【ラブライブ】真姫「恋はアンダンテ」 (26)
注)地の文ありです
アンダンテ。音楽用語でゆっくり歩くように。私はこの言葉が好き。ゆったりとしたペースで、落ち着いた音色で弾くの好きだから。
真姫「はぁ~~……」
たった一人の部室で、私は長いため息をついた。いつもクールなキャラで通っている私には、一人の時間は唯一素の自分を出せる時間だ。
私、西木野真姫には、想い人がいる。そういうことに理解がない人には驚かれてしまうかもだけど、男の人ではない。μ'sのリーダー、高坂穂乃果。
真姫「やっぱり、変よね。普通に考えて」
穂乃果に自分のピアノを認められて、作曲を依頼された時はまだ気づいていなかったけど。
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凛「あれ?真姫ちゃん、一人かにゃ?」
好きだって気づいたのは……。って凛!?今いいところなのに〜!
真姫「ええ。穂乃果達は生徒会。3年はまだ来てないし、花陽は用事で帰ったわ」
凛「ふーん。じゃあ真姫ちゃんと二人っきりってこと?興奮するにゃ!」
真姫「興奮したら女の子としてまずいでしょ……」
いや、私も人のこと言えないけど。けど考え事を邪魔され、現実に引き戻されてイライラしたのは事実。少しむすっとしてたのか。
凛「あれ?真姫ちゃん、少し疲れてるにゃ?」
真姫「へ?さっきまで寝てたから疲れたようにみえるだけだわ。心配しなくていいわ」
凛「変だにゃ……」
まくしたてるように言ったのが余計怪しく感じられたのかな。少し反省した。
凛「言いたくなったら、言ってよ」
凛「じゃあ真姫ちゃん、また明日!」
真姫「また明日ね」
………………
少ししてドアが開いた。どうせ凛ちゃんが忘れ物でもしたのだろうと思った。でも、現れたのは
穂乃果「あれ?真姫ちゃん、まだいたの?今日はみんな来れなかったからいいのに」
突然本人登場。あっけにとられながら辛うじて言葉を紡ぐ。
真姫「あ、ああ、迎えをいつも通りに頼んでたから」
穂乃果「?電話すればいいのに」
墓穴を掘った……!なんで言い訳するのよ!あなたを待ってた。それだけでいいのに!まあ、言えたら苦労してないけど。
真姫「今日は和木さんがいないから、パパが迎えに来るのよ」
穂乃果「そっか、真姫ちゃんのお父さんお医者さんだもんね」
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