誠子「」

淡「あわわわ、どうしようテルー！」

照「落ち着いて、こういう時は左右左右上下上下のコマンドを入力して......」ｱﾜﾜ

淡「テルー落ち着いて！！」

照「はっ！！」ﾊﾞｯ

淡「うわっ！いきなりどうしたの！？」

照「謎は全て解けた」

淡「え？本当！？テルー凄い！」

照「ふっ......これは誠子が昼寝してるだけ、ちょっとつつけば起きる」

淡「おーう！！流石テルー！そうだよね！学校で死体と遭遇する確率を考えたら全然現実的だよー！」

照「じゃあ、つつく棒を探そう」

淡「これとかどう？」ﾋｮｲ

照「何故釣り竿が......ん？糸伸びてる」

淡「本当だ！巻いて見るね！」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

誠子「」ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞｧ!!

照「ｷｪｱｱｱｱｱｱｱｧｧｳｺﾞｲﾀｱｱｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!」

誠子「......ぅ......」

淡「ｷｪｱｱｱｱｱｱｱｧｧｼｬﾍﾞｯﾀｱｱｧｧｧｧｧｧｧｧ!!」

照「待って淡！！」

淡「へ！？」

照「息がある......！」

淡「本当だッ！！喋ってる！！」

誠子「......」ｽｯ

照「あれは......」

淡「床に文字を......」

SSS

誠子「」ﾊﾞﾀ

照「誠子！」

淡「駄目だよテルー......もう、手遅れだよ......」

照「くっ......仇は取るよ、誠子」ｷﾞｭ

淡「そんなことよりテルー！せーこが書いた文字を見て！」

照「これは......SSS？」

淡「さしみ、しめじ、ソーラン節？」

照「いや、さしみ、しめじ、誠子じゃないかな？」

淡「流石テルー！！墓標にはさしみとしめじを供えて欲しいと言う願いだったんだね！！」

照「早速スーパーに出掛ける！！」ﾀﾞｯ

淡「待ってテルー！！」ﾀﾞｯ

誠子「」

照「スーパーに着ました」

淡「何買うんだっけ、もずく？」

照「違うよ、しじみ」

淡「おーぅ、今日はしじみパーティーだね！」

照「うん、あれ......」

淡「どうしたのテルー？」

照「あ、あれ......」ｽｯ

淡「ん？」

淡「あ、あぁ......!!」

誠子「」

淡「せーこが死んでる！！」

照「誠子ォオオ！！」ﾀﾞｯ

淡「テルー待って！」ｸﾞｲｯ

照「淡......離して...!!」

淡「冷静になってよテルー！せーこは部室でも死んでたよ！！」

照「はっ！！」

淡「落ち着いた？」

照「うん、でもそうなると一つの疑問が生まれるね」

淡「疑問......？」

照「そう、なんで！死体が！動いてるの！！」ｺﾞｯ

淡「確かに......あれ、ちょっと待ってよテルー、この誠子砂まみれだよ？」

照「ふんふむ......他に変わったところは......制服に針が付いてる」

淡「あれ、その針釣り竿に繋がってるよ？」

照「謎は全て解けた」

淡「え！？流石テルー！！」

照「これは簡単なトリック、文学少女として様々なミステリー小説を読破した私にとっては、生まれたてのバンビを模倣するに等しい」

淡「楽勝だね！！」

照「さて淡、その釣り竿の糸を巻いてみて」

淡「え、うん......」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

誠子「」ｽﾞｻﾞｻﾞｻﾞｧ!!

淡「ｷｪｱｱｱｱｱｱｱｧｧｳｺﾞｲﾀｱｱｧｧｧｧｧｧｧｧｧ!!」

照「そう、その針と糸は繋がっている、つまり！」

淡「はっ！！」

照「そう！淡が釣り竿を持って行動する事＝誠子の移動となる！！」

淡「流石テルー！じゃあ釣り竿を置いて行けば良いんだね！」

照「その通り」

淡「じゃあプリン買って帰ろー！」

照「うん、しゃもじも忘れずにね」

淡「アイアイサー！」

誠子「」

照「そして部室」

淡「たっだいまー！！」

菫「遅かったな、もう部活は始まって居るぞ」

照「ごめん、お菓子としゃもじを買いに行ってた」

菫「なんでしゃもじなんだ......」

照「......なんでだろう」

淡「まったくもってー」

菫「はぁ......もう良い、始めるぞ」

照「面子は？」

菫「私と淡、照に誠子だ」

淡「りょーかい！今日も頑張ろうねせーこ！」

誠子「」

淡「......あれ？」

菫「おい、誠子起きろ」ｼｬ-ﾌﾟｼｭ-ﾄ!!

誠子「げふゥッ！」

照「菫......」

菫「はっ！」

照「貴方が誠子殺しの犯人だったのね」

淡「なななんですとー！！？」

照「残念ながら今射抜いたのはダミー誠子」

菫「くっ......謀ったな照！」

照「何故、こんな事をしたの」

菫「......」

淡「スミレ......」

菫「それはな......」

照「......」

菫「アイツが部長の引き継ぎ指導が苦痛だと私が近寄る度に寝たふりかますからだよォオオッ！！」

淡「へ？」

照「これで事件は解決だね」

菫「誠子ォ！！」

誠子「ヒッ......なんか、悪寒が......」

誠子(正直、先輩の指導方針は覚えられなければ物理で射抜けといった前時代的なもの)

誠子(服装も一昔前のヤンキーじゃねぇかって思ってたけど、これで確信した、あの人は存在が前時代的なんだ)

誠子(菫先輩かと思って死んだフリをしたのは良いけど、まさかスーパーまで引きずられるとは思ってなかった、脱出に成功したのは嬉しい誤算だったけど......)

誠子「まぁ、後はこのまま東シナ海まで行けば私の勝ち......」

尭深「誠子ちゃん......」

誠子「......尭深」

尭深「帰ろ、一緒に怒られてあげるから」

誠子「......やれやれ、尭深には敵わないなぁ」ﾍﾍ