「それにしても、何でよりによって間宮さんを釣り上げるの…?」
天城「知りませんよ…」
阿武隈「お久し振りですね、間宮さん」
間宮「阿武隈さん… 貴女もこの世界に…」
阿武隈「ええ、偶然に偶然が重なって今は榛名姉さんにお世話になっています」
間宮「姉さん…?」
阿武隈「戸籍上の姉、としてですけど。でも本物の妹みたいに扱ってくれています」
間宮「そうですか… 戻ろうとは?」
阿武隈「最初、まだ正式に引き取られる前には思っていました。でも結局、こっちの方が居心地も良いし色々と知っちゃいましたから…」
間宮「知った、ですか…?」
阿武隈「大本営は初風ちゃん達に特攻命令を出したり飛龍さん達にわざと偽情報を流していたり、挙句の果てにはこの世界に存在していたかつて在りし日の艦の魂の生まれ変わり『転生者』の拉致を繰り返していました」
間宮「なっ…!?」
阿武隈「基本、大規模作戦以外は本営に居る間宮さんなら知ってると思いましたが…」
間宮「いえ、初耳です…」
阿武隈「なんとか拉致犯を捕まえる事は出来ましたが、結局指示していた人間には逃げられましたし… でも被害を増やす事はギリギリで防げました」
間宮「でも攫ったところでどうやって戦わせようと…」
阿武隈「薬物で自我を破壊し、洗脳していたようです」
間宮「なんて非道な…!」
阿武隈「だから私は、大本営から離れました。 あの青葉達も最初は利害の一致からの行動でしたが真実を知り、本営側から離反する覚悟を決めて居ます」
間宮「あの本営直属の人達でも知らないなんて… 確かに、本営もなりふり構わないような動きがあります。最近では敵が新しい巨大兵器を投入してるからその対応に追われてるとか…」
阿武隈「巨大兵器… もしかして、モビルスーツ!?」
間宮「モビル、スーツ…?」
阿武隈「この世界とも私達の元の世界とも違う世界、そこに存在する兵器です。私達も一度戦闘をした事がありますし、私達の中にもモビルスーツに乗れる人も居ます」
間宮「モビルスーツ、それが巨大兵器の…」
阿武隈「詳しい事は姉さん、さっき間宮さんを釣り上げた人に聞いてください」
榛名「モビルスーツについて、ですか?」
間宮「はい。教えて頂けませんか?」
榛名「リタ、間宮さんにモビルスーツの簡単なレクチャーしてください」
リタ「ええ~!? 今魚のウロコ取ってるのに…」
間宮「あ、ちょっと包丁貸して下さい」
リタ「?」
間宮「!」シュッ!
榛名「い、一発で鱗を全て…」
間宮「この位、簡単ですよ。 では、教えてください」
リタ「仕方無い… モビルスーツって言うのは"Mobile Space Utility Instrument Tactical"、『戦術汎用宇宙機器』の略称だよ。
宇宙に出た人類が作り出した機動兵器、つまりこの世界で言う所の戦車や戦闘機を人型にした存在の事。MS-01『モビルスーツ』を始祖として発展し、様々な機種が色んな勢力によって生産されるようになったの」
間宮「戦闘機や戦車と一緒、ですか…」
リタ「うん。 その用途によって発展した機体もあるからね。
機動性を持たせる為に航空機に変形出来るモビルスーツや海の中でも使えるモビルスーツ、支援用砲撃特化モビルスーツやらね」
間宮「成る程、ありがとうございます」
榛名「龍鳳さん、そこのアイナメ取って下さい。塩焼きにしますので」
龍鳳「わかりました。 こっちのカレイは?」
榛名「どうしましょう… から揚げにしようにも油が無いし、塩焼きにするのも…」
間宮「あ、ではお刺身にしてしまいましょう」スパァン!
榛名・龍鳳「!?」
榛名「は、はやい…」
龍鳳「調理速度が私達とは段違いです…!」
間宮「ふふっ、これでも給糧艦ですから」
リタ(最近、麻痺してきたなぁ… バケモンみたいな人間しか見てないもん)
如月「で、バーベキューの予定の筈が…」
野分「間宮さんのフルコースになってしまった、と」
間宮「久々に良い材料だったので、つい張り切ってしまいました…」
ヤマト「あら、美味しいわ…」
秋月「個人的にはどうやってこんなに限られた食材や調味料でここまで出来るのか知りたいです…」
陽炎「そりゃアレ、間宮さんクォリティよ」
清霜「理由になってないし」
午後イベント 直下
榛名「ではこれより、予定通りビーチバレー大会を開催します」
間宮「え、私もですか…?」
榛名「取り敢えず参加、と言う事で。人数足りなかったので」
間宮「えぇ…」
榛名「今から7チーム、三人ずつに分けたいと思います。
ここにあるクジを一人ずつ引いて貰って、それでチームを分けましょう」
榛名のチームメイト 直下
天城・阿武隈・陽炎・長波・初風・野分・秋月・朝潮・如月・舞風・曙・清霜・リタ・青葉・古鷹・衣笠・ヤマト・コトノ・龍鳳・間宮
から二人
榛名「えっと、チーム番号は4…」
龍鳳「あ、私ですか」
天城「姉さん、私もです!」
榛名「天城と龍鳳さんですね」
榛名(あとのチームはこんな感じですか…)
1.野分・舞風・初風
2.陽炎・阿武隈・曙
3.朝潮・秋月・ヤマト
4.榛名・天城・龍鳳
5.コトノ・青葉・古鷹
6.衣笠・清霜・長波
7.間宮・リタ・如月
初風「あれ、優勝すれば何か景品あるの?」
榛名「優勝景品は…」
優勝景品 直下
榛名「無いです!」
清霜「えぇ~!?つまんないー!」
榛名「と、言われましても…」
曙「何で用意しなかったのよ!」
榛名「え、じゃあこれで…」つクサフグ
陽炎「ちょ、それ私釣ったやつでしょ!?」
榛名「どうせ食べれないし、死んでますし」
長波「適当過ぎるわ!誰が魚の死骸なんぞ要るか!」
間宮「あ、ちょっと待ってください」ガサゴソ
榛名「何かあるんですか?」
間宮「丁度羊羹が3本、艤装の中に残っていました。給糧艦の艤装には冷蔵庫があるので保存出来るんです」
艦娘一同「!!」ガタッ
艦娘以外「!?」
朝潮「これは、負けられなくなったわ…!」
リタ「え?え? 皆ものすごい邪気だよ!?」
初風「当然じゃない、あの『間宮の羊羹』よ?」
天城「そ、そんなに凄いものなのですか…?」
阿武隈「凄い、なんてものじゃない。幌筵に居た時、陽炎ちゃんと長波ちゃんと三人でギンバイしようとしたけど司令と秘書艦が横領したせいで失敗したり支給されたら即他の艦娘に奪われそうになるし…」
野分「その美味しさと入手のしにくさ故に取引材料になったりどんな不正でも羊羹一本で揉み消せる、なんてのもあった程伝説的な存在だったのです」
如月「しかも私達、阿武隈さんを除けば駆逐艦だらけ… 支給優先度は戦艦・空母が最優先だったから回ってくるのは殆ど最後なのよ?」
秋月「つまりその味を知らぬまま死んで逝く者も多く、『死ぬ前に食べたい食べ物』でNo.1を飾ったりもしたのです」
青葉「青葉達も、色々な場所で散々な目に逢いましたが間宮羊羹だけは絶対に食べたいと思っていましたよ…!」
古鷹「ウチの部署じゃ前線より優先度が低いから流れてこないし…」
衣笠「しかも事件を起こしたドサクサに乗じて基地かっぱらおうとしても、その基地の艦娘がドサクサに食糧庫からかっぱらって行くから結局奪え無いし…」
コトノ「…その事実、当人知ってた?」
間宮「え、えと… 初耳です」
ヤマト「当人が知らぬ間に伝説的存在になってたのね…」
艦娘一同(この戦い、絶対に負けられない…!)ゴゴゴゴゴ
龍鳳「異世界の艦娘って、羊羹一本でここまで…」
榛名「マズイかもしれません…」
天城「どう言う事ですか?」
榛名「榛名達のチームだけ、艦娘が居ません…!」
龍鳳・天城「あっ…」
榛名「士気で榛名達が負けちゃってますよ!?」
1回戦 『榛名チーム』VS『スリーアミーゴス』
衣笠「よっし!二人共、攻めるよ!」
榛名「い、やはりテンションが異様に高い…」
清霜「当然!間宮羊羹となればね!」
天城「た、単純と言うか何というか…」
長波「私等全員馬鹿だからな!馬鹿は一直線なんだよ!」
龍鳳「踊る○捜査線のスリーアミーゴスよりタチ悪いです…」
龍鳳「榛名さん、パス!」
榛名「たぁっ!」スパイク
衣笠「しまっ…」
初風「そこまで! 勝者、榛名チーム!」
清霜「食べたかったよ…」
長波「くそっ… くそぉぉぉぉぉぉ!衣笠ぁ!」
衣笠「衣笠さんの責任なの!?」
龍鳳「えと、私達が悪人に見えてるような…」
天城「恐らく、羊羹を奪った仇敵なのでしょうね…」
榛名「何か上がったテンションが急降下するのを見ていると辛くなってきます…」
2回戦 榛名チームVSコトノチーム
コトノ「正直言って良いかしら? テンション上げなきゃ駄目なの、これ?」
青葉「絶対に勝たなければならないのですよ!」
古鷹「どんな事をしてでも… 例え重力操作やらクラインフィールドを使ってでも勝たないといけないんです!」
榛名「いや、それは卑怯なので禁止です。やるなら対ヤマトの時にやってください」
龍鳳「何でもアリ、と言うルールならばこちらにも対策がありますので」
天城「パイの用意は出来てるぞぉ~ さっきの魚も使ってなぁ…」
三人「ごめんなさい普通にやります」
天城「龍鳳さん、お願いします!」
龍鳳「えいっ」パァァァン
古鷹「きゃっ!?」
初風「勝者、榛名チーム!」
青葉「そ、そんなぁ…」
コトノ「ホ…」
榛名「コトノが本当に何も使われなくて良かったです」
コトノ「当然よ。あんなモノ食べたら、絶対また機能停止する自信があるわ…」
決勝戦 榛名チームVSチーム幌筵
榛名「阿武隈に陽炎、あと曙さん…」
曙「あとって何よ!? 私はついでか!?」
天城「ヤマトさんを打ち破るとは…」
陽炎「フフン!優勝候補の一角は崩した、後は…!」
阿武隈「悪いけど、間宮羊羹がかかっている以上負けられない…!」
龍鳳「羊羹だけでこんな争いに発展するなんて…!」
曙「あの位置よ!天城を狙いなさい、陽炎!」
陽炎「貰ったぁ!」スパァン
榛名「天城ッ!」
天城「えいっ!」バンッ
阿武隈「ふ、防いだ!?」
龍鳳「天城さん、決めてください!」ポンッ
天城「はぁぁぁぁぁぁっ!」パァン
曙「げふっ!?」顔面
榛名「あ、曙さん!?」
天城「あ…」
曙「」チーン
初風「勝負あり、榛名チームの優勝!」
阿武隈「しまった、あの姉にして妹有りってくらい天城姉さんも運動神経良いの忘れてた…!」
陽炎「曙、しっかりしなさい!曙ぉぉぉぉぉぉぉ!?」
龍鳳「軽い脳震盪ですね…」
榛名「と、取り敢えず優勝は出来ました…」
間宮「え、えと… はい、景品の羊羹です」
艦娘一同「…」ズーン
天城「し、沈みが激しい…」
榛名「ちゃ、ちゃんと分けますから! 3本ちゃんと21等分、それで構いませんね二人共?」
龍鳳「この恨みがましい視線から逃れるためなら…」
天城「仕方なしです…!」
この後、羊羹を分けたお陰で三人の評価は上がったと言うのは別の話である
榛名「さて、片付けも終わりましたしそろそろ帰りましょう」
間宮「あ、私は…」
榛名「ちゃんと1泊だけですがお部屋は用意出来ましたので、身の振り方はこれから考えましょう」
間宮「わかり、ました…」
初風「…」
如月「はぁ、まだ何かあるの?」
初風「何か、嫌な感じがする…」
曙「は?アンタまで榛名とリタとおんなじ事言うの?」
初風「違う、そうじゃない…! 何か嫌な予感が…」
朝潮「うん、初風の言う通り何か変な感じがする…」
野分「さっきから、どこからか見られているような…」
秋月「視線を感じるんです… それも嫌な…」
舞風「野分達まで…」
青葉「リタ、わかります?」
リタ「ちょっとだけ、でもそんな怯える程のものじゃ…」
陽炎「…あれ、あの子は?」
古鷹「こっちに、女の子が…」
阿武隈「どこかで見た感じ… ッ!? 不味いかも、アレは…!」
天城「一体どうしたのですか、阿武隈?」
阿武隈「忘れもしない…! あの子、私がE-2で戦ったヤツにそっくり!」
長波「本当だ… だが、あれはどう見たって人間、深海棲艦じゃ…」
如月「榛名さん!この子って…!」
榛名「榛名と如月さん、瑞鳳さんの見たあの『少女』…!」
「みぃつけた…」
野分「なっ!?」
秋月「嘘…」
朝潮「あ、在り得ない… だって、私達の目の前で…!」
初風「何で、何で… 何で、ここに居るのよ!?」
初風「春雨!」
春雨?「ようやく見つけましたよ、初風… それに朝潮、秋月、野分も」
コトノ「どうやら、榛名の言ってたヤバイ系少女の正体は…」
ヤマト「この子、ですか…」
リタ「下がって皆、コイツマジでヤバイかも!」
春雨?「あぁ、それに貴女も居ましたね。黒いロボットさん?」
榛名「黒いロボット… 榛名の『バンシィ』ですか…!」
春雨?「あの時殺したと思いましたが、まさか生き延びているとは僥倖です…」
朝潮「春雨、確かあの時…!」
春雨?「ええ、死んでますよ。ちゃんと、お腹に穴を開けられて艤装の誘爆に巻き込まれてね」
秋月「じゃあどうして… 何でここに居るんですか!」
春雨?「復讐ですよ」
野分「復讐…?」
春雨?「春雨を殺した、見殺しにしたお前達への復讐に決まってるじゃないですか!」
榛名「何てプレッシャー…!」
リタ「う、動け無い!?」
初風「嘘… 嘘よ…! 春雨は…」
春雨?「『そんな事出来る子じゃない』、そう言うつもりでしょう」
初風「なっ…」
春雨?「でもねぇ、出来ちゃうんですよ。憎いから、殺したいから!」
衣笠「コイツ、まさか…」
春雨?「来なさい、我が眷属…!」キィィィィィ
ドドドドドド!
天城「じ、地震!?」
清霜「み、見てあの光!」
如月「あれは… 次元転移の光なの!?」
リタ「何かいっぱい来る!」
ズガァァァァァン!
青葉「アレは…!」
龍鳳「モビルスーツ!?」
舞風「『カブスレイ』に『ハンブラビ』、それに『バーザム』まで…」
野分「春雨、あの機体は…!」
春雨?「ええ、春雨が呼びました…貴女達ごと、この世界を消し去る為に…!」
朝潮「なっ…!?」
春雨?「消えましょうか、水底へ… 来い、我が半身!」キィィィィン
ドドドドドド!
陽炎「ま、まさかあの機体は!?」
長波「NZ-000… あの世界で見た大型モビルアーマー…!」
リタ「『クィン・マンサ』!?」
榛名「あの時の…」
春雨?「じゃあ宣戦布告、といきましょうか」
コトノ「宣戦布告…?」
春雨?「今から貴女達を皆殺しにして、全員水底へ引き摺りこんであげましょう…」メキメキ
間宮「体が…」
榛名「違う、肉体だけじゃなく存在そのものが造り変わっている…!」
駆逐棲姫「カナラズ、オマエタチヲコロシテヤル!」パァァァァァ
初風「あ… ぁ…」
如月「消えた…?」
榛名「違う、転移です! あの子は、クィン・マンサの中に…!」
リタ「アイツ、撃ってくる!皆下がって!」
ビシュウウウウウウ! ズガァァァァァン!
野分「くっ… 本当に撃ってきた…」
秋月「深海棲艦に取り込まれてる…」
朝潮「じゃあ春雨はもう…」
陽炎「…死んでるわ」
間宮「あれがモビルスーツ…」
阿武隈「深海棲艦なんかとは比較にならない、艦娘なんて一蹴されるだけ…」
初風「何で、どうして…」
榛名「初風さん…」
初風「どうしてなのよ…!春雨ぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
榛名(拭えぬ業は、私達の日常すらも蝕み世界に対し牙を向いた。 そしてこれが、安息の日々に終焉を齎す一撃だった)
第15話『安息の日』 終
これで現スレでの本編の更新は終了となります
残りは小ネタを実施していきますのでよろしくお願いします。
現在確定しているのは
・『新たなるガンダム』
・『対決列島 THE LAST FORTUNE』
となります
小ネタリクエスト ↓5まで
《シュフ天城 間宮修業スペシャル》
間宮「天城さんに料理を、ですか?」
榛名「ええ… 正直、榛名にはもう矯正不可能です。どうにかなりませんか…?」
阿武隈「このままだと学校の調理実習でも死人を出すかもしれないし…」
榛名「謝礼はきちんと致しますのでお願いします!」
間宮「…わかりました、出来る限りやってみましょう」
間宮「まずは料理の『さしすせそ』を言ってみてください」
天城「えっと… 『さとう』『しお』『す』『醤油』『みそ』です」
間宮「…あれ?」
間宮(普通、こう言う通称メシマズの類だと言えない筈ですが… 大体最後がソースになりますし…)
天城「どうかしましたか?」
間宮「何でも無いけど… まずは簡単なものから参りましょう」
天城「簡単なもの、ですか?」
間宮「ええ、余程の事じゃないと失敗しないものです」
間宮「まず用意するものは、白菜と豚バラの薄切りです。まず薄切りにして、豚肉を白菜と同じくらいの大きさにします」トントン
天城「こ、こうですか…?」
間宮「まぁ、ちょっと歪ですが大丈夫です。 次に豚肉を白菜の隙間に挟んで、挟み終わったら4等分に切り分けます」
天城「挟む… ここで隠し…」
間宮「はいストーップ! 余計なものを入れちゃ駄目です!」
天城「はい…」ショボン
間宮「因みに何を入れるつもりだったんですか?」
天城「えと、これです」つ天城特製、謎の異物
間宮「あ、うん… それだけでもうヤバイ何かって言うのわかるから…」
間宮(こう言う所が原因なのかも…)
間宮「気を取り直して… じゃあさっき挟んで切った豚肉と白菜を鍋に敷き詰めましょう」
天城「ちゃんと揃えて…」セッセッセ
間宮「敷つめ終わったらお鍋の半分程水を入れてみりん、そして醤油を適量入れましょう。 適量は私が量っているのでくれぐれも余計なものを入れ無いように」
天城「は、はい!」
間宮「あとは弱火で15分以上煮込めば…」
天城「完成、ですか?」
間宮「この間にネギを刻んでおいて、大根を摩り下ろしましょう」
天城「わかりました」
間宮「…と言う感じだったんです。ちゃんと見ていたんです…!」
榛名「」チーン
龍鳳「でも、何故か榛名さんは食した瞬間意識を失ってしまったと…」
古鷹「どこかで間違いが…」
青葉「いえ、見ている限りは普通でしたし…」
間宮「ちゃんと監視していたんで何も入れていない筈なんです…!」
ヤマト「いえ、間宮さん。貴女は一つだけ大きな間違いに気付いていないわ」
間宮「私に、間違いが…!?」
コトノ「今この衣笠を使って調べたのよ、調理過程でどこかに間違いがあると」
衣笠「」チーン
長波「衣笠ぁ!?しっかりしろ!?」
陽炎「ま、まだ呼吸はあるから…」
阿武隈「で、何が間違いだったの?
ヤマト「原因は、この醤油です」
リタ「ま、まさか…!?」
コトノ「この醤油、実は…」
ヤマト「天城さん特製だったのです」
全員「(絶句)」
コトノ「さっき自白があったわ。 『姉さんに食べて欲しくて、前日の夜にすり替えて置いた』ってね」
阿武隈「うん、これは間宮さんは悪く無いと思う」
間宮「いえ、気付けなかった時点で料理人失格です… いっその事修業のやり直しを…!」
古鷹「お、落ち着いてください!」
陽炎「そ、そうよ! 天城姉さんは後でギッチギチに絞めておくから!」
長波「この一件で、そう言う所がなくなれば天城姉だって料理が出来るってことがわかったんだから大丈夫だろう!」
コトノ「はぁ… 全然わかってないわね」
リタ「どう言うこと?」
ヤマト「そう言うところが治らないから、メシマズなんでしょう」
全員「…」
その後、呆れたコトノとヤマトによってキッチンにセンサーが取り付けられた。そして衣笠は再び日帰り入院した。
《シュフ天城 間宮修業スペシャル》 終
小ネタ 『対空射撃じゃありません、戦闘機の修業です!』
《自衛隊松島基地》
榛名「はい、何故か自衛隊松島基地に来ております」
曙「何で…?」
古鷹「しかも、何故この面子で…」
秋月「共通点あります…?」
天城「私達が空母のファイターである事しか…」
榛名「はい、天城の正解」
全員「え?」
榛名「実はウチの常連に松島基地のエースがいまして、そのツテで戦闘機の操作技術を一から叩き込んでくれるとのお話です。
この松島基地はパイロットの養成施設、と言う事でその設備もあるので丁度良い機会だと」
古鷹「確かにそう言う人は居ましたが…」
榛名「そろそろ予定の時刻ですが…」
誰だった? 直下
1.ディエス・ロビン(ドナ・スター)
2.ルガー・ルウ
3.ジャコビアス・ノード
4.その他(ガンダム系キャラのみ)
ジャコビアス「ほう、それが空母ファイターの面々か」
榛名「お久し振りです、ジャコビアスさん」
ジャコビアス「暫くぶりだな。最近の活躍、聞いているぞ」
榛名「ありがとうございます」
曙「誰…?」
ジャコビアス「失礼した。私はジャコビアス・ノード、自衛隊特別外人航空部隊『キマイラ』に所属している」
古鷹(この人、隙が無い…! スナイパーの雰囲気だ…)
ジャコビアス「ほう… 見所のある者も居るな。 そこのキミ」
天城「は、はい!」
ジャコビアス「キミは艦載機の操作能力に長けている。磨けばさらに光るだろう」
天城「は、はぁ…」
ジャコビアス「そうだな… キミは防空射撃に特化している、一定のレンジに追い込んで対空兵装で潰すスタイルが合っているか」
秋月「そ、そこまでわかるんですか!?」
ジャコビアス「これでも昔PMCの社長をやっていたのでな。人のセンスを見抜くのは得意だ。 キミは… 別の空母をサポートする形が最も合っている」
曙「サポート役… メインアタッカーじゃ無い…」
ジャコビアス「さて、キミだが… 狙撃が得意だろう」
古鷹「ッ…!」
ジャコビアス「私と同じ、狙撃手の匂いがする。特にキミは私が見た来た中で一番、かなり優秀な狙撃手となれる… よくこんな人材を見つけたものだ」
古鷹「そう、ですか…」
榛名(古鷹さんの本質、狙撃手としての力を見抜いている…!)
ジャコビアス「さて、今日の訓練は終わりだ」
天城「つ、疲れました…」
曙「何が悲しくてT-4とF-2のシュミレーターやんなきゃならないのよ…」
秋月「これで技能は向上するのでしょうか…?」
古鷹「…」
榛名「どうかしましたか?」
古鷹「ちょっとだけ、疲れました…」
榛名「では早めに帰りましょうか」
古鷹(私がスナイパーだってバレるなんて…)
ジャコビアス「少し良いか?」
榛名「何でしょう?」
ジャコビアス「古鷹、と言ったな。彼女のデータを見させて貰ったが、今の艦の艤装は合わない。
新しい艤装を用意してやった方が良い」
榛名「…わかりました。やっておきます」
ジャコビアス「彼女は優秀だ。 彼女は世界でも有数のファイター、スナイパーになる素質がある。 榛名の艦次第では化けるだろう」
榛名「はぁ…」
ジャコビアス「では、ここまでにしよう。 キミ達の奮闘に期待する」
小ネタ 『対空射撃じゃありません、戦闘機の修業です!』 終
小ネタ『カラオケです!』
榛名「巡るDestiny 風の温度も 街の木々も変わって 季節は過ぎ、キミの影を探すよ♪」
間宮「ご機嫌ですね」
榛名「あ、ごめんなさい…」
間宮「歌ですか? ちょっと悲しめの曲のようですが…」
榛名「はい、Tridentと言うユニットの『Blue Destiny』と言う歌です。 確か映画のEDで、主人公とヒロインが離別エンドだったから儚い曲調なのだと思います」
間宮「そう言えば、カラオケと言うのがこの世界にはあるようですが…」
榛名「あ、丁度割引券が広告に入っていたので皆で行ってみます?」
間宮「え、でも…」
榛名「こう言う機会も丁度良いですから。 あまりカラオケなんて行く予定もありませんし」
《カラオケ屋》
榛名「と言う事でカラオケです!」
初風「この人数、フリータイムとは言え一人2曲が限度ってところかしら?」
朝潮「じゃあまずは、誰から…」
如月「誰もやらないなら私からやるわよ」ピッピッピ
青葉「お、何を入れる気ですか?」
如月「そうねぇ、『Let's not say "good-bye"』でも…」
古鷹「止めて! それアレだから! 自分用お葬式ソングだよ!?」
如月「仕方無いわねぇ…」ピッピッピ
如月『放課後別れたら 明日はもう会えないかもしれない♪』
舞風「如月っぽいような如月らしく無いような… ヘタレだから合ってないのかも」
如月「今それ関係無いでしょ!?」
陽炎「じゃ、次私入れようかしら」
陽炎『還りたい場所 びゅんと背中押す風 私の手にはためく翼♪』
初風「残念だけど、私達は海側の人間なの。その曲は空、おもいっきり畑違いよ…」
陽炎「別に良いじゃん。良い歌なんだし」
古鷹「じゃあ次は私…!」
古鷹『一人きりじゃなかった ずっと側に居たんだ この手を伸ばす♪』
榛名「そのアニメ、最終回酷かったですよね」
古鷹「そうしてそうなっちゃったんでしょうね…」
阿武隈「次、私やってみる」ピッピッピ
曙「大丈夫なの?」
阿武隈「多分…」
阿武隈『遥か先へ遍く記憶携えて 届けたいんだ、私に寄り添ってた音♪』
初風「だから何でアンタ達は空をチョイスするの!?」
阿武隈「良い歌なのに…」
衣笠「よしっ衣笠さんが入れる!」
衣笠『光をかざして 躊躇いを消した あげたかったのは未来で 泣いてる夜抱いたまま 嘆きを叫んで♪』
曙「アンタらしからぬチョイスね」
衣笠「別に良いじゃん」
天城「では天城が参ります!」ピッピッピ
天城『I cannot stop because I love you たとえ明日になれば I cannot stop because I want you 消えゆく運命でも♪』
全員(アカン)
天城「え、どうかしました?」
長波「ふ、普通に上手かったぞ…?」
如月(『インモラリスト』 道徳に反する人、榛名さんへの愛情ってまさかね…)
リタ「じゃ、次私がやってみる!」
リタ『衝突に戦々恐々 降り立つ堕天使 早々に早熟な実も喰らい尽くすの もがく度に空に聞いた 君を確かめた♪』
清霜「何で最近のアニメ知ってるの?」
リタ「そりゃアニメで日本語覚えたもん」
朝潮「あ、そう言う… では次は私が…」
朝潮『狂っている 定義が今 調和の糸 手繰り寄せ 堕ちていった 純粋な眼は 僕を見透かして 操ってた♪』
長波「歌詞がちょっとキツイな…」
朝潮「割と重めの曲を選んだので」
長波「よしっ! 次はこの長波様だ!」
長波『夜空を駆けるラブハート 燃える想いをのせて 悲しみと憎しみを撃ち落としてゆけ♪』
初風「だから何でアンタら空なのよ!?」
長波「天城姉は違うだろ!」
天城「元は知らないけど多分空じゃないかと」
初風「次は私がやるわ…」
初風『君と今探したのは 未来へ送るメッセージ 煌いた二人の記憶 時の彼方しまうように♪』
清霜「なんか合って無い…」
初風「うっさい!」
曙「さて私の番よ!」
曙『始まる 覚えたばかりの恋心抱いて かけがえない絆紡ぐように 大人になる それはきっと 涙を捨てる為じゃないんだから♪』
清霜「おえっ…」
曙「酷っ!?」
長波「合わなすぎて反吐でそうだ…」
曙「」ガーン
清霜「じゃあ清霜がやる!」
清霜『奇跡! 神秘! 真実! 夢! 誕生! 無敵の ドでかい守護神 僕らの勇者王! ガッガッガッガッ ガオガイガー!!』
清霜「ゲホッゲホッ」
龍鳳「大声の出しすぎでむせてるようです」
榛名「シャウトの使いすぎは喉に悪いですよ」
龍鳳「では、この龍鳳が…!」
龍鳳『この手繋ぎ歩こう この場所で出会った事に どんな意味があるか見つけたいんだ 空に昇る体 それでもまだこの脚で希望の一歩を 踏み出してみたい♪』
榛名「確か、宮城出身の歌手の歌ですね」
龍鳳「この歌、私一番好きなんです」
舞風「野分、歌おうよ!」
野分「仕方無いわね…」
舞風『生き残りたい 崖っぷちでいい 君を愛してる 目覚めたい生命がいま、惹かれ合った』
野分『狂気に代えて 祈り捧ぐよ 君を愛してる 星座の導きで…』
青葉「二人なら定番の曲ですね」
舞風「定番だよね、これ」
野分「割と歌うから…」
青葉「よしっ、青葉行きます!」
青葉『願いは翼(はね)を広げて 永遠(とわ)を奏でるように 風の向こうへと翔(かけ)て行く Oh, find the light その横顔 君とこの宇宙(そら)を見上げる♪』
舞風「なんかシャンブロでも攻めて来そう」
青葉「止めてくださいよ!?」
秋月「では、次は秋月が行きます!」
秋月『踏み出した空に 走っていく光 一番先へ 目覚めるスピードで 破れそうな鼓動 連れて行くんだ♪』
初風「アンタは陸か!?」
秋月「え、これ陸なんですか!?」
朝潮「知らなかったんですね…」
間宮「そう言えばヤマトさん達は…」
榛名「ヤマト達はハシラジマに行ってるので今日は不在です」
間宮「では、この間宮が参ります…!」
初風「さて、どんな歌を…」
間宮『Blue Snow どこから来て どこへ消えていくの? Blue Snow 開く手には[愛しい]と言う意味の 言葉が残った♪』
間宮「ふぅ…」
榛名「間宮さんもTrident、ですか…」
間宮「あ、駄目でしたか!?」
榛名「いえ、とってもお上手でしたよ」
古鷹「で、最後は榛名さんですよ」
榛名「じゃあ榛名は…」ピッピッピ
榛名『キミの選ぶ結末へと 寄り添うこと 儚い夢 鍵をかけた 永遠の愛 約束した ずっと望んでいた 未来(あす)を迎えて どうか もう二度と離れないように.… ♪』
如月「『last fortune』、壮大だけど悲しい曲ね…」
榛名「元が何かは知りませんが、この曲は好きです」
曙「『時空の壁』『叶えられない願い』を綴った歌、らしいけど…」
朝潮「叶えられない、願い…」
青葉「そして切なさやもどかしさを乗り越えた果てに辿り着いた、自分なりの答え…」
榛名(『切なさやもどかしさを乗り越え辿り着いた、自分の答え』、榛名は見つけられるのだろうか…
自分の戦い、生の果てに答えを得られるのだろうか… それは、己自身でもわからない。 でも、きっと見つけられると榛名は信じて居ます。だってここには…)
天城「姉さん?」
榛名「いえ、何でもありません」
曙「ボサっとしない、次アンタの番よ」
榛名「じゃあHEATSでも…」
初風「止めなさい!絶対アンタに合わない!」
間宮「Tridentの曲でも…」
ヤマト「あら、私達を差し置いてカラオケですか?」
コトノ「祭りなら呼びなさいよ!」
榛名(共に歩む、掛け替えの無い仲間が居るのだから…)
小ネタ『カラオケです!』 終
『大惨事 クッキー大戦 地獄編』
クッキーの生贄 直下
被害者:榛名(固定)
・青葉&古鷹 00~15
・清霜&衣笠 16~30
・長波&陽炎&阿武隈 31~45
・初風&如月 46~55
・天城&間宮 56~66
・曙&朝潮 67~78
・秋月&龍鳳 79~89
・舞風&野分 90~99
清霜「ん? これクッキー?」
衣笠「スーパーで安売りしてたからおやつ用に買ってきたの」
清霜「へぇ…」
衣笠「なんかプレミアムクッキーって言うやつらしいけど正直聞いた事も無いメーカーだし正直怖いんだよね」
清霜「え、生贄になれって?」
衣笠「マズかったら処分方法を考えなくちゃいけないから客観的意見も欲しいの。ちゃんと衣笠さんも食べるし」
清霜「ふぅん…?」
衣笠「じゃあ、頂きます!」
清霜「いただきまーすっと」
今回のクッキー 直下
・フタナリンXクッキー 00~25
・いつものクッキー 26~50
・全身性感帯化クッキー 51~75
・??? 76~99
衣笠・清霜(な、なんか股間がムズムズする…)
衣笠「…ねぇ、清霜」
清霜「…衣笠?」
衣笠・清霜「心なしか、股間膨らんで無い?」
二人「…」 チラッ
割とデカイイチモツ×2<やぁ
衣笠「ちょ、どうなってるのこれ!?」
清霜「き、清霜なんか生えちゃったよ!?」
衣笠「き、清霜も!?」
清霜「う、うん… なんか生えてる…」
榛名「ただいま帰り… えっ…? ふ、二人共ナニ生やして下半身丸出しになってナニを…!?」
衣笠「ちょ、誤解だって!?」
清霜「クッキー食べたら生えてきちゃったんだよぉ!?」
榛名「クッキー…? 『プレミアムクッキー これでアナタの息子もドッキドキ』、メーカーは『ヒナタ製菓』…
成分、『フタナリンX』 やっぱりこれですか!?」
清霜「『フタナリンX』…?」
榛名「女性に男性器を生やす薬です。恐らくその効果でお二人に…」
衣笠「ど、どうすれば良いの…!?」
榛名「取り合えず扱いて射精すれば良いかと… 幸いマイルド版なので3回出せば消えるみたいなので」
清霜「ま、マイルド…?」
榛名「ええ、ハード版は地獄でしたよ… いくらリタの体を生成するのに榛名の遺伝子が必要とは言え、10連続射精は死ぬかと思いました…」
衣笠・清霜(ぜ、絶倫だ…)
衣笠「で、これをどう扱けば…」
清霜「扱き方なんて知らないよぉ!?」
榛名(ふ、二人共もしや… 性知識が無い!? ど、どうしましょう…)
どうする? 直下
榛名(お、落ち着け榛名… 自慰行為のやり方を教えれば良いだけ…!)
榛名「と、取り敢えず二人共榛名の部屋に…」
清霜「大体のやり方はわかったけど…」
衣笠「や、やらなきゃ駄目なの…?」
榛名「はい。でなきゃ一生生えたままです」
清霜「そ、それは嫌!」
衣笠「早く出しちゃわないと…!」
描写判定 直下
85以上でプレイ突入
「んっ… 何か変な、感じ…」
「ちょっとむず痒いと言うか… ひゃうっ…!」
ちょっと戸惑いながらも二人は自慰行為を始めた
想像より強い刺激と本来感じる筈の無い、異質な感覚に戸惑いながらも一心不乱に扱き続ける
恐らくはグロテスクなものを股間から生やし続けるのは気持ち悪いのだろう、一刻も早く解放されたいと言う感情が扱く速度を速めているのかもしれない。
「あっ… んっ…!」
「んんっ… な、何か出てきた…?」
「先走り液ですね。気持ちよくなってきてる証拠です」
榛名がそう言うと二人は扱く速度を一旦緩め、落ち着こうとした。
未知の快感に対して恐怖を覚えているのだろう。だが序徐に慣れてきて、また速度が徐々に早くなっていく。
「あんっ…!? な、何か来る…!」
「な、何これ…!? で、出ちゃう!」
そして二人は股間から白濁とした液体を迸らせ、射精してしまった。
その匂いが榛名の鼻へと刺激を与え、少しだけ感情を昂ぶらせる。
「二人共、あと2回ですよ」
「ちょ、一旦待って…」
「連続はキツイって…」
「駄目です。 一度出して、連続で刺激した方がもっと出し易くなるんですから」
「「そ、そんなぁ…」」
榛名はティッシュを用意し、床に飛び散った精液をふき取る。シミになっては困るから。
「さ、お二人共。休憩は終わり、続けてください」
「「そ、そんなぁ…!?」」
そして二人が3回の射精を終えるまで、見張り続けるのであった
榛名「何とか、消えましたね」
衣笠「はぁはぁ…」
清霜「き、キツイ…」
榛名「さて、お二人共。今から少し硫黄島に行ってこなきゃいけないのですが行きます?」
衣笠「硫黄島…?」
榛名「この一件の元凶が居るので」
清霜・衣笠「行く!」
榛名(その前に窓開けて換気して、この精液まみれのティッシュをどうにかしないと…)
《硫黄島》
ヒュウガ「さて、そろそろスーパーに仕掛けたやつが誰か買って…」
榛名「どうも、ヒュウガさん」
ヒュウガ「ッ!? また!?」
清霜「何あんなもん一般販売してんの!」
衣笠「即刻回収しろ!あと金返せ!」
榛名「回収と返金をしないのなら…」
ヒュウガ「しないのなら…?」
榛名「…!」ピキィン
ビシュッ! ズガァァァァァン!
ヒュウガ「あ、アームド・アーマーDE!?」
榛名「ユニコーン用のシールドとDEってこう言う使い方出来るってご存知でした?
そして榛名の艤装は一種のサイコミュデバイス、ならこんな事も出来るんですよ!」ピキィン
アームド・アーマーDE×8< 呼んだ?
ヒュウガ「」
榛名「5秒以内に答えてください。 回収&返金か、硫黄島ごと吹き飛ぶか!」
その後、衣笠のお金は取り戻したが暴走した榛名は暴れて硫黄島の半分を消し飛ばした末メンタルモデル4人がかりで取り押さえられた
『大惨事 クッキー大戦 地獄編』 終
断章『新たなるガンダム』
《硫黄島》
瑞鳳「機体のロールアウト、完了したそうですが… どうしたんです、この被害?」
ヒュウガ「聞かないで… アンタばりの戦力に制圧されかかったのよ…」
瑞鳳「あ、また榛名さんに何かしたんですね…」
ヒュウガ「偶然だった筈だけどね… 所で、アンタだけ?」
浜風「いえ、私も居ます」
402「と言うか、お前が呼んだんだろう」
夕雲「何故夕雲も呼ばれたかは知りませんが…」
蒼龍「デルタカイも調整終わったの?」
ヒュウガ「ええ、少し改修だけしてスラスターの出力を10%ほど上げてみたわ。後はそっちで調整して」
蒼龍「10%も… ありがと、これならあの世界で見かけた『クィン・マンサ』だって落とせるわ」
ヒュウガ「次に402、アンタの機体の換装終わったわ」
402「そうか」
ヒュウガ「しっかしアンタも変わってるわね。自らパイロットになるなんて… 船体の方が性能高いのに」
402「もし陸上の敵を相手にした場合、ミサイルなどの兵器は高確率で迎撃される。特に私はイセとユキカゼより火力では劣る。
しかしMSならば同じ土俵、接近戦を仕掛ける事だって可能だ」
ヒュウガ「そう言うことね。 ま、せいぜい使いこなしなさい。
そして夕雲、今回は貴女にテストして貰いたいものがあるの」
夕雲「テスト、ですか?」
ヒュウガ「[ファイバー]、と言えばわかるでしょう?」
夕雲「[ファイバー]!?」
ヒュウガ「貴女のギャプラン、換装してあるわ。 それにマスドライバーも用意済み、訓練だって済んでるんでしょう?」
夕雲「し、しかし…」
瑞鳳「夕雲ちゃんには荷が重いんじゃ…」
ヒュウガ「いえ、ギャプランへの適性が最も高くシュミレーターでの得点も夕雲はかなり高い数値よ。ギャプランには霧の技術を応用した対Gシステムが追加されてるからパイロットの負担はほぼ無いに等しい。
これ以上の条件は無いと思うけど」
夕雲「…わかりました。 この夕雲も女、女としての意地を見せましょう」
浜風「大丈夫ですか…?」
夕雲「ええ、夕雲にしか出来無いと言うのならやります…!」
ヒュウガ「ならOKよ。 そして最も重要なのはアンタ達二人… 付いて来なさい」
瑞鳳「行こう、浜風ちゃん」
浜風「はい!」
《硫黄島 特設格納庫》
ヒュウガ「これがアンタ達の機体、『XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ』『OZ-13MS ガンダムエピオン』…
『ゼロシステム』のデータ収集の為に建造した新型MSよ」
瑞鳳「ついに、完成したんですか…」
浜風「霧と宇宙世紀の技術を融合させた、新しい機体…」
ヒュウガ「本当ならオリジナルと同じ仕様にしたかったんだけど、重量8.0tとか不可能過ぎてね…
でも重量以外はオリジナル機と遜色無い性能よ。『ツインバスターライフル』の威力はちょっと落ちてるけど、代わりに『フル・サイコフレーム』化しているから反応速度はオリジナルよりも上になってる」
浜風「そこは問題無いのですが、一番の問題は『ゼロシステム』…」
瑞鳳「私と浜風ちゃんしか使えなかったからね… で、どっちが乗る?」
浜風「私がゼロ、瑞鳳さんはエピオンと言う選択肢しか無いのでは?」
瑞鳳「だよねぇ…」
ヒュウガ「そう言うと思って、調整は済ませておいたわ。」
浜風「ありがとうございました。 ではハシラジマに戻って…」
402「瑞鳳、浜風!」
瑞鳳「何かあったの?」
蒼龍「400ちゃんから連絡があった… 舞鶴に、深海棲艦と思われるMSを多数確認したそうよ!」
瑞鳳「なっ!?」
浜風「メンタルモデル・ヒュウガ、ベースジャバーを4機借してください! 今から『デルタカイ』『ヘイズル・ラーⅡ』『エピオン』『ウイングゼロ』で舞鶴まで急行します!」
ヒュウガ「無茶よ! 今から出た所で、舞鶴は全滅する!」
瑞鳳「大鳳と夕張ちゃんが残ってるけど… そうだ、今舞鶴には榛名さんが居るし『リバウ』も『ザクⅢ』もある…!」
ヒュウガ「榛名って… 彼女が居るの?」
瑞鳳「はい。 ザクがあれば、私達が着くまでは…!」
ヒュウガ「なら、話が早い…! 今からMSラッチに切り札を乗せる、それを大気圏外からギャプランで輸送して彼女に届けて!」
浜風「切り札… まさか、あの2機を!?」
ヒュウガ「ええ、修復と改修は終わってるわ」
夕雲「わかりました! では今から準備します!」
ヒュウガ『402、アンタの船体は後で舞鶴まで持っていくわ!だから安心して戦ってきなさい!』
402「了解した。コイツでの実戦は初めてだが… RX-121-1+FF-X29A『ガンダムTR-1 [ヘイズル・ラーⅡ]』、イ402! 出す! 」
蒼龍「深海棲艦、瑞鳳ちゃんと一緒に生きるこの世界で好き勝手にさせない…! MSN-001X[G]『ガンダムデルタカイ』、蒼龍! 出撃します!」
浜風「よし機体状態良好、ゼロシステム起動…! XXXG-00W0『ウイングガンダムゼロ』、浜風! 出ます!」
瑞鳳「相性は良い、後は私次第… 使いこなしてみせる! OZ-13MS『ガンダムエピオン』、瑞鳳! 推して参ります!」
夕雲「マスドライバー、オールシステムクリア。ファイナルローンチシーケンスに移行、『プレゼント』の固定完了しました」
ヒュウガ『了解。 必ず、その機体を榛名とリタに届けて!』
夕雲「了解です! ORX-005『ギャプランTR-5[ファイバー]』、夕雲! 本気で行くわ!」
ヒュウガ「さて、後は私が『最後のガンダム』を運びましょうか… タカオ、手伝いなさい!」
タカオ「ったく、仕方無いわね…! 船体修復の恩くらい、返させてもらうわよ!」
瑞鳳「舞鶴まであと2時間… それまで、保たせてくださいよ…!」
断章『新たなるガンダム』 終
次スレ予告
舞鶴に出現した深海棲艦とその迎撃を行う大鳳と夕張、榛名もまた届いたザクに乗り込むが…
「制空権だけは絶対に死守するわよ!」
「んな事言われても、この数は無茶ですよ!?」
「間に合わせの機体でも、これくらいは…!」
蒼龍・初風は、拭えぬ過去の呪縛と向き合う事に。
「あのガブスレイの炎… まさか…!?」
「どうして… どうしてよ…!何で、アンタが現れるのよ!」
榛名は再び黒き獅子、リタは黄金の不死鳥で戦場を駆ける!
「『バンシィ』、また榛名に力を貸して!」
「『フェネクス』、今度は護る為の戦いだよ!」
そして彼女達は手を組み、共通の敵へと向き合い戦う。
「これより共同戦線を構築、舞鶴湾を封鎖し深海棲艦の逃げ道を封じます!」
「最終防衛ラインを市街地にセット、脱出する市民を護りながら防衛行動を行う!」
新たな乗り手と共に目覚める白き幻獣、そして舞い上がる2機の新たなるガンダム…
「『ユニコーン』… 私も、護りたいんです!」
「ガンダム… お願い、私に『あの子』を助ける力を貸して…!」
「私の間合いに入ったね… 流派・東方不敗流の剣術、見せてあげる!」
そして少女達の『勇気』が新たなる力を呼び覚ます!
「『デストロイ・アンチェイド』、これが榛名の全力全開!
深海棲艦! 榛名の『勇気』を止められるものなら、止めてみせろ!」
「戦術レベル、最大効果確認… ターゲット『クィン・マンサ』…!
ごめん、アンタの命をもう一度奪うかもしれない… でも、今度は助け出してみせる!」
少女達は未来を切り拓く事が出来るのだろうか?
その未来はどこに向かうのだろうか?
榛名「艦プラビルドファイターズ・ブレイヴⅢ」
榛名「艦プラビルドファイターズⅢ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1447863972/)
全ては少女の『勇気』次第…
対決列島の決着がつき次第本編を再開します
また、本編16話において『春雨』がどうなるかは『説得』次第で変化しストーリーにも影響します
説得が可能な人物の条件は、『『春雨』に関わった者』なのでご注意ください(『こちらの春雨』だけでなく、『もう一人の春雨』の存在もお忘れなく...)。
番外編『対決列島 THE LAST FORTUNE』
戦況
・函館戦 勝者:どうでしょう班
・青森戦 勝者:Wおっぱい
・秋田戦 勝者:Wおっぱい
・岩手戦 勝者:どうでしょう班(なお浜風リバース)
・宮城戦 勝者:Wおっぱい+筑摩
・山形戦 勝者:どうでしょう班+大鳳
・福島戦 勝者:Wおっぱい
・栃木戦 勝者:どうでしょう班+大鳳(浜風リバース再び)
・埼玉戦 勝者:Wおっぱい+筑摩
・長野戦 勝者:Wおっぱい
・岐阜戦 勝者:蒼龍(Wおっぱい)
・愛知戦:勝者:どうでしょう班
《兵庫》
(o∀n)<ん~ 所々でどうでしょう班(瑞鳳&飛龍)が勝ってますね
大淀「しかも北海道のお陰でかなりの点数差がまだありますよ」
(o∀n)<さて、逆転の機会は訪れるのでしょうか? ま、尺の短縮も含めて今から近畿大会としてやるんですけどね
大淀「これに勝利すれば19000pt、引き離すか追いつくか見物です!」
瑞鳳「はい、解説ありがとうございました」
蒼龍「で、対決内容は?」
大淀「えっと、『明石焼き』『八橋』『でっち羊羹』の3種を食べて牛乳を4本飲んでいただくという勝負です」
浜風「牛乳…!なら勝機は…!」
(o∀n)<ゲロ吐かなきゃですけどね。リバースは敗北ですから
浜風「」
飛龍「on、ちょっと口悪い…」
(o∀n)<いや、ね。そりゃ無理矢理車に引きずり込まれて仙台からここまで攫われるまでにキレていないとでも? いくら榛… onでもそりゃキレますよ
瑞鳳「す、荒んでる…」
大淀「まぁまぁ… では今から最後の旅、と行きましょう! レディーゴー!」
判定 コンマの高い方が勝利
・どうでしょう班 直下 (補正+20)
・Wおっぱい ↓2(牛乳補正-10)
瑞鳳「くっ…!」
飛龍「あつっ!?」
大淀「おっとどうでしょう班、明石焼きに手間取っています! どうしたんでしょう!」
(o∀n)<ええ、実はこの二人猫舌です。 瑞鳳さんは軽度、飛龍さんは割と酷めで
蒼龍「アンタ本当にあの頃から治ってないようね!」
浜風「!」ゴキュッゴキュッ
(o∀n)<おっと浜風さん、牛乳を続々と下し… 今全て飲み終わりました!
蒼龍「浜風ちゃん、明石焼き!」
浜風「!」ゴキュッ
大淀「なんと浜風選手、明石焼きをも飲み干す! 熱さにも動じていない!」
瑞鳳「リバースはもう期待出来無い…!」
飛龍「ならせめて、羊羹だけでも…!」
蒼龍「…よしっ、二人が手間取ってる間に食べ終えた!」
(o∀n)<ここでWおっぱい、完食!
瑞鳳「そんなぁ… まだ半分以上残ってるのに…」
飛龍「牛乳だって…」
浜風「飲まないのなら、貰います」ゴキュッゴキュッ
大淀「なんと浜風選手、相手の牛乳すら飲んでしまっている!岩手での借りをここで返しているのでしょうか!」
飛龍「牛乳ならまだしも、明石焼きも飲み干すなんてどんな体の構造してるのよ…!」
浜風「そこは訓練しました」
瑞鳳「訓練?」
浜風「そこは内緒です」
浜風(薬で生やしてプレイする時瑞鳳さんの精液を飲み干して鍛えていたなんて、放送できるとでも…?)
(o∀n)(いや、ね。 浜風さん、露骨に変な事考えてますね)ピキィン
イベント 直下
浜風「うっ…」ズキッ
蒼龍「どうかしたの?」
飛龍「おや、その顔は… お腹壊したね」
浜風「どうしてそれを…!」
飛龍「だって私お腹弱いもん、牛乳瓶1.5本でお腹壊すくらいにはね。だからお腹を壊した人の事くらい見抜けるわよ」
瑞鳳「それに浜風ちゃん、すぐ顔に出るし。 正○丸とビ○フェル○ンどっちが良い?」
浜風「こ、後者でお願いします… うぐぉ…!」
大淀「トイレに行ってはどうです?」
浜風「この程度の腹痛…!」
(o∀n)<はいはーい。運びますよ~ ヒョイ
浜風「ちょ、降ろして…」
(o∀n)<トイレ行ってきま~す
浜風「あ、ちょ… 歩けますから! あ~れ~…」
榛名「取り敢えず個室にポイしてきました」←脱いだ
瑞鳳「ありがとうございます。浜風ちゃん、頑固なんで…」
飛龍「どっかの誰かさんの影響、良い意味でも悪い意味でも受けてるからね」
瑞鳳「私ってそんなに頑固ですか!?」
蒼龍「寧ろ自覚が無いのね… どこまでも真っ直ぐで、頑固者の癖に」
瑞鳳「頑固者だと言う自覚くらいはあるけど…」
大淀「恐らく貴女の想像以上に瑞鳳さんは頑固だと思いますよ?」
浜風「うぐぐぐ…」
榛名『大丈夫ですか?』
浜風「すみません、あと10分ほど…」
榛名『わかりました。大淀さんに伝えておきます』
浜風(調子に乗るんじゃなかった…)
《岡山》
瑞鳳「ええ、我々は今大都会岡山に来ております」
榛名「まぁ、都会と言えば都会ですが…」
飛龍「東京在住の私達が言っても嫌味にしか聞こえないわよ」
蒼龍「で、対決内容は?」
大淀「この『きび団子』一箱と、サンフルーツ一人1個ずつの計2個です」
浜風「牛乳はなしですか」
大淀「牛乳が毎度あったらつまらないじゃないですか」
蒼龍「それにさっきお腹壊してるんだから無理しないの」
浜風「うぐっ… 痛いところを…!」
飛龍「はいはい、二人共構えて」
瑞鳳「では始めましょうか」
榛名「レディーゴー!」
判定 コンマの高い方が勝利
・どうでしょう班 直下
・Wおっぱい ↓2
瑞鳳「あ、これすっぱ!?」
飛龍「すっぱいのは得意だから任せなさい! 柑橘類はたまに消化不良起こすけどね!」
蒼龍「私苦手なのよね…」
浜風「私も、得意な分野では…」
榛名「…」モキュモキュモキュモキュ
大淀「よく、食べれますね…」
榛名「余らせては勿体無いので。 それにこの程度の酸味なら余裕です」
大淀「でもそれ、7個目ですよね?」
榛名「つい、いっぱい買ってしまったもので…」
瑞鳳「で、上には上が居ると」
蒼龍「榛名ちゃん、イセに匹敵するんじゃないの?」
飛龍「本当見入ってこっちが進まないレベルの食べっぷりだわ」
浜風「もう甘いのやだぁ… きび団子も飽きました…」
飛龍「あ、これラストだ」
大淀「勝者、どうでしょう班!」
瑞鳳「よしっ!」
蒼龍「チッ… 次は辛いものにしてやろうかしら」
飛龍「辛いの苦手だから止めて!?」
イベント 直下
《車内》
『あの娘をペットに したくって ニッサンするのは パッカード 骨のずいまで シボレーで♪』
浜風「な、何ですこの歌…?」
瑞鳳「小○旭の『自動車シ○ー歌』」
榛名「まぁ、生まれる前の古い歌謡曲ですね」
飛龍「誰のチョイスよ、これ…」
大淀「あ、私です」
蒼龍「アンタかい!?」
瑞鳳『あとでひじてつ クラウンさ ジャガジャガのむのも フォドフォドに ここらで止めても いいコロナ~♪』
浜風「ブッ」
飛龍「な、何で似てるのよwww」
瑞鳳「だってお父さんが良く聞いてたもんで…」
蒼龍「あ、それでモノマネも出来るようになったってことね」
瑞鳳「モノマネ得意ですから。 例えば…
露天のチョコバナナというものは…ん、はむっ、んっ、はむ、はむっ、大変美味しいものですね。浜風、堪能しました」(浜風.ver チョコバナナ堪能編)
浜風「なっ…!?///」
榛名「みょ、妙にエロティックと言うか…」
飛龍「男性が聞いたら興奮しそうな感じね…」
蒼龍「やっぱ浜風ちゃんのモノマネが格別に上手いわ」
瑞鳳「しかも食べ方も妙にエロくて…」
浜風「え、エロくなんか無いです!」
瑞鳳「えぇ~、エロかったよ? 私が興奮するくらいには」
浜風「うぐぅ…!」
《香川》
瑞鳳「さて、到着しましたうどん県」
飛龍「対決内容は?」
榛名「うどん県なのでそりゃうどんです」
大淀「うどんをフルトッピング(揚げもち、ちくわ天、かきあげ、さつまいも天、その他)で4杯食べて貰います。
そして今回は特別ルールとなります」
蒼龍「特別ルール?」
榛名「今回のみ、榛名と大淀さんがチーム・コミッショナーズとして参加させて頂きます。
そしてコミッショナーズがトップとなったら罰ゲームが…」
浜風「罰ゲーム… まさか…!」
大淀「天城さんは召喚してないし、料理も無いので大丈夫ですよ。しかしキツイ何かが訪れる事は免れません。
では、スタート!」
判定 コンマの高い方が勝利
・どうでしょう班 直下
・Wおっぱい ↓2
・コミッショナーズ ↓3(補正+20)
榛名「!!!」ズルズルズルズル
全員「!?」
榛名「ふぅ、3杯終わりました」
大淀「え、あ… すみません、あとちょっと…」
蒼龍「は、早っ!?」
瑞鳳「な、何でこんなに…」
榛名(『ひかり園』育ち、舐めたらいけませんよ? いっぱい、早く食べないと他の飢えた子供に強奪されるのでこうなっちゃうんですよねぇ…)
浜風「こちらはそれぞれまだ1杯も食べ終わって無いのに…!」
飛龍「見入ってたからね、仕方ない」
大淀「な、なんとか食べ終わりました…」
榛名「あ、まだ4杯も余ってますね。 貰ってしまいましょう」ズルズルズルズルズ
全員「(絶句)」
榛名「ふぅ… 満足です」
蒼龍「あ、と言う事は私達…」
浜風「罰ゲーム…?」
飛龍「こ、この鬼畜共にやらせたら何が起こるかわからないわよ…!?」
大淀「鬼畜とは酷い言い草ですね」
瑞鳳「よく言いますよ! この前のロケで散々地獄味合わせた癖に!」
榛名「つまり、こう言う事ですか…」
榛名・大淀「私達が、地獄だ!」
全員「」
榛名「さぁて、冗談は置いておきまして…」
大淀「罰ゲームの時間です」
罰ゲーム(ただしシェフ天城ネタはNG) 直下
榛名「取り敢えずコレで次の目的地まで辿り着いてもらいます」
飛龍「これ、何かの衣装…?」
蒼龍「ピッチピチのスーツ!?」
瑞鳳「これ、ゲッターロボのパイロットスーツじゃないですか!?」
浜風「ゲッターロボ…?」
大淀「し、知らない人が圧倒的多数ですね…」
榛名「やっぱり昭和の遺物なんですね… 作者が虚無ってアーク以降続編が無くなってスパロボ参戦すら大体チェンゲ一択になって外伝作品も軒並み虚無って…
せめてアークの、アークのプロットさえ残っていれば…!唯一残ってた偽書も虚無りましたし!? 先延ばしにしまっくった挙句の虚無ってどう言う事ですか!」
瑞鳳「お、落ち着いて…」
榛名「作者がせめて、石川軍団を率いて永遠の戦いに向かわなければ…! 早く転生を、出来れば榛名が生きてるうちに転生してアークの続編を…!」
飛龍「へ、変な方向にトリップしてる…」
蒼龍「転生して漫画書けってまた無茶な…」
浜風「実際不可能も無いような… 転生そのものは」←転生者
瑞鳳「否定出来ないのが辛い… 50年くらいかかってるけど」←転生者
大淀「え…?」
瑞鳳「こっちの話です。 取り敢えず着替えましょう、一応罰なので」
浜風「な、何でこんな格好…!」←武蔵・パイロットスーツ
飛龍「これはキツイ… 服的にも精神的にも…!」←リョウ・パイロットスーツ
蒼龍「は、早く移動したい…」←隼人・パイロットスーツ
瑞鳳「よ、良かった… これは比較的まともだ、比較的…」←號・パイロットスーツ
大淀「私の分まで用意するなんて…」←早乙女博士・白衣
浜風「で、当の本人は…」
榛名「お待たせしました」←チェンゲ竜馬・囚人服
蒼龍「やっぱり一番マシな格好してるよ!?」
飛龍「不公平よこんなの!」
榛名「勝者ですから」
瑞鳳「しかも何でよりによって竜馬の囚人服を…」
榛名「だって榛名の主武装トマホークですし。車のCD、ちゃんと榛名セレクト・ゲッターソング集に換えておきました」
大淀「運転は榛名さんですけどね」
榛名「では出発です」
イベント 直下
《大分県 臼杵『竹○温泉』》
飛龍「あぁ、やっと熱血ソング集から解放された…」
蒼龍「これ、そろそろ汗だくだから脱ぎたいんだけど…」
浜風「ぴ、ピッチリ過ぎてもう…」
榛名「仕方ありません。一旦脱ぎましょう」
大淀「くれぐれも持って帰らないでくださいね。一応それ榛名さんの私物ですから」
浜風「誰も持って帰りませんよ…」
瑞鳳「榛名さん用なら私にサイズ合って無い筈なんだけど…」
榛名「作ったんですよ、徹夜で」
瑞鳳「そ、そうですか…」
大淀「でも私のは似たのを集めただけの既製品ですよね」
榛名「早乙女博士スタイルは案外集め易かったので」
飛龍「あ~、生き返る~」
蒼龍「やっぱ温泉って最高~」
浜風「悪く無い、と言うか寧ろ良いです」
瑞鳳「ハシラジマでも入ってるけど、やっぱ本場モンは違うな~」
蒼龍「ん? 何か嫌な感じが…」ピキィン
飛龍「感じるの?」
蒼龍「伊達に強化人間やってないもの。これ、榛名ちゃん…?」
瑞鳳「取り敢えず見て来ます」
大淀「あ、体が解放感に満ちていきます…」←砂風呂
榛名「ふぅ… あの手枷が重くて肩が凝りました… でもこれは…」←砂風呂
大淀「アレ、何気本物でしたからね… 榛名さん…?」
榛名「なんと言う事でしょう、こんなに簡単な事だったんですね… 今ならわかります、全てが…」
大淀「ちょ、虚無りかけてません!? ゲッター線はありませんよ!?」
榛名「全ては同じエネルギーから発生している… そして皆同じ次元に…」
大淀「何か変なオーラ出てますよ!?」
瑞鳳「超級!覇王!日輪だぁぁぁぁぁぁん!」
ズガァァァァァァァン
榛名「はっ!? 榛名は何を…」
瑞鳳「どうやらさっきのゲッター尽くしと温泉のせいで虚無りかけたようですね。しかも漫画の號の最後みたいに火星まで行きそうになってましたよ」
榛名「そんな事が…」
瑞鳳「まぁ、ニュータイプだから何か感じたのかもしれませんけどそれなら私と蒼龍さんも感じる筈ですので」
榛名「どうやら、トリップしかけてたようです… 以前の自己催眠のように…」
瑞鳳「まったく… あれ、大淀さんは?」
榛名「隣に…」
大淀「」チーン
瑞鳳「あ、やば… 巻き込んじゃった…」
榛名「大淀さん!? しっかり、大淀さん!?」
瑞鳳「やっぱ加減してもマップ兵器級かぁ…」
榛名「関心してる場合じゃありませんよ!?」
《熊本》
(o∀n)<はい、熊本に到着しました
瑞鳳「何でまたonを?」
大淀「某熊本のマスコットに対抗するためだそうです」
蒼龍「いや、対抗したとしてもメリット無いじゃない…」
浜風「onは北海道、中の人は宮城ですよ…?」
(o∀n)<あ…
飛龍「気付いてなかったの!?」
(o∀n)<忘れてました…
蒼龍「時々そう言うドジやらかすわね…」
浜風「まるで大鳳さんのようです…」
瑞鳳「普段クールぶってる癖に自分で墓穴掘ったり、ドジっぷりを発揮するとこソックリ」
(o∀n)<あの大鳳さんが、意外です…
大淀「雑談はそこまで、では対決に移ります」
(o∀n)<今回の対決は、各チーム丸ごと1個のスイカを食べて頂きます
瑞鳳「丸ごとスイカ1個!?」
飛龍「キツイなぁ…」
大淀「取り敢えずスプーンと包丁は用意しておいたのでお好きなように切るなり穿るなりしちゃってください」
(o∀n)<では、スタート!
判定 コンマの高い方が勝利
・どうでしょう班 直下
・Wおっぱい ↓2
蒼龍「うぐぐぐ…!」
浜風「ふぁ、ファイトです蒼龍さん!」
蒼龍「何よこのスイカ!? まったく包丁入らないじゃない!」
瑞鳳「いや、ただ下手なだけかと」シャクシャク
飛龍「瑞鳳がこっちで良かったわ。 あの二人と組んでたらこの種目で死んでるもの」シャクシャク
蒼龍「自分の料理下手っぷりを恨むわ…!」
浜風「スイカすらまともに切れ無いなんて… 自分が恥ずかしいです…」
飛龍「あっち見習いなさい、あっち」
蒼龍「あっち?」
榛名「大淀さん、スイカを宙に投げてください」
大淀「投げる、ですか…? えいっ!」
榛名「ダブルットマホォォォォクッブゥゥゥメランッ!」
スパァァァァァァン
大淀「おぉ、綺麗に8等分…」
榛名「あ、トマホークに汁が… あとで磨いておかないと錆びてしまいます…」
浜風「いや、あれ見習えって言われても…」
蒼龍「アレに到るまでが無茶ね…」
飛龍「瑞鳳はあんなの出来る?」
瑞鳳「出来なくは無いですが、あそこまで器用にはちょっと不可能かと。 それに私の場合、手で気を流して割った方が早いですし」
蒼龍「よし、包丁入った!」
浜風「これならまだ巻き返しを図れます!」
瑞鳳「飛龍さん、ペース上げましょう!」
飛龍「OK! 絶対にここで差をつけるわよ!」
瑞鳳「よしっ完食!」
飛龍「どぉよ!」
蒼龍「ヤバイ、これで後がなくなった…!」
浜風「まだです…! まだ、鹿児島決戦が…!」
大淀「では今日の対決はここまで、鹿児島への移動は明日になります」
榛名「ぶっちゃけ鹿児島で勝っちゃえば全面勝利なんで、体調管理はきちんとお願いします」シャクシャク
大淀「では旅館の方に移動しましょう」
榛名「あ、まだスイカ食べ終わって無いので待ってください」シャクシャク
飛龍「それ、何個め…?」
榛名「2玉目です」
蒼龍「もう何も言わないわよ」
浜風「ええ、この暴食っぷりは見飽きました」
旅館イベント 直下
《旅館》
大淀「やっぱり広いですね、この旅館」
瑞鳳「ええ、確かに広いです」
大淀「旅館で広いところ、でする事といえば?」
飛龍「相撲、ね…」
蒼龍「相撲するのは良いけど…」
浜風「問題が一つ、優勝候補が確実に絞られると言う事です。私達に、化け物二人を倒せると?」
瑞鳳「大丈夫大丈夫。私飛龍さんに負けてるから」
榛名「瑞鳳さん程馬力は無いので大丈夫です」
蒼龍「そう言う問題…?」
大淀「ま、取り敢えずやってみましょう」
勝者は…? 直下
コンマ
00~15 浜風
16~25 大淀
26~39 蒼龍
40~55 飛龍
56~75 榛名
76~99 瑞鳳
瑞鳳「やっぱり、こうなりますね…!」ゴゴゴ
榛名「ええ、こう言う風にしかならないようです…!」ゴゴゴ
大淀「」チーン
浜風「やっぱり、勝てる訳無かったんですよ…!」
飛龍「あの化け物共に、並の人類が太刀打ち出来る訳が無い…!」
蒼龍「格闘能力では瑞鳳ちゃんが上、榛名ちゃんが勝るのはバランスと体格… さて、どう戦うの…!
そこでノビてる大淀さんの代わりに、はっきよい… のこった!」
瑞鳳「はぁっ!」ダッ
榛名(間合いに飛び込んだ…! ならこちらが掴んでしまえば…)バッ
瑞鳳「そう来ると思いました!」ヒョイ
榛名「屈んだ!?」
瑞鳳「チビはチビなりの戦い方があるんですよ!それに、私は体格差と言うハンデに慣れてるんです!」ガシッ
榛名「くっ… ふ、振り払えない…!」
瑞鳳「それに間合いに入れば、パワーは私が上です! たぁぁぁぁぁっ!」ブォン
榛名「きゃぁぁぁぁぁっ!?」ドサッ
蒼龍「一本背負い! 勝負有り、勝者・瑞鳳ちゃん!」
大淀「はっ!? 気絶してる間に…!」
飛龍「やっぱ格闘は瑞鳳か…」
浜風「流石、素手でハシラジマに乗り込んだ米軍を全員潰すだけの力はあります…」
大淀「と、取り敢えず景品を…」
景品 直下
申し訳ありませんが人間はNGで
再安価 直下
大淀「この日のために作ったトロフィです。どうぞ」
瑞鳳「ど、どうも… でも置き場が…」
浜風「店のディスプレイ用ショーケースにでも飾っておけば良いんじゃないですか?」
飛龍「この前壊された後、もっと良いものに代えたからね」
蒼龍「今度は防弾ガラスに、飛散防止用フィルムを重ね貼りしてるから防犯性はバツグンよ」
榛名「弁償金、ちゃんと払われたんですか?」
瑞鳳「まだ1/8くらいですけどね。絞れるだけ搾り取らないと…」
浜風「まさか本気でタコ部屋やらマグロ漁船やらに放り込むなんて…」
飛龍「風俗やら風呂屋やらに叩き込まれないだけ優しいわよ」
蒼龍「それだけの事、いえそれ以上の事をしていた連中よ。まだ軽いと思うわ」
榛名「本当に死ねば良いのに… 寧ろ殺せば…」
蒼龍「いえ、青葉達に突き出した方が早いし手も汚れなくて一石二鳥よ」
大淀「何の事でしょう…」
瑞鳳「この前ウチに入った空き巣ですよ。 初犯だから執行猶予付きそうになったんで被害総額払わせるまでタコ部屋行きにしたんです」
蒼龍「しかも榛名ちゃんの妹、天城ちゃんを人質に取ろうとしたり非道な連中だったわ」
榛名「天城を傷付けようとした自体、万死に値します。次見かけたら、ただじゃおきません…!」
飛龍(流石、サラっと嘘を吐く)
浜風(一般の人には、拉致犯だなんて言えませんしね… いくらマスコミ側とは言え情報統制されていますから拉致事件自体知らないでしょうし)
《最終決戦地 鹿児島》
大淀「さて、いよいよやって参りました…!」
(o∀n)<泣いても笑っても、ここが最終決戦です! さて、ここで戦況の確認と参りましょう
戦況
・函館戦 勝者:どうでしょう班
・青森戦 勝者:Wおっぱい
・秋田戦 勝者:Wおっぱい
・岩手戦 勝者:どうでしょう班(なお浜風リバース)
・宮城戦 勝者:Wおっぱい+筑摩
・山形戦 勝者:どうでしょう班+大鳳
・福島戦 勝者:Wおっぱい
・栃木戦 勝者:どうでしょう班+大鳳(浜風リバース再び)
・埼玉戦 勝者:Wおっぱい+筑摩
・長野戦 勝者:Wおっぱい
・岐阜戦 勝者:蒼龍(Wおっぱい)
・愛知戦:勝者:どうでしょう班
・近畿総合戦:Wおっぱい
・岡山戦 勝者:どうでしょう班
・四国決戦 勝者:コミッショナーズ(乱入)
・九州決戦(鹿児島以外) 勝者:どうでしょう班
大淀「おおよそ互角、と言ったところでしょうか…」
(o∀n)<こちらで勝った方が、勝者と言うわけですね
大淀「ええ。そして蒼龍さん達が勝利すれば、次の企画は瑞鳳さんと飛龍さんのユーコン川下りです。
逆に瑞鳳さん達が勝利すれば瑞鳳さんと飛龍さんの指定した企画が次の企画、つまり蒼龍さん達が生き地獄になると…」
(o∀n)<まさに総てを賭けた戦い… では、選手の紹介です! まずはチーム・どうでしょう班!
大淀「我等が戦乙女、戦いに関する事なら誰にも負けない瑞鳳さん!」
瑞鳳「ここで勝って、私達にユーコン川下りをさせようとした事後悔させてあげる!」
(o∀n)<お腹は弱くとも、心は強い!ストマック・ブレイカー飛龍さん!
飛龍「ここで負けたらマジで地獄よ… 蒼龍とどっちが格上かわからせてあげるわ!」
大淀「続いて、チーム・Wおっぱい! 瑞鳳さんと対極の蒼い戦姫、蒼龍さん!」
蒼龍「ここでリベンジを果たしてみせる!二度と負けはしないわ!」
(o∀n)<飲んで吐いて飲んで吐いて! 最強の戦術家は伊達じゃない、我等のリバース担当浜風さん!
浜風「私の扱い酷く無いですか!?」
(o∀n)<そして対決内容は… この白熊(720ml)を二つ、先に食べきったチームの勝利です!
浜風「無視しないで!?」
大淀「それでは配置について… 総員、スプーン構え!」
大淀・(o∀n)「レディー・ゴー!」
勝敗判定 コンマ合計の高い方が勝利
どうでしょう班
・瑞鳳 直下
・飛龍 ↓2
Wおっぱい
・蒼龍 ↓3
・浜風 ↓4
(o∀n)<おっと、お互いに接戦を繰り広げています…!
大淀「ですが飛龍さんが着々と食べ進めている!後でお腹を壊す事を全く躊躇していない!」
(o∀n)<飛龍さんと瑞鳳さん、何故か溶けるのが早い… これは、持ち方です!
大淀「二人は底を持っている、つまり体温を伝達させて無理矢理溶かしているようですね!」
蒼龍「卑怯よ!?」
飛龍「いえ、これが戦術よ!」
浜風「蒼龍さん、私達も!」
瑞鳳「飛龍さん、ペースアップ!」
飛龍「任せなさい!」
大淀「おっとここで蒼龍さん達も持ち方を変えた!」
(o∀n)<しかし溶け具合の差が違う! この差は致命的かもしれません…
大淀「ここで、飛龍さん食べ終わった!」
(o∀n)<そして浜風さん、頭痛だ!キンキンしています!
飛龍「どうよ!」
浜風「うぐぐ…」キンキン
蒼龍「こっちだってギリギリなのに…!」キンキン
瑞鳳「気合で耐える…!」キンキン
蒼龍「! よしっ、終わった!」
大淀「ここで蒼龍さんも完食!残りは浜風さんと瑞鳳さんの一騎打ちです!」
(o∀n)<どちらが勝ってもおかしくありません…
浜風「う、うぷ…」
瑞鳳「追いつかれる…! なら!」
浜風「このまま追い詰めて…」
瑞鳳「ゴッド・フィンガァァァァァァァァ!」
浜風「!?」
大淀「瑞鳳さん、何と必殺のゴッドフィンガーで溶かしめた!?」
(o∀n)<と言うか容器溶けないんですかアレ!? 中身から若干湯気出てますよ!?
浜風「ひ、卑怯です!?」
瑞鳳「よしっ、これで!」
大淀「そして、瑞鳳さん飲みきった! 何と最後の最後で溶かすと言う荒業使って飲み干した!」
(o∀n)<な、なんか腑に落ちないけどチーム・どうでしょう班の勝利です!
蒼龍「う、嘘でしょ…」
浜風「そんなぁ…」
飛龍「ふっふっふ… どぉよ、私達の勝ちよ!」
瑞鳳「そして敗者はこっちの指定した企画をやらなければならない… それがルールでしたね?」
蒼龍「あ、あぁ…」
飛龍「瑞鳳と協議した結果、もう企画は決まってるのよね」
瑞鳳「では、二人に挑んで貰う企画は…!」
蒼龍&浜風の挑む企画は…? 直下
NG
・対決列島
・原付の旅
・シェフ・天城シリーズ
・ユーコン川&マレーシアジャングル&ベトナム原付(浜風が無免許な為) の一部海外企画
ブンブン
>>931
ブンブンはマレーシアジャングルでの企画なのでNGです
再安価 直下
大豆を箸でつまんで皿から皿へ移す
>>933
出来れば元ネタのどうでしょう内からお願いします
再安価 直下
瑞鳳「これです!」
蒼龍「サイコロとシート…?」
浜風「まさか…! サイコロの旅ですか!?」
飛龍「私と瑞鳳、402は既にやってるからね。 本当ならアマゾン川にでも放り込もうかと思ったけど、浜風まだ中学生だし今回は加減しておくわ」
浜風(中学生で良かった… 大鳳さん達だったら容赦なくやられてた…)
蒼龍「ホッ… もっと酷いの来るかと思ったけど…」
瑞鳳「あ、蒼龍さんには別途で『個人的なお仕置き』があるんで」
蒼龍「え…?」
飛龍「浜風はまだ中学生だけどアンタはちゃんと就職済みの大人じゃん。だからこれだけってのはつまらないじゃん?」
蒼龍「い、言ってる意味が解りません…」
瑞鳳「だからちょっとだけ、個人的に色々とオシオキしたいな~っと」
飛龍「ま、執行するのは瑞鳳だけど」
瑞鳳「小道具は用意させていただきましたんで帰ったら楽しみにしてくださいね」ガシッ
蒼龍「や、ヤダヤダ! 何で私ばっかり!?」ズルズル
大淀「ではこれにて、対決列島を終了します」
榛名「長い間、ありがとうございました」
そして蒼龍と浜風の、新しい旅が始まるのであった…
その前に蒼龍は下を剃毛された
『対決列島 THE LAST FORTUNE』終
ではこれにて今スレは終了となり次スレへと移行します
あと最後に一つ、榛名が新しく駆る予定の『ザクⅢ』のカスタム内容を全く考えていなかった件…
なのでザクⅢの改造を募集したいと思います
ザクⅢの改造内容 ↓2
すみません、出来れば迷彩だけではなく本体を改修して欲しいのですが...
再安価 直下
取り敢えず
『榛名専用 ザクⅢ改』
武装
・ビーム・サーベル兼用ビーム・キャノン×2
・ビーム・サーベル×2
・顎部メガ粒子砲×1
・銃剣付きビーム・ライフル×1
・大型ヒートホーク×2
概要
バンシィが使用出来なくなった為代替として用意された榛名用のカスタム機。
機体各部のスラスターが大型化、背部バックパックも大型のものに換装され機動性と稼働時間の延長を図っている。
またコックピットは榛名が使い慣れている『RX-0』系列のものに換装され、サイコフレームを使用し反応速度を高められた。
武装は通常機と大差は無いが榛名の好みである『大型ヒートホーク』が腰の左右両側にマウントされ、ビームライフルよりもこちらがメインの武装である。
外観上はノーマルの『ザクⅢ』とマシュマー・セロの乗っていた『ザクⅢ改』の中間に位置しており、オリジナルから外観が変わっている為便宜上『ザクⅢ改』となっている。
その他には機体全体にダズル迷彩を施す事によって視認性の低下を図っているが効果は不明。
これで今スレでの書き込みは最後でHTML依頼を出します
では次スレで…
このSSまとめへのコメント
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