ーー屋上ーー
播磨「よぉ妹さん!今日のは傑作だぜ!是非意見を頼む!」
八雲「あ、はい…それじゃあ失礼します」
播磨「…うーさみぃ…悪いないつもこんな寒い屋上に呼び出しちゃって」
八雲「いえ…いつも楽しみにしてますから…」
播磨「そっか…サンキューな妹さん!」
八雲「いえ…」チラッ
播磨(…良い子だなぁ妹さん…俺の我侭に付き合ってくれt………………)
八雲「あっ!」
播磨「ん?どった?」
八雲「あ、い、いえ!な、なんでもないです…」
播磨「おう?そうか…ならいいけど」
八雲(播磨さんのが…一瞬見えた…)ドキドキ
八雲「…」チラッ
播磨「お!そういえば今日は給料日か…後で降ろして来なければ」ボソボソ
八雲「…」ジィー
播磨「うーん…色々支払いの計算したら1万しかのこらねぇ…トホホ」ガクッ
八雲(見えなくなっちゃった…………はぁ…)シュン
播磨「ん?何か変なところあったか?ベタ塗りの失敗は見逃してくれよ?ハハハ」
八雲「あ、いえ!な、なんでもないです…ごめんなさい」
播磨「そっか!まぁきにせず読んでてくれ!ゆっくり待つからよ」
八雲「は、はい…」
播磨(…うーん…そういえば妹さんにこの前誕生日プレゼント貰ったなぁ)
八雲「!?」
播磨(いつも世話になってる妹さんにお礼の一つもしてねぇとは男が廃るぜ!……この一万でお礼でもするか…まぁ昼飯水で我慢すりゃ問題ないべ)
八雲「だ、駄目です!そんなの!」
播磨「んおっ!!?」ビクッ
播磨()
八雲「あ、えっと…その…」
播磨「ど、どうした?駄目なせりふでもあったか!ど、どこだ!?」
八雲「え、えっと…す、すみません!み、見間違いでした…」カァァ
播磨「ほぉー…珍しいな頭のいい妹さんが見間違いとは」
八雲「す、すみません…」
播磨「んや気にしないでくれ、俺なんて見間違い勘違いばっかりしてる身だしな!」
八雲「そ、そんなことは…」
播磨「あんまり観られてると気になるだろうし外見てるわ」
八雲「は、はい…」
播磨(さてと…問題は何にするかだなぁ…なけなしの一万だし失敗は自滅だな…うーん…)
八雲(ど、どうしよう…播磨さんが気になって集中できない…)ドキドキ
播磨「うーん…」
八雲(だ、だめ…見ちゃ駄目…いつもなら見たくないのに…)チラッ
播磨(まずは昼飯の計算をするか、パンとコーヒーで200円…学校が週5日で4週間だからえっと…4000円か!水だけ生活1ヶ月なら余裕だろ)
八雲(気になる…どうしよう播磨さんの声は気になっちゃう…)
播磨(まぁ夜は家のカップラーメンかっぱらえばいいか、絃子のやつにぶち抜かれそうだけど…まぁそりゃ我慢するか)
八雲「あ、あの!」
播磨「ぬおっ!ど、どうした!?読み終わったのか?」
八雲「…いえ、ご、ご相談があるんですが」
播磨「相談?妹さんが俺にか?また珍しいな」
八雲「いつも姉さんと私のお昼弁当を作ってるんですが…播磨さんの分持ってきたら…た、食べてくれますか?」
播磨「…へ?」
八雲「その…いつも播磨さん水道水飲んでお昼我慢してるんじゃ…」
播磨「な、なぜそれを!!!?は!ま、まさか前に見せたエスパーか!」
八雲「え、えっと…」
播磨「くそぅ…恥ずかしい所を見られたぜ…まぁ別にいいかそれなら」
八雲「それでその…どうでしょうか?」
播磨「いやそりゃありがたいが、俺の分まで作るなんて面倒だろ?それにそんな事までしなくてもいいぞ?」
八雲「二人分も三人分も変わらないので…それに水だけじゃ体壊しちゃいます…」
播磨「…」
八雲「…」
播磨「…マジで持ってきてくれるの?」
八雲「…はい」
播磨「よっしゃああああああああああああああ!!」グッ
八雲「!?」ビクッ
八雲「あ、あの…」
播磨「妹さんの料理マジでうまいからな!それを昼に食えるとは最高だぜ!」
八雲「そ、そんな…」カァァ
播磨「明日の昼飯楽しみにしてるぜ!サンキュー妹さん!」
八雲「は、はい…」
播磨(よぉし!これで一日分の昼飯が水じゃなくなったぜ!いやぁラッキーだなぁ)
八雲「…あの」
播磨「ん?」
八雲「…明日だけじゃなくて毎日作ってくる予定だったんですけど」
播磨「…え?明日だけじゃないの!!!?」ガタッ
播磨「さ、流石にそれは悪いからだめだ!」
八雲「で、でも…」
播磨「いや!一日分で十分だから!な!まじでありがとうよ妹さん!」
八雲「………分かりました」
播磨「よ、よし!それじゃあ続き観てくれ!よろしく!」
八雲「はい…」
播磨(…ってこれじゃまた妹さんの世話になってるじゃねぇか!!!意味ねぇ!!!)
八雲「!」ビクッ
播磨(よし…もう現金渡すか)
八雲(そ、それはちょっと……)アタフタ
播磨(いやいやいや現金渡すとかねぇよ…小遣いじゃあるまいし)
八雲(…)
播磨(うーんまじでどうすっかなぁ…女の子にプレゼントなんて買ったことねぇし)
八雲(っ!)ドキドキ
播磨(妹さんの欲しい物聞いてみるか、よしそれとなく)
八雲「!?」
播磨「あー妹さん」クルッ
八雲「は、はい!な、なんでしょう…」
播磨「…なんか欲しい物ある?」
播磨(全然それとなくねえええええええええええええええええええええ!俺はアホかあああ!)
八雲(…ど、どうしよう)
八雲「…ど、どうしたんですか?その…急に」
播磨「あー…もういいか、前に誕生日プレゼント貰ったし、いつも妹さんには世話になってる」
八雲「わ、私は別にそんな…」
播磨「って事で何かお礼がしたいって訳よ、それで何か欲しい物ない?
八雲「き、気にしなくてm」
播磨「駄目だ!」
八雲「っ!」ピクッ
播磨「世話になってるのに何もお礼しないというのは男が廃るぜ!」
八雲「…でも」
播磨「まぁそんな深く考えないでくれ、何でもいいぞ?欲しい物じゃなくてしたいこととかないか?」
八雲「…したいこと」
播磨「おう!何でもいいぜ!」
八雲「では、その…えっと……デ、デートをしてみたいです」カァァ
播磨「……………んんっ?」
播磨「…デ、デート?」
八雲「……はい」カァァ
播磨「あ、あぁ!!なるほど!デートがしたいからその費用をくれと言うことか!んじゃこの一万をあg」
八雲「…播磨さんとしたいです」カァァ
播磨(な、なんだこの展開は!なんで妹さんが俺と!?そんな風になる前兆あったか!?)
八雲「…だ、駄目でしょうか?」ジィー
播磨「…………そういうことかああああああああああああああああ!」ガタッ
八雲「!?」
播磨「そういうことか!つまりその漫画が原因だな!」ビシッ
八雲「…え?」
播磨「今回のマンガはベタベタの恋愛マンガ!しかも女の子が勇気を出して男の子をデートに誘う話!それを真似てみたかった訳だな!」
八雲(そうだったんだ…しゅ、集中できなかったから見てなかった…)
播磨「しかもそれを俺に体験させてマンガの品質向上をさせるために!さ、流石だぜ妹さん!」
八雲「えぇ!?」
播磨「結局またお世話になってしまうのか…申し訳ないな」
八雲「…あ、あの…本当に私h」
播磨「よぉし!じゃあ今度の土日に行くか!」
八雲「…は、はい…よろしくお願いします」
八雲(……それでもいっか)カァァ
播磨「いやぁ妹さんが此処まで俺のマンガに協力してくれるとは…泣けてくるぜ」
八雲「い、いえ」
播磨「こうなりゃ土日でネタを集めて最高のマンガを描いてみせるぜ!」ガシッ
八雲「は、はい…楽しみです」
睡眠薬飲んで眠い…
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