◆どーも皆様◆
◆前回私の勝手でやめてしまい、誠に申し訳ありませんでした◆
■前回■
◆ 【異能力バトル】ホワイトマン【オリジナル】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404664631/) ◆
◆1レス書くのに相当な時間をかけます◆
■能力の募集は無期限です。なるべく出すようにします■
▲能力の募集▲
光銃(レーザー)のように、
○○←漢字二文字(○○)←呼び方
といったようにに書いてください。
◆感覚を取り戻しながらかきます。どうかしめやかに……◆
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422620711
快楽(デンジャラスポイズン)
<あらすじ……ハクダイモン・アキマサと彼の親は三ツ星レストランに来ていたが、そのとき爆音が耳に響いた>
アキマサは目を覚ます。
移ったものは火の赤と倒れている両親だけだった。
「ケホッ……! 父さん……母さん……?」
カツ……カツ……。重い足取りで現れたのは二人の人間。
男であろうその者たちは周囲を見わたし、一人は剣、もう一人はカタナを構えた。
「生存者四名、内一人は素質があります」
「フンッ! そいつを連れて行け」
剣をもった男は、それを鞘に納め男性を抱きかかえた。
「……さて、始末せんとな」
「アキ……アキ……」
アキマサの母親が呻いている。
男はそれを無視し、カタナを翳す。
(や、やめろ! やめてくれ!)
カタナは無残にも母を斬った。その思い、届かず……!
「お……まえ……!」
DOOO!! 炎がアキマサの足を燃やし、異臭を漂わせる。
「ぬ? ふっふっふ、安心せい、次はお前だ」
「おま……え……!」
男はカタナを翳す。そして!
「シェッ!」
斬る!
「グガッ!? アババババ!?」
斬れたのは、男の踝! 何が起きたというのか!?
アキマサは男の後ろに立っていた。
おお、見よ! その手にはいつの間にか奪い取っていたカタナが!
「な、何が! バアッ!」
次に両腕が斬れ、炎の力で灰と化す!
アキマサの腕に、異様な筋肉が浮かび上がる。
そして次々と筋肉が増える!
「おまえ……! お前……! 貴様……! 恨んでやる……! 呪ってやる……! 殺し続けてやる……!」
「こ、殺すというのか! この高貴なる儂を! クズのお前が!」
「誰がクズだって……? 俺が? そりゃそうさ、だが」
アキマサは男の心臓にカタナを深々と刺す!
「貴様のようなクズではない……!」
「アバーッ!」
男は灰と化す……。
そこでアキマサの気は失った。
■+……能力名に能力の情報も追加してください■
▲>>3 了解です▲
「……仇?」
蒼き衣を身に纏った、男が言う。
「ああ! 我らが師であるショーグンゾーさんの仇を取らないか!」
「私は付き合わん」
「な……に……!?」
蒼き衣の戦士・セファードは、この者が良からぬ……聞いたら消されてしまいそうな情報を掴んだのではと思ったのだ。
「お、おまえ! 何たるシツレイ!」
「行くのなら貴様一人で行けばいいだろう。私を巻き込むな」
スコープが装着してある仮面を被った男……ナイトボーイは一歩引く。
「所詮奴はそれまでだったということだ。油断にタケヤリが刺される……貴様もそうなりたいのか?」
「キィー! おまえ!」
ナイトボーイはミトウシ製のカタナを構える。
「私とやるのか? 『剣兵(セイバー)』の能力を持つ私と?」
「グググ……! 覚えていろ! ゼッタイ・コウカイを味わえ!」
ナイトボーイはドアを乱暴に開け、去る。
セファードの能力……『剣兵』は実際強いものだった。
あらゆる剣の製造が出来る能力、噂では『無限の剣の製造貴』と言われている。
「……」
彼は無言で騎士仮面を被る。次のミッションがあるからだ。
セファードは内心恐れいてた……つぎのミッションのことではなく、師の仇が。
あれほどの強者をものの数秒で殺害した相手だ、あったらまず命はないだろう。
セファードは今日も祈る、奴だけには合わぬように……!
■失礼しました■
▲>>3 の能力情報をお教えください▲
「フンッ!」
「ギアーッ!」
セファードは簡単な剣を造り、カチョ・リーマンを殺害。
「兄貴! ここの資金は全部詰めまっシャー」
「情報は」
「勿論、倒産して会社を爆発させると」
「そっちは」
「ええ、宝石は完了よ」
暗黒会社「ドコデ輸送屋」が破産寸前となり社員らが逃げていくことにより、シャチョ・リーマンは公開自害、
そして資金はミトウシ社が、残った社員らは連帯責任により全員殺害することとなった。
「しかしカンノットさんの能力もえげつないっすねー!」
「そぉ?」
カンノット……『輝石』(パイロキナイト)という宝石型の能力の使い手である。
しかも、珍しいことに女の能力者だ。
一方の能力者は『伝声』(ウィスパー)という能力。対象の人物にささやき声で伝えるものだ。
「ま、アンタよりは強いわよね?」
「さっさと外出るぞ」
セファード一行は会社を後に「いやさせんよ?」
「誰だ!」
伝声の能力者・ロデールが叫ぶ。
「俺の名はホワイトマン! ハハハハ! 汚くしてるな」
瞬間、セファードは冷や汗をかいた。
「カンノット、ローデル、逃げろ」
「「え?」」
セファードは古の剣のコピーを二剣だし、天井、壁、床に刃を造りだす!
「すごい殺気だ」
「貴様……あの時のなれの果てか?」
「んぁ? あー……おまえ、チラチラ見てたヤツか……ハハッ!」
カンノットは窓に近づき、ローデルの方へ顔を向ける。
「どうしたの! ローデルさん!」
「へへ……すまねぇッス……腰が」
ローデルは、セファードの見たことのない殺意と、ホワイトマンの存在感で失禁していた。
「カンノットさんだけでも逃げろッスァー!」
「ッ! ……御武運を!」
◆どーも皆様◆
◆遅い時間ですが、開始します◆
「安全第一」「ミナザキ社」「アーイイ工場」などが書かれた工場に一人、若くして働く人がいた。
彼の名はアキタ・ヒロフミ。一年前から働いている工場リーマンである。
中学を卒業した後、高校から追い出され、やっとのことで見つけた職だった。
「アキタァ! ここ掃除してないゾ!」
「スィヤッセー!」
彼は顔の隈がひどい、充分に寝ていないのだ。
三十秒でモップを持ってきて、一分で吹き終わり、二十秒で片づけた。
そしてすぐさま持ち場に戻った。
「苦労してんな、お前」
「そんなことありませんよ」
クレ・セキがコンベヤに運ばれるチキンとピザを専用パックに入れる。
「あのさ、お前にピッタリだろう仕事があるんだけどよ」
アキタがコンベヤに運ばれるチキンとピザを専用パックに入れる。
「まぁアブナイ仕事だけどよ」
クレが囁く。
「革命、起こすんだってさ」
革命……その言葉はアキタにとって、人生が大きく変わるものだ。
「く、詳しく……お願いします」
「チキンおいしい」
ホワイトマンは、ミトウシ社の能力者に乗っかり、チキンを頬張った。
「ヒィー! ヒィー! ぢぬゥーッ!」
「で、ふーん。能力者を使うまでもないってか」
「オゴッ! ヒィー!」
能力者は泡を吹き、失神寸前に陥る。
そのたびに拳を叩きこみ、正気に戻す。
「元ニートマンやら、社会に恨みを持った奴を集めて、テロリズム。ミトウシ社には一切の負担なし……下種が」
「オゴッ!」
「あ、もう死んでいいぞ」
ホワイトマンが能力者の背中を叩くと、血を吹き出し、灰と化した。
「んぁあああ!! 殺してやる!」
ホワイトマンの背中には、信じられないほどの筋肉が鬼のように変化していた。
会場には、大勢の人間が集まっていた。
あるものは脱法ドラッグ酒を飲み、あるものは煙草を吹かしていた。
「「アーアー。皆さん! どーも!」」
ステージを見上げると、眼帯をつけた人間が立っていた。
「「アナタ方は、この社会を憎んでいる! そうですね?」」
返事はない、何かを言ったとしても聞かないだろう。
その眼は血走っていた。
「「この世の中を、我々が変えるべきだ! そうだろう?」
会場はざわざわと騒ぎ出す。そして一人が。
「ソウダー!」
その叫びが発せられると、それに続き周りが便乗しだす!
「ソウダー!」「ソウダー!」「ソウダー!」「ソウダー!」「ソウダー!」「ソウダー!」
「「さぁ武器を取れ! 来るぞ! 我々の世界が!」」
「「「「ウオーッ!」」」」
その中には、アキタもいた。
某日、漁港輸入センターにて。
「どどどどうするんですか!?」
「どうするってお前……」
門の警備員が怯えていた。
それもそうだろう、目の前には大勢の武装集団が攻めてくるのだから。
「やるしかねぇだろ」
「し、しかし!」
「うるせぇ! お前の銃は何のためにある!」
サングラスをかけた警備員が銃を構える。
手には汗が出て、力んでいたが、いたって冷静だった。
「お前ら! 止まれ! 何もだ!」
「「「「革命!」」」」
瞬間、謎の光がサングラス警備員を襲う!
走馬灯もさせぬまま死す! もしや、レーザー銃なのでは!?
「ウワアアアアアア!!」
警備員はアサルトライフルを連射!
しかし防弾の武装のため、効きもしない!
「「「「革命!」」」」
レーザー玉が警備員を消し去る。
アキタは、殺伐とした光景を見ても動じない。
脱法ドラッグ酒を飲んでいるのもあるが、それ以上に怒りがこみあげていたのである。
(おのれカチグミ・リーマンめが! 俺を苔にしやがって!)
センター内に入り、階に別れ行動する。
アキタは二階の隊に所属していた。
職員をレーザー銃で始末する!
(俺は何もしていないのに! 屑どもめ!)
「死ね! 死ね!」
隊がまっすぐ進む中、アキタは怒り狂い、誤って別の道に行ってしまう。
すると一つの部屋にたどり着いた。
「センター・シャチョ・リーマン室」と書かれた部屋の扉が、少しながら開いていた。
「……ふむ、ちゃんとそろっているな」
「ハ、ハイ!」
「これで君の命は救われた。ミトウシ社のカチグミ・リーマンくらいにはなれるだろう」
「アリガタキシアワセ! オーメン!」
「オーメン」
アキタは恐るべき一部始終を見ていた。そこにいたのは……この革命運動のリーダーだ。
全て仕組まれし事柄、アキタ・ヒロフミ達は利用されただけなのだ!
「な……に……!?」
「ン? 誰かいるのかね?」
勢いよく、勝手にドアが開かれアキタの姿が見つかってしまう!
「ハッハッハー……ただの屑か」
「お、お前……!」
「悪いがね、死んでもらうよ」
震えて動けないアキタの頭に、指を突きつける。
殺される……アキタが走馬灯に入ろうとした、その時!
「グッハッハッハーッ!」
天井を破壊し、何者かが参上!
その姿は、雪のように白い全身タイツ、純銀の仮面をした大柄の男、ホワイトマンだ!
「ホワイトマン! やっと会えた!」
ホワイトマンは一瞬で眼帯の男に近づき、アキタを投げ飛ばす!
「ダラァッ!」
素早い攻撃が、男を襲う……だが!
「ハッハッハー……! 甘いよホワイトマン!」
「ん!? ドワーッ!」
突如、ホワイトマンが飛ばされる!
「私の能力に勝つには耐えなきゃ!」
「ドワーッ!」
又も飛ばされる!
「おっと、名乗ってなかったね。私はペンデュラム! 君と手合せ願いたかったんだよ!」
「その能力……重力のやつか」
ペンデュラムは両手を広げ、言う。
「よくわかったね! さすがだ!」
ペンデュラムの能力、それは……『重圧』(グラヴィティ)。
重力を操る、能力の中でも強力なものだ!
「ダラァッ!」
ホワイトマンのトビ・パンチ!
それは確実に当たったが、手応えが無い。
「無駄だよ! 私は今、強重力の衣を着ているようなものなのだから!」
「メンドくせぇ!」
ホワイトマンの連続セイケン・パンチ! 手応えなし!
「無駄だよ!」
「ドワーッ!」
また飛ばされた! バカ!
「もっと楽しませてくれたまえよ! ホワイトマン!」
◆今回はここまで◆
◆いい夢を、おやすみなさい◆
◆どーも皆様◆
◆開始します◆
少し遡り、アキタが投げ飛ばされた後。
彼は異様な光景に怯えていた。
「ハァー……! ハァー……! 何だよ、これ!」
砂煙で見えないが、声で戦っていることがわかる。
「こ、こんなところに居続けるわけには……ウワアアアアアア!」
アキタは汗ばんだ手でレーザー銃を握り、立ち上がった。
そして後ろを向き、走り出した!
しばらくして、見たことのある道に出た。
そこには一人の武装革命人がいた。
「あ、いた! 死んだと思ったぜ。さ、いこう。革め」
アキタはその人にレーザー玉を撃ち込んだ!
それでもなお、走り続ける!
恐怖、絶望、挫折、失望、憤怒……いろいろな感情が彼に取り込まれる。
分からぬ情が渦巻き、判断力を無くしていく。
「俺……俺は、何のために……何をしようと……」
「あれ、お前、すれ違いになったか?」
七人の武装革命人がアキタを見た。
瞬間、そのうちの一人にレーザー玉を撃ち込み、貫通して後ろの二人を殺害した。
「なっ!? 落ち着」
四人のうちの一人にレーザー玉を撃ち込み、殺害。
「コ、コロセー!」
三人が一斉発砲するが、見事にそれを避ける!
アキタは殺害した革命人のレーザー銃を拾い上げ、発射する!
三人は消し去った。
「ウワアアアアアア!! ア! ア! アアアアアアアア!!」
ぎこちなく走る。 そこにいたのは、武装革命人!
「お前、その顔」
隊長と思しき男は、アキタの銃によって抹殺される!
「ウ!? ウワアアアアアア!?」
「う、ウテーッ!」
六人いた集団は、一分も経たないうちに全滅する!
がむしゃらに走り続ける。
彼はふと、思ったことをいった。
「俺は……何で生きているんだ……?」
気づいたときには、アキタは廃棄物焼却所に通じる穴へ落ちていた。
「さぁて、どうするか……」
ホワイトマンは悩んでいた。
敵は最強クラスの能力の使い手だ。
「ハッハッハー! 来ないならこちらからだぞ!」
ペンデュラムは手を翳す。
「ドワーッ!」
ホワイトマンは床にへばり付く!
重力が強くなったのだ!
ホワイトマン、立てない!
「これで床から重力をかけたらどうなるかな?」
「!」
「ハッハッハー! まだやらんよ! ゆっくりと味わいたまえ!」
もはや勝ち目はないのか?
……いや、あるにはある。だが、まだそれを行うべきではない、そう思った。
「ド……ワー……ッ!」
ペンデュラムが嘲笑う中、徐々に強くなる重力に耐え続け……その時は訪れた。
DOOOOOOOOO!!
突如、どこかの室内が爆破! そして近くからも爆発音が鳴り、今いる所の壁が破壊!
「ハッハッハー……何事だ、これは」
ホワイトマンに瓦礫が積み重なり、姿が見えなくなる。
「ホワイトマン! ……まぁいい、潮時か。一応かけておこう」
重力を強くし、自分が確信するまで能力を発動した。
……だが! 瓦礫が動き、そこから人影が現れた!
「ハッハッハー……?」
ペンデュラムは目を疑った。
立ったのは勿論、ホワイトマンただ一人!
その体は先ほどのものとは別物。先ほどの二倍の大きさだ!
「ハァー……!」
「能力が解除された……? いや違う」
その通り。彼は以上に筋肉を膨張させ、無理やり立っていた。カジバ・チカラではない。
ましてや自身の能力ではない。かと言って、自分の持つ力でもない。
「「死にたいらしいな、殺してやろう」」
突然の死刑宣告! そして二重の声!
DOOOOOOOOO!!
その時、漁港輸入センターは完全崩壊した。
かつて、異王(ドミネーター)という神がいた。
その神は、異界とつながる唯一の神として見られていた。
ある日、異王は一人の人間に恋し、地に降り立った。
人間も異王を受け入れ、お互いに愛し合った。
それを知った弟=繋結(ゲート)は父にこのことを伝えた。
すると父は憤怒し、忠誠を誓いし者たちと異王を倒しに向かった。
異王は恐れたが、愛した人間の顔を再び見ようと反撃する。
異王は異界を開き、魔物、悪魔などの邪悪なるもの共を呼び出した。
しかし、父には力及ばず、自身の能力を残し、消えていった。
「異王(ドミネーター)……」
アキタはそう呟いた。
すると、羽を生やした謎の生き物が黒き裂け目から現れる。
その生き物が鶏のような足でアキタを掴み、上へ飛ぶ。
ここは地下だった。なので上へ行くのか?
「ゲホッ」
地上へ出て、一回転して着地。
「君の思った通りだったね」
後ろを向くと、鉄仮面をかけ、赤いタキシードを着こなした人と、見知った顔の人物が立っていた。
見知った顔はクレ・セキその人だ。
「単刀直入にいうよ、アキタ・ヒロフミ。私たちと来い」
「何故だ……?」
アキタ自身も驚くほど、冷静に言った。
「君は強い、私達には今、君のようなものが必要なんだ」
アキタは静かに男を見つめる。
「革命を起こせるぞ? この世界に革命を」
「革命なんか、必要ない。俺は愛したいものを愛し、殺したいものを殺す。ただそれだけの存在だ。勝手に生きて、勝手に死ぬ」
アキタは自分の顔を触ろうとしたが、いつの間にか仮面をつけていた。
彼は自分の手を見つめる。
「けど、目的が無いと、俺は、生きられないだろう」
拳を作り、握りしめた。
「行こう」
我が道はここから ……完
◆休憩(そのまま終わる可能性あり)します◆
◆どーも皆様◆
◆開始します◆
■今回最初は、前スレの1話目に地文をつけたいと思います■
タツカワ・タツキ。高校一年。
夢、無し。趣味、なくはない。
彼には誰にも言えない秘密がある。
それは、『星速』(スター)という能力を使えることだ。
そう、彼は能力者なのだ。
「ふぁー……ねむ」
タツキはあくびをし、机に顔をつける。
退屈、その言葉が似合うような生き方をしていた。
「最近そればっかだなー」
「退屈過ぎて死にそー」
友人は背中をさする。
「よーし分かった、じゃあさ、オンナ誘って遊ぼうぜ?」
「……それもいいかな」
「タツキ君ってサァ、意外にイケメンだよねぇ」
女子生徒がタツキをほめる。
「そうか? 自分じゃ分からなくてね。こういう事やっても……っていつも思うんだよ」
「全然いけるよー、もっと遊んだら?」
もう一人の女子生徒が提案した。
少し間をおいて、タツキは口を開いた。
「そうだなー」
「いいなー、お前だけ」
「いやいや……」
少しだけ、タツキの中で退屈という感情が消えかかった……だが。
「キヤァァァァァァァ!!」
周囲にいる人々は、叫び声が聞こえた方に注目する。
団地の四階が燃えている!
「誰か助けて! 死んじゃう! 死んじゃう!」
母親の声と赤ん坊と思われる鳴き声が響く。
「ェ……だ、誰か消防! 早く呼べ!」
「う、うん!」
女子生徒が慌てて携帯端末機を取りだす。
それと同時にタツキはバックを投げ捨てる。
「お、おいタツキ! まさか」
タツキは友人の呼びかけを無視し、走り出した。
階段を飛び越え、二階、三階と十秒もかけず素早く行動する!
「い、いた……!」
女性が倒れ、その手にはやはり赤ん坊が!
「大丈夫ですか! ……!」
タツキは能力者特有の洞察力で女性が死んでいると判断し、赤ん坊を抱きかかえた。
「……お前だけは」
「面白くねぇなァ」
「お父さん。この木、なぁに?」
小さき頃のサナダ・クサスケは自分と同じ位の木を見て、父に問う。
「これはね、桜って言うんだよ」
「さくら?」
父はクサスケを抱きかかえる。
「この木はね、クサスケが生まれてから植えたものなんだよ」
父は笑顔で、クサスケに山の下の町を見せた。
「この町にない、最高の桜を育てるんだ……長くかかるけどね」
母が二人を呼び、父が大きな声で返事をした。
その二年後、父は急病で寝込んでしまう。
母は今祖母の家に帰っており、今こちらへ向かっているが、早くても四日はかかるという。
医者に診てもらったが、その病気は謎に包まれていた。
「クサ……ス……ケ」
父が三日ぶりに口を開いた。
クサスケは父に駆け寄り、手を握る。
「父さん!」
「クサ……スケ」
「無理しないで!」
「聞け……クサスケ……倉庫に、ゲホッ! 倉庫に、代々受け継いできた……カタナがある……もってこい」
一瞬、行くか否か戸惑ったが、倉庫へ駆け出す。
門を開ると、正面にある箱に目を奪われる。
箱には「カタナここにあり」と彫られている。
クサスケはそれを持ち、父の所へ置きに行く。
「これかい?」
「ああ……それだ……」
父は起き上がり、何かをはめた。
それは、小さい木の板だった。
箱が開けられる……そこにはやはりカタナがあった。
だがそれは、邪念、怨念、呪詛、闇黒、殺気が全て混ざったカタナそのものだった。
父はそれに押されたのか、あるいは恐れたのか、布団へ飛び込んだ。
立とうとする、だが病気のせいで倒れる。
「父さん……!」
「俺は……生きなければ……桜を……育たなければ……!」
「……」
クサスケは父へ近づき、父を布団へ寝かす。
「なに……を」
「父さん……俺、父さんの意志を継ぐよ」
クサスケは正座をしながら言う。
「あの木を、立派な木にして……この世界にはない、一番の木にする! だから……」
クサスケは涙を溢す……。
風が……吹く……クサスケの……背中を押すように……。
「悪役には、ならないで……!」
父は天井を見つめた。
「ああ……そうか……それは、安心した……」
父は微笑みながら……目を閉じた。
「ついてねぇッ! 何でこんなに敵さん来るんだ!」
量産型抹殺機「タロウ」五人が一斉に発砲!
ホワイトマンは跳びながら回転し、壁を蹴り避ける。
「きりねェ! さすがの俺もこれは頭に来るぜ!」
「ハイジョ!」
五人のタロウがホワイトマンめがけ発砲する。
ホワイトマンは紙一重でこれを躱す。
壁を蹴り、瞬間タロウ五人の首を横蹴りで吹き飛ばす!
「フゥー……次ィッ!」
「ハイジョ!」
五人のタロウが後ろから一斉発砲!
ホワイトマンは五つの弾丸を素手で捉え、投げ返す。
タロウ全員の脳天に弾丸がめり込み、死亡!
「ハイジョ!」
屋上から出てきたタロウが一斉発砲!
ホワイトマンはそれを避け飛び上がり、横蹴りで首を吹き飛ばす。
ホワイトマンはそのまま逃走。目指した先は、山の麓!
数分して。山を登ろうとしたホワイトマンを待ち構えていたのは巨大な門。
そしてそこにいた敵!
「えぇ! ここにも!?」
「ここから先は通さんぞ!」
ホワイトマンは回転しながらトビ・パンチを繰り出す。
敵は両手で防御するが、少し押されている!
その時、激しい水がホワイトマンに直撃し、壁に叩き付けられる。
「俺はリバー! 貴様のようなものに決して負けない戦士の一人だ!」
その周辺には四本の水柱が立っていた。
「ほォ、いってくれるじゃねーか……!」
ホワイトマンは即座に構え、深い呼吸をする。
「なんだ……フハハ! 新たな情報だ。見たことのない……その構え、どこから」
「ダラァッ!」
瞬間、リバーの目に映ったのは……空色の空。
一瞬の油断。そう、一瞬だけの時間でリバーの首は……吹き飛んでいた!
しかし、ホワイトマンのその力に副作用が無いわけではない。
腕と脚から鮮血が迸る!
「チッ……ついやっちまったじゃねーか……」
ホワイトマンは門を見上げる。
「……二、三。三人か」
ホワイトマンはその門を叩き、破壊する。
重い一歩を踏み出した。
「皆殺しだ」
◆今回はここまで◆
◆いい夢を、おやすみなさい◆
■ここで紹介■
ホワイトマン
中退したそのあと、猛勉強しミトウシ社に就職する。
その後親と食事に出かけたところ、襲撃が開始された。
それに巻き込まれ、両親を殺された彼に、謎の能力が憑りつく。
憑りついた体は約二百センチも高くなる。
握力、速度など、身体に影響が出てくる。
自身はその能力がどういうものなのか知らないが、ミトウシ社ではすでに調べがついているという。
彼はあれでも、思いやりのある者なのだ。
「この世に神などいない」が彼のモットーである。
■再か
「ん?」
ホワイトマンは門に拳を叩き付けながら振り返った。
「気のせいか」
ホワイトマンは山頂を見上げた。
そこには雑草も森林も一切ない坂がある。
ホワイトマンは駆け上る。
そこには黄色い鎧を装着した一人の男が立っていた。
「……お前で最後だ」
ホワイトマンは戦闘状態に入る。
「この地に土足で踏み込むなど、言語道断。貴様はここで死すべし人間だ」
男が手に持つカタナを抜く。
カタナは全てを切り裂くような空気を出しており、その樋(片側面)には「二十」と書かれていた。
「ダラァッ!」
ホワイトマンはトビ・パンチを繰り出す。
「間抜けな奴よ。正面からなどと」
男はカタナを振るう。
ホワイトマンはこれを……躱せなかった!
「ドワーッ!」
「ヌンッ!」
男がカタナを振るうと、距離が縮まり、また振るう。
ホワイトマンが斬られる!
どういうことか? それは、やはり能力。
男の能力は絶斬(ブレイド)。全てを切り裂く恐ろしき能力なのだ!
全てとは空気、空間とて例外ではない!
男はカタナを振るう。
空気が裂け、無重力となり、それが一瞬で直りホワイトマンとの距離を縮める。
「ヌンッ!」
「ドワーッ!」
ホワイトマンは浅い切り傷を負う。
「ヌンッ!」
「ドワーッ!」
ホワイトマンは浅い切り傷を負う。
「ヌンッッッッ!」「ドワーッ!」
男が重い一撃をくらわせる!
ホワイトマンは大きな切り傷を負う!
鮮血がそのカタナに吸われ「二十」の字が赤く光った。
「て、撤退を」
ホワイトマンが振り返り、走り出そうとしたとき、カタナが背中に深々と斬られる!
「ドワーッ!」
「逃がさん。このカタナが貴様の血を吸い尽くした後、肉体を埋めてやろう」
男が縦にカタナを構え、ホワイトマンを狙う。
瞬間、ホワイトマンは跳躍した。これは「カエル・トビ」!
そして着地し、急加速で走り出した。これがカジバ・チカラか?
「こんなところで死んだら、俺の怨念が貴様を殺す! 覚えていろ! 必ず! 必ず貴様を殺す!」
男はカタナを納め、ホワイトマンを見つめた。
桜の木の意味 ……完
◆今回はここまで◆
◆いい夢を、おやすみなさい◆
◆アンケート◆
■次の話について■
◆次の話を決めます◆
●1番 「桜の木の意味」つづきから●
●2番 また別の話●
◆なお、1番早くきた数字で決まます◆
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