妹「兄との近親恋愛が黒歴史すぎて死にたい」 (31)

友「えと、どういうこと?」

妹「そのままの意味だよ……あああああ、もういやぁぁ……!」 ジタバタ

友「あのー、私の記憶だと一週間くらい前に会った時はラブラブだったよね?」

妹「知らない知らない知らないっ!」 ジタバタ

友「でもキスプリクラ自慢してたよね?」

妹「言うなあああっ!!」 ガバッ

友「ひぇっ!?」

妹「そんな事実はなかった、一切なかったの! いい!?」 ガシッ

友「痛い痛い痛い! 肩痛いから! 放してっ!」

妹「はあ、はあ……」

友(取り乱しすぎで正直ドン引きだけど)

友「お兄さんと何かあったの?」

妹「兄の話はやめて……」

友(面倒臭いしもう帰ろうかなぁ)

妹「……一昨日ね、オフ会に行ったの」 スッ

友(あ、結局話すんだ)

友「何の?」

妹「……近親恋愛コミュの」

友「へー、そんなのあるんだ」

妹「小さいのだから、そんなに知られてないし。でも本物の人しかいないの」

友(世の中いろいろな人がいるんだなぁ)

妹「アドバイスもして貰ってたし、兄と上手くいった記念にオフ会しようって話になって」

友「それがどうしてこうなったの?」

妹「……ソックリだったの」

友「ん?」

妹「兄は用事で来れなくなって、私一人で行ったら……オフ会に来てた兄妹がソックリのブサイクだったのッ!!」

友「おふっ! そ、そんな強調して言わなくても……」 

妹「だって! だって、すごいブサイクだったのよ!?」

友「う、うん、それはわかった、わかったけど、それでなんで?」

妹「その同じ顔のブサイクが、オフ会の間ずっとイチャイチャしてるのよ!? ここは養豚場!? 養豚場ナウなのッ!?」 ドンッ

友「おうふ……っ、ぷ、ぷふ……っ!」 プルプル

妹「私と兄も周りからあんな風に見えてるかと思うと……」

友「冷めちゃった?」

妹「当たり前でしょ! 耐え切れないわよ、あんなの!」

友「ふーん。で、お兄さんの方はどうしてるの?」

妹「……それは、その」

友「まだ何も話してない状態?」

妹「だ、だって、今更……なしなんて言えなくて……」

友「あー。もしかして妹ちゃん、あの告白本当にしたの?」

妹「それは」

友「えーと、『偶然兄妹に生まれただけで、もし私が地球の反対に生まれたとしても、必ず巡り会って兄を好きになる運命』?」

妹「いやあああああああああああああああああああああああッ!!!?」

友「あ、今のは二行目だよね。でもあんまり覚えてないなぁ、後でメール読み直しておくね」

妹「消して! 消せ、今すぐ消せぇぇ!!」

友「あ、『でも私と兄は普通の人達よりも二倍愛し合えるんだよ?』って五行目だった?」

妹「ぎゃあああああああああ! ひぃいいいいいいっ!!?」

妹「ごめんなさい、ごめんなさい、生まれてきてごめんなさい」 ブツブツ

友「あはは、妹ちゃんは大袈裟だなぁ」

妹「実の兄に告白した恥晒しでごめんなさい……」

友「大丈夫だって。ドッキリだったって事にしちゃえば許してくれるよ」

妹「ドッキリ……?」

友「うん。だってデートしたりキスしたくらいでしょ? ちょっと過激なドッキリだって言えば大丈夫だよ!」

妹「そ、そうかな?」

友「そりゃエッチまでしてたら手遅れだけど、まだそこまでの関係にはなってないんだし」

妹「う、うう、うぅぅうっぅうぅぅぅぅう……っ!」 ブルブル

友(地雷踏んだー!)

妹「ち、違うの、あれは、あれはちょっといい雰囲気になって、それで!」

妹「え、エッチとかじゃなくて、そう、コミュニケーション! 兄妹のコミュニケーション!」

友「う、うん、そうだね、コミュニケーションだね! 現代の貞操観念なんてそんなものだよね!」

妹「そう! そうだよ! 今の若者にとってはエッチなんてただのコミュニケーションだよっ!!?」

友「スナック感覚だよね!」

妹「買い食いみたいなもの!」

友「二度も三度も変わらないし! 処女でもないかぎり全然おっけー!」

妹「あああああっ!! ああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」 ドタバタッ

友(一面地雷原……)

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