苗木「あと10日」 (6)
僕らは体育館に集められた。
これから何が起こるか分からない。
それどころかここにいる全員の名前すら知らない。
「ど、どうすればいいのよ!?こんな状況で!?」
眼鏡をした三編みの少女が騒ぐのを横目に、僕は体育館を出ようと立ち上がった。
「待て。貴様、どこへ行く」
眼鏡スーツが僕の肩を掴む、が、僕はそれを振り払い、こう答えた。
「地図を見たら一人一人部屋があるみたいだし、そこへ行くよ。馴れ合いは嫌いだから今後一切話し掛けないでくれるかな」
眼鏡スーツはその答えに納得したらしく、体育館の隅に移動する。
ポニーテールが何かを言っていたが、僕は気にせず、部屋に向かった。
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「ふぅ」
部屋へ着くと、重大な事に気付く。
しばらく部屋に籠るなら、食料を用意しなくては。
確かレストランがあったはず...
「これでバッチリだね」
おそらく3日は入れるだろう食料を溜め込み、僕はやっと一息ついた。
「はぁ、」
口から自然にため息がこぼれ出る。
「こう言う時は、あれをしようか。」
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