少女「私が世界を救う?」 学者「ああ、そうだ」 (10)



少女「私にそんな力があるわけないよ!学者さんの勘違いだよ!」

学者「いいや、君にはその力がある。今世界に迫っている危機…穢れを浄化する力を君は持っているのだから。まずはこれに触れてみたまえ」

少女「……え?何この黒い液体」ツンッ


少女「きゃあああああっ!!!」ドサッ

学者「少女くん、大丈夫かね!やはり『浄化』の負担は大きいか…
だが、穢れは消えた。長年の研究は無駄ではなかったんだな」

少女「はっ…はあっ、学者さん…今のはなんなの?」

学者「君は知らないか?アルシギア王国が消えたことを……その原因が、今君が消した液体なんだ。私が作り出した模造品だがね」

学者「我々は世界各地を捜して回った。液体への対抗策を見つけるために…そして今、ようやく見つけた」

学者「この世界から穢れを浄化出来る聖なる存在…『救世主』をね」

少女「それが私なの…?」

学者「その通りだ……君には、私と一緒に王様と会ってほしい。どうかついてきてはくれないだろうか。このとおりだ!」

少女「……一日だけ、考えさせて」バタン


少女「私が救世主だなんて……信じられないよ。誰かに相談してみようかな」

???「おーい、少女ー!こんな所でなにやってんだー!?もう日が暮れるっぺよ!」

少女「あ、羊飼いのおじさん……。少し話を聞いてくれない?」

羊飼い「おう、なんでも話してみるっぺ!」

少女「実はね………」カクカクシカジカ

羊飼い「ほー、村に来た学者がんなことをなぁ……。俺たちの村は世間から大きく離れてっからなぁ、なんとも言えねぇだ」

少女「そうだよね、アルシギア王国が消えたなんて、ほらばなしだよね。あーあ、馬鹿らしっ!断ってこよーっと!じゃあね羊飼いのおじさん!」


羊飼い「ちょっと待つっぺ少女!アルシギア王国が消えたってのは本当だ!
おら、ちょいと昔に都市へいったことがあるんだっぺ!その時、都市はそんな話で持ちきりだっただ!なんでも、黒い化物に飲み込まれたとかなんとか…」

少女「……え?」


少女「…羊飼いさん、ちょっともう一回学者さんのとこに行って来るから!!みんなにそう伝えといて!じゃあね!」ダッ

羊飼い「おう!分かったっぺ!なるべく早く帰っててくるだよー!」

………

少女「はぁ、はぁ…着いた。おーい、学者さーん!」ドンドン!

学者「おぉ、少女君。それで…あの話を受けてくれるか?」

少女「…………学者さん、私、行くよ!いえ、行かせてください!」

学者「少女くん…ありがとう、一週間後に王国から場所が来る。しばらくこの村には戻ってこれない。今のうちに全てやりたいことはやっておくんだ」

少女「はい、それじゃあ一週間後ににまた」バタン


見てる人がいるかわかりませんがぼちぼち更新していきます。今日はここまで


一週間後

学者「それでは、少女君。思い残しはないかね?」

少女「大丈夫です。皆にちゃんと言いたいことは言ってきました」

学者「そうか…では行こう、御者。準備をしてくれたまえ、しかし少女君、本当に別れを告げなくていいのか?」

少女「いいんです。今皆にあったら、きっと泣いちゃうから。それに…今こうしている間にも穢れは広がってるんですよね?悠長なことはしてられませんよ」ニコッ

学者 (気丈な娘だな)

御者「準備出来やしたぜ」

学者「うむ、では少女くん。乗ってくれたまえ」

少女「はい……。(バイバイ、みんな。必ず戻ってくるから」フリフリ

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