義妹「病院も七夕らしく笹が飾ってありますよ…」
兄「………」
義妹「あ、私看護師さんに頼んで少し貰ってきたんですよ…?」
義妹「分かります?笹の感触…さらさらしててそれでいてツルツルもしています」
兄「…………」
義妹「兄さんは、子供の頃どんなお願いごとをしていたのですか?」
義妹「やはり男の子ですからね…サッカー選手とか警察官とか…ふふっ…もしかして当たってたり」
兄「……….」
義妹「…私は、子供の頃からずっと保育士になりたいと思っていました…」
義妹「子供って可愛いですよね…無邪気で素直で…」
義妹「そうだ、私うっかりしてて笹しか持ってきてませんでした…」
義妹「短冊も、いま持ってきますね…兄さん…」
義妹「…お待たせしました、兄さん…」
義妹「兄さんは、青色でいいですか?兄さん、青好きでしたよね…」
兄「…………」
義妹「私はどれにしよう…」
義妹「…私も兄さんと一緒の色にしましょう」
義妹「兄さんお揃いですよ…ほらお揃い…」
義妹「むぅ…あまり嬉しそうじゃありませんね」
義妹「えっ、私の願いごと、聞きたいのですか…?」
義妹「じゃあ兄さんが退院したら、教えてあげますよ…」
義妹「そして…私にいっぱい教えてくださいね…兄さん…」
義妹「いえ、独り言ですよ」
義妹「…七夕といえば織姫と彦星ですよね」
義妹「1年に一回だけしか逢えない…哀れですよね…」
義妹「私は…兄さんとひと時も離れたくないです…」
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