グリP「アイドル全員出演のドラマ撮影が無事に完了したことを祝しまして乾杯!」
アイドル一同「かんぱ~い!」
グリP「小学生もいる手前、事務所での打ち上げですが皆さん好きなだけ騒いで下さい~」
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亜利沙「今回の撮影でアイドルちゃん達の演技力が格段に上がっていることが判明しました! うひひひ、今すぐにデータベースを更新しなくちゃですっ♪」
グリP「おう、アイドルの質が上がって仕事も増えてきたし、事務所も大きくなってきた。このまま波に乗っていきたいな!」
のり子「演技もそうだけどパフォーマンスもスゴかったでしょ? 毎日遅くまでレッスンしてたんだから」グイッ
グリP「ぐえっ! ……そうだな、すっごいキレのある動きだったよ。頑張ったなのり子」
奈緒「プロデューサーさん、私のアドリブもちゃんと聞いてくれた? めっちゃ面白かったやろ?」
グリP「ああ、スタッフみんな爆笑だったぞ。さすが奈緒だな」
琴葉「単にNGを誤魔化しただけじゃないですか。それにスタッフが笑っちゃったら撮影にならないし……」
グリP「おっ、さすがの琴葉さん。琴葉の演技は全部一発オッケーだったもんな!」
琴葉「別に、私の演技はまだまだです。……でも今回の仕事ができて本当によかった」
グリP「琴葉はどのアイドルよりも台本をしっかり予習していたよ、えらいえらい」
奈緒「むむっ、琴葉ずるいわー。私がプロデューサーさんに褒めてもらってたのに」
グリP「ほら、寿司も中華もピザもメッツもあるぞ。どんどん食え千早ー」
茜「おかわりもいいぞー!」モグモグ
千早「あの……食べ物をよそってもらわなくても、自分の分は自分で取りますから」
グリP「千早の歌うエンディングよかったぞ、監督も千早の歌唱力に狂喜乱舞だったし」
千早「私じゃなくて私たちですよプロデューサー。みんなで歌った曲ですから」
グリP「でも他のアイドルたちにボーカルレッスンの指導してたじゃん、知ってるよ」
千早「ま、まあ。歌に関しては他の子たちよりも余裕があったので」
可奈「えへへ~、じつは私も千早さんにつきっきりで歌の指導を」ヒョイ
グリP「……ああ、それもよく知ってる」
可奈「憧れの千早さんに大好きな歌を教えてもらえるなんて衝撃的~♪ 可奈は感激~♪ 大歓喜~♪」
グリP「千早、これからも可奈を頼む」
グリP「あっはっは~。仕事は楽しいし食い物もウマいし、プロデューサーになってよかったよかった」
茜「プロちゃん酒よっわいね、もう顔が真っ赤だよ」
育「………………」
グリP「お、育どうした? もう眠いか?」
育「何言ってるのプロデューサーさん、まだ7時前だよ」
グリP「おお、そうかそうか。なんだか浮かない顔してたからさ」
育「うわ、お酒臭いよ……。ちょっと飲み過ぎじゃない?」
グリP「だって今飲まないでいつ飲むの?!」
育「………………」
グリP「いまでしょおおおおおおおおおおおおおおお!!」
茜「あはははは、こんな大人になっちゃ駄目だよ育ちゃん」
育「ならないよ」
グリP「おら歩、おら。なに端っこのソファに座ってるんだおら、こっちこいおら」
茜「うわー、プロちゃんは酔うと絡むタイプかー。こりゃ奥さんになる人は大変だねー」
グリP「ほらほらどんどん飲めや食えや~!」
歩「食べ物はちょっと……。もう満腹だからさ」ポンポン
グリP「お、新聞読んでるのか? 次の選挙が気になる?」
歩「政治はちょっと……。アタシまだ選挙権ないし」
グリP「ああ、番組表見てたのか。なにか見たい番組があるの?」
歩「いやちょっと……。なんとなく、テレビでも見ようかと思ってさ」
グリP「この時期は番組の改編期で特番が多いな~」
歩「ああ、スペシャル番組ばっかりだね」
グリP「プロレスは? いま話題のフレミッシュ富口選手が生中継で」
歩「暴力的なのはちょっと……。痛いの好きじゃないし」
グリP「ああ、お笑いグランプリやってるじゃん。コレ見よう決定」
歩「お笑いはちょっと……。知ってる芸人が出てこないし」
グリP「今夜の歌番はゲストにロックの神様ヘンドリックスさんが登場」
歩「ロックはちょっと……。たしかにアメリカに住んでたけどヒットチャートには精通してないし」
グリP「おっ、ドキュメンタリー番組にアイドルが出るぞ、イジメを克服するために芸能界の門を……」
歩「暗いのはちょっと……。いちおうお祝いの席だし」
グリP「あっ、このドラマ気になってるんだよな。毎週視聴率が20%越えててさ」
歩「連続ドラマはちょっと……。途中から見ても分からないだろうし」
グリP「……………………」
歩「あ、あはは」
グリP「ふんっ!!」ビリッ
歩「オーマイガッ!」
グリP「一生NHKで綺麗な景色でも見てろ!!」
奈緒「おっ、そろそろ七時やな。悪いな歩、ちょっとソファの真ん中あけてくれへん?」ズイッ
歩「うわっ。なんだよ奈緒」
奈緒「なにって今日M1やん! テレビ観ないならソファ譲ってなー」ズイズイ
歩「まったく、しょうがないな」
千早「舞浜さん。となり、失礼します」スッ
歩「あ、ああ。千早か。千早もテレビ観るのか?」
千早「観るってほどじゃないですけど。歌番組のランキングをチェックしたくて」
のり子「わー! もう七時じゃん! テレビテレビ!」
歩「うわっ! のり子狭いって、もう入らないって!」
亜利沙「歩ちゃん! ちょっとどいてくれませんか? ありさ、観たい番組があって」
歩「」
亜利沙「今日ドキュメンタリーに出てくるアイドルちゃんはですね、中学時代ツラい日々を過ごして、受験の忙しい時期に両親の反対を押し切ってアイドルちゃんになって、それで成功して! 本当にすごい人で、同じアイドルとして絶対に観なくちゃ駄目ですよ!」ポンポン
グリP「力説しつつ俺の頭叩くの止めてくれない?」
のり子「え? 悪いけどプロレス観るよ。ドキュメンタリーなんていつでも観られるじゃん。でもプロレスの中継って中々地上波で流れないからさ。 それに事務所のテレビも大きいから迫力出るだろうし、ね。お願い、譲ってよ~!」ギリギリ
グリP「人にお願いしつつ俺にチョークスリーパーするの止めてくれない?」
歩「ソファーが満員になっちゃったな。しょうがない、アタシは横の椅子に」
琴葉「ごめんなさい、歩さん。今ここ座ろうと思ったんだけど。いいかしら?」
歩「ど、どうぞ……」
琴葉「毎週観てるドラマがあって。人気で今話題だから、貴方もチェックしてるでしょ?」
歩「え、いや。その……。仕方ないな、奥の方の椅子に……」
茜「あれあれー、茜ちゃんのすわる場所がないぞー」
グリP「おめーの椅子ねーから」
茜「こういう時こそプロちゃんチェアだね! プロちゃん、茜ちゃんの椅子になって!」
グリP「断る」
茜「じゃあテーブルにすわろ。どっこいしょー」
歩「あっ、そこ座られるとアタシだけテレビ見えない……」
グリP「じゃあ、俺も。茜のとなりにどっこいしょー」
歩「(´゚д゚`) えええええー」
のり子「ちょっと奈緒~、なんでコントローラー独占してるのかな?」
奈緒「いやお笑いを楽しむコンディションを整えよう思って。音量調節は私に任せとき!」
のり子「待て待て、私はプロレスを楽しむコンディションなんだけれど」
奈緒「え? なに言うてるの? M1やで? これ観ないって選択肢あるんか?」
のり子「それはこっちの台詞だよ! プロレスの生だよ! これがワンシーズンに何回あると思ってるの?!」
奈緒「………………あんまし、無いんやないの?」
のり子「そうだよそれで正解だよ!!」
琴葉「え? このドラマ知らないんですか? 正気ですか?」
亜利沙「別に知らないわけじゃありませんけど、でも今日は他に観たい番組がありまして」
琴葉「今日は私に譲って下さい、このドラマは演技の勉強にもなりますから。何よりストーリーが凝ってますし、観て損はないですよ」
亜利沙「勉強で言ったら絶対にドキュメンタリーです! 同業者のアイドルちゃんの波瀾万丈の人生ですよ! 琴葉ちゃんは気にならないんですか?!」
琴葉「まったく気にならないと言えば嘘になりますけれど。でも録画して後から見れば」
亜利沙「ドラマこそ後から観ればいいでしょうが!!」
琴葉「はぁ、亜利沙さん。貴方が見ようとしているドキュメンタリー番組、何時に終わるんですか?」
亜利沙「えっと……二時間スペシャルなので終わるのは夜の九時です」
琴葉「駄目ですね」
亜利沙「なんでですか?!」
琴葉「あなたの番組が終わった後に録画したドラマを観ていたら、終電に間に合わなくなっちゃう」
亜利沙「明日の日曜日に観ればいいじゃないですか!!」
琴葉「明日は朝から友達と会う約束をしてまして。そこでドラマの話もする予定なんです」
亜利沙「じぇじぇじぇ~!」
のり子「あのさあ……、プロレスファンとしてこういう言い方するのもアレだけどさあ、プロレスってどうしても野球やサッカーよりはマイナーなスポーツなんだよ。だからこそファンとして、この生放送は逃せないんだよ。生の臨場感を事務所のテレビの大画面で味わいたいんだよ」
奈緒「そんなこと言ったらお笑いだってライブ感が勝負なんやで!! っていうかあり得へん~! M1観ないってあり得へんのやけど~!!」
のり子「いやー、正直言うと見たことない、それもハズレ率の高いブレイク前の芸人コントを見てもなあ……」
奈緒「あー! あー! 今なんて言うた?! ずっと売れないで三畳一間アパートにゴミのように生活する芸人やって?!」
のり子「いやいやそこまで言ってないよ!!」
奈緒「たしかにそういう人もおるけど、ちょっと売れてる人もいっぱいやで!!」
のり子「でも知らない人だし。ついでに言えば、そういうのってつまらないことが多いし」
奈緒「なにお~! やるかこの!! ばっちこいやー!!」
のり子「…………」
奈緒「おらー! なに日和っとんじゃボケー!!」
のり子「フンッ!」ガシッ
奈緒「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!!」
琴葉「だから主演はもちろん、脇役のキャストがいい味を出していて……、ちょっと聞いているんですか亜利沙さん! なにパソコンいじってるんですか!」
亜利沙「実況スレに参加する準備を」
琴葉「なんですかそれ、それより亜利沙さんの方で録画の準備して下さいよ。何が何でもドラマの方を優先しますから!」
亜利沙「論外ですね。ありさは実況スレに参加した後、番組の終了と同時に感想をまとめてブログの執筆に取りかかります」
琴葉「はあ?!」
亜利沙「明日の日曜日に会う友達は何人でしょうか?」
琴葉「え? 三人だけど?」
亜利沙「ありさのブログの一日の訪問者数は53万です」
琴葉「………………で?」
亜利沙「3人と53万人、比べるまでもないでしょう。ありさのブログ更新を楽しみにしている53万人を優先して下さい」
琴葉「ブログの更新こそ明日できるでしょうが!!」
亜利沙「なに言っているんですか、ブログはスピードと鮮度が命!! 入手した情報、私の思ったこと感じたこと!! それを即座にブログで表現する!! それをファンが見て楽しむ!! ブログは遊びじゃないんですよ!!」ドンドン
琴葉「な、なんて自分勝手な……」
亜利沙「琴葉ちゃんに言われなくないですー!!」
ちょっと休憩島sう
グリPは未成年の前でも酒飲むのか…
奈緒「ぎゃああ!! ギブギブギブギブ!」バシバシ
のり子「プロレスを観る気になってくれたかな?」ギリギリ
奈緒「そ、そこは譲れへぎゃおおおおおお!!」
のり子「ふふふ、いつまで持つかなぁ」
奈緒「あ、あかん。このままではっ、…………こうなったら」
のり子「ふふふふふふ…………あひんっ?!」
奈緒「ガッとやってチュっと吸って」チュー
のり子「Haaaaaan!!」バッ
奈緒「はあはあ、やっと離れたな……」
のり子「な、中々やりおる……」
グリP「キャットファイトキター!!」
茜「あはははははははー、もっとやれー!!」
歩「あ、あの……。ここは穏便に一つ」
千早「………………」
琴葉「私たちの次の仕事に繋げるためにも、勉強だと思って!」
のり子「は、ドラマ? ごめん、そのシリーズはあんまり興味ないなー」
千早「………………」
奈緒「打ち上げの雰囲気とかあるやろ、ここは一つお笑いで」
亜利沙「打ち上げしたいならどうぞご自由に、あっちに行けば食べ物がいっぱいですよ奈緒ちゃん」クイッ
千早「………………」
亜利沙「アイドルとして同じアイドルちゃんの番組はしっかりチェックしておくべきなんですよ!」
奈緒「アイドルアイドルばっか言うてると逆に視野が狭くなるで。それより今夜はエンターテイナーで腕を磨こうや!」
千早「………………」
のり子「この期を逃したら、次の生放送はいつ観られるのか……」
琴葉「のり子さんはいっつも会場で観戦してるじゃありませんか! ドラマはそうはいかないんですよ!!」
歩「み、みなさん!! ケンカは止めましょう、ね!!」
一同「歩は黙ってて!!」
歩「………………はい」
千早「矢吹さん」
可奈「はーい!」スッ
可奈「みなさーーーん! ケンカはやめてくださーーーい!」キーン
一同「ビクッ!」
………………
……………………シーン
琴葉「まるで歩く拡声器だわ……」キーン
奈緒「…………耳が壊れるかと思たわ」キーン
のり子「人の声がこれほどの武器になるなんて……」キーン
亜利沙「可奈さんのデータベースに危険マークを追加しておきます……」キーン
可奈「えへへー♪」
千早「みんな落ち着いて、もう七時過ぎてますよ」
奈緒「あ、あかん!」
のり子「チャンネル!!」
琴葉「わ、私が先に!」
亜利沙「っく、やらせません!!」
千早「いい加減にして下さい!!」
千早「このまま争っていては誰も番組を観られずに終わってしまいます、そこで一つ折衷案を設けましょう」
グリP「折衷案?」
千早「まずは五分ずつ、それぞれの番組を観ましょう。それから一人15分、観たい番組を投票します」
グリP「番組のさわりだけを観て、持ち時間15分を決めるんだな」
可奈「それで問題無いですよね、みなさんっ♪」スッ
一同「 (゚▽゚)(。_。)(゚▽゚)(。_。)ウンウン 」
千早「じゃあ、5分タイマーをセットします。順番に観て行きましょう」
のり子「ということで、最初はプロレス。まだ選手の登場シーンと試合前のVTRの状態だね」
茜「あはははは、すごい身体だねっ! ねぇねぇ、プロちゃんもコレぐらい鍛えてみたら?」
グリP「やだよ、こんな重そうな筋肉」
琴葉「まったく、人が人を傷つけ合って何が楽しいのか……」
のり子「熱い維持と本気のぶつかり合い。そこに魂の揺さぶりがあるんだよ!」グイッ
グリP「だからさあ。プロレスを語るのはいいんだけど、ついでみたいに俺にチョークスリーパーするの止めて」グイグイ
奈緒「そんなにプロレスが好きなら、のり子も選手になればいいやん」
のり子「私は観戦専用だよ、アイドルとしての目標もできたし。ねっ、プロデューサー」
グリP「あ、ああ……そうだな」
亜利沙「全然かわいくないです……、すっごくつまんないです……」
琴葉「同感です、この番組からは何も得られません」
グリP「それはちょっと言い過ぎだぞ琴葉。選手だって、何かしらの背景、そして大きな想いがあってリングに登るんだから」
琴葉「そ、そうですね。すいません……」
茜「あはははははは、すっごい人相悪い~! 選手じゃなかったら犯罪者だねこの人!!」
グリP「どれどれ…………ぶっはっははははは! マジだ! ハゲでヒゲでコワモテでヤクザで、どう見ても犯罪者!!」
琴葉「………………」
のり子「……フンッ!」グイッ
グリP「ぎゃああああああああああああああああああああ!!」バタバタ
ジリリリリリリリリ……
千早「時間ですね。次行きます」
のり子「え~、短いよー」
歩「 (´・ω・`) (みんなが邪魔で、ぜんぜんテレビ見えなかった……) 」
亜利沙「次はドキュメンタリー。さいわい、まだ過去話には入ってないみたいですね」
奈緒「うわっ、スタジオの雰囲気がすっごく重たそうやん!」
琴葉「開始早々主役のアイドルさんが半泣きですね。……過去によっぽどのことがあったのでしょうか」
のり子「この娘イジめられてたんでしょ? そういうのって、どうしてもなくならないよねー」グイッ
グリP「現時点で俺がアイドルにイジめられぎゃああああああああああああああ!!」ギリギリ
亜利沙「自分の体験を活かして、アイドルになってからグループ内のイジメを解決させたんですよ。本当に素晴らしいアイドルちゃんです!」
奈緒「ま、まあ感動的な話ではあるけど。私、こういう重いのって苦手やねん。ちょっと耐えられないかも」
茜「あはははははは、なんかスタジオが重すぎて逆に笑える! あははははははは!!」
グリP「……っぷ。そう言われると、こんな空気ってテレビじゃそうそうないよなぁ。……あは、あははははは!」
亜利沙「……今の笑いでプロデューサーさんへの親愛度が100ぐらい減りました」
グリP「やめてくれよ! タダでさえ上限増えて困ってるのに!!」
のり子「深く考えなくていいんじゃない? 400達成しても7.75%でしょ?」
グリP「いや、でかいじゃん7.75%」
亜利沙「そもそも、ありさのアルバムちゃんと埋まってますか?」
グリP「……………………」
亜利沙「おっと、現行スレッドもちゃーんとチェックしなくちゃ。……いやぁーん、すごいスピードでスレが伸びてます」
琴葉「テレビとパソコンに視線を上下させて、何が楽しいんだか」
奈緒「よくそんな器用なことができるな。私には無理やわー」
のり子「目と手と、コメントを打ってるってことは頭も同時に動かしているのかな」
グリP「番組一つ観るだけで、すごい体力使いそうだな」
亜利沙「全神経を使ってます。うふふ、この感覚をブログに載せなくちゃいけないので!!」
グリP「まあしかし、ブログはアイドル亜利沙の強みの一つだからな」
琴葉「これがですか?」
グリP「ファンからしたら親近感湧くんだよ。同じ番組を観て、それをブログで語るだけで。ましてアイドルの話題だろ?」
茜「あはは、茜ちゃんもツイッター始めちゃおっかなー♪」
グリP「お前はツイッターもフェイスブックもブログも絶対に止めろ、事務所ストップだ!」
奈緒「茜は毎日のように炎上させそうやもんなー」
ジリリリリリリリリ……
千早「はい、ストップです」
亜利沙「いやぁーん! 早いですよー」
歩「 (´・ω・`) (テレビが見えないから会話に入れない……) 」
>>16
お祝いの席ということでご容赦をww
琴葉「このドラマ、主演のキャリアウーマン役は元アイドルなんですよ。でも演技派で緻密な表情と情熱的な声色がすっごい評判で」
亜利沙「もちろん知ってますけど。もう、この方はアイドルカテゴリーじゃないですね」
奈緒「たしかに誰が観ても引き込まれる演技やけれど、こんなん参考にならへんよー。だってレベル高すぎやもん」
琴葉「奈緒さんっ、そんなこと言ってたらいつまで経っても頂点に立てませんよ!」
のり子「うわっ、けっこうエグいベッドシーンが……。ああー、コレもアイドルの肩書じゃ、できないかなー」カーッ///
琴葉「う、うぅ。まあ、コレは、自らの身を呈して敵の不倫ネタを握るっていう迫真の……うわー、これは……」///
茜「うわー、前が見えない。これはプロちゃんアイマスクだなー」
グリP「茜ー、お前は見ちゃだめだー」
亜利沙「で、琴葉ちゃんはこういうベッドシーンを演じたいんですか?」
琴葉「なんでそうなるんですか?!!」
琴葉「よりによって5分間がベッドシーンで終わりそう……」
のり子「正直、ドラマに対してエロい印象しか残らないよ」
琴葉「すっごく硬派なドラマなんです、信じて下さい!!」
奈緒「そりゃ、エッチなドラマをゴールデンタイムで流すわけもないし」
亜利沙「ありさの目が黒い内は、ウチのアイドルちゃんにあんなシーンは絶対に演じさせません」
グリP「おおう、俺より頼もしい」
琴葉「いや、そこはしっかりしてくださいよプロデューサー」
女優「はぁああああああん、イクゥウウウウウウウウウウウウウウウウ!」
ジリリリリリリリリリリリ……
琴葉「…………」
奈緒「…………」
のり子「…………」
亜利沙「…………」
グリP「タイマーさん、空気読みすぎだろ」
茜「ねぇねぇプロちゃん、いま誰がドコ行ったの? ねえねえねえねえ」
千早「………つ、次です!」
歩「 (´・ω・`) (なんか、いまテレビの方からエロい声が聞こえてきた……) 」
奈緒「M1はまだ予選の途中やな」
琴葉「審査員以外、知ってる芸人さんが一人もいません……」
のり子「さすがにそれは言いすぎじゃないの? 私ですら知ってる人いるよ」
グリP「アイドルも芸人も同じ芸能人、言わば同じ職場の人間だ。逐一覚えろとは言わなけれど、話題のコンビぐらいは頭に入れておけよ」
琴葉「は、はい。プロデューサー」
茜「ねえねえプロちゃん。でも、この中に話題の人いなくなくなくない?」
グリP「……………………」
奈緒「ま、まあ。ここんとこ不作らしいから……」
亜利沙「もしもこの人達と仕事をご一緒するとしたら、その時は自分が落ち目と考えてよさそうですね」
奈緒「いや、これから売れるから! ほんまやで?! そもそもキャストの組み合わせに落ち目も何もあらへんがな!」
亜利沙「そうですか? よく深夜番組やラジオなんかで売れない人同士が集まるじゃないですか」
グリP「どうしても企画の予算が少ないと、そういうパターンになっちゃうよねー」
のり子「世間は世知辛いねー」
(*´・ω・)(・ω・`*)ネー
芸人『ほいほい、……ってなんでやねん!!』
茜「あはははははははははははは!! おもしろーい、おもしろーい!」
グリP「ぐはっはははあははははははは!! コイツらバカだー! っはははは!」
奈緒「………………」
のり子「………………」
琴葉「………………」
亜利沙「………………」
奈緒「 (ど、どないしよう。めっちゃつまんない。なんでこんな人がグランプリ出てんの? いま新人ってそんなに人手不足やったっけ?) 」
琴葉「 (茜さんはともかく、プロデューサーの笑いのツボが分からない……) 」
ジリリリリリリリリリリリ……
千早「……はぁ、時間です」
奈緒「た、たまたまや、こういうこともある。……で、でも。ほんまはもっと面白いモンなんやて」
千早「最後は歌番組ですね」ピッ
歩「 (´・ω・`) あっちで何か食べてこよ…… 」
亜利沙「きゃ~! シンデレラのガールズちゃんたちですぅ~!」
シンデレラガールズ『動き始めてるー輝く日のために~♪』
グリP「………………ヤケに売れてるよな、コイツら」
亜利沙「みんなカワイイですからね~、当然です!!」
千早「ライブやCD制作も順調だそうで、私も負けてられません」
茜「うん? でも、ここの事務所って変な人ばっかりだよね~」
グリP「………………」
千早「………………」
亜利沙「………………」
茜「痛々しい中二病患者に、アルビノのロシアンでしょー、ギャグおばさんに、しゃべるサンドバック、ツンデレハチ公に、ヤンデレ拘束リボンと、これまた吃音症ヤンデレ、病弱女子高生やら、未熟児ニートやら、ピアスを付けたロリゾンビやらやら。……これ、社会不適合者ばっかりじゃん」
亜利沙「あわわわわわわわわわわわわ」
茜「こんなイロモノ集団、茜ちゃんの敵じゃないよねプロちゃん」
グリP「それ以上言うな茜、スレが荒れる」
のり子「ね、ねえねえプロデューサー。あっちの事務所で気に入ってる子とかいないの?」
奈緒「あー、それウチも聞きたい。プロデューサーさんはどんな子が好みなんやー!」
グリP「おいおい、ライバル事務所のアイドルだぞ。ウチのアイドル以上に好きな子なんて一人もいないさ!」
琴葉「まあ当然ですね」フンッ
奈緒「ほんまかいなー。でも、ちぃーっと気になってる子が一人ぐらいはおるんやないか?」
グリP「べ、別にいましぇん」
のり子「ほらほら、プロデューサー一杯飲みなさいな、ぐぐーっと」
グリP「ご、ごくごく」
奈緒「本当はいるんやろ? ほら、正直に言ってみいや」
グリP「あ、あの、森久保って娘が少々……」
琴葉「ぐ、ま、まさかっ……。そ、その森久保とは、どのようなアイドルなんですか?!」
グリP「土下座したらノリと勢いで最後までヤらせてくれそうな娘」
琴葉「………………」
奈緒「………………」
のり子「フンッ」
グリP「ぎゃあああああああああああああああああああああああ」
ジリリリリリリリリリリリ………
歩「 (´・ω・`) ……モグモグ ……あれ?」
歩「育、なんか表情が暗くない?」
育「わっ、歩お姉ちゃん! べ、別に楽しいよ?」
歩「今日のお仕事で疲れちゃったかな?」
育「そんなことないよ! 全然元気だもん!!」
歩「んー、それにソワソワしてたような……」
育「そ、そんなことよりメッツ飲もうよ歩お姉ちゃん! プロデューサーさんが血迷って箱買したやつ!」
グリP「そういえば俺、酒飲んでる場合じゃねえわ!!」
茜「プロちゃん、茜ちゃんメッツもう飽きたー」
千早「はい、それぞれの番組を5分ずつ回しましたので、すみやかに投票を開始しましょう」
奈緒「おう。最初から私の意見は固まっているんやけどな」
のり子「同じく、ここは曲げられない」
琴葉「やれやれ、……結局意見は割れたままみたいですね」
亜利沙「なんで理解してくれないんでしょうかねー……」
歩「みんな、ちょっと待って!」
千早「え、舞浜さん?」
歩「アタシも投票に参加していいかな?」
千早「……ええ、どうぞ」
グリP「おっ、歩。なにか気になる番組でもあったか」
歩「まあね。な、育!」
育「………………」
歩「[たぬき]の劇場版、今日でしょ。それ見せてよ」
千早「……え?」
奈緒「HAHAHA、A☆YU☆MU! AYUMIの国じゃ日本のアニメはたしかに珍しいかもしれへんな! でもYOUどうかしてるぜ!」
のり子「OH、AYUMU、YOUはワサビの食べ過ぎで幼児退行が進んじまったのかいベイビー!」
琴葉「歩さん……、いい年にもなって正気ですか?」
亜利沙「歩さんって幼稚な映画が好きだったんですね、データに加えておきます」
茜「えー、マジ? フジ? [たぬき]~!?」
グリP「きもーい」
茜「 [たぬき]が許されるのは小学生までだよねー!! 」
歩「 (´・ω・`) もうなんとでも言えよ。 ほらっ、育!」
育「……あの、私も。[たぬき]観ていい?」
グリP「………………oh」
茜「えー、マジ? フジ? [たぬき]~?!」
グリP「茜、ちょっと黙れ」
育「ほんとはね、お母さんにお願いして録画はしてあるの。だからテレビはお姉ちゃんたちにみせてあげようかなって。でも、やっぱり気になっちゃって……」
グリP「………………」
千早「…………私もドラえもんに一票で」
のり子「え? 千早?!」
琴葉「ち、千早さんは歌番組が観たいって、さっき!」
千早「綿密にはCDの売り上げランキングです。でも、ランキングチェックなんて携帯でできますから」
亜利沙「じゃ、じゃあなんで番組を観たいって……」
千早「できればランキングを発表した時のスタジオの反応を観察しておきたかったんです。そういうのってテレビの方が伝わってきますから」
育「千早お姉ちゃん、……ありがとう!」
千早「べ、別に。久しぶりにアニメを観るのも悪くないかと!」
のり子「はー。私、久しぶりに綺麗なジャイアンがみたいなー」
奈緒「あー、私も、なんか唐突に、綺麗なジャイアンがみたくなってきたわー」
琴葉「わ、私も……」
奈緒「不服そうやな、琴葉」
琴葉「そ、そんなことありません! 本心です!」
のり子「明日、友達に話してあげなよ。ドラえもんについて」
琴葉「そっ、……そうします」
亜利沙「あー、あー、ありさも久しぶりにしずかちゃんのパンチラを楽しみたいですー」
奈緒「………………」
琴葉「………………」
のり子「………………」
亜利沙「……あれ?」
グリP「じゃあ、俺もカウントしといて、千早」
千早「了解しました。合計8人×15分で、合計120分ドラえもんを視聴します。それでいいですか?」
のり子「異議なし」
莉緒「同じく」
琴葉「仕方ありませんね」
亜利沙「合点承知です!」
歩「うんうん」
育「やったー!」
茜「………………まって」
グリP「んん? 茜、どうした?」
茜「ちょっとまって! いま茜ちゃん、プロレスとお笑いで悩んでるから!」
千早「 ( ゚д゚) 」
奈緒「 ( ゚д゚) 」
のり子「 ( ゚д゚) 」
琴葉「 ( ゚д゚) 」
歩「 ( ゚д゚) 」
育「 ( ゚д゚) 」
茜「プロレスの選手の顔も面白かったけど漫才も面白かったからさ! うわー、悩むなー、どっち選ぼう~! ねえねえプロちゃん、プロちゃんはどっちの方が面白かった?! どっちの方が茜ちゃん向きだと思う?! ねえねえねえねえ、うわ~、どうしよう茜ちゃん困ったなあ~」
グリP「………………」
千早「プロデューサー」コツッ
グリP「……ああ」ヒソッ
茜「プロちゃん?」
グリP「茜、ちょっとデザート食べに行こうか。ほら、下のハイエースに乗って」
茜「わーい! ほんとにほんとのほんと?! 茜ちゃん駅前のパフェ食べたい~! …………ああああああああああああああ!! でもでもでもでもプロちゃんお酒飲んでるじゃん! どうしよう車運転できないよ?!」
グリP「大丈夫、運転が目的じゃないから。ほら、さっそく行くぞ茜!」
茜「はーい! でもいいのかな、茜ちゃんだけ美味しいモノ食べに行っちゃって。なんだかみんなに悪いなあ~♪」
グリP「いいんだよ。茜は事務所のために毎日頑張っているだろ。そのお礼だ」
茜「えへへ、プロちゃんがそこまで言うなら、デザート食べに行ってあげてもいいよ! 出発進行~! るんるん♪」スキップスキップ
こうしてプロちゃんと茜ちゃんはハイエースの中に消えていったのでした。
めでたしめでたし。
終わりです、ありがとうございました!
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