手下「可哀想って……え、えー……。だ、だったら……どうしたら？」

不良女「頭悪いね、お前。他のトコロをやりゃあいいだろーが」

手下「あっ、そうっすね、そうですよね！　昔からのお決まりっすからね、ボディを狙え！」

女「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい！」

手下「謝ってもおせーんだよッ！　腹隠してんじゃねーよ、タコ！」

不良女「ばか。お腹なんか殴ったら赤ちゃん産めなくなっちゃうかもしれねーだろ」

手下「えっ」

不良女「子供産んでなんぼの人生、台無しにして責任とれんのかよ、おめー」

手下「あの、その……」

不良女「生まれてくる赤ちゃんの長い一生ふいにして、てめーのうのうと生きていけんのかよ」

手下「……ごめんなさい」

手下「……じゃ、じゃあ！　顔も腹も駄目で、だったらどこやったらいいんスか！」

女「な、なにもやらないって言うのは……」

手下「黙ってろクソダボ！　ちょーしくれてっとしばくぞおらァ！」

女「ひぃ！」

不良女「お仕置きはしておきたいからな。とりあえずそこにいろよ」

手下「なら、足とかどうっすか」

不良女「罷り間違って歩けなくなったら誰がこいつ支えると思ってんだよ。ばかかてめーは」

手下「腕……」

不良女「もし折れたらお花摘むのも飯食うのも苦労すんだぞ。分かってんのかよてめー」

手下（やる気皆無に見えるっす……）

手下「……だったら、なにするってんですかー……」

不良女「あ？　めんどくせえな……言わなきゃわからねーのかよ」

手下「不良女さんの悪の矜持が理解できたら中々のもんだと思うっす」

不良女「しょうがねえ奴だな……おい、お前」

女「は、はい……」

不良女「ケツ出せ」

女「……はい」

不良女「パンツ脱げ」

女「ぐす……はい……」

手下「……あっ。……なるほど、なるほど」

不良女「ん？　やっと分かったのかよ、おせーよ」

手下「いえいえ、さっすが不良女さん。やる事えぐいっすねー！」

女「い、一体何を……」

手下「アーン？　体で分からせるしかねーっつったらよ、こうなったらもう売るっきゃねーだろ？」

女「売るって……まさか！」

手下「癪だけどてめー顔はいいからな！　その辺のオッサンのくわえりゃ、軽く10万イケんだろ、おい！」

女「い、いやあああああああ！」

手下「カマトトぶってんじゃねーぞおら！　ケツ丸出しの写真一枚でも撮られりゃあ、おめーはもうお終いよ！」

不良女「ちょっと待て」

手下「な、なんすか。またっすか。悪役に成りきってここまで言っちゃった以上、こちとらやらなきゃ引っ込みがつかねっす」

不良女「おいお前、処女だろ？」

女「そうです、そうです、だから許してください、それだけは、お願いします！」

不良女「じゃあ駄目だろ。そーゆーの大切にしなきゃ。初めてがそんななんて可哀想だろ」

手下「えー……」

不良女「ンなこたーどうでもいいんだよ。おら、スカートめくれ」

女「は、はい……あの、どうか、どうかそれだけは……！　他の事は何でもしますから……」

不良女「うるせー。お前に選択権も拒否権もねーよ。もっとケツ出せ」

女「うう……ひぐ……」

手下「もうよく分かんねっけど乗っとこ……はは、こいつ泣いてますよ、あたしらに逆らうからだっつのバーカ！」

不良女「んー……もうちょい、こっちか……？　おい、ちゃんと壁に手を付いて腰もうちょっと引くくしろ」

女「ぐす……はい」

手下「……あの、一体何をしてらっしゃるんすか……」

不良女「聞き分けのない馬鹿にはな……」

ぺちん！

女「ひいっ！」

不良女「お尻ペンペンって相場が決まってんだよ」

手下「それ言いながら且つやりながらのドヤ顔だけはやめて欲しかったっす……」

不良女「どうだ、私に逆らうとどうなるかわかったか！」

ぱちん！

女「うひゃっ！」

不良女「分かったかって聞いてんだよッ！」

バチン！

女「ぴゃあ！　分かりました分かりました！　ごめんなさあい！」

不良（ウチも分かりたくなかった不良女さんの一面が分かっちゃったっす……）

不良女「だったら、次はちゃんと金持ってこいよ？」

女「くすん、くすん……もうやめてください、許してください……」

不良女「分かってねえじゃねえか！」

バチン！

女「痛いぃ！」

不良女「次はもっと強くするぞ」

手下（うわあ、なんて不良らしくない脅迫だろう）

女「ぐすん……持ってきます、持ってきますぅ……」

不良女「忘れんじゃねえぞ」

ペチン。

女「んひゃっ……はい」

手下「……制裁、終了っすか？」

不良女「ああ。やり過ぎて便秘になっちゃったりすると可哀想だからな」

手下「そっすね。もうそれでいいっす」



後日。

女「お金払いますからもう一度おしり叩いてください」

手下「癖になってんじゃねーよてめーはよォ！」


　終