【きんモザ】穂乃花「カレンちゃんをかけて忍ちゃんとテニヌで勝負・・・?」 (70)

『きんいろモザイク』の穂乃花・カレンの百合ssです。

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穂乃花(今日こそカレンちゃんに・・・!)ドキドキ

カレン「ホノカ!どうしたデス?」

穂乃花「あ、え、えっと・・・///」

カレン「急に体育館裏に来いなんて言うからびっくりしたデス!はっ!もしかして決闘デスカ!?」

穂乃花「ち、違うよ!!ただ、ちょっと伝えたいことがあるっていうか・・・その・・・」

カレン「伝えたいこと・・・?」


穂乃花(ううぅ・・・いざ伝えるとなると緊張するよぉ///)

カレン「ホノカ?どしたデス?」ズィ

穂乃花「カ、カレンちゃん!?」

穂乃花(顔っ!顔が近いよぉ!どきどきする!!)

カレン「顔が赤いデス。もしかして熱があるデス?」ピタ

穂乃花「うわわっ!」

穂乃花(カレンちゃんがおでこくっつけてきた!!)

カレン「う~ん。熱はないデス」

穂乃花(あぁ・・・カレンちゃんのキレイな金髪・・・それにいい匂い///)ドキドキ

カレン「・・・?」

穂乃花「///」プシュー

穂乃花(ううん!どきどきしてるだけじゃだめ!今日こそ伝えるんだ!)

穂乃花(でも・・・もし断られたら?キライとか言われたら立ち直れないよ!)

穂乃花(だめ・・・いろいろ考えてたら眩暈で頭がふっとーしそうだよぉ///)クラクラ

穂乃花「あっ」バタン

カレン「ホノカ!?ホノカ!?」


穂乃花「・・・」zzz

??「・・・ノカ・・・ホノカ!!」

穂乃花「はっ!」

カレン「良かったデス!目を覚まして」

穂乃花「こ、ここは・・・?」

カレン「保健室デス。ホノカ、急に倒れてびっくりしたデス・・・!」

穂乃花(そっか。私、カレンちゃんに告白しようとして・・・)

穂乃花(カレンちゃん涙目・・・とっても心配してくれたんだろうな・・・)

穂乃花「もしかして・・・カレンちゃんがここまで運んでくれたの?」

カレン「そうデス!」

穂乃花「ご、ごめんね。迷惑かけちゃって」

カレン「ノンノン。全然迷惑なんかじゃありまセンよ!」

穂乃花「え?」

カレン「だって、ホノカは――」


翌日

穂乃花「はぁぁぁぁ・・・」

忍「穂乃花ちゃん。大きなため息なんて吐いて、どうしたんですか?」

穂乃花「忍ちゃん・・・」

忍「同じ金髪同盟の仲間として、なんでも相談に乗りますよ?」

穂乃花「うん。ありがとう。でも、こんなこと話しても・・・」

忍「大丈夫です。私では力になれないかもしれませんが、誰かに話すことで何か突破口が見えるかもしれませんよ?」

穂乃花「・・・うん。そうだね。ありがとう忍ちゃん」

忍「いえいえ~」

穂乃花「実は・・・」


忍「なるほど。カレンに想いを伝えられずに苦労している・・・と」

穂乃花「うん。いざ告白しようってなると、どきどきして、もし断られたらどうしようとか、実はカレンちゃんは私のことなんて嫌いだったらどうしようとか・・・そんなことばっかり考えちゃって」

忍「ふむふむ。疑心暗鬼になってしまうと」

穂乃花「うん。その挙句、昨日はカレンちゃんに迷惑かけちゃったし・・・うぅぅ、嫌われちゃってたらどーしよぉ!」

忍「・・・」

忍「でしたら、私が先にカレンを貰っちゃっても問題ないですよね?」

穂乃花「へ?」

忍「ですから、穂乃花ちゃんがモタモタしてる間に私がカレンを貰っちゃおうってわけです!」

穂乃花「え、え?そ、それって忍ちゃんもカレンちゃんが好きってこと・・・?」

忍「はい。私はすべての金髪少女を愛しています。カレンもまたそうです」

穂乃花「そ、そんな・・・!」


穂乃花「で、でも、忍ちゃんはアリスちゃんが好きなんじゃ!?」

忍「はい。アリスも好きです。でも、カレンも好きですよ」

穂乃花「そ、そんな!二股なんてダメだよ!」

忍「いいえ。イギリスでは一妻多妻は当たり前です」

穂乃花「聞いたことないよ!!」

忍「それに、穂乃花ちゃんのカレン好きはその程度なんでしょう?私の方がカレンへの愛は強いです」

穂乃花「そんなことないよ!私の方が絶対カレンちゃん好きだよ!」

忍「ほう。そこまで言うのなら勝負しませんか?」

穂乃花「勝負?」

忍「ええ。どちらが真のカレン好きか、それとカレンに告白する権利をかけて!」

穂乃花「そ、そんな、勝負で決めるなんて・・・」


忍「逃げてもいいですよ?でも、そしたらカレンは私のものになるだけですが」

穂乃花(うぅぅぅ。私の方が絶対カレンちゃん好きなのに!)ぐぬぬ

穂乃花「いいよ!その勝負受けて立つよ!」

忍「ふふふ。それでこそ穂乃花ちゃん。穂乃花ちゃんの勇気に敬意を表して、勝負の内容は穂乃花ちゃんが有利なテニスにしましょう」

穂乃花「テニス部の私に勝てると思ってるの?忍ちゃん」

忍「甘く見てもらっては困ります。私は金髪少女がかかると常時の百億兆万倍の力を発揮しますので!」

穂乃花「百億兆万倍・・・!!」

忍「決戦は一週間後です。せいぜい練習してくることですね」

穂乃花「ふんだ!絶対負けないからね!」ぷんすか


決戦当日

陽子『さて始まりました!しのVS穂乃花!テニス対決!実況は私、猪熊陽子と』

綾『解説の小路綾です』

陽子『お~綾はいかにも解説って感じだよね~似合ってるよ』

綾『も、もう!煽てたってなにもでないんだからね///』

陽子『そして、審判のアリスです!』

アリス「シノー!頑張ってーー!」

綾『審判が選手に肩入れしてどうするのよ・・・』

陽子『そして、観客のカレン!』

カレン「ホノカ!二人でいっぱい練習した成果!見せてやるデス!」


綾『それはそうとして、今回はなんでこんな大がかりな試合を?』

陽子『それには海より深い事情があるんだよ・・・』

綾『え!?な、なによそれ!教えてよ!』

陽子『さぁ?実は私も知らないんだー』

綾『ウソだったの!?騙すなんてひどいわ!』

陽子『やー、ごめんごめん。慌てる綾の顔が見たくて・・・』

綾『え・・・///』

陽子『さぁ!では、試合開始だーー!!』


アリス「ワンセットマッチ、ホノカサーブ!」

穂乃花(忍ちゃんに勝つためにたくさん練習した。カレンちゃんにも一緒に練習してもらったし・・・今日は絶対勝つよ!)パコーン

陽子『さぁ、穂乃花がサーブを打ったぞ!』

忍(速度はそんなに早くない・・・余裕で返せ――!!)

陽子『な、なんと、打球がバウンドした瞬間に軌道を変え、上へと跳ねる!しのは避けるので精一杯だ!』

綾『あれはツイストサーブね』

陽子『ほう!?』

綾『打つときに強い回転をかけることによって、打球がバウンドした瞬間に上へと跳ね上がるの』

陽子『すげー』

カレン「ホノカ!ナイスデス!さっそく練習の成果が出まシタ!」


忍「・・・」

陽子『穂乃花、幸先の良いサービスエース。次のサーブだ!』

穂乃花「行くよ・・・!」パカーン

綾『またツイスト!しのは追いつけないわ!』

穂乃花「やった!」

アリス「ゲームホノカ1-0」


陽子『1ゲーム目は穂乃花のツイストにしのは手も足も出ないと言った感じだったね』

綾『ええ。初見であのサーブは取れないわ。相当練習したのでしょうね』

アリス「次のサーブ権はシノだよ!頑張って!」

忍「ええ。アリス」ニコ

穂乃花(笑顔・・・?押されてるのに・・・?)

忍「はぁ。穂乃花ちゃんにはがっかりです」

穂乃花「え?」

忍「あの程度のサーブしか打てないんですか?」

穂乃花「え?え?」

忍「穂乃花ちゃんのカレンへの想いなんて、その程度だったってことですね。行きます!!」スパーン


陽子『しのがサーブを打った!それにしても、トスの上げ方が独特だったような・・・』

穂乃花(早い!でも、返せる!!)

穂乃花「え!?」

陽子『おおーーと、打球がバウンドした瞬間、穂乃花の身体へ向かう!穂乃花は間一髪で避けた!!』

穂乃花「なに・・・このサーブ・・・!!」

忍「ふふふ。二球目、行きますよ!」パコーン

陽子『しのが再びサーブ!穂乃花、打球の変化を警戒し、少し離れたところでサーブを受ける!』

忍「身体に向かって飛んでくるサーブ・・・ってわけじゃないんですよ?」ニコリ

綾『今度は穂乃花と全く逆の方に跳ねたわ!』

穂乃花「もしかして・・・跳ねる場所をコントロールできる!?」

忍「ええ・・・これこそが・・・」

忍「ナックルサーブ!!」


陽子『またサービスエースだ!』

綾『ええ。ナックルサーブは強烈だわ。どこに跳ねるかわからないんじゃ取りようがないじゃない・・・!』

穂乃花(確かにナックルサーブは強力。普通の瞬発力ではまず取れない)

忍「さて、このサーブ、返せますか?」

穂乃花(でも――)


回想

カレン「ホノカー!帰りに一緒にクレープ食べに行くデス!」

穂乃花(うぅぅ、魅惑の申し出・・・)

穂乃花「ご、ごめんね。もうすぐ絶対に負けられない試合があって、今はできるだけ練習しなきゃなんだ」

カレン「大事な試合デス?」

穂乃花「うん。大切な人がかかってるの」

カレン「・・・」

カレン「じゃあ、私も練習に付き合うデス!」

穂乃花「え!?いいの!?」

カレン「もちデス!ところでホノカ、ホノカは必殺技とかあるデスカ?」

穂乃花「うーん、必殺技って言えるかわからないけど・・・」


パコーン

カレン「オー、これがツイストサーブ!バウンドして変化!すごいデス!」

穂乃花「えへへへ///たくさん練習したんだぁ」

カレン「このサーブはなかなか取れないデス・・・でも、もし相手がこれとか、もっと凄いサーブを打ってきたらどうやって取ればいいデス?」

穂乃花「・・・考えてなかった」

カレン「そんなホノカに私がいい技を教えてあげまショウ!」ドヤァ

穂乃花「カレンちゃんが!?」

カレン「オフコース!なんと、コートの隅から隅まで一瞬で移動できる技なのデス!」

穂乃花「そんな凄い技があるの!?」

カレン「ええ!縮地法って言って、沖縄古武術の一つデス!地面を蹴って移動するのではなく、地球の重力に身を任せることで、まるで瞬間移動するかのようなスピードで移動できるデス!」

穂乃花「沖縄・・・!?なんでそんな技をイギリスに住んでたカレンちゃんが・・・?」

カレン「イギリスにいたころ、色黒メガネの怪しいリーゼントおじさんから習ったデス!なんでも、日本へ帰るための旅費を稼ぐためにイギリスで沖縄古武術を教えて歩いてるとかで・・・」

穂乃花「へ、へー」

カレン「とにかく!これをマスターすればホノカは最強デス!」

穂乃花「う、うん!でも、今から一週間でマスターできるかな・・・」

カレン「できマス!」

穂乃花「!?」

カレン「だって私とホノカ二人なら、なんだってできるから!不可能だって可能デス!ホノカもそう思いませんか!?」


回想終了

穂乃花(私とならなんでもできると言ってくれたカレンちゃん。私もそう思ってるよ。だから、たった一週間でこの技を習得できたんだよ!)

忍「さて、ではまた行きますよ!ナックルサーブ!!」バコーン

陽子『またまたしののナックルサーブ!』

綾『見て!またバウンドして大きく軌道が変わったわ!』

忍「ふふふ。追いつけるわけが――!!」

穂乃花「えいっ!」スパコーン

陽子『穂乃花がリターンに成功!目にもとまらぬスピードでナックルサーブに追いついた!』

綾『あれは縮地法!しかも、通常の縮地法は前後の動きにしか対応できない。でも、穂乃花の縮地法は左右の動きにも対応してるわ!』

陽子『うぉぉぉぉ!なんかわからんがすげー!!』

穂乃花「決まった!」ハァハァ

忍「・・・少しはやるようですね」


忍「でもまだ私のサービスゲームは続きます。行きますよ!ナックルサーブ!」パコーン

穂乃花「えーいっ!」スパーン

陽子『またも穂乃花はナックルサーブを返した!このままサービスブレイクかぁ!?』

綾『待って!今度はしのもレシーブにちゃんと反応してるわ!』

忍「確かに、縮地法は最速の移動法・・・でも、これは返せないでしょう?」ポンッ

穂乃花「!?」

陽子『しのの打ったボールがネットの上を・・・』

綾『転がってそのまま穂乃花のコートに落ちたわ!!』

穂乃花「そ、そんな・・・!!」

忍「妙技・綱渡り。いかがですか?天才的でしょう?」


アリス「わぁい!ゲームシノ!1-1」

陽子『しのがサービスキープしたね』

綾『ええ。次のゲームは重要になるわ』

アリス「次はホノカのサーブだよ!」

穂乃花(恐らく、1ゲーム目の忍ちゃんは本気じゃなかった)

穂乃花「えいっ!」パカーン

陽子『またツイストだ!』

忍「ふふふ。これくらい余裕で返せますよー」パコンッ

穂乃花(だからツイストは当然返されるよね)スパコーン

忍「何もしかけてこないなら、こちらから行きますよ?」

忍「妙技・鉄柱当て!」ポンッ

陽子『しのの打ったボールがポールにあたって跳ねた!』

綾『そしてその球が穂乃花のコートへ!これは流石に縮地法でも取れないわね』


アリス「しのがサービスブレイクしたよ!ホノカ1-シノ2」

穂乃花(サービスブレイクされた・・・あの妙技シリーズを攻略できないとまずいよね)

穂乃花(でも、これと言って攻略法もない・・・)

カレン「ホノカ・・・」

陽子『観客席からカレンが心配そうに見てるね』

綾『ええ。次のゲームはまたしののサーブよ』


忍「では、行きますよ!ナックルサーブ!」パコーン

穂乃花「くっ!」スコーン

綾『あ!しのがまたポーチに!』

陽子『来るかぁ!?妙義!』

穂乃花(来る!前に行かなくちゃ!)ダダダッ

忍「甘いです!妙技・鉄柱当て!」ポンッ

陽子『また決まったぁぁぁぁ!』

綾『て言うか、いまさらだけどしのってこんなにテニス強かったの?』

陽子『なんか、試合の前に言ってたんだけど、この試合は金髪少女を幸せにするための試合らしいよ。それで気合入ってるんじゃないかなー』

綾『よくわかんないけど恐るべし!しのの金髪少女への執念!』


穂乃花(くぅ!縮地法でも追いつけないなんて・・・!!)

穂乃花(もう・・・だめなのかな・・・)

忍「さーて、サーブ行きますよー!それっ!」パコンッ

穂乃花「え、えいっ!」パシーン

忍「行きますよ!妙技・綱渡り!!」

穂乃花(走っても、走っても追いつかない・・・)

穂乃花(やっぱり、私なんかがカレンちゃんと仲良くしちゃいけないのかな)

穂乃花(きっとカレンちゃんも忍ちゃんの方がいいだろうし・・・)

??「ホノカーー!諦めるなデス!!」

穂乃花(今の声・・・!)

カレン「ホノカーーー!!」

穂乃花「カレンちゃん!」

穂乃花(私を・・・私を応援してくれるの・・・?)

穂乃花(忍ちゃんでも、他の誰でもない私を・・・!)

穂乃花(嬉しい・・・私も、カレンちゃんの声援に答えたい!)

穂乃花「えええぇぇぇぇっぇっい!!」


陽子『穂乃花!ここで渾身のスライディング!』

綾『スライディングしたことでさらに速度が上がったわ!追いつける!』

穂乃花「とりゃぁぁーー!!」ズコーン

忍「!?!?」

陽子『スライディングから跳ね起きる反動を使って打球を叩き上げた!』

綾『猛烈なドライブがかかっているわ!』

忍「い、今の打球は・・・!?」

陽子『決まったぁぁ!しののコートの中で大きな半月を描くようにボールがバウンド!』

綾『あれは・・・ドライブB・・・!!』


穂乃花「忍ちゃん・・・まだまだだね」

忍「・・・」

忍「・・・・・・」

忍「・・・・・・・・・」

陽子『な、なんだ?しのの様子が変だぞ?』

綾『ちょっと怖いわね・・・』

忍「穂乃花ちゃん」

穂乃花「な、なぁに?」

忍「穂乃花ちゃんのカレンへの愛は伝わりました」

穂乃花「あ、愛////」

忍「でも、まだまだ足りません!」

穂乃花「へ?」

忍「そろそろ私も本気を出しますね」ニコリ

ゴトン!ゴトンッ!

陽子『な、なんと!しのの両腕両足におもりが!』

綾『今までずっと付けてたっていうの!?しかもあれ、一つ6キロのやつ・・・!!』

穂乃花(これまではおもりを付けたままプレイしてたってこと!?)


忍「ふー。身体が軽くなりました!」

アリス「2-2、ホノカサーブ!」

穂乃花(忍ちゃんの本気・・・)ゴクリ

穂乃花「でも、負けないっ!」スパーン

忍「ふふ。穂乃花ちゃんの細腕で、この打球が返せますか!?」

忍「波動球!!」ズカーン

陽子『うぉぉぉ!!凄い威力だぁ!!!』

穂乃花(早いっ!でも縮地法なら追いつける!)

穂乃花「えいっ!!」

穂乃花(重い!!腕がっ!!)

穂乃花「あぁっ!」カラーン

綾『穂乃花のラケットが弾き飛ばされたわ!』

陽子『なんて威力なんだ!』


忍「ちなみに、私の波動球は1080式までありますよ」

穂乃花(1080・・・!?)

忍「なにをしているのです?早くサーブしてください?」ニコニコ

穂乃花「くうぅ・・・」パコーン

忍「どうしました!?サーブの威力が落ちてますよ!?」

忍「波動球!!」ズコーン

陽子『しのの容赦ない波動球だ!』

穂乃花(今度こそ・・・!!)

穂乃花「ぐぅぅぅう!!」カラーン

綾『またラケットが弾かれてしまったわ!』


穂乃花(うぅぅ。まずいよ・・・忍ちゃんの波動球、返せない)

穂乃花(ううん。諦めない!)スコーン

忍「もう終わりですか!?行きますよ!波動球!!」ズバーン

穂乃花(重い!!苦しい!!)

穂乃花(でも、応援してくれる大好きな人のために・・・負けないっ!!)ポーン

穂乃花「や、やった!」

陽子『おぉぉぉぉ!!返した!!遂にしのの波動球が破られたぞ!!』

綾『いえ。まだ早いわ』

陽子『な、なんでさ?』

綾『見て。波動球を相手コートに返すので精一杯で、打球の軌道が大きすぎるわ』


忍「こんなにも早く波動球が破られるのは正直予想外でした。しかし、そんなロブではスマッシュを打ってくれと言うようなものですよ!」

穂乃花「どんなスマッシュでも、縮地法で追いついて返してみせるよ!」

忍「追いつけても、返せないスマッシュもあるのですよ?」

穂乃花「!?」

忍「風林火山・火!!!!」ズバコーン

陽子『しのが燃えるようなスマッシュを放つ!!』

綾『でも穂乃花もしっかり反応できてるわ!』

穂乃花(追いついた!返せる!!)

穂乃花「!?」バリィ!

陽子『ななななんと!穂乃花のラケットのガットが破られたーー!!』

綾『凄い・・・ていうかしのちょっと怖い・・・』


忍「ガットが破れてしまっては、打ち返すことなどできないでしょう?」ニコリ

忍「たるんでますよ?穂乃花ちゃん」

穂乃花「・・・」

穂乃花(せっかく・・・せっかく波動球を攻略したのに!!)

穂乃花(そしたら波動球よりもっと強い風林火山・火・・・!!)

穂乃花(強い・・・強すぎるよ・・・)

忍「穂乃花ちゃん、早くラケットを交換して来てください。試合続行です」


陽子『遂にゲームが大きく動いたね』

綾『ええ。穂乃花がサービスブレイクされて、穂乃花2-しの3』

アリス「やったぁ!しのリードだよぉ!」

アリス「じゃあ、試合を再開するね。シノ3-ホノカ2でシノサーブだよ!」

忍「行きます!スカッドサーブ!!」バコーン

陽子『ここでしのがさらっと新技スカッドサーブ!!』

綾『手元の測定機では時速200キロを超えてるわね・・・』

陽子『しののことこれからしのさんって呼んだ方がいいかな・・・』


穂乃花(また・・・!腕にずしんと来るサーブ・・・!)

穂乃花「えーーーぇっいい!!」スパコン

忍「ほう。一球目からこのサーブを攻略するとは・・・しかし」

綾『まただわ!スカッドサーブが重たすぎて穂乃花の打球が高くなってる!!』

忍「行きます!風林火山・火!!」ズバコーン

穂乃花「次こそ!!」

穂乃花「あうぅっ!」バリッ

綾『また穂乃花のラケットが・・・これで何度目かしら』

陽子『穂乃花、かなり落ち込んでるように見えるけど、大丈夫かな』


穂乃花(はぁ・・・やっぱり返せない・・・)

穂乃花「あ・・・」

穂乃花(代えのラケットがもうない・・・)

アリス「ホノカ!?ラケットまだー?」

穂乃花(もう、これまでってことなのかな・・・)

アリス「うーんと、シノも疲れてるし、これから休憩にするね」

アリス「でも、10分の休憩の間にラケット用意してなかったらホノカの負けだからね!」

アリス「はい!じゃあ休憩開始!」

アリス「シノー、はい、お手製スポーツドリンクのアリス汁だよ!」


穂乃花「・・・」

陽子『審判の勝手な判断で休憩になったけど』

綾『穂乃花、一人ベンチに黙って座って元気なさそうね』

穂乃花(はぁ。やっぱり私には無理だったんだよ)

穂乃花(ラケットがなくなったのは、神様がもうここまでにしとけって言ってるんだよ)

穂乃花「うぅぅ」ウルウル

カレン「ホノカ!!」

穂乃花「カ、カレンちゃん!?勝手にコートに入っちゃダメだよぉ」

カレン「ホノカ!ラケットがないんデスカ!?」

穂乃花「うん。10分じゃ用意できないし、ここまでってことなのかな・・・」アハハ


カレン「あきらめちゃだめデス!!!」

穂乃花「え!?」

カレン「ホノカは、大切な人のために試合をしているんでショウ!?」

穂乃花「うん。でもね、私なんかにこんなことされても、その人は喜ばないかもしれないし・・・」

カレン「そんなことないデス!」

穂乃花「カレンちゃん・・・?」

カレン「大切な人のために頑張るのはとっても素晴らしいことデス!絶対にその人も喜んでくれてマス!」

穂乃花「・・・で、でも」ウジウジ

カレン「・・・」

カレン「わかりまシタ!」

穂乃花「・・・え?」

カレン「じゃあ、私が大切な人のために頑張る方法を教えてあげマス!」

穂乃花「え!?カレンちゃん!?どこ行くの!?」


陽子『どうやらコート内でもめ事があるみたい』

綾『カレンがどこかに走っていっちゃったわね』

陽子『どうしたんだろう』

綾『うーん・・・』

陽子『あ、もうすぐ試合再開だよ!』

綾『あら、そうね』


アリス「はい!もうすぐ10分だよ!」

アリス「二人ともコートに立ってね!」

忍「はい。アリスはいい子ですねぇ」ヨシヨシ

アリス「へへー///」

穂乃花(ここで私の負けが宣告されて、終わり)

穂乃花(試合も、カレンちゃんへの想いも、全部・・・)

穂乃花「いやだよ・・・」

穂乃花(せっかくここまでやって来たんだよ!?)

穂乃花(諦められるわけないよ!)

穂乃花(悔しいよ・・・っ!)

アリス「じゃあ、試合を再開するよ。あれ、ホノカ、ラケットは?」

穂乃花「用意・・・できませんでした・・・」

忍「・・・」


アリス「じゃあ、シノの勝――」

忍「とりゃぁ!!」バキィッ!

陽子『な、なんと、しのが自分のラケットをへし折った!』

綾『な、なんのつもりなのかしら・・・』

アリス「シ、シノ・・・?」

忍「あら?手が滑ってラケットが折れてしましまた」テヘヘ

忍「ちょっとロッカーまで代わりのラケットを取りに行きますね」ニコリ

アリス「う、うん・・・待ってるね」


穂乃花(ど、どういうこと・・・?忍ちゃん、明らかに自分でラケット折ってたよね)

カレン「ホノカホノカホノカホノカホノカ!!!」ズダダダダ

穂乃花「へ?」

カレン「良かった!間に合ったデス!!」ゼェハァゼェハァ

穂乃花「カレンちゃん!?そ、そんなにボロボロで・・・って、その手に持ってるのって・・・!!」

カレン「ラケット買ってきまシタ!」

穂乃花「で、でも、ここから一番近いテニスショップでも30分はかかるはずじゃ・・・!」

カレン「猛ダッシュデス!」

穂乃花「・・・カレンちゃん」

カレン「いいデスカ?ホノカ、大切な人のために一生懸命になると、普段より何倍もの力が出せるデス!」

穂乃花「・・・!!」

穂乃花(大切な人のため・・・)

カレン「決してそれを忘れないでくだサイ!」ニコ


忍「ふふふ。どうやら間に合ったようですねぇ」

穂乃花「忍ちゃん・・・」

陽子『登場のしかたが完全に悪役だな』

綾『・・・ええ』

忍「アリス、試合を再開しますよ!」

アリス「え?あ、わかったよ!じゃあ、試合再開!」

カレン「ホノカ、頑張るデス!私はコートの外から応援してるデス!」

穂乃花「・・・カレンちゃん。ありがとう」

穂乃花(私、もう絶対に諦めない・・・!)

カレン「ユアウェルカム!グッドラック!」


アリス「じゃあ、試合再開するよ!シノ3-ホノカ2、シノサーブ!」

忍「行きますよ!ウォーターフォール!!」ズバーン

陽子『しののサーブのバリエーション多っ!』

綾『滝に飲まれるような高速のサーブ!』

穂乃花(スカッドよりは遅い・・・でもっ)

穂乃花「重いっ!!」

穂乃花(腕が鉛のように重たく感じる。でも、もう負けないと誓ったんだ!)

穂乃花「えーーいっ!!」スカーン

陽子『返した!』

綾『でもまたロブよ。これじゃあまた風林火山・火の餌食に・・・!』

忍「ウォーターフォールを返したことは褒めてあげますが、これは破れないでしょう!?」

穂乃花(来るっ)

忍「風林火山・火!!」ズバコーン

穂乃花「くぅぅぅっ!!」

陽子『業火のスマッシュに穂乃花が食らいつく!』

綾『でも、またガットが破られちゃうんじゃ・・・』


穂乃花(カレンちゃん。私のためにあんなにボロボロになってまで、ありがとう)

穂乃花(その気持ち、絶対に無駄にしないから・・・!)

穂乃花(確かに、このスマッシュは強力。ふつうなら絶対に返せないよ)

穂乃花(でも、今の私ならきっと返せる・・・)

穂乃花(・・・だって、大切な人のためなら何倍もの力が出るんだもん!!)

穂乃花「麒麟落とし!!!!」スパーンッ

陽子『穂乃花!ついに風林火山・火を返した!』

綾『ラケットでこすり付けるようにしてスマッシュを無効化したのね!すごいわ!』


忍「麒麟落とし・・・あらゆるスマッシュを無効化する羆落としの上位互換」

忍「ふふ」

忍「やっと面白くなってきました・・・!」ゾクゾク

穂乃花「・・・!」

陽子『その後、穂乃花としのは互角の戦いを繰り広げた!』

綾『え!?その描写は!?』

陽子『カットだよ』

綾『!?』


しばらく後

アリス「しの5-穂乃花5。シノサーブ!」

忍「しかし、穂乃花ちゃんがここまで私を追い詰めるのは予想外でした」パコーン

穂乃花「絶対に負けないよ!」スカポーン

忍「ふふ。波動球1000800式!!」ズガーン!

穂乃花「とりゃぁ!」ヅコーン

陽子『あ!穂乃花の打球が高い!』

綾『ええ。しのはスマッシュのチャンスね。でも・・・』

穂乃花「どんなスマッシュでも麒麟落としで無効化してみせるよ!」

忍「ふふ。本当にそうでしょうか?」

穂乃花「え・・・?」

忍「私の美技に酔ってください!破滅への輪舞曲!!!」スコン!


陽子『しのは懲りずにスマッシュだ!』

綾『待って!あのスマッシュ普通じゃないわ!』

穂乃花「何度やっても同じだよ。麒麟落としで――!!」

穂乃花「きゃぁ!!」カラーン

陽子『しののスマッシュが穂乃花のラケットのグリップの部分に当たった!』

綾『穂乃花はラケットを落としてしまったわ!しの、麒麟落としを打たせないために、わざと狙ったのね!』

忍「ラケットを落としてしまっては、麒麟落としは使えないでしょう?」

穂乃花「・・・」

アリス「きゃー!シノ6-穂乃花5!シノ、もうちょっとで勝利だよ!」


アリス「穂乃花5-しの6!穂乃花サーブ!」

穂乃花(このゲームを落としたら負け・・・)

穂乃花(腕は痛いし、足は動かない・・・辛い、怖い、苦しい)

穂乃花(でも、もう逃げないっ!!!)

穂乃花「行くよっ!えいっ!」スパーン

忍「もうすぐ私の勝利です!」ズバーン

穂乃花「そうはさせないよ」パコーン

忍「口ではなんとでも言えますよ」スパーン

穂乃花「なら・・・勝ってみせるよ!」パーン

陽子『凄いラリーが続いてるぞ!』

綾『・・・?』


陽子『綾?どうかした?』

綾『い、いえ、ちょっと違和感が・・・』

忍「終わりです!ダッシュ波動球!!」ズバゴーン!!

穂乃花「くぅっ!」パコーン

陽子『またロブ!やっぱり波動球をまともに返すのは難しいのか!?』

綾『しのの破滅への輪舞曲が来る・・・っ!』

忍「終わりです!破滅への輪舞曲!!」ズバン!

陽子『あ、あれ、穂乃花が全く動かないぞ・・・?まさか諦めたのか?』

綾『わかったわ!』

陽子『!?』

綾『違和感の正体がやっとわかったのよ!穂乃花はさっきからずっと動いてなかったのよ!!』


穂乃花「破滅への輪舞曲・・・いい技だよ。でも・・・」

穂乃花「この穂乃花ゾーンの前では無意味!!!」スパーン!

忍「破滅への輪舞曲が・・・グリップに当たらずに返された・・・!!」

忍「くっ!妙技・鉄柱当て!!」ポコン

陽子『出た!妙技!!』

綾『でもボールが鉄柱に当たらずにそのまま穂乃花のところへ飛んでゆくわ!』

穂乃花「どんなボールでも、私のところに集まるよ」スパン

陽子『ど、どうしてしのの打ったボールは全部穂乃花の近くに集まるんだよ!?』

綾『あれは、穂乃花ゾーンよ!ボールに超回転をかけることによって、相手からの返球をコントロールしてるんだわ!!だから穂乃花は一歩も動かずに打ち返せる!!』

忍「まさか・・・この瞬間にそんな強力な技を編み出したというのですか!?」スパーン

穂乃花「油断せずに行くよ!」パーン


忍「どうして・・・そんなことが!」パコーン

穂乃花「どうしてって?大切な人のためなら、何倍もの力が出るからだよ!!」スパーン

忍「くぅ・・・さすが、と言わざるをえませんね」

アリス「あー!シノがポイントとられちゃった・・・ゲームカウント6-6だから、タイブレークに突入するよ!」

陽子『タイブレークって?』

綾『カウントが6-6になった時、先に7点先取した方が勝ちになるのよ』

陽子『へー、知らなかった』


アリス「タイブレーク0-0、シノサーブ!」

忍「穂乃花ちゃん。あなたは確かに強くなりました。今のあなたになら、カレンを任せられます」

穂乃花「じゃ、じゃあ・・・!」

忍「でも、だからこそ、あなたに私の最終奥義をぶつけます!」

忍「さぁ!私を倒してください!!」スパーン

穂乃花「うん!勝つよ!!」スコーン

陽子『しのにはまだ技があるみたいだね。どんな技だろう?』

綾『まるでわからないわね・・・』

陽子『でも、今のところ普通の打ち合いだね』

綾『待って!しのにポイントが入ったわ!』

アリス「1-0!シノリードだよ!」


穂乃花(先にポイントをとられちゃった・・・)

穂乃花(疲れてるからかな・・・一瞬ボールが見えなくなって・・・)

穂乃花「!?」

忍「どうしました?穂乃花ちゃん?」

穂乃花(見えない・・・全く目が見えないよ・・・!!)

忍「さぁ、次のサーブ、行きますよ」スパーン

穂乃花(音!?ボールが来る!とりあえず、ラケットを振らなきゃ!!)

穂乃花(あれ?今私、ラケット振った?少なくともボールからは外れた・・・)

穂乃花(ってことは2-0か。でも、審判のコールも聞こえない・・・)

穂乃花(耳も・・・聞こえなくなってる・・・!?)


陽子『あれー、次は穂乃花のサーブなのになんかコート内をうろうろしてるぞ?』

綾『あれは恐らく、しのに五感を奪われたのよ』

陽子『五感!?』

綾『あれこそが、しののテニス・・・!!』

陽子『しのって一体・・・?』

穂乃花(目、耳、鼻、肌・・・もしかして、味も失った!?)

穂乃花(なんにも感じない・・・外の世界はどうなってるの!?)

穂乃花(これが、無っていう世界なのかも・・・)

穂乃花(ああ・・・せっかくここまで来たのに負けちゃうのかな・・・)

穂乃花(って、こんな緊急事態なのに私ったら試合のこと考えて・・・)

穂乃花(でも私にとって、それくらいカレンちゃんは大切なんだよ)

穂乃花(あぁ・・・このまま眠ってしまいそうだよ)

穂乃花(そう言えば、前にカレンちゃんに告白しようとした時も、気を失っちゃったんだっけ)

穂乃花(そう、あの時、カレンちゃんは――)


回想

穂乃花「・・・」zzz

??「・・・ノカ・・・ホノカ!!」

穂乃花「はっ!」

カレン「良かったデス!目を覚まして」

穂乃花「こ、ここは・・・?」

カレン「保健室デス。ホノカ、急に倒れてびっくりしたデス・・・!」

穂乃花(そっか。私、カレンちゃんに告白しようとして・・・)

穂乃花(カレンちゃん涙目・・・とっても心配してくれたんだろうな・・・)

穂乃花「もしかして・・・カレンちゃんがここまで運んでくれたの?」

カレン「そうデス!」

穂乃花「ご、ごめんね。迷惑かけちゃって」

カレン「ノンノン。全然迷惑なんかじゃありまセンよ!」

穂乃花「え?」

カレン「だって、ホノカは――」




カレン「だって、ホノカは私の一番大切な人デスから!!」




回想終了

穂乃花(そうだ・・・カレンちゃんはそう言ってくれたんだ!)

穂乃花(その時から・・・ううん。もっと前からちゃんと分かってた。カレンちゃんは私を大切に思ってくれてること)

穂乃花(なのに私は傷付くことが怖くて、勇気が出せなくて・・・嫌われてたらとか、そんなことを言い訳にして・・・)

穂乃花(でも、今なら伝えられる!私は、あなたのことが――)

穂乃花「大好きだから・・・!!」ギン!

陽子『お!穂乃花が正気を取り戻したぞ!』

綾『いつになくキリっとしてるわね』

忍「そうですか。穂乃花ちゃん、もう戻って来たんですね」

穂乃花「うん。もう迷いはないよ」

忍「ふふ。でしたら、その気持ちを全てぶつけて下さい」ニコリ

穂乃花「うん・・・!ありがと、行くよ!!忍ちゃん!!!」


穂乃花「風の攻撃技『葵吹雪』!!!」ズバーン!!

穂乃花「ブラックジャックナイフ!!!」バコォォン

穂乃花「消失!!!」ズシャッ

穂乃花「滅びよ・・・パイレーツオブザワールド!!!」ズゴーン!!!

穂乃花「スケスケだよ!穂乃花王国!!!」スパーン!

穂乃花「ブラックホール!!!」バコン!

穂乃花「最後だよ!!」

穂乃花「穂 乃 花 ホ ー ム ラ ン!!!!!」ズバコォォォーン!

忍「きゃぁぁあぁぁっぁぁ!!」


アリス「シノー!?」

忍「はぁはぁ・・・アリス、ちゃんとカウントをしてください・・・」

アリス「え!?あ、ゲームセット!勝者ホノカ!」

穂乃花「・・・・・・!!」

穂乃花(勝った・・・!忍ちゃんに勝ったよ!!)

忍「穂乃花ちゃん」

穂乃花「・・・あ、忍ちゃん。だいじょうぶ?」

忍「ええ。なんとか」

穂乃花「ありがとう。私のために・・・」

忍「はて。なんの話でしょう?」

穂乃花「とぼけちゃって」

忍「ふふ。さぁ行ってください。待っている人がいますよ」

穂乃花「・・・うんっ。ありがと」

忍「ふふふ」


陽子『いやー。すげー試合だったね!』

綾『そうね・・・もう驚きすぎて大変だったわよ全く・・・』

陽子『でも、私は綾と一緒に実況できて楽しかったけどなー』

綾『へ!?』

陽子『綾は楽しくなかった?』

綾『た、た、た、たのし・・・///』

綾『田の島!!』

陽子『なにそれ!?』


忍「負けてしまいました・・・」

アリス「負けちゃったけど、シノとってもカッコよかったよ!」

忍「ふふ。ありがとうございます」

忍「大変な試合でしたが、これで一人の金髪少女が幸せになると思うと安いものです」

アリス「シノがカレンとホノカのために試合してるっていうのは分かってたけど、ちょっとカレンが羨ましいなぁ」

忍「?」

アリス「だって、シノにこんなにしてもらえるんだもん!ずるい!」

忍「ふふふ。私はアリスのためならもっと力が出ますよ?たとえば恐竜を絶滅させたりとか・・・」

アリス「ほんとに?」

忍「ええ。もちろん」ニコ

アリス「シノー!大好きー」ダキー

忍「アリスー!私もですよー」ダキー


カレン「ホノカ!オメデトデス!!」

穂乃花「カレンちゃん!」

カレン「ホノカならきっと勝てるって思ってたデス」

穂乃花「うん。ありがとう。カレンちゃんのおかげだよ」

カレン「これで・・・ホノカの大切な人は守られたデス?」

穂乃花「・・・」

カレン「嬉しいデスけど・・・ちょっと複雑デス」

穂乃花「え?」

カレン「ホノカがこんなになってまでその人のために頑張るなんて、少し・・・嫉妬してしまいマス」

穂乃花「・・・カレンちゃん」


カレン「ゴ、ゴメンナサイ!せっかくの勝利なのに暗くなっちゃって!」

穂乃花「カレンちゃん!!」

カレン「!?」

穂乃花「ごめんなさい!!」

カレン「へ!?急にどーしたデス!?」

穂乃花「一つ・・・聞いてもいい?」

カレン「な、なんデス?急にシリアスな感じなったりして・・・」

穂乃花「カレンちゃんって、私のこと大好きだよね?」

カレン「わ、私がホノカのことを!?//////」


穂乃花「今日だって、友達の忍ちゃんじゃなくてずっと私を応援してくれたし」

穂乃花「私が負けそうになったら励ましてくれた」

穂乃花「そして、ピンチの時にはあんなに必死になってまで私を助けてくれた」

カレン「・・・」

穂乃花「そして、前に倒れたときも、今日ラケットを買ってきてくれたときも、私のことを大切な人だって言ってくれた」

カレン「・・・ホノカ」

穂乃花「やっと気づいたよ。カレンちゃんはずっと伝え続けてくれていたんだね」

穂乃花「こんな勇気のない私のために」

穂乃花「大好きだって」

カレン「・・・ホ、ホノカぁ///」ウルウル


穂乃花「それなのに私は、嫌われてるかもとか、そんなこと不安に思ってカレンちゃんの精一杯の好意を上手に受け止められなかった」

穂乃花「でも、もうちゃんと気づいたよ。カレンちゃんは私を好きでいてくれてるって。この気持ちは驕りなんかじゃないって」

穂乃花「だから、ごめんなさい。勇気が持てなくて、一番大切で信じるべきあなたを信じられなかったこと、ごめんなさい」

カレン「・・・」

穂乃花「そして、大好きだよ。誰よりも」

カレン「やっと・・・デス」


カレン「うぅぅ・・・やっと、やっとホノカ、気づいてくれたデス・・・!」

穂乃花「カレンちゃん・・・」

カレン「私だって、とってもとっても不安だったデス!こんなに伝えても伝わらない・・・もしかしたら迷惑なのかもって・・・」

穂乃花「うん・・・うん・・・!」

カレン「不安で不安で眠れないときだってあったデス!シノブやアリスに相談したこともありマシタ!」

穂乃花(忍ちゃん・・・やっぱり・・・)

カレン「ホノカは私を不安にさせた罰を受けるべきデス!!」

穂乃花「え?ええぇぇ!?」

カレン「当然デス!それくらいしないと私の気が収まりまセン!!」


穂乃花「で、でも、カレンちゃんも私のこと好きなんでしょ?私たち両想いなんでしょ?」

カレン「///」

カレン「そ、それとこれとは話が違いマース!」

穂乃花「ふえぇぇ・・・」

カレン「ホノカに罰を言い渡しマス」

穂乃花「うぅぅ。いいよ。愛するカレンちゃんに許してもらえるなら、どんな罰でも受ける覚悟はあるよ・・・」

カレン「///」

カレン「わ、私に・・・///」


カレン「キスして欲しいデス!!!」

穂乃花「へ」

穂乃花「ええぇぇぇええっぇぇぇ////」

カレン「で、できないデスカ!?」

穂乃花「ううん。びっくりしただけ。ちゃんとできるよ」

カレン「っ///」

穂乃花「カレンちゃん。だいすき。これまで不安にさせてごめんね」

穂乃花「そのぶん、これから一緒に幸せになろうね」

ちゅっ

カレン「///」

穂乃花「///」



おわり

ここまで読んでくれた人、もしいたのならありがとうございます。
テニヌの原作とは技が若干違うところもありますがご容赦を・・・

あと、みなさんも穂乃花カレンss書きませんか?
待ってます。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月16日 (土) 00:45:18   ID: d0_Y8jp4

最高

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