二宮飛鳥「盗んだバイク、ではないけれど」 (2)

とある休日。
見慣れた彼の姿を視界に捉えたのは、街をぶらついていた午前中のことだった。

「やあ、P」

「ん? おう、飛鳥じゃないか。奇遇だな」

声をかけると、向こうもボクの存在に気づいて近寄ってくる。
そんな彼の様子を見つめながら、ボクの関心は彼が隣に連れているある物に向けられていた。

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