初SS
俺ガイル×デスノートです。
基本的に登場キャラは俺ガイルで設定自体はデスノート準拠
ストーリーは基本デスノをなぞるつもり、キャラ崩壊注意
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405072615
「では比企谷、ここ和訳してみろ。」
「・・・」
氏名した生徒の返事が無いため教師は再び生徒に声をかける
「比企谷、おい聞いているのか?」
意識ここにあらずだったが隣の席の生徒から当たられてるよと言われ指名された生徒も気づき立ち上がる。
「えーと何処でしたっけ・・・。」
「47ページの五行目だ。」
「えーっと・・・神の教えに従うべし、さすれば海の恵みは豊かになり、嵐はやってこないだろう。」
「文句無い和訳だ。もっと授業に集中しろ。」
「どうも。」
先生のほめ言葉を軽く流し席に着く。
そう言いながら再びめんどくさそうに顎に手をやり肘をつく。
そうして窓の外に目をやり八幡の意識はまた上の空・・・とはならなかった。
空から何か黒い物体が落ちてきたのだ。
(何だ・・・ありゃ?)
放課後
(確かこの辺に・・・おあった。)
黒い物体が目につき目をやる。
(DEATH NOTE・・・直訳で死のノート・・・?)
冊子を広げ中身を見てみると癖字の英文が書かれていた。
(How to use・・・全部英語か面倒だな。使い方・・・このノートに名前を書かれた人間は・・・死ぬ・・・くっ・・・)
腹を抱えて笑いたくなった。実際周りに下校途中の人間が居なければ笑っていた。
(くだらねえな・・・中学の時に流行った不幸のメールからぜんぜん進歩しちゃいねえ・・・俺のアドレス帳に5人も送る相手居なかったからめっちゃ怖かったんだよな)
いかにも誰かがイタズラ半分で作ったノートにしか見えなかったがまだ続きが書かれていた。一応読んでみるとこれが中々凝っていた。
『書く人物の顔が頭に入っていないと効果は無い。ゆえに同姓同名の人物に一遍に効果は得られない』
『名前の後に人間界単位で40秒以内に死因を書くとそのとおりになる』
『死因を書かなければすべてが心臓麻痺となる』
『死因を書くと更に6分40秒詳しい死の状況を記載する時間が与えられる』
(楽に死なせたり・・・苦しませて死なせる事が出来るってわけか・・・。イタズラもここまで手が込んでるとこええよ・・・)
「何をやっているのかしら。」
「何をやっているのかしら。」
思わずノートのことで考えすぎていた。
後ろから声をかけられ一瞬震える。
「雪ノ下か・・・いきなり声かけるなよびっくりしたぜ」
「貴方が自転車置き場に行かずに変なところで油売ってるから困ってる生徒が居ないか確認しに来たの。」
「何だよそれ、俺は人を困らせたりしねーよ。」
「そうねで何をやっていたのかしら。」
(思わず鞄にノートを隠してしまった・・・まあ死のノートなんて言っても頭おかしいって言われるだけだろうし適当にごまかしとくか)
「ちょっとトイレにな、もう外靴に履き替えちまったから外トイレのほう行ってただけだ。」
「そ、予備校があるからって帰るのだからあんまり寄り道はしないことね。」
「ああ、そうだなすまんなお前も忙しいだろうに。」
「いいのよ。私は貴方と違って余裕があるから。」
俺たちは3年生で今年はいよいよ大学受験を控えている。
雪ノ下は今すぐ受験しても引く手数多だが俺はまだ怪しい段階である。まあ選びさえしなきゃ多分大丈夫だが自分の将来の為に少しでもいいところに行きたい。
「そうか、あいつも最近頑張ってるしな。それじゃ俺はそろそろ行くぜ。」
「ええ、最近物騒だから気おつけてね比企谷君。」
おう、とだけ返事を返し俺は自転車置き場へ向かった。
「ただいま~」
一度家で着替えてから予備校に行こうと思い家に寄る。
予備校に行く準備をしながらさっき鞄に入れたノートに再び手が止まった。
(名前を書くと死ぬ、ねえ・・・)
俺はノートを開いてペンを取っていた。
「待てよ・・・万が一死んだら俺は殺人犯か・・・?」
いや、まさかなと思いテレビを点ける。
『昨日新宿の繁華街で無差別に六人もの人を殺傷した通り魔は今もなお幼児と保母八人を人質にこの保育園に立てこもっています。警視庁は犯人を音原田 九朗無職42歳と断定。説得を開始する模様です』
(音原田 九朗・・・)
ペンを走らせわずか数秒で名前を書く、何てことない事だ。こんな事で人が殺せるものか、と思い俺は時計に目をやる。
指針が半周するのでさえ長く感じた。
(そろそろ40秒・・・やはり何も起こらない)
なぜかホッと息を吐いた時だった。
『あっ人質が出てきました。皆無事のようです。入れ替わるように機動隊が突入、犯人逮捕でしょうか!?』
思わぬ出来事に予備校の準備すら忘れTVに釘付けになっていた。
『たった今情報が入ってました。犯人は保育園内で死亡!!犯人は死亡した模様です!!』
「死亡!?」
犯人が死亡したと聞き身体中から嫌な汗が流れ始めているのが分かった。
『警官が射殺したのではないと強調しております。』
『では追い詰められての自殺、ということでしょうか?』
『それが人質の証言では犯人は突然倒れた、と・・・』
(心臓・・・麻痺・・・)
「い、いや一人じゃ分かる訳ねえ。偶然て事も・・・」
自分に言い聞かせるように無意識に言葉が出ていた。
「お兄ちゃ~ん、予備校そろそろじゃな~い?」
下の階から妹の小町の声が聞こえ我にかえる。
「お、おう、今支度してるとこだ。」
(デスノート・・・でも万一これが本物だとしたら・・・もう一度試す必要があるな・・・。)
予備校の鞄に参考書やテキスト類を押し込むように入れて部屋を後にした。
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