俺「ライフガードでも飲むか」 ライフガード「ガタガタ…」 (41)

俺「はあ…バイト疲れた…今日も店長にグチグチ言われたしクッソ…」

俺「ま、飯でもくってさっさと寝よ…」ガサゴソ…

俺「から揚げ弁当にライフガードwww最強すぎるこの組み合わせwww」

俺「んじゃ、お疲れ俺」キュリリ、キュリリ、ゴキュゴキュ

俺「プハーwww最高!!wwww」

ライフガード「ガタ…」

俺「ん…?」

ライフガード「ガタガタガタガタガタ」

俺「おいおいおい!なんだってんだよ!?」

ライフガード「ガタガタ……シーン」

俺「き、気のせいか…」

(…よ…れよ…)

俺「ビクッ」

(…れよ…俺よ…)

俺「だっだれだ!?」キョロキョロ

ライフガード「私だ」

俺「うっうわあああああっ!!」バタバタ

ライフガード「そんなに驚くことはなかろう」

俺「ラ、ライフガードが…喋ってるのか…?」

ライフガード「いかにも。」

俺「いやいやいや…」

ライフガード「なんだ?」

俺「夢だわこれ…いかんな。疲れすぎてるのか俺」

ライフガード「現実から目を背けるな俺よ…」

俺「ハァ…なんだってんだよチクショー。。」

ライフガード「日本を救いに来た。」

俺「…はい?」

ライフガード「日本を救いに来た。」

俺「…いやもうわけがわからないんだが。」

ライフガード「それもやむを得ないことではあるが…事態は急を要するのだ俺よ。」

俺「は、はぁ…。」

ライフガード「もうじきこの日本全体をクレーターにする隕石が衝突する。」

俺「へーそうなn…!?」

ライフガード「そしてそれを阻止するべく私は極秘裏に開発され市場へと出荷された。」

俺「もう何がなんだか…。と、とりあえず日本人代表して頼む!
  隕石衝突阻止してくれ!(童貞のまま死にたくはない)」

ライフガード「そうできれば良いのだがな…隕石を衝突前に破壊するには俺よ、お前の協力が必要なのだ。」

俺「」

ライフガード「気をしっかり持て。何、難しいことはない。」フォオオオオ…ビカビカー

俺「うっうわあ!なんか光りだしたぞ!?」

ライフガード「ガッコガシュウウウンバッシュガッシーン!!!」

俺「ら、ライフルに変形した…?」

ライフガード「お前は私のトリガーを引くだけでいいのだ。照準は私の方で自動的に調整する。」

俺「そ、そうは言っても…」

ライフガード「やるしかないのだ。私は自分でトリガーを引くことはできない。」

俺「…も、もし俺が何もしなかったら…?」

ライフガード「日本は消滅するだろうな。」

俺「ゴクリ…じ、じゃあもし…外れたら…?」

ライフガード「やる前に失敗すること考える馬鹿がいるかよ!!」プシャッ!!

俺ピシャピシャ「ウッ…す、すまん」フキフキ

ライフガード「案ずるな。シミュレーションでは成功する確率は50%付近とでている。」

俺「ご、ごじゅう!?…約50%で失敗するのか…ガタガタ」

ライフガード「(しまった…)だ、大丈夫だ今のは嘘だ(ホントだけどワラ)」

俺「冗談言ってる場合か!!」

ライフガード「済まないww…さて、もう時間がないキリッ」

俺「も、もう時間なのか!?」

ライフガード「ああ。さて外へ出るぞ。作戦開始だ。」

俺「…その前に、ひとつだけ質問させてくれ。」

ライフガード「なんだ?」

俺「何故…何故俺なんだ?」

ライフガード「…それは作戦完了後に返答する。行くぞ!」

俺「クッソ…成功させるまで聞く権利すらねえのかよ!」

ダッダッダッ…

外はピンと張り詰めた空気が流れている。あたりは寝静まり物音一つしない。
日本に絶体絶命の危機が訪れていることなど忘れてしまいそうなほどだ。


ライフガード「準備はいいな。」

俺「お、おう!!」アタフタ

ライフガード「そこを覗いてみるがよい」

ピピピ…

俺「い、隕石が…!!」

ライフガード「そいつが今回の標的だ。俺よ、できるな?」

俺「」ジュンジュワー…ジョロロロ…

ライフガード「小便チビってねえでやるんだよオラァッ!」プシャシャッ

俺ピチョチョ「はひいいいいん」ジョババ…

ライフガード「…俺君…ライフガードを買ってくれた。それだけでも感謝するわ。ありがとう。」

俺「」

ライフガード「チェリオ作戦発動!」


~なんやかんやで下準備完了~


ライフガード「準備は整った…泣いても笑ってもこの一発ですべてが決まる」

ライフガード「自動照準開始…自動照準開始…サクセェス…」

うまく手の震えを止める自信もない。理由も分からずただ言われたままにトリガーを引くだけだ…
人類を守る?こんな実感もわかない大事なこと、何で俺なんだ…?

発射カウントダウン…

10、9…

でも俺にしかこの日本は守れない…

8、7…

俺に日本の未来がかかってるんだ…

6、5…

やるしかないんだ…!

4、3…

ライフガード「あ、ちなみにお前がたまたま私を購入したから」

2、1

ライフガード「お前がトリガーを引くことになっただけで別に誰でも」

俺「」

0!!!

ライフガード「発射!!」

俺「」ガシュッ!

バッシュウウウウウウウウウウウウウウウ…

…フォオォォオ


(れ…俺よ…)

俺「んん…」

(俺…俺よ!!)

俺「ハッ!」

ライフガード「目を覚ましたか!」

俺「っ痛てて…!い、隕石は!?」

ライフガード「見ての通り…成功だ!俺、よくやった!」

俺「は、ハハ…」

ライフガード「お前が日本を救ったんだ!!」プシャアアア

俺「なんか…実感わかね…ww」ピチャピチャ

ライフガード「ハッハッハ!!私とお前は最高のコンビだな!!なあ相棒!!」ブシャシャー!!

俺「へへへ…そうかもなオブアブァブバ」ビチャチャチャ

ライフガード「ホレホレもっと飲め祝杯だ!!」ブッシャアアブシャシャ!!!

俺「アババビバブお…ベボババブ溺れ…ブバベア…る…」

(れ…俺…)

俺「ピクピク」

(俺…俺…!)

俺「ンアア…」

(俺!起きなさい!いつまで寝てんの!?)

俺「ふあ…ああー…」

カーチャン「あんたねー…最近たるんでるんじゃないの?」

俺「あぁ~…あ…!ラ、ライフガードは!?」

カーチャン「はあ~?あんた大丈夫?朝ごはんできてるから早く食べなさい!」スタスタ…

俺「あぁ…(夢…だったのか?)」

枕元には空になったライフガードのボトルが転がっている。
俺は何気なくペットボトルのキャップをあけ、覗いてみた。
何の変哲もないライフガードのペットボトルだ。

俺「不思議な夢だった…」

………

(ライフガード…命を守る者…馬鹿げてるよな…ww)

俺「まあいいか!今日も平和だライフガードがうまい!」キュリリ、キュリリ、ゴキュゴキュ


………

リビングのテレビでは朝のニュースが流れている

『今日未明、急に軌道を変えて日本上空へと迫ってきていた隕石が原因不明の分解をした模様です。
現在NASAが調査に当たっており………』

-完-

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