〈ある日の希望ヶ峰学園〉

苗木「デュエル大会？」

舞園「７７期生と７８期生合同でですか？」

霧切仁「ああ、そうだ。明日の授業を全部潰して開催する」

苗木（授業の終わった僕たちの前に現れた学園長は、突然そんなことを言った）

十神「何故そんなことをしないといけない？」

霧切仁「様々な分野で一流の超高校級の高校生達がある一つの分野で競ったらどうなるか……っていうのを調べるためらしい」

葉隠「だったら何故デュエルなんだべ？」

霧切仁「それは私にも分からない」

桑田「デュエルか……あまりやる気が起きねえな」

霧切仁「そう言うと思ったよ」

霧切仁「さっき言った目的のためにもみんなには本気で戦って欲しい。……だから優勝した人に賞品を出すことにしたよ」

不二咲「賞品って何なの？」


霧切仁「願いを一つ叶える権利だ」


全員「…………！？」

セレス「願いを一つですか……！」 ｶﾞﾀｯ!

霧切仁「といっても希望ヶ峰学園が叶えられる範囲にしてくれよ。……まあ、希望ヶ峰が本気を出せば大抵のことは叶えられるから、常識外れだけはやめてくれってことだ」

戦刃「レーション一年分は大丈夫ですか！？」

江ノ島「残姉は相変わらず残念だね」

霧切仁「ああ、もちろん」

葉隠「お、お金はどうだべ！？」

霧切仁「白紙の小切手を渡そう」

舞園「苗木君といつでもデートできる権利は大丈夫ですか！？」

苗木「ま、舞園さん！？　……ていうかそんなの叶えられるわけが」

霧切仁「苗木君の必修科目に舞園さんとのデートを組み込もう」

苗木「……え？」


十神「……ふんっ、くだらん」

石丸「そうだぞ！　大体授業を潰して、デュエルをするなど学生としておかしくはないのか！」

霧切仁「君たち二人がそう言うのは予想済みだ。……このデュエル大会は必修科目だ。出なければ卒業はできないぞ」

十神「……ちっ」

石丸「必修科目か！　それなら納得した！」

大和田「納得するのかよ」

霧切仁「……もう反論する人はいないな。明日朝、体育館に作った特設ステージで大会は行う。各自デッキを組んで持ってくるように」

苗木（そこまで言って、学園長は出ていった。……何か急いでいる様子だったし、たぶんこれから７７期生の先輩たちにも話に行くのかな？）



十神「……まあいい、出るからには十神の名にかけて優勝以外の結果はありえん」

十神「最強のデッキで貴様らを倒してやろう」

舞園「私もこうなったら優勝狙いますからね！　……そのために今日はデッキを考えます！」

霧切「いや、あなた今日収録が入っていたんじゃないかしら？」

朝日奈「私もがんばってみるよ、さくらちゃん！」

大神「そうだな、朝日奈よ」

左右田「デュエル大会？」

花村「７７期生と７８期生が合同で？」

霧切仁「ああ、明日の授業を全部潰して行う」

小泉（突然教室に入ってきた学園長はそう言った）

九頭竜「デュエルだと？　どうしてそんなのやらねえといないんだよ」

霧切仁「様々な分野で一流の（以下略」

花村「けど何でデュエルなの？」

終里「どうせなら本当のデュエルしようぜ？」

霧切仁（ここも同じような反応だな……さっさと言うか）


霧切仁「優勝した者は何でも一つ願いを叶えよう」　


田中「何でもだと！　……貴様そう言ったのか！？」

罪木「それなら私のことを嫌わないでくださいっていうのも叶えられますか？」

霧切仁「え？　……ああ」

霧切仁（返事はしたがどうやって叶えよう……。まあ、最近研究してた記憶の操作を使えばどうにかなるか……？）

左右田「それならソニアさんとのデート権もＯＫですか！？」

霧切仁「ソニアさんのカリキュラムに……」

小泉「左右田最低！」

西園寺「そんなこと言ってるからモテないんだよ？　プークスクス」

霧切仁「必修科目として入れてやらんこともないが、本人が嫌がっていることはあまり強制したくないな、うん」

霧切仁（さっきと同じように言ったら危なかったな）

霧切仁「まあ、そういうことだ。明日の朝、各自自分のデッキを持って体育館の特設ステージに集合してくれ」

七海「ちょっと待って」

霧切仁「どうしたのかな？」

七海「えっと７７期生と７８期生は合わせて３１人のはずだよね。トーナメントにするならもう一人いた方が組みやすい……と思うよ」

霧切仁「ああ、それなら問題ない。日向創……君たちと仲のいい、予備学科の生徒も呼んでおいた。これで３２人だろう？」

七海「……日向君も来るんだ」 ﾜｸﾜｸ

霧切仁「それぐらいかな。それでは私は明日に向けて準備があるからこれで」



小泉（へえ、日向も来るんだ……）

狛枝「希望と希望がぶつかる大会か……」

狛枝「何てワクワクするんだろうね？」

狛枝「まあ、ボクごときが優勝できるとは思っていないからね。喜んで踏み台になるよ」

弐大「狛枝は相変わらずじゃな」

左右田「ああっ！？　良いだろ、ちょっとくらい夢見たって！」

西園寺「まあ、どうせあんたじゃ優勝できないだろうから関係ないか」 ｸｽｸｽ

小泉（強制的にデートする権利……そんなのも叶えるって希望ヶ峰も何て言うかすごいわね）

小泉（私も優勝したらその権利で…………って、何考えているのよ！？////） ｶｵﾏｯｶ

〈翌日〉

モノクマ「おはようございます、おはようございます」

朝日奈「え！　クマのぬいぐるみがしゃべった！？」

モノクマ「失礼だね。ボクはモノクマ、この大会の審判長なのだ！」

江ノ島「私の作ったモノクマが勝手に使われてる……何て絶望的ィ！！」

苗木「けど、確かモノクマって操縦しないと動かないよね？　……誰が操作しているんだろう？」

不二咲「アルターエゴを使っているんだよ」

葉隠「不二咲っちが作った人工知能だべか？」

不二咲「うん。モノクマの操作くらいならできるよ」

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

狛枝「あれ？　予備学科の日向君じゃないか。今日はどうしたんだい？」

日向「……分かってて聞いているだろ」

狛枝「あはは、怒っちゃったならごめんね」

狛枝「予備学科とはいえ……えっとカムクライズルだっけ。君の希望にも期待しているんだよ」

日向「はいはい、どうも」

七海「……日向君、久しぶり」

日向「おおっ、七海か！　……ん、何か今日はやけに機嫌が良さそうだな？」

七海「……見ただけで分かるんだ。そうだね、学校の授業でデュエルができるなんて考えたらワクワクしてね」

日向「超高校級のゲーマーはカードゲームも嗜んでいるってことか」

七海「……それだけじゃないよ」

日向「ん？」

七海「今日は一日、日向君と一緒にいれるから機嫌がいい……のかもしれないよ」

日向「な、七海……」



狛枝「いつもはクラスが違うからあまり一緒にいられないもんね」

小泉「う～～…………」

狛枝「おや、どうしたの小泉さん？　日向君と七海さんの方をうらやましそうに見て？」

小泉「分かってて聞いてるでしょ！？　もうっ！」

モノクマ「それではルールを説明するよ」

～～～～～～～～

・トーナメント方式。一回負けたら敗退。

・ルールはマスタールール３を使用。初期ＬＰは８０００。

・デッキは一戦ごとに変えてもいい。

・対戦カードは毎回直前に発表。（モニターに映します）

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モノクマ「以上だよ」

モノクマ「ルールを守って楽しくデュエルしようね。……ウププ」

苗木「特に変わったルールは無いね」

霧切「……唯一特殊なのは、対戦カードが直前に発表ってところね。……どうしてかしら」

葉隠「……んん、見えたべ！　それは作者が全対戦カードを考えてないかららしいべ！」

大和田「何を言っているんだ葉隠は？」

石丸「それより諸君、あのモニターに最初の対戦カードが映し出されたようだぞ！」

山田「むむ最初は十神殿ですか。……優勝候補とも言われている彼が最初とは」

舞園「十神君の相手は……あの人ですか」 ｹﾞﾝﾅﾘ

セレス「舞園さんも苦手なのですか。……私も少々合いませんね」



十神「いつ、誰と戦おうと俺の勝ちは変わらん。さっさと勝たせてもらおうか」

～～～～～～～

日向「おっ、最初の対戦カードが発表されたぞ」

七海「最初は……狛枝君か」

小泉「対戦相手は……本物の十神ね」

豚神「本物も偽物もあるか。俺が十神白夜だ」

左右田「いや、本物も偽物もあるからな。おまえはまごうことなき偽物だろ」

狛枝「あはっ、最初から優勝候補と名高い十神君が相手とはねえ」

狛枝「ボクも運が悪いねえ」

狛枝「けど、まあボクなんてどうせ超高校級のみんなと戦えば誰にだって負けるからね」

狛枝「ボクが優勝候補と当たることで少しでも対等な試合が増えるなら、ボクは喜んでみんなの踏み台になるよ！」

日向「分かったからさっさと行けって」

次回予告

一回戦、優勝候補の十神君と狛枝君のデュエルが始まったわ。

十神君は最初から容赦のないデュエルで狛枝君を追いつめる。

ピンチに陥る狛枝君。だけど君の力はそんなものじゃないでしょ！

がんばって！　狛枝君！

デッキは信じれば答えてくれるはずだわ！


次回『ボクは自分の才能を信じている！』


　デュエル、スタンバイ！

モノクマ「それではただいまより一回戦、一試合目。『十神白夜　対　狛枝凪斗』の勝負を始めます」

十神「この大会で優勝して、今後こんな無意味なことを行わないように願ってやる！」

狛枝「ボクなんかが優勝できるなんて思っていないからね」

狛枝「ボクはみんなの踏み台になれればそれで満足さ」


～～～～～～


苗木「霧切さん、どっちが勝つと思う？」

霧切「順当に言えば、十神君でしょうね。彼が勝負で負けるなんてあまり考えられないもの」

舞園「けど、相手の狛枝君ってちょっと普通じゃないですからね。……それがデュエルに上手く作用すれば、十神君も苦戦するかもしれませんね」


～～～～～～


モノクマ「それではデュエルスタート！」

狛枝「先行は僕がもらうよ」

十神「ふんっ、ゆずってやる」

狛枝「僕のターン、まずはモンスターを裏守備表示でセット」　手札５　→　４

狛枝「ターンエンドだよ」


～～～～～～～～～


日向「狛枝のデッキって何なんだ？」

七海「さあ？　……彼は自分の運に自信を持っていたし、ギャンブルデッキとかじゃない？」

左右田「あいつならやりかねないな」


～～～～～～～～～


十神「俺のターン、ドロー！！」手札５　→　６

十神「！　来たか。俺は魔法カード『召喚師のスキル』を発動！」　手札６　→　５

十神「デッキからレベル５以上の通常モンスターを一枚手札に加える」


～～～～～～～～～


苗木「十神君のデッキは何なんだろう？」

山田「ずばり『召喚師のスキル』ということは、彼の性格からすればあれでしょう！」

舞園「『ブルーアイズ』デッキでしょうか」

セレス「確かに傲岸不遜なところ、あの社長に似ていますものね、十神君は」

十神「俺は『クリフォート・ツール』を手札に加える！」　手札５　→　６


～～～～～～～～


苗木「……！？」

不二咲「？　クリフォートって何？」

山田「最新のパックで出るや否や環境入りした厨デッキですぞ！」

桑田「何だよ、そんなカード使ってずるくね？」

霧切「勝ちを重んじる彼の性格から、強いカードを使うのも分かるけど……」

舞園「プライドとかは無いんでしょうか……」


～～～～～～～～


狛枝「へえ、クリフォートデッキか」

十神「よく言うだろ、ライオンはウサギを狩るときも全力を出すって……そういうことだ」

十神「俺はスケール９の『クリフォート・ツール』スケール１の『クリフォート・アーカイブ』をセッティング！」手札６　→　４

十神「ペンデュラム召喚！」

十神「あらわれよ、俺のしもべたち！　『クリフォート・ゲノム』二体を特殊召喚！！」　手札４　→　２

ゲノム　１８００　→　２１００

ゲノム　１８００　→　２１００


～～～～～～～～


日向「ペンデュラム召喚、セッティングしたスケール間のレベルを持つモンスターを一度に特殊召喚する方法…………」

左右田「すげえけどよお、相手の手札は後二枚だぜ？　それに出てきたのも１８００のモンスター二体だし……」

七海「『クリフォート・アーカイブ』のペンデュラム効果でパワーが上がって２１００だけどね」

七海「いや、それより恐ろしいのはこれからだよ」

十神「俺は『クリフォート・ツール』のペンデュラム効果を発動！　ＬＰを８００払うことでデッキから『クリフォート』カードを一枚手札に加える」　ＬＰ８０００→７２００


～～～～～～


不二咲「あれ？　『クリフォート・ツール』って通常モンスターじゃなかった？」

苗木「『クリフォート・ツール』は通常モンスターでありながら、ペンデュラム効果を持っているんだよ」

桑田「何だよそれ、チートじゃね？」


～～～～～～


十神（さて、この状況。定跡なら『クリフォート・ディスク』を持ってきて次のターンからの展開を補助するべき）

十神（『クリフォート・アーカイブ』を出せていたなら、迷わずそうしたのだが……）

十神（だが、何だ……？　あいつの伏せモンスター何か嫌な予感がする……）

十神「………………」

狛枝「どうしたの？」

十神「……俺は『クリフォート・シェル』を手札に加える！」　手札２　→　３

十神「そして二体の『クリフォート・ゲノム』をリリース！」

十神「その力で敵を押し潰せ！『クリフォート・シェル』召喚！」　手札３　→　２

シェル　ＡＴＫ２８００→３１００

十神（ゲノムの効果が発動できるがする意味はないな）

十神「そしてバトルだ！　『クリフォート・シェル』でおまえの伏せモンスターを攻撃」

モンスター　リバース

『マシュマロン』　ＤＥＦ５００

ソニア「あのモンスター、かわいいです！」

日向「狛枝の伏せカードは『マシュマロン』だったか。戦闘破壊されないけど相手があれでは……」

七海「『マシュマロン』？　んーー…………」

日向「どうしたんだ、七海？」

七海「いや、狛枝君のデッキが分からなくてね。チェーンバーンなら、手札全て伏せているだろうし」

七海「天使だとしても、普通は『ジュルエンディオ』の方が優秀だし」

七海「うーん……」

七海「………………すぴー」ｚｚｚ

日向「寝るな、七海」


～～～～～～～～


十神「……くくく、やはり俺の勘は正しかったようだな」

十神「おまえのモンスター『マシュマロン』は戦闘で破壊されない」

十神「だがこっちのシェルは貫通効果持ち。そのまま攻撃させてもらうぞ！」

十神「バトルだ！」

シェルＡＴＫ３１００　→　マシュマロンＤＥＦ５００

狛枝「ぐうっ……！！」ＬＰ８０００　→　５４００

狛枝「だけど、このとき『マシュマロン』の効果を発動するよ！」

狛枝「裏守備表示のこのモンスターを攻撃したとき、相手プレイヤーに１０００のダメージを与える！」

十神「くっ！　……こんなのかすり傷だな」ＬＰ７２００　→　６２００

十神「まだ終わりじゃないぞ！　クリフォートを生け贄にしたシェルは一ターンに二回攻撃できる」

十神「もう一回バトルだ！！」

シェルＡＴＫ３１００　→　マシュマロンＤＥＦ５００

狛枝「ぐはっ……！！」　ＬＰ６２００　→　３６００

十神「俺はカードを二枚伏せる」　手札２　→　０

十神「ターンエンドだ」




十神　LP６２００　手札０

魔罠　　[アーカイブ]　　[][][伏せ][伏せ][]　　[ツール]

モン　　[][][シェル　攻３１００][][]

モン　　[][][マシュマロン　守５００][][]

魔罠　　[][][][][]

狛枝　LP３６００　手札４

狛枝「僕のターン、ドロー！」手札４　→　５

狛枝「…………ふふふ、やっぱりね」

十神「何がおかしい、貴様」

狛枝「大抵のモンスターの攻撃を止められる『マシュマロン』を出したときに限って貫通効果持ちを出される」

狛枝「なんて不幸なんだろうね？」

狛枝「けどね、やっぱり不運の後には幸運が来るんだよ」

十神「御託は良い。さっさとしろ」

狛枝「そうだね。……僕は手札から魔法カード『ライトニング・ボルテックス』を発動！」　手札　５　→　４

狛枝「手札を一枚捨てて、相手フィールドの表側表示のモンスターを全て破壊する！」　手札４　→　３

シェル　破壊！！

十神「くそっ、シェルが！？」

狛枝「そして僕はカードを一枚伏せてターンエンド」手札３　→　２

花村「おお！　相手の厄介なモンスターを破壊したね！」

澪田「これで凪斗ちゃんの優勢っす！」



日向「それに反対だ！」反論



田中「やつらは機械仕掛けの生命体……そう簡単には死なぬぞ」


～～～～～～～～


十神「俺のターン、ドロー！」手札０　→　１

十神「シェルを破壊したくらいでいい気になっているんじゃないだろうな？」

十神「俺の本当の切り札を見せてやる！」

十神「俺はペンデュラムゾーンの『クリフォート・ツール』の効果を発動！　ＬＰを８００払い、デッキからクリフォートカードを手札に加える」　ＬＰ６２００　→　５４００

十神「俺が手札に加えるのは『アポクリフォート・キラー』だ！」手札１　→　２


～～～～～～


苗木「『アポクリフォート・キラー』！？」

桑田「アポ？」

葉隠「桑田っちそれはいいから。……それでどういう効果だべ？」

石丸「確かあのカードは魔法・罠の効果、そして自分のレベル以下のモンスターの効果も受けなかったはずだ！！」

霧切「レベル１０で攻撃力３０００。その耐性から出されたら除去するのは困難」

舞園「代わりに三体の生け贄が必要ですが……」

桑田「三体？　十神の手札はそれと後一枚しかないだろ？」

朝日奈「じゃあ出せないじゃん」

大神「いや、やつのエクストラデッキには……」


～～～～～～～


十神「俺はフィールド魔法『機殻の要塞』を発動！」手札２　→　１

十神「一ターンに通常召喚とは別にクリフォートモンスターを召喚が可能になり」

十神「そしてクリフォートモンスターの召喚は無効にならない！」


～～～～～～～


七海「あちゃー、これじゃあ『神の警告』とかで召喚を無効にすることもできないね」

日向「除去するのがますます困難になったな」

小泉「でも、三体の生け贄はどうするの？」

日向「ペンデュラム召喚はエクストラデッキの表側になっているカードも特殊召喚できるんだ……」

終里「表向き？　そんなカード……」

七海「あるんだな、それが」

十神「ペンデュラム召喚！」

十神「エクストラデッキから『クリフォート・ゲノム』二体、そして『クリフォート・シェル』を特殊召喚！」

ゲノム×２　ＡＴＫ１８００　→　２１００

シェル　ＡＴＫ１８００　→　２１００


～～～～～～～


朝日奈「あれはさっき生け贄にしたゲノムと、破壊されたシェル！？」

大神「ペンデュラムカードは墓地に行く代わりに、エクストラデッキに行く」

大神「そしてエクストラデッキからはペンデュラム召喚できる」

大神「やつらは不死身だ」

朝日奈「そんなのおかしいよ！」

苗木「おかしくても存在するのは事実」

苗木「ペンデュラム召喚で生け贄を確保して、アドバンス召喚を毎ターン行う……それこそがクリフォートの強み」

舞園「ゲノムを生け贄にしたときの効果で、狛枝君の伏せカードも割れますし……これは勝負あったんじゃないでしょうか」

霧切（……確かにこの勝負９９％の確率で十神君が勝つでしょうね）

霧切（でも、残りの１％……もし、狛枝君があのカードを伏せていたら……いや、そんなことがあるとは思えないのだけど）


～～～～～～～


十神「俺は三体のモンスターをリリースして『アポクリフォート・キラー』を……」

狛枝「それは困るねえ！」反論




狛枝「僕はペンデュラム召喚の成功に対して、永続罠『生け贄封じの仮面』を発動！」

狛枝「このカードが存在する限り両プレイヤーはモンスターをリリースすることができない！」

十神「何だと……！？」


～～～～～～～


日向「おおっ、敵の切り札召喚を防いだ！！」

澪田「凪斗ちゃんかっこいいっす！」

七海「『マシュマロン』『ライトニング・ボルテックス』『生け贄封じの仮面』……」

七海「まとまりのないカード……」

七海「もしかして狛枝君のデッキは……」


～～～～～～～


十神（くそっ、ゲノムをリリース出来さえすれば、あんなカード破壊できるのに）

十神（伏せカード二枚のどちらかに『サイクロン』でもあれば割ることは出来たが……くそっ、三積みしているんだぞ！？）

十神「……まさかおまえがそのカードをデッキに入れてるとはな」

十神「クリフォートメタに三積みでもしていたのか？」

狛枝「いや、違うよ」

狛枝「僕みたいなクズが超高校級の御曹司である十神君が使うデッキを読めるはずがないじゃないか」

十神「……だったら」

狛枝「それに『生け贄封じの仮面』はデッキに一枚しか入れていない……というか」




狛枝「僕のデッキに同じカードが二枚入っていることは無いんだよ」



十神「……ハイランダーデッキだと！？　貴様正気か！？」

狛枝「超高校級の御曹司である十神くんから見たら、ゴミみたいな才能だろうけどね」

狛枝「僕は超高校級の幸運……運には自信があるんだ」

十神「……つまり必要なカードを必要なときに引けると？」

狛枝「そういうことだよ。僕にはその自信があるから、あらゆる状況に対応できるカードを一枚ずつデッキに入れているんだ！」

日向「一度『マシュマロン』が全く無意味だったという不運が来てからの」

日向「クリフォートメタの『生け贄封じの仮面』を引くという幸運」

日向「訪れた不運がでかければでかいほど、その後に来る幸運も大きくなる……狛枝らしいな」

七海「狛枝君じゃなければあんなデッキは使えないよ」


～～～～～～～


十神「そうか。……一回戦目からこんなに楽しめるゲームになるとはな」

狛枝「十神君に気に入ってもらえたなら何よりだよ」

十神「いや、俺としたことが言い間違ったな」

十神「こんなに『楽しめた』の間違いだ」

狛枝「……！？」

十神「俺は伏せカードをオープン！」

十神「永続罠『スキルドレイン』発動！！」

十神「このカードはＬＰを１０００支払うことで発動し、フィールド上のモンスター全ての効果を無効にする！！」ＬＰ５４００　→　４４００

ゲノム×２　２１００　→　２７００

シェル　２１００　→　３１００


～～～～～


西園寺「あれー？　どうしてあっちのモンスターの攻撃が上がったのー？」

弐大「今まではクリフォートモンスターの効果、特殊召喚されたときは攻撃力１８００になるが働いていた」

弐大「じゃが、その効果が無効にされたことでゲノムは元の２４００、シェルは２８００に戻ったんじゃ！！」

七海「そしてアーカイブの永続効果、クリフォートモンスターの攻撃力が３００上がるであの数値だね」

七海「ペンデュラムゾーンにあるカードは魔法カードとして扱うから『スキルドレイン』で無効にならないよ」

ソニア「ですけど狛枝さんの場には戦闘破壊されない『マシュマロン』が……」

田中「もう忘れたのか？　この世のあまねくスキルを無に帰す結界が張られていることを？」

十神「そしてバトルだ！」

十神「『クリフォート・ゲノム』で『マシュマロン』を攻撃！」

十神「……くくく、忘れていないだろうな。『スキルドレイン』の効果で『マシュマロン』の戦闘で破壊されない効果が無効になっていることを」

十神（これで『マシュマロン』を破壊し、その後シェルとゲノムのダイレクトアタックが通れば合計５８００……俺の勝ちだ！！）



狛枝「はあ」

十神「どうした貴様？」

狛枝「呆れてたんだよ。……超高校級の御曹司である十神くんらしくないね」

十神「……何だと？」

狛枝「せっかくだから僕もこう言わせてもらうよ」

狛枝「……くくく、忘れていないだろうな」

狛枝「ってね」

十神「何を……」

バトルフェイズ　→　メインフェイズ２

十神「……！？」

十神「何故だ！？　まだバトルフェイズのはずだろう！？」

狛枝「それは簡単だよ。僕はゲノムの攻撃に対して、墓地の『超電磁タートル』の効果を発動した」

超電磁タートル　除外！

狛枝「それによって君の攻撃は無効になり、バトルフェイズを終了したってわけさ」

十神「……い、いつの間に超電磁タートルを……」



狛枝『『ライトニングボルテックス』を発動』

狛枝『手札を一枚捨てることで、相手フィールドの表側表示モンスターを全て破壊する！』



十神「まさかあのとき……！？」

狛枝「そうだね。『ライトニング・ボルテックス』で『超電磁タートル』を捨てておいたんだ」

狛枝「それを見落とすなんて、十神君らしくないね」

十神「くっ……俺はこれでターンエンドだ！」

狛枝「まあ、そうだよね。残り手札は一枚。それも『アポクリフォート・キラー』なんだから何もできないよね」

十神「うるさい！」




十神　LP４４００　手札１

魔罠　　[アーカイブ]　　[][][スキドレ][伏せ][]　　[ツール]

モン　　[][ゲノム　攻２７００][シェル　攻３１００][ゲノム　攻２７００][]

モン　　[][][マシュマロン　守５００][][]

魔罠　　[][][生贄封じの仮面][][]

狛枝　LP３６００　手札２

狛枝「僕のターン、ドロー！」２　→　３
　
狛枝「……へえ、どうやらまだ幸運は続くようだね」

狛枝「僕は魔法カード『システム・ダウン』を発動！」手札３　→　２

狛枝「ＬＰを１０００払うことで、敵フィールドと墓地の機械族モンスターを除外する！」　ＬＰ３６００　→　２６００

狛枝「クリフォートモンスターは全て機械族。……全部除外させてもらうよ！」

十神「くそっ、またピンポイントなカードを！」

ゲノム×２、シェル除外！！


～～～～～～


日向「除外ならエクストラデッキには戻らない！　良いカードを引いたな！」

小泉「……ねえ、狛枝の言っていることがブラフで、本当はクリフォートメタデッキだったってオチは無いよね？」

ペコ「さすがに運が良すぎるのではないか……？」

七海「うーん……けど、クリフォートメタデッキに『マシュマロン』を入れるとは思えないし、やっぱり狛枝君の言っていることは正しいと思うよ」


～～～～～～


狛枝「そして『神獣王バルバロス』を通常召喚！」手札２　→　１

バルバロス　ＡＴＫ１９００　→　３０００

十神「貴様またこの状況にあったカードを……！」

狛枝「バルバロスはレベル８のモンスターだけど生け贄なしでも召喚できる」

狛枝「その場合、攻撃力が１９００になるけど……十神君の場にある『スキル・ドレイン』によってそれは無効化。元の３０００に戻る」

狛枝「その様子を見る限りもう一枚の伏せカードは奈落とかじゃなさそうだね」

狛枝「バトルだよ！　バルバロスでダイレクトアタック！！」

十神「ぐっ………………！！！！」ＬＰ４４００　→　１４００

狛枝「これで僕はターンエンド」

十神「俺のターン、ドロー！」手札１　→　２

十神（くっ、引いたのは『クリフォート・アーカイブ』か……）

十神（もう一枚の伏せカードも『隠されし機殻』……エクストラデッキで表側になっているクリフォートカードを回収する罠……現状全く無意味なカード）

十神（この状況俺に出来るのは……）

十神「俺はペンデュラムゾーンの『クリフォート・ツール』の効果を発動！　LPを８００払うことでデッキからクリフォートカードを手札に加える！」LP１４００　→　６００

十神「俺は装備魔法『機殻の生贄』を手札に加える」手札２　→　３

十神「手札から『クリフォート・アーカイブ』を召喚」手札３　→　２

アーカイブ　ATK２１００　→　２７００

十神「そして装備魔法『機殻の生贄』を発動。アーカイブに装備する」手札２　→　１

十神「この魔法を装備しているモンスターは攻撃力が３００上がり、戦闘で破壊されない！」

アーカイブ　ATK２７００　→　３０００

十神「バトルだ！　俺はアーカイブでバルバロスを攻撃！」

アーカイブATK３０００　バルバロスATK３０００

バルバロス破壊！

狛枝「攻撃力は同じで相打ち。……だけど、アーカイブは装備魔法の効果により戦闘で破壊されないから場に残るってわけか」

十神「そういうことだ」

十神「これで俺はターンエンドだ」





十神　LP１４００　手札１

魔罠　　[アーカイブ]　　[][機殻の生贄][スキドレ][伏せ][]　　[ツール]

モン　　[][][アーカイブ　攻３０００][][]

モン　　[][][マシュマロン　守５００][][]

魔罠　　[][][仮面][][]

狛枝　LP２６００　手札１

狛枝「僕のターン、ドロー！」　手札１　→　２

狛枝（このカード……僕の希望もここまでかな……？）

狛枝「モンスターを一体裏守備表示でセット。カードを一枚伏せてターンエンドだ」手札２　→　０


～～～～～


七海「狛枝君は何を伏せたんだろうね？」

日向「分からないけど、もし狛枝の幸運が働いていたら、もうこのターンに勝っててもおかしくなかったんじゃないか？」

日向「例えば直接攻撃できるカードとか、相手にダメージを与えるカードとか。相手のＬＰは後６００なんだし」

日向「そうじゃないってことは狛枝の運も尽きたってことだろう。そんなに良いカードでは無いと思う」

七海「どうなんだろうね？」


～～～～～～～～


十神「俺のターン、ドロー！」

十神「……ちっ。俺は『クリフォート・ディスク』を通常召喚！」

ディスク　ＡＴＫ１８００　→　３１００

十神「バトルだ。アーカイブで『マシュマロン』を攻撃！」

アーカイブＡＴＫ３０００　→　マシュマロンＤＥＦ５００

マシュマロン破壊！

十神「続いてディスクで裏守備モンスターを攻撃！」

モンスター、リバース。

『飛翔するＧ』ＤＥＦ７００

～～～～～～

ソニア「ジャパニーズコックローチですか！」

左右田「何で嬉しそうなんですか？」

ペコ「それであのゴキブリの効果は何なんだ？」

九頭竜「相手の召喚・特殊召喚成功時に手札から発動して、相手フィールドに特殊召喚する」

九頭竜「そしてこのカードをコントロールしているプレイヤーはエクシーズ召喚ができない」

九頭竜「典型的なエクシーズ対策カードだな。……クリフォートにはエクシーズモンスターはいないし、クリフォートのペンデュラム効果でクリフォート以外は特殊召喚できないから無意味なカードだ」

九頭竜「この局面であのカードを引くなんて……狛枝も不運だったな」

ペコ「……説明ありがとうございます、坊ちゃん」

ペコ「それにしてもそこまで饒舌にしゃべるなんて、このデュエルに夢中になっていたのですね？」

九頭竜「バ、バカ言うなよ！？　俺は次に当たるかもしれない対戦相手の手の内を把握しようとしていただけだ！！」

小泉「それにしては狛枝の心配していたような気がするけど……」

九頭竜「うるせえっ！！」

十神「……はっ、おまえの運もそろそろ尽きたようだな」

狛枝「………………」

十神「まあいい、破壊しろディスク！」

ディスクＡＴＫ３１００　飛翔するＧ　ＤＥＦ７００

飛翔するＧ破壊！

十神「俺はこれでターンエンドだ！」



狛枝「僕のターン、ドロー」手札０　→　１

狛枝「……ターンエンド」


～～～～～～～～


日向「何もしなかった？」

西園寺「もう諦めちゃったんじゃないのー？」

豚神「いや、やつがそう簡単に折れるとは思えん」

澪田「けど凪斗ちゃんのフィールドがら空きっすよ。このままじゃ終わるっすよ？」

豚神「……さっきのターン伏せカードを使わなかったから、あれにも期待は出来ない」

豚神「ここから防げる可能性としては……手札誘発モンスターか？」

七海「『バトルフェーダー』とか『速攻のかかし』とかだね」

七海「それで防いで次のターンに望みを繋ぐんじゃない？」


～～～～～～


苗木「狛枝君って手札誘発モンスターを持っているんじゃない？」

霧切「そうね。それも考えられるけど……」

霧切「だとしても、もし十神君があのカードを引いたら終わりね」








十神　LP６００　手札１

魔罠　　[アーカイブ]　　[][機殻の生贄][スキドレ][伏せ][]　　[ツール]

モン　　[][ディスク　攻３１００][アーカイブ　攻３０００][][]

モン　　[][][][][]

魔罠　　[][][仮面][伏せ][]

狛枝　LP２６００　手札１

十神（やつは何故なにもしなかった……？）

十神（モンスターなら伏せる、魔法カードなら使う、罠カードならセットする……そのどれもしないとは）

十神（考えられる可能性で一番高いのは手札で発動するモンスター……？）

十神（だとしてもあのカードを引ければ、俺は……）

十神「俺のターン、ドロー！」手札１　→　２

十神「……っ！？」

狛枝「どうしたんだい？　見るからに嬉しそうにして」

十神「……はっ、おまえがどういう企みを持って何もせずターンエンドをしたのかは知らん」

十神「だが、これで俺の勝ちだ！」

十神「俺は速攻魔法『サイクロン』を発動！　『生け贄封じの仮面』を破壊する！」


～～～～～～


霧切「……そう。引いたのね」

苗木「『生け贄封じの仮面』……十神君の戦術であるアドバンス召喚を封じていたカードだね」

大和田「ああっ？　今さらそんなの来なくても勝っていただろ。だって狛枝の場には何もいないんだぜ？　アタックすれば勝てる状況だろ？」

霧切「いいえ、さっきも言ったとおりそれでは手札誘発のモンスターを使われて防がれる可能性があるわ」

霧切「その可能性を無くすのが『アポクリフォート・キラー』よ」

霧切「さっきは言ってなかったけど、キラーには１ターンに１回、相手に場か手札のモンスターを一枚墓地に送る効果があるわ」

舞園「狛枝君の場にはモンスターがいない……。手札にモンスターがいたら捨てないといけないということですね」

朝日奈「けど、キラーは三体生け贄じゃなかったの？　十神の場にはアーカイブとディスクしか……」

苗木「装備魔法『機殻の生け贄』の更なる効果……これを装備したモンスターは生け贄二体分になるがあるからね」

葉隠「けど、十神っちの場の永続罠『スキルドレイン』で効果が無効に……」

苗木「キラーは罠の効果を受けない……さっき言ったよね？」

不二咲「フィールド魔法『機殻の要塞』で召喚も無効にできないから、もう一枚の伏せカードが『神の宣告』でも防げないね……」

葉隠「分かったべ、これは詰みだべ！」

霧切（さすがにこの状況をひっくり返すカードはないはず……よね。まあ、私も全てのカードの効果を覚えているわけではないから、言い切りはしないけど）

狛枝「……そうか、引いちゃったか」

十神「ああ、残念だったな。恨むなら、己の運を恨むんだな」

狛枝「何言っているんだい？　僕はこの自分の才能を信じているんだ。恨むなんてそんなことするわけ無いよ」

十神「才能を信じるか……。それは良いが、過信しすぎたな。ハイランダーなんてするから『飛翔するＧ』だとかあの状況で無意味なカードを引くんだ」

狛枝「ああ、確かにあれは不幸だったよ」

十神「その後も俺に勝つためのカードを引けないという不幸が続いた。……おまえの運は所詮そんなものだったということだ」

十神「分かったならさっさと『生け贄封じの仮面』を墓地に送って……」

狛枝「いや、僕はあの不幸を恨んだりはしていないんだよ」

十神「…………？」

狛枝「だからさっきから言っているでしょ。僕には不幸の後、幸運が訪れるんだって」

狛枝「どんなに不幸が訪れても、その帳尻をあわせるような幸運が訪れるんだって」

十神「……貴様は何を言って……？」

狛枝「僕なんてゴミ、他の希望のための踏み台になるべきだと思っていたんだけどね……」

狛枝「勝てる状況で勝たない、ていう舐めた態度も君の希望に失礼だからね……先に謝っておくよ」

狛枝「ごめんね」


十神「妄言だな。この状況を覆すカードなど……」





狛枝「僕は『サイクロン』に対してチェーン発動！　カウンター罠『アヌビスの裁き』！」

日向「『アヌビスの裁き』？」

ペコ「坊ちゃん、知っていますか？」

九頭竜「……いや、知らねえな」

七海「……あっ。そのカードがあったね」

小泉「七海ちゃん、知っているの？」

七海「うん。あれは……」


～～～～～～～～～


苗木「『アヌビスの裁き』？」

桑田「知ってるか？」

山田「知らないですぞ」

霧切「……！　そういうことなのね！　手札を一枚温存したのはこのときために……！」

舞園「どういうことですか」

霧切「あのカードは……」


～～～～～～～～


十神「そのカードは……！？」

狛枝「へえ、十神君こんなカードの効果まで覚えていたんだね」

狛枝「『アヌビスの裁き』の効果発動！　自分の手札を一枚捨てる」手札１　→　０

『暗闇を吸い込むマジックミラー』墓地へ

十神「……っ！　貴様、手札で発動するモンスターじゃなくて……」

狛枝「……ああ、そうか。それを警戒していたから、キラーを出そうとしたんだね？」

狛枝「だとしたら買いかぶりすぎだったね」

狛枝「『アヌビスの裁き』は相手が魔法・罠を破壊する魔法を発動したときに、それを無効にして破壊する！」

『サイクロン』無効　→　破壊！

狛枝「そして追加効果の発動！　相手のモンスターを一体選んで破壊して、そのモンスターの攻撃力分だけ相手プレイヤーにダメージを与える！」

狛枝「僕は『クリフォート・ディスク』を選択する」

ディスク破壊！

十神「くそっ……くそっ！！！！！」

狛枝「そしてディスクの攻撃力分、３１００のダメージを十神君に与える！」

十神「ぐはっ……！！！」ＬＰ６００　→　０　ﾋﾞｰｯ!





狛枝「ごめんねえ……だけど、僕に負けるってことは君の希望はそこまでだったってことだよ」

狛枝ＷＩＮ！

～～～～～～～～～～～


苗木「えっと……ドンマイ十神君」

十神「……なぐさめなど不要だ」

霧切「あの状況……深読みせずに、そのまま殴っていれば勝っていたわね。まあ狛枝君の不気味な雰囲気から不安を持つなといっても無理なことではあるけど」

十神「冷静な分析もいらん」

山田「クリフォートデッキを使って負けるとは……いや、それほど狛枝殿がすごかったということですね」

葉隠「何にしろ優勝候補の十神っちが負けたべ！　これで俺にも優勝のチャンスが出てきたな」

桑田「……クズまるだしだな」

大和田「十神がいようといまいと、葉隠が優勝できるわけ無いだろ」

腐川「そ、その白夜様。か、カッコよかったですよ」

十神「黙れ」

石丸「……ん？　どうやら次の対戦カードが決まったらしいぞ！」

不二咲「誰なのかな……？」

朝日奈「……あっ！　さくらちゃんだね！」

大神「我か……」

大神「お遊びといえども、決闘で我が負けるわけにいかない」

大神「本気を出させてもらうぞ」

戦場「……私以外の人に負けたら許さない」

江ノ島「え？　残姉と大神ってそんな関係なの？」

舞園「好敵手と書いて『とも』と呼ぶような関係なんですか？」

セレス「それよりその大神さんと戦う残念な対戦相手は誰でしょうね？」

日向「よお、狛枝。勝ったな」

狛枝「そうだね。何の偶然か分からないけど、勝っちゃったよ」

小泉「残念だったねえ、踏み台になれなくて」

狛枝「確かにそうだね」

狛枝「けどまあ、希望と希望のぶつかり合いをこれからも当事者で見られると思えばそれもそれで満足さ！」

花村「すごいポジティブだね」

弐大「ぬっ！　次の対戦カードが表示されたようだな」

終里「俺か、俺だよな！　さっきの戦いを見ていたらうずうずが止まらねえんだ！　デュエルでも何でもいいから、今すぐバトりたいぜ！」

七海「残念だけど、違うみたいだね」

左右田「……へ？　何で俺の名前が映し出されているんだよ？」

田中「次に戦いを始めなければならぬ宿命があるからであろう」

ソニア「対戦相手は大神さんですね」

ペコ「大神か……。デュエルとはいえ、一度戦ってみたいと思ってはいたが……まあ、左右田が相手なら勝ち上がるだろうし大丈夫か」

西園寺「左右田が勝てるわけないよね」 ｸｽｸｽ

左右田「何で決めつけるんだよ！　戦ってみないと分からないだろ！」

罪木「ま、負けてボロボロになっても治療はしますから安心してください！」

九頭竜「次の試合はつまらなくなりそうだな」

豚神「確かに普通なら貴様の言うとおり、やってみないと分からないだろう。……だが、今回ばかりは」

澪田「可哀左右田っす！」

左右田「うるせえっ！　可哀左右田言うな！　……いいぜ、分かったぞ！　この俺様のギアギアデッキで、大神を倒してみせるからな！　見ていろよ！」

次回予告

　霊長類人科最強の大神さんと左右田君の二試合目が始まったわ。

　左右田君は良い判断を見せるものの、それでもなお大神さんとの力の差は絶望的。

　負けるな、左右田！　ソニアちゃんとのデート権はどうしたの！　ここで負けたら一生デートなんてできるわけないんだよ！

　自分のデッキを信じてがんばって！



次回『左右田、敗れる！』



　デュエル、スタンバイ！

一応言わせてもらうと残姉は『戦刃』だったかと

今日の投稿はこれで終わりです。

……さっそくやらかしました。
>>52が言っているようにキャラ名ミスもそうですし、ルールもミスっていました。
あの状況、分かっていたらアポクリ出そうとしなかったはずなので、結果が変わりますね。……十神がルールを知らなかった、という言い訳も無理がありますし……。
どうか無視でお願いします。

一試合目はかませじゃない十神のクリフォートデッキでした。こんなチートデッキ普通に戦ったら叩き潰されるので、同じくチートの狛枝に葬ってもらいました。狛枝はまだ匙加減で何とかなるチートなので。

二試合目は左右田対大神。……どっちが勝つでしょうか（棒）


次の投稿予定は日曜夜です。

あっ、思いつきました。
十神が引いたのが『ダブルサイクロン』で『スキルドレイン』も同時に破壊しようとしていた、ってことにすれば大丈夫ですね。（クリフォートにダブルサイクロンを入れるのかは置いといて）

それと今の感じの進行で大丈夫でしょうか？　説明くどい、とかもっと全体状況を表示するのを多くしてなど意見があったら書いてもらえるとありがたいです。

モノクマ「それではただいまより一回戦、第二試合『大神さくら　対　可哀左右田』を始めます」


左右田「おいっ！　ちゃんと名前呼べよ！」

モノクマ「あれ？　何かボク間違ったかな？」

左右田「おまえまで俺を馬鹿にするんだな……！」

左右田「いいぜ、分かったぞ！　この試合で勝ってみんなの予想を裏切ってみせる！」

左右田「そしてソニアさんとのデート権をゲットするんだ！」


大神「……すまぬが、それはないな」

大神「戦いである以上、我は負けるわけにはいかぬ」



モノクマ「それではデュエル、スタート！」

左右田「先行は譲ってやるぜ」

大神「……いいのか？」

左右田「ああ、レディファーストだ」

大神「そうか……」

そうして手札を見る大神。

大神「…………！」

大神「そうか、この手札なら……」

左右田「……！？」 ｿﾞｸｯ!

左右田（何だ、今の嫌な感じは……。大神が手札を見た瞬間、臓府がぎゅっと掴まれる感覚がした……）

左右田（これはよっぽど大神の手札が良い証拠……？）

大神「我のターン……」

左右田「俺はスタンバイフェイズ時に『増殖するＧ』を発動！」手札　５　→　４

左右田「このターン相手プレイヤーが特殊召喚を成功する度に、俺はデッキから一枚カードをドローする！」

日向「手札発動のカードか……」

七海「けど、『増殖するＧ』って普通は相手が特殊召喚するのにチェーンして発動するよね」

狛枝「……左右田君なりに、大神さんと相対して何か感じたんじゃない？」


～～～～～～


大神「良い反応だな」

左右田「……どうも」

大神「我は手札から『レベルスティーラー』を捨てて、『クイック・シンクロン』を守備表示で特殊召喚！」手札５　→　３

クイック・シンクロン　ＤＥＦ1400

左右田「この瞬間、俺はデッキからカードを一枚ドローする！」手札　４　→　５

左右田（よし、ナイスだ俺！　……だというのに、大神からの圧力が変わらないのは何故だ？）


～～～～～～


十神「『クイック・シンクロン』の特殊召喚はチェーンブロックを作らない……先に『増殖するＧ』を発動したのは良い判断だったな」

霧切「しかし『クイック・シンクロン』……ってことは、大神さんのデッキはジャンクドッペルかしら」

山田「大神殿なら一ターン目からクェーサーを出してもおかしくありませんぞ！」


苗木「いや、それは違うよ！」反論


霧切「……苗木君のくせに私に意見するの？」

苗木「ご、ごめん霧切さん！　……だけど、昨日デッキ作りのことで大神さんに相談されたんだ」

霧切「何を相談されたのかしら？」

苗木「デッキに入れるランク４エクシーズについてだよ」

苗木「最近の環境から、何を入れるのがベストなのか聞かれたんだ」

十神「ジャンクドッペルはシンクロモンスターにエクストラデッキを大きく裂くデッキ……」

十神「つまりエクシーズモンスターを入れる余裕がない以上、大神のデッキはジャンクドッペルじゃない……そう言いたいんだな？」

苗木「そうだよ」

舞園「……だったら、大神さんのデッキは何なんでしょうね？」

大神「我は墓地のレベルスティーラーの効果発動」

大神「フィールドのレベル５以上のモンスターのレベルを１下げて」

クイックシンクロン　レベル５　→　４

大神「墓地から特殊召喚できる。守備表示で特殊召喚」

レベルスティーラー　ＤＥＦ　０

左右田「この瞬間、俺はデッキからカードを一枚ドローする！」手札　５　→　６

大神「我は手札から『俊足なカバ　バリキテリウム』を守備表示で特殊召喚！」手札３　→　２

俊足のカバテリウム　ＤＥＦ６００

大神「このモンスターは手札から特殊召喚できる。この効果を使った場合、相手はレベル４のモンスターを互いの墓地から一体選び特殊召喚できる」

大神「だが、どちらの墓地にもレベル４のモンスターは存在しないので無しだ」

左右田「そうだろうとカバが特殊召喚されたんだ。ドローはさせてもらうぜ！」手札６　→　７

大神「我は『クイックシンクロン』と『俊足なカバ　バリキテリウム』でオーバーレイネットワークを構築」

大神「エクシーズ召喚！」

大神「現れよ、ランク４『ラヴァルバルチェイン』！」

ラヴァルバルチェイン　ＤＥＦ１０００

左右田「またドローだ！　……うひょー、手札があふれかえるぜ！」手札７　→　８


～～～～～～～～～


山田「エクシーズ召喚ですか……」

霧切「レベルスティーラーを出す過程で、クイックシンクロンのレベルは４になっているものね」

苗木「チェインで何をするつもりなのかな……？」

大神「我はチェインの効果を発動！」

大神「オーバーレイユニットを一つ使うことで、デッキから一枚カードを墓地に送る！」

大神「我は『レベルスティーラー』を墓地へ」

ラヴァルバルチェイン　ＯＲＵ　２　→　１

大神「そして魔法カード『テラフォーミング』を発動！」手札２　→　１

大神「デッキからフィールド魔法を一枚手札に加える」


～～～～～～～～


日向「『レベルスティーラー』二体目か……それにここでフィールド魔法をサーチって、何デッキなんだ？」

狛枝「………………あはっ、そういうことか。大神さん、君の希望はなんて素晴らしいんだ！」

日向「どういうことだ、狛枝？」

狛枝「まあ、見てれば分かると思うよ。……一つ先に言っておくと、やっぱり彼は可哀左右田だったんだね」

日向「………………？」


～～～～～～～～


大神「我は『光の結界』を手札に加える」手札　１　→　２

大神「そしてそのまま発動」手札　２　→　１

左右田「フィールド魔法か……」

左右田（だが、この俺のあふれんばかりの手札には『サイクロン』がある。次のターンになったら速攻で割ってやるぜ！）

大神「このターン我は通常召喚をまだ行っていない……」

大神「我は『ラヴァルバルチェイン』と『レベルスティーラー』リリース」

大神「愚か者を時の狭間に葬れ！」

大神「『アルカナフォースＸＸＩ　―　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』を召喚！」

霧切「……大神さんの勝ちね」

十神「そうみたいだな」

桑田「ああ？　何でそう言いきるんだよ。左右田の手札もたくさんあるし、これから打開できるかもしれないだろ？」

苗木「そうだね……」

苗木「手札を使えれば打開できるんだろうけどね」

葉隠「？　どういう意味だべ、苗木っち」


～～～～～～～


大神「『光の結界』の効果を発動」

大神「アルカナフォースと名の付くモンスターが召喚された際に発動する効果は、表・裏を自分で選んで適用する」

大神「我は表を選択。これで『アルカナフォースＸＸＩ　ー　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』は正位置の効果を得る」

大神「そして墓地の『レベルスティーラー』二体の効果を発動」

大神「『アルカナフォースＸＸＩ　ー　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』のレベルを１ずつ下げて特殊召喚」

アルカナフォース　レベル８　→　７　→　６

レベルスティーラー×２　ＤＥＦ０　

左右田「この瞬間俺はカードを二枚ドロー！　……最初の手札の二倍になっちまったぜ！」手札８　→　１０

大神「我はこれでターンエンド」

大神「このとき『アルカナフォースＸＸＩ　ー　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』の効果を発動」

大神「モンスター二体を墓地に送る。……我は『レベルスティーラー』二体を墓地へ」

左右田「わざわざ出したモンスターを捨ててご苦労なこった！」

左右田「それなら、行くぜ！　俺のターン……」




大神「我のターン、ドロー」手札　０　→　１




左右田「………………え？」

左右田「……………………………………え？」

左右田「いやいや。今は俺のターンじゃ……」

大神「『アルカナフォースＸＸＩ　ー　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』正位置の効果はターンエンド時にモンスターを二体墓地に送ることで相手のターンをスキップする」

左右田「ターンの……スキップ？」

左右田「え、ちょっと待って。俺のターンがスキップされるってこと？」

左右田「俺まだ一回もターン回っていないんですけど……？」

大神「……すまないな、勝負とは非情なものなのだ」

左右田「え？　こんなに手札があるのに使えねえってこと？」　手札１０

大神「我は墓地から『レベルスティーラー』二体の効果を発動！　『アルカナフォースＸＸＩ　ー　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』のレベルを１ずつ下げて特殊召喚する！」

アルカナフォース　　レベル　６　→　５　→　４

レベルスティーラー×２　ATK６００

左右田「ちょ、ちょっと待てよ……。その二体が出てくるってことは、またターンスキップが……」

大神「ああ」





大神「ず　っ　と　我　の　タ　ー　ン　だ」

大神「さっきは最初のターンで攻撃できなかったが、今は違う……攻撃させてもらうぞ！」

大神「『アルカナフォースＸＸＩ　ー　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』でダイレクトアタック！」

大神「オーバー・カタストロフ！」

左右田「ぎゃああああああ！！！！」LP８０００　→　５１００

大神「そしてレベルスティーラー二体でダイレクトアタック」

左右田「痛っ、痛っ！」ＬＰ５１００　→　４５００　→　３９００

大神「そしてターンエンド」

大神「このとき『アルカナフォースＸＸＩ　ー　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』正位置の効果でレベルスティーラー二体を墓地に送る」

大神「ターンスキップだ」

大神「我のターン、ドロー！」手札１　→　２

大神（……もうレベルスティーラーは使えないが、良いカードを引いたな）

大神「我は終末の騎士を召喚！」手札２　→　１

終末の騎士　ＡＴＫ１４００

大神「効果で『ＤーＨＥＲＯ　ディアボリックガイ』を墓地に送る」

大神「そして『Ｄ－ＨＥＲＯ　ディアボリックガイ』の効果発動！」

大神「このカードを除外することで、デッキから同名モンスターを特殊召喚する」

大神「現れよ、『ＤーＨＥＲＯディアボリックガイ』！」

ディアボリックガイ　ＡＴＫ８００

大神「そして墓地のレベルスティーラー二体の効果発動！」

大神「ディアボリックガイのレベルを１ずつ下げて、特殊召喚する！」

ディアボリックガイ　レベル６　→　５　→　４

レベルスティーラー×２　ＡＴＫ６００

大神「これで終わりだ」

大神「終末の騎士でダイレクトアタック」

左右田「ぐふっ……！！」　ＬＰ３９００　→　２５００

大神「そして『アルカナフォースＸＸＩ　ー　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』でダイレクトアタック」

大神「オーバー・カタストロフ！」

左右田「ぎゃああああああああああああああ！！！！！！！！！！！」ＬＰ２５００　→　０　ﾋﾞｰｯ!




大神「……修行が足りないな。出直してこい」

大神ＷＩＮ！

～～～～～～～～

苗木「大神さん、ナイスファイトだったね！」

大神「……昨夜は相談に乗ってくれたな。礼を言う、苗木」

苗木「そんなの大したことないよ」

朝日奈「ところで最後のターン、『終末の騎士』と『アルカナフォースＸＸＩ　ー　ＴＨＥ　ＷＯＲＬＤ』の二体でダイレクトアタックしていれば勝ってたよね？」

朝日奈「それなのにわざわざあそこまで展開したのって何でなの？」

大神「あれは一応、相手の手札発動のモンスターを警戒したのだ」

大神「ゴーズやフェーダーを持っていながら、わざと前のターンに使っていなかった可能性があった」

大神「スティーラー二体で、またのターンスキップができるように」

大神「終末の騎士とディアボリックガイでランク４エクシーズを作れる状態にしておくことで、不足の事態に備えたのだ」

大神「最後まで全力を尽くす……」

大神「それが対戦相手に対する礼儀だと思ってな」

狛枝「やっと終わったね」

日向「さて、次の対戦カードはどうなるんだろうな」

左右田「え……えっと」

終里「今度こそオレだよな！　な！」

弐大「少しは落ち着けい」

左右田「その……」

田中「次なる戦いの宿命に選ばれし者は一体誰なのだ？」

ソニア「次の対戦カードは誰でしょうか、って言いたいんですね」

左右田「………………」

豚神「いつ、誰と戦おうと俺の勝ちは変わらん。さっさと勝たせてもらいたいのだが」

小泉「それさっき本物の十神君が言っていたセリフだよね」



左右田「おいっ！？　少しは俺を労ったりしろよ！？」

左右田「それも嫌なら、せめていじってくれよ！？」

左右田「スルーが一番身に染みるんだよ！！！」



狛枝「分かったよ。……おつかれ、可哀左右田くん」

日向「ああ、よくがんばった可哀左右田」

終里「可哀左右田」

弐大「残念じゃったのお、可哀左右田よ」

田中「地獄の業火に焼かれるがいい！　可哀左右田よ！」

ソニア「えっと……可哀左右間さん、ドンマイです」

豚神「だから結果など分かっていると言っただろう、可哀左右田よ」

小泉「あんな不純な願いを持っている奴が勝てるわけないでしょ、可哀左右田」

西園寺「やーい、可哀左右田」


左右田「だからって全員が全員、可哀左右田って言うなよ！？」

左右田「それにソニアさん、俺の名前は左右田です！！！！」

誰か宝玉獣使いはいませんかね…(震え声)

苗木「それで次の対戦カードは……っと」

不二咲「僕みたいだね」

朝日奈「不二咲ちゃん、がんばって！！」

大和田「まあ、無理しない程度にはがんばれや」

不二咲「……二人ともありがとうね」


～～～～～～～


日向「次の対戦カードが表示されたな」

辺古山「私か」

小泉「相手は不二咲ちゃんなのね」

狛枝「違うよ、不二咲くんだ」

小泉「さん……？　え、不二咲って男なの？」

ソニア「結構有名ですよ。本来は超高校級のプログラマーなんですが、超高校級の男の娘なんじゃないかという人もいます」

花村「まあ、僕にとってはどっちでも対象範囲内なんだけどね」



九頭竜「ペコの出番か……がんばれよ」

辺古山「坊ちゃん……ありがとうございます」

次回予告

第三試合。超高校級の剣道家、辺古山ペコ対不二崎くん（さん？）の対戦が始まったわ。

二人の実力は互角。白熱した試合が繰り広げられる。

となると試合を決めるのは実力以外の部分になるんだけど……。

戦う二人を熱烈に応援する者。彼らの思いがこの勝負の結果を分ける……！？



次回『諦めるなっ！！』



デュエル、スタンバイ！

今日の投稿はこれで終わりです。

今日は第二試合、左右田対大神をお送りしました。
『ず　っ　と　我　の　タ　ー　ン　だ』をやりたくて、大神のイメージ度外視のデッキを使わせました。二回戦ではデッキチェンジさせると思います。左右田は……増G使わせたのも大神を強く見せるためだけですし、終始かませキャラでしたね。メガネさん以上にいい場面無しです。


それとデッキ案募集しています。特に２のキャラが使うデッキがあまり思いつきません。思いつかないキャラがいて、例えばこのままじゃ澪田は音響戦士を使うことになりそうですｗｗ
というわけでキャラにあったデッキカテゴリ提案していただけるとありがたいです。１のキャラも募集しています。


次のデュエル全く考えていないので、投稿遅くなりそうです。

「当然！正位置ぃぃぃぃ！」が無いなんて

>>1です。

>>86
出す予定です。

>>99
アニメGX見てないので。

それと皆さんの意見から使うデッキ決まった人もいます。ありがとうございます。
>>1が独断と偏見で使うデッキは決めているので、意見が使われなかったり、イメージと違ったりしてもご容赦ください。


それでは第三試合これから投下します。

モノクマ「それではこれより一回戦、第三試合『辺古山ペコ　対　不二咲千尋』を始めます」

辺古山「私は必ず勝つ……！」

辺古山「そして坊ちゃんの願いを叶えるのだ！」


不二咲「えっと僕なんかが勝てるかは分からないけど」

不二咲「応援してくれる人のためにも精一杯頑張ってみせるね」

不二咲「……もし優勝できたら、これからもみんなが平和に暮らせるように願いたいなあ」



モノクマ「それではデュエルスタート！」

不二咲「先行は僕がもらうね」

不二咲「僕は手札から『レッド・ガジェット』を召喚」　手札５　→　４

レッド・ガジェット　ＡＴＫ１３００

不二咲「デッキから『イエロー・ガジェット』を持ってくる効果を発動するね」


～～～～～～～～


苗木「不二咲君のデッキはガジェットか」

石丸「うむ。着実にアドバンテージを稼げるのが自分の性分に合っていると言っていたぞ」

霧切「ガジェットって言ってもいろいろ派生デッキはあるけど……まあ、最近の流行りはランク４エクシーズ型。不二咲くんもきっとそうでしょうね」


～～～～～～～～


不二咲「僕はそれにチェーンして『カゲトカゲ』の効果も発動するよ」

不二咲「このモンスターはレベル４のモンスターを召喚した際に手札から特殊召喚できる」

不二咲「守備表示で特殊召喚」手札４　→　３

カゲトカゲ　DEF1500

不二咲「そして『イエロー・ガジェット』を手札に持ってくる効果を解決」手札３　→　４

不二咲「『レッド・ガジェット』『カゲトカゲ』二体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築」

不二咲「エクシーズ召喚！」

不二咲「お願い！　『キングレムリン』！」

キングレムリン　ＡＴＫ２３００

不二咲「『キングレムリン』の効果を発動。オーバーレイユニットを一つ使うことでデッキから爬虫類族モンスターを一体手札に加える」

キングレムリン　ＯＲＵ　２　→　１

不二咲「僕は『カゲトカゲ』を手札に加えるよ」手札４　→　５

日向「上手いな……」

狛枝「エクシーズモンスターを出すために使った手札をリカバリーしきったね」

七海「次のターンも同じ展開でエクシーズモンスターを出せるから……結構有利かもね」

九頭竜「だとしてもペコが負けるわけねえだろ」


～～～～～～～


不二咲「僕はカードを二枚伏せてターンエンド」手札５　→　３

辺古山「なかなかの腕前だな」

不二咲「そ、そうかな。……ありがとうね」

辺古山「だが、私も負けるわけにはいかないのだ……」

辺古山「私のターン……ドロー！」手札５　→　６

辺古山「私は手札から『真六武衆―カゲキ』を召喚」手札６　→　５

カゲキＡＴＫ２００

辺古山「カゲキの効果を発動！　このカードが召喚に成功したとき、手札から六武衆モンスターを特殊召喚できる」

辺古山「私は手札から『六武衆の影武者』を守備表示で特殊召喚」　手札５　→　４

影武者ＤＥＦ１８００

辺古山「カゲキはフィールドに他の六武衆モンスターがいるとき攻撃力が１５００アップする」

カゲキＡＴＫ　２００　→　１７００


～～～～～～～～


日向「辺古山のデッキは六武衆か」

九頭竜「ああ、シエンに仕える六武衆っていう忠義心がペコの感性にあったらしい」

左右田「けど、二体のモンスターは出したけど、相手のキングレムリンのＡＴＫ２３００には敵わないぜ」

七海「それは大丈夫だよ。影武者はチューナーモンスターだから」

澪田「シンクロ召喚っすね！」

辺古山「私はレベル３の『真六武衆ーカゲキ』にレベル２の『六部衆の影武者』をチューニング」

辺古山「シンクロ召喚！」

辺古山「出陣せよ！　『真六武衆―シエン』！」

真六武衆―シエン　ＡＴＫ２５００

不二咲「攻撃力２５００……」

辺古山「ああ、おまえのキングレムリンより攻撃力は上だ」

不二咲（あのモンスターには一ターンに一回魔法・罠を無効化にする能力があったはずだよね……）

不二咲（ということは伏せカードの『奈落の落とし穴』を使っても無効にされるだけ……）

不二咲（こっちは……まだ早いかな……？）

辺古山「バトルだ！　シエンでキングレムリンを攻撃！」

シエンＡＴＫ２５００　→　キングレムリンＡＴＫ２３００

不二咲「キングレムリンっ！！」ＬＰ８０００　→　７８００

辺古山「私はカードを二枚伏せてターンエンドだ」手札　４　→　２



不二咲　手札３　ＬＰ７８００

魔罠　[][][伏せ][伏せ（奈落）][]

モン　[][][][][]

モン　[][][シエン　攻２５００][][]

魔罠　[][][伏せ][伏せ][]

辺古山　手札２　ＬＰ８０００

大和田「な、なあ。今どっちが優勢なんだ？」

霧切「……どっちとも言えないわ」

霧切「シエンを出しているから辺古山さんの方が盤面では有利だけど、不二咲くんの手札にはあの二枚があるもの」

苗木「『カゲトカゲ』と『イエロー・ガジェット』だね」

霧切「その二体でエクシーズを出せばシエンは除去できる」

霧切「けど、辺古山さんがそれを見落としているとは思えないわ」

霧切「つまりこのターン不二咲くんのエクシーズ召喚が成功するかしないか……それが勝負の分かれ目になると思うわ」

大和田「不二咲……」


～～～～～～～～


不二咲「僕のターン、ドロー」手札　３　→　４

不二咲「僕は手札から『イエロー・ガジェット』を召喚」
４　→　３

不二咲「『グリーン・ガジェット』を持ってくる効果を発動」

不二咲「それにチェーンして『カゲトカゲ』の効果を発動」

不二咲「レベル４モンスターを召喚が成功したときに、このカードを手札から特殊召喚できる」

不二咲「僕は守備表示で特殊召喚するね」手札３　→　２

カゲトカゲ　ＤＥＦ１５００

不二咲「そして『グリーン・ガジェット』を持ってくる効果を解決」手札　２　→　３

不二咲（ここまでは妨害無し…………）

不二咲（何もしてないとは思えない…………けど、そもそもここでエクシーズ召喚しなければ負けるだけだね）

不二咲「『イエロー・ガジェット』と『カゲトカゲ』でオーバーレイネットワークを構築」

不二咲「エクシーズ召喚！」

不二咲「浮上せよ、『NO.１０１　S・H・Ark　Knight』！」

NO.１０１　S・H・Ark　Knight　　ＡＴＫ２１００

辺古山「この瞬間私は通常罠『強制脱出装置』を発動！」

辺古山「フィールドのモンスターを一体選択して手札に戻す。私は『NO.１０１　Ｓ・Ｈ・Ａrk　Ｋnight』を選択」

辺古山「エクシーズモンスターだからエクストラデッキに戻ってもらうぞ！」


～～～～～～～


日向「やっぱり妨害札を伏せていたか」

七海「『NO.１０１　Ｓ・Ｈ・Ａrk　Ｋnight』は破壊は防げるけど、手札に戻すことはできるからね」

九頭竜「これでペコの優勢だな！！」

狛枝「それはどうかな？　相手の不二咲君だけど、何か悩んでいるようだよ？」


～～～～～～～


不二咲（『強制脱出装置』……やっぱり妨害してくるよね）

不二咲（これはあまり使いたくなかったけど……仕方ないか）

不二咲「僕はカウンター罠『神の宣告』を発動！」

辺古山「そのカードは……！」

不二咲「ＬＰを半分払って……うっ……！」　ＬＰ７８００　→　３９００

不二咲「モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚、魔法カード・罠カード発動。いずれかを無効にすることができる」

不二咲「僕は『強制脱出装置』を無効。そして破壊する！」

『強制脱出装置』無効　→　破壊！

苗木「おお、不二咲君やったね！」

十神「カウンター罠はスペルスピード３。シエンの魔法・罠無効効果はモンスターの誘発即時効果。スペルスピード２だからチェーンできないな」

大和田「け、けど、不二咲のＬＰが半分に……！」

霧切「……仕方ないわ。ここで無効にしなかったらシエンが残って、ずるずるとやられるだけだもの」


～～～～～～～

不二咲「僕は『NO.１０１　Ｓ・Ｈ・Ａrk　Ｋnight』の効果を発動。オーバーレイユニットを二つ使って」

『NO.１０１　S・H・Ark　Knight』　ＯＲＵ　２　→　０

不二咲「相手フィールド上の特殊召喚された攻撃表示モンスターを一体選んで、このモンスターのＯＲＵにする」

不二咲「エターナル・ソウル・アサイラム！」

辺古山「シエンが！？」

シエン　ＯＲＵ化！

『NO.１０１　S・H・Ark　Knight』　ＯＲＵ　０　→　１

不二咲「そしてバトルだよ！　『NO.１０１　S・H・Ark　Knight』でダイレクトアタック！　」

辺古山「くっ……！」　ＬＰ８０００　→　５９００

不二咲「僕はターンエンドだよ」





不二咲　手札３　ＬＰ７８００

魔罠　[][][][伏せ（奈落）][]

モン　[][][NO.１０１　攻２１００][][]

モン　[][][][][]

魔罠　[][][伏せ][][]

辺古山　手札２　ＬＰ５９００

日向「これは……不二咲君が優勢だよな？」

七海「そうとも言い切れないよ。不二咲君の場には、ＯＲＵを使うことで破壊を免れるＡＴＫ２１００の『NO.１０１　Ｓ・Ｈ・Ａrk　Ｋnight』がいるからフィールドでは有利だけど」

狛枝「この状況をつくるためにＬＰが半分になったからね。辺古山さんの手札は三枚、伏せカードは一枚」

狛枝「打開しようと思えば有り余る手札だよ」

九頭竜「大丈夫だ！　ペコなら何とかできるはずだ！」


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辺古山「私のターン、ドロー！」手札　２　→　３

辺古山「そして私は伏せカードをオープン！　『諸刃の活人剣術』を発動！」

辺古山「六武衆と名の付くモンスターを二体、墓地から特殊召喚する」

辺古山「蘇れ、『真六武衆ーカゲキ』『六武衆の影武者』！」

カゲキ　ATK２００　→　１７００

影武者　ATK４００

～～～～～～


桑田「はあ！？　二体復活って強すぎだろ！？」

石丸「その代わりデメリットもあるのだ！　ターンエンド時に復活したモンスターは破壊され、その攻撃力分ダメージを食らうのだぞ！」

舞園「だけどシンクロ召喚に使えば、場に残っていないから破壊できない。実質デメリット無しですね。……また、シエンを出すのでしょうか？」

霧切「……いえ、どうやら違うようよ」

辺古山「私は手札から『真六武衆―キザン』を特殊召喚！」手札３　→　２

辺古山「このモンスターはフィールドに六武衆モンスターがいるとき特殊召喚できる」

キザン　ATK１８００

辺古山「そしてこのモンスター以外に六武衆モンスターが二体いる場合、攻撃力・防御力が３００アップする！」

キザン　ATK１８００　→　２１００

不二咲（これで辺古山さんの場のモンスターのレベル合計は９……）

不二咲（あれをシンクロ召喚されると、一気に不利になる……！）

不二咲「僕は通常罠『奈落の落とし穴』を発動！」

不二咲「召喚・特殊召喚に成功したATK１５００以上のモンスターを破壊して除外する！」

キザン　破壊　→　除外！

不二咲（よし！　これであれは出せない！）

不二咲（……このまま、またシエンを出すだろうけど、破壊は一回防げるから…………状況を立て直す余裕はあるはずだよね）

辺古山「安心するのはまだ早いぞ」

不二咲「えっ……？」

辺古山「私は手札から『六武衆―ザンジ』を通常召喚！」手札２　→　１

ザンジ　ＡＴＫ１８００

不二咲「あっ」

不二咲（そういえば辺古山さんはまだ通常召喚をして…………）

不二咲（これでまた合計レベル９……まずい、あれを防ぐ手段は今の僕にはない………………！！）



辺古山「私はレベル３の『真六武衆―カゲキ』とレベル４の『六武衆―ザンジ』にレベル２の『六武衆の影武者』をチューニング！」


辺古山「シンクロ召喚！」


辺古山「三界に干渉し、暴虐を振り巻く龍よ。今、封印を解き放て！！」


辺古山「『氷結界の龍　トリシューラ』！！」


トリシューラ　ＡＴＫ２７００

辺古山「トリシューラの効果を発動！」

辺古山「まずは相手フィールドのカードを一枚除外する！」

辺古山「私は『NO.１０１　S・H・Ark　Knight』を選択！」

『NO.１０１　S・H・Ark　Knight』　除外！

不二咲「アークナイトが！！」

辺古山「次に墓地のカードを除外する！　……私は『キングレムリン』を選択」

『キングレムリン』　除外！

辺古山「最後に手札のカードを一枚ランダムに除外する！　……それを除外してもらうぞ！」

『二重召喚』　除外！

不二咲「あっ！！」手札３　→　２

辺古山「そしてバトルだ！　トリシューラでダイレクトアタック」

不二咲「うわあああああああ！！！！」ＬＰ３９００　→　１２００

辺古山「私はカードを一枚伏せてターンエンドだ」手札１　→　０





不二咲　手札２　ＬＰ１２００

魔罠　[][][][][]

モン　[][][][][]

モン　[][][トリシュ　攻２７００][][]

魔罠　[][][伏せ][][]

辺古山　手札０　ＬＰ５９００

苗木「トリシューラ召喚で一気に持っていかれたね」

霧切「『NO.１０１　S・H・Ark　Knight』は破壊を防ぐ効果はあるけど、除外には無意味。手札も一枚持ってかれて、残りＬＰは１２００」

霧切「相当辛いわね」

十神「ああ、もうこのまま負け……」



大和田「諦めるなっ！！！！！！！　不二咲！！！！！！！！！」



石丸「兄弟……」


～～～～～～～～


不二咲「大和田くん…………」

不二咲（観客席の大和田君が立ち上がって大声を張っている……）

不二咲「うん、そうだね……」

不二咲「弱かった僕は自分を偽ってこれまで過ごしていた」

不二咲「だけどここでみんなと出会って……僕は強くなるって決めたんだ！」

不二咲「それを支えてくれる人もいる！」

不二咲「だから諦められない！！」

辺古山「……息込んだところで現実は変わらないぞ。このターンでトリシューラをどうにかできなければ終わりだ！」

不二咲「そうだね」


不二咲（この状況……あのカードを引ければ打開できる……）

不二咲（僕の残りデッキは３１枚。あのカードは三枚に、サーチカードが一枚入っているから……引ける確率は約１３％）

不二咲（そんなに高くない確率……）

不二咲「………………」

不二咲（だけど……どうしてかな。大和田君が応援してくれてるって思うと、そんな確率だろうと引けるって……）



不二咲「――ドロー」 ｽｯ



不二咲（そう思えるんだ）　手札　２　→　３

不二咲「僕は魔法カード『増援』を発動！」手札　３　→　２

不二咲「『閃光の騎士』を手札に加える！」手札　２　→　３

不二咲「そして手札からスケール３の『ＥＭ　ヒックリカエル』とスケール７の『閃光の騎士』をセッティング！」　手札　３　→　１

不二咲「ペンデュラム召喚！」

不二咲「『グリーン・ガジェット』を特殊召喚！」手札１　→　０

グリーン・ガジェット　ＡＴＫ１４００


～～～～～～～


霧切「まさか……！　不二咲君のデッキはペンデュラムガジェットなの！？」

葉隠「ん？　何だべ？　それは強いのか？」

十神「今はペンデュラムカードを上手くサーチするカードが少なくて、安定しないデッキだが」

十神「一度ペンデュラムスケールをセッティングできたときの展開力は優れている」

苗木「代償ガジェットほどではないけど、それを彷彿させるよね」

大和田「それなら、不二咲は勝てるよな！！」

霧切「まあ、有利にはなるでしょうね。……それにしてもこの勝負、形勢が二転三転して本当に目が離せないわね」


～～～～～～～


不二咲「僕は『グリーン・ガジェット』の効果を発動！」

不二咲「デッキから『レッド・ガジェット』を手札に加える！」手札０　→　１

不二咲「そのまま召喚！」手札１　→　０

不二咲「そしてまた『レッド・ガジェット』の効果を発動！　『イエロー・ガジェット』を手札に加える！」手札０　→　１

辺古山（手札を減らさずに展開してきたか）

辺古山（レベル４のモンスターがニ体…………はNO.101は使ったし、次はカステルか）

不二咲「『グリーン・ガジェット』と『レッド・ガジェット』の二体でオーバーレイネットワークを構築！」

不二咲「エクシーズ召喚！」



不二咲「無慈悲なる氷の女王よ！　絶対零度の眼差しを持って敵を威圧せよ！　『Ｎｏ.１０３ 神葬零嬢ラグナ・ゼロ』！」



ラグナゼロ　ＡＴＫ２４００

辺古山「……ラグナゼロだと！？」

辺古山（あのモンスターの効果は他のカードとのコンボでしか使えない……。伏せカードもないし、手札はガジェット一枚のはず）

辺古山「ミスだったな、不二咲よ！！」

不二咲「ううん。これで合っているよ」

辺古山「……？」

不二咲「僕はペンデュラムゾーンの『ＥＭ　ヒックリカエル』の効果を発動！　相手モンスターの攻撃力と防御力の数値を入れ替える！」

辺古山「……っ！」

辺古山（そういえば『ＥＭ　ヒックリカエル』にはそんな効果が……！！）

不二咲「僕はトリシューラを選択！」

トリシューラ　ＡＴＫ２７００　→　２０００　ＤＥＦ２０００　→　２７００

不二咲「そして『Ｎｏ.１０３ 神葬零嬢ラグナ・ゼロ』の効果を発動！　オーバーレイユニットを一つ使って、攻撃力の数値が変化しているモンスターを破壊する！　」

ラグナゼロ　ORU　２　→　１

トリシューラ破壊！

不二咲「そしてカードを一枚ドローできる」　手札　１　→　２

不二咲「僕はラグナゼロでダイレクトアタック！　」

辺古山「くっ……！！」ＬＰ　５９００　→　３５００

不二咲「カードを一枚伏せて、ターンエンド！」手札２　→　１






不二咲　手札１　ＬＰ１２００

魔罠　[ＥＭ　カエル]　　[][][伏せ][][]　　[閃光の騎士]

モン　[][][ラグナゼロ　攻２４００][][]

モン　[][][][][]

魔罠　[][][伏せ][][]

辺古山　手札０　ＬＰ３５００

辺古山（この状況はまずい……）

辺古山（相手はペンデュラム召喚でガジェットを出し、次のガジェットをサーチ）

辺古山（そしてガジェットを通常召喚するだけでランク４のエクシーズモンスターを出す準備が整う……）

辺古山（通常召喚したガジェットも次を呼ぶから、この流れが終わることはない……）

辺古山（それにペンデュラムゾーンにある『ＥＭ　ヒックリカエル』……攻撃と防御を入れ替えるという単純な効果だが強い）

辺古山（攻撃力の高いモンスターは攻撃表示、守備力の高いモンスターは守備表示で置く以上、その数値を入れ替えられては簡単に戦闘破壊されてしまう……）

辺古山（対して手札も無い私……一枚伏せてはいるが、この罠カードだけでは心許ない）

辺古山「それでも……」

辺古山「それでも私は……！！」

辺古山「坊ちゃんのために負けられない……！！！！」

辺古山（良いカードを引かなければ………………）

辺古山「私のターン……！」




九頭龍「ペコ、そんなに気負うな！！！！！！」




辺古山「……っ！？」

九頭龍「俺がいつ、優勝してくれなんて命令したんだ！？」

辺古山「それは……わ、私の勝手です」

九頭龍「……だとしたら、舐められたもんだな。俺が自力で優勝できないとでも思ったのか！」

辺古山「そ、そんなこと……！」

九頭龍「俺は自力で優勝する！　……だから、おまえは俺のためになんかじゃなくて、自分のために戦え！」

辺古山「坊ちゃん……」

～～～～～～～

九頭龍「全く。様子がおかしいと思ったら、あいつは何勝手に人の願いを叶えようと……」

日向「……そうだな」 ﾆﾔﾆﾔ

花村「……そうだね」 ﾆﾔﾆﾔ

九頭龍「ああん？　おまえら何ニヤニヤしてるんだよっ！！」

狛枝「そりゃあこんな大勢の前で突然のろけ出したら、ニヤニヤしちゃうに決まってるよ」

小泉「あんたたちどれだけ信頼しきってんの、って感じ」 ﾆﾔﾆﾔ

ソニア「おなかいっぱいです！！」

九頭龍「う、うるせえ！！　海に沈めんぞコラァッ！？」

七海「それより今は試合見ようよ」


～～～～～～～


辺古山「そうだな……坊ちゃんが勝負で負けるわけがない」

辺古山（だったら私が優勝して願いを叶える……なんて必要もない）

辺古山「そんな単純なことも分からなかったなんてな」

辺古山「………………」

辺古山「だから……これからは坊ちゃんの言ってくれた通り、私は私自身の為に戦う！！」



不二咲（辺古山さんの体から力みが消えた……）

不二咲（絶対に優勝しないといけないという強迫観念が体を緊張させていたんだと思う）

不二咲（それに……どうしたって人間っていうものは自分の為にしか生きられない存在だ）

不二咲（有利な状況を作ったけど……自分の為に戦うことを決意した辺古山さんを倒すのは手こずるだろう）

不二咲「それでも僕は僕を応援してくれる人のためにも！」

不二咲「そして自分が弱さを克服したことを示すためにも負けられない！！」




辺古山「貴様にも負けられない理由があるのだな……」

辺古山「だが私だって、気遣ってくれた坊ちゃんに応えるためにも負けられないのだ！！」



辺古山「私のターン――――ドロー！！！！！！！！！！」　手札０　→　１

次回予告

白熱した展開になってきた第三試合『辺古山ペコ　対　不二咲千尋』

それぞれ熱烈な応援を受けて、二人は全力で戦う。

一進一退の攻防の末、最後まで立っているのはどちらなのか……！？


次回『第三試合、決着！』


デュエル、スタンバイ！