メデューサ「ワイズマンやグレムリンが死んだ……」スマフォカチャカチャ
メデューサ「傷跡から魔翌力が流れて回復もしなくなって、残りが少ない」カチャカチャ
メデューサ「人間として生きるべきなのかな……」カチャカチャ
メデューサ「モンハンしよ……」3Dsピッ
メデューサ「はぁ……ゴアちゃん強すぎる」デデーン
メデューサ「町へ行こう……」
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?町?
メデューサ(ミサ)「町へ出たのはいいが、何をするべきか……」
メデューサ(ミサ)「試しに服でも見ようか」
?服屋?
メデューサ(ミサ)「あ、この服かわいい」
メデューサ(ミサ)「……高い……」
メデューサ(ミサ)「思えばお金というものを持ってなかったな」
メデューサ(ミサ)「はぁ……」
???「お前、メデューサか」
メデューサ(ミサ)「き、貴様は…!!指輪の魔法使い?!」
晴人「お前、生きていたのか?!」
メデューサ(ミサ)「生憎ね」
晴人「またゲートを狙ってんのか」
メデューサ(ミサ)「どうだか……」
晴人「お前……!!」クビモトガッ
メデューサ(ミサ)「今の姿の私に暴力を振るえば、あなたが悪者でしょう?」
晴人「……」スッ
メデューサ(ミサ)「ここは場所を移しましょう」
公園
メデューサ(ミサ)「ここならゆっくりと話せるでしょう」
晴人「あんな所で何をしていた」
メデューサ(ミサ)「ただ服を見ていただけよ」
晴人「嘘臭いな」
メデューサ(ミサ)「どう取るかはあなた次第よ。だけど、これだけは言っておくわ。私はもう、魔翌力は少ないの。だからもう、人間を襲わないわ」
晴人「だがお前は今まで沢山の人を殺した!!それはもう、消すことはできない!!」
メデューサ(ミサ)「確かに……それは確かね。たくさんの人を私は……いずれは償うつもりよ?ただ今は人間として生きたいの」ブランコ
晴人「本当に人間になりたいのか」
メデューサ(ミサ)「なりたい訳ではない……」スッ……
メデューサ(ミサ)「しばらく人の振りをしたいだけよ」クチビルチュッ
晴人「?!?!?!」
晴人「な、なにを……!!」
メデューサ(ミサ)「フフ……少し人間らしいことをしたかっただけよ」
晴人「お前……」
メデューサ(ミサ)「ねえ、指輪の魔法使い。ひとつお願いがあるの」
晴人「なんだよ」
メデューサ(ミサ)「しばらくの間、私と恋人ごっこをしてほしいの」カアァ
晴人「な、なに言ってんだ?!俺にはコヨミガが……」アタフタ
メデューサ(ミサ)「あれは人形でしょう?」
晴人「コヨミは人間だ!! 」
メデューサ(ミサ)「魔翌力を与えなければ動けないのが本当に人間と呼べるのかしら?それに……」ジッ
晴人「な、なんだよ?」
メデューサ(ミサ)「その指輪からはあの人形の魔翌力を感じるわ 」
晴人「あ……」
メデューサ(ミサ)「すなおに言ったら?あの子はもういないと」
晴人「コヨミは……お前の言う通りだ。肉体は死んだ。だが、魂はこの指輪に……」
その後、晴人とメデューサはしばらくの間だけ形だけの恋人となった。
ショッピングモール
メデューサ(ミサ)「ふふ、今日はイヴよ? 何を買おうかしら?」ルンルン
晴人「そうだな……やっぱり料理の材料か?」
メデューサ(ミサ)「そうね。私は味はわからないけれど、こういった雰囲気を楽しむことは好きなのよ」
晴人「へぇーそうなのか」
メデューサ(ミサ)「ふふ、料理といっても私は食べたことも作ったこともないの。だから料理りはあなたに任せるわ」
晴人「わかったよ」
メデューサ(ミサ)「冗談よ。ちゃんと私が……」
晴人「ん?どした?」
メデューサ(ミサ)「あの子は……」
仁藤「あ??!俺もキマイラも腹減ったな?なんかねえのかあ?」
しばらく休憩します。
仁藤「お?!晴人に真由ちゃんじゃねえか!どした?デートか?」
晴人「ちげえよ。デートでもないし、この子は真由ちゃんでもない」
仁藤「あ?ん?真由ちゃんじゃなかったら……もしかしてメデューサか?!」
メデューサ(ミサ)「ッ!」
晴人「違うから。ただの似た人だよ。少し前に友達になってな、今日はただ買い物に付き合っているだけだからな」
仁藤「なーんだ、そういうことかよ!俺、仁攻介ってんだ宜しくな!」
メデューサ(ミサ)「私、理彩と言います。よろしくお願いします」
仁藤「お!七面鳥とかあんじゃん!マヨネーズつけるとえめえぞ!!」
晴人「それはお前だけだからな」
メデューサ(ミサ)「あの、私少しお手洗いに……」
晴人「おうわかった。ここで待ってるから」
メデューサ(ミサ)「お願いします」タタタ
仁藤「……で、やっぱりあの子……」
晴人「あぁ、あの子は……」
仁藤「皆まで言うな。わかってるってーの。んで、なんでメデューサなんかと一緒にいんだよ?」
晴人「実はな……」
仁藤「人間として生きたいだあ?!」
晴人「あぁ。だから頼む、見逃してやってくれよ」
仁藤「そんなもん無理に決まってんだろ?!相手はファントムだぞ!お前を絶望させようとしてるかも知れねーんだぞ!!」
晴人「そんなことはわかってる!!だけど、今は!今だけは……人間らしさを残してる!俺は希望を守る魔法使いだ。だから、俺はあいつの【希望】を守りたい……!!」
仁藤「晴人……わーたよ。今日は見逃さしてやるかさ。だけどよ、もしあいつが人を襲ったときは……」
晴人「その時は俺が倒す……必ずな」
仁藤「ああ」
晴人「あと、輪島のおっちゃんと相談したんだけどさ、他のやつらには言わないでくれるか?」
仁藤「なんでだよ」
晴人「たぶんみんな、知ったらあいつを敵視してしまう……特に真由ちゃんは」
仁藤「そうだな……黙っといてやるか!」
晴人「ありがとう」
仁藤「別に礼を言われるようなことじゃねーよ」
メデューサ(ミサ)「晴人さーん、お待たせしましたー!」
仁藤「お、それじゃ俺は退散させて貰うぜ」タタタ
メデューサ(ミサ)「晴人、いにしえの魔法使いはどうしたの?」
晴人「あー、なんか用事があるとかで」
メデューサ(ミサ)「そうか。それじゃあ、買い物を続けるとしよう」
晴人「そうだな……」
メデューサ(ミサ)「どうかしたのか?」
晴人「いいや、なんでもない」
夜 面影堂
メデューサ(ミサ)「料理……なんとかできたわね」
晴人「まあ、色々頑張ったな」
輪島「おー、初めてにしちゃあ随分と上手いじゃないか」
メデューサ(ミサ)「晴人に手伝ってもらったから……」
輪島「それにしてもだよ。本当に美味いよ」
メデューサ(ミサ)「そう言ってもらえると……意外と嬉しいのね。さあ、晴人も食べて」
晴人「ああ。いただきます」パクッ
メデューサ(ミサ) 「……」ドキドキ
晴人「美味い!!凄い美味しい!!」
メデューサ(ミサ)「ありがとう!!晴人!!」ダキッ
晴人「うわっ!急に抱きつくなよー 」
夜は更けていった
深夜晴人の部屋
晴人(こうして一緒に過ごすと、意外と人間らしさあるんだな……)
メデューサ(ミサ)「ねえ、晴人」キィ
晴人「メデューサ?どうした?」
メデューサ(ミサ)「あのお人形さんの部屋じゃ寝れないわ。一緒に寝ていい?」
晴人「別にいいけど……」(流石に気が引けたからな良かった……)
メデューサ(ミサ)「ありがと」ゴソゴソ
メデューサ(ミサ )「ねえ晴人、一ついい?」
晴人「なんだ?」
メデューサ(ミサ)「晴人にとってあのおにんぎょうさんはいったい何?」
晴人「……家族……かな」
メデューサ(ミサ)「家族?」
晴人「うん。サバトで助かった大切な家族だよ」
メデューサ(ミサ)「……」
晴人「あ、そう言えばメデューサにとってワイズマンやフェニックス、グレムリンはなんだったんだ?」
メデューサ(ミサ)「ワイズマンは、私にとっての父親……とでも言うべきかしら。サバトで生まれ、まだ弱かった私を拾ってくださった。私はワイズマンに惹かれていたのかもしれないわね」
晴人「……」
メデューサ(ミサ)「フェニックスは……乱暴でワイズマンの命令も聞くことが少なかったけれど……嫌いではなかったわ。むしろ、隣にいると安心した。たぶん、お人形さんみたいなものだったのかも」
晴人「コヨミみたいな……」
メデューサ(ミサ)「グレムリンは……心底嫌いだったわ。あんな得たいの知れない……ごめんなさい、彼のことは思い出したくないわ」
晴人「謝ることはないよ。俺が悪かった」
少しの時間が経ち
メデューサ(ミサ)「あの、晴人……」
晴人「なに?」
メデューサ(ミサ)「私のことをどう見てるの?」
晴人「どうって……」
メデューサ(ミサ)「人としてのミサ?それともファントムとしてのメデューサ?」
晴人「俺は……」
晴人「両方だよ」
メデューサ(ミサ)「両方?」
晴人「うん。人の敵であるメデューサ。優しい女の子のミサ。両方としてね」
メデューサ(ミサ)「ありがとう。たくさんの人がいるけれど、たぶんそんな風に思ってくれるのは晴人だけだと思う……だから……」
晴人「……」
メデューサ(ミサ)「私は希望がほしいの!!」
晴人「希望?」
メデューサ(ミサ)「ええ。押し付けがましいとはわかっているわ。決してそんな資格もないことも……でも……こうして人間として過ごしてわかったの。あなたといるととても暖かい。今までで感じたことないくらいに幸せだって…!!」エグエグ
晴人「メデューサ……」
メデューサ(ミサ)「ううん。【ミサ】って呼んで」
晴人「……ミサ……」
メデューサ(ミサ)「うん……私も希望がほしい……人間になりたい……人間としての生き方がしたいの……だから……私に希望を頂戴。希望を宿らせて」
晴人「……わかった……」
メデューサ(ミサ)「……」ゴクッ
晴人「俺がお前の最後の希望だ」
クリスマスの朝、目が覚めるとメデューサ……ミサはいなかった。
昨日までのことが夢だったような気がした。
でも、彼女は昨日までここにいたんだ。
ミサの肌の感触。ミサの温もり。ミサの香り。
そしてベッドに刻まれた赤い交わりの後が残っていた。
晴人「行ったのか……」
面影堂におりると輪島のおっちゃんが朝食を【二人ぶん】用意していた。
輪島「おお、晴人。おはよう」
晴人「おっちゃんおはよう。……メデューサは?」
輪島「ああ、早朝に出ていったよ。」
晴れ人「そっか……出てったんだ。なんか寂しいな」
輪島「あ、そう言えば手紙を残していったよ」
晴人「手紙?」
輪島「ああ。これなんだが……」
晴人「これは……」
指輪の魔法使い、操真晴人へ。
ここしばらく偽の恋人として世話になった。
たくさんの罪を背負う私を、人間として扱ってくれてありがとう。
絶望から生まれた私だったが、あなたと過ごせて幸せだった。人間の素晴らしさを知ることができた。希望を持つことができた。
これから私は背負った罪を償う旅に出る。
今まで世話になった。私の希望は、いつまでも消えることはないだろう。お別れだ、晴人。
皆の最後の希望として私の残りの魔翌力をつぎ込んだ指輪をを託す。さようなら。
メデューサ
晴人「この指輪……」
共に入っていた指輪は金色で赤青黄緑の装飾が施されていた。
輪島「晴人、その指輪……」
晴人「あいつの最後の希望さ」
某所
メデューサ「これであとは……もう消えるのを待つだけ……」サアァァァ
メデューサ「ふふ……晴人……」
???「見つけたぜぇメデューサ」
メデューサ「お前は……」
???「俺の名前はオーガ。喰ったファントムの力を手に入れる。さあ、大人しく喰われろ!!」
メデューサ「ああ。喰えばいい」
オーガ「あり?抵抗とかしねえのか」
メデューサ「ええ。私が喰われても、私の希望があんたを倒す」
オーガ「は!面白え。そんじゃ遠慮なく喰わせてもらうぜ!!」
必ずこいつを倒して くれるわよね?
晴人…………
おわりお
これにて完結です!
見てくださってありがとうこざいました!!
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