デパート
照「咲、仲直りの記念に何でも好きな物を買ってやるよ」
咲「そんな…、私はお姉ちゃんと仲直り出来ただけで…。別に物なんて」
照「私の気が済まない。プロの契約金も入って来るし何でも買ってやる」
照「さぁ、好きな物を選べ!財布は任せろ」バリバリ
咲「じゃあ…、この文庫本とか?」
照「1000円じゃないか。もっと高い物を選べよ」
咲「うーん。高い物かぁ…、あんまりブランド物の洋服とか鞄とか興味ないような」
照「家電でもいいぞ」
咲「むむむっ、携帯はお父さんに買って貰ったばっかりだし。洗濯機も冷蔵庫もまだまだ使えるし」
照「なにかないのか?服にでもする?私が選ぼうか」
咲(お姉ちゃんの洋服のセンスはあんまり良くないからなぁ)
咲「あっそうだ!」
咲「お姉ちゃん、少し高い買い物だけどゲーム機とか駄目?」ウルウル
照「ゲーム機?意外だな。ゲームとかするのか」
咲「龍門渕の沢村さんがすごく面白いゲームがあるってこの前言っててね。私はゲーム機何も持ってないから……」
照「ふーん。そう言えば私も持ってないな。よし、いいぞ。二台買おう」
咲「えっ!?」
照「店員さん、この新型携帯ゲーム機下さい。ピンク色以外で」
店員「赤と茶色とかどうでしょう?」
照「咲、色は何でもいい?」
咲「じゃあ私は赤がいいな。お姉ちゃんの髪の毛の色みたい」
照「じゃあ私は茶色だな」
店員「ゲームソフトなどご一緒にいかがでしょうか?」
照「モンハン下さい」
照(確か亦野と菫がやってたゲームがそんな名前だった。亦野が剣士で菫が弓兵らしい)
照「咲、好きなゲームソフトを選べ。何なら複数でもいいぞ」
咲「こ、これ下さい///」スッ
店員「はい、オスタッチでございますね?」
咲「……///」コクコク
咲「やった…、とうとう手に入れてしまった…、ふふふっ」ニヤニヤ
照(チラッと見えたけど、何か男の子がいっぱい映ってたゲームっぽい)
店員「お買い上げありがとうございましたー」ペコリ
駅
照「じゃあ…、また東京に戻るよ」
咲「うん。このゲーム機大切にするね♪」
照「咲も気が向いたらモンハンやってみるといい。まっアクションゲームなんて咲には無理か」
こうして照は東京に戻った
照「あっ…、ピンクに会うの忘れてた。咲に悪い虫がつかないように見守るのお願いするの…ってあいつが居たら大丈夫か」
照「さて私はハンマーでやってみようかな」ポチッ
照「おおっ、なかなか難しい」ピコピコ
数日後
和「咲さん、お弁当一緒に食べませんか?」
咲「……」ウトウト
和「咲さん、咲さん!さーきーさーーーーん!」
咲「うわっ!?のののの和ちゃん!なに?」ガタッ
和「さっきからずっと呼んでましたよ。目の下にクマ出来てませんか?」
咲「えー、そう?」ゴシゴシ
和「お昼ご飯一緒に食べましょうよ。須賀君も優希も食堂に行きましたよ」
咲「……ご、ごめんね。今日は部長と食べる約束してて」
和「今日は?今日『も』の間違いじゃないですか」
咲「えへへ、部長はもうすぐ卒業しちゃうし会える内に会っとかないとね」
和「……」ジトーーー
咲「じゃあ!急ぐから」タッタッタ
食堂
久「レディースランチ二人前ね」
オバちゃん「はいよ」
京太郎「へへっ助かります」
和「はぁ~~~~~」ガクッ
優希「また今日も部長の所かじぇ?」
和「はい…、咲さんを部長に取られてしまいました」
優希「んー咲ちゃんと部長っていつの間にかそんなに仲良くなってたのか」
久「誰と誰が仲いいって?」
優希「そりゃー部長と咲ちゃんが仲いいって…、ぶちょー!?」
久「学食のレディースランチ食べた事ないから、久しぶりに登校したわよ」
和「久しぶりですか?」
久「うん、そうよ。それが何か?」
和「では咲さんは私に嘘ついてまで誰と…」フラッ
~~~~~~~~~~~~~~~~~
和「最近、咲さんが構ってくれません。妙に冷たいんです」
久「あら~」モグモグ
京太郎「そうか?いつもの咲と変わらないと思うけど」パクパク
優希「麻雀は弱くなったような気がするじぇ。集中してないと言うか」ズルズル
久「最近の牌譜とかある?」
京太郎「携帯にデータで残してますよ。これっす」パカッ
久「うわ~、咲。放銃しすぎ……」
優希「な?弱くなったじぇ」
京太郎「対局中によく席を立つんだよなー。それで戻って来て、すぐ放銃したり」
和「麻雀に不運はつきものですので、咲さんの不調は気にしないようにしてましたがやはりおかしいですよね」
久「恋の病で不調だったりしてね」
和「!?」ビクッ
京太郎・優希「ほほ~」
和「そんなオカオカカカカルトああああありえません!」
久「全国大会で咲は大活躍だったからねぇ。宮永照の妹である事も雑誌で取り上げられたし」
優希「そう言えば大会後、男子に喋りかけられるようになったって言ってたじぇ」
和「そんな事私にも何も」ガーン
京太郎「クラスの男子の間で咲さんカワイイが流行ってるぞ」
和「今頃気付いたんですか!?」
久「つまりもう恋人が出来てもおかしくないって感じなのね」
和「いやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」ガクガク
久「そう言えば先週の事なんだけど…」
回想
咲「部長、お昼休みって部室に入れますか?」
久「んんっ?鍵さえあればもちろん入れるわよ」
咲「あのっ…、鍵を一つ貸して貰えませんか?」
久「まこと私しか持ってないけど。まあ私はもう行く事が少ないしね」
咲「一年生も誰か持ってた方がいいと思います」
久「和に預けようかと思ってたけど…、別に咲でもいっか」ジャラ
久「思えばこの鍵を手放した事は高校入って初めてかも」
咲「え?」
久「一年生の頃ね。部員は私一人だけだったから、よく部室で一人きりでご飯食べてたのよ」クスッ
咲「へぇー……」
久「咲には友達が多くていいわね。和に優希に須賀君。みんなでよく遊んだりするの?」
咲「そうですね、日曜日とか…」
咲「ゲームしたいけど」ボソッ
久「え?なんだって?」
咲「いえ、いい友達に恵まれたなーって。三年間ずっと仲良くして欲しいです」ニコッ
久「そんな事を言ってたのよ。もしかして昼休みに部室で…」
京太郎「……」ムクムク
久「ピーーー―したり、ピーーー―したり、ズキュンズキュンって!」
優希「いや~~~ん」
和「」ブクブク
久「あははー、流石にあんな草食系小動物みたいな咲が部室でそんな事するわけないって」
和「うぷっ…」
和「……」ゲロロロロ
優希「ぎゃああああ!和ちゃんがリバースしたじぇ!」
京太郎「ばっちぃ」
久「そんなわけでまこからもう一つの鍵を借りて来たわよ」
優希「京太郎は?」
和「すいません、私の汚物が服にかかってしまったみたいで……」
久「着替えに行くって言ってたわね。私達だけで咲が一人で部室で何をするのか調査しましょう」
ガチャン
久「咲?いるー、おーい。咲」
シーン
テクテク
久「むっ!?足音よ、みんな隠れて!私と優希はロッカー。和はベッドの下に」
和「は、はい」
ガシャン
咲「はぁ~~~、スッキリした」フキフキ
咲「昼休み終わるまでに次のステップに進みたいなぁ」ポチッ
ロッカー
優希「せ、狭いじぇ」ムギュウゥゥゥ
久「我慢しなさい」
久(次のステップ?やはり恋愛関係かしら)
咲「なぁ…、わた…いや俺達、付き合ってもう一ヶ月だろ?そろそろ触っていいか?」
ベットの下
和「は!?」ガタッ
和(ぐっ…、我慢です我慢)
「……やっぱり咲君も男の子だとエッチな事も考えますよね」
咲「当たり前だろ!毎日お前の事ばかり考えてるよ!」ムフー
ロッカーの中
久(咲が男言葉?いやはや…、これは意外と言うか何と言うか)
咲「なぁ!いいだろ!?いいよな!」
「そ…、そのぉ…、僕にも心の準備が///」
咲「俺はもうとっくに準備出来てんだ!心も体も」
「はぅぅぅぅ~~///」
咲(押し倒すって選択肢なんでないのかな)イライラ
ロッカー
久「咲って意外に積極的なのね。私でもあんな風に迫ったりしないわよ」
優希「相手の男が弱すぎるんじゃないのか?声は女の子っぽいような気もするけど」
久「ここからじゃ相手がよく見えないわね」
咲「少しだけ、咲っちょ!咲っちょだけだからさァ!」
「……わかりました」グスン
「部室の鍵は閉めて下さいね、誰かに見られると困りますから」
咲「いやっほおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
咲「鍵閉めようっと」
カシャン
咲(あっ…、現実世界の部室の鍵を閉めちゃったよ。まぁいいか。見られたら恥ずかしいし)
咲「気を取り直して」コホン
咲「おらぁ、服脱げよ」
「う、上だけですよね?」プルプル
ベッドの下
和(うぷっ…、さっき吐いたのにまた吐きそうです)
咲「ふひひひ…、いい筋肉してるなぁ…」ポチポチ
「あまり見ないで下さい///」
咲「ずっと思ってたぜ。お前の体こんな風に撫でまわしたいって」ポチポチ
咲(最近のゲーム機って高性能だなぁ。液晶を指でつつくと反応してくれるし)
「あんっ…、やんっ…、さ、さ咲君!さっきから胸(板)ばかりっっ」
ロッカー
久「あちゃ~、始まっちゃった……」
優希「流石に止めないとまずいんじゃないのか///」
久「そうねぇ…一応部室だし…。それとも優希。今ここで私とイチャイチャする?」ギュッ
優希「じえぇぇぇぇぇぇ!?!?!??!」
「さ、咲君!今日は言って貰ってないですよね?」
咲「あぁん?何をだよ」ポチポチ
「僕と付き合ったら毎日愛してると言ってくれるって約束ですよ」
咲「言葉にしなくてもわかってるだろ?男の子は素直になれねー時もあるんだよ」
「むぅ~!じゃあ、もう触らせません」
咲「それは困るよ~」ポチポチポチポチ
ティンテロリン
好感度-1P
咲「しまった、素が出ちゃった」
「今日は早退します。咲君、意地悪するし」ムスッ
咲(私の至福の昼休みが……、せっかくいい所まで行ったのに)
咲(よーし、このタイミングで)ポチッ
咲(マイクの音量を上げて)
咲「誰も居ないよね」キョロキョロ
「咲君は僕の体目的で近づいたんですね、はっきりわかりました」
咲「一度しか言わねぇからよーく聞けよ!私は!!!!お前!いや…」
咲「原井和希ぃぃぃぃぃぃを世界で一番愛してるううぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」
ガタッ
咲「だ、誰!?」
和「……」ユラッ
和「たった今…、私は失恋しました…」ポロポロ
咲「和ちゃん!居たの!?」
和「申し訳ありません、ベッドの下に隠れてました」ポロポロ
咲「えぇ~///」
咲(聞かれちゃったかぁ…、恥ずかしいから部室で一人でご飯食べてたのに)
和「和希さん、男性の方ですよね?」
咲「う、うん。そうだよ」
和「咲さんを幸せにすると誓って下さい…。でなければ…」ポロポロ
和「少し失礼します」チーーーン
和「原井さん、貴方は咲さんを一生愛してくれ…ええっ!?」
咲「紹介するね。私の彼氏の和希君だよ」
ゲーム機を見せる咲
和「は?んんっ!?!?!?えっ…、ちょっと待って下さい!えっ!?」
結局
久「なんなのよー、部室でゲーム機持ち込んで一人で食べてただけ?」
優希「咲ちゃん、水臭いじぇ。ゲームくらい私達に気にせずやってくれたらいいじぇ」
和「ゲーム機の持ち込みは校則違反です」
咲「ごめんね。私の彼氏、すぐ拗ねちゃうからね///愛の言葉を囁くのは恥ずかしくて」
「咲君、キスしてもいいですよ」
咲「わーい!キスコマンドが新しく出て来た!」ブチュー
久「……Wow」
優希「……じぇ」
和「うらやましい」
久「ねぇ、このゲーム男のキャラしか居ないって聞いたような?」
咲「はい、男の子しか居ませんよ。男同士の恋愛シミュレーションですし」
和「女の子同士の恋愛シミュレーションしかやった事ありません」
優希「ゲームで恋愛?」
咲「楽しいよ!時間を設定すれば、一緒にデートしたりメール届いたりするしさ」
久「まぁほどほどにね」
終わる
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