れんげ「具の十周忌、なのん」 (18)
れんげ「もう具が死んでから10年」
れんげ「10年前は……小学一年生だったかな?」
れんげ「村では色んなことがありました」
れんげ「お兄ちゃんが大学に行って」
れんげ「こまちゃんが大学に行って」
れんげ「ほたるんも大学に行って」
れんげ「あ、なっつんはフリーターだっけ」
れんげ「それから、それから、とにかく色々ありました」
れんげ「ところでなんで具って名付けたんだっけ、もう覚えてないなぁ」
れんげ「今、村には子供がいなくて、学校も使われていない」
れんげ「うちでお姉ちゃんが教えてくれるだけ、私は一人ぼっちの生徒で」
れんげ「遠くの高校も考えたけど、村から出ることはあんまり考えられなかった」
れんげ「来年には受験生、みんなみたいに大学に行くのかな」
れんげ「そしたらお姉ちゃんはどうなるのかな」
れんげ「一人ぼっちの先生」
れんげ「……畑があるか農家になるかな、お姉ちゃんだし」
れんげって兄貴いたんだ
>>6
れんげには姉二人だっけ
お兄ちゃんは越谷家のお兄ちゃんをお兄ちゃんと呼ぶかなって
れんげ「確かほたるんが大学三年生だったかな?」
れんげ「確かこまちゃんは大学院だとかで、えっと、大学六年生? 大学院二年生?」
れんげ「お兄ちゃんは働いてるらしい」
れんげ「なっつんは……なっつんらしく生きるのん」
れんげ「大学か、就職か、お姉ちゃんと一緒に畑か」
れんげ「みんながいるから先は少しわかるけど、まだ足りない」
れんげ「話とか、出来ないかな?」
蛍『あ、もしもしれんげちゃん?』
れんげ「にゃんぱすー」
蛍『うん、にゃんぱすー』
れんげ「ほたるん、大学での生活ってどうなん?」
蛍『大学生活? んー、こまちゃん先輩と同じ先生にお世話になってて、大学でもこまちゃん先輩と一緒の時間が多くて嬉しいです』
れんげ「……ほたるん、不純な交遊は同性でも控えるのん」
蛍『そ、そんなことっ!』
ガチャッ
れんげ「……」
れんげ「こまちゃんから話を聞くことにするのん」
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