エヴァ「大好きなアドルフさんをお前ら何かに渡すもんかぁああ!!」(20)


ポクッ!


ハゲTF「………」


エヴァ(…アドルフさん)ポクッ


『恐ろしいか?エヴァ』 『大丈夫だ』


エヴァ(……させない)ポカポカ


『必ず…っ、助ける…!』


エヴァ「は…離れろ……連れて行かせるもんか…っ!」ドンッ


ハゲTF「じょうじょう ぎじじ」


エヴァ「こっ、こんなに…こんなにボロボロになっても庇ってくれた…!こんなに疲れきるまで戦ってくれた…アドルフさんを…!!大好きなアドルフさんを…!!お前ら何かに渡すもんかぁああ!!」


エヴァ(アドルフさんを守れるのなら…もう……何もいらないッ!!だからありったけを…)


エヴァ「わああああああ!!」



カッ!!



彼女が確固たる決意をした瞬間、彼女の体に変化が起きた

全身の筋肉が盛り上がり、美しく長かった金髪は、天にも届くほど伸びていた

彼女のあまりの変貌に仲間達は…



ワック「エヴァ……さん…?」ガクガク



さん付けするのであった



エヴァさん「……」ゴゴゴゴゴゴゴ


遠方より、それを確認した者がいた



アレックス「!!…班長……3時の方向に何か……金色の髪が空高く伸びているんですが…」


ミッシェル「………お前、ふざけてんのか?」


アレックス「ふざけてないですよ!!マジですって!!」



また、この時の様子を間近で見ていた者がいる


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アドルフ・ラインハルト(27歳) ドイツ南米第五班 班長



アドルフ「両手が千切れ、顔も少し抉られていましたが、辛うじて生きていたんです。もちろん死ぬ一歩手前だったから目を開けることすら不可能だったんですが……野性の本能ってヤツですかね?その瞬間は直ぐに目を覚ましましたよ」


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アドルフ(エ…エヴァ…なのか?)


エヴァさん「アドルフさん……今、仇を取りますね」ゴゴゴゴゴゴゴ


アドルフ(あ…ありがとう……ございます)


エヴァさん「FIRST……COMES ROCK」ギリギリ


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アドルフ「彼女はそう呟くと右拳を握り締めました。直ぐにわかりましたね、アレを喰らったら死ぬって」


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ハゲTF「ぎっ、ジ……!!ジィイイイィイィイ!!」ワナワナ


ダッ!


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アドルフ「ええ、奴らも感じたんでしょう…死の恐怖を。その場にいたTFは、まるでウサイン・ボルトのように一目散に逃げましたよ」


アドルフ「え?その時の彼女の様子ですか?……知りませんよ。だっていきなり爆音がしたと思ったら、地面がめくれていて彼女がいなくなっていたんですから…
そして『ボッ』っという音が聞こえたので、その音がする方に目をやると、彼女が仁王立ちして上空を見ていたんです。で、俺も見上げたらあのTFが空高く舞っていたんです」


アドルフ「その後ですか?…TFがゆっくりと落ちてきて彼女がそれを殴った。ただ、それだけです。何故、飛んで逃げなかったのか?それは簡単です。その時、TFは既に死んでいたんですから」


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ハゲTF「」ヒュウゥゥゥ……


エヴァさん「JAN KEN……」ギリッ



ボッ


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アドルフ「ええ、粉々でした。まるでそこには最初から何も無かったんじゃないかと思うぐらい粉々でした。それからしばらくはジャンケン恐怖症になりましたよ。今でもグーだけは絶対に出しません」


アドルフ「その後彼女は網で捕まった仲間を助けてから、崖の上にいたTF達を殺しに向かいました」


アドルフ「……はい、その通りです。俺が確認できたのはそこまでです」



「では、そこからは私が話しましょう」


イザベラ・R・レオン(享年19歳) ドイツ南米第五班 船員



イザベラ「死んで上空を漂っていた私からはバッチリ見えていました。……はあ?なんで私がいるのかって?固いこと気にすんなよ、話の続きを聞きたいんだろ?まったく…もうタメ口でいいよな?で、崖の上に降臨した彼女は一言呟いたんだ」


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エヴァさん「THIS WAY…FOLLOW ME…」ゴゴゴゴゴゴゴ


TF「」ガクガク


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イザベラ「誰がついていくかってぇーの。奴らも一斉に逃げ出したわ。もちろん、彼女がそれを許すわけもねぇが、その時の彼女の怒った顔はこの世の者とは思えなかった……思い出しただけでも鳥肌が立つぜ。あの時私は、後ろから胸を揉むのはもうやめようと決意したんだ……ん?既に死んでるから揉めないんじゃないのかって?………それもそうか」


イザベラ「じゃ、話を戻すぞ。その後は悲惨だった……速すぎて彼女の動きは捉えられなかったが、ゴキブリ共が次々と爆発していったんだ。白濁液が飛び散ってて、本当に汚ねぇ花火だったぜ。3分…いや、2分ぐらいかな。全てのゴキブリを駆除するのに掛かった時間は…」


イザベラ「…さて、ここまでいいだろ。これ以上長くこっちにいると、爪楊枝をくわえた先輩に怒られるし、私はそろそろ戻るわ……班長と皆によろしく言っておいてくれ。じゃあな」


フッ…


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ズザァァ


エヴァさん「サンドラさん…班長の…アドルフさんの容態は?」ゴゴゴゴゴ


サンドラ「…まだ微かに息があるけど……残念ながらもう……」ポロポロ


アドルフ「エ…エヴァ………さん」ハァ ハァ


エヴァさん「アドルフさん!!」ゴゴゴゴゴ


アドルフ「仇を取ってくれて…ありがとう………ございます……み…みんなを…頼んだぞ………いえ、頼みます…」


エヴァさん「……アドルフさん、私はみんなを守りませんよ」ゴゴゴゴゴゴ


ワック「エヴァさん!?」


エヴァさん「私達を守ることが出来るのは、アドルフさんしかいませんから…」ニゴ


アドルフ「!!ま……まさか…エヴァさん…!」


エヴァさん「私のこの力をアドルフさんに分け与えれば助けることが出来るはず……」ス…


アドルフ「だが…そんなことをしたらエヴァさんは……!!」


エヴァさん「わかってます……私のアイデンティティーである胸が……まな板になってしまうでしょう…」ゴゴゴゴゴ


サンドラ(……え!?それだけ?)


アントニオ「」ガーン


エヴァさん「シーラちゃんよりも小さく…もしかしたら、カナちゃんと同じぐらいになってしまうかもしれない……確かにそれは悲しいことです」ゴゴゴゴゴ












加奈子「ん?」


マルコス「どうした?」


加奈子「……何か今、悪口を言われたような気が…」←A


故・シーラ『私もそんな気がした…』←B


ジャレッド「お前ら、もう少し緊張感を持てよ!ゴキブリ達に囲まれてるんだぞ!?」


エヴァさん「でも、それでアドルフさんが助かるのなら、私は………貧乳でいい!!」グッ!



カッ!!



大きな閃光が彼らを包み込んだ



燈「ほ…本当か…?アレックス…」


アレックス「あ…あぁ…五班(ドイツ)のいる方向で何か大きな…爆発…か?よくは見えないが一瞬何か光って、天まで伸びていた金髪が無くなった……」


ミッシェル「……アドルフ………そこで一体何が起きてるんだ!気になって、一班の救援に集中できないだろ!!」クワッ


燈「ミッシェルさん!落ち着いてくださいよ!!」


ザッ


ジョセフ「アドルフさん…何とか無事だったんですね」


アドルフ「……あぁ」


ジョセフ「…あれ?エヴァちゃん…だよね?」


エヴァ「はい、そうです…」


ジョセフ「何か…雰囲気変わったね(特に……胸が小さくなってる?)」


エヴァ「実は私……貧乳になってしまったんです。おそらく…Aです」


ジョセフ(………残念だな。一度でいいからあの巨乳を揉みたかったのに…)シュン


アドルフ「それよりジョセフ班長…他の班員はどうしたんですか?」


ジョセフ「近くの洞窟に避難させてるから心配ないですよ」


アドルフ「そうですか…じゃあこいつらもそこに避難させてくれませんか?」


ジョセフ「……その間、アドルフさんはどうするつもりなんですか?」


アドルフ「俺は……火星のゴキブリ達を一匹残らず駆除してくる」


ジョセフ「なっ!?さすがに一人じゃ無理ですよ!それに脱出機も壊れているんですよね!?」


アドルフ「今の俺に脱出機は必要ない…」バチバチ


ジョセフ(え!?アドルフさんの周りの電気…いつもと違う気が……)


エヴァ「アドルフさん…必ず帰ってきてくださいね。じゃないと……私の胸が大きくなりませんから…」


アドルフ「あぁ…必ず元の大きさに戻してやる」


ジョセフ(どうやって?………って聞いたらマズイよな)


アドルフ(さて…いくか)バチバチバチ







アドルフ「神速(カンムル)」シュン



Fin




悔いはない

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