周瑜「諸葛亮被害者の会?」魯粛「はい」 (49)
周瑜「はー……」
魯粛「どうしたんですか、美周殿?悩む姿もイケメンなんてずるいですな」
周瑜「……子敬殿。いえ、大したことではないので」
魯粛(冷やかしに気づかないとは相当だな……)
魯粛「何を水くさいことを。私達の仲ではありませんか。微力ながら力になりますぞ」
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周瑜「…………諸葛亮のせいです」
魯粛「……あぁ」
周瑜「私はあいつの引き立て役ではない!赤壁だってほとんど私達の功績なのに!なのに何故あいつの手柄のように!……私は確かに評価されているし、これ以上を望むつもりはない。ただ誤解されることが悔しいのです!」
魯粛「……美周殿程ではないが、私も身に覚えが無い訳ではない」
周瑜「……この悔しさ、分かってもらえますか?」
魯粛「もちろん!……そうだ!いっそのこと諸葛亮のせいで被害を受けた人を集めて見ませんか?」
周瑜「それは面白い。そして集めた後は?諸葛亮に特攻でも!?」
魯粛「え?さぁ?愚痴とか言い合えば落ち着くんじゃないですか?」
周瑜(……そういえば結構適当だったなこの人)
『諸葛亮被害者の会結成』
王朗「……いいかな?」
周瑜「あなたは確か……王朗?」
王朗「会稽では世話になったな。まぁそんなことより諸葛亮の話じゃろ?わしもいいか?」
魯粛「あなた程コテンパンに負けた人もなかなかいませんしね」
王朗「……」
周瑜「ちょっと!すみません、子敬殿に悪気は無いんです!」
王朗「……まぁいいけど。んで知っての通りわしあいつと口喧嘩で負けたじゃん?その内容がひどくてのぅ」
周瑜「いったいどんな?」
王朗「わしはね、『魏には帝いて正統なんだから、戦したらあんた達逆賊だよ?それに戦ばっかじゃ蜀の人達疲れるから止めれば?あんた頭いいんだからもっと違う使い方しなよ』的なこと言ったんじゃよ」
周瑜「相手を立てつつかつ論理的な内容ですね。それに奴はなんと?」
王朗「簡単に言うと『うるせークソジジイ蜀が正統なんじゃ!お前帝に太守にしてもらったなら帝に恩返ししろや!そのくせ帝のための金で悠々と暮らしやがって!誰が年金払ってると思ってるんだ!』みたいな」
魯粛「恐ろしいくらい個人攻撃ですね」
王朗「こっちも気にしてんのにあそこまで言われると……。さすがに憤死するわい。あ?あ、孫がかわいい盛りじゃたのになぁ」
周瑜「おのれ諸葛亮!いたいけな老人にまで……!許すまじ!」
<<3さん
書き込みありがとうございます。あまり三國志の知識がありませんが、どうか最後までよろしくお願いします。
夏侯惇「景興殿、丞相が探してましたぞ」
王朗「おぉ、わざわざすまんのぅ。よっこらしょ。……そうじゃ、今みんなで諸葛亮の愚痴を言い合っておるんじゃがお主は何かあるか?」
夏侯惇「みんな?」
周瑜「久しぶりだな、夏侯惇」
夏侯惇「お前か、赤壁ではよくもやってくれたな」
魯粛「いやいやあんたいなかったじゃん。なぁ盲夏侯さんよ」
周瑜「だから子敬殿!すまん夏侯惇、許してやってくれ!」
夏侯惇「……今回だけだぞ」
夏侯惇「愚痴もなにも、あいつの初戦の相手は俺だ」
周瑜「……」
夏侯惇「俺は無様に負けてしまってな。……今思えばあの戦は何か不思議な力を感じた。まるで奴を引き立たせることが目的のような……。俺はその力のせいで負けたのだろうな」
周瑜(……子敬殿、頼むから突っ込まないでくれ)
魯粛「は、何言ってんの?単純にあんたが弱いだけでしょ。あんた基本的に戦で良いとこ見せてないじゃ周瑜「すいませんでしたーーっ!!後でちゃんと言い聞かせますんでどうか許して下さい!」
魯粛「なんで謝るんですか?事実を言っただけですよ?」
周瑜「事実でも名誉毀損で訴えること出来るんですよ!?喋る前に考えて子敬殿!マジで!」
夏侯惇「…………帰る」グスッ
ホウ統「面白そうなことやってるね」
魯粛「おや、士元殿。久しぶりですな」
周瑜「あなたは特に諸葛亮に不満があるようには思えませんが……」
ホウ統「強いて言えば私だけが早く死んだからあいつだけ目立って悔しい、ってくらいかなぁ。メインは彼」
法正「……どうも」
周瑜(うわぁ……子敬殿今回だけは本当に頼みますよ)
魯粛「あなたは……?」
法正「……法正。字は考直と言います」
魯粛「して考直殿。いったいどんな?」
法正「……くそっ!だいたい俺は一目見た時から気に食わねぇんだよ!くそがっ!くそがっ!」
周瑜「お、落ち着いて下さい!」
法正「うるせぇっ!お前にゃ分かんねぇよ!数少ない見せ場の漢中戦の手柄を諸葛亮の手柄と誤解されてんだよ!黄将軍はいいよ!?実際頑張ってたし!なんであいつなんだよ!?殿も戦に関しては俺の方が凄いって言ってたのにあームカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくムカつくム…………」
魯粛「そんなことがあったんですか?」
ホウ統「たま?にかな。詳しくない人はなんでもかんでも諸葛亮がやったって思うんだろうねぇ。やっぱり有名だし。単純に考直殿とあいつは虫が会わないってのもあるけど」
法正「……つくムカつくムカつく……。ふふっ、……まぁそんなおバカさんにはきっちり仕返ししましたが…………。ちょっとだけですけど……」
魯粛「具体的にはどんな仕返しを?」
ホウ統「ノーコメントで」
周瑜「……私にはその気持ち分かりますよ」
法正「……どうだか。あなたのような有名な方に分かるはずが……」
周瑜「いえ、分かります。私も考直殿と同じく手柄を横取りされた身です」
法正「……そうか。あなたは赤壁で……」
周瑜「はい。悔しいことですがいまだに誤解している人がいます。ですが段々と私を諸葛亮抜きでちゃんと評価してくれる人が増えていますよ。……たまに過大評価されてしまってそれはそれで辛いのですが」
法正「……」
周瑜「ましてや考直殿は諸葛亮とは違い、あの曹操が欲しがった程の人物です。あなたをちゃんと評価してくれる人はきっと増えますよ」
法正「……美周殿にそこまで言われるとは。ありがとうございます、心なしか気が楽になりました」
周瑜「あはは、それは良かった」
魯粛「単純に死ぬ前にもっと功績挙げてれば良かったんですけどね。早死にした私が言えた義理じゃありませんが」
ホウ統「あはは、それは私にも耳が痛い話だね。……まぁ私はともかく、考直殿には今すぐ謝った方がいいよ?」
魯粛「え?」
法正「それが出来たら苦労しねぇよ大体あんたらと違って益洲なかなか出番ねぇし出番ちょこちょこあるからって調子にのってんじゃねぇぞお前らの知らないところで頑張ってんだよ流石ボンボンは言うことが違いますねお前金魚のフンのクセによもういい殺スよお前殺ス殺殺殺ス殺スス殺殺ス殺殺」
魯粛「……ごめんなさい」
周瑜(子敬殿にはいい薬だな。
…………あ、これダメ私まで胃がキリキリする胃液とか血とかがなんかこの辺まで登
周瑜「……これ以上人が来そうにはありませんね。これからどうします?せっかくですしそろそろ諸葛亮に特攻仕掛けます?」
魯粛(本気で行くつもりだったのか……意外と我慢が出来ない人なんだよな)
法正「行きましょう是非行きましょうでも一回家に寄っていいですかいろいろと道具を持って行きたいので」
ホウ統「殿にチクるよ」
法正「くそっ!」
魯粛「士元殿は?」
ホウ統「面白そうなのと考直殿の見張りで着いていくよ。この前飲みに誘ったけど返事ないからそれもついでに聞こうかね」
周瑜「では早速子瑜殿に許可を貰いに行きましょう!後で知られて怒られたくはないので」
ホウ統(変なところ真面目だなぁ。ていうか普通いいって言わんでしょ)
魯粛(なんか面倒くさくなったから止めてもらいたいな)
??
孫権「だーかーらー!休みの日くらい飲ませろよ!下の奴らとの話し合いとか俺苦手なの!ていうかお前がやればいいじゃん!なぁ二張さんよぉ!?」
張昭「何を言うか!うちは他と違って豪族連合で成り立ってるんです!上に立つ殿がしっかりまとめないと呉は内部から崩れますぞ!だいたいあんた毎日が休みみたいな生活じゃろうが!この老体に仕事押し付けおって!駄目君主が!」
孫権「言ったね!?それ言ったね!?もういい俺帰る!」
張昭「なっ!?待たんかこのアホ垂れがーっ!
」
??
孫権「つー訳で腹立って帰ってきたんだよ!豪族の奴ら文句しか言わんからうぜーし!」
朱然「相変わらずですねー。でも殿、そろそろ大人の立ち振舞いを身に付けてもいいと思いますよ?どうせなら周りからちゃんとした人に見られる方が殿も嬉しいでしょ?」
孫権「お前もそんなこと言うー?……じゃあ例えば?」
朱然「自分はこれ……名刺です。手軽ですけどこれ持ってると相手から『おっやるな』って尊敬されますよ」
孫権「ふーん。…………ちょっとはそういうのやってみようかなぁ」
朱然「分からないことがあったらいつでも手伝いますよ!……ところで、なんか熱いというか焦げ臭いというか……?」
孫権「ホントだ。……ってあのクソジジイ!?」
張昭「家に逃げるならその家を燃やしてやるわーっ!いい加減出てこいこのクソガキめーっ!」
孫権「ちょっとちょっと!?今俺改心したじゃん!?熱っ!つーかこれ逆!火付けるの俺だか熱い熱い熱い!!」
<<13さん
書き込みありがとうございます。諸葛亮にビームうたせるという発想が凄いと思います。
周瑜「お宅の弟さんしばいてもいいですか?」
諸葛瑾「駄目です」
周瑜「そこをなんとか」
諸葛瑾「駄目です。子敬殿助けて下さい。そもそも何故亮を?」
魯粛「実は……」
諸葛瑾「……なるほど。ですが落ち着いて考えて下さい。私は亮の兄です。兄として許す訳には行きません。分かりますよね?」
周瑜「…………冷静に考えたらそうですよね、すみません」
諸葛瑾「はい。……ですが、しばくのではなく、喧嘩ならどうぞ思う存分おやり下さい」
魯粛「よろしいのですか?」
諸葛瑾「えぇ。……亮は可哀想な子です。才能が人よりあるために周りから尊敬、嫉妬、畏怖の目で見られ、子供の頃から友達という対等な関係を築くことが出来ませんでした。そのせいか無意識に他人を怒らせる言動をしてしまうことがあって……結果ある時から人から拒まれ、自らも人を拒むようになってしまいました。……そうでしょう?」
ホウ統「そうだね。共に学んでいだ頃は少しは社交性を身に付けていたけど、それでもどこか人の輪に入るのを躊躇うところがあったかな。私の
誘いもちょくちょく断るし」
諸葛瑾「亮は孤独なのです。……美周殿、あなたは亮と近い人間です。そして他の人とは違い、逃げるのではなく張り合おうとする。仲良く出来ないなら喧嘩でもいい。亮と対等な関係になって、孤独を取り除いてくれませんか?」
周瑜「……ありがとうございます」
諸葛瑾「やり過ぎたら怒りますよ?」
魯粛「ははっ、美周殿は結構短気だからなぁ」
周瑜「……もし喧嘩の範疇を超えてしまったら止めて下さいよ?」
魯粛「お任せ下さい!」
魯粛「そういえば諸葛亮の文句を一番言いそうな奴が来てませんね」
周瑜「どうせまた公孫なんとかか孟なんとかが反乱したんじゃないですか?……着きましたよ」
法正「途中で槍拾えたから助かりま……士元殿返して下さい」
ホウ統(考直殿のお目付け役疲れるなぁ)
周瑜「……よしっ!諸葛亮!お前に言いたいことがあってここへ来た!開けるぞ!」
<<20さん
書き込みありがとうございます、。自分も全く同じ考えです。
<<21さん
書き込みありがとうございます。自分も郭嘉は好きです。
不等号は半角じゃないと意味がない
それと、向きが逆
諸葛亮「……だからさ?、私はさ?、そんなに凄い人間じゃないんですよ!?それなのに勝手に持ち上げてそのくせ過大評価過大評価って文句言われてね?。分かりますこの気持ち!?」
司馬懿「分かるからいい加減酒を手離せ!さっきから言ってるだろう!俺が一番怖かったのはお前だって!」
諸葛亮「どうせホントは『お前のせいでやられ役になってムカつく』とか思ってるんですよね?ど?せ?」
司馬懿「ドアを開ける前まではな!くそっ文句言いに来たらこれか!」
周瑜魯粛ホウ統法正「「「「」」」」
>>24 さん
書き込みありがとうございます。すみません。これで多分大丈夫だと思います。
諸葛亮「辛いんですよ私も!話の都合か何か知らないけどなんでもかんでも私の手柄だって誤解されて!その人達からは横取りされたって嫌われて!『〇〇したのも諸葛亮ってホント!?』って目を輝かせながら聞いてくるし!申し訳ないけど違うって言ったら勝手にがっかりして帰って行くんです!このやり取り何回目だと思います!?今朝も張将軍に聞かれましたよ!?ていうか同じこと何回聞きに来るんですかあの人!船に刺さった矢なんかほとんど使えませんよ!」
司馬懿「あぁもうすっごい絡み酒!面倒くさい!おいお前嫁ならなんとかしろ!」
黄夫人「はーっ?ぅち関係なぃじゃん?ぁんたがどーにかすればー?今ぅち木牛流馬の
改良でちょお忙しぃのー」
司馬懿「人のこと言えんけどお前本当に嫁選び最悪だな!頭だけは良いから余計腹立つし!」
諸葛亮「しょうがないじゃないですか!?今まで勉強しかしてこなかったのに、いきなりパイオツカイデーな赤髪黒ギャルがモーションかけてくるんですよ!?我慢出来ますか!?いいや出来ません!」
司馬懿「そういう言い方はやめろっ!」
魯粛「…………どうします?」
法正「私は殺る気削がれました。不憫過ぎて」
周瑜「…………」
ホウ統「まぁまぁ、嫌なことは酒で全部忘れようや♪」
魯粛「あ、しれっと士元殿交ざった」
周瑜「…………帰って子瑜殿に『諸葛亮はとても楽しそうに過ごしてました』とでも伝えましょう」
魯粛「そうですね」
終
オチが弱くてこすみません、これで終わりです。読んでくださった皆さんありがとうございます。
乙でした
法正さんは性格アレだけどホントに優秀だからなー
てか孔明ェ…
>>30さん
書き込みありがとうございます。上にも書きましたが一番の被害者は諸葛亮だと思います。
人間身があって法正は好きです。
乙
良い具合にオチてると思うよ
>>32さん
書き込みありがとうございます。そう言ってもらえるととても嬉しいです。
面白かったわ 乙
孔明の奥さん黒いの?無双くらいしかでないから
一回正史を知っちゃうと、演義の蜀推しがすげー気になるんだよなぁ…
黄月英は褐色肌の醜女って話もある
けど昔は褐色肌ってだけで醜いと言われることもあったから、実は美人だったんじゃないかって説も。
とあるゲームだと褐色巨乳の美人さんだし
>>34さん
書き込みありがとうございます。面白いと思っていただいてほっとしました。
>>35さん
書き込みありがとうございます。赤毛で色黒の醜女という説があるそうです。
>>36さん
書き込みありがとうございます。正史はまだあまり詳しくないのですが、比べてみて演義は少しやり過ぎかなぁとは思いました。
>>37さん
書き込みありがとうございます。自分よりもしっかりした説明を教えていただいてありがとうございます
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