ニート「我が輩はニートである。仕事はまだない」(8)

妹「ドヤ顔でなにいってんのよバカ兄貴」

ニート「うぅぅ……妹にバカって言われた……」

妹「今月中にバイト見つけなかったらうちから追い出すからね」

ニート「昔はお兄ちゃんのお嫁さんになってくれるって言ってたのに……」

妹「いつの話だよくそニート」

ニート「こんにちはみなさん、御存じニートです」

ニート「突然ですが、お留守番サービスというものを始めました」

家にエアコンとジュースはあるけど防犯対策が完璧じゃないせいで家を空けるのが不安

ニート「そんなあなた!! このニートがあなたの代わりにお留守番さえて頂きます!!」

ニート「一時間100~遠慮なくお申し付けください」

ニート「あなたの家はニートが守ります!!」

ニート「以上」

妹「バカじゃないの?」

ニート「うぅぅ……妹にバカって言われた……」

妹「せめて宣伝するなら自宅の誰もいない玄関前じゃなく、駅にでも行ってやってきてよ」

ニート「……恥ずかしくてできない」

妹「こんな兄貴がいるあたしの方が恥ずかしいよ」

妹「兄貴、簡単な仕事持ってきたよ」

ニート「なんで?」

妹「は?」

ニート「いや、どういうこと?」

妹「兄貴を働かせるためにきまってるじゃん」

ニート「なるほど!! そういうことか」

妹「それ以外にないでしょうが」

ニート「で、どんな仕事なの?」

妹「町におちてる空き缶をただひたすら人って換金する仕事」

ニート「……」

妹「文句ある?」ギロッ

ニート「やらせていただきます」

ニート「暑い……」
 ニート「溶ける……」
  ニート「見当たらない……」
   ニート「死ぬ……」


ニート「ただいま妹、どこに換金してくればいいの?」

妹「早すぎない? まだ30分もたってないじゃん」

ニート「今日はあんまり落ちてないから、あとは明日にしようかなって……」

妹「バカじゃないの?」

ニート「うぅ……妹にバカって言われた……」

ニート「さて、妹に仕事に送りだされたわけだが……暑い」

ニート「空き缶集めなんか夏にやる仕事じゃないよね」

ニート「それにしても暑い……缶も見当たらないし……」

ニート「お、あんなところに自動販売機が、ちょうどのども渇いたし休憩するか」

ガコンッ!!

ニート「う~、働いた後のお茶はうみゃい!!」

ニート「ゴミを捨てて缶探し再開するか」

ニート「……ん、待てよ?」

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