夏海「それならついでに愛の告白でもしちゃいますかー?」キシシ
夏海「となれば、ターゲットは勿論……」
夏海「ねーちゃんねーちゃん、ウチチョコ作ったんだけど──」ガラッ
このみ「こっっんにっっちはーー!!!」
夏海「おーこのみちゃん、タイミングいいような悪いような……」
このみ「え、なになに? チョコくれってことー?」
夏海「違う違う、逆だよ~」ニヤニヤ
このみ「へ、逆?」
夏海「はい、このみちゃん。これウチからの本命チョコ」スッ
夏海「…これでウチと付き合って下さい!」バッ
このみ「却下♪」ニコッ
夏海「うわっ、即答…。一秒も考えんかったねー」
このみ「だってなっちゃん、笑ってるんだもん。冗談なのバレバレだよー?」
夏海「そっか、んじゃねーちゃんも騙せんかな…」
夏海「くそぅ、ウチは一体何の為にチョコ作ったんだー!?」
このみ「あげる為じゃないの?」
夏海「こうなりゃ自分へのご褒美に…!」ペリリ
このみ「たんまたんま! 私、なっちゃんでも騙せそうな人知ってるよー」
夏海「え、マジで?」ピタッ
このみ「うん、だからちょ~っと電話貸してくれるかなぁ?」
夏海「いいよいいよ、ウチに協力してくれんならじゃんじゃん使っちゃってよー!」アハハ
このみ「じゃ、お構いなくー♪」ガチャ
夏海「……」
夏海(…ん、電話?)
このみ「あ、もしもしひかげちゃん?」
夏海「ぶっ!?」
このみ「私、このみー。緊急事態なんだけど、今すぐ村へ戻ってきてくれるかなぁ?」
夏海「ちょっとちょっと、このみちゃん! ただのイタズラで東京から呼ぶのはちょっと……」
このみ「え~、時間かかるなら新幹線使えばいいでしょ? 緊急事態なんだよ?」
このみ「来ないと絶対後悔するよ? 村のみんなに恨まれるよ? それでもいいの?」
夏海「来たら絶対後悔するし、恨まれるのはウチだよ!!」
このみ「とにかく出来る限り早く来てねっ!」ガチャ
夏海「あ…」
このみ「……」
夏海「……」
このみ「…ナイスサポート?」
夏海「いやいやいや、やりすぎでしょー!? オバサポだよ、オバサポ!!」
このみ「ひかげちゃん来るまで時間あるだろうし、なっちゃんちで時間潰してていいよね?」
夏海「うんまぁ、別にいいけど…」チラッ
夏海(ひか姉が新幹線に乗る前に、なんとか電話して阻止せねば!)
夏海(居間にはねーちゃんが居るハズ。ねーちゃん、なんとか時間稼いで──)トタトタ
小鞠「あ、夏海ー。私これから蛍んちでチョコ交換しに行くんだけどー」
夏海「は?」
このみ「小鞠ちゃんもチョコ作ったの?」
小鞠「あ、このみちゃん来てたんだんだ」
小鞠「小鞠ちゃんもって、このみちゃんもチョコ作ってきたってこと?」
このみ「へ? …あ~じゃあ最初は小鞠ちゃんにあげるつもりだったんだ」チラッ
夏海「……」
小鞠「?」
このみ「ううん、こっちの話。行っておいでよ、小鞠ちゃん♪」ニコッ
小鞠「じゃあ夏海も居ることだしゆっくりしてってね、このみちゃん」ガララ
ピシャ
このみ「なっちゃん、時間まで何してよっか?」
夏海「え~っと、最近発掘したゲームがあんだけどやってみる?」
このみ「うん、やるやるー! 2人プレイ出来るんでしょ?」
夏海「で、出来ると思うよ。多分」
夏海(このみちゃん、もしやウチのもくろみに気付いて……)
夏海(頼む、ひか姉! まだだ、まだ新幹線に乗らんでくれー)
カチカチカチ
このみ「あ、なっちゃん! そっち行ったらやられちゃうよー」
夏海「え? うわぁ!? …あ~即死トラップあったのかー」
このみ「も~、私の残機使っていいから復活しなよ」
夏海「その前にウチ、トイレ行ってくるわ」スクッ
夏海「このみちゃん、ウチそこのステージ苦手だから1人で進めちゃってー」
このみ「はいはい、残機増やしとくから戻ったらちゃんと復活してよね」
夏海(よっしゃー! 電話するチャンスとうら~~い!!)グッ
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