ほむら「何かしら、その珍妙な名前のボタンは…」
qb「とても興味深いボタンさ。そのボタンを押すと、別次元にワープしてしまう」
ほむら「ふぅん…。私の力みたいね」
qb「そして、ボタンを押した者はそこで五億年を過ごさないといけないんだ!」
ほむら「何ですって…?五億年?」
qb「ああ。五億年間、何もない空間でただボーっと生きてるしかない」
ほむら「…随分メリットのない話ね?」
qb「いや、あるんだよ。五億年間生きれば、元の次元に戻され、記憶は消される。そしてなんと百万もの大金が手に入る!」
ほむら「ひゃ、百万!!!」
qb「すごいと思わないかい?簡単に言うと、ボタンを押しただけで百万円もらえる感覚なのさ」
ほむら「それは…そうかもしれないわね。けど」
qb「けど?」
ほむら「五億年孤独に生きる辛さと、百万円は釣り合わないと思うわ…」
qb「そうかぁ。まぁ、君ならそう言うと思った。でも、実物を用意してるんだけど…」
ほむら「あるの?ちょっと興味あるわね…」
qb「良いよ。見せてあげる!はい」ポン
ほむら「ふぅん…。なんだか普通ね」フムフム
qb「押さない?」
ほむら「冗談はよして頂戴。押すわけないわ。お金に困ってるわけでもないしね」
qb「それは残念…」
ピンポーン
ほむら「あら?誰かしら…ちょっと見てくるわね」
ほむら「はい?どちら様?」
マミ「暁美さん、私よ」
ほむら「巴マミ…?珍しいわね。何か御用?」ガチャ
マミ「…ええ、ちょっと相談事が…」
ほむら「相談事?…まぁいいわ。入って」
マミ「お邪魔します」
qb「あ、マミじゃないか!どうして此処へ?」
マミ「qb…。暁美さんにちょっと相談があって」
ほむら「ちょっと外に行っていてくれないかしら?」
qb「やれやれ。邪魔者かい、僕は。じゃあほむら、また後で」
コロン
ほむら(…あ、ボタン…!qbったら、忘れていったのね。うっかり押したら大変。持っておこう)
ほむら「で、相談って…?」
マミ「あ、あの実は…ちょっと借り物をしたくて…」
ほむら「借り物?」
マミ「あの…実は私、一人暮らしなんだけど…。あの…お、お金が」ゴニョゴニョ
ほむら「!!なるほど…。けど困ったわね、生憎こっちも切り詰めているのよ」
マミ「そ、そうよね…!ごめんなさい、気にしないで」
ほむら「ごめんなさい、力になれなくて」
ほむら「…あ!!」ピキーン
ほむら「あの、あなた、バイトをしてみない?割の良いものがあるわよ」
マミ「バイト?でも私、中学生…」
ほむら「関係ないの。ただ、ボタンを押すだけでいいのよ」
マミ「ええ!?押すだけ…?そんなのでお金が稼げるの?」
ほむら「ええ。ただし、一回押すと別次元にワープしてしまい…何もない空間で五億年過ごさないといけないのよ」
マミ「……」ポッカーン
ほむら「五億年たつと、元の場所に戻れるの。記憶は消去されるわ。で、百万円」
マミ「百万円!!!!?」
ほむら「く、食いついたわね」
マミ「ぜ、是非やってみたいわね…。でも五億年かぁ…」
ほむら「そうよね。いくらなんでも五億年なんt」
マミ「やって…みたいわ」
ほむら「えええええぇえええ!!?あなた正気!?」
マミ「だっ、だって!!それくらい切羽詰ってるのよこっちは!!」
ほむら「あなた、何もない空間でよ?五億年よ?」
マミ「できる!きっとできるわよ。私、一人ぼっちは慣れてるし!」
ほむら「な、何サラっと悲しい事言ってるの。止めておきなさい!」ササッ
マミ「あ!今隠した物、何?例のボタンね!?」
ほむら「駄目よ!!」
マミ「大丈夫!!自己責任だから!」グイッ
ほむら「やめ…!!」
ポチッ
ほむら「あぁ…!!なんてこと…!!」
***
マミ(…意識が、遠のいて…)
マミ(でも、きっと大丈夫…。私ならできる…)
マミ「…!!!」ハッ
マミ「こ、ここは…!?」
……五億年、スタート。
マミ「…」
マミ「やっぱりこうなるのね…」ドキドキ
マミ「本当に何もない…白い床だけ…」
マミ(大丈夫かしら…?)
マミ「あ、でもソウルジェムはある…!そうよね、離れたら大変」
マミ「これ、使えるかしら…?」チョン
sj「…」
マミ「そうよね…やっぱり使えないか」ハァ
マミ「…五億年か」
マミ「どれくらい長いのかしらね…」
マミ「…」
マミ「仕方ないわ、とりあえず何かしてみましょう。>>13がいいかしら」
散歩
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