真奥「学園都市?」(101)

こちらへの投稿は初めてです。宜しくお願いします。

かなり強引な「はたらく魔王さま!」と「禁書目録」のコラボSSです。
あまりにも無理矢理なので、軽めにいきます。
時期は時系列を同期する為に「禁書」の2巻と3巻の間、
「魔王」の5巻終了時点とリンクさせてます。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1371378696





そこは、闇の密室。
しかしその瞬間、壁に張り付く電子機器群の一画が俄に瞬き出す。

「大規模ゲートが・・・開いたようだ。
 ふむ・・・都心の方角・・・数百年ぶりだな。
 ”かの地”からの大規模ゲート接続は・・・
 プランに若干の変更・・・検討の要・・・
 面白くなってきた・・・フフフ・・・」

赤い液体を満たしたビーカーの中に潜むその影が、何かを囁くと
その密室は再び闇に落ちる。

これは期待。
でも『・・・』ではなく『……』を使った方が良いですよ

ヴィラ・ローザ笹塚の朝はいつでも早い。しかし今日は珍しく・・・

芦屋「魔王様、今日はこの時間のお目覚めでも構わないのですか?」
真奥「んー、まだ店の改装が済んでないからな・・・良い加減早く働きてぇけど」
漆原「働いたら負けっしょ」
芦屋「貴様は黙れ電気代の掛かる粗大ゴミが!」
漆原「そんな悪魔の形相で言わなくてもー」
芦屋「悪魔ですから」
漆原「はぁー。あ、魔王に電話ー」
真奥「おぅ。ケータイよこせ」
漆原「ほら」ヒョイッ パシッ
真奥「もしもし!真奥ですがー。はいっ!!木崎さん!?」
真奥「はい・・・はい・・・はぁ、まだ改装が終わらないんですか・・・」
真奥「・・・え?学園都市?・・・はい・・・はい!?」
真奥「い、行けます!!分かりました!宜しくお願いします!」ピッ
芦屋「・・・魔王様?」
真奥「芦屋、漆原・・・聞いて驚くなよ・・・!!
  今日から5日間、俺は学園都市に行ってくる!!」

芦屋・漆原「「えええーーー!?」」
芦屋「学園都市というと・・・この東京の西にある、あの!?」
漆原「あの世界最先端を行く超ハイテク都市国家に!?」
真奥「ああ・・・!そこの第七学区というトコに新しく開店する
  マグドナルド第七学区店のオープニング支援に呼ばれたんだ!!」

(木崎「これが学園都市初進出で第1号店なのよねー
    でもトレーナーに任命されていたクルーが病気で倒れて
    急遽、手が空いていて有能なクルーを探してるわけよ、
    で、私が人事統括部に今こういう奴がいるって口添えしたわけ」)

真奥「おぉ、木崎さんマジで感謝します!」
芦屋「し、しかし・・・学園都市とは日帰りで行き来出来るのでしょうか?」
真奥「もちろん臨時の学園都市通行証が発行されるんだよ!」
漆原「マジでぇ!?いいなー俺も連れてってよ」
芦屋「貴様は学園都市の研究施設で人体実験に供されるのが関の山だ」
真奥「まーとにかく、早速行く準備するわ。
  昼に店長から臨時通行証受け取って、今日中に新店舗へ挨拶しに行かないとな」

鈴乃「・・・魔王が・・・学園都市にだと!?」

>>3

了解しました。ありがとうございます。

色々修正。
ーーーーーーーーーー

京王線調布駅前・学園都市通関ゲート

真奥「ここから学園都市か......さすがに壁も高いな。
  まあ何かあっても飛び越えられそうだけどな」

千穂「まっ、真奥さん!!」

真奥「えっ!?ちーちゃん!?えええ?何でココに......?」

千穂「私も、実は木崎さんに呼ばれてて、
  真奥さんと一緒に支援に行けって言われました」

真奥「ま、マジで?しかしご家族の許可は貰えたの...?」

千穂「はい!一週間前からこの話を伺ってましたし」

真奥「え”......俺は今朝初めて電話で聞いたんだけど......」

千穂「本当ですか!?私、木崎さんから真奥さんと一緒だよって
  初めから言われてたんですけど......?」

真奥「き、木崎さん~......もしかして俺に連絡するの忘れてたとかじゃ」

千穂「ははは......
  ま、真奥さんそれよりも!!学園都市ですよ学園都市!!
  私、この街に入るの初めてなんですよ!!」

真奥「んむっ......お、俺も初めてだよ。
  さあ、いよいよゲートをくぐるぜ......!?」

千穂「は、はいっ!!」

『……』じゃなくて『......』になっててワロタ

>>8 
何か上手くいかないっす。今度はどうかな?
ーーーーーーーーーーー

学園都市・第七学区

千穂「はぁーーー!!どこもかしこも、凄いですよね真奥さん!!」

真奥「」

千穂「どど、どうしました真奥さん!?顔が真っ白ですよ!?」

真奥「……!あ、いや……あまりのカルチャーショックに……」

千穂「あー、確かにビックリするのも仕方ないですよね」

真奥「果たして俺は、ここも征服出来るんだろうか……?」

千穂「何言ってるんですか真奥さん!!真奥さんなら出来るに決まってます!」

真奥「そ、そうだよな……ははは!!
  よし、ちーちゃんのお陰で勇気出てきたぜ!まずはマッグから征服だ!」

千穂「はい真奥さん!あ、あっちに見えてきましたよお店!」



マグロナルド第七学区店

真奥「失礼します!笹塚店から短期支援に参りましt…………ええっ!?」

千穂「木崎さん!?」

木崎「おーう若者2人よ、ようやく来たな」

真奥「木崎さん、なぜに?ってか俺、笹塚店からまっすぐココに来たのに
  木崎さんどーやって先に来れたんですか!?」

木崎「まーちょっとした学園都市マジックだ。あとここの店長は今日は来ないぞ。
  何でもレベルアッパーだとか何とかの事件に巻き込まれたらしいんだがな」

真奥「レベルアッパー?」

木崎「さあな。それより、まずは店内を案内しよう」

真奥「うおおお!!これが厨房だって!?
  プラテンも食洗機も最先端全自動、タイマーに至ってはホログラムか……!」

千穂「す……凄いですね……」

木崎「これみんな学園都市製だよ。改装中の笹塚店にも同じ奴導入するから
  ここで扱いを習っておいて欲しい」

真奥「うぉっしゃ!やった!!」

木崎「それで、こっちがマッグカフェだ」

千穂「ひゃー!すごい綺麗なフロアですね!」

木崎「ああ、私はこちらでマグロナルド・バリスタとしての指導を行うつもりだ」

真奥「マグロナルド・バリスタですか……」

木崎「おっ、明日から来るバイトの研修クルーも来たようだ。
  君達来たまえ、皆に紹介しよう」



真奥「明日から君達の研修指導をする真奥と言います!宜しくお願いします!」

千穂「お、同じくサポートします、佐々木と言います!よよ宜しくお願いします!」

姫神「初めまして。私。姫神。」

浜面「えーっと浜面っす。宜しくっす」

真奥(こりゃ言葉遣いの指導から始めた方が良さそうだな……)

鳴護「あっ、えと、鳴護アリサと言います!宜しくお願いします!」

千穂(なんか綺麗な声してる人だなー)

真奥「じゃ、今日は店舗の案内と大まかな作業の説明をします。
  明日から頑張りましょう!」

帰り・京王線列車内

千穂「はぁー、何か疲れちゃいましたね」

真奥「大丈夫?……まぁ確かに、片道1時間かかるとちょっとした旅行だよね」

千穂「えっと、それだけじゃなくて……(研修生に綺麗な人居たから
  真奥さん奪われちゃうかもって気疲れしたなんて言えない)」

真奥「はは、じゃー千穂ちゃんしばらく寝てていいよ。
  笹塚に着いたら起こすからさ」

千穂「えぇ?……いいんですか?じゃ、お言葉に甘えて……」ヨッカカリ

千穂「すぅ……すぅ……」

真奥「ふふ……(よし、明日からも頑張ろう!)」

うん。良くなりましたね。でも今度は『!』や『?』の後にはスペースを入れておいた方が良いですよ? 例えばこのように。


真奥「うおおお!! これが厨房だって!?
  プラテンも食洗機も最先端全自動、タイマーに至ってはホログラムか……!」

……これって働く魔の原作読んでいなくてもアニメ派でも大丈夫?
原作失速していると聞いて手が出せないんだが……

>>16
失速失速言われてますが実はただ単に、三巻以降物語の方向性が変わっただけですよ。迷走はしてませんし、恐らくはその方向転換が合わなかったという事でしょう

>>15
了解です。ありがとうございます。
ーーーーーーーーーー

翌朝・マグロナルド第七学区店

研修生「「「いらっしゃいませ!」」」

真奥「もっと声上げて! 元気よく!」

研修生「「「いらっしゃいませ!!!!!」」」

木崎「おう、やっているな研修生達よ」

真奥「あっ木崎さん、おはようございます!」

木崎「私はもうマッグカフェに入っているから、開店準備監督はお前がやれ」

真奥「はい!」

千穂「大変です! お客さんが店舗前にもう並んでます!!」

真奥「よし! じゃあ開店準備始めるよ!」



店員「「「「「いらっしゃいませ!!!」」」」」

お客「綺麗なお店ー」「マッグ久しぶりだなー」「あれ頼もうよー」ガヤガヤ

千穂「学園都市だから、お客さんが学生さんばかりですねー」

真奥「って事は! 今ならお得の100円メニュー・シャカチキとアップルパイに
  オーダーが集中する事うけあい!厨房に戦力を集中せよ!」

店員「「「イエッサー!!」」」

浜面「ックソォ、何で俺だけウラで在庫整理なんだよ……」

真奥「そう言うな、裏方の仕事を黙々としている浜面を俺は応援してる」

浜面「……なんかスゲェ今イラっときた」

姫神「このプラテン。扱い方よく分からない。」

真奥「わーー!! ちょっちょっと姫神さん!こ、これはこうやって……」

鳴護「いらっしゃいませ! お客様、ご注文をどうぞ!
  テイクでビッグマッグセット1つですね! ビッグマッグセットワンプリー!」

千穂「鳴護さんすごいね! もうカウンター回せてるよ!」

鳴護「はい! 私、この前にもあれこれとバイトしてましたんで」

千穂「へー、お金貯めてるの?」

鳴護「はい。私、歌手になる夢があって、その為の費用を貯めてるんです」

千穂「本当!? 確かに鳴護さんの声綺麗だし、叶うといいね!!
  今度歌を唄ってるとこ聞かせてね!」

鳴護「はい! 頑張ります!」




佐天「おおー!! ここが学園都市初のマグロナルドかー!!」

初春「佐天さんはしゃぎすぎですよぉー」

真奥「いらっしゃいませ!当店でお召し上がりですか?」

佐天「はいっ! 当店で召し上がります!!」

千穂「……!!(めっちゃ真奥さんの事ガン見してる!?)」

初春「((ちょっと佐天さん! そんなに店員さんに迫らなくても……))」コソコソ

佐天「((でもあの店員さん、物腰柔らかだし何気にイケメソじゃない?))」

千穂「(やばいこれはやばい!)あっこちらのデザートセット如何ですかぁ?」

真奥「おっ!?(ちーちゃん乱入!?)」

佐天「(チッ!!)あっそれは結構ですー」

初春「ははは……」

佐天さんは舌打ちなんてしない(飛影はそんなこといわないと同レベル)

>>22
脳内舌打ちですまぁご容赦を
ーーーーーーーーーー

御坂「ふーん、ここが噂のマグロナルド?なんかフツーな感じね。
  ベコベコバーガーと大して変わらないっていうか」

黒子「でも、庶民にとっては安価で気軽に入れると評判のチェーン店ですの」

佐天「あっ御坂さん黒子さん!こっちこっちー!!」

黒子「あら、そこの席に初春達がいましたですの」

御坂「じゃあ荷物お願いね。私、オーダー頼んでおくから」

黒子「宜しくお願いしますですの。ちなみに私はお姉様の食べかけで十分ですので
  それでお姉様との間接キッスをグヘヘゲフ!!」グキッ

御坂「だぁから止めい!!黒子の奴もフツーのセット買っとくから!」

鳴護「いらっしゃいませー! ご注文をどうそ!」

御坂「えっとー、あら?貴方」

鳴護「えっ? あ!」

御坂「あの路上ライブの人だよね!?」

鳴護「は、はい! この前は見て下さいましてありがとうございます!」

御坂「いえいえ大した事してないし、でもライブ本当に良かったわよ」

鳴護「またあの界隈でライブやりますんで、良ければまた見にきて下さいね」

御坂「分かった、今度は友達も連れてく。鳴護さんっていうのね?」

鳴護「あ、名札……はい! 宜しくお願いします!」

御坂「そうそう注文だったわね。じゃー色々頼んじゃおうかな」

鳴護「ありがとうございます、ではご注文をどうぞ!」

絹旗「やっと来れましたね超B級チェーン店マグロナルド」

フレンダ「結局、学園都市にマッグがないのは不自然だった訳よ!」

滝壺「店の中から信号が来ています……」

麦野「シャケ弁が置いてなければ、どの店も同じだっつの」



真奥「いらっしゃいませ! 注文をどうぞ!」

フレンダ「……」

絹旗「フレンダ超黙ってますけどどうしたんですか?」

フレンダ「あっ、いや、その結局私はテリヤキバーガーが食べたい訳よ!!」

滝壺「フレンダの信号から動揺が伝わってきます……」

麦野「惚れたなフレンダ」

フレンダ「」

麦野「じゃあ私の番だな。シャケ弁セットあるかしら?」

真奥「あの……そういったものは当店では……
  その代わり当店自慢のフィレオフィッシュセットは如何でしょうか?
  新鮮な北海道産タラを使用しておりますので魚がお好きな方にもお薦めです」ニコッ

麦野「むっ……じゃあそれにするわ。
  それと、チキンタツタセットとダブルバーガーもね。店内でお願い」

真奥「ありがとうございます! 脇に下がって少々お待ち下さい!」

麦野「……悪い男じゃないみたいね」ボソッ

絹旗「麦野が超デレた!?」



浜面「やっと厨房やれると思ったら何でこんなクソ忙しいんだよ!?
  誰だよテリヤキとフィレオとチキンタツタとダブル同時に頼みやがった奴は!?」

姫神「黙って。手だけ動かして。」

食蜂「あらぁ、こんな所に素敵なお店があるじゃない☆」

縦ロール「女王、ここはマグロナルドと言いまして
  庶民の為のファーストフード店で、決して女王のお口に合うとは……」

食蜂「えいっ☆」ピッ

縦ロール「女王、是非入りましょう!」

食蜂「ふふっ♡」



真奥「いらっしゃいませ!」

食蜂「あらぁ、いい男じゃない?」

真奥「ご注文をどうぞ! 何になさいますでしょうか?」

食蜂「そんな事より、私とあとでちょっと付き合ってもらえるかしらぁ♡」ピッ

真奥「……お客様? そのようなご要望にはお応えし兼ねますが……」

食蜂「あらぁ!? 貴方、私の操作力が効かないのぉ!?」ピッピッ

真奥「あー……若い女性向けでしたら
  こちらのヘルシーベジタブルセットは如何でしょうか?」

食蜂「もぉいいわぁ!!!」ドシドシドシ

縦ロール「お待ち下さい女王! し、失礼しました……」

千穂「どうしました真奥さん?」

真奥「さぁ……」

土御門「おお! いつの間にかこんなトコにマグド開店してるんだにゃー!」

青髪「何でも学園都市初のマグド店舗らしいんやで!!」

上条「あー、俺パスな。補習午前中で終わったから、ちょっと買い物とか
  行きたいしな(インデックスの食費なんとか抑えなきゃなぁ……)」

青髪「そんなつれない事言うんやないでぇ!!
  マグド言うたら若い店員のおねーちゃんが可愛い! これ豆知識やで!!」

土御門「俺は義妹で間に合ってるが、まぁ付き合ってやらんでもないぜよ」

上条「いやそれは良いけどお金が……」

青髪「そんな上やんにはこのクーポン券付きチラシをやるわぁ!」

上条「む……100円バリューセット!?」

千穂「いらっしゃいませ!ご注文をどうぞ!」

青髪「むほーー! さっそくワイの好みの巨乳女子高生が相手してくrグムム!!」

土御門「あーこいつちょっと変だから気にしないでやってにゃー」

千穂「は、はあ……」

姫神「いらっしゃいませ。ご注文は。」

上条「ひ、姫神!? ……なぜここでバイトしているのでせうか」

姫神「社会勉強。あと小萌先生宅での生活費も補充。」

上条「あぁ、そうなんだ……えと、この100円セットって何でもいけるの?」

姫神「いける。というか私が許可。」

上条「おぉ! サンキュな姫神! じゃあこのビッグマッグセットと……」

真奥「っちょっちょ! 姫神さん駄目だよ!! あっすいませんお客様!
  ちょっと今日開店なもので不慣れでして、大変失礼しました!」

上条「え……じゃあ100円で何でも頼めるって言うのは……」

真奥「はい、100円セットでしたらこのパイとシャカチキとデザート、
  あとドリンク類のみとなっております」

上条「あぁ、ガックシ……じゃぁこの激辛シャカチキ1個」

真奥「ありがとうございます! 脇にずれて少々お待ち下さい!」

姫神「……ごめん。」

上条「いいって姫神。仕事に慣れないうちは仕方ないさ」

真奥「お客様、こちらシャカチキ激辛1つになります!」

上条「ああ、どうも」バキン!!

真奥・上条「「!?」」

上条(右手に彼の手が触れたら……何かの能力か魔術が解けたのか?)

真奥(何だ?急に何か俺の身体から力が抜けたような……!?)

真奥「うっ……」フラッ バタッ!

千穂「ま、真奥さん!? どうしました!? 大丈夫ですか!?」

休憩室

真奥「ふぅ……大丈夫だよちーちゃん。これくらいで」

千穂「駄目です! もう少し横になってて下さい!」

真奥「いやいや、これ位で倒れるなんて俺もまだまだかな」
  (いや……あの男の手に触れたらこうなった。あの男……何者なんだ?)

千穂「じゃ、私はカウンターに戻ってますんで」



千穂「いらっしゃいませ! ご注文をどうぞ!」

一方通行「あァと……シャカチキとアイスコーヒー下さィ」

千穂「は、はい! 以上で宜しいでしょうか?」

一方通行「以上だと言ってンだろォが」

千穂「し、失礼しました!(この人なんか怖い!?)」

千穂「お、お待たせしました……シャカチキとコーヒーでs」ポロッ パッシャーン

一方通行「おィコラてめェ!! 何こぼしてンだよォ!!」

千穂「すすすすいませんでしたぁ!!!」

真奥「大変申し訳ございませんお客様、お召し物に掛かったりはしませんでしたか?」

一方通行「あァ……それは大丈夫だけどよォ」

真奥「こちら、代わりのアイスコーヒーとなります。
  サービスクーポンをお付け致しました。ありがとうございました!」

一方通行「どォも」

千穂「真奥さん、フォローありがとうございます!」

真奥「んーん。これ位問題ないよ。ちーちゃんも大丈夫だった?」
  (しかしあの男、身体に物凄い負の感情を溜め込んでいた……?
  お陰で魔力が少し補充されて体調が元に戻ったが……学園都市って一体何なんだ?)

ぼちぼち再開します。

その晩

真奥「……っつー事があったんだよ」

芦屋「そうですか……ひょっとしたら学園都市には、
  何らかの魔力文明が隠されているのでしょうか」

漆原「ん~、それって例の、学園都市の ”能力者” って奴?」

芦屋「確かに……学園都市には、魔力とは異なる ”能力” というものが存在し
  あの都市に集う学生は皆、その能力取得の為の訓練を積むとか」

漆原「だとしても、真奥の言う魔力を消し去る能力者って本当にいるのかな?」

真奥「ああ……こりゃ本格的に調べるべきかもな」

鈴乃「魔力を消し去るとは本当か!?」バタン!!

真奥「おいおい……男所帯もとい悪魔所帯の魔王城に平気で突っ込んでくるなよな」

鈴乃「魔王城に突入するのは大法神教会の武官として当然の事。
  それよりも……魔力を消す男がいるのか!?」

真奥「ああ居たよ居た。それよりもドア閉じてくれ。蚊が入ってきて敵わん」

芦屋「魔王城には蚊取り線香を買う余裕が無いのでな」

鈴乃「蚊に血を吸われる悪魔がどこの世界に居るのだ……
  で、その男はどこに居るのだ? 是非大法神教会にスカウトしたい!」

真奥「そんなの知るか。多分第七学区のどっかに住んでんだろ」

芦屋「もし魔王様がご存知だったとしても、ベルに教える事は無い」

鈴乃「……そうか、なら仕方ない」クルッ パタン

芦屋「妙にあっさりと引き上げましたね」

真奥「んー……ほっとけば?」

翌日

真奥「よしよし、みんな慣れてきてるみたいだな。
  これなら俺達が居なくなっても大丈夫そうだな」

千穂「そうですね真奥さん! 特に鳴護さんはもうベテランさんみたいですよ!」

鳴護「そんな事ないです。もっともっと勉強しないと」

真奥「その殊勝な心掛けもいいね。俺から店長さんに
  早く時間帯責任者になれるよう進言しておくよ」

鳴護「あっ、ありがとうございます!」

真奥「おっ新しいお客さんだ。いらっしゃいまs……!?」

千穂「恵美さんにアラス・ラムスちゃん!? 鈴乃さんも!?」

恵美「どーも」

鈴乃「ご苦労だな」

アラス・ラムス「ぱぱにー、ちーねーちゃ!」

鳴護「ぱ、パパ!?」

真奥「いや鳴護さんそれ誤解!! いや誤解じゃないけど微妙に違うっていうか
  つーかお前らなんでココにいんの!!!」

千穂「皆さん、通行証発行してもらったんですか!?」

鈴乃「いや、ココだけの話私もエミリアも壁をひとっ飛び出来るからな」

恵美「あと私は天光透幕っていう姿見せない法術使えるし。
  それに、アラス・ラムスがパパに会いたいって聞かないもんだから」

真奥「お前らそれ捕まるぞ……」

鈴乃「まぁいい。暫くの間ここに陣取らせてもらうぞ。
  何しろ例の男を是非ともスカウトしなければならんからな」

真奥「いーけどお前らちゃんと注文しろよ。タダで長居されては溜まらねえからな」

恵美「しかし、真奥の奴本当にそんな奴に出くわしたのかしらね」

鈴乃「さあな。まあ我々もこれを機会に学園都市内部の調査も出来て
  一石二鳥ではないか」

アラス・ラムス「ままー、おそと、ひこーせん?」

恵美「ええ、飛行船飛んでるわねー。確かに、凄いテクノロジーよね」

鈴乃「この科学技術の一部でいいから、エンテ・イスラに持ち帰ったら
  どんなに素晴らしい事か……」

恵美「そうね……私なら、父さんの残した農地を復興させる為に使うかな」

鈴乃「エミリア……むっ!?」

恵美「何かしら、今けっこう近くで魔力が使用された気配を感じたわね」

鈴乃「真奥は気付いていない様子だな」

恵美「ったく鈍感ねアイツ」

木崎「よしアリサちゃん、後でマッグカフェに来てくれ。
  アリサちゃんのレベルならカフェを任せても良いだろう」

鳴護「えっ!? は、はい!! やった!!」

真奥「おー、まあ気負わず頑張れよ」

木崎「入れ替わりで姫っちがカウンターに回ってくれ」

姫神「了解。よっしゃ。」

真奥「……気合い入れるのも淡々としてるよね」

木崎「浜面は厨房のままで良し」

浜面「……なんか俺だけ名字でしか呼ばれてない気がするんだが」

真奥「えーっと……」

姫神「さて。エプロンを外して。」ファサ

真奥「おぉう!?」チャリーン

姫神「いけない。十字架を落とした。」

真奥「おっと、俺が拾うよ……ツッ!?
  っっっいっっっっってえーー!!!」

姫神「どうしたの。」

真奥「っこ、この十字架に触ったら物凄い激痛が……」
  (まるで聖法気に直接触れたみたいな痛みだった……!?)

姫神「このケルト十字架は。特別製。」

真奥「と、特別製? ケルト十字架?
  ……ちなみに、どこで手に入れた奴なの、それ?」

姫神「ひみつ。ただ私は。十字教徒じゃないけど。」

真奥「へ、へぇ……(そういえばこの世界じゃ
  大法神教会に似た宗教で十字教というのがあるらしいけど
  まさか、大法神教会と繋がりがあるわけないよな……)

今日の。はたらく魔王は。テンポが良かった。
ーーーーーーーーーー

真奥「いらっしゃいませ!」

佐天「へっへーん! また来ちゃいましたぁ!!」

初春「居心地良いですからねー」

真奥「ようこそいらっしゃいませ。ご注文はいかがでしょうか?」

佐天「今日はマッグハッピーセットのパンケーキで!」

御坂「もうミーティングの場所がココで固定になっちゃいそうね」

黒子「私としましてはお姉様と逢い引き出来るのであればどこでも宜しいんですの」



鳴護「いらっしゃいませ!」

御坂「あっ鳴護さん! また来ちゃった。今日も色々頼んじゃおうかなー」

鳴護「ありがとうございます! マッグフルーリーセットなど如何でしょうか?
  あと皆さん、奥にマッグカフェもありますのでそちらでおくつろぎ下さい!
  私も後でそちらに参りますので」

佐天「おぉー! 素敵なカフェじゃない!?」

木崎「いらっしゃいませ。ご注文は宜しいですか?」

初春「アイスカフェモカ1つにアイスキャラメルラテ1つで」

黒子「私達はカプチーノとオレンジフレーバーラテ1つずつですの」

木崎「かしこまりました。少々お待ち下さい」

御坂「マッグにしては何かすごく本格的じゃない?」

黒子「あの店員の方はマグロナルド・バリスタの称号を頂いているようですの」

初春「壁にバリスタの証明書貼ってありましたね」

佐天「へぇー、何かカッコイイ……」

木崎「お待たせ致しました」

佐天「いっただっきまーす…………!!」

初春「ごくん……お、おいしぃ……」

黒子「常盤台のカフェで出されるコーヒーより遥かに美味しいですの」

御坂「こんなの只のファーストフード店で出されるレベルじゃないわよ」

木崎「ふふっ……皆さんおかわりは如何ですか?」

佐天・初春・黒子・御坂「「「「お願いします!!!!」」」」

佐天「……あれ?」

初春「どうしました佐天さん?」

佐天「なんか窓の外で、緑の髪で変な白いスーツを着た人がこっち見てたんだけど」

黒子「気のせいじゃありませんの?」

佐天「そんな事ないわよー。一瞬だけど目が合っちゃったんだもん」

御坂「うわー、ちょっと怖いそれ」

佐天「もうどこにも見えませんけどね」

??「……やっと見つけたぞ、姫神秋沙。果然、ここに居たとはな」

??「ムッ……隣に居るのは……断然、聖人クラスの力を感じる……!?
  当然、まるで神裂かアックアに近い潜在力……」

??「更に近くにいる奴……超然、この波動は……魔力だと?」

??「……クックック、必然、これは面白い」

今日は。早く帰れたけど。帰りにネコがストーカーしてきた。
ーーーーーーーーーー

上条「はぁ……今日の補習もようやく終わってくれたぜ。
  しかしインデックスのお陰で今日も金欠……どうしてくれませうか」

????「おい、上条当麻」

上条「ぅわあっ!! ……何だよステイルか全く、いきなり真後ろから声かけるなよ」

ステイル「ちょっと来い」

上条「おいおい、一体何なんでせうか!? こちとら無一文の学生を掴まえて
  カツアゲした所で何も出てきません事よ!?」

ステイル「相変わらずバカか貴様は……今から先日の後始末だ」

上条「はぁ……? って事は三沢塾の件だよな?
  でもあれはもうアウレオルスを ”殺した” 事で解決したんじゃねーのか?」

ステイル「あぁ、本人はな。
  しかし ”ダミー” が生き残ってたとしたら?」

上条「だ、ダミーだと!? あいつら三沢塾ごと吹き飛ばしたんじゃなかったか?」

ステイル「確かにそれはその通りだ。
  だが三沢塾が入っていたビルの地下に、ダミーの保管庫があったのさ。
  先程、学園都市のアンチスキルとやらが事件の後処理で立ち入った時に
  偶然アンチスキルによって保管庫の封が解けたらしい。
  それで目下、絶賛脱走中というわけさ」

上条「何てこった……で、ダミーの行き先は分かってんのか?」

ステイル「そんな事、考えなくても分かるだろう?」

上条「…………姫神の所か!?」

ステイル「ふん、さすがに少しは頭が回るようだ」

上条「って事は今頃アイツはマッグにいるぞ!! 丁度混んでる時間帯じゃねーか!」

ステイル「余計な犠牲者が出ないうちに早く始末すべきだろうな」

恵美「なんか結構な魔力持っている奴が近づく気配するんだけど」

鈴乃「また、バーバリッティアの一党か?」

恵美「分からないわ……でも何かちょっと違うかも」

鈴乃「外で出迎える準備をすべきだな。ここは一般客が多すぎる」

恵美「そうね、一度店を出ましょ」



鈴乃「ここなら人通りが少ない。ここで出迎えよう。
  しかしエミリア、気付いたか?この街の違和感を」

恵美「えっ……? そういえば何か変かも」

鈴乃「ああ、街をすっぽり何かが覆っているようで、ソナーも中々効きにくいのだ。
  むっ、来たぞ。かなり敵意をむき出しにしているようだな」

アラス・ラムス「ままー、きっちゃう?」

恵美「ええ、場合によってね」

鈴乃「ホーリービタンβの予備、飲んでおくか?」

恵美「今はまだ大丈夫。奴の姿が見えたわよ!
  止まりなさい貴方! 何者なの?」

ダミー「……憮然。貴様らのような部外者に話す事は何も無い……
  そこをどけ。邪魔だ」

恵美「そう、なら結構よ……天光飛刃!!!」ヴォン!!!

鈴乃「おいいきなりか」

恵美「先手必勝よ!! ……あれ?効いていない?」

ダミー「リメン……マグナ!!」ゴォオオオオオ!!!

恵美・鈴乃「「っきゃあああーーー!?」」

鳴護「皆さん、おくつろぎでしょうか?
  飲み終わったカップ、お下げしますね」

御坂「くつろいでるも何も、凄い居心地良いじゃないこのカフェ」

初春「新しいっていうのもありますけど、
  何よりコーヒーが美味しいですよね!」

佐天「あの木崎って店員の人、バリスタの称号もらってるみたいだけど
  それだけであんな美味しいコーヒー作れるもんなの!?」

鳴護「さぁ……私も木崎店長の事、あまり知らないんですよ」

黒子「あのお方、店長さんでしたの?」

佐天「すっごい美人さんでしたよね、モデルみたいにすらっとしてて」

初春「大人になったらあんな風になりたいですよねー」

御坂「あ、そうだ。鳴護さん、今度店長にお願いして
  ここで歌ってみたらどうかな!? お客さん集まるかもよ?」

鳴護「えっ……!? 出来るのかな……?
  ちょっと後で、店長に聞いてみます!」

御坂「そうなったらまた絶対見にくるからね!!
  ……鳴護さん? どうしたの?」

鳴護「……あ、いや、外に……」

御坂「外?」

ガシャンパリーン!!!

姫神「いらっしゃいませ。ご注文をどうぞ。
  クリスプセット1つで。承りました。クリスプワンプリー。」

真奥「カウンター回せるようになったね姫っち、
  出来れば、もう少し大きな声が出せると良いね」

姫神「姫っちと言われると。少し恥ずかしい。」

真奥「まぁ店長にあだ名で呼ばれるようになると、もう戦力として
  ちゃんと認められている証拠だからね。堂々としてればいいよ」

姫神「そういえば。厨房のはまづらは。」

真奥「えーっと……まぁ彼は彼で……」

浜面「畜生……! どいつもこいつも俺をバカにしやがって……」



姫神「まあ。どうでもいいけど。」

真奥「ははは……あ、いらっしゃいまs……!?」

姫神「……!!!」

ダミー「俄然、探したぞ姫神……さぁ、私と一緒に来い。
  今一度、私のアルス・マグナを完成させて目的を果たすときだ……」

姫神「貴方の言う事には。もう従わない。」

真奥「えっと……どちら様でしょうか? 姫っちの知り合いなの?」

恵美「まおおおおおーーー!!」

真奥「恵美!? 鈴乃も外で何やってんのってかボロボロだけど!?」

鈴乃「さっきは油断したが今度こそ仕留める!!」

恵美「天光炎斬!!!」ゴォオオッッ!!

ダミー「断然! リメン・マグナ!!」ゴォオオオオオ!!!

真奥「うぅわあー!! お前ら店の中で暴れるなぁー!!!」

来客「きゃああーーー!!」「うわわぁーー!!」

姫神「真奥さん。この店が大変な事に。」

真奥「てて店長に見つかったらヤバいだろーーがーーー!!!」

ダミー「姫神……当然、貴様がそう言うのは予測していた。
  しかし今回は他に2人も得物を見つけたので貴様はもう不要。
  必然、まず一人目を黄金錬成で固めておこう!」ゴォオオオオオ!!!

真奥「なな、何ぃいいーーー!?俺!?」ガキィン!!

ダミー「ふっ……果然、やるな貴様……
  どこの魔術師の一門かは知らぬが、当然、貴様の身体を頂く事にしよう!」

恵美「かっ身体を、いい頂くででですっって!?」

千穂「真奥さんゴミ分別終了しましt……ってどうしたんですか!?」

真奥「ちーちゃん来るな!!」

ダミー「俄然、邪魔だ!」ヴォン!

千穂「きゃああーーー!!」

真奥「ちーちゃん!! ちーちゃんに何しやがる……!!!」ミシミシバキバキ!!

ダミー「む……唖然。これが貴様の正体か」

鈴乃「逃げた来客の負の感情を吸ったようだな」

真奥「心配は要らねえ、これはまだ変身の第一段階だ。
  店の中が壊れたり店長にバレたりするといけねえから外に出ろ。
  店長にバレたら俺でも消し炭にされる程やばいからな」

恵美「胸を張って言うな」



鳴護「きゃあああああーーーーーー!!!」

真奥「め、鳴護さん!?」

鈴乃「マッグカフェの方から聞こえたぞ」

ダミー「フッフッフ……当然、私は一人だけじゃないからな」

真奥「何だと!? 恵美!鈴乃!! お前らカフェの方に行ってくれ!!」

恵美「言われなくても分かってるっつーの!!」

真奥「ちーちゃんは姫っちを連れて裏から逃げて!!」

千穂「分かりました!」ダダダッ

真奥「さて、そこの河童野郎……
  ちーちゃんは無事だったから良いとしてもだ、
  よくも俺が働いている店で狼藉を働いてくれたものだなぁ、え?
  俺が魔王だって事、店長にバレたらクビだぞクビ!
  それに店こんなにしやがって! 改修費用どんだけ掛かると思ってんだ!
  タダでさえ魔王城は火の車だってーのに余計な借金抱えたらどーすんだ!!
  もしそうなったら芦屋の手で貴様をキュウリの酢和えにしてやるからな!!!」

ダミー「憤然、貴様、私の力を見くびるなよ」

真奥「いいだろう、来いよ。
  そう言えば、いい打ち出の小槌持ってんじゃねーか。
  それで店の改修分、ぽんぽんと金を打ち出して貰うとありがてえぜ」

ダミー「憮然、リメン・マグナをそんな下世話な事に使うわけがない」

真奥「そうか……じゃあさっさと叩き潰させてもらうぞ」

ダミー「……必然、私の方が術式では勝るのだ!!」

真奥「それを世間じゃ死亡フラグっていうんだよ!! 覚えとけ!!」バキッッ!!

鳴護「……うぅ」

御坂「一体誰よアンタ!? 鳴護さんを離しなさい!! どこに連れてくつもり!?」

ダミー2「フッ……厳然、貴様らには知る必要のない事だ」

佐天「あの鏃を振り回したら、周りが溶けた金だらけに……!?」

黒子「ジャッジメントですの! 婦女暴行の現行犯で拘束しますわ!!」

ダミー2「憮然……バカか貴様は。リメン・マグナ!!!」ヴォン!

初春「白井さん危ない!!」

黒子「間一髪ですの」ビュン!!

御坂「何なのよあの黄金の鏃は!?」

黒子「全くなんて奴ですの……あの鏃で能力を増幅しているようですわね」

佐天「黄金を出す能力者なんて聞いた事無いけど」

御坂「しかし鳴護さんを離さないと電撃も超電磁砲も放てないじゃない」

ダミー2「クックック……さて、連れて行くとしようか」

鈴乃「待て貴様!! どこの悪魔かは知らんが、大法神教会の名に於いて貴様を討伐する!!」

恵美「その子を離しなさい!! たたっ斬るわよ! 離してもたたっ斬るけどね!!」

御坂「えっ……誰?」

黒子「失礼ですがここは一般の方の出る幕では」

佐天「あの女の人が持ってる剣……紫に光ってる!?」

初春「浴衣着た女性の持ってる大きな槌も光ってますね……」



恵美「あの女の子、どうにかして離せないかしら」コソコソ

鈴乃「よし、私が目くらましさせるからエミリアは後ろから行ってくれ」

恵美「分かったわ!」

鈴乃「おい河童悪魔、こっちだ」ダダッ

ダミー2「憮然!貴様達が幾ら束になっても無駄だ! リメン・マg「武光裂波!!」

ビカッッッ!!!

ダミー2「グゥウアアアア!? 目がぁ!?」

恵美「天光炎斬!!!」ゴォオオッッ!!

ダミー2「グゥハァアアアアア!!!」

鈴乃「よし! 離したぞ!!」

黒子「ここは私が確保しますの!」ビュン!! ガシッ!! ビュン!!

初春「白井さんナイスキャッチです!」

御坂「今度は私の番よぉーーっ!!!」バチバチッ

黒子「あっいけませんお姉様」

御坂「食らえぇっ!!! 雷撃の槍!!!」バババッバババ!!!

ダミー2「グギギギッギギッギギッギ!!!」

恵美・鈴乃「ヒイイイイイッ!!!」

御坂「あっご免」

黒子「だから言いましたのに……」

佐天「あちゃー、感電してるわ」

上条「はぁ、はぁ……どーにか店の前に着いたと思ったら」

ステイル「一体何が起こっている……!?」

上条「店の前がメチャクチャじゃねーか」

ステイル「むっ、あの男は……?」

上条「おいおい、ダミーを素手で押し倒してるぜ!?」



真奥「ふぅ……結構手こずったな。
  魔力全部使っちまったし。しかし一体何物なんだコイツ?」

ダミー「……ゲホッ」

黄泉川「アンチスキルです! 通報を受けて駆けつけてきたじゃん!」

木崎「やっと来ましたね。犯人は全員、店員が拘束しましたので」

鉄装「ありゃー、店舗がぐちゃぐちゃ……」

木崎「……全く」



御坂「あ、あの……大丈夫でしたか!?」

恵美「んー……まぁ、大丈夫……」

鈴乃「しかし、あれが君の持っている ”能力” なのか?」

御坂「えぇ、まぁ……」

黒子「こちらのお方、御坂美琴の能力はレベル5の発電能力・通称超電磁砲ですの」

恵美「へぇー、そういうの初めて見た」

鈴乃「確かに、法術とは異なるものなのだな」

佐天「お姉さん達が使ったのも能力ですよね? 何て能力なんですか!?」

初春「そう言えば、皆さんの使ってた道具にもAIM拡散力場が纏ってましたよね?」

恵美「AIM……? 何それ?」

鈴乃「ああ、聞いた話だと、何でも能力を扱うのにそれが必要だとか」

佐天「そうですよそう! AIM拡散力場が見える位の能力って凄いですよね!」

鈴乃「……そうか! 分かったぞ。
  どうもこの学園都市に漂う違和感の正体が」

恵美「何よそれ」

鈴乃「多分、そのAIM拡散力場とやらは我々の扱う聖法力でも魔力でも無い
  より根源的で中性的な力の事なのだ。それが学園都市中を満たしている。
  それが人間の心理状態によって聖法力にも魔力にも遷移する訳だ」

恵美「って事は……学園都市が一種の魔界とか天界みたいなもんなの?」

鈴乃「まぁ、そこまで言ってしまっていいのかどうか……」

初春「あのー……その魔力とか魔界とか、何なんですかそれ?」

御坂「なんか凄くファンタジーな内容なんだけど」

恵美「あんな能力持ってる子に言われたくないわね……
  あら?アラス・ラムス、ちょっと待って……」

佐天「あれ?どっか行っちゃいましたけど」

鈴乃「すぐ戻ってくるだろう」

恵美「はいはい、お腹空いたのー?」

御坂「確かにすぐ戻ってきt……えぇ!?」

アラス・ラムス「おなかすいたのー!!」

初春・佐天「「可愛いーーー!!」」

恵美「じゃあどこかでおやつ食べましょか」

アラス・ラムス「うん!! おやつー!!」

御坂「この子、名前なんて言うんですか?」

恵美「アラス・ラムスよ」

黒子「アラス・ラムス……外国の方でしたの?」

恵美「えーっと、まあそうかな。
  あ、ちなみに私は遊佐恵美っていうの。宜しくね」

鈴乃「鎌月鈴乃だ」

佐天「遊佐さんに、鎌月さんですね!
  えっと、私は佐天涙子です!でこっちは……」キャッキャウフフ

真奥「……すいません」

木崎「何を謝るのだまーくん。これは不可抗力だろう」

真奥「いえ、その、何か……」

木崎「私はアンチスキルから、三沢塾という廃施設で犯罪を犯した容疑者が
  この店に立て篭ろうとした、そう聞いている」

千穂「そうだったんですか?」

木崎「やれやれ、犯人の正体も知らないで捕らえたのか、まあ無理も無いか。
  それにしても犯人を見事捕らえたのだ、これは表彰ものだぞ」

真奥「あ、ありがとうございます! ですが……お店が」

木崎「ああ、ものの見事にぐちゃぐちゃだ。
  暫くは営業再開出来んな、改修が必要だ」

姫神「大変。申し訳ありません。」

木崎「だから何を謝るのだ? まあ君達は店舗が再開するまでバイトは休止だ。
  学園都市の学生だから学園外の店舗に行かせる訳にいかないしな」

真奥「鳴護さんはどうなりました?」

木崎「ああ、アリサちゃんなら救急車で運ばれたが特に別状は無いらしい」

千穂「良かった……」



浜面「チクショー!! 何で真面目に生きようとするといつもこうなんだよ!?
  クソッタレもうスキルアウトに戻ってやるぅ!!!」

屋上

ステイル「奴らの正体は一体何なんだ?」

神裂「分かりません……
  ただ言えるのは、少なくとも十字教関連ではないでしょう」

ステイル「まぁ、僕としてはインデックスに関わらなければ
  それで良いと思うけどね」

神裂「しかし問題は……あの子の方です」

ステイル「鳴護アリサ。潜在的に奇蹟の力を有する存在だね」

神裂「それが学園都市に居る事が問題です。聖人クラスの存在に学園都市が
  干渉をしてくるようなら……何らかの措置が必要でしょう」

帰りの列車内

鈴乃「結局、魔力を打ち消すという男には会えずじまいだったな」

恵美「それどころじゃ無くなっちゃったからねー」

鈴乃「しかし、学園都市にあの魔術師……
  リメン・マグナというのは錬金術の一種だぞ。
  そんな輩がひょっとしたらこの地球にはまだゴロゴロ居るのかもな」

恵美「そういえば銚子の天祢さんもそうだったし」

鈴乃「それが、我々エンテ・イスラの世界にどういう影響を与えるかをも
  これから考えねばならぬかも知れんな……」

そこは、静謐な闇の密室。
しかし、難攻不落の壁を一瞬で飛び越える白い存在が場を俄にかき乱す。



アレイスター「……中々面白い話を聞かせてもらったよ。
  エンテ・イスラのガブリエル」

ガブリエル「んでまぁ、こっちの争いに地球が絡んでこないように
  一応、協定を結ぼうと思ってさ」

アレイスター「そのような事は、ロンドンかローマに行けば済む事であろう」

ガブリエル「あー、一応行ったんだけどね両方ともさ。
  でもあのさ、ローラを言いくるめるのって実は凄く骨が折れるんだよね。
  んでローマはローマで堅っ苦しくてさー」

エイワス「なかなか興味深い提案である事は間違いないね。
  しかし我々がそれに同意したからと言って、下がそれに従うかな?
  それもまた fgxc 混 daw 沌 no2sm であり興味深いのだけどね」

アレイスター「ふむ……エイワスもそう思うのだね。
  全ては大いなるプランの流れにある……」

ガブリエル「やれやれ……じゃあこっちはこっちで勝手にやるからね?」



その密室は再び闇に還る。


ここまで読んで頂きありがとうございました。

次にネタが出てくればまた再開したいと思いますが
今回はここまでという事でご容赦願います。

>>1です。
乗っ取られるのもアレなんで、現在書き留め中のやつをさわりだけ載せます.


ーーーーーーーーーー

プロローグ

もう8月も半ば、お盆休みを過ぎて東京は再び活気と熱を帯び始める。
しかしここ銚子では、平日には常連サーファー以外はあまり人も来なくなる頃だ。
その街の一画、古ぼけた喫茶店に
とある男女が何やら気難しそうにアイスコーヒーを睨みつけていた。



××「それで……例の件は収拾がついたのよな」

○○「当たり前だろうが。防人の使命だからな」

××「それはそうと……そのバイト連中の事だが、報告の通りだとすると
  これはちょっと厄介なのよな」

○○「という事は……建宮」

建宮「異世界からの訪問者(ビジター)という事よ」

○○「……だろうな」

建宮「この件については、女教皇様も気にかけておられる」

○○「おい、また彼女を余計な事に巻き込んではいまいな」

建宮「大丈夫だ、まだ何もしていない。
  しかし女教皇様の幼なじみが事件に関わっていたとあっては、
  気になるのは当たり前なのよな。
  貴様も元天草式で聖人候補だったのだからな、
  行動にもう少し注意を払うべきよな、大黒天祢」

とある寮の廊下



インデックス「で、とーまは私をほっておいて勝手にマグロナルドってお店に
  行ったんだよね?どーしてなのかな!?」

上条「い……いや、インデックスさん?
  あの時はいきなり土御門達に連れてかれたから
  インデックスさんに連絡する暇がなかったんですけど……」

イン「あとそのお店には、あいさも働いてたって聞いたんだけど
  とーまもあいさも何で私に黙ってたのか分からないんだよ!!」

上条「ま、また今度食べさせに連れて行ってあげますですよ!?
  しかし今は慢性金欠病に冒されてですねギャーーー!!!」ガリッ

イン「とーまーーー!!!こうなったらとーまの頭を齧るしかないかも!!」



土御門「あちゃー、上やんまた病院送りだにゃー」

上条「っつ土御門!頼むどーにかして!!」

土御門「まぁまぁ上やんならその程度どうって事ないんだにゃー。
  ……それよりも、大事な話があるんだけど、ちょこっといいかにゃー?」

上条「何だ?……後ろに居るのはステイルか?」

ステイル「そのマグロナルドの件なんだが、ちょっと調査しないといけなくなった」

上条「!」

上条「……って事だったんだけどよ」

土御門「なるほどにゃー、あのマグロ事件にはそういう背景があった訳だにゃ」

ステイル「……フン、上条がもう少し走るのが速ければ
  こんな結末になる事もなかったのだけどね」

上条「おい!俺は前の戦いで腕をちぎられたばっかなんだぞ!!
  病み上がりであんなに走れるかぁ!!」

土御門「まぁまぁ、という事はだにゃ……
  ダミーを倒したというそのマグロの店員が一番怪しいんだぜよ」

ステイル「ま、まぁそうだな(鳴護アリサの件は上条には黙っておかないとな)」

上条「で、どうするんだ?」

ステイル「とりあえず、僕らは”必要悪の教会”の部下と一緒に
  学園都市外をしらみつぶしに調べる事にするさ」

土御門「俺も補習が終わり次第合流するにゃー。
  あ、上やんはダメだぜよー。小萌先生の特別レッスンがあるそうだからにゃー」

上条「んぐっ……はぁ、不幸だ……」

ヴィラ・ローザ笹塚

真奥「おい芦屋!今日は昼飯代500円くれ!」

芦屋「どうしたのです魔王様!?今までは千穂様のお弁当があったではありませんか」

真奥「ちーちゃんは朝から部活。練習試合で昼頃までかかるってさ」

芦屋「にしても500円とは……魔王様、少し自重できませんでしょうか」

真奥「何でだよ……流石にもうマッグのランチセットは喰い飽きたしさ
  丁度店の近くにすぎ家がオープンしたんでそこの焼き肉丼が喰いたいんだけど」

漆原「あっ真奥が焼き肉丼なら俺、にっかぼっか弁当の唐揚げ丼がいいなー」

芦屋「貴様は大人しくベルの聖法気うどんを啜っていろ!!」

漆原「うぅ、うどんはもう飽きたんだよぉ……」

芦屋「電気代が掛かる生ゴミ処理機がぜいたくを言うな。
  魔王様の貴重な労働によってそのネット環境が維持出来ているのを忘れるな」



鈴乃「ふっ、隣は何を騒いでいるのだ……」

アラス・ラムス「すずねーちゃ、んどんー」

恵美「しょうがないわよ、3人の食費を1日1500円で抑えようってんだから」

鈴乃「ふん、私の聖法気入り精進料理のどこが気に入らないのだ」

恵美「さあさ、あんな連中ほっといて、こちらも朝ご飯にしましょ」

アラス・ラムス「あさおはんー、いたたきまーう」

地デジ対応TV「先日、第七学区の三沢塾で発生した学生行方不明事件に関して
  霧ヶ丘女学院の学長は記者会見を開き……」

芦屋「それで漆原、貴様は地球の魔力資料収集の成果は挙がっているのか?
  一日中ネットをやって挙がっていなかったら……」

漆原「っちょちょい待って芦屋~!!!
  ネットの世界はエンテ・イスラ並みに広大無辺で果てしがないんだよ!?」

芦屋「魔王様、如何致しましょう」

真奥「うむ、遠慮は要らん、やれ」

芦屋「はっ」ぷちっ

漆原「ぅうわあああああーーー!!!芦屋が電源落としたぁー!酷いぃ……」グスッ

芦屋「ふん、少なくとも私は、図書館だけでは成果が上がらないのを見越して
  最近では近所の古本屋を巡るなどして工夫しているのだぞ」

真奥「古本屋?ブコフみたいなやつか?」

芦屋「いいえ魔王様……ブコフは確かに品揃えは良いでしょうが、所詮チェーン店。
  最近発行された本しか出回っておりません……
  逆にいかにも潰れそうな個人経営の古本屋の方が、掘り出し物を得やすいのです!」

真奥「何だかよく分からんが凄そうだな。その様子だと、ひょっとしてもう成果が?」

芦屋「はい!!よくぞ訊いて下さいました!
  実は、昨日とある古本屋に立ち寄りましたらば……」

そう言って芦屋が、部屋の隅に置いてあった鞄からある本を慎重に取り出した。

真奥「……これは!?」

芦屋「はい魔王様・・・手に取るだけでもう魔力の漲りを感じるでしょう」

真奥「うむ、一見すると古びた茶色い革張りの本だが……
  ほのかに黒い煙のようなものが……これは明らかに魔力……!!」

漆原「でも、これって地球の本だよね?
  地球でこんな魔力を持つ物ってあったんだ……」

真奥「……ゴクリ」

「ゴトッ」

「「「ビクゥッッッッッッ!!!」」」
隣の部屋からいきなり物音がしたので、全員が鈴乃の部屋の方を振り向く。



アラス・ラムス「ぁああーーー!!!」

恵美「あらあら、うどんこぼしちゃったの?」

鈴乃「心配ない、すぐ拭き取ればシミにはならない。おかわりもあるぞ」

恵美「ごめんなさいね、ベル」

鈴乃「気にするな」



芦屋「……うむぅ、安普請にも困ったものですね」

真奥「はっ! お、おいっ! 芦屋、隣の鈴乃達には気付かれないようにしろ!
  お前の服の中に入れて本の魔力を隠すようにしとけ」

芦屋「はっ、魔王様!」

真奥「しかし、この本にはアルス・マグナ?と書いてあるみたいだな」

芦屋「はい魔王様……地球のラテン語はケントウリエント(中央交易言語)と
  かなり近似しておりますから……解読も容易でしょう」

真奥「よし芦屋! 今日はこの本の解読を行ってくれ」

芦屋「ははっ!! では漆原。貴様のノートパソコンを少し借りるぞ」

漆原「えぇーー!? 図書館で調べてくりゃいいじゃん!」

芦屋「その図書館で色々メモを取るよりも、ノートパソコンの方が効率的であるし
  その後の分析も容易ではないか。その為もあってノートパソコンの購入を
  承諾したのだぞ。決して貴様の暇つぶしの為に買ったわけではない!」

漆原「そぉ、そんな……じゃ、その間僕はどーしたらいーの!?」

芦屋「貴様は部屋の掃除でもやってろ」

漆原「……うぅ、またネットカフェに引き蘢ろうかな……」

学園都市、第七学区でも熱帯夜明けのクソ暑さは学園外と一切変わらない。
学園都市であるなら、せめて都市全体をドームで囲って
エアコンを効かせる位の技術はある筈なのだがと上条は思う。

上条「んでインデックスさん……なんで貴方は
  マスクメロン味のポテチを朝から頬張ってるんでせうか……?」

イン「んん!だってとーま、朝ご飯未だ作ってくれないんだもん!
  もうお腹すき過ぎて我慢出来ないかも!」

上条「はぁ、ごめんな、今から作るからさぁ……
  だけどさ、確かそのポテチは、俺が退院する時に神裂が餞別にって
  何袋か買ってくれたものだったよなぁ。
  その日の内にあらかた食べちゃうってどんだけ!?
  しかも最後の1袋俺が楽しみに隠しておいたのに!?」

ステイル「うるさいぞ上条。
  貴様がインデックスをちゃんと養わないからこんな事になるんだがね」

上条「んでステイル……お前は何でこんな所にいるんだよ?
  学園都市外を調べるっつってなかったっけか?」

イン「すている、はいこれ、麦茶なんだよ!」

ステイル「あぁ、ありがとう」ゴクゴク

上条「おうい、なけなしの麦茶を飲んだからには、説明を求むぞ」

ステイル「では早速だが、貴様には私と一緒に学園都市外に出てもらおう」

上条「……は?」

ステイル「……貴様にまた借りを作るのは全くもって気が進まないけどね。
  でもこれは神裂のたっての希望でもあるからな」

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