恒一「赤沢さんが突然泣き喚き始めた」(771)
授業中
三神「えー、では今日は骨格と筋肉の名称をー……うんたらかんたら」
赤沢「……」
赤沢「う……」
赤沢「ううぅ……」
杉浦「泉美?どうかしたの?」
赤沢「う」
赤沢「うわああああああああああん!!」ビエー
一同「!?」ギョッ
はよ
杉浦「ちょっ……泉美?」
赤沢「あう…あ…うわああああああああああん!!」ポロポロ
綾野「い、泉美……?」ポカーン
小椋「え?え?何?ど、どうしたの?」
三神「赤沢さん……?どうしました?具合悪いなら保健室に……」
赤沢「えぐっ、うくっ……わあああああああああああん」ポロポロポロポロ
勅使河原「な、何事だよ一体……。杉浦、お前何かしたのか?」
杉浦「わ、私は何も……」
赤沢「うわあああああああああああん!!」ビエーン
中尾「」プシャァァーーーーー
杉浦「どうしたの?どこか痛いの?」サスリサスリ
赤沢「あうっ……あぐ…えぐっ…多佳子ぉ……」グスグス
杉浦「とりあえず保健室行く?」
赤沢「あ、あうう……」
赤沢「うわああああああああああん!!わあああああああああああん!!」ビエーン
勅使河原「……ただ事じゃねえなこりゃ……」
綾野「ね、ねえ泉美、どうしたの?泣いてちゃわかんないよ」
赤沢「ふっ…ひくっ、う……ぶわあああああああああん!!」オーイオイオイ
杉浦「せ、先生。とりあえず私が保健室連れて行きます」
三神「え…ええ。お願いします杉浦さん…」
杉浦「さ、行こう泉美」
赤沢「やだあああああああああ!保健室やだああああああ!!うわああああああああああん!!」ズビズビ
>>1
下の方の行が合体して
>赤沢「」ギョギョッ
に見えた
杉浦「やだって……でもどこか痛いんじゃないの?」
赤沢「うっ…うううう……痛くない……痛く、ない……けど……うわああああああああああん!!」ポロポロポロポロ
三神「え、えーっと……これはどうしたら……」オロオロ
望月「赤沢さんどうしちゃったんだろう?」ヒソヒソ
恒一「わ、わかんない……」ヒソヒソ
杉浦「泉美、大丈夫だから。私がついてるから。ね?」サスサス
赤沢「ふぐっ……うううううう……」ヒック グスッ
小椋「はい、ティッシュ。とりあえず鼻かみなよ」
赤沢「ズビーッ」チーン
赤沢「う、うううう……」シクシク
杉浦「落ち着いた?」
赤沢「う……」
赤沢「ウワアアアアアアアアアアアアン!!」ビエー
杉浦「……」
ピーピーうるせぇな 恒一はさっさと慰めろよ
勅使河原「なぁどうしたんだよ赤沢。腹でも減ってるのか?」
赤沢「ウワアアアアアアアアアアアアン!!勅使河原にバカにされたあああああああ!!ぶわあああああああああん!!」ポロポロポロポロ
勅使河原「え?い、いや、俺はそういうつもりじゃ……」
杉浦「勅使河原、ちょっと黙ってて」
勅使河原「お、おう……」
赤沢「ウワアアアアアアアアアアアアン!!あああああああああああん!!」ズビズビ
小椋「……ちょっと落ち着くまで待ってあげようか」
杉浦「うん……」サスサス
赤沢「えぐっ、うぐ……ぶわあああああああああ!!」ポロポロポロポロ
泣いてるのかそれとも鳴いてるのか
~20分後~
赤沢「ひっく……ひくっ……」ズズッ
杉浦「落ち着いた……かな?」
赤沢「う……うん……」ヒック
三神「赤沢さん、一旦保健室に行って横になってきたら?」
赤沢「……はい……」グスッ
杉浦「じゃあ私が連れて行きます」
綾野「私も一緒に行く!」
三神「お願いね。事情はわからないけど、とりあえずこの授業の間は赤沢さんのそばにいてあげてください」
杉浦「はい」綾野「はーい」
杉浦「じゃ、行こうか。泉美」
赤沢「うん……」グスン
ガラガラ バタン
支援
魚沢さん
,ィ
_ ...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:...、 /;:| ,ィ
../:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ /.:⌒ヽ /;:;:;:;:7':{ ,.
../7:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\:.:.:./ /||:.:.:.:.:.:. ..,ィ /;:;:;:;/;:;フ´! , ィ
,:.:.l:.:.:.:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ト{:.:.| |:.:.:.:.:.:.:.:|.'":;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;::`;ー;-;へ_;._..ィ"彡彡'彡彡彡彡
...l:.:l:|:.::.:.:.:.:.从:.ヽ:.:.|:.l:.:.}:.ト::.:.|_|l:.:.:.:.:.:.:.|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:`丶彡彡彡彡彡彡 _....
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八:.:リr \{\:七 |/ハハ:.:レ:.:.:.:.:.l:.:.:.:.:.:. |:::;:::::;:::::;:::::;:::::;:::::;:::::;:::::;:::::;:::::;::::;:;:;:;:;:;:;:ー:<_ _..ィ三三三三三三
..\{イfミ:x Xイチ存フ|:.:|⌒ヽ:|:.:.:.:.:.:.|..:.:.;.:.:.;.:.:.;.:.:.;.:.:.;.:.:.;.:.:.;.:.:.;.:.:.;.:.:.;:::::;:::::;::;:;:;:;:;:;:;:;:;: ̄;:;:;:;:;:;:;:;:三三三三三三
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リ/:.:.:.:.:.:: /:./:.:..:.:.:.:≦==イ ミミミミミミ ' ヾ、 `丶三三三
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勅使河原「一体なんだったんだありゃ」
望月「赤沢さんらしくないよね……」
恒一「これも災厄に関係あるのかな?」
勅使河原「うーん、泣き過ぎて死ぬってか?さすがにそれはないんじゃねーの?」
望月「脱水症状、とか……」
恒一「……」
恒一「無いとも言い切れないし、水持っていったほうがいいかな……」
恒一「先生、万一の時のために保健室に水持っていってもいいですか?」
三神「……そうね。じゃあお願いします。届けたらすぐに戻ってきてね。杉浦さん達に任せてそっとしておいてあげましょう」
恒一「はい」
>>26
ああ・・・俺が変なこと言ったばっかりに・・・
~保健室~
赤沢「すんっ……すん……」グス
綾野「おーよしよし。もう大丈夫だぞー」ナデクリ
赤沢「うう……」グスッ
杉浦「泉美のタイミングでいいからさ。何があったか話してくれる?」
赤沢「……うん」グスン
コンコン ガチャ
恒一「あ、いた。あの、脱水症状にならないように水持ってきたんだけど」
赤沢「あ……」
赤沢「う、う……」ジワ
赤沢「うわああああああああああん!!。゚(゚´Д`゚)゚。」ブワッ
かわいい
別スレにも貼ったけど支援
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恒一「え……」
赤沢「ワアアアアアアアン!!(゚´Д`゚)」ポロポロポロポロ
綾野「こういっちゃんタイミング悪いよ~……せっかく泣き止んでたのに」
恒一「な、なんかまずかったかな」
赤沢「ブワアアアアアアアアアアン!!!あああああああ!!」ビエーン
赤沢「恒一くんが……恒一くんがああああああああ!うわああああああああああん!!。゚(゚´Д`゚)゚。」ズビズビ
恒一「え?ぼ、僕……?」
杉浦「ああ、もう!あんたどっか行ってて!」
恒一「ご、ごめん。じゃあ僕もう戻るね。水ここ置いておくから。それじゃ……」
赤沢「やだああああああ!!恒一くんいっちゃうのやだああああああ!!(゚´Д`゚)」オギャーン
杉浦「あんたここに残ってて!」
恒一「ええ……?」
赤沢「うわああああああああああん!恒一くん、こうい、ちくん……ワアアアアアアアン!!」ポロポロポロポロ
綾野「あー、何?ひょっとして泉美が泣いてるのってこういっちゃんに関係にある?」
赤沢「ぶわあああああああああん。゚(゚´Д`゚)゚。」
杉浦「あんた……泉美に何したの?」ギロ
恒一「い、いや、僕は何も……」
杉浦「泉美がこんなになるなんて普通じゃない……。事と次第によっては許さないから……!」ゴゴゴ
恒一「って言われても本当に身に覚えがなくて……」
綾野「ねえ泉美。今泣いてるのってこういっちゃんが原因なの?頷くか首横に振るだけでいいから答えてくれる?」
赤沢「ふああああああああああ!!わあああああああああああん!!」コクコク
綾野「……だってさ」
杉浦「やっぱりあんたが泉美を……!」
恒一「ちょ、ちょっと待って!本当に何もしてないって!」
>>48
引き立たせて良い?なにいってんだお前?
赤沢さんは普段ツンケンしてるぶん慰めたくなっちゃうあれがあるだろ?顔文字はいらないんじゃないかと俺は思う
>>52
お…おう
赤沢「ふいいいいいいいいいいいいいん!!びえええええええええええええ!!」ポロポロポロポロ
杉浦「ほら、すっとぼけてないで話しな。今正直に話したら八つ裂きか串刺しのどっちかで許してやるから」ズイ
恒一「ちょ、ちょっと待って杉浦さん!本当に身に覚えが無いんだ!ていうかそれどっちも極刑じゃん!?」
赤沢「ふわあああああああああ!!やだああああああ!恒一くん死んじゃやだああああああ。゚(゚´Д`゚)゚。」ズビブー
杉浦「……チッ。泉美がこう言ってるから特別に生かしといてあげる。さぁ、とっとと吐きな」ズイズイ
恒一「だ、だから僕は何も……」
ガチャ
千曳「失礼するよ」
綾野「あ、先生。どうしたんですか?今ちょっと取り込み中で……」
千曳「三神先生から話は聞いている。彼女の様子が気になって見に来てみたんだが……」
赤沢「ぶわあああああああああん!!また何か来たあああああああああああああ!!」ヒーン
千曳「うむ……。尋常ではないね……」
恒一「そんなこと言うのはこの口か」
赤沢「むぐぅ・・・」
杉浦「この男が泉美に何かしやがったんです」
恒一「い、いや、だから……」
赤沢「ふあああああああああ!!。゚(゚´Д`゚)゚。」
綾野「もしかしてこれも災厄なんですか……?」
千曳「それはわからないが……これはなんというか……文字通り堰を切ったような泣き方だね……」
赤沢「びゃあああああああああああああ!!ぶわあああああああああん!!」ブワァ
千曳「彼女は何かその……ストレスを抱えていたとかは?」
綾野「んー……対策係の事とか時々無理しすぎなんじゃないカナーとは感じてましたけど」
千曳「恐らくは、今まで溜まっていたものが溢れ出してしまったんだろう。コップに水滴が落ちて溜まっていくような具合に、最後の一滴が授業中にあったのではないかね」
杉浦「泉美はこの男が原因って言ってましたけど」
恒「だから僕には心当たりが無いんだってば……」
千曳「ふむ。つまり君が自覚無しにしていたごく小さな事が彼女にとって最後の一滴になっていた、という事だろうね」
恒一「そんな……僕は普通に授業を受けていただけで……」
綾野「泉美の事睨んでたりしてなかった?もしくはそう思われそうな顔しちゃってたとか」
恒一「してないよ……」
杉浦「嘘つけ。あんたが泉美のストレスになるような事をしてたから、泉美がこんな事に……!」
恒一「……」
綾野「泉美が泣き出す直前に何かしてたんだよ、こういっちゃんが。思い出してみて」
恒一「うーん……」
恒一(えーと……あの時は確か……いきなり誰かの泣き声がしたから、声のする方を見たら赤沢さんが大泣きしてて……)
恒一(その前は……えーと……)
ホワンホワンホワワーン
回想
僕(美術の授業か。望月楽しそうだな)
望月「……///」ホワー
僕(はは……怜子さんに見とれてる…)
僕(……)チラ
見崎「……」ホケー
僕(ぼーっとしてる見崎かわいいな……)
<うわああああああああああん!!
僕「!?」
回想終わり
恒一「あの時は……なんとなく見崎のほうを見てただけで……」
綾野「あっちゃー……それだよそれ」
恒一「え」
杉浦「授業中にあんたの方をチラ見するとあんたは大体見崎鳴のほうばっか見てる……って前に泉美から聞いたことある」
恒一「え、あ、いや……///」
綾野「何で見崎さんのほうばっか見てこっち見てくんないの!恒一くんのバカー!……って事だね、きっと。それが最後のストレスになった、と」
恒一「え、ええ?そんなことで?」
千曳「彼女は今まで途方もないストレスを抱えていたようだからね。爆発するきっかけの大小は関係ないんだよ、こういう場合は」
恒一「……」
綾野「ところでさっきから泉美おとなしいね。どしたの?」
赤沢「……スヤスヤ」グスン チュパチュパ
杉浦「泣き疲れて寝ちゃったか……」
千曳「!?こ、これはまずい事になったぞ……!事態は思った以上に深刻かもしれん……!」
なんでもするから信者同士で喧嘩はやめてよお!
恒一「どういう事ですか?」
千曳「見たまえ彼女を」
赤沢「たいさく……たい……さく……」ムニャムニャ
赤沢「うう……こういちくん……スヤスヤ……」チュパチュパ
綾野「あはっ、指しゃぶって寝てる。かわいー」
千曳「彼女は過度のストレスによって幼児退行を引き起こしているぞ……」
恒一杉浦綾野「え」
千曳「責任感の強い彼女にとって、対策がうまくいかない今の状況……対人関係が思うようにいかないこの現実は相当辛いものだったはず。彼女の理性は自分の使命を果たす事でそのストレスを解消しようとしていたが……」
千曳「彼女の別の部分、自我の防衛機構は限界を感じて違う道を選んでしまったようだ……」
綾野「え、ええとつまりどういう?」チンプンカンプン
千曳「今の彼女の精神は幼児のそれということだ」
杉浦「な……!」
恒一「そ、そんな……。ていうか千曳先生、やけに詳しいですね」
千曳「かくいう私もかつて幼児退行したことがあってね」
綾野(げっ!きっしょ……)
千曳「単にストレスの除去さえできればいいというわけではない」
千曳「退行による防衛をやめても大丈夫だと彼女の防衛機構が判断しなければ、彼女は元に戻らないだろう。もっとも、それさえできれば早々に治る可能性もあるわけだが」
杉浦「ちょっと待ってください。じゃあもし、それができなかったら?」
千曳「……長引く事になるだろうね。一年、あるいは二年かそれ以上……」
綾野「ええっ!?私ら今年受験もあるのにそれってまずいんじゃ……」
千曳「そう。非常にまずい。一刻も早く彼女を安心させてやらないと……」
恒一「安心……一体どうやって?」
杉浦「あんたが泉美をガン見すればいいのよ」
恒一「へ?」
杉浦「っつーかあんたマジでなんなの?泉美にあんだけ言い寄られて眼中に無いとか何様?」ズイ
恒一「い、言い寄られてって……そ、そんな事あったかな……」
綾野「まぁガン見はともかく、こういっちゃんはもうちょっと泉美にかまってあげないとだめだね」
恒一「う、うーん……まぁ……それで赤沢さんが元に戻るなら協力はするけど……」
赤ん沢さんか
~放課後~
杉浦「というわけで、これからしばらくクラスみんなで泉美をサポートしていきたいと思います。特に榊原くんは学校にいる間はつきっきりでお願いします」
杉浦「これに異論のある方は?」
中尾「はい。榊原じゃなくて俺がつきっきりになればいいと思います」
杉浦「却下。他に意見のある人はいますか」
勅使河原「対策係はどーすんだ?赤沢にこれ以上やらせるのは可哀想じゃね?」
杉浦「そうね……。じゃあ、泉美は大事をとって対策係解任ということで。係の引き継ぎは……」
赤沢「うわああああああああああん!!」ビエー
杉浦「!?」
赤沢「たいさくがかりやめるのやだああああああああ!!クビやだああああああ!!」ワァァァン
風見「で、でも赤沢さん、君ももう限界なんじゃ……」
赤沢「うわああああああああああん!!わたしがダメなこだからたいさくがかりクビになったああああああああ!!ふいいいいいいいいいん!!。゚(゚´Д`゚)゚。」ブワァァァ
杉浦「ああ、泉美、泣かないで!泉美はダメな子なんかじゃないから!」
小椋「なるほど……。対策係として不備が続いてプライドがズタズタになっちゃったのが原因の一つだから、係を降ろすのは逆効果ってことね……」
杉浦「じ、じゃあ泉美には引き続き対策係を立派に務めあげてもらうって事でいい!?」
一同「異議なし……」
赤沢「うう……」グスン
恒一「良かったね赤沢さん。みんな赤沢さんを信頼してるってさ」
赤沢「ほんとう?」グスッ
勅使河原「ほ、ほんとほんと!マジで頼りにしてるぜ赤沢!赤沢最高!」
赤沢「うぅ……」
杉浦「ホッ……」
杉浦「それと、わかってると思うけど榊原くんは見崎さんをチラ見するのも禁止」
恒一「なっ……///」
エーマジカヨ シカンカヨー コエー イヤーン
杉浦「見崎さんも榊原くんに色目つかったりしないように」
鳴「そんな事した覚えないんだけど」
恒一「……!」ガーン
赤沢「こういちくん、みさきさんのほうみたいの……?」ジワッ
恒一「そ、そんなことないよ。あは、あはは……」
杉浦「とりあえず私の席の後ろの故・高林くんの席には泉美がそのまま座って、榊原くんは勅使河原と席を交換する形でお願い」
赤沢「こういちくんのとなりになった……」
恒一「そ、そう、隣だね、赤沢さん」
赤沢「たかこもまえのせき……」
杉浦「うん。私が泉美の前だよ」
赤沢「やった……」
恒一「ははは……」ハァ
故・高林「フェアじゃないね……」
赤沢「うわあああああん」
高林「うっ」ビクッ
すまん
寝る
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
ほっしゅ
翌朝 教室
杉浦「さて、泉美が来るのを待つか」
小椋「ていうかさ、大丈夫なの?」
杉浦「何が?」
小椋「泉美、ひとりで学校来れるのかな……」
杉浦「あ……しまった……!今すぐ迎えに行ってくる!」タタッ
ガチャ
赤沢「おはよう。どうしたの多佳子?血相変えて」
杉浦「あ!泉美!」
赤沢「?」
杉浦「良かった!怪我は?転んだりしてない?」
赤沢「……?してないけど」
綾野「おー、泉美ちゃんよくできましたねー。一人で学校来れたんだね。えらいえらい」ナデナデ
赤沢「え、ちょっ……何よ彩。やめて」バッ
綾野「ありゃ、反抗期かな?」
赤沢「は……?もう、朝からからかわないでよ」チャクセキ
中尾「赤沢さん。赤沢さんの席はあっちですよ」
赤沢「何言ってるのよ。ここでしょ」
小椋「昨日みんなで決めたじゃん。泉美の席は榊原くんの隣」
赤沢「……?何それ、私聞いてないんだけど」
綾野「もー、泉美ちゃんも昨日喜んでたでしょ~?」
赤沢「だから聞いてないってば。ていうかその呼び方と猫撫で声やめてほしいんだけど……」
綾野杉浦小椋「……」
綾野「……ねえ多佳子、これってもしかしてもう泉美元に戻ってるんじゃないの?」ヒソヒソ
杉浦「うーん……」
赤沢「ああそう、ちょっと聞きたい事があるんだけどいい?」
杉浦「何?」
赤沢「昨日の美術の時間あたりから今朝までの記憶が無いんだけど……私貧血でも起こしてたの?」
小椋綾野杉浦「えっ」
赤沢「なにその反応……」
綾野「ど、どうする多佳子?泉美昨日の事覚えてないみたいだけど……」ヒソヒソ
杉浦「……ありのまま話してしまったらまたショックを受けておかしくなっちゃうかも……」ヒソヒソ
小椋「せっかく元に戻ったんだし、ここは適当に誤魔化しておいてあげたほうがいいね……」ヒソヒソ
赤沢「??」
綾野「あ、あー……うん!昨日貧血で倒れちゃったんだよ!大変だったんだよー」
赤沢「そう。迷惑かけたわね。ごめん」
小椋「気にしない気にしない」
ガチャ
勅使河原「ういーっす。お、赤沢!ちゃんと学校来れたんだな。やればできる子だなーお前は」ナデナデ
赤沢「ちょっ……はぁ!?何、人の頭触ってんのよ!」バシッ
勅使河原「いてっ!な、なんだ?いつもの赤沢じゃねーか……」
綾野「てっしー、ちょっとちょっと」チョイチョイ
勅使河原「?」
綾野「実はね、かくかくしかじか」ゴニョゴニョ
勅使河原「なるほど…」
赤沢「ちょっと勅使河原!何なのよ今のは!どういうつもり!?」プンスカ
勅使河原「あ、いや、ははは…わりぃわりぃ。何でもねーんだ」
赤沢「まったく……。次触ったら承知しないわよ」
杉浦「とりあえず泉美は元に戻ったみたいだし、席も前のままでいいか……」
小椋「だね」
授業中
赤沢「ふえええええええええええん!!うわああああああああああん!!」ビエー
赤沢「こういちくんとせきとおいのやだああああああ!!ちかくがいいよおおおおおおおおおお!!」ワァァァン
先生「」ポカーン
杉浦「……」
小椋「全然戻ってないじゃん……」
綾野「こういっちゃん、また見崎さんのほう見てたんじゃ……」
恒一「み、見てないよ!」
赤沢「わあああああああああああん。゚(゚´Д`゚)゚。」ズビズビ
小椋「せ、先生!とりあえず泉美を榊原くんの隣に座らせてやってもいいですか?」
先生「は、はい。えと、これは一体どういう……」ポカーン
小椋「ほら泉美。泉美の席はここ!榊原くんの隣だよ」
赤沢「こういちくん……」グズグズ
赤沢「こういちくんのとなりだぁ……」ニヘ
恒一「そ、そうだよ。隣だよ」
赤沢「たかこがまえ?」
杉浦「うん。だからもう安心して」
赤沢「へへ……」ニヘラ
赤沢「こういちくん、つくえくっつけていい?」
恒一「あ、ああ、うん。いいよ」
赤沢「よいしょ」ガタガタッ
赤沢「へへへ」ニヤニヤ
綾野(なんつー幸せそうな顔……)
小椋(それでいいのか泉美……)
中尾(くっ……!ヤロー……オイシイ思いしやがって……!)ジェラジェラ
赤沢「こういちくん、あくしゅあくしゅ」
恒一「は、はいはい。握手ね」ギュム
赤沢「たかこみて!わたしこういちくんとあくしゅしてる!ほら!いいでしょ?」
杉浦「うんうん。良かったね泉美」
赤沢「うへへー」ニタニタ
先生「……よくわからないけどもう授業再開してもいいのかな?」
杉浦「あ、すみません。もう大丈夫だと思うのでお願いします」
先生「わ……わかった」
赤沢「こういちくん、だっこしてー」
恒一「え……」
赤沢「だっこだっこ」
恒一「えーと……ここで?」
赤沢「やなの……?」ジワッ
杉浦「さ、榊原ァ!!早く泉美を抱っこしてやりなさい!!」
恒一「う、うん。赤沢さん、ほら、膝の上に乗って」ポンポン
赤沢「やった」ノシッ
恒一(う、くっ……///平常心平常心……)
赤沢「へへへ~……」ホワー
赤沢「……」
赤沢「……あら?私何してるの……?」
鳴「ぐす…」ジワァ
恒一「……?赤沢さん?」
赤沢「えっ……ちょっとやだ!何!?何で恒一くんが私の下敷きになってるの!?」バッ
恒一「いや、赤沢さんが抱っこしてって言うから……」
赤沢「い、言ってないわよ!何それ、意味わかんないわ!」
一同「」ポカーン
赤沢「え……な、なに?何よみんなしてその目は……」
杉浦「泉美……」
綾野「覚えてないの……?」
赤沢「え?何を……?」
一同「……」
赤沢「……私何かしてたの……?」
猿田「これはめんどくせーことになってきたぞな」
赤沢「ね、ねえ多佳子……私今何してたの……?」
杉浦「……」
赤沢「彩、教えて。私は……」
綾野「え、えーと……そのぉー……」
恒一「赤沢さん、とりあえず保健室に行って休んできたほうが……」スッ
赤沢「離して!」バッ
赤沢「教えなさいよ!私は何をしてたの!?」
一同「……」
先生「赤沢さん……榊原くんの言うように保健室に行ったほうがいい。君は相当疲れてるみたいだし……」
赤沢「……っ。わかりました……。多佳子、後でちゃんと教えてね」
多佳子「うん……」
恒一「じゃあ、僕が赤沢さんを保健室に連れて行きます」
赤沢「……大丈夫よ。一人で行けるから」
杉浦「駄目。榊原くんに付いていってもらって。一人じゃ危ないよ……」
赤沢「……何なのよ」
保健室
恒一「少しここで横になってるといいよ」
赤沢「……ありがとう。もう大丈夫だからあなたは授業に戻って」
恒一「本当に大丈夫?」
赤沢「ええ。大丈夫。さ、早く戻りなさい」
恒一「う、うん」
赤沢「あ、ひとつ聞いていい?私がしてた事って私に言いにくいような事だったの?」
恒一「……」
赤沢「……もういいわ。その顔でわかったから。早く教室に戻って」
恒一「ごめん。僕達もどう説明してあげたらいいかわかんなくて……。いつかちゃんと説明するから」
赤沢「うん」
恒一「じゃあ、もう戻るね」ガチャ バタン
廊下
恒一(はぁ……。大変な事になったな……)
恒一(幼児退行してる間の記憶はないみたいだし……でも赤沢さんにその事教えちゃったら余計精神に負担かけかねない……)
恒一(病院行け、とも言いにくいしなぁ……)
恒一(とりあえず今後の事はみんなで相談して決めるしか……)
<うわああああああああああん!!
恒一「!?」
<こういちくんいなくなっちゃうのやだああああああ!!わぁぁぁぁぁぁぁぁん!!
恒一(保健室のほうから……。一旦戻るか)タタタ
きゃわわ
保健室
ガチャ
恒一「赤沢さん!」
赤沢「やだああああああぁぁぁぁぁ!!こういぢぐんのそばにいだいいいいいいいいぃぃ!!」ワァァン
恒一「僕はここにいるから!ね、大丈夫だから」
赤沢「うっく……ひっく……」ポロポロ
恒一「よしよし。一人にしてごめんね」
赤沢「う……ううううう……」ひしっ
赤沢「こわかった……ひとりでねるのこわかった……」ブルブル
恒一「うんうん」
赤沢「ううううう……こわかったよぉ……」グスグス
キーンコーンカーンコーン
恒一(あ、授業終わっちゃった……)
赤沢「う、う……わたしのせい……?」ズズッ
恒一「え?」
赤沢「わたしのせいでじゅぎょうおわっちゃったの……?こういちくん、わたしのことしかるの……?」ジワッ
恒一「い、いや、赤沢さんのせいじゃないよ。授業のほうが勝手に終わっちゃっただけ。赤沢さんは悪くないよ」
赤沢「しからない?」グス
恒一「叱らない叱らない」
赤沢「よかった……」ホッ
赤沢「あ……」
恒一「?」
赤沢「……っ…」ブルブル
恒一「何?どうしたの?……ってうわっ!?あ、赤沢さんおもらししちゃってるじゃん!?」
赤沢「ごえんなざあああああああああああい。゚(゚´Д`゚)゚。」ビエーン
恒一「あ、ああ~……シーツが大変なことに……」フキフキ
赤沢「ごべんなざいいいいぃぃぃぃ!!ふえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」ズビィー
恒一「はぁ……おむつが必要だな……。綾野さん達にあとでお願いするか……」フキフキ
赤沢「ぶわぁぁぁぁぁぁん!!。゚(゚´Д`゚)゚。」ポカポカポカ
恒一「ちょっ、何してるの赤沢さん!自分の頭ぶっちゃダメだよ!」ガシッ
赤沢「おもらしするわるいこだからあぁぁぁぁぁ!!。゚(゚´Д`゚)゚。」ポカポカポカ
赤沢「ふいいいぃぃぃぃん!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」ポカポカポカ
恒一「……」
恒一「重症だな……。僕一人の手には負えないぞ……。でもここを離れるわけにもいかないし……」
恒一「勅使河原に電話して綾野さん達を呼んできてもらおう」ピポパ
四時まで退席する
次は書きためて最後まで投下するわ……
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
| \
| ('A`) ホネガ
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄ バクハツシター /
| \
| ('A`) ボーン
/ ̄ノ( ヘヘ ̄ ̄ /
これは鳴ちゃん版も必要
はよ
幼児退行するやつが増えたらカオスになるだろ
>>223
SSでメインになるキャラ全パターン見たい
恒一が幼児化して怜子さんが発狂するのが見たいよお
保守
ほ
いっそ久保寺はダイナミック自害じゃなくて幼児退行すれば良かったんや
>>239
それ需要あんのか?
これはこういっちゃんさんが隠れて小椋ちゃんを腹蹴りしている展開に……
ならねえよww
hayo
教室
ピリリリリリリ
勅使河原「お、電話」ピ
勅使河原「もしもし?」
恒一『あ、勅使河原、僕だけど』
勅使河原「おう、どーした?赤沢は大丈夫か?」
<ぶわあああぁぁぁぁん!ごべんなざいいいいいい!
勅使河原「……大丈夫じゃねえみたいだな……」
恒一『実はさ……赤沢さんがその……おもらししちゃってさ。僕が着替えさせるわけにもいかないし綾野さんとかそのへんの女子に保健室来るように言ってくれないか』
勅使河原「お、おう。にしてもあの赤沢がおもらしって……なんつーかサカキ、ご苦労さんだな……」
恒一『頼んだよ勅使河原』ピ
キタ━ヽ( ゚∀゚)ノ┌┛)`Д゚)・;'━!!
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
保健室
綾野「お待たせー。来たよー」
小椋「泉美は?」
赤沢「スヤスヤ……」チュパチュパ
恒一「今寝かしつけたところだよ……。さっきまで泣いて暴れて大変だった……」
綾野「おむつなんて学校にないから一応女の子のアレを持ってきたけど……これで代用できるかな?」
恒一「ありがとう。それでその……僕がやるわけにもいかないから二人にお願いしたいんだけどいいかな」
小椋「まぁ仕方ないよね。いいよ。榊原くんは向こうむいてて」
恒一「よかった、助かるよ」フイ
綾野「泉美ちゃーん、起きまちょうねー。パンツ変えまちゅよー」ユサユサ
赤沢「う、うーん……」
赤沢「あれ……?彩……?」
小椋「ほら、下着替えるからじっとしてて」
赤沢「ちょ、ちょっと待って!何?なんなの?」バッ
綾野「あ、いつもの泉美だ」
赤沢「なんで彩と小椋がここに……。……って、え、あ……な、何?下着が濡れて……」モゾッ
綾野「もぉー、泉美がおしっこしちゃったからパンツ替えようとしてあげてたの!」
赤沢「えっ……」
赤沢「て、ていうか恒一くんここにいるんだけど……。恒一くんの前で脱がせようとしてたの……?」
小椋「それは……」
恒一「だって僕がどこか行くとまた泣き出しそうだし……」
赤沢「それくらいで泣くわけないでしょ……。ねえ、何なの一体……?どうなってるの?」
綾野「……こういっちゃん、どうする?もう説明しちゃったほうがよくない?」
恒一「いつかはわかっちゃうことだし、早めに説明してあげたほうがいいとは僕も思うけど……でも……」
赤沢「……多佳子ね?いいわ、多佳子には私が無理言って聞き出したって事にしておいてあげるから、ちゃんと説明して」
綾野「……」
小椋「……」
恒一「……」
赤沢「お願い。自分の事くらいちゃんと知っておきたいの」
恒一「……わかったよ。じゃあ僕が説明するよ。赤沢さん、気をしっかり持って聞いて」
赤沢「うん」
支援
……
…………
………………
赤沢「幼児退行……か……」
綾野「ごめんね泉美。いつかは話すつもりだったんだけど……」
小椋「これ言っちゃったら余計泉美に負担かかるんじゃないかと思って……」
赤沢「いいわよ……今こうして話してくれたし。それに昨日の今日の出来事なら先送りされたって程でもないわ。むしろ迅速と言っていいくらい」
赤沢「……で、退行中の私はどんな事してたの?とりあえず、その……粗相はしちゃってたみたいだけど……」ジットリ
恒一「え、えーと……」
小椋「榊原くんの口からじゃ言いにくいだろうから私が説明するよ」
赤沢「お願い」
小椋「まず、さっき榊原くんが説明したようにいきなり大泣きを始めるんだ」
赤沢「……」
小椋「で、そのきっかけはいつも榊原くん。彼が側にいなかったり他の子を見てたりすると……」
赤沢「……ストップ。恒一くん、ちょっと耳塞いでてもらえる?あと向こうむいてて」
恒一「ああ、うん。わかった」
赤沢「ごめん二人とも。ちょっと着替えるから私のこと隠してて。向こうむいてもらってるとはいえ、さすがに、ね」
綾野「う、うん」
~五分後~
赤沢「じゃあ小椋、話を続けてちょうだい」
小椋「どこまで話したっけ……。ああ、そうそう、榊原くんの側に行きたがったり、抱っこしてもらいたがったり……」
小椋「とにかくそんな具合に榊原くんに構ってもらいたがる感じ、かな」
赤沢「……わかった。ありがとう。……ということはもしかして……みんなにはもうバレちゃってるの……?」
小椋「……」
綾野「まぁ……あえて誰も何も言わないけど……バレバレかな……」
赤沢「……」ハァ
赤沢「最悪ね……」チラッ
恒一「……」キコエナイキコエナイ
赤沢「恒一くんは?それに対して何か言ってる?」
小椋「今の所は何も言ってないけど、さすがに気付いてると思うよ」
赤沢「そう……」
綾野「あ、あのさ泉美!その……あんまり気にしないほうがいいと思うんだよね!気にしすぎるとそれがまたストレスになったり……」
赤沢「……」
赤沢「彩、小椋、悪いけどちょっと席外してもらえる?」
綾野「へ?う、うん。いいけど……」
小椋「ま、まさか泉美……///」
赤沢「ごめん、察してくれたなら、その……」
小椋「わ、わかった!出てくね!ほら、行こ!彩!」サササ
綾野「……?あ、そ、そういうことか///頑張って泉美!」スタコラ
赤沢「……ハァ」
告白 クル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !?
赤沢「計画通り」
赤沢「もう、私の気持ちに気づいているわよね、恒一くん」
恒一「うん、まあなんとなくだけど」
赤沢「だからはっきりさせておきたいの」
赤沢「恒一くん、私、あなたのことが好きです」
赤沢「私と付くあって下さい」
恒一「あ、ぼく、見崎と付き合ってるから」
恒一「他の人とは付き合えないよ」
恒一「あ、それじゃ、話し終わり?」
赤沢「うわあああああん」
終わり
>>271
勝手に終わらせるな
>>271
死ね
メインじゃないからって邪魔するなよ
だから嫌われるんだよ見崎厨
見崎厨を装った対立厨な
赤沢「恒一くん、もう耳塞いでなくていいわよ」トントン
恒一「あ、うん。小椋さんと綾野さんは?何で出てったの?」
赤沢「私が席外してって言ったの」
恒一「……?僕も出ていったほうがいいかな?」
赤沢「何でよ。恒一くんはここにいなさい」
恒一「……」
赤沢「それで、二人に出ていってもらったのは私から恒一くんに言っておきたい事があるからなんだけど、聞いてくれる?」
恒一「……いいよ。どうぞ」
赤沢「ありがとう」
赤沢「……単刀直入に言うわね。私、あなたの事好きだから」
恒一「……!?」
赤沢「何よ、意外そうな顔して。今までの経緯でもうわかりきってたでしょ」
恒一「まぁ……わかってはいたけど……ずいぶんあっさり言っちゃうんだね」
赤沢「半端にバレてしまった以上は自分の口で言ってはっきりさせておいたほうがいいと思って。こんな形で伝えるのは不本意ではあるけれど」
恒一「……」
赤沢「もちろん、こんな事態になってるのにお付き合いしてほしいなんて図々しい事を申し出るつもりは無いから」
赤沢「私の気持ちを恒一くんも知ってる事を前提にしたほうがこの先の事も話しやすいでしょうし、恒一くんの答えは言わなくてもいいから」
恒一「赤沢さんがそう判断するなら……まぁ……うん……」
赤沢「……じゃ、もう教室に戻りましょう。これ以上私個人の問題でクラスに迷惑かけたくないから、今日中にみんなに私の処遇を決めてもらわないと」
~放課後~ 教室
杉浦「泉美!もう平気なの……?」
赤沢「平気かどうかはわからないけど、今の所は平常心だから大丈夫」
赤沢「それと彩達から事情は大体聞いた。私が無理言って吐かせただけだから、多佳子も責めないであげて」
杉浦「うん……」
赤沢「で、今からみんなに私の処遇……対策係はどうするのかとか、私がまた癇癪起こした時にどうするのかとか、そのあたりの事を決めてもらいたいんだけどいいかしら」
勅使河原「俺らはいいけどよ、ていうか俺らが決めちゃっていいのかよ?」
赤沢「……情けない話だけど、今の私にはまともな判断能力は無いと思うから。対策係という立場上、このままだと私個人の問題がクラスに影響してしまいかねないでしょ」
赤沢「だから私の一存で決めるわけにもいかないわ」
王子「それってつまり、赤沢さんは対策係を降りるって事かい……?」
赤沢「それも含めてみんなに決めてほしいの。……立候補しておいてこのザマなんて自分でも嫌になるけど」
望月「でも昨日も他の人に対策係を任せようって話になったけど、赤沢さんが嫌がって泣き出しちゃって……」
赤沢「……その時の事は記憶にないけど、もしまたこの場で私が泣き出しても相手にしなくていいから。これ以上クラスの足を引っ張るほうが私は嫌」
赤沢「じゃ、女子のクラス委員と対策係を再度決めるということで、投票してもらっていい?」
杉浦「泉美に入れてもいいんだよね?」
赤沢「そうね……。再選って事になればもちろんこのままベストを尽くすわ。状況的に、私は他の人に引き継いでもらったほうがいいとは思うけど……」
~投票後~
赤沢「……投票の結果、クラス委員は彩、対策係は多佳子に決まりました」
綾野「クラス委員かー……。私に出来るかなー……」
杉浦「泉美、あとの事は任せて。泉美はしばらく休養してるといいよ」
赤沢「ありがとう。お願いね多佳子……」
赤沢(やっぱり私じゃダメだったんだ……)
赤沢(私じゃ何もできなかった……誰も守れなかった……。私が無能だから……
私が……私は無能……私は無能……私は私は私はわたしはワタシはワタシハワタシハワタシハワタシハワタシハワタシハワタシハワタシハ……)
赤沢「ふ……」
赤沢「ふえええぇぇぇぇぇぇぇん!!。゚(゚´Д`゚)゚。」ピーピー
中尾もなんか漏らせよ精子でもいいから
>>280
ケツを思いっきり掴んでやりてぇ
ドヨドヨ ガヤガヤ マタナイタゾナー オモリハマカセロー ザワザワ
勅使河原「お、おい赤沢……?」
赤沢「ふえええぇぇぇぇぇぇぇん!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!ごべんなざぁぁぁぁぁぁい。゚(゚´Д`゚)゚。」ウワァァン
綾野「い、泉美!私やっぱり……」
小椋「ダメだよ彩!泉美もさっき言ってたでしょ?泉美が泣いても相手にしちゃダメって……」
綾野「で、でもさぁ……」
赤沢「あううううう……みんなにめいわくかけてごべんなざぁぁぁぁぁぁい……」シクシク
綾野「……っ!や、やっぱ無理!無理だよ!私クラス委員降りるから!」
望月「あ、綾野さん……」
綾野「泉美を甘やかしちゃダメってわかってるけど……!もうこんな泉美見てられないんだもん!可哀相だよ……っ!」
赤沢「あやがおこったああああああああ!!ごむぇんなざいいいいいいいいいいいい。゚(゚´Д`゚)゚。」ズビー
綾野「大丈夫だよ泉美。クラス委員ができるのは泉美だけだから。ね?」サスサス
赤沢「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」ポロポロポロポロ
杉浦「……どうしよう……。私はどうしたら……どうするのが泉美にとって一番良いの……?」
見崎「……ちょっといい?」
地雷キター
三崎<わざとらしくない?
女子とは常に非情である
>>306
いないものの相手はよせ!
杉浦「……何?」
見崎「彼女は係の責務を果たせなかった自責の念でこうなってしまったのよね?」
杉浦「それとあんたと榊原のせいでもある……」ギリッ
見崎「……そっちのほうは私からは何も言えないわ。でも対策係のほうなら提案があるんだけど、いいかな。新対策係さん?」
杉浦「……言ってみなさい」
見崎「……彼女が対策係を立派に務めたって事にすればいい」
恒一「……?どういうこと?」
見崎「災厄が止まった事にするの。止まったフリ、平和になったフリをみんなですればいい。幸い、今赤沢さんは幼児退行中でこの話の事も聞いてなかったことになるし」
杉浦「……災厄が止まって、泉美が対策係として優秀だったって事実をでっち上げて安心させる、ってことか……」
見崎「そう。みんな得意でしょ?そういう『フリ』」
勅使河原「なんつーか……元いないものならではの意見だな……」
見崎「もちろん実際に災厄が止まるわけじゃないし、それで赤沢さんが元に戻るという確証もないけれど」
11話のせいで杉浦さんをキツい印象で書かれがちだけど、水着回の杉浦さんはとっても可愛かったと思うの
杉浦「……今の見崎さんの意見について何かある人は挙手を」
シーン……
杉浦「……わかったわ。今の意見を採用します。で、具体的には?どうするの?」
見崎「とにかく、災厄は止まったって演じきること。この先誰かが死んでも災厄とは無関係、あるいは死んでないと言い張るしかないでしょうね」
小椋「ちょっと待ってよ。それじゃどのみち災厄は止まってないし本末転倒じゃん」
見崎「そうね。でも元々災厄を確実に止める方法なんてなかったでしょ?対策係なんて設ける事自体がそもそもただの気休めだったのよ」
杉浦「ちょっとあんた……!誰のせいでこうなったと……!」ガッ
見崎「何?」
赤沢「ふいいいいいぃぃぃん!!けんかやだぁぁぁぁぁあああああ。゚(゚´Д`゚)゚。」ビエーン
勅使河原「だーっ、ストップストップ!落ち着け杉浦。見崎も言い過ぎ!」バッ
杉浦「……」
見崎「……」
勅使河原「とりあえず、今できることをやるしかねーんだろ?災厄を止める方法はわかんねーままだけど、赤沢を治す方法は見えてきたんだ!だったら俺はやる!」
杉浦さんはこんなにキツくない…
_イーイ|__
....イ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::..
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\_
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ミ
,::::::::::::::::::::∧::n:::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::.
レ:::::::::::::| ⌒)\)\:::::::::::::::::::::
|::::::::::::::ハ___ :__ハ_}::::::::::::::l はいはい……
イ::::::::::ツ_ニ二 二ニ__}::::::::::::;
j:::::::::::::X´●`;, ´● X:::::::::::| どうせ悪いのは……
从ハ:::ト ` ̄フ ヽ ` ̄;: 彳:/从|
ヘ ソリ ;:{ | ′ ソ / 全部俺ですよ……
\}}⌒ ;r=彳
ハ ;;::: ー====一 /;
}:\ /:;′
ヽ:/\ /|/
__|__` - ´_|_
>>326
死者を死にとか言って煽動していうる奴が生優しいとでもいうのか
綾野「そうだね。災厄のほうは手詰まりだけど、泉美のほうがなんとかなるかもしれないなら……」
杉浦「……わかった。対策係とクラス委員の肩書きは泉美に返上、今後犠牲者が出ても泉美には黙っておくか他の理由をこしらえて誤魔化す事にします」
杉浦「もちろん泉美には内緒で私と数人で対策はちゃんと考えておくから……。気休めなんて言わせない」
勅使河原「ふー……まとまったみたいだな」
恒一「ありがとう見崎」
見崎「どうしてお礼を言うの?あくまでクラスと彼女のために言ってみただけだから」
恒一「うん。でも、ありがとう」
赤沢「……」ブワッ
赤沢「ふわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!こういちくんがみさきさんをほめたあああああああああ。゚(゚´Д`゚)゚。」ズビブビ
赤沢「わたしよりみさきさんがすきなんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。゚(゚´Д`゚)゚。」ピィピィ
小椋「ああ、もう!榊原くんは見崎さんと接触禁止!泉美にずっとひっついてて!」
恒一「そ、そんなぁ……」ショボボン
ソ ,._ヽ、 イ: : : : : : : : : : : : : : : : ゝ
〈 ヽ,, -‐─ ─- 、⌒ヽ_: : : : : ミ
ヽ {j´: : : : : : : : : : : ヽ/-≧、ヾミ、_
/` /: : : : : : : : : : : : : : : : '、 \ `l
/ /: : : : : : : :/: :./: : : : : : : :; ` ヽ ` 、
, ′ /: : : : : : : : {: : :{: :∧: : : : :.i /  ̄\ `、
/ / ⌒ヽ : : : : : : :ノメ、 }.:l: :l: :リ /、 , -‐‐ \ l
r' ∧ }: : : : : イ゙、′イ:ノ:ノ`、`ヽム-X ハ
| ノ } / )::: : : : :㌧ ,ゝ`ァ' / /リ ヽ
入 __,, ´<ム /;|/从リ`Y:.メ、: X: :.人 / / |/ マ
/::::::`ー─‐一':;く } \レ'¨从:.:)' `/ , ' |::: |
/::::::::::::::::::::::::::::::::l /⌒ir~ヽ 厂 ̄`ーく / ノ:::. ',
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::L~、入_ ,イ じ ,イ ハ::: j
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ム,,___,.ゝ `ー ^´ 才 {::::::: /
/:::::::::::::::::::::::_::::::::::::ノ \ \ 〔 |:::::/
/::::::::::::::::::;. ´ ゙  ̄ ̄ ̄ ̄ ゙ ー-`- 、 _,,斤 ̄ ゙̄>、 〉'
,':::::::::::::::::::l:::::::::、::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`:;:::::>、 /
|::::::::::::::::::::ゝ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
|::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::\ー 、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
恒一君そろそろ赤沢さんにおちんぽみるくあげないと
泣き止まないよ
……そして赤沢さんのためにみんなで災厄を「いないもの」にする学校生活がスタートした。
それは同時に僕が見崎との接点を持つ事を禁止された日々の始まりでもあった。
赤沢「ここのところ、中尾が休みがちね。何かあったのかしら」
勅使河原「あ、ああ、あいつな!中尾は確か、どっか旅行いってたとかなんとか……(本当は階段から落ちてもう死んだんだけど)」
赤沢「多佳子には『一家で夜逃げした』って聞いたんだけど」
勅使河原「あ、そ、そうだっけ?あははは……」
綾野「そ、それよりさー!久保寺先生が死んじゃってからもう1ヶ月経つけど何も起こらないよねー!」
赤沢「そうなのよ……。どういうわけか災厄が止まったみたいで……」
小椋「や、やっぱり泉美の対策が効いてるんだよ!さすが泉美だよねー!」
赤沢「……私、継続が決まったあの日以来、具体的な対策は何も打ち出せてないんだけど……」
勅使河原「そ、それはほら!アレだよアレ!赤沢の気合いで災厄も逃げちまったんだよ!はは!赤沢すげー!」
赤沢「……だと良いんだけど。何か腑に落ちないわね。こんなあっさり解決するなんて……」ウーン
赤沢さんマジ有能(棒)
~授業中~
赤沢「こういちくん、だっこー」
恒一「はいはい、抱っこね……。ほら」ポンポン
赤沢「こういちくんこういちくん」のしっ
恒一「何?」
赤沢「んー……」ズイ
恒一「え、ちょ、ちょっと……」
赤沢「んー!」ズイズイ
恒一「そ、それはさすがに……」
赤沢「……」ジワッ
赤沢「ふわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!こういちくんはわたしとちゅーするのいやなんだぁぁぁぁぁぁあ。゚(゚´Д`゚)゚。」ビャー
三神「はぁ……榊原くん。してあげなさい」
恒一「ええ!?」
三神「はぁ……榊原くん。してあげなさい」
恒一「ええ!?」
三神「こう泣かれちゃ授業にならないでしょ……。仕方ないからしてあげて」
恒一「は、はい……」
綾野(な、なんか……対策係はともかくこっちのほうは……)
小椋(悪化してるよね……これ……)
恒一「ええと、じゃあ……ほっぺね……」チュ
赤沢「へへ……」ニマー
赤沢「じゃあわたしもこういちくんにちゅーする!」ムチュ
恒一(う、ぐ……///)
勅使河原(中尾……お前死んで正解だったな……。お前が見たらどうなっていたか……)ハァ…
コピペみすった
好きでもない女とキスさせられているんだからな
赤沢「へへへ……こういちくんだいすき」ギュウウウ
恒一「ちょっ……あ、赤沢さん苦し……」
赤沢「んー」チュッチュ
恒一「わ、ちょちょちょちょっと!?///」
綾野(うわぁー……///)
小椋(泉美……今まで相当抑えてたんだなぁ……)
杉浦(さすがに真後ろでイチャイチャされると居辛い……)
赤沢「あー……しやわせー」
恒一「そ、そう……良かったね……」
赤沢「うん、よかった~」
赤沢「……」ハッ
赤沢「……あ、あれ?私また……」
恒一「あ、戻った……」
三神「赤沢さん、もうよろしいですか?」
赤沢「は、はい……すみませんでした……。もう大丈夫だと思います……」
ヒソヒソ キャー キスシテタゾナ コレハマッタクモッテフェアジャナイ オマエシンダロー ヒソヒソ クスクス
赤沢「恒一くん、迷惑かけて悪いわね……」ヒソヒソ
恒一「はは……そのうち慣れるから……」グッタリ
~帰り道~
赤沢「あ!わんわんだ!ねーこういちくん!わんわんがいる!」
恒一「そうだね、わんわんだね……(帰り道もつきっきりで……さすがに疲れてきたな……)」
恒一(家ではあまり幼児退行起こさないみたいだけど……)
赤沢「さわりたい!」グイグイ
恒一「あ、ちょっと……引っ張らないで……」
犬「!?」ビクッ
犬「バウバウバウバウ!!」
赤沢「!?」
愛のない子育てって感じなのか
赤沢「あ……ほえられた……」ウッ
赤沢「……」ジワッ
恒一「あ、あぁ!ほら!大丈夫だよ!よしよし!」
赤沢「ほえられたぁ……こ、こわいよぉ……」ジワーッ…
恒一「泣かない泣かない!ほら、抱っこしてあげるから!」ユッサユッサ
赤沢「うう……」グスグス チュパチュパ
クソガキ「ママー!なんであのお姉ちゃん、お姉ちゃんなのに子供みたいにだっこされてるのー?」
クソママ「しっ!見ちゃいけません!」スタコラ
恒一「……」ハァ…
恒一(いつまで続くんだ……これ……)
ブロロロー
赤沢「あっ!トラックだ~」
恒一「…」ドンッ!
~ある日~
三神「今日は水彩画をやります。赤沢さんは……」チラッ
赤沢「びじゅつ、びじゅつ」グルグル←椅子で回ってる
三神「榊原くん、赤沢さんには正気に帰るまでこの折り紙をやらせててください……」
恒一「わかりました……」
赤沢「おりがみ、おりがみ」グルグル
~数分後~
赤沢「みてみてこういちくん。おりがみおったのぉー」ヨレヨレ
恒一「ははは……赤沢さんは器用だね……」
赤沢「たかこもみてみてー」ヨレヨレ
杉浦「よくできたねー泉美」ナデナデ
杉浦「ホラ、あんたももっとちゃんと褒めてあげて」ヒソヒソ
恒一「う、うん。す、すごいなぁ赤沢さん!天才だよ!」
赤沢「こういちくんにほめられた。たかこーわたしこういちくんにほめられた!」
杉浦「うんうん。良かったねー」ナデナデ
幼児退行5秒前って感じか
~またある日~
赤沢「こ、こういちくん……」フルフル
恒一「あー、おトイレ行きたいの……?」
赤沢「う、うん……」
恒一「よしよし、自分から言えたね。えらいえらい。……先生、赤沢さんをトイレに連れていきますね」
先生「わ、わかった……(どうなってるんだ三年三組は……)」
トイレ
恒一「ここでしていいからね。はい、シーして」
赤沢「うー」チョロチョロ
恒一(なんか……この状況に慣れてきてしまった自分が嫌だ……)
赤沢「ぜんぶでた!」
恒一「そ、そう。よくできました」ナデナデ
赤沢「へへー。わたしえらい」ニヘ
赤沢「……」ハッ!
赤沢「あ、わ……私……また……子供に……。ごめんなさい……」
恒一「……いいよ。もう慣れてきたから……」
~さらにまたある日~
赤沢「ふやああああぁぁぁぁ!!わぁぁあああああああん。゚(゚´Д`゚)゚。」ビエー
杉浦「あ、あぁ……泉美……どうしたの?」オロオロ
赤沢「わぁぁあああああああん!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」ギャーン
綾野「うぅ……こういっちゃんがいない間に退行しちゃうとどうしていいかわかんないよ……」
ガチャ
恒一「ご、ごめん!僕ちょっとトイレ行ってて……!」
勅使河原「なんかいきなり泣き出しちゃってよ……」
赤沢「びゃああぁぁぁぁぁぁ!!ふやぁぁぁぁぁあああああ。゚(゚´Д`゚)゚。」ズビブー
恒一「あぁ、この泣き方はお腹が空いてるんだよ……」
綾野「泉美!ほらっ、カロリーメイトあげるから!」
赤沢「ふええぇぇぇぇぇぇん!!やだぁぁあああぁぁぁぁ。゚(゚´Д`゚)゚。」ビャー
恒一「こういうときは、この……コーヒー味の飴を舐めさせれば……」ゴソゴソ
赤沢「ふ……うっ……ひっく……おいしい……」グスグス コロコロ
恒一「ね?」
勅使河原(すげ……。完璧にあやす術を身につけちまってる……)
食事
>>374
昨日食っただろ
>>374
俺「書いてくれなきゃやだぁ~ふえええええん!」
しかし赤沢さんは友達に恵まれてるな
>>391
ダウトすぎてどうボケればいいのか分からん
こんな具合に僕の「赤沢さん再飼育」の日々は続いた。
赤沢さんはトイレの場所だけは覚えてくれたけど、それ以外は僕がつきっきりじゃないと一人では何も出来ないままだった。
学校での食事、授業中の駄々、送り迎え……さらには月イチのアレの面倒も見る事さえあった。
しかし、僕は次第にそれに順応してしまい、今では何の疑問も戸惑いもなく泉美係として申し分のない働きが出来るようになっていた。
もう僕の人生これでいいかな……あはは……。
もちろん、この間は見崎の方を見る事は許されず……というか、本当に赤沢さんにつきっきりだったからチラ見する暇すらなかった。
ちなみに先々週、川堀くんが肛門裂傷で死んでしまったが、赤沢さんには「モロッコに旅立った」とクラス全員で嘘をついて災厄を「いないもの」にし続けた……。
…………
………………
赤沢「こういちくんーだっこだっこー」
恒一「はいはい」ユッサユッサ
赤沢「ちゅーしてー」
恒一「はいはい」チュッチュ
赤沢「へへぇ」ニヘラ
綾野「あ、あのさぁ……最近の泉美、退行してる時間長くない?」ヒソヒソ
小椋「私もそう思ってた……。ほとんど一日中アレだよね……」ヒソヒソ
勅使河原「治るどころか悪化してるよな……やっぱ……」ヒソヒソ
.::::::::::.:::. ::::::::、::::、:::::::::::. ::::::::i:::::::::.::::::i、:::.::::::l::::::::::::l::::
:::::::::::::::::. ::::::::ハ:::ト、:::::::::. :::::::l!::::::::l::::ハ:::ハ::::l!::::::::::|:::: こ
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: ::::::::::::::::::::::::ト、:| ヾ \|\:::::i!:::::::|!:l| }:|¨}::l |::::;イ::::::: 赤
: ::::::::::::::::::::::::i.竓斧芸芯气 \|!::::::ハ}| .ノ' i/.ノ:/〃:::::: 沢
:. :::::: :::: ::::::::::::、 ヽ乂辷ゾ レ′.| ¦ l´}/l/;イ:::::: は
: ::. :::::: '::: :::::::::ト、::、 ` ¨ ´ __|_ yv |,彳/::::::::
:. ::::.::::::: : :::::::::::.ヽ\ __, ==¨ ̄ ̄¨/ i {|. ,!':::::::/:: 監 鳴
ヾ. ::::::::::: :. :::::::::::::∧ヽ=彳 丶 / .ノ! l!彳彡'::::: 視 ち
':::.:::::::::: :::::::::::::::::\ ー__-‐ | |.l | イ |"i::::: さ ゃ
. \::::::::. ::::::::::::::::::::>.. .| ! ゙ ! l:::: れ ん
`、:::::. :. ::::::::::::::::::::::::::::> | l |:::: て に
、::::. ::. :::::::::::::;イ::ノi::;ン|. ≧ー | l |:: : い
〉:::::. ::::.、 :::::::〈. !/ { \ l l::: ま
ノー'ヽ:::.:::::.\::::::、 ! \_ ./| }::: す
\::::/ヽ.\:\/ ィ>ヘ } /:::: ゚
ヾ!イニニ`ーヽ }: ̄.:} l /ニ==、_
__,...イニニニニニニニン ヘ. /:l─l } | _ ,斗,ニニニニニニ
杉浦「どうして……?泉美のストレスはほとんど私達と榊原くんが除去してるはずなのに……」
綾野「災厄は相変わらずだし……どん詰まりだよね……」
小椋「ねえ……もしかして甘やかす対象を間違えちゃったんじゃない?」
勅使河原「どういうことだ?」
小椋「榊原くんはさ、退行中の泉美の事は甘やかすけど、平時の泉美には以前通りじゃん?」
杉浦「あ、そうか……。泉美の本能が、「退行していたほうが彼に構ってもらえる」と判断しちゃってたとしたら……」
勅使河原「それで退行状態の赤沢のほうが長くなっちまったのか……」
綾野「えぇー?じゃあどうすんの?今のままじゃもうずっと泉美は子供みたいになっちゃうよ?」
小椋「うーん……」
勅使河原「見ろよ……サカキのあの目」
恒一「はいはい、もっかいちゅーですねー」チュチュ <○><○>←この目
赤沢「んむー……へへへぇ」ニマァ
勅使河原「もう完全に心ここにあらずって感じだぜ。あいつも限界なんじゃねーの……?」
恒一はまさにこんな感じ
/ ̄ ̄ ̄ ̄\
/;;:: ::;ヽ
|;;:: ィ●ァ ィ●ァ::;;|
|;;:: ::;;|
|;;:: c{ っ ::;;|
|;;:: __ ::;;;|
ヽ;;:: ー ::;;/
\;;:: ::;;/
|;;:: ::;;|
|;;:: ::;;|
/ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄\
|;;:: ::;;|
この恒一は鳴ちゃんが好きだからこそ辛いんだろうな
杉浦「泉美には酷かもしれないけど……榊原くんと引き離して自立を促したほうが……」
小椋「だよね……。最初は辛いかも知れないけど、あのままべったりじゃ泉美にとっても良くないよ」
勅使河原「それしかないのか……。なんか……サカキの事振り回しまくってて申し訳ねえな……」
杉浦「じゃあちょっと榊原くんに話つけてくる」
小椋「彩、今度はほだされちゃダメだよ」
綾野「わ、わかってるよぅ……」
恒一「赤沢さんは本当に優秀な子だねー」ヨシヨシ
赤沢「へへ……ほめられた」ニヘ
杉浦「榊原くん。ちょっといい?」
赤沢「あ、たかこだぁー」
杉浦「ごめん泉美、榊原くん借りていい?」
赤沢「すぐもどってくる?」
杉浦「……うん」
赤沢「こういちくん、いなくならない?」
恒一「大丈夫。すぐ戻ってくるよ。赤沢さんは少しだけここでイイ子にしてて。できるよね?」
赤沢「うん。じゃあわたしいいこにしてる。いいこにしてまってたらほめてくれる?」
恒一「うんうん。褒めてあげるよ。じゃあいってくるね」
赤沢「はーい」
杉浦(泉美……ごめんね。泉美のためなの……)
恒一「それで、どうしたの?杉浦さん」
杉浦「……突然だけど、今この時をもって榊原くんの「泉美係」を解任します」
恒一「……え?」
どうでもいいが、マジで>>280の詳細教えて
>>418
半年ROMれks
しーしーまではいいがうんうんは無理だな
杉浦「彩達と相談した結果、あなたが退行中の泉美の相手をする事は逆効果という結論になりました」
恒一「ぎゃ、逆効果……?」
杉浦「今後は泉美が退行した場合、あなたは一切泉美の相手をしないで。代わりに、泉美が普段通りの時は優しくしてあげて」
恒一「……退行してないほうが構ってもらえると赤沢さんの心に思わせるってこと?」
杉浦「とりあえずは、ね。ただ、過度の甘やかしは駄目。退行現象が無くなっても、平時で榊原くんに依存し過ぎたら余計に泉美の人生を狂わせてしまうから」
恒一「……」
杉浦「そういうことだから。泉美は泣き喚くでしょうけど、しばらくはこっちが我慢するしかない。じゃあよろしく」
恒一「……」
恒一「……嫌だと言ったら?」
杉浦「は?」
杉浦「あんたを犯す」
はよ
恒一「僕は赤沢さんの世話を続けるよ」
杉浦「……あんた今の話ちゃんと聞いてたの?それじゃ逆効果なんだってば」
恒一「でも、赤沢さんは今も僕を待ってるんだ」
杉浦「……は?」
恒一「僕が褒めるとね、赤沢さんはすごく喜ぶんだ……。赤沢さんは僕がいないと駄目なんだよ」
杉浦「……何言ってんのあんた」
恒一「トイレも一人で行けるようになって、最近は嫌いな食べ物も我慢して飲み込めるようになったんだ。笑うとすごく可愛いんだ……。赤沢さんの面倒を見る事が僕の生きがいなんだよ」
杉浦「は……?正気なの……?」
恒一「ごめん杉浦さん。さっき赤沢さんにすぐ戻るって約束したから僕はもう行くよ。それじゃ」スタスタ
杉浦「ちょ、ちょっと!待ちなさい!これ以上泉美を甘やかしたらもう戻らなくなるかもしれないんだよ!?」
パターナリズムか
赤沢「あ、こういちくんもどってきた」
恒一「ごめんごめん。イイ子にしてた?」
赤沢「うん。こういちくんにいわれたとおりいいこにしてた」
恒一「そっかぁ。偉い偉い」ヨシヨシ
赤沢「へへ……ほめられた」ニヘ
勅使河原「おい杉浦……全然変わってないじゃねーか……」
小椋「話つけてきたんじゃなかったの?」
杉浦「まずいことになった……。あの男……泉美の世話が生きがいとか言い出して……」
綾野「え……何それ……。怖っ」ブルッ
勅使河原「マジかよ……。サカキまでぶっ壊れちまったのか!?」
小椋「確かに……まともな精神じゃ泉美の世話をするのは無理っぽかったけど……」
杉浦「こうなったら実力行使だ。無理矢理あの二人を引き離すしかない!行こう!」
小椋「わ、わかった!ほら、彩もてっしーも!」
勅使河原「お、おう!」
綾野「うん……」
恒一「今日はね、お弁当に赤沢さんの好きなタコさんウインナーを入れてきたよ」
赤沢「たこさんういんなー!?」ハフッ
赤沢「やったー!こういちくんだいすき!」
恒一「ははは、赤沢さんは本当にかわいいなぁ」ヨシヨシ
杉浦 小椋 勅使河原 綾野「……」ドン!
恒一「ん?どうしたの杉浦さん、さっきの話なら断って……」
杉浦「勅使河原と彩は榊原くんを。私と由美は泉美を」
綾野小椋勅使河原「アイアイサー!」
ガシッ
赤沢「え?なに?どうしたのたかこ」
杉浦「ごめんね泉美。あなたのためなの」グイッ
勅使河原「サカキ……すまねえ……」グイッ
恒一「お、おい!?何するんだよ!?」
赤沢「ぶわぁぁぁぁぁぁぁあああ!!やだぁぁぁぁぁぁああああ!!こういぢぐんどはなれるのやだぁぁぁぁぁぁああ。゚(゚´Д`゚)゚。」ビエー
小椋「はいはい、もうワガママは終わりだからねー」グイグイ
ソ ,._ヽ、 イ: : : : : : : : : : : : : : : : ゝ
〈 ヽ,, -‐─ ─- 、⌒ヽ_: : : : : ミ
ヽ {j´: : : : : : : : : : : ヽ/-≧、ヾミ、_
/` /: : : : : : : : : : : : : : : : '、 \ `l
/ /: : : : : : : :/: :./: : : : : : : :; ` ヽ ` 、
, ′ /: : : : : : : : {: : :{: :∧: : : : :.i /  ̄\ `、
/ / ⌒ヽ : : : : : : :ノメ、 }.:l: :l: :リ /、 , -‐‐ \ l
r' ∧ }: : : : : イ゙、′イ:ノ:ノ`、`ヽム-X ハ
| ノ } / )::: : : : :㌧ ,ゝ`ァ' / /リ ヽ
入 __,, ´<ム /;|/从リ`Y:.メ、: X: :.人 / / |/ マ
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恒一「おいっ!?勅使河原!!離してくれ!!赤沢さんが泣いてるだろ!?」
勅使河原「悪く思わないでくれ。これもお前らのためなんだ……」グイッ
赤沢「ぶわぁぁぁぁぁぁぁあああ!!やだぁぁぁぁぁぁああああ。゚(゚´Д`゚)゚。」ワァァン
杉浦「うっ、く……けっこう力あるわね……」ググッ
小椋「このっ……!抵抗……すんなっ……!」グググ
赤沢「ふやあああぁぁぁぁぁぁぁあ!!たかこがいじわるするうううぅぅぅぅ!!こういちぐんだずげでええええぇぇぇぇ。゚(゚´Д`゚)゚。」オギャギャー
恒一「赤沢さんっ!!くそッ!!離せ!離せよッ!!」
勅使河原「頼むサカキ……わかってくれ……!」グググ
綾野「うぅ……」スッ
勅使河原「お、おい綾野!?何手ぇ離してんだよ!?」グググ
綾野「だ、だって……可哀想なんだもん……!泉美もこういっちゃんも……!」
小椋「彩っ!ほだされちゃダメだってば!!」グググ
赤沢「ぶわああああぁぁぁぁあああん!!。゚(゚´Д`゚)゚。」ギエピー
綾野「わかってるよっ……!わかってるけどぉ……!私には無理だよぉ……」グスッ
おい穴久保ピッピがいるぞ
ザワザワ ナンダナンダー シュラバゾナ ジンジョウデハナイネ ザワザワ
勅使河原「おいっ!お前らも見てないで手伝えよっ!!望月っ!!」
望月「は、はひっ」
勅使河原「一緒にサカキを抑えてくれっ!!」グググ
望月「わ、わかった!」ガシッ
恒一「くそっ!何でだよ!何で引き離そうとするんだよっ!?僕が一生面倒見ればいいだけじゃないかっ!!」
勅使河原「んなこと言ってる時点でサカキもおかしくなっちまってんだよッ!!」グググ
赤沢「ぶわああああぁぁぁぁあああん!!こわいよおおおおぉおおおおぉぉぉ。゚(゚´Д`゚)゚。」ビャビャーン
恒一「赤沢さんっ!今行くから!!くっそおおおおおおおお!!離せよおおおおおおおおおおお!!!」
杉浦「水野ッ!!あんた脳筋なんだからこういうときくらい役に立てよッ!!何突っ立ってんの!?」グググ
水野「お、おう!」ガシッ
赤沢「いやだあああああぁあぁぁぁあああ!!ごういぢぐんんんんんんんん。゚(゚´Д`゚)゚。」ワギャー
見崎「……?何の騒ぎ?」ヒョコッ
メイチャンキター
杉浦「……!!見崎鳴……!しめたっ!」グググ
見崎「何これ?どういう状況……?」
杉浦「榊原恒一っ!!見崎鳴よッ!!見崎鳴を見なさい!!」グググ
恒一「」ピク
恒一「み……さき……?」
勅使河原「っと……。な、なんだ?急に大人しく……」
恒一「見崎が……いるの……?」フラフラ
杉浦「そうよッ!!あんたが渇望していた見崎鳴がいるのよ!!」グググ
恒一「見崎……見崎……」フラー
恒一「見崎ッ!!」
見崎「何?」
恒一「あ……あ……見崎だ……!見崎だ……っ!見崎が僕の目の前に……!」ポロポロ
何ヶ月かぶりに見た見崎は本当に美しかった。
僕の頭の中のどんな見崎より、今目の前にいる見崎は圧倒的に「見崎」だった。
全身の力が抜け、僕は平伏すようにその場に倒れ込んだ。
見崎……。あぁ……見崎……。またこの目で君を見れる日が来るなんて……。
恒一「見崎……見崎ぃぃ……」ポロポロ
見崎「……?とりあえず、私と榊原くんの非接触ルールはもうなくなったの?」
杉浦「……そうだよ。あとはあんた達の好きにすればいいから」
恒一「見崎……。会いたかった……。ずっと……言葉を交わしたかった……」ポロポロ
見崎「……??そう?お許しが出たみたいだから、話したい時は声をかけてくれればいいから」
恒一「うん……。うん……」ポロポロ
赤沢「こういち……くん……?」ペタン
杉浦「わかったでしょ泉美。彼に依存してちゃ駄目。泉美はこれから自立するの」
赤沢「こういちくんが……こういちくんは……もうわたしにかまってくれないの……?」
綾野「泉美……」
赤沢「……」
赤沢「……」ブワッ
赤沢「やだぁぁぁぁぁぁあああああああああああああ!!こういちくんといっしょにいたいよおおおおおおおおおおおお。゚(゚´Д`゚)゚。」ビエエエエエ
杉浦「……」
赤沢「いやだあああぁぁぁぁぁああああああ!!なんでみさきさんなのおおおおおおおおおぉぉぉ。゚(゚´Д`゚)゚。」ワァァァン
杉浦「泉美……。泉美には私がいるから。ね?」
赤沢「やだぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!ごういぢぐんがいいのおおおおおおおおおおぉぉぉぉ。゚(゚´Д`゚)゚。」ブワァァァア
杉浦「泉美っ!!しっかりしてよ!!」パシン
赤沢「ひぐぅ……っ」
赤沢「ふぁ……」
赤沢「……」ハッ
赤沢「あ、あれ?私は一体……?」
杉浦「しっかりしてよ泉美……!お願いだから……っ!」グスッ
赤沢「た、多佳子……?やだ……何?何があったの……?」
そんなにみんながみんな幸せにならなくてもいいんじゃないかな
綾野さんは崖から落ちるべきだし、杉浦さんは宙吊りになるべきだし、赤沢さんはガラスまみれになるべきなんだよ
杉浦さんを調教したい
>>492
川堀ェ…
……それから、僕が這いつくばってみっともなく涙を流している間に、杉浦さんが赤沢さんに事の顛末を説明した。
赤沢さんは僕に向かって「ごめんなさい」とだけ言って、杉浦さんに付き添われてその日は早退した。
翌日から赤沢さんの症状はある程度軽くなったものの、1日に一回は退行を起こして泣き喚いた。
僕はそのたびに赤沢さんを無視した。そうクラスで決まったからだ。
赤沢さんを元に戻すためにはそうするしかなかった。
甘やかすのは禁物だった。
次第に赤沢さんの退行現象は数少なになっていき、僕と「赤沢さん」の生活は終わった。
しかし、災厄は止まっていないままだった。
小椋さんの兄が壁を殴り続けてよくわからないうちに死んでしまったらしい。
この事も赤沢さんには伏せられたままだった。
……そして、事件は起こった。
蝉が最後の命の炎を燃やして謳う、八月のある日の事だった。
ちときうけい
三神家
勅使河原「お邪魔しまーす」
望月「お、お邪魔します///」
怜子「あら、いらっしゃい。ちょっと待ってね、今呼ぶから。恒一くーん!二人とも来てるよー!」
ドタドタ
恒一「あ、来たか。あがってあがって」
勅使河原「いやー、望月の奴がさ、さっきから緊張しまくってて。先生の家だからーって」
望月「ちょ、ちょっと……やめてよ勅使河原くん……」
怜子「あら、気にしなくて良いのに。ゆっくりしてってね」ニコッ
望月「は、はい///」
勅使河原「おっしゃ!ジャス学やろうぜジャス学!さっき買ってきたんだよ!」
ピコピコ ドガァ バキィ
勅使河原「うぁっ!?また負けた!」
恒一「いいのかな……災厄は全然終わってないのにこんな風に遊んでて……」
勅使河原「そりゃそうだけどさ、四六時中眉間にシワ寄せて悩んでても仕方ないだろ?」
恒一「勅使河原が悩んでた事なんてあったっけ」
勅使河原「あるある。あるって。それこそお前と赤沢の騒動に時なんてよー……」
恒一「……赤沢さん、夏休みになってから見てないけど大丈夫なのかな」
望月「杉浦さんがついてるし大丈夫なんじゃないかな……。災厄が起きなければ……」
勅使河原「対策のほうは完全に手詰まりだしなぁ……。つーかいいのかサカキ?赤沢の事気にしてて」
恒一「え?」
勅使河原「見崎だよ見崎。せっかく接触解禁されたのに鳴ちゃんと遊ばねーの?あいつもここに呼んでやろうぜ」
恒一「見崎はこういうゲームはやらなさそうだし」
勅使河原「そっか?……まぁ、そうだな。そういうイメージないよな。んじゃ、見崎が好きそうな遊びに変えようぜ」
恒一「何でもう見崎を呼ぶ事が前提になってるんだよ……」
望月「見崎さんが好きそうな事……。風景のスケッチとか?」
勅使河原「それ遊びって言うのか……?」
望月「じゃあ勅使河原くんも考えてよ」
恒一「なんで望月まで見崎を誘う事が前提になっちゃってるんだよ……」ハハハ…
勅使河原「うーん……そうだな……」
勅使河原「……」
勅使河原「駄目だ!わかんねえ!あいつ変わってっからなー」
恒一「僕にもちょっと見崎が何して普段遊んでるかなんて想像できないな……」
勅使河原「じゃ、もう見崎に直接提案してもらおうぜ」
恒一「え」
勅使河原「ほら、早く見崎呼んでくれよ。俺あいつの携帯の番号知らないし」
恒一「……わかったわかった。でも見崎あんまり電話出ないからなぁ……」ピポパ
プルルルルルルルル
ピッ
<もしもし?
恒一(あ、出た)
恒一「もしもし見崎?あのさ、今勅使河原と望月の三人で僕の家にいるんだけど、もし良かったら見崎も来ない?」
<……榊原くん……?榊原恒一くん?
恒一「ん?僕だけど……」
<前に家に来た子よね?
恒一「??……あ、あれ?もしかして霧果さんですか?」
<ええ。
恒一「あ、す、すみません。あの……鳴さんはいらっしゃいますか?」
<それが……昨日から帰ってないのよ……
恒一「え!?」
勅使河原「うわ!ビックリした。どうした?何かあったのか?」
恒一(しーっ!)
恒一「あの……どういう事ですか?」
霧果『わからない……。夜遊びする子じゃないのに……』
恒一「鳴さんが家を出たのは昨日の何時くらいですか?」
霧果『確か……夜の2時くらいに、買い物に行くとか言って出て行ったきり……。携帯も置いたまま……』
恒一「そんな夜中に買い物……?何を買うって言ってました?」
霧果『そこまでは……。榊原くん……私どうしたら……。あの子までいなくなっちゃったら私……!』
恒一「お、落ち着いて下さい霧果さん……。警察には連絡しましたか?」
霧果『これからしようって思ってたところなんだけど……。うう……ちゃんと携帯は常に持つように言ってたのに……』
恒一「わかりました。じゃあ警察への通報はお願いします。僕達も見崎を探してみますから」
霧果『ありがとう……。あなたが鳴の友達で良かったわ……。何かあったらまたここに……』
恒一「はい。きっと鳴さんは無事ですよ……。じゃあ失礼します」ピッ
恒一「大変だ……。見崎、昨日から行方不明だって……」
勅使河原「え!?」
望月「ど、どういうこと?」
恒一「わからない。昨日の夜二時に買い物に出かけたっきり戻ってないって……」
勅使河原「っと……今は11時だから……九時間か……。やべえな。手遅れになる前に見つけてやんねーと」
望月「でもどこを探すの?夜見山市内全域じゃ、僕達三人だけではとても……」
恒一「うん。僕達だけじゃ心許ないから、杉浦さん達にも協力してもらおう」
勅使河原「わかった。んじゃあ俺が連絡するわ」ピポパ
恒一「僕は怜子さんにもこの事伝えてくるからちょっと待ってて」
望月「う、うん……」
赤沢家
ピリリリリリリ
赤沢「多佳子、携帯鳴ってるわよ」
杉浦「うん。……勅使河原からだ」
赤沢「無視でいいわよ、勅使河原なら」
杉浦「そうしたいけどね、一応出てみる」ピッ
杉浦「もしもし。何?」
勅使河原『おう杉浦!お前今どこにいる?』
杉浦「いきなりなに?泉美の家だけど」
勅使河原『げっ……!よりによって赤沢と一緒かよ……。なぁ、この電話の声、赤沢には聞こえてねえよな?』
杉浦「は?……大丈夫だけど」チラ
赤沢「……?」
勅使河原『いや、実はさ、見崎が昨日から行方不明らしいんだ。もしかしたらその……災厄が……』
杉浦「……」
杉浦「それ本当?あんたの話、信用して大丈夫なの?」
三神家
勅使河原「マジだって!見崎のカーチャンが言ってたってサカキが言ってたんだよ!」
杉浦『思いっ切り又聞きじゃん。……まぁ信用するけど。それで?』
勅使河原「だから一緒に見崎を探してやってほしいんだっつの!あ、もちろん赤沢には内緒でさ!」
杉浦『……わかった。じゃああとでかけ直す』
勅使河原「おう、サンキュー。あ、クラスの他の奴にも一応声かけといてくれると助かる!俺も連絡つくやつには言っておくから」
杉浦『……じゃあね』ピッ
勅使河原「よし。協力してくれるってさ」
怜子「私も今恒一くんに話は聞いたわ。千曳先生には私から言っておくから、三人は先に見崎さんの足取りを追ってて。くれぐれも気をつけてね」
恒一 勅使河原 望月「はい!」
赤沢家
杉浦「ごめん泉美。ちょっと用事が出来ちゃって……」
赤沢「え?何よ、勅使河原と会うの?」
杉浦「そうじゃないんだけど……」
赤沢「最近多佳子、時々変よ。私に何か隠してない?」
杉浦「隠してないよ……」
赤沢「彩も小椋も、ね。何かコソコソしてる。勅使河原は……まぁあいつはいつも変だけど」
杉浦「何にもないから……。泉美、私を信じて」
赤沢「……」ハァ
赤沢「わかった。後でちゃんと埋め合わせはしてね。いってらっしゃい」
杉浦「うん。じゃあ……。早めに済んだら戻ってくるから」
赤沢「うん……」
ガチャバタン
赤沢「……」
赤沢(あ……多佳子、携帯忘れちゃってるじゃない……)
>>560
スニーカーでラノベ版出たぞ
挿し絵はのいぢ
赤沢「……」
何もないから……。
泉美、私を信じて。
赤沢(ハァ……多佳子も嘘が下手ね。言い訳すらしないで『信じて』なんて何かあるって言ってるようなものじゃない)
赤沢(ごめんね。多佳子。携帯覗かせてもらうから)スッ
赤沢(着歴は……)
赤沢(勅使河原と彩と小椋がほとんど……。それもずっと頻繁に連絡とってるみたい……)
赤沢(ショートメッセージは……)ピッピッピッ
赤沢(!?)
赤沢(災厄と……対策……それから私の話……)
赤沢(やっぱり災厄は止まってなかったんだ……)
>>565
お前は文庫本をすべてラノベと呼ぶのか
赤沢(……)
赤沢(メッセージの文面から察するに、私に負担をかけないように災厄が止まったって嘘をついてたのね……)
赤沢(……まったく……。何が『信じて』よ。多佳子こそ私を全然信じてないじゃない……)
赤沢(……)ピポパ
プルルルルルル
勅使河原『もしもし杉浦?どうした?』
赤沢「勅使河原、さっきの話もう一度詳しく教えて」
勅使河原『?お、おう。ていうかお前声何か変じゃね?』
赤沢「ちょっと喉が痛くて。いいから早く教えて」
勅使河原『いや、だからよ。見崎が行方不明なの!災厄に巻き込まれたかもしんねーの!それ以上は俺もわかんねーんだ』
赤沢「そう。わかった。もういいわ」ピッ
赤沢(なるほど、多佳子は見崎鳴の捜索に行ったってことか。恐らく……クラスの他の人も一緒に……)
赤沢(……私がここで手をこまねいているわけにはいかないわね)
赤沢(汚名返上のために、私が見崎鳴を見つけるしか……!)
汚鳴
夜見山のどっかそのへん
勅使河原「駄目だ!どこにもいねえよ!」ハァハァ
望月「何の手掛かりもないんじゃ探しようがないよ……」ハァハァ
恒一「くそっ!見崎……!一体どこに……!」
綾野 小椋「おーーい!」
勅使河原「綾野!小椋!そっちはどうだ?!」
綾野「ダメだよ……。足取りすら掴めない……。見崎さんの風貌ってけっこう目立つと思うのに……」
杉浦「あ、みんな……」
恒一「杉浦さん!見崎は!?」
杉浦「私のほうはダメだった……」
恒一「……っ!手掛かりも何もないからね……闇雲に探してもダメか……」
勅使河原「サカキ!見崎の行きそうな場所に心当たりとかねえのかよ!」
恒一「河原とか公園くらいしか……。でももうそこも探したし、他には何も……」
恒一「……あっ!」
赤沢がかわいくないのは周知の事実なんだけどさ
このSSは赤沢をギリギリ可愛くできた赤沢史にのこるSSなんじゃないだろうか
綾野「こういっちゃん、何か思い当たる場所あるの?」
恒一「いや……まさかとは思うけど……」
恒一「見崎の家って人形の展示してて……見崎、よくそこの棺桶に隠れてたから……」
勅使河原「な、なんじゃそりゃ……」
望月「え……まさか一人で隠れんぼしてるかもってこと?」
恒一「や、だからさすがにそれは無いとは思うんだけどさ……」
小椋「……よくわかんないけど、可能性があるならそれ当たってみればいいじゃんか」
恒一「……だね。じゃあ見崎の家に行ってみよう」
>>603
本家赤沢さんの可愛さをあまり舐めないほうがいい
『夜見たそ』
恒一「ここだよ」
小椋「うわ……きも……。ちょ、ちょっとあたしパスね。外で待ってるから」
綾野「私もこういうのは苦手っていうか……。みんなに任せたっ」
恒一「ま、まぁいいけど……じゃあ入るよ」
ギイイィ
カランカラーン
天根「おや、いらっしゃい」
恒一「中学生四人お願いします」
天根「ゆっくり見ておいき。他にお客さ……」
恒一「えーと地下地下っと……」スタスタ
天根「え、ちょ、聞けよコラ」
勅使河原「うぇ~……何だよここ……。お化け屋敷かよ」
望月「見崎さんがああいう雰囲気な理由が何となくわかったよ……」
杉浦「で、どこ?その棺桶は」
恒一「……ここ」
棺桶「」ゴゴゴゴゴゴ……
恒一「見崎?中にいるの……?」
棺桶「」シーン
一同「……」ゴクリ
恒一「あ、開けるよ……」
ギィィ
ガチャリ……
見崎?「」ドドーン
望月 勅使河原「う、うわあああああああああああ……!!」
望月 勅使河原「あああああああああああ…………」
望月 勅使河原「ああああ……」
望月 勅使河原「…………あ?」
杉浦「……人形?見崎さんそっくりだね……」
勅使河原「な、なんだよ……。マジでビビったぜ……」ドキドキドキ
望月「し、心臓が止まるかと思った」ドキドキドキ
恒一「あれ?人形の位置変えたのかな……。じゃあ向こうの棺桶に……」タタタ
恒一「……こっちは空か。ダメか……。やっぱりここにもいない……」
勅使河原「ほ、他に心当たりはねーのか?」
恒一「あとはもう……僕には何も……」
望月「そんな……」
……
………
……………
カァー カァー カァー
望月「結局見つからなかったね……」
勅使河原「ちくしょう……どこ行っちまったんだよ見崎……」
杉浦「……あとはもう警察に任せたほうがいいかも」
綾野「うん……やれるだけのことはやったんだし……」
小椋「だね……」
恒一「……」スッ
勅使河原「どうしたサカキ?」
恒一「僕はまだ探すよ。霧果さんも心配してるだろうし、見崎を見つけてあげるまでは諦めない」
勅使河原「サカキ……」
見崎「……あれ?みんな揃って何してるの?」テクテク
一同「!?」
勅使河原「え、ちょ、えええええ!?」
小椋「普通にいるじゃん……」
綾野「よ、良かった~」ホッ
見崎「??」
恒一「ど、どこ行ってたんだよ見崎!!みんな心配してたんだよ!?」ガシッ
見崎「心配?どうして?」
勅使河原「どーしてもこーしてもねーよ……。夜中に出てったっきり帰ってこねーっていうからみんなで探してたんだよ……」
望月「僕達てっきり、見崎さんが災厄に巻き込まれたのかと……」
見崎「そう。ごめんなさい。でも私も榊原くんを探してたんだよ」
恒一「僕を?何で?」
見崎「これ……」スッ
恒一「こ、これは……」
勅使河原「これは今日発売の『バイ○ハザードディレクターズカットデュアルショックVer』と『バイオ○ザード2デュアルショックVer』じゃねえか!!」
見崎「夜中からお店に並んで買ってきたの。榊原くん、ホラー好きでしょ?」
その日1日の鳴ちゃんの行動
AM10:00
見崎「あんまり並ばないで買えちゃったな……。ていうか私しか並んでなかった」ガサ
勅使河原「っしゃあ!ジャス学買ったぜ!早速サカキん家でやるか!」ピュー
見崎「あ……勅使河原くんだ……。ちょっとそのへん散歩してから私も榊原くんのところ行こう」
AM11:50
見崎「ごめんください。榊原くんはいますか?」
怜子「み、見崎さん!?あなた行方不明だったんじゃ……!?」
見崎「……?私はここにいますけど」
怜子「……はぁ~……。なんだ、恒一くんの早とちりか……。ま、いいわ。あがって。そのうち帰ってくると思うから」
PM3:00
怜子「遅いわね恒一くん。あ、羊羹もあるわよ。食べる?」
見崎「いただきます」モグモグ ピコピコ
PM6:00
怜子「そろそろ帰らないと家族の方が心配なさるんじゃない?」
見崎「母は放任主義なので大丈夫だと思いますけど……でも遅くまでお邪魔するのも悪いので帰りますね。お邪魔しました。あとごちそうさまです」ゲプ
恒一「な……な……」ヘナヘナ
勅使河原「見崎……お前……やっぱ変わってるわ……」
望月「だから三神先生とは全然鉢合わせなかったのか……」
綾野「ていうかてっしーすれ違ってたんじゃん!」
小椋「あー……マジで1日無駄にしたわ……」
見崎「??」
恒一「ま、まぁとにかく見崎が無事で良かったよ……」
見崎「そう。みんなが心配してるって事は霧果も気が気じゃないだろうから早く帰ったほうがいいかな」
恒一「じゃあ家まで送ってくよ……」
勅使河原「頼んだわサカキ……。なんかドッと……疲れが……」ハハハ……
……
…………
………………
恒一「見崎ってゲームとかするんだね。何か意外だな」テクテク
見崎「最近はね。ゲームの映像が進歩してるから。絵を眺めるのと似てるかな。榊原くんは?」テクテク
恒一「人並みには好き、かな」テクテク
見崎「そうなんだ」テクテク
恒一「見崎って休日は普段何してるの?」テクテク
見崎「家で遊んでる。地下に人形がいっぱいあるから」テクテク
恒一(なるほど……。棺桶の中身が移動してたのは見崎が遊んだあとだったのか)テクテク
恒一「なんていうか……見崎って一人上手だよね」テクテク
見崎「そう?」テクテク
恒一「僕も暇つぶしは得意なほうだけど……見崎にはかなわないよ」テクテク
見崎「ふうん」テクテク
『夜見たそ』
見崎「ありがとう。じゃあ」
恒一「うん……」
見崎「ゾンビのゲームやりたくなったら言って」
恒一「あはは、わかった。じゃあ、霧果さんが心配してるだろうから……」
見崎「うん。おやすみなさい」
恒一「おやすみ」
ギィィ バタン……
恒一「……」
恒一「はぁ……帰るか……」
ピリリリリリリリ
恒一「ん?電話……」
恒一「もしもし」
杉浦『あんた今どこ……?』
恒一「え?ちょうど見崎を家に送ってきたところだけど……。杉浦さん?どうしたの?」
杉浦『泉美がいなくなった……』
恒一「えっ……」
杉浦『泉美が……。私、泉美の家に携帯置きっぱなしで来ちゃって……ショートメッセージを見られた形跡があって……。今、泉美の家は大騒ぎになってる……』
恒一「……!も、もしかして災厄が終わってない事が赤沢さんにバレたの!?」
杉浦『どうしよう……泉美に何かあったら私もう死ぬしか……』
恒一「赤沢さんの居場所に心当たりは!?」
杉浦『わからない……どうしよう……どうしよう……』
恒一「……っ!次から次へと……!わかった!僕も赤沢さんを探してみるよ!!」
黄昏時の夜見山の街を、僕は血眼になって赤沢さんを探しながら駆けずり回った。
退行現象が収まりつつあったとはいえ、もし赤沢さんが外で……一人の状況で……誰の庇護もない状況で退行してしまっていたら……?
最悪のシナリオが頭の中を何度も掠めていき、僕は何度もそれを汗と一緒に振り払った。
僕が市街地で不自然な人だかりを見つけたのは、もう日がすっかり沈んで夏虫がサイレンのように鳴き喚く頃だった。
ザワザワ ガヤガヤ エーナニアレー キメェー ザワザワ
恒一「すみません!すみません、通してください!」
赤沢「うわぁぁぁぁぁああああああああん!!いないよおおおおおおぉぉぉぉおおおお。゚(゚´Д`゚)゚。」ビエーッ
赤沢「みさきさんがいないのおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!わたしやっぱりなにもできないよおおおおおおおおぉぉ。゚(゚´Д`゚)゚。」ワァァァァン
恒一「赤沢……さん……」
赤沢「こういぢぐん……ぶわあああぁぁぁぁぁあああああん。゚(゚´Д`゚)゚。」ひしっ
衆人環視の中、アスファルトに座って泣きじゃくっていたのは……耳慣れた泣き声を……この世の何よりも非力で頼りない声をあげていたのは、赤沢さんだった。
僕が育てて、手離した、あの……。
赤沢「ごべんなざぁぁぁぁぁああああい!!むのうでごめんなざいいいいいいいいいいい。゚(゚´Д`゚)゚。」ギャアアン
恒一「大丈夫だから。赤沢さんは無能なんかじゃないから……」
赤沢「うっ……う……ううううう……」ズビズビ
安心させようと抱き寄せると、汗と涙で彼女の服がずぶ濡れになっているのがわかった。
「強そう」
かつて僕は赤沢さんにそういうイメージを抱いていた。
でもそれは間違っていた。
彼女はとても一人じゃ生きられない。自分を保つ事すらできない。
非力な彼女を、彼女自身が刃となって責め立てる。
誰かが側にいてやらなくちゃいけないんだ。
いや、「誰か」じゃない。僕なんだ。彼女の手が求めているのは、他でもない僕なんだ。
恒一「頑張ったね赤沢さん」
赤沢「ひっく……えぐっ……う……あうううう……」グスグス
地べたにぺたんとついた赤沢さんの脚の数センチ先で、裏返しになった蝉の羽が少し震えて、そして動かなくなった。
ゾンビとなって蘇る事もなく、そのまま蝉の命は儚く終わった。
……
………
……………
あれから赤沢さんの退行現象は悪化する一方で、彼女が正気でいられるのは1日のうち二、三時間程度になっていた。
結局災厄のほうも止める事はできないまま時間が過ぎ、王子くん、猿田くん、それからクラスメイトの家族の数人が犠牲となって、僕達は夜見北中を卒業した。
赤沢「こういちくん、ごはんはー?」
恒一「もうすぐできるよ。イイ子にして待ってたらデザート多めに持ってあげるからね」
赤沢「やった!こういちくんだいすき!」
彼女が正気でいられるのは1日二、三時間って言ったけど、実際のところはどうなのか僕にもわからない。
彼女が退行している『フリ』をしている場合もあるからだ。
時々彼女はそういう素振りを見せたし、自分でそれを示唆する事すらあった。
「恒一くんが退行にかこつけて、私に変な事しないように見張ってるの」
赤沢さんはそう言って笑ったけど、変な事とやらが一体何を指しているのかわからない。
とっくに身体の関係は持っているのに、今更何を気にしてるんだろう。
僕と赤沢さんは、恋人とも夫婦とも親子ともつかない関係を続けている。
でも僕は何一つ後悔してないし、むしろ幸せだと思っている。
今年、僕達は三十二歳になりました。
おわり
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