後輩「やっぱり!高校の時以来ですね」
後輩「どうですか先輩、もしお時間ありましたら、私とお茶でもいかがですか?」
後輩「本当ですか!やった!え?まだ何も言ってない?いいじゃないですかそんなこと」
後輩「じゃあそこの喫茶店にでも入りましょう。ね!ね!」グイグイ
チリンチリン
後輩「う~ん美味しい」
後輩「ここのコーヒーは絶品ですね」
後輩「で、先輩最近どうなんですか?」
後輩「何ですかそのぽかんとした顔は。仕事ですよ、仕事」
後輩「え?私ですか?まあぼちぼちって感じですね。最近やっと慣れてきた感じです」
後輩「まあ私は親の会社を継いだだけですからね。人生いーじーもーどってやつです」
後輩「いやー本当に良かったですよ。私、ろくな大学に受からなかったですから、本当に就職先なんて無かったですもん」
後輩「あ、高校も大学も卒業はしましたよ。先輩のお陰です。その節はどうもありがとうございました」ペコリ
後輩「って、そんなことはどうでも良いんですよ!先輩、先輩はどうなんですか?」
後輩「何せ東京の国立大学に入学したんですからね。偏差値低めの我が校始まって以来の秀才ですから先輩は。進路の先生もずーっと先輩の話ばっかりしてましたよ」
後輩「そんなことないって、そんなことありますよ~。で、で、どうなんですか?一流商社に入られた秀才な先輩は」
後輩「きっと先輩のことだから、ばりばり出世してるんですよね?いいなあ先輩……って先輩?」
後輩「せ、先輩?な、何で泣くんですか。ちょ、ちょっと!わ、私何か言いましたか?せ、先輩?」
後輩「せ、先輩……?」
後輩「え……クビ?」
後輩「先輩……クビになっちゃったんですか?」
後輩「な、何で先輩が……?」
後輩「上司の不正を被らされた!?」
後輩「な、何で先輩がそんな、先輩がそんなことするわけないじゃないですか!」
後輩「誰か分かってくれる人はいなかったんですか?」
後輩「そ、そんな……先輩が横領なんて……そんな悪いことできるわけないじゃないですか……」
後輩「そうですか先輩……それは災難でしたね……」
後輩「でも大丈夫先輩!皆が信じてくれなくても、私は信じてますから!」
後輩「先輩がそんな悪いこと出来るはず無いですもん!」
後輩「な、何ですかその顔は……」
後輩「え?何で笑ってるんですか?」
後輩「元気出た?そ、そうですか……私の笑顔で元気に……えへへへ」
後輩「って、先輩これからどうするんですか!?」
後輩「どうせ、先輩のことだから貯金とかしてないでしょう」
後輩「はあ……やっぱりですか」
後輩「え?家も無い?」
後輩「社宅だから追い出されちゃったんですか……え、じゃあ先輩どこに住んでたんですか?」
後輩「ね、ネカフェ……」
後輩「はぁ……我が母校始まって以来の秀才がまさかネカフェ難民だなんて……」
後輩「じゃあ先輩。住所が無くちゃ再就職も出来ないですよね?」
後輩「先輩のご実家って確か……」
後輩「ですよね……先輩事故でご家族を亡くされて天涯孤独の身ですもんね……」
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後輩「先輩、お金って後どのくらい……」
後輩「え?もう一銭もない?」
後輩「え?コーヒー代ですか?そのくらいは別に私が出しますから良いですよ。そんなことより」
後輩「先輩、今日泊まる場所あるんですか?」
後輩「はぁ!?の、野宿!?」ガタッ
ザワザワ
後輩「す、すいません」ペコリ
後輩「な、何で先輩にやにやしてるんですか!先輩のせいで恥かいたんですからね」
後輩「って、先輩野宿ってどういうことですか!」
後輩「駄目に決まってるじゃないですか。先輩がホームレスなんて。私、許しませんからね!」
後輩「じゃあどうするって……」
後輩「……」ゴクリ
後輩「……先輩、私一人暮らしなんですよ」
後輩「そ、それでですね……」
後輩「も、もしよかったですよ!もし先輩が他にもうどーしようもないって言うなら!」
後輩「うち……来ますか?」
亀だから許してな
後輩「……」
後輩「(や、やってしまった……つい勢いで誘ってしまったものの……)」
後輩「(……家、綺麗だったかな)」
後輩「(というかそもそもこれって……)」
後輩「(だ、駄目ですよ先輩。私まだそういうこと経験無くて……)」
後輩「(せ、先輩……きゃぁ///)」
後輩「ふぇ!」
後輩「な、何ですか先輩!この変態変態ど変態先輩!」
後輩「あ、はい。ここが家です」
後輩「せ、先輩……あのちょーっとだけ待ってて頂いてよろしいでしょうか」
後輩「い、いえ。私は先輩と違って生活力に満ちあふれているので、たとえ一人暮らしだったとしても、部屋がぐちゃぐちゃでとても人にお見せできないような状況だったりとかは全くないので、もうすぐにでも入ってもらっても全然、ぜんぜっん!構わないのですが……」
後輩「ちょ、ちょーっとだけ不安要素が無いことも無いような気も……」
後輩「というわけで先輩はここで少し待っていてください!」
後輩「す、すぐに戻ってきますから!」ガチャン
後輩「こ、これは……」
ぐちゃーん
後輩「う……昨日飲んだお酒に脱ぎっぱなしの着替え、それに下着……」
後輩「これは非常にまずい状況……」
後輩「どうする……どうする……」
後輩「考えろ考えるんだ私……これでも私は若干22歳にして社長に就任した、未だ25歳のぴちぴちやり手社長!」
後輩「どんなピンチだって、持ち前の機転で乗り越えて見せる!だって私!社長だし!」グッ
後輩「え?ああ、あのこのぐちゃぐちゃの部屋をどーやって誤魔化そうか……って先輩!」
後輩「み、見ないでください先輩!こ、これは違うんです!」
後輩「そ、そう!昨日友達が!そう!友達が遊びに来まして!」
後輩「友達がもうぐっちゃぐちゃにして帰ってしまったのです!」
後輩「え、ええ。もうこの辺の服とかも全部友達のですよ?」
後輩「この私が服を脱ぎっぱなしになんてしておくわけが……って先輩下着、広げないでください!」
後輩「い、いえそれは友達のです!そう!友達の何ですけど、やはり友達の人権を考えると、確かに自分が脱いだままほかって置いたのが悪いとはいえ!男性である先輩に触らせるのは非常に恥ずかしいかなあと……そう!友達がです!友達が恥ずかしいかなって!」
後輩「というわけで先輩。もう少し外にいてください。私は友達の為に部屋を片付けなければなりませんから」
後輩「そうです!友達の為です!」
後輩「え……小さい?何がですか?」
後輩「ぶ、ブラのサイズなんてどうでもいいじゃないですか!」
後輩「きゃ、きゃー!先輩広げないでください!」
後輩「い、良いですか先輩!」
後輩「ブラというのは人それぞれ、自分の胸に合った物を使えばいいのです!」
後輩「そもそも胸なんて大きくたって邪魔なだけです!胸なんて飾りです!偉い人にはそれが分からんのです!」
後輩「というわけで、たとえそのブラが小さくたって、それはこの私の胸にベストフィットであるのですから……」
後輩「え?……ええ!もちろんそのブラだって友達のですよ!」
後輩「だ、第一私の胸がそんな小さなブラに収まるわけないじゃないですか!」
後輩「って、そんなまじまじと見比べないでください!」
後輩「も、もう先輩は変態ですね!」
後輩「え、手伝ってくれるんですか?」
後輩「良いんですよ。先輩はお客さんですから!」
後輩「というわけで、先輩。はい!」
後輩「それは日本人の味方諭吉さんです!」
後輩「一人あげますから、ちょっと遊びにでも行っててください」
後輩「え?良いんですよ!私の勝手で出て行って貰うんですから」
後輩「さあ!早くその下着を置いて外に行ってください!」
後輩「そうですね……2時間……。いえ、3時間したら帰ってきてください」
後輩「良いですね先輩!絶対戻ってきてくださいよ!」
後輩「じゃあ先輩行ってらっしゃい!」ガチャン
後輩「ふぅ……どうにかなった」
後輩「ありがとう諭吉さん……私は貴方のことを明日まで忘れない」
後輩「さあ!先輩が帰ってくるまでに掃除を終わらせておかないと!」
3時間後
ガチャン
後輩「あ、先輩!お帰りなさい!」タタタタ
後輩「ふふ~ん掃除は見事終了しましたよ!」
後輩「確かに私は夏休みの宿題は最終日まで……いえ冬休みまでやらない主義」
後輩「しかーし!この私ももう立派な大人!もう最終日に喚くような餓鬼とは違うのです!」
後輩「何を隠そう私は社長ですからね!社長!」
後輩「確かに昔の私はダメダメな後輩でした……しかーし!」
後輩「今の私はもう昔とは違うのです!」
後輩「後輩とは違うのだよ!後輩とは!」
後輩「え、何で先輩嬉しそうなんですか」
後輩「ははぁーん、さては先輩この私の成長っぷりに、娘の成長に感動するお父さん状態になっていますね」
後輩「え、図星なんですか……いや何かそれはそれで微妙ですけど……べ、別に高校生の時の私もそこまでダメダメだったわけじゃないですからね?」
後輩「何ですかその顔は……まあ良いですけど」
後輩「え?この格好ですか?」
後輩「どうですかどうですか?似合うでしょう?エプロン」
後輩「ミニスカートから伸びる生足に、その上でひらめくピンクのエプロン。どうですか?興奮しますか?」
後輩「ほらほら……チラッチラッ」
後輩「お、おう……ガン見……」
後輩「そんなに好きなんですか?エプロン」
後輩「い、いや即答されましても……正直ちょっと引きました」
後輩「なーにが良いんですかねえこんなの。好きかなあと思って着てみましたけど、正直理解に苦しみますよ」
後輩「男のロマン?意味分かんないです」
後輩「まあそんなことはどうでもいいんです。早く上がってください。ご飯出来てますから」
後輩「あ、手洗いうがい、ちゃんとしてくださいね。そこが洗面所ですから」
後輩「あーちょっと、そんな洗い方じゃ駄目ですよ。風邪引きます」
後輩「ちゃんと石けん付けて……手の甲までしっかり洗うんです」
後輩「うがいもですからね!もう、先輩ってこんなに生活力なかったでしたっけ」
後輩「まあ……そういうところも可愛いかなって思ったり……」
後輩「ひゃ、な、何も言ってません!」
後輩「さあ、ご飯ですよ!今日は何とカレーです!」
後輩「さあいっぱい食べてくださいね」トン
後輩「ど、どうですか?」
後輩「……」ゴクリ
後輩「せ、先輩!?な、何で泣くんですか!」
後輩「な、泣くほどまずかったですか!?」
後輩「え?美味しかった?……泣くほどですか?」
後輩「手料理なんて久しぶりだったから?」
後輩「(そっか先輩ご家族を亡くされて……それ以来……)」
後輩「せ、先輩!」
後輩「私の手料理で良かったらいつでも作ってあげますからね!」
後輩「ええ、いつでも、いつまでも!」
後輩「先輩が飽きたって言っても作ってあげます!一生ですからね!」
後輩「せ、先輩何で赤くなって……」
後輩「(一生料理を作ってあげる……?)」
後輩「せ、先輩!そ、そういう意味じゃ!そういう意味じゃないですからね!」
後輩「わ、私お風呂入れてきますから!」
後輩「お風呂入れてきましたよー」
後輩「あ、綺麗に食べてくれましたね。美味しかったですか?」
後輩「それは良かったです。お粗末様でした」
後輩「あ、先輩うちのお風呂は高性能なので、もう入れると思いますよ」
後輩「先、お風呂入ります?」
後輩「え?良いんですよ遠慮しなくて、先輩にはお世話になりましたから」
後輩「じゃあ行ってらっしゃーい。タオルとか用意しときますね」
ガラガラガラ
後輩「さてと、えーとタオルタオル……確か新品のが」
ガサゴソガサゴソ
後輩「あ、あった。よしっと」
後輩「せんぱーい。タオル置いて」
ガラガラガラ
後輩「せ、先輩……?」
後輩「きゃ、きゃぁ!!!」
後輩「な、何でこんなに出るの早いんですか!」
後輩「は?男は早い?し、知らないですよそんなの……って出てこないでください!」タタタタ
後輩「はぁ……はぁ……」
後輩「もう先輩……」
後輩「あ……。先輩、どうですか?私に裸を見せつけた気分は」
後輩「ふん!謝っても許しませんから」
後輩「全く……って先輩その服」
後輩「先輩、着替えは無いんですか?」
後輩「へ?そのスーツしかないんですか?下着は?」
後輩「無いんですか?社宅を引き払う時に全部捨てられちゃった?」
後輩「全くしょうが無いですね……」
後輩「じゃあ明日買い物に付き合ってください」
後輩「それで特別にとーくべつに許してあげます」
後輩「全く、天より深いこの私の慈悲に感謝してくださいね」
後輩「さて、では私もお風呂に入ってきます」
後輩「覗いたら……分かってますよね?」ニコッ
後輩「よろしい!では適当にテレビでも見ててください」
ガラガラガラ
後輩「ふーっ」ノビー
後輩「いつもよりお湯がぬるい……」
後輩「先輩が入ったから……」
後輩「そ、そっか今日は一番風呂じゃないんだ……」
後輩「髪の毛……短い」
後輩「せ、先輩のかな……」
後輩「……」カァ
後輩「……」ザバッ!
後輩「うぎゃぁあ!!!」
後輩「みきゃぁぁああ!!」
後輩「落ち着かないよー!!」ジタバタ
後輩「全然リラックス出来なかった……」
後輩「先輩何見てるんですか?」
後輩「何ですかそのアニメ」ジロ
後輩「好きなんですか?」
後輩「へえ……確かに高校の頃もラノベとか読んでましたね」
後輩「って、もうこんな時間なんですか」
後輩「そっか、私のお掃除のせいでご飯もお風呂も遅くなってしまったんですね。すいません」
後輩「へ?これに懲りたら日頃から綺麗にしろ?」
後輩「何言ってるんですか。あれは友達のせいです。私は日頃からとってもとっても綺麗にしてるんですから」
後輩「隣座りますね」ペタン
後輩「どの子が好きなんですか?」
後輩「へー、その無駄にお胸の大きな子がお気に入りであると」
後輩「ふ~ん」ジトーッ
後輩「先輩いくつでしたっけ」
後輩「いや言わなくて良いです。別に聞いてないですから」
後輩「高校の時で既にあれなのに、そんな年になってアニメですか?」
後輩「ちょーっとどうかと思いますけどね」
後輩「いーえ、別に私は個人の趣味にどうこう言うつもりはありませんけどね」ジトーッ
後輩「さ、そんなアニメは終わりにして寝ましょう。明日は朝から買い物に付き合って貰いますからね」
後輩「……何でそんな悲しそうな顔するんですか」
後輩「あー、もう分かりました!」
後輩「録画すればいいじゃないですか録画」
後輩「はい、これで良いですね?」
後輩「え?これもですか?はいはい」
後輩「へ?まだあるんですか?」
後輩「アニメってこんなにやってるんですね……」
後輩「全く、隣に私がいるのに画面の向こうの女の子に夢中になっちゃって……」
後輩「昔からそうなんですから……先輩の馬鹿」
後輩「いーえ!何も言ってません!さあ今度こそ寝ますよ!」
前にもこんな後輩のセリフのみのやつ書いてた?学生の
>>16 違う人
後輩「(ん……寝る?)」
後輩「(この家は私の一人暮らし……)」
後輩「(当然ベッドは一つ……というか先輩と一つ屋根の下?)」
後輩「(まずい!これはまずい!)」
後輩「(ぜっーったいにまずい!)」
後輩「あ、あの先輩?」
後輩「私達は確かにもう立派な大人なわけでして」
後輩「とはいえ、お互いにそういうのはまだ早いんじゃないかなーっと思うわけでありまして」
後輩「そ、そりゃあまあ先輩を家に上げてる時点でもう誘ってるとか言われても仕方ないんですけどね……でもちょーっと早いかなあって思うわけでありまして」
後輩「せ、先輩?」
後輩「……寝てる」
後輩「……はーっ」
後輩「……この所ろくに寝てなかったんですかね」
後輩「昔良く部室でも寝てましたね」
後輩「懐かしいですね……先輩」
後輩「私たちは変わっちゃいましたけど」
後輩「先輩の寝顔は昔のままですね……」
後輩「おやすみなさい先輩」
チュンチュン
後輩「あ、先輩おはようございます」
後輩「良く眠れましたか?」
後輩「体が痛い?」
後輩「もう、床で眠るからですよ」
後輩「今日、ベッドも買いましょうね」
後輩「え?良いんですよそれくらい。遠慮しないでください」
後輩「先輩にはお世話になりましたから」
後輩「あ、ご飯出来てますよ。はい」トコ
後輩「じゃじゃーん、今日の朝ご飯はハムエッグですよー」
後輩「朝は米派の先輩の為に、わざわざお米も炊きました。私普段はパンで済ましちゃうんですからね?感謝してくださいよ?」
後輩「あ、今日はパジャマにエプロンです。どうですか?」
後輩「ふふ~んそうですかそうですか」
後輩「あ、美味しいですか?それは良かったです」
後輩「はい、お味噌汁です。ちゃんと赤味噌ですからね」
後輩「さてと私も食べましょうかね」
後輩「食べたらお買い物に行きましょう。先輩の服を買わないと」
後輩「後ベッドもですね」
後輩「あ、食べたら水につけておいてください。洗っておきますから」
後輩「美味しかったですか?それは良かったです」
後輩「お粗末様でした」
今日はここまで、また明日書きます
再開しますよ
後輩「さあ先輩お買い物に行きますよ」
後輩「どうしたんですか?行かないんですか?」
後輩「行きたくないんですか?」
後輩「あー。先輩服それしかないですもんね」
後輩「確かにその服でお買い物はちょっと恥ずかしい……かも?」
後輩「いや、でも最初のお店で着替えれば……」
後輩「嫌なんですか?」
後輩「……しょうがないですねえ」
後輩「じゃあ私が服とか買ってきてあげます!」
後輩「先輩はお留守番お願いしますね」
後輩「あ、昨日録ったアニメでも見ててください」
後輩「というわけで私は行ってきますね」
後輩「あ、お昼には帰って来ますから。ご飯作らないとですしね」
後輩「じゃあ行ってきまーす!」
ガチャン
後輩「先輩ってあんなに恥ずかしがり屋でしたっけ……」
後輩「もしかして……」
お昼
ガチャン
後輩「せんぱーい。帰りましたよー」
後輩「色々先輩に似合いそうな服。買ってきましたよ」
後輩「あ、ベッドはその内届くそうですよ。ふっかふかのにしておきましたからねー」
後輩「はい服です。私の趣味ですから、もし気に食わなかったら捨てちゃっても良いですからね。また買ってきますから」
後輩「え?下着?……ち、違います!店員さんにお願いして選んでもらったんです!」
後輩「そ、そうですよ……全く……だから下着は私の趣味じゃないですからね!」
後輩「いっぱい買ってありますから、好きなの着てくださいね」
後輩「え?重い?何言ってるんですか?家の前まで運んでもらったに決まってるじゃないですか」
後輩「え?どこで買ったって行きつけのお店ですけど」
後輩「何かよく分かんない先輩ですね。まあ良いですけど」
後輩「さて、私はご飯作りますね」
後輩「お昼はラーメンにしましょう」
後輩「あ、お腹なりましたね」
後輩「ごめんなさい待たせちゃって」
後輩「すぐに作りますからちょーっとだけ待っててくださいね」
後輩「ふんふんふっふふ~ん♪」
後輩「よーし出来ましたよー」
後輩「いやーラーメンは楽で良いですね」
後輩「はい先輩」コト
後輩「どうですか?美味しいですか?」
後輩「美味しい?本当ですか?先輩何でも美味しいって言いますからね。信用ならないですよ」
後輩「ん……まずまずって感じですね」
プルルルルル
後輩「あ、私です。すいません」ピッ
後輩「はい、はい私ですよ」
後輩「え?何でそんなことに?」
後輩「はい……はい……分かりました」
後輩「ではすぐに会社……」チラッ
後輩「には……無理なので」
後輩「はぁ!?困るとか言われても知りませんよ!」
後輩「私は今非常に重要な仕事の真っ最中なんです!」
後輩「ええ!この会社の命運が掛かっていると言っても過言ではありませんね!」
後輩「というわけで、自分たちでどうにかするように」
後輩「はい……はい……ぜーんぶ任せます」
後輩「分かったらもう電話してこないでくださいね」
後輩「電話してきたら、明日から貴方の席はありませんから」
後輩「というわけで」ピッ
後輩「ごめんなさい先輩。仕事の電話でした」
後輩「全く、本当に使えない部下なんですよ」
後輩「あれ、先輩眠いんですか?」
後輩「全く仕方のない先輩です」
後輩「じゃあ私のベッドで寝てて良いですよ」
後輩「私の寝室分かりますよね?」
後輩「変なこと、しないでくださいよ?」
後輩「フフッ……冗談です」
後輩「じゃあお休みなさい」
後輩「女の子の匂いに包まれて、変な夢見ないでくださいよ?」
後輩「フフッ……お休みなさい」
後輩「さてと……じゃあ私はっと」
後輩「まずは洗い物をしないと」ジャーッ
後輩「後は、あの使えない部下の後始末と」
後輩「あ。後使ってない部屋を掃除して先輩の部屋を作らないと」
後輩「先輩、何が欲しいですかね……」
後輩「とりあえず家具くらい一通り揃えてあげないとですね」
後輩「まあ、まずはお掃除ですね」
後輩「それしながら、あのクソみたいな部下の尻ぬぐいをしてやるとしましょう」
後輩「ふんふんふっふふ~ん」フキフキ
後輩「大して物は無いですから、お掃除だけで済みそうですね」プルルルルル
後輩「あ、どうもお世話になってます」
後輩「それでですねー、ちょーっと面倒なことになりましてですねえ」
後輩「ちょっとお力をお借りしたいんですけども」ピッ
後輩「はい……はい」ブオオオ
後輩「じゃあそういうことで。お願いしま……え?」
後輩「ああ掃除機です掃除機」
後輩「はい……それじゃあそのように」
後輩「後はこっちにも電話して」プルルルル
後輩「あ、どうもどうもお世話になってます」
後輩「あ、先輩。起きました?」
後輩「先輩。お部屋作っておきましたよ」
後輩「っても家具とか何も無いんですけどね」
後輩「え?何遠慮してるんですか?」
後輩「良いんですよこれくらい」
後輩「何と言っても私は先輩の後輩ですからね!」
後輩「さてと、今日のご飯はハンバーグです」
後輩「私は明日からお仕事なので、頑張って先輩の好物作っちゃいましたよ」
後輩「じゃあそれ食べててくださいね」
後輩「私はお風呂を……何ですか?」
後輩「あの……服引っ張られてると動けないんですけど」
後輩「……?」キョトン
後輩「ああ……」
後輩「はは~ん先輩。寂しいんですか?」
後輩「フフッ、しょうがない先輩です。良いですよ。誰しも一人の食事は寂しいですもんね」
後輩「じゃあ、私はここで先輩の顔でも眺めてます」
後輩「ん?」プルルルルル
後輩「……」チッ
後輩「何ですか?席を無くされたいんですかー?」
後輩「へ?」
後輩「私に彼氏?」
後輩「ち、違いますよ!」アタフタ
後輩「か、家具とかを手配したのは、べ、別にど、同棲とかそういうのじゃありませんから!」
後輩「ええ!違います!そんなはずないです!」
後輩「え?私もいい年だから?うるさいです!」
後輩「こら!社員共!後ろで囃し立てるな!お給料減らしますよ!」
後輩「ていうか、何でいるんですか!今日日曜ですよ!」
後輩「は?飲み会?昼間の問題は解決したんですか?」
後輩「ふ~ん……やればできるじゃないですか」
後輩「と、とにかく、あの家具とかは全然そういうのじゃないですから!」
後輩「ええそうです!じゃあもう切りますよ!」プチッ
後輩「全く……あの馬鹿共は。私社長ですよ社長!偉いんですからね!」
後輩「へ?同棲じゃないのか?」
後輩「ち、違うに決まってるじゃないですか!先輩は居候です!居候!」
後輩「も、もう知りません皆!」
後輩「私お風呂洗ってきますから!」
今日はこの辺で眠い続きはまた明日
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