男「マイナスから始まる恋物語」(9)

男「じゃあ、おれは学校行くから」

妹「うん…い、行ってらっしゃい…」

男「…ああ、いってきます」ガチャ

友「よっ!」

男「……」クルリ

友「おいおい、友達を前にして帰るなよ」

男「友達の定義がクズになってるぞ?」

友「友達をクズ呼ばわりかよ!」

男「友達、友達ってうるせぇよ! 友達党の回し者か、お前は」

友「貴様…何故分かった!?…何者だ!」

男「朝からうるさい」

男「玄関先でいつまで突っ立ってんだよ」

友「そうだな…あの朝日に向かって走ろうぜ!」

男「そうか、じゃあおれは反対側の学校に走るよ」

友「よし、競争だな! いちについて…よーい、ドン!」

友「…っておかしいだろ!」

男「……」

友「いや反応してくれよ」

男「…」

友「ツンデレか…」

男「うざい」

友「…それ結構傷付く」

男「ん? 真空波でも出てた?」

友「いやそっちの傷付くじゃなくて…」

男「急がないと遅刻するぞ?」テクテク

友「あ…おい、ちょっと待ってくれよ!」タッタッタ

男「ふぅ……」テクテク

友「何? 賢者タイム?」テクテク

男「んなわけあるか…」テクテク

友「いや、お前ならきっと…」テクテク

男「ねぇよ」テクテク

友「お前…やる前から諦めんなよ!」テクテク

男「そういう問題じゃないだろ…」テクテク

友「そうやってまた現実逃避か!?」テクテク

男「ごめん、一回黙れ」テクテク

友「はい」テクテク

~学校~

友「てかさ、お前って妹いたんだな」

男「あぁー…まぁ、いるっちゃいるね」

友「何だよその言い方、まさか義妹…お前」

男「ねぇよ! 今日のお前おかしいぞ?」

友「そうか? いつもどおりだと思うがな…」

男「それがいつも通りだったら、友達止めてる」

友「あらひどい」

男「お前、毎日のように性格や喋り方が変わってるぞ?」

友「マジで!? 気付かへんかったわぁー…」

男「…あほだな」

友「比較的には天才だぜ?」

男「そうか、今度のテストが楽しみだな」

友「違うんだよ。勉強はできなくても天才なんだよ」

男「あほだな」

友「まぁ…ところでさ、妹ってかわいい?」

男「…死ね」

友「聞いただけじゃんか!」

男「てかお前死ぬぞ?」

友「何でだよ!」

男「あいつ、空手やってるからな」

友「はぁ!? 見境なく俺はやられるの!?」

男「お前だからな、生まれた時点で無理」

友「んなわけあるか! ふざけんなよ…」

男「いや、そんな落ち込むなよ…」

友「だって存在を否定されたし…もういいし…」

男「はぁ…あいつ、男性恐怖症なんだよ」

友「あぁ…そか、詮索はやめる」

男「ありがと」

友「で、妹ってかわいい?」

男「死ね」

男「つか、朝見たんなら顔も分かるだろ」

友「お前のせいで顔だけ見れなかったんだ」

男「そりゃ良かった」

友「良くねぇよ! 見えたのは…髪が長かったよな」

男「ああ、そうだな」

友「胸もでかかったよな…」

男「…」

友「それに、たまたま見れたお尻もまた…」

友「で、お前の妹ってかわいい?」

男「死ね…いや、俺が殺す。歯食いしばれ…」

友「え!? お前、そんな…歯食いしばっても意味なッ…」

ドゴッ

友「殴んなよ…痛いなぁ」

男「すまん、ついイラっときて…」

友「お前、ガンディーが泣いてるぞ?」

男「あの人は泣く前に断食するだろ」

友「そうだね」

男「まぁ、俺も妹のことで精神的に不安定なんだ、許してくれ」

友「そうか…そうだよな。てか最近なったの? 妹さんは」

男「あぁ、ちょっと前だけどな」

友「今ので最後だ」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom