ジョースター邸

ギンジ・ジョースター「よく来てくれたねディオ君」

ディオ「え、ええ、この度は養子にしてくださりありがとうございます」

ディオ「（コイツも貴族と言うより中年のゴロツキみたいな顔をしている……この一族は何か呪われているのか！？）」

ギンジ「おい！リョウサン！早くディオ君を部屋に案内してやれ！」

両津「はいはい分かりました分かりました……」

両津「さ、そのカバン重そうだから持ってや……」

ディオ「触るなッ！」ﾊﾟｼｯ

両津「いてっ！何すんだよ……別に中身見たりなんかしねえよ……」

ディオ「君のような類人猿が着飾ったような下等な腕で僕の荷物を触らないで欲しいねッ！」

両津「おいおい会ったばかりの人間に類人猿は無いだろ……」

両津「（なんでワシのアダ名が分かったんだろ……）」

お勉強タイム

ギンジ「リョウサン！！なんでこんな簡単な問題が解けないんだ！ディオは全問正解だぞ！」

両津「親父に解けない問題がワシに解けるか！」

ギンジ「なんだと！俺の脳味噌に喧嘩売ってんのか！？」

両津「お会計の時に『62000円』を聞き間違えて6100円出して『お釣りは要りませんよモドモアゼル』なんて間抜けな台詞言ったのはどこの誰だっけ～？」

ギンジ「てめえ！今日こそその性根を叩き直してやるッ！」

両津「掛かって来やがれこのドクサレがッ！」

ﾎﾟｶｽｶﾎﾟｶｽｶﾊﾞｺﾞﾊﾞｺﾞﾄﾞﾝﾁｬﾝ

ディオ「………」

ディオ「そんなに難しいか……？これ……」

「16×55」

ボクシング対決にて

少年A「リョウサン・ジョースターは只今10連勝中！この男を止める事は出来ないのか！？」

少年B「リョウサンの場合ボクシングというかK-1に近いからな……」

少年C「なんでもアリのルールだからボクシングなんて名前お飾りだよな……」

両津「やあ負け犬諸君！ワシにリベンジマッチを申し込むかね？参加費は1000円からだ……」

少年B「い、いえ！リョウサンに敵う奴なんか居ないなあってさ！」

少年C「ホント、リョウサンは無敵だよ！」

両津「グフフ……分かればよろしい……」

少年B「（あいつの『ボクシング』のせいで何人の人間がカツアゲされたやら……）」

少年C「（貴族の癖になんて強欲なんだッ！）」

少年A「あーっと！ここで新たな挑戦者の登場だァッ！」

少年D「参加費は千円からとなっています」

ディオ「（あ？あれ？二千円あったハズなのに千円しか無い……）ああ、分かった、これで頼む」

少年A「彼は最近リョウサンの養子として取られた少年、ディオ・ブランドー！これは面白くなってきたぞォォッ！」

両津「フッフッフ……悪いねディオ君……君から二千円もブン取る事になるなんて……まあ勝負の世界の事だ、分かってくれたまえ……」ｸﾞﾌﾌ

ディオ「やっぱりお前が抜き取ってやがったのかッ！」

両津「抜き取った？証拠はあるのかね？」

両津「証拠も無しに人を盗人扱いとはあまりよろしくないねえディオ君」

ディオ「き、貴様……！！」

少年A「レディー……ファイッ！！」

ｶｰﾝ♪ﾃﾃﾃｰﾝ､ﾃﾃﾃｰﾝ、ﾃﾃﾃﾃﾃｰﾝ♪

ディオ「（勝てばいい……勝てば二千円懐に戻ってくる……ッ！）」

ディオ「（奴の身体能力が貴族のそれではないと言え所詮はにわか仕込み！
　　　　　裏の世界でボロボロのパン切れ１つにありつく為だけに僕が沢山の血を流してきたと思ってるんだッ！）」

ディオ「（まずは鳩尾に一発ッ！）」

ｺﾞｽｯ!!

ディオ「（よし！確かに入った！後は怯んだ所を顔面に……）」

両津「パーンチッ！！」

ｺﾞｯｽｳｩｩ

ディオ「グハッ！」

ディオ「（ば、馬鹿なッ！実戦慣れしてない奴なら鳩尾に手を当てて姿勢を崩してしまうハズ……ッ！）」

両津「どうしたのかねディオ君？もうグロッキーかい？」

ディオ「（クッ……こ、こんな所で……負ける……訳には……）」ｽｯ

少年A「おーっとディオ・ブランドー！顔面にリョウサンの丸太の様な腕のパンチが入ったにも関わらずピンピンしているゥゥッ！
　　　　彼のタフネスは底無しかーッ！？」

ディオ「（まともにやりあっても勝ち目は無い…ならば……ッ！）」

ディオ「リョウサン！これを喰らっても平気でいられるかァーッ！？」

ディオ「（親指を立てて……思いっきり目に向かって打ち抜くッ！）」

ｸﾞｯｼｬｱ

両津「ぬおおおおおッ！？ワ、ワシの目がッ！」

少年A「ディオの渾身の右ストレートが目に当たったのかァーッ！リョウサンは堪らず目を押さえているゥーッ！」

ディオ「（ふん、流石に目には効くだろう）」

ディオ「（一気に畳み掛けるッ！）」

少年A「ディオブランドーはリョウサンに一気に攻撃を仕掛けたッ！」

ディオ「（さっさと倒れろこの猿が！）」

ﾊﾞｯｺﾞｵﾝ

少年A「ここでリョウサンがダウンッ！遂に葛飾の大将猿の無敗伝説もここで終わりかァーッ！？」

ディオ「（どこだよ葛飾って）」

少年A「ワン！ツー！スリー！フォー！ファイブ！」

ディオ「（クソッ！起き上がるなよリョウサン、あれだけの攻撃を一気に喰らって立ち上がれる訳が……）」

少年A「シックス！セブン！エイト！ナイン……」

ディオ「（そのままだッ！そのままッ……）」

そして、この時、この瞬間

不思議な事が起こったッッ！！

少年A「テ………」

「発動ッ！」

ディオ「勝ったッ！！少しばかり早いが第一部……『完』だッ！！」

「一秒経過ッ！」

ディオ「ここからは『ディオ・ブランドーと奇妙な柱達』をお送りし……ん？」

少年A「………」

少年B「………」

少年C「………」

少年D「………」

「五秒経過ッ！」

ディオ「お、オイッ！どうしたッ！早くカウントを……」

「七秒経過ッ！」

両津「ふぅ～中々ご機嫌な一撃をお見舞いしてくれたなディオ……！」ｽｸｯ

ディオ「げえっ！リョウサン……！」

両津「くくく七秒ジャスト……ワシをここまで追い込んだのはお前が初めてだぞディオ……」

「解除ッ！」

少年A「テ……おーっとォー！リョウサン土壇場で起き上がったァーッ！」

ディオ「い、一体何が……！？」

少年D「アレ？君ちゃんとここ読んだだろう？」

ディオ「え？」

・参加費は千円～
・無敗伝説を誇るリョウサンとボクシングバトルしませんか？
・リョウサンを倒したら賞金五千円をゲット！


























※ただし、リョウサンのピンチの時は何故か「凄く不思議な事」が起こって十秒くらい時間が止まります

ディオ「そ……そんな……」

両津「ククク……お前の様な約束書きをしっかり読まずにホイホイ自分のサインをするような馬鹿がワシのような賢者に搾取されるのだよ……」

ディオ「ふっ……ふざけるなァーッ！！こんなの……ただのリンチじゃあないかッ！試合じゃあないッ！」

両津「試合だとォ？ワシとお前はボクシング選手だったのか？それは初耳だなァ～……」

ディオ「リョウサン……！！」

両津「さーて……小汚ない類人猿等と罵ってくれた生意気な新入りにこの一帯のボス猿が誰なのか……はっきり教えてやらんとなあ……」ｸﾞﾌﾌ

ディオ「う……ああ……く、来るなッ………」

ディオ「オレの傍に近寄るなァーッッ！！！」

～～～

ﾃﾞｰ､ﾃﾞﾃﾞｰ､ﾃﾞｯ､ﾃﾞｯ､ﾃﾞｰ、ﾊﾟﾌ♪

少年A「ウィナー！リョウサン！」

ﾜｰ……ｽｺﾞｰｲ……ﾘｮｳｻﾝｶｯｺｲｲ……ｵﾄｺﾏｴ……

両津「ガハハハハ！！頂点はこのリョウサンだッ！依然変わりなくなァーッ！」

ディオ「ううう……血が出てる……どうしてこんな事を……」ｸﾞｽﾝ