ある朝、プロデューサーが目を覚ますと、自分が女の子になっていることに気付きました。
貴音「大丈夫です、貴女様。それは病気などではございません。多分」
美希「かっこいいハニーも可愛いハニーも、二度美味しくていいって思うな」
伊織「海外進出も視野に入れていいんじゃない? タイとか」
朝起きると、時々女の子なプロデューサーとアイドル達(その他)。
そんなお話。
_
<:::::::::::::::::::> / 変 こヽ
<::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::> ,'' じ の ',
/_::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ i ゃ 髪 i
< .=`、::|::::|:::|::::::::::|!::::::i|::::::::::ハ | な 型 |
., .か::|::::|:::|::::::::::|l::::::l|:::::::::::::::. | い 、 |
/ , ::::::::|::::k:;|::::::::::リ::::::l|::::::::::::::::} | か |
i >.::;v,斗'‐´  ̄ ´ ` ヾ从:::::::::! , し /
, ;.::::;、i! ,ィ 豸 、 , ィ 豸、 リ;、:::::| ∠ ら /
/ .7.::::i.ム 《 乂ツ 乂ツ 》 i )!::::| ヽ /
.' 'i::::::ヽ l ` ‐ ' - ´ ,'.ノ:::::| ` ー ´
., , |::::::::::ハ u _ /:::::::::::|
ム.|:::::::::::::.丶 ´ー ` ,ィ.:::::::::::::|
. ハ , !::::::::::::::::::::> _ イ:::::::::::::::::::|
. ,.:::::::::_:_:::::::_::リ´::.. ...::` l_::::::::::::::::::::.
' _ノ斗</ ` //  ̄ ` i !`ー - 、:::::V
{ i`ヽ i!, .// .i ! .; ム::::.V
.v リ V .; /〈 〉ヽ .: ハ:::::.V
' ノィ>´:.:.:.:` < > ´:.:.:.:.:ヽi }:::::.V
.ヽ , < ´ リ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:Y:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ∧ i!:::::::.V
V:::::::::::::::::::':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: v i:::::::::::.
女子(偽)に触発される女子力とは、一体。
【過去スレ】
貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」
貴音「貴女様?!」 P「面妖な……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1352476982/)
貴音「貴女様……」 P「面妖な……デュオ!」
貴音「貴女様……」 P「面妖な……デュオ!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1354904121/)
貴音「貴女様!」 P「面妖な……」 美希「ト・リ・オ、なの!」
貴音「貴女様!」 P「面妖な……」 美希「ト・リ・オ、なの!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1364930352/)
幕間や小ネタを挟みつつ
貴音→あずさ→真→響→亜美真美→亜美→真美→美希→千早→律子→
→雪歩→伊織→NextStage!
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403717159
今日はここまで
明日も来れたらいーいな
表記少し迷ったけど、公式の某サービスのバナーではにーにーになってたし、別に気にしなくてもいいかなーって
流れ的に使いやすい方使ってます
おーっぷす週末来れなかった
ごめんぬ
【一番乗り】
(キョロキョロ)
千早「いない……いない……」
千早「プロデューサーの、仇を取らないと……」
律子「ケーキいくつくらいあります?」ガチャガチャ
P「んー、50個くらい? けっこー作ったねー」テキパキ
千早「天ケ瀬冬……んっ!?」
律子「あ、そこの数に入れちゃダメですよ。あとでみんなに配るんですから」
P「え? それだとだいぶ少ないけど……足りる?」
律子「早いもん勝ちですから」
千早「えっ……あれっ、プロデューサーの声っ……えっ、でも」
P「それなのにCDは1000枚近く……鬼か……」ピコピコ
千早「……ネコミミメイド?」
【節穴eyes】
千早「ほんとに……プロデューサー……?」
千早「っ!」ブンブンッ!
天使千早(ダメ! 騙されてはダメよ、如月千早! アレはきっと偽者よ!)
悪魔千早(何を言ってるの? あそこにいるのはどう見てもプロデューサーよ?)
天使千早(真美が言っていたじゃない! プロデューサーは死んだって!)
悪魔千早(そ、それは……)
天使千早(私は……いつまでもプロデューサーを忘れない……)
天使千早(そして……その意志を継ぐの……!)
悪魔千早(わ、私……!)
P「あれ、千早? なんだ、来てたん――」
千早「立ち去れ、悪魔よ」
P「えっ何そのプレイ」
【無尽合体キサラギ・紅蓮編】
(バッ!)
千早「プロデューサーは死んだ! もういない!」
千早「だけど私の背中に、この胸に、ひとつになって生き続ける!」ドンッ!
律子「生きるにしては平坦な胸ね」
P「えっ、こないだの人間ドッグも胃潰瘍以外問題なかったけど」
千早「私を誰だと思っているの……! 私はチハヤよ!」
千早「プロデューサーじゃない、私は私よ、歌姫チハヤよ!」
P「この子自分で歌姫とか言ってるよ……」
律子「あ、ちょっとカメラ持ってくるんで相手しててください」タッタッタッ
千早「歌を歌って人を惹く!」
千早「鐘が鳴っても歌い抜き、歌い終えたら私の勝ち!」
P「お前その内ステージの床が開くようになるぞ……」
律子「バラエティでは重宝されますよ」●REC
【メルヘンなう】
千早「って何言わせるんですか!!」カッ!
P「私たちが準備してたら千早が勝手に叫びだしたんでしょうが」カチャカチャ
律子「えー、今の心境は如何ですか?」●REC
千早「なんだか清々しくて新しい快感に目覚めそう……じゃなくて!」
千早「に、偽者! プロデューサーの真似は今すぐ辞めて下さい!」
P「えっ」
千早「だってっ……わ、私たちの大好きなプロデューサーは、もう……もう……!」
P「誰だこの夢見少女に変な設定を吹きこんだのは。マジにしてんじゃないの」
律子「きっと同じくらい夢見少女だと思いますよ」●REC
真美「っくしゅん!」
真「風邪?」
真美「ううん。きっとどこかでファンの兄ちゃん達が、真美のせくちーぼでーについて激しい議論を交わしてるんだよ」
【マインドコントロール】
千早「本当にプロデューサー……? でも、真美はああ言って……」
P「ああもう! またあのお子様か!」
律子「千早、私の手元を見なさい」ゴエンダマ
千早「手元を?」
律子「これはプロデューサー……」ブランブラン
千早「そんな子供だましみたいな……」
P「人をThis扱いするんじゃありません」
律子「これはプロデューサー……これはプロデューサー……」ブランブラン
千早「……」
P「……千早?」
千早「これは……ぷろでゅーさー……」カクンッカクンッ
P「弱いな!!」
【マリオネットの心】
律子「千早、このテーブルを組み立てて」
千早「りつこさまの、おおせのままに」テキパキ
P「どうしてこうなった」テキパキ
律子「いやー、人間やればできるものですね!」スッキリ
P「やりきった感出してるんじゃないですよ」
律子「これを応用すれば……姫も私の思うがままに……?」
P「ねえちょっと今聞き捨てならない言葉が聞こえたけど」
律子「千早、今の気分はどう?」
千早「りつこさまのためにはたらく、とてもとてもしあわせ」
律子「ね?」ニコッ
P「ね?じゃないです。私を意のままにできると思うなよ」
【資産家は見た】
<ブラーンブラーン
<ア゙-------
真美「むっ! あっちからなんか聞こえた気がする!」
伊織「ち、ちかの声だわ!」ダダダッ!
真美「あぁっ、いおりん抜け駆けはずるいっしょ!」ダダダッ!
響「ちか……?」タッタッタッ
千早「りつこさまのおおせのままに」
P「りつこさまのおおせのままに」
律子「うんうん、苦しゅうないわ」ニッコリ
伊織「なっ……!」
伊織(なんだこれ……)
【マジシャン・オブ・ブラックリツコ】
響「こ、これは……!」ガクガクブルブル
真「響、知っているのか!?」
響「間違いない……きっとこれは、黒魔術だぞ……!」
真「……は?」
響「やつらは自分たちが気付いてないだけで、いつも陰で暗躍してる!」
響「きっと、律子は能力者だったんだ! 強すぎる能力に飲みこまれ、正常な心を失ってる……!」
真「ああうんそうだね。昨日読んでたラノベの内容?」
響「真! 現実を見るんだ!」
真「響、現実ってそんなに夢に満ち溢れてるわけじゃないんだよ……」
【白雪の聖女ユキホ】
雪歩「……諦めないで、響ちゃん」スッ
響「雪歩……?」
雪歩「律子さんは自分の強大なる力に飲みこまれかけている……でも!」
真「うわ」
雪歩「律子さんの心は弱くない! きっと、今も懸命に自分の力と戦ってる!」
真「雪歩のスイッチがなんか切り替わってるよ……」
響「そっか……! だったら、自分たちが助けてあげなきゃ!」
雪歩「響ちゃん……私に力を貸して!」
雪歩「天より舞うは、魂の欠片。我が身は染まらぬ、純白の白雪」
雪歩「今ここに至りて、万象の救いとならん!」カッ!
真「とりあえずメモっとこうかな」カキカキ
【ユキホ・リツコ・ヒビキ 南海の大決闘】
律子「え、えっと、姫? そしたら……い、一回だけでいいのでっ! その……りつ――いすき――って……」ゴニョゴニョ
響「もう大丈夫だぞ、律子!」ザッ!
律子「ひゃいっ!?」ビクゥッ!
雪歩「私たちが来たからには、その力の好きにはさせないですぅ!」ザッ!
律子「えっ、あの」
雪歩「“白雪の聖女”の名にかけて!」ドンッ!
響「えーっと……よ、“宵闇の騎士”の名にかけて!」ドドンッ!
雪歩・響「「お前を倒す!」」
千早「りつこさまの」フラフラ
P「おおせのままにー」フラフラ
律子「えっあっ、これ私が黒幕!?」
伊織「……」パリパリ
真美「よっしゃーゆきぴょん! 姉ちゃん戦闘員たちなんて蹴散らしちゃえー!」
伊織「ポテチ食べる?」スッ
真「ありがと」パリパリ
【夢の続きを】
千早「うあー」ドサッ
P「ほげー」ドサッ
響「はぁ……はぁ……NKT……」デレデレデェェェン
P「IGAAAAAAAAAAAA」ガクッ
雪歩「さぁ、律子さん……あとは、あなたを助けるだけ!」
律子「くっ……私も、ここまでのようね……」
律子(……私、何やってるんだろ……)
(ヒュッ!)
律子「ッ横から投擲物!?」バッ
(パシッ!)
律子「こ、これは……」
律子「魔法のステッキ!」
【魔法少女モノにお約束のマスコットポジション】
「諦めないで、りっちゃん!」
律子「あ、あなたは……」
亜美「りっちゃんならそのステッキを使いこなせぶふーーっ!!」
律子「いい度胸してるわね亜美!」
あずさ「ええと、台本では……り、律子さぁん! 私の力を受け取ってー!」
律子「あずささん! 一緒になって何やってるんですか!」
亜美「……りっちゃんノリ悪ーい」
律子「うっ」
亜美「……」ジーッ
律子「……亜美、ステッキの使い方を教えて」
亜美「よし来たガッテン!」ガッテンガッテン!
【魔法少女エンジェルりつこ】
亜美「まほーのステッキを扱うには、清らかな心が必要なのじゃ!」
律子「き、清らかな心っていうのは……私の……」ドキドキ
亜美「さぁ、ステッキを胸に……! そして、変身の呪文を!」
律子「っ!」
律子「ミラクルピラルクキリキリマイ☆」クルクルッ
(パァァァアッ!)
エンジェルリツコ「エンジェルリツコ、ただ今参上☆」キャピッ
伊織「随分大掛かりな仕掛けね」パリパリ
真「あ、なんかCDの宣伝用に用意した仕掛けらしいよ」パリパリ
春香「って、それ使っちゃっていいのかな……」パリパリ
【ピヨべぇ】
<オラァァァァァア!!
ウワッ、リツコガドンキフリマワシテ...ウギャー!>
<ヒ、ヒビキチャーン!
P「っつつ……何で私、地べたに寝てるの……」
(ツンツン)
P「ん?」
小鳥「あたしと契約して、魔法少女になってよ!」
P「お面なんて付けて何してるの?」
小鳥「魔法少女になってよ!!」カッ!
【アドバンス召喚】
雪歩「……」グタァッ
響「ま、負けた……ぞ……」ガクッ
エンジェルリツコ「ふぅ。ターゲットの沈黙を確認……ってこれのどこが魔法少女よ!」
亜美「え? りっちゃん、カードキャプター的なのとかテクマクマヤコン的なのがやりたかったの?」
エンジェルリツコ「そそそそういうわけじゃ!」アセアセ
小鳥「くっくっく……なかなかやるわね、エンジェルリツコ……でも、そこまでよ!」
エンジェルリツコ・亜美「「!?」」
小鳥「あたしは我那覇響をリリースし!」ゴロゴロゴロ
響「うぎゃ~~!?」ゴロゴロゴロ
小鳥「魔法少女リリカルぴーこを召喚するわ!」
エンジェルリツコ「な、なんですってー!?」
伊織「ようやく黒幕のお出ましね」パリパリ
真「頑張れ律子! 太ももぐにょぐにょな小鳥さんなんてぶっ飛ばしちゃえ!」
真美「ひびきん、生きてる?」
響「死んでる……」
【StrikerS】
リリカルぴーこ「リリカルぴーこ、始まります」スッ
エンジェルリツコ「私にはこの三節棍がある! 負けはしないわ」ヒュンッ
亜美「姉ちゃん……メリケンサックでどう戦うの……?」
伊織「完全に肉体言語ね」パリパリ
真「うわっ! なんか周囲に野次馬ギャラリーで壁が出来てる!」
真美「ホーリーランドだこれ……」
貴音「負けてはなりません! 勝って……勝って、生きるのです! 貴女様ぁ!」バリバリバリッ!
伊織「私のぽてちがああああああ!!!」
ごめんな兄ちゃん……
思ってた以上に新生活が忙しかったのと、ここ最近内容が閃かないのや……
けけけけっして他スレに浮気しとるとかではないんや
ほんまやで?
P「目が泳いでたな」伊織「泳いでたわね」貴音「泳いでましたね」
P「あやしいな」伊織「あやしいわね」貴音「私の目を見て誓って言えますか?」
8月末日がプロジェクトの納期な模様
今夜も残業だよ、やったね>>1ちゃん!
一体なんてスレに浮気してたの?スレタイをもちろん教えてくれるよね兄ちゃん
なんとか山場は越えたらしいものの9月のスケジュール線表にも悪意が感じられる
>>70
なかなか終わらない真美スレと、全く終わる気配が感じられない千早スレ
心当たりがあってもこっそり胸の中にしまっててネ
あと別にブラックではないヨ
残業代全額出るよ!
【DVD1枚2000円】
リリカルぴーこ「ふんっ!」ヒュッ!
エンジェルリツコ「なんの!」ガキィン!
リリカルぴーこ「更にできるようになったな、リツコ!」ヒュパッ!
エンジェルリツコ「当たらなければどうということはない!」ヒュォッ!
亜美「ピヨベぇ、何してんの?」
小鳥「二人のキャットファイトを撮ってるのよ」●REC
亜美「キャットファイトってかバーリトゥードじゃん」
【昔取った杵柄】
真美「それにしても兄ちゃん、随分慣れた動きだよね」
亜美「絶対アレ、メリケンサック握り慣れてるよね」
雪歩「懐かしいですぅ、あの人が血潮の暴風と呼ばれていた頃が……」ムクリ
響「もうそういうのはいいよ……疲れた……」
雪歩「え? 別に冗談とかじゃないよ?」
響「えっ」
雪歩「え?」
【客寄せパンダ】
(ガキィン!)
(ギャリッ!)
春香「はーい、出し物が終わったらCDの販売を行いまーす」
やよい「先着順でぷろ……ぴーこさん手作りのケーキもありますよー!」
ザワ......
ザワ......
伊織「アンタ何しれっと並ぼうとしてるのよ」ガシッ
冬馬「お、おい放せ! 早くしないと列が、列がぁ!」
あずさ「派手なイベントのおかげか、ずいぶん人が集まってますね~」
貴音「……」モッシャモッシャ
赤羽根「あっそれ配布用のケーキだから! 貴音! 貴音ええええええええ!!!」
【とばっちり】
千早(……)
千早(ああ、ここはどこかしら)
千早(心地良いリズムが、私の身体を揺らす……)
千早(……揺れるべき場所は揺れていないけれど。くっ)
千早(私……地面に倒れてるのかしら?)
千早(起きなきゃ……目を覚まさなきゃ……)
千早「ん……」スッ
エンジェルリツコ「そこぉっ!!」ズガァッ!
千早「ひぃっ!??!?」
【お説教】
P・律子「「すみませんでした」」
春香「千早ちゃんが泣いてるじゃないですか!」
千早「な、泣いてなんてない……です……」
美希「千早さん、もう大丈夫だよ。怖くないの」ポンポン
春香「二人ともいい歳して!」
律子「はい……」
P「ついテンション上がっちゃって……」
小鳥「全く、仕方ないんだから」●REC
P「おいお前ちょっと面貸せよ」
律子「部外者ぶってんじゃないですよ」
寝落ちというか冷静に考えて仕事に備えて寝なあかんかった
今日は投下できなす、ごめぬ
今月からは定時だぜヒャッハー!
……多分、そのはず!
【そういえばそんな話だった】
P「それでは、販売会を開始しまーす」
<ウォォォォォォオオ!!!
P「……若干引く……」
律子「ほら姫。スマーイルスマーイル」
P「す、スマァイル」ニタァーッ
春香「はいっ、みんなはケーキ包んでー!」
伊織「ねぇ真美」ガサガサ
真美「ん?」ガサガサ
伊織「プロデューサーが誰にチョコを作ろうとしてるですって?」ガサガサ
真美「……てへ☆」
伊織「よっくも無駄足踏ませてくれたわねーーーー!!!」キーッ!
春香「ほらそこぉっ! キリキリ働きなさい!」
【アイドル道と云ふは死ぬ事と見つけたり】
P「ありがとうございますにゃんっ♪」ピコピコ
P「これからも応援、よろしくにゃん♪」ニコッ
P「私、これからもがんばるにゃっ!」ニャンニャン
<ピーコタアァァアッァァアン!!!
P「にゃ、にゃんっ♪」フリフリピコピコ
<ウオォォォォォォォオオォォォオオ!!!!!!
律子「姫発案のネコミミメイド、大盛況じゃないですか。良かったですね」
P「死にてぇ」ボソッ
【初出禁】
P「いっぱいいっぱい聴いてあげてにゃ!」ニコッ
P「またね! ばいばいにゃ~♪」フリフリ
P「では次の方……わぁっ! 女性のファンもいたのにゃ! 嬉しいにy」
エレナ「ファンだヨー! 握手して握手! わぁ美味しそうなケーキ! ねぇねぇこれチカの手作r」
P「お帰り願え」
伊織「ほら、アンタはとっとと帰って文化祭の練習してなさい」ガシッズルズル
エレナ「アアン! 待ってヨー! もっと騒がせてヨーーー!!」ズルズル
【羊達の沈黙】
(クルッ)
P「はいっ! では次の方どうぞにゃー!!」キャピッ
紗代子「あ、えっと……」
P「……」
紗代子「……」
P「あっ、こちらがCDとケーキですにゃ! どうぞ!」サッ
紗代子「わぁっ、ありがとうございます! P子さん、可愛らしい格好ですね!」
P「……」
紗代子「……」
P「ごめんね……気を遣わせて……」
紗代子「いえ……こちらこそ何だかすみません……」
【エビフライの復讐】
P「……ふぅ、完売ですにゃ! みんなありがとにゃーーー!!」
<オツカレー
パチパチパチ
P「やっと終わった……」
やよい「お疲れ様でしたー!」
響「ケーキなくなってもお客さん来たなー」
あずさ「後半は普通に握手会みたいになってたわねぇ」
P「みんな、涼しい顔して凄いことこなしてたんだね……」
あずさ「え? 私ならやらないわよ?」
P「鬼! 悪魔! あずさ!!」
律子「もう一度言いますけど、これ考えたのあなたですからね」
【カメ小撮影会】
P「あぁ……やけに体力を削られる一日だった……」スッ
小鳥「あぁっ! 待ってまだ外さないで! 激写、激写!!」パシャッパシャッパシャッ
千早「待って下さいプロデューサー、勿体ないです、折角可愛いんですから」カシャッカシャッ
雪歩「プロデューサー、こっち向いてくださぁい! あと、あと20度!」カシャッパシャリッ
美希「これ撮らなかったらミキはきっと一生後悔するの」パシャパシャ
P「やめて! これ以上惨めな私を撮らないで!!」
亜美「はいっ、P子ちゃんのちょっといーとこ見てみたいっ!」
P「ふふっ、全くもう……仕方ないにゃぁ」フリフリピコピコ
「ディ・モールト「「「良しっ!」」」」パシャパシャカシャカシャッ
P「ってアホかあああああ!!!」ベシィンッ!
律子「あぁっ! 姫から貰った思い出のネコミミが!!」
【思ひ出ぽろぽろ】
貴音「プロデューサーからの」
美希「思い出?」
律子「あっ……」
P「えっ、そんなに大事にしてたの?」
律子「だ、だって……」
美希「律子……さん、顔真っ赤っかなの」
律子「姫に初めてもらったアクセ、だから……」カァッ
伊織「初めてでコレ渡すとかとんだ変態野郎ね」
【765動物園】
P「律子……私があげたネコミミをそんなに大切に……」
真「ボクは何貰ったっけなぁ」
貴音「私もネコミミでした」
響「あっ、自分もだぞ!」
千早「そういえば私も……」
あずさ「私もそうだったかしら?」
真美「真美たちもそうだったよねー」
やよい「私はペンギンさんでした!」
春香「パンダ」
伊織「完全に趣味じゃないの」
P「いやぁ、あはは」
ごめんここしばらくめっちゃ立て込んでる
あと他の皆様の誕生日はここではやる予定はないですごめんよ
ちょっと12月頭まで立て込んでるのよー
連休中に少しでも投下したい
お仕事関係が終わらなかた
残念無念、ごめんよ待ってネ
【男の世界】
<キャッキャワイワイ
赤羽根「……落ち着け俺……あれは先輩なんだ……男なんだ……」ブツブツ
冬馬「どうしてッ! 俺は、P子のケーキを食べたかっただけなのに!! 何で、こんなことに……!」ポロ...ポロ...
赤羽根「甘菓子糖分……」
冬馬「誰だよ……畜生……」
赤羽根「可哀想にな……結び付けられたまま……」
冬馬「気付いてたんなら解けよ」
【おあずけ】
P「おーい赤羽根クン」タッタッタッ
赤羽根「どうしました?」
P「ほい、お前の分のケーキ」
冬馬「?!!」
赤羽根「あ、いいんですか? いただきますね」パクッ
冬馬「なぁっ?!」
赤羽根「あ、美味しいですね。少しビターだ」
P「ふっふーん、力作よ」
冬馬「」
【おあずけ】
P「おーい赤羽根クン」タッタッタッ
赤羽根「どうしました?」
P「ほい、キミの分のケーキ」
冬馬「?!!」
赤羽根「あ、いいんですか? いただきますね」パクッ
冬馬「なぁっ?!」
赤羽根「あ、美味しいですね。少しビターだ」
P「ふっふーん、力作よ」
冬馬「」
【妄想ジュピター】
P「先戻ってるよー」タッタッタッ
赤羽根「はーい」
冬馬(いけねぇ……一瞬意識が飛んでた……ん?)
赤羽根「はぁ……先輩が……でさえなければ……」ブツブツ
冬馬(『でさえなければ』……P子のやつ、何かデカイ秘密でも抱えてるのか……?)
冬馬(そのせいで、男と付き合えないとか……)
冬馬(……)
【名家だったパターン】
P子「お父様! 私、許嫁なんて!」
P子父「これは名家たるP家のしきたりなのだ。お前はさる高貴なお方の下へ嫁ぐのだ!」
P子「そんなっ! 私だって人を好きになりたいの!」
P子父「黙れェ!!」バシィンッ!
P子「きゃあっ!!」
P子父「黙って従え……さもなくば765プロは……」
P子「!! わ、分かりました! だから、みんなのことだけは……!」
P子父「フン。分かればよろしい」
P子「うぅ……冬馬くん……」グスッ
【この世界は、残酷なんだ】
冬馬「P子おおおおおっ!!!」ブワッ!
赤羽根「いっ!?」ビクゥッ!
冬馬「おいてめェこの幸薄メガネ!!」
赤羽根「」ピシィッ!
冬馬「P子は……P子は一体どんな境遇に置かれてるってんだよ!」
赤羽根「あの人の境遇、か……」
(ポンッ)
赤羽根「……世の中には、知らない方がいいことが沢山あるんだよ」
冬馬「そんなにヤバイのか?!」
【広がる妄想】
冬馬「そんな……アイツは一体どれだけの悲しみを……ん?」
お弟子さん「あっ、姐御じゃねえですかい!」
P「あ、いや今はちょっと……」
お弟子さん「水臭いですぜ! 声かけてくださりゃァ、そこらの若いの全部集合かけられたのに!」
P「えっと、今はその、そういうのは困りますゥ……」コワイロ
冬馬「あ、アイツ、まさか……!」
【中小企業経営だったパターン】
P子父「これが用心棒代と……娘です」
デブ親分「グッフッフ、悪くねえな……愛人程度にはなるか……」
P子「っ……」
P子(こうしないと……うちは潰されちゃうから、仕方ないの……)
デブ親分「では早速弄んでやる! 隣の部屋へ来い」スッパァ……
P子父「すまん……すまん、P子……!」
P子「ぐすっ……ごめんね、冬馬くん……」ポロッポロッ…
【我関せず】
<ウオアアアアア!!!
オチツクンダ、トウマ!>
貴音「遠くから何かの遠吠えが聞こえます」ムシャムシャ
響「ケーキおかわりできて良かったな、貴音」
P「えっとホントに困りますゥ……街中で話しかけないでって言ったよね?」ボソッ
お弟子さん「すっ、すいやせんでしたぁッ!」ダダダダッ!!
春香「嗚呼……私の中のプロデューサーさん像が……崩れてく……」
真「ワイルドなのもいいと思うけどなぁ」
雪歩「それじゃあ次は第三章、『血染めのメリケンサック』の話をしよっか」ニコッ
やよい「プロデューサーってすごいんですねー!」
すまぬ
年末年始と家庭内トラブルが酷かった
というかもう一年やん……新しいバレンタイン来るやん……
近々投下します
ワタクシ起因のトラブルではないし、ま、多少はね?
ぽちりと投下
【立つ鳥跡を濁しまくる】
(ブロロロロロ......)
P「それじゃトラックも来たことだし、小道具とか載せて撤収しましょー」ヨッコラセ
律子「ほらっ! あんた達も運ぶ!」ドッコイセ
亜美「よっしゃー! さっさと詰め込めーー!!!」ゴソッ
真美「片っ端から突っ込んじまえーー!!」ガサッ
小鳥「突っ込む!?」ガタッ!
雪歩「何をどこに!?」ガタッ!
伊織「やっぱこいつら揃えるんじゃなかったわ」
響「ご近所の小学生が見てるぞ」
春香「はいみんなー、お姉さんと一緒にお歌を歌おうねー」イソイソ
千早「ナイスフォローよ春香。でも歌はやめた方がいいと思うわ」
春香「千早ちゃん! 私だって成長してるんだよ!」カッ!
赤羽根「申し訳ありません……はい、はい! すぐに撤収いたしますので! はい、騒音でご迷惑をおかけしております!」ヘコヘコ
【ナマモノ注意】
P「さて、じゃあこのダンボールで最後……ぐぬっ?!」ピタッ
律子「どうしたんですか、女として品位に欠けた呻き声を上げて」
P「男の魂まで売った覚えはない! この箱、妙に重くて……真、手伝ってー!」グヌヌ
真「分かりました、じゃあこっち側を……重っ!? なんだこれ!?」ピタッ
P「し、CD入れてた箱だから空のはずなのに……何か適当な機材でも詰めたっけ……」ヨタヨタ
(ガタゴソッ......)
P・真「「……」」ビクッ
真「……なんだこれ」
P「中に……中に何かいる……」
【ドナドナ】
P「恐怖に負けてそのままトラックに積み込んでしまった……」
小鳥「ふぅ、やっと積み終ったわ」
やよい「扉のロックもかけました!」
赤羽根「それじゃあ運転手さん、よろしくお願いします」
<アイヨーマタナー
(ブロロロロロロロ......)
貴音「あのとらっくはどちらまで?」
P「レンタル品を返してきてもらうの。場所はよく知らないけど」
あずさ「……あら?」
真「どうかしたんですか?」
あずさ「おかしいわねぇ。さっき美希ちゃんがお昼寝するーって潜り込んだ段ボール箱がないのよ」
P「……」
真「……」
P・真「「トラック待ってえええええええええ!!!!!」」
【バイノハヤサデー】
美希「とんでもないことだったの。危うく暗い倉庫に幽閉されて一生を終えるところだったの」
真「確かに確認しなかったのは悪かったけどさ……」
P「誰が段ボールの中で人が寝てると思うの……」
美希「ミキはとっても傷付いたの! 埋め合わせを要求するの!」シュビッ!
春香「はいっ! 美希ばっかりずるいと思います! 私もお菓子作り手伝ったのに!」シュビッ!
P「うん、春香くんには後程賞与を与えよう」
春香「やたっ!」
美希「ずるいのーーーーっ!!」ナノーーッ!
<ヤンヤヤンヤ
トリアエズジムショカエルヨー>
<アーイ
(ブロロロロロロ......)
冬馬「どこだよここ! クソッ、布が被せられて外が見えねぇ!」
冬馬「どこに向かってるんだよコレ! 誰か! 誰かぁぁぁぁああ!!!!」
【戦果報告】
高木「おや、おかえり諸君。どうだったかね?」
律子「無事物資は完売。上々です」ニコニコ
P「地獄でした」ゲッソリ
高木「アイドル諸君の日常を味わうことで、彼女達への理解も一層深まったことだろう」
律子「深まりましたね」ニッコリ
P「あい……」ガックリ
やよい「プロデューサー、疲れたんですか?」ポンポン
P「ごめんね……こんな健気なやよいに媚びっ媚びな衣装やアクセでステージ立たせてごめんね……」ウルウル
律子「先に謝罪すべき人物に一度も謝罪してないと思うんですけどどうですかね」
【あずさ印の女の勘】
P「それじゃあみんな、特に年少組は帰った帰ったー」
真美「えーっ! やだよずっこいよ! これから明けない夜をオールナイトフィーバーじゃん!!」
P「特に騒動を拡大させた真美には自宅謹慎を言い渡す」
真美「えーーーーーーっ!?!?!」
P「……ほ、ほら! いいから早く帰りなさい!」ソワソワ
あずさ「……!」ピーンッ!
あずさ「真美ちゃん、一緒に帰りましょう?」
真美「やだし! 真美、ピヨちゃんとゲームするー!」
あずさ「ファミレスで好きなもの奢ってあげようと思ったのだけれど……」
真美「行こう!」ガタァッ!
亜美「拙者も!」ガタァッ!
あずさ「それじゃあ、ごはん食べる子は一緒に行きましょう~」チラッ
P(あ、あずさ……)
あずさ「……うふふ」サムズアーップ
P(なんていい女なの!)ブワッ!
【時既にお寿司】
貴音「夕餉と聞いて!」ガタァッ!
あずさ「!」ビクゥッ!
P「貴音はダーメ」ガシィッ!
貴音「ああんっ!? 何故です貴女様!? みなは輝かしい晩餐会へ赴くというのに……いけずです!!」
P「あずさの財布がダメになるかどうかなんだから!」
響「自分も行かないから大人しく諦めよう、な?」
貴音「いけず、です……」グスッ
響「ほらほら落ち着いて」
貴音「ああもう! ああもう!」ジタバタ
P「なにこの18歳児は……」
【2月14日】
貴音「うぅ……らぁめん……」グスッ
響「あずさについてっても二十郎はないからな」
貴音「私は今、悲しみの底で打ちひしがれております……」グゥゥゥゥゥゥ
響「地獄の窯の音が聞こえたな……」
P「……」
(ツンツン)
貴音「……なんでしょう」
P「ちょっと屋上に来て」ソソクサ
貴音「……はて?」
響「……!」ティンッ!
【アツアツのピッツァも食いてえ!】
貴音「わざわざ皆の目を避けるように……何かあるのでしょうか」
P「いや、その……えっと」ソワソワ
貴音「?」
P「その……さ、流石にみんなの前で、っていうのは照れくさくて」
(スッ)
貴音「……! こ、この包装の中から漂ってくる香りは……!」バリバリッ
P「食べたりないと思って……べ、別にわざわざ貴音のために用意したんじゃないんだからねっ! たまたま余ってて――」
貴音「こっこれはちょこれえとではないですかもう耐えられませんそれではいただきまふむにゅはむはむ」ムシャムシャ
P「ってああああああああ!!!」
貴音「!?」ビクッ
P「あ、あぁぁぁ……」
貴音「……な、何か?」モグモグ
P(ご、五時間かけた彫り物チョコが……)
貴音「む……??」ムグムグ
P「あっけなさ、すぎる……」
【うすめーの名にかけて!】
(テクテク)
響「あ、おかえりプロデューサー! この前作ってたやつ渡したんでしょ? 女の子らしいことばっかりしてると戻れなくなっちゃうぞ!」ニヤニヤ
P「……」ズゥゥゥゥン
響「……へっ?」
P「あぁ……うん、そうだね……女の子らしいことなんて、もう金輪際しないわ……」トボトボ
響「えっ……」ガクゼン
響「う、嘘でしょ……ま、まさか貴音に嫌われ……」
貴音「どうしたのですか」モグモグ
響「はひゃあっ!?」ビクゥッ!
貴音「そうです、響に聞きましょう。プロデューサーが急に気落ちして去ってしまったのです。どうしたのでしょう?」モグモグ
響「分かんないぞ……むしろ自分も貴音に聞こうと――」ピタッ
貴音「? どうしたのですか?」モグモグ
響「うん、分かった。全部分かった」
【バレンタインの悲劇】
響「今日が何の日か知ってるよね?」
貴音「ちょこれいとを食べる日でしょう?」モグモグ
響「うん間違っちゃいないんだけど、誰がどんな人にあげるんだっけ?」
貴音「作った人が食べたい人に」ムグムグ
響「ああもう! そうじゃなくてさぁ! 好きな人に愛情を込めてあげる日なんだぞ!」ウガーッ!
貴音「ほう、そう言えば昼にも仰っておりましたね。想い人にあげる日だと――」モグ
貴音「……はや?」ゴックン
響「……そのチョコさ、やけにおっきいと思わなかった?」
貴音「……え、え、え」
響「今までずっともぐもぐしてたくらいだもんな。おっきかったよね」
貴音「あ、その、えっと、つまり……」
響「プロデューサーが貴音のために似顔絵を彫った、力作だぞ……」
貴音「はやーーーーーっ!?!?!」
【小鳥ちゃんの知恵袋】
貴音「あっ、貴女様ぁ! 貴女様ぁ!?」アワアワ
小鳥「プロデューサーさんならもう帰ったわよ?」
貴音「あう」
小鳥「? 何かまずいことでもあったの?」
響「ねーねー……何時間もかけたって言ってたのに……」
貴音「あうあう……」
響「貴音のいい写真ないかって協力頼まれてさ……」
貴音「私が悪うございました……許してください、貴女様ぁ……」ガクッ
小鳥「……なるほどね。なんとなく分かったわ」
貴音「小鳥嬢ぉぉ……あの人はどうすれば許してくれるのでしょうか……」ウルウル
小鳥「なっ、泣きそうな貴音ちゃん、グッジョブ……じゃなくて」ブンブン
小鳥「ふふっ。それなら、とっておきの方法があるじゃない」
貴音「とっておきの……方法……?」
ねむいのであとは明日
明日で終わりっすおやすみおやすみ
バレンタインに作らされたのに何故かホワイトデーにも作らされた私への攻撃はそこまでだ
【男はつらいよ】
(チュンチュン)
P「あぁ……朝か……」ダンディーボイス
P「手売り頑張ったご褒美にオフを貰ったが……何もやる気が起きねぇ……」
P「いいや、パワプロでチーム765プロを作る続きでもするか……」ゴソゴソ
P「……」ピコピコ
P「……」カチャカチャ
P「……」ピッピッピッ
P「あああああああなんで春香は地区大会決勝で格下相手に炎上してんだあああああああ!!!!」
P「いいや……もう寝よう……」グスッ
【そういうのは間に合ってます】
(ピンポーン)
P「なんだ、郵便か?」
(ピンポーン)
P「はいはい、今行きますよ」ノソノソ
P「はい、どちらさま」ガチャッ
貴音「おはようございます、あなた様。時にあなた様は今、人生を楽しんでいらっしゃいますか?」
P「…………」
(バタン)
貴音「待って! 待ってください! 無言で閉めないで! 閉めないでくださいまし!!」ガンガン!
【届け、この想い】
P「昨日の今日でイジメか貴音ェーーーーーッ!!!!」ブワッ
貴音「違うのです! お、お渡ししたいものがあってここまで参ったのです!」
P「……渡したいもの?」
P「なんだ、俺忘れ物でもしたっけk」ガチャッ
(スッ)
P「……ん?」
貴音「これを」
P「なんだ、この包み?」
貴音「……皆にはとっぷしぃくれっと、ですよ」
【甘い時代】
(ガサゴソ)
貴音「その……一日遅れ、ではございますが」
P「中身は……え」
貴音「私の、想いを籠めた――」
P「こ、これはっ!」
P「……縄文土器か?」
貴音「あなた様の似顔絵を模った似顔絵ちょこれいとでございます」
P「あっ! 手に付いた破片が甘い!!」ペロッ
貴音「ちょこれいとでございます」
【一日遅れの】
貴音「私っ……私、絵心は本当に……!」カァァァァ
P「た、貴音がわざわざ作ったのか?」
貴音「えぇ、昨夜遅くに……」カァァァァ
P「あっと……その……」
貴音「……本当なら、昨日の内に渡さなければならなかったのですが……」
貴音「ばれんたいん、でございます、あなた様」ニコッ
【神秘のベールが剥がされて】
P「貴音から貰えるなんて思ってなかったよ」
貴音「世俗の文化に疎かっただけです。私とて女性として、知っておれば最初からご用意しておりました」プンプン
P「ああもう貴音、拗ねるな拗ねるな」
貴音「むぅ……」
P「本当に、ありがとうな」
貴音「……!」パァァァァァアッ!
P(すっげぇ嬉しそう)
貴音「こ、これくらい! 当然のことでございますゆえ! ……ふふふふふ」
P(こうして見てると、本当に年相応だなぁ)
【麻酔切れ】
貴音「それでは、あなた様。折角のおやすみを邪魔するのも忍びありません。また、事務所にて――」
P「……まぁ、なんだ」
貴音「?」
P「暇だし、昼飯でも食べてくか? カップ麺くらいしかないが」
貴音「……!!」パァァァァァァァァァァアッ!!!
P「チョコのお礼言った時より嬉しそうってのはちょっと何とも言えないものがあるな」
貴音「はっ!? そ、そういうわけではないのです! ただ、チョコを作り始めてから何も口にしていなかったので……!」グゥゥゥゥゥゥゥゥウ
P「えっ……チョコのつまみ食いすらしてなかったのか!?」
貴音「は、はい、あなた様に受け取っていただけるか心配で、何も喉を通らず……」
【据え膳喰わぬは貴音の病】
(グイッ!)
貴音「きゃっ?! あ、あなた様!?」
P「早く来い、貴音!」
貴音「そ、そんな乱暴な……でもそんなあなた様も……」
P「半日以上食事が喉を通らないなんて変な病気じゃないのか!? カップ麺食えるか!? いくらでもあるぞ!!」アワアワ
貴音「…………」
貴音「あなた様、ちょっとこちらを向いてくださいまし」
P「どうした?!」クルッ
\バチーーーーン/
【食べる事ができる幸せ】
貴音「はぁ、至福のひと時」ズルズル
P「美味しそうで何よりだ。今、なんかすっごく紅葉饅頭食いたい」ヒリヒリ
貴音「……私とて、心配で胸が詰まることくらいあるのです」プンプン
P「すんませんでした」ガサゴソ
貴音「ちょこ、食べるのですか?」
P「取っておきたいところだけど、食べ物は食べるためのものだからな」
貴音「ふふふ、そうでございますね」
P「だから、昨日のチョコも食べても仕方ないよねー」ボウヨミ
貴音「……い、いけずです」ズルズル
【チョコはチョコ】
(パキッ)
P「さて、それではいただきまーす」ハムッモグモグ
貴音「……お、美味しいでしょうか……」
P「……」ムグムグ
貴音「あなた様!」
P「んぐ」ゴックン
P「うむ、この上なく普通にチョコだ」
貴音「そうでしょうね」
【いつもの二人】
貴音「他の方に、ちょこれいとは?」
P「貴音の分作ったら気力が尽きた」
貴音「ふふふ。では、もらえた私は果報者ですね」
P「そう思ってもらえたんなら良かった」
貴音「来年もお願いいたしますね?」
P「気が向いたらね」
貴音「その前にほわいとでぇをお願いいたします」
P「畜生誰だ要らん知識をこやつに植え付けたのは」
貴音「五倍返しで」
P「しかも水増ししやがって!!」
【次も、その次も】
貴音「来年は……」
P「?」
貴音「あなた様が見た瞬間に、何を模ったちょこなのか分かるものをご用意いたします」
P「おっ、期待してるぞ、四条君」
貴音「……何年経っても、模るものは変わらないと思いますが」ボソッ
P「えっなんだって聞こえない」
貴音「……ふふっ」
P「……あはは」
貴音「ふふふふっ!」
P「あっはっは!」
おしまい
【おまけ】
『前略 父さん、母さん』
『アタシがこっちで暮らし始めて、早幾年が過ぎた』
『辛いことも色々あったけど、それなりにやっているよ』
『でも……』
<フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ>
\フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ!!!!!!!/
\アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!/
玲音「隣の部屋から奇声が聴こえてくるんだ」
玲音「割と怖い」
To Be Continued...?
なんとか終わったああああ!!!
泥のように寝る
次はやよいのつもりだけども、その前にちょっと溜まり気味だった幕間を
メインヒロインはトリですよ、トリ!
そういえば2スレ目の時に単発スレ一覧出したので、久しぶりにそれ以来の単発モノをリストアップ
真美「千早お姉ちゃんは照れ屋さん」
P「最近猫を飼い始めたんだ」
響「ぷ、プロデューサーが……ガンに……?」
765プロ「「永久機関」」
P「ん、落とし物か?」
千早「せ、清純派ちーちゃんと、寂しい夜……」
千早「鳥になりたい……」
小鳥「あ、お兄ちゃん」
響「赤月の夜空に、ごきげんよう」
春香「真冬の夜は眩しくて」
投下中を除くと思ったより少なかった
書きかけネタは結構溜まっているので今年は色々投下したい
幕間投下は近い内にはやりたいという願望を持っていますのでしばしお待ちを
遅れてて申し訳ござらぬ
投下するにしても少しずつになると思うんで、また微妙に長期化するやも
大切に保管はしておりますが、描いたご本人以外が上げるのも憚られるので……
描いた方が気付いてくれるのを期待してみてください、すんません
残業残業アンド残業
待ってくれ……もう少しで元気玉が完成するんだ……!
ちょびっと幕間 『その肉体は鋼の如く』
はーじまーるよー
(ジリジリ...)
真美「暑いね……」
亜美「ってか熱いっしょ、とける……」
(ジリジリ...)
亜美「なんで……よりによってこんな日にさ……」
『もうすぐ開会式が始まりますので、グラウンドの中央に集まってください』
真美「運動会なんてやんのかね……」
亜美「ありえないよ……」
亜美「せんせーたち頭いっちゃってるよね」
真美「朝の会聞いた? 『みんなが楽しみにしていた運動会です』って」
亜美「楽しみにしてるのなんて脳筋野球部とチャラチャラサッカー部のやつくらいだって……」
真美「あとはロリコンの気がある数学の」
亜美「それ以上言ってはいけない。……まーあとは」
(ワイワイガヤガヤ)
<ガンバッテー!
ゼンリョクデー!>
<バイノハヤサデー!
バイノハヤサデーーー!!!>
真美「……家族が見に来てる子の一部は楽しみにしてたかもねー」
亜美「まぁ亜美達にはかんけーのない話ですなー」
(ザワザワ...)
P「亜美ちゃーん! 真美ちゃーん! 頑張ってー!! キャハッ☆」ビューティーボイス
亜美「アレさえいなければね」
真美「アレねぇ……こういう時、的確に姉ちゃんモードをチョイスしてくるよね」
P「ふれーっ! ふれーっ! あーみまみっ! F!U!T!A!M!I! フタミ!」
亜美「アレ、なんでいるの? 仕事どうしたの?」
真美「こないだの休日出勤の代休だって」
P「あっ、亜美と真美のお友達のお母さん? こんにちは! いつも二人がお世話になってます! 私、生き別れの姉の」
亜美・真美「「うるさぁぁぁぁぁああいい!!」」
~開会式後~
亜美「なんで姉ちゃんがいるのさっ!」
P「そんな……私はただ、生き別れた妹である二人の元気な姿を少しでも見たくて……」ヨヨヨ
真美「そのネタさ、割と学年内で都市伝説程度には信じられてるから自重して」
P「まじか、こうして世の中の不思議話は広まってくんやね」
亜美「実際のとこ、なんで来てんの」
P「いや、これな?」
(ピラッ)
亜美「……これ、運動会の保護者プリントじゃん! なんで持ってんの!?」
P「これ、事務所のゴミ箱に捨ててあってな?」
真美「……」
亜美「……」ジィーッ
P「これ見よがしに、目立つようにぐしゃーっと」
真美「……えーっと」ポリポリ
亜美「真美、謀ったなァーーーーッ!?」
真美「いやいや違うのだよ亜美さんや」
亜美「ほう、ベランメーを聞こうではないか」
P「弁明ね」
真美「家で捨てたら、パパやママが見つけた時に気にするじゃん?」
亜美「うん」
真美「だから外で捨てるじゃん?」
亜美「うん」
真美「だから事務所のゴミ箱に……」
亜美「外で捨てればいーじゃん! 公園とか駅とかコンビニとかあるじゃん!」
真美「……にひひっ」
亜美「いおりんの真似してもダメーッ! 事務所なんかで捨てたら変態姉ちゃんがゴミ箱漁るに決まってんじゃん!」
P「おい亜美お前、おい」
真美「ま、まぁいいじゃん! 来ちゃったものはしょーがないっしょ!」
亜美「もー、真美は本当に姉ちゃんが好き好き星人ですなー」
真美「なっ!? そ、そう言う意味じゃなくてっ! えっと、その……」
亜美「何さ?」
真美「……その、こういう時に誰か来てくれるって……嬉しいから……」
亜美「……」
真美「この前、そう思って、亜美にも知ってほしくて……」
亜美「……ま」
P「真美……!!」ダバダバダバダバ
亜美「うあぁぁぁぁぁあん姉ちゃんきっしょい!!??!?」
P「ざびじがっだんだなぁ……! いづもいづもぉ……!!」ダバダバ
真美「なんか顔中からいろんな液体が出てるぅ!!!!」
P「二人ともっ、今日はお姉ちゃんがしっかり見ててあげるから! 二人の勇姿、この目に焼き付けるからっ!」ズビッ
亜美「うわぁ……」
真美「美人が台無しって本当にあるんだね」
亜美「割と物理的な話だったんだね」
真美「つの丸絵みたい」
P「任せて! 社長に許可貰って事務所のカメラ持ってきた!!」ガシャコンッ!
亜美「何それ!? 何そのスナイパーの重装備みたいなやつ!」
真美「レンズ伸びすぎでしょ!? ほら周りざわついてんじゃん! 他の子達がワラワラ寄ってきてんじゃん!!」
P「ふふっ、触っちゃダメよ坊や。これ、ちょっと端っこが折れただけで数十万するの」ニッコリ
亜美「なんで脅すの!? 慌てて引き剥がしたお母さん顔が真っ青だったじゃん! 最早イジメだよ!!」
P「今日はツッコミが冴えてるねぇ、二人とも」
真美「運動する前に体力の七割を消失したよ……」
亜美「おかしい……亜美達はふつー、突っ込まれる側なのに……」
真美「りっちゃんってすごかったんだね……ちょっと尊敬する」
亜美「なんで姉ちゃん連れてきたの」
真美「ちょっと後悔してる」
P「まぁまぁそう落ち込まないで。冗談はこれくらいにして、第一種目が始まるよ」
亜美「あっ、いっけね! 一発目100m走だ!」
真美「そういや亜美は出るんだっけ。がんばー」
亜美「うっし! 陸上部の三羽烏に勝っちゃる!!」ガッツポ
P「写真は任せて!」ガシャコンッ!
真美「……結局使うんだ、そのカメラ」
P「小鳥さんにオーダー受けてますから」
真美「うん、ピヨちゃん通報しよう」
P「社長にも」
真美「えっ……」ゾクゥッ!
P「宣材用にね。勿論、出す前に二人には見てもらう予定だけどって言い忘れてたね」
真美「びっくりした……ほんとびっくりした……心臓に悪いのはやめてよ姉ちゃん!」ポカポカ
P「うふふふ、ごめんごめん」
亜美「ぐぬぬ……二人で楽しそうにしおって……!」
『それでは、位置について……』
亜美「おっと、亜美の勝負に集中しないとね!」
『よーい……』
P「あっ、先頭ランナーなんだ! よーし、ニガサナイ……!」ガシャコッ
真美「亜美、負けんなーーー!!」
『ドンッ!』
(パァンッ!)
P「うっ!」サッ
真美「姉ちゃん何してんの?」
P「い、いえ……昔のクセが……」
真美「何してたの昔って……」
亜美「どりゃりゃりゃりゃりゃりゃーーー!!」ダダダダッ!
P「お、おぉっ! 速い!!」
真美「んっふっふ……真美達スタートは自信あるよ!」
P「ダンスで鍛えた瞬発力ね!」
真美「ふっ……違うよ」
P「何……!?」
亜美(ダンスで鍛えた瞬発力……?)ダダダッ
真美「そんなものは僅かな足しにしかならない」
亜美(亜美達の血肉を作り、この走りを生み出すもの……)ダダダッ
真美「それは」
亜美(あの特訓の日々)ダダダッ
真美「あの命がけの日々」
亜美(狭き隙を潜り抜け)ダダダッ
真美「幾多の死線を乗り越え」
亜美(それでも尚、進む意志を燃やし続けた亜美達の)ダダダッ
真美「いわば、黄金の精神! そう、それを生み出すのは……!」
P「要は律子から逃げ回ってたせいでしょ、反省して」カシャッカシャッ
真美「ですよねー」
亜美「――――ぃぃぃぃいいよっしゃぁぁぁぁあいっちばーーーん!!!」バサーーーッ!!
P「よしっ、最高の笑顔いただき!」パシャッ!
真美「良かった……これでりっちゃんも、少しは浮かばれるね……」
P「絶対事務所で言うなよぶん殴られるからね、絶対だよ!!」
(タッタッタッ)
亜美「りくじょーぶっちぎっていっちばーん! んっふっふー、姉ちゃん亜美のこと見直した?」
P「うんうん見直した、正直ここまでとは思ってなかった実際スゴイ」
亜美「んっふっふーー!!」フンゾリ
真美「……むー」
P「ならこれからは真や響ばりにアクション系番組もイケるね!」ニコォッ!
亜美「ふぁっ!?」
P「うん、実はちょっとディレクターさんからオファー来てて! 中学生でバリ動きできる子はいないって断ってたんだけど」ゴソゴソ
亜美「ど、どんな……?」
P「24時間耐久サバイバル鬼ごっこ(ガチ罰ゲームアリ)」ポパピプペ
亜美「やめてええええええええええ!!!!」
真美「なんまんだぶなんまんだぶ……」
P「あ、二人セットだからね?」
真美「え゙っ」
亜美「ないないないないないない!!! 断固拒否!!」
真美「そんなん取ってきたら二人でストライクおこすかんね!?」
P「ストライキね、惜しい。ちっ、二人の泣き顔を拝めると思ったのに(いいオファーだと思ったのになぁ)」ニコッ
亜美「駄々漏れだよ」
真美「本音しか見えないよ」
亜美「というか少しりっちゃんが乗り移って見えるよ」
P「まぁそしたらうちからは響だけかな」
亜美「あーーー……まぁひびきんは」
真美「彼女ならやってくれると思いますよ」
P「最近の響チャレンジ見てると、マジでワイルドに生き残りそうなんだよね、実力で」
亜美「真美は最初の競技なんだっけ」
真美「騎馬戦だったかなー。次の次?」
P「割と開幕で騎馬戦って飛ばしてるねこの学校」
真美「気合気合アンド気合みたいなとこありますからなー」
P「脳筋なのね」
亜美「ねね、さっき撮った写真見してーー!」
P「ん、このあたりから」パッ
亜美「ほほー、なかなかいいカンジに撮れてますな……って何コレ!? 消して!!」
真美「えっ、どれどれ? ……ぶふーーっ! 息継ぎ変顔ー!」
P「消すわけないですよそりゃあもう」イソイソ
亜美「あっ、保護かけんなーーー!!」
P「宣材に使いますしコレ」
亜美「だ、ダメっ!!! それだけは絶対ダメーーーーっ!!!!」
P「はいはい、あとで消しときますよ」
亜美「ゼッタイだよ!? ゼッタイだかんね!?」
真美「あ、騎馬戦準備行かなきゃ」
P「はいほ、行ってらっしゃい」
亜美「亜美は勝ったんだから、真美も勝つのだ!」グッ
真美「任せんしゃい!!」グッダッ
P「よっと」ガシャコンッ
亜美「やっぱりそのバズーカメラ使うんだ……」
P「なんか不味い?」
亜美「不味いというか、それ動かす度に周りのお母さん達の表情が真っ青になって緊急回避してるから」
今夜はいったんここまで
続きはまた明日以降ー
真美「んっふっふ~、サイドテールの悪魔と言われた真美のチカラ、見せつけちゃるかんね~!」
P「へぇ、真美ってポジション上なんだ」
亜美「姉ちゃん……カメラ、しっかりスタンバってね」
P「どして? 構えてはいるけど」ガシャッ
亜美「勝負は……一瞬だよ」
P「一瞬?」
真美「……では、見せてもらおうか……白組の性能とやらを」
『始め!』ピーッ!
真美「真美騎馬、出る!!」ザッ!!
P「は、速い!」
亜美「なんて統率のとれた騎馬!!」
P「周りの騎馬の三倍は出てるよ!」カシャッカシャッ
「真美ちゃんを落とすよおおおお!!!」
「みんな囲んで!!」
「他の人達は無視! まず双海さんから!!」
P「え、なんだこのリンチ……」カシャッ
亜美「これが真美だよ……白組にとって最悪の災厄、サイドテールの悪魔」
P「何だその二つ名」
(ヒュパッ!)
(サッ!)
真美「当たらなければどうということはない!!」ファサァッ!
「わぁっ!? 取られたぁ!」
「あっ、いつの間にかない!?」
亜美「避けながらの挙動で、一瞬で二つも鉢巻を! りっちゃんの眼鏡を奪い取るテクが存分に発揮されている!」
P「うん、それっぽい解説はいいんだけど、やる気なく人の背中におぶさるのやめてもらえない?」カシャッカシャッ
亜美「やだー。だって姉ちゃんの背中あったかいんだもん」
P「暑い日にあったかいのがいいって何言ってんのお前……重いよ……」カシャッカシャッ
真美「ふっふーん、今頃真美の勇姿を見て姉ちゃんも……」チラッ
亜美「~~」ギューッ
P「~~」
真美「え゙っ……何してんの二人とも……」ピシィッ
「隙ありっ!!」バッ
真美「あっ!?」ファサッ!
「やったぁぁぁぁぁあ真美ちゃんから取ったああああああ!!!」
真美「ぬおああぁぁっぁあああ!?!??!」
P「あ、取られた」
(ピィーーーーッ!!)
P「そして試合終了のホイッスル」
亜美「ほんとだ。でも勝負は赤の圧勝だね」
P「白の子達、負けたのに真美の鉢巻を高々と掲げて雄叫び上げてるよ……」
亜美「まぁ真美の鉢巻を取ることは一種のくんしょーですからなぁ」
真美「負けた……」トボトボ
P「どんまいっ☆」
真美「もおおおおいきなり二人がイチャついてるからぁぁぁああ!!!」クアッ!
亜美「え、そんなの気にしてたの?」
真美「そんなのって! そんなのって言いますけどねぇ亜美さんや! ずっこいよ!!」
P「まぁまぁ、あんな全軍の半数近くに囲まれてよくまぁその七割を潰したよ。すごいすごい」ナデナデ
真美「……そ、そう? ま、まぁ真美がちょっち本気出せばこんなもんだし? 全然ヨユーだし?」ニヘラ
亜美「……むー、ほらそこの二人! バラ色空間展開しちゃダメっしょ!」
真美「ななななっ!? そ、そんなんじゃないしっ!」
P「全くキミたちは、こちらに構えばこちらが立たずだねぇ」ナデナデ
亜美「んっふっふー」ニコニコ
真美「ちぇーっ」
「亜美ちゃん真美ちゃん、お姉さんと仲良いんだね!」
真美「え? まぁ……」
亜美「えーっと、その……」
「いいなぁ。あたしもこんなお姉さん欲しかったなー」
P「あらぁ? ふふふ、カワイイ子……ならお姉さんがいっぱい可愛がってあg」
亜美・真美「「やめろおおおおおおおおおおお!!!!!」」
亜美「姉ちゃんはまじで天真爛漫だぜ……」
真美「フリーダムすぎて言葉間違えてる余裕すらないよ……」
P「はっはっは、冗談はそこそこにして……ほら、お弁当食べよう? 作ってきたから」
亜美「え? でも亜美達もお弁当……」
真美「うぇっ!? 真美達のお弁当からっぽじゃん!!」スッカラカン
P「双海母とのコラボレーションによるP子ちゃんサプラーイズ!」ブイッ!
亜美「ママどーでもいいとこでノリノリだね」
真美「でも姉ちゃんの手料理って少し気になるかも。食べる食べるー!」
P「はいはい、慌てない」ゴソゴソ
(ズラァッ!)
真美「……姉ちゃん、こんなに料理できたっけ?」
亜美「普通にうまそーなんだけど」
P「いやー、響に教えて貰ったらそこそこできるようになって」
亜美「ああ……だからひびきん後悔してたんだ」
真美「いきなし自分のアドバンテージを捨てに行ったよね」
亜美「まぁひびきんにはまだ手芸設定も残ってるし……」
P「ん、何ごちゃごちゃ話してるの。食べない?」
亜美・真美「「たべるーーー!」」パァァァッ!
真美「普通においちい」モグモグ
亜美「姉ちゃんったら三ツ星シェフですなー」モグモグ
P「いえいえそれほどでもある」
(ワイワイガヤガヤ)
真美「やっぱみんな、お弁当は盛り上がってんねー」
亜美「あそこなんて子供会のグループで食べてるよ。仲良いねー」
P「ん? あれって誰かのお姉さん?」ユビサシ
真美「へ? 知らないけど……あんな目立つ人だったら多分知ってるし」
亜美「近所のお姉さんかなんかじゃないの?」モグモグ
「東豪寺さん、ありがとうございます。うちの子達のワガママに付き合っていただいて……」
麗華「べ、別に無理して来てるわけじゃ……あっ、たっくんそんなに慌てたら零しちゃうでしょ! ほら、みーちゃんも……」
真美「……」モグモグ
亜美「とりあえず写メっとこーぜ」カシャッ
真美「いおりんにホーコクですな」パシャッ
P「いいじゃない、子供好きに悪人はいない」
(ピーッ!)
真美「さぁ、午後の部は総力戦ですぜ!」
P「おー、頑張ってー」ヒラヒラ
真美「姉ちゃんやる気ないね?」
P「写真は午前中にあらかた撮れたから、暑いし日陰でのんびりしてるー」
亜美「こっからは家族競技もあるかんね?」
P「……」
P「……え?」
亜美「入る時名簿書いたでしょ」
真美「あれでてきとーに競技振られるよ」
P「なん……だと……?」
亜美「確かお昼終わったから、得点ボードのそばに競技の振り分け出てるよ」
真美「見に行く?」
P「仕方ないね……」ノソノソ
(ジーッ)
真美「……姉ちゃん、27番だっけ」
P「うん」
亜美「……間違いないみたいだね」
P「……うん」
亜美・真美「「頑張って、棒倒し!!!!」」
P「めんどくさああああああ!」
亜美「ってか、男競技に混ざってんじゃん」
真美「入る時間違えて男に丸したんじゃないの?」
P「かもしんない……まぁ適当にのらりくらりと」
真美「あ」
亜美「どったの?」
真美「点……」
亜美「……あれ?! 白に逆転されてるぅ!?」
P「あらら、本当だ。ここから再逆転目指さないとね」
亜美「……」
P「ん? どったの?」
真美「……午後ってさ、赤が勝てそうな競技、あんまないんだよね……」
P「え」
亜美「午後は障害物競争とかあるけど、めっちゃ速い人が白にいるからさー……」
P「あら~?」
真美「……はぁ。真美達の夏は、ここまでか……」
亜美「短い天下だった……」
P「もう、二人とも。そう気を落とさないでって」
真美「だってさー! やっぱくやしーじゃん!」
P「そんなに?」
真美「そだよーー! 真美達の負けず嫌いは知ってるっしょ!」
亜美「うあうあー! せめてあとイチ競技勝てれば良かったのにぃ!」
P「……ふぅん」
P「イチ競技、勝てればいいのね?」
亜美「へ?」
真美「まぁ、そうすれば逆転して、あとは引き分けレベルくらいには持ち込めるかな?」
P「ふむ……」
(ザッ...)
真美「……姉ちゃんどったの?」
亜美「なんか歩くたびにズチャッて効果音がなりそうなフンイキだったけど……」
真美「え、棒倒し勝ちに行くつもりなの?」
亜美「いや、いくら姉ちゃんでも……例年棒倒しは男の戦いで混沌としてるし……」
真美「……」
亜美「……」
亜美・真美((何する気なんだ……))
『それでは棒倒しに参加される方は、校庭の中央へお願いしまーす』
(ザワザワ...)
<エ? アレオンナノコ...?
ウンエイノミス?>
<アブナクナイ??
亜美「やっぱざわついてんねー。姉ちゃんのことだから心配はないと思うけど……」
真美「何する気なんだろ……」
係「すみません、間違えてたみたいで」
P「いえ、いいですよこのままで。人数も調整されてるでしょうし」
係「気を使っていただいてすみません……お怪我だけはなさらないように気を付けてくださいね」
P「ええ、大丈夫です」ニコッ
亜美「……すっごい気になることあるんだけど」
真美「なにー?」
亜美「……姉ちゃんさ」
『それではー』
P「さて……」
『暑さに負けるな熱い保護者棒倒し! 開始ーーー!』
(ピィィィイイッ!!)
\\\ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!!///
P「……」ニタァァァアッ
真美「……」
亜美「すんごい悪い顔してるよね……」
―――――――――
――――――
―――
【翌週、事務所!】
伊織「へぇ、それでそれが、MVP賞のメダル?」
真美「んっふっふ、まぁ真美の手にかかればこんなもんよっ」
亜美「騎馬戦凄かったかんねー、いおりんにも見せてやりたかったぜ!」
伊織「アンタら手が速そうだものね。結局白に勝てたの?」
亜美「ばっちし!」ブイブイッ!
真美「あ、そういえばいおりんに見せたいものが」ゴソゴソ
伊織「見せたいもの?」ゴクゴク
亜美「これこれ」スッ
伊織「」ブフーーーッ!!
亜美「わぁっ!? ばっちい!」
伊織「げほっ……人がジュース飲んでる時になんてもの見せ……うくくくっ……PADちゃん頬弛み過ぎ……ぷくく!」
真美「メールで送ろっか?」
伊織「すぐ送りなさい!」
(ガチャッ)
P「うーっす」ダンディーボイス
亜美「兄ちゃんおっはー」
伊織「あ、社長が探してたわよ」
P「社長が? 勝手に社長のガリガリくん在庫食べたのバレたかな……」テクテク
伊織「……あら? これ……」
(キラッ)
伊織「なんであの馬鹿がMVPのメダル持ってるのよ。行ったのは聞いたけど」
亜美「あー」
真美「まぁその……」
伊織「?」
亜美「姉ちゃんねー……ちょっとした伝説をね」
伊織「は?」
真美「いや、あれはホント……ヤバすぎて正直引くレベルだったもんね……」
亜美「何人か校庭にめり込んでたよね」
伊織「ちょっと待って、私にも分かるように説明して」
真美「一言で言えば、普段は静かなる女、身長160cmちょい、P子! 雄叫びを上げて」
伊織「待って、もう意味が分からない」
亜美「とりあえずゆきぴょんの言ってたことは嘘でもなかったんだなーって」
伊織「えっ」
真美「また双海家にまつわる都市伝説が増えちったよ」
亜美「そう言えば聞いた? 昨日の電話、社会人ラグビーからのお誘いだったらしいよ」
真美「あーあそこでしょ? たまに決勝に行ってる……」
伊織「」
P「パピコの方だったか……」ガチャッ
亜美「あ、兄ちゃん」
P「ん? 俺は今からコンビニへ大人買いしに行かなきゃいけないんだ。遊びの相手なら――」
亜美「ううん、そーじゃなくてね」
真美「運動会さ、あんがと!」
P「へ?」
亜美「いや……あの日はさ、ショーゲキテキ過ぎちゃってすっかり言うの忘れてたけど」
真美「姉ちゃんが頑張ってくれたおかげで、真美たち勝てたし」
P「ほほお……ちゃんと自分からお礼を言うとは、殊勝なやつらだ」
亜美「そんなわけでー……」バッ!
真美「おれーなのだっ!」ギュゥッ!
P「ん!?」
亜美「くらえっ、双子サンドイッチー!」ムギューッ!
真美「んっふっふ、ムッツリ兄ちゃんには苦しかろうて!」ギューッ!
P「……」
P「はい、良い子にお留守番してなー」スッ
真美「あ、あれ?!」ストッ
亜美「き、効いてないだと!?」ストン
P「色気が付いてから出直してきな」フッ
真美「だ、大丈夫兄ちゃん!? ふのーとかになってない!?」
P「おい滅多な言葉を口にするな」
亜美「パパのとこにけっこー相談に来る人いるから……」
P「……可哀想に」
P「まぁ感謝の気持ちはよー伝わった。アリガトアリガト」ナデナデ
真美「う、うぐ……」
亜美「む、むう……」
P「で、一つ聞きたいんだけど」ナデナデ
亜美「なに?」
真美「このナデナデ分くらいのことなら答えるけど」
伊織「」
P「そこのオブジェ、なんなんだ?」
亜美・真美「「あ」」
おわり
そんな感じで亜美真美幕間
あと一本、なんとなく思いついた幕間を挟んでやよいです
次の幕間はただのノリと勢いで思いついた内容なんでアッサリ目
仕事が忙しくないうちに投下しまする
ちょびっと幕間 『お隣さん』
はーじまーるよー
○月×日
今日は新しい船出の日だ。
心機一転、居を移すことにしたからね。
上京して早数年。
みんなで楽しもうと思っていたら、いつの間にかトップに昇り詰めていたらしい。
そのお陰でなんとも息苦しい生活だったけど、やっぱり性に合わないな。
そんなわけで芸能活動は少しお休みして、なんてことはない日々を送ろう。
みんなと楽しく盛り上がれないのは少し寂しいけれど、それもしばらくの間だ。
さぁ、新しい日々の始まりだ。
○月△日
新居はなかなか具合がいい。
広すぎず、狭すぎず、一人暮らしに分相応の空間だ。
そうだ、引っ越しといえば挨拶をしなければ。
お隣さんへ引っ越し蕎麦とか。
ふふふ、実は少し憧れていたんだ。
日常の中で何気なく交わされる会話。
顔見知りとの朗らかな挨拶。
ああ、そうだよそうだ、そんな日常を過ごして見たかったんだ。
よし、美味しい蕎麦を探そう。
お隣さん、アレルギーじゃないといいけれど。
○月□日
夕食を外で済ませて帰ってくる時、お隣さんらしき後姿を見た。
どうやら若い男性か。
ならきっと、蕎麦も沢山食べるだろうね。
偏見かもしれないが、働き盛りの男性はよく食べる印象だ。
両隣に蕎麦をあげようと二箱用意したはいいものの、冷静に考えたら角部屋だからお隣さんは一つしかなくて困っていたんだ。
丁度いい、両方とも彼にあげよう。
きっと沢山食べてくれるはず。
蕎麦を食べてくれるはず。
きっと。
○月▽日
今日は少し驚いた。
燃えるごみを出して部屋に入る時、お隣さんが出かける音がした。
忙しそうにしてる彼に密かにエールを送ろうと思った所、なんと出て来たのは女性だった。
見たところ不埒にも行きずりの夜を、というわけでもないらしい。
何故ならスーツはピシッと綺麗で、みなりが整っていたからね。
なら、同棲でもしているのだろうか。
ふふっ、彼もなかなか隅に置けない男だ。
ちなみに蕎麦は、生活時間が合わないのか全く渡せていない。
○月●日
蕎麦を渡したい。
早く蕎麦を渡したい。
賞味期限はまだ持つ、だけどアタシの我慢が限界だ。
アタシは早く蕎麦を渡したいんだ。
けれど、お隣さんは生活リズムが不安定すぎる。
挨拶で渡すからには、彼に迷惑をかけるわけにはいかない。
これからの清き隣人生活のためにも、この挨拶の心証は良いものでなければいけない。
忙しそうにする彼にとって、どのタイミングで挨拶をするのが適切なのか。
ちなみに休みはあまりないらしい。黒い。
しかし、ああ、蕎麦を渡したい。
蕎麦だ。
アタシは蕎麦を渡したいんだ。
○月◇日
ようやくこの日が来た。
彼に蕎麦を渡すんだ。
いつも早朝に出て行く彼だが、今日は昼になっても部屋から生活音がする。
今くらいがベストタイミングだろう、渡しに行くことにした。
チャイムを鳴らすと、働き盛りの青年が顔を出す。
暫く前に引っ越してきました、よろしく、と蕎麦を差し出す。
一瞬目を丸くしてから、しかし素直に嬉しそうに、ありがとう、よろしくと返してくれた。
ああ、そうだこれだよ、これが何気ない隣人風景だ。
謎の沈黙を生んでしまったが、アタシはこの感動を生涯忘れないだろう。
ちなみに暫くの後に二箱目を差し出したら、何故かまた沈黙が生まれた。
○月▲日
アタシは少し、気になっていることがある。
お隣さんのことだ。
どうも、共同生活を営んでいる気配がしないんだ。
先日、再び女性が外出するところを目撃した。
明らかに自宅から出勤するような素振りだった。
実際、アタシと目が合った時も、当たり前のようにおはようございます、とあいさつをされた。
勿論、アタシも返したよ。
ただ、内心動揺していた。
酷く動揺していた。
まず、キミは誰なんだ。
普段、キミが暮らしているところを見たことがないぞ。
帰ってくるところは確認したが、翌日以降はぱたりと姿を消す。
何者なんだ。
監禁されているのか?
忍者なのか?
世界にはまだまだ、アタシの理解が及ばないことがあるらしい。
○月■日
お隣さんの事情が分からない。
先ほど、例の謎の女性が、別の女性を連れて帰宅した。
当たり前のように部屋へ迎え入れ、食事やら談笑やらの音が僅かに聞こえる。
しかしその音は、確実にその二人だけだった。
あの男性は?
彼は何処に行ったんだい?
外出中かとも思ったけれど、アタシは今日ずっと家に居たんだ。
彼が昨日帰ってきたことを知っている。
そして今朝は謎の女性だけが出勤していくのを目撃し、挨拶もした。
ああ、やはり隣からは女性二人の談笑しか聞こえない。
キミたちは何者なんだ。
お願いだ、アタシを安心させてくれ。
アタシは素晴らしき隣人生活を送りたいだけなんだ。
○月◆日
父さん、母さん。
怖い。
アタシは怖い。
お隣さんが怖いんだ。
来客があったと思ったら、突然笑い出したんだ。
二人して謎の奇声を上げている。
割と本気で怖い。
自分では割と心が強い方だと思っていたけれど、アタシも人の子だったみたいだ。
お隣さんはずっと笑ってる。
アタシは住む部屋を間違えたのだろうか。
――――――――――――
――――――――
――――
(ピピピッピピピッ)
(カチッ)
玲音「……んー、朝か」
玲音「昨日の奇声は何だったんだろうか……怖かった……」
玲音「しかし、生きるためには閉じこもってるわけにはいかない」
玲音「食糧もあまりないし、買い出しに行かないとね」
(ガチャッ)
玲音「さて、今日の特売品は――」
(ガチャッ)
P「あ、こんにちは」ビューティーボイス
玲音「」
玲音「や、やぁ、こんにちは……」サーッ
P「あれ、体調が優れないんですか? 顔色が少し……」
玲音「あ、ああ、気にしないでほしい。元々こんなものだよ」
P「もし体調が悪くなったりしたら、遠慮せずに声かけてくださいね」
P「そうだ、お蕎麦美味しかったですよ! ごちそうさまでした」
玲音「そ、そうかい? それは良かった、吟味して選んだ甲斐があったよ」
玲音(食べたのか、やはりキミも食べたのか!?)
P「二箱も頂けたから、一人暮らし特権で堪能してますよ。あはは」
玲音「……え?」
P「それじゃあ私、仕事なので。ご無理はなさらないでくださいねー」タッタッタッ
玲音「い、いってらっしゃい……」
玲音「……ひとり、ぐらし……?」
【事務所】
P「あ、いっけね」ビューティーボイス
赤羽根「? どうかしました?」カタカタ
P「あーいや……お隣さんに一人暮らしって言っちまった」カタカタ
小鳥「同棲設定にしてるんですか?」カタカタ
P「いや、麗しい私が一人暮らしで蕎麦食ってるって言ったら違和感ない?」カタカタ
小鳥「普通気にしないですよ」カタカタ
赤羽根「適当に聞き流されてますよ、きっと」カタカタ
P「そーかな? あー、そーだよねーきっと」カタカタ
律子「無駄口叩く暇があったら手を動かす」ガガガガガガガガガッ
P赤羽根小鳥「「「はい」」」ガガガガガガガガガッ
――――――――――――
――――――――
――――
玲音「怖い」
玲音「デフォで怖い」
玲音「しかし……怖い反面、その謎を突き止めたい好奇心に駆られる」
玲音「良くないな、玲音。好奇心は時に、人を殺すよ」
玲音「……」
玲音「……カメラ仕掛けようかな……」
(ピンポーン)
P「すみませーん、隣のPでーす」ビューティーボイス
玲音「!? は、ひゃいっ!!」ビクゥッ!
P「? 今ちょっとよろしいですか?」
玲音「い、今開けるよ……」
玲音(ああ……アタシの陰謀に気付くとは、やはりキミは……)
玲音「アタシも、好奇心に殺される、か……」ボソッ
(ガチャッ)
玲音「さあ、煮るなり焼くなり好きにするがいいさ!」バァ--zン!
P「え?」
玲音「へ?」
P「この前のお蕎麦のお礼にケーキを」
玲音「あ、これはどうもご丁寧に」
P「もしチョコやクリームが苦手だったらごめんなさい」
玲音「いや、嫌いじゃないよ」
P「良かった……つい勢いで買っちゃって」
玲音「ははは。わざわざすまないね」
P「いえいえ。これからもよろしくお願いします」ペコリ
玲音「うん、よろしくね」ペコリ
P「それではまた」
玲音「また」
(バタン)
玲音「……」
玲音「なんだか、異常なまでに穏やか且つ理想的な隣人付き合いだった……」
玲音「……」ガサガサ
玲音「おや、駅前の店のチョコレートショートか。気にはなっていたんだ」
玲音「……」パクッムグムグ
玲音「……ん、思った通り、美味しいな」
玲音「……」パクパクムグムグ
玲音「うん、彼女はいい人なのかもしれないな」モグモグ
【翌日】
(ガチャッ)
玲音「あ」
P「お」ダンディーボイス
玲音「おはよう、いい天気だ」
P「おはようございます、気温も湿度もいい塩梅ですね」
玲音「そうだね、過ごしやすそうだ」
P「あ、昨日のケーキどうでした?」
玲音「美味しかったよ、わざわざありがとう」
P「いやー、モンブランと悩んだんですけどね。あそこ、何食べても美味しいですよ」
玲音「そうなのかい? 近い内に自分でも買ってみようかな」
P「気に入ってもらえたみたいで。勢いで買って良かった」
玲音「おや、そんな悠長にしていていいのかい?」
P「……げっ!? す、すみません! それではまた!」
玲音「いってらっしゃい」ヒラヒラ
玲音「……ん!?」
とりあえず今日はここまで
玲音の運命やいかに
玲音「悪い人ではなさそうだけど……隣人……キミは一体何者なんだ……」
玲音「……」
玲音「うん、つけてみよう」スッ
(ガタンゴトン...ガタンゴトン...)
「この人チカンです!」バッ!
P「!? 人違いですゥ!!」
玲音(通勤は電車……)
P「危ない……冤罪で人生終るところだった……」ガシャコンッ
玲音(炭酸が好き……)
P「アッ、これペプシじゃなくてNEXじゃねーーか!!」
玲音(何故だ! いいじゃないかNEX!)
P「たこ焼きとお好み焼きとやきそばください」
<アイヨォーッ
玲音(よく食べるね)
P「あ、餃子も」
玲音(よく食べるね……まぁ働き盛りの男性だし……)
玲音「しかしどんな仕事をしているのだろうか」
玲音「身なりや歩き方から察するに、外回りが多そうだ」
玲音「営業職か何かか……」
【事務所前】
P「おっ、おはようやよい」
やよい「プロデューサー! おはようございまーす!」
玲音「同業者だった……」
玲音「765プロ……何度か共演したことはあったはず」
玲音「ここしばらくで急成長している小さな事務所だ」
玲音「……」
P「伊織は一緒じゃないのか?」
やよい「今日は事務所のお掃除をしようと思って早く来たんです!」ウッウー!
P「かわいい」ウッウー!
玲音「かわいい」ウッウー
玲音「……ふむ」
玲音「そんなこんなで丸一日追いかけてみたけど、特に不審な点は見られない」
玲音「極々普通のプロデューサーといったところだ」
玲音「……」
玲音「……何故かすごく楽しいな。わくわくが止まらない」
玲音「アタシには探偵とかも向いてるのかもしれない」
玲音「さあ、明日こそは名探偵玲音が正体を突き止めてみせるよ!」
玲音「……」
玲音「もう二度と言わないぞ……」
【翌日】
(ガチャッ)
P「さーぁ今日もがーんばりまっしょいー」ビューティーボイス
玲音「ダメだ、いきなり暗礁に乗り上げた……」ズゥーン
玲音「だから誰なんだキミは……昨日家に居なかっただろう……」
玲音「だが、手掛かりは手掛かりだ」
玲音「むしろ遭遇率の低い彼女に遭えたことを幸運と思おうか。少しでも多くのデータを収集しよう」
(ガタンゴトン...ガタンゴトン...)
P「この人チカンです!」バッ!
冬馬「!? ひ、人違いd……おまっ」
P「せいっ」ドスッ
冬馬「ぐふっ」
玲音(通勤は電車……)
P「危なかった……記憶飛ばしといたからセーフセーフ」ガシャコンッ
玲音(炭酸が好き……)
P「アッ、これペプシじゃなくてNEXじゃない!!」
玲音(何故だ!? 彼もそうだったがいいじゃないかNEX! 何の恨みがあるんだ!!)
P「たこ焼きとお好み焼きとやきそばと餃子ください」
<アイヨォーッ
玲音(なんて量を食べる女性だ……)
P「あ、そっちの鯛焼きと唐揚げも」
玲音(彼より食べるのかい!?)
玲音「何者なんだ……彼より食べるって……」
玲音「しかし……ふむ、こうして見ていると、どこかで見たことがあるような気も……」
玲音「まぁ、正体を突き止めるにはまず勤務先から――」
【事務所前】
P「あ、おはよう真」
真「おはようございます、プロデューサー!」
玲音「キミもか……」
玲音「あれかな、同僚同士で仲睦まじく暮らしているのかな?」
玲音「……しかし、それにしては在宅時の会話のなさは隣人のアタシが危機感を覚えるよ」
玲音「苦楽を共にする中で芽生えた愛、そして始めた新生活」
玲音「けれども擦れ違う日々。見えてくる相容れない部分」
玲音「いつしか二人の食卓から言葉は消えた。あるコミュニケーションはただ一つ」
玲音「ジェスチャーでの、調味料の受け渡しのみ……」ハッ!!
玲音「い、いけない! そんな状態では、華の隣人生活なんて夢のまた夢じゃないか!!」ガァ-zン!!
玲音「どうして気付かなかった、オーバーランク! 蕎麦を一人きりで食べている時点で、家庭内不和に気付けたものを!」
玲音「蕎麦だぞ、引っ越し蕎麦! もらった引っ越し蕎麦を一人きりで食べるなんてただ事じゃない!!」
玲音「放ってはおけない、これは何とかしなければ、しなければ……!」
<シナケレバ...シナケレバ...
<オイ、ナンダアノ デンシンバシラノウエニ ノボッテルオンナ
カワイイナ>
<ドッカデミタコト アルンダヨナ...
P「……」
真「どうしたんですか、プロデューサー?」
P「何がしたいのかな彼女は……」
真「彼女?」
【事務所】
P「赤羽根クン、相談がある」ビューティーボイス
赤羽根「なんです?」カタカタ
P「どうやら私は狙われているようだ」
赤羽根「は?」
雪歩「プロデューサー、まだ足を洗ってなかったんですか?」
P「語弊を招く言い方はやめようね?」
春香「ぷ、プロデューサー、さん……」ガタガタ
P「ほら! ほらぁ! 春香が怯えた目付きで見てるから!」
雪歩「大丈夫だよ、春香ちゃん。春香ちゃんが巻き込まれても、ちゃんと未練は晴らしてあげる」グッ
春香「あっ、雪歩がグッてした! グッてしましたよ! すっごく怖いです!!」
赤羽根「狙われてると言うのは……」チラッ
P「まぁ……」
雪歩「あれ、ですか?」チラッ
玲音「……」ジィーッ
春香「半身だけ電信柱に隠れてるけど、隠れてるつもりなのかな……」
赤羽根「どうしてあんな目立つところに登ってるんだろう……」
P「私に聞かないでよ……」
雪歩「うーん、あの人見覚えあるような……少し髪型とかお化粧の感じとか違いますけど……」
P「多分、合ってますヨ」
真「プロデューサーに用があるんじゃないですか?」
P「だったらいくらでも話しかけるチャンスはあろうに」
赤羽根「多分見つかってないつもりっていうのもポイントですね」
雪歩「あの人、確か休養中ですよね」
春香「休養って何だっけ……」
P「美希の方がよっぽど休養してるわ」
<ミキノコト ヨンダー?
P「いい子だからお仕事までねんねしてなさい」
<ハイナノー...zzz
玲音「何やら話しているようだ……隙だらけの内に、情報を集めよう」
玲音「さて……玲音の眼(オーバーランク・アイズ)!!」カッ!
説明しよう!
玲音の眼(オーバーランク・アイズ)とは!
割と視力の良い両目でしっかり観察することである!!
玲音「……ん? 彼女のデスクの上に……何かが……?」
玲音「……あ、あれは! この前やっていた……!」
真「プロデューサー、そのゾンビフィギュア、この前やってた映画のやつですよね」
雪歩「映画、好きなんですか?」
P「いんや? 主演やってた子が知り合いのプロダクションの子でね、貰っただけよ」
春香「妙にリアルですね、それ……」
玲音「そうか……彼女は映画が好きなんだな!」
玲音「そうだな……ならあの作戦で……」
玲音「……むっ!?」ピクッ
玲音「曲者!?」バッ!
「……!」ザッ!
玲音「今の人影は……誰かに、視られていた……?」
玲音「一体何者だろう……」
玲音「アタシは、踏み込んではいけない領域に、足を踏み入れかけているのだろうか……」
玲音「……」
玲音「……不味い。すっごくワクワクするぞ」
【夜】
玲音「さて……日中の情報を元に、アタシは一つの作戦を立てた」
玲音「それが、コレだ」ゴソゴソ
玲音「コレがあれば、上手くいけば二人は再びツーカーの仲に戻れるだろう」
玲音「蕎麦も二人で食べられるはずだ」
(ガチャッ)
<アー、ツカレター
玲音「よし、彼女も帰ってきたね」
(ピンポーン)
P「はーい」ガチャッ
玲音「やあ」
P「あ、あぁ、お隣さん……どうしました?」
玲音「いや、実は渡したいものがあって」ゴソゴソ
P「渡したいもの……?」
玲音「これだ!」バッ
P「……映画のチケット?」
玲音「ふふ、キミのためだけに用意したんだ。これで楽しいひと時を。それでは」バタン
P「えっ、あ、待っ……行ってしまった」
P「……これのためだけに、あの追跡劇を?」
P「え? これだけ?」
玲音「ふっ、我ながらいい仕事をしたね」
玲音「勿論、これでうまい具合に二人で観に行くかは分からない」
玲音「けれど特段隠したりするものでもないし、彼も見つけて、どちらからともなく『……観に行かない?』と……」
玲音「そうなれば、二人の仲はきっと元通りさ!」
玲音「ふふ……こうして一つずつ布石を打っていく。オーバーランクは伊達じゃないんだ」
玲音「ああ、いいことをした。今夜はぐっすり眠れそうだ……」
【翌日】
玲音「ふぁ……久しぶりにお昼前まで寝てしまった……」
玲音「まだ頭がボーっとするな……顔でも洗おうか……」ポヤーッ
(ピンポーン)
玲音「ん……お客さんか……?」
「神泉さーん」
玲音「はぁい……今開けるよ……」ゴシゴシ
玲音「どちら様ー……?」ガチャッ
P「こんにちは……って寝起きでした?」ダンディーボイス
玲音「ああ、気にしないでくれ……それで、用かい?」
P「いや、オフだから一緒に映画観ようかと思って」
玲音「あー……構わないよ……身嗜み整えたら部屋に呼びに行くから」ボケーッ
P「なんかすみませんね」
玲音「気にしない気にしない……」バタンッ
玲音「しかし彼から声をかけてくるとは……珍しいこともあるものだ」
玲音「何を観に行くんだろうか。少し気になってる映画もあるけれど」
玲音「まぁ暇は持て余してるし、休暇らしくていいじゃないか」
玲音「ついでに何か買い物でもしていこうか……いや、そこまで付き合わせるのは彼に悪いかな」
玲音「とりあえずは、観てから考えよう。よし、身支度完了だ」
(ピンポーン)
玲音「お待たせ」
P「ああ、行きます?」
玲音「行こうか。どこで観るんだい?」
P「駅前のとこですよ」
玲音「映画を観るのは久しぶりだ」
玲音「……!」バッ!
(ガサッ!!)
玲音「……また逃げられたか……」
P「どうしました?」
玲音「いや、何でもない。猫か何かが居たみたいだ」
P「この辺り、野良猫多いですからねぇ。時々人懐っこいのもいますけど」
玲音「そうだね……ちなみに人懐っこいのはタマだ」
P「名前あったっけ?」
玲音「アタシが名付けた」
【映画館】
P「神泉さーん、どこに……」
玲音「ふぁふぁふぃふぁらふぉふぉに」モグモグ
P「すごいポップコーン食べてる!!」
玲音「ふぇふぃふぁふぃふぃふぃふぇふぉっふふぉーんふぁふぇふぁふぁっふぁふぁ」モグモグ
P「食べながら喋るのやめなさい」
玲音「んぐ……つれないな、キミは」
P「お、始まりますよ」
玲音「ああ、始まるね」
<トンデモネェ...マッテタンダ...
コゼニダ! コゼニヲダセ!!>
<ダッタラコゲバイイダロ!!!
ヤロウ、ブッコロシテヤアアアアア!!!>
P「このチョイスはいいんだろうか……神泉さんは……」チラッ
玲音「うっ……くぅっ……!」ポロ...ポロ...
P「泣く映画かこれ……」
玲音「何だかんだで満喫してしまった」
P「それなら良かったです」
玲音「買い物にまで付き合ってもらって悪いね」
P「いやいや、荷物持ちは慣れてますから。いい気分転換にもなりました」
玲音「そう言ってもらえると有り難い。また暇な時にでも」
P「ええ。それじゃ、また」ガチャッ
玲音「楽しかったよ。それでは、また」バタン
玲音「……ん!?」
ノリと勢いでアッサリ目といったな、アレは嘘だ
仕事と夏コミに向けて原稿追い込みでなかなか投下できず申し訳ない
日曜とか週明けにはなんとか……
玲音「アタシは間抜けか!? 間抜けなんだな!! どうして二人のためにプレゼントしたチケットで自分が観に行ってるんだ!!」
玲音「何がオーバーランクだキミは! 間抜け度合いがオーバーランクか!? ああもう! ああもう!!」
玲音「まぁ、映画面白かったけれど……」
玲音「うぐ、どうすれば……あああああああああ!!!」
<アアアアアアアアア!!!
P「!? 神泉さん大丈夫か……? やっぱ疲れてるのかな……」
(ピンポンピンポンピンポンピンポン)
玲音「頼もう!!!」ガチャァッ!!
P「はっ、はいいいい!」ビシィッ!
玲音「これ……これを持っていくんだ!」バッ
P「あ、ありがとうございます!!」
玲音「こ・ん・ど・こ・そ・ふ・た・り・で・い・く・ん・だ・よ!!」
P「承知いたしましたっ!!」ビシィッ!
玲音「……よしっ! おやすみ!」バタァンッ!
P「お休みなさいぃっ!!」ビシィッ!
P「……今度こそ二人って、今日他に誰か居たっけ」
P「……遊園地?」ピラッ
玲音「……まったく、アタシも世話が焼ける」フゥ
玲音「しかしこれで汚名返上だね……」
玲音「遊園地は強力な武器だ」
玲音「映画なら一人で行ったり、なんてことはない知り合いと行くこともある」
玲音「しかし、これは遊園地だ。ゆ・う・え・ん・ち!」
玲音「まさか、二枚チケットがあるのにわざわざ一人で遊園地に行くことはないだろう」
玲音「それはもう、二人分の引っ越し蕎麦を一人きりで食べるくらいには有り得ないはずだ」
玲音「多分、そうだと思う」
玲音「……そういえば一人で食べていたんだった!」
玲音「ま、まぁ二枚あるなら、真っ先に彼女に声をかけるはず!!」
玲音「……だが、もし他に気になっている子がいたりしたら、そちらを誘わないか?」
玲音「……」
玲音「……待つんだ、アタシはもしかして、とんでもないことをしてしまったんじゃないだろうか?」
玲音「……」
玲音「隣人よ……アタシはキミを信じているよ……!」
【一週間後】
玲音「……」ボケーッ
玲音「ロマサガをやっていたら夜更かししてしまった……アリが……」
玲音「10時か……少し寝坊してしまったね」
玲音「さて、今日は何を――」
(ピンポーン)
玲音「はぁい……?」ガチャッ
P「あ、寝起きでした? すみません」ビューティーボイス
玲音「いや、気にしないで……何か用かい……?」
P「今日休みになっちゃったから、暇だったら遊園地行かないかなって思って……」ピラッ
玲音「ああ、いいよ。どうせやることがなかったから……」フワァ
P「急にすみません」
玲音「いやいや……準備したら部屋に呼びに行くよ」
P「はーい」
(ピンポーン)
玲音「それじゃあ行こうか」ガチャッ
P「寝起きなのに準備早いんですね」
玲音「オーバーランクは身支度も……ああ、いや、なんでもないよ」
玲音(危ない危ない……アタシがアイドル玲音だとバレてしまうところだった)
P(隠せてるつもりなのだろうか……)
玲音「どこの遊園地に行くんだい?」
P「あはは、知ってるくせにー」
玲音「?」
P「料金はその駅で大丈夫ですよ」
玲音「ああ、そうか。少し足りないからICにチャージしていくよ。先に改札入っていてくれ」
P「はーい」ピッ
玲音「……知ってるって、何がだろうか?」
(ガサッ)
玲音「っ!」バッ
(ヒュッ!)
玲音「曲者!!」パシパシッ
「ほう……今のを受け止めるとはなかなか……」
玲音「殺陣の経験が活きるとは……何者だ!」
「……」スゥッ
玲音「黒ずくめの女……?」
「滅多なことをしないことですね……命が惜しければ……」ザッ!
玲音「待てっ!! ……いなくなってしまった……」
玲音「さっき投げられたのは……箸……?」
玲音「黒ずくめの女……一体何者なんだ……」
【遊園地】
P「とうちゃーっく!」
玲音「遊園地か。来るのは大分久しぶりだね」
P「あんまり来ないんですか?」
玲音「そうだね、前回も収録で――ああいや、なんでもない」
P(本当はバラしたいんじゃないだろうかこの人……)
玲音「それじゃあ早速入ろうか」
P「はい、チケット」ピラッ
玲音「お金は後で払うよ」テクテク
P「え、お金……?」
玲音(それにしてもこのチケット……どこかで見た気が……)
係員「チケットを拝見しまーす」
玲音「ああ、どうぞ」
係員「ありがとうございまーす」ビリッ
P「お願いしまーす」
係員「ありがとうございまーす」ビリッ
玲音「しかし、どうしてまた遊園地なんだい?」
P「え? だって先週、神泉さんがくれたんじゃないですか。二人で行こうって」
玲音「……」
玲音「……ん?」
P「あはは、忘れっぽいんですねー神泉さ……」
玲音(キミは何をやっているんだ神泉玲音ンンンンンンンッッッッ!!!!!)ドシャァッッッ!!
P「か、神泉さん、具合でも悪いんですか?」
玲音「何でもない……何でもないよ……」
玲音(見覚えあるに決まってるだろう……アタシがあげたチケットじゃないか……)
玲音「間抜けかキミはぁっ!!!」カッ!!!
P「えっ」
玲音(アタシって本当は色々とアレな人間なのではないだろうか……)
玲音「すまない、取り乱した」
P「まあまあ、そういうこともありますよね。追及はしませんけど」
玲音「キミは優しいな……」
P「ほら、楽しく遊んで気を紛らわせましょう!」グイグイ
玲音「あ、ちょっと」グイイ
P「まずは『滅殺! 地獄車百廻り』から!」ダッ!
玲音「いきなり最恐絶叫系に行くのかい!?」
【幸子の地獄車百廻り】
(ゴトンゴトンゴトン...)
『次の方、ご乗車くださーい』
P「これ、国内でも最高クラスらしいですよ」ストン
玲音「そんなになのかい? 確かに外観からして重力という存在を知らないような構造だったけれど」ガチャガチャ
P「でも絶叫系なんて人気ありそうなのに、空いてましたねー」
玲音「もしかしなくても、理由は錆びた支柱や壊れかけのトロッコだと思うよ」
P「あっ! そろそろスタートですね」
玲音「もし死んだら、アタシもそれまでの人間だったということ……ん?」
(ブルブル...)
玲音「……キミ、手が尋常じゃなく震えているよ」
P「あ」ブルブル
玲音「もしかして……」
P「……」ブルブル
『それでは発射しまー……あれっ、変なランプ付いてる』
P「大丈夫なんですか!?」
『まぁ大丈夫ですよね、乗るのボクじゃないし。はいっ、発射しまーす』ガコンッ
玲音「ほら、スタートするよ」ガコンッ
P「それ大丈夫じゃないですよね?!」ゴゴゴ
玲音「もう動き出してしまった。覚悟を決めよう」ガタンゴトンガタンゴトン...
P「いやあああああああああ!!!!!!」ガタゴゴゴゴゴゴゴッ!
(ゴォォォォォオッ!!!)
玲音「わぁっ、速い速い! あははっ!」
P「ああああああああああああああ」
(グインッ! ギャリリリリッ!)
玲音「凄いなあ! 今にも脱輪しそうな音だ!」
P「あああああああああああああああああああああああ」
(ガタンッ...ゴゴゴゴゴゴ......)
玲音「次が目玉の百廻りか……ん?」
P「……」ギュッ
玲音「どうしたんだい、急に手を握ったりして」
P「……このままでもいいですか……」
玲音「……あはは、怖いならしっかり握っているといい」
P「は、はい……お願いしm」ガゴッ......
(ギュオオォォォォォォオアアァッァアッ!!!)
玲音「いっけぇーーー!」
P「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
『ご乗車ありがとうございましたー。あれ、今の走行で安全装置が……へ、次はボクが乗る?』
P「お、お、おぉ……」フラァッ...フラァッ...
玲音「なかなか楽しかったね。大丈夫かい?」
P「だいじょばない……」サァーッ
玲音「顔がアボカド並みに真っ青じゃないか」
P「ぜっきょー、コワイ、ぜっきょー、コワイ……」
玲音「ほら、座って休むんだ。どうして苦手なのに絶叫系なんて……」
P「神泉さん、落ち込んでたみたいだから……」
玲音「え?」
P「絶叫系に乗れば、すっきりするかなと思って……うっ」
玲音「……まったく、キミは」ギュッ
P「ひゃっ! か、神泉さん?」
玲音「気遣いは嬉しいけど、あまり無理をしてはダメだよ、おちびさん」ナデナデ
P「神泉さんが大きすぎるだけですよ……」
玲音「こんなに気を遣わせてしまうなんて、オーバーランク失格だな」
P「あー……大分楽になってきた」
玲音「大丈夫かい?」
P「はい、大丈夫です」
玲音「なら良かった。それと、前々から言いたかったんだけど」
P「?」
玲音「……そんな堅苦しい口調じゃなくていいよ。ふふふ」
P「そう……? 分かりまし……分かったよ」
玲音「それじゃあ気を取り直して次に行こうか! 次はあっちの方だ!」パシッ!
P「……? 了解、ボス!」
玲音(また箸……ここには、彼女も来ている……)
【亜季のハニーハント】
『さぁ皆さん! ここは戦場、気を抜くとあっという間に命を狩られる死神の地であります!』
P「おかしいなぁ、もうちょっと黄色熊のハチミツチックな外見だったのになぁ」カチャッ
玲音「ふふふ、面白そうじゃないか。あの的を撃てばいいのかな」
P「そうみたいね。15発で的が10個かー」
玲音「へぇ……」カチャカチャ
P「わぁ、全部当てたらランチ券プレゼントだって!」
『お二人揃って全的に当てられたら、デザートまで付けちゃうであります! なんちゃって!』
玲音「……お腹も空いてきたし、丁度いいね」ガチャッ
P「狩るか……」ガチャッ
『それではお二人とも、準備はよろしいでありますか?』
P「はーい」
玲音「とんでもない、待っていたんだ……」
『それではネクスト・チャレンジャー! まずは手前の黒髪のお姉さんから!』
P「昔を思い出す……」パンッ! パパパンッ!!
(ボスッ! ボスボスッッ!)
『わっ!? いきなり3発ヒット!』
P「チッ……」パンッ! パパパパパンッ!!
(ボスボスボスボスボスッ!!)
P「1発外したか……」
『あと2つ!』
P「最後は少し、丁寧に」パンッ! パンッ!
(ボスッボスッ!)
P「よしっ!」グッ
『ぱーーーふぇくとぉぉぉおお!!』
(オオオオッ!)
P「使ってたのより軽くてやりづらい……ってギャラリーいるし!」ビクゥッ!
玲音「なかなかやるね」
P「ふっ、元プロの私に敵うもんか」
玲音「試してみるかい? アタシだってオーバーランクだ」
『続いて、そちらのオレンジ髪のお姉さん!』
玲音「……」
『それでは、レディ――』
玲音「はっ」パパパパパパパパパパンッ!!
(ボススススススススススッ!)
『……全弾、全的命中であります』
玲音「こんなものかな」
P「負けたああああああああ!!!」ガクゥッ!
玲音「キミもいいセンいっていたよ。また戦おう」フッ
P「一般人に……一般人に……」
玲音「そして、まだ弾があるわけだけど……」カチャッ
P「え?」
『へ?』
玲音「……そこだっ!」パパパンッ!
『ひっ!?』
「ッ!?」サッ!
P「ん、今誰かが……?」
玲音「……逃がしたか」
P「今の人影は」
玲音「キミは気にしなくていい。どうやらアタシの客のようだからね」
P「そう……あ、ランチ券貰いに行こうよ」
玲音「ああ、そうだったそうだった。キミ、景品は……」
『はっ、はいいいっ!! ど、どうぞっ! あ、あとデザート券は冗談だったんですごめんなさいっ! 代わりに奢りますから許してください!!』
本日ここまで
結局原稿終わってないので、またしばらく投下できぬかも
申し訳、申し訳
らいぶたのしかった
近々再開しまする
昨日はえりりんが真正面2mで歌ってくれて幸せでした
~外~
玲音「彼女、いい人だったね」ペロペロ
P「毒茸ソフトおいしい」ペロペロ
玲音(しかし、あの追手の正体は……アタシに恨みを持っている……?)
P「お堅い顔してどーしたの」
玲音「いや、なんでもないよ」
(ワァーッ! イッケェー!)
玲音「ん? 何やら賑やかな声が……」
P「見に行ってみる?」
玲音「そうしようか」
【南条くんスーパーヒーローSHOW】
(ワイワイ)
『子供たちに悪さをする怪人共め!』
『このスーパーヒーロー、ヒカリマンが許さないぞ!』
(コソッ)
P「ヒカリアン……? というかせめてヒカリウーマンじゃないのかな……」ペロペロ
玲音「……」ジィーッ
『うわぁっ! くうっ、やるな、怪人!』
P「動きは割としっかりしてるねー。わ、バック宙!」
玲音「……」ソワソワ
『アタシは負けない、子供たちが応援してくれる限り!』
P「ん? 後ろから怪人がこっそり……」
玲音「!? ヒカリマン! 危ない後ろだぁっ!!」
P「神泉さん!?」
『はっ!? うわぁーーっ!!』
玲音「ヒカリマァァァァアン!!!!??」
P「神泉さぁぁぁぁあああん!?!?」
『くっ……アタシは、負けるわけにはいかないんだ……!』
『みんな! アタシを応援してくれ!』
(ヒーカーリマン! ヒーカーリマン!)
玲音「ヒーカーリマン!! ヒーカーリマン!!!」
『みんなの声で、力が漲ってくる……!』
『食らえ、怪人! 必殺! ヒカリスマァーーーッシュ!!!』
玲音「いっけぇーーーーっ!!」
(ドォォォン!!)
玲音「やった! 怪人が倒れたよ!」
『悪は滅んだ……でも、第二、第三の怪人がまた現れるかもしれない』
『みんな、そんな時はいつでもアタシを呼んでくれ! そう、アタシの名は――!』
玲音「ヒカリマァァァァアン!!!」パァァァッ!
『それではさらばだっ! とうっ!』
(イジョウデスーパーヒーローショウハ...)
玲音「ヒカリマン……」ポーッ
(ポンッ)
玲音「……はっ!?」ビクゥッ!
P「……」
玲音「……」
P「好きなのね、ヒーローショー」ニッコリ
玲音「ああああああああ!?!?」
P「へぇー、神泉さん、意外だなぁ」
玲音「……」カァァァァッ
P「もっとクールな人かと思ってたなー」
玲音「……」プルプル
P「あれ? もしかしてさっきの射撃もそれで練習して――」
玲音「……あぁそうだとも! だってかっこいいじゃないか! 憧れるじゃないか! キミは憧れないのか!?」
P「ヒーロー、か……」フッ
玲音「何……?」
P「……ヒーローなんて名乗るには、私の手は汚れすぎてしまった……」フッ
玲音「き、キミは一体どんな過去を抱えているというんだ……!?」
P「さて、それじゃあそろそろ……って神泉さん、なんで座ってるの」
玲音「いや、だってさっきの途中からだったじゃないか」ストン
P「そんなに見たいの!?」
玲音「見たい」キラキラ
P「ダメ……こんな純真な眼には勝てない……」ストン
玲音「そうだとも、一緒にヒカリマンの勇姿を見届けようじゃないか!」
P「……ふふふ。ま、神泉さんが楽しいならいっか」
玲音「早くヒーローショー始まらないかな……」ソワソワ
P「今は休憩時間だから、まだしばらくかかるよ」
(ヒュウウゥゥォォォオオ)
玲音「ん……風が強いね……」
P「気圧が変わったのかな?」
玲音「……っ!?」
(ヒュッ!)
玲音「曲者ッ!?」パシィッ!
玲音「箸……!」
「よくぞ私の一撃を受け止めましたね、神泉玲音」
玲音「そこか!?」キッ!
P「へっ? 何してるの?」
玲音「黒づくめの、女……!」
「ふふふ、先ほどぶりですね」
P「あれ、二人とも知り合い?」
玲音「返すよ!」ヒュパッ!
「惜しいですね」パシィッ!
「そして……!」バッ!
P「それにしてもどうしてここにたか――むぐぅっ!?」
玲音「!? な、何を!?」
「この方は、私がいただくと致します!」
P「うむぅーーーっ!?」
玲音「ま、待てっ!!」ダッ!
「さらばです、神泉玲音!!」
玲音「逃がすと思ったかい?」ヒュッ!
「むっ、思ったより俊敏なのですね……回り込んで退路を断つとは……」ザッ
P「ぷはっ! 窒息するかと思った……」
玲音「逃がさないよ」ザッ
<ステージジョウニ ダレカキタゾ
アタラシイ ショウ カシラ?>
「何か言いたそうな顔ですね」
玲音「決まっている! 隣人さんを放せ!」カッ!
P「名前覚えてなかったんかいっ!!」クワッ!
(ワイワイ)
P「めっちゃみんなに見られてますけど……」
玲音「キミ、名を名乗れ!」
「貴女に名乗る名などありません」
P「いや、たか」
「……」ペシッ
P「いたっ! なんでぶたれたの!?」
「お黙りなさい」
P「なんなのなの……」
(ザワザワ)
玲音「まずは敵を見極める……! 超凄い玲音の眼(アルティメット・アイズ)!!」カッ!
説明しよう!
超凄い玲音の眼(アルティメット・アイズ)とは!
割と視力の良い両目でしっかり目を凝らして観察することである!!
玲音(3サイズは上から90-62-92……なかなかやるね……)
玲音(ふむ……柔らかそうだ……)
玲音(……あそこに挟まったら気持ちいいかもしれない)
玲音「ふふ、ふふふふふふ……」
「……!?」ゾクゥッ!
玲音「何はともあれ、まずはその人を返してもらおうか!」ヒュッ! ヒュパッ!
「そうは参りません!」サッ! スゥッ!
P「あ、わ! そんな私ごと振り回さなぐふっ!」ドスッ!
玲音「あ、これは失敬」
「貴女様、大丈夫ですか」
P「だいじょばない……」
<ママー、アノヒトドッカデミタコトアルー
オネエチャンガンバレー!>
玲音(不味い……このままではアイドルのアタシだとバレてしまう……!)
<アノステージジョウノサンニンッテ...
ウン、タシカ765プロノフタリト、トップアイドルノ...>
P(もうバレてる……)
玲音「このままでは思うように相手をできない……どうすれば――っ!?」ハッ!
(バッ!)
「おや、敵前逃亡、でしょうか?」
玲音(さっきのが、舞台裏にあるはず――!)
玲音「失礼するよ!」バッ!
『わあっ!? だ、誰だ着替え中に!?』
玲音「すまない、"こいつ"を借りるよ、おチビさん」ガシッ
『チビじゃない! 140はあるんだぞ!!』
玲音「大丈夫、これからまだまだ伸びるさ」ニッコリ
『ちっちゃくなああああい!!!』
玲音「さあ、行くとしようか!」カポッ
『訂正しろおおおお……!』
「神泉玲音……臆しましたか。少々買い被っていたようです」
P「ねぇ、そろそろ降ろしてくれない? たか――」
「……」ペシッ
P「いたっ?! ねえだからなんでぶつの!?」
「貴女様は黙って私に連れていかれればよいのです」
P「今の呼び方、ほぼ自白したような……」
「ていっ」ペシッ
P「いたっ! 人のこと抱き抱えたまま走り回ったりぺしぺししたりなかなかの筋力ですね!?」
「ふふふ、貴女様のレッスンの賜物ですよ」
P「ほら、また(ペシッ)いたっ! まだ何も言ってないじゃん!」ブワッ
「それではそろそろ行きましょう……ん?」
???「待てぇーーーい!!!」ザッ!
「貴女は……!」
???「悪辣非道は許さない」
???「涙あるところに現れる――」
???「弱気を助ける、正義の味方!」
オーバーランクマン「人呼んでオーバーランクマ『アタシのマスク返せえええええ!!!』」
「……」
オーバーランクマン「……」
P「……後ろから何か聞こえますけど」
オーバーランクマン「……」スタスタ
『こらっ! 人のモノを盗ったら泥棒なんだz』
オーバーランクマン「とうっ」ペシッ!
『きゅう』ドサッ
オーバーランクマン「……」パッパッ
オーバーランクマン「さぁ、その女性を放すんだ!」ビシィッ!
P「最前列の子供たちがすんごい目で凝視してたよ」
P「とりあえずいろいろ突っ込みたいところだけど」
オーバーランクマン「……」
「……」
P「やっぱりオーバーランクウーマンじゃないのかな……」
「……」ソワソワ
P「……ん? たか――もが、あなた、まさか……」
「……ふふふっ、おーばーらんくまん。相手にとって、不足なし!」
オーバーランクマン「むっ」
「ならば私も名乗らねばなりませんね」
「私の名は、ラーメンマ」
P「それはダメだああああああああ!!!!!」
「な、何故!? 私にとってこの上ない名前ではないですか!」
P「色々とアレだから!! 頭だけアレになった姿想像しちゃってアレだから!!」
「くっ……貴女様がそこまで言うのなら……」
オーバーランクマン「さあ、名乗るがいい!」
「わ、私は……はっ!」キュピーン!
「そう! 私の名は、ラーメンウーマン!!」
P「……まぁ、いっかあ……」
オーバーランクマン「ラーメンウーマン……!」
>>377
Aブロックだったんですか!?
それともスタンド?
>>399
スタンドの最前だたよー、フェンス際の出演者がたまに登るとこの目の前
響勧誘して羽根Pに喧嘩売る武P
なるべく早く投下できるように頑張るよー
すまんな……前にも書いたとおり、貴音は例外で誕生日ものは基本やらんつもりやで……
それ以前に今週末はぼくの誕生日だからね!
最初のスレの最後の木星のやり取りで風邪引いたあまとうが一部ほくほくに……
>>422
アッ、ホントだ!
三年越しに気付く事実!
投下はもうしばしお待ちを……異動等で生活環境が一新されるので、落ち着き次第また
『本日はシンデレランドにお越しくださいまして、誠にありがとうございます』
(ヒュォォォォォオオオォォォォオ...)
オーバーランクマン「……」
ラーメンウーマン「……」
<ママー、ナニカヤッテルヨー
アタラシイヤツー?>
P「うっ……ずっと頭を下にして抱えられてるから……血が……」サァァァァ
ラーメンウーマン「……いざ!」ダッ!
オーバーランクマン「っ!」スッ
P「ひぐっ!? きゅ、急に動かれたらぁっ!!」グォッ!!
ラーメンウーマン「参ります! 箸手裏剣!!」ヒュパパッ!
オーバーランクマン「その技はもう見切った!」パシシッ!
オーバーランクマン「そらっ、お返しだっ!」
(ヒュパパパァッ!)
ラーメンウーマン「むっ!」キュピィ-z_ン!
P「へっ!?」グィッ
ラーメンウーマン「貴女様ばりあーーー!!!」ガッ!
P「いちゃちゃぁぁぁ!?」スコココォーーンッ!
オーバーランクマン「り、隣人さぁぁぁぁあん!!!」
P「」
オーバーランクマン「ラーメンウーマン……なんて俊敏なやつなんだ……!」
ラーメンウーマン「おーばーらんくまん……これまで相対してきた者たちとは、格が違うようです……!」
オーバーランクマン「このような好敵手は久しいよ」
ラーメンウーマン「ふふ、私もですよ」
オーバーランクマン「そのようなお荷物を抱えたままでは、存分に戦えないだろう?」
ラーメンウーマン「おや、なかなか紳士的なのですね」ガシッ!
P「う……って、た、たか……その姿勢はまさか……」サァァァ
ラーメンウーマン「ていっ」ポイッ
P「ふに゙ゃぁっ!?」ドザァァァアッ!!
ラーメンウーマン「……これで、対等ですね」
オーバーランクマン「ああ。決着をつけようじゃないか!」
<オネエチャン、ダイジョウブー?
イタイノイタイノトンデケー>
P「ありがとう……ありがとうね、坊やたち……」グスッ
『ただいま特設ステージでは、オーバーランクマンショーが――』
P「それでいいのかシンデレランド……」
「よかぁないよ!」ザッ!
P「おっ、ヒカリマン(中)」
「なんだよその最後の意味深な間は!」
P「いやいや、着ぐるみの中の人に向いてそうなサイズだと思って」
「だから小っちゃくないーー!」
『わかるわ』
「だからちっちゃくないって言ってるだろーーーーー!!!」
オーバーランクマン「うるさいな」ヒュパッ!
「ぷぇっ」ストンッ
(バタッ)
P「あっ、ヒカリマン(中)……」
『哀れ少女は、ヒーローの魔の手にかかり……』
オーバーランクマン「くっくっく、悪いね……キミには黙っていてもらおう……」
ラーメンウーマン「おのれオーバーランクマン、いたいけな少女を! 許しません!」
P「だからそれでいいのかシンデレランド」
<アッチデアイドルガタタカッテルッテ!
マジ? キャットファイト!?>
P「ごめんね、ウキウキ声の青年たち……」
オーバーランクマン「うおおおおおおおおおおおお!!!!」ヒュパパパパッ!
ラーメンウーマン「ぬうううううううううううう!!!!」ガキキキキッ!
(ズザァァァッ!!)
オーバーランクマン「くっくっく……!」ムクリ...
ラーメンウーマン「ふっふっふ……!」フラリ...
(ズズズズズズズズ......)
<......
......>
P「鬼気迫るオーラが伝わってくるなぁ」
P「……楽しそうだなぁ」
『両者一歩も譲らない展開が続いています! 果たして均衡を破るのはどちらでしょうか!』
P「元アナウンサー様はノリノリだねぇ」
オーバーランクマン「ラーメンウーマン……次のショーの時間もあるし、そろそろ決着をつけようじゃないか」
ラーメンウーマン「奇遇ですね……私もそろそろ運営会社に怒られるのではないかと考えておりました」
P「そう思ってたんならさっさとやめなよ」
オーバーランクマン「なら、最後にお互い一発だ。潔く行こう」
ラーメンウーマン「良いでしょう……」
P「くっそーいい雰囲気装いやがって」
オーバーランクマン「……」
ラーメンウーマン「……」
(ヒュオオオオオォォォォオオオォォォ...)
「「っ!」」ダッ!
『両者一斉に駆け出した!』
オーバーランクマン「おおおおおおおおおおおっ!!!」
ラーメンウーマン「はああああああああああっ!!!」
<イケーーッ! オーバーランクマーン!!
マケルナーッ! ラーメンウーマーン!!>
P「皆様にも割とウケがいいんだね……」
「うーん……あれ、アタシは一体……」
P「お茶飲む?」
「あ、どうも」
『果たして勝つのはどちらか!』
「「――っ!」」
(ガッッッッ!!!)
P「ひゅっ」メコォッ
「あ」
オーバーランクマン「あ」
ラーメンウーマン「あ」
P「何故……私を、挟んで……」ドサッ
「お、お茶の人ーーーーーーっ!!!」
オーバーランクマン「隣人さああああああん!!!!???」
ラーメンウーマン「貴女様あぁぁぁぁぁぁああ!??!?」
『……えー、以上でオーバーランクマンショーを終了いたします』
『ご来場いただいた皆様、ありがとうございました』
(パチパチパチパチパチパチ)
玲音「し、しっかりするんだ隣人さん!! 女の子がしてはいけない顔をしてるぞ!!!」
P「い、いい加減、名前、憶え……」ガクッ
玲音「隣人さぁぁぁぁぁあああああん!!!」
――――――――――――
――――――――
――――
(カ-ミ-サ-マガツ-ヅル- モノ-ガタ-リノ-ナ-カ♪)
P(う、ん……)
P(……あれ、私何して……)
P「ここは……暗い……」
「おや、目が覚めたのかい」
玲音「良かった。このままずっと寝ていられたらどうしようかと思ったよ」
P「あ、もう夜……私、ベンチで寝ちゃってたのね……」
玲音「……うん、疲れてたんだと思うよ」
P「あれ、でもそうだっけ……ッ!? いたた……」ズキッ
玲音「こら、無理に起きなくていい! まだ痛むかい?」
P「うん、まだ頬が痛……って」
玲音「ん?」
P「そうだよあんたらのせいやんけ」
玲音「ふっ」メソラシー
P「それにしても頭の下に何か柔ら――」
玲音「オーバーランクの膝枕なんて、そうそう体験できるものじゃないよ」
P「……とうとう隠さずに開き直ったね」
玲音「何のことだい?」
P「なーんでもありません」
玲音「ははは。でも、キミはとっくに気付いていたんだろう?」
P「まぁ、そりゃあ同業者ですから」
玲音「悪いね、気を遣わせたみたいで」
P「有名人だって、私人になりたい時があるでしょう」
玲音「……ふふ、そうだね。バレたのがキミだけでよかった」
P(悉くバレていたのは一応黙っておこう)
『間もなく閉園の時間となります』
P「あれー……もうそんな時間かあ」
玲音「ぐっすりだったからね。もう何時間も寝ていたんだよ」
P「夜空が綺麗だ……」
玲音「しかしキミを休ませてる間、常に人に見られていた気がしたのは何故だろう?」
P(そりゃトップアイドルのこんな百合百合しい光景見たらそうよ)
P「って」
玲音「?」
P「まさか……あれから、ずっとこの状態で?」
玲音「そうだね、ここへ運んでからはずっと」
P「そう……。つかぬ事をお伺いするけれど……」
P「お花摘みとか大丈夫だった?」
玲音「オーバーランクには必要ない」
P「最早オーバークリーチャーね」
(カ-ミ-サ-マガク-レタ- ジカ-ンハ-コボ-レ-ル♪)
P「閉園の音楽も流れてるし、ぼちぼち帰ろっか」
玲音「そうだな、いい時間だしね」
P「……そう言えばたか……黒服の女の人は?」
玲音「ああ、彼女なら誤解していたみたいでね。帰ったよ」
P「ならいいんだけど……」ビクビク
玲音「……どうしてそんなに怯えているんだい?」
P「え、あ、いやその……」
玲音「ははは、そんなまるで浮気がバレたみたいな態度をしなくても」
P「」グサッ
玲音「ん?」
P「いやー、えっと……うん、そういうわけでは」メソラシー
玲音「……」
玲音「……?!」
玲音「ま、まさかキミっ!!?」ガッ!
P「ひゃっ!?」
玲音(そうか……そういうことだったのか!)
玲音(隣人さん、キミがそんな人だとは思いたくなかったが……)
玲音( 彼(隣人1号)のことを 弄 ん で い た ん だ な ! ? )
玲音(そして、そんな二人を応援するアタシを見ながら、陰で笑っていたのか……!)
玲音「そうか……そして……」ブツブツ...
P「あのー、神泉さーん?」
玲音「キミという人は!!」クワッ!
玲音「アタシとは、遊びだったのか!!!」
P「………………は!?」
ごめんぶとがに
今年もサークル参加でわたわたしてたぶとがに
明日か年明けには何かしっかやりたぶとがに
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